説明

アリシクロバシラスsp.のポリペプチド

受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp. (Alicyclobacillus sp.)から得られる対応する分泌されたポリペプチドに対して少なくとも90%同一であり、そして前記ポリペプチドの同じ機能を示す単離された成熟機能的ポリペプチドに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野:
本発明は、受託番号DSM15716下で寄託されたアリシクロバシラスsp. (Alicyclobacillus sp.)のゲノムに包含されるポリヌクレオチドによりコードされる機能的及び操作的ポリペプチドに関する。本発明はさらに、そのようなポリペプチドをコードするか、又はそれらの発現を促進する前記ポリヌクレオチド、及びそのようなポリヌクレオチドの構造体、並びに前記ポリペプチドの調製方法に関する。さらに、本発明は、前記ポリペプチド及びポリヌクレオチドを含んで成る組成物、及び前記ポリペプチドの使用に関する。さらに、本発明は、受託番号DSM15716下で寄託されるような細菌アリシクロバシラスsp.に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景:
次の文献に記載されるアリシクロバシラス種の属からのいくつかの酵素は知られている:Matzke など. ; Gene cloning, nucleotide sequence and biochemical properties of a cytoplasmic cyclomaltodextrinase (neopullulanase) from Alicyclobacillus acidocaldarius ATCC 2700 ; reclassification of a group of enzymes; Submitted (MAR-1999) to the EMBL/GenBank/DDBJ databases 又は Koivula など. ; Cloning and sequencing of a gene encoding acidophilic amylase from Bacillus acidocaldarius. J. Gen. Microbiol. 139: 2399 (1993) 又は Bartolucci など. ; Thioredoxin from Bacillus acidocaldarius : characterization, high-level expression in Escherichia coli and molecular modeling ; Biochem. J. 328: 277 (1997) 又は Tsuruoka など. ; Collagenolytic Serine- Carboxyl Proteinase from Alicyclobacillus sendainensis Strain NTAP-1 : Purification, Charac- terization, Gene Cloning, and Heterologous Expression ; Submitted (MAY-2002) to the EMBL/GenBank/DDBJ databases; Eckert K. & Schneider E., A thermoacidophilic endoglucanase (ceIB) from Alicyclobacillus acidocaldarius displays high sequence similarity to arabinofu- ranosidases belonging to family 51 of glycosyl hydrolases ; Eur. J. Biochem. , 270: 3593-3602, 2003。
【0003】
新規酵素の研究においては、特定の酵素アッセイに可能性ある候補体をゆだねることにより、そのような新規酵素をスクリーニングすることはまた知られている。このアプローチは、酵素アッセイの有効性に制限され、そしてその活性がまだ未知である機能的酵素又はポリペプチドの同定を可能にしない。
さらに、完全なゲノム配列決定は、Fleischmann など. ; Whole genome sequences and assembly of Haemophilus influenzae Rd ; Nature 269: 496-512; (1995)に記載のようにして、所定の微生物からのすべての遺伝子に基づく情報を得るための既知方法である。
【0004】
産業用使用のためのほとんどの酵素は、微生物により培地に分泌される酵素である。しかしながら、わずか数%の微生物のゲノムが、分泌されるタンパク質をコードしている。例えば、わずか約4%のバシラス・サブチリスゲノム又はその接近した関連物が分泌されるタンパク質をコードする(Van Dijl など. : Protein transport pathways in Bacillus subtilis : a genome-based road map; in"Bacillus subtilis and its closest relatives"-From genes to cells ; p. 337-355; A. L. Sonenshein (ed. ) ; ASM Press 2002))。
【0005】
ゲノム配列決定の1つの欠点は、得られる配列の莫大な部分が非分泌性タンパク質をコードすることである。
それ自体のシグナルを欠いている細胞外レポーター遺伝子への翻訳的融合を用いて、シグナルペプチドをコードするヌクレオチドを包含する遺伝子を同定する方法であるシグナルトラッピングはまた、知られている(WO01/77315号)。
【発明の開示】
【0006】
発明の要約:
