説明

2次電池

【課題】抵抗体素子の温度検出性能を向上することが可能な、新規かつ改良された2次電池を提供する。
【解決手段】電極組立体、前記電極組立体の一対の電極タブが外部に延長するように前記電極組立体を収容するパウチ、前記電極タブのうちの一つに付着され、前記パウチに接触し、陽性温度係数を有する抵抗素子、および、前記抵抗素子を押圧し、前記パウチの外部面領域に連結される押圧部材を含み、前記押圧部材が前記抵抗素子と前記パウチとの間の接触を維持する、2次電池。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陽性温度係数を有する抵抗体素子をパウチに付着した2次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル機器に対する技術開発に伴ってエネルギー源として2次電池の需要が増加しており、また高エネルギー化、小型化、軽量化および薄型化が要求される。例えば、2次電池にはポリマー固体電解質フィルムを利用して平らに形成されることによって2次電池の薄型化を効果的に実現するリチウムイオンポリマー電池がある。
【0003】
リチウムイオンポリマー2次電池は、リチウムイオンを通過させるポリマー固体電解質フィルムを間に置いて両面に正極と負極を積層して電極組立体を形成し、電極組立体をパウチに収容してパウチの周辺部を熱融着して形成される。
【0004】
電極組立体の正極に連結される正極端子と負極に連結する負極端子は熱融着されたパウチの一側面に引き出される。正極端子と負極端子は保護回路部品を実装する保護回路モジュール(PCM、Protection Circuit Module)に電気的に連結される。
【0005】
保護回路モジュールは2次電池の過充電、過放電、過電流およびパック状態で2次電池セル間の短絡を防止するように形成される。また、保護回路モジュールと正極端子との間に陽性温度係数(Positive Temperature Coefficient)を有する抵抗体素子が使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
抵抗体素子は、2次電池の温度が設定された危険値に到達すれば正極端子と保護回路モジュールを電気的に遮断し、2次電池の温度が設定された安全値に到達すれば正極端子と保護回路モジュールを電気的に再連結する。
したがって、2次電池に対して抵抗体素子の温度検出性能に優れている必要がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、抵抗体素子の温度検出性能を向上することが可能な、新規かつ改良された2次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、電極組立体、前記電極組立体の一対の電極タブが外部に延長するように前記電極組立体を収容するパウチ、前記電極タブのうちの一つに付着され、前記パウチに接触し、陽性温度係数を有する抵抗素子、および、前記抵抗素子を押圧し、前記パウチの外部面領域に連結される押圧部材を含み、前記押圧部材が前記抵抗素子と前記パウチとの間の接触を維持する、2次電池が提供される。
【0009】
また、前記押圧部材は、上方部、前記上方部で延長する第1側壁および第2側壁、前記第1側壁と第2側壁との間の前記上方部で延長する前面壁、および前記第1側壁と第2側壁との間に配置され、前記上方部で延長する突出部を含み、前記突出部が前記抵抗素子と前記パウチとの間の接触を維持しても良い。
【0010】
また、前記パウチは、第1パウチ膜および第2パウチ膜を含み、前記第1パウチ膜および前記第2パウチ膜の周縁が融着されて前記電極組立体を前記パウチ内に密封し、前記電極タブの一部をその間に挿入するテラスを形成しても良い。
【0011】
また、前記押圧部材は前記テラス上に配置され、前記突出部は前記抵抗素子を加圧して前記第1パウチ膜に接触するようにしても良い。
【0012】
また、前記押圧部材は、前記第1側壁および前記第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化しても良い。
【0013】
また、前記押圧部材は、前記第1側壁および前記第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、前記リブは、前記電極タブのうちの一つの上に配置され、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化しても良い。
【0014】
また、前記抵抗素子は、前記電極タブのうちの一つに付着される第1連結部、前記第1連結部に付着され、前記陽性温度係数を有する導電部を含む第2連結部、および前記第2連結部に付着される連結タブを含み、前記連結タブは2次電池用正極端子を構成し、前記電極タブのうちの他の一つは負極タブを構成しても良い。
