説明

RFIDタイヤのためのワイヤレスアンテナ

タイヤのためのRFID装置は、ワイヤレスアンテナを用いる。アンテナは、1対の相隔てられた導電性ゴムユニットで形成される。伝導性ゴムアンテナは、1対の非伝導性シートの間に封入される。第3の非伝導性部材が、伝導性ゴムアンテナを取り巻き、それ自体、非伝導性材料の第1のシートと第2のシートとの間に密封される。ユニットの間の間隔によって画定されるスロットの中に、マイクロチップが配置され、ユニットの各々に伝導的に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願への相互参照>
本出願は、2010年2月12日に出願された米国仮特許出願第61/337,933号に基づくとともにその利点を主張するものであり、また、2010年8月18日に出願された米国特許出願第12/806,726号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0002】
タイヤにおける無線周波数識別装置(RFID)の使用が普及しつつある。例えば、当人の発行済み米国特許第7,504,947号を参照せよ。タイヤに相対的に様々な機能を監視するためにタイヤの表面上に又はタイヤの構造内に組み付け可能なRFID装置などのその他の装置としては、以下の米国特許、すなわち、第5,562,787号、第5,741,966号、第6,062,072号、第6,856,245号、第6,897,770号、第7,009,576号、及び第7,186,308号が挙げられる。これらの特許に含まれる開示内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0003】
米国特許第7,009,576号は、高周波数アンテナを埋め込まれるタイヤを開示している。高周波数アンテナを埋め込まれるゴムは、ゴムと、伝導性誘電材料カーボンブラックとの混合であるので、上記特許は、伝導性誘電ゴムからアンテナを絶縁するために接着剤コーティングによってアンテナに付着される絶縁層の使用を開示している。米国特許第7,009,576号は、アンテナを製造するもとになる材料を具体的に特定してはいないが、一般に、アンテナは、米国特許第5,562,787号又は第6,147,659号に開示されるように、伝導性の金属線又は銅などの薄いシート状の金属箔である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タイヤに使用されるRFID装置は、品質及びトレーサビリティの向上を実現するための目標であり続けている。しかしながら、タイヤ業界は、その銅製アンテナへのRFID装置の採用に慎重であった。懸念されているのは、タイヤへの異物の導入である。RFID装置を最小のコンポーネントサイズでタイヤに提供可能であることが、重要な目標である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のRFID装置は、コンピュータチップとともに伝導性ゴムのワイヤレスアンテナを用いるものであり、タイヤのボディに埋め込まれる又はタイヤの内表面に取り付けられる。アンテナは、1対の非伝導グリーンゴムシートを貼り合わせることによって形成される絶縁体に封入される導電性のグリーンゴムで形成される。絶縁体は、好ましくは非伝導グリーンゴムであるが、非伝導ゴム、又はゴムタイヤへの一体化に適した特質を有するその他の材料であってもよいだろう。絶縁体として用いられてよいその他の材料には、エラストマ又はゴムから伝導性成分であるカーボンブラックを除いたものがある。絶縁体は、タイヤの誘電ゴムからアンテナを隔離し、それによって、アンテナによって伝導されるエネルギが伝導性ゴムによって消散されないように阻止する。
【0006】
本発明のRFID装置は、標準コンピュータチップを用いることができ、好ましくは1ミリメートル(1mm)四方のサイズよりも小さいEPC1 GEN2 RFIDチップである。RFIDチップは、伝導性ゴムダイポール又はスロットアンテナに結合される。一実施形態のもとでは、チップの実装とゴムアンテナとの間の境界を改善し、そうしてパフォーマンスの向上を図るために、伝導性接着剤及び/又はその他の封入体が用いられて
よい。この場合は、アンテナとして、グリーンゴムではなく硬化ゴム又は加硫ゴムが用いられてよいだろう。もし、アンテナとしてグリーンゴムが使用されるならば、グリーンゴムの本来の粘着性が、グリーンゴムをその係合先である絶縁層の表面に接着させるゆえに、接着剤を使用する必要はない。他方では、より効果的な密着を提供するために、グリーンゴムのアンテナと接着剤を併用することが可能である。ゴムアンテナとコンピュータチップとからなるサブアッセンブリ(部分完成品)は、非伝導性ゴムの覆い又はシートで囲まれる。現行の技術は、タイヤの一体性を壊す懸念なくゴムアンテナをタイヤの不可欠構成要素にすることができる。
【0007】
