説明

アイテムの使用方法を指定する権利を施行するためのシステム及び該システムで使用するためのリポジトリ

【課題】アイテムの使用方法を指定する権利を施行するためのシステムを提供する。
【解決手段】システムは、アイテムの受領者が前記受領者による前記アイテムの所望の使用方法および前記受領者による前記アイテムの使用条件のうちの少なくとも一つを指示する第一の権利表示を指定するための手段と、前記権利表示を前記アイテムに関連付けるための手段と、前記受領者による前記アイテムの前記所望の使用方法および前記受領者による前記アイテムの前記使用条件のうちの少なくとも一つの満足に基づいて、前記受領者に前記アイテムを供給するための手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の好適な実施形態は、一般的に、デジタル権利管理(Digital Rights Management)のためのシステムおよび方法に関し、より詳しくは、権利表示を供給し、かつ管理するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル作品、例えば、コンピュータによって読み取り可能な形態の文書または他のコンテンツの広範囲にわたる配布、および、電子的手段、および特にインターネットを介した、デジタル作品の使用の管理の展開を可能にするための、最も重要なニーズの一つは、デジタル作品の配布および使用の間に、コンテンツ所有者、消費者および他の利害関係人の知的財産権および他の権利を指定し、かつ、施行する能力である。このニーズを満足するための取組みは、知的財産権管理(Intellectual Property Rights Management(IPRM))、デジタル財産権管理(Digital Property Rights Management(DPRM))、知的財産管理(Intellectual Property Management(IPM))、権利管理(Rights Management(RM))、および電子的著作権管理(Electronic Copyright Management(ECM))と名付けられ、本文書では、総称してデジタル権利管理(Digital Rights Management(DRM))と呼ぶ。DRMシステムを実施する際には、考慮すべき多数の問題がある。例えば、認証、認可、会計処理、支払いおよび金融精算、権利指定、権利検証、権利施行、および文書保護の問題に、対応すべきである。本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,530,235号、第5,629,980号、第5,634,012号、第5,638,443号、第5,715,403号、第6,233,684号、および第6,236,971号は、その開示全体が、引用により本文書に組み込まれており、これらおよび他の問題に対応したDRMシステムを開示している。
【0003】
例えば、米国特許第5,634,012号は、デジタル文書の配布を制御するためのシステムを開示している。各付与側のデバイスは、それに関連付けられたリポジトリを有している。使用トランザクション処置の予め決められたセットは、文書に関連付けられた使用権を施行するための、リポジトリによって使用されるプロトコルを定義する。使用権は、文書コンテンツと共に存続する。使用権は、閲覧のみ、1回の使用、配布など、コンテンツのさまざまな使用方法を許可することができる。使用権は、支払い、あるいは、他の条件および変数の満足を条件としてよい。概念上、リポジトリは、中核的な機能性を定義する、機能的仕様のセットを含むことができる。リポジトリは、リポジトリが、物理的完全性、通信の完全性および挙動の完全性を維持することができるという点で、信頼されているシステムを含むことができる。リポジトリは、取外し可能または定置型であってよく、大型または小型、あるいは、携帯型であってよく、カードまたはスマートカードなどの任意の適当な形状であってよく、あるいは、マイクロプロセッサなどの他の機能性を有していてよい。
【0004】
デジタルコンテンツ、例えば、コンピュータまたは他のデバイスによって付与することができる文書または他の情報の使用および配布は、使用権および条件を使用して、制御することができる。これは、柔軟な方法で、デジタルコンテンツを配布するのを可能にしながら、コンテンツ所有者の権利を保護し、かつ、コンテンツ所有者、およびトランザクションに価値を付加する他の人々が、配布から収入の流れを生み出すのを可能にする。しかしながら、商品およびサービスなどの有形のアイテムは、一般に、そのような柔軟な方法で、配布することができない。
【0005】
オークション、逆オークション、集積メカニズム、および他の配布モデルは、より柔軟な方法で、商品およびサービスを配布するのに使用することができる。例えば、米国特許第5,897,620号は、目的地および指定されていない時刻を航空会社のフライトと合致させて、航空会社が、他の場合なら空いている座席を埋めるのを可能にするためのシステムを、開示している。しかしながら、開示されたシステムは、単に、旅行者を航空チケットと合致させるのみで、一般に、さまざまなサービスおよび商品の柔軟な配布を可能にするものではない。
【0006】
米国特許第6,041,308号は、所望の製品のために、CPO管理システムに、条件付き購入オファー(Conditional Purchase Offers(CP
Os))を提出するよう、購買者に奨励するためのシステムを、開示している。CPO管
理システムは、各受領されたCPOを処理して、一つまたはそれ以上の販売者が、与えられたCPOを受け入れる意思があるかどうかを判定する。このシステムは、より多様な商品およびサービスに適用することができるが、開示されたシステムも、単に、購買者を販売者に合致させるメカニズムにすぎない。
【0007】
上で論じたような、さまざまな商品およびサービスを販売するための、新しいビジネスモデルおよび手法にもかかわらず、商品およびサービスの販売および交換は、一般に、いまだ行動を施行するための法的理論および関係に依存している。例えば、各トランザクションの当事者は、最終的に、価格、数量、およびアイテムの身元など、商品およびサービスを配達するためのパラメータに関して、直接的または関接的に、同意しなければならない。したがって、商品およびサービスの取引は、法的および関係上の問題によって、抑制され得る。さらに、コンテンツ所有者および消費者に加えて、利害関係者がいることを認識するための、ビジネスモデルおよび情報技術システムが、求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、法的および関係上の問題によって抑制されていない、商品およびサービスの取引を可能にするシステムおよび方法が、求められている。さらに、コンテンツ所有者および消費者に加えて、利害関係者を認識するシステムおよび方法が、求められている。上記および他の必要性は、本発明の好適な実施形態によって対応されており、該好適な実施形態は、権利表示を供給し、かつ、管理するための、改良されたシステムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明の実施形態の一態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するための方法であって、アイテムの潜在的な受領者が受領者によって提案されたアイテムの第一の使用方法を指示する第一の権利表示を指定する処置と、アイテムの提供者が提供者によって提案されたアイテムの第二の使用方法を指示する第二の権利表示を指定する処置と、第一の権利表示と第二の権利表示との間に対応があるかどうかを判定する処置と、第一の権利表示と第二の権利表示との間の判定された対応に、ルールを適用して、受領者にアイテムの使用を承諾すべきかどうかを判定する処置と、を含む方法が、提供されている。
【0010】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムであって、アイテムの潜在的な受領者が受領者によって提案されたアイテムの第一の使用方法を指示する第一の権利表示を指定するための手段と、アイテムの提供者が提供者によって提案されたアイテムの第二の使用方法を指示する第二の権利表示を指定するための手段と、第一の権利表示と第二の権利表示との間に対応があるかどうかを判定するための手段と、第一の権利表示と第二の権利表示との間の判定された対応に、ルールを適用して、受領者にアイテムの使用を承諾すべきかどうかを判定するための手段と、を備えたシステムが、提供されている。
【0011】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利を施行するための方法であって、アイテムの受領者が受領者によるアイテムの所望の使用方法および受領者によるアイテムの使用条件のうちの少なくとも一つを指示する第一の権利表示を指定する処置と、権利表示をアイテムに関連付ける処置と、受領者によるアイテムの所望の使用方法および受領者によるアイテムの使用条件のうちの少なくとも一つの満足に基づいて、受領者にアイテムを供給する処置と、を含む方法が、提供されている。
【0012】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利を施行するためのシステムであって、アイテムの受領者が受領者によるアイテムの所望の使用方法および受領者によるアイテムの使用条件のうちの少なくとも一つを指示する第一の権利表示を指定するための手段と、権利表示をアイテムに関連付けるための手段と、受領者によるアイテムの所望の使用方法および受領者によるアイテムの使用条件のうちの少なくとも一つの満足に基づいて、受領者にアイテムを供給するための手段と、を備えたシステムが、提供されている。
【0013】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するための方法であって、リポジトリでのアイテムの使用方法を指示するリポジトリ権利表示を指定する処置と、リポジトリ権利表示をリポジトリに関連付ける処置と、を含む方法が、提供されている。使用方法は、リポジトリがアイテムを処理する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、およびリポジトリがアイテムのリクエストを受領する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを指示する。
【0014】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムであって、リポジトリでのアイテムの使用方法を指示するリポジトリ権利表示を指定するための手段と、リポジトリ権利表示をリポジトリに関連付けるための手段と、を備えたシステムが、提供されている。該使用方法は、リポジトリがアイテムを処理する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、およびリポジトリがアイテムのリクエストを受領する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを指示する。
【0015】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムであって、リポジトリでのアイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する、一つまたはそれ以上の権利表示がそれに関連付けられている、一つまたはそれ以上のリポジトリ、を備えたシステムが、提供されている。該使用方法および使用条件は、リポジトリがアイテムを処理する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、およびリポジトリがアイテムのリクエストを受領する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを指示する。
【0016】
本発明の実施形態の別の態様では、アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムで使用するためのリポジトリであって、リポジトリに関連付けられ、かつ、リポジトリでのアイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する権利表示を処理するよう構成された処理装置モジュールと、リポジトリがアイテムを処理する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、およびリポジトリがアイテムのリクエストを受領する時、リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを、リポジトリに関連付けられた権利表示に基づいて、判定するよう構成されている判定モジュールと、を備えたリポジトリが、提供されている。
【0017】
本発明のさらに他の態様、特徴、および利点については、本発明を実施するために最良と考える形態を含む、多数の好適な実施形態および実行を単に例示することによって、以下の詳細な説明から容易に明らかである。本発明は、他の、およびさまざまな実施形態についても可能であり、そのいくつかの詳細は、いずれも、発明の趣旨または範囲を逸脱することなしに、さまざまな点で修正可能である。したがって、図面および説明は、例示的なものであって、限定的なものと見なすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のさまざまな好適な実施形態を実行することができる、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを示す。
【図2】図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適な権利ラベルを示す。
【図3】図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なライセンスを示す。
【図4】図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なアイテムチケットを示す。
【図5】クライアントおよびサーバリポジトリが、使用権を創成し、かつ、関連付けることができる、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを示す。
【図6】複数のリポジトリが、複数の使用権をアイテムに関連付ける、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを示す。
【図7】関連付けられた使用権を有している中央制御リポジトリが、アイテムに関して実行すべき機能を制御する、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを示す。
【図8】図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なリポジトリを示す。
【図9】ルールに基づいてアイテムの受領者の権利表示を処理するための、かつ、図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。
【図10】アイテムの受領者および供給者の権利表示を処理するための、かつ、図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。
【図11】リポジトリに関連付けられた権利表示を処理するための、かつ、図1および5〜7の好適なシステム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を、添付の図面の各図において、限定によってではなく、例によって示す。図面では、同様の参照番号は、同様の要素を示す。
【0020】
権利表示を供給し、かつ、管理するためのシステムおよび方法が、記述されている。以下の記述では、本発明の完全な理解をもたらすために、説明を目的として、多数の具体的な詳細が示されている。しかしながら、当業者には、本発明が、これら具体的な詳細なしに、あるいは、同等の構成により、実施可能であることは明らかである。いくつかの例では、周知の構造およびデバイスを、ブロック図の形態で示して、本発明が不必要に不明瞭になるのを回避している。
【0021】
ここで、図を参照すると、いくつかある図の全体を通して、同様の参照番号は、同一または対応する部分を示しており、より詳しくは、そのうちの図1を参照すると、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100が示されているが、これは、記述された好適な実施形態と結び付けて使用することにより、アイテムに関連付けられた使用権を施行するための権利表示の指定、供給、管理、処理などを行うことができるものである。好適な一実施形態では、使用権は、アイテムの許可された使用方法の指定を含むことができ、該アイテムは、デジタルコンテンツ、ソフトウェア、サービス、商品、およびリソ−スなど、その使用を、関連付けられた使用権によって制御することができるあらゆる事物を含むことができる。リソースは、それへのアクセスを、関連付けられた使用権によって制御することができる、デジタルデバイスまたはその一部を含むことができる。権利表示は、権利ラベル、ライセンス、またはその断片など、使用権の任意の適当な表示を含むことができる。権利ラベルは、特定のアイテムに関連していない、使用権の予めパッケージされたセットを含むことができる。ライセンスは、アイテムとの関連付けを含む、使用権の予めパッケージされたセットを含むことができる。eXtensible Rights Markup Language(XrML)、eXtensible Access Control Markup Language(XACML)、Open Digital Rights Language(ODRL)などの権利表示言語は、権利表示を表現するのに使用することができ、また、予め定義された構文および意味論を有し、かつ、使用権を表示するのに使用することができる任意の適当な言語を含むことができる。
【0022】
図1では、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100は、コンテンツ、商品、サービス、他のアイテムなどのアイテムの財産権を指定し、かつ、施行するのに利用することができる。好適な一実施形態では、施行可能な財産権、例えば、アイテムに関連付けられた使用権に従って、指定されたアイテムを使用する権利を、提供することができる。別の好適な実施形態では、使用権は、ソフトウェアメカニズムを通して識別可能であり、かつ、施行可能である、アイテムの使用方法の宣言的な指定を含むことができる。
【0023】
好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100は、例えば、公開キーと秘密キーとのペア112を、保護された方法でユーザに発行することができる起動サーバ110の形態で、ユーザ起動モジュールを含むことができる。起動処理の間、起動サーバ110と、ユーザに関連付けられたコンピュータまたは他のデバイスなどのクライアント環境120との間で、情報を交換することができ、その場合、クライアント環境120に、クライアントコンポーネント122を、ダウンロードし、かつ、インストールすることができる。
【0024】
好適な一実施形態では、クライアントコンポーネント122は、不正操作ができないよう構成することができ、かつ、起動サーバ110によって発行された公開キーと秘密キーとのセット112、並びに、保護されたアイテムチケット134を構文解析する、あるいは、付与するためのエンジンなど、他のコンポーネントを含むことができる。好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、アイテムを指定するのに使用することができ、かつ、例えば、それによってライセンスを非デジタルアイテム、例えば、商品またはサービスなどの有形アイテムに関連付けることができるメカニズムを含むことができる。
【0025】
権利ラベル132は、アイテムチケット134に関連付けることができ、かつ、使用権および、エンドユーザが選択できる、例えば、ゼロまたはそれ以上の条件を指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、条件は、アイテムの使用方法を行使するための、一つまたはそれ以上の前提条件の指定を含むことができる。ライセンスサーバ140は、例えば、暗号化キー112を管理するのに使用することができ、かつ、財産権の行使のために、ライセンス142の形態で権利表示を発行する。
【0026】
好適な一実施形態では、ライセンス142は、権利ラベル132から選択された使用権に基づいて、エンドユーザへの使用権の実際の交付を具体化することができる。例えば、権利ラベル132は、5ドルの手数料の支払いを条件として、アイテムのためのアイテムチケット134を償還し、かつ、10ドルの手数料が支払われると、アイテムチケット134を償還する、あるいは、配布するための使用権を含むことができる。クライアントコンポーネント122は、ライセンス142内に指定された使用権を解釈し、かつ、施行するのに使用することができる。好適な一実施形態では、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100のデバイスおよびサブシステムは、通信ネットワーク170を越えて、互いに通信することができる。
【0027】
図2は、図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適な権利ラベルを示す。図2では、権利ラベル132は、複数の権利オファー202を含むことができる。権利オファー202は、使用権202a、条件202b、およびチケット指定202cを含むことができる。チケット指定202cは、権利オファー202に関連付けられたアイテムチケット134を参照する、呼び出す、見つける、あるいは、さもなければ、指定するための、任意の適当なメカニズムを含むことができる。権利ラベル132は、適当な権利表示を使用して表示することができる。
【0028】
図3は、図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なライセンスを示す。図3では、ライセンス142の形態の権利表示は、例えば、一意のライセンス識別(ID)142aおよび、例えば、使用権、プリンシパル、条件、状態変数、および関連付けられたアイテムチケット134を指定するチケット指定を含む交付物142bを含むことができる。ライセンス142は、アイテムチケット134をロック解除するための、任意の適当な暗号化キーなどを含む、デジタル署名142cを含むこともできる。
【0029】
好適な一実施形態では、使用権は、使用方法を指定するのに使用することができる。使用方法は、指定された期間にわたって指定された方法でアイテムを使用できる、指定された期間にわたってアイテムを買える、などの能力を含むことができる。好適な一実施形態では、使用権は、バンドルすることができ、配布権などの譲渡権を指定するのに使用することができ、他人への使用権の交付を許可する、あるいは、使用権の導出を許可するのに使用することができる、などのことが可能である。そのような使用権は、メタ権利と呼ぶこともでき、該メタ権利は、他の使用権を導出するために、操作、修正などを行うことができる権利を含むことができる。したがって、メタ権利は、他人に(から)使用権を、オファーする、交付する、取得する、譲渡する、委任する、追跡する、引き渡す、交換する、取り消すなどの権利など、使用権の使用権を含むことができる。メタ権利は、他の権利に関連付けられた条件を修正する権利を含むことができる。例えば、メタ権利は、特定の権利の範囲を拡張する、あるいは、縮減する権利を含むことができる。メタ権利は、権利の妥当性確認の期間を延長する、あるいは、短縮する権利を含むこともできる。
【0030】
