説明

顆粒タンパク質ベースの処方物およびその使用方法

加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、および加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体を含有する、貯蔵安定化薬剤は、ペレット化された顆粒タンパク質ベースの樹脂処方物の有効保存期間を改善する。これらのペレットは、食用の成形された物品または生分解性の種類の成形された物品を提供するさらなる加工(例えば、射出成型および押出し成型)よりはるかに先立って、調製され得る。本出願は、形成された物品および/または成型された簡易食品を形成するために有用な樹脂処方物を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、広範には、改善された有効保存期間を有する顆粒タンパク質処方物に関する。より具体的には、タンパク質樹脂処方物が、例えば、射出成型、押出し成型または他の形成設備による、ペレットを成形された物品に転換させる最終製品加工よりはるかに先立って、ペレット化形態に製造され得る。タンパク質樹脂処方物の有効保存期間は、貯蔵安定化剤(例えば、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導多、および加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体)の添加によって、増強される。このような樹脂由来の物品は、ペットが噛む嗜好品(treat)、食用製品、および生分解性物品であり得る。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
石油ベースの合成樹脂は、多数の製品の製造において、広範な用途を達成している。顆粒ベースの樹脂もまた、使用されている。例えば、Bassiらに対して発行され、本明細書中に参考として援用される米国特許第5,665,152号は、顆粒ベースのタンパク質製品についての処方物および加工方法を記載する。顆粒タンパク質は、樹脂ペレットとして調製され得、次いで、これらのペレットは、多くの適用(押出し成型適用および射出成型適用が挙げられる)のために使用され得る。しかし、これらの樹脂ペレットが、樹脂の製造から短時間(例えば、数週間)以内にこれらのプロセスにおいて使用されない場合、これらの成型される物品は、これらの樹脂ペレットの熟成に起因する、粗い表面およびでこぼこの表面の兆候を示し始める。射出成型された物品の強度もまた、低下し得る。これらの問題は、樹脂の製造後の時間と共に増加し、このことは、これらの樹脂ペレットを、製造の直後に使用することを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、成形された物品、成型された物品、および押出し成型された物品において使用するための、改善された熟成特性を有する、顆粒タンパク質ベースの樹脂処方物を提供することが、当該分野において、価値ある貢献である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
1つの局面において、樹脂の熟成の問題は、一定量の貯蔵安定化剤(例えば、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体、およびこれらの混合物)を、押出し成型プロセスによって作製される樹脂ペレットのための処方物に組み込むことによって、取り組まれる。
【0005】
樹脂ペレットを作製するための処方の詳細もまた、提供される。
【0006】
顆粒タンパク質ベースの樹脂ペレットを調製する方法、および成型する方法(例えば、射出成型)が、さらに提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(発明の詳細な説明)
用語「%」は、本明細書および特許請求の範囲全体にわたって使用される場合、文章中に他に具体的に記載されない限り、重量%をいう。
【0008】
広範にいえば、本発明の1つの方法は、最初に、処方物が従来のプラスチック形成設備を使用して加工されることを可能にするメルトフローおよび流体力学的特性を有するように特に設計された、処方物を提供する工程を包含する。次いで、この処方物は、穏やかな温度条件下で、通常、せん断しながら加熱され、実質的に均質かつ流動可能な処方物を作製する。樹脂ペレットを作製する最も通常の様式は、押出し成型プロセスによる。一軸スクリュー押出し成型機と二軸スクリュー押出し成型機との両方が使用され、より好ましいものは、より良好な混合作用およびポンプ送り作用に起因して、二軸スクリュー押出し成型に対して与えられる。次いで、これらの樹脂ペレットは、射出成型、押出し成型または他の形成設備を使用して、所望の物品に形成され得る。非常に重要なことには、これらの樹脂処方物は、よりの使用のために、顆粒タンパク質のあらゆる実質的な熱変性を回避しながら、実質的に均一かつ誘導可能な製品として、調製され得る。最終の所望の物品の形成の間、この実質的に変性していないタンパク質は、変性される。従って、射出成型の観点において、成型の好ましい温度条件は、タンパク質の変性を本質的に完了することを確実にするように選択される。特定の水溶性変性タンパク質(例えば、ダイズタンパク質)が、この樹脂において使用され得ることもまた事実であり、この場合、この樹脂は、射出成型、押出し成型または他の形成設備によって、さらに変性されるか、または硬化され得る。
【0009】
樹脂の熟成の問題は、この樹脂ペレットにおける化学変化および/またはコンフォメーション変化に関連する。この樹脂処方物の有効保存期間は、特定の量の貯蔵安定化剤(例えば、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体、およびこれらの混合物)を用いて、未変性の顆粒ベースのタンパク質を処方することによって、かなり延長され得ることが発見された。
【0010】
タンパク質の熱変性とは、このタンパク質が、その加水分解されかつ可塑化された状態において熱処理を受け、その結果、このタンパク質が、その粘弾性特性または粘性流(メルトフロー)特性を失うことを意味する。このメルトフロー粘度は、熱変性の程度が増加するにつれて、増加する。このタンパク質が完全に熱変性されると、メルトフロー特性はほとんどまたは全く存在しない。例えば、湿式ミリングプロセスの乾燥機から出るトウモロコシグルテンミールは、重度に熱変性され、従って、本発明の目的のために有用な流体力学特性を提供するペレット樹脂処方物において、有用ではない。他方で、市販の生きたコムギグルテンは、最小の熱変性を与えるように加工され、そして貯蔵安定化剤と組み合わせて、本発明のための適切な顆粒タンパク質源である。市販のダイズタンパク質製品は、それらの調製から生じる、様々な程度の熱変性を保有し得る。しかし、大部分は、ダイズタンパク質の水溶性に起因して、十分に可塑化すると、良好なメルトフロー特性を保有する。
