高耐久性のディジタル微光観察装置
ディジタル微光観察装置のハウジングは、光入力開孔を規定する第1の端部と、光出力開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有し、その入力開孔を通して受光された微光可視光および赤外線エネルギに応答して、出力イメージを発生する赤外線カメラ・アセンブリと、そのカメラ・アセンブリに結合されていて、その出力イメージを処理する信号プロセッサと、そのカメラ・アセンブリに結合されていて、処理されたイメージをその出力開孔を通して観察者に対して表示するディスプレイ・アセンブリと、そのカメラ・アセンブリに結合されていて、その出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、そのハウジングの表面上に配置された制御機構に応動して、そのディジタル微光観察装置の動作機能を制御する電子的制御手段と、を含む。その制御機構はその動作機能を制御するためにユーザの指によって操縦可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に観察者が微小光状態で対象物を検出し、認識し、識別し、観察することができる光学機器(optical device)に関し、特に、手持ち式の(ハンドヘルド型の)高耐久性(ruggedized:丈夫な、頑丈な)ディジタル微光(微小光、高感度、低輝度)観察(表示)(low-light viewing)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
微光観察システム(暗視システム、暗視装置)は、軍事において広く使用されて、夜間にまたはその他の微小光状態の期間に対象物を見る(観察する)能力を、兵士、航空機操縦士(aviators)および船員に提供する。その結果、現在、多数の微光観察装置(low-light viewing device:暗視装置、暗視機器)が厳格な軍の仕様および設計に従って製造されている。同様に、そのような多くの微光観察装置(機器)は、例えば、種々の武器の照準器の部品として、または航空機操縦士または兵士のヘルメットに装着されるゴーグル・アセンブリ(組立体)の部品のような特別な軍事用途用に製造されている。しかし、現在製造されている多くの現在の微光観察装置は、手頃な価格ではなく、非軍事的用途に容易に適合化させることもできない。
【0003】
微光観察装置(low-light viewing device:微光観察機器)は、(1)イメージ(画像)増強(増幅)製品(image intensified product)、(2)熱画像化製品(thermal imaging product:赤外線画像化装置)および(3)電荷結合装置(charge-coupled device:CCD)および相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide semiconductor:CMOS)微光カメラ、を含む幾つかの広範囲のカテゴリに該当する(入る)。イメージ増強および熱画像化装置は、軍事、法執行官(law enforcement:保安官、警官等)、消防活動(fire fighting)および消費者市場(consumer market)でしばしば見られる。近年、数多くの微光観察装置が消費者市場に導入されたが、しばしば、品質が劣り、および/またはユーザ(使用者)限定の機能(user limited capabilities)を提供する。
【0004】
画像増強微光観察装置は非常に高価になる傾向があり、広い距離範囲の画像(long range image)を生成するためには精巧で重いレンズを必要とする。また、イメージ増強装置は、強光状態で使用すると極めて損傷を受けやすい。このような特性によって、そのような製品はたいていの都会の地域では実際的には役に立たないものとなる。さらに、熱画像化装置は、非常にコストが高いので、広くは受入れられてこなかった。
【0005】
微光CCDカメラは一般的にセキュリティ(安全)用途(security application)で使用される。近年、安全ビジネスでカメラの適用が著しく増大しており、それと同様に携帯電話機技術においても非常に安価なカメラが提供されている。微光CCDカメラは人間の目には見えない電磁波スペクトルの波長に感応するように(敏感)設計されており、特に能動的赤外線(IR)照射(active infrared illumination)が使用されている場合に、これらのカメラは微小光状態において非常に有効なものになる。
【0006】
能動的IR照射を使用した装置は、しばしば、暗い場面(シーン)を照射するために一体化LEDを使用している。現在市販されているたいていのディジタル微光観察装置は、手動で調整する必要のある固定焦点レンズを使用しており、即ち、探知(detection:検出、検知)を助ける(支援する)ためにIR(赤外線)照射を行う能動型装置であり、それによってそれらの装置では電力を速く(短時間で)消費する。
【発明の開示】
【0007】
上述の装置(機器)は幾つかの点で欠点があり、商業分野においても軍および法執行(保安、警等:law enforcement)の機関(省庁)のいずれにおいても実際の使用の妨げになっている。そのような装置は重くしかも壊れやい傾向があり、通常の軍または法執行における使用によって生じる衝突(インパクト)の衝撃(ショック)および摩損および割れ(wear and tear)に耐えることができず、さらに水または湿気が容易に浸入して、それらを低精度にまたは使用不能にする可能性さえある。
【0008】
さらに、そのような装置は、一般的に、ユーザが対象物を検出することができるように固定拡大倍率を有するが、一旦検出した対象物をユーザが認識し識別することができるようにするための可変拡大倍率機能を具えていない。これらの装置は、また比較的短い(狭い)距離範囲を持つ傾向があり、嵩高で、デザイン(設計)的に人間工学的で(ergonomic)なく、ユーザによる制御が簡単でない。さらに、そのような装置は非常にコストが高くなる可能性があり、しばしば専用の(proprietary:民生の)構成要素(コンポーネント)を必要とし、精巧で複雑な組み立て技術を必要とし、このことが軍または法執行においてその装置を広く使用することを非現実的なものとしている。
【0009】
従って、軍用として、法執行用として、安全(security)用として、ファースト・レスポンダ(first responder:現場に最初に駆けつける警官、消防士、医師等の有資格者)使用として適し可変拡大倍率(ズーム)機能を具えた高耐久性で(頑丈で)手持ち式のディジタル微光観察装置であって、片手で操作することができ、軽量で防水性があり、しかも従来の装置では現在得られない付加的な別の機能を有し、現在の(current)微光センサ技術と共に(と関連して)動作(操作)可能なディジタル微光観察装置、に対するニーズ(要求)が存在する。
【0010】
発明の概要
本発明によって実現される微光観察(暗視)装置または機器は、容易に片手で保持して操作することができ、防水性があり、大幅に低減されたコストの一体化望遠ズームレンズを具えた優れた微光性能を有し、また、容易に取得できまたは製造できる既製(在庫)の部品またはカスタム(特注)部品を使用して組立てることができ、それによって製造コストをさらに削減することができ、さらに消費電力を低減するためにパッシブ・イメージング(受動的撮像)を採用し、アセンブリ(組立品、組立体)の寸法(サイズ)および重量を低減するのを助けるものである。
【0011】
本発明の特徴(側面)によれば、微光観察装置(暗視装置、暗視機器)は、光入力(入光)開孔(アパーチャ)を規定する(define:特定する、画定する、位置させる、設けた、形成した)第1の端部と、光出力(出光)開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有するハウジングと、前記入力開孔を通して受光した低強度光および赤外線エネルギに応答して出力イメージ(画像)を発生する赤外線カメラ・アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを処理する信号プロセッサと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその処理されたイメージを表示する表示アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、微光観察装置の動作(operating:操作、作動、処理)機能を制御するために前記ハウジングの表面上に配置された制御機構(メカニズム)に応動する電子的制御手段(制御電子装置)と、前記動作機能を制御するためにユーザの指(digit)で操作(操縦、ナビゲーション)できる制御機構とからなる。本発明のアセンブリによれば、観察者(ユーザ)は、至近距離またはかなりの距離で微光状態の下で対象物を検出し、認識し、識別し、観察することができる。
【0012】
本発明の別の特徴によれば、手持ち式微光観察装置は、光入力開孔を規定(define)する第1の端部と、光出力開孔の規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを有し、該保護ハウジングはユーザの手の輪郭形状に適合した輪郭形状を有し(contoured)、該ハウジングは、その入力開孔を経て受光した低強度光および赤外線エネルギに応答して出力イメージ(画像)を発生する赤外線カメラ・アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを処理する信号プロセッサと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその処理されたイメージを前記出力開孔を介して観察者(ユーザ)に対して表示する表示アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、前記ハウジングの上面に配置され、また前記装置によって観察する期間中ユーザの1本の指によってアクセス可能なハウジングの領域内に一緒に(共に)配置された(co-located)ユーザにより付勢可能な複数のスイッチに応答してディジタル微光観察装置の動作(操作、作動、処理)機能を制御する電子的制御手段(制御電子装置)と、を具えている。本発明のアセンブリは、さらに記憶および検索(取り出し)用のイメージ(画像)データを捕捉し処理するためにカメラ・アセンブリと信号プロセッサとに動作上結合される単純な制御機構またはスイッチによって前記アセンブリで表示(観察)された対象物の静止イメージおよび/またはビデオ(動画)の捕捉を行う。このようなイメージ(画像)データを記憶するのに十分なメモリが前記アセンブリに含まれており、また記憶または捕捉されたイメージ・データを、例えばUSBポートまたはその他のインタフェースのような遠隔装置(例えば、プリンタ、コンピュータまたはその他の周辺機器)にダウンロードするための機構(メカニズム)が設けられている。本発明のディジタル微光観察アセンブリはさらに制御プログラムの機能を実行し、またユーザが微光観察アセンブリに関連する或る幾つかのプログラム・モードを選択することができるようにするソフトウェアおよび/またはハードウェア機能を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
従来技術の問題点に対処するために、本発明は、低強度(微光)可視光および赤外線エネルギを可視イメージ(画像)に変換することができるパッシブ(受動型)イメージ生成用の高耐久性の(丈夫な)微光観察装置(passive imaging ruggedized low-light viewing device)を実現するものである。本発明と整合(調和、適合)するディジタル微光観察(表示)アセンブリは、概略的に、静止イメージ/ビデオ・イメージを捕捉する(capture:取り込む)機能を有する微光赤外線カメラ、LCD,OLED LCOS,CRTまたはプラズマ・ディスプレイおよび接眼レンズ、ズームレンズ・アセンブリ(組立体)、電子的制御手段(control electronics:制御用電子装置)、および標準のバッテリ(再充電可能バッテリ)を含み、これらは全て以下でさらに詳細に説明するように容易に組立てられる防水性のハウジング(筐体)内に収容されている。その電子的制御手段は、ユーザがその微光観察装置を操作しターゲット(目標、標的)を観察している間に、ユーザの手の1本の指で操作することができる1つ以上の多数位置(multi-position)オペレータ(操作)スイッチを有する。
【0014】
次に図1乃至図6を参照すると、これらの各図には本発明の一実施形態と整合(調和、適合)する典型例の微光観察アセンブリ100の種々の外観が示されている。図示のように、アセンブリ100に含まれているハウジング・アセンブリ109は、その各端部において前面カバー108および背面カバー121に密閉可能状態で結合された中央部分102を具えている。前面カバー108と背面カバー121は、ハウジング・アセンブリ109の内部の構成要素(コンポーネント)にアクセス(接近)することができるよう(例えば、バッテリの交換または修理をするために)着脱可能および取り外し可能に(例えば、締りばめ(interference fit)または摩擦ばめ(friction fit)によって)作られていてもよいし、またはハウジング・アセンブリ109の一部にネジ式で(threadably:螺合式で)または締りばめまたは摩擦ばめによって配置された取り外し可能なまたは蝶番(ヒンジ)結合されたバッテリ・カバー1092(図10)と永久的にシール(permanently seal:固定的に密封または密閉結合)されていてもよい。また、そのハウジングは構造的に一体(モノリシック)であってもよいし、または図10〜11に示された実施形態でより良く示されているように例えば上部カバー1090と底部カバー1091(および/または左側カバーと右側カバー)のような互いに結合される2つの半部(halves)からなるものでもよい。アセンブリ100の全ての外部構成要素は、一般的に防水性および防湿性の装置を実現することができるようにハウジング・アセンブリ109にシール(密封結合または密閉結合)されていることが望ましい。ハウジング109は、高防護性材料、例えば重量鋼材(heavy-gauge steel:ヘビー・ゲージ・スチール、重量鉄骨)、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム(rubberized aluminum)、ポリカーボネート、またはプラスチック材料で形成されていてもよい。図10および11に最も良く示されているように、そのアセンブリはユーザ(使用者)の手の形状に適合する輪郭(外部)形状を有する(contoured)ハウジングを具えた単眼(一眼:monocular)装置として形成されていてもよい。(代替構成として、そのアセンブリを双眼(二眼)装置として構成することも考えられる。)そのハウジングは、赤外線カメラ・アセンブリ、表示アセンブリ、ズームレンズ・アセンブリおよび電子的制御手段を含む内部の電子的および機械的構成要素(コンポーネント)を、落下および振動およびショック(衝撃)により損傷を受けることがないように保護するために、例えば発泡材料、ソフトラバー、プラスチックまたはその他のクッション状材料のような内部クッション(衝撃緩和)構成要素117(図7)をその内部にさらに含んでいてもよい。