好ましくは、本発明のRFID装置は、非硬化状態で作成される。装置は、グリーン状態でタイヤの内表面又は外表面に取り付けられる。装置は、タイヤの層間に埋め込まれてもよい。このような取り付け又は埋め込みに続いて、装置は、タイヤの残りの部分とともに加硫処理される。しかしながら、装置は、先ず加硫され、次いで、タイヤの加硫処理後に取り付けられてもよいだろう、又は加硫伝導性ゴムを使用して組み立てられ、次いで、タイヤに取り付けられてもよいだろう。導入されたRFID装置は、品質、コンベヤ上におけるタイヤの仕分け、及び出荷の追跡を向上させる。
【0008】
先行技術によるタイヤのためのRFID装置は、巻き線型のアンテナを用いる。巻き線型のアンテナは、ゴムと直接接触する。タイヤのゴムに使用されるカーボンブラックは、ゴムをいくぶん伝導性にする。適切に絶縁されない限り、タイヤゴムの伝導特性は、RFID装置のアンテナを離調させ、これは、その有効範囲を大幅に低減させる。
【0009】
本発明のRFID装置のアンテナは、その伝導率がゴム1インチあたり20オームから400オームまでの範囲であるように開発された伝導性ゴム化合物を有する。1インチあたり40〜100オームの範囲の抵抗が、アンテナとしての使用に適している。非伝導性ゴムは、アンテナをタイヤのゴムから隔離する電気的絶縁体として用いられる。非伝導性ゴムへの封入は、アンテナをRFIDマイクロチップと同調された状態にとどまらせ、これは、ロングレンジ(長距離)読み出し特性を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】タイヤの断面図であり、本発明のアンテナを中に封入された又は内部側壁に取り付けられたRFID装置を示している。
【図2】マイクロチップ及びアンテナを絶縁材料の層の中及び間に封入されたRFID装置の一形態を示した平面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】本発明のワイヤレスアンテナを用いる本発明のRFID装置の分解斜視図である。
【図5】図2と同様な図であり、異なる実施形態を示している。
【図6】図3と同様な図であり、図5の実施形態を示している。
【図7】図5の実施形態の分解斜視図である。
【0011】
図1を参照すると、外側のトレッド12と溝14とを伴ったクラウン10を有するタイヤTが示されている。断面では、タイヤTは、クラウン10を有し、該クラウン10は、弧状の経路に沿って半径方向に外向きに延びて、タイヤTの半径方向の最大範囲を画定する1対の相対する側壁16に至る。側壁16は、このような半径方向の最大範囲から、より狭い領域へ内向きに湾曲し、1対の相対する玉縁18において終結する。図1に示されるように、クラウン10又はいずれかの側壁16に永久的に埋め込まれる本発明のRFID装置20が提供される。該装置は、クラウン10又は側壁16の辺りでタイヤの内表面に接着されてもよい。
【0012】
図2、図3、及び図4を参照すると、RFID装置は、1対の絶縁部材22と、それらの間に封入されるアンテナ24とを含む。EPC1 GENなどのRFIDマイクロチップ26は、アンテナ24に取り付けられるタブ28を有する。アンテナ24は、数々の形状の1つであってよく、(図2及び図4で見られるような)上縁及び下縁24Aと、短い側縁24Bと、湾曲したすなわち弧状の隅24Cとによって長さを画定された矩形として示される。
【0013】
アンテナ24は、用いられる特定のRFIDマイクロチップ26に適した調整特性を提供する経路を辿って上縁24Aから(図2及び図4で見られるように)下向きに延びるスロット32を有する。
【0014】
図2に示されるようなスロット32は、下縁24Aに向かう下向きの経路を辿り、次いで、1回曲がり、右の側縁24Bに向かって延びる垂直区間に入り、次いで、下縁24Aに向かって延びる別の区間に入り、最後に、左の側縁24Bに向かって延びる区間に入る。スロット32は、縁24A及び24Bに対してより鋭角に配された区間はもちろん、用いられる具体的なRFIDマイクロチップの調整に最も適した形状に応じた曲がった区間を有してもよいだろう。マイクロチップの特性に応じて、スロット32は、直線状になり、上縁24Aと下縁24Aとの間に延びていることによって、アンテナ24をスロット32によって2ピースに分けられた状態にしてもよいだろう。
【0015】
図2及び図4で最も明瞭に見られるように、2つの絶縁部材22の間には、非伝導性のグリーンゴムで形成された型打ちされた又はそれ以外のやり方で成形された中心絶縁部材36も配置される。型打ちされた絶縁部材36は、その中にアンテナ24をぴったり受け入れるようなサイズとされた拡大開口38を有する。したがって、開口38の内縁38Aは、数字24A、24B、及び24Cで表されるようなアンテナ24の周縁と実質的に同サイズである。この構成によって、アンテナ24は、その縁とともに、非伝導絶縁部材22、36、及び22に完全に封入される。
【0016】
型打ちされた絶縁部材36は、スロット32に嵌るようなサイズとされ、成形された内部延長36Aを有する。内部延長36Aは、スロット32を実質的に満たす。もし、スロット32が、内部延長36Aの絶縁体によって満たされないと、アンテナ24のグリーンゴムは、タイヤの加硫処理の最中に、又はもしタイヤTへの組み付け前にRFID装置20の加硫処理が成されるならばその最中に、スロット32に流れ込むだろう。
【0017】
前述のように、スロット32の長さ及び形状は、アンテナをRFIDマイクロチップ26と実質的に同じ周波数に調整するように設計される。
【0018】
絶縁部材22、アンテナ24、及び型打ちされた絶縁部材36の組み立てに備えて、RFIDマイクロチップ26は、(図4に示されるように)型打ちされた絶縁部材36に、又はアンテナ24に搭載されてよい。いずれの場合も、マイクロチップのタブ28は、RFID装置20を形成するために構成要素の組み立てが成されたときに、スロット32の両側においてアンテナ24と係合されなければならない。チップの場所は、RFID装置20のパフォーマンスを向上させるために調整されてよい。
【0019】
絶縁部材22は、約4以下の誘電率を有する上記の数々の非伝導性又は低伝導性の材料の任意で形成されてよい。絶縁部材22は、mmをミリメートルとして、0.05mmから3mmまでの範囲の厚さを有する。アンテナ24及び中心絶縁部材36の厚さもやはり、0.05mmから3mmまでの範囲である。中心絶縁部材36及びアンテナ24は、同じ厚さであることが望ましいが、その他の絶縁部材22、22と同じ厚さである必要はない。アンテナ24及び中心絶縁部材36は、これらその他の絶縁部材22、22よりも薄
くてよい又は厚くてよい。また、外側絶縁部材22の1つが、もう1つの外側絶縁部材22よりも厚いことも可能である。
【0020】
アンテナ24に対して伝導性を付与するカーボンブラック及び/又はその他の成分の量は、20オームから400オームまでの、好ましくは40オームから100オームまでの範囲の抵抗を与えられるような量である。
【0021】
図3で見ることができるように、相対する絶縁部材22、22は、アンテナ24及びRFIDチップ26を封入するために、中心絶縁部材36にその全周囲にわたって密着される。前述のように、拡大開口38の内縁38Aは、アンテナ24の縁24A、24B、及び24Cに密着する。好ましくは、絶縁部材22、22、及び36は、非伝導性のグリーン(非加硫)ゴムで形成される。グリーンゴムで製造されたとき、相対する絶縁部材22の縁は、間に接着剤を提供する必要なく中心絶縁部材36に接着する。また、絶縁部材22、36、及び22も、もしこれらの部材が全てグリーンゴムであれば、接着剤を使用することなくアンテナ24に接着する。絶縁体及びアンテナ24としてグリーンゴムが使用されるときは、絶縁部材22、22及び中心絶縁部材36は、単純に押し合わせることによって、互いに及びアンテナ24に密着することができる。もし、絶縁部材22及び/又は中心絶縁部材36及び/又はアンテナ24がグリーンゴム以外の材料で形成されるならば、それらは、加熱又は接着剤によって接合することができる。
【0022】
RFID装置20を形成する、絶縁部材22、22と、中心絶縁部材36と、アンテナ24と、RFIDマイクロチップ26とからなる完成したアッセンブリ(完成組立品)は、前述のように、タイヤTの中の様々な層間に、又はタイヤTの内表面上に配置されてよい。組立品は、タイヤTの中又はその内表面への配置に続いてタイヤの加硫処理にも通され、それによって、完成タイヤ、及びワイヤレスアンテナを伴ったRFID装置が提供される。
【0023】
もし必要であれば、本発明のRFID装置は、絶縁層22、22、及び36、並びにアンテナ24層がグリーン状態にある間にパッケージ化され、次いで、製造時におけるタイヤへの導入のために別の製造施設に輸送されてよいだろう。また、本発明のRFID装置は、タイヤへの組み込み前に、それ自体が加硫処理されてよいだろう。
【0024】
図5〜7を参照すると、変更されたアンテナを組み入れたRFID装置の変更形態が示されている。変更されたRFID装置120は、図1〜4の実施形態の絶縁部材22と同様に、非伝導性の絶縁部材122を用いる。しかしながら、本実施形態のもとでは、2つの別々のユニット124X及び124Yからなるアンテナ部材124が提供される。アンテナユニット124X及び124Yは、組み立てられているタイヤ内部の層間に挿入されるときは、導電性のグリーンゴムで形成されており、次いで、加硫処理される。完成品タイヤの内表面への接着を予定されるRFID装置の場合、アンテナのための導電ゴムは、グリーンゴムではないだろう。好ましくは、アンテナユニット124X及び124Yは、同じサイズであり、図5及び図6に示されるように組み立てられるときは、アンテナユニット124Xをアンテナユニット124Yから分ける直線経路を辿るスロット132を間に提供するために相隔てられる。このようなアンテナユニット124Xとアンテナユニット124Yとの間の間隔を定めるスロット132の幅は、好ましくは0.6ミリメートル(mm)から3.2mmまでの範囲である。
【0025】
アンテナユニット124X及び124Yの各々は、弧状の隅縁124Cによってつながれた1対の上縁及び下縁124Aと端124Bとを有する。
【0026】
中心絶縁部材136は、スロット充填部材136Aによって分けられた1対の拡大開口
138を有する。中心絶縁部材136は、各々の開口138がその中にアンテナユニット124X又は124Yをぴったり受け入れるようなサイズとされている。このようなアンテナユニット124X及び124Yがそれぞれの開口138に受け入れられるときに、絶縁体であるスロット充填部材136Aは、アンテナユニット124Xとアンテナユニット124Yとを分けるスロット132の中にぴったり受け入れられる。前述の実施形態と同様に、スロット132の中には、マイクロチップ126が配置され、該チップ126は、アンテナユニット124Xに接続されるリードを一方の側に有し、アンテナユニット124Yに接続されるリードを反対の側に有する。好ましくは、マイクロチップ126は、絶縁体であるスロット充填部材136Aに搭載される。マイクロチップ126の位置は、上縁124Aのより近く又は遠くになるように調節されてよく、ただし、好ましくは、上縁124Aと下縁124Aとの間の中ほどである。
【0027】
絶縁部材122は、中心絶縁部材136と、アンテナユニット124X及び124Yと、マイクロチップ126とからなる組立品の両側に接着される。
【0028】
アンテナ部材124の調整は、アンテナユニット124X及び124Yのサイズを変えることによって達成され得る。アンテナユニットは、同じサイズであることが好ましいが、しかしながら、このようなアンテナユニット124X及び124Yの1つがもう1つよりも大きくてもよいだろうことは、本発明の予測の範囲内である。
【0029】
図5〜7の実施形態の主な利点は、図1〜4の実施形態のRFID装置20よりも大幅に長距離から読み取り可能であることである。したがって、図5〜7の変更されたRFID装置20は、図1〜4の実施形態で図示及び説明されたような幾つかの構成のスロット32の場合の僅か3フィートの距離とは対照的に、12フィートの距離から読み取り可能である。
【0030】
本発明のRFID装置は、製造するのに経済的であり、タイヤに容易に組み込み可能であり、尚且つ12フィート及び場合によってはそれ以上もの長距離からの監視が可能であるRFID装置である。
【0031】
当業者にならば、多くの変更形態が容易に明らかである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFID装置であって、
(a)外向きの周縁を有する非伝導性材料の第1のシートと、
(b)前記第1のシートに係合される、伝導性ゴムの第1のアンテナユニットと、前記第1のアンテナ部材から相隔てられた関係で前記第1のシートに係合される、伝導性ゴムの第2のアンテナユニットとを有するアンテナ部材であって、前記第1のアンテナユニットと、前記第2のアンテナユニットとの間の間隔は、スロットを画定し、前記第1のアンテナユニットは、上縁、下縁、及び端縁を有し、前記縁の各々は、前記第1のシートの周縁から間隔を空けられ、前記第2のアンテナユニットは、上縁、下縁、及び端縁を有し、前記縁の各々は、前記第1のシートの周縁から間隔を空けられる、アンテナ部材と、
(c)前記スロットの中に配置され、前記第1のアンテナユニットに及び前記第2のアンテナユニットに伝導的に係合されるマイクロチップと、
(d)前記アンテナ部材を取り巻き、前記アンテナユニットの各々の前記外向きの上縁、下縁、及び端縁に係合する非伝導性部材であって、前記スロットの中に配置される内部延長を有する非伝導性部材と、
(e)(i)前記アンテナに及び(ii)前記取り巻く非伝導性部材に係合される、非伝導性材料の第2のシートと、
を備えるRFID装置。
【請求項2】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記アンテナは、20オームから400オームまでの範囲の電気抵抗を有する、RFID装置。
【請求項3】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記アンテナは、40オームから100オームまでの範囲の電気抵抗を有する、RFID装置。
【請求項4】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記アンテナ及び前記取り巻く非伝導性部材の各々は、0.05mmから3mmまでの範囲の厚さを有する、RFID装置。
【請求項5】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記第1及び第2のシートは、前記アンテナ又は前記第1及び第2のシートがグリーンゴムであることによって前記アンテナに接着される、RFID装置。
【請求項6】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記第1のアンテナユニットは、前記第2のアンテナユニットと実質的に同じサイズである、RFID装置。
【請求項7】
請求項1に記載のRFID装置であって、
前記マイクロチップは、前記上縁と前記下縁との間の実質的に中ほどに配置される、RFID装置。
【請求項8】
請求項1に記載のRFID装置をその中に埋め込まれた又はその表面上に留め付けられたタイヤ。
【請求項9】
RFID装置を形成するための方法であって、
(a)上縁、下縁、及び端縁を各々が有する1対の導電性ゴムシートユニットを提供する工程と、
(b)前記導電性ゴムシートユニットを、間にスロットを画定する隣り合う相隔てられた関係で配置する工程と、
(c)前記上縁、下縁、及び端縁を非伝導性材料で取り巻く工程と、
(d)前記スロットの中にマイクロチップを配置する工程と、
(e)前記1対の導電性シートユニットの各々に前記マイクロチップを電気的に接続する工程と、
(f)前記1対の導電性シートユニットの両側に及び前記取り巻く非伝導性材料に非伝導性材料を留め付ける工程と、
を備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記導電性ゴムは、(a)から(f)までの工程にわたってグリーン状態にあり、前記方法は、更に、(a)から(f)までの工程によって形成された組立品を加硫処理する工程を備える方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、更に、
前記スロットの、前記マイクロチップによって占められていない部分の中に非伝導性材料を配置する工程を備える方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、更に、
前記導電性シートユニットのサイズを変えることによって前記アンテナを調整する工程を備える方法。
【請求項13】
請求項9に記載の方法であって、
前記導電性ゴムは、(a)から(f)までの工程にわたってグリーン状態にあり、前記方法は、更に、グリーン状態にある前記導電性ゴムを伴った前記RFID装置をグリーン状態にあるゴム要素を有する半製品タイヤに係合し、その後、前記タイヤ及び前記RFID装置を加硫処理する工程を備える方法。
【請求項14】
RFID装置を形成するための方法であって、
(a)第1及び第2のシートユニットを有する導電性ゴムのアンテナを提供する工程であって、前記ユニットの各々は、上縁及び下縁を有し、0.05mmから3mmまでの範囲の厚さを有する、工程と、
(b)前記シートユニットを、相隔てられた関係で配置する工程であって、前記ユニットの間の間隔は、前記上縁と前記下縁との間に延びるスロットを画定する、工程と、
(c)前記シートユニットを、前記ユニットと同じ厚さを有する非伝導性材料で取り巻く工程と、
(d)前記スロットの中にマイクロチップを配置する工程と、
(e)前記マイクロチップを前記スロットの両側において前記ユニットの各々に電気的に接続する工程と、
(f)0.05mmから3mmまでの範囲の厚さを有する非伝導性材料を前記アンテナの両側に及び前記取り巻く非伝導性材料に留め付ける工程と、
を備える方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記導電性ゴムは、(a)から(f)までの工程にわたってグリーン状態にあり、前記方法は、更に、(a)から(f)までの工程によって形成された組立品を加硫処理する工程を備える方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、更に、
前記スロットの、前記マイクロチップによって占められていない部分の中に非伝導性材料を配置する工程を備える方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
前記アンテナは、20オームから400オームまでの範囲の電気抵抗を有する、方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法であって、更に、
前記ユニットのサイズを変えることによって前記アンテナを調整する工程を備える方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法であって、
前記導電性ゴムは、(a)から(f)までの工程にわたってグリーン状態にあり、前記方法は、更に、グリーン状態にある前記アンテナの前記導電性ゴムを伴った前記RFID装置をグリーン状態にあるゴム要素を有する半製品タイヤに係合し、その後、前記タイヤ及び前記RFID装置を加硫処理する工程を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−519940(P2013−519940A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552869(P2012−552869)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/000065
【国際公開番号】WO2011/100043
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(501166968)クーパー タイヤ アンド ラバー カンパニー (10)
【氏名又は名称原語表記】Cooper Tire & Rubber Company
【住所又は居所原語表記】701 Lima Avenue, Findlay, Ohio 45840, United States of America
【Fターム(参考)】