【0011】
より詳細には、好ましい顆粒タンパク質ベースの処方物は、約20重量%〜約80重量%の顆粒タンパク質、そして好ましくは、30重量%〜75重量%の顆粒タンパク質を含有する。種々の顆粒タンパク質が使用され得るが、最も好ましくは、このタンパク質は、ダイズタンパク質、コムギグルテン、トウモロコシグルテンおよびこれらの混合物からなる群より選択される。好ましい形態において、この顆粒タンパク質は、実質的に熱変性を有さず、そして天然に存在するものが使用される。通常、経済的理由により、そして処方が容易なために、この顆粒タンパク質は、混合物の一部分として提供され、この混合物は、代表的に、他の任意の成分(例えば、デンプン、脂質、ふすまおよびこれらの組み合わせ)を含有する。例えば、ダイズミールの濃縮物および単離物、ならびに種々の市販等級のコムギグルテンおよびトウモロコシグルテンが、使用され得る。このような混合物が使用される場合、代表的に、これらの混合物は、少なくとも約50重量%の所望の顆粒タンパク質、そしてより好ましくは、少なくとも約75重量%の所望の顆粒タンパク質を提供する。
【0012】
本発明の最も重要な局面は、樹脂ペレットの熟成の問題に、貯蔵安定化剤(例えば、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体、またはこれらの混合物)を上記処方物に組み込むことによって取り組むことである。
【0013】
本発明において使用されるべき加水分解されたタンパク質としては、例えば、加水分解されたコムギタンパク質、加水分解されたコムギグルテン、加水分解されたダイズタンパク質、加水分解されたトウモロコシグルテン、加水分解されたジャガイモタンパク質、加水分解されたイネタンパク質、加水分解されたゼラチンタンパク質、加水分解されたコラーゲン、加水分解されたカゼイン、加水分解された乳清タンパク質、加水分解された乳汁タンパク質、加水分解された卵白、加水分解された卵黄、加水分解された全卵、加水分解されたニワトリの肝臓、加水分解されたブタの肝臓、加水分解されたウシの肝臓、加水分解された魚の肝臓、任意の供給源の加水分解された肉タンパク質、加水分解された魚肉、加水分解された血漿、およびこれらの混合物が挙げられる。好ましいタンパク質加水分解物は、加水分解されたコムギグルテン、加水分解されたダイズタンパク質、加水分解された肝臓タンパク質である。加水分解されたタンパク質は、一般に、上記処方物の約0.5重量%〜約25重量%の範囲で存在する。本発明の実施のために好ましいのは、約1.5重量%〜約20重量%の加水分解されたタンパク質である。本発明の実施のために特に好ましいのは、約2重量%〜約15重量%の量の加水分解されたタンパク質である。
【0014】
貯蔵安定化剤として特に有用であることが示された、1つの加水分解されたタンパク質は、加水分解された酵母タンパク質である。この薬剤を含有する樹脂は、射出成型によってペレットに形成されると、6ヶ月を超える有効保存期間を示す。有用な加水分解された酵母タンパク質の正確な組成は、重要ではない。一般的なバージョンが、良好に働くようであった。
【0015】
樹脂ペレットの熟成の問題に取り組むために、加水分解されたタンパク質を最良に使用するために、本発明の実施において、10,000ダルトン未満の数平均分子量および20,000ダルトン未満の重量平均分子量の、加水分解されたタンパク質成分を有することが、好ましい。
【0016】
加水分解されたタンパク質は、任意の手段によって調製され得る。代表的に、酵素加水分解または酸加水分解が、使用される。本発明の実施のために好ましいのは、酵素加水分解である。その加水分解物は、代表的に、NaOH、KOH、Ca(OH)などを使用して、4〜7.5のpHに調整され、その後、その製品が、噴霧乾燥またはフラッシュ乾燥される。
【0017】
加水分解されたタンパク質誘導体の例としては、タンパク質加水分解物と、他の化学物質または低分子量のポリマー性分もしくはオリゴマー成分との反応生成物が挙げられる。これらの反応生成物は、加水分解されたタンパク質の部分と、誘導体部分とを含む。誘導体化反応生成物における、加水分解されたタンパク質の量は、使用される反応化学物質に依存して、約0.5%〜約50%の範囲であり得る。例は、加水分解されたタンパク質と、無水物、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、脂肪酸誘導体、還元糖、マルトデキストリン、オリゴ糖、デキストリンなどとの反応生成物である。
【0018】
処方物において使用される、加水分解されたタンパク質誘導体の量は、約1%〜約25%であり得る。本発明の実施のために好ましいのは、約1.5%〜約20%の加水分解されたタンパク質誘導体である。本発明の実施のために特に好ましいのは、約1%〜約15%の量の加水分解されたタンパク質誘導体である。
【0019】
本発明の、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体は、乳化剤と物理的に結合された、加水分解されたタンパク質部分、および加水分解されたタンパク質誘導体部分から調製され得る。本発明において使用するために適切な乳化剤としては、加水分解された植物油、加水分解された動物脂肪、加水分解されたレシチンおよびその塩形態、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドによってさらに修飾された加水分解されたレシチン、エトキシ化モノグリセリドおよびエトキシ化ジグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリドの糖エステルおよびジグリセリドの糖エステル、脂肪酸のプロピレングリコールモノエステルおよび脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ステアロイル−2−ラクチル酸カルシウム、ステアリン酸ラクチル、フマル酸ステアロイルナトリウム、スクシニル化モノグリセリド、ステアロイル−2−ラクチル酸ナトリウム、ポリソルベート60、または構造中に疎水性部分と親水性部分との両方を含む他の任意の乳化剤、ならびにこれらの混合物が挙げられる。この複合体中の乳化剤の量は、この複合体の約10重量%〜30重量%である。
