HCVNS3プロテアーゼ阻害剤
本発明はC型肝炎ウイルス(HCV)NS3プロテアーゼの阻害剤として有用な式(I):
の大環状化合物、その合成、及びHCV感染を治療又は予防するためのその使用に関する。
の大環状化合物、その合成、及びHCV感染を治療又は予防するためのその使用に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中、
R1はCO2R10、CONHSO2R6、テトラゾール、CONHR6、CONHSO2NR8R9、CONHP(O)R11R12又はP(O)R11R12であり;
R2はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルであり、前記アルキル又はアルケニルは場合により1〜3個のハロで置換されており;
R3はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8)アルキル、アリール(C1−C8)アルキル、Het又はC3−C8シクロアルキルであり、前記アリールはフェニル又はナフチルであり、各アルキル、シクロアルキル又はアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
HetはN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子をもつ5〜6員飽和環であり、前記環は場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
R4はH、C1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8)アルキル又はアリール(C1−C8)アルキルであり;前記アリールはフェニル又はナフチルであり、前記アルキル、シクロアルキル又はアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
R5はアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、R10、ハロ、C1−C6アルコキシ、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルコキシ、C1−C6ハロアルキル、C1−C6チオアルキル、C2−C7アルコキシアルキル又はCO2R4であり;前記アリールはフェニル又はナフチルであり、ヘテロアリールは、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、ヘテロシクリルは、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アルキル又はアルコキシは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R7)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C3−C6シクロアルキル、シクロアルコキシ、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;
各R6は独立してC1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C5)アルキル、アリール、アリール(C1−C4)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合により1〜2個のW置換基又はP(O)R11R12で置換されており、各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり、各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;
WはH、ハロ、OR10、C1−C6アルキル、CN、CF3、SR10、SO2(C1−C6アルキル)、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルコキシ、C1−C6ハロアルキル又はN(R7)2であり;
XはO、NH、N(C1−C4アルキル)又はCH2であり;
YはC(=O)、SO2又はC(=N−CN)であり;
ZはCH2、O又はN(R4)であり;
Mは直接結合、C1−C8アルキレン又はC2−C8アルケニレンであり、前記アルキレン又はアルケニレンは場合によりC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、アリール(C1−C8アルキル)及びN(R4)2から構成される群から選択される1又は2個の置換基で置換されており;Mの2個の隣接する置換基は場合により一緒になって3〜6員環を形成し;
Lは直接結合、C1−C5アルキレン又はC2−C5アルケニレンであり、前記アルキレン又はアルケニレンは場合によりC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)及びアリール(C1−C8アルキル)から構成される群から選択される1又は2個の置換基で置換されており;
各R7は独立してH、C1−C6アルキル又はC3−C6シクロアルキルであり;
R8はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、C3−C8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−C6アルキル、ハロ(C1−C6アルコキシ)、ハロ、OR10、SR10、N(R10)2、N(C1−C6アルキル)O(C1−C6アルキル)、C1−C6アルキル、C(O)R10、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
R9はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、C1−C8アルコキシ、C3−C8シクロアルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、C3−C8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−C6アルキル、ハロ(C1−C6アルコキシ)、ハロ、OR10、SR10、N(R10)2、N(C1−C6アルキル)O(C1−C6アルキル)、C1−C6アルキル、C(O)R10、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
あるいはR8とR9は場合によりこれらが結合している窒素原子と一緒になってN、O及びSから選択される0〜2個の付加ヘテロ原子を含む4〜8員単環を形成し;
各R10は独立してH又はC1−C6アルキルであり;
各R11は独立してOR13、N(R10)−V−CO2R10、O−V−CO2R10、S−V−CO2R10、N(R10)(R13)、R14又はN(R10)SO2R6であり;
各R12は独立してOR13、N(R10)−V−CO2R10、O−V−CO2R10、S−V−CO2R10又はN(R10)(R13)であり;
あるいはR11とR12は場合によりそれらが結合しているリン原子と一緒になって5〜7員単環を形成し;
各Vは独立してCH(R15)又はC1−C4アルキレン−CH(R15)であり;
各R13は独立してH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、アリール(C1−C4アルキル)、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(C1−C4アルキル)、C1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
R14はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリールはフェニル又はナフチルであり、ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、前記アリール又はヘテロアリールは場合によりC1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10、及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;
各R15は独立してC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりC1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成する。]の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
化合物が式IIIにより表される請求項1に記載の化合物。
【化2】
【請求項3】
