IPコールセンタシステム
【課題】 ゲートウェイサーバが複数存在する場合、自動的に各ゲートウェイサーバにオペレータ電話機を割り当てて音声パスを接続させることができるIPコールセンタシステムを提供する。
【解決手段】 本発明は、複数のオペレータシステムと、外線端末とオペレータシステムの音声パスを接続する手段と外線端末と非接続状態にあってもオペレータシステムと音声パスを継続して接続する手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、オペレータシステムとゲートウェイサーバの接続状況を記憶するデータベースと、ゲートウェイサーバとオペレータシステムの音声パス接続動作を制御する呼制御サーバとを有するIPコールセンタシステムに関する。呼制御サーバはデータベースの情報に基づき、音声パスを接続させるサーバとオペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、その組み合わせで音声パスを接続する呼制御をする手段を有する。
【解決手段】 本発明は、複数のオペレータシステムと、外線端末とオペレータシステムの音声パスを接続する手段と外線端末と非接続状態にあってもオペレータシステムと音声パスを継続して接続する手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、オペレータシステムとゲートウェイサーバの接続状況を記憶するデータベースと、ゲートウェイサーバとオペレータシステムの音声パス接続動作を制御する呼制御サーバとを有するIPコールセンタシステムに関する。呼制御サーバはデータベースの情報に基づき、音声パスを接続させるサーバとオペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、その組み合わせで音声パスを接続する呼制御をする手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はIPコールセンタシステムに関し、例えば、複数のサーバが存在する場合、自動的に各サーバにオペレータ電話機を割り当てて音声パスを接続させることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、IPコールセンタにおける業務、例えば、PD(プレディクティブダイヤルリング)業務では、外線端末の応答後、サーバは着信させるオペレータ(従ってオペレータ電話機)を選択し、SIP等の呼制御プロトコルによる呼制御により、選択したオペレータ電話機とサーバを接続させて、初めて外線端末とオペレータ電話機の間の音声パスを確立させるため、接続時間が長くなっていた。
【0003】
尚、プレディクティブダイヤリングとは、テレマーケティングやアンケート調査等を行うコールセンタにおいて、顧客情報を元にコールセンタのサーバから自動的に発信を行い接続された呼だけをオペレータ電話機と接続させる方式である。
【0004】
このため、特許文献1に記載のIPコールセンタシステムでは、オペレータ端末がIPコールセンタシステムへログオンするときに、予めサーバとオペレータ電話機との間の音声パスを確立しておき、外線端末の応答確認後、サーバが内部的に音声パスをスイッチするだけで外線端末とオペレータ電話機が接続できる方式を取り、音声パス確立までの時間を短縮している。
【特許文献1】特開2006−80603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方式では、1つのIPコールセンタシステムにサーバが複数ある場合には、オペレータがオペレータ電話機と音声パスを接続させるサーバを手動で指定する必要があった。
【0006】
そのため、サーバ毎に音声パスを接続するオペレータ電話機の数が大きく偏ってしまった場合、音声パスを接続するオペレータ電話機が多いサーバでは待機状態のオペレータ電話機が多くなり、音声パスを接続するオペレータ電話機が少ないサーバでは、接続している外線端末の数に対してオペレータ電話機の数が足りなくなる状況が発生していた。
【0007】
音声パスを接続するオペレータ電話機の数が足りなくなったサーバにおいては、他のサーバでは待機状態のオペレータ電話機が存在するにも関わらず、待機状態のオペレータ電話機が発生するまでの間、新たに外線端末とオペレータ電話機を接続することができず、音声パス確立までの時間が長くなる場合があった。
【0008】
また、PD業務の運用中に特定のサーバにおいて接続する外線端末の数が大きく偏ってしまった場合も、接続する外線端末の数が少ないサーバでは待機状態のオペレータ電話機が多くなり、接続する外線端末の数が多いサーバでは接続するオペレータ電話機の数が足りなくなる状況が発生し、音声パス確立までの時間が長くなる場合があった。
【0009】
そのため、自動的に各サーバに、サーバ毎に大きな偏りがないなどの適当な数のオペレータ電話機を割り当てて接続させることができるIPコールセンタシステムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のIPコールセンタシステムは、(1)オペレータによる操作信号を取り込む操作入力手段と、外線端末側との音声パスを接続するパス接続手段とを有する複数のオペレータシステムと、(2)割り当てられたいずれかの上記オペレータシステムといずれかの外線端末との音声パスを確立又は切断する外線接続・切断手段と、外線端末と非接続状態にあっても割り当てられた上記オペレータシステムとのIPパケットによる音声パスを継続して確立させておくオペレータシステム継続接続手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、(3)上記オペレータシステムと上記ゲートウェイサーバとの接続状況の情報を記憶しているデータベースと、(4)上記データベースに記憶されている接続状況情報に基づき、継続して音声パスを接続させておく上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムを通知するオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段を有す、上記各ゲートウェイサーバ及び上記各オペレータシステムとIPパケットによって通信する呼制御サーバとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、IPコールセンタシステムにおいて、複数のサーバが存在する場合、自動的に各サーバに、サーバ毎に大きな偏りがないなどの適当な数のオペレータ電話機を割り当てて音声パスを接続させることができ、外線端末とオペレータ電話機の音声パス確立までの時間が長時間化することを緩和できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(A)第1実施形態
以下、本発明によるIPコールセンタシステムの第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(A−1)第1実施形態の構成
図1は、第1の実施形態のIPコールセンタシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【0014】
第1の実施形態のIPコールセンタシステム1は、大きく分けて、コールセンタ機能を提供するコールセンタサーバシステム2と、コールセンタサーバを利用するオペレータシステム3とから構成され、IPコールセンタシステム内における全てのサーバ等の端末はLAN4に接続されて相互にIPパケットによりデータ通信をする。
【0015】
コールセンタサーバシステム2は、MSG(メッセージ)サーバ21、CM(コールマネージメント)サーバ22、RM(リソースマネージメント)サーバ23を有している。
【0016】
MSGサーバ21はひとつのコールセンタサーバシステム2上に2台以上設置可能であり、この実施形態においては、例としてMSGサーバ21aとMSGサーバ21bの2台の構成として以降説明を行う。
【0017】
各MSGサーバ21a、21bはそれぞれ、GW21c、21h、メッセージング処理部21d、21i、呼制御処理部21e、21j、業務処理部21f、21k、及び、通信制御処理部21g、21lを有するものである。
【0018】
GW21c、21hは、外線端末6とオペレータ端末32との間の音声パスを内部的にスイッチングして接続させる機能を担い、電話網/IP網5と接続している。
【0019】
通信制御処理部21g、21lは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能や、オペレータ電話機との通話用IPパケットの授受を行う機能を担い、LAN4と接続している。
【0020】
メッセージング処理部21d、21iは、主として、自動音声応答(IVR)機能や、電話、FAX、電子メールなど様々な経路で送受信されるメッセージを統合し一元的に管理するユニファイド機能等を担っている。
【0021】
呼制御処理部21e、21jは、主として、自動着信呼配分(ACD)機能を有し、外線端末6とオペレータ電話機32の音声パスの対応付けを決定し、通信制御処理部21g、21lやGW21c、21hの動作を制御する等の機能を担っている。
【0022】
業務処理部21f、21kは、MSGサーバ21a、21b上におけるコールセンタ業務に必要な判断処理、例えばPD業務の開始や中断の判断をする機能を担っている。
【0023】
CMサーバ22は、通信制御処理部22a、オペレータシステムログオン処理部22b、及び、呼制御処理部22cを有している。
【0024】
通信制御処理部22aは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4と接続している。
【0025】
オペレータシステムログオン処理部22bは、オペレータシステム3のコールセンタサーバシステム2へのログオンに際して、オペレータシステム3やMSGサーバ21やRMサーバ23の動作を制御するIPパケットを送信する機能を担っている。
【0026】
呼制御処理部22cは、主として自動着信呼配分(ACD)機能を担い、オペレータ電話機32とMSGサーバ21の対応付けを決定し、該当するオペレータ電話機32とMSGサーバ21へ動作を制御するIPパケットを送信する機能等を担っている。
【0027】
RMサーバ23は、主としてIPコールセンタシステム1の動作に必要な各種データを格納しており、他のサーバからのデータの参照や更新に対して応答及びデータ更新する機能を担い、通信制御部23aとデータベース部23bとを有する。
【0028】
通信制御処理部23aは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4と接続している。
【0029】
データベース部23bは、主として、MSGサーバ21やオペレータシステム3の利用状況などに関するデータを格納し、他のサーバからのデータの参照や更新に対して応答及びデータ更新を行う機能を担っている。
【0030】
データベース部23bは、MSGサーバ接続管理情報23c、オペレータシステム接続管理情報23d、MSGサーバ外線応答情報23e、PD業務用ID情報23fなどの情報を格納している。
【0031】
MSGサーバ接続管理情報23cは、図3に示すように、各MSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するMSGサーバ情報301と、各MSGサーバ21に接続しているオペレータシステム3の数を表示するオペレータシステム接続数302を有するテーブルである。
