説明

NADPHオキシダーゼインヒビターとしてのピラゾロピリジン誘導体

本発明は、式(I)のピラゾロピリジン誘導体、その医薬組成物、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する疾患又は状態の治療及び/又は予防のためのそれらの使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)のピラゾロピリジン誘導体、その医薬組成物、並びに心血管疾患、呼吸障害、代謝に影響する障害、皮膚及び/又は骨の疾患、神経変性疾患、腎疾患、生殖障害、炎症性障害及び癌の治療及び/又は予防のための薬剤の調製におけるそれらの使用に関連する。特に、本発明は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)の活性又は機能の修飾、とりわけ阻害のための医薬製剤の調製において有用なピラゾロピリジン誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
NADPHオキシダーゼ(NOX)は、生体膜を横切って電子を移動させるタンパク質である。一般に、電子受容体は酸素であり、電子移動反応の産物はスーパーオキシドである。従って、NOX酵素の生体機能は、酸素からの反応性酸素種(ROS)の生成である。反応性酸素種(ROS)は酸素誘導小型分子であり、酸素ラジカル(スーパーオキシドアニオン〔〕、ヒドロキシル〔HO〕、ペルオキシル〔ROO〕、アルコキシル〔RO〕及びヒドロペルオキシル〔HOO〕)並びに酸化剤である及び/又は容易にラジカルに変換される特定の非ラジカルが含まれる。酸化窒素のような窒素含有酸化剤も、反応性窒素種(RNS)と呼ばれる。ROS生成は、一般に、スーパーオキシドの産生により始まる反応のカスケードである。スーパーオキシドは、特に低pHで自発的に又はスーパーオキシドジムスターゼにより触媒されて、急速に不均化して過酸化水素になる。ROS生成のカスケードにおける他の要素には、過酸化亜硝酸を形成するスーパーオキシドと酸化窒素の反応、過酸化水素からの次亜塩素酸のペルオキシダーゼ触媒形成、及びヒドロキシルラジカルの生成をもたらす鉄触媒フェントン反応が含まれる。
【0003】
ROSは、他の小型無機分子を含む多数の分子、並びにDNA、タンパク質、脂質、炭水化物及び核酸と熱心に相互作用する。この初期反応は、第2ラジカルを生成する場合があり、従って潜在的な損傷を倍増する。ROSは、細胞の損傷及び病原体の死滅ばかりでなく、実質的に全ての細胞及び組織における多数の可逆的調節過程にも関与する。しかし、基本的な生理学的過程の調節におけるROSの重要性にもかかわらず、ROS産生は、標的分子の機能を非可逆的に破壊又は変更する可能性もある。従って、ROSは、ますます、生物有機体における損傷、いわゆる「酸化ストレス」における主要な寄与者として同定されてきている。
【0004】
炎症の際、NADPHオキシダーゼは、炎症性状態の血管細胞におけるROS産生の最も重要な供給源の1つである(Thabut et al., 2002, J. Biol. Chem., 277:22814-22821)。
【0005】
肺では、組織は、代謝反応(例えば、ミトコンドリア呼吸、若しくは動員された炎症細胞の活性化)により内因的に又は空気中から(例えば、タバコの煙又は大気汚染物質により)外因的に生成されるオキシダントに常に曝されている。更に、他の組織と比べて高い酸素圧に常に曝されている肺は、相当な表面積及び血液供給を有し、ROSにより仲介される傷害に特に感受性がある(Brigham, 1986, Chest, 89(6): 859-863)。NADPHオキシダーゼ依存性ROS生成は、肺の内皮細胞及び平滑筋細胞において記載されている。刺激に反応するNADPHオキシダーゼ活性化は、肺高血圧症及び肺血管収縮の亢進のような呼吸障害の発症に関与していると考えられている(Djordjevic et al., 2005, Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 25, 519-525; Liua et al., 2004, Am. J. Physiol. Lung, Cell. Mol. Physiol., 287: L111-118)。更に、肺線維症は、肺炎症及びROSの過剰生成により特徴付けられている。
【0006】
骨代謝回転(例えば、骨吸収)に重要な役割を果たすマクロファージ様細胞である破骨細胞は、NADPHオキシダーゼ依存性機構を介してROSを生成する(Yang et al., 2002, J. Cell. Chem. 84, 645-654)。
【0007】
糖尿病は、ヒト及び動物の両方において酸化ストレスを増加する(例えば、グルコースの自動酸化によりROSの生成を増加する)ことが知られており、増加した酸化ストレスは、糖尿病合併症の発症に重要な役割を果たすと言われている。糖尿病ラットの網膜中心における増加した過酸化物局在化及び内皮細胞不全は、網膜内皮細胞におけるNADPHオキシダーゼ活性の領域と一致することが示されている(Ellis et al., 2000, Free Rad. Biol. Med., 28:91-101)。更に、ミトコンドリア及び/又は炎症における酸化ストレス(ROS)を制御することは、糖尿病の治療にとって有益な手法であり得ることが示唆されている(Pillarisetti et al., 2004, Expert Opin. Ther. Targets, 8(5):401-408)。
【0008】
ROSは、また、一般的に、アテローム動脈硬化症、細胞増殖、高血圧症、及び心血管疾患の再潅流傷害の病因に強く関与している(Cai et al., 2003, Trends Pharmacol. Sci., 24:471-478)。例えば動脈壁におけるスーパーオキシド産生だけがアテローム動脈硬化症の全ての危険因子を増加するのではなく、ROSも多くの「アテローム発生促進性」インビトロ細胞反応を誘発する。血管細胞におけるROSの形成の重大な帰結は、酸化窒素(NO)の消費である。NOは、血管疾患の発症を阻害し、NOの損失は、心血管疾患の病因において重要である。バルーン傷害後の血管壁におけるNADPHオキシダーゼ活性の増加が報告されている(Shi et al., 2001, Throm. Vasc. Biol., 2001, 21, 739-745)。
【0009】
酸化ストレス又はフリーラジカル損傷は神経変性疾患の主な原因でもあると考えられている。そのような損傷には、ミトコンドリア異常、ニューロン脱髄、アポトーシス、ニューロン死、及び潜在的に進行性神経変性障害の発症をもたらす認知能力の低下が含まれ得る(Nunomura et al., 2001, J. Neuropathol. Exp. Neurol., 60:759-767; Girouard, 2006, J. Appl. Physiol. 100:328-335)。
【0010】
更に、精子によるROSの生成が多数の種において実証されており、精子内のNADPHオキシダーゼに起因していることが示唆されている(Vernet et al., Biol. Reprod., 2001, 65:1102-1113)。過剰なROS生成は、男性不妊症を含む精子の病理、また、幾つかの陰茎障害及び前立腺癌に関与していることが示唆されている。
【0011】
NADPHオキシダーゼは、膜結合チトクロームb558ドメイン及び3つのサイトゾルタンパク質サブユニットp47phox、p67phox及び小型GTPase,Racから構成されるマルチサブユニット酵素である。NOX1、NOX2、NOX3、NOX4、NOX5、DUOX1及びDUOX2を含むNOX酵素の7つのアイソフォームが同定されている(Leto et al., 2006, Antioxid Redox Signal, 8(9-10):1549-61; Cheng et al., 2001, Gene, 16;269(1-2):131-40)。
【0012】
従って、NADPHから誘導されるROSは、多数の疾患、特に心血管疾患又は障害、呼吸障害又は疾患、代謝に影響する疾患又は障害、骨障害、神経変性疾患、炎症性疾患、生殖障害又は疾患、疼痛、癌、及び胃腸系の疾患又は障害の病因に寄与する。そのため、ROSシグナリングカスケード、特にNADPHオキシダーゼ(NOX)に焦点を合わせた新規活性作用物質の開発が極めて望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、心血管疾患、呼吸障害、代謝に影響する障害、皮膚及び/若しくは骨の疾患、神経変性疾患、腎疾患、生殖障害、炎症性障害、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の疾患又は障害、血管新生及び血管新生依存のようなニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)関連障害の治療及び/又は予防に有用な新規分子を対象とする。とりわけ、本発明は、細胞におけるROS産生の阻害又は低減に有用な新規分子に関する。
【0014】
本発明の第1態様は、G、G、G、G及びGが下記に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体を提供する。
本発明の第2態様は、G、G、G、G及びGが下記に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体の薬剤としての使用に関する。
本発明の第3態様は、本発明の少なくとも1つのピラゾロピリジン誘導体を含有する医薬組成物、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体、及びその薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤に関する。
本発明の第4の態様は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の疾患若しくは障害、血管新生及び血管新生依存、並びに/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び障害から選択される疾患又は状態の治療又は予防のための医薬組成物の調製における、本発明のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体の使用である。
本発明の第5態様は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の疾患若しくは障害、血管新生及び血管新生依存、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び/又は障害から選択される疾患又は状態に罹患している患者を治療する方法に関する。この方法は、G、G、G、G及びGが下記に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体を、それが必要な患者に投与することを含む。
本発明の第6態様は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の疾患若しくは障害、血管新生及び血管新生依存、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び/又は障害から選択される疾患又は状態の治療のための、G、G、G、G及びGが下記に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体に関する。
【0015】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な記載によって明白となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の段落は、本発明の化合物を構成する多様な化学的部分の定義を提供し、より広い定義を提供する定義が明確に記載されない限り、明細書及び特許請求の範囲の全体にわたって一律に適用されることが意図される。
用語「アルキル」は、単独で又は他の用語と組み合わせて使用される場合、1〜20個の炭素原子を有する一価アルキル基を意味する、直鎖又は分岐鎖C〜C20アルキルを含む。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、テトラヒドロゲラニル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル及びn−エイコサニル等のような基により例示される。好ましくは、これらには、C〜Cアルキル、より好ましくはC〜Cアルキル、特に好ましくはC〜Cアルキルが含まれ、同様に、それぞれ、1〜9個の炭素原子を有する一価アルキル基、1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基及び1〜4個の炭素原子を有する一価アルキル基を意味する。特に、これらにはC〜Cアルキルが含まれる。
用語「アルケニル」は、単独で又は他の用語と組み合わせて使用する場合、直鎖又は分岐鎖C〜C20アルケニルを含む。任意の利用可能な位置で任意の利用可能な数の二重結合を有することができ、二重結合の配置は、(E)又は(Z)配置であってもよい。この用語は、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、ゲラニル、1−デセニル、1−テトラデセニル、1−オクタデセニル、9−オクタデセニル、1−エイコセニル及び3,7,11,15−テトラメチル−1−ヘキサデセニル等のような基により例示される。好ましくは、これらには、C〜Cアルケニル、より好ましくはC〜Cアルケニルが含まれる。これらのうち、特に好ましいものは、ビニル又はエテニル(−CH=CH)、n−2−プロペニル(アリル、−CHCH=CH)、イソプロペニル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル及び3−メチル−2−ブテニルなどである。
用語「アルキニル」は、単独で又は他の用語と組み合わせて使用する場合、直鎖又は分岐鎖C〜C20アルキニルを含む。任意の利用可能な位置で任意の利用可能な数の三重結合を有することができる。この用語は、エチニル、(−C≡CH)、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル:−CHC≡CH)、2−ブチニル、2−ペンテン−4−イニル等のような、2〜20の炭素数を有し、場合により二重結合を有することができるアルキニル基のような基により例示される。特に、これらには、C〜Cアルキニル、より好ましくはC〜Cアルキニルなどが含まれる。好ましくは、これらには、2〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1又は2つのアルキニル不飽和部位を有する基を意味するC〜Cアルキニルが含まれる。
用語「ヘテロアルキル」は、C〜C12アルキル、好ましくはC〜Cアルキルを意味し、ここで少なくとも1つの炭素が、O、N又はSから選択されるヘテロ原子に代えられており、2メトキシエチルなどが含まれる。
用語「アリール」は、単環(例えば、フェニル)又は多重縮合環(例えば、インデニル、ナフチル)を有する炭素原子6〜14個の不飽和芳香族炭素環式基を意味する。アリールには、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントレニルなどが含まれる。
用語「C〜Cアルキルアリール」は、C〜Cアルキル置換基を有するアリール基を意味し、メチルフェニル、エチルフェニルなどが含まれる。
用語「アリールC〜Cアルキル」は、アリール置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、3−フェニルプロパニル、ベンジルなどが含まれる。
用語「ヘテロアリール」は、単環式の芳香族複素環基、又は二環式若しくは三環式縮合環の芳香族複素環基を意味する。芳香族複素環基の特定の例には、場合により置換されているピリジル、ピロリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、ベンゾフリル、〔2,3−ジヒドロ〕ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イソベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリジニル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニル、シンノリニル、ナフチリジニル、ピリド〔3,4−b〕ピリジル、ピリド〔3,2−b〕ピリジル、ピリド〔4,3−b〕ピリジル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、キサンテニル又はベンゾキノリルが含まれる。
用語「C〜Cアルキルヘテロアリール」は、C〜Cアルキル置換基を有するヘテロアリール基を意味し、メチルフリルなどが含まれる。
用語「ヘテロアリールC〜Cアルキル」は、ヘテロアリール置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、フリルメチルなどが含まれる。
用語「C〜Cアルケニルアリール」は、C〜Cアルケニル置換基を有するアリール基を意味し、ビニルフェニルなどが含まれる。
用語「アリールC〜Cアルケニル」は、アリール置換基を有するC〜Cアルケニル基を意味し、フェニルビニルなどが含まれる。
用語「C〜Cアルケニルヘテロアリール」は、C〜Cアルケニル置換基を有するヘテロアリール基を意味し、ビニルピリジニルなどが含まれる。
用語「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」は、ヘテロアリール置換基を有するC〜Cアルケニル基を意味し、ピリジニルビニルなどが含まれる。
用語「C〜Cシクロアルキル」は、単環(例えば、シクロヘキシル)又は多重縮合環(例えば、ノルボルニル)を有する炭素原子3〜8個の飽和炭素環式基を意味する。C〜Cシクロアルキルには、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニルなどが含まれる。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、上記の定義に従ったC〜Cシクロアルキル基を意味し、3個までの炭素原子がO、S、NRからなる群より選択されるヘテロ原子に代えられており、ここでRは、水素又はメチルとして定義されている。ヘテロシクロアルキルには、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルなどが含まれる。
用語「C〜CアルキルC〜Cシクロアルキル」は、C〜Cアルキル置換基を有するC〜Cシクロアルキル基を意味し、メチルシクロペンチルなどが含まれる。
用語「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」は、C〜Cシクロアルキル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、3−シクロペンチルプロピルなどが含まれる。
用語「C〜Cアルキルヘテロシクロアルキル」は、C〜Cアルキル置換基を有するヘテロシクロアルキル基を意味し、4−メチルピペリジニルなどが含まれる。
用語「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」は、ヘテロシクロアルキル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、(1−メチルピペリジン−4−イル)メチルなどが含まれる。
用語「カルボキシ」は、基−C(O)OHを意味する。
用語「カルボキシC〜Cアルキル」は、カルボキシ置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−カルボキシエチルなどが含まれる。
用語「アシル」は、基−C(O)Rを意味し、ここでRは、H、「アルキル」、好ましくは「C〜Cアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルを含み、アセチルなどが含まれる。
用語「アシルC〜Cアルキル」は、アシル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−アセチルエチルなどが含まれる。
用語「アシルアリール」は、アシル置換基を有するアリール基を意味し、2−アセチルフェニルなどが含まれる。
用語「アシルオキシ」は、基−OC(O)Rを意味し、ここでRは、H、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」を含み、アセチルオキシなどが含まれる。
用語「アシルオキシC〜Cアルキル」は、アシルオキシ置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(エチルカルボニルオキシ)エチルなどが含まれる。
用語「アルコキシ」は、基−O−Rを意味し、ここでRは、「C〜Cアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」又は「ヘテロアリールC〜Cアルキル」を含む。好ましいアルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、フェノキシなどが含まれる。
用語「アルコキシC〜Cアルキル」は、アルコキシ置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、メトキシエチルなどが含まれる。
用語「アルコキシカルボニル」は、基−C(O)ORを意味し、ここでRは、「C〜Cアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」又は「ヘテロアルキル」を含む。
用語「アルコキシカルボニルC〜Cアルキル」は、アルコキシカルボニル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(ベンジルオキシカルボニル)エチルなどが含まれる。
