説明

ICカードの製造方法

【課題】表面基材に設けた貫通孔からの接着剤の漏れを防ぎ、接触ICチップ等の露出電子部品をモジュールの部品搭載部に確実に搭載できるICカードの製造方法を提供する。
【解決手段】第1基材1の面1aと第2基材8の一方の面の間に接着層11を介して第1基材1に設けられた貫通孔2から露出される接触ICチップ2を搭載する部品搭載部6を有するモジュール5を挟み込んだICカード10の製造方法であって、第1基材1に貫通孔2を形成する工程と、貫通孔2を設けた第1基材1の面1aまたは第2基材8の一方の面に接着層11となる接着剤を部分的に設ける工程と、平面形状が枠状の粘着材3を介して貫通孔2と部品搭載部6とが、その枠内に位置するように第1基材1とモジュール5を貼り合せる工程と、第1基材1とモジュール5の積層体に第2基材8を重ね、第1基材1と第2基材8を外側から加圧し、上記接着剤を拡げて硬化させる工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカードの製造方法に関し、特に、接触ICチップ等のカード表面基材から露出されることが必要あるいは望ましい露出電子部品を搭載する部品搭載部を有するモジュールと、この露出電子部品が露出されるようにして、接着層を介して上記モジュールが挟み込まれた一対の表面基材とを備えたICカードの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アンテナ,ダイオード,スイッチ,非接触ICチップ等の非接触電子部品が設けられたモジュールを内蔵したICカードが提案されている。ここで、非接触電子部品とは、露出電子部品のようにカード表面基材から露出されたものではなく、ICカードの一対の表面基材に挟まれた領域に内蔵され、隔離された電子部品である。
【0003】
上記のモジュールをカード化する製法としては、高熱圧ラミネート法がある。高熱圧ラミネート法は、モジュールを一対のホットメルトを介して一対の表面基材で挟み込み、表面基材間を高熱プレスしてホットメルトを溶解させ、表面基材とモジュールを接着する製法である。
しかし、この高熱圧ラミネート法では、耐熱性の低い電子部品を有するモジュールをカード化することは困難である。上記耐熱性の低い電子部品が高熱圧ラミネート時に破損してしまうおそれがあるからである。
【0004】
耐熱性の低い電子部品を有するモジュールをカード化する製法としては、微圧ラミネート法がある。微圧ラミネート法は、流動性のある接着剤としての樹脂を塗布または貼付した一対の表面基材でモジュールを挟み込み、表面基材の外側から、接着剤が拡がってモジュールと表面基材の空隙に充填されるように加圧し、接着剤を硬化させて表面基材とモジュールを接着する製法である。
【0005】
一方、従来、接触ICチップを備え、このICチップによって個人情報を識別するICカードが提案されている(例えば特許文献1参照)。上記接触ICチップは、そのチップ表面がカード表面基材から露出されるように、ICカードに設けられる。
このような接触ICチップを備えたICカードは、例えば、固体のカードベースと、このカードベースを両面から挟み込む2枚のオーバーシートの内の1枚に、それぞれICカードを埋め込む貫通孔を設けておき、カードベースの両面にオーバーシートを接着したあと、一方のオーバーシートおよびカードベースに設けられた貫通孔に、ICカードを埋め込むことにより製造される。
【0006】
さらに、従来、指紋センサを備え、この指紋センサによって得られた指紋によって本人確認をする指紋認証付きICカードも提案されている(例えば特許文献2参照)。指紋センサは、カード表面基材から露出されていることが望ましい。
【特許文献1】特開昭63−003998号公報
【特許文献2】特開2005−346539号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
モジュールを内蔵したICカードには、例えば、表面基材から露出させる必要がある接触ICチップをモジュールに搭載し、この接触ICチップをモジュールに設けられた非接触ICチップに接続して、両チップの情報を共有するコンビカードとしたICカードがある。
このような、カード表面基材から露出させる必要がある、あるいはカード表面基材から露出させることが望ましい露出電子部品、例えば、接触ICチップ,指紋認証センサ,タッチパネル,太陽電池,薄型スピーカ等、をモジュールに搭載したICカードを製造する場合には、上記従来の技術では、以下の課題があった。
【0008】
上記微圧ラミネート法により、モジュールの両面に接着層を介して一対の表面基材を接着したあと、一方の表面基材および接着層の領域を切削して、露出電子部品を搭載するためにモジュールの表面に設けられた部品搭載部に達する切削穴を設け、この切削穴に露出電子部品を挿入して、部品搭載部に搭載し、露出電子部品と部品搭載部の導通をとる製法が考えられる。