【0032】
オペレータシステム接続管理情報23dは、図4に示すように、各オペレータPC31のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するオペレータPC情報401と、各オペレータシステム3が接続しているMSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示する接続先MSGサーバ情報402を有するテーブルである。
【0033】
MSGサーバ外線応答情報23eは、図5に示すように、各MSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するMSGサーバ情報501と、該当するMSGサーバ21が音声パスを接続している外線端末6の数を示す外線応答数502を有するテーブルである。
【0034】
PD業務用ID情報23fは、図6に示すように、PD業務において発信する先の顧客名601とその電話番号などのID情報602を有するテーブルである。
【0035】
コールセンタオペレータシステム3は、コールセンタにおいてオペレータが使用する端末であり、オペレータPC31とオペレータ電話機32を有している。
【0036】
オペレータPC31は、パソコンなどの情報処理装置であり、通信制御処理部31a、ユーザインターフェース部31bを有している。
【0037】
通信制御処理部31aは他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4に接続している。ユーザインターフェース部31bはオペレータへの画面出力や、オペレータからのキーボードやマウスの入力操作等を制御するものである。
【0038】
オペレータ電話機32は、いわゆるIP電話機であり、CMサーバ22からの制御信号を受けて、LAN4を介してMSGサーバ21と音声パスを接続してオペレータに通話させるなどの機能を担っている。
【0039】
オペレータ電話機32は、図2のオペレータ電話機202のようにUSB等のインターフェースによりオペレータPC201と接続して、オペレータPC201の通信制御処理部201aを介してLAN203と接続する構成であっても良い。オペレータ電話機202は、ハンドセットやヘッドセットなどの音声入出力装置だけであってもよく、呼制御にかかる機能の実行部分はオペレータPC201が有するもの(いわゆるソフトフォン)であっても良い。
【0040】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のIPコールセンタシステムの各種の動作の説明をする。
【0041】
(A−2−1)ログオン処理
図7は、オペレータシステム1がコールセンタサーバシステム2へログインする際の処理の流れについて示している。
【0042】
オペレータPC31のユーザインターフェース部31bに対してオペレータがログオン操作を行うと、オペレータPC31からCMサーバ22に対してログオン要求が通知される(S701)。
【0043】
このとき、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、全てのMSGサーバ21の接続状況を確認するためにRMサーバ23に対して接続状況の問い合わせを行う(S702)。
【0044】
RMサーバ23は、CMサーバ22からの接続状況の問い合わせに対して、データベース部23bによって、MSGサーバ21についてのMSGサーバ接続管理情報23cの内容を回答する(S703)。
【0045】
この第1の実施形態においては、RMサーバ23がCMサーバ22へ回答するMSGサーバ21aのオペレータシステム接続数302をX、MSGサーバ21bのオペレータシステム接続数302をYとし、XはYより少ない数であるものとして、以降の説明を行う。
【0046】
CMサーバ22では、オペレータシステムログオン処理部22bにより、最もオペレータシステム接続数302が少ないMSGサーバ21を特定し、該当するオペレータシステム3の接続先として決定する処理を行う。
【0047】
ここでは、MSGサーバ21としてMSGサーバ21a、MSGサーバ21bの2台のMSGサーバが存在し、それぞれオペレータシステム接続数302がXとYで、かつ、XはYより少数であるので、MSGサーバ21aのオペレータシステム接続数302が最も少ないことになり、接続サーバとして決定される(S704)。
【0048】
CMサーバ22は、RMサーバ23に対してMSGサーバ接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する(S705)。ここでは、CMサーバ22は、RMサーバ23に対して、オペレータPC31がMSGサーバ21aに接続する旨を通知し、RMサーバ23は、MSGサーバ接続管理情報23cのうちMSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302をX+1に更新する。
【0049】
次に、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、接続MSGサーバとして決定されたMSGサーバ21aに対してログオン要求を行う(S706)。
【0050】
このとき、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、CMサーバ22へ発信要求を行い(S707)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、オペレータ電話機32へ発信要求を行う(S708)。
【0051】
オペレータ電話機32は、CMサーバ22の発信要求に対して自動的に発信応答を行い(S709)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aに対して発信応答を行う(S710)。
【0052】
発信応答を受信すると、MSGサーバ21aは、CMサーバ22に対してログオン完了を通知すると共に(S711)、オペレータ電話機32との音声パスを確立する(S712)。
【0053】
ログオン完了が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23へオペレータシステム接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、通知された情報を基に、データベース部23bにより、該当するオペレータシステム3の接続先MSGサーバ情報402をMSGサーバ21aのIPアドレス又はコンピュータ名称に変更する更新を行う(S713)。
【0054】
次に、CMサーバ22は、オペレータPC31へログオン完了を通知することにより(S714)、一連のオペレータシステム3のコールセンタサーバシステム2へのログオン動作が終了する。
【0055】
(A−2−2)ログオフ処理
図8は、オペレータシステム1がコールセンタサーバシステム2からログオフする際の処理の流れについて示している。
【0056】
ここでは、上述したステップS714のログオン処理が終了したログオン中の状態から(S801)、ログオフ処理を開始するものとして以降説明を行う。
【0057】
オペレータが、オペレータPC31のユーザインターフェース部31bに対してログオフ操作を行うと、オペレータPC31からCMサーバ22へログオフ要求が通知される(S802)。
【0058】
このとき、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に該当オペレータPC31がどのMSGサーバ21a、21bと接続しているかの接続情報問い合わせを行い(S803)、RMサーバ23は、オペレータシステム接続管理情報23dを参照し、該当するオペレータPC31の接続先MSGサーバ情報402をCMサーバ22へ回答する(S804)。ここでは、該当するオペレータPC31はMSGサーバ21aに接続しているので、RMサーバ23は、CMサーバ22へMSGサーバ21aのIPアドレス又はコンピュータ名称を回答する。
【0059】
かかる回答が与えられたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21aへ該当オペレータPC31のログオフ要求を通知する(S805)。このとき、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、該当オペレータ電話機32との音声パスを解除し、CMサーバ22へ切断要求の通知を行い(S806)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、オペレータ電話機32へ切断要求の通知を行う(S807)。
【0060】
切断要求が通知されたオペレータ電話機32は、MSGサーバ21aとの音声パスを切断し、CMサーバ22へ切断完了を通知し(S808)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aに対して切断完了を通知する(S809)。
【0061】
これにより、MSGサーバ21aは、CMサーバ22へログオフ完了を通知する(S810)。
【0062】
ログオフ完了が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に対してオペレータシステム接続管理情報更新通知を行い、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知を基に、データベース部23bにより、オペレータシステム接続管理情報23dのうち該当する接続先MSGサーバ情報402を「未接続」の状態を示すパラメータに更新する(S811)。
【0063】
また、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に対して、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する旨の通知を行い、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知に基づき、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cについて接続先MSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302の値をX+1から1減算しXに更新する(S812)。
【0064】
そして、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、オペレータPC31にログオフを通知し(S813)、一連のログオフ処理を完了する。
【0065】
(A−2−3)PD業務
図9は、IPコールセンタシステム1において、PD業務を行う場合の動作を示している。尚、図9では、PD業務においてMSGサーバ21aから外線端末6へ発信する場合の動作について説明している。
【0066】
MSGサーバ21aの業務処理部21fにより、MSGサーバ21aと音声パスを接続しており、かつ、外線端末6と音声パスを接続していない待機状態のオペレータシステム3が存在する場合、MSGサーバ21aはPD業務を開始する(S901)。
【0067】
ここでは、図7のステップS714におけるログオン処理が終了した状態からPD業務を開始するものとして以降説明を行う。尚、ステップS714のログオン処理が終了した状態のオペレータシステム3は、MSGサーバ21aと音声パスを接続しており、かつ、外線端末6と音声パスを接続していない状態であるので、MSGサーバ21aにおいてPD業務が開始される要件を満たしている。
