説明

アドレス指定可能および印刷可能な放出ディスプレイ

本発明の様々な実施形態は、第1基板層を含めて複数の層を備えるアドレス指定可能放出ディスプレイを提供し、各連続する層は、先行する層の上にわたって層を印刷またはコーティングすることによって形成される。例示的な基板には、紙、プラスチック、ゴム、布、ガラス、セラミック、あるいはあらゆる絶縁体または半導体が含まれる。例示的な実施形態では、ディスプレイは、基板に添付され、かつ第1の複数の導体を形成する第1導電層;様々な誘電体層;放出層;第2の複数の導体を形成する第2透過性導電層;第2の複数の導体に含まれ、かつ相対的により低いインピーダンスを有する第3導電層;ならびに随意選択の色層およびマスキング層を含む。画素は、第1の複数の導体と第2の複数の導体との間の対応するディスプレイ領域によって画定される。様々な実施形態がアドレス指定可能であり、1〜3mmの厚さを有するほぼ平坦なフォーム・ファクタを有し、また、モバイル電話ディスプレイのサイズから広告板のサイズまで事実上限定なくスケーラブルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、電子ディスプレイ技術に関し、具体的には、多様な基板の上に印刷またはコーティングすることができ、かつ情報を実時間表示するために様々な形態で電子的にアドレス指定可能とすることが可能である放出ディスプレイ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ技術には、テレビジョン陰極線管、プラズマ・ディスプレイ、および様々な形態の平坦パネル・ディスプレイがあった。通常のテレビジョン陰極線管ディスプレイは、内部の前面上にある「リン光体」と通常呼ばれる放出コーティングを使用し、リン光体は、一般的にはラスタ走査と呼ばれるパターンで走査電子ビームから給電される。そのようなテレビジョン・ディスプレイは、大きくて非常に深いフォーム・ファクタを有し、そのためにテレビジョン・ディスプレイは多くの目的に適していない。
【0003】
プラズマ・ディスプレイなどのテレビジョンに頻繁に使用される他のディスプレイは、比較的平坦なフォーム・ファクタを有するが、選択された気体または気体混合物を含むプラズマ・セルの複雑なアレイを含む。ピクチャ要素(または画素)を選択するために行および列アドレス指定を使用して、これらのセルが給電される際、含まれている気体はイオン化されて紫外線放射を放出し、それにより、対応する色リン光体を含む画素またはサブ画素は光を放出する。無数の気体包含セルおよびリン光体裏打ちセルを含むので、これらのディスプレイは、製造が複雑で高価であり、やはりディスプレイは多くの目的に適していない。
【0004】
能動および受動のマトリックス液晶ディスプレイ(「LCD」)などの他のより新しいディスプレイ技術も、そのような画素アドレス指定能力、すなわち選択されたピクチャ要素を個々にアドレス指定する能力を含む。そのようなディスプレイは、トランジスタ、LCD、垂直偏光フィルタ、および水平偏光フィルタの層の複雑なアレイを含む。そのようなディスプレイには、常にパワー・オンされ、かつ光を放出している光源が存在することが多く、実際に透過した光は、LCDマトリックス内において特定のLCDをアドレス指定することによって制御される。しかし、そのようなアドレス指定は、所与のLCDのオン状態およびオフ状態を制御するトランジスタの追加の層を経て達成される。
【0005】
現在、そのようなディスプレイの創出は、とりわけ制御トランジスタを創出するために、半導体製作技法を必要とする。多様な技術が、液晶層および様々な偏光層を製作するために関与する。LCDディスプレイはまた、製造が複雑で高価であり、再び、多くの目的に適していない。
【0006】
より簡単な製作技法を使用して、エレクトロルミネセンス・ランプ(EL)技術が、記号および他の固定ディスプレイを形成するために、導電層と関連して、リン光体などの放出材料を印刷またはコーティングすることを提供した。これらのディスプレイでは、所与の領域が給電され、その全領域は放出性になり、ディスプレイは発行する。しかし、そのような従来の技術のELディスプレイは、画素アドレス指定能力のあらゆる形態を提供せず、その結果、動的に変化する情報を対応して表示することができない。たとえば、そのような従来の技術のELディスプレイは、インターネット上でダウンロードすることが可能である任意のウエブ・ページ、または本もしくは雑誌の任意のページなど、たとえば無限の情報量を表示することもできない。
【0007】
画素にアドレス指定することができないそのような従来の技術のディスプレイには、2001年3月20日に出願された「Electroluminescent Sign」という名称のMuraskoの米国特許第6203391号;2002年7月23日に出願された「Electroluminescent Sign」という名称のMuraskoの米国特許第6424088号;2004年11月2日に出願された「Illuminated Display System and Process」という名称のMuraskoの米国特許第6811895号;および2004年8月17日に出願された「Electroluminescent Devices」という名称のBarnardoらの米国特許第6777884号において開示されたものがある。これらのディスプレイでは、電極および放出材料は、様々な設計またはパターンで層の「サンドイッチ」において基板上に印刷またはコーティングされる。給電された後、設計またはパターンは、全体として照明され、照明された記号について、固定不変情報のディスプレイを形成する。
【0008】
その結果、動的に変化する情報を表示するために、画素アドレス指定能力を提供する放出ディスプレイが依然として必要である。そのようなディスプレイは、さらに、複雑で高価な半導体製作技法を使用するのではなく、印刷またはコーティングの技術を使用して製作することができるべきである。そのようなディスプレイは、モバイル電話ディスプレイに相当するサイズから広告板ディスプレイ(またはそれより大きい)のサイズまで、多様なサイズで製作することができるべきである。そのようなディスプレイはまた、多様な条件下において頑強で、動作することができるべきである。
【特許文献1】米国特許第6203391号
【特許文献2】米国特許第6424088号
【特許文献3】米国特許第6811895号
【特許文献4】米国特許第6777884号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、基板の上にわたる複数の層を備えるアドレス指定可能放出ディスプレイを提供し、各連続する層は、先行する層の上にわたって層を印刷またはコーティングすることによって形成される。第1基板層は、たとえば、紙、プラスチック、ゴム、布、ガラス、セラミック、またはあらゆる他の絶縁体もしくは半導体とすることが可能である。例示的な実施形態では、ディスプレイは、基板に添付され、かつ第1の複数の導体を形成する第1導電層を含み、これに、第1誘電体層、放出層、第2誘電体層、第2の複数の導体を形成する第2透過性導電層、第2の複数の導体に含まれ、かつ相対的により低いインピーダンスを有する第3導電層、ならびに随意選択の色層およびマスキング層が続く。画素は、第1の複数の導体と第2の複数の導体の間の対応するディスプレイ領域によって画定される。様々な実施形態は、たとえば、第1の複数の導体の第1導体および第2の複数の導体の第2導体を選択することによって、画素アドレス指定可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発光ディスプレイとして、本発明の様々な実施形態は、高度に異例な特性を有する。第1に、LCDディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、またはACTFELディスプレイを作成するために使用されるような高度に複雑で高価な半導体製作技法ではなく、複数の従来の比較的安価な印刷またはコーティングのプロセスのいずれかによって形成することが可能である。本発明は、紙およびリン光体などの比較的安価な材料を使用して実現し、生産コストおよび費用を大きく削減することが可能である。材料コストの削減と組み合わせて、印刷プロセスを使用する製作が容易であることにより、コンピュータからモバイル電話さらにファイナンシャル・エクスチェンジまで、そのようなディスプレイに依拠するディスプレイ技術および産業に大変革を起こすことが可能である。
【0011】
本発明の追加の利点は、様々な実施形態が事実上限定なくスケーラブルであり、一方、ほぼ平坦なフォーム・ファクタを有することである。たとえば、様々な実施形態は、壁紙、広告板、またはより大きいサイズにスケール・アップすることが可能であり、あるいはセルラ電話または腕時計のディスプレイのサイズにスケール・ダウンすることが可能である。同時に、様々な実施形態は、ほぼ平坦なフォーム・ファクタを有し、ディスプレイ全体の厚さは、選択された基板の追加の厚さと合わせて、50〜55ミクロンの範囲にあり、ディスプレイの厚さは1〜3ミリメートル程度となる。たとえば、3ミルの紙(約75ミクロンの厚さ)を使用すると、結果として得られるディスプレイの厚さは、130ミクロン程度であり、これまでで最も薄くはないにしてもアドレス指定可能ディスプレイの1つを提供する。
さらに、様々な実施形態は、広範な選択可能解像度を提供し、高度かつ異例に頑強である。
【0012】
本発明の第1の例示的な実施形態では、放出ディスプレイは、基板、基板に結合された第1の複数の導体、第1の複数の導体に結合された第1誘電体層、第1誘電体層に結合された放出層、および放出層に結合された第2の複数の導体を備え、第2の複数の導体は、少なくとも部分的に、可視光を透過するように適合される。そのような放出ディスプレイは、第1の複数の導体の第1導体および第2の複数の導体の第2導体が給電されるとき、放出層から第2の複数の導体を経て可視光を放出するように適合される。
【0013】
第1の例示的な実施形態では、第1の複数の導体は、第1方向においてほぼ平行とすることが可能であり、第2の複数の導体は、第2方向においてほぼ平行とすることが可能であり、第2方向は第1方向とは異なる。たとえば、第1の複数の導体および第2の複数の導体は、ほぼ垂直の方向において互いに配置することが可能であり、それにより、第1の複数の導体の第1導体と第2の複数の導体の第2導体のほぼ間の領域が、放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する。放出ディスプレイの画素またはサブ画素は、第1の複数の導体の第1導体を選択し、および第2の複数の導体の第2導体を選択することによって、選択的にアドレス指定可能である。そのような選択は、電圧の印加とすることが可能であり、放出ディスプレイのアドレス指定された画素またはサブ画素は、電圧を印加される際に光を放出する。
【0014】
本発明の第1の例示的な実施形態では、第3の複数の導体が、第2の複数の導体に対応して結合されることが可能であり、第3の複数の導体は、第2の複数の導体より相対的に低いインピーダンスを有する。たとえば、第3の複数の導体の各導体が、少なくとも2つの冗長導電性経路を備え、導電性インクから形成されることが可能である。
【0015】
本発明の第1の例示的な実施形態の追加の層が、第2導電層に結合された色層を含むことが可能であり、色層は、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素;色層に結合され、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えるマスキング層;炭酸カルシウム・コーティング層;ならびに他の封止層を有する。
【0016】
本発明の第2の例示的な実施形態では、放出ディスプレイは、基板、基板に結合された第1導電層、第1導電層に結合された第1誘電体層、第1誘電体層に結合された放出層、放出層に結合された第2誘電体層、第2誘電体層に結合された第2透過性導電層、および第2透過性導電層に結合された第3導電層を備え、第3導電層は、第2透過性導電層より相対的に低いインピーダンスを有する。
【0017】
第3の本発明の例示的な実施形態では、放出ディスプレイは、基板;基板に結合された第1導電層であって、第1導電層が第1の複数の電極および第2の複数の電極を備え、第2の複数の電極が第1の複数の電極から電気的に絶縁される、第1導電層;第1導電層に結合された第1誘電体層;第1誘電体層に結合された放出層;放出層に結合された第2誘電体層;ならびに第2誘電体層に結合された第2透過性導電層を備える。第2透過性導電層は、電気バイア接続を経て、または隣接することによってなど、第2の複数の電極にさらに結合することが可能である。第3の例示的な実施形態の放出ディスプレイは、第1の複数の電極、第2の複数の電極、および第2透過性導電層が給電されるとき、放出層から可視光を放出するように適合される。
【0018】
本発明の第4の例示的な実施形態では、放出ディスプレイは、基板;基板に結合された第1の複数の導体;第1の複数の導体に結合され、複数の反射境界面を有する第1誘電体層;第1誘電体層および複数の反射境界面に結合された放出層;ならびに放出層に結合された第2の複数の導体を備え、第2の複数の導体は、少なくとも部分的に、可視光を透過するように適合される。この例示的な実施形態では、複数の反射境界面は、金属フレーク・インクを印刷することによって形成されるような金属、金属フレークであり、あるいは、第1誘電体層および放出層の屈折率とは異なる屈折率を有する化合物または材料からなることが可能である。第1の複数の導体の第1導体と第2の複数の導体の第2導体とのほぼ間の領域が、放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定するとき、この実施形態では、複数の反射境界面の少なくとも1つの反射境界面が、各画素またはほとんどの画素の内部にある。
【0019】
