説明

X線発生装置及びX線分析装置

【課題】シャッター関連の複数の確認ランプを一箇所にまとめて配置することで,シャッターの開閉指令の内容と実際のシャッター開閉状態とを容易に確認できるようにする。
【解決手段】X線管22のX線取り出し窓はシャッター24で開閉される。シャッター開閉スイッチ18による開閉指令は開閉駆動機構34に送られ,その開閉指令の内容は第1のシャッター指令ランプ20と第2のシャッター指令ランプ30で表示される。シャッター24の開閉状態は開閉検出装置36で検出され,その検出内容は第1のシャッター検出ランプ26と第2のシャッター検出ランプ32で表示される。第2のシャッター指令ランプ30と第2のシャッター検出ランプ32は作業テーブル12上のシャッター表示ユニット28にまとめて配置されていて,オペレータは両者を容易にかつ同時に確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線シャッターの開閉状態を表示できるX線発生装置,及び,そのようなX線発生装置を備えるX線分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
X線管のX線取り出し窓にはシャッターが付属しており,このシャッターは開閉駆動機構により開閉する。シャッター開閉スイッチはX線発生装置の操作パネルに設けられていて,このシャッター開閉スイッチを操作することにより,開閉駆動機構が動作して,シャッターが開閉する。シャッター開閉スイッチが開状態にあるときは,操作パネル上のシャッター指令ランプが点灯する。これにより,シャッターを開く指令信号が出ていることがオペレータに分かるようになっている。また,シャッターの開閉状態は開閉検出装置によって検出され,シャッターが開いているときには,シャッターの近傍に配置されたシャッター検出ランプが点灯する。これにより,シャッターが実際に開いていることがオペレータに分かるようになっている。
【0003】
X線発生装置のシャッター位置検出装置及びシャッター位置表示器は次の特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開平11−213928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オペレータは,操作パネル上のシャッター指令ランプが点灯しているのを見て,シャッターを開く指令が出ていることを確認でき,さらに,シャッター近傍のシャッター検出ランプが点灯しているのを見て,シャッターが実際に開いていることを確認できる。しかしながら,従来装置においては,これらの二つのランプは互いに離れているので,両方のランプが点灯していることを確認するのに手間がかかる。
【0005】
本発明は,上述の問題点を解決するためになされたものであり,その目的は,シャッター指令ランプとシャッター検出ランプの両方の点灯状態をきわめて容易にかつ明瞭に確認できるようなX線発生装置を提供することにある。また,本発明の別の目的は,そのようなX線発生装置を備えたX線分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はシャッター開閉指令ランプとシャッター検出ランプを一箇所にまとめた点に特徴があり,それらのランプを互いに近接して配置している点に特徴がある。本発明のX線発生装置は,次の(ア)乃至(ク)の構成を備えている。(ア)X線管。(イ)前記X線管のX線取り出し窓を開閉するシャッター。(ウ)前記シャッターを開閉駆動する開閉駆動機構。(エ)前記開閉駆動機構に開閉指令を出力する開閉指令装置。(オ)前記開閉指令の内容を表示する指令表示灯。(カ)前記シャッターの開閉状態を検出する開閉検出装置。(キ)前記開閉検出装置の検出内容を表示する検出表示灯。(ク)前記指令表示灯と前記検出表示灯が互いに近接して配置されたシャッター表示ユニット。
【0007】
オペレータは,シャッター表示ユニットをちらっと見るだけで,指令表示灯と検出表示灯を同時に見ることができ,例えば両方が同時に点灯していることを容易に確認できる。
【0008】
指令表示灯には指令表示灯であることを意味する文字を記すことが好ましく,検出表示灯には検出表示灯であることを意味する文字を記すことが好ましい。シャッター表示ユニットにまとめて配置された指令表示灯と検出表示灯は,シャッター開閉指令を出す操作パネルや,シャッターの開閉状態を検出する検出装置からは離れてしまうことが想定されるので,各表示灯の意味する内容がオペレータに理解できないおそれがある。そこで,シャッター表示灯に配置された指令表示灯と検出表示灯には,その意味を表す文字を記すことが好ましい。指令表示灯を意味する文字としては,シャッターを開きなさいという指令信号が出ている,という意味を表すものがよく,例えば,「シャッター開放指令」というような具体的な表現や,単に「開放指令」あるいは「指令」,さらには,英語の「COMMAND」や「OPERATE」などの表現を用いることができる。一方,検出表示灯を意味する文字としては,指令に応答してシャッターが開いた,という意味を表すものがよく,例えば,「シャッター開放状態」というような具体的な表現や,「指令応答」あるいは「開放」,さらには,英語の「ANSWER」や「OPEN」などの表現を用いることができる。