本発明者は、アリシクロバシラス株、すなわち低いpH(約4〜5)及び高い濃度(50〜60℃)で増殖するアリシクロバシラスsp. DSM 15716株を発現した。この株は、公開されている既知の株とDSM15716株との間のポリジーン距離が有意であり、そして増殖条件が産業用酵素のためのいくつかの用途のための条件に類似するので、興味あるものである。
【0007】
微生物のゲノムは、数千の異なった遺伝子を含み;いくつかはポリペプチドをコードし、いくつかはRNAをコードする。微生物のゲノムにおける限定された数のゲノムのみが、微生物のための外部目的の役に立つ周囲培地に微生物により分泌される機能的ポリペプチドをコードする。そのようなポリペプチドは、そのようなポリペプチドがポリペプチドを生成する細胞を破壊しないで連続工程において相当量で生成され得る観点から、産業的に興味ある。
【0008】
アリシクロバシラスsp.のための機能的目的を有する受託番号DSM15716下で寄託されたアリシクロバシラスsp.から分泌されるポリペプチトを同定し、そして供給することが、そのようなポリペプチドは、産業用目的のために使用され得るのみならず、またそれらは産業的に適切な工程及び量で生成され得るので、本発明の目的である。
【0009】
第1の観点においては、本発明は、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.から得られる対応する分泌されたポリペプチドに対して少なくとも90%同一であり、そして前記ポリペプチドの同じ機能を示す単離された成熟機能的ポリペプチドを提供する。
【0010】
さらなる観点においては、本発明は、細菌性グルタミン酸ペプチダーゼ(EC3.4.23.19)を提供する。
【0011】
さらなる観点においては、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;宿主細胞において前記ポリペプチドの生成を方向づける1又は複数の制御配列に作用可能に連結されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含んで成るヌクレオチド構造体;本発明のヌクレオチド構造体を含んで成る組換え発現ベクター;及び本発明のヌクレオチド構造体を含んで成る組換え宿主細胞を提供する。
【0012】
さらなる観点においては、本発明は、
(a)本発明のポリペプチドを発現し、そして分泌することができる、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んで成る菌株を培養し;そして
(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る、本発明のポリペプチドの調製方法を提供する。
さらなる観点においては、本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含んで成る組成物、及び本発明のポリヌクレオチド及び賦形剤を混合することを含んで成る、そのような組成物の調製方法を提供する。
【0013】
さらなる観点においては、本発明の種々の用途への本発明のポリペプチド又は前記ポリペプチドを含んで成る組成物の使用を提供する。
さらなる観点においては、本発明は、受託番号DSM15716下で寄託されるような細菌アリシクロバシラスsp.に関する。
最終の観点においては、本発明は、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列、又は本発明のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列の情報を包含する電子記憶媒体を提供する。
【0014】
配列の列挙:
本出願は、本出願に添付され、そしてまた、本出願に付随するデータキャリヤー上に提供される配列列挙の形で情報を含む。データキャリヤーの内容物は、引用により本明細書に組込まれる。成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域は、配列番号26〜50の成熟ポリペプチドをコードする。従って、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1の領域は、配列番号26に包含される成熟ポリペプチドをコードし、成熟ポリペプチドをコードする配列番号2の領域は、配列番号27に包含される成熟ポリペプチドをコードし、及び等々。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
発明の特定の記載:
定義:
用語“同一性”とは、本明細書において使用される場合、2種のアミノ酸間又は2種のヌクレオチド配列間の相同性として理解されるべきである。本発明のためには、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度は、Vector NTI ver. 7.1のプログラムにおけるAlignX(Informax inc. , 7600 Wisconsin Avenue, Suite #1100, Bethesda, MD 20814, USA)を用いることによって決定された。アミノ酸一列整列を、Clustal W アルゴリズム (Nucleic Acid Research, 22 (22): 4673-4680,1994)を用いて創造した。
【0016】
次の追加のパラメーターを使用した:10のギャップ開放ペナルティー、0.05のギャップ延長ペナルティー、8のギャップ分離ペナルティー範囲。対様一列整列パラメーターは通の通りであった:Ktuple=1、ギャップペナルティー=3、ギャップ長開放ペナルティー=10、ギャップ延長ペナルティー=0.1、窓サイズ=5及び対角線=5。2種のヌクレオチド配列間の同一性の程度は、次の設定を用いて、上記と同じアルゴリズム及びソフトウェアパッケージを用いて決定した:10のギャップペナルティー及び10のギャップ長ペナルティー。対様一列整列パラメーターは、次の通りである:Ktuple=3、及び窓=20。
【0017】
