説明

LPガス供給装置

【課題】省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することが可能なLPガス供給装置を提供する。
【解決手段】LPガス供給装置1は、複数のLPガス容器からのLPガス供給の優先方向を判別する連結管式高圧ホース52と、連結管式高圧ホース52から供給されたLPガスを減圧する圧力調整器10と、圧力調整器10にて減圧されたLPガスの流量を積算表示するガスメータ20と、圧力調整器10とガスメータ20とを一体に保持してユニット化する取付部材30とを備える。また、LPガス供給装置1は、取付部材30と共に圧力調整器10及びガスメータ20を収納してケーシングを構成する樹脂カバー70と、所定濃度以上のLPガスが検出された場合に警報を発するガス検知器40と、を備え、ガス検知器40は、ケーシング内に収納されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LPガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LPガス容器内のガスを需要者側に供給するLPガス供給装置は、LPガス容器と、高圧ホースと、圧力調整器と、中間ガス栓と、立上り配管と、ガスメータとを備えている。この装置において、LPガス容器内のガスは、高圧ホースを介して圧力調整器に供給され、圧力調整器において減圧される。圧力調整器にて減圧されたガスは、中間ガス栓の開放時において立上り配管を介してガスメータに至り、ガスメータにおいて流量が積算された後に需要者に供給される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−89827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のLPガス供給装置では、高圧ホースと、圧力調整器と、中間ガス栓と、立上り配管と、ガスメータとが相対位置関係の制約を受けて個別配置されるため、充分に広い設備スペースが必要である。さらに、これら個別の設備機器の耐用年数が異なることから、個別設備機器の交換にあたっては個々に行わなければならず、交換作業も手間となってしまう。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することが可能なLPガス供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のLPガス供給装置は、複数のLPガス容器からのLPガス供給の優先方向を判別する連結管式高圧ホースと、連結管式高圧ホースから供給されたLPガスを減圧する圧力調整器と、圧力調整器にて減圧されたLPガスの流量を積算表示するガスメータと、圧力調整器とガスメータとを一体に保持してユニット化する取付部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このLPガス供給装置によれば、圧力調整器とガスメータとは、取付部材により一体に保持されてユニット化されているため、圧力調整器とガスメータとを個別に設置する場合と比較してユニット化されている分、立上り配管等の設置スペースを取ることがなく、省スペース化を図ることができる。また、ユニット化されていることから、圧力調整器やガスメータの交換作業にあたっては、取付部材ごと交換してしまえばよく、両者を個別の時期に夫々に交換する場合と比較して交換作業の手間が大巾に軽減され、省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することができる。
【0008】
また、本発明のLPガス供給装置において、取付部材と共に圧力調整器及びガスメータを収納してケーシングを構成する樹脂カバーと、所定濃度以上のLPガスが検出された場合に警報を発するガス検知器と、を備え、ガス検知器は、ケーシング内に収納されていることが好ましい。
【0009】
このLPガス供給装置によれば、取付部材と樹脂カバーとによりケーシングが構成され、ガス検知器がケーシング内に収納されているため、仮に、圧力調整器やガスメータ又はこれらを接続する接続配管等からガス漏れが発生していたとしても、ガス検知器によりガス漏れを発見することができる。特に、取付部材と樹脂カバーとによりケーシングを構成しているため、漏れたガスは容易に拡散せず、ガス検知器により検知され易くなる。これにより、ガス漏れを正確に把握することができる。
【0010】
また、本発明のLPガス供給装置において、基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部をさらに備え、連結管式高圧ホースは、LPガス容器からのLPガスを高圧ホース及びホース継手を介して受け入れると共に、ホース継手が接続される端部において周状に伸びる溝が形成され、当該溝に足部の少なくとも1本が嵌ると共に、他の足部がホース継手を締め付けることが好ましい。
【0011】
また、本発明のLPガス供給装置において、連結管式高圧ホースと圧力調整器との間に介在される減圧機構アッシーと、基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部材と、をさらに備え、連結管式高圧ホース、減圧機構アッシー、及び圧力調整器には、それぞれ周状に伸びる溝が形成され、当該溝に足部が少なくとも1本ずつ嵌ることが好ましい。