【0009】
シャッター表示ユニットの形状,及び,その中での指令表示灯と検出表示灯の位置関係については,いろいろな態様が可能である。一例として,シャッター表示ユニットの形状は,直立する円筒形状にすることができ,このシャッター表示ユニット内で指令表示灯と検出表示灯を上下に並べて配置することができる。これにより,設置スペースをあまり広くすることなく,大きな表示灯を見やすく設置することができる。
【0010】
本発明で採用しているシャッター表示ユニットは,X線分析装置に従来から備わっている指令表示灯(X線分析装置の操作パネルに設置されているもの)及び検出表示灯(シャッターの近傍に設置されているもの)と併用することができる。したがって,本発明は上述の特徴を備えるX線分析装置を備えるX線分析装置としても表現でき,このX線分析装置は次の(ア)乃至(ス)の構成を備えている。(ア)作業テーブル。(イ)前記作業テーブルの近傍に配置された操作パネル。(ウ)前記作業テーブルの上に配置された分析ユニット。(エ)前記分析ユニットに照射するためのX線を発生するX線管。(オ)前記X線管のX線取り出し窓を開閉するシャッター。(カ)前記シャッターを開閉駆動する開閉駆動機構。(キ)前記開閉駆動機構に開閉指令を出力する開閉指令装置。(ク)前記シャッターの開閉状態を検出する開閉検出装置。(ケ)前記作業テーブルの上に配置されたシャッター表示ユニット。(コ)前記操作パネルに配置されていて,前記開閉指令の内容を表示する第1の指令表示灯。(サ)前記シャッターの近傍に配置されていて,前記開閉検出装置の検出内容を表示する第1の検出表示灯。(シ)前記シャッター表示ユニットに配置されていて,前記開閉指令の内容を表示する第2の指令表示灯。(ス)前記シャッター表示ユニットに配置されていて,前記開閉検出装置の検出内容を表示する第2の検出表示灯。
【0011】
この場合,第2の指令表示灯と第2の検出表示灯は操作パネルやシャッターからは離れていることが想定されるので,第2の指令表示灯には指令表示灯であることを意味する文字を記すことが好ましく,第2の検出表示灯には検出表示灯であることを意味する文字を記すことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ひとつのシャッター表示ユニットに指令表示灯と検出表示灯を互いに近接して配置したので,シャッター開閉の指令内容と検出内容を,きわめて容易に同時に確認できるという利点がある。これにより,シャッターの状態を容易に確認できて,シャッター開閉に関して何らかの異常があれば,それをすぐに発見できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下,図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。図1は本発明のX線発生装置の一実施例を組み込んだX線分析装置の斜視図である。このX線分析装置は架台10を備えていて,この架台10にX線発生装置を組み込んでいる。そして,架台10の上面が作業テーブル12になっていて,その上にX線分析用の分析ユニット14が載っている。X線分析装置としては,例えばX線回折装置を想定することができる。その場合,分析ユニット14には試料ホルダーとX線検出装置とが含まれていて,これらは一般にゴニオメータに搭載されている。
【0014】
架台10の前面には操作パネル16がある。図2は操作パネル16とX線管22の近傍を拡大した斜視図である。操作パネル16には各種のスイッチやランプ類が設置されている。そのうち,シャッター開閉スイッチ18と第1のシャッター指令ランプ20だけを示している。シャッター開閉スイッチ18が本発明における開閉指令装置に該当する。
【0015】
X線管22は作業テーブル12から上方に突き出していて,その側面にはX線取り出し窓があり,このX線取り出し窓を開閉するためにシャッター24が取り付けられている。シャッター24のケーシングの前面側には第1のシャッター検出ランプ26が設けられている。シャッター24が開くと,X線管22から放出されたX線は,シャッター24を通過して,分析ユニット14(図1を参照)に向かう。
【0016】