しかしながら、微圧ラミネート法による製法では、流動性のある接着剤を用いるため、ICカードにおいての厚み方向のモジュールの位置を高精度に制御することは困難である。また、上記の切削穴の加工において、この切削穴の深さ自体を高精度に制御することも困難である。
このため、切削穴の底部がモジュールの部品搭載部に達しないことや、逆に切削穴の加工時に部品搭載部まで切削除去してしまうことがある。このような場合には、露出電子部品を切削穴に装填しても、モジュールに設けられた非接触IC等の内蔵電子部品との導通がとれないという課題があった。
【0009】
また、あらかじめモジュールの部品搭載部に露出電子部品を搭載するとともに、一方の表面基材の露出電子部品を露出させる領域にあらかじめ貫通孔を設けておき、上記微圧ラミネート法によって、露出電子部品と貫通孔の位置を合せて、つまり貫通孔に露出電子部品が挿嵌されるように位置合せをして、モジュールと一対の表面基材とを貼り合せる製法が考えられる。
しかしながら、この場合には、モジュールに搭載された露出電子部品と表面基材に設けられた貫通孔の間に接着剤が流れ込み、カード表面に流れ出してしまうことがあるという課題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、表面基材に設けられた貫通孔からの接着剤の漏出を防ぎ、接触ICチップ等の露出電子部品とモジュールの部品搭載部の導通を確実に確保できるICカードの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のICカードの製造方法は、第1基材の一方の面と第2基材の一方の面の間に、接着層を介して、前記第1基材に設けられた貫通孔から露出される露出電子部品を搭載する部品搭載部を有するモジュールを挟み込んだICカードの製造方法であって、前記第1基材に前記貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を設けた前記第1基材の前記一方の面または前記第2基材の前記一方の面に前記接着層となる流動性のある接着剤を部分的に設ける工程と、平面形状が枠状の粘着材を介して、前記貫通孔と前記部品搭載部とが前記粘着材の枠内に位置するように、前記第1基材と前記モジュールを貼り合せる工程と、前記第1基材と前記モジュールの積層体に前記第2基材を重ね、前記第1基材と前記第2基材を外側から加圧し、前記接着剤を拡げるとともに、硬化させる工程とを含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、貫通孔を設けた第1基材に接着剤を部分的に塗布するとともに、平面形状が枠状の粘着材を介して、第1基材の貫通孔とモジュールの部品搭載部がこの粘着材の枠内に位置するように、第1基材とモジュールとを貼り合せたあと、第2基材を重ね、接着剤を拡げるとともに、硬化させることにより、接着剤が第1基材に設けられた貫通孔およびモジュールに設けられた部品搭載部に侵入するのを粘着材によって防ぐことができるので、貫通孔からの接着剤の漏れを防ぐことができ、露出電子部品と部品搭載部の導通を確実に確保できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1のICカードの構成を説明する図である。図1において、(a)は平面図、(b)は(a)においてのA−A間の断面図である。
図1のICカード10は、第1基材1と、モジュール5と、第2基材8と、接着層11と、粘着材3と、接触ICチップ12とを備えて構成されている。モジュール5は、接着層11を介して、第1基材1および第2基材8によって挟み込まれた構造である。
モジュール5の第1基材1側の表面領域には、接触ICチップ12が搭載された部品搭載部6が設けられている。また、第1基材1の部品搭載部6に対応する位置には、貫通孔2が設けられている。そして、貫通孔2の縁には平面形状が枠状の粘着材3が設けられており、この粘着材3の枠内に位置する貫通孔2に対向するように、粘着材3の枠内に部品搭載部6が位置している。
接触ICチップ12は、部品搭載部6と貫通孔2と粘着材3によって形成された凹部7内に装填されている。従って、接触ICチップ12の露出面12aは、第1基材1から露出している。
【0015】
[製造手順]
図2〜図6は本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。なお、図2,図3(a),図4(a),図5(a)および(c),図6(a)および(b)はそれぞれ平面図であり、図3(b)は同図(a)においてのA−A間の断面図、図4(b)は同図(a)においてのA−A間の断面図、図5(b)は同図(a)においてのB−B間の断面図、図5(d)は同図(c)においてのA−A間の断面図、図6(c)は同図(b)においてのA−A間の断面図である。
【0016】
[貫通孔加工]
図2のように、第1基材1を用意し、この第1基材1に、接触ICチップ12の露出面を露出させるための貫通孔2を形成する。