【0015】
アセンブリ100の一方または両方の側面に、つかみ面(グリップ面)を形成する助けとなる複数の細長い隆起部(リッジ、突条部)105が形成されていてもよい。これらの隆起部は、さらに、把持力(グリップ力)を高めるために例えばエラストマ(elastomer)のような高摩擦係数を有する材料からなるものでよい。グリップの性能(能力)(把持力)を高めるためにアセンブリ100の上部に複数の指(フィンガ)保持部(hold)または凹所(recess)104が形成されていてもよく、また、この指保持部104は把持力(グリップ力)を高めるために例えばエラストマのような高摩擦係数を有する材料からなるものでもよい。同様に、把持力(グリップ力)を高めるために、アセンブリ100の底部にさらに親指(サム)保持部106が設けられていてもよく、この親指保持部106は、把持力を高めるために例えばエラストマのような高摩擦係数を有する材料からなるものであってもよい。
【0016】
以下でさらに詳細に説明するように、1つのユーザ制御機構107(または複数のユーザ制御機構)は、ユーザ制御機能に容易にアクセス(接近)することができるようにハウジング・アセンブリ109の1つ以上の凹所または指保持部104または親指保持部106内に配置されていてもよい。代替構成として、1つ以上の制御機構をハウジング・アセンブリ109上のその他の任意の場所に配置してもよい。例えば、レンズカバー、3脚(tripod)取り付けソケット、ハンド・ストラップまたはネック・ストラップ、または取外し可能なストラップ用の1つ以上のマウント(取付手段)のようなその他の機能構成が、ハウジング109の内部またはその上に設けられていてもよい。その(微光観察)装置は、また、ユーザの頭部/ヘルメットに、または兵器または同様の装置に装着または取り付けるように適合化されたそのハウジングの一部分を具えていてもよい。もちろん、その(微光観察)装置は、微光観察を可能にし、微光イメージ・データの捕捉/記録を可能にするために、1組のゴーグル内に組み込むことができるし、通常のゴーグルに取り付けまたはさもなければ結合することもできる。
【0017】
図1および図5に最も良く示されているように、ハウジング・アセンブリ109の一端(またはその他の場所)にある前面カバー108に開孔(アパーチャ)103が形成されており、以下でさらに詳細に説明するように、イメージがその開孔103を通ってハウジング・アセンブリ109内に配置されたズームレンズ・アセンブリ100によって受光される。アセンブリ100の使用期間中、ユーザの目を周囲光から遮蔽するために、そのハウジング・アセンブリ109の他端部(またはその他の場所)の開孔の背面カバー121上にアイカップ101が設けられている。図6に最も良く示されているように、アイカップ101はその中に形成された開孔125を有していて、ユーザは、その開孔を通してハウジング・アセンブリ109内に配置されたディスプレイ・アセンブリ111(例えば、LCD、OLED、LCOS、CRT、プラズマ、その他のそのようなディスプレイ)上のイメージ(画像)を見る(観察する)ことができる。
【0018】
次に図7を参照すると、これには図1の典型例の微光観察アセンブリ100の、ハウジング・アセンブリ109の一部が取除かれた側部切欠き斜視図が示されている。図示のように、アセンブリ100のハウジング109は、カメラ・アセンブリ112に結合されたズームレンズ・アセンブリ110を含み、これは対応するディスプレイ・アセンブリ111に結合されている。電子的制御手段を含む回路基板124は、ズームレンズ・アセンブリ110、カメラ・アセンブリ112およびディスプレイ・アセンブリ111に隣接して配置されていて、これらに結合されている。前述の各構成要素(コンポーネント)には、1つ以上のバッテリ113またはその他の電源によって電力が供給される。回路基板124は、カメラ・アセンブリからのイメージ(画像)出力を処理するための1つ以上のディジタル信号プロセッサ(処理器)、外部通信機器(例えば、USBポートおよび接続手段を経由した、コンピュータまたはその他の周辺機器)とインタフェースする通信モジュール(例えば、無線通信機器)、および微光観察アセンブリの動作機能(関数)を制御するための(1つ以上のスイッチを経由する)触知性(tactile:触感的)ユーザ入力に応動する回路、を含む種々の制御回路を含んでいてもよい。当業者には明らかなように、増強された処理機能を得るために、多数の回路基板を用いてもまたは互いに結合させても(例えば、可撓性のコネクタを介して)よい。
【0019】
アセンブリ100を安価で且つ簡単(単純)な構造のものにするために、そのハウジング内またはハウジング上に設けられた溝、突起またはその他の結合(嵌合)機能手段(mating features)を用いて、且つ最少の機械的結合手段(fasteners:固定手段、固着手段)を用いて、締りばめまたは摩擦ばめによって、アセンブリ100の幾つかまたは全ての構成要素(コンポーネント)をハウジング109におよび互いに結合してもよいと考えられる。このような結合機構(メカニズム)には、ネジ、ボルト、リベットおよび接着剤、等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
図1に示す典型例の微光観察アセンブリ100の、側部切欠き側面図を示す図8から明らかなように、弾性(エラストマ)平板状(平面状)スイッチ・シート126が回路基板124とハウジング109の内部との間に配置されていてもよい。弾性平板状スイッチ・シート126は、ハウジング109の開孔を通って突出する少なくとも1つの一体型ドーム状スイッチ付勢用突起127を有してもよく、これによってユーザ制御機構107を、回路基板124内または回路基板124上に配置された(例えば、表面に取付け)またはさもなければ回路基板124に結合された少なくとも1つのスイッチング・エレメント(スイッチ素子)129に機械的に結合させるようにする。例えば、回路基板上のスイッチング・エレメントと電気的通信(結合)状態にあるコンタクト(接触部)を有する基板上に設けられた1つ以上の押下可能ボタンを含みそれによってそのボタンを押下することによって対応するスイッチング・エレメントを付勢することができるような、その他の構成も当然考えられる。
【0021】
回路基板124上にスイッチング・エレメント129を有するユーザ制御機構107の触知性結合(tactile engagement:係合、嵌合)手段を設けることに加えて、ドーム状突起127を用いて、これとハウジング109との間に流体不透過性(fluid-impermeable)シールを形成してもよい。回路基板124は、弾性平板状スイッチ・シート126と結合する(engage:係合する、嵌合する、噛み合う)形態でハウジング109の内部に固定されてもよく、そのシートは、例えば耐水性のエポキシまたは接着剤によって接着されても、またはさもなければハウジング109の内面に結合されてもよく、例えば、そのハウジング109からまたはアセンブリ100のその他の内部構成要素(コンポーネント)から伸びる複数のペグ(釘状部)(図示せず)によって所定位置に保持されてもよく、それによって弾性平板状スイッチ・シート126を回路基板124と整列させて(位置合わせし)もよい。ユーザ制御機構107は1つ以上の単純なボタン制御部からなるものであってもよく、これらのボタン制御部を用いて種々の機能を制御または調整してもよい。その種々の機能は、アセンブリ100のオン/オフ状態、カメラ・アセンブリ112またはディスプレイ・アセンブリ111の輝度(明るさ)、ズームレンズ・アセンブリ110の焦点、および/または、微光観察アセンブリに関連する或る複数のモードをプログラムまたは選択するためのプログラム機能、を含んでいてもよいが、これらの機能に限定されるものではない。
【0022】
典型例の実施形態において、ユーザ制御機構107は3つの軸に沿って移動可能な5方向操作可能搖動形スイッチ(5-way navigational rocker switch)であり、例えば、左右の搖動でズームレンズ・アセンブリ110のズームを制御し、上下(前後)搖動でカメラ・アセンブリ112の輝度を制御し、スイッチを押下することによってアセンブリ全体100のオンまたはオフをトグル(切り換える)する。別の典型例の実施形態では、その操作可能搖動形スイッチは、左右制御でズームの制御を行い、下(後または前)制御でカメラの機能(例えば、静止イメージ(画像)の捕捉、またはビデオ・イメージ(画像)の記録)を制御し、および、上(前または後)制御でプログラム機能(例えば、スクロール、日時設定の制御、左/右の手動操作、およびカメラ・モード、ファイル保存(セーブ)、ディジタル・ズーム、周囲光状態、レチクル(対物レンズの十字線:reticle)のオン/オフ)プログラム機能を制御し、その一方でスイッチを押下することによってアセンブリのオン/オフをトグルする。ユーザ制御機構用の動作機能(operational functions:操作機能、処理機能、作動機能)に関連付けられる特定の方向を修正変更してもよいことは、この分野の専門家には明らかである。
【0023】
特に図10乃至図12に示された実施形態を参照すると、ユーザ制御機構107は、ハウジングの領域107a内に共に配置された1組の押下可能(depressible)なボタンを含んでいる。この1組のボタン(領域)は、ユーザがそのアセンブリを保持しおよび/またはアセンブリを使用して対象物を観察しながらユーザの1本の指(例えば、親指/他の指)でアクセス可能なものである。図12に概略的に示された1つの構成では、1組の押下可能なボタンは、ズーム・イン/アウトを制御するための搖動形スイッチ1071、装置に電力を供給する中央オン/オフ・ボタン1072、静止/ビデオ・イメージの捕捉を制御するためのカメラ・ボタン1073、およびプログラム・モード(例えば、スクロール、日/時設定の制御、左/右の手動操作、および、カメラ・モード、ファイル保存、ディジタル・ズーム、周囲光状態、レチクル(対物レンズの十字線:reticle)オン/オフ等を含むプログラム機能)を制御するプログラム・ボタン1074を含んでいる。その相異なるボタンの各々は、ユーザが微光観察装置を通してターゲット(対象物)に視覚的に接触して観察し続けている間に所望の機能を直ちに選択することがさらにできるようにする異なる別の触知的(触感的)感触を与えることができる異なる別の表面(形態)を含んでいてもよい。
【0024】
図10に示されている典型例の一実施形態では、図1の実施形態に示された参照番号と同じ参照番号を用いて同様の部品が示されており、制御機構は、ハウジング109の上部分に、対応する凹所(窪み)または指保持部104内に構成(形成)された1組のユーザ操作ボタンまたはスイッチ(例えば、1071、1072、1073)が設けられている。各凹所は、対応する指を受け入れ、特定のボタンに関連付けられた機能を動作させる(作動、操作する)ことができるように、その対応する領域(107a,107b、107c)内にあるそのボタンのみに有効に各指がアクセスすることができる充分な寸法に設定されている。1つの構成では、全ての凹所は一様な寸法に形成されている。別の構成では、少なくとも1つの凹所または指(フィンガ)保持部がその他の凹所または指保持部と異なる構成を有する。
【0025】
さらに図10(11)に示されているように、1つ以上のユーザ操作ボタンを観察用開孔の近くに形成された実質的に平坦な棚状突起部(planar ledge portion)1008上に配置してもよく、これらのボタンはユーザが(微光観察)装置を保持するときにユーザの人差し指を受入れるように適合化されている。制御機構は、この位置に完全に実装してもよく、またはハウジング上の任意の他の場所に配置されたさらに別の制御ボタンまたはスイッチ(例えば、ボタン1071、1072、1073、・・・)を含んでいてもよい。
【0026】
次に図9を参照すると、これには図1、10および11に概略的に示した微光観察用アセンブリ100用の典型例の制御システムのブロック図が示されている。次にアセンブリ100の内部構造について説明する。ズームレンズ・アセンブリ110、カメラ・アセンブリ112、およびディスプレイ・アセンブリ111およびディジタル信号処理回路115は、マイクロコントローラ114に結合されていてマイクロコントローラ114によって制御され、これらの装置(機器、デバイス)の全ては、1つ以上のバッテリ113(例えば、2つまたは4つの1.5V、AA(単三)サイズのバッテリ(電池))によって、例えば5V(ボルト)および/または12Vの電力を供給するように適合化された電力変換器(コンバータ)116を介して給電される。
【0027】
ズームレンズ・アセンブリ110を通して受光したイメージ(画像)はカメラ・アセンブリ112によって受信され、カメラ・アセンブリ112は、通常モードではそのイメージを、後続の処理を行うためにおよびユーザに対して表示するためにディジタル信号プロセッサに出力する。ビデオの捕捉または静止イメージの捕捉機能のユーザによる選択に応答して、そのカメラ・アセンブリは、対応するビデオまたは静止イメージ信号をディジタル信号処理回路115に供給して、処理しフォーマット化しメモリに記憶させる。その処理されてフォーマット化されたビデオ信号は、次いで表示アセンブリ111によって受信されて、アイピース(アイカップ)101(図1)を通してユーザによって観察されるようにする。
【0028】
典型例の実施形態では、ズームレンズ・アセンブリ110は、約7.1mm〜35.5mmの焦点距離を有し、約f/2.8の開孔(アパーチャ)を有し、反射を最小化しコントラストを増大させるための多層反射防止レンズ・コーティングが施された10x可変光学ズームレンズ・アセンブリであり、例えばドイツのオーバーコッヘン(Oberkochen, Germany)のカールツァイス(Carl Zeiss)社製のヴァリオ・ゾナーTMT*(Vario SonnarTMT*)ズームレンズである。このようなズームレンズ・アセンブリは、日本東京のソニー社製のモデル(型式)DCR−PC350のようなディジタル・ビデオ・カメラ・レコーダ(VCR)にも含まれている。もちろん、本発明による高耐久性のディジタル微光観察システムに関連する制御機構機能および軽量性の特徴による自動可変焦点/ズーム機能を実現するために、本発明に関連してその他のズームレンズ・アセンブリおよび倍率(例えば、5x、25x、等)のものを使用してもよい。
【0029】