【0068】
MSGサーバ21aは、業務処理部21fにより、RMサーバ23に対して、PD業務における発信先の電話番号等のID情報を要求し(S902)、これに対して、RMサーバ23は、データベース部23bにより、PD業務用ID情報23fのデータを回答する通知をする(S903)。
【0069】
MSGサーバ21aは、RMサーバ23から取得したPD業務用ID情報23fのデータに基づいて、電話網/IP網5を介して外線端末6へ発信する(S904)。MSGサーバ21aは、該当の外線端末6から応答を検出すると(S905)、MSGサーバ21aと外線端末6の間で音声パスが確立する(S906)。
【0070】
そして、MSGサーバ21aは、RMサーバ23へ外線応答したことを通知し(S907)、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ外線応答情報23eのMSGサーバ情報501がMSGサーバ21aに該当する項目の外線応答数502に1を加算する処理により更新する(S908)。
【0071】
その後、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、通知先のオペレータシステム3を選択する処理を行う(S909)。通知先オペレータシステム3の選択方法としては、例えば、外線端末と接続していない待機状態が最も長いオペレータシステム3を選択する方法を挙げることができる。
【0072】
MSGサーバ21aは、選択したオペレータシステム3のオペレータPC31に対して、着信通知を上げ(S910)、それを受けたオペレータPC31のオペレータがユーザインターフェース部31bにおいて着信応答の処理を行うと、オペレータPC31は、MSGサーバ21aに着信応答をする(S911)。
【0073】
着信応答が与えられたMSGサーバ21aは、GW21cにより、外線端末6とオペレータ電話機32との音声パスを接続するスイッチング処理を実施し(S912)、外線端末6とオペレータ電話機32との間で音声パスが確立する(S913)。
【0074】
このような状態において、オペレータ電話機32と外線端末6との通話状態が終了し、外線端末6からMSGサーバ21aへ通話が切断した通知がなされると(S914)、MSGサーバ21aは、オペレータPC31に対して切断通知を行う(S915)。
【0075】
また、MSGサーバ21aは、GW21cにより、オペレータ電話機32と外線端末6との間の音声パスを解除するスイッチング処理を行い(S916)、再び、オペレータ電話機32とMSGサーバ21aとの間のみの音声パス確立状態に戻る(S917)。
【0076】
そして、MSGサーバ21aは、RMサーバ23へ外線端末6と音声パスを切断したことを通知し(S918)、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ外線応答情報23eのMSGサーバ情報501がMSGサーバ21aに該当する外線応答数502について1減算する更新を行う(S919)。
【0077】
IPコールセンタシステム1は、PD業務において、上記のような動作を繰り返し行っている。
【0078】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態のIPコールセンタシステムによれば、以下の効果を奏することができる。
【0079】
第1の実施形態では、IPコールセンタシステム1においてPD業務を行うとき、接続先MSGサーバ21が複数ある場合には、オペレータシステム接続数302を参照し、一番オペレータシステム接続数302の値が小さいMSGサーバ21とオペレータ電話機の間で音声パスを確立することができるようになる。
【0080】
これにより、オペレータシステム3のログオン時において、それぞれのMSGサーバ21(21a、21b)に大きな偏りなくオペレータ電話機との音声パスを接続させることができるので、特定のMSGサーバ21(21a、21b)において接続するオペレータ電話機32の不足による、外線端末6とオペレータ電話機32の間での音声パス確立まで時間の長時間化を緩和することができる。
【0081】
(B)第2の実施形態
次に、本発明によるIPコールセンタシステムの第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0082】
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態のIPコールセンタシステムも、そのハードウェア構成は、第1の実施形態とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
【0083】
上述した第1の実施形態のIPコールセンタシステム1は、オペレータシステム3がコールセンタサーバシステム2へログオンの処理を開始したときに、CMサーバ22のオペレータシステムログオン処理部22bがRMサーバ23の情報に基づき自動的にMSGサーバ21を割り当て、割り当てたMSGサーバ21とオペレータ電話機32とを音声パス接続させるものであった。
【0084】
この第2の実施形態のIPコールセンタシステム1では、オペレータシステム3がコールセンタサーバシステム2へログオンの処理が完了した後に、CMサーバ22が、RMサーバ23の情報に基づき、自動的にMSGサーバ21とオペレータシステム3の組み合わせを割り当て、その組み合わせのMSGサーバ21とオペレータ電話機32に音声パス接続を変更させる点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0085】
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態のIPコールセンタシステムの特徴的な動作の説明をする。
【0086】
図10は、IPコールセンタシステム1において、オペレータシステム3がログオン処理を完了した後に、RMサーバ23のデータベース部23bの情報に基づき、オペレータ電話機32が音声パスを接続するMSGサーバ21を変更する手順について示したものである。ここでは、図7におけるステップS714のログオン処理が完了したログオン中で、かつ、MSGサーバ21aと音声パス確立中の状態から動作が開始するものとして以降説明を行う(S1001)。
【0087】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、接続先変更オペレータ検索処理を実施する(S1002)。
【0088】
図11は、CMサーバ22における接続先変更オペレータ検索処理の詳細について示した図である。
【0089】
CMサーバ22は、RMサーバ23へMSGサーバ外線応答情報23eの情報について問い合わせを行い、RMサーバ23は、データベース部23bにより、CMサーバ22へMSGサーバ外線応答情報23eの情報を回答する(S1101)。さらに、CMサーバ22は、RMサーバ23へMSGサーバ接続管理情報23cの情報について問い合わせを行い、RMサーバ23は、データベース部23bによりMSGサーバ接続管理情報23cの情報を回答する(S1102)。
【0090】
そして、CMサーバ22は、RMサーバ23から取得した情報に基づいて、外線応答数が所定数より多いMSGサーバ21の有無について検索処理を行い、存在する場合には、次の処理に進み、存在しない場合は一定時間処理を中断した後(S1107)、上述したステップS1101の処理に戻る(S1103)。
【0091】
ステップS1103におけるMSGサーバ21の検索処理では、例えば、あるMSGサーバ21に関する情報から、以下の(1)式によって求められる余剰オペレータ数がある一定数以下の場合に、「外線応答数が所定数より多いMSGサーバ21」と判断する。
【0092】
余剰オペレータ数=オペレータシステム接続数302−外線応答数502 …(1)
CMサーバ22は、RMサーバ23から取得した情報を基に、外線応答数が所定数より少ないMSGサーバ21の有無について検索処理を行い、存在する場合には次の処理に進み、存在しない場合は一定時間処理を中断した後(S1107)、上述したステップS1101の処理に戻る(S1104)。
【0093】
ステップS1104におけるMSGサーバ21の検索処理では、例えば、あるMSGサーバ21に関する情報から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数がある一定数以上の場合に、「外線応答数が所定数より少ないMSGサーバ21」と判断する。
【0094】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、ステップS1103の検索処理で該当したMSGサーバ21と接続しているオペレータシステム3から、接続先のMSGサーバ21を変更させるオペレータシステム3を選択する処理を行う(S1105)。このオペレータシステム3を選択する処理方法としては、例えば、ステップS1104の検索処理で該当したMSGサーバ21の中から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数が最も多いMSGサーバ21と接続するオペレータシステム3で、外線端末6と接続していない待機状態の時間が最も長いオペレータシステム3を選択する方法が挙げられる。
【0095】
以下では、ステップS1105におけるオペレータシステム3を選択する処理で、MSGサーバ21aに所属するオペレータシステム3が選択されたとして説明する。
【0096】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、ステップS1104の検索処理で該当したMSGサーバ21から、ステップS1105で選択したオペレータシステム3の移動先となるMSGサーバ21を選択する処理を行う(S1106)。
【0097】
ここでのMSGサーバ21を選択する処理方法として、例えば、ステップS1103の検索処理で該当したMSGサーバ21の中から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数が最も少ないMSGサーバ21を選択する方法が挙げられる。
【0098】
以下では、ステップS1106におけるMSGサーバ21を選択する処理で、MSGサーバ21bが選択されたとして説明する。
【0099】
以上により、ステップS1002の接続変更オペレータ検索処理(図11)は終了し、以降、コールセンタサーバシステム2は、ステップS1105の処理で選択したMSGサーバ21aに接続するオペレータシステム3をステップS1106で選択したMSGサーバ21bへ接続先を変更するための動作を行う。
【0100】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21aへ該当するオペレータ電話機の音声パスを切断する指示の通知を行う(S1003)。
【0101】
これにより、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、該当するオペレータ電話機32との音声パス接続を解除し(S1004)、CMサーバ22に対して切断要求を通知する(S1005)。
【0102】
切断要求が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、オペレータPC31へ接続先のMSGサーバ21がMSGサーバ21aからMSGサーバ21bへ変更になる旨の通知を行う(S1006)。また、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより該当するオペレータ電話機32へ音声パスの切断要求を通知する(S1007)。
