説明

TTL入力信号レベルを変換するためのCMOSレシーバ回路

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCMOS論理回路に関し、より詳しくは低電力TTL/CMOSレシーバ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】TTL回路は多くの汎用電子回路で広く使用されているが、複雑な論理/メモリ機能を半導体チップで実施するために、CMOS技術が利用されることがますます多くなっている。このCMOS技術を利用した場合の主な問題点は、TTL回路における高電圧レベルと低電圧レベルがCMOS回路のものとは異なることである。たとえば、典型的なTTL回路はそれぞれ約2.2ボルト及び0.8ボルトの標準の高電圧と低電圧で動作するが、典型的なCMOS回路は、それぞれ約5ボルト及び0ボルトの高電圧と低電圧で動作する。その結果、TTL回路の出力をCMOS回路の入力に結合するために、一般に変換回路を使って論理レベルを変化させている。TTLレベルからCMOSレベルへの変換は、通常はCMOSオンチップ・レシーバを用いて実現されている。
【0003】図1に従来型のTTL/CMOSレシーバ回路10を示す。図1において、第1段はインバータIOからなり、入力端子11で受け取った論理入力信号V'inを増幅する。増幅された信号は、ラッチ12中でラッチされる。ラッチ12は、直列に接続された2つのインバータI1とI2から構成され、これらのインバータの入力と出力がそれぞれ相互接続されている。ノードA及びBで補信号位相が生成され、強制的にフルスイング・レベルにされる。最後に、緩衝された真出力信号V'outと補出力信号バーV'outが、それぞれ反転バッファI3及びI4を介して出力端子13及び14に伝えられる。上記のインバータ及びバッファはすべて、図1に示すように従来通り1対の相補形FETデバイスから構成される。それらはすべて、第1の供給電圧VH、通常はVH=5ボルトと第2の供給電圧、通常はアース(GND)の間でバイアスされている。
【0004】この従来型のTTL/CMOSレシーバ回路において、入力TTL信号が高レベルのとき、高DC電流が入力ブランチ中を流れてしまうという問題がある。すなわち、図1において、入力信号V'inがTTL高レベル、すなわち約2.2ボルトであって、インバータIOのPFET P'Oを完全にオフにするほど高くないが、NFET N'Oは飽和される場合、ゲート・ソース電圧Vgs(P'O)は約2.8Vとなる。その結果、静止状態で数mAのDC電流が発生し、それがこの2つのFETデバイス中を流れてしまうという問題がある。
【0005】さらに、図1の従来の回路では、入力信号と出力信号の間で大きな遅延の変動または分散が発生し、その結果、入力信号の立上りと立下りのどちらの場合にも出力信号の2つの位相間の信号対称性が悪くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主目的は、静止状態でほとんどDC電流を消費しない、低電力TTL/CMOSレシーバ回路を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、入力信号と出力信号の間での遅延の変動が最小の、低電力TTL/CMOSレシーバ回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示するTTL/CMOSレシーバ回路は、フィードバック・ループを使用して、入力信号が高レベルのときにレシーバ回路の入力段を流れるDC電流を減少させる。さらに、交流消費量も改善するが、その程度はそれほどではない。最後に、入力信号と出力信号の間の遅延の変動を減少させ、したがって、出力信号の真位相と補位相の間の対称性を改善する。
【0009】この新規なTTL/CMOSレシーバ回路は、第1の供給電圧と第2の供給電圧の間でバイアスされる。このレシーバ回路はまず、2つの相補形FET回路から形成され、その間に中間NFETが結合され、それによって第1及び第2の共通ノードを定義する、標準のインバータからなる第1の入力段を含む。第2段は、直列に接続されたNFETとPFETから形成され、その間に第3の共通出力ノードが結合され、そのNFETとPFETのゲート電極がそれぞれ第1及び第2の共通ノードの電位によって駆動される。上記第3の共通ノードは、プルダウンNFETと直列に取り付けられたプルアップPFETのゲート電極に接続され、したがってこのNFETとPFETの間に第4の共通ノードを定義し、この第4の共通ノードは、第1のフィードバック・ループ接続によって入力段中の上記中間NFETのゲート電極に接続されている。上記プルダウンNFETのゲートは、第1段の上記インバータの共通ゲートに接続されている。フィードバックPFETデバイスは、上記第3の共通ノードと上記第1の供給電源の間に接続され、そのゲート電極は上記第4の共通ノードに接続されている。このプルアップPFET、プルダウンNFET、フィードバックPFETデバイスが第3段を構成する。