好適な一実施形態では、指定された使用権内の使用方法を行使するために満足すべき一つまたはそれ以上の条件を、利用することができる。例えば、条件は、手数料の支払い、個人データの提出、または使用方法の行使を許可する前に望まれる任意の他の適当な要件を含むことができる。条件は、アクセス条件を含むことができる。例えば、アクセス条件は、大学の学生または図書クラブのメンバーなど、特定のユーザ集団に適用することができる。好適な一実施形態では、条件は、ユーザが、特定の人または特定の集団のメンバーであること、であってよい。好適な一実施形態では、権利および条件は、別々のエンティティとして存在することができ、あるいは、組み合わせることができる。
【0031】
これらの好適な実施形態では、アイテムチケット134を付与するためには、あるいは、さもなければ、アイテムチケット134を、その中で指定されたアイテムについて償還可能な形態に変換するためには、いくつかの条件が満足される必要がある。好適な一実施形態では、他の条件は、償還可能な形態のチケット134に適用することができ、かつ、ライセンス後条件と呼ぶことができる。
【0032】
好適な一実施形態では、状態変数は、動的状態、条件などを追跡するのに使用することができる。例えば、状態変数は、アイテムの状況、使用権の状況、ライセンスの状況、または他の動的な条件を表す値を有する変数を含むことができる。状態変数は、ライセンス142およびチケット134内の識別メカニズムに基づいて、例えば、クリアリングハウス160または別のデバイスによって、追跡することができる。
【0033】
好適な一実施形態では、状態変数の値は、条件内に使用することができる。例えば、使用権は、指定された商品について、アイテムチケット134を償還する権利を含むことができ、かつ、条件は、使用権を3回行使することができること、を含むことができる。使用権が行使されるたびに、状態変数の値を増加させることができる。好適な一実施形態では、状態変数の値が3に達すると、条件は、もはや満足することができず、かつ、チケット134は、もはや償還することができない。
【0034】
好適な一実施形態では、状態変数は、時間を含むことができる。例えば、ライセンス142の条件は、アイテムチケット134が30日以内に償還されること、と指定することができる。状態変数は、30日間の時間制限の満了を追跡するのに使用することができる。好適な一実施形態では、使用権の状態の変化は、状態変数の集合体として追跡することができる。有利なことには、使用権の状態のそのような変化の集合体は、そのような使用権の使用履歴を表すのに使用することができる。
【0035】
好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、例えば、アイテムの配布者、コンテンツサービス提供者または任意の他の適当な当事者に関連付けられたコンピュータ130上にインストールされた文書作成アプリケーション138を用いて、作成することができる。アイテムチケット134の作成は、例えば、権利、および、アイテムチケット134を償還することができる、任意の適当な条件または状態変数の値を指定する処置を含むことができる。権利ラベル132は、アイテムチケット134に関連付けることができ、かつ、アイテムチケット134は、暗号アルゴリズム、あるいは、アイテムチケット134の処理、付与などを防止するための任意の他の適当なメカニズムを用いて保護することができる。
【0036】
好適な一実施形態では、XrML、XACML、ODRLなどの権利言語は、権利ラベル132のための権利、条件、状態変数などを指定する権利表示を表現するのに使用することができる。しかしながら、別の好適な実施形態では、権利および条件は、任意の適当な方法で指定することができる。したがって、権利を指定する処理は、権利をチケットに関連付ける任意の適当な処理を指す。アイテムチケット134に関連付けられた権利ラベル132、およびアイテムチケット134を暗号化するのに使用される暗号化キーは、通信ネットワーク170を越えて、ライセンスサーバ140に送信することができる。
【0037】
図4は、図1および図5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なアイテムチケットを示す。図4では、アイテムチケット134は、アイテムを指定するのに使用することができるアイテムレファレンス134a、およびライセンス後条件134bを含むことができる。好適な一実施形態では、セキュリティメカニズムがロック解除されているアイテムチケット134は、ヒューマンリーダブルな、あるいは、コンピュータ可読のクーポン、コード、文書などを含むことができる。したがって、アイテムチケットは、アイテムの任意の適当な有形または無形の指示を含むことができる。アイテムチケット134は、一つまたはそれ以上のアイテムを指定するのに使用することができる。したがって、有利なことには、使用権および条件は、使用、アクセス、配布または行使が、何らかの方法で、制御され、制約され、記録され、計測され、課金され、あるいは、監視されるべき、オブジェクト、クラス、カテゴリ、およびサービスを含む、任意の適当なアイテムに関連付けることができる。アイテムチケット134およびライセンス142は、したがって、財産権を定義するのに使用することができる。
【0038】
好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、アイテムレファレンス134aを通して、対応するアイテムにリンクすることができる。そのようなリンク付けは、記述、ポインタなど、任意の適当な種類の関連付けを含むことができる。例えば、チケット134は、データベースレコードを通してアイテムに関連付けられた一意のコードを含むことができる。コードがベンダに提示されると、データベースを検索することができ、かつ、対応するアイテムを配信することができる。アイテムチケット134は、アイテムのヒューマンリーダブルな記述、あるいは、まだ満足されていない任意の適当なライセンス後条件134bを含むこともできる。例えば、ライセンス142内の条件が、アイテムチケット134は、ある種の場所または時点で償還されなければならないと指定する場合、そのような条件を、構文解析し、かつ、ライセンス後条件134bとして、アイテムチケット134に移行することができる。
【0039】
好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100のための好適なワークフローは、クライアント環境120内で作業しているユーザが、起動サーバ110によって、アイテムチケット134を受領するために起動される処置を含むことができる。次いで、公開キーと秘密キーのペア112、および、例えば、ユーザ/マシン固有の情報を、クライアントソフトウェアコンポーネント122の形態で、クライアント環境120にダウンロードすることができる。好適な一実施形態では、起動処理は、ライセンス142の発行に先立つ任意の適当な時点で実現することができる。
【0040】
好適な一実施形態では、ライセンス142の使用権、条件、状態変数などは、アイテムチケット134と共に格納することができるか、あるいは、アイテムチケット134に関連付けることができる。例えば、アイテムチケット134は、別の場所に格納することができる使用権へのレファレンスを含むことができる。ユーザが、アイテムの特定の施行可能な財産権を取得したいと希望する場合、ユーザは、アイテムチケット134をリクエストし、それにより、アイテムレファレンス134aを通してアイテムを指定することができる。
【0041】
好適な一実施形態では、ユーザは、クライアント環境120にインストールされたブラウザを使用して、ベンダ150のウェブサーバ150a上で運営されているウェブサイトをブラウズし、また、アイテムチケット134に対応し、かつ、アイテムレファレンス134aに指定されているようなアイテムをリクエストすることができる。ユーザは、アイテムチケット134に関連付けられた権利ラベル132内の権利オファー202を検査することができ、かつ、所望の使用権および条件を選択することができる。この処理の間、ユーザは、例えば、手数料トランザクション、情報の収集などの他のトランザクションなどを含む、使用権の条件を満足するための、一連の処置を通過することができる。
【0042】
適切な条件および、手数料の収集およびユーザが起動されたことの検証などの他の前提条件が満足されると、ウェブサーバ150aを使用して、例えば、Secure Sockets Layer(SSL)を使用したチャネルなどの安全な通信チャネルなどを含む通信ネットワーク170を越えて、ライセンスサーバ140に接触することができる。ライセンスサーバ140は、次いで、アイテムチケット134に対してライセンス142を生成することができ、かつ、ウェブサーバ150aを使用して、アイテムチケット134およびライセンス142をダウンロードすることができる。
【0043】
好適な実施形態では、ライセンス142は、アイテムチケット134の権利ラベル132から選択された使用権202aおよび条件202bを含むことができ、かつ、ベンダ、配布者または他の当事者に関連付けられたコンピュータからダウンロードすることができる。好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、例えば、暗号化または他のセキュリティメカニズムを通して、安全にすることができ、かつ、ライセンス142の形態の権利表示を通して、付与、アクセスなどを行うことができ、該ライセンスは、アイテムチケット134をロック解除するためのメカニズムを含むことができる。好適な一実施形態では、文書へのアクセスを制御するための任意の適当なメカニズムを、利用することができる。
【0044】
クライアント環境120内のクライアントコンポーネント122は、次いで、ライセンス142を解釈し、かつ、ライセンス142内に指定された権利および条件に基づいて、アイテムチケット134の付与または他のアクセスを可能にすることができる。好適な一実施形態では、使用権および関連するシステムおよび技法の解釈および施行のための任意の適当なメカニズムを、利用することができる。上記の処理は、順次に、ほぼ同時に、あるいは、さまざまな順番で、生じることができる。例えば、ライセンス142が、アイテムチケット134の発行日から1か月以内に、10ドルという価格でアイテムを購入できるように構成されている場合、クライアントコンポーネント122は、1か月後に期限が切れるそのような購入のための、表示可能な、あるいは、印刷可能なクーポンとして、アイテムチケット134を付与することができ、その場合、価格および期日データは、ライセンス後条件134bであってよい。好適な一実施形態では、そのような条件は、アイテムチケット134の付与された、あるいは、さもなければ、ロック解除された形態で、示すことができ、アイテムチケット134が償還されると、見分けることができる。
【0045】
有利なことには、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム100は、アイテムチケット134のセキュリティ面に対応している。例えば、好適なシステム100は、ライセンスサーバ140によって発行されたライセンス142を認証するのに使用することができる。好適な一実施形態では、そのような認証は、ライセンス142を信用することができるかどうかを判定するよう構成されたアプリケーション122を含むことができる。例えば、アプリケーション122は、任意の適当なメカニズム、アルゴリズムまたは技法を使用して、ライセンス142の暗号署名または他の識別用の特徴などの署名142cを、検証し、かつ、妥当性確認する能力を含むよう構成することができる。別の好適な実施形態では、ライセンス142およびアイテムチケット134は、異なるエンティティから配布することができる。
【0046】
好適な一実施形態では、クリアリングハウス160は、支払いトランザクションの処理、ライセンスの発行に先立つ支払いの検証などを行うのに使用することができる。しかしながら、他の好適な実施形態では、ワークフローを実現するのに、さまざまな他のワークフローを利用することができ、さまざまな他の当事者を含めることができ、また、さまざまな他のデバイスおよびアーキテクチャを使用することができる。
【0047】
好適な一実施形態では、配布者または他の当事者は、権利ラベル132をアイテムチケット134に関連付けることができる。権利ラベル132は、クリアリングハウス160に登録し、かつ、クリアリングハウス160に関連付けられたメモリ素子などのリポジトリに格納することができる。アイテムチケット134は、配布者に関連付けられた記憶装置などのチケットリポジトリに格納することができる。別の好適な実施形態では、権利ラベル132およびアイテムチケット134は、同じデバイス上、あるいは、共通ファイル内に格納することができる。
【0048】
好適な一実施形態では、ライセンス142が購入されると、秘密キー112または他の識別情報を、ユーザに発行することができる。アイテムの代金の支払いは、クリアリングハウス160によって、そのユーザから、ライセンスサーバ140または他の当事者に渡すことができ、該クリアリングハウスは、そのユーザから、また、アイテムの財産権を購入したいと希望する他のユーザからリクエストを収集することができる。クリアリングハウス160は、デビットトランザクション情報、クレジットカードトランザクション情報、他の電子支払い方式に関する情報などの支払い情報を収集し、かつ、収集された支払いを、支払いバッチとして、アイテムの最終提供者に転送することもできる。
【0049】
好適な一実施形態では、クリアリングハウス160が、支払いの取り分を保持し、また、配布者が、アイテム提供者からのバッチ支払いの一部を保持し、かつ、支払いをアイテム提供者に転送することができる。クリアリングハウス160は、アイテムの収入の流れにおいて、当事者に対して行われる支払いを決定するのに使用することができる。クリアリングハウス160は、一定の期間にわたって複数のトランザクションを集積するよう機能することができるトランザクション集積者として働き、かつ、有利なことには、会計処理の経費を低減する適切な方法で、当事者に課金することができる。
【0050】
好適な一実施形態では、ユーザは、ウェブサーバ150aを通して所望のアイテムに対応するアイテムチケット134をリクエストし、かつ、クリアリングハウス160が、アイテムチケット134に関連付けられたライセンス142内に指定された条件を満足するのを可能にするために、クレジットカードおよび課金認可情報、個人情報などの情報を提供することができる。起動サーバ110から取得された秘密キーなどの認可識別情報を、提出することもできる。有利なことには、ライセンス142は、アイテムチケット134を、ライセンス142内に指定された使用権に従って使用することができるよう、アイテムチケット134が解読されるのを許可することができるか、あるいは、さもなければ、そのセキュリティメカニズムがロック解除されるのを可能にすることができる。
【0051】
好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、任意の適当なアイテムを指定するのに使用することができ、また、権利ラベル132から選択され、かつ、ライセンス142内に具体化された使用権202aと組み合わされた場合、アイテムチケット134を償還することによって行使することができる施行可能な財産権を、表すことができる。アイテムチケット134の償還は、付与されたクーポンまたはコードを、電子的に、あるいは、物理的に、ベンダに提示する処置を含むことができる。しかしながら、他の好適な実施形態では、アイテムチケット134の償還は、さまざまな他の形態を取ることができ、かつ、さまざまな他の処理を含むことができる。したがって、償還する処置は、アイテムチケット134を変換してアイテムにアクセスするための任意の適当な処理またはメカニズムを含むことができる。
【0052】
好適な一実施形態では、保護されていないコンテンツなどのクリアコンテンツ136は、コンテンツ発行者、コンテンツ配布者、コンテンツサービス提供者または任意の他の適当な当事者に関連付けられたコンピュータ130上にインストールされた、文書作成アプリケーションなどのアプリケーション138を用いて、作成することができる。クリアコンテンツ136の作成は、使用権202aおよびクリアコンテンツ136を使用することができる条件202bを指定する処置、権利オファー202をクリアコンテンツ136に関連付ける処置、および、保護されたコンテンツを生成するための、例えば、暗号化アルゴリズムを用いてクリアコンテンツ136を保護する処置を含むことができる。
【0053】
好適な一実施形態では、XrML、XACML、QDRLなどの権利言語を、権利オファー202を指定するのに使用することができる。しかしながら、権利オファー202は、任意の適当な方法で指定することができる。権利情報を指定する処置は、権利表示に関連する情報を、創成する、導出する、あるいは、さもなければ、利用する処置を含むことができる。好適な一実施形態では、権利オファー202は、保護されたコンテンツに関連付けることができる、予め定義された指定、プロファイル、テンプレートなどの形態であってよい。したがって、権利オファー202を指定する処理は、権利、条件などをコンテンツに関連付ける、任意の適当な処理を含むことができる。保護されたコンテンツに関連付けられた権利オファー202およびクリアコンテンツ136を暗号化するのに使用される暗号化キー112は、ライセンスサーバ140に送信することができ、かつ、最終的に、クライアント環境120によって使用することができる。
【0054】
好適な一実施形態では、施行可能な財産は、株式または他の市場取引に関して、示すことができる。例えば、財産権は、事前に、あるいは、閾値で、証券を売買する権利を含むことができる。好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、アイテムレファレンス134a内に、特定の会社の株式1000株を指定するのに使用することができる。指定された将来の時点などで、二つの閾値の間で株式を買う権利を、使用権および条件によって指定することができる。アイテムチケット134は、マージンコール、普通株または優先株など、株式の種類を変更することができる能力、ストックオプションを通常の株式に変換できる能力などを指定するのに使用することもできる。好適な一実施形態では、使用権は、例えば、誰が最初に、かつ、どのような方法で、清算することができるかを決定するための、破産手続き中の株式に関連付けることができる。破産中の株式の条件、および債権者などの他の当事者の状況は、例えば、状態変数として表示することができる。
【0055】
好適な一実施形態では、施行可能な財産は、不動産に関して、示すことができる。例えば、物的財産の財産権は、他のオプションに変換するオプションを有し、所有権の割合の変更を有し、生存者権オプションなどの指定を有する、合有権者または財産共有者関係を含むよう表示することができる。有利なことには、そのような所有権は、使用権として表示することができ、かつ、物的財産は、アイテムチケット134のアイテムレファレンス134a内に指定することができる。
【0056】
好適な一実施形態では、アイテムチケット134のアイテムレファレンス134aは、専門的サービスを指定するのに使用することができる。例えば、ユーザは、最高金額まで、各訪問につき、固定または可変の自己負担額のみを支払いながら、指定された歯科医の医院、一つまたはそれ以上の関連付けられた歯科医の医院に、1年間にわたって通院する権利を、買うことができる。好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、弁護士、会計士などを指定するのに使用することができ、かつ、使用権および条件は、アイテムの使用が制限される期間、固定の回数、特定のプロジェクトまたは問題を指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、アイテムレファレンス134aは、特許、著作権、商標などの知的財産に関連付けられた権利を含む、組織によってオファーされたサービスの権利を、事前に指定するのに使用することができる。有利なことには、好適な実施形態は、ソフトウェアプログラマ、顧客サービス担当者、研修サービス、あるいは、他の技術的または非技術的サービスに適用することができる。
【0057】
好適な実施形態は、例えば、ユーザが、財産権を取得し、その後、財産権を第三者に販売するのを可能にするよう利用することができるが、これは、そのような譲渡が、アイテムチケット134に関連付けられたライセンス142の使用権によって認可されている場合である。有利なことには、好適な実施形態は、市場の概念の拡大が任意の適当なアイテムの財産権を含むことを可能にする、さまざまな種類の資産の移動性および流動性に適用可能である。例えば、財産権は、クーポン、商品券、雨天引換券、為替証書、返品、認可などを定義するアイテムチケット134を含むことができ、その場合、ライセンス142の権利および条件は、その償還に関連付けることができる。好適な一実施形態では、クーポンは、条件が満足された後しか付与されないよう構成することができる。別の好適な実施形態では、ライセンス後条件134bは、付与されたクーポン内に表示することができる。
【0058】
好適な実施形態は、例えば、満期日または期限などの一つまたはそれ以上の属性を有することができる、預金証書、当座預金口座、電信送金、電子メール、口座振替、為替、現在または将来の金利の固定、融資に対して支払われるポイントまたは他の手数料、債券、融資、二次的融資、および株式など、任意の適当な種類の金融勘定またはトランザクションに適用可能である。アイテムレファレンス134aは、そのようなアイテムを指定するのに使用することができ、かつ、ライセンス142は、そのようなアイテムへのアクセスに関連付けられた権利および条件を指定するのに使用することができる。
【0059】
好適な実施形態は、印刷または電子形態の書籍、物理メディア上の、あるいは、電子形態の音楽など、将来の有形または無形の事物またはオブジェクトの権利に適用可能である。ライセンス142の使用権および条件は、ある期間の間または後に、あるいは、CDまたは書籍の単位体など、予め決められた数の単位体に、指定された権利を限定するのに使用することができる。
【0060】
好適な一実施形態では、財産権は、財産または他の資産の配布のための、人またはエンティティおよび他の事物に対する権利、サービスまたは便益の提供のための、かつ、アイテムレファレンス134aによって指定することができる遺言書または信託に対して表示された権利を含むことができる。有利なことには、アクセスは、使用権および条件によって、ある種の当事者に、あるいは、任意の他の適当なやり方で、制限することができる。
【0061】
好適な一実施形態では、財産権は、オンラインサービスを含むことができる。例えば、個人の特徴およびデータに基づいてカスタマイズされた食餌およびビタミンの計算、株式相場、金利および抵当借り支払いの計算、信用格付け、身元確認、融資の申請および承認、オンラインバンキング、投資アドバイス、翻訳サービス、グラフィックデザイン、広告サービス、通貨換算および為替、職業斡旋などを、アイテムチケット134のアイテムレファレンス134aによって指定することができる。好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、ライセンス142の条件が満足された後に使用することができるオンラインサービスへのアクセスコードを含むことができる。
【0062】
好適な一実施形態では、アイテムの提供者または別の指定された当事者は、対応するアイテムへのアクセスの条件を指定することができる。例えば、そのようなアイテムの財産権を取得したいと希望するユーザは、そのような条件を満足しなければならないであろう。好適な一実施形態では、そのような概念は、情報が移動する方向または順序に関わらず、利用することができる。例えば、ユーザは、ライセンス142内で、供給者に条件を供給することができ、かつ、供給者は、それを満足しないと、販売を行うことができないであろう。