【0012】
また、本発明のLPガス供給装置において、圧力調整器とガスメータとの間に介在されるユニオンツバと、基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部材と、をさらに備え、圧力調整器には、周状に伸びる溝が形成され、当該溝に足部が少なくとも1本嵌ると共に、ユニオンツバには、段差部が形成され、他の足部が段差部に引っ掛かり、ユニオンツバとガスメータとはナット締めにより結合されていることが好ましい。
【0013】
これらLPガス供給装置によれば、配管や設備機器等の接続箇所において螺子が使用されることなく、施工作業者による螺子締付け過ぎなどのミスによる配管や設備機器等の経時破損の可能性を低減させることができる。特に、ここ数年のLPガス事故件数は、年間200件強の高止まり状態にあり、LPガス供給装置の接続箇所(高圧ホース前後の接合・立上り管の接合等)でのガス漏れ等による事故の割合が高いと言えるが、このガス漏れ等による事故の割合の低減に貢献することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することが可能なLPガス供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るLPガス供給装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したLPガス供給装置の詳細を示す分解斜視図である。
【図3】図2に示したセット金具のクリップ部を示す拡大図である。
【図4】図2に示した連結管式高圧ホースの概略を示す上面図である。
【図5】図2に示した第1クリップ部材の詳細を示す拡大図である。
【図6】図2に示した第2クリップ部材の詳細を示す拡大図である。
【図7】図2に示したユニオンツバ57の接続状態を示す断面図である。
【図8】図2に示した減圧機構アッシーの接続構造及び内部構造の詳細を示す断面図である。
【図9】図1に示した圧力調整器の詳細を示す第1の断面図である。
【図10】図1に示した圧力調整器の詳細を示す第2の断面図である。
【図11】図1に示したLPガス供給装置の構成を示す斜視図であって、LPガス供給装置の後方側からの斜視を示している。
【図12】ガス濃度とガス漏れ発生からの時間との関係を示す図である。
【図13】安全弁の正常時及び異常時の動作状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず、本発明の実施形態に係るLPガス供給装置を説明する。図1は、本実施形態に係るLPガス供給装置の構成を示す斜視図である。図1に示すように、LPガス供給装置1は、概略的に圧力調整器10と、ガスメータ20と、取付部材30と、ガス検知器40と、連結管式高圧ホース(後述する図2の符号52参照)とを備えている。
【0017】
圧力調整器10は、複数のLPガス容器からLPガスを導入し、これを減圧してガスメータ20に供給するものである。本実施形態において圧力調整器10は二段減圧式の圧力調整器である。なお、圧力調整器10は自動切替調整器であってもよい。ガスメータ20は、需要者側において使用されるLPガスの流量を計測し、積算して表示するものである。また、ガスメータ20は、流量を積算したLPガスを出口配管21を通じて需要者側に供給する。なお、本実施形態においてガスメータ20は、例えばマイコンガスメータである。
【0018】
取付部材30は、圧力調整器10とガスメータ20とを一体に保持してユニット化するものである。この取付部材30は金属板を型抜き、折り加工及び溶接等することにより構成されるものであり、略L字状の金属板と2枚の側壁となる金属板とによって略半箱型形状となっている。ガス検知器40は、所定濃度以上のLPガスを検出した場合に警報を発するものである。このガス検知器40は、所定濃度以上のLPガスを検出した場合に、警報音を発したり、通信回線等を通じてガス管理センター等に通報したりする。
【0019】
このように、圧力調整器10とガスメータ20とは、取付部材30により一体に保持されてユニット化されているため、圧力調整器10とガスメータ20とを個別に設置する場合と比較してユニット化されている分、立上り配管等の設置スペースを取ることがなく、省スペース化を図ることができる。また、ユニット化されていることから、圧力調整器10やガスメータ20の交換作業にあたっては、取付部材30ごと交換してしまえばよく、両者を個別に交換する場合と比較して交換作業の手間が軽減される。以下、各部構成について詳細に説明する。
【0020】
図2は、図1に示したLPガス供給装置1の詳細を示す分解斜視図である。図2に示すように、LPガス供給装置1は、上記構成に加えて、複数(2本)の高圧ホース51、連結管式高圧ホース52、セット金具53を備えている。高圧ホース51は、例えば高圧に耐え得るゴムホースにより構成され、それぞれがLPガス容器に接続されている。
【0021】
