説明

6−30重量%のMnを含有する熱間圧延鋼板または冷間圧延鋼板に金属保護層をめっきする方法

【課題】高マンガン含有量を有する鋼板を経済的に溶融めっきする方法を提供することにある。
【解決手段】6−30重量%のMnを含有する熱間圧延鋼板または冷間圧延鋼板に、金属保護層、特に亜鉛をベースとする保護層をめっきする方法であって、めっきすべき鋼板が、窒素、水および水素を含む焼きなまし雰囲気中で800−1100℃の温度で焼きなまされかつ次に溶融めっきされる方法。本発明の方法は、高マンガン含有量の鋼板を安価な方法で溶融めっきできる。これは、鋼板上に酸化物サブレーヤが実質的に存在しない金属保護層を形成すべく、焼きなまし雰囲気中の水素含有量%Hに対する水分含有量%HOの比%HO/%Hをそれぞれの焼きなまし温度について、次の関係すなわち、%HO/%H≦8・10−15・T3.529に従って調節することにより達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、6−30重量%のMnを含有する熱間圧延鋼板または冷間圧延鋼板に金属保護層、特に亜鉛をベースとする保護層をめっきする方法であって、めっきすべき鋼板を、窒素、水および水素を含む焼きなまし雰囲気下でかつ800−1100℃の温度で焼きなまし、次に溶融めっきする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高マンガン(Mn)含有量の鋼は、一方で1,400MPaまでの高強度を有しかつ他方で極めて大きい伸び(70%までの均一伸びおよび90%までの破断伸び)を有するという優れた特徴を併せ持つため、基本的に車両産業、特に自動車製造業で使用するのに適している。この特定用途に特に適した6−30重量%の高Mn含有量の鋼は、例えば下記特許文献1−3から知られている。既知の鋼から製造される平鋼製品は、高強度での等方変形挙動を有することに加え、低温での延性も有している。
【0003】
しかしながら、上記長所に反し、高マンガン含有量の鋼は、孔食を受け易くかつ耐食化は困難であった。低合金鋼と比較して、高塩化物イオン濃縮物の衝撃による局部的に限定されているが強い腐食の傾向により、高度に合金化された鋼板の材料群に属する鋼を自動車のボディ構造に使用することは困難である。また、高マンガン含有量の鋼は表面腐食を受け易く、このため、同様に鋼の使用範囲が制限される。
【0004】
従って、腐食攻撃から鋼を保護する金属めっき(めっき方法自体は既知である)がなされた高マンガン含有量の鋼から製造される平鋼製品を提供することも提案されている。この目的のため、鋼材料に電解亜鉛めっきする試みがなされている。
【0005】
このようにしてめっきされた高マンガン含有合金鋼板は、施された金属めっきにより腐食から保護されるが、このために必要な電解めっきは、プロセスエンジニアリングに関して比較的コストが嵩む作業である。また、金属材料に有害な水素吸収の危険も存在する。
【0006】
より経済的に可能性のある実用的な溶融めっきによる金属保護層を備えた高マンガン含有量の鋼板を提供する実用的な試みは、熱い金属との濡れの基本的問題とは別に、特に、冷間成形の場合に必要な鋼基板へのめっきの付着に関して満足できる結果をもたらしていない。
【0007】
溶融めっきに本質的な焼きなましから生じる厚い酸化物層が、これらの付着性が悪い理由であることが判明した。このようにして酸化された金属板表面は、もはや均一性および完全性にとって必要な度合いまで金属めっきが濡れることはできず、このため、全表面積の腐食保護という目的を達成することはできない。
【0008】
高合金化されてはいるが低マンガン含有量の鋼の範囲から知られている、少なくとも6重量%のマンガンを含有する鋼板の場合に、FeまたはNiの中間層を設けることにより濡れ性を改善する可能性について、所望の成功を収めていない。
【0009】
下記特許文献4には、溶融めっき前で最終焼きなましする前に、6−30重量%のMnを含有する鋼板にアルミニウム層を付加することが提案されている。鋼板の溶融めっき前の焼きなまし中に鋼板に付着したアルミニウムは、鋼板の表面が酸化されることを防止する。引続きアルミニウム層は、鋼板自体がその合金化によりこのための不利な状態を呈する場合であっても、一種の付着促進材として、溶融めっきにより形成された層を鋼板の全表面積に亘って確実に付着させる。既知の方法の場合には、本質的に溶融めっき前の焼きなまし処理中に、イオンが鋼板からアルミニウム層に拡散する効果はこの目的のために利用されないので、焼きなまし中に、実質的にAlおよびFeを含む金属堆積物が鋼板上に形成され、次にこの金属堆積物が、鋼板により形成された基板に緊密に結合する。
【0010】
下記特許文献5から、0.35−1.05重量%のC、16−25重量%のMn、残余がFeおよび不可避の不純物を含有する高マンガニフェロス(manganiferous)鋼板にめっきする他の方法が知られている。この既知の方法によれば、このように形成された鋼板は、最初に冷間圧延され、次に大気中で、鉄を還元させる再結晶化焼きなましを受ける。焼きなましパラメータは、前記鋼板の両面が、本質的に全体がアモルファス酸化物(FeMn)Oであるサブレーヤで被覆され、更に結晶酸化マンガンの外層で被覆されるように選択される(2層の厚さは少なくとも0.5μmである)。実用的な研究によれば、実際に、このようにして入念にプリコートされた鋼板でも、冷間成形を必要とする鋼基板に付着しないことが証明されている。
【0011】
上記従来技術と同様に、下記特許文献6から、高引張り強度を有する熱間圧延鋼板を溶融めっきする方法が知られている。この既知の方法では、鋼板は、最初にさび落し、酸洗いおよび洗浄される。次に、鋼板上に500−10,000Åの厚さを有する酸化鉄膜を形成すべく、鋼板が弱酸性化される。この酸化鉄膜は、次に、還元加熱により、活性金属鉄に還元される。還元加熱は、鋼中のSiおよびMnの選択的酸化およびこれらの元素の表面上での集中が回避される。この目的のため、大気中での還元加熱が行われ、その水素濃度は3−25体積%の範囲内に調節される。これにより、この水素濃度は、一方では酸化鉄を還元させる充分な還元能力を有するが、他方ではSiおよびMnの選択的酸化は生じない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ドイツ国特許DE 102 59 230 A1明細書
【特許文献2】ドイツ国特許DE 197 27 759 C2明細書
【特許文献3】ドイツ国特許DE 199 00 199 A1明細書
【特許文献4】ドイツ国特許DE 10 2005 008 410 B3明細書
【特許文献5】国際特許公開WO 2006/042931 A1明細書
【特許文献6】特開平07−216524号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記従来技術に基いて、本発明の目的は、高マンガン含有量を有する鋼板を経済的に溶融めっきする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、上記形式の方法であって、本発明による鋼板上に酸化物サブレーヤが実質的に存在しない金属保護層を形成すべく、焼きなまし雰囲気中の水素含有量%Hに対する水分含有量%HOの比%HO/%Hが、それぞれの焼きなまし温度について下記の関係すなわち、
%HO/%H≦8・10−15・T3.529
に従って調節される方法により達成される。
【0015】
この%HO/%H比を考慮に入れることにより、対象とする焼きなまし温度Tの全範囲に亘って最適作業結果を確保できる。
【0016】
本発明は、焼きなまし雰囲気、すなわち、焼きなまし雰囲気の水分含有量並びにその露点に対する水素含有量の比を適当に調節する結果として、焼きなましにより、めっきすべき鋼板の表面が、後で溶融めっきにより形成される金属保護層の最適付着を確保できるように仕上げられるとの考えに基くものである。この場合、本発明に従って調節される焼きなまし雰囲気は、鋼板中の鉄並びにマンガンの両方に関して低減される。上記特許文献5に開示の従来技術とは異なり、例えば本発明によりおよび発明者の発見により、高マンガニフェロス鋼基板への溶融めっきの付着を妨げる酸化物層の形成が、制御された態様で回避される。この結果、高強度を有すると同時に延性のある、金属めっきが設けられた鋼板が得られ、高マンガン含有量であるにもかかわらず優れた付着が確保される。これにより、本発明によりめっきされた鋼板は、特に自動車工業でのボディワーク構造に規則的に要求されているように、困難なくしてプレス部品に変形できる。
【0017】
本発明による方法に適用される一般的な焼きなまし温度は、800−1100℃の範囲内にある。本発明による%HO/%H比は、各場合におけるこれらの焼きなまし温度の全範囲に亘って4.5・10−4より小さくすべきである。
【0018】
また、低い焼きなまし温度とともに、本発明に従って特定された関係に一致する%HO/%H比を小さくすることにより、最適作業結果を達成できる。実際の試験によれば、%HO/%H比が2・10−4に制限される場合には、850℃の焼きなまし温度で、本発明の成功が特に信頼性をもって確保されることを証明している。950℃の焼きなまし温度では、%HO/%H比が2.5・10−4の最大値である場合に、特に優れた作業信頼性が得られた。%HO/%H比は、雰囲気ガスのH含有量を高くするか、HO含有量を低下させることにより小さくできる。
【0019】
本発明に従って加工される鋼板が1つ以上の段階で冷間圧延される場合には、鋼板は、個々の冷間圧延段階の間で行われる中間焼きなまし段階中、または次の冷間圧延で行われる焼きなまし中に焼きなまされ、本発明に従って調節された焼きなまし雰囲気中での溶融めっきの準備がなされる。
【0020】
これとは別にまたはこれに加えて、焼きなましおよび溶融めっきを連続作業で行うことができる。本発明による方法を適用するこの態様は、めっきが慣用のコイルめっき装置で行われる場合、すなわち焼きなまし炉と金属溶融めっきタンクとが通常の態様でインラインに配置されていて、鋼板が間断なく連続的に搬送される場合に特に適している。
【0021】
本発明による方法は、Znが本質的に全部でかつ不可避の不純物を含む層(いわゆる「Z−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板、92重量%までのZnおよび12重量%までのFeを含む亜鉛−鉄層(いわゆる「ZF−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板、60重量%までのAl含有量および50重量%までのZn含有量を有するアルミニウム−亜鉛層(いわゆる「AZ−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板、92重量%までのAl含有量および12重量%までのSi含有量を有するアルミニウム−シリコン層(いわゆる「AS−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板、10重量%までのAlを含有し、残余が亜鉛および不可避の不純物(いわゆる「ZA−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板、または99.5重量%までのZn含有量および5重量%までのMg含有量を有し、任意であるが更に11重量%までのAl,4重量%までのFeおよび2重量%までのSiを含有する亜鉛−マグネシウム層(いわゆる「ZnMg−めっき」)を備えた高マンガニフェロス鋼板の溶融めっきに適している。
【0022】
本発明によるめっき方法は、高強度および優れた伸び特性を保証すべく高度に合金化された鋼板に特に適している。従って、本発明の溶融めっきによる金属保護層が設けられた鋼板は、一般に、1.6重量%以下のC、6−30重量%のMn、10重量%以下のAl、10重量%以下のNi、10重量%以下のCr、8重量%以下のSi、3重量%以下のCu、0.6重量%以下のNb、0.3重量%以下のTi、0.3重量%以下のV、0.1重量%以下のP、0.01重量%以下のB、1.0重量%以下のN、残余の鉄および不可避の不純物を含有している。
【0023】
本発明により得られる効果は、少なくとも6重量%のマンガンを含有する高合金鋼板にめっきする場合に特に有効である。従って、1.00重量%以下のC、20.0−30.0重量%のMn、0.5重量%以下のAl、0.5重量%以下のSi、0.01重量%以下のB、3.0重量%以下のNi、10.0重量%以下のCr、3.0重量%以下のCu、0.6重量%より少ないN、0.3重量%より少ないNb、0.3重量%より少ないTi、0.3重量%より少ないV、0.1重量%より少ないP、残余の鉄および不可避の不純物を含有する基本的鋼材は、腐食から保護する層で特に首尾よくめっきできる。
【0024】
基本材料として、1.00重量%以下のC、7.00−30.00重量%のMn、0.01重量%より少ないB、8.00重量%より少ないNi、3.00重量%より少ないCu、0.60重量%より少ないN、0.30重量%より少ないNb、0.30重量%より少ないTi、0.30重量%より少ないV、0.01重量%より少ないP、1.00−10.00重量%のAl、2.50−8.00重量%より多いSiを含有し、Al含有量とSi含有量との合計が3.50−12.00重量%より多く、残余が鉄および不可避の不純物である鋼が使用される場合には、上記と同じことがいえる。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、車両特に自動車のボディの製造に使用され、実際の使用中に特に腐食性媒体に曝される高マンガニフェロス鋼板を腐食から保護する経済的な方法を提供する。
【0026】
本発明により、熱間圧延鋼板および冷間圧延鋼板の両方が、通常の溶融めっきと同様にめっきできる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明による方法で作られた亜鉛めっき鋼板にボール衝撃試験を行ったところを示す写真である。
【図2】比較のため、本発明とは異なる方法で作られた亜鉛めっき鋼板にボール衝撃試験を行ったところを示す写真である。
【図3】本発明による方法で作られた第二亜鉛めっき鋼板にボール衝撃試験を行ったところを示す写真である。
【図4】比較のため、本発明とは異なる方法で作られた第二亜鉛めっき鋼板にボール衝撃試験を行ったところを示す写真である。
【図5】焼きなまし温度Tに関して、焼きなまし雰囲気中水素含有量(%H)に対する水分含有量(%HO)の比をプロットしたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、例示実施形態を示す添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0029】
3つの試験シリーズV1、V2、V3において、3つの高強度、高マンガニフェロス鋼S1、S2、S3(これらの組成は表1に示されている)をスラブに鋳造しかつ鋼板に熱間圧延した。各場合に得られた熱間圧延鋼板は、次に最終厚さまで冷間圧延されかつ慣用の溶融めっき装置まで搬送された。
【0030】
溶融めっき装置では、鋼板は、最初に洗浄され、次に連続焼きなまし工程でそれぞれの焼きなまし温度Tに加熱され、各場合に、本発明に従って調節された水素含有焼きなまし雰囲気中で、30秒間の焼きなまし時間だけ焼きなまし温度に保持された。
【0031】
焼きなまし処理後、各場合に、焼きなまされた鋼板は470℃の浸漬タンク入口温度に冷却され、次に連続作業で、460℃の熱い亜鉛浸漬タンク(0.2%のAlおよび残余のZnおよび不可避不純物を含む)に通された。これ自体は既知であるが熱い亜鉛浸漬タンクから取出した後、ジェットストリッピングシステムにより鋼板上のZn保護めっきの厚さを調節した。
【0032】
大規模な工業的生産では、溶融めっきおよびその層厚の調節後に、必要に応じて鋼板を再圧延し、得られる鋼板の寸法的精度、その成形挙動または表面仕上げを、それぞれの条件に適合できるようにする。最後に、めっきが施された鋼板は、エンドユーザに搬送すべくオイルが付されかつコイルに巻回される。
【0033】
試験シリーズV1は、鋼S1から作られた鋼板についての5つの試験V1.1−V1.5からなる。試験シリーズV2の間に、鋼S2から作られた鋼板についての7つの試験V2.1−V2.7が行われた。試験シリーズV3の場合には、鋼S3から作られた鋼板について11の試験が最後に行われた。
【0034】
表2の試験シリーズV1、表3の試験シリーズV2および表4の試験シリーズV3には、これらの試験シリーズの各場合において使用された焼きなまし温度T、焼きなまし雰囲気のそれぞれのH含有量%H、焼きなまし雰囲気のそれぞれの露点TP、それぞれのHO含有量%HO、%HO/%H比、得られためっきの評価、および試験結果が、「本発明によるものか」または「本発明によるものでないか」として示されている。
【0035】
図5には、焼きなまし温度Tに対する%HO/%H比がプロットされている。この場合、曲線Kより下の領域「E」では、%HO/%H比が、下記条件すなわち、
%HO/%H比≦8・10−15・T3.529
に従がう関係を維持する。本発明に従って調節された焼きなまし雰囲気の場合には、上記条件は曲線Kより上の領域「N」には当てはまらず、この領域「N」には、本発明に従って調節されない雰囲気の%HO/%H比が見出される。
【0036】
図1は、試験V1.4で得られたZn保護めっきが設けられた鋼板で行われたボール衝撃試験の結果を示す。鋼板に形成された凹み(calotte)の最も変形した領域においても、めっきの完全な付着が見られた。
【0037】
図2は、試験V1.1で得られた鋼板で行われたボール衝撃試験の結果を示す。鋼板に形成された凹みの領域には、めっきの剥離が明らかに見られる。
【0038】
図3は、試験V1.5で得られた鋼板で行われたボール衝撃試験の結果を示す。本発明に従ってめっきされたこの見本では、鋼板に形成された凹みの全体に亘ってめっきは首尾良く完全に付着していた。
【0039】
最後に図4は、試験V1.2でめっきされた鋼板で行われたボール衝撃試験の結果を示す。鋼板に形成された凹みの最も変形した領域のクラックにより、鋼基板のめっきの不満足な付着が示されている。
【0040】
【表1】

【0041】
【表2】

【0042】
【表3】

【0043】
【表4】

【符号の説明】
【0044】
S1、S2、S3 高マンガニフェロス鋼
V1、V2、V3 試験シリーズ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
6−30重量%のMnを含有する熱間圧延鋼板または冷間圧延鋼板に、金属保護層、特に亜鉛をベースとする保護層をめっきする方法であって、めっきすべき鋼板が、窒素、水および水素を含む焼きなまし雰囲気中で800−1100℃の温度で焼きなまされかつ次に溶融めっきされる方法において、鋼板上に酸化物サブレーヤが実質的に存在しない金属保護層を形成すべく、焼きなまし雰囲気中の水素含有量%Hに対する水分含有量%HOの比%HO/%Hが、それぞれの焼きなまし温度について下記の関係すなわち、
%HO/%H≦8・10−15・T3.529
に従って調節されることを特徴とする方法。
【請求項2】
鋼板の圧延は、溶融めっきの前に行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
圧延は数回の圧延段階で行われ、鋼板は、請求項1の記載に従って、各圧延段階の間で焼きなまされることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
焼きなましおよび溶融めっきは、連続作業で行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
金属めっきは、本質的に全部のZnと、不可避の不純物とからなることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
金属めっきは、92重量%までのZn含有量および12重量%までのFe含有量を有する亜鉛−鉄めっきであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
金属めっきは、60重量%までのAl含有量および50重量%までのZn含有量を有するアルミニウム−亜鉛めっきであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
金属めっきは、92重量%までのAl含有量および12重量%までのSi含有量を有するアルミニウム−シリコンめっきであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
金属めっきは、10重量%までのAl含有量を有しかつ残余が亜鉛および不可避の不純物である亜鉛−アルミニウムめっきであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
金属めっきは、99.5重量%までのZnおよび5重量%までのMgを含有する亜鉛−マグネシウムめっきであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
亜鉛−マグネシウムめっきは、11重量%までのAl、4重量%までのFeおよび2重量%までのSiを含有することを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
鋼板は、1.6重量%以下のC、6−30重量%のMn、10重量%以下のAl、10重量%以下のNi、10重量%以下のCr、8重量%以下のSi、3重量%以下のCu、0.6重量%以下のNb、0.3重量%以下のTi、0.3重量%以下のV、0.1重量%以下のP、0.01重量%以下のB、1.0重量%以下のN、残余の鉄および不可避の不純物を含有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
鋼板は、1.00重量%以下のC、20.0−30.0重量%のMn、0.5重量%以下のAl、0.5重量%以下のSi、0.01重量%以下のB、3.0重量%以下のNi、10.0重量%以下のCr、3.0重量%以下のCu、0.6重量%より少ないN、0.3重量%より少ないNb、0.3重量%より少ないTi、0.3重量%より少ないV、0.1重量%より少ないP、残余の鉄および不可避の不純物を含有することを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
鋼板は、1.00重量%以下のC、7.00−30.00重量%のMn、0.01重量%より少ないB、8.00重量%より少ないNi、3.00重量%より少ないCu、0.60重量%より少ないN、0.30重量%より少ないNb、0.30重量%より少ないTi、0.30重量%より少ないV、0.01重量%より少ないP、1.00−10.00重量%のAl、2.50−8.00重量%より多いSiを含有し、Al含有量とSi含有量との合計が3.50−12.00重量%より多く、残余が鉄および不可避の不純物であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の方法。


【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−501725(P2010−501725A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525041(P2009−525041)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058602
【国際公開番号】WO2008/022980
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(500169782)ティッセンクルップ スチール アクチェンゲゼルシャフト (45)
【氏名又は名称原語表記】ThyssenKrupp Steel AG
【Fターム(参考)】