【0063】
好適な一実施形態では、条件の部分的な満足は、財産権または他の結果をもたらすことができるが、該財産権または他の結果は、条件が完全に満足された場合に比べて、同じである場合と、異なっている場合がある。例えば、大学は、アーカイビングなどのため、繁栄のため、あるいは、研究資料を学生が利用できるようにするためなど、研究資料を収集して処分することができ、その場合、大学は、情報の受領者であってよい。大学は、サーバサイトを創成することができ、かつ、人々は、そこに資料をアップロードすることができる。しかしながら、大学は、ある種の条件下でのみ、情報を受け入れたいと望む可能性がある。例えば、大学は、認識された専門家招待者のみが、情報を提供するのを許可され得ると決断し、その結果、提供者は、大学が情報の所有者になること、および提供者がオフピーク時間中にサーバにアップロードすることができることに、明示的に同意しなければならない可能性がある。受領者として、大学は、そのような情報を受領するための、任意の適当な取引条件を指定する権利を有することができる。
【0064】
そのような情報の提供者が、大学がそのような情報の所有権を有することになるという、大学の要件に同意しない場合、大学は、それでも作品を受け入れる可能性があるが、そのような情報の処遇を改変する可能性がある。例えば、情報をすべての学生が利用できるようにする代わりに、そのような情報へのアクセスを、少数の人々に制限することができる。好適な一実施形態では、そのような情報の提供者は、アイテムチケット134内に指定することができる条件に基づいて、そのような情報を提供することができ、かつ、受領者は、そのような情報を受け入れるための条件を提供することができる。したがって、一つのアイテムに関連付けられた使用権および条件を有する複数の権利表示が存在することができ、その場合、権利および条件のいくつかは満足することができるが、他の権利および条件は満足することができない可能性があり、該複数の権利表示は、それでも、作品へのアクセス、購入および販売に関する合意など、合致する権利条件に基づいて、合意に結果する可能性がある。
【0065】
好適な一実施形態では、第一の当事者によって要求され、かつ、第二の当事者によって禁止されていない権利および条件と、第二の当事者によって要求され、かつ、第一の当事者によって禁止されていない権利および条件とを組み合わせて、デジタル作品へのアクセスが承諾される取引条件など、合意の権利および条件を形成することができる。しかしながら、別の好適な実施形態では、当事者は、そのような当事者が提起した権利および条件のみに基づかない限り、当事者は、いかなる取引にも同意しないという条件を指定することができる。したがって、好適な一実施形態では、別の当事者の権利および条件は、禁止されている権利および条件を含むことができる。
【0066】
好適な一実施形態では、コンテンツ所有者、消費者などに加えて、当事者は、親または政府など、任意の適当な利害関係者を含むことができる。当事者のうちの一つまたはそれ以上は、範囲を合致させることができる場合、範囲内に出現する合致に基づいて、なお、合意があり得るよう、範囲内の使用権または条件を指定することもできる。例えば、ディーラーは、5ドル以上の範囲内の価格で、顧客からのオファーを、ディーラーが、受け入れる、と指定することができる。好適な一実施形態では、ディーラーは、その範囲を顧客から隠した状態に保つための技法を利用することができる。
【0067】
人、例えば、デジタル音楽、映画などの配布者は、賢明な自己利益により、融通性が最良の方針である可能性があると、十分に教示される場合がある。例えば、配布者は、大量販売を行うために、自由な取引条件で、販売のための音楽をオファーすることができ、かつ、消費者が魅力的だと思うであろうと配布者が考える権利付きで、音楽をオファーすることができる。消費者一般、あるいは、消費者のうちの何らかのサブセットが、そのような取引条件を魅力的でないと思う場合、配布者は、そのような取引条件を、消費者に合うよう修正するのを可能にすることを決定することができ、かつ、そのような修正を十分に招来することができる。例えば、配布者は、1ドルで10曲のパッケージをオファーし、かつ、そのようなオファーが顧客にとって魅力的な提案であると考える可能性がある。しかしながら、顧客が、それら曲のうちの一つのみを購入したいと希望し、かつ、50セントを支払う意思がある場合、配布者は、そのような取引条件が完璧に受け入れ可能であると思う可能性がある。好適な一実施形態では、配布者は、顧客が、提起された権利および条件に対する修正を提案すること、新しい権利および条件を提案すること、あるいは、代替案のなかから選択すること、ができると指定することができる。消費者によってリクエストされた権利および条件が、配布者にとって同意可能な、範囲などのパラメータ内であれば、取引を形成することができる。好適な一実施形態では、有利なことには、配布者は、パラメータを動的に変更して、リクエストされた権利および条件により良く合致させることができる。
【0068】
好適な実施形態は、顧客にとっての興味ある対象に関する販売促進資料を受領することを、容易に受け入れる顧客に、適用可能である。例えば、顧客は、旅行パンフレットなどを受領したいと希望する可能性がある。しかしながら、顧客は、顧客がどのような情報を受領するか、また、顧客がそのような情報をいつ、そして、どのように受領するかを、制御したいと希望する可能性がある。そのようなビジネス用途は、配布者のシナリオとは異なっており、その場合、配布者は、需要がある、ポピュラーソング、映画などの価値のあるコンテンツを有している可能性がある、。対照的に、販売促進資料の提供者は、そのような資料を受け入れるよう、人々を説得しなければならない可能性がある。したがって、交渉力に関して立場が逆転し、かつ、提案された受信者が、しばしば、権利および条件を支配する可能性がある。例えば、提供者は、コンテンツのすべての所望の権利を交付すること、条件を少数しか、あるいは、まったく課さないこと、および、顧客によって要求されたすべての取引条件を満足すること、を決定する可能性がある。
【0069】
好適な実施形態は、例えば、米国特許第6,336,971号にさらに記述されているように、デジタルチケットを利用することができる。好適な一実施形態では、デジタルチケットは、その保有が、使用権内に指定された使用方法を行使するための条件であってよい、デジタルトークンなどを含むことができる。例えば、大学に関連する好適な実施形態に関して、招待者は、その招待者が、適切なデジタルチケットを提示する場合、情報を大学に寄託することができる。別の好適な実施形態では、ある人は、その人が、選挙管理委員会によって認識されたデジタルチケットを提示する場合、投票することができる。デジタルチケットは、パンチして、同じチケットを用いた二重投票が行われないことを保証することができる。別の好適な実施形態では、送信者は、その送信者がデジタルチケットを提示する場合、受信者の受け入れ基準を満足しない電子メール(例えば、電子メールが1キロバイトの制限を超えている)を、送信することができる。好適な一実施形態では、デジタルチケットの存在、保有、提示などは、使用権によって表示された権利の行使の条件であってよい。
【0070】
好適な一実施形態では、デジタルリソ−スへのアクセスを権利表示によって制御することができる、デジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを、利用することができる。一般に、そのようなシステムでは、使用権を指定する権利表示を、あるリポジトリにおいて、創成し、かつ、アイテムに関連付けることができ、かつ、別のリポジトリが、次いで、クライアント−サーバ関係にあるアイテムへのアクセスをリクエストすることができる。好適な一実施形態では、クライアント−サーバ関係が、提供されており、その場合、クライアントおよびサーバリポジトリは、権利ラベル132および使用権202aを指定する権利表示を創成することができ、かつ、権利表示をアイテムに関連付けることができる。ひとたび権利ラベル132およびアイテムチケット134が創成されると、クライアント環境120は、関連付けられた権利内に規定されているように、配布または他の目的のために、デジタルコンテンツなどのアイテムを、サーバに送出するよう構成することができる。
【0071】
図5は、クライアントおよびサーバリポジトリが、使用権を創成し、かつ、関連付けることができる、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム500を示す。図5では、映画、曲など、例えば、デジタルコンテンツの形態の、デジタル作品または他のアイテム502を、利用することができるが、好適な実施形態は、任意の適当な種類のアイテムに適用することができる。創成者は、アイテム502を創成し、アイテム502に関連付けるための使用権504を、権利表示を介して、指定することができる。好適な一実施形態では、使用権504および関連付けられたアイテム502は、それぞれのクライアントリポジトリ506bおよび506a内に寄託することができる。別の好適な実施形態では、使用権504および関連付けられたアイテム502は、共通リポジトリなど、同じクライアントリポジトリ506内に寄託することができる。
【0072】
好適な一実施形態では、リポジトリ506bおよび506aは、同じか、あるいは、異なる物理デバイスであってよい。リポジトリ506は、サーバリポジトリ508とのセッションを開始することができる。リポジトリ506またはリポジトリ506aは、使用権504およびアイテム502が、共通のリポジトリ内にない場合、関連付けられた使用権504と共に、アイテム502を、サーバリポジトリ508にアップロードすることができる。好適な一実施形態では、アイテム502は、使用権504の前に、後に、あるいは、それと同時に、アップロードするか、あるいは、さもなければ、送信することができる。例えば、アイテム502は、サーバリポジトリ508が、それへのアクセスを受け入れると判定された後で、アップロードすることができる。サーバリポジトリ508は、使用権504が、サーバリポジトリ508がアイテム502にアクセスすることができると指定しているかどうかを、チェックすることができる。使用権504が、サーバリポジトリ508がアイテム502にアクセスすることを許可しない場合、サーバリポジトリ508は、アクセスを拒否するか、あるいは、セッションを終了することができる。しかしながら、サーバリポジトリ508が、アイテム502にアクセスできる場合、サーバリポジトリ508は、サーバ使用権510に従って、クライアントリポジトリ506によってリクエストされた、認可されたアクションを実行することができる。
【0073】
好適な一実施形態では、使用権504が、サーバリポジトリ508がアイテム502にアクセスすることを許可しない場合、サーバリポジトリ508は、アクセスをリクエストし、かつ、サーバリポジトリ506がリクエストするサーバ使用権510を指定する、リポジトリ506とのセッションを開始することができる。別の好適な実施形態では、リポジトリ506は、そのようなセッションを開始することができる。クライアントリポジトリ506が、そのようなアクセスに同意する場合、アクセスを承諾することができる。
【0074】
好適な一実施形態では、アクセスに関する合意があるかどうかに関する判定は、サーバリポジトリ508によって指定され、かつ、リポジトリ506によって禁止されていない権利および条件と、リポジトリ506によって指定され、かつ、サーバリポジトリ508によって禁止されていない権利および条件とを組み合わせて形成された合意の権利および条件に基づいていてよい。しかしながら、他の好適な実施形態では、他のルールを利用することができる。クライアントリポジトリ506およびサーバリポジトリ508のうちの一つまたはそれ以上は、同意があるかどうかを判定する機能を実行することができるか、あるいは、両方のリポジトリが、それを行い、かつ、結果を比較することができる。好適な一実施形態では、クライアントリポジトリ506またはサーバリポジトリ508は、リクエストを開始し、したがって、リクエスト側のリポジトリであってよい。好適な一実施形態では、特定の使用権、リクエストまたはリポジトリが、権利および条件を指定する必要はない。
【0075】
好適な一実施形態では、リクエストされたアクションを実行した後、サーバリポジトリ508は、リクエストされたアクションの行使に基づいて、リポジトリ506にフィードバックを提供することができる。好適な一実施形態では、そのようなフィードバックは、リクエストされたアクションの結果、あるいは、リクエストの受信の確認応答を含むことができる。
【0076】
好適な一実施形態では、比較のための権利および条件は、任意の適当な方法で生成することができる。例えば、デジタル作品または他のアイテムに関連付けられた使用権、および一つまたはそれ以上のリポジトリを、利用することができる。しかしながら、別の好適な実施形態では、使用権を利用する必要はない。好適な一実施形態では、アイテムに関連付けられた使用権は、リクエスト側のリポジトリからのリクエスト内に指定された権利および条件と、比較することができる。
【0077】
好適な一実施形態では、クライアント−サーバモデル内のクライアントリポジトリは、使用権を創成し、かつ、デジタル作品などのアイテムに関連付けるよう構成することができる。対照的に、代表的なクライアント側リポジトリは、サーバリポジトリによって配布されたコンテンツを単に消費し、かつ、一般に、使用権の創成には関与しない。好適な一実施形態では、アイテムの提供者または別の指定された当事者は、アイテムへのアクセスのための条件を指定することができ、かつ、そのようなアイテムの財産権を取得したいと希望するユーザは、そのような条件を満足しなければならない。好適な実施形態は、情報が移動する方向または順序に関わらず、等しく良好に作用する。例えば、ユーザは、供給者に条件を供給することができ、かつ、供給者は、そのような条件を満足しないと販売できない。したがって、好適な実施形態は、クライアントリポジトリに関連付けられた権利を創成する能力を提供する。
【0078】
好適な実施形態は、10の法律事務所が、訴訟を起こし、かつ、コンソーシアムとしてチームを組んで、手数料報酬などの利益などを分割するシナリオにおいて適用可能である。例えば、法律事務所は、法律事務所が証拠書類および他の情報を提供し、かつ、そのような情報を維持する費用を分担することを、望む可能性がある。法律事務所は、中央リポジトリ706などの中央リポジトリ内で、情報を維持したいと望む可能性がある。したがって、そのようなコンソーシアムは、中央リポジトリに情報を入れ、かつ、そこから出す必要がある。コンソーシアムは、リポジトリ内に寄託された、あるいは、入れられた情報が、認可された人によって寄託されている、Adobe PDFフォーマットなどの同意されたフォーマットである、検索のために認可されたメタデータでタグ付けされている、バイト数が大きすぎない、Symantecウイルスソフトウェアなどの適切なソフトウェアによって、ウイルスがないかどうかスキャンされているなどの、ある種の条件を満足していることを保証したいと望む可能性がある。法律事務所コンソーシアムは、寄託者が、寄託される各文書につき、経費として1ドルを支払うことを要求することもできる。
【0079】
好適な一実施形態では、法律事務所コンソーシアムは、クラスAと呼ばれる、寄託ごとに、あるいは、期間ごとに、1ドルを支払う寄託者を含んでいる、リストまたはクラスを、有することができる。寄託者が寄託ごとに2.50ドルを支払う、クラスBと呼ばれる第二のクラス、および、可変の、あるいは、段階的な支払い方式を有する、より多くのクラスC〜Nがあってもよい。さらに、寄託ごとに1ドルを支払わなければならない寄託者を意味するクラスMl、および、2.50ドルを支払わなければならない寄託者を意味するクラスM2が、あってよい。したがって、コンソーシアム全体にとってのクラスの有用性に応じて、あるいは、全体的な格付け、あるいは、予め決められたルールまたは契約に基づいて、コンソーシアムは、異なるクラスに対して、両方向に、支払いまたは条件を設定することができる。
【0080】
好適な一実施形態では、例えば、2001年5月31日出願の「デジタル作品に使用権を動的に割り当てるための方法および装置(METHOD AND APPARATUS
FOR DYNAMICALLY ASSIGNING USAGE RIGHTS TO DIGITAL WORKS)」と称するTadayon他の、本発明の譲受人に譲渡された同時係属の米国特許出願第09/867,745号(その開示全体が、引用により本文書に組み込まれている)にさらに記述されているように、方向または条件は、金利に基づくなど、動的な条件に基づいて、変更することができる。有利なことには、好適な実施形態は、上記の発明を実行するのに使用することができる。
【0081】
法律事務所に関連した好適な実施形態では、寄託のためのアイテムが提示された場合、中央リポジトリは何をすべきかを中央リポジトリに教えるために、使用権を、中央リポジトリに割り当てることができる。別の好適な実施形態では、ユーザは、動的な権利および動的な条件と組み合わせて、例えば、ユーザインタフェースを介して、ユーザの嗜好に基づいて、結果に影響を与え、時間が経過するにつれて、動的な条件の相対的な重みを変更することができる。
【0082】
好適な一実施形態では、情報を寄託したいと希望する法律事務所は、寄託の写本などのコンテンツ、権利ラベル132、および保護されたアイテムチケット134を含む、寄託すべきアイテムを作成することができる。ライセンスサーバ140は、寄託についてコンソーシアムが確立した条件が、履行されたかどうか判定するために、チェックすることができ、もし履行されていれば、中央リポジトリへの情報の寄託を許可することができる。1ドルの寄託手数料は、例えば、クリアリングハウス160経由で収集することができるか、預金口座から引き落とすことができるか、あるいは、何らかの他の手段によって、決済することができる。
【0083】
好適な一実施形態では、寄託のための対応する条件が満足されていない場合、寄託に対する認可は、拒否することができる。しかしながら、別の好適な実施形態では、条件が満足されていない場合、寄託に対する認可は拒否することができるが、対応するアイテムは、一時記憶装置内に寄託して、固定または不確定の期間にわたって保持し、その間に条件が満足された場合、アイテムを、メインまたは中央リポジトリに転送して寄託することができる。
【0084】
好適な一実施形態では、大学が研究資料を収集する場合など、情報は、多くのソースから中央のソースに、移動することができる。提供者が大学に情報を与えることになる取引条件として、提供者が指定することができる任意の適当な権利および条件は、大学によって、情報を受領するための同意に対して適用可能な権利および条件として、等しく指定され得る。この概念は、あるものが、受領について合意された取引条件に基づいて供給されない限り、それが供給されることから自由である権利を提供する、あるいは、提供すると考えられる能力の条件を指定する処置と呼ぶことができる。したがって、法律事務所コンソーシアムおよび大学は、情報を受領することに同意するルールを確立しており、かつ、該ルールは、そのようなルールを施行するよう構成された、図1および図5〜7の好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムにより実行することができる。
【0085】
したがって、好適な実施形態は、法律事務所、大学などへのデジタルコンテンツの供給に適用可能であるが、任意の他の適当なエンティティへの任意の適当なアイテムの供給に適用することもできる。好適な一実施形態では、供給される事物は、アイテムチケット134を含むことができる。別の好適な実施形態では、供給者は、顧客などの受領者によって確立されたルールに満足するよう構成することができ、かつ、それは、図1および図5〜7の好適なシステムであるデジタル権利管理(Digital Rights Management)システムを介して、実行することができる。
【0086】
有利なことには、好適な実施形態は、雑誌または会議のプレゼンテーションのために寄託された科学論文に、有用であり得る。例えば、雑誌または会議は、一つまたはそれ以上の編集者および(または)共同編集者を有する可能性がある。したがって、編集者とレビューアとの間には、複数のレビュー処置、および、レビューおよび編集のための権限の階層がある可能性があり、かつ、それは、有利なことには、適切な権利表示で指定することができる。寄託者は、適当な権利表示を介して、使用権、条件、特権、割り当て権、投票、拒否権限、編集権限、セキュリティレベル、内部コメントを閲覧する、あるいは、コメントを隠す能力、コメントの統合、暗号化のための異なるサイズのキーの使用、取消し権限、情報の流れの方向に関する制御など、を指定することができる。したがって、好適な実施形態は、新聞社に、臨時または正社員として働き、かつ、異なるレベルのセキュリティ、アクセス、修正または編集特権を有する、新聞編集者およびジャーナリストに適用することもできる。
【0087】
好適な実施形態は、電子メールの受信に適用可能である。例えば、電子メールの受信者は、適当な権利表示内に、電子メールがある種の条件を満足しない限り、電子メールは受信されないと指定することができる。好適な一実施形態では、受信者は、電子メールが、長さが200文字、あるいは、サイズが1キロバイトを超えることができない、あるいは、添付ファイルを有することができない、あるいは、@name.netドメイン内の送信者からのものであってはならない、と指定することができる。好適な一実施形態では、権利表示は、送信者が、述べられたルールからの逸脱に対する許可を有していない限り、電子メールは、上記の判断基準を満足しないアイテムであってはならないと指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、受信者は、電子メールが1キロバイト未満でなければならないなど、ある種のパラメータが存在しなければならないが、他の制約は、そのような許可を与えられた人によって、回避され得ると指定することができる。
【0088】
好適な一実施形態では、インターネット上の投票は、対応する権利表示を介して可能にすることができる。例えば、州は、投票日に出向いて投票すること、あるいは、不在者投票用紙を送付する代わりに、インターネット投票の技術を利用すること、を選ぶことができる。登録されている投票者のみが投票すること、および、彼らが、対応する権利表示内に指定することができる、適正な選挙区内で票を投じることを保証する必要があり、これは、対応する権利表示内に指定することができる。投票者は、許可を有している場合のみ、かつ、彼らが投票資格を与えられている選挙内で投票する場合のみ、選挙管理委員会のサイトにアクセスして投票することができ、これは、対応する権利表示内に指定することができる。選挙管理委員会に票を提供する投票者の権利は、対応する権利表示内に指定されているように、選挙管理委員会によって確立された条件の履行を条件とすることができる。
【0089】
別の好適な実施形態では、権利表示は、投票者は、多数の適当な指定された場所のうちのいずれかに、自分自ら存在することができ、かつ、ひとたびそこに着くと、投票者は、その特定の選挙内で投票資格を与えられること、および、クーポンが、一回のみ使用することができることを保証するのに必要な情報が記載された、表示可能な、あるいは、印刷可能なクーポンを提示することができる、と指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、そのようなクーポンは、無人のキオスクで提示することができ、かつ、提示者が、票を投じる資格を与えられた投票者であることを保証するために、個人識別番号(PIN)、バイオメトリクスなどのセキュリティ対策を利用することができる。別の好適な実施形態では、そのようなクーポンは、電子形態のものであり、かつ、可搬式のデバイスなどの上に存在することができる。
【0090】