用語「アミノカルボニル」は、基−C(O)NRR′を意味し、ここでR及びR′は、独立して、H、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、「アリールC〜Cアルキル」又は「ヘテロアリールC〜Cアルキル」であり、N−フェニルカルボニルなどが含まれる。
用語「アミノカルボニルC〜Cアルキル」は、アミノカルボニル置換基を有するアルキル基を意味し、2−(ジメチルアミノカルボニル)エチル、N−エチルアセトアミジル、N,N−ジエチルアセトアミジルなどが含まれる。
用語「アシルアミノ」は、基−NRC(O)R′を意味し、ここでR及びR′は、独立して、H、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」であり、アセチルアミノなどが含まれる。
用語「アシルアミノC〜Cアルキル」は、アシルアミノ置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(プロピオニルアミノ)エチルなどが含まれる。
用語「ウレイド」は、基−NRC(O)NR′R″を意味し、ここで、R、R′及びR″は、独立して、H、「C〜Cアルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「C〜Cアリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」であり、R′及びR″は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により、3員〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成することができる。
用語「ウレイドC〜Cアルキル」は、ウレイド置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(N′−メチルウレイド)エチルなどが含まれる。
用語「カルバメート」は、基−NRC(O)OR′を意味し、ここでR及びR′は、独立して、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C〜Cアルキルアリール」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」を含み、場合によりRは水素であってもよい。
用語「アミノ」は、基−NRR′を意味し、ここで、R及びR′は、独立して、H、「C〜Cアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C〜Cアルキルアリール」、「C〜Cアルキルヘテロアリール」、「シクロアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル」であり、R及びR′は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により、3員〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成することができる。
用語「アミノアルキル」は、アミノ置換基を有するアルキル基を意味し、2−(1−ピロリジニル)エチルなどが含まれる。
用語「アンモニウム」は、正電荷基−NRR′R″を意味し、ここで、R、R′及びR″は、独立して、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルキルアリール」、「C〜Cアルキルヘテロアリール」、「シクロアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル」であり、R及びR′は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により、3員〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成することができる。
用語「アンモニウムアルキル」は、アンモニウム置換基を有するアルキル基を意味し、1−エチルピロリジニウムなどが含まれる。
用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード原子を意味する。
用語「スルホニルオキシ」は、基−OSO−Rを意味し、ここでRは、「C〜Cアルキル」、ハロゲンにより、例えば−OSO−CF基により置換されている「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「アルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルアルキル」から選択される。
用語「スルホニルオキシC〜Cアルキル」は、スルホニルオキシ置換基を有するアルキル基を意味し、2−(メチルスルホニルオキシ)エチルなどが含まれる。
用語「スルホニル」は、基「−SO−R」を意味し、ここでRは、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C〜Cアルキル」、ハロゲンにより、例えば−OSO−CF基により置換されている「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」から選択される。
用語「スルホニルC〜Cアルキル」は、スルホニル置換基を有するアルキル基を意味し、2−(メチルスルホニル)エチルなどが含まれる。
用語「スルフィニル」は、基「−S(O)−R」を意味し、ここでRは、「アルキル」、ハロゲンにより、例えば−SO−CF基により置換されている「アルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」から選択される。
用語「スルフィニルアルキル」は、スルフィニル置換基を有するアルキル基を意味し、2−(メチルスルフィニル)エチルなどが含まれる。
用語「スルファニル」は、基−S−Rを意味し、ここでRは、H、「C〜Cアルキル」、ハロゲンにより、例えば−S−CF基により置換されている「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「アルキニルへテロアリール」、「シクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」を含む。好ましいスルファニル基には、メチルスルファニル、エチルスルファニルなどが含まれる。
用語「スルファニルC〜Cアルキル」は、スルファニル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(エチルスルファニル)エチルなどが含まれる。
用語「スルホニルアミノ」は、基−NRSO−R′を意味し、ここでR及びR′は、独立して、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールC〜Cアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」である。
用語「スルホニルアミノC〜Cアルキル」は、スルホニルアミノ置換基を有するアルキル基を意味し、2−(エチルスルホニルアミノ)エチルなどが含まれる。
用語「アミノスルホニル」は、基−SO−NRR′を意味し、ここで、R及びR′は、独立して、H、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アリールC〜Cアルキル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキル」、「アリールアルケニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルケニル」、「アリールC〜Cアルキニル」、「ヘテロアリールC〜Cアルキニル」、「C〜CシクロアルキルC〜Cアルキル」又は「ヘテロシクロアルキルC〜Cアルキル」であり、R及びR′は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により、3員〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成することができる。アミノスルホニル基には、シクロヘキシルアミノスルホニル、ピペリジニルスルホニルなどが含まれる。
用語「アミノスルホニルC〜Cアルキル」は、アミノスルホニル置換基を有するC〜Cアルキル基を意味し、2−(シクロヘキシルアミノスルホニル)エチルなどが含まれる。
個別の置換基の定義により制約されない限り、上記の全ての置換基は、全て場合により置換されていると理解されるべきである。
個別の置換基の定義により制約されない限り、用語「置換された」は、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルケニル」、「C〜Cアルキニル」、「C〜Cシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「C〜Cアルキルアリール」、「C〜Cアルキルヘテロアリール」、「C〜Cアルキルシクロアルキル」、「C〜Cアルキルヘテロシクロアルキル」、「アミノ」、「アミノスルホニル」、「アンモニウム」、「アシルアミノ」、「アミノカルボニル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「スルフィニル」、「スルホニル」、「アルコキシ」、「アルコキシカルボニル」、「カルバメート」、「スルファニル」、「ハロゲン」、トリハロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロなどからなる群より選択される1〜5つの置換基で置換されている基を意味する。
用語「薬学的に許容される塩又は錯体」は、式(I)の下記に特定されている化合物の塩又は錯体を意味する。そのような塩の例には、式(I)の化合物と、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム若しくはリチウム)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム若しくはマグネシウム)からなる群より選択されるもののような金属カチオンの水酸化物、炭酸塩若しくは重炭酸塩のような有機若しくは無機塩基との反応、又は有機第一級、第二級若しくは第三級アルキルアミンとの反応により形成される塩基付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、N−Me−D−グルカミン、N,N′−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン、トロメタミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルモルホリン、プロカイン、ピペリジン、ピペラジンなどから誘導されるアミン塩が、本発明の範囲内であると考慮される。
【0017】
また、含まれるものは、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)により形成される酸付加塩から形成される塩、並びに酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パルモン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸及びポリガラクツロン酸のような有機酸により形成される塩である。
「薬学的に活性な誘導体」は、摂取者に投与されると、本明細書に開示された活性を、直接的に又は間接的に提供することができる任意の化合物を意味する。用語「間接的」は、内在性酵素又は代謝によって薬剤の活性形態に変換されうるプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解されうる基を有する、本発明による化合物であり、NADPHオキシダーゼ阻害活性を表す化合物の誘導体、及び生理学的条件下での加溶媒分解によりインビボで薬学的に活性な化合物に変換されうる化合物である。本発明は、更に、本発明の化合物の任意の互変異性体を包含する。
用語「心血管障害又は疾患」は、アテローム動脈硬化症、特に、高血圧症、I型又はII型糖尿病の心血管性合併症、内膜肥厚、冠状動脈性心疾患、脳血管、心血管又は動脈痙攣、内皮性機能不全、うっ血性心不全を含む心不全、末梢動脈疾患、再狭窄、ステント、卒中、虚血発作により引き起こされる外傷、臓器移植後のような血管性合併症、 心筋梗塞、高血圧症、アテローム性動脈硬化巣の形成、血小板凝集、狭心症、動脈瘤、大動脈解離、虚血性心疾患、心肥大、肺塞栓症、深部静脈血栓症を含む血栓症の症例、臓器移植、直視下心臓手術、血管形成術のときの虚血後の血流又は酸素運搬の回復により引き起こされる傷害、出血性ショック、心臓、脳、肝臓、腎臓、網膜及び腸を含む虚血臓器の血管形成術が含まれるが、これらに限定されない内皮性機能不全に関連する疾患又は障害を含む。
用語「呼吸障害又は疾患」は、気管支喘息、気管支炎、アレルギー性鼻炎、成人呼吸症候群、嚢胞性線維症、肺ウイルス感染(インフルエンザ)、肺高血圧症、特発性肺線維症及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む。
用語「アレルギー性疾患」には、枯草熱及び喘息が含まれる。
用語「外傷性全身障害」には、多発性外傷が含まれる。
用語「代謝に影響する疾患又は障害」には、肥満、代謝症候群及びII型糖尿病が含まれる。
用語「皮膚の疾患又は障害」には、乾癬、湿疹、皮膚炎、創傷治癒及び瘢痕形成が含まれる。
用語「骨の障害」には、骨粗鬆症、オステオポラシス(osteoporasis)、骨硬化症、歯周炎及び上皮小体機能亢進症が含まれる。
用語「神経変性疾患又は障害」は、特に、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん及び筋ジストロフィーのようなニューロンのレベルにおける中枢神経系(CNS)の変性又は変調により特徴付けられる疾患又は状態を含む。更に、白質脳症及び白質萎縮のような神経炎症性及び脱髄性の状態又は疾患を含む
用語「脱髄性」は、軸索の周囲のミエリンの分解を含むCNSの状態又は疾患を意味する。本発明の文脈において、脱髄性疾患という用語は、多発性硬化症、進行性多病巣性白質脳症(PML)、脊髄症、CNS内の自己反応性白血球を伴う任意の神経炎症性状態、先天性代謝障害、異常髄鞘形成による神経障害、薬剤誘発性脱髄、放射線誘発性脱髄、遺伝性脱髄状態、プリオン誘発性脱髄状態、脳炎誘発性脱髄又は脊髄損傷のような細胞を脱髄する過程を含む状態を含むことが意図される。好ましくは、状態は多発性硬化症である。
用語「腎疾患又は障害」には、糖尿病性腎障害、腎不全、糸球体腎炎、アミノグリコシド及び白金化合物の腎毒性、並びに過活動膀胱が含まれる。特定の実施態様において、本発明の用語には、慢性腎疾患又は障害が含まれる。
用語「生殖障害又は疾患」には、勃起不全、妊性障害、前立腺肥大症及び良性前立腺肥大症が含まれる。
用語「眼及び/又は水晶体に影響する疾患又は障害」には、糖尿病性白内障を含む白内障、白内障手術後の水晶体の再不透明化、糖尿病性又は他の形態の網膜症が含まれる。
用語「内耳に影響する状態」には、老人性難聴、耳鳴、メニエール病及び他の平衡の問題、卵形嚢結石症、前庭性偏頭痛、並びに騒音誘発性難聴及び薬剤誘発性難聴(聴器毒性)が含まれる。
用語「炎症性障害又は疾患」は、炎症性腸疾患、敗血症、敗血症性ショック、成人呼吸促迫症候群、膵炎、外傷により誘発されたショック、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、リウマチ様関節炎、慢性リウマチ様関節炎、動脈硬化症、脳内出血、脳梗塞、心不全、心筋梗塞、乾癬、嚢胞性線維症、卒中、急性気管支炎、慢性気管支炎、急性細気管支炎、慢性細気管支炎、骨関節症、痛風、脊髄炎、強直性脊椎炎、ロイター症候群、乾癬性関節炎、脊椎関節炎、若年性関節炎又は若年性強直性脊椎炎、反応性関節炎、感染性関節炎若しくは感染後関節炎、淋菌性関節、梅毒性関節炎、ライム病、「脈管炎症候群」により誘発された関節炎、結節性多発性動脈炎、アナフィラキシー性脈管炎、Luegenec肉芽腫症、リウマチ性多発性筋痛、関節細胞リウマチ、カルシウム結晶沈着関節炎、偽痛風、非関節炎性リウマチ、滑液嚢炎、腱滑膜炎、上顆炎症(テニス肘)、手根管症候群、反復使用(タイピング)による障害、混合型関節炎、神経障害性関節症、出血性関節炎、血管性紫斑病、肥厚性骨関節症、多中心性網内系組織球症、特定の疾患、血液色素沈着、鎌状赤血球疾患及び他のヘモグロビン異常により誘発される関節炎、高リポタンパク血症、異常ガンマグロブリン血症、上皮小体機能亢進症、先端巨大症、家族性地中海熱、ベーチェット病、全身性自己免疫疾患、紅斑性狼瘡、多発性硬化症及びクローン病若しくは再発性多発性軟骨炎のような疾患、慢性炎症性腸疾患(IBD)又は式(I)により表されている化合物の治療有効量を、NADPHオキシダーゼを阻害するのに十分な用量で哺乳動物に投与することを必要とする関連する疾患を意味する。
肝疾患又は障害という用語には、肝線維症、アルコール誘発性線維症、脂肪症及び非アルコール性脂肪性肝炎が含まれる。
用語「関節炎」は、急性リウマチ性関節炎、慢性関節リウマチ、クラミジア関節炎、慢性吸収性関節炎、乳び関節炎、腸疾患に基づく関節炎、フィラリア性関節炎、淋菌性関節炎、痛風性関節炎、血友病関節炎、肥厚性関節炎、若年性慢性関節炎、ライム関節炎、新生子馬関節炎、結節性関節炎、アルカプトン尿性関節炎、乾癬性関節炎若しくは化膿性関節炎、又は式(I)により表されている化合物の治療有効量を、NADPHオキシダーゼを阻害するのに十分な用量で哺乳動物に投与することを必要とする関連する疾患を意味する。
用語「疼痛」には、炎症性疼痛に関連する痛覚過敏症が含まれる。
用語「癌」は、癌腫(例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、骨膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵癌、乳癌、卵巣癌、腎癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝細胞癌、肝内胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、睾丸腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、肺腺癌、膀胱癌若しくは上皮癌)又は式(I)により表されている化合物の治療有効量を、NADPHオキシダーゼを阻害するのに十分な用量で哺乳動物に投与することを必要とする関連する疾患を意味する。
用語「胃腸系の疾患又は障害」には、胃粘膜障害、虚血性腸疾患管理、腸炎/結腸炎、癌化学療法又は好中球減少症が含まれる。
用語「血管新生」には、新芽形成血管新生、重積性血管新生、脈管形成、動脈新生及びリンパ脈管新生が含まれる。血管新生は、既存の毛細血管又は後毛細血管細静脈から新たな血管が形成されることであり、癌、関節炎及び炎症のような病理状態において生じる。皮膚、筋肉、消化管、結合組織、関節、骨など及び血管が血管新生刺激を受けて侵入することができる同様の組織を含む多種多様な組織又は器質化組織から構成される臓器は、疾患状態で血管新生を支持する可能性がある。本明細書で使用されるとき、用語「血管新生依存状態」は、血管新生又は脈管形成の過程が病理状態を維持又は増大する状態を意味することが意図される。脈管形成は、内皮細胞前駆体である血管芽細胞から生じる新たな血管の形成によりもたらされる。両方の過程は、新たな血管の形成をもたらし、血管新生依存状態という用語の意味に含まれる。同様に、本明細書で使用されるとき、用語「血管新生」は、脈管形成により生じるもの、並びに現存の血管、毛細血管及び細静脈からの分岐及び新芽形成により生じるもののような、血管の新規形成も含まれることが意図される。
用語「血管新生阻害」は、新血管形成の程度、量又は速度の減少に有効であることを意味する。組織における内皮細胞繁殖又は移動の程度、量又は速度に減少を生じることは、血管新生を阻害する特定の例である。血管新生阻害活性は、腫瘍増殖過程を標的にし、腫瘍組織の新血管形成の不在下では、腫瘍組織が、必要な栄養素を得ることがなく、増殖が遅くなり、更なる増殖を停止し、退行し、最終的に壊死して、腫瘍の死滅をもたらすので、あらゆる癌の治療に特に有用である。更に、血管新生阻害活性は、転移の形成に対して特に有効であり、それはその形成が、転移性癌細胞が原発性腫瘍に存在できるようになるために原発性腫瘍の血管形成も必要とし、二次部位における確立が、転移の増殖を支持する新血管形成を必要とするので、あらゆる癌の治療に特に有用である。
本明細書で使用されるとき、「治療」及び「治療する」などは、一般に、所望の薬理学的及び生理学的効果を得ることを意味する。効果は、疾患、症状若しくはその状態を予防する若しくは部分的に予防するという観点から予防的であってもよい、及び/又は疾患、状態、症状若しくは疾患が原因の有害な作用の部分的な若しくは完全な治癒の観点から治療的であってもよい。用語「治療」は、本明細書で使用されるとき、哺乳動物、特にヒトにおける疾患のあらゆる治療を網羅し、(a)疾患に罹患しやすくなっているが、まだ疾患を有するとは診断されていない被験者において疾患が生じるのを予防すること;(b)疾患を抑制すること、即ちその発症を阻止すること;又は疾患を緩和すること、即ち疾患及び/若しくはその症状若しくは状態を退行させること、を含む。
用語「被験者」は、本明細書で使用されるとき、哺乳動物を意味する。例えば、本発明により考慮されている哺乳動物には、ヒト、霊長類、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ等のような家畜動物が含まれる。
用語「インヒビター」は、本発明の文脈で使用されるとき、NADPHオキシダーゼの活性を完全に若しくは部分的に阻害する分子、及び/又は反応性酸素種(ROS)の生成を阻害若しくは低減する分子として定義される。
【0018】
本発明の化合物
一つの実施態様において、本発明は、式(I):
【0019】
【化1】