なお、実施の形態1の製造手順は、複数枚のICカードを一括して作製する、いわゆる多面付け、多面取りの手順であり、第1基材1の領域E11,E12,…,E21,E22,…が、最終的には断裁されて、それぞれ個片のICカードを構成するものとなる。
貫通孔2は、切削加工法、打抜加工法等によって、第1基材の個片領域E11,E12,…,E21,E22,…それぞれにおいて、接触ICチップ12を露出させる予定位置に形成される。
図2には、カード4枚分が描かれており、格子状の破線および実線で断裁予定線を示してある。このことは、図6においても同様である。また、カード1枚分を描いた図3〜図5においては、格子状の実線で断裁予定線を示してある。
【0017】
第1基材1としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなる基材;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなる基材;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなる基材;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなる基材;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなる基材;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなる基材;ポリスチレンからなる基材;;ポリカーボネート(PC)からなる基材;;ポリアリレートからなる基材;;ポリイミドからなる基材;上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙などの紙からなる基材などが用いられる。
これらの基材の中でも、機械的強度、寸法安定性、耐溶剤性の点からポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などからなる基材が好ましく、透明性、加工適性、コストの点からポリエチレンテレフタレート(PET)またはグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)からなる基材がより好ましい。
なお、第2基材8としても、上記の材料を用い、例えば第1基材1と同じ材料を用いる。
【0018】
[粘着材配設]
次に、図3のように、第1基材1の一方の面であってモジュール5と向き合うこととなる側の面1aの貫通孔2の縁となる位置に、平面形状が枠状の粘着材3を設ける。なお、図3の粘着材3は平面形状が方形の枠状であるが、例えば平面形状が円環状の粘着材を使用することも可能である。
この粘着材3は、流動性の低い固形物であり、多少の弾性を有するものであることが望ましい。
【0019】
粘着材3としては、液体と固体の両方の性質を有し、常に濡れた状態にあり、流動性が低く、それ自体の形状を保持する粘着剤が用いられる。このような粘着材3としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ホットメルト粘着剤などが挙げられる。
粘着材3の具体例としては、フィルム両面テープ(商品名:No705、寺岡製作所社製)、両面テープ(商品名:TL−85F−12、リンテック社製)などが挙げられる。
【0020】
[接着剤塗布]
次に、図4のように、第1基材1の粘着材3を設けた側の面1aに、部分的に接着剤4を塗布する。接着剤4は、流動性を有しており、押圧すると流れて広がり、室温での養生や光照射によって硬化し、接着層11(図1参照)となるものである。このような接着剤4は、粘着材3によって囲まれた貫通孔2内を除き、第1基材1の面1aの部分領域に塗布される。
なお、図4(a)の塗布領域はあくまでも一例であり、接着剤4を塗布する部分領域は、このあとに第2基材8を重ねて押圧したときに、隙間なく均一に広がるような領域が適宜選択される。
また、接着剤4を塗布または貼付したあとに、粘着材3を設けることも可能である。
【0021】
接着剤4としては、使用前は液状であり、加熱、紫外線照射、電子線照射などの外的条件を加えることにより硬化する接着剤が用いられる。
このような接着剤4としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂が挙げられる。
また、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型接着剤も用いられる。
【0022】
熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル系反応樹脂などが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリウレタン樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化性イミドアクリレート樹脂などが挙げられる。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性アクリル樹脂、電子線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリウレタン樹脂、電子線硬化性エポキシアクリレート樹脂、カチオン硬化型樹脂などが挙げられる。