好適な一実施形態では、投票者が認可されていない場合、キオスクは、認可されていない当事者を識別する方法としてバイオメトリクスを使用して、あたかも、何ら問題がないかのように振る舞い、その間に、票を破棄し、かつ、当局に、その齟齬を、あるいは、ハッキングの試み、物的損害、強引な侵入などを、通知することができる。しかしながら、好適な実施形態は、認可されていない試みがある、任意の適当な種類の状況に適用することができ、かつ、セキュリティ手段として利用することができる。
【0091】
好適な一実施形態では、サーバリポジトリ508およびクライアントリポジトリ506は、使用権を創成し、かつ、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテム502に関連付けることができる。したがって、好適なシステム500は、財産権または他の結果をもたらすことができる条件の部分的な満足を実行するのに使用することができるが、該財産権または他の結果は、条件が完全に満足された場合と比較して、同じか、あるいは、異なっている可能性がある。例えば、サーバリポジトリ508が、サーバリポジトリ508がアイテム502にアクセスする権利を有しているかどうかをチェックする場合、そのようなチェックは、サーバリポジトリ508に関連付けられたサーバ使用権510に照らして、行うことができる。サーバ使用権510は、サーバリポジトリ508がクライアントリポジトリ506からアイテム502を受け入れることに同意する条件を、指定するのに使用することができる。したがって、クライアントリポジトリ506によって提供された使用権504がアクセスを認可し、かつ、サーバリポジトリ508に関連付けられた使用権510も、サーバリポジトリ508がアイテム502にアクセスできることを許可する場合、サーバリポジトリ508は、アイテム502へのアクセスを与えられ得る。
【0092】
好適な一実施形態では、そのような条件は、動的な条件であってよく、かつ、状態変数は、そのような潜在的に動的な状態条件を追跡するのに使用することができる。状態変数は、アイテム、使用権、ライセンスまたは他の動的な条件の状況を表す値を有する変数を含むことができる。好適な一実施形態では、状態変数の値を、条件内に使用することができる。
【0093】
図5の好適なシステム500は、クライアントデバイスリポジトリ506およびサーバデバイスリポジトリ508という点から、記述されているが、別の好適な実施形態では、リポジトリの役割を反転させることができ、かつ、いずれのリポジトリも、クライアントおよび(または)サーバモードの両方で動作することができる。したがって、使用権またはアイテムまたはデジタル作品の格納、セッションの開始、使用権および他の機能のアップロードおよびチェックは、例えば、別の、あるいは、任意の適当な数の他のリポジトリを含む任意の適当なリポジトリによって、実行することができる。
【0094】
好適な一実施形態では、クライアントリポジトリ506などのパーソナルコンピュータ(PC)を扱うユーザは、ワープロ文書などのアイテム502を創成することができる。ユーザは、ワープロ文書502を、Adobe PDFフォーマットなど、別のフォーマットの文書に変換したいと望む可能性があるが、ユーザのPCには、そのような変換を実行するためのソフトウェアが欠如している可能性がある。しかしながら、好適な一実施形態では、公的に利用可能なサーバリポジトリ508は、ワープロフォーマットを別のフォーマットに変換するためのサービスを提供するよう構成することができる。そのようなサービスは、例えば、サーバ使用権510内に指定されているように、ユーザが1ドルの手数料を支払うことを条件に、実行することができる。
【0095】
クライアントリポジトリ506にいるユーザは、次いで、指定されたサーバリポジトリ508のみがワープロ文書502にアクセスすることを許可し、かつ、ワープロ文書502を他のフォーマットに変換することを目的とした、使用権504を創成し、かつ、ワープロ文書502に関連付けることができる。サーバリポジトリ508は、次いで、ワープロ文書502および関連付けられた使用権504にアクセスすることができる。サーバリポジトリ508は、次いで、サーバリポジトリ508が、ワープロ文書502にアクセスするための必要な権利を有しているかどうかをチェックすることができる。
【0096】
サーバリポジトリ508は、サーバリポジトリ508がそのような権利を有していると、使用権504から判定した後、ワープロ文書502を、他のフォーマットの文書に変換する処理に進むことができる。サーバリポジトリ508は、次いで、使用権510を、変換された文書に関連付け、ユーザは、それにより、1ドルの手数料を支払うことを条件に、変換された文書へのフルアクセスが許可される。
【0097】
別の好適な実施形態では、サーバリポジトリ508は、ワープロ文書502の他のフォーマットへの変換に先立って、1ドルの支払いを要求することができる。そのような要件は、使用権510を介してサーバリポジトリ508に関連付けることができ、かつ、サーバリポジトリ508は、サーバリポジトリ508が、変換を実行することを目的として、クライアントリポジトリ506からワープロ文書502を受け入れることが許可される条件を、チェックすることができる。サーバリポジトリ508は、次いで、1ドルの支払いが必要であると判定することができ、かつ、サーバリポジトリ508は、1ドルが支払われた場合、他のフォーマットへの変換を実行することができる。
【0098】
好適な一実施形態では、複数のリポジトリを、それぞれ、特定のアイテムに使用権を割り当てるのに使用することができるか、あるいは、ただ一つのリポジトリが、複数の機会に、アイテムに使用権を割り当てることができる。割り当て側のリポジトリは、一つまたはそれ以上のエンティティまたは利害関係者によって制御することができる。使用権は、累加的であってよい。例えば、映画ファイル、音楽ファイルなどの形態のデジタル作品の場合は、最初に、スタジオが、例えば、30日間の期間内に5回、映画ファイルを閲覧するのを許可する使用権を、創成することができる。顧客は、次いで、関連付けられた使用権を用いて、映画ファイルを取得することができる。29日後、スタジオは、顧客に新しい取引をオファーし、かつ、顧客に、1年間にわたって映画ファイルの無制限な閲覧を許可することを決定することができる。
【0099】
したがって、インターネットサイトを通したトランザクションなど、任意の適当な方法を使用したトランザクションを、スタジオと顧客との間で実行することができ、かつ、顧客によって保有されている映画は、それに関連付けられた二つの使用権を有することができ、かつ、顧客は、これら使用権のいずれか一方を行使することができる。好適な一実施形態では、第一の使用権は、有効に、第二の使用権のサブセットであってよく、したがって、有効に、第二の使用権は、映画ファイルに関して顧客が有する権利を、定義することができる。
【0100】
しかしながら、他の好適な実施形態では、複数の使用権が、互いのサブセットである必要はない。例えば、顧客が取得した第一の使用権は、無制限の期間内に5回閲覧するためのものであってよい。最初の29日間に、顧客が、それら5回の閲覧のうちの2回を使用した場合、顧客は、次いで、次の1年間において無制限に閲覧する権利の使用を開始することができ、かつ、その権利が消滅した時、顧客は、いまだ、第一の使用権において、3回の閲覧を残していることができる。
【0101】
好適な一実施形態では、スタジオは、顧客が第二の使用権を受領する条件として、顧客が、第一の使用権を放棄しなければならないと指定することができる。別の好適な実施形態では、第一の使用権または介入使用権は、他の使用権をアイテムに関連付けることができないこと、あるいは、ある種の条件が満足されない限り、それ以上の使用権をそのように割り当てることができないこと、を指定するのに使用することができる。
【0102】
図6は、複数のリポジトリが、複数の使用権をアイテムに関連付ける、好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム600を示す。図6では、リポジトリ602は、使用権604を創成し、かつ、使用権604を、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテム602に関連付ける。リポジトリ606は、次いで、二つの使用権608および610を創成し、かつ、使用権608および610をアイテム602に関連付けることができる。使用権608および使用権610は、同時に、あるいは、異なる時点で、生成することができる。好適な一実施形態では、使用権608または610の一方が、他方の使用権608または610のサブセットであってもよく、あるいは、使用権608および610が、それぞれ、他方とは、あるいは、使用権604とは、異なっている使用権情報を含んでいてもよい。
【0103】
映画ファイル、音楽ファイルなどの形態のアイテム612のアクセスに関連する好適な一実施形態では、リポジトリ606は、映画スタジオによって制御することができ、かつ、使用権608は、映画ファイル612を30日以内に5回閲覧することを許可することができる。その後、使用権610は、1年間にわたって無制限の閲覧を許可するスタジオによって発行され得る。好適な一実施形態では、スタジオは、配布者との商売上の取り決めを創成し、映画ファイル612の保有者に使用権を提供する権利を含む、スタジオの映画を配布する権利を、例えば、好適なメタ権利を介して、配布者に与えることができる。好適な一実施形態では、配布者は、リポジトリ602の制御を維持することができる。
【0104】
顧客が使用権604を取得してから1年を超える期間が経過し、かつ、顧客が、使用権608の下ですべての権利を消滅した後に、顧客は、2ドルの支払いを条件として、映画ファイル612を無制限の回数にわたって閲覧することを許可する使用権を提供することを、配布者がオファーしていることを知る。顧客は、次いで、リポジトリ602とのトランザクションを開始し、2ドルの手数料を支払い、かつ、映画ファイル612に関連付けられた使用権604を取得することができる。したがって、映画ファイル612は、それに関連付けられた使用権604、608、および610を有することができ、その場合、使用権のうちの二つによって与えられた権利は、消滅している。しかしながら、別の好適な実施形態では、使用権604、608、および610のうちのゼロまたはそれ以上が、同時にアクティブであってよい。
【0105】
好適な一実施形態では、顧客などのユーザは、ユーザが保有し、かつ、ユーザが行使することを選んだ、複数の使用権のうちのいずれでも、行使することが許可され得る。有利なことには、そのような自由な手法は、企業・消費者間の状況に、特に適合させることができる。例えば、二つの価格で、自動車のレンタルを許可する二つのアイテムチケットを有する消費者は、最低価格の、あるいは、制約の最も小さいアイテムチケットを選ぶことができる。好適な一実施形態では、曲ファイル、映画ファイルなどのコピーを保有する顧客は、手数料と引き換えにファイルを再生する権利の代わりに、無償でファイルを再生する権利を選ぶことができる。好適な一実施形態では、任意の適当なシステムおよび方法を利用して、最良の使用権を自動的に選択することができるか、あるいは、ユーザが、例えば、人間の介入などを通して、所望の権利を手動で選択することができるか、あるいは、ユーザは、そのようなルールまたは嗜好に基づいて、システムが、権利選択のための意思決定を自動的に行うのを可能にするためのルールまたは嗜好を指定することができる。
【0106】
別の好適な実施形態では、一般に、ビジネス、政府または他の企業環境で利用することができる、制約的なシステムを提供することができる。好適な一実施形態では、システムの使用は、制約の最も大きい使用権に基づいて、許可することができる。
【0107】
別の好適な実施形態では、自由なシステムと制約的なシステムの順列は、ある種の条件が満足されない限り、アクセスが、制約の最も大きい権利に基づくことができるシステムを含むことができる。別の好適な実施形態では、ある種の条件が満足されない限り、アクセスが、最も自由な権利に基づいているシステムを提供することができる。好適な一実施形態では、そのような条件は、デジタルチケットの提示または存在、あるいは、その欠如を含むことができる。好適な一実施形態では、そのような条件は、状態変数などによって追跡される動的な条件であってよい。
【0108】
好適な一実施形態では、制約的なシステムは、複数の使用権が互いのサブセットであり、かつ、最低セットの使用権のみを行使することができるシステムを含むことができる。権利管理を施行するシステムは、どの使用権が適用されるかに関する選択を行い、そのようにして、顧客が決定する状況を反転させることができる。好適な一実施形態では、そのような選択は、人間の介入、ルールまたはその組合せを含むことができ、その場合、好適な実施形態によるリポジトリに関連付けられた使用権を、利用することができる。好適な一実施形態では、複数の使用権および(または)条件があり、かつ、いくつかが他の使用権および(または)条件と矛盾している場合、結果は、合致する権利に基づいて、作品へのアクセス、または、購入および販売に関する合意などの合意である可能性がある。
【0109】
好適な実施形態では、使用権は、リポジトリに関連付けることができる。例えば、使用権504は、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテム502に割り当てることができ、また、サーバ使用権510は、サーバリポジトリ508に割り当てることができる。好適な一実施形態では、リポジトリ508に関連付けられた使用権510は、次いで、アイテム502に、結合する、あるいは、関連付けることができる。しかしながら、アイテム502とのそのような関連付けは、オプションであってよい。
【0110】
好適な一実施形態では、リポジトリ508は、それに関連付けられた一つまたはそれ以上の使用権510を有することができる。有利なことには、使用権510は、例えば、権利および(または)条件を含む、どの使用権を、アイテム502に関連付けることができるかを、リポジトリに報知するのに使用することができ、かつ、そのような使用権は、リポジトリ508に関連付けられた使用権510と同じである必要はない。
【0111】
好適な一実施形態では、サーバリポジトリ508は、デジタル作品または他のアイテムなどの特定のアイテム502に、サーバ使用権510を割り当てる、あるいは、手渡すことができる。好適な一実施形態では、サーバリポジトリ508の機能は、使用権をアイテム502に関連付ける機能を含むことができる。したがって、ひとたび関連付けられると、アイテム502は、リポジトリ508によって割り当てられた使用権、および、アイテム502のリポジトリとの遭遇に先立ってアイテム502に関連付けられた使用権504などの使用権(もしあれば)など、それに関連付けられた一つまたはそれ以上の使用権を有することができる。使用権のそのような割り当ては、任意の適当な方法によって行うことができる。好適な一実施形態では、リポジトリに関連付けられた使用権は、次いで、そのようなアイテムに予め関連付けられた使用権の場合と同様、アイテムに結合することができる。
【0112】
有利なことには、リポジトリ508に関連付けられたサーバ使用権510は、サーバリポジトリ508がアイテム502に遭遇した時に、サーバリポジトリ508が何をすべきかを知るのを可能にするのに使用することができる。好適な一実施形態では、サーバリポジトリ508に関連付けられたサーバ使用権510は、サーバリポジトリ508が、何をすることができ、かつ、何をすることができないかを、サーバリポジトリ508に教えるのに使用することができる。好適な一実施形態では、そのような使用権は、アイテム502に永久に関連付けられる必要はない。
【0113】
好適な一実施形態では、アイテム502に関連付けられた使用権504とリポジトリ508に関連付けられた使用権510との連結は、過渡的であってよく、例えば、どのような機能を実行すべきかに関する意思決定を行うことができるよう、さまざまな種類の使用権の分析を可能にするのに十分な長さだけ存在してよい。リポジトリ508に関連付けられた使用権510は、アイテム502、あるいは、アイテム502またはアイテム502に関連付けられた使用権504に関する情報を、ネットワーク、ノード、ルータ、他のリポジトリなどの別の場所に送付し、そこで意思決定を行うか、あるいは、そこでアイテム502を別ルートで送るのに使用することができる。
【0114】
別の好適な実施形態では、アイテム502は、そのような場所に送付される必要はなく、むしろ、判定のためにその場所を参照することができ、その場合、アイテム502またはその関連付けられた使用権504に関する情報を、送付することができる。同様に、アイテム503に関連付けられた使用権は、アイテム502またはそのような他の情報を、別のそのような場所に送付するのに使用することができる。別の好適な実施形態では、使用権は、アイテム502が、ある場所に送付されてはならないこと、あるいは、そのような場所を参照すべきこと、あるいは、指定された場所より遠くには行けないこと、を指定するのに使用することができる。
【0115】
好適な一実施形態では、リポジトリ508に関連付けられた使用権510は、リポジトリ508が、リポジトリ508に提示されたデジタル作品または他のアイテムなど、任意の適当なアイテム502を付与することができることを、リポジトリ508に報知するのに使用することができる。別の好適な実施形態では、リポジトリ508に関連付けられた使用権510は、例えば、付与を除く、リポジトリ508にリクエストされた任意の適当なアクションを、リポジトリ508が実行することができると指定するのに使用することができる。別の好適な実施形態では、使用権510は、リポジトリ508が、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルなど、ある種のファイルを付与する処置を制限されることを除いて、付与を含む、リポジトリ508にリクエストされた任意の適当なアクションを、リポジトリ508が行うことができると指定するのに使用することができる。
【0116】
したがって、好適な実施形態によれば、使用権510は、例えば、あらゆる事、あるいは、ほとんどあらゆる事を許す、寛容的なものであるよう構成することができるか、あるいは、例えば、JPEGファイルのみの付与を許す、制約的なものであることができる。注目すべき点は、使用権510は、リポジトリ508に属することができ、一方、使用権504など、他の使用権は、アイテム502に属することができることである。したがって、アイテム502に属する使用権504(もしあれば)とリポジトリ508に属する使用権510(もしあれば)との組合せは、何が許可されているかを判定するのに使用することができる。好適な実施形態は、このように、ここで記述された好適なシステムおよび方法を含んでおり、それにおいて、リポジトリが、使用権をアイテムに、関連付け、渡しなど、することが可能である。
【0117】
好適な一実施形態では、リポジトリのアクションは、特定のデジタル作品またはアイテムに、あるいは、そのようなデジタル作品またはアイテムのグループまたはクラスに、適用することができる。好適な一実施形態では、使用権は、例えば、ある種の条件が満足されることに基づいて、リポジトリが、リクエストされたオペレーションを実行することができると指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、そのような条件は、動的であってよく、かつ、状態変数などに基づくことができる。例えば、リポジトリは、そのようなアイテムに対応するデジタルチケットが存在する場合、アイテムに関するオペレーションを実行することが許可され得る。好適な一実施形態では、リポジトリは、それに関連付けられた使用権によって、例えば、ある種のウォーターマークを有するか、あるいは、ある種の方法で署名されており、あるいは、さもなければ、何らかの方法で識別可能であるアイテムに関して、アクションを実行するよう報知され得る。そのような識別は、ビデオファイル、音楽ファイルなど、アイテムの種類、信頼できるソースからなど、アイテムの出所、あるいは、任意の他の適当な要因などの要因に基づくことができる。
【0118】
好適な一実施形態では、リポジトリへの使用権の関連付けは、アイテムに関して実行することができるアクションを判定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、任意の適当なアイテムを、リポジトリに提示することができ、かつ、リポジトリは、そのアイテムに関してリクエストされたアクションを、それが実行することができるかどうかを判定することができる。
【0119】
したがって、好適な一実施形態によれば、管理され、かつ制御されている事物は、リポジトリである。リポジトリ使用権は、アイテムに関連付けられた使用権を越えて制御していてよい。例えば、アイテムに関連付けられた使用権が、許可されていないアクションを指定し、一方、リポジトリに関連付けられた使用権が、そのようなアクションは許可されていると規定している場合、結果は、リポジトリが、そのようなアクションを実行することであってよい。したがって、好適な一実施形態によれば、リポジトリ使用権の優位性は、デフォルトモードであってよい。しかしながら、他の好適な実施形態では、リポジトリ使用権は、アイテム使用権に屈することができるか、あるいは、リポジトリ使用権は、使用権内に指定されたある種の条件に基づいて、あるいは、使用権内に指定されたある種の機会に、アイテム使用権に屈することができる。
【0120】
別の好適な実施形態では、管理され、かつ制御されている事物は、アイテムである。好適な一実施形態では、そのようなアイテムに関連付けられた使用権は、例えば、ある種の1つのまたは複数のリポジトリによって、オペレーションを実行することができると指定することができる。好適な一実施形態では、使用権は、複数の権利を交付し、かつ、そのような権利のいくつかのサブセットを、ある種のリポジトリによって実行することができること、あるいは、すべての権利を、ある種の指定されたリポジトリによって実行しなければならないこと、を指定するのに使用することができる。この概念は、アイテムに関連付けられた権利に関する条件と見なすことができる。
【0121】
好適な一実施形態では、アイテムに関連付けられた使用権が、何らかの特定の権利を交付する、あるいは、何らかの特定の条件を指定する必要はなく、むしろ、アイテムを、リポジトリに向けるよう、あるいは、リポジトリを参照させるよう機能することができる。好適な一実施形態では、リポジトリの使用権は、そのようなアイテムに関して、どのようなアクションが許可されているかを定義し、かつ、判定することができる。したがって、アイテムに関連付けられた使用権は、指定された1つのまたは複数のリポジトリにアイテムを提示する、あるいは、向けるのに使用することができる。別の好適な実施形態では、そのようなポインタのうちの一つまたはそれ以上を、提供することができる。好適な一実施形態では、アイテムまたはアイテムに関する情報は、そのようなポインタによって許可された適当な場所のうちのいずれにも行くことができるか、あるいは、リクエストされたアクションを許可するであろう場所を見つける試みに使用することができる。
【0122】
好適な一実施形態では、適切な使用権を介して、企業は、企業の技術的リソースライブラリなどの中央リポジトリ内のデジタル文書を、例えば、閲覧または印刷などによって、付与する権利を、企業の科学者に交付するよう構成することができる。好適な一実施形態では、そのような使用権は、科学者が、ダウンロードされた文書を転送するなど、他のアクションは許可されていないが、例えば、中央リポジトリからパーソナルコンピュータに1コピーをダウンロードする権利を与えられ得ると指定するのに使用することができる。有利なことには、1年後、企業は、そのような印刷を許可することは、よい考えではなかったという商売上の意思決定を行うことができ、かつ、修正された使用権を介して、そのような印刷は、もはや許可されず、そのようなルールは、科学者のパーソナルコンピュータに前にダウンロードされた文書に適用可能である、と指定することができる。