【0020】
〔式中、Gは、H;場合により置換されているアシル;場合により置換されているアシルC〜Cアルキル;アミノカルボニルアルキル(例えば、フェニルアセトアミド)のような場合により置換されているアルキル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキルアルキル;場合により置換されているフェニルメチル(例えば、フェニルメチル又は3−メチルフェニルメチル又は4−フルオロベンジル又は2−クロロベンジル又は4−クロロベンジル又は4−メチルベンジル又は4−ブロモベンジル)のような場合により置換されているフェニルアルキルのような、場合により置換されているアリールアルキル;及びピリジン−2−イルメチルのような場合により置換されているピリジンアルキルのような、場合により置換されているヘテロアリールアルキルから選択され;Gは、−CHR、並びに場合により置換されているシクロヘキシルのような、場合により置換されているC〜Cシクロアルキル及び場合により置換されているピペリジン(例えば、1−メチルピペリジン−4−イル)のような、場合により置換されているヘテロシクロアルキルから選択される、場合により置換されている飽和環系から選択され;R及びRは、H;場合により置換されているアルコキシ;場合により置換されているメトキシ(例えば、2−メトキシメチル又は2−メトキシ−4−クロロフェニル)のような場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキル;場合により置換されているアミノ;場合により置換されているアミノメチル(例えば、2−ジエチルアミノメチル)のような場合により置換されているアミノアルキル;場合により置換されているアシル;メチル、場合により置換されているプロピル(例えば、イソプロピル)のような場合により置換されているC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル; 場合により置換されているC〜Cアルキニル; 場合により置換されているフェニル(例えば、フェニル、4−クロロフェニル又は2,5−ジクロロフェニル又は2−クロロ−4−フルオロフェニル)のような、場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているフェニルC〜Cアルキル(例えば、2−フェニルメチルのような場合により置換されているフェニルメチル)のような、場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているモルホリニルC〜Cアルキル(例えば、2−モルホリン−4−イルエチル)のような、場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているシクロヘキシル(例えば、シクロヘキシル)のような、場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル;及び場合により置換されているモルホリニルC〜Cアルキル(例えば、2−モルホリン−4−イルメチルのような場合により置換されているモルホリニルメチル)のような、場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから独立して選択されるか;或いは−CHRは、一緒に、場合により置換されているシクロヘキシル(例えば、シクロヘキシル)のような、場合により置換されているC〜Cシクロアルキル及び場合により置換されているピペリジン(例えば、1−メチルピペリジン−4−イル)又は場合により置換されているピロリジンのような、場合により置換されているヘテロシクロアルキルから選択される、場合により置換されている環を形成し;Gは、H;場合により置換されているアミノ;ベンジル(メチル)アミノメチルのような場合により置換されているアミノアルキル;場合により置換されているアミノカルボニル;場合により置換されているアルコキシ;場合により置換されているフェノキシC〜Cアルキル(例えば、4−フルオロフェノキシメチル又は4−クロロフェノキシメチル又は3−フェノキシプロピル又は4−ベンジルオキシメチル)のような、場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキル;場合により置換されているアシル;メチル、エチル、ブチル(例えば、4−ブチル)のような、場合により置換されているC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているフェニル(例えば、フェニル、3−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル又は4−クロロフェニル又は3,5−ジクロロフェニル)のような、場合により置換されているアリール;場合により置換されている C〜Cアルキルアリール;場合により置換されているベンジル(例えば、3−メトキシベンジル)のような場合により置換されているフェニルC〜Cアルキルのような、場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているピペリジン(例えば、メチルピペリジン−1−カルボキシレート)のような、場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル;及び場合により置換されているモルホリニルC〜Cアルキル(例えば、モルホリン−4−イルメチル)のような、場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択され;
は、H;場合により置換されているアシル;場合により置換されているアシルアミノ;場合により置換されているアシルメチル(例えば、モルホリノ4−アセチル−、ピペラジン1−アセチル−4−(フェニルメチル))のような、場合により置換されているアシルC〜Cアルキル;場合により置換されているメチル(例えば、メチル)のような、又は場合により置換されているペンチル(例えば、イソペンチル)のような、又は場合により置換されているベンズアミドC〜Cアルキル(例えば4−フルオロベンズアミドエチル)のような場合により置換されているアシルアミノC〜Cアルキルのような、又は場合により置換されているメトキシC〜Cアルキル(例えば、2−メトキシエチル)、場合により置換されているエトキシC〜Cアルキル(例えば、3−エトキシプロピル)、場合により置換されているフェノキシC〜Cアルキル(例えば、3−フェノキシプロピルのような、場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキルのような場合により置換されているヘテロアルキルのような、場合により置換されているC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているフェニル(例えば、トリ−フルオロメトキシフェニル又はフェニルアセトアミド)のような場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているフェニルメチル(例えば、安息香酸メチル若しくはベンジル(例えば、2−ベンジル)若しくはジメトキシベンジル若しくは3,5−ジメトキシベンジル若しくは3−メトキシベンジル若しくは4−メトキシベンジル若しくは4−クロロベンジル若しくはモルホリン−4−イルメチルベンジル若しくはフェニルアセトアミドメチル)又は場合により置換されているフェニルエチル(例えば、2−フェニルエチル、4−メトキシフェニルエチル)のような、場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているジヒドロインデニル(例えば、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)のような、場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているチオフェニルメチル(例えば、チオフェン−2−イルメチル)のような場合により置換されているチオフェニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているイミダゾリルエチル(例えば、イミダゾール−4−イルエチル)のような場合により置換されているイミダゾリルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているインドリルエチル(例えば、インドール−3−イルエチル)のような場合により置換されているインドリルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているフラニルメチル(例えば、フラン−2−イルメチル)のようなフラニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているベンゾジオキソリルメチル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)のような場合により置換されているベンゾジオキソリルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているピリジニルメチル(例えば、ピリジン−3−イルメチル若しくはピリジン−2−イルメチル若しくは1−アセチルピペリジン−4−イルメチル若しくはtert−ブチルピペリジン−1−カルボキシレートメチル)のような若しくは場合により置換されているピリジニルエチル(例えば、ピリジン−2−イルエチル)のような場合により置換されているピリジニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているモルホリニルメチル(例えば、4−ベンジルモルホリン−2−イルメチル)のような場合により置換されているモルホリニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているピロリジンメチル(例えば、5−オキソピロリジン−3−イルメチル)のような場合により置換されているピロリジンC〜Cアルキルのような、場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているモルホリニル(例えば、5−モルホリン−4−イル)又は場合により置換されているピペラジニル(例えば4−メチルピペラジニル)又は場合により置換されているピペリジニル(例えば、4−メチルベンジル)ピペリジン−4−イル)のような、場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル;及び場合により置換されているモルホリニルプロピル(例えば、3−(モルホリン−4−イル)プロピル)、場合により置換されているモルホリニルエチル(例えば、2−モルホリン−4−イルエチル)のような場合により置換されているモルホリニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているピペラジニルエチル(例えば、2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)エチル若しくは2−(4−ヘキサノイルピペラジン−1−イル)エチル)のような場合により置換されているピペラジニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているピロリジニルプロピル(例えば、3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル)のような場合により置換されているピロリジニルC〜Cアルキルのような又は場合により置換されているテトラヒドロフラニルメチル(例えば、テトラヒドロフラン−2−イルメチル)のような場合により置換されているテトラヒドロフラニルC〜Cアルキルのような、場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択され;Gは、H;場合により置換されているC〜Cアルキル; 場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール; 場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されている C〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択される〕で示されるピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体を提供する。
【0021】
組成物
本発明は、薬学的作用物質又は治療剤を組成物として提供し、医学的障害、特に、心血管障害若しくは疾患、呼吸障害若しくは疾患、代謝に影響する疾患若しくは障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性障害、神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患若しくは障害、内耳に影響する状態、炎症性障害若しくは疾患、肝疾患、疼痛、癌、血管新生及び血管新生依存状態、並びに/又は胃腸系の疾患若しくは障害のような、NADPHオキシダーゼにより仲介される障害に罹患している患者、好ましくは哺乳類患者、最も好ましくはヒト患者を治療する方法を提供する。
【0022】
本発明の医薬組成物は、1つ以上のピラゾロピリジン誘導体を本明細書に記載されている任意の形態で含有していてもよい。本発明の組成物は、更に、ミョウバン、安定剤、抗微生物剤、緩衝剤、着色剤、風味剤、佐剤等のような1つ以上の薬学的に許容される追加的な成分を含むことができる。
本発明の化合物を、従来用いられる佐剤、担体、希釈剤又は賦形剤と一緒に、医薬組成物の形態及びその単位投与形態に入れることができ、そのような形態を、錠剤若しくは充填カプセル剤のような固体又は液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤のような液体、又はこれらを充填したカプセル剤(全て経口使用)、又は非経口(皮下を含む)使用の滅菌注射用液剤の形態で用いることができる。そのような医薬組成物及びその単位投与形態は、成分を、追加の活性化合物若しくは有効成分を伴うか又は伴うことなく、従来の割合で含むことができ、そのような単位投与形態は、用いられる意図される1日投与量範囲に相応する活性成分のあらゆる適切な有効量を含有することができる。本発明の組成物は、好ましくは注射用である。
本発明の組成物は、水性又は油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤及びエリキシル剤が含まれるが、これらに限定されない液体製剤であってもよい。経口投与に適している液体形態には、緩衝剤、懸濁及び分散剤、着色剤、風味剤などを有する適切な水性又は非水性ビヒクルが含まれ得る。組成物を、使用前に水又は他の適切なビヒクルにより再構成される乾燥生成物として配合することもできる。そのような液体調合剤は、懸濁剤、乳化剤、非水性ビヒクル及び防腐剤が含まれるが、これらに限定されない添加剤を含有することができる。懸濁剤には、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル及び水素化食用脂が含まれるが、これらに限定されない。乳化剤には、レシチン、ソルビタンモノオレエート及びアカシアが含まれるが、これらに限定されない。非水性ビヒクルには、食用油、アーモンド油、精留ココナッツ油、油状エステル、プロピレングリコール及びエチルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。防腐剤には、p−ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピル及びソルビン酸が含まれるが、これらに限定されない。更なる材料、並びに加工技術などが、Part 5 of Remington’s Pharmaceutical Sciences, 21st Edition, 2005, University of the Sciences in Philadelphia, Lippincott Williams & Wilkinsに記載されており、参照として本明細書に組み込まれる。
本発明の固体組成物は、従来の方法で処方される錠剤又はロゼンジ剤の剤形であってもよい。例えば、経口投与用の錠剤及びカプセル剤は、結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤及び湿潤剤が含まれるが、これらに限定されない従来の賦形剤を含有することができる。結合剤には、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプンの粘液及びポリビニルピロリドンが含まれるが、これらに限定されない。充填剤には、ラクトース、糖、微晶質セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム及びソルビトールが含まれるが、これらに限定されない。潤滑剤には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール及びシリカが含まれるが、これらに限定されない。崩壊剤には、ジャガイモデンプン及びグリコールデンプンナトリウムが含まれるが、これらに限定されない。湿潤剤には、ラウリル硫酸ナトリウムが含まれるが、これに限定されない。錠剤を、当該技術で周知の方法により被覆することができる。
注射用組成物は、典型的には、注射用滅菌食塩水又はリン酸緩衝食塩水又は当該技術で既知の他の注射用担体に基づいている。
本発明の組成物は、坐剤として処方することもでき、これは、カカオバター又はグリセリドが含まれるが、これらに限定されない坐剤基剤を含有することができる。本発明の組成物は、吸入用に処方することもでき、これは、乾燥粉末として投与することができる液剤、懸濁剤若しくは乳剤が含まれるが、これらに限定されない形態、又はジクロロジフルオロメタン若しくはトリクロロフルオロメタンのような噴射剤を使用するエアゾールの形態であってもよい。本発明の組成物は、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、ペースト剤、薬用プラスター剤、パッチ剤又は膜剤が含まれるが、これらに限定されない、水性又は非水性ビヒクルを含む経皮製剤として処方することもできる。
本発明の組成物は、注射又は連続注入が含まれるが、これらに限定されない非経口投与用に処方することもできる。注射用製剤は、懸濁剤、液剤又は油状若しくは水性ビヒクル中の乳剤の形態であることができ、懸濁剤、安定剤及び分散剤が含まれるが、これらに限定されない配合剤を含有することができる。組成物は、発熱物質無含有滅菌水が含まれるが、これに限定されない適切なビヒクルにより再構成される粉末形態で提供することもできる。
本発明の組成物は、デポー製剤として処方することもでき、これは、移植又は筋肉内注射により投与することができる。組成物は、適切なポリマー若しくは疎水性材料により(例えば、許容される油中の乳剤として)、イオン交換樹脂により、又はやや難溶性の誘導体として(例えば、やや難溶性の塩として)配合することができる。
本発明の組成物は、リポソーム調合剤として処方することもできる。リポソーム調合剤は、リポソームを含有することができ、これは、目的の細胞又は角質層に浸透し、細胞膜と融合し、その結果、リポソームの内容物を細胞の中に送達する。他の適切な製剤は、ニオソームを用いることができる。ニオソームは、リポソームに類似している脂質ビヒクルであり、膜は主に非イオン性脂質から構成され、幾つかの形態は角質層を横切って化合物を輸送するのに有効である。
本発明の化合物を持続放出形態又は持続放出薬剤送達系で投与することもできる。代表的な持続放出材料の記載は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに組み込まれている材料において見出すこともできる。
【0023】
投与様式
本発明の組成物は、経口、非経口、舌下、経皮、直腸内、経粘膜、局所、吸入、口腔内若しくは鼻腔内投与又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない任意の方法により投与することができる。非経口投与には、静脈内、動脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、鞘内及び関節内が含まれるが、これらに限定されない。本発明の組成物は、移植の形態で投与することもでき、これは、組成物の徐放、並びに遅い制御された静脈内注入を可能にする。好ましい実施態様において、本発明のピラゾロピリジン誘導体は、静脈内又は皮下投与される。
本発明は、以下の実施例により更に説明され、これは、本発明の範囲をいかようにも制限することを意図しない。
1回用量又は多回用量で個人に投与される投与量は、薬物動態特性、患者の状態及び性質(性別、年齢、体重、健康、背格好)、症状の程度、併用治療、治療の頻度及び望ましい効果を含む多様な要因によって変わる。
【0024】
組み合わせ
本発明の一つの実施態様によると、本発明の化合物及びその医薬製剤を、単独で投与することができる、又は固形腫瘍に対して直接向けられ、転移の確立を制御するための化学療法に使用される物質又はホルモン療法に使用される物質又はプログラム細胞死を引き起こすように作用する他の任意の分子のような癌の治療に有用な共作用物質、例えば、メトトレキセート(Abitrexate(登録商標))、フルオロウラシル(Adrucil(登録商標))、ヒドロキシ尿素(Hydrea(登録商標))及びメルカプトプリン(Purinethol(登録商標))のようなプレDNA分子構成単位の合成を停止する薬剤の分類から選択される共作用物質、例えばシスプラチン(Platinol(登録商標))並びに抗生物質−ダウノルビシン(Cerubidine(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標))及びエトポシド(VePesid(登録商標))のような細胞の核においてDNAを直接損傷する薬剤の分類から選択される共作用物質、例えば、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))及びパシタキセル(Taxol(登録商標))のような紡錘体の合成又は分解を実施する薬剤の分類から選択される共作用物質と組み合わせて投与することができる。
【0025】
本発明の別の実施態様によると、本発明の化合物及びその医薬製剤を、サイトカインレセプター鎖の遺伝子導入及びレセプター標的化細胞毒素投与のような、細胞表面タンパク質を標的にする作用物質と組み合わせて投与することができる。
【0026】
本発明の別の実施態様によると、本発明の化合物及びその医薬製剤を、放射線治療と組み合わせて投与することができる。
【0027】
本発明は、本発明の化合物又はその医薬製剤が、他の治療レジメン又は癌の治療に有用な共作用物質の前、と同時に又はと連続して(例えば、多剤レジメン)、治療有効量で個人に投与される、本発明の化合物又はその医薬製剤の投与を包含する。共作用物質と同時に投与される本発明の化合物又はその医薬製剤を、同じ又は異なる組成物により、同じ又は異なる投与経路で投与することができる。
【0028】
別の実施態様において、本発明の化合物及び方法には、本発明の化合物の投与が、典型的には化学療法、ホルモン療法又は放射線療法の間又は後に実施される、癌の治療における使用が考慮される。
【0029】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物及び方法は、典型的には、本発明の化合物の投与が、腫瘍組織が腫瘍細胞に血液供給及び栄養素を提供して回復するために血管新生を誘導することによって毒性攻撃に反応する時点において、化学療法、ホルモン療法又は放射線療法のレジメンの後で実施される
【0030】
別の実施態様において、本発明の化合物の投与は、固形腫瘍が転移に対する予防として除去される外科出術の後で実施される。
【0031】
患者
一つの実施態様において、本発明の患者は、心血管障害又は疾患を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、呼吸障害又は疾患を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、代謝に影響する疾患又は障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、皮膚の障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、骨の障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、神経炎症性障害及び/又は神経変性障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、腎疾患を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、生殖障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患若しくは障害、及び/又は内耳に影響する状態を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、炎症性障害又は疾患を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、肝疾患を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、炎症性疼痛のような疼痛を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、癌を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、血管新生及び血管新生依存状態を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、アレルギー性障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、外傷性全身障害を罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショックを罹患している患者である。
別の実施態様において、本発明の患者は、胃腸系の疾患又は障害を罹患している患者である。
【0032】
本発明による使用
別の実施態様において、本発明は、薬剤として使用される、式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体を提供する。
【0033】
更なる実施態様において、本発明は、GがHである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0034】
更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0035】
更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここでR及びRは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0036】
更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されている飽和環系である本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0037】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、RはHであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0038】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているC〜Cアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0039】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているアリールであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0040】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているアミノC〜Cアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0041】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているC〜Cシクロアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0042】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているヘテロシクロアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0043】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0044】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、Rは場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキルであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0045】
更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで、RはHであり、Rは、発明を実施するための形態において定義されたとおりである。
【0046】
更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここでR及びRはHである。
【0047】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが−CHRである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供し、ここで−CHRは、一緒に、場合により置換されているC〜Cシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルから選択される場合により置換されている環を形成する。
【0048】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0049】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアミノである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0050】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアミノC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0051】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアミノカルボニルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0052】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0053】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアルコキシである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0054】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0055】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアリールである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0056】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているヘテロアリールである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0057】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが、場合により置換されているヘテロシクロアルキル及びC〜Cシクロアルキルから選択される本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0058】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが、場合により置換されているC〜Cアルキル、場合により置換されているC〜Cアルケニル及び場合により置換されているC〜Cアルキニルから選択される本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0059】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルアミノC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0060】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0061】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアリールである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0062】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが、場合により置換されているアリールC〜Cアルキル及び場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキルから選択される本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0063】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが、場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択される本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0064】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0065】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルアミノである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0066】
別の更なる実施態様において、本発明は、Gが場合により置換されているアシルC〜Cアルキルである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0067】
別の更なる実施態様において、本発明は、GがHである本発明のピラゾロピリジン誘導体を提供する。
【0068】
別の実施態様において、本発明は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の障害、血管新生、血管新生依存状態、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び障害から選択される疾患又は状態の治療又は予防のための医薬組成物の調製における、G、G、G、G及びGが発明を実施するための形態に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体の使用を提供する。
【0069】
別の実施態様において、本発明は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の障害、血管新生、血管新生依存状態、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び障害から選択される疾患又は状態の治療又は予防のための、G、G、G、G及びGが発明を実施するための形態に定義されているとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体を提供する。
【0070】
本発明の化合物には、特に、以下の群:
2−ベンジル−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(4−クロロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−メチル−5−〔3−(トリフルオロメトキシ)フェニル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4−ジメチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4,5−トリメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(フラン−2−イルメチル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−ブチル−5−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−ブチル−2−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−ブチル−5−(3,5−ジメトキシベンジル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−ブチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4−ジメチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;及び
2,4−ジメチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン
から選択されるものが含まれる。
【0071】
本発明の化合物には、特に、以下の群:
5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−{3−〔2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕フェニル}アセトアミド;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−〔2−(4−クロロフェノキシ)エチル〕−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3,5−ジメトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−(3−{〔4−メチル−3,6−ジオキソ−2−(2−フェニルエチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}フェニル)アセトアミド;
4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−〔2−(2−ベンジル−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル)エチル〕−4−フルオロベンズアミド;
N−〔3−(2−ベンジル−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル)フェニル〕アセトアミド;
N−(3−{〔2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}フェニル)アセトアミド;
5−〔2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル〕−2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−フェニルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−フルオロ−N−{2−〔2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕エチル}ベンズアミド;
5−〔2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル〕−2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−ベンジル−4−メチル−2−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,4−ジクロロベンジル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(3−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(4−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2,5−ビス(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(4−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3−メトキシベンジル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(ベンジルオキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(ベンジルオキシ)メチル〕−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3−エトキシプロピル)−4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,5−ビス(2−メトキシエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−〔(4−ベンジルモルホリン−2−イル)メチル〕−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−〔(1−アセチルピペリジン−4−イル)メチル〕−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
tert−ブチル4−{〔4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート;及び
4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−5−〔(5−オキソピロリジン−3−イル)メチル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン
から選択されるものが更に含まれる。
【0072】
別の実施態様において、本発明は、心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の障害、血管新生、血管新生依存状態、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び障害から選択される疾患又は状態に罹患している患者を治療する方法を提供する。この方法は、式(I)の化合物を、それを必要としている患者に投与することを含む。
【0073】
別の実施態様において、本発明は、血管新生の阻害を、それを必要とする患者において行う方法であって、式(I)の化合物の血管新生阻害用量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
【0074】
別の実施態様において、本発明は、本発明の方法に従って腫瘍の血管新生を阻害することにより、腫瘍の新血管形成を阻害する方法を提供する。同様に、本発明は血管新生阻害方法を実施することにより、腫瘍増殖を阻害する方法を提供する。
【0075】
特定の実施態様において、本発明の化合物及び方法には、腫瘍、固形腫瘍、転移、癌、黒色腫、皮膚癌、乳癌、血管腫又は血管線維腫等のような癌を有する患者の腫瘍組織の治療における使用が考慮され、阻害される血管新生は、腫瘍組織の新血管形成がある腫瘍組織血管新生である。本発明の化合物及び方法により治療することができる典型的な固形腫瘍組織には、皮膚、黒色腫、肺、膵臓、乳腺、結腸、咽頭、卵巣、前立腺、結腸直腸、頭部、頸、精巣、リンパ系、骨髄、骨、肉腫、腎臓、汗腺及び同様の組織の腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。治療される癌の更なる例は、グリア芽細胞腫である。
【0076】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物及び方法には、炎症組織の治療における使用が考慮され、阻害される血管新生は、炎症組織の新血管形成がある炎症組織血管新生である。この場合、本発明の化合物及び方法には、慢性関節リュウマチを有する患者、免疫性又は非免疫性炎症疾患、乾癬組織等のような、関節炎組織における血管新生の阻害が考慮される。
【0077】
実施態様において、本発明には組織における血管新生の阻害が考慮される。組織における血管新生の程度、従って、本発明により達成される阻害の程度は、本明細書に記載されているような多様な方法により評価することができる。
【0078】
別の実施態様において、本発明は、少なくとも1つの式(I)のピラゾロピリジン誘導体と、その薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含有する医薬組成物を提供する。
【0079】
本発明の化合物は、プログラムACD/Name(製品バージョン10.01)に使用されるIUPAC標準に従って命名されている。
【0080】
本発明の化合物は、式(I)の化合物、その互変異性体、その幾何異性体、その光学的に活性な形態を鏡像異性体、ジアステレオマーとして、及びそのラセミ化合物の形態、並びにその薬学的に許容される塩を含む。本発明により例示される誘導体は、以下の一般的方法及び手順を使用して、容易に入手可能な材料から調製することができる。典型的又は好ましい実験条件(即ち、反応温度、時間、試薬のモル、溶媒など)が提示される場合、特に記述のない限り、他の実験条件を使用することもできることが理解される。最適な反応条件は、使用される特定の反応体又は溶媒により変わることができるが、そのような条件は、日常的な最適化手順を使用して当業者によって決定することができる。
本明細書に引用されている参考文献は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。本発明は、本明細書に記載されている特定の実施態様により範囲が制限されず、それは本発明の個別の態様の単なる説明として意図され、機能的に同等な方法及び成分は本発明の範囲内である。事実、本明細書に示され記載されているものに加えて、本発明の多様な変更が、前記の記載及び添付図面から当業者には明白である。そのような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
本発明が記載されてきたが、以下の例は、説明のために提示されており、制限のためではない。
【0081】
本発明の化合物の合成:
式(I)の新規誘導体は、以下の一般的方法及び手順を使用して、容易に入手可能な材料から調製することができる。典型的又は好ましい実験条件(即ち、反応温度、時間、試薬のモル、溶媒など)が提示される場合、特に記述のない限り、他の実験条件を使用することもできることが理解される。最適な反応条件は、使用される特定の反応体又は溶媒により変更できるが、そのような条件は、日常的な最適化手順を使用して当業者によって決定することができる。式(I)の化合物を得る一般的合成手順が下記のスキーム1に示されている。
【0082】
【化2】