R1がCO2R10又はCONHSO2R6である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R2がC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルである請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R3がC1−C8アルキル又はC3−C8シクロアルキルである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R5がCO2R4、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリール又はヘテロアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R7)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルコキシ、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されている請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
WがH又はC1−C6アルコキシである請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
XがOである請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
YがC=O又はSO2である請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
ZがO、CH2又はN(R4)であり、R4はH又はメチルである請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Mが非置換のC1−C5アルキレン又は非置換のC2−C5アルケニレンである請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Lが直接結合である請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
化合物が化合物III−1からIII−98から構成される群から選択される請求項1に記載の化合物。
【化3】
【請求項14】
有効量の請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に許容可能なキャリヤーを含有する医薬組成物。
【請求項15】
HCV抗ウイルス剤、免疫調節剤及び抗感染剤から構成される群から選択される第2の治療剤を更に含有する請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
HCV抗ウイルス剤がHCVプロテアーゼ阻害剤及びHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤から構成される群から選択される抗ウイルス剤である請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項17】
HCV NS3プロテアーゼ活性の阻害の必要がある対象におけるHCV NS3プロテアーゼ活性の阻害のための、医薬の製造における請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
HCV感染の予防又は治療の必要がある対象におけるHCV感染の予防又は治療のための、医薬の製造における請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項19】
前記医薬がHCV抗ウイルス剤、免疫調節剤及び抗感染剤から構成される群から選択される少なくとも1種の第2の治療剤を更に含有する請求項18に記載の使用。
【請求項20】
HCV抗ウイルス剤がHCVプロテアーゼ阻害剤及びHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤から構成される群から選択される抗ウイルス剤である請求項19に記載の使用。
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中、
R1はCO2R10、CONHSO2R6、テトラゾール、CONHR6、CONHSO2NR8R9、CONHP(O)R11R12又はP(O)R11R12であり;
R2はC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルであり、前記アルキル又はアルケニルは場合により1〜3個のハロで置換されており;
R3はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8)アルキル、アリール(C1−C8)アルキル、Het又はC3−C8シクロアルキルであり、前記アリールはフェニル又はナフチルであり、各アルキル、シクロアルキル又はアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
HetはN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子をもつ5〜6員飽和環であり、前記環は場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
R4はH、C1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8)アルキル又はアリール(C1−C8)アルキルであり;前記アリールはフェニル又はナフチルであり、前記アルキル、シクロアルキル又はアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R10)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜3個の置換基で置換されており;
R5はアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、R10、ハロ、C1−C6アルコキシ、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルコキシ、C1−C6ハロアルキル、C1−C6チオアルキル、C2−C7アルコキシアルキル又はCO2R4であり;前記アリールはフェニル又はナフチルであり、ヘテロアリールは、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、ヘテロシクリルは、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アルキル又はアルコキシは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R7)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C3−C6シクロアルキル、シクロアルコキシ、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;
各R6は独立してC1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C5)アルキル、アリール、アリール(C1−C4)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合により1〜2個のW置換基又はP(O)R11R12で置換されており、各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり、各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;
WはH、ハロ、OR10、C1−C6アルキル、CN、CF3、SR10、SO2(C1−C6アルキル)、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルコキシ、C1−C6ハロアルキル又はN(R7)2であり;
XはO、NH、N(C1−C4アルキル)又はCH2であり;
YはC(=O)、SO2又はC(=N−CN)であり;
ZはCH2、O又はN(R4)であり;
Mは直接結合、C1−C8アルキレン又はC2−C8アルケニレンであり、前記アルキレン又はアルケニレンは場合によりC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、アリール(C1−C8アルキル)及びN(R4)2から構成される群から選択される1又は2個の置換基で置換されており;Mの2個の隣接する置換基は場合により一緒になって3〜6員環を形成し;
Lは直接結合、C1−C5アルキレン又はC2−C5アルケニレンであり、前記アルキレン又はアルケニレンは場合によりC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)及びアリール(C1−C8アルキル)から構成される群から選択される1又は2個の置換基で置換されており;
各R7は独立してH、C1−C6アルキル又はC3−C6シクロアルキルであり;
R8はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、C3−C8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−C6アルキル、ハロ(C1−C6アルコキシ)、ハロ、OR10、SR10、N(R10)2、N(C1−C6アルキル)O(C1−C6アルキル)、C1−C6アルキル、C(O)R10、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