他の本発明の例示的な実施形態では、放出ディスプレイを製作する方法は、導電性インクを使用して、第1導電層を第1選択パターンで基板の上に印刷すること;第1誘電体層を第1導電層の上にわたって印刷すること;放出層を第1誘電体層の上にわたって印刷すること;第2誘電体層を放出層の上にわたって印刷すること;第2透過性導電層を第2選択パターンで第2誘電体層の上にわたって印刷すること;および導電性インクを使用して、第3導電層を第2透過性導電層の上にわたって印刷することを備え、第3導電層は、第2透過性導電層より相対的に低いインピーダンスを有する。第3導電層を印刷する工程はまた、少なくとも2つの冗長導電性経路を有する第3選択パターンで導電性インクを印刷することを含むことも可能であり、第1誘電体層を印刷する工程はまた、複数の反射境界面を印刷することを含むことも可能である。例示的な方法実施形態はまた、色層を第2誘電体層、第2導電層、または第3導電層の上にわたって印刷し、色層が、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を備えること;ならびにマスキング層を第4選択パターンで色層の上にわたって印刷し、マスキング層が、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするために、複数の不透明領域を備えることを備えることも可能である。
【0020】
例示的な方法実施形態では、第1選択パターンは、第1方向に配置された第1の複数の導体を画定し、第2選択パターンは、第2方向に配置された第2の複数の導体を画定し、第2方向は第1方向とは異なる。
【0021】
本発明の例示的な方法実施形態では、第1導電層を印刷する工程は、第1の複数の導体を印刷することをさらに備えることが可能であり、第2導電層を印刷する工程は、放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する領域を第1の複数の導体の第1導体と第2の複数の導体の第2導体のほぼ間の領域を創出するために、ほぼ垂直な方向において第1の複数の導体に対して配置された第2の複数の導体を印刷することをさらに備えることが可能である。
「反転構築」実施形態も議論され、この場合、連続する層は、クリアなまたはそうでない場合は光透過性の基板に反対の順序で加えられる。
【0022】
本発明の多くの他の利点および特徴が、本発明およびその実施形態の以下の詳細な記述、請求項、ならびに添付の図面から容易に明らかになるであろう。
本発明の目的、特徴、および利点は、同じ参照符号が様々な図面において同一の構成要素を識別するために使用される添付の図面と関連して以下の開示を考慮するとき、以下の開示を参照することでより容易に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、多くの異なる形態の実施形態が可能であるが、本開示は、本発明の原理の例示として考慮されるべきであり、かつ示される特定の実施形態に本発明を限定することを意図しないことを理解して、図面において示され、詳細な特定の実施形態において本発明では記述される。これに関して、本発明と一貫する少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その応用分野について、上記および下記で述べられ、図面において示され、または例において記述される構築の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明と一貫する方法および装置は、他の実施形態が可能であり、様々な方式で実行および実施することができる。また、本明細書ならびに以下に含まれる要約書において使用される表現および専門用語は、記述のためであり、限定としてみなされるべきではないことも理解されたい。
【0024】
上述されたように、本発明の様々な実施形態は、アドレス指定可能放出ディスプレイを提供する。本発明の様々な実施形態は、複数の印刷またはコーティングのプロセスにいずれかによって形成することが可能である。本発明は、紙およびリン光体などの比較的安価な材料を使用して実現し、生産コストおよび費用を大きく削減することが可能である。様々な実施形態は、事実上限定なくスケーラブルであり、一方、ほぼ平坦なフォーム・ファクタを有する。さらに、様々な実施形態は、広範な選択可能解像度を提供し、高度かつ異例に頑強である。
【0025】
ここで図面を参照すると、図1〜17は、本発明の様々な例示的な実施形態を示す。様々な図1〜16は、参照を容易にするために、様々な例示的な装置およびシステムの実施形態の代表的な部分またはセクションの高度に拡大された図を提供し、縮尺調整されていないことに留意されたい。また、例示的な実施形態の実施態様は、一般的には極度に平坦で薄く、微細な紙のいくつかのシート程度の厚さ(深さ)を有し、ポスタ・サイズおよびビルボード・サイズからコンピュータのディスプレイ・スクリーンおよびモバイル電話のディスプレイ・スクリーンなどのサイズのより小さいスケールなど、任意の選択された幅および長さを有することにも留意されたい。
【0026】
図1は、本発明の実施形態の教示による第1の例示的な装置実施形態100の透視図である。図2は、図1に示された平面A−A’からの、本発明の実施形態の教示による第1の例示的な装置実施形態100の断面図である。装置100は、各層が図示されたように次の層と隣接する複数の層を備え、基板層105、第1導電層110、放出(可視光放出)層115、および第2透過性導電層120を備える。選択された実施形態に応じて、装置100はまた、一般的には、以下の層の:第1誘電体層125、第2誘電体層140(放出層115の一部とする、または放出層115と統合することが可能である)、第3導電層145(第2透過性導電層120の一部とする、または第2透過性導電層120と統合することが可能である)、色層130、マスク層155、および保護または封止層135の1つまたは複数をも含む。
【0027】
動作時、以下でさらに詳細に説明されるように、電圧差が、(1)第2透過性導電層120を有する第3導電層145と(2)第1導電層110の間、またはその両端に印加され、それにより容量効果を創出することなどによって、エネルギーを放出層115に提供する。放出層115に印加されたエネルギーまたは電力により、以下で議論されるように、組み込まれている発光化合物が、可視光を放出する(たとえば、図1において「p」として示された光子として)。第2透過性導電層120により、放出層115において生成された可視光は通過することが可能であり、装置100のディスプレイ側(すなわち、透過性導電層120の側)にいる任意の観測者にとって放出光を見ることが可能になる。以下でより詳細に議論されるように、第3導電層145は、不透明導体から形成されることが可能であるが、大部分の光が透過するのを可能にし、同時に第2透過性導電層120の導電率を劇的に増大させるように構成される。その結果、装置100は、発光ディスプレイとして動作するように適合され、かつ発光ディスプレイとして動作することができる。
【0028】
最も特別には、装置100は、非常に平坦で、最小限の厚さを有し、数シートの紙程度の深さを有するように作成することが可能である。実際、基板層105は、たとえば、単一シートの紙からなることが可能であり、すべての残りの層は、印刷およびコーティングの分野の当業者に既知の従来の印刷および/またはコーティングのプロセスにより、異なる厚さを有して連続して加えられる。たとえば、機能するプロトタイプが、多様な印刷およびコーティングのプロセスを使用して創出された。その結果、本明細書において使用されるように、「印刷」手段は、非限定的にスクリーン印刷、インクジェット印刷、電気光学印刷、電気インク印刷、フォトレジストおよび他のレジスト印刷、熱印刷、磁気印刷、パッド印刷、フレキソグラフィック印刷、ハイブリッド・オフセット・リソグラフィ、グラビアおよび他のインタグリオ印刷を含めて、衝撃性または非衝撃性、現在既知であるまたは将来開発されるかにかかわらず、あらゆるすべての印刷、コーティング、圧延、噴霧、層化、ラミネーション、および/または固着のプロセスを指し、かつ含む。すべてのそのようなプロセスは、本明細書において印刷プロセスとみなされ、等価に使用することが可能であり、本発明の範囲内にある。
【0029】
また、例示的な印刷プロセスは、著しい製造の制御または制約を必要としないことも重要である。特定の温度または圧力は必要ではない。既知の印刷プロセスの基準を超えるクリーン室またはろ過空気は必要ではない。しかし、様々な実施形態を形成する様々な連続して加えられた層を適切に位置合わせ(位置決め)するためなど、一貫性のために、比較的一定の温度(可能な例外を有して、以下で議論される)および湿度が望ましい可能性がある。
【0030】
基板(層)105(ならびに以下で議論される他の例示的な実施形態の他の基板(層)205、305、405、および505)が、経験的に決定された任意の選択材料の適性を有して、事実上任意の材料から形成されることが可能である。以上の概述の限定を有さずに、基板層105、205、305、405、および505は、例として、以下の1つまたは複数を備えることが可能である:紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、および任意の選択形態の他の紙または木材ベースの製品;任意の選択形態のプラスチック材料(シート、膜、ボードなど);任意の選択形態の天然および合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然および合成の布;任意の選択形態のガラス、セラミック、および他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;あるいは電気絶縁度を提供する(すなわち、装置100の第1導電層110(第2)側において第1導電層110に電気絶縁を提供するのに十分な誘電定数または絶縁特性を有する)現在既存のまたは将来創出されるあらゆる他の製品。たとえば、比較的高価な選択肢であるが、シリコン・ウエハも基板105として使用することができる。しかし、例示的な実施形態では、Appleton Coated LLCによって生産されるUtopia2紙製品、またはMitsubishi Paper Mills、Meadなどの他の紙製造業者からの同様のコーティング紙、および他の紙製品など、プラスチック・コーティング・ファイバ紙が、基板層105を形成するために使用される。
【0031】
本発明の様々な放出ディスプレイ(100、200、300、500、600、700、900)を構築する主に2つのタイプの方法が存在する。第1の構築タイプまたは「標準構築」では、連続する層が、不透明または非透過性の基板105に加えられ、光は、標準構築の上部層を経て放出される。第2構築タイプまたは「反転構築」と呼ばれる他の実施形態では、連続する層は、クリアなまたはそうでない場合は光透過性の基板105に反対の順序で加えられ、光は、反転構築の基板層を経て放出される。たとえば、ポリ塩化ビニル・ポリマーまたは他のポリマーが、「反転構築」の基板として使用されることが可能であり、クリア層が上部層を形成し、すべての残りの層が、第1導電層(たとえば110)が最後または最後から次に加えられるように(保護コーティングが続く)、反対順序で加えられる。そのような反転構築の実施形態により、ウィンドウに添付してウィンドウを経てディスプレイを見るためなど、装置の透過側を使用して添付することが可能になる。
【0032】
次いで、第1導電層110は、任意の選択された構成または設計で基板105の上に印刷またはコーティングし、放出層115の1つまたは複数の選択部分(放出層115の全領域または放出層115内の選択画素など)にエネルギーまたは電力を提供するために使用される1つまたは複数の電極を形成することが可能である。第1導電層110は、離散的に画素を照明する目的で行または列の選択を提供するために、複数の別々の電気的に隔離されたストリップで(たとえば、以下で議論される第2から5の実施形態の場合のように)、または個々の画素を選択するために複数の小さいドットとして、あるいは図1の場合のように、放出層115の1つまたは複数のセクションの照明を提供するために、1つまたは複数のシートとしてなど、対応する照明を有するように任意の選択形状で創出することが可能である。第1導電層110の厚さ(または深さ)は、特に鋭敏または重要ではなく、選択された材料および印加プロセスに基づいて経験的に決定することが可能であり、電気を伝達するのに十分な厚さであり、開放回路または他の所望されない導電ギャップを有さず、一方、完成装置100の所望のアスペクト比または厚さを随伴して維持することのみを必要とする。
【0033】
選択された実施形態において、第1導電層110(および以下で議論される他の例示的な実施形態の他の第1導電層210、310、410、および510)は、銀(Ag)インクなどの導電性インクを使用して形成される。そのような導電性インクは、上記で議論されたプロセスのうちの1つの印刷プロセスを介して基板105に加えられ、第1導電層110を創出する。銅、錫、アルミニウム、金、貴金属、または炭素インク、ジェル、あるいは他の液体もしくは半固体の材料など、他の導電性インクまたは材料も、第1導電層110を形成するために使用されることが可能である。さらに、あらゆる他の印刷可能またはコーティング可能な導電性物質が、第1導電層110を形成するために等価に使用されることが可能であり、例示的な導電性化合物には、(1)追加のコーティングUV−1006S紫外線硬化可能誘電体(第1誘電体層125の一部など)をも含むことが可能であるConductive Compounds[米国ニュー・ハンプシャー州ロンドンベリー在]からのAG−500、AG−800、およびAG−510Silver導電性インク;(2)DuPontからの7102 Carbon Conductor(5000Agをオーバー印刷する場合)、7105 Carbon Conductor、5000 Silver Conductor(図16のバス710、715および任意のターミネーションについても)、7144 Carbon Conductor(UV Encapsulantsを有する)、7152 Carbon Conductor(7165 Encapsulantを有する)、ならびに9145 Silver Conductor(図16のバス710、715および任意のターミネーションについても);(3)SunPoly,Inc.からの128A Silver導電性インク、129A Silver and Carbon Conductive Ink、140A Conductive Ink、および150A Silver Conductive Ink;および(4)Dow Corning,Inc.からのPI−2000 Series Highly Conductive Silver Inkがある。以下で議論されるように、これらの化合物はまた、第3導電層145を形成するために使用することも可能である。さらに、導電性インクおよび化合物は、広範な他の源から入手可能とし得る。
