説明

高圧ストランド用ダイ

【課題】発泡体成形物品の製造において、高い押出機背圧にも耐えることができる一体型樹脂押出末端プレートを提供する
【解決手段】末端プレートが第一のポリマーメルト受入れ用の主表面及び、第一の主表面から間隔をあけた位置でそれにほぼ平行である第二のポリマーメルト排出用の主表面をもち、第一及び第二の主表面が、アーチ状に湾曲した部分を取り囲む周囲のフランジ部分内に位置しており、アーチ状に湾曲した部分のそれぞれの主表面が末端プレートから間隔をあけた位置の半径中心から引かれた曲率半径をもち、アーチ状に湾曲したポリマーメルトの複数の開口部をもち、そのそれぞれが第一及び第二の主表面の両方と流体連通している一体型樹脂押出用末端プレート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、合体したポリマーストランド発泡体材料の製造において又はフィラーの入ったポリマー材料又は木材/熱可塑性ポリマー組成物を成形物品に転換させるプロセスの一部として使用するのに適した押出ダイ、ダイプレート又は末端プレート(端板)、特に多開口押出ダイ、ダイプレート又は末端プレートに関する。本発明はより詳細には穴あき部分が実質上均一な厚み又は穴あき部分の端部における最小値からその中心における最大値まで変化する厚みのいずれかをもっている周囲のフランジ部分によって囲まれている穴あき部分をもつ多開口押出ダイ、ダイプレート又は末端プレートに関する。いずれかの場合において、多開口押出ダイ、ダイプレート又は末端プレートは、押出している時間の間で、穴の一つ以上において又は周りで、ダイ、ダイプレート又は末端プレートによる失敗、破壊無しで、800ポンド/in(psi)(5.5メガパスカル(MPa))までの、又はもし必要ならば800ポンド/in(5.5MPa)よりも高い押出背圧に耐えることができる。本発明はより詳細には、ダイ、ダイプレート又は末端プレートが合体ポリマーストランド発泡体材料の製造に使用されるときに穴を通過する発泡性組成物のせん断加熱を最小化する厚みをもつ押出ダイ、ダイプレート又は末端プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの参考文献が、多量の合体した区別できるポリマーの延伸ストランドからなる発泡物体(ストランド発泡体)を開示している。引用文献としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13及び特許文献14が包含される。
【0003】
特許文献1はダイプレート10(図2)中に空けられた多数の穴を通して膨張可能な樹脂組成物を押し出すことによって、近傍の膨張した発泡体ストランドと接触するときに一緒に融解する膨張した発泡体ストランドを成形する発泡体の製造方法を教示している。
【0004】
特許文献5は硬くそして滑らかな表面及び天然木材類似性をもった熱可塑性樹脂、例えばポリスチレンの発泡体物品製造のための方法と押出しダイを開示している。ポリマー/発泡剤混合物は周囲部分及び突起した内側部分をもつ段々状のダイを通して押し出される。それぞれの部分は内部に多数の穴をもち、周囲部分の穴密度は内側部分のそれよりも多くなる。
【0005】
特許文献6は膨張した熱可塑性樹脂物品の製造方法に関する。この方法は、連続射出によって側面から入る樹脂を分離する穴の列と一緒にノズルを採用している。
特許文献15は特許文献1のようなダイに冷却フレームを組み合わせている。この冷却フレームは発泡体の形状化を助けそして、冷却媒体がフレーム内側を通って循環するときに、発泡体に高密度のスキン層の形成を生じさせる。特許文献15の図2は、引用文献3によって明示されるダイ用の従来からの長方形の多開口の樹脂押出し末端プレートを示している。
【0006】
特許文献7は、発泡体生成物が高濃度の核剤固体を含む多量の合体した区別できる熱可塑性樹脂発泡体ストランド又はプロフィールに関する。“高”濃度とは熱可塑性樹脂の合計重量基準で0.5wt%から50wt%の範囲である。核剤固体としては、カーボンブラック、電導性繊維、粒状難燃剤及び顔料である。
【0007】
特許文献8は、非−芳香族オレフィンポリマー樹脂、特にエチレン系ポリマー樹脂から製造された閉セルの合体した発泡体ストランドを開示している。
特許文献16は、熱可塑性材料と有機繊維材料を組み合わせて木材風構造物を成形するための方法と装置に関するものである。その装置は図6、6A、6B及び6Cに示されるようなストランドダイを含んでいる。第10欄、28−49行に記載されているように、図6に示されているストランドダイは正方形形状で、楕円形形状領域内に実質上丸い穴を多数含んでいる、ほぼ1.5インチ(3.8cm)厚みの平面金属板(プレート)である。
【0008】
【特許文献1】USP3,573,152
【特許文献2】USP3,467,579
【特許文献3】USP3,723,586
【特許文献4】USP3,954,365
【特許文献5】USP3,993,721
【特許文献6】USP4,192,839
【特許文献7】USP4,801,484
【特許文献8】USP4,824,720
【特許文献9】USP5,109,029
【特許文献10】USP5,110,841
【特許文献11】USP5,124,097
【特許文献12】USP5,288,740
【特許文献13】USP5,405,883
【特許文献14】WO92/16363
【特許文献15】USP4,548,775
【特許文献16】USP5,516,472