【0015】
また、前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および前記第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、前記第1係止部および前記第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含んでも良い。
【0016】
また、前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および前記第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、前記第1係止部および前記第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含んでも良い。
【0017】
また、前記押圧部材は、前記第1連結部が前記電極タブのうちの一つに溶接され得るように前記上方部を貫通して形成される溶接ホール、および前記第1側壁および第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化しても良い。
また、前記押圧部材の前記前面壁は、前記負極端子および前記連結タブが配置される第1溝と第2溝を含んでも良い。
【0018】
また、前記電極タブのうちの一つは、前記第1パウチ膜および第2パウチ膜の間で突出して前記テラスの上に曲がり、前記第1連結部は、前記テラスと前記電極タブのうちの一つとの間に配置される第1部分、および前記電極タブのうちの一つと前記第1部分の上に曲がる第2部分を含んでも良い。
【0019】
また、前記電極タブのうちの一つは、前記第1パウチ膜および第2パウチ膜の間で突出して前記テラスの上に曲がり、前記第1連結部は、前記テラスと前記電極タブのうちの一つとの間に配置される第1部分、および前記電極タブのうちの一つと前記第1部分の上に曲がる第2部分を含んでも良い。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電極組立体、囲まれた部分と前記囲まれた部分の一端で延長するテラス部分とを含み、前記電極組立体が前記囲まれた部分内に配置されるパウチ、前記電極組立体で前記テラス部分を過ぎて前記パウチの外部まで延長する一対の電極端子、および、記パウチの前記テラス部分を覆い、前記電極端子のうちの一つを前記パウチの前記テラス部分に加圧する押圧部材を含んでも良い。
【0021】
また、前記電極端子のうちの一つは、陽性温度係数を含んでも良い。
【0022】
また、前記電極端子のうちの一つは、前記パウチと直接接触しても良い。
【0023】
また、前記押圧部材は、上方部、前記上方部で延長する第1側壁および第2側壁、前記第1側壁と第2側壁との間の前記上方部で延長する前面壁、および前記第1側壁と第2側壁との間に配置され、前記上方部で延長する突出部を含み、前記突出部が前記電極端子のうちの一つと前記テラスとの間の接触を維持しても良い。
【0024】
また、前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、前記第1係止部および第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含しても良い。
【0025】
また、前記押圧部材は、前記第1連結部が前記電極端子のうちの一つに溶接され得るように前記上方部を貫通して形成される溶接ホール、および前記第1側壁および第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化する、請求項17に記載の2次電池。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、パウチに対する抵抗体素子の温度検出性能が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施例による2次電池の斜視図である。
【図2】図1のパウチと押圧部材を分解した斜視図である。
【図3A】電極組立体の一部を分解した斜視図である。
【図3B】ゼリーロールタイプの電極組立体の斜視図である。
【図4】正極端子と抵抗体素子の分解斜視図である。
【図5】図4の結合斜視図である。
【図6】図1のV−V線に沿って切断した断面図である。
【図7】本発明の第2実施例による2次電池において、フレームと押圧部材を分解した斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿って切断した断面図である。
【図9】本発明の第3実施例による2次電池の斜視図である。
【図10】図9のパウチと押圧部材を分解した斜視図である。