【0083】
置換基G1、G、G、G及びGが上記で定義されたとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体は、上記のスキーム1に概説されている合成プロトコールに従って、式(VI)の特別仕様又は市販の置換ヒドラジン誘導体、式(V)のアセトンジカルボキシレート誘導体、式(II)の第一級アミン誘導体及び式(III)のトリアルキルオルトエステル誘導体から、3つの化学工程により調製することができる。より詳細な方法では、Gが上記で定義されたとおりである式(VI)のヒドラジン誘導体を、G及びRが上記で定義されたとおりである式(V)のアセトンジカルボキシレート誘導体と、中性及び還流条件下、ベンゼン、トルエン又は他の非反応性溶媒のような適切な溶媒の中で、式(VI)の化合物の固有の反応性に応じた時間にわたって反応させて、対応する式(IV)の4−置換2−ヒドロキシルピラゾール誘導体を得る。式(IV)の中間体化合物を、更に、G及びRが上記で定義されたとおりである式(III)のトリアルキルオルトエステル誘導体と反応させ、酢酸の存在下及び還流条件下において、式(VII)の中間体の形成を可能にする。式(VII)の中間体化合物を、更に、Gが上記で定義されたとおりである式(II)の第一級アミン誘導体により、トルエン又はベンゼンのような溶媒中、還流条件下で処理して、式(VIII)の中間体化合物を得る。式(Ia)、即ちGがHである式(I)のピラゾロ誘導体は、好ましくはプロトン性溶媒中、ナトリウムメタノレート、ナトリウムイソプロパノエート等のような塩基の存在下で、スキーム1に示されている当業者に周知の標準還流条件を使用して式(VIII)の中間体化合物を環化した後で単離される。
この反応は、メタノール、エタノール、イソプロパノール又は他の非反応性溶媒のような溶媒中、室温で、式(VIII)の化合物の固有の反応性に応じた時間にわたって実施することができるが、通常、上記のスキーム1に示されている当業者に周知の標準的条件を使用する、伝統的な熱による加熱又はマイクロ波法が必要である。続く工程において、Gが上記で定義されたとおりである式(Ia)のピラゾロピリジン誘導体を、アルキル塩化物、臭化物、ヨウ化物又はメシレートのようなアルキル化剤により、適切な塩基、例えば塩基としてトリエチルアミン、水素化ナトリウム又は炭酸カリウムの存在下、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランの中で、伝統的な熱による方法により又はマイクロ波技術を使用して処理した。あるいは、式(Ia)のピラゾロピリジン誘導体を、無水物、塩化アシル又はカルボン酸により、Gが上記に定義されたとおりである場合は結合試薬の存在下、適切な塩基、例えばトリエチルアミン、酢酸ナトリウムの存在下、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン、ジクロロメタンの中で、伝統的な熱による方法により又はマイクロ波技術を使用して処理した。このプロセスに従って、式(Ib)のピラゾロピリジン誘導体は、スキーム1に示されている当業者に周知の標準的条件を使用して単離される。
【0084】
【化3】