2液硬化型接着剤としては、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
【0023】
このような接着剤4の具体例としては、主剤(商品名:アロンマイティAP−317A、東亞合成社製)と硬化剤(商品名:アロンマイティAP−317B、東亞合成社製)からなる2液混合型エポキシ系接着剤、主剤(商品名:MLT2900、イーテック社製)と硬化剤(商品名:G3021−B174、イーテック社製)からなる2液混合型ウレタン系接着剤などが挙げられる。
【0024】
[第1基材とモジュール5の貼り合せ]
次に、図5のように、モジュール5(図5(a),(b)参照)を用意し、第1基材1に設けた粘着材3を介して、第1基材1にモジュール5を貼り合せる(図5(c),(d)参照)。
モジュール5の一方の面5aには、接触ICチップ12(図1参照)が搭載される部品搭載部6が設けられている。この第1基材1とモジュール5の貼り合せの際には、第1基材1の粘着材3および接着剤4が設けられている面1aと、モジュール5の部品搭載部6が設けられている面5aとが向き合うようにして、かつ部品搭載部6が、第1基材1の貫通孔2および粘着材3ならびにモジュール5の面5aによって構成される凹部7の底面に位置するように、第1基材1とモジュール5とを位置合せする。そして、粘着材3を介して第1基材1とモジュール5を貼り合せる。
【0025】
[積層体と第2基材の貼り合せ]
次に、図6のように、第1基材とモジュールを貼り合せた第1積層体に第2基材8を重ね、この第2積層体の第1基材1と第2基材8の間を外側から加圧して接着剤4を拡げるとともに、硬化させる。
第1基材1のモジュール5を貼り合せた側の面1aと、第2基材8の一方の面8aが向き合うようにして、第1積層体に第2基材を重ねる。そして、この第1基材1と第2基材8によってモジュール5および接着剤4を挟み込んだ第2積層体において、第1基材1の外面1b側および第2基材8の外面8b側から、接着剤4の巨視的に一方向(図6(b),(c)の矢印D参照)流れ、拡がり、接着剤4が塗布されていない領域にも隙間なく流れ込むように加圧する。この加圧と同時に加圧部位の接着剤4を硬化させ、あるいは加圧が済んだ接着剤4の部位を硬化させ、接着層11(図1参照)とする。
【0026】
上記第2積層体の加圧は、例えば、一対の加圧ローラの間に、多面付けの第2積層体を挿通することによってなされる。
また、上記接着剤4の硬化は、例えば、接着剤4を加熱する、接着剤4に紫外線照射または電子線照射する、接着剤4を放置して時間とともに硬化反応させる、等の処理によってなされる。
【0027】
具体例としては、多面付けの第2積層体を一対の熱圧加圧ローラ50a,50bの間に挿通し、第1基材1の外面1b側および第2基材8の外面8b側から、熱圧加圧ローラ50a,50bによって加圧して、接着剤4を拡げる。これと同時に、この加圧した第2積層体の接着剤4を、第1基材1の外面1b側および第2基材8の外面8b側から、熱圧加圧ローラ50a,50bによって加熱して硬化させる。
【0028】
上記第2積層体の加圧の際、接着剤4は、モジュール5と第1基材1の間の隙間、およびモジュール5と第2基材8の隙間に拡がって廻り込み、最終的には、第1基材1と第2基材8の間に隙間なく充填される。これにより、モジュール5の両面5a,5bは接着剤4を硬化させた接着層11(図1参照)によって被覆されることになる。
この実施の形態1では、モジュール5の面5a側に設けた部品搭載部6に接着剤4が廻り込むことはない。部品搭載部6の縁には粘着材3が設けられおり、この粘着材3が接着剤4の流れ込みを阻止する役目を果たすからである。
従って、部品搭載部6を底面とする凹部7内に接着剤4が流れ込むことがないので、部品搭載部6が接着剤4によって被覆されてしまうこともなく、第1基材1に設けられた貫通孔2から接着剤4が漏出することもない。
【0029】
このあと、多面付けの第2積層体を、第1基材1および第2基材8の領域E11,E12,…,E21,E22,…ごとに断裁して、個片のカードとする。そして、このカードの第1基材1側に設けられた凹部7に接触ICチップ12(図1参照)を装填し、この接触ICチップ12をモジュールの部品搭載部6に、導電性接着剤等によって搭載して、図1の実施の形態1のICカード10を得る。
【0030】
上記接触ICチップ12の装填の際、凹部7の底面において、部品搭載部6が必ず露出しているので、接触ICチップ12と部品搭載部6とを確実に導通させることができる。これにより、接触ICチップ12を、モジュール5に設けられている非接触ICチップ,アンテナ,ダイオード,電池等の内蔵電子部品に、確実に接続することができ、導通不良をなくすことができる。
