説明

ELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法とその塗布装置

【課題】 ELプロセス中のガラス板材への接着剤の塗布に際し、そのEL素子に対する水分、酸素等の接触を確実に回避して、接着剤の塗布を円滑に行えるようにする。
【解決手段】 ELプロセス中でガラス板材であるワークW面にシール用の接着剤を塗布するとき、スクリーン印刷機構部10を内部に備えた密閉構造のスクリーン印刷室1と、このスクリーン印刷室1内を真空にすべくスクリーン印刷室1に接続した真空排気装置21と、スクリーン印刷室1内部を窒素ガス雰囲気にすべくスクリーン印刷室1に接続した窒素ガス供給装置23とを備える。スクリーン印刷室1は、真空排気装置6,7、窒素ガス供給装置23夫々を接続してある入口側予備室2を搬入側に、出口側予備室3を搬出側に連結して構成する。また窒素ガスは、水分、酸素等を含まない高純度なものとなるようし、各室1,2,3夫々で循環する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はEL製造プロセスにおいて、所定間隔を隔てて対峙された状態で配されるガラス板材相互間をシールし、接着するための接着剤をガラス板材面に塗布するELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法とその塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、EL(エレクトリック・ルミネッセンス)製造に際し、基板たるガラス板材相互間に発光材料である低分子、高分子の有機性材料を封止しており、ガラス板材相互はエポキシ樹脂が主成分である接着剤によって接着されている。この接着剤の塗布をスクリーン印刷によって、例えば封止位置で内部を囲繞するようにした枠線状にすることで行うとき、EL素子自体は水分、酸素に接触することは損傷の原因ともなるから、これらとの接触は回避した状態で行われる必要がある。
【0003】
そのため従来は、連携配置された各装置によって連続した処理を行うときのスクリーン印刷機部位で水分、酸素を除去すべくした真空雰囲気中でスクリーン印刷を実施している。ただスクリーン印刷処理の前後段階の処理では大気圧中で実施されているからスクリーン印刷機部位での真空雰囲気の形成には短時間(例えば数十秒〜数分)でそれを実現し、また同様に短時間で大気圧に戻す必要がある。こうした観点から従来から特許文献1乃至5にあるような真空雰囲気下で電子部品等を封止する方法、装置等が提案されている。
【特許文献1】特許第3084440号公報
【特許文献2】特許第3158196号公報
【特許文献3】特許第3203345号公報
【特許文献4】特許第3223298号公報
【特許文献5】特許第3240347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ただ、これらの従来提案の電子部品等を封止する方法、装置等にあっては、電子部品等を基板上に封止材によって固定配置するに際し、大気特に酸素等が封止材内に侵入することで、部品が発熱したときに空気が膨張し、破裂することを防止するために、これが混入しないように真空雰囲気中で処理をする種々な構成を採用しているも、これらによってはEL素子自体の水分、酸素に対する嫌気性を配慮した処理を可能とするものではない。
【0005】
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、ガラス板材への接着剤の塗布に際し、そのEL素子に対する水分、酸素等の接触を確実に回避し、しかもその前後段階の処理との関連で大気の排気、大気圧に戻すとき夫々で窒素ガスを供給することによってそれらの処理雰囲気の変換を容易にすることで接着剤の塗布を円滑に行えるようにしたELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法とその塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明におけるELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法にあっては、ELプロセス中でガラス板材であるワークW面にシール用の接着剤を塗布するものであって、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23が夫々接続されることで、スクリーン印刷機構部10を内部に備えたスクリーン印刷室1内が窒素ガス雰囲気中にあるときにワークWを搬入させ、その後に真空にしてスキージユニット12によって接着剤を塗布し、塗布後では窒素ガスをスクリーン印刷室1内に再度供給し、窒素ガス雰囲気中でワークWを搬出するものである。