【0010】このレシーバ回路はさらに、直接に接続された2つの能動相補形FETデバイスからなり、その間に結合された第5の共通ノードを定義する、プルアップ回路を含んでいる。能動NFETは、抵抗接続されたPFETによって負荷される。そのゲート電極は、第2のフィードバック・ループを介して上記第3の共通ノードに接続されている。一方、能動PFETデバイスは、そのドレイン領域が上記第1の共通ノードに接続されている。この3個のFETデバイスが、TTL/CMOSレシーバ回路の第4段を構成する。入力端子で受け取った入力信号は、上記の能動PFETのゲート電極と、第1段の上記インバータの共通ゲート電極とに印加される。
【0011】最後に、反転バッファを、標準通り上記第3の共通ノード及び第4の共通ノードに接続して、それぞれの出力端子で緩衝された補出力信号と真出力信号を伝えるようにすることが好ましい。
【0012】本発明の特徴であると考えられる新規な諸特徴は、頭記の特許請求の範囲に記載されている。しかし、本発明自体ならびにその他の目的及び利点は、下記の例として示した好ましい実施例の詳しい記載を添付の図面と併せ参照すれば最もよく理解できよう。
【0013】
【実施例】図2に本発明の新規なTTL/CMOSレシーバ回路15の概略図を示す。このレシーバ回路は、第1の供給電圧VHと第2の供給電圧GNDの間でバイアスされている。入力段16は、3個のFETデバイスP1、N1、N2からなる。FETデバイスP1とN1はインバータを形成し、その間にNFET N2が結合され、それによって2つの共通ノードCとDを定義している。入力端子17で受け取った入力信号Vinが、上記インバータの共通ゲート電極に印加される。
【0014】図2の第2段18は、直列に接続された2個のFETデバイスP2とN4からなり、その間に共通ノードEが結合されている。FETデバイスN4とP2のゲート電極は、それぞれ上記ノードC及びDに接続されている。
【0015】図2の第3段19は、FETデバイスP3、P4、N5からなる。プルアップFETデバイスP3とプルダウンFETデバイスN5が直列に接続され、その間に共通ノードFが結合されている。ノードFの電位が第1のフィードバック・ループ接続20を介してNFET N2を制御し、NFET N5のゲート電極は入力端子17に接続されている。フィードバックPFET P4がノードEとVHの間に接続され、そのゲート電極がノードFに結合されている。
【0016】図2のレシーバ回路15はさらに、プルアップ回路21を含んでいる。このプルアップ回路21はレシーバ回路の第4段を形成し、直列と接続されたFETデバイスP5、P6、N6からなる。NFET N6は抵抗装着されたPFETP6によって負荷され、そのゲート電極が第2のフィードバック・ループ接続22を介してノードEの電位によって駆動される。FETデバイスN6とP5の間の共通ノードはGである。
【0017】ノードFとEで発生した信号が、2個の従来型CMOSインバータI6とI5を駆動し、これらのインバータはそれぞれ出力端子23と24で出力信号の緩衝された真位相Voutと補位相バーVoutを伝える。
【0018】次に、図2に示した本発明のTTL/CMOSレシーバ回路の静止状態における動作について説明する。
【0019】入力信号Vinが低のとき、NFET N1とN5はオフされるが、PFETP1とP5は完全にオンになる。NFET N5がオフされるため、ノードFの電位は高であり、それによってNFET N2がフィードバック・ループ20を介してオンになり、NFET N4を導通させる。その結果、ノードEの電位は低になる。ノードEの低電位によって、フィードバック・ループ22を介してNFET N6がオフされる。したがって、ノードCの電位は、ノードDの電位と等しく、すなわちVH(PFET P1がオン)からNFET N2中へのVT降下を引いた差に等しいので、高となる。PFET P5が導通しているので、ノードGの電位はノードCの電位に等しい。ノードDの電位によってPFETP2はオフされ、NFET N4はノードEをGNDにクランプする。その結果、NFET N6がオフになり、同時にPFET P3がオンになり、ノードFの電位が高になる。