【0031】
また、接触ICチップ12を装填したときに、接触ICチップ12の上面が、第1基材1の面1aから突出することなく、第1基材1の面1aと同じ高さに位置するか、または第1基材1の面1aよりも若干低い位置にあることが望ましい。接触ICチップ12の上面が、上記のような位置となるように、粘着材3の厚さをあらかじめ設定しておく。
【0032】
なお、接触ICチップ12を装填してから、上記の断裁をすることも可能である。
また、モジュール5の部品搭載部6に搭載する、カードの表面基材から露出させることおよびモジュール5と導通をとることが必要な露出電子部品としては、接触ICチップ12の他に、指紋認証センサ,タッチパネル,太陽電池,薄型スピーカ等がある。
【0033】
以上のように本発明の実施の形態1によれば、第1基材1の貫通孔2を囲むように粘着材3を設け、第1基材1に接着剤4を部分的に塗布したあと、部品搭載部6が貫通孔2および粘着材3により形成される凹部7の底面となるように位置合せをして、第1基材1とモジュール5とを粘着材3を介して貼り合せ、さらに第2基材8を重ね、接着剤4を拡げるとともに硬化させることにより、接着剤4が第1基材1に設けた貫通孔2に侵入するのを粘着材3によって防ぐことができるので、貫通孔2からの接着剤4の漏れを防ぐことができ、接触ICチップ12等の露出電子部品をモジュール5の部品搭載部6に確実に搭載でき、露出電子部品と部品搭載部6の導通を確実に確保できる。
【0034】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2のICカードの製造手順を説明する図である。図7(a)および(c)は平面図であり、図7(b)は同図(a)においてのB−B間の断面図、図7(d)は同図(c)においてのA−A間の断面図である。なお、図7において、図1〜図6と同様のものには同じ符号を付してある。
【0035】
上記実施の形態1では、部品搭載部6を有するモジュール5を第1基材1および第2基材8によって挟み込んだ第2積層体を作製したあとに、部品搭載部6に接触ICチップ12等の露出電子部品を搭載したが、この実施の形態2では、あらかじめ部品搭載部6に接触ICチップ12が搭載されているモジュール5を用いて、第1基材1とモジュール5を貼り合せた第1積層体を作製する。
【0036】
以下に、実施の形態2のICカードの製造手順を説明する。まず、上記実施の形態1の図2〜図4において説明した手順により、第1基材1に貫通孔2を形成し、第1基材1の面1a側に、粘着材3および接着剤4を設ける。
【0037】
次に、図7のように、モジュール5(図7(a),(b)参照)を用意し、このモジュール5を、粘着材3によって第1基材1に貼り合せる(図7(c),(d)参照)。
モジュール5の一方の面5aには、あらかじめ接触ICチップ12が搭載された部品搭載部6が設けられている。この第1基材1とモジュール5の貼り合せの際には、第1基材1の粘着材3および接着剤4が設けられている面1aと、モジュール5の接触ICチップ12が搭載されている面5aとが向き合うようにして、かつ部品搭載部6が、第1基材1の貫通孔2および粘着材3ならびにモジュール5の面5aによって構成される凹部7の底面に位置し、接触ICチップ12がこの凹部7内に挿嵌されるように、第1基材1とモジュール5とを位置合せする。そして、粘着材3を介して第1基材1とモジュール5を貼り合せる。
【0038】
これ以降、上記実施の形態1の図6において説明した手順により、第1基材1とモジュール5を貼り合せた第1積層体に第2基材8を重ね、この第2積層体の第1基材1と第2基材8の間を外側から加圧して接着剤4を拡げて硬化させる。
【0039】
上記第2積層体の加圧の際、接着剤4は、モジュール5と第1基材1の間の隙間に広がって廻り込むが、接触ICチップ12を搭載した部品搭載部6の縁と第1基材1の貫通孔2の縁との間には粘着材3が設けられおり、この粘着材3が接着剤4の流れ込みを阻止するので、接触ICチップ12を挿嵌した凹部7内に接着剤4が流れ込むことはない。従って、第1基材1に設けられた貫通孔2から接着剤4が漏出することもない。
【0040】
また、接着剤4を硬化させたあとに、接触ICチップ12の上面が、第1基材1の面1aから突出することなく、第1基材1の面1aと同じ高さに位置するか、または第1基材1の面1aよりも若干低い位置にあることが望ましい。接触ICチップ12の上面が、上記のような位置となるように、粘着材3の厚さをあらかじめ設定しておく。
【0041】
このあと、接着剤4を硬化させた多面付けの第2積層体を、断裁して個片のカードとし、ICカード10(図1参照)を得る。
【0042】
なお、モジュール5の部品搭載部6にあらかじめ搭載される露出電子部品としては、接触ICチップ12の他に、指紋認証センサ,タッチパネル,太陽電池,薄型スピーカ等がある。
【0043】