窒素ガスは、大気圧にほぼ等しい圧力に設定されてスクリーン印刷室1に供給されるようにして、好ましくは高純度にして行うことができる。
また、スクリーン印刷機構部10を内部に備えたスクリーン印刷室1内が真空雰囲気中にあるときにワークWを搬入させ、その後にスキージユニット12によって接着剤を塗布し、塗布後では真空雰囲気中でワークWを搬出するものである。
一方、本発明におけるELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置にあっては、ELプロセス中でガラス板材であるワークW面にシール用の接着剤を塗布するものにおいて、スクリーン印刷機構部10を内部に備えた密閉構造のスクリーン印刷室1と、このスクリーン印刷室1内を真空にすべくスクリーン印刷室1に接続された真空排気装置21と、スクリーン印刷室1内部を窒素ガス雰囲気にすべくスクリーン印刷室1に接続された窒素ガス供給装置23とを備えたものである。
スクリーン印刷室1は、真空排気装置6、窒素ガス供給装置23夫々が接続されている入口側予備室2を搬入側仕切バルブ4を介して搬入側に連結し、同じく真空排気装置7、窒素ガス供給装置23夫々が接続されている出口側予備室3を搬出側仕切バルブ5を介して搬出側に連結して構成することができる。
窒素ガスは、スクリーン印刷室1、入口側予備室2、出口側予備室3夫々で循環管28を経て循環するようにして構成することができる。
少なくともスクリーン印刷室1、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23を構成する各資材は、アウトガス対策処理(構成材料中から不純物更に水分、酸素その他が真空雰囲気中に漏出しないこと)を施して構成することができる。
【0007】
上述のように構成された本発明に係るELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法とその塗布装置にあって、スキージユニット12によるスクリーン印刷でELプロセス中のガラス板材であるワークW面に所定の接着剤を塗布するとき、真空中であることで、またスクリーン印刷室1内外で搬入出するときの前後処理機との関連ではこれを窒素ガス雰囲気中あるいは真空雰囲気中で行うことで、EL素子に対する大気中の水分、酸素等との接触を遮断し、その損傷等を防止させる。
スクリーン印刷室1更には入口側予備室2、出口側予備室3夫々に接続した窒素ガス供給装置23は、スクリーン印刷室1内外で窒素ガスを循環させることで、真空後あるいは大気中に存する水分、酸素等を排除し、大気圧に一旦は戻すとしても、大気圧と同様な圧力に設定されて供給される窒素ガス雰囲気中とするから各室1,2,3内におけるワークWに対する損傷原因を除去させる。
入口側予備室2を経てスクリーン印刷室1にワークWを搬入させるとき、出口側予備室3を経てスクリーン印刷室1からワークWを搬出させるとき夫々では、連通するスクリーン印刷室1及び入口側予備室2全体を、また同様に連通するスクリーン印刷室1及び出口側予備室3全体を窒素ガス雰囲気中あるいは真空雰囲気中にして、水分、酸素等との接触を回避させる。
アウトガス対策処理を施してあるスクリーン印刷室1、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23を構成する各資材は、ワークWが搬送中、処理中にあるときで真空雰囲気中でも塵埃特に酸素、水分等を生じさせず、ワークWに対する処理の安定性を向上させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は以上のように構成されており、これがため、ELプロセス中でのEL素子に対する大気中の水分、酸素等を遮断した真空雰囲気中の状態で接着剤をスクリーン印刷によって塗布でき、EL素子等の損傷等を防止することができる。
【0009】
すなわちこれは本発明において、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23が夫々接続されることで、スクリーン印刷室1内が真空雰囲気中にあるときにワークWに対してスキージユニット12によって接着剤を塗布し、塗布後では窒素ガスをスクリーン印刷室1内に再度供給して窒素ガス雰囲気中で、あるいは塗布時の真空雰囲気中のままで搬出するものとしたからであり、これによって、水分、酸素等との遮断を確実にし、ガラス板材相互を接着する接着剤を確実に塗布することができる。
【0010】
またスクリーン印刷室1内更には入口側予備室2、出口側予備室3内夫々に供給する窒素ガスを、スクリーン印刷室1内に供給するとき大気圧にほぼ等しい圧力に設定するから、接着剤の塗布等の所定処理が施されたワークWを直接に大気雰囲気中に解放しないものとなり、塗布品質の安定を一層向上できる。また、窒素ガスの濃度を純度の高いものとすることで、その高純度の窒素ガス雰囲気中では大気中の水分、酸素等に対するEL素子等の接触を一層確実に阻止できる。
【0011】
少なくともスクリーン印刷室1、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23を構成する各資材はアウトガス対策処理を施してあるため、ワークWが搬送中、処理中にあるときで真空雰囲気中でも、これらの資材夫々から塵埃特に酸素、水分等を生じさせずに済み、ワークWに対する接着剤の塗布処理の安定性を向上することができる。
【0012】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項夫々において付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明すると、図において示される符号1はスクリーン印刷機構部10が内部に装置されているスクリーン印刷室であり、このスクリーン印刷室1にワークWを搬入させる前処理用の入口側予備室2、スクリーン印刷室1からワークWを搬出させる後処理用の出口側予備室3夫々が連結配置されている。これらのスクリーン印刷室1、入口側予備室2、出口側予備室3夫々はこれらを載置支持する支持架台1A,2B,3A上に配置固定されており、搬送処理させるワークWを送り入れ、送り出す出入り口によって搬入側である入口側予備室2の出口にスクリーン印刷室1の入口が、搬出側であるスクリーン印刷室1の出口に出口側予備室3の入口が夫々対向している。
【0014】
スクリーン印刷室1自体は、入口側予備室2、出口側予備室3夫々とは開閉自在に連通されるようにして密閉状に形成された筐体から成り、内部にスクリーン印刷機構部10を配装してある。スクリーン印刷機構部10は、その印刷テーブル11と、印刷テーブル11上にセットされたワークW面上で塗布材料である接着剤を塗布させるスキージ13、スクレッパー14夫々を有してスクリーン版S上を移動走行するスキージユニット12と、印刷テーブル11上のワークWの位置合わせを調整するようXYθの各方向、移動方向等を指定制御するようにしてある位置合わせ調整機構15と、印刷テーブル11を昇降させる昇降機構17とを備えている。
【0015】
尚、入口側予備室2、スクリーン印刷室1、出口側予備室3夫々においてワークWを搬送する搬送手段・機構は、搬送ベルト、搬送コロ、更には搬送用ロボットによって行われるも、その間欠的な搬送を円滑に行えるものであれば、具体的構成は特に限定されるものでない。
【0016】
そして、このスクリーン印刷室1内では、スクリーン印刷機構部10における主要な部位である昇降機構17によって昇降される印刷テーブル11と、スクリーン版S上で移動走行するスキージユニット12とが配装され、またスクリーン印刷室1を支持する支持架台1Aには印刷テーブル11を位置決め制御する位置決め調整機構15、昇降機構17が配置されている。すなわち、支持架台1Aに設けた昇降機構17に位置決め調整機構15を載置し、位置決め調整機構15における支持ポスト16をスクリーン印刷室1における底壁に、水平面で前後左右方向へのスライドを可能にし、かつスクリーン印刷室1内外を気密的に遮断したシール部18を介して、貫挿配置することで印刷テーブル11を支持する。位置決め調整機構15では印刷テーブル11上に搬入されたワークWにおける位置決めマークを例えばCCDカメラにて撮像し、それが所定位置となるように前後左右のXY方向に移動し、更に所定のθ角度で回転させることで位置決めさせる。
【0017】
また、スクリーン印刷室1には、内部の空気を吸引して真空にする真空排気装置21が排気管22を経て連結されていると共に、内部に窒素ガスを充填供給する窒素ガス供給装置23が供給管24を経て連結されている。尚、図中符号25は接着剤供給タンク、26は露点計、27は真空計である。
【0018】
一方、スクリーン印刷室1と入口側予備室2との連携部位には開閉される搬入側仕切バルブ4によって連通可能にしてあり、処理前のワークWが入口側予備室2からスクリーン印刷室1内に搬入されるようにしてある。この入口側予備室2には、スクリーン印刷室1内と同様な雰囲気となるように真空排気装置6、窒素ガス供給装置(23)等が夫々連結されている。また同様に、スクリーン印刷室1と出口側予備室3との連携部位には開閉される搬出側仕切バルブ5によって連通可能にしてあり、処理後のワークWがスクリーン印刷室1から出口側予備室3内に搬出されるようにしてある。この出口側予備室3には、スクリーン印刷室1内と同様な雰囲気となるように真空排気装置7、窒素ガス供給装置(23)等が夫々連結されている。
【0019】