【0020】次に、入力信号Vinが高のときは、NFET N1とN5がオンになる。したがってノードCとFはGNDに結合される。この時、PFET P4がオンになり、ノードEを高レベルVHに保持する。NFET N6がフィードバック・ループ22を介してオンになり、NFET N2がフィードバック・ループ20を介してオフになる。したがって、入力段16のインバータはそのノードCとDが遮断される。PFET P1は、入力信号Vinがそれを完全にオフにするほど高くないため導通している。したがって、ノードDはPFET P1を介してVHに保持される。第4段21では、各FETデバイスが導通しているが、PFET P5はVinからノードGの電位を引いた差に等しい低Vgsしかもたず、したがって入力段16中のDC電流を制限する。
【0021】図2の回路15の動的動作は、図3及び図4R>4に示す波形を参照すればよりよく理解できよう。図3及び図4は、それぞれ入力信号Vinの立上り及び立下りの際の様々な内部ノード/端子における電位/信号を示したものである。
【0022】図3において、入力信号の立上りが発生したとき、NFET N1がオンになり、またPFET P1は、入力信号の立上り状態においてはそれを完全にオフにするほど入力信号が高くないため導通しているので、ノードCとDの電位は低下する。PFET P3がオンであるため、ノードFの電位はノードCとDの電位よりもゆっくりと低下する。ノードCとDの電位が十分に低くなったとき、ノードEの電位が上昇して、NFET N6をオンにする。ノードGの電位は、PFET P5とNFET N1を介してゆっくり下降し始めていたが、NFETN6のオンにより、P6およびN6を介して約3.5ボルトに保持される。その結果、入力信号が高のときは、PFET P5のVgs電圧(図3中のノ−ドG電位とVinとの差)が低となり、それによって第1段のNFET N1中を流れるDC電流が減少する。
【0023】ノードEの電位がVH−VT(P3)に達したとき、第3段のPFET P3がオフになり、それによってNFET N5を介するノードFの電位は急速に下降し、入力段のNFET N2をオフする。その結果、ノードDの電位は下降を停止し、PFET P1を介してVH電位になる。したがって、立上りの終わりに、FETデバイスP2とN4はオフになり、PFET P4はオンであり、それによってノードEの電位が高になる。立上りの終わりに、ノードCとFの電位は低であり、ノードDとEの電位は高である。PFET P5はVH−1.5VとGNDにあるノードCとの間でバイアスされ、その結果、Vgs(P5)=1.3Vとなる。これは、上述した従来型のTTL/CMOSレシーバ回路のVgs(P'O)=2.8Vに比べて十分に小さいことに留意されたい。
【0024】次に、図4を参照しながら入力信号の立下りの場合について説明する。入力信号の立下りが発生したとき、まずNFETデバイスN1とN5がオフになり、その間PFET P5はゆっくりとオンになって、ノードCの電位の上昇を助ける。ノードCの電位が十分に高くなると、PFET P4はノードEの電位を高レベルに維持するのに十分な働きをしないので、ノードEの電位がNFET N4を介して下降する。ノードEの電位が十分に低くなったとき、PFET P3がオンになり、それによってノードFがVHに向けてプルアップされ、その結果PFET P4をオフし、それによってノードEの電位の下降が加速される。ノードFの電位上昇によってNFET N2もオンになり、PFET P1を介するノードCの電位の上昇を助ける。ノードDの電位は、少し低電位に下がり過ぎた後、NFET N2がオンになったことにより、PFET P1によって高に保持される。ノードGの電位はPFET P5を介してノードCの電位に等しくなる。立下りの終わりにおいて、ノードC、D、Fの電位は高であり、ノードEの電位は低である。
【0025】次に、図1の従来型回路と図2の本願発明の回路との性能を比較した結果について説明する。
【0026】図2のレシーバ回路15は、CMOS独立型スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)チップ用に設計されている。標準のモデルを使ったシミュレーションを行って、先端CMOS技術で実施した図1と図2のレシーバ回路の性能を比較した。性能比較にあたって、各FETデバイスについて、寄生ドレイン−基板キャパシタンスと寄生ソース−基板キャパシタンスを加えた。また、出力端子には同じRC構造で負荷をかけた。DC電流消費量、AC電流消費量、及び入力信号と出力信号の間の遅延に関する比較の結果を、下記に示す。公称のケースに加えて、最善のケース及び最悪のケースについても比較した。というのは、後者のケースの方が前者(公称)のケースよりも改善が著しいことがあるためである。