典型例の一実施形態では、カメラ・アセンブリ112は、レベル制御/自動利得制御(例えば、HI(高):5〜50dB、LO(低):5〜32dB)を有する電子的絞り手段(iris:アイリス)、約46dBの信号対ノイズ(S/N)比、フリッカレス(フリッカなし)モード、バックライト補償、約752〜768×494〜582の有効ピクセル解像度、最低照度がF1.4で約0.0003ルクス(lux)を有し、約1/50〜1/100,000秒の範囲の可変シャッタ速度を有し、75Ω(オーム)の不平衡ビデオ信号(UVB)を出力し、電流約160mAのDC(直流)12V±10%の電源を使用した、2分の1インチ(約1.27cm)インタライン・トランスファ(interline transfer)CCDイメージ・センサを具えた超高感度(近IR(赤外線)スペクトルで)モノクローム(白黒)カメラ・アセンブリである。そのようなカメラ・アセンブリは、台湾台北のWatec(ワテック)社製のWAT−902H2 SupremeTMにおいて実施されている。もちろん、例えばCMOS(相補金属酸化物半導体)イメージ・センサ(これはCCDイメージ・センサよりも低電圧で動作し得る)のようなその他のイメージ/視覚(vision)センサを使用することもできる。
【0030】
ディスプレイ・アセンブリ111は、単結晶シリコン−オン−インシュレータ(silicon-on-insulator(SOI):絶縁体上のシリコン)を開始材料として使用して、高速、低電力CMOS処理工程(プロセス)で作製された空間解像度(spatial resolution)約320×240を有するアクティブ・マトリックス液晶ディスプレイ(LCD)であることが好ましい。ディスプレイ・アセンブリ111は、さらに、薄膜トランジスタを有する集積化水平および垂直シフトレジスタを使用しており、約3.3V〜5.0Vの電圧レベルで最高毎秒約72フレームの相補アナログ・ビデオ入力を受け入れ、電力約12mWを消費する。そのようなディスプレイは、例えば、米国マサチューセッツ州タウントン(Taunton)のコピン社(Kopin Corporation)製のKCD−QD01−AA CyberDisplayTM320LCDディスプレイによって実施されている。“低バッテリ状態”を示すインジケータ(表示器)を、そのディスプレイ中に赤色光(またはその他の色光)で表示させてもよい。もちろん、異なる空間解像度(例えば、空間解像度600×800)を有する種々のタイプのディスプレイ・アセンブリを用いてもよく、このようなディスプレイには、LCD(液晶ディスプレイ)、LCOS(液晶オン・シリコン)、OLED(有機発光装置(素子))、CRT(陰極線管)およびプラズマ・ディスプレイが含まれるが、これらに限定されるものではないことは理解されよう。
【0031】
ディジタル信号処理回路アセンブリ115は、カメラ・アセンブリ112によって出力された信号を処理しフォーマット化し、さらにそれに対応するイメージ(画像)をディスプレイ・アセンブリ111上に表示させるための回路、を含んでいる。ディジタル信号処理回路115は、約290×218のモノクローム・ディスプレイ上に複合NTSCまたはPALビデオ信号を供給し、オンスクリーン・ディスプレイ(表示)を供給し、さらに、NTSC/PAL選択、バックライト(背光)輝度、ビデオ・コントラストおよび輝度〜ガンマ補正の全体にわたるユーザ可調整制御、およびカラー・キラー・フィルタをそなえたビデオ・モジュールであることが好ましく、例えば、米国マサチューセッツ州タウントンのコピン社製のCyberDisplay M KCD−MQO1−BAビデオ・モジュールであってもよい。
【0032】
マイクロコントローラ114は、例えばズーム、フィルタ、絞りおよび焦点の各制御信号をズームレンズ・アセンブリ110に供給し、また、カメラ・アセンブリ112、ディジタル信号処理回路115およびディスプレイ・アセンブリ111に各制御信号を供給する。マイクロコントローラ114は、ユーザ制御機構107から制御信号を受け取って、ズーム、静止/ビデオ捕捉、プログラム機能、およびアセンブリ100のターン・オンおよびターン・オフを含む或る幾つかの機能を制御するが、これらの機能に限定されるものではない。外部電源123は、電力変換器116および/またはバッテリ113に結合されてもよく、例えば電圧110Vの電流または可搬式のACまたはDC電源を用いて、バッテリ113を充電するための充電回路117に電力を供給しおよび/または正規(通常)の動作期間にアセンブリ100に電力を供給する。
【0033】
また、幾つかの実施形態では、マイクロコントローラ114は、ディジタル信号処理回路115と直接インタフェースし得る一体型のまたは外部の無線通信アセンブリ122に制御および/またはデータ信号を供給してもよい。無線通信アセンブリ122は、例えばTCP/IPスタック118、送受信機(トランシーバ)119およびアンテナ120を含んでいてもよく、無線通信アセンブリ122を用いて、遠隔的に処理されてフォーマット化されるべきカメラ・アセンブリからの生のビデオ信号か、またはディジタル信号処理回路アセンブリ115によって出力された処理されてフォーマット化されたビデオ信号のいずれかを、或る遠隔の装置(機器)に送信してもよい。従って、無線通信アセンブリ122は、アセンブリ100が、例えば標準の無線広帯域(ブロードバンド)ルータを介して既存のローカルエリア・ネットワーク(LAN)とインタフェースすること、または無線で通信信号を受信するための別の外部装置とインタフェースすることを可能にしてもよい。ビデオ出力ソケット(差込口、差込端子)1010(図10)が、例えばモニタ、テレビジョンまたはレコーダのような外部装置(機器)にビデオ信号を有線送信するために設けられていてもよい。データは、例えばUSBポートまたはその他のインタフェースのような、ハウジング上に設けられたポートを介して送出されてもよい。発明を限定するものではない一例として、データを毎秒約12メガビット(Mbit)の速度で転送するためにUSB2.0コンプライアント(compliant:準拠、適合)コネクタを設けてもよい。
【0034】
次に図11〜12と関連付けて図1を全体的に参照する。本発明の微光観察アセンブリの典型例の1つの動作モードは以下の通りである。即ち、ユーザは自分の手(例えば、右手または左手)でアセンブリ100を保持し、アセンブリ100をターン・オンするためにユーザ制御機構スイッチ(例えば、1072)を押下する。ユーザはアセンブリ100の後端部を自分の目の位置にまで持ち上げ、アイピース101を通して見る一方、アセンブリ100の前端部をユーザが見ようとする位置に向けて方向を合わせる。ユーザはアイピース101を通してディスプレイ・アセンブリ111上に表示されたイメージ(画像)を見ることができ、またユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1071)(図12参照)を右または左に動かしてズームインおよびズームアウトすることができ、ユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1073)を押下して静止イメージまたはビデオ・イメージを捕捉することができ、またはユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1074)を押下してその微光装置に関連して設けられたプログラム機能を制御することができる。
【0035】
図12の構成を参照してより具体的に説明すると、静止/ビデオ捕捉用スイッチ1073によってカメラ/ビデオ機能の操作(動作)を選択することができる。例えば、右手操作について、ユーザは、静止/ビデオ・イメージの捕捉のためにスイッチ1073を押下して放し(解放し)てもよく、またはビデオ・データの記録を開始するためにスイッチ1073を押下して保持(維持)してもよい。次いで、ユーザは、そのスイッチを放して記録を停止させてもよい。カメラ機能の実行時に、ユーザがそのスイッチを再び押下して、“正規(通常)”(normal)動作状態(即ち、微光イメージ観察および追加的(次の)イメージの捕捉準備完了)に戻してもよく、またはそのシステムは“正規(通常)”動作状態に自動的に復帰するように予め構成されていてもよい。
【0036】
ビデオ・イメージの処理が完了したとき、コマンド・プロンプト(コマンド入力指示)が現われ、ユーザ(彼/彼女)が、捕捉したビデオを“保存(SAVE)”したいかまたは“削除(DELETE)”したいかをユーザに対して注意を喚起する(警告する)。ユーザは、これに応答して、プログラム・スイッチ1074を一方向(例えば、“YES”に対応する左方向)へ、または別方向(例えば、“NO”に対応する右方向へ)移動させ、またはビデオ・データを保存または削除のいずれかを実行するかに関してディスプレイを所望の選択に進めるためにプログラム・ボタンを選択的に押下する。スイッチ1074に関連づけられたプログラム・モード機能は、その(微光観察)装置のカメラ・モードへの設定、ファイルの保存/削除、ディジタル・ズーム、周囲光状態の制御(例えば、閾値の設定)、リバース(逆送り)機能ボタン(例えば、左手による操作)、時間/言語(time/language)情報、およびレクチル(網線、目盛)オン/オフ機能を与える(設定する)。1つの構成では、ボタンまたはスイッチ1074の選択によって、その(微光観察)装置をプログラム・モードに設定し、これによってその他の各ボタンをそれぞれ特定の機能に対応させ、例えば1071左−>左へスクロール、1071右−>右へスクロール、1072−>選択、1073−>上へスクロール、1074−>下へスクロール、というように対応付ける。
【0037】
プログラム・モードによって、さらにユーザが左手が利き手かまたは右手が利き手かに応じて、ユーザは所定のボタンの幾何学的配列に関連付けられた機能を修正変更することができる。典型例の処理フローでは、アセンブリ100を使用する右利きの個人用の正規(通常)動作は、1071左−>ズーム・イン、1071右−>ズーム・アウト、1072−>電源選択、1073−>カメラの静止/ビデオ;および1074−>プログラム・モード(図12参照)を含んでいる。そのプログラム・モードは、ユーザが右利きかまたは左利きかに応じて、各制御機能に関連付けられた諸機能をユーザが修正変更することができるプログラミング(プログラム手段)を含んでいる。典型例の構成では、ユーザが“LEFT HAND”(左手)操作を選択すると、これらの位置に関連付けられた諸機能の機能(能力)を修正変更するようにプログラムを実行させ、例えば、このときの配列は、1071左−>ズーム・アウト、1071右−>ズーム・イン、1072−>電力(電源)選択、1073−>プログラム・モード、および1074−>カメラの静止/ビデオであってもよい。その他の構成配列(コンフィギュレーション)も可能であると考えられることは云うまでもない。ユーザがアセンブリ100の使用を終了するとき、ユーザは、アセンブリ100をターン“オフ”するために制御機構スイッチ1702を2回(2回目)押す。
【0038】
機能選択能力(機能)を有するプロセッサ、メモリおよび操作システムを、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(firmware)、またはこれらの組み合わせの形態で実装(implement)することができることは理解されよう。好ましい実施形態では、プロセッサの機能選択、閾値処理、パネル選択およびモードの構成配列(コンフィギュレーション)は、メモリに格納されたソフトウェアの形態で実装されていてもよい。その機能選択がソフトウェア、ファームウェアまたはその両方のいずれかの形態で実装されている場合に、その処理命令は、命令実行システム、装置(apparatus)または機器(device:デバイス)、例えば、コンピュータ・ベースのシステム(コンピュータを基づくシステム)、プロセッサを含むシステム、または、そのような命令実行システム、装置(apparatus)または機器(device)から命令をフェッチして(取り出して)その命令を実行することができるその他のシステム、によって使用しまたはこれらと連係(結合)して使用するために、任意のコンピュータ読取り可能な媒体上に格納されまたは伝送され得ることが理解されよう。
【0039】
さらに、プログラム記憶媒体が、関連する1つまたは複数のプロセッサの動作を制約し(constrain)、また、このディジタル微光観察アセンブリの信号およびデータ処理ネットワーク(回路網)内のメッセージに対するプロセッサの連係動作によって実行(開始)される方法における各ステップを制約することは、理解されよう。これらの処理は、多かれ少なかれ能動的または受動的要素(エレメント)を有する種々の形態(形式)で存在してもよい。例えば、これらはソース・コード(source code)またはオブジェクト・コード(object code)、実行可能コード(executable code)またはその他のフォーマットの形の複数のプログラム命令からなる1つまたは複数のソフトウェア・プログラムとして存在してもよい。上述のいずれのものも、記憶装置および信号を含むコンピュータ読取り可能な媒体上に圧縮形式または非圧縮形式で実体化(実施形態化、具現化)してもよい。典型例のコンピュータ読取り可能な記憶装置には、通常のコンピュータ・システム、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(読み出し専用メモリ)、EPROM(消去可能なプログラム可能ROM)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラム可能ROM)、フラッシュ・メモリ、磁気的または光学的ディスクまたはテープが含まれる。典型例のコンピュータ読取り可能な信号は、キャリア(搬送波)を用いて変調されているか否かにかかわらず、コンピュータ・プログラムをホストし(hosting)または可動させる(running、ランする)コンピュータ・システムがその信号にアクセスするように構成された信号であり、それにはインターネットまたはその他のネットワークを通してダウンロードされる信号が含まれる。上述の例には、CD ROM上の1つまたは複数のプログラムの配布またはインターネットでのダウンロードを介した配布が含まれる。
【0040】
前述のように、本発明のディジタル微光観察アセンブリは、カメラ・アセンブリおよびズームレンズ・アセンブリに結合されたディジタル信号プロセッサを含んでいる。その信号プロセッサは、諸プログラム機能(例えば、利得、積分、クロック機能、左手/右手操作、スイッチ・ボタン機能)、電源オン/オフ機能、ズーム・イン/ズーム・アウト機能(能力)を提供するための制御入力に応答して、動作することができる。典型例の構成では、イメージ(画像)捕捉は、1つの制御スイッチ(例えば、押下および解放スイッチ)を用いて行われて、静止/ビデオ・イメージ(画像)を捕捉し、後で検索しおよび/またはダウンロードするためにアセンブリ内のメモリにそのイメージを格納すればよい。
【0041】