連結管式高圧ホース52は、複数(2つ)のLPガス容器のうち原則として一方を選択し、選択したLPガス容器から高圧ホース51及びホース継手51aを介して流れてくる高圧ガスを下流側に流すものである。この連結管式高圧ホース52は、選択したLPガス容器側の圧力低下に伴い、反対側のLPガス容器からガスを下流側に流すことにより、高圧ガス供給を持続可能となっている。この連結管式高圧ホース52は、断面が円形、且つ、平面視した場合に略T字形状に形成されており、T字の上辺部が後方に向き、T字の下端部が前方に向くように配置されている。また、連結管式高圧ホース52は、T字上辺の両端部にホース継手51aが接続されて高圧ガスを導入するようになっており、T字の下端部から高圧ガスを排出する構成となっている。
【0022】
また、取付部材30は後方面から立ち上がる2つの立片31が形成されている。2つの立片31は、前方側が略円形に切り取られており、この円形部に連結管式高圧ホース52のT字上辺部が嵌る構成となっている。さらに、連結管式高圧ホース52は、T字上辺の両端部それぞれに周状に伸びる2本の溝52aが形成されている。加えて、連結管式高圧ホース52は、T字下端部に周状に伸びる1本の溝52aが形成されている。
【0023】
セット金具53は、平板部(基部)53aと、平板部53aの両端に形成されたクリップ部53bとから構成された金属部材である。クリップ部53bは、略半円形に構成されており、平板部53aを支点として片持ち状に撓む構成となっている。
【0024】
図3は、図2に示したセット金具53のクリップ部53bを示す拡大図である。図3に示すように、クリップ部53bは、平板部53aからの延びる3本の足部53b1を、平板部53aの両側にそれぞれ有しており、3本の足部53b1の先端は連結部53b2により連結されている。このため、クリップ部53bは、3本の足部53b1の間に2つの空隙Sを有することとなる。
【0025】
再度図2を参照する。図2に示すようにセット金具53は、連結管式高圧ホース52に取り付けられて、ホース継手51aが連結管式高圧ホース52から抜けてしまう事態を防止する。
【0026】
図4は、図2に示した連結管式高圧ホース52の概略を示す上面図である。図4に示すように、連結管式高圧ホース52はT字両端部にそれぞれ1本の溝52aが形成されている。セット金具53のクリップ部53bは、上記したように2本の足部53b1を有しており、2本の足部53b1のうち1本が溝52aに嵌ると共に、残り1本の足部53b1はホース継手51aを挟み込む。これにより、高圧ホース51が連結管式高圧ホース52から抜けてしまう事態が防止されている。特に、クリップ53bは、連結管式高圧ホース52にセットした状態においてやや双方の2本の足部53b1が離れる方向に力が加わっており、セットした状態においては双方の2本の足部53b1が元の位置に復帰しようとして連結管式高圧ホース52を締め付けることとなる。これにより、高圧ホース51が連結管式高圧ホース52から抜けてしまう事態を一層防止することとなる。
【0027】
再度、図2を参照する。図2に示すように、連結管式高圧ホース52はT字中央部にネジ穴52bが形成され、セット金具53は平板部53aに貫通孔53cが形成されている。また、連結管式高圧ホース52とセット金具53とは、貫通孔53cを介してネジ穴52bに螺子54が挿入されることにより、固定的に結合されることとなる。
【0028】
また、LPガス供給装置1は、連結管式高圧ホース52の下流側と圧力調整器10の上流側との間に減圧機構アッシー55と第1クリップ部材56とを備えている。
【0029】
減圧機構アッシー55は、連結管式高圧ホース52からの高圧ガスを圧力調整器10に導くための流路であり、図2に示すように略円筒形状となっている。また、減圧機構アッシー55は円筒中央部に他の部位よりも径が大きい拡径部を有しており、拡径部に周状に伸びる1本の溝55aが形成されている。さらに、圧力調整器10のガス入口流路には周状に伸びる1本の溝10aが形成されている。
【0030】
第1クリップ部材56は、セット金具53のクリップ部53bと同様に、連結管式高圧ホース52、減圧機構アッシー55、及び圧力調整器10を結合させるための金属部材である。
【0031】
図5は、図2に示した第1クリップ部材56の詳細を示す拡大図である。図5に示すように、第1クリップ部材56は、セット金具53のクリップ部53bと同様の構成を有しており、平板部53aに代えて断面U字状の基部56cを有している。基部56cのU字それぞれの先端部からは3本の足部56aが延びており、3本の足部56aの先端は連結部56bによって連結されている。また、3本の足部56aそれぞれの間には、空隙Sが形成されている。
【0032】
ここで、図4を参照する。図4に示すように、連結管式高圧ホース52はT字下端部に1本の溝52aが形成されており、減圧機構アッシー55は拡径部に1本の溝55aが形成されている。さらに、圧力調整器10のガス入口流路には1本の溝10aが形成されている。第1クリップ部材56のそれぞれの足部56aは、これら溝52a,55a,10aに嵌り込むようになっている。これにより、連結管式高圧ホース52から圧力調整器10までの結合が保たれることとなる。なお、第1クリップ部材56はクリップ53bと同様に、双方の3本の足部56aが元の位置に復帰しようとして連結管式高圧ホース52等を締め付けることとなり、連結管式高圧ホース52等が抜けてしまう事態を一層防止することとなる。
【0033】
再度図2を参照する。図2に示すように、圧力調整器10は、LPガス供給装置1の後方側に設けられる連結管式高圧ホース52及び減圧機構アッシー55を通じて高圧ガスを導入して減圧し、圧力調整器10の下方に位置するガス出口流路からガスメータ20にLPガスを供給する。なお、圧力調整器10のガス出口流路には、周状に1本の溝10bが形成されている。
【0034】
ここで、LPガス供給装置1は、圧力調整器10とガスメータ20との間にユニオンツバ57と、第2クリップ部材58とを有している。ユニオンツバ57は、略円筒状の部材であって圧力調整器10とガスメータ20との接続部としての機能を有する。また、ユニオンツバ57は、他の部位よりも拡径された第1拡径部57aと第2拡径部57bとが形成されている。
【0035】
第2クリップ部材58は、第1クリップ部材56と同様の部材であって、第1クリップ部材56とは足部の数が異なる構造となっている。図6は、図2に示した第1クリップ部材56の詳細を示す拡大図である。図6に示すように、第2クリップ部材58は、セット金具53のクリップ部53bと同様の構成を有しており、平板部53aに代えて断面U字状の基部58cを有している。基部58cのU字それぞれの先端部からは2本の足部58aが延びており、2本の足部58aの先端は連結部58bによって連結されている。また、2本の足部58aの間には、空隙Sが形成されている。
【0036】
再度、図2を参照する。上記したように、圧力調整器10のガス出口流路には、周状に1本の溝10bが形成されている。また、ユニオンツバ57は、第1拡径部57aを有している。第2クリップ部材58の足部58aは、ガス出口流路の溝10bに嵌る共に、第1拡径部57aに引っ掛かるようになっている。これにより、圧力調整器10とユニオンツバ57との結合が保たれることとなる。なお、第2クリップ部材58はクリップ53bと同様に、双方の2本の足部58aが元の位置に復帰しようとしてユニオンツバ57等を締め付けることとなり、ユニオンツバ57が抜けてしまう事態を一層防止することとなる。
【0037】
詳細にユニオンツバ57は、圧力調整器10とガスメータ20とに以下のようにして結合されている。図7は、図2に示したユニオンツバ57の接続状態を示す断面図である。図7に示すように、ユニオンツバ57の圧力調整器10側には、周状に伸びる2本の溝57cを有しており、これら2本の溝57cには弾性部材からなるOリング59が嵌め込まれている。ここで、溝57cを2本設けて、Oリング59を2本併設することの目的は、構造的冗長性の確保の意味合いと、目的に応じてOリング59を使い分けることにある。図7の上方向に嵌合するOリング59は、LPガスに接触することから耐油性良好で永久歪みの少ない部材を優先活用し、図7の下方向に嵌合するOリング59は、外気に接触する可能性が高いことから耐候性良好で、万一、上方向のOリング59からのガス漏洩が発生しても下方向のOリング59で機密保持が可能となる構成である。これにより、弾性部材からなるOリング59が圧力調整器10のガス出口流路の内壁に密着して気密性が保たれている。
【0038】
一方、ユニオンツバ57とガスメータ20とは以下のように接続されている。まず、ユニオンツバ57とガスメータ20とはナット部材60により接続される。また、ユニオンツバ57の第2拡径部57bとガスメータ20のガス入口流路との間にはゴムパッキン61が介装されており、これにより、気密性が保たれている。さらに、ナット部材60は内側面に凹部60aを有しており、この凹部60aに第2拡径部57bとゴムパッキン61が嵌り込む構成となっている。これにより、ユニオンツバ57はガスメータ20からの抜けが防止されると共に、気密性が保たれることとなる。
【0039】
なお、図2において図示を省略するが、ガスメータ20のガス出口流路についても、ユニオンツバ57の下方側(ガスメータ20側)と同様の構成により、気密性が保たれると共に、配管抜けが防止されている。
【0040】
ここで、減圧機構アッシー55の接続構造及び内部構造の詳細を説明する。図8は、図2に示した減圧機構アッシー55の接続構造及び内部構造の詳細を示す断面図である。
【0041】
上記したように、減圧機構アッシー55は溝55aを有し、この溝55aが連結管式高圧ホース52の溝52aと圧力調整器10の溝10aと共に第1クリップ部材56により留められて抜けが防止されている。
【0042】
また、図8に示すように、減圧機構アッシー55は後方側において周状に伸びる2本の溝55bを有しており、この溝55bに弾性部材からなるOリング62が嵌められている。これにより、弾性部材からなるOリング62が連結管式高圧ホース52の内周壁に密着することにより気密性が保たれている。
【0043】
同様に減圧機構アッシー55は前方側において周状に伸びる2本の溝55cを有しており、この溝55cに弾性部材からなるOリング63が嵌められている。これにより、弾性部材からなるOリング63が圧力調整器10のガス入口流路の内周壁に密着することにより気密性が保たれている。ここで溝55b及び55cを夫々2本設けて、Oリング62及び63を夫々2本併設することの目的は、上記の通り、構造的冗長性の確保の意味合いと目的に応じOリングの使い分けにある。図8の外側方向に勘合するOリング62及び63は、LPガスに接触することから耐油性良好で永久歪みの少ない部材を優先活用し、図8の内側方向に勘合するOリング62及び63は、外気に接触する可能性が高いことから耐候性良好で、万一、外側方向Oリングからのガス漏洩が発生しても内側方向のOリングで気密保持が可能となる構成である。