R9はC1−C8アルキル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C8アルキル)、C1−C8アルコキシ、C3−C8シクロアルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)又はヘテロシクリル(C1−C8アルキル)であり、前記アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、C3−C8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−C6アルキル、ハロ(C1−C6アルコキシ)、ハロ、OR10、SR10、N(R10)2、N(C1−C6アルキル)O(C1−C6アルキル)、C1−C6アルキル、C(O)R10、C1−C6ハロアルキル、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
あるいはR8とR9は場合によりこれらが結合している窒素原子と一緒になってN、O及びSから選択される0〜2個の付加ヘテロ原子を含む4〜8員単環を形成し;
各R10は独立してH又はC1−C6アルキルであり;
各R11は独立してOR13、N(R10)−V−CO2R10、O−V−CO2R10、S−V−CO2R10、N(R10)(R13)、R14又はN(R10)SO2R6であり;
各R12は独立してOR13、N(R10)−V−CO2R10、O−V−CO2R10、S−V−CO2R10又はN(R10)(R13)であり;
あるいはR11とR12は場合によりそれらが結合しているリン原子と一緒になって5〜7員単環を形成し;
各Vは独立してCH(R15)又はC1−C4アルキレン−CH(R15)であり;
各R13は独立してH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりアリール、アリール(C1−C4アルキル)、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロアルキル(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル(C1−C4アルキル)、C1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成し;
R14はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリールはフェニル又はナフチルであり、ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり、前記アリール又はヘテロアリールは場合によりC1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10、及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;
各R15は独立してC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によりC1−C6アルキル、ハロ、OC(O)OR6、OC(O)R6、OR10、SR10、N(R10)2、C(O)R10、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、S(O)(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びC(O)N(R10)2から構成される群から選択される1〜2個の置換基で置換されており;各アリールは独立してフェニル又はナフチルであり;各ヘテロアリールは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子をもつ5又は6員芳香環であり;各ヘテロシクリルは独立して、環炭素又は窒素を介して結合した、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のへテロ原子をもつ5〜7員飽和又は不飽和非芳香環であり;前記シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの2個の隣接する置換基は場合により一緒になってN、O及びSから選択される0〜3個のヘテロ原子をもつ3〜6員環を形成する。]の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
化合物が式IIIにより表される請求項1に記載の化合物。
【化2】
【請求項3】
R1がCO2R10又はCONHSO2R6である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R2がC1−C4アルキル又はC2−C4アルケニルである請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R3がC1−C8アルキル又はC3−C8シクロアルキルである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R5がCO2R4、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリール又はヘテロアリールは場合によりハロ、OR10、SR10、N(R7)2、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルコキシ、NO2、CN、CF3、SO2(C1−C6アルキル)、NR10SO2R6、SO2N(R6)2、NHCOOR6、NHCOR6、NHCONHR6、CO2R10及びCON(R10)2から構成される群から選択される1〜4個の置換基で置換されている請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
WがH又はC1−C6アルコキシである請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
XがOである請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
YがC=O又はSO2である請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
ZがO、CH2又はN(R4)であり、R4はH又はメチルである請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Mが非置換のC1−C5アルキレン又は非置換のC2−C5アルケニレンである請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Lが直接結合である請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
化合物が化合物III−1からIII−98から構成される群から選択される請求項1に記載の化合物。
【化3】
【請求項14】
有効量の請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に許容可能なキャリヤーを含有する医薬組成物。
【請求項15】
HCV抗ウイルス剤、免疫調節剤及び抗感染剤から構成される群から選択される第2の治療剤を更に含有する請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
HCV抗ウイルス剤がHCVプロテアーゼ阻害剤及びHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤から構成される群から選択される抗ウイルス剤である請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項17】
HCV NS3プロテアーゼ活性の阻害の必要がある対象におけるHCV NS3プロテアーゼ活性の阻害のための、医薬の製造における請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
HCV感染の予防又は治療の必要がある対象におけるHCV感染の予防又は治療のための、医薬の製造における請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項19】
前記医薬がHCV抗ウイルス剤、免疫調節剤及び抗感染剤から構成される群から選択される少なくとも1種の第2の治療剤を更に含有する請求項18に記載の使用。
【請求項20】
HCV抗ウイルス剤がHCVプロテアーゼ阻害剤及びHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤から構成される群から選択される抗ウイルス剤である請求項19に記載の使用。
【公表番号】特表2008−540415(P2008−540415A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510080(P2008−510080)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/016343
【国際公開番号】WO2006/119061
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/016343
【国際公開番号】WO2006/119061
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】
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