【0020】
樹脂の製造のための処方物において使用される、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体の量は、約1%〜約25%である。本発明の実施のために好ましいのは、約1.5%〜約20%の加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体である。本発明の実施のために特に好ましいのは、約2%〜約15%の量の、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体である。
【0021】
上記樹脂ペレットの処方物はまた、出発処方物中に、約10%重量%〜40重量%、そしてより好ましくは、約10重量%〜35重量%の可塑剤を含有し得る。好ましいクラスの可塑剤としては、グリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、尿素、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、水素化トウモロコシシロップ、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、およびこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。最も好ましい可塑剤は、グリセロールである。
【0022】
本発明の押出し成型可能な処方物はまた、少量(14重量%まで、より好ましくは、約12重量%まで、そして最も好ましくは、約2重量%〜10重量%)の水を含有し得る。過剰の水の存在は、固体の非食用製品の形成において使用するためには不適切な、粘着性の伸縮性の押出し成型品をもたらす。樹脂ペレットにおける水分含有量は、好ましくは、約5%〜12%に制御される。
【0023】
樹脂ペレットの処方物はまた、約0.5%〜5%の滑沢剤を含有し得る。滑沢剤の存在は、メルトフローおよび融解温度の制御を容易にするために、押出し成型プロセスおよび成型操作を補助する。これらの滑沢剤としては、モノステアリン酸グリセロール/ジステアリン酸グリセロール、加水分解されたレシチンおよび誘導体、脂肪酸および誘導体が挙げられる。好ましい滑沢剤は、モノステアリン酸グリセロールである。
【0024】
樹脂ペレットの処方物はまた、約0.5%〜3%の離型剤を含有し得る。このような離型剤の存在は、一般に、部品または物品が、鋳型表面または加工表面に粘着することを防止する。これらの離型剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、または他のアルカリ土類金属脂肪酸試薬であり得る。特に好ましい離型剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0025】
樹脂ペレットの処方物はまた、約0.5%殻5%の還元剤を含有し得る。この還元剤は、顆粒タンパク質中のジスルフィド結合を切断する。このことは、加工設備中の顆粒タンパク質の流れおよび混合を劇的に改善し、処方物全体を、この設備内で使用するためにより適切にする。この間現在は、好ましくは、少なくとも焼く0.01重量%、そしてより好ましくは、約0.05重量%〜3重量%という少量で存在し、ここで、これらの重量は、100重量%とした顆粒タンパク質の総量に基づく。これらの還元剤は、有利には、アルカリ金属の亜硫酸塩、アルカリ金属の重亜硫酸塩、アルカリ金属のメタ重亜硫酸塩、およびアルカリ金属の亜硝酸塩、ならびに亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、および亜硝酸アンモニウム、ならびにメルカプトエタノール、システイン、システアミン、二酸化硫黄、アスコルビン酸ならびにこれらの混合物からなる群より選択される。特に好ましい還元剤は、メタ重亜硫酸ナトリウムである。
【0026】
通常、この間現在は、押出し成型プロセスの前に、または押出し成型プロセスの一部分として、上記処方物の他の成分に単に添加される。あるいは、この還元剤は、出発処方物の調整の前に、選択された顆粒タンパク質を予備的に処理するために使用され得る。従って、グルテン製品(コムギグルテンおよびトウモロコシグルテン)の場合、還元剤は、修飾グルテン製品を得るために最初に添加され得、次いで、この修飾グルテン製品が、押出し成型処方物の一部分として使用される。いずれの場合においても、還元剤は、好ましくは、顆粒タンパク質中のジスルフィド結合の約5%〜100%を切断するために充分な量で、使用される。
【0027】
多数の他の成分がまた、出発押出し成型処方物において使用され得る。これらの任意の成分としては、以下が挙げられる:(1)顆粒形態の、ネイティブなデンプンまたは化学修飾されたデンプン(コムギデンプン、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、イネデンプン、タピオカデンプンおよびこれらの混合物であり、化学修飾は、酸化、アセチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプロピル化、およびアルキル化である)、炭酸カルシウム、熱変性した動物タンパク質の顆粒もしくは粉末、または熱変性した植物タンパク質の顆粒もしくは粉末、野菜の粉末、顆粒または特別な形状の切断物、米粉、小麦粉、トウモロコシグルテンミール、繊維(セルロース繊維、微結晶繊維、可溶性繊維、コムギふすま、ダイズ繊維、挽割りトウモロコシ繊維)のような充填剤;(2)顔料(二酸化チタン、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム);(3)着色剤(アゾ染料、葉緑素、キサントフィル、カロチン、インジゴ、全ての合成着色料、天然着色剤);(4)発泡剤(重炭酸ナトリウム、NおよびCO)、および(5)他の特別な効果の成分(例えば、呼吸および歯科用清浄成分)。これらの任意の成分は、例えば、樹脂ペレットの約0.001重量%〜75重量%を提供し得る。
【0028】