【0103】
これにより、オペレータ電話機32は、音声パスを切断し、切断完了をCMサーバ22に通知する(S1008)。
【0104】
切断完了が通知されたCMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aへ該当するオペレータ電話機32の音声パスの切断が完了した旨を通知する(S1009)。また、CMサーバ22は、RMサーバ23に対してMSGサーバ接続管理情報更新を要求し、RMサーバ23は、CMサーバ22の通知の内容に基づいて、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する(S1010)。この更新では、RMサーバ23は、MSGサーバ接続管理情報23cのうちMSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302をX+1から1減算しXに更新し、MSGサーバ情報301がMSGサーバ21bに該当するオペレータシステム接続数302をYに1加算しY+1に更新する。
【0105】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21bへ該当するオペレータシステム3をログオンさせるよう要求する通知を行う(S1011)。
【0106】
この要求が与えられたMSGサーバ21bは、呼制御処理部22jにより、CMサーバ22へ該当するオペレータ電話機32の発信要求を通知し(S1012)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、該当するオペレータ電話機32へ発信要求を通知する(S1013)。
【0107】
これにより、該当するオペレータ電話機32は、CMサーバ22に対して発信応答を通知し(S1014)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21bへ応答を通知する(S1015)。
【0108】
応答通知を受信したMSGサーバ21bは、CMサーバ22へログオン完了を通知し(S1016)、これにより、MSGサーバ21bとオペレータ電話機32の間で音声パスが確立する(S1017)。
【0109】
CMサーバ22は、RMサーバ23に対してオペレータシステム接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知の内容に基づき、データベース部23bにより、オペレータシステム接続管理情報23dを更新する(S1018)。このときの更新では、RMサーバ23は、該当する接続先MSGサーバ情報402の情報をMSGサーバ21bのIPアドレス又はコンピュータ名称に更新する。
【0110】
CMサーバ22は、オペレータPC31に接続先変更完了を通知し(S1019)、該当オペレータシステム3の接続先MSGサーバ21の変更処理が完了する。
【0111】
以降、IPコールセンタシステム1は、ステップS1002からステップS1019までの動作を繰り返し行う。
【0112】
(B−2)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態では、PD業務等を行うとき、MSGサーバ21が複数ある場合は、各MSGサーバ21について該当するオペレータシステム接続数302と外線応答数502を参照し、外線応答数502が所定数よりも少ないMSGサーバ21から所定数よりも多いMSGサーバ21へオペレータシステム3の接続先を自動的に変更させることができる。
【0113】
これを繰り返すことにより、それぞれのMSGサーバ21に接続する外線端末6の数に応じて、動的に接続させるオペレータ電話機32の数を調節することができるので、特定のMSGサーバ21において接続するオペレータ電話機32の不足による、外線端末6とオペレータ電話機32の間での音声パス確立の長時間化を緩和することができる。
【0114】
(C)他の実施形態
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、さらに、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
【0115】
(C−1)第1の実施形態のIPコールセンタシステムと第2の実施形態のIPコールセンタシステムの構成を組み合わせて実施しても良い。
【0116】
これにより、オペレータシステム3がログオン処理を開始する際には、それぞれのMSGサーバ21へ大きな偏りなくオペレータ電話機32を割り当てて接続させ、ログオン処理が完了した後には、各MSGサーバ21の外線端末6との接続数に応じて動的にオペレータ電話機32を割り当てて接続させることができる。
【0117】
(C−2)第1の実施形態及び第2の実施形態はIPコールセンタシステムにおけるPD業務に関する実施形態であったが、同様の動作を他の業務、例えば、顧客から電話注文を受けるなどのインバウンド業務に使用しても良い。
【0118】
従来のIPコールセンタシステムにおけるインバウンド業務については、外線端末6からの通話がMSGサーバ21に着信してから、CMサーバ22が特定のオペレータシステム3を選択しSIP等の呼制御プロトコルにより、MSGサーバ21とオペレータ電話機32の音声パスを確立して初めて通話が可能となるため、着信してから外線端末6とオペレータ電話機32の間で音声パスが確立するまで長い時間がかかる。
【0119】
一方、本発明によるIPコールセンタシステムの技術思想を適用すれば、予め各MSGサーバ21に大きな偏りがない等の適当な数のオペレータ電話機32を接続させ、外線端末6からの通話がMSGサーバ21に着信してから、MSGサーバ21の内部でスイッチする動作をさせるだけで、外線端末6とオペレータ電話機32の間で音声パスを確立することができる。
【0120】
(C−3)第1の実施形態では、IPコールセンタシステム1においては、接続先MSGサーバ21が複数ある場合は、オペレータシステム接続数302を参照し、一番オペレータシステム接続数302の値が小さいMSGサーバ21とオペレータ電話機の間で音声パスを確立させている。
【0121】
ここで、オペレータ電話機32の接続先のMSGサーバ21の選択条件として第2の実施形態と同様に、外線応答数502が所定数よりも多いMSGサーバ21や、最も外線応答数502が多いMSGサーバ21と接続させても良い。
【0122】
(C−4)第2の実施形態では、IPコールセンタシステム1においては、MSGサーバ21が複数ある場合は、各MSGサーバ21についてオペレータシステム接続数302と外線応答数502を参照し、外線応答数502が所定数よりも少ないMSGサーバ21から所定数よりも多いMSGサーバ21へオペレータシステム3の接続先を自動的に変更させている。
【0123】
ここで、オペレータシステム3のログオン変更先のMSGサーバ21の選択条件として、第1の実施形態と同様に、一番オペレータシステム接続数302が最も少ないMSGサーバ21を選択して接続させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】第1の実施形態のIPコールセンタシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のオペレータシステムの機能的構成の例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態のMSGサーバ接続管理情報のテーブル構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態のオペレータシステム接続管理情報のテーブル構成を示す図である。
【図5】第1の実施形態のMSGサーバ外線応答情報のテーブル構成を示す図である。
【図6】第1の実施形態のPD業務用ID情報のテーブル構成を示す図である。
【図7】第1の実施形態のオペレータシステムのログイン処理の動作を示すシーケンス図である。
【図8】第1の実施形態のオペレータシステムのログオフ処理の動作を示すシーケンス図である。
【図9】第1の実施形態のPD業務処理の動作を示すシーケンス図である。
【図10】第2の実施形態のオペレータシステムを別のMSGサーバに接続変更する動作を示すシーケンス図である。
【図11】第2の実施形態の接続先を変更するオペレータシステムを検索する動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0125】
1…IPコールセンタシステム、2…コールセンタサーバシステム、3…オペレータシステム、5…電話網/IP網、6…外線端末、21…MSGサーバ、22…CMサーバ、23…RMサーバ、23b…データベース部、31…オペレータPC、32…オペレータ電話機。
【技術分野】
【0001】
本発明はIPコールセンタシステムに関し、例えば、複数のサーバが存在する場合、自動的に各サーバにオペレータ電話機を割り当てて音声パスを接続させることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、IPコールセンタにおける業務、例えば、PD(プレディクティブダイヤルリング)業務では、外線端末の応答後、サーバは着信させるオペレータ(従ってオペレータ電話機)を選択し、SIP等の呼制御プロトコルによる呼制御により、選択したオペレータ電話機とサーバを接続させて、初めて外線端末とオペレータ電話機の間の音声パスを確立させるため、接続時間が長くなっていた。
【0003】
尚、プレディクティブダイヤリングとは、テレマーケティングやアンケート調査等を行うコールセンタにおいて、顧客情報を元にコールセンタのサーバから自動的に発信を行い接続された呼だけをオペレータ電話機と接続させる方式である。
【0004】
このため、特許文献1に記載のIPコールセンタシステムでは、オペレータ端末がIPコールセンタシステムへログオンするときに、予めサーバとオペレータ電話機との間の音声パスを確立しておき、外線端末の応答確認後、サーバが内部的に音声パスをスイッチするだけで外線端末とオペレータ電話機が接続できる方式を取り、音声パス確立までの時間を短縮している。
【特許文献1】特開2006−80603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方式では、1つのIPコールセンタシステムにサーバが複数ある場合には、オペレータがオペレータ電話機と音声パスを接続させるサーバを手動で指定する必要があった。
【0006】
そのため、サーバ毎に音声パスを接続するオペレータ電話機の数が大きく偏ってしまった場合、音声パスを接続するオペレータ電話機が多いサーバでは待機状態のオペレータ電話機が多くなり、音声パスを接続するオペレータ電話機が少ないサーバでは、接続している外線端末の数に対してオペレータ電話機の数が足りなくなる状況が発生していた。
【0007】
音声パスを接続するオペレータ電話機の数が足りなくなったサーバにおいては、他のサーバでは待機状態のオペレータ電話機が存在するにも関わらず、待機状態のオペレータ電話機が発生するまでの間、新たに外線端末とオペレータ電話機を接続することができず、音声パス確立までの時間が長くなる場合があった。
【0008】