用語“機能的ポリペプチド”とは、本明細書に使用される場合、細胞により発現され、そして分泌され得、そして細胞により実現を企画された機能に従って作用することができる操作ユニットを構成するポリペプチドを意味する。任意には、補因子が、意図される機能を採用するポリペプチドのために必要とされる。機能的ポリペプチドの1つの例は、細胞を取り囲む環境における細胞触媒反応を助ける触媒的活性のポリペプチド又は酵素である。もう1つの例は、シグナル物質として作用するポリペプチドである。さらなる例は、環境パラメーター(細胞を取り囲む環境における化学物質)のためのセンサー(受容体)として機能するポリペプチド、他の生物に対して、活性的であるポリペプチド(抗微生物(ポリ)ペプチド)、又は細胞の構造的統合性に寄与するポリペプチドである。
【0018】
用語“成熟領域”とは、アミノ酸配列又はポリペプチドの一部について本明細書において使用される場合、成熟機能的ポリペプチドであるアミノ酸配列又はポリペプチドの一部、又は領域、又はドメイン又は断片を意味する。
用語“成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の領域”とは、本明細書において使用される場合、成熟ポリペプチドの最初のアミノ酸をコードするトリプレットから、成熟ポリペプチドの最後のアミノ酸をコードする最後のトリプレットまで計数するヌクレオチド配列の領域を意味する。
【0019】
用語“分泌されたポリペプチド”とは、本明細書において使用される場合、細胞における発現の後、周囲の細胞外培地に輸送され、そして解放されるか、又はポリペプチドの少なくとも1部が周囲の細胞外培地に暴露されるよう、細胞膜に結合され/包埋されるポリペプチドとして理解されるべきである。
【0020】
本発明のポリペプチド:
本発明は、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.から得られるそれらの分泌されたポリペプチドに類似するポリペプチドに関する。特に、本発明は、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.から得られる対応する分泌されたポリペプチドに対して少なくとも90%同一であり、そして前記ポリペプチドの同じ機能を示す単離された成熟機能的ポリペプチドに関する。
【0021】
さらに、驚くべきことは、アリシクロバシラスsp. DSM15716により発現される配列番号27のグルタミン酸ペプチダーゼは、細菌から単離された最初のグルタミン酸ペプチダーゼである。従って、本発明はまた、細菌性グルタミン酸ペプチダーゼ(EC 3.4.23.19)も提供する。
本発明のポリペプチドは特に、その特定の細胞のための機能の提供を伴って、アリシクロバシラスsp. DSM15716により分泌される。
【0022】
アリシクロバシラスsp. DSM15716のゲノムにおける数千の可能性ある遺伝子の中で、このゲノムのポリヌクレオチドは、選択された宿主細胞により機能的ポリペプチドに翻訳される、機能的であることが決定されている、配列番号26〜50に包含される25の分泌された機能的成熟ポリペプチドをコードした。
【0023】
従って、アリシクロバシラスsp. DSM15716は、配列番号26〜50に包含される機能的成熟ポリペプチドを発現し、そして分泌し、そしてその特定の株のゲノムにおいては、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域は配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドをコードする遺伝子である。さらに、特定の態様においては、配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドをコードする遺伝子がすべて発現され、そしてそれらの対応する成熟ポリペプチドが成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25のそれらの領域を含んで成るポリヌクレオチドにより形質転換されたE. コリ宿主を培養する場合に分泌され得る。既知配列に25種のポリペプチド配列の相同性又は同一性を比較することにより、ポリペプチドの特定の機能が注釈されている。前記25種の分泌された機能的ポリペプチドの少なくとも15種が、酵素であることが決定された。
【0024】
特に、単離されたポリペプチドは、
(a)配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドから成る群から選択されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
(b)(i)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドから成る群から選択され、ここで前記ポリペプチドは配列番号26〜50に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する。
【0025】
1つの特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.により分泌される酵素間から選択され、そして本発明者により単離され、すなわち酸性エンドグルカナーゼ、酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、HtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ、フィターゼ、ホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ、キシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る酵素群である。
【0026】
本発明はまた、
(a)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る酵素;
【0027】