本発明の処方物は、ペレットに形成され得、このペレットは、後に、米国特許第5,665,152号に示されるように、成型設備において使用され得るか、または種々の方法によって成型され得る。例えば、このようなペレットは、押出し成型によって、一軸スクリュー押出し成型機または二軸スクリュー押出し成形機のいずれかを使用して、形成され得る。しかし、処方物のマトリックスタンパク質内容物の熱変性を回避するために、押出し成形機のバレル内の材料の温度を、約95℃未満に維持することが、重要である。この特徴の押出し成型されたペレットは、一般に、閉じた容器内に維持され、そして約5%〜約12%の範囲の水分含有量を有する。
【0029】
本発明の処方物は、任意の所望の物体に成形され得る。例えば、これらの処方物は、射出成型を使用して、成形または成型され得る。射出成形器のバレルの内側の融解温度は、約90℃まで、そしてより好ましくは、約65℃までのレベルに維持されるべきである。しかし、鋳型自体は、通常、射出成型鋳型内に導入される処方物の顆粒タンパク質部分を変性させるために、約120℃〜約180℃の温度まで加熱される。射出成型の他のパラメータ(例えば、サイクル時間(数秒間から数分間の範囲))は、当該分野において使用されるとおりである。
【0030】
本発明の顆粒タンパク質ベースの樹脂処方物を使用して調製される、適切な製品としては、一般に、例えば、ペットが噛む嗜好品、食用製品、および生分解性製品が挙げられる。
【0031】
以下の実施例は、樹脂ペレットおよび成型品を調製する具体的な処方物および方法を説明する。
【実施例】
【0032】
(材料の供給源および同定)
生きたコムギグルテンは、フラッシュ乾燥プロセスによって製造される、市販のコムギグルテンである。コムギグルテンはまた、水和後にそのタンパク質が変性せず、そして粘弾性または他の粘度特性を失わない限り、分無乾燥によって製造され得る。
【0033】
MidsolTMは、MGP Ingredients,Inc.の商標である。
【0034】
Solka−FlocTMは、International Fiber Corporationの商標であり、これは、セルロース繊維である。
【0035】
PanodanTMは、Daniscoの商標であり、これは、ステアリン酸誘導体である。
【0036】
OptimizorTMは、Applied Food Biotechnology,Inc.の商標であり、これは、マルトデキストリンで加水分化され、そして加水分解された動物脂肪/植物油と複合体化した肝臓タンパク質誘導体である。
【0037】
(実施例1)
表1は、処方物中に8%の加水分解されたコムギグルテンタンパク質(HWG 2009、MGP Ingredients,Inc.製)を含有する、樹脂処方物を示す。これらの樹脂ペレットを、熱面打抜き機を有する85mmの二軸スクリュー押出し成型機(TX−85、Wenger製)を使用して調製した。この押出成型機内の粉末と液体との混合物を、タンパク質の熱変性を回避するために95℃以下の融解温度で、混合する。このペレットがダイの面で切断された後に、これらの樹脂ペレットを、空気力によって冷却器に移動させ、そしてパッケージする。
【0038】
8%の加水分解されたコムギグルテンの存在は、4か月後に確認された、この樹脂ペレットの有効保存期間を増加させることを補助する。これらの成型された物品は、この樹脂が製造された直後に成型された物品と同じ特徴(外観と物理的特性との両方)を示した。
【0039】
(表1)
(8%の加水分解されたコムギグルテンを含む樹脂処方物)
【0040】
【表1】

(実施例2)
表2は、処方物中に5%の加水分解されたコムギグルテンタンパク質−乳化剤複合体を含有する処方物を示す。この加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体を、PanodanTM SDK乳化剤(Danisco製)をHWG 2009タンパク質分散物に添加することによって調製し、そして噴霧乾燥させた。この加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体は、噴霧乾燥された製品中に、25%のPanodanTM SDK(乳化剤)を含有する。
【0041】
これらの樹脂ペレットを、熱面打抜き機を有する85mmの二軸スクリュー押出し成型機(TX−85、Wenger製)を使用して調製した。この押出成型機中の粉末と液体との混合物を、タンパク質の熱変性を回避するために95℃以下の融解温度で混合した。ダイの面で切断した後に、この樹脂ペレットを、空気力によって冷却器に移動させ、そしてパッケージした。
【0042】
5%の加水分解されたコムギグルテン−乳化剤複合体の存在は、5ヵ月後に確認された、これらの樹脂ペレットの有効保存器官を増加させることを補助した。これらの成型された物品は、この樹脂が製造された直後に成型された物品と同じ特徴(外観と物理的特性との両方)を示した。
【0043】
(表2)
(5%の加水分解されたコムギグルテン−乳化剤複合体を含む樹脂処方物)
【0044】
【表2】

(実施例3)
表3は、処方物中に3.5%の肝臓消化物(OptimizorTM CHXベース、Applied Food Biotechnology,Inc.製)を含有する処方物を示す。CHXベースの肝臓消化物は、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、および乳化剤の複合体の形態であり、ここで、このタンパク質は、家禽の肝臓であり、そしてこの乳化剤は、加水分解された動物脂肪である。加水分解されたタンパク質誘導体は、加水分解されたタンパク質と、芳香増強のためのマルトデキストリンとの反応生成物である。これらの樹脂ペレットを、面打抜き機を有する85mmの二軸スクリュー押出し成型機(TX−85、Wenger製)を使用して調製した。この押出成型機中の粉末と液体との混合物を、タンパク質の熱変性を回避するために95℃以下の融解温度で混合する。ダイの面でのペレット化後、これらの樹脂ペレットを、空気力によって冷却器に移動させ、そしてパッケージする。
【0045】
3.5%のCHXベースの肝臓消化物の存在は、5ヵ月後に確認された、これらの樹脂ペレットの有効保存器官を増加させることを補助する。これらの成型された物品は、樹脂が製造された直後に成型された物品と同じ特徴(外観と物理的特性との両方)を示した。
【0046】
(表3)
(3.5%の肝臓消化物を含む樹脂処方物)
【0047】
【表3】

(実施例4)
実施例1〜3に従って製造された樹脂ペレットを、射出成型機械を用いて射出成型する。この射出成型機械の代表的なバレル温度設定は、75℃(先端の端部)、70℃、60℃、60℃(供給端部)である。鋳型の温度を、145℃に設定する。