また、PD業務の運用中に特定のサーバにおいて接続する外線端末の数が大きく偏ってしまった場合も、接続する外線端末の数が少ないサーバでは待機状態のオペレータ電話機が多くなり、接続する外線端末の数が多いサーバでは接続するオペレータ電話機の数が足りなくなる状況が発生し、音声パス確立までの時間が長くなる場合があった。
【0009】
そのため、自動的に各サーバに、サーバ毎に大きな偏りがないなどの適当な数のオペレータ電話機を割り当てて接続させることができるIPコールセンタシステムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のIPコールセンタシステムは、(1)オペレータによる操作信号を取り込む操作入力手段と、外線端末側との音声パスを接続するパス接続手段とを有する複数のオペレータシステムと、(2)割り当てられたいずれかの上記オペレータシステムといずれかの外線端末との音声パスを確立又は切断する外線接続・切断手段と、外線端末と非接続状態にあっても割り当てられた上記オペレータシステムとのIPパケットによる音声パスを継続して確立させておくオペレータシステム継続接続手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、(3)上記オペレータシステムと上記ゲートウェイサーバとの接続状況の情報を記憶しているデータベースと、(4)上記データベースに記憶されている接続状況情報に基づき、継続して音声パスを接続させておく上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムを通知するオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段を有す、上記各ゲートウェイサーバ及び上記各オペレータシステムとIPパケットによって通信する呼制御サーバとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、IPコールセンタシステムにおいて、複数のサーバが存在する場合、自動的に各サーバに、サーバ毎に大きな偏りがないなどの適当な数のオペレータ電話機を割り当てて音声パスを接続させることができ、外線端末とオペレータ電話機の音声パス確立までの時間が長時間化することを緩和できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(A)第1実施形態
以下、本発明によるIPコールセンタシステムの第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(A−1)第1実施形態の構成
図1は、第1の実施形態のIPコールセンタシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【0014】
第1の実施形態のIPコールセンタシステム1は、大きく分けて、コールセンタ機能を提供するコールセンタサーバシステム2と、コールセンタサーバを利用するオペレータシステム3とから構成され、IPコールセンタシステム内における全てのサーバ等の端末はLAN4に接続されて相互にIPパケットによりデータ通信をする。
【0015】
コールセンタサーバシステム2は、MSG(メッセージ)サーバ21、CM(コールマネージメント)サーバ22、RM(リソースマネージメント)サーバ23を有している。
【0016】
MSGサーバ21はひとつのコールセンタサーバシステム2上に2台以上設置可能であり、この実施形態においては、例としてMSGサーバ21aとMSGサーバ21bの2台の構成として以降説明を行う。
【0017】
各MSGサーバ21a、21bはそれぞれ、GW21c、21h、メッセージング処理部21d、21i、呼制御処理部21e、21j、業務処理部21f、21k、及び、通信制御処理部21g、21lを有するものである。
【0018】
GW21c、21hは、外線端末6とオペレータ端末32との間の音声パスを内部的にスイッチングして接続させる機能を担い、電話網/IP網5と接続している。
【0019】
通信制御処理部21g、21lは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能や、オペレータ電話機との通話用IPパケットの授受を行う機能を担い、LAN4と接続している。
【0020】
メッセージング処理部21d、21iは、主として、自動音声応答(IVR)機能や、電話、FAX、電子メールなど様々な経路で送受信されるメッセージを統合し一元的に管理するユニファイド機能等を担っている。
【0021】
呼制御処理部21e、21jは、主として、自動着信呼配分(ACD)機能を有し、外線端末6とオペレータ電話機32の音声パスの対応付けを決定し、通信制御処理部21g、21lやGW21c、21hの動作を制御する等の機能を担っている。
【0022】
業務処理部21f、21kは、MSGサーバ21a、21b上におけるコールセンタ業務に必要な判断処理、例えばPD業務の開始や中断の判断をする機能を担っている。
【0023】
CMサーバ22は、通信制御処理部22a、オペレータシステムログオン処理部22b、及び、呼制御処理部22cを有している。
【0024】
通信制御処理部22aは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4と接続している。
【0025】
オペレータシステムログオン処理部22bは、オペレータシステム3のコールセンタサーバシステム2へのログオンに際して、オペレータシステム3やMSGサーバ21やRMサーバ23の動作を制御するIPパケットを送信する機能を担っている。
【0026】
呼制御処理部22cは、主として自動着信呼配分(ACD)機能を担い、オペレータ電話機32とMSGサーバ21の対応付けを決定し、該当するオペレータ電話機32とMSGサーバ21へ動作を制御するIPパケットを送信する機能等を担っている。
【0027】
RMサーバ23は、主としてIPコールセンタシステム1の動作に必要な各種データを格納しており、他のサーバからのデータの参照や更新に対して応答及びデータ更新する機能を担い、通信制御部23aとデータベース部23bとを有する。
【0028】
通信制御処理部23aは、主として、他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4と接続している。
【0029】
データベース部23bは、主として、MSGサーバ21やオペレータシステム3の利用状況などに関するデータを格納し、他のサーバからのデータの参照や更新に対して応答及びデータ更新を行う機能を担っている。
【0030】
データベース部23bは、MSGサーバ接続管理情報23c、オペレータシステム接続管理情報23d、MSGサーバ外線応答情報23e、PD業務用ID情報23fなどの情報を格納している。
【0031】
MSGサーバ接続管理情報23cは、図3に示すように、各MSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するMSGサーバ情報301と、各MSGサーバ21に接続しているオペレータシステム3の数を表示するオペレータシステム接続数302を有するテーブルである。
【0032】
オペレータシステム接続管理情報23dは、図4に示すように、各オペレータPC31のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するオペレータPC情報401と、各オペレータシステム3が接続しているMSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示する接続先MSGサーバ情報402を有するテーブルである。
【0033】
MSGサーバ外線応答情報23eは、図5に示すように、各MSGサーバ21のIPアドレス又はコンピュータ名称を表示するMSGサーバ情報501と、該当するMSGサーバ21が音声パスを接続している外線端末6の数を示す外線応答数502を有するテーブルである。
【0034】
PD業務用ID情報23fは、図6に示すように、PD業務において発信する先の顧客名601とその電話番号などのID情報602を有するテーブルである。
【0035】
コールセンタオペレータシステム3は、コールセンタにおいてオペレータが使用する端末であり、オペレータPC31とオペレータ電話機32を有している。
【0036】
オペレータPC31は、パソコンなどの情報処理装置であり、通信制御処理部31a、ユーザインターフェース部31bを有している。
【0037】
通信制御処理部31aは他のサーバ等とのIP通信する機能を担い、LAN4に接続している。ユーザインターフェース部31bはオペレータへの画面出力や、オペレータからのキーボードやマウスの入力操作等を制御するものである。
【0038】
オペレータ電話機32は、いわゆるIP電話機であり、CMサーバ22からの制御信号を受けて、LAN4を介してMSGサーバ21と音声パスを接続してオペレータに通話させるなどの機能を担っている。
【0039】
オペレータ電話機32は、図2のオペレータ電話機202のようにUSB等のインターフェースによりオペレータPC201と接続して、オペレータPC201の通信制御処理部201aを介してLAN203と接続する構成であっても良い。オペレータ電話機202は、ハンドセットやヘッドセットなどの音声入出力装置だけであってもよく、呼制御にかかる機能の実行部分はオペレータPC201が有するもの(いわゆるソフトフォン)であっても良い。
【0040】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のIPコールセンタシステムの各種の動作の説明をする。
【0041】
(A−2−1)ログオン処理
図7は、オペレータシステム1がコールセンタサーバシステム2へログインする際の処理の流れについて示している。
【0042】
オペレータPC31のユーザインターフェース部31bに対してオペレータがログオン操作を行うと、オペレータPC31からCMサーバ22に対してログオン要求が通知される(S701)。
【0043】
このとき、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、全てのMSGサーバ21の接続状況を確認するためにRMサーバ23に対して接続状況の問い合わせを行う(S702)。
【0044】
RMサーバ23は、CMサーバ22からの接続状況の問い合わせに対して、データベース部23bによって、MSGサーバ21についてのMSGサーバ接続管理情報23cの内容を回答する(S703)。
【0045】
この第1の実施形態においては、RMサーバ23がCMサーバ22へ回答するMSGサーバ21aのオペレータシステム接続数302をX、MSGサーバ21bのオペレータシステム接続数302をYとし、XはYより少ない数であるものとして、以降の説明を行う。
【0046】
CMサーバ22では、オペレータシステムログオン処理部22bにより、最もオペレータシステム接続数302が少ないMSGサーバ21を特定し、該当するオペレータシステム3の接続先として決定する処理を行う。
【0047】
ここでは、MSGサーバ21としてMSGサーバ21a、MSGサーバ21bの2台のMSGサーバが存在し、それぞれオペレータシステム接続数302がXとYで、かつ、XはYより少数であるので、MSGサーバ21aのオペレータシステム接続数302が最も少ないことになり、接続サーバとして決定される(S704)。
【0048】