【0034】
導電性インクまたは他の物質が基板105上において乾燥または硬化した後、これらの2つの層は、印刷分野で既知であるようにカレンダリングすることが可能であり、圧力および熱が、これらの2つの層105および110に加えられ、導電能力を向上させるようにアニーリング効果を第1導電層110に提供するように役立つ。以下で議論される他の例示的な実施形態では、他の第1導電層210、310、410、および510は、第1導電層110と同一に創出することが可能である。結果として得られる第1導電層110の厚さは、一般的には1〜2ミクロンの範囲にある。
【0035】
第1導電層110が1つまたは複数の部品または部分において提供される場合、装置100(それが形成される際)は、導電性インクが、選択された実施形態に応じて、所望されるまたは選択されたレベルの精度または解像度に印刷されることを提供するように、適切に位置合わせまたは位置決めされるべきである。たとえば、以下で議論される第4の例示的な実施形態では、対応する第1導電層410は、1つの印刷サイクル中に形成することが可能である複数の電気的に隔離された電極(カソードおよびアノード)を創出するために使用される。2つ以上のサイクルで創出される場合、基板105および追加の層は、選択された位置においてこれらの追加の層が正確に配置されることを提供するように、対応して適切に位置合わせされるべきである。同様に、追加の層が、透過性導電層120および第3導電層145など、装置100(200、300、400、または500)を創出するために加えられる際、そのような適切な位置合わせおよび位置決めはまた、選択された応用分野に必要であるまたは所望される可能性があるように、対応する画素アドレス指定を使用して適切な画素選択を提供するためにも重要である。
【0036】
第1誘電体層125は、放出層115が誘電体層125の上にわたってコーティングまたは印刷された状態で、第1導電層110の上にわたってコーティングまたは印刷することが可能である。図1および2に示されたように、誘電体層125は、放出層115の追加の滑らかさを提供する、および/または誘電定数に影響を与えるために使用される。たとえば、選択された例示的な装置実施形態100では、チタン酸バリウム(BaTiO)および/または二酸化チタンのコーティングが、追加の層を印刷するために滑らかさを提供し、かつ放出層115のエレクトロルミネセンス化合物の誘電定数を調節するために使用される。そのような例示的な実施形態では、チタン酸バリウムおよび/または二酸化チタンの1〜2の印刷コートまたは層が加えられ、各コーティングは、約10〜12ミクロンの誘電体層125を提供するために、近似的にチタン酸バリウムおよび二酸化チタンについてほぼ6ミクロンの範囲にあり、12ミクロンの誘電体層125が様々な例示的な実施形態において使用される。さらに、第2誘電体層140(層125と同じ材料で形成される)が、放出層115の一部として含まれる、または追加の層として加えられることも可能である。
【0037】
多様な誘電体化合物が、様々な誘電体層を形成するために使用されることが可能であり、すべてが本発明の範囲内にある。誘電体層を形成するために使用される例示的な誘電体化合物には、非限定的に、(1)Conductive Compoundsからのチタン酸バリウム誘電体;(2)DuPontからの5018A Clear UV Cure Ink、5018G Green UV Cure Ink、5018 Blue UV Cure Ink、7153 High K Dielectric Insulator、および8153 High K Dielectric Insulator;(3)SunPoly,Inc.からの305D UV Curable誘電体インクおよび308D UV Curable 誘電体インク;および(4)様々な供給業者からの二酸化チタン充填UV硬化可能インクがある。
【0038】
次いで、放出層115は、上記で議論された印刷またはコーティングのプロセスなどにより、第1誘電体層125の上にわたって加えられる。放出層115は、第1導電層110および透過導電層120に印加された電圧差に応答するなど、加えられた電場に応答して、可視スペクトルの光(または任意の選択周波数の他の電磁放射)を放出することができる、またはそのように適合された任意の物質または化合物で形成することが可能である。そのようなエレクトロルミネセンス化合物には、銅、マグネシウム、ストロンチウム、セシウムなど、様々な形態のいずれかにおいて、および様々なドーパントのいずれかを有して提供することが可能である様々なリン光体がある。1つのそのような例示的なリン光体は、硫化錫(ZnSドーピング)リン光体であり、これは、DuPont(商標)のLuxprint(登録商標)エレクトロルミネセンス・ポリマー厚膜材料からのマイクロカプセル化ZnSドーピング・リン光体など、使用が容易であるようにカプセル化形態で提供することが可能である。このリン光体カプセル化粉末はまた、この層の誘電定数を調節するためにチタン酸バリウムまたは二酸化チタンなど、誘電体と組み合わせることも可能であり、様々な結合剤を有するポリマー形態で使用することが可能であり、ならびにまた印刷または他の付着プロセスを補助し、かつ下にある層および後に上に重なる層にリン光体を接着させるために、様々な結合剤(DuPontまたはConductive Compoundsから入手可能なリン光体結合剤など)と別々に組み合わせることも可能である。
【0039】
多様な等価なエレクトロルミネセンス化合物が利用可能であり、本発明の範囲内にあり、非限定的に、(1)DuPontからの7138J White Phosphor、7151J Green−Blue Phosphor、7154J Yellow−Green Phosphor、8150 White Phosphor、8152 Blue−Green Phosphor、8154 Yellow−Green Phosphor、8164 High−Brightness Yellow−Green、および(2)Osramからの青GGS60、GGL61、GGS62、GG65;青−緑GGS20、GGL21、GGS22、GG23/24、GG25;緑GGS40、GGL41、GGS42、GG43/44、GG45;オレンジ・タイプGGS10、GGL11、GGS12、GG13/14;およびホワイトGGS70、GGL71、GGS72、GG73/74を含む、GlacierGloシリーズがある。
【0040】
選択されたマイクロカプセル化ZnS−ドーピング・リン光体カプセル化粉末エレクトロルミネセンス材料が、放出層115を形成するために使用されるとき、層は、約20〜45ミクロンの厚さ(12ミクロンが最小限)、または他のエレクトロルミネセンス化合物が使用されるときは経験的に決定することが可能な他の厚さに形成されるべきである。他のリン光体またはエレクトロルミネセンス化合物が使用されるとき、対応する厚さは、電体の破損がないように十分な厚さを提供し、および比較的高いキャパシタンスを提供するのに十分な薄さを提供するように、経験的に決定されるべきである。再び、装置100などの様々な例示的な実施形態を形成する他の層を創出または開発する場合のように、放出層115は、上記で議論されたような任意の印刷またはコーティングのプロセスを使用して加えることが可能である。上述されたように、放出層115はまた、誘電定数を調節するために、および/または結合を提供するために、上記で議論された様々な誘電体化合物など、他の化合物を組み込むことも可能である。
【0041】
以下で議論される他の例示的な実施形態では、他の放出層215、315、415、および515は、放出層115と同一に創出することが可能である。さらに、放出層の追加の滑らかさを提供するおよび/または放電層の誘電定数に影響を与えるためのコーティング層など、追加の層を対応する放出層と対応する上に重なる透過性導電層との間に含むことができ、一般的には含まれる。たとえば、様々な例示的な実施形態では、チタン酸バリウム(BaTiO)、二酸化チタン(TiO)、またはチタン酸バリウムと二酸化チタンの混合物のコーティングが、追加の層を印刷するための滑らかさを提供し、かつ選択されたエレクトロルミネセンス化合物の誘電定数を約1500から10により近くなるように低減するために使用される。そのような例示的な実施形態では、チタン酸バリウムおよび/または二酸化チタンの2〜3の印刷コートまたは層が加えられ、各コーティングは、近似的に、チタン酸バリウムおよび二酸化チタンについて、ほぼ6ミクロンの範囲にある。
【0042】
さらに、選択された実施形態に応じて、着色剤、染料、および/またはドーパントが、任意のそのような放出層の内部に含まれることが可能である。さらに、放出層を形成するために使用されるリン光体またはリン光体カプセルは、緑または青などの特定のスペクトルにおいて放出するドーパントを含むことが可能である。それらの場合、放出層は、色ディスプレイを提供するために、RGBまたはCMYなど、任意の所与の色または選択された色について画素を画定するように印刷することが可能である。
【0043】
放出層115(および以下で議論されるあらゆる他の追加の層)を加えることに続いて、第2透過性導電層120が、上記で議論された印刷またはコーティングのプロセスにより、放出層115(および任意の追加の層)の上にわたって加えられる。第2透過性導電層120および他の例示的な実施形態の他の透過性導電層(220、320、420、および520)は、(1)所定のまたは選択された時間期間に装置の選択部分に給電するのに十分な導電率を有し、(2)可視スペクトルの部分についてなど、電磁放射の選択波長について少なくとも所定のまたは選択されたレベルの透明度または透過度を有する、任意の化合物からなることが可能である。たとえば、本発明が静的ディスプレイに使用されるとき、透過性導電層120が放出層115に給電するためにディスプレイにわたってエネルギーを提供する導電時間または導電速度は、時間変化情報の能動ディスプレイ(たとえば、コンピュータ・ディスプレイ)などの他の応用分野より比較的重要ではない。その結果、第2透過性導電層120を形成するための材料の選択肢は、装置100の選択された応用分野に応じて、異なることが可能である。
【0044】
上記で議論されたように、この透過性導電層120(および他の透過性導電層220、320、420、および520)は、従来の印刷またはコーティングのプロセスを使用して対応する実施形態の以前の層に加えられ、適切な制御が、任意の選択された位置合わせまたは位置決めのために提供される。たとえば、以下で議論される様々な例示的な実施形態では、透過性導電層が、複数の電気的に隔離された電極(個々の透明ワイヤまたはドット)を創出するために使用され、電極は、1つまたは複数の印刷サイクル中に形成することが可能であり、選択された応用分野に必要であるまたは所望される可能性があるように、対応する画素を使用して適切な画素選択を提供するために、第1導電層110の電極と比較して適切に位置合わせされるべきである。たとえば、透過性導電層120が一単位シートであることが可能である静的なディスプレイまたは記号などの他の応用分野では、そのような位置合わせの問題は比較的重要ではない。
【0045】
装置100の例示的な実施形態では、インジウム錫酸化物(ITO)および/またはアンチモン錫酸化物(ATO)が、第2透過性導電層120(および他の例示的な実施形態の他の透過性導電層220、320、420、および520)を形成するために使用される。ITOまたはATOは可視光について十分な透明性を提供するが、そのインピーダンスまたは抵抗は比較的高く(たとえば20kΩ)、対応する電極まで下方になど、装置100のこの層にわたる導電について、対応して比較的高い(すなわち遅い)時間定数を生成する。その結果、例示的な実施形態のいくつかでは、相対的により低いインピーダンスまたは抵抗を有する第3導体(第3導電層145)が、この層の全体的なインピーダンスまたは抵抗を低減するために、導電時間を短縮するために、および変化する情報に対する装置の応答性を向上させるために、この第2透過性導電層120(および他の例示的な実施形態の他の透過性導電層220、320、420、および520)に組み込まれる、または組み込まれることが可能である(たとえば図12を参照されたい)。たとえば、微細なワイヤが、第2透過性導電層120にわたる導電速度の増大を提供するために、第2透過性導電性120の対応するストリップまたはワイヤの上にわたって印刷された導電性インクを使用して形成されることが可能である。透過性導電層120(220、320、420、520)を形成するために等価に使用することが可能である他の化合物には、上述されたインジウム錫酸化物(ITO)、および当技術分野において現在既知であるまたは既知になることが可能である他の透過性導体がある。代表的な透過性導電材料は、たとえば、7162および7164ATO半透明導体など、DuPontから入手可能である。第2透過性導電層120(および他の透過性導電層220、320、420、および520)はまた、紫外線放射への暴露(uv硬化可能)など、様々な条件下において硬化可能な結合剤など、様々な結合剤と組み合わせることも可能である。
【0046】
上述されたように、動作時、電圧差が、(1)第2透過性導電層120(および/または第3導電層145)と(2)第1導電層110との間に加えられ、それにより、容量効果を創出することなどによって、エネルギーを放出層115に提供する。供給された電圧は、例示的な実施形態では交流(AC)の形態にあり、近似的にまたは実質的に400Hzから2.5kHzの周波数範囲を有し、一方、他の等価な実施形態は、直流を使用することができるとすることが可能である。供給電圧は、一般的には60ボルトを超え、より低いAC周波数ではより高くなる(100Vにより近い)可能性がある。しかし、電流の消費は、ピコアンペアの範囲にあり、特に他のタイプのディスプレイ(たとえば、能動マトリックスLCDディスプレイ)と比較するとき、全体的な電力消費は低くなる。供給電圧は、放出層115において使用されるエレクトロルミネセンス化合物のタイプに対応するべきであるが、その理由は、エレクトロルミネセンス化合物は、異なる破壊電圧を有する可能性があり、上記で特定された電圧とは異なる電圧において光を放出する可能性があるからである。放出層115に供給されたエネルギーまたは電力により、組み込まれているエレクトロルミネセンス化合物内において(衝撃的)電子運動が生じ、次いで、選択されたエレクトロルミネセンス化合物内において使用された特定のまたは選択されたドーパントの対応するバンドギャップに応じて、選択周波数の可視光を放出する(たとえば、光子として)。放出された光が対応する可視度について透過性導電層120を通過する際、装置100は、発光ディスプレイとして動作するように適合され、かつ発光ディスプレイとして動作することができる。