典型例の一実施形態では、アセンブリ100は、軽量で且つ安価な光学構成要素(コンポーネント)が使用されているので、極めて軽量でありまた製造が簡単(容易)で安価であり、長さDが僅か約10cm(約4インチ)しかなく、また、ユーザのポケットまたは手の中に容易且つ目立たないように隠し、携帯しまたは保持することができる。典型例の実施形態では、アセンブリ100は、例えば0.003ルクスの非常に微光の状態でも動作することができ、またそれを用いて最大2キロメートル(km)離れた対象物を観察することができる。アセンブリ100の全てのユーザ制御機能についてユーザが1本の指で制御できる1指ユーザ制御機構107を採用したことによって、使用中にハウジング109上の制御スイッチの位置を探すために、ユーザが自分の手または指をアセンブリ100から移動させたり、またはアセンブリ100を使用者の目から移動させる(外す、離す)必要はなくなる。典型例の構成では、制御機構を収容するための領域107aの相対的サイズは約2cm(約0.75インチ)である。
【0042】
さらに、本発明と整合(調和、適合)する装置は、スタンドアロン(独立)型で手持ち式の観察装置(表示装置)としての用途に加えて、特に、例えば銃やその他の兵器の照準(sight:照星)のようなその他のアプリケーション(装置、適用)のための特定の用途をも有するものであってもよい。以上で説明し例示した実施形態は単眼(1眼)装置として構成されているが、代替構成として、このアセンブリを立体的観察(stereoscopic views)を実現するように双眼(2眼)ディスプレイの形で実施することも考えられる。このような双眼(2眼)装置の構成は、単純な操作と簡単な使用が可能なようにユーザの手に適合するよう輪郭形状が形成される(contoured)。
【0043】
従って、本発明によれば、簡単且つ安価に製造することができるディジタル微光観察装置を実現することができ、それによってその装置を、消費者、法執行官(保安官、警官等)、治安部隊(security forces:安全保証警察)、ファースト・レスポンダ(first responder)および軍に、手頃な価格で提供することができる。
【0044】
以上、本発明を実施形態に関して説明したが、その開示内容は単なる例示であって、それらに限定的に解釈されるものではないと理解すべきである。従って、上述の開示内容を読んだ後で、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、発明の種々の変更、変形および/または代替適用例が示唆されることは疑いない。従って、本発明は、本発明の真の精神および範囲内の全ての変更、変形または代替適用例を含むように解釈されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による典型例の微光観察アセンブリの側部斜視図である。
【図2】図2は、図1の典型例の微光観察アセンブリの平面図である。
【図3】図3は、図1の典型例の微光観察アセンブリの側面図である。
【図4】図4は、図1の典型例の微光観察アセンブリの底面図である。
【図5】図5は、図1の典型例の微光観察アセンブリの正面図である。
【図6】図6は、図1の典型例の微光観察アセンブリの背面図である。
【図7】図7は、ハウジング・アセンブリの一部を取除いて示した、図1の典型例の微光観察アセンブリの側部切欠き斜視図である。
【図8】図8は、図1の典型例の微光観察アセンブリの上部分の側部切欠き側面図である。
【図9】図9は、図1の典型例の微光観察アセンブリの典型例の制御システムのブロック図である。
【図10】図10は、ハウジングの上面にユーザが操作する多数のスイッチが設けられた、本発明の別の実施形態による典型例の微光観察アセンブリの概略側面図である。
【図11】図11は、ハウジングの上面にユーザが操作する多数のスイッチが設けられた、本発明の別の実施形態による典型例の微光観察アセンブリの側部部分切欠き概略側面図である。
【図12】図12は、本発明の原理による微光観察アセンブリ用の制御機構のスイッチの形状配列の典型例の図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に観察者が微小光状態で対象物を検出し、認識し、識別し、観察することができる光学機器(optical device)に関し、特に、手持ち式の(ハンドヘルド型の)高耐久性(ruggedized:丈夫な、頑丈な)ディジタル微光(微小光、高感度、低輝度)観察(表示)(low-light viewing)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
微光観察システム(暗視システム、暗視装置)は、軍事において広く使用されて、夜間にまたはその他の微小光状態の期間に対象物を見る(観察する)能力を、兵士、航空機操縦士(aviators)および船員に提供する。その結果、現在、多数の微光観察装置(low-light viewing device:暗視装置、暗視機器)が厳格な軍の仕様および設計に従って製造されている。同様に、そのような多くの微光観察装置(機器)は、例えば、種々の武器の照準器の部品として、または航空機操縦士または兵士のヘルメットに装着されるゴーグル・アセンブリ(組立体)の部品のような特別な軍事用途用に製造されている。しかし、現在製造されている多くの現在の微光観察装置は、手頃な価格ではなく、非軍事的用途に容易に適合化させることもできない。
【0003】
微光観察装置(low-light viewing device:微光観察機器)は、(1)イメージ(画像)増強(増幅)製品(image intensified product)、(2)熱画像化製品(thermal imaging product:赤外線画像化装置)および(3)電荷結合装置(charge-coupled device:CCD)および相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide semiconductor:CMOS)微光カメラ、を含む幾つかの広範囲のカテゴリに該当する(入る)。イメージ増強および熱画像化装置は、軍事、法執行官(law enforcement:保安官、警官等)、消防活動(fire fighting)および消費者市場(consumer market)でしばしば見られる。近年、数多くの微光観察装置が消費者市場に導入されたが、しばしば、品質が劣り、および/またはユーザ(使用者)限定の機能(user limited capabilities)を提供する。
【0004】
画像増強微光観察装置は非常に高価になる傾向があり、広い距離範囲の画像(long range image)を生成するためには精巧で重いレンズを必要とする。また、イメージ増強装置は、強光状態で使用すると極めて損傷を受けやすい。このような特性によって、そのような製品はたいていの都会の地域では実際的には役に立たないものとなる。さらに、熱画像化装置は、非常にコストが高いので、広くは受入れられてこなかった。
【0005】
微光CCDカメラは一般的にセキュリティ(安全)用途(security application)で使用される。近年、安全ビジネスでカメラの適用が著しく増大しており、それと同様に携帯電話機技術においても非常に安価なカメラが提供されている。微光CCDカメラは人間の目には見えない電磁波スペクトルの波長に感応するように(敏感)設計されており、特に能動的赤外線(IR)照射(active infrared illumination)が使用されている場合に、これらのカメラは微小光状態において非常に有効なものになる。
【0006】
能動的IR照射を使用した装置は、しばしば、暗い場面(シーン)を照射するために一体化LEDを使用している。現在市販されているたいていのディジタル微光観察装置は、手動で調整する必要のある固定焦点レンズを使用しており、即ち、探知(detection:検出、検知)を助ける(支援する)ためにIR(赤外線)照射を行う能動型装置であり、それによってそれらの装置では電力を速く(短時間で)消費する。
【発明の開示】
【0007】
上述の装置(機器)は幾つかの点で欠点があり、商業分野においても軍および法執行(保安、警等:law enforcement)の機関(省庁)のいずれにおいても実際の使用の妨げになっている。そのような装置は重くしかも壊れやい傾向があり、通常の軍または法執行における使用によって生じる衝突(インパクト)の衝撃(ショック)および摩損および割れ(wear and tear)に耐えることができず、さらに水または湿気が容易に浸入して、それらを低精度にまたは使用不能にする可能性さえある。
【0008】
さらに、そのような装置は、一般的に、ユーザが対象物を検出することができるように固定拡大倍率を有するが、一旦検出した対象物をユーザが認識し識別することができるようにするための可変拡大倍率機能を具えていない。これらの装置は、また比較的短い(狭い)距離範囲を持つ傾向があり、嵩高で、デザイン(設計)的に人間工学的で(ergonomic)なく、ユーザによる制御が簡単でない。さらに、そのような装置は非常にコストが高くなる可能性があり、しばしば専用の(proprietary:民生の)構成要素(コンポーネント)を必要とし、精巧で複雑な組み立て技術を必要とし、このことが軍または法執行においてその装置を広く使用することを非現実的なものとしている。
【0009】
従って、軍用として、法執行用として、安全(security)用として、ファースト・レスポンダ(first responder:現場に最初に駆けつける警官、消防士、医師等の有資格者)使用として適し可変拡大倍率(ズーム)機能を具えた高耐久性で(頑丈で)手持ち式のディジタル微光観察装置であって、片手で操作することができ、軽量で防水性があり、しかも従来の装置では現在得られない付加的な別の機能を有し、現在の(current)微光センサ技術と共に(と関連して)動作(操作)可能なディジタル微光観察装置、に対するニーズ(要求)が存在する。
【0010】
発明の概要
本発明によって実現される微光観察(暗視)装置または機器は、容易に片手で保持して操作することができ、防水性があり、大幅に低減されたコストの一体化望遠ズームレンズを具えた優れた微光性能を有し、また、容易に取得できまたは製造できる既製(在庫)の部品またはカスタム(特注)部品を使用して組立てることができ、それによって製造コストをさらに削減することができ、さらに消費電力を低減するためにパッシブ・イメージング(受動的撮像)を採用し、アセンブリ(組立品、組立体)の寸法(サイズ)および重量を低減するのを助けるものである。
【0011】
本発明の特徴(側面)によれば、微光観察装置(暗視装置、暗視機器)は、光入力(入光)開孔(アパーチャ)を規定する(define:特定する、画定する、位置させる、設けた、形成した)第1の端部と、光出力(出光)開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有するハウジングと、前記入力開孔を通して受光した低強度光および赤外線エネルギに応答して出力イメージ(画像)を発生する赤外線カメラ・アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを処理する信号プロセッサと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその処理されたイメージを表示する表示アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、微光観察装置の動作(operating:操作、作動、処理)機能を制御するために前記ハウジングの表面上に配置された制御機構(メカニズム)に応動する電子的制御手段(制御電子装置)と、前記動作機能を制御するためにユーザの指(digit)で操作(操縦、ナビゲーション)できる制御機構とからなる。本発明のアセンブリによれば、観察者(ユーザ)は、至近距離またはかなりの距離で微光状態の下で対象物を検出し、認識し、識別し、観察することができる。
【0012】
本発明の別の特徴によれば、手持ち式微光観察装置は、光入力開孔を規定(define)する第1の端部と、光出力開孔の規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを有し、該保護ハウジングはユーザの手の輪郭形状に適合した輪郭形状を有し(contoured)、該ハウジングは、その入力開孔を経て受光した低強度光および赤外線エネルギに応答して出力イメージ(画像)を発生する赤外線カメラ・アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを処理する信号プロセッサと、前記カメラ・アセンブリに結合されていてその処理されたイメージを前記出力開孔を介して観察者(ユーザ)に対して表示する表示アセンブリと、前記カメラ・アセンブリに結合されていて出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、前記ハウジングの上面に配置され、また前記装置によって観察する期間中ユーザの1本の指によってアクセス可能なハウジングの領域内に一緒に(共に)配置された(co-located)ユーザにより付勢可能な複数のスイッチに応答してディジタル微光観察装置の動作(操作、作動、処理)機能を制御する電子的制御手段(制御電子装置)と、を具えている。本発明のアセンブリは、さらに記憶および検索(取り出し)用のイメージ(画像)データを捕捉し処理するためにカメラ・アセンブリと信号プロセッサとに動作上結合される単純な制御機構またはスイッチによって前記アセンブリで表示(観察)された対象物の静止イメージおよび/またはビデオ(動画)の捕捉を行う。このようなイメージ(画像)データを記憶するのに十分なメモリが前記アセンブリに含まれており、また記憶または捕捉されたイメージ・データを、例えばUSBポートまたはその他のインタフェースのような遠隔装置(例えば、プリンタ、コンピュータまたはその他の周辺機器)にダウンロードするための機構(メカニズム)が設けられている。本発明のディジタル微光観察アセンブリはさらに制御プログラムの機能を実行し、またユーザが微光観察アセンブリに関連する或る幾つかのプログラム・モードを選択することができるようにするソフトウェアおよび/またはハードウェア機能を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
従来技術の問題点に対処するために、本発明は、低強度(微光)可視光および赤外線エネルギを可視イメージ(画像)に変換することができるパッシブ(受動型)イメージ生成用の高耐久性の(丈夫な)微光観察装置(passive imaging ruggedized low-light viewing device)を実現するものである。本発明と整合(調和、適合)するディジタル微光観察(表示)アセンブリは、概略的に、静止イメージ/ビデオ・イメージを捕捉する(capture:取り込む)機能を有する微光赤外線カメラ、LCD,OLED LCOS,CRTまたはプラズマ・ディスプレイおよび接眼レンズ、ズームレンズ・アセンブリ(組立体)、電子的制御手段(control electronics:制御用電子装置)、および標準のバッテリ(再充電可能バッテリ)を含み、これらは全て以下でさらに詳細に説明するように容易に組立てられる防水性のハウジング(筐体)内に収容されている。その電子的制御手段は、ユーザがその微光観察装置を操作しターゲット(目標、標的)を観察している間に、ユーザの手の1本の指で操作することができる1つ以上の多数位置(multi-position)オペレータ(操作)スイッチを有する。