【0048】
図1は、樹脂ペレット1、2、3および4を図示する。ペレット1および2は、樹脂の製造の1週間後に射出成型された。ペレット3および4は、3ヶ月の貯蔵後に射出成型された。これらのペレットを製造した樹脂は、有効保存期間延長成分で処理されなかった。その結果は、ペレット3および4が、ペレット1および2と比較して、外観および表面テクスチャーが比較的粗く、そして乾燥していることであった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、熟成されたコムギグルテンベースの樹脂ペレットおよび熟成されていないコムギグルテンベースの樹脂ペレットから作製された、射出成型された、ペットが噛む嗜好品の比較を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形成された物品および/または成型された簡易食品を形成するために有用な樹脂処方物であって、
貯蔵安定化剤であって、該貯蔵安定化剤は、加水分解されたタンパク質部分を含み、そして加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、および加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体からなる群より選択され、
該貯蔵安定化剤は、該樹脂処方物の0.5重量%〜25重量%の範囲の量で存在する、貯蔵安定化剤;ならびに
該樹脂処方物の20重量%〜80重量%の範囲の顆粒タンパク質、
を含有する、樹脂処方物。
【請求項2】
前記樹脂処方物を射出成型する工程、または該樹脂処方物を押出し成型する工程のうちの少なくとも1つの工程を包含するプロセスに従って、食用製品および生分解性製品のうちの1つに成形されている、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項3】
ペットが噛む嗜好品を形成するために成形されている、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項4】
前記貯蔵安定化剤が、加水分解されたタンパク質を含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項5】
前記加水分解されたタンパク質は、加水分解されたコムギグルテン、加水分解されたダイズタンパク質、加水分解されたトウモロコシグルテン、加水分解されたジャガイモタンパク質、加水分解されたイネタンパク質、加水分解されたゼラチンタンパク質、加水分解されたコラーゲン、加水分解されたカゼイン、加水分解された乳清タンパク質、加水分解された乳汁タンパク質、加水分解された卵白、加水分解された卵黄、加水分解された全卵、加水分解されたニワトリの肝臓、加水分解されたブタの肝臓、加水分解されたウシの肝臓、加水分解された魚の肝臓、任意の供給源の加水分解された肉タンパク質、加水分解された魚肉、加水分解された血漿、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項6】
前記加水分解されたタンパク質が、加水分解された肝臓タンパク質を含有する、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項7】
前記加水分解されたタンパク質の量が、1重量%〜25重量%である、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項8】
前記加水分解されたタンパク質の量が、1.5重量%〜20重量%である、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項9】
前記加水分解されたタンパク質の量が、2重量%〜15重量%である、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項10】
前記貯蔵安定化剤が、加水分解されたタンパク質誘導体を含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項11】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、タンパク質加水分解物と、無水物、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、脂肪酸、還元糖、マルトデキストリン、オリゴ糖、およびデキストリンからなる群より選択される少なくとも1種の試薬との反応生成物を含有する、請求項10に記載の樹脂処方物。
【請求項12】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、前記反応生成物の0.5重量%〜50重量%の加水分解されたタンパク質を含有する、請求項11に記載の樹脂処方物。
【請求項13】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、肝臓タンパク質の加水分解物の誘導体である、請求項11に記載の樹脂処方物。
【請求項14】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、前記樹脂処方物の1重量%〜25重量%の範囲である、請求項10に記載の樹脂処方物。
【請求項15】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、前記樹脂処方物の1.5重量%〜20重量%の範囲である、請求項10に記載の樹脂処方物。
【請求項16】
前記加水分解されたタンパク質誘導体が、前記樹脂処方物の2重量%〜15重量%の範囲である、請求項10に記載の樹脂処方物。
【請求項17】
前記貯蔵安定化剤が、加水分解されたタンパク質乳化剤−複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体を含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項18】