【0047】
第2透過性導電層120を加えることに続いて、追加のコーティングまたは層が、第3導電層に加えて、装置100に加えられることも可能である。以下で詳細に議論されるように、色層、フィルタ、および/または染料が、以前に議論された印刷プロセスなどにより、1つまたは複数の層としてあるいは複数の画素またはサブ画素として加えられることが可能である。炭酸カルシウム・コーティングが、ディスプレイの輝度を向上させるために加えられることも可能である。紫外線(uv)硬化可能シーラント・コーティングなど、他の透明または透過性の保護コーティングまたはシーラント・コーティングが、加えられることも可能である。
【0048】
図1および2にも示されたように、第3導電層145が、透過性導電層120の上の次の層の内部に組み込まれる、透過性導電層120の上の次の層の上にコーティングまたは印刷される、あるいはそうでない場合は透過性導電層120の上の次の層として提供されることが可能である。上記で議論されたように、そのような第3導電層は、透過性導電層120の内部における、かつ透過性導電層120にわたる導電速度の増大を提供するために、導電性インクを使用して製作することが可能であり、かなり低いインピーダンスを有することが可能であり、および透過性導電層120の上に微細な線として(対応する微細なワイヤを形成して)印刷されることが可能である。
【0049】
様々な本発明の実施形態において第3導電層をこのように使用することは、重要で新規である。従来の技術のELディスプレイは、一部にはアドレシング能力が欠如している構造のために、また一部には特にITOが使用されるとき、インピーダンスが高く、通常の透過性層を通る導電率が低いために、実時間情報を表示することができなかった。そのような高いインピーダンスおよび低い導電率のために、そのような透過層を通るエネルギー透過は大きな時間定数を有し、それにより、従来の技術の透過層は、エネルギーを放出層に提供し、かつ迅速に変化する画素選択および変化する情報の表示に対応するように、十分迅速に給電することができない。第3導電層145を使用することにより、従来の技術のディスプレイに付随するこの困難は克服され、本発明の他の新規な特徴および構造により、様々な本発明の実施形態は、変化する情報を実時間で表示することが可能になる。
【0050】
第2透過性導電層120および任意の第3導電層145を加えることに続いて、色層130が、放出層115から放出された光について対応する色合いを提供するために印刷またはコーティングされる。そのような色層130は、以前に議論された印刷プロセスなどにより、一単位シートにおいて、複数の画素またはサブ画素として、1つまたは複数の色染料、色蛍光染料、色フィルタからなることが可能である。
【0051】
選択された実施形態において、複数の蛍光染料が、色層(たとえば、色層130、230、330、530、630)を提供するために使用され、本発明のいくつかの重要な特徴および利点をもたらす。第1に、蛍光染料を使用することにより、より優れた知覚光出力、ならびに可能であればワットあたりのより少ない実際の光子吸収およびより高い実際の光(ルーメン)の出力が提供される。これは著しい利点であるが、その理由は、同じ入力電力について、様々な実施形態が、日中においてさえ見ることができる、従来の技術のディスプレイと比較して著しくより優れた照明を提供するからである。さらに、このより優れた輝度により、付随して、観測者によって認識される解像度の向上が可能になる。さらに、蛍光染料の使用により、光が顔料を透過することにより減法的な色合いが提供され、白色放出を維持し、潜在的に輝度を向上させるようにも作用する。
【0052】
色層130を加えることに続いて、炭酸カルシウム・コーティングなど、1つまたは複数の追加の保護層または封止層135が加えられ、続いて、紫外線(uv)硬化可能シーラント・コーティングなど、他の透明または透過性の保護コーティングまたはシーラント・コーティングが加えられる。
【0053】
引き続き図1および2を参照すると、他の装置100実施形態の変形形態も利用可能である。この代替実施形態では、マスキング(またはブラックアウト層)155が使用され、色層130の上に重なり、任意の保護層または封止層135の前に加えられる。このディスプレイ実施形態では、下にある層(基板層105、第1導電層110、誘電体層125、放出層115、任意の追加の誘電体層140、第2透過性導電層120、任意の第3導電層145、および色層130)のそれぞれは、一単位の完全なシートとして加えられ、または提供され、装置100の幅および長さのほぼ全体にわたって延びる(第1導電層110、第2透過性導電層120、および任意の第3導電層145に給電するために、余地を提供する、またはそうでない場合はアクセス点を保証するという例外を有する)。色層は、それぞれがサブ画素(または画素)を表す赤、緑、または青(「RGB」)(あるいは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(「CMYK」)など、他の色方式)を有して加えられる。装置100の変形形態のこの部分は、大量生産することが可能であり、マスキング層155を使用することによるカスタマイズ化または他の個別化が続く。
【0054】
色層130を加えることに続いて、マスキング層155は、結果として得られるディスプレイにおいて見ることができない(すなわちマスクされる)任意のサブ画素または画素の上にわたって加えられるようなパターンで、および通常の観測者によって知覚されるときに適切な色解像度を提供するように所定の組合わせにおいてマスキングが加えられる。たとえば、サイズが異なる不透明(ブラックなど)なドットが、下にある赤/緑/青のサブ画素と適切に位置決めまたは位置合わせされて、上記で議論された印刷プロセスなどにより、提供されることが可能である。このマスキング層155が加えられたことにより、上に重なる保護層または封止層135を通して、マスクされていない画素のみを見ることができる。この変形形態を使用して、プロセスの早期段階ではなく、後の製作ステージ中にカスタマイズすることが可能であるバックライト付きディスプレイが提供される。さらに、そのような色バックライト付きディスプレイはまた、通常は色RGBまたはCMYディスプレイによって提供される解像度より高い特に高い解像度を提供することも可能である。
【0055】
発光ディスプレイとして、本発明の様々な実施形態は、高度に異例な特性を有する。第1に、LCDディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、またはACTFELディスプレイを作成するために使用される技法など、高度に複雑で高価な半導体製作技法によるのではなく、複数の従来の比較的安価な印刷またはコーティングのプロセスのいずれかによって形成することが可能である。たとえば、本発明は、クリーン室、エピタキシャル・シリコン・ウエハの成長および処理、複数のマスク層、段階式フォトリソグラフィ、真空付着、スパッタリング、イオン注入、または半導体デバイスの製作に使用される他の複雑で高価な技法を必要としない。
【0056】
第2に、本発明は、紙およびリン光体など、比較的安価な材料を使用して実現し、生産コストおよび費用を大きく削減することが可能である。材料コストの削減と組み合わせて、印刷プロセスを使用する製作が容易であることにより、コンピュータからモバイル電話さらにファイナンシャル・エクスチェンジまで、そのようなディスプレイに依拠するディスプレイ技術および産業に大変革を起こすことが可能である。
【0057】
第3に、様々な実施形態は、事実上限定なくスケーラブルである。たとえば、様々な実施形態は、壁紙、広告板、またはより大きなサイズまでスケール・アップすることが可能であり、あるいはセルラ電話または腕時計のディスプレイ・サイズまでスケール・ダウンすることが可能である。
【0058】
第4に、同時に、様々な実施形態は、ほぼ平坦なフォーム・ファクタを有し、ディスプレイ全体の厚さは、選択された基板の追加の厚さを加えて、50〜55ミクロンの範囲にある。たとえば、3ミルの紙(約75ミクロンの厚さ)を使用すると、結果として得られるディスプレイの厚さは、130ミクロン程度になり、これまでで最も薄くはないにしても指定可能ディスプレイの1つを提供する。
【0059】
第5に、様々な実施形態は、広範な選択可能解像度を提供する。たとえば、上記で議論された印刷プロセスは、高密度テレビジョン(HDTV)の解像度である220dpi(インチあたりのドット)をかなり超える解像度を提供することができ、現在進行中のデバイス開発でより高い解像度を提供することが可能である。
【0060】
第6に、様々なプロトタイプで実証されているように、様々な例示的な実施形態は、高度かつ異例に頑強である。プロトタイプは、折りたたまれ、裂かれ、およびそうでない場合は酷使され、一方、依然として有意な(すべてではないにしても)機能を保持した。
本発明の様々な実施形態の多くの他の有意な利点および特徴が、当業者には明らかになるであろう。
【0061】
図3は、本発明の教示による第2の例示的な装置実施形態300の透視図である。図4は、図3のB−B’平面を通る、本発明の教示による第2の例示的な装置実施形態200の断面図である。図5は、図3のC−C’平面を通る、本発明の教示による第2の例示的な装置実施形態200の断面図である。図6は、本発明の教示による第2の例示的な装置実施形態200の例示的な放出領域(または画素)の透視図である。以下でさらに詳細に議論されるように、例示的な装置200は、静的情報または時間変化情報を表示するために、個々にアドレス指定可能な発光画素を有して、動的ディスプレイとして機能するように適合され、かつ動的ディスプレイとして機能することができる。
【0062】
図3〜6を参照すると、装置200は、第1導電層210、第2透過性導電層220、および第3導電層245について異なる構造を含む。第1導電層210、第2透過性導電層220、および第3導電層245は、以前に議論されたそれぞれの相当物(第1導電層110、第2透過性導電層120、および第3導電層145)と同じ材料で形成することが可能である。また、装置200の残りの層、すなわち基板層205、誘電体層225および240、放出層215、色層230および任意のマスキング層(別々には図示せず)、ならびにコーティング層235は、以前に議論されたそれぞれの相当物(基板105、誘電体層125および140、放出層115、色層130、ならびにコーティング層135)と同じ材料で形成することが可能であり、同じ構成を有することが可能であり、そうでない場合は同一とすることが可能である。
【0063】
図3〜6に示されたように、第1導電層210は、ストリップまたはワイヤの形態においてなど、第1の複数の電気的に隔離された(または絶縁された)電極として形成され、B−B’平面に平行など、すべて第1方向に延びて、間隔をおいて配置することも可能である(たとえば、「行」を形成する)。第2透過性導電層220も、透過性のストリップまたはワイヤの形態においてなど、第2の複数の電気的に隔離された(または絶縁された)電極として形成され、平面B−B’に垂直など(または、図示されていないが、装置200について選択された解像度レベルを提供するのに十分な第1方向に対して任意の角度において)、第1方向とは異なる第2方向にすべて延びて間隔をおいて配置することも可能である(たとえば、「列」を形成する)。第3導電層245も、第2透過性導電層220の内部に埋め込まれたまたは組み込まれた複数のストリップまたはワイヤとして形成され、第2透過性導電層220を通る導電時間を短縮するために使用される(第2導電層の内部に配置された例示的な第3導電層が、図10を参照して以下で議論される)。
【0064】
図6に示されたように、電圧差が第1導電層210からの第1の複数の電極の第1電極、および第2透過性導電層220からの第2の複数の電極の第2電極に印加されるとき、放出層215内の対応する領域が給電されて光を放出し、画素250を形成する。そのような選択画素は、LCDディスプレイおよび半導体メモリの分野において既知の行および列のアドレス指定などにより、対応する第1電極および第2電極を選択することによって個々にかつ一意にアドレス指定可能である。より具体的には、対応する電位を印加することによる行としての第1電極および列としての第2電極の選択は、図6に示されたように、第1電極および第2電極の近似的または実質的に交点において放出層215の領域に給電し、画素レベルにおいてアドレス指定能力を提供する。色層を追加することにより、そのような交点は、任意の選択された色の組合わせを創出して、サブ画素レベルにおいてアドレス指定を提供するように、他のアドレス指定画素と組み合わせることが可能である特定の色(たとえば、赤、緑、または青)に対応することが可能である。
【0065】
当業者には、行および列画素/サブ画素アドレス指定に加えて、またはその代わりに、追加のアドレス指定方法も利用可能であり、本発明の範囲内にあることが明らかになるであろう。たとえば、別々には示されていないが、本発明の様々な実施形態は、ラスタ走査またはアドレス指定の形態またはバージョンを提供するように構成することが可能である。
【0066】
さらに、エレクトロニクスおよび印刷の分野の当業者にはまた、本発明の実施形態のいずれかの様々な第1導電層、第2導電層、および/または第3導電層、ならびに様々な誘電体層は、正確に位置決めおよび位置合わせされて、すべての3つの空間次元において事実上無限のパターンで加えるまたは印刷することが可能であることも明らかになるであろう。たとえば、図11を参照して以下で議論されるように、様々な導電層は、個々の画素およびサブ画素のアドレス指定について追加の方法を提供する目的で、第1導電層と同じ層から第2導電層または第3導電層にアクセスおよび給電するために、深さまたは「z」方向の電子「バイア」の性質で、他の層の内部に加えることが可能である。
【0067】
図7は、本発明の教示による第3の例示的な装置実施形態300の透視図である。図8は、図7のD−D’平面を通る、本発明の教示による第3の例示的な装置実施形態300の断面図である。図9は、本発明の教示による第3の例示的な装置実施形態300の放出領域の透視図である。
【0068】
図7〜9を参照すると、装置300は、第1導電層310について異なる構造を含み、第3導電層を含まない。第1導電層310および第2導電層320は、以前に議論されたそれぞれの相当物(第1導電層110、210、および第2導電層120、220)と同じ材料で形成することが可能である。また、装置300の残りの層、すなわち基板層305、誘電体層325および340、放出層315、色層330、ならびにコーティング層335は、それぞれの相当物(基板105、205、誘電体層125、225、140、240、放出層115、215、色層130、230、およびコーティング層135、235)と同じ材料で形成することが可能であり、同じ構成を有することが可能であり、およびそうでない場合は同一とすることが可能である。
【0069】
図7および8を参照すると、第1導電層310も、間隔をおいて配置することも可能であるストリップまたはワイヤの形態においてなど、複数の電気的に隔離された(または絶縁された)電極として形成される。直線の平行な電極として示されているが、電極は、隣接する電極が互いに電気的に隔離されるとすれば、正弦波など、多様な形状および構成を有することが可能であることを理解されたい。導電層310の電極は、第1導体または電極310Aおよび第2導体または電極310Bの2つのグループに分割される。グループの一方(310Aまたは310B)は、第2透過性層320に電気的に結合される。プロトタイプは、電極の1セット(310Aまたは310B(排他的理論和))が第2透過性層320に電気的に結合された状態で、電圧差が第1電極310Aと第2電極310Bの間、または第1電極310Aおよび第2電極310Bの両端に印加されるとき、放出層315は給電され、図9に電場(破)線を使用して示された光を放出することを実証した。放出された光が随意選択の色層330および随意選択の保護層335を通過する際、装置300は、発光ディスプレイとして動作するように適合され、かつ発光ディスプレイとして動作することができる。
【0070】
図10は、本発明の教示による様々な例示的な実施形態の第2透過性導体(導電層)420内に配置された第3導体(導電層)445の例示的な実施形態の上面図である。図示されたように、上記で議論されたような導電性インクを使用して印刷することも可能である第3導電層445は、特定の(電気的に隔離された)第2透過性導電層420の長さにわたって、任意の特定の領域において2つの導電性経路を提供する。ギャップ(開放回路450)が導電性経路の一方において生じる場合、電流が第2経路を通って流れ、頑強性を向上させる冗長性を提供することができる。
【0071】
図11は、本発明の教示による第4の例示的な装置実施形態500の透視図である。図12は、図11のE−E’平面を通る、本発明の教示による第4の例示的な装置実施形態500の断面図である。図11および12を参照すると、装置500は、以前に議論された層の多く、すなわち基板層505、誘電体層525および540、放出層515、色層530、ならびにコーティング層535を含み、以前に議論されたそれぞれの相当物(基板105、205、305、誘電体層125、140、225、240、325、340、放出層115、215、315、色層130、230、330、およびコーティング層135、235、335)と同じ材料で形成することが可能であり、同じ構成を有することが可能であり、およびそうでない場合は同一とすることが可能である。さらに、第1導電層510Aおよび510B、第2導電層520、ならびに第3導電層545は、それぞれの相当物(第1導電層110、210、310A、310B、第2導電層120、220、320、420、および第3導電層145、245、345、445)について以前に議論された同じ材料で形成することが可能である。装置500はまた、第1導電層510が、互いに電気的に隔離されている電極510Aの第1群および電極510Bの第2群からなる限り、300とも同様である。
【0072】
引き続き図11および12を参照すると、装置500は、第2導電層520および第3導電層545が、小さい領域(または画素)520Aに形成されることを提供し、領域520Aは、連続または隣接することが可能であり、あるいは互いに電気的に隔離または絶縁されることが可能である(その層に含まれている追加の誘電体材料を通ることなどにより)。第2導電層520および第3導電層545の異なる領域520Aが、「バイア」接続585により、電極510Bの第2グループを経て接続されて示されているように、第1導電層510の電極の2つのグループの一方に結合される。これらのバイア接続585は、たとえば、導電性インクの対応する層を印刷することにより介在層(525、515、540)を経て構築することが可能であり、あるいは他の製作技法が、これらの介在層の内部において、電気的に連続する導体を形成するようにスタック化またはそうでない場合は他の垂直構成を提供する。この装置500構成により、第1導電層510のレベルにおいて作成された電気接続による、領域または画素に基づく第2導電層520および第3導電層545の選択的給電が可能になる。
【0073】
図13は、本発明の教示による第5の例示的な装置600実施形態の透視図である。図14は、図13のF−F’平面を通る、本発明の教示による第5の例示的な装置600実施形態の断面図である。図15は、図13のG−G’平面を通る、本発明の教示による第5の例示的な装置600実施形態の断面図である。
【0074】
図13〜15を参照すると、装置600は、装置200と高度に同様であるが、第1誘電体層625の上および放出層615の下または内部に印刷またはコーティングされた複数の反射要素または反射境界面(または表面)690の追加の特徴を有する。選択された実施形態では、各反射境界面または要素690は、単一の画素または複数の画素に対応し、複数の非常に小さいミラーとして有効に作用する。その結果、より一般的には、各反射鏡界面または要素は、互いに潜在的に電気的に隔離され、かつ様々な第1導電層610、第2導電層620、および第3導電層645から電気的に隔離される。装置600は、以前に議論された層の多く、すなわち基板層605、第1導電層610、誘電体層625および640、放出層615、第2導電層620、第3導電層645、色層630、ならびにコーティング層635を含み、これらは、以前に議論されたそれぞれの相当物(基板105、205、305、505、誘電体層125、140、225、240、325、340、525、540、放出層115、215、315、515、色層130、230、330、530、およびコーティング層135、235、335、535)と同じ材料で形成することが可能であり、同じ構成を有することが可能であり、およびそうでない場合は同一とすることが可能である。さらに、第1導電層610、第2導電層620、および第3導電層645は、それぞれの相当物(第1導電層110、210、310A、310B、510、第2導電層120、220、320、420、520、第3導電層145、245、345、445、545)について以前に議論された同じ材料で形成することが可能である。
【0075】
複数の反射要素または境界面690は、高度に反射性のインクまたは他の高度に反射性の材料を使用して、追加の第4金属層によって形成することが可能である。たとえば、選択された実施形態では、銀フレークを有するインク(すなわち、フレーク・インク)が、装置600を作成し、反射表面または要素690を提供するために使用された。他の実施形態では、複数の反射要素または境界面690は、複数の反射要素または境界面690と放出層615との間の境界面において有意な反射を提供するように、適切な屈折率を有する任意の材料を使用して製作することが可能である。
【0076】
複数の反射要素690は、本発明の2つの新規な特徴を提供する。第1に、画素がオン状態にあり、光を放出しているとき、対応する反射境界面690は、装置600から出力される光を著しく増大させ、ミラーのように作用し、ディスプレイの輝度を向上させる。第2に、画素がオフ状態にあり、光を放出していないとき、対応する反射鏡界面690は、暗い領域を提供し、コントラストの増大を提供する。反射境界面690を追加することにより、他の層の機能を損なわないことに留意されたい;たとえば、反射境界面690は、誘電体層625で放出層620の下方境界における電荷累積を妨害しない。
【0077】
図16は、本発明の教示による例示的なシステム実施形態700のブロック図である。システム700は、本発明の様々な例示的な放出ディスプレイ実施形態(100、200、300、400、500)のいずれかとすることが可能である放出ディスプレイ705を含む。様々な第1導電層および第2導電層は、線またはコネクタ710(バスの形態にあることが可能である)により、制御論理ブロック720に結合するために、およびDC電源またはAC電源(家庭用電力または建物用電力など)とすることが可能である電源750に結合するために、制御バス715に結合される。制御論理は、プロセッサ725、メモリ730、および入力/出力(I/O)インタフェース735を含む。
【0078】
メモリ730は、選択された実施形態に応じて、非限定的にRAM、FLASH、DRAM、SRAM、MRAM、FeRAM、ROM、EPROM、またはEEPROMを含めて、フロッピ・ディスク、CDROM、CD−RW、メモリ集積回路(「IC」)、または集積回路のメモリ部分(プロセッサIC内の常駐メモリなど)などの磁気ハード・ドライブ、光ドライブ、他の機械可読記憶またはメモリ媒体、あるいは既知であるまたは既知になるあらゆる他のタイプのメモリ、記憶媒体、またはデータ記憶装置もしくは回路など、あらゆるデータ記憶媒体、メモリ・デバイス、または他の記憶デバイスを含めて、任意の数の形態で実現することが可能である。
【0079】
I/Oインタフェース735は当技術分野において、既知のように実施することが可能であり、または既知になることが可能であり、インピーダンス整合能力、低電圧プロセッサがより高い電圧制御バス715とインタフェースするための電圧変換、およびプロセッサ725からのシグナリングに応答して様々な線またはコネクタ710をターン・オンまたはターン・オフする様々な切替え機構(たとえば、トランジスタ)を含むことが可能である。システム700は、プロセッサ725など、1つまたは複数のプロセッサをさらに備える。プロセッサという用語が本明細書において使用される際、これらの実施態様は、単一の集積回路(「IC」)の使用を含むことが可能であり、または、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、カスタムIC、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(「FPGA」)、適合型計算IC、関連するメモリ(RAMおよびROMなど)、ならびに他のICおよび構成要素など、共に接続、構成、またはグループ化された複数の集積回路または他の構成要素の使用を含むことが可能である。その結果、本明細書において使用される際、プロセッサという用語は、マイクロプロセッサ・メモリまたは追加のRAM、DRAM、SRAM、MRAM、ROM、EPROM、またはEEPROMなどの関連するメモリを有する、単一のIC、あるいはカスタムIC、ASIC、プロセッサ、マイクロプロセッサ、制御装置、FPGA、適合型計算IC、または以下で議論される機能を実施する集積回路のある他のグループの構成を等価に意味し、かつそれらを含むことを理解されたい。関連するメモリを有するプロセッサ(プロセッサ725など)が、どのような情報が表示されているかに対して対応して制御するために、例示的な実施形態の第1導電層、第2導電層、および第3導電層の給電(加えられた電圧)を制御するように構成することが可能である(プログラミング、FPGA相互接続、またはハードワイヤリングを介して)。たとえば、静的表示情報または時間変化ディスプレイ情報が、プロセッサが動作している(すなわち給電されて機能している)とき、その後の実行のための1セットのプログラム命令(あるいは等価な構成または他のプログラム)として、関連するメモリ(および/またはメモリ730)ならびに他の等価な構成要素を有するプロセッサにおいて、プログラムされて記憶される、構成される、および/またはハードワイヤリングされることが可能である。
【0080】
図16に示された制御論理720に加えて、当業者なら、本発明の範囲内にある、当技術分野において既知の制御回路の無数の等価な構成、レイアウト、種類、およびタイプが存在することを認識するであろう。
図17は、本発明の教示による印刷可能放出ディスプレイを製作する例示的な方法実施形態のフロー・チャートである。様々な例および図示された変形形態も、以下で議論される。開始工程800で開始して、コーティングされたファイバ紙、プラスチックなど、基板が選択される。次に工程805において、第1導電層が、第1選択パターンで基板の上に印刷される。平行電極、電極のグループ、バイアを有する電極など、様々なパターンが上述されている。第1導電層を印刷する工程805は、一般的には、以下の化合物の1つまたは複数を基板の上に印刷することからさらになる:銀導電性インク、銅導電性インク、金導電性インク、アルミニウム導電性インク、錫導電性インク、炭素導電性インクなど。例に示されたように、この工程805はまた、導電性容積を増大させるように繰り返すことも可能である。次に、工程810において、第1誘電体層が、第1導電層の上にわたって印刷またはコーティングされ、続いて工程815において放出層が第1誘電体層の上にわたって印刷またはコーティングされ(反射境界面を印刷することを含むことも可能である)、これにさらに工程820において放出層の上にわたって第2誘電体層を印刷することが続く。これらの様々な層はまた、複数回加えることにより構築することも可能である(たとえば、印刷サイクル)。第1誘電体層および第2誘電体層は、通常、チタン酸バリウム、二酸化チタン、または他の同様の混合物もしくは化合物など、以前に議論された誘電体化合物の1つまたは複数からなる。放出層は、通常、上述された放出化合物のいずれかを備える。
【0081】
選択された様々なパターンに応じて、第2導電層および第3導電層が必要である、または必要ではないことが可能である。第2導電層が工程825において必要であるまたは所望されるとき、方法は、工程830に進み、第2導電層は、第2誘電体層の上にわたって第2選択パターンで印刷される。そのような第2導電層は、通常、ATO、ITO、または他の適切な化合物もしくは混合物を備える。第2導電層が工程825において必要ではないまたは所望されないとき、方法は、工程845に進む。第3導電層が工程835において必要であるまたは所望されるとき、方法は、工程840に進み、第3導電層は、第2導電層の上にわたって第3選択パターンで印刷される。第3導電層を印刷するこの工程は、通常、少なくとも2つの冗長導電性経路を有する第3選択パターンで導電性インクを印刷することを備える。第3導電層が工程835において必要ではないまたは所望されないとき、方法は、工程845に進む。
【0082】
放出ディスプレイのタイプに応じて、色層が、工程825、835、または840に続いて、必要であるまたは必要ではない可能性がある。色層が工程845において必要であるまたは所望されるとき、方法は、工程850に進み、色層が、第2導電層または第3導電層の上にわたって印刷され、色層は、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を備える。色層が工程845において必要ではないまたは所望されないとき、方法は、工程855に進む。工程850または845に続いて、方法は、バックライト付きディスプレイなどについて、マスキング層が必要であるまたは所望されるかを判定し、工程855、そうである場合、マスキング層が、色層の上にわたって第4選択パターンで印刷され、マスキング層は、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備える、工程860。マスキング層が、工程855において必要ではないまたは所望されないとき、およびまた工程860に続いて、方法は、工程865に進み、光沢層(炭酸カルシウムなど)および/または保護層もしくは封止層を先行層の上にわたって印刷し、方法は終了して、工程870に戻ることが可能である。
【0083】
上述されたこの方法論は、図18に示された第6の例示的な装置の議論に続いて、本発明と一貫する以下の2つの例によって示すことが可能である。上述されたように、本発明は、その応用分野について、例において以下で記述される構築の詳細および構成要素の配置に限定されるものではないことを理解されたい。
【0084】
図18は、本発明の教示による第6の例示的な装置900実施形態の断面図であり、例示的な封止層または保護層(135)およびマスク層(155)の使用法を示す。そのような封止は、より高い性能を提供し、湿った空気または他の周囲条件からなど、装置900を水の吸収から保護する。さらに、マスキングは、第1導電層110の上にわたる被覆を提供し、より良好な外見を提供する。様々な層は、たとえばディスプレイまたは記号を提供するためなど、多様なパターンにおいて提供することが可能である。例示的な実施形態では、装置900は、個々にまたはまとめて照明することが可能である複数の会社ロゴの1つまたは複数のポスタ・サイズのディスプレイを提供する。基板105、封止層または保護層135、マスク層155、第1導電層110、誘電体層125、放出層115、第2透過性導電層120、第3導電層145、および色層130を使用して示されているが、他の実施形態の対応する層のいずれかが等価に使用されることも可能であることが理解されるであろう。
【0085】
例示的な実施形態では、基板105はまた、様々な層の処理または印刷中に過剰な水を取り去り、かつサイズの変化または他の収縮を避けるために、事前に加熱する、またはそうでない場合は乾燥することも可能である。図18に示されたように、封止層135が、装置の最上部層に加えて、装置900の基板105の上部905および縁(または側面)910に加えられ、いくつかは、様々な導電層110、120、145の電気リードと接触するために暴露され、装置の活動層の封止を提供する。追加の封止層または保護層135はまた、第1導電層110の亀裂を低減するのを助長する。第1導電層110は、複数の導体を作成するパターンで加えられ、導体の1つまたは複数は、第2透過性導電層120および/または第3導電層145への電気接触を提供するために使用することも可能である。例示的な実施形態では、第1導電層110の導体の1つはまた、第2透過性導電層120へのより容易な電気接続を提供するために、ハローまたは周囲パターン、およびハローから周方向に延びる格子パターンの2つのパターンでまず加えられる。さらに、導体のサイズおよび間隔は、断絶したまたは途切れた導電線を使用することなどによって、層の抵抗を調節するように決定することが可能である。
【0086】
1つまたは複数の誘電体層125、マスク層155、封止層または保護層135、第2透過性導電層120および/または第3導電層145が、図示されたように加えられる。例示的な実施形態では、マスク層155は、第1導電層110のマスキングおよび可能であれば絶縁を提供する白色ビニルおよび/またはグレイ・ラッカとすることが可能であり、たとえば断続的に覆うように40%のドット・パーセンテージで印刷することが可能である。封止層135は、クリア・ラッカである。様々な封止層または保護層135およびマスク層155はまた、装置900の表面を平らにする、または一様にするようにも作用する。放出層115が、封止層または保護層135と共に加えられる。第2透過性導電層120および第3導電層145が、放出層115の上にわたって加えられ、追加の封止層または保護層135およびマスク層155(白色ビニルなど)が、図示されたように残りの領域に加えられる。他の封止層135が加えられ、色層130が続くことが可能であり、またはその反対である。これらの加えることに続いて、封止層135はまた、装置900の側面または縁にも加えられる。
【0087】
以下の例では、各層が加えられる際、その層は、一般的には、温度、周囲(相対)湿度、および任意の選択溶媒の揮発性に応じて、乾燥または硬化するのに十分な時間を与えられる。たとえば、様々な層は、周囲環境で乾燥することが可能である(40〜50%の相対湿度で約華氏72度(F))。様々なディスプレイの例(以下の例2)が、150度Fで乾燥され、誘電体層の乾燥時間は近似的または実質的に4時間であり、他の層の乾燥時間は近似的または実質的に1時間であった。様々な記号の例(例1)は、かなりより短い所要時間(たとえば30秒)でより高温(たとえば220度F)において近似的または実質的に乾燥することが可能である。したがって、広範な適切な乾燥時間および所用時間が、当業者によって経験的に決定されることが可能であり、すべてのそのような変形形態が本発明の範囲内にあることが理解されるであろう。
【0088】
2つの他の技法も、以下の例に組み込まれている。上述されたように、選択された実施形態に応じた層間の適切な位置合わせ(位置決め)が重要である可能性がある。その結果、導電材料(インク)の複数の層が、導電容積を増大させるために加えられるとき、各その後の層は、位置決めエラーの可能性を低減するために、直前の導電層よりわずかに小さく(チョークされて)作成される(導電材料は、元の導電トレースの境界を超えて印刷される)。
【0089】
第2に、乾燥により収縮が生じる可能性があるので、基板および任意の追加層または介在層は、再度湿気を与えることが可能であり、これにより、基板および任意の追加層、次の層を加える前に、そのまたはそれらのほぼ元のサイズに再度膨潤することが可能になる。以下で議論される例では、そのような再度湿気を与えることは、導電性インクが硬化した後、材料のあらゆるその後の膨潤を回避するために、導電層を加える最中に使用される(開放回路を潜在的にもたらすことがある)。
【0090】
例1、記号:連続ロールまたはシート基板を使用して、表面完成コーティングが、基板の表面を滑らかにするために加えられる(微細なまたは詳細なレベル上において)。導電性インクが、オフセット印刷によって、基板の「ライブ」領域(すなわち、照明される領域)上にパターニングされ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。導電性インクを複数回加えることが、位置合わせ(低減またはチョークされたパターニング)および上記で議論された再度湿気を加えることを使用して適用される。1つまたは複数の誘電体層が、パターニングされたコーティングとして、照明される領域の上に加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。ポリマー反射(またはミラー)層が加えられ、紫外線暴露により硬化し、複数の反射要素または反射境界面を提供する。放出リン光体が、1つまたは複数のパターニング・コーティングとして、照明される領域の上に加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。クリアなATOコーティングが、パターニング・コーティングとして、照明される領域の上に加えられ、たとえば短時間の穏やかな加熱によって、上記で議論されたように乾燥または硬化することが可能である。次いで、蛍光RGBまたは特別な色が、照明される適切な領域に加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。CMYK着色剤が、サインの残り(照明されない)領域を形成するために、ハーフトーン・プロセスにより、またはスポット色として印刷される。ポリマー・シーラントが、コーティングを介して加えられ、紫外線暴露により硬化する。
【0091】
例2、ディスプレイ:やはり連続ロールまたはシート基板を使用して、表面完成コーティングが、基板の表面を滑らかにするために加えられる(微細なまたは詳細なレベル上において)。導電性インクが、フレキソグラフィック印刷を使用してこの基板表面の上に行(または列)としてパターニングされ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。導電性インクを複数回加えることが、位置合わせ(低減またはチョークされたパターニング)および上記で議論された再度湿気を加えることを使用して適用される。1つまたは複数の誘電体層が、能動ディスプレイの領域によって境界を画定されたコーティングとして加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。ポリマー反射(またはミラー)層が加えられ、紫外線暴露により硬化し、複数の反射要素または反射境界面を提供する。放出リン光体が、誘電体層の能動ディスプレイの領域(すなわち、誘電体層の境界内にあるチョークされたまたはわずかに低減された領域)によって境界を(それよりわずかに小さく)画定された1つまたは複数のコーティングとして加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。導電性インクが、フレキソグラフィック印刷を使用してこの基板表面の上に列(または行)としてパターニングされ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。再度湿気を加えることに続いて、各導電性インク・トレースが、最大のまたは十分な縁の長さを実質的に可能にするために、図10に関して上述されたような複数のアパーチャまたは湾曲部を有してパターニングされる。クリアなATO導体が、フレキソグラフィック印刷を使用して加えられ、導電性インク・トレースの上にわたって列(または行)としてパターニングされ、各列(または行)の内部においてやはりチョークされ、たとえば短時間の穏やかな加熱によって、上記で議論されたように乾燥または硬化することが可能である。次いで、蛍光RGB色が、色3重構造として上部導電性インクと底部導電性インク(画素またはサブ画素)の各交点において加えられ、上記で議論されたように乾燥することが可能である。ポリマー・シーラントが、コーティングを介して加えられ、紫外線暴露により硬化する。
【0092】
本発明の多くの利点が、容易に明らかである。発光ディスプレイとして、本発明の様々な実施形態は、LCDディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、またはACTFELディスプレイを作成するために使用されるものなど、高度に複雑で高価な半導体製作技法ではなく、複数の従来の比較的安価な印刷またはコーティングのプロセスを使用して製作することが可能である。本発明の様々な実施形態は、紙およびリン光体などの比較的安価な材料を使用して実現し、生産コストおよび費用を著しく削減することが可能である。
【0093】
様々な実施形態は、平坦なフォーム・ファクタを有し、実質的に限定せずにスケーラブルであり、高度に頑強である。たとえば、様々な実施形態は、壁紙、広告板、またはより大きいサイズのフォーム・ファクタを有するようにスケール・アップすることが可能であり、あるいはセルラ電話または腕時計のディスプレイのサイズにスケール・ダウンすることが可能である。様々な実施形態はまた、広範な選択可能解像度をも提供する。
【0094】
以上から、本発明の新規な概念の精神および範囲から逸脱せずに、多くの変形および修正が実施されることが可能であることがわかるであろう。本明細書において示された特定の方法および装置に関して限定のないことが意図される、または推測されるべきであることを理解されたい。当然、添付の特許請求の範囲によって、特許請求の範囲内に入るようなすべての修正が網羅されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の教示による、第1の例示的な装置実施形態100の透視図である。
【図2】本発明の教示による、第1の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図3】本発明の教示による、第2の例示的な装置実施形態の透視図である。
【図4】本発明の教示による、第2の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図5】本発明の教示による、第2の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図6】本発明の教示による、第2の例示的な装置実施形態の放出領域(または画素)の透視図である。
【図7】本発明の教示による、第3の例示的な装置実施形態の透視図である。
【図8】本発明の教示による、第3の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図9】本発明の教示による、第3の例示的な装置実施形態の放出領域の透視図である。
【図10】本発明の教示による、様々な例示的な実施形態の第2の透過性導体の内部に配置された第3導体の上面図である。
【図11】本発明の教示による、第4の例示的な装置実施形態の透視図である。
【図12】本発明の教示による、第4の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図13】本発明の教示による、第5の例示的な装置実施形態の透視図である。
【図14】本発明の教示による、第5の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図15】本発明の教示による、第5の例示的な装置実施形態の断面図である。
【図16】本発明の教示による、例示的なシステム実施形態のブロック図である。
【図17A】本発明の教示による、例示的な方法実施形態のフロー・チャートである。
【図17B】本発明の教示による、例示的な方法実施形態のフロー・チャートである。
【図18】本発明の教示による、第6の例示的な装置実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に結合された第1の複数の導体と、
前記第1の複数の導体に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された、可視光を透過するように少なくとも部分的に適合される第2の複数の導体とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項2】
前記第1の複数の導体の第1導体および前記第2の複数の導体の第2導体が給電されるとき、前記放出ディスプレイが、前記放出層から前記第2の複数の導体を経て可視光を放出するように適合される、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項3】
前記第1の複数の導体が、第1方向においてほぼ平行であり、前記第2の複数の導体が、第2方向においてほぼ平行であり、前記第2方向が前記第1方向とは異なる、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項4】
前記第1の複数の導体および前記第2の複数の導体が、ほぼ垂直の方向に互いに配置され、前記第1の複数の導体の第1導体と前記第2の複数の導体の第2導体とのほぼ間の領域が、前記放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項5】
前記放出ディスプレイの前記画素またはサブ画素が、前記第1の複数の導体の第1導体を選択し、かつ前記第2の複数の導体の第2導体を選択することによって選択的にアドレス指定可能である、請求項4に記載の放出ディスプレイ。
【請求項6】
前記選択が、電圧の印加であり、前記放出ディスプレイの前記アドレス指定された画素またはサブ画素が、前記電圧を印加される際に光を放出する、請求項5に記載の放出ディスプレイ。
【請求項7】
前記第2の複数の導体に対応して結合された第3の複数の導体をさらに備え、前記第3の複数の導体が、前記第2の複数の導体より相対的に低いインピーダンスを有する、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項8】
前記第3の複数の導体の各導体が、少なくとも2つの冗長導電性経路を備え、かつ導電性インクから形成される、請求項7に記載の放出ディスプレイ。
【請求項9】
前記第2導電層に結合された色層であって、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を有する色層をさらに備える、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項10】
前記色層に結合されたマスキング層であって、前記複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えるマスキング層をさらに備える、請求項9に記載の放出ディスプレイ。
【請求項11】
前記第1の複数の導体が、前記基板の上に印刷することによって形成され、前記第1誘電体層が、前記第1の複数の導体の上に印刷することによって形成され、前記放出層が、前記第1誘電体層の上にわたって印刷することによって形成され、前記第2の複数の導体が、前記放出層および任意の介在層の上にわたって印刷することによって形成される、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項12】
前記基板が、以下の、任意の選択形態の紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、紙または木に基づく製品;任意の選択形態のポリマー材料またはプラスチック材料;任意の選択形態の天然ならびに合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然繊維および合成繊維;任意の選択形態のガラス、セラミック、ならびに他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;任意の絶縁体;任意の半導体の1つまたは複数である、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項13】
前記放出層が、前記第2の複数の導体に結合された第2誘電体層をさらに備える、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項14】
前記第1の複数の導体が、前記基板上に印刷された導電性インクから形成される、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項15】
前記第1の複数の導体が、前記基板上に印刷またはコーティングされた以下の化合物:銀導電性インク、銅導電性インク、金導電性インク、アルミニウム導電性インク、錫導電性インク、または炭素導電性インクの1つまたは複数から形成される、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項16】
前記放出層がリン光体を備える、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項17】
前記第2の複数の導体が、アンチモン錫酸化物またはインジウム錫酸化物を備える、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項18】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦であり、かつ2ミリメートル未満の深さを有する、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項19】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦な形態を有し、かつ0.5センチメートル未満の深さを有する、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項20】
前記放出ディスプレイが、1平方メートルを超えるディスプレイ領域および3ミリメートル未満の深さを提供する幅および長さを有する、請求項1に記載の放出ディスプレイ。
【請求項21】
基板と、
前記基板に結合された第1導電層と、
前記第1導電層に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された第2誘電体層と、
前記第2誘電体層に結合された第2透過性導電層と、
前記第2透過性導電層に結合された、前記第2透過性導電層より相対的に低いインピーダンスを有する第3導電層とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項22】
各層が印刷によって形成される、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項23】
前記第3導電層が導電性インクから形成され、かつ少なくとも2つの冗長導電性経路を備える、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項24】
前記第1導電層が、第1方向においてほぼ平行に配置された第1の複数の導体を備え、前記第2透過性導電層および前記第3導電層が、第2方向においてほぼ平行に配置された第2の複数の導体を備え、前記第2方向が前記第1方向とは異なる、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項25】
前記第1導電層が第1の複数の導体を備え、前記第2透過性導電層および前記第3導電層が第2の複数の導体を備え、前記第1の複数の導体および前記第2の複数の導体が、ほぼ垂直の方向に互いに配置され、前記第1の複数の導体の第1導体と前記第2の複数の導体の第2導体とのほぼ間の領域が、前記放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項26】
前記第3導電層から形成された前記第2の複数の導体の各導体が、少なくとも2つの冗長導電性経路を備え、かつ導電性インクから形成される、請求項25に記載の放出ディスプレイ。
【請求項27】
前記放出ディスプレイの前記画素またはサブ画素が、前記第1の複数の導体の前記第1導体を選択し、かつ前記第2の複数の導体の前記第2導体を選択することによって選択的にアドレス指定可能である、請求項25に記載の放出ディスプレイ。
【請求項28】
前記選択が、電圧の印加であり、前記放出ディスプレイの前記アドレス指定された画素またはサブ画素が、前記電圧を印加される際に光を放出する、請求項27に記載の放出ディスプレイ。
【請求項29】
前記基板が、以下の、任意の選択形態の紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、紙または木に基づく製品;任意の選択形態のポリマー材料またはプラスチック材料;任意の選択形態の天然ならびに合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然繊維および合成繊維;任意の選択形態のガラス、セラミック、ならびに他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;任意の絶縁体;任意の半導体の1つまたは複数である、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項30】
前記第1導電層および前記第2透過性導電層または前記第3導電層のどちらかが給電されるとき、前記放出ディスプレイが、前記放出層から前記第2透過性導電層を経て可視光を放出するように適合される、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項31】
前記第2透過性導電層および前記第3導電層に結合された色層であって、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を備える色層と、
封止層とをさらに備える、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項32】
前記複数の層が、
前記色層と前記封止層の間のマスキング層であって、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えるマスキング層をさらに備える、請求項31に記載の放出ディスプレイ。
【請求項33】
前記第1導電層が、導電性インクから形成される、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項34】
前記第1導電層が、前記基板上に印刷またはコーティングされた以下の化合物:銀導電性インク、銅導電性インク、金導電性インク、アルミニウム導電性インク、錫導電性インク、または炭素導電性インクの1つまたは複数から形成される、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項35】
前記放出層が、リン光体を備える、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項36】
前記第2導電層が、アンチモン錫酸化物またはインジウム錫酸化物を備える、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項37】
前記第1導電層が、第1の複数の導体および第2の複数の導体を備え、第2の複数の電極が、第1の複数の電極から電気的に隔離され、前記第2の複数の電極が、前記第2導電層に電気的に結合される、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項38】
前記第1の複数の電極および前記第2の複数の電極が給電されるとき、前記放出ディスプレイが、前記放出層から可視光を放出するように適合される、請求項37に記載の放出ディスプレイ。
【請求項39】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦で、かつ2ミリメートル未満の深さを有する、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項40】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦なフォーム・ファクタおよび0.5センチメートル未満の深さを有する、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項41】
前記放出ディスプレイが、1平方メートルを超えるディスプレイ領域および3ミリメートル未満の深さを提供する幅および長さを有する、請求項21に記載の放出ディスプレイ。
【請求項42】
基板と、
前記基板に結合された第1導電層であって、前記第1導電層が第1の複数の電極および第2の複数の電極を備え、前記第2の複数の電極が、前記第1の複数の電極から電気的に隔離される、第1導電層と、
前記第1導電層に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された第2誘電体層と、
前記第2誘電体層に結合された第2透過性導電層とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項43】
前記第2透過性導電層が、前記第2の複数の電極にさらに結合される、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項44】
前記結合が、電気バイア接続である、請求項43に記載の放出ディスプレイ。
【請求項45】
前記結合が、隣接による、請求項43に記載の放出ディスプレイ。
【請求項46】
前記第1の複数の電極、前記第2の複数の電極、および前記第2透過性導電層が給電されるとき、前記放出ディスプレイが、前記放出層から光を放出するように適合される、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項47】
各層が、印刷によって形成される、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項48】
前記基板が、以下の、任意の選択形態の紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、紙または木に基づく製品;任意の選択形態のプラスチック材料;任意の選択形態の天然ならびに合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然繊維および合成繊維;任意の選択形態のガラス、セラミック、ならびに他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;任意の絶縁体;任意の半導体の1つまたは複数である、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項49】
前記第1導電層が、前記基板上に印刷またはコーティングされた以下の化合物:銀導電性インク、銅導電性インク、金導電性インク、アルミニウム導電性インク、錫導電性インク、または炭素導電性インクの1つまたは複数から形成される、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項50】
前記放出層が、リン光体を備える、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項51】
前記第2透過性導電層に結合された色層であって、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を有する色層をさらに備える、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項52】
前記色層に結合されたマスキング層であって、前記複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えるマスキング層をさらに備える、請求項51に記載の放出ディスプレイ。
【請求項53】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦なフォーム・ファクタおよび2ミリメートル未満の深さを有する、請求項42に記載の放出ディスプレイ。
【請求項54】
基板と
前記基板に結合された第1の複数の導体と、
前記第1の複数の導体に結合された、複数の反射境界面を有する第1誘電体層と、
前記第1誘電体層および前記複数の反射境界面に結合された放出層と、
前記放出層に結合された、可視光を透過するように少なくとも部分的に適合される第2の複数の導体とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項55】
前記複数の反射境界面が、金属である、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項56】
前記複数の反射境界面が、金属フレークである、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項57】
前記複数の反射境界面が、金属フレーク・インクを印刷することによって形成される、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項58】
前記複数の反射境界面が、前記第1誘電体層および前記放出層の屈折率とは異なる屈折率を有する、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項59】
前記第1の複数の導体の第1導体および前記第2の複数の導体の第2導体が給電されるとき、前記放出ディスプレイが、前記放出層から前記第2の複数の導体を経て可視光を放出するように適合される、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項60】
前記第1の複数の導体が、第1方向においてほぼ平行であり、前記第2の複数の導体が、第2方向においてほぼ平行であり、前記第2方向が前記第1方向とは異なる、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項61】
前記第1の複数の導体および前記第2の複数の導体が、ほぼ垂直方向において互いに配置され、前記第1の複数の導体の第1導体と前記第2の複数の導体の第2導体とのほぼ間の領域が、前記放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項62】
前記複数の反射境界面の少なくとも1つの反射境界面が、画素の内部にある、請求項61に記載の放出ディスプレイ。
【請求項63】
前記放出ディスプレイの前記画素またはサブ画素が、前記第1の複数の導体の前記第1導体を選択し、かつ前記第2の複数の導体の前記第2導体を選択することによって選択的にアドレス指定可能である、請求項61に記載の放出ディスプレイ。
【請求項64】
前記選択が、電圧の印加であり、前記放出ディスプレイの前記アドレス指定された画素またはサブ画素が、前記電圧を印加される際に光を放出する、請求項63に記載の放出ディスプレイ。
【請求項65】
前記第2の複数の導体に対応して結合された第3の複数の導体であって、前記第2の複数の導体より相対的に低いインピーダンスを有する第3の複数の導体をさらに備える、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項66】
前記第3の複数の導体の各導体が、少なくとも2つの冗長導電性経路を備え、かつ導電性インクから形成される、請求項65に記載の放出ディスプレイ。
【請求項67】
前記第2導電層に結合された色層であって、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を有する色層をさらに備える、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項68】
前記色層に結合されたマスキング層であって、前記複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えるマスキング層をさらに備える、請求項67に記載の放出ディスプレイ。
【請求項69】
前記第1の複数の導体が、前記基板の上に印刷することによって形成され、前記第1誘電体層が、前記第1の複数の導体の上に印刷することによって形成され、前記複数の反射境界面が、前記第1誘電体層の上に印刷することによって形成され、前記放出層が、前記第1誘電体層および前記複数の反射境界面の上にわたって印刷することによって形成され、前記第2の複数の導体が、前記放出層および任意の介在層の上にわたって印刷することによって形成される、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項70】
前記基板が、以下の、任意の選択形態の紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、紙または木に基づく製品;任意の選択形態のプラスチック材料;任意の選択形態の天然ならびに合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然繊維および合成繊維;任意の選択形態のガラス、セラミック、ならびに他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;任意の絶縁体;任意の半導体の1つまたは複数である、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項71】
前記放出層が、前記第2の複数の導体に結合された第2誘電体層をさらに備える、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項72】
前記放出ディスプレイが、ほぼ平坦であり、かつ2ミリメートル未満の深さを有する、請求項54に記載の放出ディスプレイ。
【請求項73】
放出ディスプレイを製作する方法であって、
導電性インクを使用して、第1導電層を基板の上に第1選択パターンで印刷することと、
第1誘電体層を前記第1導電層の上にわたって印刷することと、
放出層を前記第1誘電体層の上にわたって印刷することと、
第2誘電体層を前記放出層の上にわたって印刷することと、
第2透過性導電層を前記第2誘電体層の上にわたって第2選択パターンで印刷することと、
導電性インクを使用して、第3導電層を前記第2透過性導電層の上にわたって印刷することを含み、前記第3導電層が、前記第2透過性導電性より相対的に低いインピーダンスを有する、方法。
【請求項74】
前記基板が、以下の、任意の選択形態の紙、コーティング紙、プラスチック・コーティング紙、ファイバ紙、カードボード、ポスタ紙、ポスタ・ボード、本、雑誌、新聞、木製ボード、合板、紙または木に基づく製品;任意の選択形態のプラスチック材料;任意の選択形態の天然ならびに合成のゴム材料および製品;任意の選択形態の天然繊維および合成繊維;任意の選択形態のガラス、セラミック、ならびに他のシリコンまたはシリカ派生材料および製品;コンクリート(硬化)、石、ならびに他の建築材料および製品;任意の絶縁体;任意の半導体の1つまたは複数である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記第1導電層および前記第3導電層を印刷する工程が、前記基板上に以下の化合物:銀導電性インク、銅導電性インク、金導電性インク、アルミニウム導電性インク、錫導電性インク、または炭素導電性インクの1つまたは複数を印刷することをさらに備える、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記第3導電層を印刷する工程が、少なくとも2つの冗長透過性経路を有する第3選択パターンで導電性インクを印刷することをさらに備える、請求項73に記載の方法。
【請求項77】
前記第1誘電体層を印刷する工程が、複数の反射境界面を印刷することをさらに備える、請求項73に記載の方法。
【請求項78】
前記複数の反射境界面を印刷する工程が、複数の画定画素領域を金属フレーク・インクで印刷することをさらに備える、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
色層を前記第2誘電体層、前記第2導電層、または前記第3導電層の上にわたって印刷し、前記色層が、複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素を備えることをさらに備える、請求項73に記載の方法。
【請求項80】
マスキング層を前記色層の上に第4選択パターンで印刷し、前記マスキング層が、前記複数の赤、緑、および青の画素またはサブ画素の選択された画素またはサブ画素をマスクするように適合された複数の不透明領域を備えることをさらに備える、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第1選択パターンが、第1方向に配置された第1の複数の導体を画定し、前記第2選択パターンが、第2方向に配置された第2の複数の導体を画定し、前記第2方向が前記第1方向とは異なる、請求項73に記載の方法。
【請求項82】
前記第1導電層を印刷する工程が、第1の複数の導体を印刷することをさらに備え、前記第2導電層を印刷する工程が、前記第1の複数の導体に対してほぼ垂直な方向に配置された第2の複数の導体を印刷し、それにより、前記放出ディスプレイのピクチャ要素(画素)またはサブ画素を画定する前記第1の複数の導体の第1導体と前記複数の第2導体の第2導体とのほぼ間の領域を創出することをさらに備える、請求項73に記載の方法。
【請求項83】
第1導電層と、
前記第1導電層に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された第2誘電体層と、
前記第2誘電体に結合された第2透過性導電層と、
前記第2透過性導電層に結合された、前記第2透過性導電層より相対的に低いインピーダンスを有する第3導電層と、
前記第2透過性導電層または前記第3導電層に結合された光透過性基板とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項84】
第1電極および第2電極を備え、前記第2電極が前記第1電極から電気的に隔離される、第1導電層と、
前記第1導電層に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された第2誘電体層と、
前記第2誘電体層に結合された第2透過性導電層と、
前記第2透過性導電層に結合された光透過性基板とを備える、放出ディスプレイ。
【請求項85】
第1導電層と、
前記第1導電層に結合された第1誘電体層と、
前記第1誘電体層に結合された放出層と、
前記放出層に結合された第2誘電体層と、
前記第2誘電体層に結合された第2透過性導電層と、
前記第2透過性導電層に結合された、前記第2透過性導電層より相対的に低いインピーダンスを有する第3導電層と、
前記第2透過性導電層または前記第3導電層に結合された光透過性基板とを備える、放出ディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−529204(P2008−529204A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549522(P2007−549522)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/046895
【国際公開番号】WO2006/071806
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(507215091)クァンタム ペーパー,インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】