【0044】
さらに、減圧機構アッシー55は、内部に弁抑えスプリング55d、中圧弁アッシー55e、中圧ケース55f、動作棒55gを備えている。弁抑えスプリング55dは、減圧機構アッシー55の後方側から中圧弁アッシー55を前方側に付勢するスプリングである。中圧弁アッシー55eは、前方に弾性部材55e1を有し、後方から弁抑えスプリング55dにより付勢されることによって前方に設けられる中圧ケース55fに密着する構造となっている。
【0045】
中圧ケース55fは、減圧機構アッシー55の内部に配置される略円筒状の部材であって、他の部位と同様にOリング55f1によって減圧機構アッシー55の内周壁に密着状態で配置されている。この場合には、Oリング55f1を2本設ける目的は、構造的冗長性の確保のみの意味合いである。動作棒55gは、一端が中圧弁アッシー55eに接続され、他端が圧力調整器10内に配置される棒状の部材である。
【0046】
ここで、圧力調整器10は、内部の圧力が低下すると動作棒55gを後方に押し込むようになっている。そして、動作棒55gが弁抑えスプリング55dの付勢力に抗して中圧弁アッシー55eを後方に移動させる。このため、連結管式高圧ホース52からの高圧ガスは、圧力調整器10の内部圧力が低下する毎に、減圧機構アッシー55を介して圧力調整器10内に導入されることとなる。
【0047】
次に、圧力調整器10の内部構造について説明する。図9は、図1に示した圧力調整器10の詳細を示す第1の断面図であり、図10は、図1に示した圧力調整器10の詳細を示す第2の断面図である。なお、図9は、減圧機構アッシー52を通過するように前後方向に圧力調整器10を切断したときの断面を示し、図10は、圧力調整器10を左右方向に切断したときの断面を示している。
【0048】
図9及び図10に示すように、圧力調整器10は、下部ハウジング11と上部ハウジング12とを備え、これらが組み付けられることによりハウジングが形成されている。下部ハウジング11には、ガス入口流路11aと、ガス出口流路11bが形成されている。ガス入口流路11aは、減圧機構アッシー55に接続され、減圧機構アッシー55からの高圧ガスを導入する流路である。ガス出口流路11bは、ガス入口流路11aに対して直交する方向に形成され、圧力調整器10にて減圧された燃料ガスを例えばガスメータ20に供給するための流路である。
【0049】
この圧力調整器1は、ガス入口流路11aから導入される例えば0.1〜1.56MPaの高圧ガスを、0.06MPa程度に減圧する中圧減圧部13と、それをさらに2.55〜3.3kPa程度に減圧する低圧減圧部14とを備えている。
【0050】
中圧減圧部13は、中圧減圧室13aと、大気圧室13bと、中圧スプリング13cと、中圧ダイヤフラム受板13dと、中圧ダイヤフラム13eと、軸受部材13fと、軸芯部13gとを備えている。
【0051】
中圧減圧室13aは、下部ハウジング11と上部ハウジング12との間に形成され、ガス入口流路11aから導入された高圧ガスを一時的に保持する部位である。大気圧室13bは、外部と連通することにより内部が大気圧となる部位である。なお、図9及び図10において大気圧室13bの外部との連通については図示を省略している。
【0052】
中圧ダイヤフラム13eは、周縁が下部ハウジング11と上部ハウジング12との間に挟持固定されており、中圧減圧室13aと大気圧室13bとを気密に隔てている。また、中圧ダイヤフラム13eは、中圧ダイヤフラム受板13dを介して中圧スプリング13cにより中圧減圧室13a側に付勢されている。
【0053】
軸受部材13fは、中圧ダイヤフラム13eの軸心部に同軸的に固定されるものである。軸部13gは、軸受部材13fに挿入される部材であって、中圧減圧室13a内のガス圧力の変動に伴って、中圧ダイヤフラム13eと共に軸方向に移動する。
【0054】
さらに、中圧減圧部13は、ガス導入制御竿13hと、ドレン溜り構造13iとを備えている。ガス導入制御竿13hは、一端が軸部13gの先端に接すると共に他端が動作棒55gの先端に接するようになっている。より詳細にガス導入制御竿13hは略L字形状の金属部材であって、L字の折り部位を中心に回動する構造となっている。
【0055】
このため、中圧減圧室13aの圧力が低くなると中圧スプリング13cの付勢力により中圧ダイヤフラム13eが中圧減圧室13a側に移動することとなる。これにより、ガス導入制御竿13hが図9において反時計回りに回動して動作棒55gを減圧機構アッシー55側に押し込むこととなり、減圧機構アッシー55からの高圧ガスが圧力調整器10に流入することとなる。
【0056】
また、減圧機構アッシー55から高圧ガスが流入することにより、中圧減圧室13aの圧力が高まる。これにより、中圧スプリング13cの付勢力に抗して中圧ダイヤフラム13eが大気圧室13b側に移動する。この際、ガス導入制御竿13hが図9において時計回りに回動すると共に動作棒55gが図中左方向に移動する。よって、圧力調整器10には高圧ガスの流入が制御される。
【0057】
また、低圧減圧部14は、低圧減圧室14aと、大気圧室14bと、低圧スプリング14cと、低圧ダイヤフラム受板14dと、低圧ダイヤフラム14eと、作動桿14fと、スプリング受け座金14gと、安全弁調整スプリング14hと、開閉用レバー14iと、ピン14jと、低圧弁14kと、ノズル部14lと、安全弁の弁体14mと、通気孔14nとを備えている。