以上のように本発明の実施の形態2によれば、第1基材1の貫通孔2を囲むように粘着材3を設け、第1基材1に接着剤4を部分的に塗布したあと、部品搭載部6にあらかじめ搭載された接触ICチップ12等の露出電子部品が貫通孔2および粘着材3により形成される凹部7に挿嵌するように位置合せをして、第1基材1とモジュール5とを粘着材3を介して貼り合せ、さらに第2基材8を重ね、接着剤4を拡げるとともに硬化させることにより、接着剤4が第1基材1に設けた貫通孔2に侵入するのを粘着材3によって防ぐことができるので、貫通孔2からの接着剤4の漏れを防ぐことができ、接触ICチップ12等の露出電子部品と部品搭載部6の導通を確実に確保できる。
【0044】
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3のICカードの製造手順を説明する図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は同図(a)においてのB−B間の断面図である。なお、図8において、図1〜図6と同様のものには同じ符号を付してある。
【0045】
上記実施の形態1では、第1基材1に形成した貫通孔2の縁に粘着材3を設け、この粘着材3を介して第1基材1とモジュール5とを貼り合せたが、この実施の形態3では、第1基材1の貫通孔2の縁には粘着材3を設けず、モジュール5の部品搭載部6の縁に設けた粘着材3を介して第1基材1とモジュール5とを貼り合せる。
【0046】
以下に、実施の形態3のICカードの製造手順を説明する。まず、上記実施の形態1の図2において説明した手順により、第1基材1に貫通孔2を形成する。
【0047】
次に、図8のように、モジュール5に設けられている部品搭載部6の縁にとなる位置に、平面形状が枠状の粘着材3を設ける。従って、この実施の形態3では、第1基材1の面1a側には、粘着材3を設けない。なお、図3の粘着材3は平面形状が方形の枠状であるが、例えば平面形状が円環状の粘着材を使用することも可能である。
【0048】
次に、上記実施の形態1の図4において説明した手順により、貫通孔2を形成した第1基材1の面1aに、部分的に接着剤4を塗布する。接着剤4は、貫通孔2内およびこの貫通孔2の縁の粘着材3によって貼り合される領域を除き、第1基材1の面1aの部分領域に塗布される。接着剤4を塗布する部分領域は、このあとに第2基材8を重ねて押圧したときに、隙間なく均一に広がるような領域が適宜選択される。
【0049】
次に、上記実施の形態1の図5(c),(d)において説明した手順により、モジュール5に設けた粘着材3によって、モジュール5と第1基材1を貼り合せる。
この第1基材1とモジュール5の貼り合せの際には、第1基材1の接着剤4が設けられている面1aと、モジュール5の部品搭載部6および粘着材3が設けられている面5aとが向き合うようにして、かつ部品搭載部6が、第1基材1の貫通孔2ならびにモジュール5の面5aおよび粘着材3によって構成される凹部7の底面となるように、第1基材1とモジュール5とを位置合せする。そして、粘着材3を介して第1基材1にモジュール5を貼り合せる。
【0050】
これ以降、上記実施の形態1の図6において説明した手順により、第1基材1とモジュール5を貼り合せた第1積層体に第2基材8を重ね、この第2積層体の第1基材1と第2基材8を外側から加圧して接着剤4を拡げて硬化させる。
【0051】
上記第2積層体の加圧の際、接着剤4は、モジュール5と第1基材1の間の隙間に広がって廻り込むが、部品搭載部6の縁と第1基材1の貫通孔2の縁との間には粘着材3が設けられおり、この粘着材3が接着剤4の流れ込みを阻止するので、部品搭載部6を底面とする凹部7内に接着剤4が流れ込むことはない。従って、部品搭載部6が接着剤4によって被覆されてしまうこともなく、第1基材1に設けられた貫通孔2から接着剤4が漏出することもない。
【0052】
このあと、接着剤4を硬化させた多面付けの第2積層体を、断裁して個片のカードとする。そして、図1のように、上記個片にされたカードの第1基材1側に設けられた凹部7に接触ICチップ12を装填し、この接触ICチップ12をモジュールの部品搭載部6に導電性接着剤等によって搭載して、ICカード10を得る。
【0053】
上記接触ICチップ12の装填の際、凹部7の底面において、部品搭載部6が必ず露出しているので、接触ICチップ12と部品搭載部6とを確実に導通させることができる。これにより、接触ICチップ12を、モジュール5に設けられている非接触ICチップ,アンテナ,ダイオード,電池等の内蔵電子部品に、確実に接続することができ、導通不良をなくすことができる。
【0054】
また、接触ICチップ12を装填したときに、接触ICチップ12の上面が、第1基材1の面1aから突出することなく、第1基材1の面1aと同じ高さに位置するか、または第1基材1の面1aよりも若干低い位置にあることが望ましい。接触ICチップ12の上面が、上記のような位置となるように、粘着材3の厚さをあらかじめ設定しておく。