(b)(i)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素をコードする前記株に包含されるヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
【0028】
(ii)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素をコードする前記株に包含されるヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドから成る群から選択された、
【0029】
酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから選択された機能を有する単離された酵素を提供する。
【0030】
特定の態様においては、酵素は、
(a)配列番号26〜40に包含される成熟酵素から選択されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する酵素;
(b)(i)成熟酵素をコードする配列番号1〜15の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜15の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列をコードする酵素から成る群から選択された、単離された酵素であり、ここで前記酵素は配列番号26〜40に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する。
【0031】
本発明のポリペプチドは単離されたポリペプチドであり、好ましくは本発明のポリペプチドの調製物は、多くても90重量%の天然において関連する他のポリペプチド材料を含む(より低い重量%、例えば多くても80重量%、多くても60重量%、多くても50重量%、多くても40重量%、多くても30重量%、多くても20重量%、多くても10重量%、多くても9重量%、多くても8重量%、多くても6重量%、多くても5重量%、多くても4重量%、多くても3重量%、多くても2重量%、多くても1重量%、多くても0.5重量%の他のポリペプチド材料が好ましい)。
【0032】
従って、本発明の単離されたポリペプチドは少なくとも92%の純度であることが好ましく、すなわち本発明のポリペプチドは調製物に存在する合計ポリペプチド材料の少なくとも92重量を構成することが好ましく、そしてより高い%、例えば少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%及び多くても99.5%の純度が好ましい、特に、好ましくは、本発明のポリペプチドは、“実質的に純粋な形”で存在し、すなわちポリペプチド調製物は、それが天然において結合される他のポリペプチド材料を実質的に有さない。これは、例えば良く知られている組換え法により、本発明のポリペプチドを調製することにより達成される。
【0033】
本発明のポリペプチドは、合成的に製造され、天然において生存し、又はその組合せでもあり得る。特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、微生物、例えば原核細胞、古細菌細胞又は真核細胞から得られる。前記細胞はさらに、遺伝子工学により修飾されて来た。
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、約10℃〜約80℃、特に約20℃〜約60℃の範囲内の温度で最適な酵素活性を示す酵素である。
【0034】
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、100℃までの、特に80℃までの、より特定には60℃までの温度で機能的に安定している酵素である。
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号26〜50に包含される成熟酵素から選択された酵素の少なくとも20%、特に少なくとも40%、例えば少なくとも50%、特に少なくとも60%、例えば少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、例えば少なくとも90%、最も特定には少なくとも95%、例えば約又は少なくとも100%の酵素活性を示す酵素である。
【0035】
特に、単離された成熟の機能的ポリペプチドは、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.から得られる対応する分泌されたポリペプチドに対して少なくとも90%同一であり、そして前記ポリペプチドの同じ機能を示し、そして特に、本発明のポリペプチドは、配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドから成る群から選択されたポリペプチド配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成り、それらを含み又はそれらから成る。%同一性は、特に少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、及びさらにより特定には少なくとも98%、例えば少なくとも99%又はさらに100%の同一性である。
【0036】
もう1つの特定の態様においては、%同一性は、少なくとも50%、特に少なくとも60%、特に少なくとも65%、特に少なくとも70%、特に少なくとも75%、特に少なくとも80%、及びさらにより特定には少なくとも85%の同一性である。
特定の態様においては、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドとは、多くとも10個のアミノ酸(例えば、10個のアミノ酸)、特に多くとも5個のアミノ酸(例えば、5個のアミノ酸)、例えば多くとも4個のアミノ酸(例えば、4個のアミノ酸)、例えば多くとも3個のアミノ酸(例えば、3個のアミノ酸)、特に多くとも2個のアミノ酸(例えば、2個のアミノ酸)、例えば1個のアミノ酸で異なる。