【0058】
低圧減圧室14aは、下部ハウジング11と上部ハウジング12との間に形成され、中圧減圧部13から導入された中圧ガスを一時的に保持する部位である。大気圧室14bは、外部と連通することにより内部が大気圧となる部位である。
【0059】
低圧ダイヤフラム14eは、周縁が下部ハウジング11と上部ハウジング12との間に挟持固定されており、低圧減圧室14aと大気圧室14bとを気密に隔てている。また、低圧ダイヤフラム14eは、低圧ダイヤフラム受板14dを介して低圧スプリング14cにより低圧減圧室14a側に付勢されている。
【0060】
作動桿14fは、低圧ダイヤフラム14eの中心を軸方向に貫通して設けられる部材であって、その低圧減圧室14a側先端には開閉用レバー14iが設けられている。開閉用レバー14iの先端(作動棹14fの反対側先端)には、ピン14jが設けられている。このため、開閉用レバー14iは、ピン14jを中心に回動可能となっている。
【0061】
ここで、低圧減圧部14においては、消費者側でガスが使用されることにより、低圧減圧室14aの圧力が減圧する。これにより、低圧スプリング14cの付勢力により低圧ダイヤフラム14eが下部ハウジング11側に変位する。そして、開閉用レバー14iがピン14jを支点として図中反時計方向に回動する。この回動により、低圧弁14kが図中右方向に移動して、低圧ノズル14lを開放する。これにより、中圧減圧室14a側のガスが、ガス出口流路11b側に流れる。
【0062】
一方、低圧減圧室14aの圧力が上昇すると、低圧スプリング14cの付勢力に抗して、低圧ダイヤフラム14eが上部ハウジング12側へ変位し、低圧弁14kが図中左方向へ移動する。これにより、低圧ノズル14lの流路が閉じられ、低圧減圧室14aへのガスの流入を制御する。その後、消費者側でガスが使用されると、低圧減圧室14aの圧力が減圧して、上記動作を繰り返すこととなる。
【0063】
なお、低圧減圧室14aの圧力が所定の圧力を越えて異常に高くなった場合には、低圧ダイヤフラム14eのそれ以上の移動が安全弁調整スプリング14hによって阻止され、安全弁の弁体14mが開き、低圧減圧室14a内のガスを大気圧室14b、通気孔14nを介して外部に逃がすこととなる。
【0064】
再度図2を参照する。図2に示すように、取付部材30は、略L字状をなす金属板の端部に4つの取付孔32が形成されている。この取付孔32を介してボルト等により壁面に取付部材30を取り付けることで、LPガス供給装置1が壁面等に設置されることとなる。
【0065】
また、取付部材30は、略L字状をなす金属板の下方側から螺子59を挿通可能となっており、この螺子59を締めることによりガスメータ20が取付部材30に固定される。
【0066】
図11は、図1に示したLPガス供給装置1の構成を示す斜視図であって、LPガス供給装置1の後方側からの斜視を示している。図11に示すように、LPガス供給装置1は樹脂カバー70を備えている。樹脂カバー70は、LPガス供給装置1の前方面を覆う断面略L字状の樹脂板と、略L字状の樹脂板の双方側面に設けられる平面略J字状の樹脂板とからなっており、螺子71により取付部材30に螺子止めされている。このため、この樹脂カバー70は、取付部材30と共に圧力調整器10及びガスメータ20を収納したケーシングの役割を有することとなる。
【0067】
ここで、ガス検知器40は、取付部材30と樹脂カバー70とにより構成されるケーシング内に収納されている。このため、仮に、圧力調整器10やガスメータ20又はこれらを接続する接続配管等からガス漏れが発生していたとしても、ガス検知器40によりガス漏れを発見することができる。特に、取付部材30と樹脂カバー70とによりケーシングを構成しているため、漏れたガスは容易に拡散せず、ガス検知器40により検知され易くなる。
【0068】
また、取付部材30の後方面には2つの通気孔33が形成されている。また、取付部材30と樹脂カバー70とによってLPガス供給装置1の双方側面においても通気孔34が形成される。このため、LPガス供給装置1内においてガス漏れが発生したり、圧力調整器10の通気孔14nを介してLPガスが流出したりした場合には、通気孔33,34から外部にガスが排出されることとなる。これにより、漏れたガスがケーシング内に封入され続けることがなくガス検知器40による検知後には外部に排出されて、ガス漏れ異常の改善後においてもガス検知器40によりガス漏れと検知されてしまう事態を防止することとなる。
【0069】
なお、図1においてガス検知器40がLPガス供給装置1の上部に取り付けられる理由は、ガス漏れ時に内部対流が生じて、LPガスがLPガス供給装置1の上部を通じて流れる傾向にあるためである。
【0070】
次に、ガス検知器40の機能を説明する。図1に示したガス検知器40は、所定濃度以上のLPガスが検出された場合に警報を発する。この際、ガス検知器40のセンサ部は、あまりに高濃度のLPガスに曝されると故障してしまう。図12は、ガス濃度とガス漏れ発生からの時間との関係を示す図である。
【0071】
同じ量だけガス漏れが発生した場合であっても、通気孔33,34の大きさにより換気率が異なり、図12に示すように、換気率が低い場合にはLPガス供給装置1内のガス濃度が大きく上昇してしまう。このため、ガス検知器40が警報を発する閾値をはるかに超えるガス濃度となってしまうこともある。
【0072】
よって、本実施形態においてガス検知器40は、センサ部に対して間欠的に通電を行い、異常濃度のLPガスによってもセンサ部が故障しないようにする。具体的にガス検知器40は、10秒間隔で1秒の通電を行い、センサ部の故障を防止することとなる。また、間欠通電により省エネも図ることができる。なお、ガス検知器40が警報を発するガス濃度を4500ppmとした場合、実験結果からガス漏れ発生時に約45m秒の通電を行っていれば警報を発することができる。よって、通電時間は1秒に限らず、45m秒以上1秒以内であってもよい。
【0073】
なお、通気孔33,34が大き過ぎると、図12に示すように、ガス漏れ時においてガス濃度が閾値以上とならない場合もあり得るため、通気孔33,34の大きさは適切とされる必要がある。
【0074】
さらに、上記した圧力調整器10は、安全弁の動作状況をガス検知器40に送信し、ガス検知器40は、安全弁の動作異常時に警報を発するようになっている。なお、安全弁の動作状況は、例えば圧力調整器10の内部に位置センサを設けて安全弁の位置を検出したり、通気孔14nにガスセンサを設けて安全弁によるガス排出状況を検出したりすることで、判断される。また、安全弁の動作状況については他の方法によって検出されてもよい。
【0075】
図13は、安全弁の正常時及び異常時の動作状況を示す図である。図13に示すように、安全弁は低圧減圧室14aの圧力が作動圧力以上に達した場合に、作動して低圧減圧室14a内のLPガスを外部へ放出する。ここで、通常であればLPガスを外部に放出したことにより、低圧減圧室14aの圧力が作動圧力未満となる。このため、安全弁の開放時間は図13に示す正常動作時間未満となる。
【0076】
しかし、安全弁に異物が噛み込んだり、高圧部及び調整器での再液化によるガス圧異常が発生したりした場合、安全弁の開放時間は、正常動作時間を以上となってしまう。そこで、ガス検知器40は、安全弁の開放時間が正常動作時間の3倍以上となった場合に、安全弁の動作異常であると判断して警報を発する。なお、3倍とした理由は、誤報とならない最短時間として適切だからである。
【0077】
次に、本実施形態に係るLPガス供給装置1の交換作業の様子について説明する。まず、従来では、高圧ホースと、圧力調整器と、中間ガス栓と、立上り配管と、ガスメータとが個別配置されていた。このため、作業員は、交換作業を行う場合、それぞれの機器・部品について交換を行っていた。
【0078】
これに対して、本実施形態に係るLPガス供給装置1において、作業員は、例えば取付孔32を介して壁面等に挿入されるボルト等を取り外し、取付部材30ごとLPガス供給装置1を交換することとなる。このため、個別交換と比較すると、格段に交換作業の手間が軽減される。
【0079】
特に、従来のLPガス供給装置は、故障や破損等の点検を行い、故障や破損が発生している場合に交換作業を行うこととなるが、本実施形態に係るLPガス供給装置1は、内部にガス検知器40を備えるため、LPガス供給装置1自体が故障等を判断することとなり、点検に関する手間についても軽減することができる。
【0080】
このようにして、本実施形態に係るLPガス供給装置1によれば、圧力調整器10とガスメータ20とは、取付部材30により一体に保持されてユニット化されているため、圧力調整器10とガスメータ20とを個別に設置する場合と比較してユニット化されている分、スペースを取ることがなく、省スペース化を図ることができる。また、ユニット化されていることから、圧力調整器10やガスメータ20の交換作業にあたっては、取付部材30ごと交換してしまえばよく、両者を個別に交換する場合と比較して交換作業の手間が軽減される。従って、省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することができる。
【0081】
また、取付部材30と樹脂カバー70とによりケーシングが構成され、ガス検知器40がケーシング内に収納されているため、仮に、圧力調整器10やガスメータ20又はこれらを接続する接続配管等からガス漏れが発生していたとしても、ガス検知器40によりガス漏れを発見することができる。特に、取付部材30と樹脂カバー70とによりケーシングを構成しているため、漏れたガスは容易に拡散せず、ガス検知器40により検知され易くなる。これにより、ガス漏れを正確に把握することができる。
【0082】
また、配管や設備機器等の接続箇所において螺子が使用されることなく、施工作業者による螺子締付け過ぎなどのミスによる配管や設備機器等の経時破損の可能性を低減させることができる。特に、ここ数年のLPガス事故件数は、年間200件強の高止まり状態にあり、LPガス供給装置の接続箇所(高圧ホース前後の接合・立上り管の接合等)でのガス漏れ等による事故の割合が高いと言えるが、このガス漏れ等による事故の割合の低減に貢献することができる。
【0083】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
【0084】
例えば、各溝の数や足部の数は上記に限られず適宜変更可能である。また、各種形状や寸法についても図示したものに限られず、適宜変更可能である。
【0085】
また、本実施形態においてLPガス供給装置1は、内部にガス検知器40を有しているが、これに限らず、ガス検知器40を有していなくともよい。これによっても、省スペース化を図ると共に、交換作業の手間を軽減することができるからである。特に、取付部材30と樹脂カバー70とによってケーシングを構成することにより風雨に曝され難くなり、圧力調整器10やガスメータ20の保護を図ることができるからである。
【符号の説明】
【0086】
1 LPガス供給装置
10 圧力調整器
10a,10b 溝
11 下部ハウジング
11a ガス入口流路
11b ガス出口流路
12 上部ハウジング
13 中圧減圧部
13a 中圧減圧室
13b 大気圧室
13c 中圧スプリング
13d 中圧ダイヤフラム受板
13e 中圧ダイヤフラム
13f 軸受部材
13g 軸芯部
13h ガス導入制御竿
13i ドレン溜り構造
14 低圧減圧部
14a 低圧減圧室
14b 大気圧室
14c 低圧スプリング
14d 低圧ダイヤフラム受板
14e 低圧ダイヤフラム
14f 作動桿
14g スプリング受け座金
14h 安全弁調整スプリング
14i 開閉用レバー
14j ピン
14k 低圧弁
14l ノズル部
14m 安全弁の弁体
14n 通気孔
20 ガスメータ
21 出口配管
30 取付部材
31 立片
32 取付孔
33,34 通気孔
40 ガス検知器
51 高圧ホース
52 連結管式高圧ホース
52a 溝
52b ネジ穴
53 セット金具
53a 平板部(基部)
53b クリップ部
53b1 足部
53b2 連結部
53c 貫通孔
54 螺子
55 減圧機構アッシー
55a〜55c 溝
55d 弁抑えスプリング
55e 中圧弁アッシー
55e1 弾性部材
55f 中圧ケース
55f1 Oリング
55g 動作棒
56 クリップ部材
56a 足部
56b 連結部
56c 基部
57 ユニオンツバ
57a 第1拡径部
57b と第2拡径部
57c 溝
58 クリップ部材
58a 足部
58b 連結部
58c 基部
59 Oリング
60 ナット部材
60a 凹部
61 ゴムパッキン
62,63 Oリング
70 樹脂カバー
71 螺子
S 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLPガス容器からのLPガス供給の優先方向を判別する連結管式高圧ホースと、
前記連結管式高圧ホースから供給されたLPガスを減圧する圧力調整器と、
前記圧力調整器にて減圧されたLPガスの流量を積算表示するガスメータと、
前記圧力調整器と前記ガスメータとを一体に保持してユニット化する取付部材と、
を備えることを特徴とするLPガス供給装置。
【請求項2】
前記取付部材と共に前記圧力調整器及び前記ガスメータを収納してケーシングを構成する樹脂カバーと、
所定濃度以上のLPガスが検出された場合に警報を発するガス検知器と、を備え、
前記ガス検知器は、前記ケーシング内に収納されている
ことを特徴とする請求項1に記載のLPガス供給装置。
【請求項3】
基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部をさらに備え、
前記連結管式高圧ホースは、前記LPガス容器からのLPガスを高圧ホース及びホース継手を介して受け入れると共に、前記ホース継手が接続される端部において周状に伸びる溝が形成され、当該溝に前記足部の少なくとも1本が嵌ると共に、他の前記足部が前記ホース継手を締め付ける
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のLPガス供給装置。
【請求項4】
前記連結管式高圧ホースと前記圧力調整器との間に介在される減圧機構アッシーと、
基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部材と、をさらに備え、
前記連結管式高圧ホース、前記減圧機構アッシー、及び前記圧力調整器には、それぞれ周状に伸びる溝が形成され、当該溝に前記足部が少なくとも1本ずつ嵌る
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のLPガス供給装置。
【請求項5】
前記圧力調整器と前記ガスメータとの間に介在されるユニオンツバと、
基部と、当該基部の一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部と、一側及び他側のそれぞれから複数本伸びる足部をそれぞれの先端側で連結する連結部とを備えたクリップ部材と、をさらに備え、
前記圧力調整器には、周状に伸びる溝が形成され、当該溝に前記足部が少なくとも1本嵌ると共に、
前記ユニオンツバには、段差部が形成され、他の足部が段差部に引っ掛かり、
前記ユニオンツバとガスメータとはナット締めにより結合されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のLPガス供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−79762(P2013−79762A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220016(P2011−220016)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】