【0123】
好適な一実施形態では、科学者が、技術的リソースライブラリ内のデジタル文書にアクセスした場合、文書に関連付けられた使用権は、例えば、文書を閲覧すること、文書を印刷すること、および文書の1コピーを科学者のパーソナルコンピュータにダウンロードすることを許可するのに使用することができる。好適な一実施形態では、文書のダウンロードされたコピーは、それに関連付けられた文書を閲覧し、かつ、印刷するための使用権を含むことができる。好適な一実施形態では、そのような使用権は、指定されたプリンタなど、認可された付与側のリポジトリ上で、印刷権を行使することができると指定するのに使用することもできる。別の好適な実施形態では、そのような使用権は、企業のネットワーク上のプリンタなど、認可されたプリンタのグループ上で、文書を印刷することができると規定することができる。
【0124】
したがって、科学者が、付与が認可されていないプリンタに文書を提示すると、科学者は、認可されていないプリンタ上で印刷する権利を有していないので、印刷は実行されない。しかしながら、文書が、認可されたプリンタ、例えば、企業のネットワーク上のプリンタに提示されると、文書を印刷することができる。好適な一実施形態では、認可されていないプリンタ、あるいは、ある種のプリンタ、あるいは、一般に、認可されていないリポジトリ、あるいは、使用権またはシステム設計によってそのように指定されているリポジトリにアクセスしようとすると、アイテムまたは使用権、あるいはその両方が、機械または人間の介入のために没収されるか、あるいは、保持され、かつ、その試みに関して報告が行われるなどの結果をもたらすことができる。したがって、好適な実施形態によれば、権利の行使の条件は、アイテムが、認可されていないリポジトリに提示されないことであること、および、オプションとして、認可されていない提示からどのような結果が生じるかということを、使用権を使用して指定することができる。
【0125】
好適な一実施形態では、1つまたは複数の認可されたプリンタは、それに関連付けられた使用権を有することができる。初期には、1つまたは複数の認可されたプリンタに関連付けられた使用権が、印刷を許可するそれに関連付けられた使用権を有するデジタル文書の印刷を、許可した。しかしながら、企業が、技術的リソースライブラリからのそのような文書の印刷を禁止する意思決定を行うと、有利なことには、企業は、1つまたは複数の認可されたプリンタに関連付けられた使用権を変更することができる。好適な一実施形態では、そのような変更は、すべての文書の印刷を禁止するなど、一般的な変更であってよく、あるいは、ある種の特徴を有する、または、デジタルチケットなどの適切な認可を伴わない文書の印刷を禁止するなど、特定の変更であってよい。
【0126】
したがって、科学者が、文書を印刷しようと試みると、プリンタは、それに関連付けられた使用権をチェックすることができ、また、プリンタに提示された文書が、印刷を許可されていないと判定することができる。有利なことには、好適な実施形態では、企業は、文書のコピーを検索したり、文書にすでに関連付けられた使用権を変更したり、あるいは、他の処置を講じたりする必要なしに、技術文書の印刷を首尾よく防止することができる。プリンタ用途に加えて、好適な実施形態は、一般的な方法で適用して、例えば、多種多様なトランザクションおよび権利を含む、さまざまな他の種類の他の用途を実行することができる。
【0127】
好適な一実施形態では、リポジトリは、機能的仕様の単一のセットである必要はなく、かつ、単一のデバイスまたはソフトウェアプログラムである、あるいは、それに常駐している必要はない。したがって、リポジトリは、例えば、複数のコンピュータ、プリンタ、記憶装置、ファックス、処理装置などを含む、仮想リポジトリを含むことができる。そのような仮想リポジトリは、複数のデバイスまたは機能性を、単一の仮想デバイスまたは機能性に変えると見なすことができる。例えば、ホームネットワークは、単一のリポジトリとして構成することができ、分散形計算方式の能力を利用することができ、かつ、トラストゾーン内で接続された複数のリポジトリを含むことができる。したがって、好適な実施形態では、使用権を有するリポジトリは、仮想リポジトリを含むことができるリポジトリであってよい。好適な一実施形態では、そのような仮想リポジトリが、それに関連付けられた使用権を有している場合、仮想リポジトリを含む、グループ内の他のリポジトリは、それぞれの使用権を有することができるか、あるいは、グループ内の別のリポジトリ、仮想リポジトリの中央ノード、または、中央制御リポジトリなど、別のリポジトリから、そのようなそれぞれの使用権を導出することができる。
【0128】
好適な一実施形態では、中央制御リポジトリは、さまざまな他のリポジトリ、アイテムタイプ、アクションなどと連結して、使用することができる。好適な一実施形態では、アイテムに関連付けられた使用権は、そのようなリポジトリを指し示すか、あるいは、参照することができ、かつ、ポインタを構成するか、あるいは、含むことができる。好適な一実施形態では、中央制御リポジトリは、通信ネットワーク170などの通信ネットワークを通して、プリンタ、ルータ、コンピュータ、音楽プレーヤ、電子メールサーバ、コピー機、記憶リポジトリ、ビデオプレーヤ、DVDメディアプレーヤなど、特定の機能を実行することが可能な他のリポジトリまたはデバイスに、接続することができる。好適な一実施形態では、中央制御リポジトリは、仮想リポジトリとして利用することができる。
【0129】
図7は、それに関連付けられた使用権を有している中央制御リポジトリが、アイテムに関して実行すべき機能を制御する、好適なDigital Rights Managementシステム700を示す。図7では、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテム704に関連付けられた使用権702は、中央制御リポジトリ706を指し示すのに使用することができる。好適な一実施形態では、アイテム704に関連付けられた使用権702は、どのような使用権がアイテム704に属するかを指定する場所として、中央制御リポジトリ706を参照することができる。別の好適な実施形態では、使用権702は、アイテム704に属する使用権を定義するのに使用することができるが、そのような権利は、中央制御リポジトリ706を通してのみ行使することができる、とさらに指定するのに使用することができる。中央制御リポジトリ706への参照は、使用権702内に指定された権利を行使する権利に関する条件と見なすことができる。
【0130】
好適な一実施形態では、中央制御リポジトリ706は、リポジトリ706が実行することを許可されている、アクション、機能などを制御する、それに関連付けられた使用権708を有することができる。好適な一実施形態では、使用権708は、例えば、性質が一般的、または性質が特定、あるいは、それらの中間の使用権を含む、任意の適当なタイプのものであってよい。例えば、一般的な使用権708は、アイテム704に関連付けられた使用権702が印刷を許可する場合でも、文書などのアイテム704の印刷を却下する処置、あるいは、アイテム704に関連付けられた使用権が、その電子メール送信を許可する場合でも、アイテム704が1メガバイトよりも大きい場合、電子メールサーバ718への電子メールなどのアイテム704のルーティングを許可しない処置を含むことができる。
【0131】
好適な一実施形態では、特定の使用権708は、閲覧が許可されている時間の期限が切れたために、アイテム704に関連付けられた使用権702を閲覧する権利が、消滅した場合でも、映画ファイル、音楽ファイルなどのアイテム704の使用権702をアップグレードするのを許可して、アイテム704の閲覧を許可する処置を含むことができる。技術的リソースライブラリに関連する好適な実施形態では、使用権708は、技術的リソースライブラリからの、ある種の識別された文書は、印刷することができない、と指定するのに使用することができる。
【0132】
好適な一実施形態では、中央制御リポジトリ706は、例えば、どのような機能が許可されており、どのようなアクションを取るべきかなどを判定するために、アイテム704の使用権708および使用権702を分析するよう構成することができる。好適な一実施形態では、機能またはアクションを実行するためのリクエストが許可されていない場合、そのようなリクエストは、拒否することができる。しかしながら、リクエストされた機能またはアクションが許可されている場合、あるいは、複数のリクエストされた機能またはアクションのうちのいくつかが許可されている場合、中央制御リポジトリ706は、リクエストされた機能またはアクションを実行することを認可されたリポジトリまたは他のデバイスに、リクエストをルーティングすることができる。別の好適な実施形態では、中央制御リポジトリ706は、認可され、かつ、与えられた機能を実行することができる可能性があり、その場合、ルーティング処置を利用する必要はない。
【0133】
したがって、好適な一実施形態によれば、印刷機能がリクエストされた場合、中央制御リポジトリ706は、プリンタ710または712に、リクエストをルーティングすることができる。有利なことには、リクエストは、リクエストされた任意の適当なプリンタに、ルーティングすることができる。しかしながら、使用権702または708のいずれかが、例えば、プリンタ710などの1つまたは複数の指定のプリンタ上での印刷を指定する場合、リクエストは、1つまたは複数の認可されたプリンタに、ルーティングすることができる。
【0134】
別の好適な実施形態では、印刷されたコピーとデジタルコピーの両方がリクエストされた場合、リクエストは、プリンタ710、およびデジタルコピーを作成する機能を実行することが可能なリポジトリ716に、ルーティングすることができる。好適な一実施形態では、認可されていない権利を行使しようとすると、アイテムまたは使用権、あるいは、その両方が、機械または人間の介入のために没収されるか、あるいは、保持され、かつ、その試みに関して報告が行われるなどの結果、または他の結果をもたらすことができる。したがって、使用権を使用して、権利の行使の条件は、認可されていないアクションが、試みられないこと、および、オプションとして、認可されていない試みからどのような結果が生じるかを、指定することができる。
【0135】
好適な一実施形態では、リポジトリ710〜720のうちの一つまたはそれ以上は、それに関連付けられた使用権(図示せず)を有することができる。好適な一実施形態では、システム設計者が実行したいと望むできるだけ多くの層があってよい。例えば、電子メールサーバ718は、電子メールサーバ718に固有の、かつ、電子メールサーバ718が、何をすることができ、かつ、何をすることができないか、を定義する、それに関連付けられた使用権を有することができる。
【0136】
好適な一実施形態では、例えば、電子メールサーバ718に関連付けられた使用権は、中央制御リポジトリ706およびアイテム704に関連付けられた使用権702が、アイテム704の処理を禁止しない場合でも、電子メールサーバ718に、そのような処理をしないようにさせることができる。例えば、それに関連付けられた適当な使用権を介してコピー機能716を実行するリポジトリは、コピーを作成することができるという、使用権702および708を分析する処置に基づく、中央制御リポジトリ706による判定にかかわらず、アイテム704のコピーを作成することを拒否すること、あるいは、例えば、1ドルの手数料の支払いなど、そのようなコピーの作成に対して、条件を課すよう構成することができる。他の好適な実施形態では、リポジトリ710〜720のうちの一つまたはそれ以上は、仮想リポジトリとして構成することができる。
【0137】
好適な一実施形態では、あるリポジトリ、例えば、コピー機リポジトリ716に関連付けられた使用権と、別のリポジトリに関連付けられた使用権、例えば、中央制御リポジトリ706に関連付けられた使用権708とが、矛盾している場合、あるいは、矛盾するトランザクションをもたらすことができる場合、あるいは、同じトランザクションと一貫して取引しない場合、例えば、コピーリポジトリ716は、印刷を却下するが、中央制御リポジトリ使用権708は、印刷を却下せず、しかし、印刷を明示的に許可してもいない場合、例えば、一つまたはそれ以上のルールに基づいて、それぞれの使用権の主権を解消する意思決定を行うことができる。
【0138】
好適な一実施形態では、リポジトリは、例えば、リポジトリまたはアイテムが特定の方法で構成されている場合、機能を実行することができる。例えば、アーチストが、例えば、アートを含む、アーチストのデジタル作品などのアイテム704の白黒バージョンの印刷を許可するが、カラーバージョンを印刷することを禁止したいと望む可能性がある。アイテム704に関連付けられた使用権702は、アイテム704が、白黒プリンタ上でのみ印刷することができる、と規定することができる。したがって、好適な一実施形態では、条件は、例えば、プリンタ712が、アイテム704をグレースケールフォーマットでのみ印刷するよう構成されるなど、ある種の方法で構成されることを保証するのに使用することができる。例えば、そのような条件は、プリンタ712内に、黒色のみの印刷カートリッジの存在が検出されなければならない、と指定することができる。好適な一実施形態では、カートリッジは、例えば、印刷カートリッジを識別するためのCRUM技術を介してなど、ハードウェアまたはファームウェア要素の存在の識別を含む、任意の適当な方法で、識別することができる。
【0139】
好適な一実施形態では、そのような条件は、特定のメーカーの印刷カートリッジなど、特定の種類の印刷カートリッジが、印刷リポジトリ712内に存在する場合、アイテム704を印刷することができる、と指定するのに使用することができる。好適な一実施形態では、特定の印刷カートリッジの存在を指定する条件は、アイテム704、プリンタリポジトリ712または中央制御リポジトリ706のうちの一つまたはそれ以上に、対応する使用権を介して、関連付けることができる。別の好適な実施形態では、条件は、印刷が、デジタルチケットなどを提示することなどによって、認可を受けた場合のみ許可される、と指定するのに使用することができる。好適な実施形態は、有利なことには、何らかの方法で別のリポジトリに依存しているリポジトリなど、任意の適当なリポジトリまたはサブリポジトリの構成に適用することができる。
【0140】
好適な一実施形態では、アイテム704は、それに関連付けられた使用権を有している必要はなく、その場合、中央制御リポジトリ706による使用権の分析は、それに関連付けられた使用権708のものであってよい。好適な実施形態では、中央制御リポジトリ706、あるいは、他のリポジトリ710〜720のうちの一つまたはそれ以上は、メタデータ、ファイルの種類、ファイルのサイズ、適切なデジタルチケットの有無、ウォーターマークまたはセキュリティインジケータ、不正操作の不在、あるいは、任意の他の適当な特徴など、アイテム704に関する他の属性を検査し、かつ、分析するよう構成することができる。そのような特徴のうちの一つまたはそれ以上は、リポジトリ706および710〜720のうちのどれが、アイテム704を処理することができるかを判定するための処置の一部として、使用することができる。例えば、音楽ファイル、映画ファイルなどのアイテム704の決められた特徴が、アイテム704のサイズが1メガバイトを超えていることである場合、判定は、電子メール送信がユーザによってリクエストされたことにかかわらず、アイテム704を電子メール送信しないことであってよい。
【0141】
好適な一実施形態では、使用権がリポジトリに関連付けられる場合、使用権は、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムに関連付けられる必要はない。例えば、アイテムは、アイテムに関して何を行うことができるかを見い出すために行くべき場所へのポインタまたはレファレンスを有することができる。好適な一実施形態では、そのような場所は、リポジトリであってよく、該リポジトリは、それに関連付けられた使用権を有することができる。別の好適な実施形態では、それに対してアイテムを指し示すことができるリポジトリは、使用権をアイテムに割り当てさせるために行くべき認可された場所、あるいは、別のリポジトリに別ルートで送られるために行くべき場所であってよい。
【0142】
したがって、好適な実施形態によれば、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムに結合される、あるいは、関連付けられる事物は、ポインタを利用することなどによって、アイテムに関して何を行うことができるかを判定することが認可されているリポジトリを、見つける方法であってよい。有利なことには、好適な実施形態は、リソース制約型の環境で利用することができるが、これは、レファレンスが消費することができるスペースは、対応する使用権を表示する情報よりも少ないためである。
【0143】
好適な一実施形態では、リポジトリは、リポジトリに提示される任意の適当なアイテムを分析し、かつ、リポジトリに関連付けられた使用権に基づいて、アイテムの特徴、あるいは、アイテムに関してどのような機能を実行することができるかを判定するよう構成することができる。したがって、有利なことには、アイテムは、リポジトリが、アイテムを分析し、かつ、機能またはアクションを実行するために、アイテムを特定のリポジトリに向けるための、アイテムに関連付けられたポインタを有している必要はない。したがって、好適な実施形態では、リポジトリは、リポジトリに提示された任意の適当なアイテム上で、あるいは、例えば、中央制御リポジトリ706からなど、認可されたソースから提示された、あるいは、さもなければ、リポジトリが、分析すること、あるいは、処理することを認可されているアイテムであると識別された、任意の適当なアイテム上で、分析および機能またはアクションを実行するよう構成することができる。
【0144】
有利なことには、それに関連付けられた使用権を有しているリポジトリを通した、それに関連付けられた使用権を有していないアイテムの処理は、さまざまな種類のビジネス用途で利用することができるが、企業または任意の他の適当な種類の閉ざされた環境内で、特に有用であり得る。例えば、政府部門を含む企業は、ラップトップコンピュータ、PDAなど、定置型または可搬式のクライアントデバイスに接続している、内部ネットワークを含むことができる。好適な一実施形態では、使用権は、例えば、中央制御リポジトリ706を含む、サーバなどの適切なリポジトリに関連付けることができる。したがって、クライアントデバイスから離れる任意の適当なアイテムは、それに関連付けられた使用権を有しており、また、アイテムを検査し、かつ、アイテムに関する判定を行うことができるリポジトリまで移動するか、あるいは、それを通過することができる。好適な一実施形態では、そのような判定は、アイテムに使用権を割り当てる処置を含むことができ、その場合、そのような使用権は、状態情報、あるいは、動的な条件を含む条件を含むことができる。
【0145】
好適な一実施形態では、クライアントデバイスは、企業のネットワークを通した場合、あるいは、認可されたリポジトリまたはデバイスを通した場合、を除き、デバイスの外部で(例えば、デバイスのハードドライブの外部で)通信しないよう構成することができる。例えば、利害関係者が政府である状況では、法律は、国、政府部門または他の環境に入る、かつ(あるいは)、そこから出る、デジタルトラフィックなど、すべてまたはある種のアイテムが、一つまたはそれ以上の認可されたリポジトリを通過することを要求するよう構成することができる。有利なことには、リポジトリは、そのようなアイテムを検査し、また、そのようなリポジトリに関連付けられた使用権に従って、そのようなアイテムを分析し、かつ、処理するよう構成することができる。
【0146】
別の好適な実施形態では、リポジトリは、メディアの種類、コンテンツ、セキュリティの種類、サイズ、ウォーターマーク付け、出所、著者など、アイテムの任意の適当な特徴を検査するよう構成することができる。アイテムも、それに関連付けられた使用権を有している場合、そのような分析は、アイテムに関連付けられた使用権を、リポジトリに関連付けられた使用権と比較する処置を含むことができる。したがって、好適なシステムは、アイテムに関連付けられた使用権またはある種の使用権が、アイテムに関連付けられた使用権にかかわらず、無視され得るか、あるいは、無視されることになり、かつ、アイテムが、リポジトリに関連付けられた使用権に従って、処理されることになる、と決定することができる政府などのエンティティのために構成することができる。
【0147】
好適な一実施形態では、アイテムが、暗号化されている、あるいは、さもなければ、何らかの方法で保護されている場合、好適なシステムは、そのようなアイテムを処理することを拒否するようプログラムする、あるいは、構成することができる。有利なことには、利害関係者によって認可されていない使用権を有するアイテムは、そのような使用権を無効にすることができない場合、処理される必要はなく、例えば、国または他の環境から退出する、あるいは、それに進入する必要はない。
【0148】
好適な実施形態は、企業または個人事業主など、政府以外のエンティティに適用可能である。例えば、利害関係者は、例えば、ワイヤレスネットワーク、WiFiネットワーク、ホームネットワークなどのネットワーク、および、それを通して、家庭内への、あるいは、家庭内からのトラフィックを処理することができるリポジトリを利用して、家庭に進入する、あるいは、それから退出する情報へのアクセスを制御する親であってよい。好適な一実施形態では、そのような制御および処理は、監査または国勢調査または検閲または制御またはセキュリティ上の理由など、任意の適当な理由によるものであってよい。
【0149】
好適な一実施形態では、使用権に関して、リポジトリによって実行される機能は、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムに、使用権を適用する処置を含むことができる。したがって、好適な実施形態によれば、国または他の環境に進入し、かつ(あるいは)、それから退出する任意の適当なアイテムは、認可されたリポジトリなどのリポジトリによって、それに関連付けられた使用権を有することができ、結果として、アイテムは、リポジトリによってそれに関連付けられた使用権に従って、国または他の環境の内部または外部で、使用することができる。好適な一実施形態では、そのような使用権の施行は、例えば、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,530,235号、第5,629,980号、第5,634,012号、第5,638,443号、第5,715,403号、第6,233,684号、および第6,236,971号(引用により本文書に組み込まれている)に開示されているように、実行することができる。
【0150】
別の好適な実施形態では、クライアントデバイスが、例えば、企業のネットワークなどに、アイテムを提示して、アイテムが分析されるように、あるいは、アイテムへの使用権の割り当てなど、アイテムに関して、オペレーションが実行されるようにする必要はない。したがって、好適な一実施形態では、企業または他の利害関係者のネットワークまたは他の環境に接続された、認可されたリポジトリなどのリポジトリは、クライアントまたは他のデバイスにアクセスし、また、そこに存在することが見い出されたアイテムについて、アイテムを分析し、そのようなアイテムに関して、意思決定を行う、あるいは、アクションを取るよう構成することができる。
【0151】
したがって、技術的リソースライブラリからのデジタル作品または他のアイテムなどのアイテムにアクセスし、かつ、コピーをそのパーソナルコンピュータに保持した科学者を有する企業に関連する好適な実施形態は、有利なことには、さらに拡大することができる。例えば、中央制御リポジトリ706などのネットワークで結ばれたリポジトリは、科学者のパーソナルコンピュータなどのクライアントデバイスにアクセスし、技術的リソースライブラリからの文書など、適切なデジタル作品または他のアイテムを見つけ、かつ、それにアクセスし、また、例えば、アイテムが、もはや印刷することができないよう、新しい使用権を関連付け、有利なことには、予め交付された印刷権が廃止されるのを可能にする処置を含む、アイテムに関連付けられた使用権を変更するよう構成することができる。