【0085】
置換基G、G、G、G及びGが上記で定義されたとおりである式(I)のピラゾロピリジン誘導体は、上記のスキーム2に概説されている合成プロトコールに従って、式(VI)の特別仕様又は市販の置換ヒドラジン誘導体、式(V)のアセトンジカルボキシレート誘導体、式(II)の第一級アミン誘導体及び式(IX)の塩化アシル誘導体から、4〜5つの化学工程により調製することができる。より詳細な方法では、Gが上記で定義されたとおりである式(VI)のヒドラジン誘導体を、G及びRが上記で定義されたとおりである式(V)のアセトンジカルボキシレート誘導体と、中性及び還流条件下、ベンゼン、トルエン又は他の非反応性溶媒のような適切な溶媒の中で、式(VI)の化合物の固有の反応性に応じた時間にわたって反応させて、対応する式(IV)の4−置換2−ヒドロキシルピラゾール誘導体を得る。式(IV)の中間体化合物を、更に、Gが上記で定義されたとおりである式(IX)の塩化アシル誘導体と反応させ、水酸化カルシウムの存在下及び還流条件下において、式(X)の中間体の形成を可能にする。式(X)の中間体化合物を、更に、Gが上記で定義されたとおりである式(II)の第一級アミン誘導体により、トルエン又はベンゼンのような溶媒中、還流条件下で処理して、式(VIII)の中間体化合物を得る。式(Ia)、即ちGがHである式(I)のピラゾロ誘導体は、好ましくはプロトン性溶媒中、ナトリウムメタノレート、ナトリウムイソプロパノエート等のような塩基の存在下で、スキーム2に示されている当業者に周知の標準還流条件を使用して式(VIII)の中間体化合物を環化した後で単離される。
続く工程において、Gが上記で定義されたとおりである式(Ia)のピラゾロピリジン誘導体を、アルキル塩化物、臭化物、ヨウ化物又はメシレートのようなアルキル化剤により、適切な塩基、例えば塩基としてトリエチルアミン、水素化ナトリウム又は炭酸カリウムの存在下、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランの中で、伝統的な熱による方法により又はマイクロ波技術を使用して処理した。あるいは、式(Ia)のピラゾロピリジン誘導体を、無水物、塩化アシル又はカルボン酸により、Gが上記に定義されたとおりである場合は結合試薬の存在下、適切な塩基、例えばトリエチルアミン、酢酸ナトリウムの存在下、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン、ジクロロメタンの中で、伝統的な熱による方法により又はマイクロ波技術を使用して処理した。このプロセスに従って、式(Ib)のピラゾロピリジン誘導体は、スキーム2に示されている当業者に周知の標準的条件を使用して単離される。
【0086】
これらの反応は、メタノール、エタノール、イソプロパノール又は他の非反応性溶媒のような溶媒中、室温で、式(VIII)の化合物の固有の反応性に応じた時間にわたって実施することができるが、通常、上記のスキーム1又は2に示されている当業者に周知の標準的条件を使用する、伝統的な熱による加熱又はマイクロ波法が必要である。
【0087】
以下の略語は、下記のそれぞれの定義を意味する:
Å(オングストローム)、AcO(無水酢酸)、eq.(当量)、min(分)、h(時間)、g(グラム)、MHz(メガヘルツ)、mL(ミリリットル)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル)、ng(ナノグラム)、nm(ナノメートル)、rt(室温)、BLM(ブレオマイシン)、BSA(ウシ血清アルブミン)、DCF(2,7−ジクロロジヒドロフルオレセイン)、DCM(ジクロロメタン)、DIPEA(ジイソプロピルエチルアミン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DAPI(4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)、DPI(ジフェニルヨードニウム),cHex(シクロヘキサン)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EGF(上皮増殖因子)、EtOAc(酢酸エチル)、FC(シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー)、HBSS(ハンクス緩衝塩類溶液)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、HDCF−DA(2′,7′−ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート)、MEM(2−メトキシエトキシメチル)、MS(質量分析)、NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド二リン酸還元型)、NBT(ニトロブルーテトラゾリウム)、NMR(核磁気共鳴)、PBS(リン酸緩衝食塩水)、PetEther(石油エーテル)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、TGF−β(腫瘍増殖因子ベータ)、THF(テトラヒドロフラン)、tBuOK(カリウムtert−ブトキシド)、ROS(反応性酸素種)、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)、SPA(シンチレーション近接アッセイ)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、UV(紫外線)。
【0088】
上記の一連の一般的合成方法が式(I)の化合物を得るため及び/又は式(I)の化合物の合成に必要な中間体を得るために適用可能ではない場合、当業者に既知の適切な調製方法を使用するべきである。一般に、式(I)の個別の任意の化合物の合成経路は、それぞれの分子の特定の置換基及び必要な中間体の入手しやすさによって決まるが、この場合でも、そのような要因は当業者により理解される。保護及び脱保護方法は、全て、Philip J. KocienskiによるProtecting Groups”, Georg Thieme Verlag Stuttgart, 2005、並びにTheodora W. Greene及びPeter G. M. Wutsによる“Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, 4th Edition 2006を参照すること。
【0089】
本発明の化合物は、適切な溶媒の蒸発による結晶化によって溶媒分子との会合から単離することができる。塩基性中心を含有する式(I)の化合物の薬学的に許容される酸付加塩は、従来の方法により調製することができる。例えば、遊離塩基の溶液を、未希釈の又は適切な溶液中の適切な酸により処理し、得られた塩を、反応溶媒の濾過又は真空下での蒸発により、単離することができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、式(I)の化合物の溶液を適切な塩基で処理することにより、同様の方法で得ることができる。両方の種類の塩は、イオン交換樹脂技術を使用して形成又は相互変換することができる。
【0090】
以下において、本発明を幾つかの実施例により説明するが、これは本発明の範囲を制限するものとして考慮されるべきではない。
【0091】
下記に記載される実施例において提供されるHPLC、NMR及びMSデータは次のようにして得られる:HPLC:カラムWaters Symmetry C8 50×4.6mm、条件:MeCN/HO、5〜100%(8min)、最大プロット240〜400nm;質量スペクトル:PE-SCIEX API 150 EX(APCI及びESI)、LC/MSスペクトル:Waters ZMD (ES);H−NMR:Bruker DPX-300MHz。
【0092】
分取HPLC精製は、Prep Nova-Pak(登録商標)HR C18、6mm、60Å、40×30mm(最大100mg)又はXTerra(登録商標)Prep MS C8、10mm、50×300mm(最大1g)のカラムを備えたHPLC Waters Prep LC 4000 Systemで実施する。全ての精製は、MeCN/HO 0.09%TFAの勾配;UV検出254nm及び220nm;流速20mL/min(最大50mg)で実施する。TLC分析は、Merck Precoated 60 F254プレートで実施する。フラッシュクロマトグラフィーによる精製は、溶離剤としてシクロヘキサン/EtOAc又はDCM/MeOH混合物を使用して、SiO支持体で実施する。
【0093】
実施例1:2−ベンジル−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(1)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0094】
【化4】

【0095】
a)メチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテート(式(IV)の化合物、スキーム1)
無水トルエン(25ml)中のベンジルアミン二塩酸塩(1.000g、5.126mmol、1当量)の懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.32ml、10.252mmol、2当量)及びジメチル3−オキソペンタンジオエート(0.893g、5.126mmol、1当量)を連続して加えた。得られた混合物を、真空下で濃縮する前に、18h加熱還流した。得られた褐色の油状物を、SiO(CHCl:MeOH 97:3)のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。0.810gの純粋なメチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテートを、白色の固体として得た。収率64%。MS(ESI):247.1;MS(ESI):245.1。
【0096】
b)メチル〔(4E)−1−ベンジル−4−(1−エトキシエチリデン)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VII)の化合物、スキーム1)
上記で得られたメチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテート(式(IV)の化合物、0.215g、0.873mmol、1当量)、氷酢酸(5μl、0.1当量)及びMeC(OEt)(5.5ml、5.48mmol、6.3当量)の混合物を、75℃で1h15加熱した。得られた橙色の溶液を真空下で濃縮して、橙色のシロップを得て、それをシクロヘキサンで洗浄し、次に真空下で乾燥した。相対的不安定性によって、メチル〔(4E)−1−ベンジル−4−(1−エトキシエチリデン)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテートの更なる精製は実施しなかった(0.276g、定量収率)。MS(ESI):317.1。
【0097】
c)メチル〔(4E)−1−ベンジル−5−オキソ−4−{1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VIII)の化合物、スキーム1)
上記で得られたメチル〔(4E)−1−ベンジル−4−(1−エトキシエチリデン)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VII)の化合物、0.276g、0.873mmol、1当量)及び1−ピリジン−2−イルメタンアミン(0.061mL、0.873mmol、1当量)の混合物をトルエン(8.0mL)中、室温で15min撹拌した。溶媒を真空下で除去した。得られた残渣を最小量のCHClに溶解し、150mlのシクロヘキサンの撹拌溶液に滴加して、淡黄色の沈殿物の形成をもたらし、それを濾取した。この沈殿物は、純粋なメチル〔(4E)−1−ベンジル−5−オキソ−4−{1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(0.278g)であることが証明された。収率84%。MS(ESI):379.2。
【0098】
d)2−ベンジル−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(式(Ia)の化合物、スキーム1)
ナトリウム(0.017g、0.713mmol、1当量)をi−PrOH(16ml)に溶解して得られたi−PrONaのイソプロパン酸溶液を、メチル〔(4E)−1−ベンジル−5−オキソ−4−{1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VIII)の化合物)(0.270g、0.713mmol、1当量)で処理した。反応混合物を1h還流し、次に冷却し、0.12mlの20%HCl水溶液の添加によりpH7に中和した。15mlのi−PrOHを真空下で除去し、フラスコを冷蔵庫に一晩入れる前に、10mlのHOを加えた。形成された白色の沈殿物を濾取し、水(2×3ml)、次にシクロヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥した。0.240gの純粋な生成物2−ベンジル−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオンを得た。収率97%。H NMR(500MHz,DMSO−d,ppm)2.78(s,3H),4.81(s,2H),5.37(s,2H),5.59(s,1H),7.31−7.26(m,5H),7.36(m,2H),7.76(td,J 7.6,1.9Hz,1H),8.46(dt,J 4.2,1.6Hz,1H),10.34(s,1H);MS(ESI)=347.2。
【0099】
実施例2:2−(4−クロロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(2)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0100】
【化5】

【0101】
実施例1に概説された一般的方法に従い、(4−クロロベンジル)ヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び1−ピリジン−2−イルメタンアミンから出発し、標記化合物(2)を、ベージュ色の固体として収率48%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):381.5;MS(ESI):379.8。
【0102】
実施例3:2−ベンジル−4−メチル−5−〔3−(トリフルオロメトキシ)フェニル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(3)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0103】
【化6】

【0104】
実施例1に概説された一般的方法に従い、ベンジルアミン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び3−(トリフルオロメトキシ)アニリンから出発し、標記化合物(3)を、白色の固体として収率43%で単離した(HPLCによると純度98%)。MS(ESI):416.5;MS(ESI):414.5。
【0105】
実施例4:2,4−ジメチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(4)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0106】
【化7】

【0107】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び1−ピリジン−2−イルメタンアミンから出発し、標記化合物(4)を、ベージュ色の固体として収率35%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):271.3;MS(ESI):269.5。
【0108】
実施例5:2,4,5−トリメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(5)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0109】
【化8】

【0110】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及びメチルアミンから出発し、標記化合物(5)を、ベージュ色の固体として収率40%で単離した(HPLCによると純度97%)。MS(ESI):194.3;MS(ESI):192.5。
【0111】
実施例6:5−(フラン−2−イルメチル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(6)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0112】
【化9】

【0113】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び1−フラン−2−イルメタンアミンから出発し、標記化合物(6)を、ベージュ色の固体として収率38%で単離した(HPLCによると純度98%)。MS(ESI):260.4;MS(ESI):258.3。
【0114】
実施例7:5−(4−クロロベンジル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(7)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0115】
【化10】

【0116】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及びパラ−クロロベンジルアミンから出発し、標記化合物(7)を、ベージュ色の固体として収率45%で単離した(HPLCによると純度97%)。MS(ESI):304.8;MS(ESI):302.7。
【0117】
実施例8:4−ブチル−5−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(8)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0118】
【化11】

【0119】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシペンタン及びパラ−クロロベンジルアミンから出発し、標記化合物(8)を、ベージュ色の固体として収率49%で単離した(HPLCによると純度98%)。MS(ESI):346.8;MS(ESI):344.6。
【0120】
実施例9:4−ブチル−2−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(9)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0121】
【化12】

【0122】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシペンタン及び1−ピリジン−2−イルメタンアミンから出発し、標記化合物(9)を、ベージュ色の固体として収率48%で単離した(HPLCによると純度96%)。MS(ESI):313.5;MS(ESI):311.4。
【0123】
実施例10:5−(4−クロロベンジル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(10)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0124】
【化13】

【0125】
実施例1に概説された一般的方法に従い、4−(2−ヒドラジンエチル)モルホリン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及びパラ−クロロベンジルアミンから出発し、標記化合物(10)を、白色の固体として収率33%で単離した(HPLCによると純度95%)。MS(ESI):403.9;MS(ESI):401.8。
【0126】
実施例11:2−ベンジル−4−ブチル−5−(3,5−ジメトキシベンジル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(11)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0127】
【化14】

【0128】
実施例1に概説された一般的方法に従い、ベンジルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシペンタン及び4,5−ジメトキシベンジルアミンから出発し、標記化合物(11)を、ベージュ色の固体として収率31%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):448.5;MS(ESI):446.5。
【0129】
実施例12:2−ベンジル−4−ブチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(12)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0130】
【化15】

【0131】
実施例1に概説された一般的方法に従い、ベンジルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシペンタン及び1−ピリジン−2−イルメタンアミンから出発し、標記化合物(12)を、白色の固体として収率38%で単離した(HPLCによると純度98%)。MS(ESI):389.5;MS(ESI):387.6。
【0132】
実施例13:2−シクロヘキシル−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(13)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0133】
【化16】

【0134】
実施例1に概説された一般的方法に従い、シクロヘキシルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び1−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル〕メタンアミンから出発し、標記化合物(13)を、ベージュ色の固体として収率31%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):437.6;MS(ESI):435.6。
【0135】
実施例14:2,4−ジメチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(14)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0136】
【化17】

【0137】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び2−ピリジン−2−イルエタンアミンから出発し、標記化合物(14)を、黄色を帯びた固体として収率43%で単離した(HPLCによると純度96%)。MS(ESI):285.3;MS(ESI):283.5。
【0138】
実施例15:2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(15)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0139】
【化18】

【0140】
実施例1に概説された一般的方法に従い、(2−メトキシエチル)ヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び2−ピリジン−2−イルエタンアミンから出発し、標記化合物(15)を、ベージュ色の固体として収率47%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):329.5;MS(ESI):327.4。
【0141】
実施例16:2,4−ジメチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(16)(化合物Ia、スキーム1)の形成
【0142】
【化19】

【0143】
実施例1に概説された一般的方法に従い、メチルヒドラジン、ジメチル3−オキソペンタンジオエート、1,1,1−トリエトキシエタン及び2−モルホリン−4−イルエタンアミンから出発し、標記化合物(16)を、白色の固体として収率43%で単離した(HPLCによると純度99%)。MS(ESI):293.4;MS(ESI):291.3。
【0144】
実施例17:2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(21)(化合物Ia、スキーム2)
【0145】
【化20】

【0146】
a)メチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテート(式(IV)の化合物、スキーム2)
【0147】
【化21】

【0148】
無水トルエン(25ml)中のベンジルアミン二塩酸塩(1.000g、5.126mmol、1当量)の懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.32ml、10.252mmol、2当量)及びジメチル3−オキソペンタンジオエート(0.893g、5.126mmol、1当量)を連続して加えた。得られた混合物を、真空下で濃縮する前に、18h加熱還流した。得られた褐色の油状物を、SiO(CHCl:MeOH 97:3)のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。0.810gの純粋なメチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテートを、白色の固体として得た。収率64%。MS(ESI):247.1;MS(ESI):245.1。
【0149】
b)メチル{1−ベンジル−4−〔(3−メトキシフェニル)アセチル〕−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル}アセテート(式(X)の化合物、スキーム2)
【0150】
【化22】

【0151】
上記で得られたメチル(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)アセテート(式(IV)の化合物、1g、3.76mmol、1eq.)及びCa(OH)(2.78g、10当量)の混合物をジオキサン(30mL)に懸濁した。(3−メトキシフェニル)アセチルクロリド(0.761g、1.1当量)を懸濁液に窒素下で加えた。次に混合物を100℃で45〜60分間加熱した。得られた赤色の溶液を真空下で濃縮して、赤色のシロップを得て、それを酢酸エチルと冷0.1M HClに分配した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒の蒸発によって、メチルメチル{1−ベンジル−4−〔(3−メトキシフェニル)アセチル〕−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル}アセテートをピンク色(1.09g、収率70%、HPLC純度89%)として得た。MS(ESI):395.2;MS(ESI):393.2。
【0152】
c)メチル〔(4Z)−1−ベンジル−4−{2−(3−メトキシフェニル)−1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VIII)の化合物、スキーム2)
【0153】
【化23】

【0154】
上記で得られたメチル{1−ベンジル−4−〔(3−メトキシフェニル)アセチル〕−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル}アセテート(式(X)の化合物、394mg、1当量)、1−ピリジン−2−イルメタンアミン(119mg、1.1当量)及びAcOH(60mg、1当量)の混合物をトルエン/NMP(10/1)(10mL)中、窒素下、80℃で2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。得られた残渣を酢酸エチルとNaHCO飽和溶液に分配した。有機相をブラインで洗浄し、次にNaSOで乾燥した。溶媒の蒸発によって、純粋なメチル〔(4Z)−1−ベンジル−4−{2−(3−メトキシフェニル)−1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(160mg、収率33%)を得て、それを更に精製することなく次の工程に使用した。
【0155】
d)2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン(式(Ia)の化合物、スキーム2)
上記で得られたメチル〔(4Z)−1−ベンジル−4−{2−(3−メトキシフェニル)−1−〔(ピリジン−2−イルメチル)アミノ〕エチリデン}−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル〕アセテート(式(VIII)の化合物)を、新たに調製した、MeOH中のMeONa(2M、20ml)で処理した。溶液を、出発エナミンが消滅するまで室温で撹拌した(t=0.5〜2h)。反応混合物を真空下で濃縮して、MeOHを排除し、粗物質を酢酸エチル(80ml)に溶解し、水(30ml3)で抽出した。次に合わせた無機層をpH=6に酸性化し、酢酸エチル(30ml3)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、TLCにより精製して、最終生成物2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン3,6(2H,5H)ジオンを黄色の油状物(65mg、収率43%)として得た。HNMR (400MHz,DMSO−d6):3.635(s,3H);4.702(s,2H);4.860(s,2H);5.274(s,2H),5.696(s,1H);6.646−6.716(m,3H),7.104−7.144(m,2H);7.277−7.416(m,6H);7.823−7.859(t,1H);8.492−8.501(d,1H)。MS(ESI):453.2;MS(ESI):451.2。
【0156】
本明細書において合成される更なる化合物の構造を以下の表1に提示する。
【0157】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【表1−12】

【表1−13】

【表1−14】

【表1−15】

【表1−16】

【0158】
実施例18:異なる細胞培養における反応性酸素種のレベルの測定
本発明の化合物の活性では、細胞内の酸素からの反応性酸素種(ROS)の形成を阻害する又は低減する活性について試験することができる。化合物の活性は、下記に詳述されているプロトコールに従って、ニトロブルーテトラゾリウム、アンプレックスレッド、化学発光(ルミノール)及び2′,7′−ジクロロヒドロフルオレセインジアセテート(HDCF−DA)のような異なる技術により以下の細胞培養で試験する。
【0159】
ヒトミクログリア細胞株
ヒトミクログリア細胞株(HMC3、ヒトミクログリアクローン3)(Janabi et al., 1995, Neurosci Lett 195:105)を、50U/mlのペニシリンGナトリウム、50μg/mlの硫酸ストレプトマイシンを有する10%FBSを含有するMEM(イーグル最小必須培地)において培養し、37℃で24時間インキュベートした。IFN−γ(ヒトIFN−γ、Roche. 11 040 596 001)を最終濃度10ng/mlで24h培地に加えてから、O形成を検出した。
【0160】
ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)
HUVECは、ヒドロコルチゾン(1μg/mL、CalbioChem)、ウシ脳抽出物(12μg/mL)、ゲンタマイシン(50g/mL、CalbioChem)、アムホテリシンB(50ng/mL、CalBioChem)、EGF(10ng/mL)及び10%FSCを補充した内皮基礎培地において第4継代まで培養する。第5継代が始まるとき、特に指示のない限り、細胞は、EGFが不在の低濃度のFCS(2%)で培養した。全ての実験は、第5継代の細胞で実施した。細胞は、O形成の検出の前に、OxLDL(酸化低比重リポタンパク質)又は対照としてその緩衝液と共に24hインキュベートした。
【0161】
HL−60細胞
ヒト急性骨髄性白血病細胞株HL−60を、10%熱不活性化子ウシ血清、2mMのグルタミン、100U/mlのペニシリン(Sigma)及び100μgのストレプトマイシン(Sigma)を補充したRPMI 1640(Invitrogen)において、5%COの加湿雰囲気下、37℃で培養した。好中球表現型へのHL60の分化は、培地へMeSOを(最終濃度1.25%v/vで6日間)加えることによって引き起こした。
【0162】
1.ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)
細胞内及び細胞外のスーパーオキシドは、定量的ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)試験を使用し、比色技術により測定した。スーパーオキシドアニオンの存在下での微細青色沈殿物であるホルマザンへのNBTのSOD阻害的変換は、Fluostar Optima分光計(BMG labtech)を使用して測定した。適切な刺激を伴うインキュベーションに続いて、細胞をトリプシン処理し(1×トリプシン−EDTA)、遠心分離により収集し、PBSで洗浄して、培地を除去した。5×10個の細胞を48ウエルプレートで平板培養し、本発明の化合物の存在下又は不在下で800U/mLのSODを有するか又は有さない0.5mg/mLのNBTを含有するハンクス平衡塩類溶液において、インキュベートした。対照として、DPIを最終濃度10μMでインキュベートした。2.5h後、細胞を固定し、メタノールで洗浄して、非還元NBTを除去した。次に還元ホルマザンを230μlの2M水酸化カリウム及び280μlのジメチルスルホキシドに溶解した。吸収は630nmで測定した。計算のために、630nmでの吸光度をそれぞれ個別のウエルで規準化した。4つの空試験値の平均を、それぞれの時点でそれぞれの修正値から差し引いた。NOX活性は、対照細胞における活性の%として表した。DPI処理細胞の残余活性は通常<10%であった。
【0163】
2.アンプレックスレッド
細胞外過酸化水素は、Amplex UltraRed(Molecular Probes)を使用して測定した。細胞をトリプシン処理し(1×トリプシン−EDTA)、遠心分離により収集し、1%グルコースを補充したHBSSに再懸濁した。細胞を、黒色96ウエルプレートに、200μlの試験緩衝液(本発明の化合物の存在下又は不在下で0.005U/mLホースラディッシュペルオキシダーゼ(Roche)及び50μMのアンプレックスレッドを含有する1%グルコースのHBSS)中の50,000細胞の密度で接種した。対照として、DPIを最終濃度10μMでインキュベートした。プレートを、蛍光Optima Fluorescentプレート読取機に設置し、37℃で20min保持した。蛍光は、それぞれ544nm及び590nmの励起波長及び発光波長で15min時間測定した。NOX活性は、対照細胞における活性の%として表した。DPI処理細胞の残余活性は通常<10%であった。
【0164】
下記の表2は、上記のDMSO分化HL60細胞を使用してアンプレックスレッドにより測定したNOX活性の阻害率をまとめる。
【0165】
【表2】

【0166】
下記の表3は、上記に記載したDMSO分化HL60細胞を使用してアンプレックスレッドにより測定したNOX活性のIC50をまとめる。
【0167】
【表3】

【0168】
3.化学発光(ルミノール)
ROSは、化学発光プローブルミノールを使用して測定した。細胞を培養し、アンプレックスレッド剤を10μg/mLのルミノール(Sigma 09235)に代えた以外は、アンプレックスレッドと同様に平板培養した。発光は、FluoStar Optima蛍光プレート読取機の発光機能を使用して、37℃で60分間連続して記録した。4つの空試験値の平均を、それぞれの時点でそれぞれの修正値から差し引いた。NOX活性は、対照細胞における活性の%として表した。DPI処理細胞の残余活性は通常<10%であった。
【0169】
4.2′,7′−ジクロロヒドロフルオレセインジアセテート(HDCF−DA)
HUVECをカバーガラスで平板培養し、TGF−βで刺激する前に、0.5%BSAにより一晩静止状態にした。細胞を、5μMのCM−H2DCFDAにより、暗黒中のフェノールレッド無含有培地に10分間装填し、次に、本発明の化合物の存在下又は不在下でTGF−β(R&D Systems)により処理した。次に細胞を、DAPIで核を固定及び染色した後、免疫蛍光顕微鏡検査法により可視化するか、又は共焦点顕微鏡検査法を使用して生きたまま検査した。DCF蛍光は、励起波長488nm及び発光波長515〜540nmで可視化した。指示染料の光酸化を避けるために、画像は、全ての試料で同一のパラメーターを使用した1回の高速走査で収集した。計算のために、540nmでの吸光度を、それぞれ個別のウエルにおける540nmの吸光度に規準化した。4つの空試験値の平均を、それぞれの時点でそれぞれの修正値から差し引いた。NOX活性は、対照細胞における活性の%として表した。DPI処理細胞の残余活性は通常<10%であった。
【0170】
実施例19:自然発生高血圧ラット(SHR)による血圧測定
発作を予防又は治療する本発明の化合物の能力を試験するために、以下のアッセイを実施する。
170mmHgを超える収縮期血圧を有する11週齢のSHRを使用する。本発明の化合物を、約3、10、30及び100mg/kgの用量で10:00〜12:00hの間にラットに経口投与する。1日の動態解析を実施するために、平均収縮期及び拡張期血圧、並びに心拍数を本発明の化合物の最初の投与の2、4、6、8及び24時間後にモニターする。その後、血圧を、2日毎に2週間、24時間の時点及び化合物の半減期の時点の朝にモニターする。
最後の注射の後、24時間の時点をモニターする。動物を、化合物の退薬をモニターするために、処置することなく更に1週間管理する。動物を、胃管栄養法に適合させた特別の針による胃管栄養法により、5ml/kgで1日に1回、2週間処置する。動物を使用する前に、2日間順化させ、1週間かけて更に慣らす。血圧を、尾のカフプレチモグラフィー(Codas 6, Kent)により覚醒ラットにおいて測定する。動物は、数日間慣れさせた後、SBPの変動が≦40mmHg、即ち±20mmHgである場合、群に含められる。ベースライン測定は、実験の少なくとも2日前に実施した。実験を開始する前に、動物を無作為化して均一の群を構成する。
【0171】
実施例20:マウスにおけるブレオマイシン誘導肺傷害
呼吸障害又は疾患を予防又は治療する本発明の化合物の能力を試験するために、以下のアッセイを実施する。
特発性肺線維症のような呼吸障害又は疾患に匹敵する肺の病変を生じるために、動物は、ブレオマイシン(BLM)の単回亜致死用量(0.25mlの0.9%NaClに溶解した2.5U/kg体重)を気管内摂取する。対照動物は、同じプロトコールに付されるが、BLMの代わりに同じ容量の気管内食塩水を摂取した。気管滴下注入は、ケタミン(80mg/kg体重、腹腔)及びキシラジン(20mg/kg体重、腹腔)麻酔下で実施される。
気管内BLM又は食塩水の2週間後、動物を、ペントバルビタールナトリウムの致死注射、続く腹大動脈からの失血により殺処分する。気管支肺胞洗浄を実施し、肺を計量し、下記に示されている生化学的研究(右肺ホモジェネート、n=10)及び組織学的研究(左肺ホモジェネート、n=10)により別々に処理する。動物は無作為に4群に分けられる:対照−食塩水(n=8)及び対照+BLM(n=10);化合物用量1+BLM(n=10)及び化合物用量2+BLMn=10)。処置ビヒクル又は化合物を2週間投与する。
【0172】
マウスは、本発明の化合物又は食塩水/対照の毎日の経口投与により、0日目に開始して2週間処置される。酸可溶性コラーゲンの全肺蓄積を、Sircolアッセイにより分析する。
【0173】
実施例21:癌の動物モデル
癌を治療する、特に腫瘍増殖及び/又は血管新生を低減する本発明の化合物の能力を試験するために、以下のアッセイを実施する。
【0174】
インビボ血管新生アッセイ
7〜10週齢のC57BL6/Jの雌に、500ng/mlの血管新生因子(b−FGF又はVEGF)を補充した400μlのマトリゲル増殖因子還元型を皮下注射する。移植の1週間後、マウスを、MicroCT(Skyscan)を使用して走査する。マウスに、トレーサー(400μlのヨウ素化リポソーム)を眼窩後に注射して、血管密度を可視化する。次に走査画像をReconプログラムにより再構成し、プラグの灰色の密度をプラグの全ての側面でカウントする。本発明の化合物を、適切な用量1及び2により、経口経路で1日に1回、10日間投与する。結果を灰色密度で表し、これは血管密度に対応する。マトリゲルプラグも凍結し、CD31で染色して、血管を可視化する。
【0175】
腫瘍増殖アッセイ
5.10個のルイス肺癌細胞(LLC1)をマウスの背部に皮下注射する。マウスを、本発明の化合物により40mg/kgの経口で毎日処置する。対照腫瘍が約1cmの長さに達したとき、マウスを殺処分し、腫瘍を取り出し、計量し、凍結する。治療アッセイでは、腫瘍が約0.5cmに増殖したとき、マウスにLLC1細胞を注射し、マウスを処置し、腫瘍の大きさを毎日評価する。殺処分した後、腫瘍を凍結し、腫瘍の切片を抗CD31抗体で染色し、ROSレベルを分析する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化24】

〔式中、Gは、H;場合により置換されているアシル;場合により置換されているアシルC〜Cアルキル;場合により置換されているアルキルC〜Cシクロアルキルアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキルアルキル;場合により置換されているアリールアルキル及び場合により置換されているヘテロアリールアルキルから選択され;Gは、−CHR、並びに場合により置換されているC〜Cシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルから選択される飽和環系から選択され;R及びRは、H;場合により置換されているアルコキシ;場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキル;場合により置換されているアミノ;場合により置換されているアミノアルキル;場合により置換されているアシル;C〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル; 場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから独立して選択されるか;或いは−CHRは、一緒に、場合により置換されているC〜Cシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルから選択される環を形成し;Gは、H;場合により置換されているアミノ;場合により置換されているアミノアルキル;場合により置換されているアミノカルボニル;場合により置換されているアルコキシ;場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキル;場合により置換されているカルボニル;場合により置換されているC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択され;Gは、H;場合により置換されているアシル;場合により置換されているアシルアミノ;場合により置換されているアシルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択され;Gは、H;場合により置換されているC〜Cアルキル; 場合により置換されているC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルキニル;場合により置換されているアリール;場合により置換されているC〜Cアルキルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているヘテロアリール; 場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルケニルアリール;場合により置換されているアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されているC〜Cアルケニルヘテロアリール;場合により置換されているヘテロアリールC〜Cアルケニル;場合により置換されている C〜Cシクロアルキル;場合により置換されているヘテロシクロアルキル;場合により置換されているC〜CアルキルC〜Cシクロアルキル;場合により置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキル;場合により置換されているC〜Cアルキルヘテロシクロアルキル及び場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルから選択される〕で示されるピラゾロピリジン誘導体、並びにその薬学的に許容される塩及び薬学的に活性な誘導体。
【請求項2】
がHである、請求項1記載の誘導体。
【請求項3】
が−CHRであり、R及びRが先行請求項に定義されたとおりである、請求項1又は2記載の誘導体。
【請求項4】
が−CHR1であり、RがHであり、Rが先行請求項に定義されたとおりである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項5】
及びRがHである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項6】
が場合により置換されているアリールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項7】
が場合により置換されているヘテロシクロアルキルC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項8】
が場合により置換されているアルコキシC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の誘導体。
【請求項9】
が場合により置換されている飽和環系である、請求項1〜2のいずれか1項記載の誘導体。
【請求項10】
が場合により置換されているC〜Cアルキルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項11】
がHである、請求項1〜10のいずれか1項記載の誘導体。
【請求項12】
以下の群:
2−ベンジル−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(4−クロロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−メチル−5−〔3−(トリフルオロメトキシ)フェニル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4−ジメチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4,5−トリメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(フラン−2−イルメチル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−2,4−ジメチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−ブチル−5−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−ブチル−2−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−ブチル−5−(3,5−ジメトキシベンジル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−ブチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4−ジメチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,4−ジメチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−{3−〔2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕フェニル}アセトアミド;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−メトキシベンジル)−5−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−〔2−(4−クロロフェノキシ)エチル〕−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3,5−ジメトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−(3−{〔4−メチル−3,6−ジオキソ−2−(2−フェニルエチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}フェニル)アセトアミド;
4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
N−〔2−(2−ベンジル−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル)エチル〕−4−フルオロベンズアミド;
N−〔3−(2−ベンジル−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル)フェニル〕アセトアミド;
N−(3−{〔2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}フェニル)アセトアミド;
5−〔2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル〕−2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン
4−メチル−2−(2−フェニルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−フルオロ−N−{2−〔2−(2−メトキシエチル)−4−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕エチル}ベンズアミド;
5−〔2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル〕−2−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−4−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−ベンジル−4−メチル−2−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,5−ジクロロベンジル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,4−ジクロロベンジル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(3−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(4−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2,5−ビス(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(4−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−モルホリン−4−イルエチル)−2−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−〔2−(モルホリン−4−イルメチル)ベンジル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2−メトキシエチル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−メトキシエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(2−メトキシエチル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メトキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3−メトキシベンジル)−4−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3−クロロフェニル)−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−5−メチル−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(ベンジルオキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(ベンジルオキシ)メチル〕−5−(3−エトキシプロピル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−(3−エトキシプロピル)−4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−フルオロフェノキシ)メチル〕−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5−(2−ピリジン−2−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
2,5−ビス(2−メトキシエチル)−4−(3−フェノキシプロピル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−〔(4−クロロフェノキシ)メチル〕−5−(3−メトキシベンジル)−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(2−メトキシエチル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−〔(4−ベンジルモルホリン−2−イル)メチル〕−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
5−〔(1−アセチルピペリジン−4−イル)メチル〕−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン;
tert−ブチル4−{〔4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−5−イル〕メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート;及び
4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−5−〔(5−オキソピロリジン−3−イル)メチル〕−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3,6(2H,5H)−ジオン
から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の少なくとも1つの誘導体と、その薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含有する医薬組成物。
【請求項14】
薬剤として使用される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の誘導体。
【請求項15】
心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の疾患若しくは障害、血管新生、血管新生依存状態、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び/又は障害から選択される疾患又は状態の治療のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載のピラゾロピリジン誘導体。
【請求項16】
心血管障害、呼吸障害、代謝障害、皮膚の障害、骨の障害、神経炎症性及び/若しくは神経変性障害、腎疾患、生殖障害、眼及び/若しくは水晶体に影響する疾患、及び/又は内耳に影響する状態、炎症性障害、肝疾患、疼痛、癌、アレルギー性障害、外傷性全身障害、敗血症性、出血性及びアナフィラキシー性ショック、胃腸系の障害、血管新生、血管新生依存状態、並びにニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NADPHオキシダーゼ)に関連する他の疾患及び障害から選択される疾患又は状態に罹患している患者を治療する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。

【公表番号】特表2012−502980(P2012−502980A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527465(P2011−527465)
【出願日】平成21年9月22日(2009.9.22)
【国際出願番号】PCT/IB2009/054155
【国際公開番号】WO2010/035220
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(509257525)
【Fターム(参考)】