【0055】
なお、モジュール5の部品搭載部6に搭載される露出電子部品としては、接触ICチップ12の他に、指紋認証センサ,タッチパネル,太陽電池,薄型スピーカ等がある。
【0056】
以上のように本発明の実施の形態3によれば、モジュール5の部品搭載部6を囲むように粘着材3を設け、第1基材1に接着剤4を部分的に塗布したあと、部品搭載部6が貫通孔2および粘着材3により形成される凹部7の底面となるように位置合せをして、第1基材1とモジュール5とを粘着材3を介して貼り合せ、さらに第2基材8を重ね、接着剤4を拡げるとともに硬化させることにより、接着剤4が第1基材1に設けた貫通孔2に侵入するのを粘着材3によって防ぐことができるので、貫通孔2からの接着剤4の漏れを防ぐことができ、接触ICチップ12等の露出電子部品をモジュール5の部品搭載部6に確実に搭載でき、露出電子部品と部品搭載部6の導通を確実に確保できる。
【0057】
なお、この実施の形態3の製造手順を上記実施の形態2に適用することも可能である。つまり、接触ICチップ12等の露出電子部品があらかじめ搭載されたモジュール5の部品搭載部の縁に粘着材3を設け、第1基材1の貫通孔2の縁には粘着材3を設けずに、モジュール5と第1基材1とを貼り合せることも可能である。
【0058】
(実施の形態4)
図9および図10は本発明の実施の形態4のICカードの製造手順を説明する図である。図9(a),(b)および図10(a)は平面図であり、図9(c)は同図(b)においてのA−A間の断面図、図10(b)は同図(a)においてのA−A間の断面図である。なお、図9および図10において、図1〜図6と同様のものには同じ符号を付してある。
【0059】
上記実施の形態1では、第1基材1に接着剤4を塗布したあとに、第1基材1とモジュール5を貼り合せたが、この実施の形態4では、第1基材1とモジュール5を貼り合せて第1積層体としたあとに、この第1積層体に接着剤4を塗布する。
【0060】
以下に、実施の形態4のICカードの製造手順を説明する。まず、上記実施の形態1の図2および図3において説明した手順により、第1基材1に貫通孔2を形成し、第1基材1の面1a側において貫通孔2の縁に粘着材3を設ける。
【0061】
次に、図9のように、部品搭載部6を有するモジュール5を用意し、第1基材1に設けた粘着材3によって、モジュール5と第1基材1を貼り合せる。
この第1基材1とモジュール5の貼り合せの際には、第1基材1の粘着材3が設けられている面1aと、モジュール5の部品搭載部6が設けられている面5aとが向き合うようにして、かつ部品搭載部6が、第1基材1の貫通孔2ならびにモジュール5の面5aおよび粘着材3によって構成される凹部7の底面となるように、第1基材1とモジュール5とを位置合せする。そして、粘着材3を介して第1基材1とモジュール5を貼り合せ、第1積層体とする。
なお、この実施の形態4では、モジュール5に、接着剤4が隙間なくスムーズに拡がるようにするためのスリット5c,5dを設けることが望ましい。
【0062】
次に、図10のように、上記第1積層体のモジュール5を貼り合せた側に、部分的に接着剤4を塗布する。
接着剤4は、第1基材1の面1aの部分領域のみならず、モジュール5の面5bの部分領域にも塗布される。なお、図10(a)の塗布領域はあくまでも一例であり、接着剤4を塗布する部分領域は、このあとに第2基材8を重ねて押圧したときに、隙間なく均一に広がるような領域が適宜選択される。
【0063】
これ以降、上記実施の形態1の図6において説明した手順により、第1基材1とモジュール5を貼り合せ、接着剤4と塗布した第1積層体に第2基材8を重ね、この第2積層体の第1基材1と第2基材8を外側から加圧して接着剤4を拡げて硬化させる。
【0064】
上記第2積層体の加圧の際、接着剤4は、モジュール5と第1基材1の間の隙間に拡がって廻り込むが、部品搭載部6の縁と第1基材1の貫通孔2の縁との間には粘着材3が設けられおり、この粘着材3が接着剤4の流れ込みを阻止するので、部品搭載部6を底面とする凹部7内に接着剤4が流れ込むことはない。従って、部品搭載部6が接着剤4によって被覆されてしまうこともなく、第1基材1に設けられた貫通孔2から接着剤4が漏出することもない。
【0065】
この実施の形態4では、接着剤4の塗布前に、第1基材1とモジュール5を貼り合せて第1積層体とするため、第1基材1のみならずモジュール5にも接着剤4が塗布されるが、接着剤4は流動性を有するものなので、第1基材1とモジュール5の間にも流れ込む。また、モジュール5にスリット5c,5dを設けることにより、第1基材1とモジュール5の間に、隙間なくスムーズに接着剤4を流し込むことができる。
【0066】
このあと、接着剤4を硬化させた多面付けの第2積層体を、断裁して個片のカードとする。そして、図1のように、上記個片にされたカードの第1基材1側に設けられた凹部7に接触ICチップ12を装填し、この接触ICチップ12をモジュールの部品搭載部6に導電性接着剤等によって搭載して、ICカード10を得る。