【0152】
図8は、図1および5〜7の好適なシステム内で利用することができる好適なリポジトリ800を示す。図8では、好適なリポジトリ800は、例えば、リポジトリ800での、アイテム812の使用方法、アイテム812の使用条件などを指定する、リポジトリ800に関連付けられた使用権の形態の、権利表示808を、解釈するなど、処理するよう構成された処理装置モジュールを含むことができる。
【0153】
好適なリポジトリ800は、例えば、判定モジュール804を含むこともできる。判定モジュール804は、権利表示808および(または)一つまたはそれ以上のルールに基づいて、リポジトリ800が、アイテム812を処理する時、あるいは、リポジトリ800が、アイテム812のリクエスト814を受領する時、リポジトリ800が、どのようなアクション(1つまたは複数の)816を取ることができるか、を判定するよう構成することができる。
【0154】
好適なリポジトリ800は、例えば、比較モジュール806を含むこともできる。比較モジュール806は、アイテム812に関連付けられ、かつ、例えば、アイテム812の使用方法、使用条件などを指定する権利表示810と、権利表示808とを比較して、判定モジュール804が、アクション(1つまたは複数の)816を判定するよう構成することができる。
【0155】
好適な一実施形態では、マスターライセンスの形態の権利表示は、例えば、マスター使用権を含むことができ、かつ、一つまたはそれ以上のリポジトリに格納することができる。マスターライセンスは、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムに属する使用権を含むことができる。アイテムのユーザ、顧客、消費者、配布者などは、マスターライセンスに関連付けることができるレファレンスまたはポインタを有することができる。
【0156】
好適な一実施形態では、多くの人が、共通のマスターライセンスに関連付けられたポインタまたはレファレンスを保持することができるが、他の好適な実施形態では、ただ一人の人が、そのようなレファレンスまたはポインタを保持することができる。しかしながら、他の好適な実施形態では、例えば、さまざまな地域に設置されたサーバなど、異なるローカルエリアネットワーク(LAN)またはデバイス上に設置されたサーバ上にある、マスターライセンスの複数のコピーがあってよい。好適な一実施形態では、複数のライセンスは、同様であってもよく、あるいは、異なっていてもよい。例えば、マスターライセンスが、フランスを除く全世界に適用されること、および、そのようなマスターライセンスの変形物が、フランスに適用されること、を望むことができる。好適な一実施形態では、マスターライセンスのフランス変形物に関連付けるべきクライアントまたは人のための、適切なレファレンスまたはポインタを、提供することができる。
【0157】
好適な一実施形態では、マスターライセンスは、アイテムに属するすべての使用権および条件を含むことができ、その場合、有利なことには、ユーザは、そのようなマスターライセンスへのレファレンスまたはポインタを、保有しているだけでよい。有利なことには、好適な実施形態は、リソース制約型の環境で有用であり得るが、これは、レファレンスまたはポインタが消費することができるスペースは、マスターライセンス内に表示された情報よりも少ないためである。好適な一実施形態では、マスターライセンスは、すべてではない使用権および条件を指定することができる。例えば、いくつかの権利および条件は、例えば、アイテムの各例に固有の使用権を含む、別々の使用権内に指定することができる。
【0158】
好適な一実施形態では、レファレンスまたはポインタは、ハイパーリンク、二つのハードウェアデバイスを結合するなどのオフライン通信モード、または、単一のデバイス内の通信など、任意の適当な通信モードを、利用することができる。例えば、映画に関連付けられたマスターライセンスを含むリポジトリは、映画が格納されているリポジトリとして、同じコンピュータハードドライブ上にあってよい。使用権と映画が同じデバイス上にあっても、マスターライセンス内に指定された使用権と映画との間の対応を確立するポインタまたはレファレンスが、あってよい。
【0159】
好適な一実施形態では、マスターライセンスは、アイテムに関連付けるべき使用権および条件を指定することができ、その場合、レファレンスまたはポインタは、マスターライセンスを指し示すことができる。好適な一実施形態では、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムの保有者が、アイテムにアクセスして、アイテムを付与する、アイテムをコピーする、あるいは、アイテムを別のリポジトリに移動するなどのことをしたいと望む場合、マスターライセンスにアクセスすることができる。アクセスの目的は、アイテムを付与する、あるいは、アイテムをコピーすることなど、提案されたトランザクションを実行する権利を、アイテムに関連付けることができると、判定すること、および、手数料の支払いなど、任意の適当な条件をチェックし、かつ、履行すること、であってよい。
【0160】
好適な一実施形態では、そのようなチェックは、例えば、動的変更を実行するための、試みられた使用の各例で実行することができる。しかしながら、他の好適な実施形態では、そのようなチェックは、さまざまな時点、頻度などで、実行することができる。例えば、ユーザが、アイテムに関して、コピーする、あるいは、移動するなど、アクションを付与したい、あるいは、取りたいと望むたびに、例えば、マスターライセンスを解釈することなどによって、それの使用権の現在の状態について、マスターライセンスをチェックすることができる。好適な一実施形態では、マスターライセンスが、変化したと判定され得る場合、マスターライセンスが前回参照された時とは異なる方法で、マスターライセンスが解釈され得る。したがって、昨日は許可されたアクションが、今日は許可されない可能性があるか、あるいは、昨日は拒否された、リクエストされたアクションが、今日は許可される可能性がある。好適な一実施形態では、マスターライセンスは、任意の適当な時点で変更することができる。
【0161】
好適な一実施形態では、マスターライセンスは、その発行者によって、あるいは、発行者以外の何らかの権限によって、保持され得る。例えば、映画を所有するスタジオは、スタジオのために、マスターライセンスを管理することができる代理人を、利用することができる。好適な一実施形態では、代理人が、マスターライセンスの物理的制御を保持する、あるいは、維持することができても、スタジオは、マスターライセンスの法的制御を維持することができる。好適な一実施形態では、スタジオまたはその代理人は、必要に応じて、マスターライセンスを変更することができる。しかしながら、別の好適な実施形態では、マスターライセンスは、マスターライセンスに関する発行者の制御外で(例えば、政府権限またはエンティティの制御下で)、保持することもできる。
【0162】
好適な一実施形態では、レファレンスまたはポインタを指し示し、これは、今度は、マスターライセンスを含む、ライセンスを指し示す、デジタルチケットを利用することができる。例えば、消費者は、権利保持者としてのコンテンツ所有者、あるいは、利害関係者としての政府によって発行されるなど、権利保持者または他の利害関係者によって発行されたデジタルチケットを、保持することができ、その場合、デジタルチケットは、レファレンスポインタへのポインタを含んでいる。好適な一実施形態では、レファレンスポインタは、権利保持者によって、ホストされ、制御されるなどのことが可能であり、該権利保持者は、アイテムまたはコンテンツ所有者または別の利害関係者を含むことができる。
【0163】
しかしながら、別の好適な実施形態では、デジタルチケットを利用する必要はない。例えば、ポインタは、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムに関連付け、かつ、アイテムに関連付けられた使用権を含む、ライセンスの一部として含めることができる。好適なデジタルチケットの実施形態の場合と同様、そのようなポインタは、レファレンスポインタを指し示すことができ、該レファレンスポインタは、次いで、例えば、マスターライセンスを含む、実際のライセンスを指し示す。したがって、好適な一実施形態では、アイテムのユーザ、消費者、配布者などは、使用権を保持することができ、該使用権は、レファレンスポインタへのポインタであるか、あるいは、それを含むことができる。レファレンスポインタは、権利保持者によって、ホストされ、制御されるなどのことが可能であり、該権利保持者は、コンテンツ所有者または別の利害関係者を含むことができる。
【0164】
したがって、好適な実施形態によれば、レファレンスポインタは、実際の使用権を指し示し、有利なことには、使用権の変更を実行するための融通性を提供するよう構成することができる。例えば、変更は、単に、指し示される実際の使用権を変更することによって、実行することができるか、あるいは、レファレンスポインタに、レファレンスポインタが指し示している場所(例えば、使用権)を変更させることによって、実行することができる。使用権へのポインタの変更は、レファレンスポインタで生じるため、有利なことには、デジタルチケットまたはライセンスに関連付けられたポインタを、変更する必要はない。
【0165】
好適な一実施形態では、デジタルチケット、ライセンス、使用権などを発行する人は、レファレンスポインタをホストする、あるいは、制御する人と、同じ人である必要はない。例えば、発行者は、デジタルコンテンツ、デジタル作品または他のアイテムなどのアイテムの所有者であってよく、また、レファレンスポインタは、政府権限または企業内の権限など、別の利害関係者によって、ホストされ得るか、あるいは、制御され得る。例えば、技術的リソースライブラリからの文書にアクセスする科学者に関連する好適な実施形態では、企業の情報技術オフィスがレファレンスポインタを制御した場合、そのようなオフィスは、科学者による、印刷されたコピーを作成するための権利を変更する技術アクションを実行して、有利なことには、デジタル文書の特定の例で変更を実行する必要性を回避することができる。
【0166】
好適な一実施形態では、ライセンス142は、融通性を提供することができ、かつ、さまざまな方法で使用することができる。例えば、ライセンス142は、ウェブサイトにアクセスするのに使用することができ、その場合、ウェブサイトへのアクセスの条件として、ライセンス142は、ユーザが、特定の地理的領域内(例えば、米国内)に位置していなければならないという条件を含むことができる。これは、例えば、言語の翻訳、カスタマイゼーション、あるいは、地元の慣習、ニュース、文化、趣味、地元のスポーツニュース、地元のニュースメーカー、地元の産業、地元の商品または地元の広告を含む財産権の他の態様という点での、ウェブサイトの地方化にとって、有用であり得る。例えば、ユーザが米国内に位置している場合、言語は、英語であってよく、かつ、アメリカ式のスペリングおよび方言を使用することができる。他の好適な実施形態では、広告は、アメリカの好み、季節、あるいは、その時点での政治情勢に基づくことができる。したがって、好適な実施形態は、ウェブサイトの訴求力を増大し、適切な財産権の供給を容易にし、かつ、一般に、ウェブサイトの顧客満足度およびトラフィック、あるいは、販売量を向上する、地方化を可能にする。
【0167】
有利なことには、好適な実施形態は、財産所有者が、例えば、まず、米国内で、そして、3か月後に、ヨーロッパまたは世界の別の地域で、特定の財産権を公開するのを可能にする。これは、映画産業では一般的であり、該映画産業では、所有者、あるいは、収入の他の受領者に、最大の便益を与えるよう設計されたタイムスケジュールに基づいて、異なる地理的領域での異なる公開が、制限される。公開日および(または)タイムテーブルは、タイムテーブルの割り当てまたは修正が、コンテンツ所有者にとって容易であり得るよう、かつ、さまざまな時点を把握し続ける処置が、さらなる人間の介入なしに、自動的に行うことができるよう、権利テンプレートに組み込むことができる。
【0168】
好適な実施形態は、ウェブサイトからデータを収集するためのウェブクローラに、適用可能である。例えば、ウェブサイトを制御している、ウェブマスタまたは他の権限は、ウェブサイトへのアクセスの条件として、ウェブサイトのトラフィックが最小で、したがって、負荷が低減される深夜以降に、アクセスするよう、あるいは、アクセスをリクエストするよう、クローラに要求することができる。さらに、ウェブサイトは、アクセスがピーク時間中に取得された場合、アクセスは、一定時間の後、タイムアウトになる、と指定することなどによって、サイトにアクセスする、ウェブクローラの能力または権利に対して、変動する条件を課すことができる。
【0169】
好適な一実施形態では、ライセンス142は、財産権へのアクセスの獲得方法を指定するのに使用することができる。例えば、ユーザが、超流通によるなど、どのようにしてコンテンツまたは他のアイテムを配布することができるか、を指定することができる。これは、配布が、どこで、かつ、どのような方法によって実行されるかに関して、コンテンツ所有者により多くの制御を与える。地理的な場所の制約は、一つの条件であってよい。例えば、期日、コピーの数、および、敵意のある顧客または既知のハッカーなど、コピーを得ることを禁じられている人々など、配布方法をさらに制限するために、超流通のパラメータも、条件として、コンテンツ所有者によって指定することができる。
【0170】
好適な一実施形態では、一人のユーザが、個人のカレンダーを他人と共有したいと望む可能性がある。カレンダーへのアクセスは、アイテムレファレンス134a内に指定されたアイテムであってよく、該アイテムは、アクセスコードを含むことができる。しかしながら、ライセンス142の条件として、ユーザは、アクセスしている当事者に、特定のタスクを行うよう要求する可能性がある。例えば、条件は、ユーザに、一つの特定のファイルを開くよう、あるいは、ユーザのカレンダーを共有するよう要求する可能性がある。カレンダーは、他のすべての人、あるいは、一部の人によって、使用され、かつ、編集されることができ、該他のすべての人、あるいは、一部の人は、ライセンス142の使用権内に表示されたように、入力する、修正する、あるいは、編集する権利が、与えられ得る。当事者の一部は、修正権なしで、閲覧のみ、あるいは、閲覧と入力のみを行う権利が、与えられ得る。カレンダーは、二人またはそれ以上の人々について、スケジュールの衝突を把握し、かつ、衝突に関して、衝突している当事者または当事者のすべてに、自動的に通知することができる。カレンダーは、一人またはそれ以上の当事者が、街を離れているか、あるいは、他の理由で利用不可能な、利用不可能日を、強調表示することもできる。カレンダーは、カレンダーが比較的空いている、何らかの日または時刻を提案することもでき、あるいは、指定された当事者について、一人またはそれ以上のユーザによる入力に基づいて、共通の受け入れ可能な日または時刻を見い出すこともできる。
【0171】
好適な一実施形態では、制御することができる財産権は、印刷所サービスへのアクセスを含むことができ、その場合、ユーザのアクセスを、アイテムチケット134によって指定された印刷サービスに制限するための方針を、利用することができる。例えば、サービスアイテムへのアクセスを、レファレンス134a内に指定することができ、かつ、制約を、ライセンス142の使用権および条件として、表示することができる。例えば、ユーザは、有料で、印刷所によって印刷すべき大きなファイルを、送付することができる。しかしながら、ジョブ注文を管理する方法として、より早く印刷することができる、より小さなファイルは、例えば、より高い優先度を有することができる。予め決められた時間枠内のファイルのサイズを、印刷目的で、比較し、かつ、注文することができる。例えば、ライセンス142の条件は、より小さなファイルは、印刷の待ち行列に入れられないことであってよい。印刷の待ち行列に入れられている、他のファイルの状況は、状態変数として追跡することができる。しかしながら、期限までに、ジョブを印刷しなければならない場合は、印刷処理の長さを推定することができ、かつ、ジョブスケジュールを、期限に間に合うよう修正することができる。このアウトオブオーダー方式の優先順位付けは、フラグまたは変数、あるいは、変数またはパラメータのセットによって示すことができ、該フラグまたは変数、あるいは、変数またはパラメータのセットは、優先順位、期限に関する情報などを含むことができる。スケジュールが衝突する場合、あるいは、すべての期限を満足するための十分な時間を有していない場合、より高い優先度を有するクラス内のジョブを、他のジョブの前に扱うことができる。したがって、印刷すべきファイルのサイズは、優先度の特定のクラス内で有意であり得る。
【0172】
別の好適な実施形態では、手数料が支払われると、あるいは、別の条件が満足されると、印刷ジョブは、待ち行列を飛び越す可能性があり、あるいは、カラージョブと白黒ジョブを、異なるプリンタにルーティングすることができ、あるいは、ユーザは、支払われた手数料に基づいて、ユーザが望む優先度を指定することができる。印刷ジョブの割り当て、優先度の割り当て、印刷ジョブのクラス、価格および手数料の交渉、および優先度の移動のため、顧客の権利および印刷ジョブを割り当てることができ、かつ、そのような権利は、ライセンス142内に表示することができる。
【0173】
好適な一実施形態では、サービス提供者は、権利ラベル132内に、品質の条件を設定することができる。例えば、品質のより低い画像を、より低い手数料で購入することができ、あるいは、より緩慢な配信を、より低い手数料で交付することができる。例えば、解像度を、テーブル、公式、関数、または曲線上の値に基づいて、価格に対応するよう設定することができる。他の好適な実施形態は、スピードまたはタイミングなど、品質以外のバリエイションに適用され、また、そのバリエイションは、支払われた手数料以外の条件に基づくことができる。有利なことには、そのようなサービスまたはアイテムは、アイテムレファレンス134a内に指定することができる。
【0174】
別の可能な財産権は、コンピュータまたは他のシステムのための時間を、変更する、あるいは、設定する権限である。好適な一実施形態では、条件は、システム管理責任者としての、人の識別であってよい。したがって、識別は、個人の役割に基づくことができ、該役割は、スマートカード、IDなどによって確立することができる。そのような役割ベースのモデルは、権利割り当ての変更、あるいは、個人の職位の変更を実施するのを、より容易にする。
【0175】
他の好適な実施形態では、アイテムへの使用権の適用は、航空運賃および自動車のレンタルの場合など、アイテム提供者とアイテム販売者とが同じではなく、旅行代理人または他の当事者が、アイテムを販売することが多い状況において、非常に有用であり得る。例えば、ボストンとシカゴとの間の、一つまたはそれ以上の往復チケットを、オークションサイトなどのウェブサイト、逆オークションサイト、航空会社の直接販売、旅行代理店、チケットを譲渡する、あるいは、再販売する、財産権を有する個人、クリアリングハウス、再販売者または配布者から、購入することができる。目的地、場所またはその両方は、変数であってよい。例えば、アイテムチケット134のアイテムレファレンス134a内に指定されたアイテムは、ボストンから、米国の東部の都市、ボストンから2000マイル以内の都市、あるいは、米国本土内の都市までの、航空チケットであってよい。ライセンス142の使用権は、固定または可変の手数料の支払いなどの条件が、満足される場合、チケットを、ヨーロッパ大陸内の別のチケットに交換する権利を含むことができる。他の好適な実施形態では、使用権は、チケットを、関連の小売業者からの商品またはサービスを購入するための、現金、ポイント、クーポンなどに変換する権利を含むことができる。繁忙期または予め決められた時間窓について、条件は、与えられた財産権に対する割増手数料を要求することができる。予め決められた時間は、状態変数として追跡することができる。
【0176】
好適な一実施形態では、アイテムチケット134は、例えば、ユーザは、いくつかの自動車レンタル会社のうちの一つから、ボストンで6日間、自動車をレンタルすることができる、と指定するのに使用することができる。レンタル会社は、アイテムチケット134を有効と認める契約を、クリアリングハウス160と結ぶことができ、かつ、アイテムレファレンス134aは、自動車のレンタルを指定するのに使用することができる。使用権および条件は、例えば、走行距離の制限、乗り捨て場所、自動車のサイズ、自動車のメーカー、引き取り場所、付加的な特徴としての自動車内のさまざまな機器などを指定するのに使用することができる。したがって、アイテムは、例えば、8月の月内の6日間などの、自動車のレンタルを含むことができ、かつ、自動車の所有者は、いつ、あるいは、どこで、彼らがそのような財産権を行使している可能性があるかを、正確に知る必要はない。
【0177】
好適な一実施形態では、一対一の関係がある必要はない余剰座席、例えば、映画の座席、飛行機の座席またはレンタル自動車の残存チケットの在庫を、関連付けられた使用権と共に、アイテムの財産権として配布できるように、適合させることもできる。例えば、映画のチケットの財産権は、ウェブサイトから購入することができ、また、該財産権は、映画館で、対応するアイテムチケット134を償還することによって、行使することができ、該映画館は、アイテムチケット134を受け入れるよう構成することができ、かつ、例えば、クレジットカード会社が、顧客およびカード保持者に関してさまざまな発行銀行との間で有している関係と同様の、あるいは、他のクレジットカード会社によって利用されているような、より集中型の制御と同様の関係を、配布者のウェブサイトとの間で、有することができる。
【0178】
他の好適な実施形態では、複数の種類の権利配布者、発行エンティティ、契約提供者またはアイテムチケット134の種類が提供されてよく、かつ、それぞれが、関連付けの境界を越える、可能な互恵的な受け入れ付きで、それら自体のロゴ、取引条件、条件、関連付けなどを有し、有利なことには、例えば、現金自動預払機(ATM)のカードおよび銀行と同様の、顧客にとっての受け入れ領域および使いやすさを最大化することができる。劇場所有者は、アイテムチケット134を引き受けた後、例えば、毎日、アイテムチケット134を集積し、払い戻しを取得することができる。
【0179】
好適な一実施形態では、決められていない日または仕様を有する、イベントのチケットまたは座席を、財産権のアイテムとして、表示することができる。他の好適な実施形態では、財産権のアイテムは、ホテルの客室および他の予約された物品であってよく、それにより、予約は、使用権またはメタ権利を通した、ライセンス142の譲渡を許可することによって、非常に流動的かつ可換的になる。
【0180】
好適な一実施形態では、クリアリングハウス160は、例えば、ユーザが、8月の6日間にわたって、かつ、ニューヨーク市で使用すべき、小型車を、レンタルすることができる、ウェブサーバ150aを有するベンダとして、三つの自動車レンタル会社と契約を有することができる。アイテムチケット134は、それによって、三つの自動車レンタル会社のうちの一つからの、対応するライセンス142の財産権が行使されるよう償還可能であってよい。アイテムチケット134に関連付けられたライセンス142の使用権は、ある特定の都市で、当年の8月の6日間、財産権をオークションにかける、あるいは、さもなければ、譲渡する能力、有料で該都市を取り替える能力、財産権の一部を使用して現金を取得する能力など、財産権のさまざまな態様を指定するのに使用することができる。
【0181】