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、合体したポリマーストランド発泡体材料又はフィラーの入ったポリマー材料又は木材/熱可塑性ポリマー組成物から成形物品を製造するのに適した、高い押出機の背圧にも耐えることができる押出ダイ、ダイプレート又は一体型樹脂押出末端プレートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様は、一体型樹脂押出末端プレート、好ましくは、発泡性ポリマーメルト組成物を押出しポリマーストランド発泡体に成形する、或いはフィラーの入った熱可塑性ポリマーメルト組成物又は繊維材料及び熱可塑性ポリマーからなるメルト組成物を成形物品に成形する末端プレートであり、その末端プレートが第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面及び、第一の主表面から間隔をあけた位置でそれにほぼ平行である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面をもち、第一及び第二の主表面が、アーチ状に湾曲した部分を取り囲む周囲のフランジ部分内に位置しており、アーチ状に湾曲した部分のそれぞれの主表面が末端プレートから間隔をあけた位置の半径中心から引かれた曲率半径をもちそして、主表面に関しては第一表面よりも第二表面により接近しており、アーチ状に湾曲した部分はポリマーメルトの複数の開口部をもち、そのそれぞれが第一及び第二の主表面の両方と流体連通していることを特徴とする。ポリマーメルトは発泡性ポリマーメルト又は熱可塑性ポリマー及びフィラーを含む流動性メルト又は繊維材料及び熱可塑性ポリマーを含む流動性メルトである。繊維材料は有機、無機、及びそれらの組み合わせである。末端プレートは、しばしばダイプレート又は単純にダイと呼ばれ、好ましくは、押出排出端、冷却器排出端又は移送ライン排出端のいずれかを接続することによって、発泡性ポリマーメルト、フィラーの入った熱可塑性ポリマーメルト又は繊維材料と熱可塑性ポリマーを含むポリマーメルト組成物に拘わらず、ポリマーメルトを受け入れる。その接続はそのような排出端の一つに直接であってもよいし、末端プレートを受け入れるために採用されるダイ本体経由であってもよい。
【0011】
第一の態様の変形としては、アーチ状に湾曲した部分の主表面は同じ曲率半径をもつが、しかし異なった半径中心から引かれたものである。換言すれば、第一のポリマーメルト受入れ用の主表面の半径中心は第二のポリマーメルト排出用の主表面の半径中心よりも第二のポリマーメルト排出用の主表面に接近している。これは、その端部よりもその中央部分で大きな厚みをもつアーチ状に湾曲した部分を生ずる。同様な効果は、それぞれの主表面に対して同じ曲率半径であるが、連続体において第一の主表面の曲率半径は、アーチ状に湾曲した部分のいずれかの末端における最小値からアーチ状に湾曲した部分の中心点における最大値を通ってアーチ状に湾曲した部分の他方の末端における最小値まで変化する曲率半径を使用することで得られる。
【0012】
本発明の第二の態様は、第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面のみがアーチ状に湾曲した部分をもちそして第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面が完全に平面である第一の態様の更なる変形である。換言すれば、第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面はアーチ状に湾曲した部分を全くもたない。別の方法で説明すれば、第二の態様は、末端プレートが平面の穴あき部分を取り囲む平面の周囲フランジ部分と共に完全に平面である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面及び、第二の主表面から間隔をあけた位置にある凸面の穴あき部分を取り囲む周囲フランジ部分をもつ第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面をもち、穴あき部分の穴は第一及び第二の主表面の両方と流体連通しているポリマーメルトの複数の開口部で規定されていることを特徴とする押出しポリマーメルトストランドダイ用の一体型樹脂押出末端プレートである。
【0013】
本発明の第三の態様は、少なくとも1インチ(2.5cm)の製造前厚み及び少なくとも11インチ(28cm)の製造前の幅をもつ合体した押出しポリマーストランド発泡体である。製造前の厚みは望ましくは少なくとも2in.(2.5cm)で6in.(15.2cm)までである。製造前の幅は望ましくは少なくとも15in.(38.1cm)で36in.(91.4cm)までである。合体した押出しポリマーストランド発泡体は好ましくは、第一の態様或いは第二の態様の一体型樹脂押出末端プレート及び発泡剤、二酸化炭素(CO2)のような無機発泡剤を水と共に又は水無しで、或いはアゾジカルボンアミド又は後述されるその他のもののような化学的発泡剤を使用して製造される。
【0014】
本発明の第四の態様は、フィラー入りポリマー材料、好ましくはフィラー入り熱可塑性ポリマー材料、又は有機繊維材料と熱可塑性ポリマーを含む組成物、好ましくは木材/プラスチック組成物からなる成形物品である。
【0015】
一般的には、ポリマーメルト用の穴を含むダイ領域に関係する末端プレート又はダイ用の寸法をリスト化しておく。付加的な長さと幅は典型的にはダイプレートを押出機又は移送パイプに固定するための穴をマウントすることが可能である必要がある。