【0014】
次に図1乃至図6を参照すると、これらの各図には本発明の一実施形態と整合(調和、適合)する典型例の微光観察アセンブリ100の種々の外観が示されている。図示のように、アセンブリ100に含まれているハウジング・アセンブリ109は、その各端部において前面カバー108および背面カバー121に密閉可能状態で結合された中央部分102を具えている。前面カバー108と背面カバー121は、ハウジング・アセンブリ109の内部の構成要素(コンポーネント)にアクセス(接近)することができるよう(例えば、バッテリの交換または修理をするために)着脱可能および取り外し可能に(例えば、締りばめ(interference fit)または摩擦ばめ(friction fit)によって)作られていてもよいし、またはハウジング・アセンブリ109の一部にネジ式で(threadably:螺合式で)または締りばめまたは摩擦ばめによって配置された取り外し可能なまたは蝶番(ヒンジ)結合されたバッテリ・カバー1092(図10)と永久的にシール(permanently seal:固定的に密封または密閉結合)されていてもよい。また、そのハウジングは構造的に一体(モノリシック)であってもよいし、または図10〜11に示された実施形態でより良く示されているように例えば上部カバー1090と底部カバー1091(および/または左側カバーと右側カバー)のような互いに結合される2つの半部(halves)からなるものでもよい。アセンブリ100の全ての外部構成要素は、一般的に防水性および防湿性の装置を実現することができるようにハウジング・アセンブリ109にシール(密封結合または密閉結合)されていることが望ましい。ハウジング109は、高防護性材料、例えば重量鋼材(heavy-gauge steel:ヘビー・ゲージ・スチール、重量鉄骨)、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム(rubberized aluminum)、ポリカーボネート、またはプラスチック材料で形成されていてもよい。図10および11に最も良く示されているように、そのアセンブリはユーザ(使用者)の手の形状に適合する輪郭(外部)形状を有する(contoured)ハウジングを具えた単眼(一眼:monocular)装置として形成されていてもよい。(代替構成として、そのアセンブリを双眼(二眼)装置として構成することも考えられる。)そのハウジングは、赤外線カメラ・アセンブリ、表示アセンブリ、ズームレンズ・アセンブリおよび電子的制御手段を含む内部の電子的および機械的構成要素(コンポーネント)を、落下および振動およびショック(衝撃)により損傷を受けることがないように保護するために、例えば発泡材料、ソフトラバー、プラスチックまたはその他のクッション状材料のような内部クッション(衝撃緩和)構成要素117(図7)をその内部にさらに含んでいてもよい。
【0015】
アセンブリ100の一方または両方の側面に、つかみ面(グリップ面)を形成する助けとなる複数の細長い隆起部(リッジ、突条部)105が形成されていてもよい。これらの隆起部は、さらに、把持力(グリップ力)を高めるために例えばエラストマ(elastomer)のような高摩擦係数を有する材料からなるものでよい。グリップの性能(能力)(把持力)を高めるためにアセンブリ100の上部に複数の指(フィンガ)保持部(hold)または凹所(recess)104が形成されていてもよく、また、この指保持部104は把持力(グリップ力)を高めるために例えばエラストマのような高摩擦係数を有する材料からなるものでもよい。同様に、把持力(グリップ力)を高めるために、アセンブリ100の底部にさらに親指(サム)保持部106が設けられていてもよく、この親指保持部106は、把持力を高めるために例えばエラストマのような高摩擦係数を有する材料からなるものであってもよい。
【0016】
以下でさらに詳細に説明するように、1つのユーザ制御機構107(または複数のユーザ制御機構)は、ユーザ制御機能に容易にアクセス(接近)することができるようにハウジング・アセンブリ109の1つ以上の凹所または指保持部104または親指保持部106内に配置されていてもよい。代替構成として、1つ以上の制御機構をハウジング・アセンブリ109上のその他の任意の場所に配置してもよい。例えば、レンズカバー、3脚(tripod)取り付けソケット、ハンド・ストラップまたはネック・ストラップ、または取外し可能なストラップ用の1つ以上のマウント(取付手段)のようなその他の機能構成が、ハウジング109の内部またはその上に設けられていてもよい。その(微光観察)装置は、また、ユーザの頭部/ヘルメットに、または兵器または同様の装置に装着または取り付けるように適合化されたそのハウジングの一部分を具えていてもよい。もちろん、その(微光観察)装置は、微光観察を可能にし、微光イメージ・データの捕捉/記録を可能にするために、1組のゴーグル内に組み込むことができるし、通常のゴーグルに取り付けまたはさもなければ結合することもできる。
【0017】
図1および図5に最も良く示されているように、ハウジング・アセンブリ109の一端(またはその他の場所)にある前面カバー108に開孔(アパーチャ)103が形成されており、以下でさらに詳細に説明するように、イメージがその開孔103を通ってハウジング・アセンブリ109内に配置されたズームレンズ・アセンブリ100によって受光される。アセンブリ100の使用期間中、ユーザの目を周囲光から遮蔽するために、そのハウジング・アセンブリ109の他端部(またはその他の場所)の開孔の背面カバー121上にアイカップ101が設けられている。図6に最も良く示されているように、アイカップ101はその中に形成された開孔125を有していて、ユーザは、その開孔を通してハウジング・アセンブリ109内に配置されたディスプレイ・アセンブリ111(例えば、LCD、OLED、LCOS、CRT、プラズマ、その他のそのようなディスプレイ)上のイメージ(画像)を見る(観察する)ことができる。
【0018】
次に図7を参照すると、これには図1の典型例の微光観察アセンブリ100の、ハウジング・アセンブリ109の一部が取除かれた側部切欠き斜視図が示されている。図示のように、アセンブリ100のハウジング109は、カメラ・アセンブリ112に結合されたズームレンズ・アセンブリ110を含み、これは対応するディスプレイ・アセンブリ111に結合されている。電子的制御手段を含む回路基板124は、ズームレンズ・アセンブリ110、カメラ・アセンブリ112およびディスプレイ・アセンブリ111に隣接して配置されていて、これらに結合されている。前述の各構成要素(コンポーネント)には、1つ以上のバッテリ113またはその他の電源によって電力が供給される。回路基板124は、カメラ・アセンブリからのイメージ(画像)出力を処理するための1つ以上のディジタル信号プロセッサ(処理器)、外部通信機器(例えば、USBポートおよび接続手段を経由した、コンピュータまたはその他の周辺機器)とインタフェースする通信モジュール(例えば、無線通信機器)、および微光観察アセンブリの動作機能(関数)を制御するための(1つ以上のスイッチを経由する)触知性(tactile:触感的)ユーザ入力に応動する回路、を含む種々の制御回路を含んでいてもよい。当業者には明らかなように、増強された処理機能を得るために、多数の回路基板を用いてもまたは互いに結合させても(例えば、可撓性のコネクタを介して)よい。
【0019】
アセンブリ100を安価で且つ簡単(単純)な構造のものにするために、そのハウジング内またはハウジング上に設けられた溝、突起またはその他の結合(嵌合)機能手段(mating features)を用いて、且つ最少の機械的結合手段(fasteners:固定手段、固着手段)を用いて、締りばめまたは摩擦ばめによって、アセンブリ100の幾つかまたは全ての構成要素(コンポーネント)をハウジング109におよび互いに結合してもよいと考えられる。このような結合機構(メカニズム)には、ネジ、ボルト、リベットおよび接着剤、等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
図1に示す典型例の微光観察アセンブリ100の、側部切欠き側面図を示す図8から明らかなように、弾性(エラストマ)平板状(平面状)スイッチ・シート126が回路基板124とハウジング109の内部との間に配置されていてもよい。弾性平板状スイッチ・シート126は、ハウジング109の開孔を通って突出する少なくとも1つの一体型ドーム状スイッチ付勢用突起127を有してもよく、これによってユーザ制御機構107を、回路基板124内または回路基板124上に配置された(例えば、表面に取付け)またはさもなければ回路基板124に結合された少なくとも1つのスイッチング・エレメント(スイッチ素子)129に機械的に結合させるようにする。例えば、回路基板上のスイッチング・エレメントと電気的通信(結合)状態にあるコンタクト(接触部)を有する基板上に設けられた1つ以上の押下可能ボタンを含みそれによってそのボタンを押下することによって対応するスイッチング・エレメントを付勢することができるような、その他の構成も当然考えられる。
【0021】
回路基板124上にスイッチング・エレメント129を有するユーザ制御機構107の触知性結合(tactile engagement:係合、嵌合)手段を設けることに加えて、ドーム状突起127を用いて、これとハウジング109との間に流体不透過性(fluid-impermeable)シールを形成してもよい。回路基板124は、弾性平板状スイッチ・シート126と結合する(engage:係合する、嵌合する、噛み合う)形態でハウジング109の内部に固定されてもよく、そのシートは、例えば耐水性のエポキシまたは接着剤によって接着されても、またはさもなければハウジング109の内面に結合されてもよく、例えば、そのハウジング109からまたはアセンブリ100のその他の内部構成要素(コンポーネント)から伸びる複数のペグ(釘状部)(図示せず)によって所定位置に保持されてもよく、それによって弾性平板状スイッチ・シート126を回路基板124と整列させて(位置合わせし)もよい。ユーザ制御機構107は1つ以上の単純なボタン制御部からなるものであってもよく、これらのボタン制御部を用いて種々の機能を制御または調整してもよい。その種々の機能は、アセンブリ100のオン/オフ状態、カメラ・アセンブリ112またはディスプレイ・アセンブリ111の輝度(明るさ)、ズームレンズ・アセンブリ110の焦点、および/または、微光観察アセンブリに関連する或る複数のモードをプログラムまたは選択するためのプログラム機能、を含んでいてもよいが、これらの機能に限定されるものではない。
【0022】
典型例の実施形態において、ユーザ制御機構107は3つの軸に沿って移動可能な5方向操作可能搖動形スイッチ(5-way navigational rocker switch)であり、例えば、左右の搖動でズームレンズ・アセンブリ110のズームを制御し、上下(前後)搖動でカメラ・アセンブリ112の輝度を制御し、スイッチを押下することによってアセンブリ全体100のオンまたはオフをトグル(切り換える)する。別の典型例の実施形態では、その操作可能搖動形スイッチは、左右制御でズームの制御を行い、下(後または前)制御でカメラの機能(例えば、静止イメージ(画像)の捕捉、またはビデオ・イメージ(画像)の記録)を制御し、および、上(前または後)制御でプログラム機能(例えば、スクロール、日時設定の制御、左/右の手動操作、およびカメラ・モード、ファイル保存(セーブ)、ディジタル・ズーム、周囲光状態、レチクル(対物レンズの十字線:reticle)のオン/オフ)プログラム機能を制御し、その一方でスイッチを押下することによってアセンブリのオン/オフをトグルする。ユーザ制御機構用の動作機能(operational functions:操作機能、処理機能、作動機能)に関連付けられる特定の方向を修正変更してもよいことは、この分野の専門家には明らかである。
【0023】
特に図10乃至図12に示された実施形態を参照すると、ユーザ制御機構107は、ハウジングの領域107a内に共に配置された1組の押下可能(depressible)なボタンを含んでいる。この1組のボタン(領域)は、ユーザがそのアセンブリを保持しおよび/またはアセンブリを使用して対象物を観察しながらユーザの1本の指(例えば、親指/他の指)でアクセス可能なものである。図12に概略的に示された1つの構成では、1組の押下可能なボタンは、ズーム・イン/アウトを制御するための搖動形スイッチ1071、装置に電力を供給する中央オン/オフ・ボタン1072、静止/ビデオ・イメージの捕捉を制御するためのカメラ・ボタン1073、およびプログラム・モード(例えば、スクロール、日/時設定の制御、左/右の手動操作、および、カメラ・モード、ファイル保存、ディジタル・ズーム、周囲光状態、レチクル(対物レンズの十字線:reticle)オン/オフ等を含むプログラム機能)を制御するプログラム・ボタン1074を含んでいる。その相異なるボタンの各々は、ユーザが微光観察装置を通してターゲット(対象物)に視覚的に接触して観察し続けている間に所望の機能を直ちに選択することがさらにできるようにする異なる別の触知的(触感的)感触を与えることができる異なる別の表面(形態)を含んでいてもよい。
【0024】
図10に示されている典型例の一実施形態では、図1の実施形態に示された参照番号と同じ参照番号を用いて同様の部品が示されており、制御機構は、ハウジング109の上部分に、対応する凹所(窪み)または指保持部104内に構成(形成)された1組のユーザ操作ボタンまたはスイッチ(例えば、1071、1072、1073)が設けられている。各凹所は、対応する指を受け入れ、特定のボタンに関連付けられた機能を動作させる(作動、操作する)ことができるように、その対応する領域(107a,107b、107c)内にあるそのボタンのみに有効に各指がアクセスすることができる充分な寸法に設定されている。1つの構成では、全ての凹所は一様な寸法に形成されている。別の構成では、少なくとも1つの凹所または指(フィンガ)保持部がその他の凹所または指保持部と異なる構成を有する。
【0025】
さらに図10(11)に示されているように、1つ以上のユーザ操作ボタンを観察用開孔の近くに形成された実質的に平坦な棚状突起部(planar ledge portion)1008上に配置してもよく、これらのボタンはユーザが(微光観察)装置を保持するときにユーザの人差し指を受入れるように適合化されている。制御機構は、この位置に完全に実装してもよく、またはハウジング上の任意の他の場所に配置されたさらに別の制御ボタンまたはスイッチ(例えば、ボタン1071、1072、1073、・・・)を含んでいてもよい。
【0026】
次に図9を参照すると、これには図1、10および11に概略的に示した微光観察用アセンブリ100用の典型例の制御システムのブロック図が示されている。次にアセンブリ100の内部構造について説明する。ズームレンズ・アセンブリ110、カメラ・アセンブリ112、およびディスプレイ・アセンブリ111およびディジタル信号処理回路115は、マイクロコントローラ114に結合されていてマイクロコントローラ114によって制御され、これらの装置(機器、デバイス)の全ては、1つ以上のバッテリ113(例えば、2つまたは4つの1.5V、AA(単三)サイズのバッテリ(電池))によって、例えば5V(ボルト)および/または12Vの電力を供給するように適合化された電力変換器(コンバータ)116を介して給電される。