CMサーバ22は、RMサーバ23に対してMSGサーバ接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する(S705)。ここでは、CMサーバ22は、RMサーバ23に対して、オペレータPC31がMSGサーバ21aに接続する旨を通知し、RMサーバ23は、MSGサーバ接続管理情報23cのうちMSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302をX+1に更新する。
【0049】
次に、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、接続MSGサーバとして決定されたMSGサーバ21aに対してログオン要求を行う(S706)。
【0050】
このとき、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、CMサーバ22へ発信要求を行い(S707)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、オペレータ電話機32へ発信要求を行う(S708)。
【0051】
オペレータ電話機32は、CMサーバ22の発信要求に対して自動的に発信応答を行い(S709)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aに対して発信応答を行う(S710)。
【0052】
発信応答を受信すると、MSGサーバ21aは、CMサーバ22に対してログオン完了を通知すると共に(S711)、オペレータ電話機32との音声パスを確立する(S712)。
【0053】
ログオン完了が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23へオペレータシステム接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、通知された情報を基に、データベース部23bにより、該当するオペレータシステム3の接続先MSGサーバ情報402をMSGサーバ21aのIPアドレス又はコンピュータ名称に変更する更新を行う(S713)。
【0054】
次に、CMサーバ22は、オペレータPC31へログオン完了を通知することにより(S714)、一連のオペレータシステム3のコールセンタサーバシステム2へのログオン動作が終了する。
【0055】
(A−2−2)ログオフ処理
図8は、オペレータシステム1がコールセンタサーバシステム2からログオフする際の処理の流れについて示している。
【0056】
ここでは、上述したステップS714のログオン処理が終了したログオン中の状態から(S801)、ログオフ処理を開始するものとして以降説明を行う。
【0057】
オペレータが、オペレータPC31のユーザインターフェース部31bに対してログオフ操作を行うと、オペレータPC31からCMサーバ22へログオフ要求が通知される(S802)。
【0058】
このとき、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に該当オペレータPC31がどのMSGサーバ21a、21bと接続しているかの接続情報問い合わせを行い(S803)、RMサーバ23は、オペレータシステム接続管理情報23dを参照し、該当するオペレータPC31の接続先MSGサーバ情報402をCMサーバ22へ回答する(S804)。ここでは、該当するオペレータPC31はMSGサーバ21aに接続しているので、RMサーバ23は、CMサーバ22へMSGサーバ21aのIPアドレス又はコンピュータ名称を回答する。
【0059】
かかる回答が与えられたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21aへ該当オペレータPC31のログオフ要求を通知する(S805)。このとき、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、該当オペレータ電話機32との音声パスを解除し、CMサーバ22へ切断要求の通知を行い(S806)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、オペレータ電話機32へ切断要求の通知を行う(S807)。
【0060】
切断要求が通知されたオペレータ電話機32は、MSGサーバ21aとの音声パスを切断し、CMサーバ22へ切断完了を通知し(S808)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aに対して切断完了を通知する(S809)。
【0061】
これにより、MSGサーバ21aは、CMサーバ22へログオフ完了を通知する(S810)。
【0062】
ログオフ完了が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に対してオペレータシステム接続管理情報更新通知を行い、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知を基に、データベース部23bにより、オペレータシステム接続管理情報23dのうち該当する接続先MSGサーバ情報402を「未接続」の状態を示すパラメータに更新する(S811)。
【0063】
また、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、RMサーバ23に対して、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する旨の通知を行い、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知に基づき、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cについて接続先MSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302の値をX+1から1減算しXに更新する(S812)。
【0064】
そして、CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、オペレータPC31にログオフを通知し(S813)、一連のログオフ処理を完了する。
【0065】
(A−2−3)PD業務
図9は、IPコールセンタシステム1において、PD業務を行う場合の動作を示している。尚、図9では、PD業務においてMSGサーバ21aから外線端末6へ発信する場合の動作について説明している。
【0066】
MSGサーバ21aの業務処理部21fにより、MSGサーバ21aと音声パスを接続しており、かつ、外線端末6と音声パスを接続していない待機状態のオペレータシステム3が存在する場合、MSGサーバ21aはPD業務を開始する(S901)。
【0067】
ここでは、図7のステップS714におけるログオン処理が終了した状態からPD業務を開始するものとして以降説明を行う。尚、ステップS714のログオン処理が終了した状態のオペレータシステム3は、MSGサーバ21aと音声パスを接続しており、かつ、外線端末6と音声パスを接続していない状態であるので、MSGサーバ21aにおいてPD業務が開始される要件を満たしている。
【0068】
MSGサーバ21aは、業務処理部21fにより、RMサーバ23に対して、PD業務における発信先の電話番号等のID情報を要求し(S902)、これに対して、RMサーバ23は、データベース部23bにより、PD業務用ID情報23fのデータを回答する通知をする(S903)。
【0069】
MSGサーバ21aは、RMサーバ23から取得したPD業務用ID情報23fのデータに基づいて、電話網/IP網5を介して外線端末6へ発信する(S904)。MSGサーバ21aは、該当の外線端末6から応答を検出すると(S905)、MSGサーバ21aと外線端末6の間で音声パスが確立する(S906)。
【0070】
そして、MSGサーバ21aは、RMサーバ23へ外線応答したことを通知し(S907)、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ外線応答情報23eのMSGサーバ情報501がMSGサーバ21aに該当する項目の外線応答数502に1を加算する処理により更新する(S908)。
【0071】
その後、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、通知先のオペレータシステム3を選択する処理を行う(S909)。通知先オペレータシステム3の選択方法としては、例えば、外線端末と接続していない待機状態が最も長いオペレータシステム3を選択する方法を挙げることができる。
【0072】
MSGサーバ21aは、選択したオペレータシステム3のオペレータPC31に対して、着信通知を上げ(S910)、それを受けたオペレータPC31のオペレータがユーザインターフェース部31bにおいて着信応答の処理を行うと、オペレータPC31は、MSGサーバ21aに着信応答をする(S911)。
【0073】
着信応答が与えられたMSGサーバ21aは、GW21cにより、外線端末6とオペレータ電話機32との音声パスを接続するスイッチング処理を実施し(S912)、外線端末6とオペレータ電話機32との間で音声パスが確立する(S913)。
【0074】
このような状態において、オペレータ電話機32と外線端末6との通話状態が終了し、外線端末6からMSGサーバ21aへ通話が切断した通知がなされると(S914)、MSGサーバ21aは、オペレータPC31に対して切断通知を行う(S915)。
【0075】
また、MSGサーバ21aは、GW21cにより、オペレータ電話機32と外線端末6との間の音声パスを解除するスイッチング処理を行い(S916)、再び、オペレータ電話機32とMSGサーバ21aとの間のみの音声パス確立状態に戻る(S917)。
【0076】
そして、MSGサーバ21aは、RMサーバ23へ外線端末6と音声パスを切断したことを通知し(S918)、RMサーバ23は、データベース部23bにより、MSGサーバ外線応答情報23eのMSGサーバ情報501がMSGサーバ21aに該当する外線応答数502について1減算する更新を行う(S919)。
【0077】
IPコールセンタシステム1は、PD業務において、上記のような動作を繰り返し行っている。
【0078】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態のIPコールセンタシステムによれば、以下の効果を奏することができる。
【0079】
第1の実施形態では、IPコールセンタシステム1においてPD業務を行うとき、接続先MSGサーバ21が複数ある場合には、オペレータシステム接続数302を参照し、一番オペレータシステム接続数302の値が小さいMSGサーバ21とオペレータ電話機の間で音声パスを確立することができるようになる。
【0080】
これにより、オペレータシステム3のログオン時において、それぞれのMSGサーバ21(21a、21b)に大きな偏りなくオペレータ電話機との音声パスを接続させることができるので、特定のMSGサーバ21(21a、21b)において接続するオペレータ電話機32の不足による、外線端末6とオペレータ電話機32の間での音声パス確立まで時間の長時間化を緩和することができる。
【0081】
(B)第2の実施形態
次に、本発明によるIPコールセンタシステムの第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0082】
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態のIPコールセンタシステムも、そのハードウェア構成は、第1の実施形態とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
【0083】
上述した第1の実施形態のIPコールセンタシステム1は、オペレータシステム3がコールセンタサーバシステム2へログオンの処理を開始したときに、CMサーバ22のオペレータシステムログオン処理部22bがRMサーバ23の情報に基づき自動的にMSGサーバ21を割り当て、割り当てたMSGサーバ21とオペレータ電話機32とを音声パス接続させるものであった。
【0084】
この第2の実施形態のIPコールセンタシステム1では、オペレータシステム3がコールセンタサーバシステム2へログオンの処理が完了した後に、CMサーバ22が、RMサーバ23の情報に基づき、自動的にMSGサーバ21とオペレータシステム3の組み合わせを割り当て、その組み合わせのMSGサーバ21とオペレータ電話機32に音声パス接続を変更させる点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0085】
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態のIPコールセンタシステムの特徴的な動作の説明をする。
【0086】
図10は、IPコールセンタシステム1において、オペレータシステム3がログオン処理を完了した後に、RMサーバ23のデータベース部23bの情報に基づき、オペレータ電話機32が音声パスを接続するMSGサーバ21を変更する手順について示したものである。ここでは、図7におけるステップS714のログオン処理が完了したログオン中で、かつ、MSGサーバ21aと音声パス確立中の状態から動作が開始するものとして以降説明を行う(S1001)。
【0087】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、接続先変更オペレータ検索処理を実施する(S1002)。
【0088】
図11は、CMサーバ22における接続先変更オペレータ検索処理の詳細について示した図である。
【0089】
CMサーバ22は、RMサーバ23へMSGサーバ外線応答情報23eの情報について問い合わせを行い、RMサーバ23は、データベース部23bにより、CMサーバ22へMSGサーバ外線応答情報23eの情報を回答する(S1101)。さらに、CMサーバ22は、RMサーバ23へMSGサーバ接続管理情報23cの情報について問い合わせを行い、RMサーバ23は、データベース部23bによりMSGサーバ接続管理情報23cの情報を回答する(S1102)。
【0090】
そして、CMサーバ22は、RMサーバ23から取得した情報に基づいて、外線応答数が所定数より多いMSGサーバ21の有無について検索処理を行い、存在する場合には、次の処理に進み、存在しない場合は一定時間処理を中断した後(S1107)、上述したステップS1101の処理に戻る(S1103)。
【0091】
ステップS1103におけるMSGサーバ21の検索処理では、例えば、あるMSGサーバ21に関する情報から、以下の(1)式によって求められる余剰オペレータ数がある一定数以下の場合に、「外線応答数が所定数より多いMSGサーバ21」と判断する。
【0092】
余剰オペレータ数=オペレータシステム接続数302−外線応答数502 …(1)
CMサーバ22は、RMサーバ23から取得した情報を基に、外線応答数が所定数より少ないMSGサーバ21の有無について検索処理を行い、存在する場合には次の処理に進み、存在しない場合は一定時間処理を中断した後(S1107)、上述したステップS1101の処理に戻る(S1104)。
【0093】
ステップS1104におけるMSGサーバ21の検索処理では、例えば、あるMSGサーバ21に関する情報から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数がある一定数以上の場合に、「外線応答数が所定数より少ないMSGサーバ21」と判断する。
【0094】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、ステップS1103の検索処理で該当したMSGサーバ21と接続しているオペレータシステム3から、接続先のMSGサーバ21を変更させるオペレータシステム3を選択する処理を行う(S1105)。このオペレータシステム3を選択する処理方法としては、例えば、ステップS1104の検索処理で該当したMSGサーバ21の中から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数が最も多いMSGサーバ21と接続するオペレータシステム3で、外線端末6と接続していない待機状態の時間が最も長いオペレータシステム3を選択する方法が挙げられる。
【0095】
以下では、ステップS1105におけるオペレータシステム3を選択する処理で、MSGサーバ21aに所属するオペレータシステム3が選択されたとして説明する。
【0096】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、ステップS1104の検索処理で該当したMSGサーバ21から、ステップS1105で選択したオペレータシステム3の移動先となるMSGサーバ21を選択する処理を行う(S1106)。
【0097】
ここでのMSGサーバ21を選択する処理方法として、例えば、ステップS1103の検索処理で該当したMSGサーバ21の中から、前記(1)式によって求められる余剰オペレータ数が最も少ないMSGサーバ21を選択する方法が挙げられる。
【0098】
以下では、ステップS1106におけるMSGサーバ21を選択する処理で、MSGサーバ21bが選択されたとして説明する。
【0099】
以上により、ステップS1002の接続変更オペレータ検索処理(図11)は終了し、以降、コールセンタサーバシステム2は、ステップS1105の処理で選択したMSGサーバ21aに接続するオペレータシステム3をステップS1106で選択したMSGサーバ21bへ接続先を変更するための動作を行う。
【0100】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21aへ該当するオペレータ電話機の音声パスを切断する指示の通知を行う(S1003)。
【0101】
これにより、MSGサーバ21aは、呼制御処理部21eにより、該当するオペレータ電話機32との音声パス接続を解除し(S1004)、CMサーバ22に対して切断要求を通知する(S1005)。
【0102】
切断要求が通知されたCMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、オペレータPC31へ接続先のMSGサーバ21がMSGサーバ21aからMSGサーバ21bへ変更になる旨の通知を行う(S1006)。また、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより該当するオペレータ電話機32へ音声パスの切断要求を通知する(S1007)。
【0103】
これにより、オペレータ電話機32は、音声パスを切断し、切断完了をCMサーバ22に通知する(S1008)。
【0104】
切断完了が通知されたCMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21aへ該当するオペレータ電話機32の音声パスの切断が完了した旨を通知する(S1009)。また、CMサーバ22は、RMサーバ23に対してMSGサーバ接続管理情報更新を要求し、RMサーバ23は、CMサーバ22の通知の内容に基づいて、データベース部23bにより、MSGサーバ接続管理情報23cを更新する(S1010)。この更新では、RMサーバ23は、MSGサーバ接続管理情報23cのうちMSGサーバ情報301がMSGサーバ21aに該当するオペレータシステム接続数302をX+1から1減算しXに更新し、MSGサーバ情報301がMSGサーバ21bに該当するオペレータシステム接続数302をYに1加算しY+1に更新する。
【0105】
CMサーバ22は、オペレータシステムログオン処理部22bにより、MSGサーバ21bへ該当するオペレータシステム3をログオンさせるよう要求する通知を行う(S1011)。
【0106】
この要求が与えられたMSGサーバ21bは、呼制御処理部22jにより、CMサーバ22へ該当するオペレータ電話機32の発信要求を通知し(S1012)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、該当するオペレータ電話機32へ発信要求を通知する(S1013)。
【0107】
これにより、該当するオペレータ電話機32は、CMサーバ22に対して発信応答を通知し(S1014)、CMサーバ22は、呼制御処理部22cにより、MSGサーバ21bへ応答を通知する(S1015)。
【0108】
応答通知を受信したMSGサーバ21bは、CMサーバ22へログオン完了を通知し(S1016)、これにより、MSGサーバ21bとオペレータ電話機32の間で音声パスが確立する(S1017)。
【0109】
CMサーバ22は、RMサーバ23に対してオペレータシステム接続管理情報更新要求を通知し、RMサーバ23は、CMサーバ22からの通知の内容に基づき、データベース部23bにより、オペレータシステム接続管理情報23dを更新する(S1018)。このときの更新では、RMサーバ23は、該当する接続先MSGサーバ情報402の情報をMSGサーバ21bのIPアドレス又はコンピュータ名称に更新する。
【0110】
CMサーバ22は、オペレータPC31に接続先変更完了を通知し(S1019)、該当オペレータシステム3の接続先MSGサーバ21の変更処理が完了する。
【0111】
以降、IPコールセンタシステム1は、ステップS1002からステップS1019までの動作を繰り返し行う。
【0112】
(B−2)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態では、PD業務等を行うとき、MSGサーバ21が複数ある場合は、各MSGサーバ21について該当するオペレータシステム接続数302と外線応答数502を参照し、外線応答数502が所定数よりも少ないMSGサーバ21から所定数よりも多いMSGサーバ21へオペレータシステム3の接続先を自動的に変更させることができる。
【0113】
これを繰り返すことにより、それぞれのMSGサーバ21に接続する外線端末6の数に応じて、動的に接続させるオペレータ電話機32の数を調節することができるので、特定のMSGサーバ21において接続するオペレータ電話機32の不足による、外線端末6とオペレータ電話機32の間での音声パス確立の長時間化を緩和することができる。
【0114】
(C)他の実施形態
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、さらに、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
【0115】
(C−1)第1の実施形態のIPコールセンタシステムと第2の実施形態のIPコールセンタシステムの構成を組み合わせて実施しても良い。
【0116】
これにより、オペレータシステム3がログオン処理を開始する際には、それぞれのMSGサーバ21へ大きな偏りなくオペレータ電話機32を割り当てて接続させ、ログオン処理が完了した後には、各MSGサーバ21の外線端末6との接続数に応じて動的にオペレータ電話機32を割り当てて接続させることができる。
【0117】
(C−2)第1の実施形態及び第2の実施形態はIPコールセンタシステムにおけるPD業務に関する実施形態であったが、同様の動作を他の業務、例えば、顧客から電話注文を受けるなどのインバウンド業務に使用しても良い。