【0016】
本発明の押出末端プレート又はダイは発泡性ポリマーメルトで使用されるときは、好ましくは8インチ(in.)(20.3cm))から36in.(91.4cm)、好ましくは15in.(38.1cm)から30in.(76.2cm)の長さ、3in.(7.6cm)から9in.(22.9cm)、好ましくは4in.(10.2cm)から8in.(20.3cm)の幅、及び0.125in.(0.3cm))から1.5in.(3.8cm)、好ましくは0.5in.(1.3cm))から1.2in.(3.0cm)の厚みをもつ。
【0017】
本発明の押出末端プレート又はダイは流動性メルト組成物で使用されるときは、好ましくは3in.(7.6cm))から48in.(121.9cm)、好ましくは4in.(10.2cm)から32in.(81.3cm)そして最も好ましくは4in.(10.2cm)から12in.(30.5cm)の長さ、0.5in.(1.3cm)から6in.(15.2cm)、好ましくは0.75in.(1.9cm)から4in.(10.2cm)の幅、及び0.125in.(0.3cm))から1.5in.(3.8cm)、好ましくは0.25in.(0.6cm))から1.2in.(3.0cm)の厚みをもつ。
【0018】
上述の範囲の寸法をもつ本発明の押出末端プレート又はダイは、800ポンド/in(psi)(5.5メガパスカル(MPa))の押出背圧に晒されるとき、平面の押出末端プレート又はダイは、特に外側境界を固定するそれらの穴は、同じ押出背圧に晒されるとき、近傍のポリマーメルト開口部間の亀裂、破壊又はその両方を例証するようなポリマーメルト開口部間の破壊は実質上起こらない。この挙動の差異は、ポリマーメルト開口部の数が増加するにつれて、プレート又はダイの長さ及び幅が増加するときに明らかとなる。ここでは、特に断りのない限り、範囲は、その範囲を例証する末端値の両方を包含する。例えば、2in.(5.1cm)から20in.(50.8cm)の範囲は2in.及び20in.の両方を包含する。
【発明の効果】
【0019】
発泡性ポリマーメルト又はその組成物を発泡体ストランド成形物品に成形する際に、本発明の押出ダイ、ダイプレート又は一体型樹脂押出し末端プレートを使用すると、少なくとも800psi(5.5MPa)の押出機背圧に耐えることができ、いずれも曲げがなくそして押出し後の押出機の検査でも隣接する穴間又は穴のラインに沿った割れ目やその他の変形は見られない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図を用いて詳細に説明するが、先ず最初に図1の参照番号10は本発明の樹脂押出末端プレートを示している。図1における番号に対比して、図3−5における番号の変化は、図3ではA、図4ではB、図5ではCを参照番号の後ろに付加しており、それは例えば図3において20Aのように表し、例えば図1及び2における20と同様なものであるが、しかし必ずしも同一である必要はなく、他の図でも、図4での20B又は図5での2Cのように同様な態様をもたらしている。
【0021】
図1においては、多数のポリマーメルト開口部20が、予め決められた形状の押出末端プレート10のアーチ状に湾曲した部分11における円柱(線2−2に平行)及び列(線2−2に垂直)の長方形配列であけられている。メルト用の穴又は開口部20は好ましくは長方形配列であるが、しかし熟練した当業者であれば、非常に秩序だったパターンから全体がランダムなパターンまで多くの異なった形状化が可能であろう。これらの極端な場合の中間として、熟練した当業者であれば、半―秩序だった形状を形成するために、穴の径、それぞれの穴の隙間又は穴の種類やパターンを変更することは可能であろう。熟練した当業者であれば、もし必要であれば、その意図した最終用途のためのダイを使用して作られる製品を用意するために採用するのに必要なその他の機械又は成形技術が少なくてすむ型形状又は全体形状の製造を容易にするための穴の隙間及び種類を変更することは可能であろう。
【0022】
開口部20は円形断面をもつことが好ましいが、熟練した当業者であれば、その開口部は文献公知の如何なるその他の形状をもっていてもよく、そして、もし望むなら、本発明の精神又は範囲から逸脱すること無しで単一の末端プレート10に二つ以上の異なった穴形状を組み込んでもよいことは理解できるであろう。それぞれの開口部20は参照番号21で示される軸(図2及び3に示される)をもっている。開口部20の円柱においては、軸21は図3に示されるようにお互いにほぼ平行であるか、或いは図2に示されるように末端プレート10から離れた点に収束するものであってもよい。開口部20の列においては、軸21はお互いにほぼ平行である。
【0023】
穴の形状又は配列は少なくとも部分的には、押し出されたポリマー本体が末端プレートを出た後でどんな形状をとるかを決定する。例えば、穴又は開口部の長方形形状は成形ダイ又は形状化ダイ、冷却フレーム又はその両方の存在無しで、ほぼ直方体をもたらす。“穴分布領域”又は“開口分布領域”とは、ここで使用されるときは、ポリマーメルト用の穴又は開口部20を含む押出末端プレート領域を意味する。穴分布領域内での最も外側の穴又は開口部の軸を通る線をトレースすることによって、押し出されたポリマー本体が末端プレートを出た後でどんな形状をとるかを概算することができる。多くの目的に対して、形状は長方形形状が好ましくそして多くの形状は、もし長方形でなければ多角形であるが、もし望むならその他の如何なる形状でも使用できる。さらに、成形ダイ又はサイズ化ダイ、冷却フレーム或いは両方の使用は開口部20のパターンによって決定される形状とは幾分か異なった形状を与えることになる。
【0024】
図1に示されるように、押出末端プレート10は又多数の穴14をその中に開けてある。開けられた穴14は、押出末端プレート10を押出機のポリマーメルト排出端(図示されていない)に固定する外部スクリューを貫通させたスクリューキャップのような締め付け手段(図示されていない)を受け入れるようになっている。
【0025】
図2、3、4及び5により明瞭に示されているように、本発明を例証する一体型押出末端プレートの穴分布領域は末端プレートのアーチ状に湾曲した部分に限定されている。言い換えれば、開口又は穴20(図1及び2)、20A(図3)20B(図4)又は20C(図5)は、それを通って、発泡性ポリマーメルト又は流動性メルト、どちらか適切なものが、アーチ状に湾曲した部分の外側に沿って通過するようになっている。どの開口又は穴14、14A、14B又は14Cは、それぞれ末端プレート10、10A、10B又は10Cの周辺フランジ12、12A、12B又は12Cに開けられているが、それはポリマーメルトが通過する流路としてではなく在来の締め付け手段を使用して、押出末端プレートを押出機ダイ本体に固定する目的のものである。ここでは以後、読解を容易にするために、参照番号への参照は、付帯文字なしは図1及び2に等しく適用され、いずれも付帯文字付きの参照番号をもたず、そして図3−5に対しては、それぞれ図3に対してはA、図4に対してはBそして図5に対してはCの付帯文字付きの参照番号をもっている。
【0026】
押出末端プレート10はポリマーメルト受入れ面15及び発泡性メルト排出面16(図2−5にのみ示されている)をもっている。
開口又は穴20は好ましくは、ポリマーメルト又はゲル受入れ面15に隣接した、そしてそれを横切る、張り出した又はねじ込み部分22をもっている。図2から5でより詳細に示されるように、穴20は、ポリマーメルト受入れ面15及び発泡性メルト排出面16の両方と流体連通している。ねじ込み部22は穴20の主穴部23の一端に結合している。主穴部の他の端部は好ましくは、図2から図5により明瞭に示されているように、径が減少した流路25にテーパー状につながっている。主穴部23の出口端は、発泡性ポリマーメルトを加工するときの圧力損失を制御するために径の減少した流路25をもつことが好ましいが、しかし流動性メルトを加工するときは径を減少させる必要はない。
【0027】
操作時に、押出末端プレート10は、外部スクリューを貫通させたスクリューキャップのような在来の締め付け手段(図示されていない)を使用して、押出機のポリマーメルト排出端(図示されていない)に固定される。押出末端プレート10は、ポリマーメルト受入れ面15が押出機のポリマーメルト排出端(図示されていない)に近接しておりそれと接触して操作されそしてポリマーメルト排出面16は該排出端から離れている。ポリマーメルト組成物(図示されていない)は多数の開口部20を介して押出末端プレート10を通過することによって押出機(図示されていない)を出る。押出末端プレート10を通過時に、ポリマーメルト組成物は広がった部分22、主穴部23及び所望により径の減少した流路5を通って連続的に進む。
【0028】
本発明の末端プレートを使用するプロセスに適した発泡性ポリマー組成物を製造するために使用できる発泡剤としては、物理的発泡剤及び化学的発泡剤を包含する。特許文献17(その教示はここで取り込まれている)は、欄4、30行から欄5、2行で物理的発泡剤及び化学的発泡剤の両方を種々開示している。欄4、59−61行の無機発泡剤の上限は15wt%であるのに対して、本発明では、無機発泡剤を単独又は組み合わせて上限100wt%までの使用を可能にしている。
【0029】
特許文献18は欄10、17行から欄11、50行においてポリマーメルト組成物で使用するのに適したポリマー及び欄12、24行から欄13、3行において発泡性ポリマーメルト組成物に適した発泡剤を開示している。代表的なポリマーとしては、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエステルコポリマー、フェノール−フォルムアルデヒド樹脂、熱可塑性ポリウレタン、デンプンのような生分解性ポリサッカライド、限定はしないが低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエチレンを含むポリエチレン、エチレンコポリマー、ポリプロピレン、プロピレンコポリマーのようなオレフィンポリマー、及びポリスチレンのようなビニル芳香族ポリマー及びコポリマーを包含する。公知の発泡剤としては、エタン、エチレン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン及びシクロヘキサンのような一つ以上の炭化水素;ジエチルエーテルのようなエーテル;エタノールのようなアルコール;及び部分的にハロゲン化した種々の塩化炭素、クロロフッ素化炭素、フッ素化炭素及びヒドロフッ素化炭素;二酸化炭素;水;及びアルゴンのような希ガスを包含する。
【0030】
公知の化学的発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、ベンゼンスルホンヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルフォニル−セミカルバジド、p−トルエンスルフォニル−セミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソ−テレフタールアニド、トリヒドラジノトリアジン及びヒドロセロール(クラリアント社の製品及び商標)として市販されている種々の製品のようなクエン酸と炭酸ナトリウムの混合物を包含する。これらの化学的発泡剤の全ては単一成分として、又はそれらの組み合わせ混合物、又はその他の発泡助剤との混合物として使用されてもよい。
【0031】
好ましいプロピレンポリマー及びコポリマーに関する、そしてここでは参照として取り込まれているその他の教示は特許文献19の欄1、61行から欄2、55行に見出すことができる。
【0032】
特許文献18は、欄14、23行から47行で発泡性組成物の調製方法について教示している。特許文献18はさらに欄15、13行から30行で発泡膨張を伴う発泡性組成物押出し法を、そして欄15、31行から38行で在来からの後−押出し処理を教示している。特許文献18からの前述の教示は固体発泡ストランドに関して変更できるが、法律で許容される最大程度までここでは取り込まれている。
【0033】
本発明の押出末端プレートは、ポリマーメルト組成物が、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)のようなハイドロクロロフルオロカーボン又は1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)のようなハイドロフルオロカーボンに対する低溶解度をもつ発泡剤を含む発泡性ポリマー組成物であるときに特に有用である。そのような名目上“低溶解度”の発泡剤としては、とりわけ、二酸化炭素、窒素及びアルゴンがある。“低溶解度”の発泡剤の使用は、溶液中に発泡剤を保持しそして“前発泡”として知られている発泡性ポリマー組成物がダイプレートを出る前に発泡することを実質上防止するために高いダイプレート圧力又は高い押出機背圧を必要とする。
【0034】
“高い”ダイ圧力とは、ここで使用されるときは、少なくとも800psi(5.5MPa)の押出機背圧を意味する。本発明のダイプレートは、以下に示すように、開口部間の又は開口線に沿った破壊の発生に導くダイプレートの変形又は曲げ無しでそのような高いダイ圧力に耐えることができる。
【0035】
〔実施例〕
24in.(61cm)x6in.(15.2cm)の面積と0.25in.(0.64cm)の厚みに加工された0.88in.(2.2cm)の厚みをもち、穴あけ又は発泡性メルト開口部をもつ従来技術のAISI 4140Rc32−34鋼製の平面押出末端プレートを調製する。それぞれの穴あけは0.042in.(1.1mm)の径と平面主表面に垂直な円形である。穴あけは、長方形領域内に147の穴を43列で穴間隔0.16in.(4.06mm)をもつ6角形閉充填配列で調製される。6角形閉充填配列においては、隣接する列はそれぞれの穴がそれぞれの隣接する穴から等距離である軸をもつように、お互いに0.08in.(2.03mm)シフトしている。発泡性メルト開口領域は1.4in.(3.6cm)の幅と0.88in.(2.2cm)の厚みをもつ末端プレートの一体型フランジ部によって全側面を拘束されている。フランジ部は、押出末端プレートを押出機に固定するために外部スクリューキャップを穴に貫通させるサイズをもった多数の穴を開けられている。
【0036】
発泡性混合物がダイプレートを出るときに発泡が起こるのに充分な温度で、そして発泡性混合物がダイプレートを出るまで発泡性混合物中のポリマー溶液中に発泡剤を保持するのに充分な圧力で発泡性混合物を供給する移送ラインの4.75in.(12.1cm)端部に結合しているダイ本体に平面押出ダイプレートを固定する。移送ラインは発泡性混合物が流れる押出し系に接続されている。押出し系は、特許文献19のそれと同様に、6in.(15.2cm)押出機、混合器(ミキサー)、冷却器及び押出ダイプレートを保持するダイ本体をこの順序で連続して含む。熟練した当業者であれば、本発明のダイを通して押し出すのに好適な温度に発泡性混合物を冷却するための代替の冷却装置と同様にポリマーと発泡剤の代替の混合装置の使用が可能であることは理解するであろう。また、熟練した当業者にとっては、これまでの開示により、ポリマーが最終的に所望の形態で押出し系を出る前に、発泡性混合物が一つ以上の異なった形状に成形されるような押出し系に多数のダイを組み込むことは自明なことであろう。例えば、本発明の一態様は、押し出しポリマーの最終形状化に使用される末端ダイと冷却器の間に移送ダイを置くことである。そのような移送ダイは本発明の押出ダイ末端プレートを含むことができ、或いは本発明の押出ダイ末端プレートを含む押出し系で使用される少なくとも一つのダイである限り如何なるその他の種類の押出ダイであることもできる。
【0037】
ポリプロピレン樹脂(PF814、バッセル社製)100重量部(pbw)、樹脂100重量部当たり0.5重量部(pph)、ステアリン酸カルシウム0.5pph、抗酸化剤(イルガノックス(商標)1010、チバ社製)0.1pph、及びイソブタン発泡剤6.5pphを、前記成分を発泡性混合物に転換するのに充分な条件下で押出機を操作し冷却器出口温度を155℃から165℃として発泡性ポリマーメルトに転換する。
【0038】
押出機の背圧を、圧力変換器(ディニスコ社製モデルNo.E242−3M)で測定する。
発泡性ポリマーメルトが押出ダイプレートを流れ始めて5分以内で、穴あき領域は外側に曲がり始めそして穴の列の外側に沿って割れ目が現れ始める。高さを6in.(15.2cm)から3in.(7.6cm)に減少させ、同じダイ背圧を維持しても、ダイプレートの問題を取り除くことはできず、3in.(7.6cm)のダイプレートでもダイ背圧に応答して曲がり、それゆえにダイプレートを役の立たないものにしている。