【図11】図9のXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
(第1実施例)
図1は、2次電池の斜視図であり、図2は、図1のパウチと押圧部材を分解した斜視図である。図1および図2を参照すれば、2次電池100は、電極組立体10、電極組立体10を内蔵するパウチ20、およびパウチ20に結合または付着される押圧部材30を含む。
【0030】
パウチ20は、電極組立体10の外部を囲む薄い上部パウチ膜21と下部パウチ膜22で形成されても良い。熱融着前に、下部パウチ膜22は電極組立体10を収容するようにプレス加工で形成される溝を有し、上部パウチ膜21は板状で形成される。下部パウチ膜22に電極組立体10を収容し、上部パウチ膜21と下部パウチ膜22を熱融着することによってパウチ20が形成される。
【0031】
図2に示されているように、上部および下部パウチ膜21、22は、中間層L11、L21、中間層L11、L21の内外面に形成される内層L12、L22と外層L13、L23を有する多層膜で形成される。例えば、中間層L11、L21は機械的な強度を維持するように金属箔で形成され、アルミニュームで形成されても良い。内層L12、L22は電解質から金属箔の中間層L11、L21を保護し、正極11と負極12および正極タブ14と負極タブ15の短絡を防止するようにポリマー膜で形成されても良い。外層L13、L23は、中間層L12、L22を保護するようにナイロンで形成されても良い。
【0032】
例えば、電極組立体10は直六面体の平板構造で形成されても良い。これによって、電極組立体10をパウチ20で囲んで形成される2次電池100は、全体的に直六面体の平板構造を形成する。つまり、パウチ20は柔軟性を有し、ほぼ直六面体の平板構造を形成する。
【0033】
図3Aは、電極組立体の一部を分解した斜視図である。図3Aを参照すれば、電極組立体10は、セパレータ13を間に置いて単一板からなる第1電極(便宜上、「正極」という)11と第2電極(便宜上、「負極」という)12を積層して形成される。
【0034】
図3Aに示されているように、単一板の積層構造を参照すれば、正極11は、金属薄膜の集電体に活物質を塗布したコーティング部111、活物質を塗布していない無地部112、および無地部112の一側に連結される第1タブ(便宜上、「正極タブ」という)14を含む。積層される正極11に連結される複数の正極タブ14は互いに積層されて接合される(図示せず)。例えば、正極タブは互いに加圧されて溶接により接合されても良い。
【0035】
負極12は、正極11の活物質と異なる活物質を金属薄膜の集電体に塗布したコーティング部121、活物質を塗布していない無地部122、および無地部122の一側に連結される第2タブ(便宜上、「負極タブ」という)15を含む。積層される負極12に連結される複数の負極タブ15は互いに積層されて接合される(図示せず)。例えば、負極タブは互いに加圧されて溶接により接合されても良い。
【0036】
正極タブ14、214と負極タブ15、215は電極組立体10の同一側面(yz平面)に引き出され、両端(y方向両端)にそれぞれ配置される。また、正極タブと負極タブは電極組立体の反対側面(図1を参照すれば、x軸方向両端)にそれぞれ配置されても良い(図示せず)。
【0037】
図3Bは、ゼリーロールタイプの電極組立体の斜視図である。図3Bを参照すれば、電極組立体210は、正極211、セパレータ213および負極212を巻き取ってゼリーロール形態で形成されても良い。また、電極組立体は、正極、セパレータおよび負極をジグザグ方式で畳んで積層構造で形成されても良い(図示せず)。セパレータは、リチウムイオンを通過させる電解質フィルムで形成されても良い。
【0038】
図1および図2を再び参照すれば、第1端子(便宜上、「正極端子」という)16と第2端子(便宜上、「負極端子」という)17は正極タブ14と負極タブ15にそれぞれ連結され、パウチ20外部に引き出されることによって、パウチ20の外部に電極組立体10を電気的に連結する。正極端子16と負極端子17はパウチ20の一側面(yz平面)で熱融着工程を経てテラス23を貫通して配置される。この時、正極端子16と負極端子17は絶縁テープTを介在して電気的に絶縁構造を形成する(図6参照)。
【0039】
また、パウチ20の正極端子16および負極端子17の引き出し側において、パウチ20の下部パウチ膜21の平らな底面を基準とし、上部パウチ膜22が電極組立体10を収容して下部パウチ膜21に熱融着される。したがって、パウチ20は正極端子16と負極端子17の引き出し側においてテラス23の上方に空間部Sを形成する。つまり、図2において、空間部Sはz軸方向の一側(下方)、y軸方向の両側(左右側)、およびx軸方向の一側(後方)を閉鎖し、x軸方向の他側(前方)、およびz軸方向の他側(上方)を開放して形成される。