窒素ガス供給装置23によるスクリーン印刷室1、入口側予備室2、出口側予備室3夫々への窒素ガスの供給は、各室1,2,3夫々に接続されている供給管24によってなされるようにしてある。尚、窒素ガス供給装置23による窒素ガスの供給は、例えば各室1,2,3を設置し、処理する作業現場における工場配管によって行われるものとなっている。
【0020】
また、この窒素ガスの供給系統とは別に循環管28を経ることで各室1,2,3内毎で窒素ガスが循環するようにしてあり、循環することによって各室1,2,3内における水分、酸素等が排除され、また各室1,2,3から出て純度が下がった窒素ガスは図示を省略した濾過生成装置を経ることで純度が上げられ、高純度な窒素ガスとなって各室1,2,3内に再び供給されるようにしてある。
【0021】
尚、図中符号31は入口側予備室2における露点計、32は同真空計、33は出口側予備室3における露点計、34は同真空計である。
【0022】
また、本発明装置を構成すべく、ワークWを処理するに際し、真空雰囲気中に晒されるスクリーン印刷機構部10を含むスクリーン印刷室1、入口側予備室2、出口側予備室3、真空排気装置6,7、位置合わせ調整機構15、昇降機構17、真空排気装置21、窒素ガス供給装置23その他の各資材、例えばその筐体、印刷各種部品、モータ、エアー機器、配線材料、配管材料、潤滑剤等のいずれもが、アウトガス対策処理が施されている。すなわちこれらの各資材にはその材質選定更には加工特にその表面処理に際して、真空対応品を選定しておくのである。ここでアウトガスとは、ある程度の真空度になると、材料の内部から不純物(この中には、水分、酸素等も含まれるものとである)を含有したガスが発生することをいうのであり、これに対する対策を施すことで、高純度の窒素ガスを使用するときにその純度を高めることができる。
【0023】
更には真空雰囲気中にある全ての部品の表面積が最小になるように設定してあり、表面に付着した水分等の除去を速やかにすると共に、加工時の表面を高精度に仕上げ、例えばEP処理(電解研磨)等によって表面処理することで綺麗に仕上げておく。
【0024】
次にこれの使用についての一例を説明すると、接着剤を塗布処理すべきワークWが順次に搬送されるとき、そのワークWが入口側予備室2内に搬入されるとその搬入口が閉塞され、この入口側予備室2内部は真空排気装置6によって真空にされた後、窒素ガス供給装置23から供給される窒素ガスが送り込まれ、その雰囲気内にワークWが晒される。一方、スクリーン印刷室1内は真空排気装置21によって一旦は真空(例えば1000Pa)にされた後に窒素ガス供給装置23によって窒素ガスが供給されることで窒素ガス雰囲気中となっており、この状態で開放された搬入側仕切バルブ4を経てワークWがスクリーン印刷室1内に搬入され、搬入側仕切バルブ4を閉塞する一方、昇降機構17、位置合わせ調整機構15等によってワークWは印刷テーブル11上の所定位置に位置決め固定される。印刷テーブル11上での位置決めとともにスクリーン印刷室1内は真空排気装置21によって真空状態にされた後では、スキージユニット12が移動走行して接着剤をワークW面に塗布し、その塗布後にスクリーン印刷室1内に窒素ガス供給装置23によって窒素ガスを供給して大気圧に戻し、この窒素ガス雰囲気中にワークWを晒させておく。次いで、窒素ガス供給装置23から供給される窒素ガスによる雰囲気中にある出口側予備室3に、開放した搬出側仕切バルブ5を経てワークWを搬送し、搬出側仕切バルブ5を閉塞し、次動作に備える。出口側予備室3での大気圧と同様な窒素ガスの雰囲気中で搬出口を経て次工程のためにワークWを搬出する。
【0025】
また、スクリーン印刷室1内を常時真空状態にし、それに対応して前後の入口側予備室2、出口側予備室3夫々を窒素ガス雰囲気中から一旦は真空雰囲気にすることでスクリーン印刷室1内における塗布処理のタクトを早めることができる。すなわち入口側予備室2を事前に真空排気し、窒素ガス供給装置23によって供給した高純度な窒素ガスにて大気圧に戻し、更に窒素ガスを循環させて水分、酸素がない理想的な窒素ガス雰囲気を形成しておく。そして、搬入側仕切バルブ4を閉塞することで窒素ガス雰囲気中にある入口側予備室2内にワークWを搬入した後、スクリーン印刷室1内と同様に入口側予備室2内を真空排気し(例えば1000Pa)、スクリーン印刷室1と同様な真空度を維持しておく。次いで搬入側仕切バルブ4を開放してワークWをスクリーン印刷室1内に搬入し、印刷テーブル11上で所定位置に位置決めした後、スキージユニット12によって接着剤を塗布印刷する。塗布後、スクリーン印刷室1内と同様に真空雰囲気中としてある出口側予備室3に、搬出側仕切バルブ5を開放してワークWを搬出し、搬出後に搬出側仕切バルブ5を閉塞する。出口側予備室3では窒素ガス供給装置23によって窒素ガスを供給して大気圧に戻し、搬出口を経て次工程のためにワークWを搬出する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を実施するための最良の形態を示す概略正面図である。