【0118】
従来のIPコールセンタシステムにおけるインバウンド業務については、外線端末6からの通話がMSGサーバ21に着信してから、CMサーバ22が特定のオペレータシステム3を選択しSIP等の呼制御プロトコルにより、MSGサーバ21とオペレータ電話機32の音声パスを確立して初めて通話が可能となるため、着信してから外線端末6とオペレータ電話機32の間で音声パスが確立するまで長い時間がかかる。
【0119】
一方、本発明によるIPコールセンタシステムの技術思想を適用すれば、予め各MSGサーバ21に大きな偏りがない等の適当な数のオペレータ電話機32を接続させ、外線端末6からの通話がMSGサーバ21に着信してから、MSGサーバ21の内部でスイッチする動作をさせるだけで、外線端末6とオペレータ電話機32の間で音声パスを確立することができる。
【0120】
(C−3)第1の実施形態では、IPコールセンタシステム1においては、接続先MSGサーバ21が複数ある場合は、オペレータシステム接続数302を参照し、一番オペレータシステム接続数302の値が小さいMSGサーバ21とオペレータ電話機の間で音声パスを確立させている。
【0121】
ここで、オペレータ電話機32の接続先のMSGサーバ21の選択条件として第2の実施形態と同様に、外線応答数502が所定数よりも多いMSGサーバ21や、最も外線応答数502が多いMSGサーバ21と接続させても良い。
【0122】
(C−4)第2の実施形態では、IPコールセンタシステム1においては、MSGサーバ21が複数ある場合は、各MSGサーバ21についてオペレータシステム接続数302と外線応答数502を参照し、外線応答数502が所定数よりも少ないMSGサーバ21から所定数よりも多いMSGサーバ21へオペレータシステム3の接続先を自動的に変更させている。
【0123】
ここで、オペレータシステム3のログオン変更先のMSGサーバ21の選択条件として、第1の実施形態と同様に、一番オペレータシステム接続数302が最も少ないMSGサーバ21を選択して接続させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】第1の実施形態のIPコールセンタシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のオペレータシステムの機能的構成の例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態のMSGサーバ接続管理情報のテーブル構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態のオペレータシステム接続管理情報のテーブル構成を示す図である。
【図5】第1の実施形態のMSGサーバ外線応答情報のテーブル構成を示す図である。
【図6】第1の実施形態のPD業務用ID情報のテーブル構成を示す図である。
【図7】第1の実施形態のオペレータシステムのログイン処理の動作を示すシーケンス図である。
【図8】第1の実施形態のオペレータシステムのログオフ処理の動作を示すシーケンス図である。
【図9】第1の実施形態のPD業務処理の動作を示すシーケンス図である。
【図10】第2の実施形態のオペレータシステムを別のMSGサーバに接続変更する動作を示すシーケンス図である。
【図11】第2の実施形態の接続先を変更するオペレータシステムを検索する動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0125】
1…IPコールセンタシステム、2…コールセンタサーバシステム、3…オペレータシステム、5…電話網/IP網、6…外線端末、21…MSGサーバ、22…CMサーバ、23…RMサーバ、23b…データベース部、31…オペレータPC、32…オペレータ電話機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータによる操作信号を取り込む操作入力手段と、外線端末側との音声パスを接続するパス接続手段とを有する複数のオペレータシステムと、
割り当てられたいずれかの上記オペレータシステムといずれかの外線端末との音声パスを確立又は切断する外線接続・切断手段と、外線端末と非接続状態にあっても割り当てられた上記オペレータシステムとのIPパケットによる音声パスを継続して確立させておくオペレータシステム継続接続手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、
上記オペレータシステムと上記ゲートウェイサーバとの接続状況の情報を記憶しているデータベースと、
上記データベースに記憶されている接続状況情報に基づき、継続して音声パスを接続させておく上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムを通知するオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段を有する、上記各ゲートウェイサーバ及び上記各オペレータシステムとIPパケットによって通信する呼制御サーバと
を有することを特徴とするIPコールセンタシステム。
【請求項2】
上記オペレータシステムは、上記操作入力手段におけるログオン操作による信号入力を契機として、上記呼制御サーバへログオン動作開始の指示信号を送信するログオン開始指示手段を有し、
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、上記ログオン開始指示手段による指示信号の受信を契機に動作し、
上記オペレータシステム継続接続手段は、上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段により通知された上記オペレータシステムとの間のIPパケットによる音声パスを継続して確立させる
ことを特徴とする請求項1に記載のIPコールセンタシステム。
【請求項3】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、組み合わせる上記ゲートウェイサーバとして、上記オペレータシステムと音声パス接続をしている数が最も少ない上記ゲートウェイサーバを選択することを特徴とする請求項2に記載のIPコールセンタシステム。
【請求項4】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、所定の時間間隔で繰り返し動作し、
上記オペレータシステム継続接続手段は、上記呼制御サーバからのオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段による通知に基づき、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムの組み合わせに音声パス接続を変更する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のIPコールセンタシステム。
【請求項5】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、所定数以上の上記オペレータシステムと音声パスを接続している上記ゲートウェイサーバと、所定数以下のオペレータシステムとしか音声パスを接続していない上記ゲートウェイサーバと音声パスを接続している上記オペレータシステムを組み合わせとして決定することを特徴とする請求項4に記載のIPコールセンタシステム。
【請求項1】
オペレータによる操作信号を取り込む操作入力手段と、外線端末側との音声パスを接続するパス接続手段とを有する複数のオペレータシステムと、
割り当てられたいずれかの上記オペレータシステムといずれかの外線端末との音声パスを確立又は切断する外線接続・切断手段と、外線端末と非接続状態にあっても割り当てられた上記オペレータシステムとのIPパケットによる音声パスを継続して確立させておくオペレータシステム継続接続手段とを有する複数のゲートウェイサーバと、
上記オペレータシステムと上記ゲートウェイサーバとの接続状況の情報を記憶しているデータベースと、
上記データベースに記憶されている接続状況情報に基づき、継続して音声パスを接続させておく上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムとの組み合わせを自動的に決定し、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムを通知するオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段を有する、上記各ゲートウェイサーバ及び上記各オペレータシステムとIPパケットによって通信する呼制御サーバと
を有することを特徴とするIPコールセンタシステム。
【請求項2】
上記オペレータシステムは、上記操作入力手段におけるログオン操作による信号入力を契機として、上記呼制御サーバへログオン動作開始の指示信号を送信するログオン開始指示手段を有し、
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、上記ログオン開始指示手段による指示信号の受信を契機に動作し、
上記オペレータシステム継続接続手段は、上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段により通知された上記オペレータシステムとの間のIPパケットによる音声パスを継続して確立させる
ことを特徴とする請求項1に記載のIPコールセンタシステム。
【請求項3】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、組み合わせる上記ゲートウェイサーバとして、上記オペレータシステムと音声パス接続をしている数が最も少ない上記ゲートウェイサーバを選択することを特徴とする請求項2に記載のIPコールセンタシステム。
【請求項4】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、所定の時間間隔で繰り返し動作し、
上記オペレータシステム継続接続手段は、上記呼制御サーバからのオペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段による通知に基づき、決定した上記ゲートウェイサーバと上記オペレータシステムの組み合わせに音声パス接続を変更する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のIPコールセンタシステム。
【請求項5】
上記オペレータシステム収容ゲートウェイ決定手段は、所定数以上の上記オペレータシステムと音声パスを接続している上記ゲートウェイサーバと、所定数以下のオペレータシステムとしか音声パスを接続していない上記ゲートウェイサーバと音声パスを接続している上記オペレータシステムを組み合わせとして決定することを特徴とする請求項4に記載のIPコールセンタシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−131416(P2008−131416A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314995(P2006−314995)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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