【0040】
一方、2次電池100は、過充電、過放電、過電流およびパック状態で2次電池セル間の短絡から保護するために、回路基板に保護回路素子を実装して形成される保護回路モジュール(図示せず)を含む。そして、負極端子17は保護回路モジュールに直接連結され、正極端子16は抵抗体素子18を介在して保護回路モジュールに連結されても良い。抵抗体素子は保護回路モジュールに直接連結されても良いが(図示せず)、連結タブ19を介在して連結されても良い(図2参照)。抵抗体素子18は陽性温度係数(Positive Temperature Coefficient)を有する。例えば、連結タブ19はニッケルタブ(Ni Tab)で形成されても良い。
【0041】
図4は、正極端子と抵抗体素子の分解斜視図であり、図5は、図4の結合斜視図である。図4を参照すれば、正極端子16に抵抗体素子18の一側が連結される。例えば、抵抗体素子18は両側に連結される第1、第2連結部181、182、および一面に形成されて熱を伝導する導電部183を含む。第1連結部181は正極端子16を包んで正極端子16に溶接され、第2連結部182は連結タブ19に溶接される。
【0042】
図5を参照すれば、連結タブ19および抵抗体素子18が連結された正極端子16を折り曲げて第1連結部181を正極端子16にさらに接続させる。したがって、正極端子16と第1連結部181は接続面を多層構造で形成する。
【0043】
正極端子16と第1連結部181の連結が完成された状態で、図2に示されているように、抵抗体素子18の第1、第2連結部181、182は空間部Sでテラス23の上方に露出し、導電部183はテラス23の上方部に向かう。
【0044】
つまり、抵抗体素子18の導電部183がパウチ20、つまり、上部パウチ膜21に接触することが好ましい。したがって、電極組立体10で発生されて上部パウチ膜21から伝達される熱は導電部183を通じて抵抗体素子18に伝導される。したがって、抵抗体素子18は2次電池100の温度を検出するようになる。
【0045】
このように、パウチ20外部において、正極端子16に抵抗体素子18が連結され、抵抗体素子18に連結タブ19が連結される。そして、連結タブ19は負極端子17と共に保護回路モジュール(図示せず)に電気的に連結される。
【0046】
図6は、図1のV−V線に沿って切断した断面図である。図6を参照すれば、空間部Sにおいて、押圧部材30はパウチ20に結合されて抵抗体素子18を下方へ加圧して抵抗体素子18の導電部183をパウチ20に緊密に密着させる(導電部183とパウチ20との間の接触を維持する)ように形成される。つまり、押圧部材30の圧力によって、抵抗体素子18の導電部183がパウチ20の上部パウチ膜21にさらに緊密に密着する。
【0047】
図1と図2を再び参照すれば、押圧部材30は、パウチ20の空間部Sとテラス23を完全に覆うように空間部Sの開放構造に対応する構造で形成される。つまり、押圧部材30は、上方部31、前方部32および上方部31と前方部32を両端でそれぞれ連結する一対の側方部33を有する合成樹脂材の射出工程で形成されても良い。
【0048】
押圧部材30をパウチ20に結合する時、パウチ20の一側で空間部Sは押圧部材30の上方部31と前方部32により覆われる。図6に示されているように、側方部33は、空間部Sの両側でパウチ20の下部膜一部に密着する。また、押圧部材30は、抵抗体素子18の一面を加圧するように抵抗体素子18に対応する突出部34を含む。突出部34は、上方部31から押圧部材30の内側に(空いた空間に)下向突出形成される。
【0049】
第1実施例で、図6に示されているように、押圧部材30は両面テープ35を介在してパウチ20に付着および結合される。空間部Sにおいて両面テープ35で押圧部材30をパウチ20のテラス23に付着すれば、両面テープ35の付置力により押圧部材30の突出部34が抵抗体素子18を加圧する。したがって、抵抗体素子18の導電部183はパウチ20のテラス23に緊密に密着する。つまり、パウチ20に対する抵抗体素子18の温度検出性能が向上することができる。
【0050】
また、押圧部材30は、突出部34の一側で内部に(空いた空間に)突出して上方部31と前方部32を互いに連結するリブ36をさらに含む。
【0051】
第1実施例において、リブ36は互いに溶接されて折り曲げられた正極端子16と第1連結部181に対応して形成されても良い。したがって、パウチ20に押圧部材30を結合時、リブ36は重なって溶接された正極端子16および第1連結部181を加圧し、正極端子16と第1連結部181の電気的接続性能と押圧部材30の機械的強度をさらに向上させることができる。また一方で、リブ36は空間部Sでパウチ20のテラス23に支持され、空間部S上で押圧部材30の機械的な強度を提供することができる。