【0067】
上記接触ICチップ12の装填の際、凹部7の底面において、部品搭載部6が必ず露出しているので、接触ICチップ12と部品搭載部6とを確実に導通させることができる。これにより、接触ICチップ12を、モジュール5に設けられている非接触ICチップ,アンテナ,ダイオード,電池等の内蔵電子部品に、確実に接続することができ、導通不良をなくすことができる。
【0068】
また、接触ICチップ12を装填したときに、接触ICチップ12の上面が、第1基材1の面1aから突出することなく、第1基材1の面1aと同じ高さに位置するか、または第1基材1の面1aよりも若干低い位置にあることが望ましい。接触ICチップ12の上面が、上記のような位置となるように、粘着材3の厚さをあらかじめ設定しておく。
【0069】
なお、モジュール5の部品搭載部6に搭載される露出電子部品としては、接触ICチップ12の他に、指紋認証センサ,タッチパネル,太陽電池,薄型スピーカ等がある。
【0070】
以上のように本発明の実施の形態4によれば、モジュール5の部品搭載部6を囲むように粘着材3を設け、部品搭載部6が貫通孔2および粘着材3により形成される凹部7の底面となるように位置合せをして、第1基材1とモジュール5とを粘着材3を介して貼り合せたあと、この第1積層体に接着剤4を部分的に塗布し、さらに第2基材8を重ね、接着剤4を拡げるとともに硬化させることにより、接着剤4が第1基材1に設けた貫通孔2に侵入するのを粘着材3によって防ぐことができるので、貫通孔2からの接着剤4の漏れを防ぐことができ、接触ICチップ12等の露出電子部品をモジュール5の部品搭載部6に確実に搭載でき、露出電子部品と部品搭載部6の導通を確実に確保できる。
【0071】
なお、この実施の形態4の製造手順を上記実施の形態2に適用することも可能である。つまり、接触ICチップ12等の露出電子部品があらかじめ搭載されたモジュール5と第1基材1を貼り合せて第1積層としたあと、この第1積層体に接着剤4を塗布することも可能である。
また、この実施の形態4の製造手順を上記実施の形態3に適用することも可能である。つまり、モジュール5の部品搭載部6の縁に設けた粘着材3によってモジュール5と第1基材1を貼り合せて第1積層としたあと、この第1積層体に接着剤4を塗布することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施の形態1のICカードの構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態1のICカードの製造手順を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2のICカードの製造手順を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態3のICカードの製造手順を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態4のICカードの製造手順を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態4のICカードの製造手順を説明する図である。
【符号の説明】
【0073】
1・・・第1基材、 1a・・・第1基材の面、 2・・・貫通孔、 3・・・粘着材、 4・・・接着剤、 5・・・モジュール、 6・・・部品搭載部、 8・・・第2基材、 10・・・ICカード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基材の一方の面と第2基材の一方の面の間に、接着層を介して、前記第1基材に設けられた貫通孔から露出される露出電子部品を搭載する部品搭載部を有するモジュールを挟み込んだICカードの製造方法であって、
前記第1基材に前記貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔を設けた前記第1基材の前記一方の面または前記第2基材の前記一方の面に前記接着層となる流動性のある接着剤を部分的に設ける工程と、
平面形状が枠状の粘着材を介して、前記貫通孔と前記部品搭載部とが前記粘着材の枠内に位置するように、前記第1基材と前記モジュールを貼り合せる工程と、
前記第1基材と前記モジュールの積層体に前記第2基材を重ね、前記第1基材と前記第2基材を外側から加圧し、前記接着剤を拡げるとともに、硬化させる工程とを含むことを特徴とするICカードの製造方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−113577(P2010−113577A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286445(P2008−286445)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】