【0027】それぞれ最善のケース、公称のケース、最悪のケースのパラメータに関して定義された、下記の動作条件を採用した。
最善のケース:VH=5.5ボルト、温度=15℃公称のケース:VH=5.0ボルト、温度=50℃最悪のケース:VH=4.5ボルト、温度=85℃
【0028】(1)直流消費量と交流消費量の比較下記の表1に、従来型のレシーバ回路10及び本発明による新規なレシーバ回路15に関する、AC電流IacとDC電流Idc(単位m/g)を示す。レシーバ回路が消費するDC電流Idcを、最善のケース、公称のケース、最悪のケースで、高レベル(すなわちVin=2.2V)の入力信号について測定した。AC電流Iacは、その振幅がTTL標準の低レベル(0.8V)と高レベル(2.2V)の間で変動する、40MHzの信号を用いて測定した。
【表1】
Idc(mA) 最善のケース 公称のケース 最悪のケース回路10 1.85 0.97 0.46回路15 0.29 0.09 0.005Iac(mA) 最善のケース 公称のケース 最悪のケース回路10 1.56 0.97 0.63回路15 0.91 0.60 0.45
【0029】表1から、最善のケースの条件で、本願発明のレシーバ回路15が最大DC電流を従来の回路10の約1/6に減らすことができることを示している。この値は、公称のケース及び最悪のケースの条件ではさらに大きくなっている。また、本願発明のレシーバ回路15はAC電流の消費量も約30〜40%減らすことができる。
【0030】入力信号Vinが低レベル(Vin=0.8V)のときは、2つのレシーバ回路10及び15のDC電流は同じ程度の大きさ、すなわち40〜80μAであり、無視できる。
【0031】(2)遅延変動及び信号対称性の比較下記の表2に、図1の回路10と図2の回路15の遅延及び信号対称性の比較結果を示す。
【0032】表2には、入力信号Vinの立上り(0.8Vから2.2Vへ)時の遅延Delay↑と立下り(2.2Vから0.8Vへ)時の遅延Delay↓を示す。遅延は、入力中間スイング(1.5V)と、真出力信号Voutと補出力信号バーVoutの交点との間で測定した。2つのレシーバ回路10と15の違いを強調するため、交点での電圧の値を立上りと立下りについても示した。表2ではこれらをそれぞれV(Xpoint↑)及びV(Xpoint↓)で示してある。
【表2】
図1の回路10 最善のケース 公称のケース 最悪のケースDelay↑ 2.73 ns 2.70 ns 2.81 nsDelay↓ 1.61 ns 2.33 ns 3.43 nsV(Xpoint↑) 4.26 V 3.82 V 3.41 VV(Xpoint↓) 1.88 V 1.58 V 1.37 V図2の回路15 最善のケース 公称のケース 最悪のケースDelay↑ 2.35 ns 2.72 ns 3.27 nsDelay↓ 1.58 ns 2.12 ns 3.31 nsV(Xpoint↑) 1.88 V 2.02 V 2.14 VV(Xpoint↓) 1.76 V 2.65 V 2.82 V
【0033】表2から明らかな通り、レシーバ回路15は、レシーバ回路10に比べて立上り遅延と立下り遅延の間の変動または分散が小さい。レシーバ回路15は、遅延の変動が減少し、その最大値が少し改善されている。たとえば、レシーバ回路10では、最大遅延変動値は約1.12ナノ秒であり、レシーバ回路15では0.77ナノ秒である(どちらも最善のケースの条件)。
【0034】また、表2から明らかな通り、レシーバ回路15は、出力位相の対称性も高い。図1の従来型のレシーバ回路は、真出力信号と補出力信号の不整合から、交点での電圧が異なる。最大の差値は、レシーバ回路10では最善のケースの条件で2.36Vであり、レシーバ回路15では最悪のケースの条件で0.68Vである。交点での電圧値が高いことは、出力信号がオーバーラップしていることを示唆し、たとえば、SRAMチップにおけるデコーダの選択が多岐にわたって可能となる。表2の値から、図3及び4に示すように遷移のタイプ(立上りか立下りか)にかかわらず、出力信号の両方の位相の良好な対称性が確認される。