【0052】
再び図1および図2を参照すれば、押圧部材30の前方部32は引き出される負極端子17および連結タブ19にそれぞれ対応する第1溝37と第2溝38を含む。つまり、第1、第2溝37、38は前方部32の下端両側に形成され、空間部S上に押圧部材30を配置して押圧部材30をパウチ20に結合する時、負極端子17と連結タブ19を支持して押圧部材30外部に引き出すことができるようにする。
【0053】
以下、本発明の多様な実施例について説明し、第1実施例と比較して同一の構成については説明を省略し、互いに異なる構成については比較説明する。
【0054】
(第2実施例)
図7は、第2実施例による2次電池において、フレームと押圧部材を分解した斜視図であり、図8は、図7のVIII−VIII線に沿って切断した断面図である。図7および図8を参照すれば、2次電池200は、第1実施例のパウチ20を実装するようにフレーム40をさらに含み、押圧部材230をフレーム40に結合する構造で形成する。
【0055】
フレーム40は、直六面体の平板構造を形成するパウチ20の外郭3面を囲む構造で収容するように形成され、押圧部材230はフレーム40に結合して空間部Sに対応するパウチ20の外郭一面を覆うように形成される。
【0056】
例えば、フレーム40は、x軸方向両側に形成されてパウチ20の対応部を収容する第1、第2側面部41、42、およびy軸方向一側に形成されて第1、第2側面部41、42を連結してパウチ20の対応部を収容する第3側面部43を含む。
【0057】
第1、第2、第3側面部41、42、43は、パウチ20の各対応部を収容するように内側に開放されるチャンネル構造を有する。フレーム40は、合成樹脂材の射出工程で成形されても良い。この場合、チャンネル構造の第1、第2、第3側面部41、42、43は、自体弾性でそれぞれパウチ20の対応部をz軸方向(上下方向)に加圧しながら堅固な結合構造を形成することができる。
【0058】
第1、第2側面部41、42は、その外側に突出形成される突起45をそれぞれ含む。突起45は、z軸方向、つまり、上方から下方へ行くほど傾斜を有して突出する傾斜面451を形成し、傾斜面451の下端に水平面452を形成して楔形状をなす。
【0059】
押圧部材230は、両側方部233の内面で下方へ行くほど傾斜を有して凹むように形成され、突起45に結合される収容部46を形成する。収容部46は、突起45に対応する構造、つまり、z軸方向、つまり、上方から下方へ行くほど凹んだ傾斜面461を形成し、傾斜面461の下端に水平面462を形成する。
【0060】
押圧部材230の側方部233をフレーム40の第1、第2側面部41、42に位置してz軸方向で下向加圧すれば、突起45の傾斜面451に沿って収容部46の水平面462端部が下側に移動し、収容部46と突起45が互いに結合する。この結合によって、押圧部材230はフレーム40に結合する。
【0061】
また、収容部46の水平面462端部が突起45の傾斜面451に沿って下向移動する時、押圧部材230の側方部233が弾性によってy軸方向に開くことを防止するように水平面462の下側が傾斜面463で形成されても良い。収容部46の水平面462と傾斜面463はフレーム40の突起45を支持する他の突起を形成する。
【0062】
押圧部材230とフレーム40の結合が完了した状態で、収容部46の水平面462は突起45の水平面452に密着して押圧部材230がフレーム40から挿入反対方向、つまり、z軸方向に離脱することを防止し、収容部46は凹んだ楔形であるため、押圧部材230がフレーム40からx軸方向に離脱することを防止する。
【0063】
フレーム40の第1突起45と押圧部材230の収容部46が結合する第2実施例は、両面テープ35を適用する第1実施例に比べ、押圧部材230の設置および除去をさらに容易にする。
【0064】
第1実施例に比べ、第2実施例は空間部Sにおいて突出部34を通じてパウチ20に対する抵抗体素子18の接触加圧力をさらに強く形成し、温度検出性能をさらに向上させることができる。
【0065】
第1実施例に比べ、第2実施例はリブ36を通じて溶接部184で正極端子16と第1連結部181の接続加圧力をさらに強く形成し、正極端子16と第1連結部181の溶接性能をさらに向上させることができる。
【0066】
(第3実施例)
図9は、第3実施例による2次電池の斜視図であり、図10は、図9のパウチと押圧部材を分解した斜視図であり、図11は、図9のXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【0067】
図9〜図11を参照すれば、第3実施例の2次電池300は、第1実施例に比べて押圧部材330に溶接ホール39をさらに形成する。溶接ホール39は溶接される正極端子16と第1連結部181に対応して押圧部材330の上方部331に形成される。
【0068】
溶接ホール39は、押圧部材330が両面テープ35によりパウチ20に結合される時、正極端子16と抵抗体素子18の第1連結部181がなす折り曲げ構造上に配置され、以降溶接部184で正極端子16が第1連結部181に溶接されても良い。第3実施例は、2次電池300の製造工程の多様化を実現する。
【0069】
押圧部材330において、リブ336はパウチ20の空間部Sのテラス23に接触することによって押圧部材330の機械的剛性を提供する。
【0070】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0071】
10…電極組立体
11…第1電極(正極)
12…第2電極(負極)
13…セパレータ
14…第1タブ(正極タブ)
15…第2タブ(負極タブ)
16…第1端子(正極端子)
17…第2端子(負極端子)
18…抵抗体素子
19…連結タブ
20…パウチ
21…上部パウチ膜
22…下部パウチ膜
23…テラス
30、230、330…押圧部材
31…上方部
32…前方部
33、233…側方部
34…突出部
35…両面テープ
36、336…リブ
37…第1溝
38…第2溝
39…溶接ホール
40…フレーム
41…第1側面部
42…第2側面部
43…第3側面部
45…突起
46…収容部
100、200、300…2次電池
111、121…コーティング部
112、122…無地部
181…第1連結部
182…第2連結部
183…導電部
451、461、463…傾斜面
452、462…水平面
L11、L21…中間層
L12、L22…内層
L13、L23…外層
S…空間部
T…絶縁テープ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体、
前記電極組立体の一対の電極タブが外部に延長するように前記電極組立体を収容するパウチ、
前記電極タブのうちの一つに付着され、前記パウチに接触し、陽性温度係数を有する抵抗素子、および
前記抵抗素子を押圧し、前記パウチの外部面領域に連結される押圧部材を含み、
前記押圧部材が前記抵抗素子と前記パウチとの間の接触を維持する、2次電池。
【請求項2】
前記押圧部材は、
上方部、
前記上方部で延長する第1側壁および第2側壁、
前記第1側壁と第2側壁との間の前記上方部で延長する前面壁、および
前記第1側壁と第2側壁との間に配置され、前記上方部で延長する突出部を含み、
前記突出部が前記抵抗素子と前記パウチとの間の接触を維持する、請求項1に記載の2次電池。
【請求項3】
前記パウチは、
第1パウチ膜および第2パウチ膜を含み、
前記第1パウチ膜および前記第2パウチ膜の周縁が融着されて前記電極組立体を前記パウチ内に密封し、前記電極タブの一部をその間に挿入するテラスを形成する、請求項2に記載の2次電池。
【請求項4】
前記押圧部材は前記テラス上に配置され、前記突出部は前記抵抗素子を加圧して前記第1パウチ膜に接触するようにする、請求項3に記載の2次電池。
【請求項5】
前記押圧部材は、前記第1側壁および前記第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、
前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化する、請求項3に記載の2次電池。
【請求項6】
前記押圧部材は、前記第1側壁および前記第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、
前記リブは、前記電極タブのうちの一つの上に配置され、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化する、請求項3に記載の2次電池。
【請求項7】
前記抵抗素子は、
前記電極タブのうちの一つに付着される第1連結部、
前記第1連結部に付着され、前記陽性温度係数を有する導電部を含む第2連結部、および
前記第2連結部に付着される連結タブを含み、
前記連結タブは2次電池用正極端子を構成し、
前記電極タブのうちの他の一つは負極タブを構成する、請求項3に記載の2次電池。
【請求項8】
前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および前記第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、
前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および
前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、
前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、
前記第1係止部および前記第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含む、請求項2に記載の2次電池。
【請求項9】
前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および前記第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、
前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および
前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、
前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、
前記第1係止部および前記第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含む、請求項4に記載の2次電池。
【請求項10】
前記押圧部材は、
前記第1連結部が前記電極タブのうちの一つに溶接され得るように前記上方部を貫通して形成される溶接ホール、および
前記第1側壁および第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、
前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化する、請求項7に記載の2次電池。
【請求項11】
前記押圧部材の前記前面壁は、前記負極端子および前記連結タブが配置される第1溝と第2溝を含む、請求項7に記載の2次電池。
【請求項12】
前記電極タブのうちの一つは、前記第1パウチ膜および第2パウチ膜の間で突出して前記テラスの上に曲がり、
前記第1連結部は、
前記テラスと前記電極タブのうちの一つとの間に配置される第1部分、および
前記電極タブのうちの一つと前記第1部分の上に曲がる第2部分を含む、請求項7に記載の2次電池。
【請求項13】
前記電極タブのうちの一つは、前記第1パウチ膜および第2パウチ膜の間で突出して前記テラスの上に曲がり、
前記第1連結部は、
前記テラスと前記電極タブのうちの一つとの間に配置される第1部分、および
前記電極タブのうちの一つと前記第1部分の上に曲がる第2部分を含む、請求項10に記載の2次電池。
【請求項14】
電極組立体、
囲まれた部分と前記囲まれた部分の一端で延長するテラス部分とを含み、前記電極組立体が前記囲まれた部分内に配置されるパウチ、
前記電極組立体で前記テラス部分を過ぎて前記パウチの外部まで延長する一対の電極端子、および
前記パウチの前記テラス部分を覆い、前記電極端子のうちの一つを前記パウチの前記テラス部分に加圧する押圧部材を含む、2次電池。
【請求項15】
前記電極端子のうちの一つは、陽性温度係数を含む、請求項14に記載の2次電池。
【請求項16】
前記電極端子のうちの一つは、前記パウチと直接接触する、請求項15に記載の2次電池。
【請求項17】
前記押圧部材は、
上方部、
前記上方部で延長する第1側壁および第2側壁、
前記第1側壁と第2側壁との間の前記上方部で延長する前面壁、および
前記第1側壁と第2側壁との間に配置され、前記上方部で延長する突出部を含み、
前記突出部が前記電極端子のうちの一つと前記テラスとの間の接触を維持する、請求項14に記載の2次電池。
【請求項18】
前記パウチを収容し、第1側面部、第2側面部、前記第1側面部および第2側面部の間で延長する後面部を含むフレーム、
前記第1側面部で延長する第1楔形突起、および
前記第2側面部で延長する第2楔形突起をさらに含み、
前記押圧部材は、前記第1側壁に形成された第1係止部および前記第2側壁に形成された第2係止部を含み、
前記第1係止部および第2係止部は、それぞれ前記第1楔形突起および第2楔形突起を収容するように楔形収容部を含む、請求項17に記載の2次電池。
【請求項19】
前記押圧部材は、
前記第1連結部が前記電極端子のうちの一つに溶接され得るように前記上方部を貫通して形成される溶接ホール、および
前記第1側壁および第2側壁の間に配置され、前記上方部で延長するリブをさらに含み、
前記リブは、前記テラスに接触して前記押圧部材を構造的に強化する、請求項17に記載の2次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−18908(P2012−18908A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59460(P2011−59460)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】