図1に戻って,作業テーブル12の上にはシャッター表示ユニット28が設置されている。このシャッター表示ユニット28は全体が細長い円筒形状をしていて,作業テーブル12上で直立している。この実施例では,シャッター表示ユニット28は作業テーブル12の右端の前方寄りに設置されている。図3はシャッター表示ユニット28の拡大斜視図である。シャッター表示ユニット28の下半分は,その全体が第2のシャッター指令ランプ30になっている。上半分は,その全体が第2のシャッター検出ランプ32になっている。下段の第2のシャッター指令ランプ30の表面には「OPERATE」の文字が印刷されていて,この「OPERATE」の文字はシャッターの開放指令を示すランプであることを意味している。上段の第2のシャッター検出ランプ32の表面には「OPEN」の文字が印刷されていて,この「OPEN」の文字は開放指令に応答してシャッターが実際に開いたこと示すランプであることを意味している。
【0017】
図4は図1に示したX線発生装置の信号系統を示す信号系統図である。ただし,本発明に関連がある信号系統部分だけを示している。シャッター24には,シャッター24を開閉駆動するための開閉駆動機構34と,シャッター24の開閉状態を検出するための開閉検出装置36が付属している。シャッター24の近傍には第1のシャッター検出ランプ26が設けられている。操作パネル16にはシャッター開閉スイッチ18と第1のシャッター指令ランプ20が設けられている。
【0018】
シャッター開閉スイッチ18から出力される開閉指令信号38は開閉駆動機構34に送られる。また,シャッター開閉スイッチ18の指令内容を表す信号40は指令表示回路42の第1の点灯スイッチ44に送られる。指令内容が「開指令」(オープン指令)のときは,第1の点灯スイッチ44が閉じる。このスイッチ44が閉じると,操作パネル16にある第1のシャッター指令ランプ20が点灯し,かつ,シャッター表示ユニット28の第2のシャッター指令ランプ30も点灯する。一方,指令内容が「閉指令」(クローズ指令)のときは,第1の点灯スイッチ44が開いて,二つの指令ランプ20,30が消灯する。
【0019】
開閉検出装置36の検出信号46は検出表示回路48に設けられた第2の点灯スイッチ50に送られる。検出内容が「開状態」(オープン状態)のときは,第2の点灯スイッチ50が閉じる。このスイッチ50が閉じると,シャッター24の近傍にある第1のシャッター検出ランプ26が点灯し,かつ,シャッター表示ユニット28の第2のシャッター検出ランプ32も点灯する。一方,検出内容が「閉状態」(クローズ状態)のときは,第2の点灯スイッチ50が開いて,二つの検出ランプ26,32が消灯する。
【0020】
オペレータは,作業テーブル上に直立しているシャッター表示ユニット28をちらっと見るだけで,二つのランプ30,32が同時に点灯している状態か,あるいは,同時に消灯している状態を容易に確認できる。もし,どちらか一方だけが点灯している状態を見つけたときは,指令内容と検出内容が相違していることになるので,何らかの異常があることがすぐ分かる。また,指令内容と検出内容が一致していない場合には,X線管の高圧電源を自動的にオフにしたり,警告を出したり(例えば,警報ブザーを鳴らしたり)してもよい。
【0021】
次に,図5〜図7を参照して,シャッター表示ユニットの形状とその中での二つのランプの配置状態について,各種の変更例を説明する。図5(A)は,図3に示したシャッター表示ユニットと同じタイプのものである。外観が直立した円筒形状であり,下段が第2のシャッター指令ランプ30に,上段が第2のシャッター検出ランプ32になっていて,これらが上下に並んでいる。第2のシャッター指令ランプ30の表面には,シャッター指令ランプであることを意味する文字31(以下,指令ランプ文字という)が印刷されている。第2のシャッター検出ランプ32の表面には,シャッター検出ランプであることを意味する文字33(以下,検出ランプ文字という)が印刷されている。
【0022】
図5(B)のシャッター表示ユニットは,図5(A)のものに類似しているが,第2のシャッター指令ランプ30と第2のシャッター検出ランプ32が上下に少しだけ離れている。このように,シャッター表示ユニットにおいて,二つのランプ30,32が必ずしも密接に隣り合わせになっている必要はなく,両者が近接して配置されていれば足りる。
【0023】
図5(C)のシャッター表示ユニットは,直立した四角柱の形状をしている。下段の第2のシャッター指令ランプ30において,隣り合う二つの側面のどちらにも,指令ランプ文字31を印刷してある。同様に,上段の第2のシャッター検出ランプ32においても,隣り合う二つの側面のどちらにも,検出ランプ文字333を印刷してある。
【0024】
上述の図5(A)〜図5(C)の3種類のシャッター表示ユニットは,いずれも,直立した細長い形状をしており,作業テーブル上の占有面積が少なくて済む。
【0025】
図6(A)のシャッター表示ユニットは,水平に延びる細長い円筒形状をしている。正面から見て,左側が第2のシャッター指令ランプ30であり,右側が第2のシャッター検出ランプ32である。
【0026】