有利なことには、好適な実施形態による、財産権の取引における融通性は、例えば、さまざまなアイテムが、例えば、NASDAQ株式市場と同様の、財産権を取引する、あるいは、交換するための公開市場に、拡大されるのを可能にする。そのような市場では、権利は、現金、株式、債券、支払い保証小切手などと同様に、非常に流動的になり得る。有利なことには、そのような財産権は、現時点または将来などの、ある種の予め決められた、あるいは、可変の価値を有する、物品またはオブジェクトとして取引することができる。したがって、ライセンス142およびアイテムチケット134のメカニズムを通して、権利および条件をアイテムに関連付ける処置は、さまざまな商品、サービスなどの取引に、まったく新しい様相を提供することができる。
【0182】
好適な一実施形態では、インターネットおよびコンピュータネットワークは、さまざまなアイテムに対する財産権の配布のための、非常に高速かつ便利な方法を提供するよう構成することができる。しかしながら、他の好適な実施形態では、さまざまなアイテムの配布は、例えば、アイテム所有者によって指定される通りに、あるいは、ユーザによって望まれる通りに、厳格に制限され得る。例えば、個人または私的データを閲覧する、あるいは、使用する財産権を、提供することができ、その場合、配布方法、データがどこに配布されるか、誰がデータを使用することができるか、誰にデータの点検、コピー、配布、あるいは、使用を許可すべきでないかなどを、ライセンス142内の一つまたはそれ以上の条件および使用権として、指定することができる。
【0183】
好適な一実施形態では、私的情報へのアクセスは、アイテムとして扱うことができ、かつ、好適な使用権管理対策を使用して、そのような私的データを保護することができる。例えば、好適な実施形態は、ユーザが、私的な個人データをウェブサイトに提供するのを可能にし、かつ、ユーザが、そのような財産権をウェブサイトに交付した場合のみ、ウェブサイトが、データを他人に販売するのを可能にすることができる。例えば、条件として表示される、そのような財産権の一つのパラメータは、定量化でき、かつ、整数、記述的名前または他の手段によって表すことができるような、コンテンツ所有者の許容レベルであってよい。好適な一実施形態では、そのような許容値は、地理的配布制限、認可されたユーザのリスト、既知のハッカーまたは悪名高いウェブサイトなど、認可されていない人々のリスト、異なるウェブサイトのための、予め定義された信用レベル、セキュリティレベル、異なるウェブサイトのための、予め定義されたプライバシーレベル、あるいは、他のパラメータまたは条件に、対応することができる。そのようなパラメータは、例えば、静的であってもよく、あるいは、動的に判定されてもよく、かつ、状態変数として追跡することができる。
【0184】
好適な一実施形態では、ウェブサイトまたは他の配布サイトは、例えば、票に基づいて、個人によって格付けされ得るか、あるいは、抜き打ち監査または定例の監査に基づいて、かつ、格付け組織の判断基準と比較される、そのようなサイトに設定されたクレームまたはルールを用いて、営利組織または非営利組織によって格付けされ得る。そのような格付けは、任意の適当な方法で実現することができる。例えば、格付けは、当事者が、私的情報にアクセスすることができるかどうかを判定するための、ライセンス142の条件であってよい。外部への、私的情報の望まれない漏洩がある場合、金銭的補償または他の点での、そのようなサイトの責務を、サイトの格付けの計算のためのパラメータとして、述べることができる。
【0185】
好適な一実施形態では、条件は、コンテンツ所有者が、個人データを販売する意思がある、という指示を含むことができる。例えば、ネットワークまたは他のサービスへのアクセスを交付するライセンス142は、条件として、ユーザが、個人データを販売する許可を交付する、という要件を有することができる。他の好適な実施形態では、条件は、価格または他の補償、あるいは、そのような個人データに関して設定された条件を、含むことができる。例えば、好適な実施形態は、コンテンツ所有者が、個人データの各販売またはトランザクションについて、歩合または固定の手数料、あるいは、飛行機のマイルなどの他の便益を受領するのを可能にする。そのような小額の集積は、例えば、ライセンス142内の使用権パラメータに基づいて、かつ、一つまたはそれ以上のクリアリングハウス160を通して、各月または他の期間の末に、支払うことができる。
【0186】
好適な一実施形態では、個人データは、経済的、文化的、地域的、国家的、医学的または他の理由で、集積する、あるいは、平均化することができ、その場合、特定の人の個人データは、個々に有意である必要はない。好適な一実施形態では、個人の身元は、一般に、開示される必要はない。そのようなデータは、非営利組織または信頼できる組織によって、多数の目的で(例えば、医学的または国勢調査の目的で)、総体的に使用することができる。好適な一実施形態では、条件は、そのようなデータの集合体の目的を指定するのに使用することができ、かつ、使用権は、そのようなデータを、総体的に、平均的になど、どのように使用することができるかを指定するのに使用することができる。
【0187】
別の好適な実施形態では、条件は、個人データの集合体の、どのセクションまたは部分が、与えられた目的のために使用するのを許可され得るか、を指定するのに使用することができる。そのような指定は、各情報などを指定するフラグを有する、例えば、テンプレートフォームを含む、適切に構成されたユーザインタフェースを使用して、実行することができる。例えば、医学的調査のために、人の年齢、身長、および体重にはアクセスするが、人の名前、収入、クレジットカード番号、信用履歴または住所にはアクセスしない、許可を、交付することができる。国勢調査または保険調査では、アクセス可能な情報は、例えば、町名または郵便番号、過去6か月間の事故数、1世帯当たりに所有されている自動車の数などを含むことができる。
【0188】
好適な一実施形態では、コンテンツ所有者は、別のデータ収集エンティティと、クリアリングハウス160内で、データを交換して、そのようなデータを、平均化する、集積する、あるいは、販売または交換することができると、ライセンス142内に指定することができる。有利なことには、好適な実施形態は、コンテンツ所有者が、ケースバイケースで、例えば、指定された条件として、データの入手者の身元、および、新しい所有者の関連付けられた信用レベルを、検証するのを可能にする。
【0189】
好適な一実施形態では、ライセンス142、およびチケット134の償還は、状態変数として追跡することができる。有利なことには、好適な実施形態は、したがって、ユーザが、個人データに1回のみ進入し、次いで、そのようなデータを維持する、あるいは、把握するのを可能にし、その場合、ユーザまたは他の指定された当事者は、データがどのように、あるいは、データのどの部分が、使用されているかを、報知され得る。ユーザは、例えば、電子メールメッセージをユーザに返送する処置を含む、追跡手段などによって、データがどこにあるかを通知され得る。別の好適な実施形態では、ユーザは、そのような個人データの販売または使用から、報酬を受領することができる。
【0190】
好適な一実施形態では、例えば、個人情報を含むアイテムは、所有者または別の認可された人が、プライバシー条件の異なる値を割り当てることができる異なるコンポーネントに分割することができる。別の好適な実施形態では、個人情報は、ただ一つのコンポーネントを有することができる。
【0191】
好適な一実施形態では、プライバシーパラメータは、さまざまな種類のスケールに基づくことができる。例えば、プライバシーパラメータの代表的なスケールは、0と1との間であってよく、その場合、ゼロは、無条件アクセスなど、プライバシーの不在を意味することができ、かつ、1は、いかなる条件下でもアクセス不可など、絶対的プライバシーを意味することができる。ルールのセットは、プライバシーパラメータのスケールを定義するのに使用することができる。異なる制約条件、条件、手数料、権利などは、プライバシーパラメータに関連付けることができ、かつ、各パラメータは、個人情報の与えられたコンポーネントに割り当てることができる。
【0192】
好適な一実施形態では、コンテンツの所有者、独立の信頼できる組織、あるいは、何らかの他のエンティティは、異なるエンティティまたは人に対して、信用格付けを設定することができ、かつ、そのような信用格付けは、そのようなエンティティまたは人に対する、与えられたプライバシーパラメータに関連付けられた特定の情報への、アクセスの条件として、使用することができる。そのような信用格付けは、プライバシーパラメータ付きスケールなどの、スケールに基づくことができる。例えば、可能な限り最も高い信用格付けを有する人には、最も高いプライバシーパラメータを有する情報へのアクセスを与えることができ、かつ、最も低い信用格付けを有する人には、プライバシーを必要としない情報へのアクセスを与えることができる。中間の格付けは、情報の対応する部分へのアクセスを交付するのに使用することができる。したがって、好適な実施形態によれば、コンテンツは、格付けを有することができ、かつ、コンテンツの閲覧者またはユーザは、格付けを有することができ、また、コンテンツにアクセスするための条件は、必要に応じて、二つの格付けが、完全または部分的な対応を有していることであってよい。他の好適な実施形態では、コンテンツの異なる部分は、異なる格付けを有し、有利なことには、より大きな融通性を提供することができる。
【0193】
好適な一実施形態では、使用権、権利オファー、チケット、ライセンスなどは、例えば、XrML言語など、任意の適当な言語、フォーマット、タグセット、ルールのセット、文法または公式化によって、表示することができる。他の好適な実施形態では、さまざまな態様および制限は、アイテム、プリンシパル、条件などのさまざまな組合せとして、表示することができる。例えば、財産権は、人Aが、Xドル未満の購入注文を、会社Cに送信することができる、と指定するのに使用することができる。財産権に、そのようなライセンスの使用権および条件を表示するためには、以下に示した好適な権利表示を用いるなど、多数の方法がある。
【0194】
好適な権利表示#1:
プリンシパル: 人A
アイテム: サービスを購入する会社C
使用権: 送信する
条件: 種類=「購入注文」、費用<X
好適な権利表示#2:
プリンシパル: 人A
アイテム: 購入注文
使用権: 送信する
条件: 受領者=「サービスを購入する会社C」、費用<X
好適な権利表示#3:
プリンシパル: 人A
アイテム: 会社Cからの任意の商品
使用権: 購入する
条件: 費用<X
好適な権利表示#4:
プリンシパル: 人A
アイテム: 任意
使用権: 購入する
条件: 受領者=「サービスを購入する会社C」、費用<X
好適な権利表示#5:
プリンシパル: 人A
アイテム: 任意
使用権: 支出する<Xドル
条件: 受領者=「サービスを購入する会社C」
好適な権利表示#6:
プリンシパル: 人A
アイテム: 購入注文
使用権: 「サービスを購入する会社C」に送信する
条件: 費用<X
好適な権利表示#7:
プリンシパル: 人A
アイテム: 費用が合計Xドル未満の「サービスを購入する会社C」への購入注文
使用権: 送信する
条件: なし
好適な権利表示#8:
プリンシパル: 人A
アイテム: 任意
使用権: 会社Cから購入する
条件: 費用<X
好適な権利表示から分かることは、財産権は、さまざまな方法で表示することができ、かつ、制約は、使用権内に、アイテム内に、条件などとして、示すことができることである。したがって、好適な実施形態によれば、人々が、商品、サービスまたは他のアイテムを、どのように使用するか、あるいは、それらに、どのようにアクセスするかを、有利なことには、施行可能な財産権を通して、指定することができる。例えば、アイテムの所有者またはアイテムの配布者には、アイテムに対してより多くの制御を与えることができ、また、アイテムのユーザには、どのような財産権が、かつ、どのような費用で、取得されるかについて、より良い管理を与えることができる。
【0195】
好適な実施形態は、したがって、さまざまなアイテムの、施行可能な財産権を創成する能力を提供し、かつ、そのようなアイテムが、公開市場環境で取引されるのを可能にする。そのような環境は、物品および株式に利用することができるが、好適な実施形態は、有利なことには、商品、サービスなどにおける、施行可能な適正な権利を可能にする。好適な実施形態のさまざまな権利、条件、アイテム、他のインジケータなどは、任意の適当な方法で表示することができ、かつ、同じ場所に、あるいは、異なる場所に、格納することができる。例えば、チケット134は、ユーザデバイスなど、ある場所に格納することができ、かつ、ライセンス142は、ライセンスサーバ140など、別のデバイスまたは場所に格納することができる。有利なことには、好適な実施形態のさまざまな態様およびコンポーネントは、個々のユーティリティを有しており、かつ、別々に存在することができる。例えば、ライセンス142は、チケット134とは別に存在することができ、かつ、それぞれが、特定のコンピュータアーキテクチャまたはシステムの外部に、存在することができる。
【0196】
チケット134を配布し、また、ライセンス142を創成し、かつ、施行するための好適なシステムは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション、PDA、シンクライアントなど、さまざまなデバイスを利用することができる。例えば、クライアント環境120は、携帯電話、PDAなどのハンドヘルドデバイスを含むことができる。
【0197】
好適な実施形態では、通信のためのさまざまなチャネルが利用でき、かつ、さまざまな機能を、一つまたはそれ以上のデバイスに統合することができる。例えば、ライセンスサーバ140によって実行される、一つまたはそれ以上の機能は、クライアント環境120内の適切に構成されたソフトウェアおよび(または)ハードウェアによって、実現され得る。他の好適な実施形態では、ライセンスサーバ142、あるいは、権利を選択し、かつ、ライセンス142を交付するための他のモジュールによって実行される機能のうちの一つまたはそれ以上は、アイテムチケット134にアクセスし、かつ、それを償還するのに使用されるデバイスと同じデバイス内で、実現することができる。開示された機能的モジュールは、分かりやすくするため、機能によって分離されている。しかしながら、他の好適な実施形態では、好適なシステムのさまざまな機能は、任意の適当な方法で、ハードウェアおよび(または)ソフトウェアモジュールとして、組み合わせる、あるいは、分離することができる。したがって、さまざまな機能は、別々に、あるいは、組み合わせて、有用であり得る。
【0198】
好適な実施形態のさまざまな要素、その一部などは、同じデバイス上に、あるいは、異なるデバイス上に、格納することができる。例えば、ライセンス142は、アイテムチケット134と共に、あるいは、それとは別に、格納することができる。他の好適な実施形態では、ライセンス142のさまざまな要素は、別々のデバイス上に、格納することができる。例えば、状態変数の値は、状態変数の現在値を追跡するシステムの状態変数リポジトリに、格納することができる。好適な実施形態は、そのような要素を関連付けるために、さまざまなリンク、レファレンス、指定などを利用することができる。
【0199】
好適な実施形態は、オフラインモードのオペレーションに、さらに利用することができる。例えば、アイテム134およびライセンスサーバ140は、クライアントコンポーネント122と同じデバイス上にあってよく、かつ、起動サーバ110も、同じデバイス上にあってよい。そのようなデバイスは、パーソナルコンピュータのハードドライブ、あるいは、何らかの他のハンドヘルドまたは可搬式のデバイスを含むことができる。有利なことには、好適な実施形態は、インターネットを通して、あるいは、他の方法で、別のデバイスと通信セッションを確立する必要なしに、トランザクションが、達成されるのを可能にする。
【0200】
好適な実施形態では、パーソナルコンピュータ上のハードドライブは、チケット134を生成するソフトウェア、文書作成ソフトウェア、起動サーバ110ソフトウェアなどを含むことができる。そのようなソフトウェアシステムまたはコンポーネントは、アイテム(例えば、曲、映画などのコンテンツ)を作成し、アイテムチケット134、および、アイテムに関連付けられた権利および条件を定義するライセンス142を創成し、かつ、そのような権利および条件に従って、チケット134を償還するための、コンピューティングリソースを提供することができる。好適な実施形態では、そのようなソフトウェアシステムは、パーソナルコンピュータのハードドライブなどの内部で、互いに通信することができる。
【0201】
好適な一実施形態では、オンラインセッションは、クライアントデバイスの外部での通信を利用して、何らかの理由でトランザクションを処理する、例えば、金融支払いを行うという程度まで、アイテムのリクエストまたはアイテムの使用以外の時点で、実行することができる。例えば、クライアントデバイスは、クリアリングハウス160と通信し、かつ、オンライン支払いを行うことができる。支払いは、例えば、クライアントデバイス上のライセンスサーバ140ソフトウェアコンポーネント(ただし、それらに限定されない)内のデバイスに、記録することができる。レコードは、100.00ドルなど、金額として、あるいは、映画ファイルの10回の閲覧またはヘルツ(Hertz)レンタル自動車の
10回の1日レンタルなど、単位として、あるいは、任意の他の適当な方法で、記録することができる。各使用は、記録され、認可された使用金額または使用回数から、差し引かれ得る。金融トランザクションの場合は、スマートカード、リムーバブル記憶装置などのデジタル記憶装置を使用して、オフラインでトランザクションを行うことが可能である。好適な一実施形態では、交換すべき情報は、オンライン通信の代わりに、物理デバイスを使用して交換することができる。例えば、ライセンス142は、パーソナルコンピュータに、カードを挿入することによって、提示することができる。
【0202】
好適な実施形態では、アイテムチケット134を保持する顧客は、サービスが取得される時点でオンライン状態である必要なしに、チケット134を提示し、サービスへのアクセスなどのアイテムを取得することができる。取得されたサービス自体は、パーソナルコンピュータのハードドライブなど、顧客によって制御されるデバイス上にあってよい。好適な一実施形態では、サービスは、コンピュータプログラムの行使を含むことができる。
【0203】
自動車のレンタルに関連する他の好適な実施形態では、クリアリングハウス160は、例えば、ユーザが、8月の6日間にわたって、ニューヨーク市で使用すべき、小型車を、レンタルすることができる、ベンダ150として、三つの自動車レンタル会社と契約を有することができる。アイテムチケット134は、それによって、三つの自動車レンタル会社のうちの一つからの、対応するライセンス142の財産権が行使されるよう、償還可能に構成してよい。アイテムチケット134に関連付けられたライセンス142の使用権は、特定の都市で、当年の8月の6日間など、そのような財産権のさまざまな態様を指定するのに使用することができる。アイテムチケット134は、可搬式のデバイス上の、あるいは、表示可能な、あるいは、印刷可能なクーポンの形態の、デジタル情報として、顧客によって、持ち運びされることができ、かつ、ベンダ150のうちの一つに、提示されることができる。ベンダ150は、顧客およびベンダが、オンライン形態の通信に携わる必要なしに、スキャンすることなどによって、印刷されたチケットから、デジタル情報または抽出情報を、読み取ることができる。
【0204】
好適な一実施形態では、デジタル作品または他のアイテムへのアクセス、あるいは、その使用を許可する条件は、アクセスをリクエストしているリポジトリ、あるいは、アイテムを受領する、格納する、あるいは、任意の方法でそれに関与するよう提案されたリポジトリが、ある種の属性を有する、あるいは、さもなければ、ある種の方法で構成される、あるいは、ある種の属性または構成を有していないことであってよい。例えば、リポジトリは、最少のセキュリティ属性を保有することが要求され得る。リポジトリが、携帯情報端末(PDA)デバイスの一部である場合、リポジトリは、PDAが、指定された、あるいは、最少のセキュリティ属性を有していること、および、PDAが、アクセスのために要求された条件を、PDAがサポートするのを可能にするよう構成されていること、を要求することができる。
【0205】
好適な一実施形態では、PDA、パーソナルコンピュータなどのデバイスを含むリポジトリは、そのようなデバイスが、デジタル作品または他のアイテムに関与することができる前に、再構成することができる。例えば、そのような再構成は、リポジトリまたはシステム、あるいは、リポジトリを制御するデバイスでの、新しいソフトウェアのインストールを含むことができ、既存のソフトウェアのパラメータまたは他の設定を変更する処置を含むことができ、ソフトウェアプラグインの形態を取ることなどができる。
【0206】
好適な一実施形態では、任意の適当な種類のリポジトリまたはデバイスの、デジタル作品または他のアイテムへのアクセス、その保有、あるいは、それへの関与のための条件は、リポジトリまたはデバイスが、それ自体が再構成されることを許可することであってよい。例えば、そのような再構成は、リポジトリまたはデバイスが、デフォルト設定を変更する、新しいソフトウェアをインストールする、既存のソフトウェアを修正する、プラグインを挿入する、ある種のソフトウェアまたは機能を使用禁止にする、などのために、例えば、中央制御リポジトリ706によって、例えば、そのような変更が、否定され得ない、あるいは、少なくとも、容易には否定され得ないような方法で、それ自体がアクセスされることを許可すること、を含むことができる。
【0207】
好適な一実施形態では、リポジトリまたは他のデバイスが、それ自体が、アクセスされる、あるいは、構成されることを許可しない場合、そのようなデバイスは、デジタル作品または他のアイテムを扱うことを許可される必要はない。他の好適な実施形態では、そのようなデバイスは、ある種のアイテムを扱う権利を拒否される可能性があるか、あるいは、他の場合なら許可される機能を実行することを許可されない可能性がある。他の好適な実施形態では、リポジトリまたはデバイスにアクセスした時、そのようなデバイスは、条件の要件を満足するような方法で、再構成することができないと判定された場合(例えば、リポジトリが、再構成された後でも、最小レベルのセキュリティを保有しない場合など)、アイテムにアクセスする、あるいは、さもなければ、アイテムを扱う権利は、拒否され得る。
【0208】
他の好適な実施形態では、リポジトリまたはデバイスへのアクセスの目的は、そのようなデバイスが、一つまたはそれ以上の条件を満足しているか否かを確認することであってよい。例えば、そのようなデバイスが、そのような条件を満足していると判定された場合は、再構成は、必ずしも必要ではなく、あるいは、そのようなデバイスが、そのような条件を部分的に満足していると判定された場合は、限定的な再構成が必要である可能性がある。
【0209】
好適な一実施形態では、リポジトリまたはデバイスが、再構成可能である、あるいは、再構成される条件は、例えば、任意の適当な種類のリポジトリまたはデバイスに、かつ、そのようなデバイスが実行する可能性がある任意の適当な機能に、適用することができる。例えば、条件は、デジタル作品または他のアイテムを格納すべき、あるいは、アイテムを付与すべき、あるいは、通信メディアを越えてアイテムを送信する、あるいは、通信メディアである、任意のリポジトリまたはデバイスに、適用することができる。
【0210】