前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体が、加水分解されたタンパク質/加水分解されたタンパク質誘導体を含有し、該加水分解されたタンパク質/加水分解されたタンパク質誘導体は、加水分解された植物油、加水分解された動物脂肪、加水分解されたレシチンおよびその塩形態、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドでさらに修飾された加水分解されたレシチン、エトキシ化モノグリセリドおよびエトキシ化ジグリセリド、モノ−ジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリドの糖エステルおよびジグリセリドの糖エステル、脂肪酸のプロピレングリコールモノエステルおよび脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ステアロイル−2−ラクチル酸カルシウム、ステアリン酸ラクチル、フマル酸ステアロイルナトリウム、スクシニル化モノグリセリド、ステアロイル−2−ラクチル酸ナトリウム、ポリソルベート60、または構造に疎水性部分と親水性部分との両方を含む他の任意の乳化剤、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される乳化剤と接触している、請求項17に記載の樹脂処方物。
【請求項19】
前記乳化剤が、前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体の、10重量%〜30重量%の範囲である、請求項18に記載の樹脂処方物。
【請求項20】
前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体が、肝臓タンパク質の加水分解物を含有する、請求項16に記載の樹脂処方物。
【請求項21】
前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体が、前記樹脂処方物の1重量%〜25重量%の範囲である、請求項16に記載の樹脂処方物。
【請求項22】
前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体が、前記樹脂処方物の1.5重量%〜20重量%の範囲である、請求項16に記載の樹脂処方物。
【請求項23】
前記加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体が、前記樹脂処方物の2重量%〜15重量%の範囲である、請求項16に記載の樹脂処方物。
【請求項24】
前記加水分解されたタンパク質部分が、20KDa以下の重量平均分子量および10KDa以下の数平均分子量を有する、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項25】
前記加水分解されたタンパク質部分が、20KDa以下の重量平均分子量および10KDa以下の数平均分子量を有する、請求項10に記載の樹脂処方物。
【請求項26】
前記加水分解されたタンパク質部分が、20KDa以下の重量平均分子量および10KDa以下の数平均分子量を有する、請求項17に記載の樹脂処方物。
【請求項27】
前記顆粒ベースのタンパク質が、コムギグルテン、トウモロコシグルテン、ダイズタンパク質、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項28】
前記顆粒ベースのタンパク質が、コムギグルテンを含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項29】
前記顆粒ベースのタンパク質が、前記樹脂処方物の20重量%〜80重量%の範囲である、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項30】
前記顆粒ベースのタンパク質が、前記樹脂処方物の30重量%〜75重量%の範囲である、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項31】
前記樹脂処方物の10重量%〜40重量%の可塑剤をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項32】
前記可塑剤が、グリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、尿素、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、水素化トウモロコシシロップ、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項31に記載の樹脂処方物。
【請求項33】
前記樹脂処方物の5重量%〜12重量%の範囲の水をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項34】
前記樹脂処方物の0.5重量%〜5重量%の範囲の滑沢剤をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項35】
前記滑沢剤が、モノステアリン酸グリセロール/ジステアリン酸グリセロール、加水分解されたレシチン、加水分解されたレシチン誘導体、脂肪酸、脂肪酸誘導体、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項34に記載の樹脂処方物。
【請求項36】
前記樹脂処方物の0.5重量%〜3重量%の範囲の離型剤をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項37】
前記離型剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、アルカリ土類金属脂肪酸、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項36に記載の樹脂処方物。
【請求項38】
前記顆粒タンパク質の0.5重量%〜5重量%の範囲の還元剤をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項39】
前記還元剤が、アルカリ金属の亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、亜硝酸塩、メルカプトエタノール、システイン、システアミン、二酸化硫黄、アスコルビン酸およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項38に記載の樹脂処方物。
【請求項40】
前記還元剤が、メタ重亜硫酸ナトリウムを含有する、請求項38に記載の樹脂処方物。
【請求項41】
前記樹脂処方物の75重量%までの範囲のさらなる成分をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂処方物。
【請求項42】
前記さらなる成分が、