【0027】
ズームレンズ・アセンブリ110を通して受光したイメージ(画像)はカメラ・アセンブリ112によって受信され、カメラ・アセンブリ112は、通常モードではそのイメージを、後続の処理を行うためにおよびユーザに対して表示するためにディジタル信号プロセッサに出力する。ビデオの捕捉または静止イメージの捕捉機能のユーザによる選択に応答して、そのカメラ・アセンブリは、対応するビデオまたは静止イメージ信号をディジタル信号処理回路115に供給して、処理しフォーマット化しメモリに記憶させる。その処理されてフォーマット化されたビデオ信号は、次いで表示アセンブリ111によって受信されて、アイピース(アイカップ)101(図1)を通してユーザによって観察されるようにする。
【0028】
典型例の実施形態では、ズームレンズ・アセンブリ110は、約7.1mm〜35.5mmの焦点距離を有し、約f/2.8の開孔(アパーチャ)を有し、反射を最小化しコントラストを増大させるための多層反射防止レンズ・コーティングが施された10x可変光学ズームレンズ・アセンブリであり、例えばドイツのオーバーコッヘン(Oberkochen, Germany)のカールツァイス(Carl Zeiss)社製のヴァリオ・ゾナーTMT*(Vario SonnarTMT*)ズームレンズである。このようなズームレンズ・アセンブリは、日本東京のソニー社製のモデル(型式)DCR−PC350のようなディジタル・ビデオ・カメラ・レコーダ(VCR)にも含まれている。もちろん、本発明による高耐久性のディジタル微光観察システムに関連する制御機構機能および軽量性の特徴による自動可変焦点/ズーム機能を実現するために、本発明に関連してその他のズームレンズ・アセンブリおよび倍率(例えば、5x、25x、等)のものを使用してもよい。
【0029】
典型例の一実施形態では、カメラ・アセンブリ112は、レベル制御/自動利得制御(例えば、HI(高):5〜50dB、LO(低):5〜32dB)を有する電子的絞り手段(iris:アイリス)、約46dBの信号対ノイズ(S/N)比、フリッカレス(フリッカなし)モード、バックライト補償、約752〜768×494〜582の有効ピクセル解像度、最低照度がF1.4で約0.0003ルクス(lux)を有し、約1/50〜1/100,000秒の範囲の可変シャッタ速度を有し、75Ω(オーム)の不平衡ビデオ信号(UVB)を出力し、電流約160mAのDC(直流)12V±10%の電源を使用した、2分の1インチ(約1.27cm)インタライン・トランスファ(interline transfer)CCDイメージ・センサを具えた超高感度(近IR(赤外線)スペクトルで)モノクローム(白黒)カメラ・アセンブリである。そのようなカメラ・アセンブリは、台湾台北のWatec(ワテック)社製のWAT−902H2 SupremeTMにおいて実施されている。もちろん、例えばCMOS(相補金属酸化物半導体)イメージ・センサ(これはCCDイメージ・センサよりも低電圧で動作し得る)のようなその他のイメージ/視覚(vision)センサを使用することもできる。
【0030】
ディスプレイ・アセンブリ111は、単結晶シリコン−オン−インシュレータ(silicon-on-insulator(SOI):絶縁体上のシリコン)を開始材料として使用して、高速、低電力CMOS処理工程(プロセス)で作製された空間解像度(spatial resolution)約320×240を有するアクティブ・マトリックス液晶ディスプレイ(LCD)であることが好ましい。ディスプレイ・アセンブリ111は、さらに、薄膜トランジスタを有する集積化水平および垂直シフトレジスタを使用しており、約3.3V〜5.0Vの電圧レベルで最高毎秒約72フレームの相補アナログ・ビデオ入力を受け入れ、電力約12mWを消費する。そのようなディスプレイは、例えば、米国マサチューセッツ州タウントン(Taunton)のコピン社(Kopin Corporation)製のKCD−QD01−AA CyberDisplayTM320LCDディスプレイによって実施されている。“低バッテリ状態”を示すインジケータ(表示器)を、そのディスプレイ中に赤色光(またはその他の色光)で表示させてもよい。もちろん、異なる空間解像度(例えば、空間解像度600×800)を有する種々のタイプのディスプレイ・アセンブリを用いてもよく、このようなディスプレイには、LCD(液晶ディスプレイ)、LCOS(液晶オン・シリコン)、OLED(有機発光装置(素子))、CRT(陰極線管)およびプラズマ・ディスプレイが含まれるが、これらに限定されるものではないことは理解されよう。
【0031】
ディジタル信号処理回路アセンブリ115は、カメラ・アセンブリ112によって出力された信号を処理しフォーマット化し、さらにそれに対応するイメージ(画像)をディスプレイ・アセンブリ111上に表示させるための回路、を含んでいる。ディジタル信号処理回路115は、約290×218のモノクローム・ディスプレイ上に複合NTSCまたはPALビデオ信号を供給し、オンスクリーン・ディスプレイ(表示)を供給し、さらに、NTSC/PAL選択、バックライト(背光)輝度、ビデオ・コントラストおよび輝度〜ガンマ補正の全体にわたるユーザ可調整制御、およびカラー・キラー・フィルタをそなえたビデオ・モジュールであることが好ましく、例えば、米国マサチューセッツ州タウントンのコピン社製のCyberDisplay M KCD−MQO1−BAビデオ・モジュールであってもよい。
【0032】
マイクロコントローラ114は、例えばズーム、フィルタ、絞りおよび焦点の各制御信号をズームレンズ・アセンブリ110に供給し、また、カメラ・アセンブリ112、ディジタル信号処理回路115およびディスプレイ・アセンブリ111に各制御信号を供給する。マイクロコントローラ114は、ユーザ制御機構107から制御信号を受け取って、ズーム、静止/ビデオ捕捉、プログラム機能、およびアセンブリ100のターン・オンおよびターン・オフを含む或る幾つかの機能を制御するが、これらの機能に限定されるものではない。外部電源123は、電力変換器116および/またはバッテリ113に結合されてもよく、例えば電圧110Vの電流または可搬式のACまたはDC電源を用いて、バッテリ113を充電するための充電回路117に電力を供給しおよび/または正規(通常)の動作期間にアセンブリ100に電力を供給する。
【0033】
また、幾つかの実施形態では、マイクロコントローラ114は、ディジタル信号処理回路115と直接インタフェースし得る一体型のまたは外部の無線通信アセンブリ122に制御および/またはデータ信号を供給してもよい。無線通信アセンブリ122は、例えばTCP/IPスタック118、送受信機(トランシーバ)119およびアンテナ120を含んでいてもよく、無線通信アセンブリ122を用いて、遠隔的に処理されてフォーマット化されるべきカメラ・アセンブリからの生のビデオ信号か、またはディジタル信号処理回路アセンブリ115によって出力された処理されてフォーマット化されたビデオ信号のいずれかを、或る遠隔の装置(機器)に送信してもよい。従って、無線通信アセンブリ122は、アセンブリ100が、例えば標準の無線広帯域(ブロードバンド)ルータを介して既存のローカルエリア・ネットワーク(LAN)とインタフェースすること、または無線で通信信号を受信するための別の外部装置とインタフェースすることを可能にしてもよい。ビデオ出力ソケット(差込口、差込端子)1010(図10)が、例えばモニタ、テレビジョンまたはレコーダのような外部装置(機器)にビデオ信号を有線送信するために設けられていてもよい。データは、例えばUSBポートまたはその他のインタフェースのような、ハウジング上に設けられたポートを介して送出されてもよい。発明を限定するものではない一例として、データを毎秒約12メガビット(Mbit)の速度で転送するためにUSB2.0コンプライアント(compliant:準拠、適合)コネクタを設けてもよい。
【0034】
次に図11〜12と関連付けて図1を全体的に参照する。本発明の微光観察アセンブリの典型例の1つの動作モードは以下の通りである。即ち、ユーザは自分の手(例えば、右手または左手)でアセンブリ100を保持し、アセンブリ100をターン・オンするためにユーザ制御機構スイッチ(例えば、1072)を押下する。ユーザはアセンブリ100の後端部を自分の目の位置にまで持ち上げ、アイピース101を通して見る一方、アセンブリ100の前端部をユーザが見ようとする位置に向けて方向を合わせる。ユーザはアイピース101を通してディスプレイ・アセンブリ111上に表示されたイメージ(画像)を見ることができ、またユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1071)(図12参照)を右または左に動かしてズームインおよびズームアウトすることができ、ユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1073)を押下して静止イメージまたはビデオ・イメージを捕捉することができ、またはユーザ機構制御搖動形スイッチ(例えば、1074)を押下してその微光装置に関連して設けられたプログラム機能を制御することができる。
【0035】
図12の構成を参照してより具体的に説明すると、静止/ビデオ捕捉用スイッチ1073によってカメラ/ビデオ機能の操作(動作)を選択することができる。例えば、右手操作について、ユーザは、静止/ビデオ・イメージの捕捉のためにスイッチ1073を押下して放し(解放し)てもよく、またはビデオ・データの記録を開始するためにスイッチ1073を押下して保持(維持)してもよい。次いで、ユーザは、そのスイッチを放して記録を停止させてもよい。カメラ機能の実行時に、ユーザがそのスイッチを再び押下して、“正規(通常)”(normal)動作状態(即ち、微光イメージ観察および追加的(次の)イメージの捕捉準備完了)に戻してもよく、またはそのシステムは“正規(通常)”動作状態に自動的に復帰するように予め構成されていてもよい。
【0036】
ビデオ・イメージの処理が完了したとき、コマンド・プロンプト(コマンド入力指示)が現われ、ユーザ(彼/彼女)が、捕捉したビデオを“保存(SAVE)”したいかまたは“削除(DELETE)”したいかをユーザに対して注意を喚起する(警告する)。ユーザは、これに応答して、プログラム・スイッチ1074を一方向(例えば、“YES”に対応する左方向)へ、または別方向(例えば、“NO”に対応する右方向へ)移動させ、またはビデオ・データを保存または削除のいずれかを実行するかに関してディスプレイを所望の選択に進めるためにプログラム・ボタンを選択的に押下する。スイッチ1074に関連づけられたプログラム・モード機能は、その(微光観察)装置のカメラ・モードへの設定、ファイルの保存/削除、ディジタル・ズーム、周囲光状態の制御(例えば、閾値の設定)、リバース(逆送り)機能ボタン(例えば、左手による操作)、時間/言語(time/language)情報、およびレクチル(網線、目盛)オン/オフ機能を与える(設定する)。1つの構成では、ボタンまたはスイッチ1074の選択によって、その(微光観察)装置をプログラム・モードに設定し、これによってその他の各ボタンをそれぞれ特定の機能に対応させ、例えば1071左−>左へスクロール、1071右−>右へスクロール、1072−>選択、1073−>上へスクロール、1074−>下へスクロール、というように対応付ける。
【0037】
プログラム・モードによって、さらにユーザが左手が利き手かまたは右手が利き手かに応じて、ユーザは所定のボタンの幾何学的配列に関連付けられた機能を修正変更することができる。典型例の処理フローでは、アセンブリ100を使用する右利きの個人用の正規(通常)動作は、1071左−>ズーム・イン、1071右−>ズーム・アウト、1072−>電源選択、1073−>カメラの静止/ビデオ;および1074−>プログラム・モード(図12参照)を含んでいる。そのプログラム・モードは、ユーザが右利きかまたは左利きかに応じて、各制御機能に関連付けられた諸機能をユーザが修正変更することができるプログラミング(プログラム手段)を含んでいる。典型例の構成では、ユーザが“LEFT HAND”(左手)操作を選択すると、これらの位置に関連付けられた諸機能の機能(能力)を修正変更するようにプログラムを実行させ、例えば、このときの配列は、1071左−>ズーム・アウト、1071右−>ズーム・イン、1072−>電力(電源)選択、1073−>プログラム・モード、および1074−>カメラの静止/ビデオであってもよい。その他の構成配列(コンフィギュレーション)も可能であると考えられることは云うまでもない。ユーザがアセンブリ100の使用を終了するとき、ユーザは、アセンブリ100をターン“オフ”するために制御機構スイッチ1702を2回(2回目)押す。
【0038】
機能選択能力(機能)を有するプロセッサ、メモリおよび操作システムを、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(firmware)、またはこれらの組み合わせの形態で実装(implement)することができることは理解されよう。好ましい実施形態では、プロセッサの機能選択、閾値処理、パネル選択およびモードの構成配列(コンフィギュレーション)は、メモリに格納されたソフトウェアの形態で実装されていてもよい。その機能選択がソフトウェア、ファームウェアまたはその両方のいずれかの形態で実装されている場合に、その処理命令は、命令実行システム、装置(apparatus)または機器(device:デバイス)、例えば、コンピュータ・ベースのシステム(コンピュータを基づくシステム)、プロセッサを含むシステム、または、そのような命令実行システム、装置(apparatus)または機器(device)から命令をフェッチして(取り出して)その命令を実行することができるその他のシステム、によって使用しまたはこれらと連係(結合)して使用するために、任意のコンピュータ読取り可能な媒体上に格納されまたは伝送され得ることが理解されよう。
【0039】
さらに、プログラム記憶媒体が、関連する1つまたは複数のプロセッサの動作を制約し(constrain)、また、このディジタル微光観察アセンブリの信号およびデータ処理ネットワーク(回路網)内のメッセージに対するプロセッサの連係動作によって実行(開始)される方法における各ステップを制約することは、理解されよう。これらの処理は、多かれ少なかれ能動的または受動的要素(エレメント)を有する種々の形態(形式)で存在してもよい。例えば、これらはソース・コード(source code)またはオブジェクト・コード(object code)、実行可能コード(executable code)またはその他のフォーマットの形の複数のプログラム命令からなる1つまたは複数のソフトウェア・プログラムとして存在してもよい。上述のいずれのものも、記憶装置および信号を含むコンピュータ読取り可能な媒体上に圧縮形式または非圧縮形式で実体化(実施形態化、具現化)してもよい。典型例のコンピュータ読取り可能な記憶装置には、通常のコンピュータ・システム、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(読み出し専用メモリ)、EPROM(消去可能なプログラム可能ROM)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラム可能ROM)、フラッシュ・メモリ、磁気的または光学的ディスクまたはテープが含まれる。典型例のコンピュータ読取り可能な信号は、キャリア(搬送波)を用いて変調されているか否かにかかわらず、コンピュータ・プログラムをホストし(hosting)または可動させる(running、ランする)コンピュータ・システムがその信号にアクセスするように構成された信号であり、それにはインターネットまたはその他のネットワークを通してダウンロードされる信号が含まれる。上述の例には、CD ROM上の1つまたは複数のプログラムの配布またはインターネットでのダウンロードを介した配布が含まれる。
【0040】
前述のように、本発明のディジタル微光観察アセンブリは、カメラ・アセンブリおよびズームレンズ・アセンブリに結合されたディジタル信号プロセッサを含んでいる。その信号プロセッサは、諸プログラム機能(例えば、利得、積分、クロック機能、左手/右手操作、スイッチ・ボタン機能)、電源オン/オフ機能、ズーム・イン/ズーム・アウト機能(能力)を提供するための制御入力に応答して、動作することができる。典型例の構成では、イメージ(画像)捕捉は、1つの制御スイッチ(例えば、押下および解放スイッチ)を用いて行われて、静止/ビデオ・イメージ(画像)を捕捉し、後で検索しおよび/またはダウンロードするためにアセンブリ内のメモリにそのイメージを格納すればよい。
【0041】
典型例の一実施形態では、アセンブリ100は、軽量で且つ安価な光学構成要素(コンポーネント)が使用されているので、極めて軽量でありまた製造が簡単(容易)で安価であり、長さDが僅か約10cm(約4インチ)しかなく、また、ユーザのポケットまたは手の中に容易且つ目立たないように隠し、携帯しまたは保持することができる。典型例の実施形態では、アセンブリ100は、例えば0.003ルクスの非常に微光の状態でも動作することができ、またそれを用いて最大2キロメートル(km)離れた対象物を観察することができる。アセンブリ100の全てのユーザ制御機能についてユーザが1本の指で制御できる1指ユーザ制御機構107を採用したことによって、使用中にハウジング109上の制御スイッチの位置を探すために、ユーザが自分の手または指をアセンブリ100から移動させたり、またはアセンブリ100を使用者の目から移動させる(外す、離す)必要はなくなる。典型例の構成では、制御機構を収容するための領域107aの相対的サイズは約2cm(約0.75インチ)である。
【0042】
さらに、本発明と整合(調和、適合)する装置は、スタンドアロン(独立)型で手持ち式の観察装置(表示装置)としての用途に加えて、特に、例えば銃やその他の兵器の照準(sight:照星)のようなその他のアプリケーション(装置、適用)のための特定の用途をも有するものであってもよい。以上で説明し例示した実施形態は単眼(1眼)装置として構成されているが、代替構成として、このアセンブリを立体的観察(stereoscopic views)を実現するように双眼(2眼)ディスプレイの形で実施することも考えられる。このような双眼(2眼)装置の構成は、単純な操作と簡単な使用が可能なようにユーザの手に適合するよう輪郭形状が形成される(contoured)。
【0043】
従って、本発明によれば、簡単且つ安価に製造することができるディジタル微光観察装置を実現することができ、それによってその装置を、消費者、法執行官(保安官、警官等)、治安部隊(security forces:安全保証警察)、ファースト・レスポンダ(first responder)および軍に、手頃な価格で提供することができる。
【0044】
以上、本発明を実施形態に関して説明したが、その開示内容は単なる例示であって、それらに限定的に解釈されるものではないと理解すべきである。従って、上述の開示内容を読んだ後で、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、発明の種々の変更、変形および/または代替適用例が示唆されることは疑いない。従って、本発明は、本発明の真の精神および範囲内の全ての変更、変形または代替適用例を含むように解釈されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による典型例の微光観察アセンブリの側部斜視図である。
【図2】図2は、図1の典型例の微光観察アセンブリの平面図である。
【図3】図3は、図1の典型例の微光観察アセンブリの側面図である。
【図4】図4は、図1の典型例の微光観察アセンブリの底面図である。
【図5】図5は、図1の典型例の微光観察アセンブリの正面図である。
【図6】図6は、図1の典型例の微光観察アセンブリの背面図である。
【図7】図7は、ハウジング・アセンブリの一部を取除いて示した、図1の典型例の微光観察アセンブリの側部切欠き斜視図である。
【図8】図8は、図1の典型例の微光観察アセンブリの上部分の側部切欠き側面図である。
【図9】図9は、図1の典型例の微光観察アセンブリの典型例の制御システムのブロック図である。
【図10】図10は、ハウジングの上面にユーザが操作する多数のスイッチが設けられた、本発明の別の実施形態による典型例の微光観察アセンブリの概略側面図である。
【図11】図11は、ハウジングの上面にユーザが操作する多数のスイッチが設けられた、本発明の別の実施形態による典型例の微光観察アセンブリの側部部分切欠き概略側面図である。
【図12】図12は、本発明の原理による微光観察アセンブリ用の制御機構のスイッチの形状配列の典型例の図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入力開孔を規定する第1の端部と、光出力開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを具える、ディジタル微光観察装置であって、
前記保護ハウジングは、
前記入力開孔を通して受光された微光可視光および赤外線エネルギに応答して、出力イメージを発生する赤外線カメラ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを処理する信号プロセッサと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記処理されたイメージを前記出力開孔を通して観察者に対して表示するディスプレイ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、
前記保護ハウジングの表面上に配置された制御機構に応動して、前記ディジタル微光観察装置の動作機能を制御する電子的制御手段と、を含み、
前記制御機構は前記動作機能を制御するためにユーザの指によって操縦可能な(navigable:操作可能な)ものである、
ディジタル微光観察装置。
【請求項2】
前記制御機構によって制御される前記動作機能は、少なくともズーム、電源およびプログラム機能を含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項3】
前記保護ハウジングは、上部カバーと前記上部カバーに嵌合結合する底部カバーとを含み、前記保護ハウジングは、重量鋼材、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム、ポリカーボネートおよびプラスチック材料の中の1つで形成されたものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項4】
前記上部カバーと底部カバーは防水シールが形成されるように密閉結合されているものである、請求項3に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項5】
さらに、前記赤外線カメラ・アセンブリ、ディスプレイ・アセンブリ、ズームレンズ・アセンブリおよび電子的制御手段を、落下、振動および衝撃から保護するために、前記保護ハウジングの内部に配置された衝撃緩和材料を含む、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項6】
さらに、前記保護ハウジング内に配置された取り外し可能な再充電可能バッテリを含む、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項7】
さらに、前記バッテリを充電するための充電回路を含む、請求項6に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項8】
前記カメラ・アセンブリに結合されて前記出力イメージを処理する前記信号プロセッサは、静止およびビデオ・イメージの捕捉、記憶および再生、および外部装置へのイメージ出力を行うものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項9】
さらに、前記保護ハウジング内に配置されていて、ビデオを外部装置に送信するための制御信号に応動する無線通信アセンブリを含む、請求項8に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項10】
前記送信されたビデオは、(a)前記カメラ・アセンブリからのビデオ出力および(b)前記ディジタル信号プロセッサ・アセンブリからの処理済みビデオ出力のうちの1つを含むものである、請求項9に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項11】
前記制御機構は、前記保護ハウジングの表面に配置された1つ以上のユーザ操作スイッチを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項12】
前記1つ以上のユーザ操作スイッチは、少なくとも電源、ズーム、およびイメージ捕捉およびプログラム可能な機能を制御するために3軸に沿って移動可能なスイッチを含むものである、請求項11に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項13】
さらに、前記保護ハウジングの表面に沿って形成されていて、前記ユーザの対応する指を受入れるように適合化された複数の凹所を含み、
前記1つ以上のユーザ操作スイッチは前記複数の凹所のうちの少なくとも1つに形成されているものである、
請求項11に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項14】
前記複数の凹所のうちの少なくとも1つは前記複数の凹所のうちの他のものと異なる寸法形状を有するものである、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項15】
ユーザの対応する人差し指を受入れる第1の凹所は前記出力開孔の近くに配置された実質的に平坦な棚状部を含み、前記棚状部は前記ユーザ操作スイッチの中の少なくとも1つを支持するものである、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項16】
1つのユーザ操作スイッチは、前記実質的に平坦な棚状部上に配置されており、電力を制御するために第1の軸に沿って操作可能であり、ズームを制御するために第2の軸に沿って操作可能であり、および(a)イメージの捕捉および(b)プログラム機能を制御するために第3の軸に沿って操作可能なものである、請求項15に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項17】
複数のユーザ操作スイッチが前記実質的に平坦な棚状部上に配置されており、各ユーザ操作スイッチは、対応する電力、ズーム、イメージ捕捉およびプログラム機能を制御するために押下可能であり且つ操作可能なものである、請求項15に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項18】
前記ユーザ操作スイッチの全てのものが、前記複数の凹所のうちの1つ中に形成されており、1本の指でアクセス可能な領域内に配置されている、請求項14に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項19】
少なくとも3つの凹所が前記保護ハウジングの上面に形成されており、その各凹所は対応する指を受入れ、前記各凹所内に前記動作機能を可動化(イネーブル、付勢)するための対応するユーザ操作スイッチが形成されている、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項20】
前記信号処理は前記光学的イメージをディジタル的に拡大するものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項21】
前記ディスプレイ・アセンブリは、能動型マトリックスLCD、LCOSおよびOLEDディスプレイの中の1つを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項22】
前記カメラ・アセンブリはCCDイメージ・センサを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項23】
前記カメラ・アセンブリはCMOSイメージ・センサを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項24】
ユーザの手に適合した輪郭形状を有する手持ち式の単眼(一眼)装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項25】
ユーザの手に適合した輪郭形状を有する手持ち式の双眼(二眼)装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項26】
頭部装着型の装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項27】
兵器または同様の補助装置のプラットフォーム(台、砲床)に取付けられるように輪郭形状が形成されている、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項28】
光入力開孔を規定する第1の端部と、光出力開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを具える、手持ち式ディジタル微光観察装置であって、
前記保護ハウジングはユーザの手に適合するように輪郭形状が形成されており、
前記保護ハウジングは、
前記入力開孔を通して受光された微光可視光および赤外線エネルギに応答して、出力イメージを発生する赤外線カメラ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを処理する信号プロセッサと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記処理されたイメージを前記出力開孔を通して観察者に対して表示するディスプレイ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、
前記保護ハウジングの上面に配置された複数のユーザ付勢可能スイッチであって、前記微光観察装置の動作機能を制御するために、前記微光観察装置による観察期間中にユーザの1本の指でアクセス可能な前記保護ハウジングの領域内に一緒に配置された複数のユーザ付勢可能スイッチに、応動する電子的制御手段と、
を含む、手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項29】
前記保護ハウジングは、重量鋼材、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム、ポリカーボネートおよびプラスチック材料の中の1つで形成されたものである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項30】
前記保護ハウジングは防水性ハウジングである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項31】
さらに、前記保護ハウジング内に配置された取り外し可能な再充電可能バッテリを含む、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項32】
さらに、前記保護ハウジング内に配置されていて、ビデオを外部装置に送信するための制御信号に応動する無線通信アセンブリを含む、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項33】
前記動作機能は、ユーザの好みに応じて前記ユーザ付勢可能スイッチの機能を切換えるよう動作可能なプログラム・モードを含むものである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項1】
光入力開孔を規定する第1の端部と、光出力開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを具える、ディジタル微光観察装置であって、
前記保護ハウジングは、
前記入力開孔を通して受光された微光可視光および赤外線エネルギに応答して、出力イメージを発生する赤外線カメラ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを処理する信号プロセッサと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記処理されたイメージを前記出力開孔を通して観察者に対して表示するディスプレイ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、
前記保護ハウジングの表面上に配置された制御機構に応動して、前記ディジタル微光観察装置の動作機能を制御する電子的制御手段と、を含み、
前記制御機構は前記動作機能を制御するためにユーザの指によって操縦可能な(navigable:操作可能な)ものである、
ディジタル微光観察装置。
【請求項2】
前記制御機構によって制御される前記動作機能は、少なくともズーム、電源およびプログラム機能を含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項3】
前記保護ハウジングは、上部カバーと前記上部カバーに嵌合結合する底部カバーとを含み、前記保護ハウジングは、重量鋼材、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム、ポリカーボネートおよびプラスチック材料の中の1つで形成されたものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項4】
前記上部カバーと底部カバーは防水シールが形成されるように密閉結合されているものである、請求項3に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項5】
さらに、前記赤外線カメラ・アセンブリ、ディスプレイ・アセンブリ、ズームレンズ・アセンブリおよび電子的制御手段を、落下、振動および衝撃から保護するために、前記保護ハウジングの内部に配置された衝撃緩和材料を含む、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項6】
さらに、前記保護ハウジング内に配置された取り外し可能な再充電可能バッテリを含む、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項7】
さらに、前記バッテリを充電するための充電回路を含む、請求項6に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項8】
前記カメラ・アセンブリに結合されて前記出力イメージを処理する前記信号プロセッサは、静止およびビデオ・イメージの捕捉、記憶および再生、および外部装置へのイメージ出力を行うものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項9】
さらに、前記保護ハウジング内に配置されていて、ビデオを外部装置に送信するための制御信号に応動する無線通信アセンブリを含む、請求項8に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項10】
前記送信されたビデオは、(a)前記カメラ・アセンブリからのビデオ出力および(b)前記ディジタル信号プロセッサ・アセンブリからの処理済みビデオ出力のうちの1つを含むものである、請求項9に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項11】
前記制御機構は、前記保護ハウジングの表面に配置された1つ以上のユーザ操作スイッチを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項12】
前記1つ以上のユーザ操作スイッチは、少なくとも電源、ズーム、およびイメージ捕捉およびプログラム可能な機能を制御するために3軸に沿って移動可能なスイッチを含むものである、請求項11に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項13】
さらに、前記保護ハウジングの表面に沿って形成されていて、前記ユーザの対応する指を受入れるように適合化された複数の凹所を含み、
前記1つ以上のユーザ操作スイッチは前記複数の凹所のうちの少なくとも1つに形成されているものである、
請求項11に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項14】
前記複数の凹所のうちの少なくとも1つは前記複数の凹所のうちの他のものと異なる寸法形状を有するものである、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項15】
ユーザの対応する人差し指を受入れる第1の凹所は前記出力開孔の近くに配置された実質的に平坦な棚状部を含み、前記棚状部は前記ユーザ操作スイッチの中の少なくとも1つを支持するものである、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項16】
1つのユーザ操作スイッチは、前記実質的に平坦な棚状部上に配置されており、電力を制御するために第1の軸に沿って操作可能であり、ズームを制御するために第2の軸に沿って操作可能であり、および(a)イメージの捕捉および(b)プログラム機能を制御するために第3の軸に沿って操作可能なものである、請求項15に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項17】
複数のユーザ操作スイッチが前記実質的に平坦な棚状部上に配置されており、各ユーザ操作スイッチは、対応する電力、ズーム、イメージ捕捉およびプログラム機能を制御するために押下可能であり且つ操作可能なものである、請求項15に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項18】
前記ユーザ操作スイッチの全てのものが、前記複数の凹所のうちの1つ中に形成されており、1本の指でアクセス可能な領域内に配置されている、請求項14に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項19】
少なくとも3つの凹所が前記保護ハウジングの上面に形成されており、その各凹所は対応する指を受入れ、前記各凹所内に前記動作機能を可動化(イネーブル、付勢)するための対応するユーザ操作スイッチが形成されている、請求項13に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項20】
前記信号処理は前記光学的イメージをディジタル的に拡大するものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項21】
前記ディスプレイ・アセンブリは、能動型マトリックスLCD、LCOSおよびOLEDディスプレイの中の1つを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項22】
前記カメラ・アセンブリはCCDイメージ・センサを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項23】
前記カメラ・アセンブリはCMOSイメージ・センサを含むものである、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項24】
ユーザの手に適合した輪郭形状を有する手持ち式の単眼(一眼)装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項25】
ユーザの手に適合した輪郭形状を有する手持ち式の双眼(二眼)装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項26】
頭部装着型の装置である、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項27】
兵器または同様の補助装置のプラットフォーム(台、砲床)に取付けられるように輪郭形状が形成されている、請求項1に記載のディジタル微光観察装置。
【請求項28】
光入力開孔を規定する第1の端部と、光出力開孔を規定するその反対側の第2の端部とを有する保護ハウジングを具える、手持ち式ディジタル微光観察装置であって、
前記保護ハウジングはユーザの手に適合するように輪郭形状が形成されており、
前記保護ハウジングは、
前記入力開孔を通して受光された微光可視光および赤外線エネルギに応答して、出力イメージを発生する赤外線カメラ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを処理する信号プロセッサと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記処理されたイメージを前記出力開孔を通して観察者に対して表示するディスプレイ・アセンブリと、
前記カメラ・アセンブリに結合されていて、前記出力イメージを電子的に可変に焦点合わせするズームレンズ・アセンブリと、
前記保護ハウジングの上面に配置された複数のユーザ付勢可能スイッチであって、前記微光観察装置の動作機能を制御するために、前記微光観察装置による観察期間中にユーザの1本の指でアクセス可能な前記保護ハウジングの領域内に一緒に配置された複数のユーザ付勢可能スイッチに、応動する電子的制御手段と、
を含む、手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項29】
前記保護ハウジングは、重量鋼材、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゴム引きアルミニウム、ポリカーボネートおよびプラスチック材料の中の1つで形成されたものである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項30】
前記保護ハウジングは防水性ハウジングである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項31】
さらに、前記保護ハウジング内に配置された取り外し可能な再充電可能バッテリを含む、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項32】
さらに、前記保護ハウジング内に配置されていて、ビデオを外部装置に送信するための制御信号に応動する無線通信アセンブリを含む、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【請求項33】
前記動作機能は、ユーザの好みに応じて前記ユーザ付勢可能スイッチの機能を切換えるよう動作可能なプログラム・モードを含むものである、請求項28に記載の手持ち式ディジタル微光観察装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−518212(P2008−518212A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538191(P2007−538191)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/038652
【国際公開番号】WO2006/047630
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507103248)ゼノニクス インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Xenonics,Inc.
【住所又は居所原語表記】2236 Rutherford Road,Suite 123,Carlsbad,CA 92008,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/038652
【国際公開番号】WO2006/047630
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507103248)ゼノニクス インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Xenonics,Inc.
【住所又は居所原語表記】2236 Rutherford Road,Suite 123,Carlsbad,CA 92008,United States of America
【Fターム(参考)】
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