図9は、ルールに基づいてアイテムの受領者の権利表示を処理するための、かつ、図1および図5〜7の好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。図9では、ステップ902で、受領者によって提案された、アイテムの第一の使用方法を指示する権利表示を、アイテムの潜在的な受領者が指定し、提供者によって提案されたアイテムの第二の使用方法を指示する第二の権利表示を、アイテムの提供者が指定する。ステップ904で、第一の権利表示と第二の権利表示との間の対応が、判定される。対応が判定できる場合(ステップ906で検証)、判定された対応に、ルールを適用して、受領者にアイテムの使用を承諾すべきかどうかを判定する(ステップ908)。アイテムの使用を承諾することができる場合(ステップ910で検証)、受領者にアイテムの使用を承諾することができる(ステップ912)。しかしながら、対応がない場合、あるいは、アイテムの使用を承諾することができない場合、受領者にアイテムの使用を拒否することができる(ステップ914)。
【0211】
図10は、アイテムの受領者および供給者の権利表示を処理するための、かつ、図1および図5〜7の好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。図10では、ステップ1002で、アイテムの受領者が、受領者による所望のアイテムの使用方法および(または)受領者によるアイテムの使用条件を指示する権利表示を、指定する。ステップ1004で、権利表示が、アイテムに関連付けられる。アイテムの所望の使用方法およびアイテムの使用条件が、提供者によって満足され得る場合(ステップ1006で検証)、アイテムが、受領者に供給され得る(ステップ1008)。しかしながら、アイテムの所望の使用方法およびアイテムの使用条件が、提供者によって満足され得ない場合、アイテムを、受領者に供給する必要はない(ステップ1010)。
【0212】
図11は、リポジトリに関連付けられた権利表示を処理するための、かつ、図1および図5〜7の好適なデジタル権利管理(Digital Rights Management)システム内で利用することができる、好適な処理のフローチャートである。図11では、ステップ1002で、リポジトリでのアイテムの使用方法を指示するリポジトリ権利表示を、指定することができる。ステップ1104で、リポジトリ権利表示を、リポジトリに関連付けることができる。アイテムのリクエストがリポジトリで受領された場合(ステップ1106で検証)、あるいは、アイテムがリポジトリによって処理された場合(ステップ1010で検証)、リポジトリ権利表示に基づいて、リポジトリがアイテムを処理した時、あるいは、リポジトリがアイテムのリクエストを受領した時、リポジトリが取るべきアクションが、リポジトリによって実行され得る(ステップ1108)。しかしながら、アイテムのリクエストが、リポジトリで受領されなかった場合、あるいは、アイテムが、リポジトリによって処理されなかった場合、リポジトリによってアクションが取られる必要はない(ステップ1010)。
【0213】
したがって、好適な実施形態によれば、権利表示は、使用権、条件、ライセンスまたはその部分の、有形の(例えば、電子的などの)接合を含むことができる。権利表示は、XrMLファイルまたは断片を含むことができるが、任意の適当な言語、文法、フォーマット、アルファベットなどで、表示することもできる。使用権は、権利表示として、表示することができ、かつ、使用方法、条件などを含むことができる。ライセンスは、使用権の述べられた要素を含むこともでき、かつ、プリンシパル、キー、認証などをさらに含むことができる。好適な実施形態のアイテムの受領者は、アイテムのユーザ、配布者、消費者などを含むことができる。アイテムへのアクセスの交付は、アイテムの使用を承諾する処置、アイテムの貸与を許可する処置、アイテムへのアクセスを許可する処置などを含むことができる。
【0214】
図1〜11に関して記述された好適なシステムのデバイスおよびサブシステムは、例えば、通信ネットワーク170を越えて、通信することができ、かつ、開示された好適な実施形態の処理を実行することが可能な、任意の適当なサーバ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、PDA、インターネット家電、セットトップボックス、モデム、ハンドヘルドデバイス、電話、携帯電話、ワイヤレスデバイスまたは他のデバイスを含むことができる。デバイスおよびサブシステムは、例えば、任意の適当なプロトコルを使用して、互いに通信することができ、かつ、汎用コンピュータシステムなどを使用して、実行することができる。例えば、インターネットアクセス、音声、モデムなどの任意の適当な形態の電気通信、ワイヤレス通信メディアなどを含む、一つまたはそれ以上のインタフェースメカニズムを、利用することができる。したがって、通信ネットワーク170は、例えば、ワイヤレス通信ネットワーク、セルラー通信ネットワーク、衛生通信ネットワーク、公衆電話交換網(PSTN)、パケットデータネットワーク(PDN)、インターネット、イントラネット、ハイブリッド通信ネットワーク、その組合せなどを含むことができる。したがって、通信ネットワーク170は、一つまたはそれ以上のネットワークを含むことができる。
【0215】
開示された好適な実施形態を実行するのに使用された特定のハードウェアについては、多くのバリエイションが可能であるため、図1〜11に関して記述された好適なシステムは、例示を目的としたものと理解されるべきである。例えば、好適なシステムのデバイスおよびサブシステムの機能性は、一つまたはそれ以上のプログラムされたコンピュータシステムまたはデバイスを介して、実行することができる。そのようなバリエイション、並びに、他のバリエイションを実行するために、単一のコンピュータシステムを、好適なシステムのデバイスおよびサブシステムのうちの一つまたはそれ以上の機能を実行するよう、プログラムすることができる。一方、二つまたはそれ以上のプログラムされたコンピュータシステムまたはデバイスを、好適なシステムのデバイスおよびサブシステムのうちの一つまたはそれ以上の代わりに使用することができる。したがって、例えば、図1〜11に関して記述された好適なシステムの堅牢性および性能を高めるために、望ましい場合、冗長性、レプリケーションなど、分散処理の原理および利点を、実行することもできる。
【0216】
図1〜11に関して記述された好適なシステムは、ここに記述されたさまざまな処理に関連する情報を格納するのに使用することができる。この情報は、図1〜11に関して記述された好適なシステムのデバイスおよびサブシステムの、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、RAM、ROMなど、一つまたはそれ以上のメモリに、格納することができる。デバイスおよびサブシステムの一つまたはそれ以上のデータベースは、好適な実施形態を実行するのに使用される情報を、格納することができる。データベースは、上に挙げたメモリなど、一つまたはそれ以上のメモリに含まれる、レコード、テーブル、アレイ、フィールド、グラフ、ツリー、リストなどのデータ構造を使用して、整理することができる。
【0217】
図1〜11に関して記述された好適なシステムの全部または一部は、開示された好適な実施形態の教示に従ってプログラムされた、一つまたはそれ以上の汎用コンピュータシステム、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理装置、マイクロコントローラなどを使用して、簡便に実行することができる。適切なソフトウェアは、開示された好適な実施形態の教示に基づいて、通常の知識を有するプログラマによって、容易に作成され得る。さらに、好適なシステムは、アプリケーション固有の集積回路の作成によって、あるいは、コンポーネント回路の適切なネットワークを相互接続することによって、実行することができる。
【0218】
コンピュータ可読のメディアのうちの任意の一つの上に、あるいは、その組合せの上に、格納された、本発明の好適な実施形態は、図1〜11に関して記述された好適なシステムのデバイスおよびサブシステムを制御するための、発明を実行するためのデバイス(複数も可)を駆動するための、かつ、図1〜11に関して記述された好適なシステムのデバイスおよびサブシステムが、人間のユーザと対話するのを可能にするための、ソフトウェアを含むことができる。そのようなソフトウェアは、デバイスドライバ、ファームウェア、オペレーティングシステム、開発ツール、アプリケーションソフトウェアなどを含むことができるが、それらに限定されない。そのようなコンピュータ可読のメディアは、さらに、発明を実行する際に実行される処理の全部または一部(処理が分散されている場合)を実行するために、本発明の実施形態のコンピュータプログラム製品を含むことができる。本発明の実施形態のコンピュータコードデバイスは、スクリプト、解釈可能なプログラム、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)、Java(登録商標)クラスおよびアプレット、完全な実行可能プログラム、共通オブジェクトリクエストブローカーアーキテクチャ(CORBA)オブジェクトなどを含むが、それらに限定されない、任意の解釈可能な、あるいは、実行可能な、コードカニズムを含むことができる。さらに、本発明の実施形態の処理の一部は、より良い性能、信頼性、および(または)費用のために、分散させることができる。
【0219】
コンピュータ可読のメディアは、実行のために、処理装置に命令を提供する処理に参加する、任意の適当なメディアを含むことができる。そのようなメディアは、不揮発性メディア、揮発性メディア、送信メディアなどを含むが、それらに限定されない、多くの形態を取ることができる。不揮発性メディアは、例えば、光または磁気ディスク、光磁気ディスクなどを含むことができる。揮発性メディアは、動的メモリなどを含むことができる。送信メディアは、同軸ケーブル、銅線、および、コンピュータの一つまたはバスを構成するワイヤーを含む、光ファイバを含むことができる。送信メディアは、音波、光波、または、無線周波数(RF)および赤外線(IR)データ通信中に生成されるような、電磁波の形態を取ることもできる。
【0220】
上述したように、図1〜11に関して記述された好適なシステムは、発明の教示に従ってプログラムされた命令を保持するための、かつ、データ構造、テーブル、レコード、あるいは、ここに記述された他のデータを含めるための、一つまたはそれ以上のコンピュータ可読のメディアまたはメモリを含むことができる。一般的な形態のコンピュータ可読のメディアは、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気メディア、CD−ROM、CDRW、DVD、任意の他の光学メディア、せん孔カード、紙テープ、光学マークシート、せん孔または他の光学的に認識可能な証印のパターンを有する、任意の他の物理メディア、RAM、PROM、およびEPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、搬送波、あるいは、コンピュータ可読の任意の他のメディアを含むことができる。
【0221】
処理装置に命令を与えて実行させる場合、さまざまな形態のコンピュータ可読のメディアが、関与し得る。例えば、本発明の好適な実施形態の少なくとも一部を実行するための命令は、初期には、ネットワーク170に接続されたリモートコンピュータの磁気ディスク上にあってよい。そのようなシナリオでは、リモートコンピュータは、命令をメインメモリにロードし、かつ、例えば、モデムを使用して、電話回線を越えて命令を送付する。ローカルコンピュータシステムのモデムは、電話回線上のデータを受領し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換し、かつ、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ、インターネット家電など、携帯型のコンピューティングデバイスに、赤外線信号を送信することができる。携帯型のコンピューティングデバイス上の赤外線検出器は、赤外線信号が運ぶ情報および命令を受領し、かつ、データをバス上に置くことができる。バスは、データをメインメモリに伝達することができ、該メインメモリから、処理装置が、命令を検索し、かつ、実行する。メインメモリによって受領された命令は、オプションとして、処理装置による実行の前または後に、記憶装置に格納することができる。
【0222】
有利なことには、ここに記述された好適な実施形態は、デジタルコンテンツまたは他のアイテムの消費者またはユーザが、消費すべき、あるいは、さもなければ、使用すべき、コンテンツまたはアイテムを受け入れるための、条件または取引条件を指定する使用権を、提供するのを可能にするのに利用することができる。使用権または条件の部分的な満足は、変動する、あるいは、矛盾する使用権または条件の調整を含む、アクセスを可能にするのに利用することができる。使用権は、リポジトリに関連付けることができ、該リポジトリは、次いで、使用権をコンテンツまたはアイテムに渡すことができる。使用権は、コンテンツまたはアイテムに関して、リポジトリがどのような機能を実行することが認可されているか、を判定するのに使用することができる。コンテンツまたはアイテムの配布および使用は、コンテンツまたはアイテムに関連付けられた使用権なしに、判定し、かつ、制御することができ、その場合、使用権は、リポジトリに関連付けられ、該リポジトリが、デジタルコンテンツまたは他のアイテムを検査し、分析し、かつ、処理する。好適な実施形態は、コンテンツまたはアイテムを扱うリポジトリが、コンテンツまたはアイテムに使用権を割り当てるシステムと連結して、利用することができる。
【0223】
有利なことには、ここに記述された好適な実施形態は、オフラインシステム、オンラインシステムなどで、かつ、TV用途、コンピュータ用途、DVD用途、VCR用途、家電用途、CDプレーヤ用途などの用途で、利用することができる。さらに、好適な実施形態の合法性表示を送信するのに利用される信号は、人間の可視スペクトル内で、人間の可聴スペクトル内で、人間の可視スペクトル外で、人間の可聴スペクトル外で、その組合せなどで、送信されるよう構成することができる。
【0224】
好適な実施形態は、音楽、ゲーム、映画、クーポン、法曹界などの用途という点から記述されているが、好適な実施形態は、デジタルおよび非デジタルコンテンツ、デバイス、ソフトウェア、サービス、商品、リソースなど、任意の適当な用途に適用可能であり、かつ、技術、インタフェース、言語、文法、コンテンツ、権利、提供物、サービス、スピード、サイズ、制限、デバイスなどのバリエイションによって、実施することができる。
【0225】
以上、本発明を多数の好適な実施形態および実行に関して説明したが、本発明は、それらのみに限定されず、添付のクレームの範囲内にあるさまざまな修正および同等の構成を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムの使用方法を指定する権利を施行するためのシステムであって、前記システムは、
アイテムの受領者が前記受領者による前記アイテムの所望の使用方法および前記受領者による前記アイテムの使用条件のうちの少なくとも一つを指示する第一の権利表示を指定するための手段と、
前記権利表示を前記アイテムに関連付けるための手段と、
前記受領者による前記アイテムの前記所望の使用方法および前記受領者による前記アイテムの前記使用条件のうちの少なくとも一つの満足に基づいて、前記受領者に前記アイテムを供給するための手段と
を備えたシステム。
【請求項2】
指定するための前記手段、関連付けるための前記手段、および供給するための前記手段は、コンピュータシステムのデバイスよりなる請求項1のシステム。
【請求項3】
指定するための前記手段、関連付けるための前記手段、および供給するための前記手段は、コンピュータ可読媒体に記録されたコンピュータ可読命令を含む請求項1のシステム。
【請求項4】
アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムであって、前記システムは、
リポジトリでのアイテムの使用方法を指示するリポジトリ権利表示を指定するための手段と、
前記リポジトリ権利表示を前記リポジトリに関連付けるための手段とを備え、
前記使用方法は、前記リポジトリが前記アイテムを処理する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、および前記リポジトリが前記アイテムのリクエストを受領する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを指示する
ことを備えたシステム。
【請求項5】
指定するための前記手段、および関連付けるための前記手段は、コンピュータシステムのデバイスよりなる請求項4のシステム。
【請求項6】
指定するための前記手段、および関連付けるための前記手段は、コンピュータシステムのデバイスを備えたことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムであって、前記システムは、
リポジトリでの前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する、一つまたはそれ以上の権利表示がそれに関連付けられている、一つまたはそれ以上のリポジトリを備え、
前記使用方法および使用条件は、前記リポジトリがアイテムを処理する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、および前記リポジトリが前記アイテムのリクエストを受領する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを指示するシステム。
【請求項8】
前記リポジトリのうちの少なくとも一つは、そのそれぞれの権利表示を、前記アイテムに関連付けられ、かつ、前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する権利表示と比較して、前記リポジトリが前記アイテムを処理する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、および前記アイテムの使用を承諾すべきかどうか、のうちの少なくとも一つを判定するよう構成された請求項7のシステム。
【請求項9】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリは、第一および第二のリポジトリを含み、前記システムは、
前記第一のリポジトリでの前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する、第一の権利表示がそれに関連付けられている、前記第一のリポジトリ、および
前記第二のリポジトリでの前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する、第二の権利表示がそれに関連付けられている、前記第二のリポジトリをさらに備え、
前記第一のリポジトリおよび前記第二のリポジトリは、前記アイテムに関連付けられ、かつ、前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する権利表示を、前記第一の権利表示および前記第二の権利表示と比較して、前記リポジトリが前記アイテムを処理する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、および前記アイテムの使用を承諾すべきかどうか、のうちの少なくとも一つを判定するよう構成された請求項7のシステム。
【請求項10】
前記アイテムは、前記システムによって処理されることを要求されるよう構成された請求項7のシステム。
【請求項11】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリのうちの少なくとも一つのリポジトリは、前記アイテムの特徴を検査するよう構成された請求項7のシステム。
【請求項12】
前記使用方法および前記使用条件のうちの少なくとも一つは、使用権を含む請求項7のシステム。
【請求項13】
前記使用方法は、前記アイテムの禁止された使用方法を含む請求項7のシステム。
【請求項14】
前記使用方法は、前記アイテムの許可された使用方法を含む請求項7のシステム。
【請求項15】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリのうちの少なくとも一つのリポジトリは、付与側のリポジトリを含む請求項7のシステム。
【請求項16】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリのうちの少なくとも一つのリポジトリは、プリンタを含む請求項7のシステム。
【請求項17】
前記それぞれのリポジトリ権利表示は、前記アイテムに関連付けられた前記権利表示を無効にする請求項8のシステム。
【請求項18】
前記それぞれのリポジトリ権利表示は、前記アイテムに関連付けられた前記権利表示によって無効にされる請求項8のシステム。
【請求項19】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリのうちの少なくとも一つのリポジトリが前記アイテムを処理するための条件は、前記アイテムが、それぞれのリポジトリ権利表示によって指定されたやり方で、含まれていること、および、構成されていること、のうちの少なくとも一つである請求項7のシステム。
【請求項20】
前記一つまたはそれ以上のリポジトリのうちの少なくとも一つのリポジトリが前記アイテムを処理するための条件は、前記少なくとも一つのリポジトリが、それぞれのリポジトリ権利表示および前記アイテムに関連付けられた権利表示のうちの少なくとも一つによって指定されたやり方で、含まれていること、および、構成されていること、のうちの少なくとも一つである請求項7のシステム。
【請求項21】
前記アイテムは、オーディオアイテムおよびビデオアイテムのうちの少なくとも一つを含む請求項7のシステム。
【請求項22】
前記アイテムは、デジタルコンテンツ、デジタル商品、デジタルサービス、非デジタルコンテンツ、非デジタル商品、および非デジタルサービスのうちの少なくとも一つを含む請求項7のシステム。
【請求項23】
アイテムの使用方法を指定する権利表示を施行するためのシステムで使用するためのリポジトリであって、前記リポジトリは、
前記リポジトリに関連付けられ、かつ、前記リポジトリでのアイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する権利表示を処理するよう構成された処理装置モジュール、および
前記リポジトリに関連付けられた前記権利表示に基づいて、前記リポジトリがアイテムを処理する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、および前記リポジトリが前記アイテムのリクエストを受領する時、前記リポジトリがどのようなアクションを取るべきか、のうちの少なくとも一つを判定するよう構成されている判定モジュールを備えたリポジトリ。
【請求項24】
前記アイテムに関連付けられ、かつ、前記アイテムの使用方法および使用条件のうちの少なくとも一つを指示する権利表示を、前記リポジトリに関連付けられた前記権利表示と比較して、前記判定モジュールが、前記アクションを判定できるよう構成されている比較モジュールをさらに備えた請求項23のリポジトリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−193589(P2009−193589A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52869(P2009−52869)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【分割の表示】特願2004−509755(P2004−509755)の分割
【原出願日】平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願人】(500470703)コンテントガード ホールディングズ インコーポレイテッド (54)
【氏名又は名称原語表記】ContentGuard Holdings, Inc.
【Fターム(参考)】