【0037】
本発明のポリペプチドは、天然源、例えば株アリシクロバシラスsp. DSM15716、又は他の野生型株から単離された野生型ポリペプチドであるが、しかしながら、本発明はまた、本発明のポリペプチドが、ポリペプチドの機能及び/又は他の性質を維持しながら、前記ポリペプチドからの1又は複数のアミノ酸を付加し、置換し、そして/又は欠失することにより突然変異誘発されている人工変異体を包含する。従って、本発明のポリペプチドは、少なくとも1つのアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入が、配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドを含んで成るか又はそれらから成るアミノ酸配列に対して行われている、人工変異体であり得る。
【0038】
本発明のポリペプチドはまた、本明細書に記載されるアミノ酸配列の機能的フラグメント、及び本明細書に記載されるアミノ酸配列の機能的フラグメントをコードする核酸の機能的フラグメント、例えば本明細書に記載されるような受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から分泌された成熟酵素のフラグメント、例えば受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から分泌される酸性エンドグルカナーゼ、酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、HtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ、フィターゼ、ホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ、キシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択される酵素のフラグメントを包含する。
【0039】
人工変異体は、当業界において知られている標準の技法により構成され、通常続いて、スクリーニング及び/又は特徴化を伴う。標準の技法は、従来の突然変異誘発、例えば次の文献に記載のようにして、細胞のUV照射、又は化学的突然変異誘発物質による細胞の処理を包含する:Gerhardt など. (1994); WO 97/07205に記載されるようなインビボ遺伝子シャフリング; Stemmer, (1994) 又は WO 95/17413号に記載されるようなインビボ遺伝子シャフリング; Eisenstadt E. など., (1994)によりに記載されるようなランダム突然変異誘発; Poulsen など. (1991) によりに記載されるようなPCR技法; J. E. Ness, など, Nature Biotechnology, vol. 17, pp. 893-896 (1999) に記載されるようなファミリーシャフリング; Sambrook など. (1989), Sambrook など., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, NY. に記載されるような特定部位の突然変異誘発、Ford など., 1991, Protein Expression and Purification 2, p. 95-107に見出され得るヌクレオチド置換の一般的記載。
【0040】
そのような標準の遺伝子工学方法はまた、本発明の1又は複数の親酵素をコードし、適切な宿主細胞において酵素変異体を発現し、そして好ましい変異体を選択する遺伝子から変異体ヌクレオチド配列の多様化されたライブラリーを調製するために使用され得る。多様化されたライブラリーは、当業界において知られている広範囲の技法により確立され得る(Reetz MT; Jaeger KE, in Biocatalysis-from Discovery to Application edited by Fessner WD, Vol. 200, pp. 31-57 (1999); Stemmer, Nature, vol. 370, p. 389-391,1994 ; Zhao and Arnold, Proc. Natl. Acad. Sci. , USA, vol. 94, pp. 7997-8000,1997 ; 又は Yano など., Proc. Natl. Acad. Sci. , USA, vol. 95, pp 5511-5515,1998)。
【0041】
本発明の特定の態様においては、アミノ酸変更(人工的変異体及び野生型酵素における)は、マイナーな性質のもの、すなわちタンパク質の折りたたみ及び/又は活性に有意に影響を及ぼさない保存性アミノ酸置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小さな欠失;小さなアミノ−又はカルボキシ−末端−、たとえばアミノ−末端のメチオニン残基の延長;約20〜25個までの残基の小さなリンカーペプチドの延長;又は実効電荷又は他の機能、たとえばポリ−ヒスチジン系、抗原性エピトープ又は結合ドメインを変更することにより精製を促進する小さな延長のものである。
【0042】
保存性置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン及びメチオニン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、及びトレオニン)のグループ内である。一般的に、非活性を変更しないそして/又はタンパク質の機能を損なうアミノ酸置換は当業界において知られており、そしてたとえば、H. Neurath and R.L. Hill, 1979, The Proteins, Academic Press, New York により記載されている。最も通常生じる交換は次のものである: Ala/Ser, Val/Ile, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, Ala/Val, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/ Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/Ile, Leu/Val, Ala/Glu及びAsp/Gly並びにそれらの逆。
【0043】
特定の態様においては、アミノ酸変更は、ポリペプチドの生理化学性質が変更されるそのような性質のものである。例えば、ポリペプチドの熱安定性を改良し、基質特異性を変更し、pH最適性を変更し、そして同様のものであるアミノ酸変更が行われ得る。
特に、本発明のポリペプチド、特に人工変異体を生成するために配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドから成る群から選択されたそれらのポリペプチドにおける、そのような置換、欠失、及び/又は挿入の数は、多くとも10、例えば多くとも9、例えば多くとも8、より多くとも7、例えば多くとも6、例えば多くとも5、最も好ましくは多くとも4、例えば多くとも3、例えば多くとも2、特に多くとも1である。
【0044】
特定の態様においては、人工変異体は、真酵素に比較して、変更された、好ましくは低減された免疫原性、特にアレルギー性を、動物、例えばヒトにおいて有する変異体である。本明細書において、用語“免疫原性”とは、動物において、静脈内、皮膚、皮下、経口及び気管内投与される場合、変更された、特に低減された免疫応答を誘発する人工変異体の能力として理解されるべきである。本明細書において、用語“免疫応答”とは、人工変異体の投与が動物身体における免疫グロブリン、例えばIgE, IgG及びIgMのレベルの変更、又は動物身体におけるサイトカインレベルの変更を引起すことを意味する。
【0045】
変更された免疫原性を有する変異体を調製する、タンパク質の免疫原性/抗原性エピトープをマッピングするための方法、及び免疫応答を測定するための方法は、当業界において良く知られており、そしてWO 92/10755号、WO 00/26230号、WO 00/26354号及びWO 01/31989号に記載されている。本明細書における用語“アレルギー性”とは、動物におけるIgEの変更された、特に低められた生成を誘発する人工変異体の能力、及び前記動物からのIgEを結合する能力として理解されるべきである。動物へのポリペプチド変異体の気管内投与から生じるアレルギー性は特に興味あるものである(呼吸アレルギー性として知られている)。
【0046】
さらなる態様においては、本発明のポリペプチドは、
(i)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖;
(iii)配列番号26〜50に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する分泌されたポリペプチドをコードする(i)又は(ii)のフラグメントから成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、少なくとも高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド(J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New York)。
【0047】
特に、本発明のポリペプチドは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列、又は遺伝子コードの縮重によりそれらとは異なる配列を含んで成るポリヌクレオチドによりコードされる。より特定には、本発明のポリペプチドは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列、又は遺伝子コードの縮重によりそれらとは異なる配列から成るポリヌクレオチドによりコードされる。
【0048】
成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域のヌクレオチド配列又はその副配列、及び配列番号26〜50に包含する成熟ポリペプチドのアミノ酸配列又はそのフラグメントは、当業者において良く知られている方法に従って、異なった属又は種の株からの本発明の酵素をコードするDNAを同定し、そしてクローン化するようポリヌクレオチドプローブを企画するために使用され得る。特に、そのようなプローブは、そこにおける対応する遺伝子を同定し、そして単離するために、標準のサザンブロット方法に従って、興味ある属又は種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーションのために使用され得る。
【0049】
そのようなプローブは、完全な配列よりも相当に短いが、しかし少なくとも15、好ましくは少なくとも25、より好ましくは少なくとも35個、例えば少なくとも70個の長さのヌクレオチドであるべきである。しかしながら、好ましくは、ヌクレオチドプローブは、少なくとも100個の長さのヌクレオチドである。例えば、ポリヌクレオチドプローブは、少なくとも200個の長さのヌクレオチド、少なくとも300個の長さのヌクレオチド、少なくとも400個の長さのヌクレオチド、又は少なくとも500個の長さのヌクレオチドであり得る。
【0050】
さらに長いプローブ、例えば少なくとも600個の長さのヌクレオチド、少なくとも700個の長さのヌクレオチド、少なくとも800個の長さのヌクレオチド又は少なくとも900個の長さのヌクレオチドであるポリヌクレオチドプローブが使用され得る。DNA及びRNAの両プローブが使用され得る。プローブは典型的には、その対応する遺伝子を検出するために、例えば32P, 3H, 35S, ビオチン又はアビジンによりラベルされる。
【0051】
従って、そのような他の生物から調製されるゲノムDNA又はcDNAライブラリーは、上記プローブとハイブリダイズし、そして本発明の酵素をコードするDNAについてスクリーンされ得る。そのような生物からのゲノム又は他のDNAは、アガロース又はポリアクリルゲル電気泳動又は他の分離技法により分離され得る。ライブラリーからのDNA又は分離されたDNAは、ニトロセルロース又は他の適切なキャリヤー材料にトランスファーされるか、又は固定され得る。必要とされる相同性及び/又は同一性を有するか、又は成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチドと相同であり、そして/または同一であるクローン又はDNAを同定するためには、固定されたDNAを有するキャリヤー材料がサザンブロットに使用される。
【0052】
本発明のためには、ハイブリダイゼーションは、ヌクレオチド配列が、非常に低い〜非常に高い緊縮条件下で、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ラベルされたポリヌクレオチドプローブにハイブリダイズすることを示す。ポリヌクレオチドプローブがそれらの条件下でハイブリダイズする分子は、X−線フィルムを用いて、又は当業界において知られているいずれか他の方法により検出され得る。用語“ポリヌクレオチドプローブ”が本明細書において使用される場合、そのようなプローブは、少なくとも15個のヌクレオチドを含むことが理解されるべきである。
【0053】
興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチドの相補的鎖である。
もう1つの興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、配列番号26〜50の群から選択されたを酵素をコードするヌクレオチド配列の相補的鎖である。さらに興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列の成熟ポリペプチドコード領域の相補的鎖である。
【0054】
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長さのプローブに関して、高い〜非常に高い緊縮条件は、標準のサザンブロット方法に従っての、5×SSPE, 1.0%SDS, 5X Denhardt 溶液、100μg/ml の剪断され、そして変性されたサケ精子DNAにおける42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。好ましくは、少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長いプローブは、1000個よりも多くのヌクレオチドを含まない。少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長さプローブに関しては、キャリヤー材料は最終的に、0.1×SSC, 0.1%SDS溶液を用いて、60℃でそれぞれ15分間、3度(高い緊縮)、特に0.1×SSC, 0.1%SDS溶液を用いて、68℃でそれぞれ15分間、3度(非常に高い緊縮)、洗浄される。
【0055】
特別には好ましいものではないが、短いプローブ、例えば約15〜99個の長さのヌクレオチド、例えば約15〜約70個の長さのヌクレオチドであるプローブがまた使用され得る。そのような短いプローブに関しては、緊縮条件は、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl, pH7.6、 6mM のEDTA、 0.5%のNP-40, 1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及び0.2mgの酵母RNA(ml当たり)における、Bolton and McCarthy(1962、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390)に従って計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度での標準のサザンブロット方法に従ってのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、及び後−ハイブリダイゼーション洗浄として定義される。
約15個〜約99個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、キャリヤー材料は、6×SSC及び0.1%SDSにより15分間、1度、及び6×SSCを用いて、計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度でそれぞれ15分間、2度、洗浄される。
【0056】
配列番号26酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られる酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、より特定には配列番号26に包含される成熟酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼである。
【0057】
より特定には、成熟酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼは、配列番号26の位置25〜959からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、酸性エンドグルカナーゼは、特に酸性条件下で、セルロース、リケニン又は穀物β−D−グルカンにおける1,4−β−D−グルコシド結合を末端加水分解する酵素として定義される。本明細書においては、酸性セルラーゼは、特に酸性条件下でセルロースにおける1,4−β−D−グルコシド結合を末端加水分解する酵素として定義される。
【0058】
配列番号27グルタミン酸ペプチダーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に 受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるグルタミン酸ペプチダーゼ、より特定には配列番号27に包含される成熟酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るグルタミン酸ペプチダーゼである。より特定には、成熟酸グルタミン酸ペプチダーゼは、配列番号27の位置33〜272からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、グルタミン酸ペプチダーゼは、タンパク質又はペプチドを加水分解し、そして保存された活性部位残基Q及びEを含む酵素として定義される。
【0059】
グルタミン酸ペプチダーゼ(PepG)(EC3.4.23.19)は以前、アスパルチルプロテアーゼ(A4)として分類されたが、しかしMEROPS (http ://merops. sanger. ac. uk/)により再分類され、これにより、Fujinaga, Cherney, Oyama, Oda & James (2004), The molecular structure and catalytic mechanism of a novel carboxyl peptidase from Scy- talidium lignicolum. PubMedの興味ある文献の結果として、本発明者は、現在、6番目の触媒型のペプチダーゼ、すなわちグルタミン酸ペプチダーゼを認識している。既知のグルタミン酸ペプチダーゼは、以前、A4であり、そして現在、G1になるファミリーにすべて含まれる(Fujinaga M, Cherney MM, Oyama H, Oda K, James MN.; The molecular structure and catalytic mechanism of a novel carboxyl peptidase from Scy- talidium lignicolum ; Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A.; 101 (10); pp. 3364-9; Epub 01-Mar-2004 ; 09-Mar-2004)。
【0060】
配列番号27のポリペプチドがグルタミン酸ペプチダーゼであることは、活性部位残基Q及びEが配列番号27に保存されていることを確証する次の複数配列の一列整列から成る明らかである:
【0061】
【表1】

【0062】
【表2】

【0063】
SWISSPROT_P24665:
(アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger))アスペルギロペプシンII:配列番号55
TREMBL_Q9P8R1:
(スクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum))エンドペプチダーゼEapC:配列番号56
TREMBL-Q00551:
(クリホネクトリア・パラシチカ(Cryphonectria parasitica))エンドペプチダーゼEapC:配列番号57
SWISSPROT_P15369:
(シロリジウム・リグニコラム(Scytalidium lignicolum))シタリドグルタミン酸ペプチダーゼ;配列番号58
【0064】
TREMBL_Q00550:
(クリホネクトリア・パラシチカ(Cryphonectria parasitica))エンドペプチダーゼEapB:配列番号59
TREMBL_Q8X1C5:
(タラロミセス・エメルソニル(Talaromyces emersonii))パプスタチン−無感受性酸性プロテアーゼ(フラグメント);配列番号60
配列番号27:
本発明の配列:
o=Swissprot P24665において活性部位を形成するアミノ酸
/=Swissprot P24665においてジスルフィド結合を形成するシステイン残基
#=Swissprot P24665チモーゲンから除去されたプロペプチド
【0065】
従って、本発明者は、これまで知られている細胞からの第1(G1)のグルタミン酸ペプチダーゼ、及び特に、低いpH及び高い温度で活性的であるグルタミン酸ペプチダーゼを同定し、そして単離した。最も接近した関連物は、菌類G1プロテアーゼ(例えば、アスペルギロペプシンII)である。
【0066】
さらに、驚くべきことには、このグルタミン酸ペプチダーゼは、分子におけるジスルフィド結合の不在により、最も知られている菌類グルタミン酸ペプチダーゼとは異なる。配列番号27に包含されるグルタミン酸ペプチダーゼは、わずか1つのシステインを含み、そして従って、2個のジスルフィド結合により連結される2種のペプチドから構成される、既知菌類グルタミン酸ペプチダーゼを開示する配列番号55に比較して、プロテアーゼ構造体にジスルフィド結合を有さない。従って、アリシクロバシラスsp., 特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.のグルタミン酸ペプチダーゼにおいては、第2のプロペプチドが欠失し、そして従って、その生成において1よりも少ない成熟段階を必要とする。これは、細胞生成のために好都合である。
【0067】
配列番号28又は35多銅オキシダーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られる多銅オキシダーゼ、より特定には配列番号28又は35に包含される成熟多銅オキシダーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る多銅オキシダーゼである。
【0068】
より特定には、成熟多銅オキシダーゼは、配列番号28の位置26〜315又は配列番号35の位置50〜597からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、多−Cu−オキシダーