説明

CCTV設備状態監視システム

【課題】地域の決められた区画に設置されたCCTV(Closed Circuit Television)設備が正常に機能しているかを監視する。
【解決手段】
地域の決められた区画に設置された複数のカメラ端局100と監視局200はネットワーク300で接続されている。カメラ端局100はカメラ装置110とカメラ制御装置120から構成されている。カメラ制御装置120は、IPエンコーダ部121、カメラ制御部122、電源状態伝送部123、電源部124、常用電源部125、バックアップ電源部126、LAN−SW127、メディアコンバータ128から構成されている。監視局200は、メディアコンバータ201、LAN−SW202、IPデコーダ部203、モニタ204、管理サーバ205、カメラ装置操作端末206、管理サーバ205の停電監視処理部207から構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はCCTV(Closed Circuit Television)設備状態監視システムに係り、特に地域の決められた区画に設置されたCCTV設備が正常に機能しているかを監視するCCTV設備状態監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のネットワークに接続されたCCTV設備の状態監視は、CCTV設備が正常に機能しているか否かをネットワークを介して定期的に問い合わせを行いその状態を判断し、CCTV設備で撮影された監視映像や監視状態のデータをネットワークを介して監視センタに送り、監視センタのモニタにその状態を表示していた。監視員は、モニタに表示されるCCTV設備の状態を監視しているので、モニタにCCTV設備が故障中である表示が行なわれると、当該CCTV設備に関する情報を収集し、CCTV設備が故障したのであれば修理担当部署に連絡したり、あるいは現地に赴き修理などを行なうことができる。
【0003】
この従来技術として特開2004−96626号公報(特許文献1)を挙げることができる。特許文献1に開示の技術では、監視用カメラとしてネットワークに接続できるIPカメラを使用し、監視側の問い合わせ手段からIPカメラのIPアドレスを使用して、IPカメラに対して問合信号や応答信号を用いた通信を行う。そして、問合信号や応答信号の通信結果を画像データとともに監視側のディスプレイに表示する。監視員は、監視側のディスプレイに表示される画像を確認することで、監視用カメラが設置されているエリアと監視用カメラの異常を監視することができる。
【特許文献1】特開2004−96626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、監視用カメラに異常が発生した場合、ディスプレイに「故障中」の表示がされるが、監視用カメラが異常なのか、ネットワークの通信が異常なのかなどを切り分けて判断することができなかった。このため、監視用カメラが設置されているところまで移動し、監視用カメラを点検しなければならないという問題があった。また、特許文献1に開示の技術では、複数のCCTV設備で異常状態が発生した場合、その異常発生地域を特定する表示はされていないので、単独の異常なのか、特定の地域で発生している広域な異常なのかが分かりづらかった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決できるCCTV設備状態監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のCCTV設備状態監視システムは、複数のCCTV設備を監視するCCTV設備状態監視システムであって、複数ヶ所の故障を検出する故障検出手段を備え、前記故障検出手段により前記CCTV設備の故障範囲を切り分けることを特徴とする。
本発明のCCTV設備状態監視システムは、CCTV設備の常用電源とバックアップ電源を監視する電源監視手段と、前記常用電源と前記バックアップ電源の切替情報を監視局に送信する切替情報送信手段と、前記切替情報を受信する前記監視局の受信手段と、複数の前記CCTV設備が前記バックアップ電源に切り替わっているときに、前記バックアップ電源に切り替わっている前記CCTV設備が設置された位置で特定されるエリアを算出するエリア算出手段と、前記エリアを停電と判定する停電判定手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のCCTV設備状態監視システムは、CCTV設備の異常発生ヶ所を切り分けて検出できるので、異常状態に迅速に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、カメラ端局の異常状態を切り分けてCCTV設備の異常状態を判断する例として、カメラ端局のバックアップ電源に切り換えたときの切り換え信号を利用する停電監視システムの例を挙げたもので、CCTV設備に供給される電源を監視することで、CCTV設備が設置されているエリアが停電となっているかを監視することができるシステムである。図1は、本発明の実施の形態に係る停電監視システムのシステム構成図である。以下、図1を用いて本発明の実施の形態に係る停電監視システムの構成について説明する。
【0010】
本発明の停電監視システムは、図1に示すように複数のカメラ端局100と監視員が常駐している監視局200とから構成され、カメラ端局100と監視局200は、ネットワーク300で接続されている。カメラ端局100は、カメラ装置110とカメラ制御装置120から構成されている。カメラ制御装置120は、IPエンコーダ部121、カメラ制御部122、電源状態伝送部123、電源部124、常用電源部125、バックアップ電源部126、LAN−SW127、メディアコンバータ128から構成されている。また、監視局200は、メディアコンバータ201、LAN−SW202、IPデコーダ部203、モニタ204、管理サーバ205、カメラ装置操作端末206から構成されている。
【0011】
図1に示すカメラ端局100を構成する各装置について説明する。カメラ装置110は、カメラ、ズームレンズ、カメラケース、旋回装置からなり、レンズをズームまたは旋回させながらレンズに映った映像を映像データに変換し、IPエンコーダ部121とカメラ制御部122に出力する。カメラ装置110の電源は、電源部124から供給されている。IPエンコーダ部121は、カメラ装置110から入力した映像データをMPEG2によって圧縮を行いIPパケットに変換し、LAN−SW127に出力する部位である。カメラ制御部122は、監視局200から送信されるカメラ操作信号に基づいて、カメラ装置110をズームまたは旋回させるなどの制御を行う部位である。電源状態伝送部123は、電源が常用電源部125からバックアップ電源部126に切り替わった情報、またはバックアップ電源部126から常用電源部125に切り替わった情報である電源切替情報を電源部124から入力し、LAN−SW127に出力する部位である。電源部124は、常用電源部125またはバックアップ電源部126の電源をカメラ装置110に供給する部位である。電源部124は、常用電源部125からの電源の供給が停止したときに、これを検出し、バックアップ電源起動指令信号をバックアップ電源部126に送り、常用電源部125からバックアップ電源部126に切り替える。また、電源部124は、常用電源部125からの電源の供給が復帰したときにこれを検出し、バックアップ電源部126から常用電源部125に切り替える。電源部124は、電源の切り替えを行ったときに電源切替情報を作成し、電源状態伝送部123に出力する。電源切替情報には、電源が切り替わった時刻、電源が切り替わったカメラ装置110が設置されているカメラ端局100の名称であるカメラ端局名称、切り替わった電源(常用電源またはバックアップ電源)などが設定されている。常用電源部125は、カメラ端局の外に設置されている配電設備からカメラ装置110に電源を供給するための装置である。バックアップ電源部126は、常用電源部125から電源の供給が停止した場合に、カメラ装置110に電源を供給するための装置であり、予め決められた時間だけ電源を供給できる装置である。LAN−SW127は、カメラ制御装置120のネットワークの中継機器であり、カメラ制御装置120をネットワークに接続する機器である。メディアコンバータ128は、異なる伝送媒体(例えば光ファイバーと銅線ケーブル)の接続を可能とするために、伝送する情報を相互に変換する機器である。
【0012】
図1に示す監視局200を構成する各装置について説明する。メディアコンバータ201は、カメラ端局100のメディアコンバータ128と同様な機器であり、異なる伝送媒体(例えば光ファイバーと銅線ケーブル)の接続を可能とするために、伝送する情報を相互に変換する機器である。LAN−SW202は、監視局200のネットワークの中継機器であり、監視局200をネットワークに接続する機器である。IPデコーダ部203は、カメラ局100から受信したMPEG2によって圧縮されている映像データのIPパケットをLAN−SW202から入力し、IPパケットから映像データを取り出し解凍し、モニタ204に映像データを出力する部位である。管理サーバ205は、監視局200の全体を管理するサーバであり、RAMやROM等の主記憶手段、及びMPUやCPU等の制御手段を備えている。管理サーバ205は、カメラ端局100から送信される電源切替情報をLAN−SW202から入力し、カメラ装置110が設置されているエリアが停電しているかを監視するサーバであり、管理サーバ205には停電監視処理部207が設けられている。停電監視処理部207は、エリアで停電しているかを監視する停電監視処理を実行する部位である。カメラ装置操作端末206は、監視員がモニタ204に表示される映像を見ながらカメラ装置110をズームまたは旋回させるなどの操作を行う装置である。監視員がカメラ装置操作端末206からカメラ装置110を操作すると、その操作がカメラ操作信号としてLAN−SW202に出力され、該当するカメラ装置110が設置されているカメラ端局100にそのカメラ操作信号が送信される。
【0013】
本発明の停電監視システムにおける図2示す停電監視図について説明する。図2に示す停電監視図は、地図にCCTV設備であるカメラ端局100が配置された位置を示すモニタ204に表示される画面であり、CCTV設備の停電状態情報に応じて停電エリアも表示するようになっている。図2に示す停電監視図には、設置されているカメラ端局100のカメラ端局名称が表示される。カメラ端局100のカメラ装置110がバックアップ電源部126から電源を供給されているときは、カメラ端局名称は赤色で表示される。また、2箇所のカメラ端局100のカメラ装置110がバックアップ電源部126から電源を供給されているときは、カメラ端局100の該当カメラ端局名称を赤色で表示するとともに、モニタ204に表示される画面の地図上のこれらカメラ端局間のエリア(区間)を図2のエリア1(斜線部エリア1で示す)のように赤色などで表示する。また、3箇所以上の複数のカメラ端局100のカメラ装置110がバックアップ電源部126から電源を供給されているときは、それらカメラ端局100を含んだ図2のエリア2(斜線部エリア2で示す)は停電していると判断され、該当するエリアは赤色などで表示される。
【0014】
図3は管理サーバ205の停電監視処理部207が実行する停電監視処理の流れを示すフローチャートである。図3のフローチャートに示すステップ順に基づいて、停電監視処理を説明する。管理サーバ205が電源切替情報をLAN−SW202から入力すると、管理サーバ205は電源切替情報を停電監視処理部207に出力する。停電監視処理部207は、電源切替情報を入力し停電監視処理を開始する。
【0015】
まず、停電監視処理部207は、入力した電源切替情報からカメラ端局名称を取り出す(ステップS101)。
【0016】
停電監視処理部207は、図4に示すカメラ端局情報テーブルからカメラ端局名称を取り出すための取り出しインデックス(I)に初期値1をセットする(ステップS102)。
【0017】
停電監視処理部207は、カメラ端局情報テーブルのI番目に記憶されているカメラ端局名称とステップS101で取り出した今回切り替えられた電源のカメラ端局名称が等しいかを判定する。カメラ端局名称が等しいときは、カメラ端局情報テーブルの停電判定フラグを記憶するS106に進む。また、カメラ端局名称が等しくないときは、カメラ端局情報テーブルの取り出しインデックス(I)を更新するステップS104に進む(ステップS103)。
【0018】
停電監視処理部207は、カメラ端局情報テーブルから次のカメラ端局名称を取り出すために、取り出しインデックス(I)に1を加算することで、取り出しインデックス(I)を更新する(ステップS104)。
【0019】
停電監視処理部207は、カメラ端局情報テーブルの全てのカメラ端局名称について判定したかをチェックするため、取り出しインデックス(I)とカメラ端局情報テーブルのカメラ端局名称の保存数nとを比較する。停電監視処理部207は、取り出しインデックス(I)が保存数nより大きければ、カメラ端局情報テーブルの全てのカメラ端局名称についてチェックが完了したので、停電監視処理を終了する。また、取り出しインデックス(I)が保存数n以下であれば、カメラ端局情報テーブルの次のカメラ端局名称と比較するため、ステップS103に戻る(ステップS105)。
【0020】
停電監視処理部207は、電源切替情報から切り替わった電源(常用電源またはバックアップ電源)を取り出し、この切り替わった電源をカメラ端局情報テーブルの停電判定フラグに記憶する。例えば、図4に示すカメラ端局情報テーブルのNo(i)のカメラ端局名称「bba」の電源が常用電源部125からバックアップ電源部126に切り替えられたときは、カメラ端局情報テーブルのカメラ端局名称「bba」に該当する停電判定フラグは、常用電源「0」からバックアップ電源「1」に変更し記憶される(ステップS106)。
【0021】
停電監視処理部207は、カメラ端局情報テーブルの停電判定フラグに基づいて図2に示す停電監視図のカメラ端局名称の色を該当する色に変更する。例えば、カメラ端局情報テーブルのNo(i)のカメラ端局名称「bba」に該当する停電判定フラグが常用電源「0」からバックアップ電源「1」に変更されたときは、カメラ端局名称「bba」を赤色で表示する(ステップS107)。
【0022】
停電監視処理部207は停止判定フラグが「1」であるカメラ端局が複数台あるかを判定する(ステップS108)。停止判定フラグが「1」であるカメラ端局が複数台あれば(ステップS108のYes)停電監視図の当該算出された多角形の内部に該当するエリアの色を赤色に変更するステップ109に進む。また、停電監視処理部207は、停止判定フラグが「1」であるカメラ端局が1台以下のときは、当該カメラ端局のみの単独停電であると判定して(当該カメラ端局の内部の接続不良など)、特定のエリアは指定しないでステップS110に進む(ステップS108のNo)。
【0023】
停電監視処理部207は、停止判定フラグが「1」であるカメラ端局が複数台ある場合は、停止判定フラグが「1」であるカメラ端局が設置された位置を多角形の頂点とした多角形を算出しそのエリアは停電であると判定し、停電監視図の当該算出された多角形の内部に該当するエリアの色を赤色に変更する(ステップ109)。例えば、図3に示すカメラ端局情報テーブルのNo2とNo(i)とNo(i+2)の停止判定フラグは全てバックアップ電源である「1」が記憶されたので、No2のカメラ端局「aab」、No(i)のカメラ端局「bba」、No(i+2)のカメラ端局「bbc」で囲まれたエリアは、停電と判定される。よって図2に示す停電監視図のエリア1とエリア2は赤色で表示し(ステップS109)、次にステップS110に進む。
【0024】
停電監視処理部207は、書き換えた停電監視図をモニタ204に表示し、停電監視処理を終了する(ステップS110)。
【0025】
本発明の実施の形態では、停電と判定されたエリアを多角形で表示する例を挙げたが、これに限らず予め想定される範囲があるときはそのマップに従い該当する範囲を赤色で表示してもよい。またはその範囲の道路や河川を赤色で表示してもよい。また、本発明の実施の形態では、停電が発生しているCCTV設備や停電エリアを赤色で表示するとしたが、表示色は赤色に限定されることは無い。
【0026】
このような実施の形態によれば、CCTV設備に供給されている電源を監視することで、CCTV設備が設置されている区間が停電しているかを監視することができる停電監視システムと停電監視方法を提供できる。
【0027】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、カメラ端局の異常状態を切り分けてCCTV設備の異常状態を判断する例として、ネットワーク監視機能とカメラヘルスチェック機能を利用する例を挙げたもので、ネットワークの通信異常を原因とする異常状態とカメラ端局の異常状態を切り分けて判定することができる。また、このシステムは、第1の電源停電検出機能を備えると共に、CCTV設備の自動点検、担当メーカへの連絡を自動的に行うことができるシステムである。したがって、本実施の形態の停電監視システムは、図5に示すように図1の停電監視システムの構成にメールサーバ208と自動連絡装置210を追加した構成となっている。追加された自動連絡装置210はLAN−SW202に接続され、ネットワーク監視機能211、カメラヘルスチェック機能212、CCTV設備障害管理データベース213、WEB配信機能214、メール配信機能215から構成されている。また、LAN−SW202に接続されたメールサーバ208が追加されている。その他の構成は第1の実施の形態の図1に示した停電監視システムの構成と同じである。
【0028】
メールサーバ208は、指定された宛先にメールを配信するサーバであり、RAMやROM等の主記憶手段、及びMPUやCPU等の制御手段を備えている。ネットワーク監視機能211は、ネットワークに接続されている機器の生存状態を監視するコマンドであるPINGの実行によりその応答の監視を行い、またネットワークに接続されている機器を監視し管理するプロトコルであるSNMPによりネットワークに接続されている機器の様々な状態の監視を行う機能である。
カメラヘルスチェック機能212は、カメラ装置110とカメラ制御装置120の状態を取得するカメラ状態取得コマンドを一定周期で実行し、カメラ装置110とカメラ制御装置120から返信される状態返信コマンドにより障害が発生しているかを監視する機能である。CCTV設備障害管理機能データベース213には、ネットワーク監視機能211とカメラヘルスチェック機能212の監視により検出した障害が図6(a)に示すような障害履歴データとして保存される。また、CCTV設備障害管理機能データベース213には、装置や機器の担当メーカとその連絡先である担当メーカアドレスが図6(b)に示すような担当メーカデータとして保存されている。WEB配信機能214は、管理サーバ205から障害情報の表示要求が通知されると、CCTV設備障害管理機能データベース213から障害履歴データを取り出し、モニタ204に障害情報を表示する機能である。メール配信機能215は、機器や装置に障害が発生しているかを監視し、障害が発生しているときは、その装置の担当メーカにメールを配信する機能である。メール配信機能215は、一定周期でCCTV設備障害管理機能データベース213から図6(a)に示す障害履歴データを読込み、新たな障害が発生しているかを監視する。新たな障害が発生しているときは、CCTV設備障害管理機能データベース213から図6(b)に示す担当メーカデータを読込み、担当メーカデータから障害が発生した装置の担当メーカアドレスを取り出す。そしてメール配信機能215は、障害が発生した装置の担当メーカに障害装置とその内容をメールで自動送信する。
【0029】
このような構成の停電監視システムとすることで、ネットワーク監視機能211やカメラヘルスチェック212によって検出された障害の機器名称・装置名称と障害の内容がCCTV設備障害履歴データベース213に保存することができる。また、WEB配信機能214は、CCTV設備障害管理データベース213から障害履歴データを取り出しモニタ204に表示するので、障害が発生した日時、機器名称・装置名称、その障害の内容である障害発生情報を監視者に提供することができる。また、メール配信機能215により障害が発生した装置の担当メーカに自動的に障害発生情報をメールで配信することができる。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に障害が発生しているエリアを各検出結果に基づいて、モニタ204に表示するようにしてもよい。
【0030】
本実施の形態によれば、CCTV設備が設置されているエリアが停電しているかを監視することができ、更に停電監視システムの機器や装置の障害を検出し、その障害発生情報を自動的に担当メーカに送信することができる停電監視システムと停電監視方法を提供できる。
【0031】
以上、具体的な実施の形態により本発明を説明したが、上記実施の形態は本発明の例示であり、この実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
【0032】
以上をまとめると、本発明は次のような特徴を有する。
(1).本発明のCCTV設備状態監視システムは、複数のCCTV設備を監視するCCTV設備状態監視システムであって、複数ヶ所の故障を検出する故障検出手段を備え、前記故障検出手段により前記CCTV設備の故障範囲を切り分けることを特徴としている。
(2).(1)の前記故障検出手段は、CCTV設備の常用電源とバックアップ電源を監視する電源監視手段と、前記常用電源と前記バックアップ電源の切替情報を監視局に送信する切替情報送信手段と、前記切替情報を受信する前記監視局の受信手段と、複数の前記CCTV設備が前記バックアップ電源に切り替わっているときに、前記バックアップ電源に切り替わっている前記CCTV設備が設置された位置で特定されるエリアを算出するエリア算出手段と、前記エリアを停電と判定する停電判定手段を備えることを特徴としている。
(3).(1)から(2)の前記故障検出手段は、ネットワーク監視手段と、CCTV設備のヘルスチェック手段と、を備えることを特徴としている。
(4).(1)から(3)の前記故障検出手段は、前記電源監視手段または前記ネットワーク監視手段、または前記ヘルスチェック手段で検出した障害と前記障害が発生した装置の担当メーカの宛先アドレスを記憶する記憶手段と、前記障害を表示する障害表示手段と、前記障害を前記担当メーカの前記宛先アドレスに配信する障害配信手段と、を備えたことを特徴としている。
(5).(1)から(4)のCCTV設備状態監視システムは、前記故障検出手段により検出された故障状態に基づいて地図上に故障エリアを前記表示手段に表示することを特徴としている。
(6).本発明のCCTV設備状態監視方法は、複数のCCTV設備を監視するCCTV設備状態監視方法であって、複数ヶ所の故障を検出する故障検出工程を備え、前記故障検出工程により前記CCTV設備の故障範囲を切り分けることを特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明はCCTV設備及びCCTV設備における停電監視システムに好適であるが、CCTV設備及びCCTV設備における停電監視システムに限られるものではなく、電気機器装置一般に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る停電監視システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる停電監視図を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る停電監視処理のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わるカメラ端局情報テーブルの構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る停電監視システムの構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る障害履歴データと担当メーカデータの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
100・・・・・カメラ端局
110・・・・・カメラ装置
120・・・・・カメラ制御装置
121・・・・・IPエンコーダ部
122・・・・・カメラ制御部
123・・・・・電源状態伝送部
124・・・・・電源部
125・・・・・常用電源部
126・・・・・バックアップ電源部
127・・・・・LAN−SW
128・・・・・メディアコンバータ
200・・・・・監視局
201・・・・・メディアコンバータ
202・・・・・LAN−SW
203・・・・・IPデコーダ部
204・・・・・モニタ
205・・・・・管理サーバ
206・・・・・カメラ装置操作端末
207・・・・・停電監視処理部
208・・・・・メールサーバ
210・・・・・自動連絡装置
211・・・・・ネットワーク監視機能
212・・・・・カメラヘルスチェック機能
213・・・・・CCTV設備障害管理データベース
214・・・・・WEB配信機能
215・・・・・メール配信機能
300・・・・・ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のCCTV設備を監視するCCTV設備状態監視システムであって、
複数ヶ所の故障を検出する故障検出手段を備え、
前記故障検出手段により前記CCTV設備の故障範囲を切り分けることを特徴とする
CCTV設備状態監視システム。
【請求項2】
CCTV設備の常用電源とバックアップ電源を監視する電源監視手段と、
前記常用電源と前記バックアップ電源の切替情報を監視局に送信する切替情報送信手段と、
前記切替情報を受信する前記監視局の受信手段と、
複数の前記CCTV設備が前記バックアップ電源に切り替わっているときに、前記バックアップ電源に切り替わっている前記CCTV設備が設置された位置で特定されるエリアを算出するエリア算出手段と、
前記エリアを停電と判定する停電判定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のCCTV設備状態監視システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−260616(P2009−260616A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106760(P2008−106760)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】