【符号の説明】
【0027】
W…ワーク S…スクリーン版
1…スクリーン印刷室 1A…支持架台
2…入口側予備室 2A…支持架台
3…出口側予備室 3A…支持架台
4…搬入側仕切バルブ 5…搬出側仕切バルブ
6…真空排気装置 7…真空排気装置
10…スクリーン印刷機構部 11…印刷テーブル
12…スキージユニット 13…スキージ
14…スクレッパー 15…位置合わせ調整機構
16…支持ポスト 17…昇降機構
18…シール部
21…真空排気装置 22…排気管
23…窒素ガス供給装置 24…供給管
25…接着剤供給タンク 26…露点計
27…真空計 28…循環管
31…露点計 32…真空計
33…露点計 34…真空計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ELプロセス中でガラス板材であるワーク面にシール用の接着剤を塗布するELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法であって、真空排気装置、窒素ガス供給装置が夫々接続されることで、スクリーン印刷機構部を内部に備えたスクリーン印刷室内が窒素ガス雰囲気中にあるときにワークを搬入させ、その後に真空にしてスキージユニットによって接着剤を塗布し、塗布後では窒素ガスをスクリーン印刷室内に再度供給し、窒素ガス雰囲気中でワークを搬出することを特徴としたELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法。
【請求項2】
窒素ガスは、大気圧にほぼ等しい圧力に設定されてスクリーン印刷室に供給されるようにしてある請求項1に記載のELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法。
【請求項3】
ELプロセス中でガラス板材であるワーク面にシール用の接着剤を塗布するELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法であって、真空排気装置、窒素ガス供給装置が夫々接続されることで、スクリーン印刷機構部を内部に備えたスクリーン印刷室内が真空雰囲気中にあるときにワークを搬入させ、その後にスキージユニットによって接着剤を塗布し、塗布後では真空雰囲気中でワークを搬出することを特徴としたELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布方法。
【請求項4】
ELプロセス中でガラス板材であるワーク面にシール用の接着剤を塗布するELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置において、スクリーン印刷機構部を内部に備えた密閉構造のスクリーン印刷室と、このスクリーン印刷室内を真空にすべくスクリーン印刷室に接続された真空排気装置と、スクリーン印刷室内部を窒素ガス雰囲気にすべくスクリーン印刷室に接続された窒素ガス供給装置とを備えたことを特徴とするELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置。
【請求項5】
スクリーン印刷室は、真空排気装置、窒素ガス供給装置夫々が接続されている入口側予備室を搬入側仕切バルブを介して搬入側に連結し、同じく真空排気装置、窒素ガス供給装置夫々が接続されている出口側予備室を搬出側仕切バルブを介して搬出側に連結してある請求項4に記載のELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置。
【請求項6】
窒素ガスは、スクリーン印刷室、入口側予備室、出口側予備室夫々で循環管を経て循環するようにしてある請求項4または5に記載のELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置。
【請求項7】
少なくともスクリーン印刷室、真空排気装置、窒素ガス供給装置を構成する各資材は、アウトガス対策処理を施してある請求項4乃至6のいずれかに記載のELプロセス中のガラス板材用接着剤の塗布装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−331970(P2006−331970A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−156697(P2005−156697)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000219772)東海商事株式会社 (21)
【出願人】(000219783)東海精機株式会社 (18)
【Fターム(参考)】