【0039】
22in.(55.9cm)の幅、3in.(7.6cm)の高さ及び1.06in.(2.7cm)の厚みをもった発泡性ポリマーメルト開口部のための領域でプレートを加工して厚み0.75in.(1.9cm)をもつ湾曲した穴あき領域を与えることによって、図1及び図2に例示されているのと同様な、本発明を例証する第一の一体型樹脂押出し末端プレートを調製する。湾曲領域は、5.75in.(14.6cm)の移送ライン(またダイの“入り口側”とも呼ばれる)に隣接するダイプレート側面の曲率半径と5.0in.(12.7cm)の移送ライン(またダイの“出口側”とも呼ばれる)から離れた位置のダイプレート側面の曲率半径をもつ。それぞれの曲率半径は、ダイの出口側にある全ての平面フランジを含むプレートから4.69in.(11.9cm)離れている共通の半径中心から引かれている。湾曲した穴あき領域は、1.4in.(3.6cm)の幅と0.875in.(2.2cm)の厚みをもつ末端プレートの一体化した平面フランジ部分によって全ての側面を拘束されている。平面フランジ部分は、平面押出しダイプレートと同じ方法で、末端プレートを押出機又は移送ラインに固定させるために平面押出しダイプレートのそれと同様に外部スクリューキャップを穴に貫通させるようになっている。穴あき領域は、平面ダイプレートと同様なパターンの穴をもちそしてその穴は平面押出しダイプレートと同様にお互いに平行な軸をもっている。湾曲領域は、固体成分が供給される押出機の末端から見たときは凸面でありそして発泡性ポリマーメルトが出る押出機の末端から見たときは凹面である。ダイプレートの入り口側及び出口側は、ポリマーメルトの開口部を含むプレート部の厚みによって異なった曲率半径をもった同じ曲面中心をもっていてもよいし、そしてもっていることが好ましい。
【0040】
第一のそれと同様な方法でそして第一と同じ曲率半径及び曲率中心をもつが、しかし穴あき領域の穴をお互いに平行となるようにそしてフランジの平面に垂直となるようにして、図3に例示されているのと同様な本発明の第二の一体型樹脂押出し末端プレートを調製する。
【0041】
平面押出し末端プレートよりもサイズと穴あき領域の少ない、第一及び第二の一体化樹脂押出しプレートは、平らな又は平面押出し末端プレートを曲げ及び亀裂を起こさせる押出機の背圧を操作することができる。表1及び2にリスト化したようなモデルデータは、平面押出し末端プレートに適合する第一及び第二の一体化樹脂押出しプレートのサイズを増加させることは、押出機の背圧で、平らな又は平面押出し末端プレートを曲げ及び亀裂を起こさせることなしで操作できる本発明のそのような第一及び第二の一体化樹脂押出しプレートの能力に悪影響を与えないことを暗示している。
【0042】
【表1】

【0043】
第一のそれと同様な方法で、しかし湾曲した穴あき領域を厚み0.75in.(1.9cm)をもつように本発明の第三の一体型樹脂押出し末端プレートを調製する。湾曲領域は、3.1in.(7.9cm)のダイプレート入り口側曲率半径と2.3in.(5.8cm)のダイプレート出口側曲率半径をもっている。それぞれの曲率半径は、ダイの出口側にある全ての平面フランジ面を含むプレートから1.7in.(4.3cm)離れている共通の半径中心から引かれている。単一円柱の穴の軸を共通の半径中心に収束するような放射状パターンで穴を加工する。再び、押出機を同じ背圧で操作した後で、末端プレートは隣接する穴間で又は穴のラインに沿って曲げはなく又は割れ目やその他の変形の兆候も示さない。
【0044】
ダイ設計の最大フォンマイズ応力は、シグレイとミシュケによって非特許文献1に記載されているような変形エネルギー理論に従って計算される三軸応力値である。フォンマイズ応力は、加重を受けたときの材料の引っ張り強度を比較するために使用されそして可塑性材料の降伏値の尺度を評価するために使用される。フォンマイズ応力は、単位体積当たりの変形エネルギーが同じ体積で同一軸で引っ張り降伏まで引っ張られるときの変形エネルギーに等しいところで、降伏が起こることを予測するために使用されるならば、控えめな値となる。
【0045】
期待される加重下での特定のダイ設計におけるフォンマイズ応力を決定することによって、そしてダイプレートの材料設計の引っ張り降伏値を知ることによって、熟練した当業者は、二つの値を比較することによってダイプレートが失敗かどうかを決定することができる。もし、フォンマイズ応力が、ダイプレートの引っ張り降伏値の50%以内なら、設計は変更される必要がある。典型的には、機械設計は少なくとも2、そしてより好ましくは5の安全係数をもつべきである。ダイプレートの降伏時応力は、期待されるプレートの最大応力(フォンマイズ応力)の少なくとも2倍から5倍であるべきである。2より小さい安全係数は良好に設計されたダイと見做すべきではない。ダイ設計の安全係数を上げるために、ダイプレートの厚み、流れ方向の寸法を増加させることができる。これは、典型的にはダイプレートを変形させるのに必要な応力を増大させるが、しかしそうすることで、ダイを流れるポリマー混合物のせん断加熱が増大し、同様にポリマー流路の押出機及びその他の装置の圧力を増大させることになる。ポリマー混合物のせん断加熱の増大はポリマー混合物にとって有害で、増大する局部加熱による混合物中のポリマー又はいくつかの成分の分解の可能性を増加させる。さらに、追加的なせん断加熱によるポリマー混合物のバルク温度の増大は、混合物を安定化させるために、より多くの冷却エネルギー、より多くの冷却時間を必要とする。押し出し材料の温度上昇は、発泡体性能の低下、潜在的に発泡体の開セル含量を増加させ、又は発泡体の崩壊の可能性を増大させる。
【0046】
表2は、表1に示されたダイプレートのフォンマイズ応力データを示す。
【表2】

【0047】
ダイプレートは全て、降伏強度130,000psi(MPa)の材料から加工された。表2のデータは少なくとも部分的には、なぜ平面ダイプレート(モデルA及びB)がダイプレート欠陥を起こし、一方アーチ状又は湾曲したダイプレート(モデル1から4)が、平面プレートがダイプレート欠陥を起こす荷重(押出機の背圧)より実質上高い荷重で曲げ、クラック又は割れ目のようなメカニズムのダイプレート欠陥を経験しないのかを説明している。フォンマイズ応力は、フォンマイズ応力が材料の引っ張り降伏、又は降伏強度に適合するまで、荷重応力にリニア(線形)である。
【0048】
添付の特許請求の範囲及び上述した明細書の範囲内にあるその他の一体型樹脂押出し末端プレートでも同様の結果が期待される。
同じ押出機の背圧での操作では、第一、第二、又は第三の一体型樹脂押出し末端プレートはいずれも曲げがなくそして押出し後の押出機の検査でも隣接する穴間又は穴のラインに沿った割れ目やその他の変形は見られない。
【0049】
フィラーを入れたポリマーメルト組成物及び熱可塑性ポリマーと繊維状有機材料を含むポリマーメルトでも同様な結果が期待される。
本発明のその他の態様は、熟練した当業者にとっては、この明細書又はここで開示した本発明の実施態様を考慮すれば、実施例の変形は本明細書の範囲内に入ることは明らかであろう。本明細書及び実施例は単に例証のためのみになされたものであり、本発明の真の範囲と精神は添付の特許請求の範囲に示されるものである。
【0050】
【特許文献17】USP6,541,105
【特許文献18】USP6,844,055
【特許文献19】USP6,251,319
【非特許文献1】Machine Engineering Design,5th Edition,pp172−173 and 244−247
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、合体したポリマーストランド発泡体材料又はフィラーの入ったポリマー材料又は木材/熱可塑性ポリマー組成物から発泡体成形物品を製造するための押出ダイ、ダイプレート又は一体型樹脂押出末端プレートとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は本発明の高圧ストランドダイの代表例の正面図であり、参照番号10で示される。ポリマーメルト用開口部は、図2により明瞭に示されるが、ポリマーメルト出口表面から離れた点に収束する軸をもっている。
【図2】図2は、図1の線2−2に沿って切られた拡大側面図である。
【図3】図3は、参照番号10Aで示されるように、図2に示された押出末端プレートの代替の拡大側面図であり、お互いにほぼ平行である、好ましくは実質上平行であるそしてより好ましくはお互いに平行である軸をもつポリマーメルト用開口部を示している。
【図4】図4は、参照番号10Bで示されるように、図2に示された押出末端プレートの代替の拡大側面図であり、図2に示されたものと異なった数のポリマーメルト開口部と図2に示されたものと異なる開口部間の空間をもつ、図2に示されたものと異なる収束開口部レイアウトを示している。
【図5】図5は、参照番号10Cで示されるように、図2から図4に示された収束開口部及び異なった半径中心又は曲率半径を示す押出末端プレートの代替の拡大側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
末端プレートが第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面及び、第一の主表面から間隔をあけた位置でそれにほぼ平行である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面をもち、第一及び第二の主表面が、アーチ状に湾曲した部分を取り囲む周囲のフランジ部分内に位置しており、アーチ状に湾曲した部分のそれぞれの主表面が末端プレートから間隔をあけた位置の半径中心から引かれた曲率半径をもちそして、主表面に関しては第一表面よりも第二表面により接近しており、アーチ状に湾曲した部分はポリマーメルトの複数の開口部をもち、そのそれぞれが第一及び第二の主表面の両方と流体連通していることを特徴とする押出ポリマーメルトストランドダイのための一体型樹脂押出用末端プレート。
【請求項2】
周囲のフランジ部が長方形である請求項1記載の末端プレート。
【請求項3】
アーチ状に湾曲した部分が全体のダイプレートに対して中空円筒である請求項2記載の末端プレート。
【請求項4】
ポリマーメルト出入り口が幾何学的配列で配列されている請求項1又は2のいずれか一項に記載の末端プレート。
【請求項5】
幾何学的配列が長方形である請求項4記載の末端プレート。
【請求項6】
末端プレートが3インチ(in.)(7.6センチメートル(cm))から48in.(121.9cm)、好ましくは4in.(10.2cm)から36in.(91.4cm)、最も好ましくは4in.(10.2cm)から32in.(81.3cm)の長さと、0.5in.(1.3cm)から9in.(22.9cm)、好ましくは0.75in.(1.9cm)から8in.(20.3cm)の幅、及び0.125in.(0.3cm)から1.5in.(3.8cm)、好ましくは0.25in.(0.6cm)から1.2in.(3.0cm)の厚みをもつ請求項4記載の末端プレート。
【請求項7】
周囲のフランジ部が長方形以外の円、楕円、又は多角形である請求項1記載の末端プレート。
【請求項8】
幾何学的配列が秩序のないランダム配列である請求項4記載の末端プレート。
【請求項9】
幾何学的配列が半規則的形状である請求項4記載の末端プレート。
【請求項10】
末端プレートが平面の穴あき部分を取り囲む平面の周囲フランジ部分と共に完全に平面である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面及び、第二の主表面から間隔をあけた位置にある凸面の穴あき部分を取り囲む周囲フランジ部分をもつ第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面をもち、穴あき部分の穴は第一及び第二の主表面の両方と流体連通しているポリマーメルトの複数の開口部で規定されていることを特徴とする押出ポリマーメルトストランドダイのための一体型樹脂押出用末端プレート。
【請求項11】
末端プレートが第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面及び、第一の主表面から間隔をあけた位置でそれにほぼ平行である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面をもち、第一及び第二の主表面が、アーチ状に湾曲した部分を取り囲む周囲のフランジ部分内に位置しており、アーチ状に湾曲した部分のそれぞれの主表面が通常の曲率半径をもつがしかし、第一のポリマーメルト受入れ用の主表面の半径中心が第二のポリマーメルト排出用の主表面の半径中心よりも第二のポリマーメルト排出用の主表面に接近しているような異なった半径中心をもち、アーチ状に湾曲した部分が第一及び第二の主表面の両方と流体連通しているポリマーメルトの複数の開口部をもつことを特徴とする押出ポリマーメルトストランドダイのための一体型樹脂押出用末端プレート。
【請求項12】
末端プレートが第一の即ちポリマーメルト受入れ用の主表面及び、第一の主表面から間隔をあけた位置でそれにほぼ平行である第二の即ちポリマーメルト排出用の主表面をもち、第一及び第二の主表面が、アーチ状に湾曲した部分を取り囲む周囲のフランジ部分内に位置しており、アーチ状に湾曲した部分のそれぞれの主表面が末端プレートから間隔をあけた位置の通常の半径中心から引かれた曲率半径をもち、第二の主表面の曲率半径は一定でそして第一の主表面の曲率半径は、アーチ状に湾曲した部分の両末端における最小値からアーチ状に湾曲した部分の中心点における最大値まで変化し、アーチ状に湾曲した部分はポリマーメルトの複数の開口部をもち、そのそれぞれが第一及び第二の主表面の両方と流体連通していることを特徴とする押出ポリマーメルトストランドダイのための集積一体型樹脂押出用末端プレート。
【請求項13】
少なくとも1インチ(2.5cm)の製造前厚み及び少なくとも11インチ(28cm)の製造前の幅をもち、請求項1−12のいずれか一項に記載の末端プレートを使用して製造される、合体した押出ポリマーストランド発泡体材料。
【請求項14】
製造前厚みが少なくとも2インチ(5.1cm)そして製造前の幅が少なくとも15インチ(38.1cm)である請求項13記載の発泡体材料。
【請求項15】
製造前厚みが6インチ(15.2cm)以下でそして製造前の幅が36インチ(91.4cm)以下である請求項13記載の発泡体材料。
【請求項16】
製造前厚みが1インチ(2.5cm)から6インチ(15.2cm)の範囲でそして製造前の幅が11インチ(28cm)から36インチ(91.4cm)の範囲である請求項13記載の発泡体材料。
【請求項17】
請求項1−12のいずれか一項に記載の末端プレートを使用して製造された、フィラー入り熱可塑性ポリマー材料又は繊維材料と熱可塑性ポリマーを含む組成物からなる成形物品。
【請求項18】
繊維材料が有機繊維材料からなる請求項17記載の成形物品。
【請求項19】
a.ポリマーメルトを押出すための押出機;b.発泡性混合物を発泡させるための発泡剤を添加するための混合装置;c.発泡性混合物を冷却するための冷却装置;及びd.発泡性混合物からポリマーストランド発泡体材料を成形するための請求項1−12のいずれか一項に記載の末端プレートからなるダイ本体;をこの順序で連続に接続することからなる押出ポリマーストランド発泡体材料の成形のための押出システム。
【請求項20】
さらに、冷却装置と末端プレートとの間に少なくとも一つの移送ダイを含み、この移送ダイは発泡性混合物を受入れそしてそれを初期形状に成形しそして成形混合物を押出すための穴をもつ請求項19記載の押出システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2008−532818(P2008−532818A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502118(P2008−502118)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/009841
【国際公開番号】WO2006/102143
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(502130582)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド (21)
【Fターム(参考)】