(a)充填剤であって、ネイティブなデンプンまたは化学修飾されたデンプン、炭酸カルシウム、熱変性されたタンパク質、野菜粉末、米粉、小麦粉、トウモロコシグルテンミール、および繊維のうちの少なくとも1つを含有する、充填剤;
(b)顔料;
(c)着色剤;
(d)発泡剤;
(e)所定の機能を有する他の特別な効果の成分;ならびに
(f)これらの混合物、
からなる群より選択される、請求項41に記載の樹脂処方物。
【請求項43】
前記さらなる成分が、(a)顆粒形態の、ネイティブなデンプンまたは化学修飾されたデンプンを含む充填剤を含み、該デンプンは、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、イネデンプン、タピオカデンプン、およびこれらの混合物からなる群よりさらに選択される、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項44】
前記さらなる成分が、酸化、アセチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプロピル化、アルキル化による、ネイティブなデンプンの反応生成物、およびこれらの混合物として、前記化学修飾されたデンプンを含有する充填剤を含有する、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項45】
前記さらなる成分の充填剤が、セルロース繊維、微結晶繊維、可溶性繊維、コムギふすま、ダイズ繊維、挽割りトウモロコシ繊維、およびこれらの混合物からなる群よりさらに選択される充填剤を含有する、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項46】
前記さらなる成分が、(b)顔料を含み、該顔料は、二酸化チタン、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、およびこれらの混合物からなる群よりさらに選択される、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項47】
前記さらなる成分が、(c)着色剤を含み、該着色剤は、アゾ染料、葉緑素、キサントフィル、カロチン、インジゴ、すべての合成染料、天然着色剤、およびこれらの混合物からなる群よりさらに選択される、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項48】
前記さらなる成分が、(d)発泡剤を含み、該発泡剤は、重炭酸ナトリウム、N、CO、およびこれらの混合物からなる群よりさらに選択される、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項49】
前記さらなる成分が、(e)他の特別な効果の成分を含み、該特別な効果の成分は、呼吸増強剤および歯科用清浄成分からなる群より選択される、請求項42に記載の樹脂処方物。
【請求項50】
前記さらなる成分が、顆粒デンプンを含有する、請求項41に記載の樹脂処方物。
【請求項51】
前記顆粒デンプンが、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、ジャガイモデンプン、イネデンプン、タピオカデンプン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項50に記載の樹脂処方物。
【請求項52】
前記顆粒デンプンが、化学修飾されたデンプンを含有する、請求項50に記載の処方物。
【請求項53】
前記顆粒デンプンが、前記樹脂処方物の0.001重量%〜70重量%の範囲である、請求項50に記載の樹脂処方物。
【請求項54】
噛む嗜好品製品であって、該製品は、
貯蔵安定化剤であって、該貯蔵安定化剤は、加水分解されたタンパク質部分を含み、そして加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、および加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体からなる群より選択され、樹脂処方物の0.5重量%〜25重量%の範囲の量で存在する、貯蔵安定化剤;ならびに
該樹脂処方物の20重量%〜80重量%の範囲の顆粒タンパク質、
を含有し、
該貯蔵安定化剤および該顆粒タンパク質は、ペットが噛む嗜好品として成形される混合物を形成する、噛む嗜好品製品。
【請求項55】
顆粒タンパク質ベースの含有ペレットを処方する方法であって、該ペレットは、物品の製造のための射出成型設備において使用され得、該方法は、
(a)20重量%〜80重量%の顆粒タンパク質、10%〜40%の可塑剤、および1%〜25%の貯蔵安定化剤を含有する処方物を提供する工程であって、該貯蔵安定化剤は、加水分解されたタンパク質、加水分解されたタンパク質誘導体、加水分解されたタンパク質−乳化剤複合体/加水分解されたタンパク質誘導体−乳化剤複合体、およびこれらの混合物かからなる群より選択される、工程;
(b)該処方物を加熱する工程;ならびに
(c)押出し成型によってペレットを形成する工程、
を包含し、該加熱工程は、該顆粒ベースのタンパク質処方物のあらゆる実質的な熱変性を回避しながら、該処方物が押出し成型機内で、該処方物を実質的に均質にかつ流動可能にするために充分な温度まで加熱されるように実施される、方法。
【請求項56】
前記加熱する工程が、95℃以下の最大温度で実施される、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記処方物が、20重量%〜80重量%の顆粒タンパク質を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記処方物が、0.001重量%〜75重量%の顆粒デンプンを含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記処方物が、前記顆粒タンパク質の0.5重量%〜5重量%の還元剤を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
前記顆粒タンパク質が、ダイズタンパク質、コムギグルテン、トウモロコシグルテン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
前記顆粒タンパク質が、コムギグルテンを含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記デンプンが、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項63】
前記可塑剤が、グリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、尿素、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、水素化トウモロコシシロップ、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、C12〜C22脂肪酸およびこのような脂肪酸の金属塩、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項64】
前記可塑剤が、グリセロールを含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項65】
前記処方物が、アルカリ金属の亜硫酸塩、アルカリ金属の重亜硫酸塩、アルカリ金属のメタ重亜硫酸塩、およびアルカリ金属の亜硝酸塩、および亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、および亜硝酸アンモニウム、ならびにメルカプトエタノール、システイン、システアミン、二酸化硫黄、アスコルビン酸ならびにこれらの混合物からなる群より選択される還元剤を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項66】
前記処方物が、二酸化チタン、カーボンブラック、タルクおよび炭酸塩からなる群より選択される充填剤を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項67】
前記処方物が、一定量の繊維を該処方物中に含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項68】
前記処方物が、植物油および植物脂肪、動物油および動物脂肪、アルカリ金属のステアリン酸塩およびアルカリ土類金属のステアリン酸塩、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、一定量の滑沢剤/離型剤を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項69】
前記滑沢剤離型剤が、前記処方物の0.5重量%〜3.0重量%の範囲のレベルで存在する、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記処方物が、着色料を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項71】
請求項55に記載の方法であって、
前記ペレットを、バレルと物品を形成し得る鋳型とを有する射出成型設備に通す工程であって、該通す工程は、前記流動可能なペレット材料の温度を95℃未満の最大温度に維持しながら、該ペレットを該バレル内で流動可能にする工程を包含する、工程;ならびに
該鋳型を、120℃〜180℃の温度まで加熱する工程、
をさらに包含する、方法。
【請求項72】
前記流動可能なペレット材料を前記鋳型内に移して、前記物品を形成する工程をさらに包含する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記移す工程において製造される物品が、ペットが噛む嗜好品である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記加水分解されたタンパク質が、加水分解された酵母タンパク質を含有する、請求項4に記載の樹脂処方物。
【請求項75】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、1重量%〜25重量%の範囲である、請求項74に記載の樹脂処方物。
【請求項76】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、1.5重量%〜20重量%の範囲である、請求項74に記載の樹脂処方物。
【請求項77】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、2重量%〜15重量%の範囲である、請求項74に記載の樹脂処方物。
【請求項78】
前記貯蔵安定化剤が、加水分解された酵母タンパク質誘導体を含有する、請求項74に記載の樹脂処方物。
【請求項79】
前記加水分解されたタンパク質が、加水分解された酵母タンパク質を含有する、請求項55に記載の方法。
【請求項80】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、1重量%〜25重量%の範囲である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、1.5重量%〜20重量%の範囲である、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記加水分解された酵母タンパク質の量が、2重量%〜15重量%の範囲である、請求項79に記載の方法。
【請求項83】
前記貯蔵安定化剤が、加水分解された酵母タンパク質誘導体を含有する、請求項79に記載の樹脂処方物。
【請求項84】
請求項79に記載の方法であって、
前記ペレットを、バレルと物品を形成し得る鋳型とを有する射出成型設備に通す工程であって、該通す工程は、前記流動可能なペレット材料の温度を95℃未満の最大温度に維持しながら、該バレル内で該ペレットを流動可能にする工程を包含する、工程;ならびに
該鋳型を、120℃〜180℃の温度まで加熱する工程、
をさらに包含する、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−534777(P2007−534777A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518972(P2006−518972)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/022383
【国際公開番号】WO2005/007749
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(506010725)エムジーピー イングレディエンツ, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】