図6(B)のシャッター表示ユニットは,水平に延びる細長い四角柱の形状をしている。正面から見て,左側が第2のシャッター指令ランプ30であり,右側が第2のシャッター検出ランプ32である。四角柱の正面と上面の両方に,指令ランプ文字31と検出ランプ文字33を印刷してある。
【0027】
図6(C)のシャッター表示ユニットも,水平に延びる細長い四角柱の形状をしている。この例では,正面から見て,左上の頂点から右下の頂点を結ぶ線分によってシャッター表示ユニットが二つのランプに仕切られていて,左下が三角形の第2のシャッター指令ランプ30であり,右上が三角形の第2のシャッター検出ランプ32である。
【0028】
上述の図6(A)〜図6(C)のシャッター表示ユニットは,いずれも,水平に細長い形状をしているので,高さに制約があるような場所では,このような形態が有効である。
【0029】
図7(A)のシャッター表示ユニットは,中心線が水平に延びる細長い円錐台の形状をしている。正面から見て,左側の細い部分が第2のシャッター指令ランプ30であり,右側の太い部分が第2のシャッター検出ランプ32である。第2のシャッター指令ランプ30よりも第2のシャッター検出ランプ32の方が大きくなっている。この形態では,文字31,33によるランプ種別の識別のほかに,大きさの違いによるランプ種別の識別もできる。すなわち,この場合,大きいランプの方がシャッター検出ランプである,と覚えていれば,文字31,33を確認するまでもなく,ランプの区別が容易にできる。
【0030】
図7(B)のシャッター表示ユニットは,正面から見て四角形になっていて,その中央下側の部分が第2のシャッター指令ランプ30であり,その左右及び上方に広がる部分が第2のシャッター検出ランプ32である。この例も,第2のシャッター指令ランプ30よりも第2のシャッター検出ランプ32の方が大きくなっている。
【0031】
次に,いくつかの動作条件について,シャッター指令ランプとシャッター検出ランプの点灯・消灯状態がどのような組み合わせになるかを説明する。図8は,二種類のランプの点灯・消灯状態の組み合わせを示す一覧表である。点灯は○印で示し,消灯は×印で示している。
【0032】
まず,正常なシャッター開放動作を説明する。この場合,開指令前は,指令ランプが消灯状態,検出ランプも消灯状態である。開指令があると,その瞬間に指令ランプだけが点灯する。その0.1秒後には,検出ランプも点灯する。したがって,開指令から0.1秒後には二つのランプが点灯状態になり,オペレータはシャッター表示ユニットの二つのランプが点灯していることを目視で確認できる。これにより,正常にシャッターが開いたと判断できる。
【0033】
次に,正常なシャッター閉鎖動作を説明する。この場合,閉指令前は,指令ランプが点灯状態,検出ランプも点灯状態である。閉指令があると,その瞬間に指令ランプだけが消灯する。その0.05秒後には,検出ランプも消灯する。したがって,閉指令から0.05秒後には二つのランプが消灯状態になり,オペレータはシャッター表示ユニットの二つのランプが消灯していることを目視で確認できる。これにより,正常にシャッターが開いたと判断できる。
【0034】
次に,異常なシャッター開放動作例を説明する。この場合,開指令前と開指令時のランプ状態は,正常なときと同じである。違うのは,開指令が出たあとの状態であり,検出ランプが,いつまでも消灯状態のままになっている。シャッターの開閉機構に何らかの機械的なトラブルがあると,このような異常が生じることがある。オペレータは,検出ランプが消灯したままの状態であるのを見て,シャッターが閉じていることを理解する。一方で,指令ランプが点灯しているのを見て,シャッター開指令が出ていることも理解する。したがって,今はシャッターが閉じているが,開指令が出ているので,何らかのきっかけでシャッターが開くかも知れず,危険である,と判断できる。なお,現実の電気回路では,シャッターの開指令があってから約1〜2秒の間に実際にシャッターが開かなければ,シャッター開放のための指令電圧が下がってしまうので,その時間が経過したのちに不意にシャッターが開くようなことはない。その理由は,コンデンサーにチャージした電圧だけをシャッターの開放運動に利用しているので,1〜2秒後にはチャージした電圧が低下していくためである。
【0035】
次に,異常なシャッター閉鎖動作例を説明する。この場合,閉指令前と閉指令時のランプ状態は,正常なときと同じである。違うのは,閉指令が出たあとの状態であり,検出ランプが,いつまでも点灯状態のままになっている。オペレータは,検出ランプが点灯状態にあることを目視で確認できて,閉指令が出ていてもシャッターがまだ開いたままであると判断できる。
【0036】
以上のようなオペレータの判断は,シャッター表示ユニットに配置された第2のシャッター指令ランプと第2のシャッター検出ランプを同時に見ることで,容易にできる。
【0037】
上述の実施例では,開閉指令装置として,操作パネル上のシャッター開閉スイッチを例に説明したが,シャッター開閉指令を所定のシーケンスに従って実行するような自動分析装置においては,シャッター開閉指令を自動的に生成する制御装置の機能が,本発明における開閉指令装置に該当する。
【0038】
操作パネル上の第1のシャッター指令ランプ20は,シャッター開閉スイッチ18の内部に組み込んでもよい。すなわち,点灯式のシャッター開閉スイッチとしてもよい。
【0039】
上述の実施例の説明では,X線分析装置としてX線回折装置を例示したが,本発明のX線発生装置は,どのようなX線分析装置と組み合わせることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のX線発生装置の一実施例を組み込んだX線分析装置の斜視図である。
【図2】操作パネルとX線管の近傍を拡大した斜視図である。
【図3】シャッター表示ユニットの拡大斜視図である。
【図4】図1に示すX線発生装置の信号系統を示す信号系統図である。
【図5】シャッター表示ユニットの変更例を示す斜視図である。
【図6】シャッター表示ユニットの別の変更例を示す斜視図である。
【図7】シャッター表示ユニットのさらに別の変更例を示す斜視図である。
【図8】二種類のランプの点灯・消灯状態の組み合わせを示す一覧表である。
【符号の説明】
【0041】
10 架台
12 作業テーブル
14 分析ユニット
16 操作パネル
18 シャッター開閉スイッチ
20 第1のシャッター指令ランプ
22 X線管
24 シャッター
26 第1のシャッター検出ランプ
28 シャッター表示ユニット
30 第2のシャッター指令ランプ
32 第2のシャッター検出ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の構成を備えるX線発生装置。
(ア)X線管。
(イ)前記X線管のX線取り出し窓を開閉するシャッター。
(ウ)前記シャッターを開閉駆動する開閉駆動機構。
(エ)前記開閉駆動機構に開閉指令を出力する開閉指令装置。
(オ)前記開閉指令の内容を表示する指令表示灯。
(カ)前記シャッターの開閉状態を検出する開閉検出装置。
(キ)前記開閉検出装置の検出内容を表示する検出表示灯。
(ク)前記指令表示灯と前記検出表示灯が互いに近接して配置されたシャッター表示ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のX線発生装置において,前記指令表示灯には指令表示灯であることを意味する文字が記されており,前記検出表示灯には検出表示灯であることを意味する文字が記されていることを特徴とするX線発生装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のX線発生装置において,前記シャッター表示ユニットは直立する円筒形状であり,前記指令表示灯と前記検出表示灯は前記シャッター表示ユニット内で上下に並んでいることを特徴とするX線発生装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載のX線発生装置を備えるX線分析装置。
【請求項5】
次の構成を備えるX線分析装置。
(ア)作業テーブル。
(イ)前記作業テーブルの近傍に配置された操作パネル。
(ウ)前記作業テーブルの上に配置された分析ユニット。
(エ)前記分析ユニットに照射するためのX線を発生するX線管。
(オ)前記X線管のX線取り出し窓を開閉するシャッター。
(カ)前記シャッターを開閉駆動する開閉駆動機構。
(キ)前記開閉駆動機構に開閉指令を出力する開閉指令装置。
(ク)前記シャッターの開閉状態を検出する開閉検出装置。
(ケ)前記作業テーブルの上に配置されたシャッター表示ユニット。
(コ)前記操作パネルに配置されていて,前記開閉指令の内容を表示する第1の指令表示灯。
(サ)前記シャッターの近傍に配置されていて,前記開閉検出装置の検出内容を表示する第1の検出表示灯。
(シ)前記シャッター表示ユニットに配置されていて,前記開閉指令の内容を表示する第2の指令表示灯。
(ス)前記シャッター表示ユニットに配置されていて,前記開閉検出装置の検出内容を表示する第2の検出表示灯。
【請求項6】
請求項5に記載のX線分析装置において,前記第2の指令表示灯には指令表示灯であることを意味する文字が記されており,前記第2の検出表示灯には検出表示灯であることを意味する文字が記されていることを特徴とするX線分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−31981(P2006−31981A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205377(P2004−205377)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(000250339)株式会社リガク (206)
【Fターム(参考)】