【0035】(3)ヒステリシス及びDCノイズ・マージンの比較2つのレシーバ回路10及び15はどちらも、同じようなヒステリシス値(約500mV)及びDCノイズ・マージン(外部条件と入力電圧値に応じて700〜1200mV)を示す。図2のレシーバ回路15は、電圧消費量の低いことが求められる、メモリ・チップ、ASICチップ、またはカスタム・チップにおいて、従来型のTTL−CMOSレシーバの代わりに使用することが有効である。特に、低電力の応用例でますます使用されることが多くなってきているSRAMチップでは、図2のレシーバ回路15を利用して、チップの全DC電流を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TTLレベルの入力信号からCMOSレベルの真出力信号と補出力信号を生成する、従来型のTTL/CMOSレシーバ回路を示す図である。
【図2】TTLレベルの入力信号からCMOSレベルの真出力信号と補出力信号を生成する、本発明の新規なTTL/CMOSレシーバ回路を示す図である。
【図3】TTL入力信号の入力立上りに関する、図2の新規なTTL/CMOSレシーバ回路の様々なノード/端子における信号波形を示す図である。
【図4】TTL入力信号の入力立下りに関する、図2の新規なTTL/CMOSレシーバ回路の様々なノード/端子における信号波形を示す図である。
【符号の説明】
15 TTL/CMOSレシーバ回路
16 第1段(入力段)
17 入力端子
18 第2段
19 第3段
20 第1フィードバック・ループ
21 プルアップ回路
22 第2フィードバック・ループ
23 出力端子
24 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】TTL入力信号レベルを変換するために第1供給電圧と第2供給電圧の間でバイアスされたCMOSレシーバ回路であって、共通のゲート電極を有する2個の相補形FETデバイス(N1,P1)と、その間の中間NFET(N2)と、これら間に形成された第1共通ノード及び第2共通ノード(C,D)を有する、インバータからなる第1の入力段(16)と、直列に接続されたNFET(N4)とPFET(P2)から形成され、その間に第3の共通ノード(E)が結合され、上記NFET及びPFETのゲート電極がそれぞれ上記第1及び第2共通ノードの電位によって駆動される、第2段(18)と、NFET(N5)と直列に接続されたPFET(P3)を備え、その間に第4の共通ノード(F)が結合され、上記第4の共通ノードは第1のフィードバック・ループ接続によって、上記第1の入力段中の上記中間NFET(N2)のゲート電極に接続され、上記NFET(N5)のゲートは上記インバータの共通ゲートに接続され、上記第3の共通ノードは上記PFET(P3)のゲート電極に接続され、さらに上記第3の共通ノードと上記第1の供給電圧の間に接続されたPFET(P4)を備え、そのゲート電極が上記第4の共通ノードに接続された、第3段(19)と、直列に接続され、第5の共通ノード(G)を形成する2つの能動相補形FETデバイス(P5,N6)から構成され、能動NFET(N6)は抵抗接続されたPFET(P6)によって負荷され、そのゲート電極が第2のフィードバック・ループされて上記第3の共通ノードに接続され、能動PFETデバイス(P5)のドレイン/ソース領域が上記第1の共通ノードに接続され、またそのゲート電極が上記インバータの共通ゲート電極に接続された、第4段(21)と、上記インバータの共通ゲート電極に接続された、入力信号を受け取る入力端子(17)と、を含むCMOSレシーバ回路。
【請求項2】さらに、上記第3の共通ノード又は第4の共通ノードに接続されて、それぞれの出力端子で補出力信号又は真出力信号を伝える、反転バッファー(15,16)を含む、請求項1に記載のCMOSレシーバ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【特許番号】第2601978号
【登録日】平成9年(1997)1月29日
【発行日】平成9年(1997)4月23日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−5510
【出願日】平成5年(1993)1月18日
【公開番号】特開平6−85656
【公開日】平成6年(1994)3月25日
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレイション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION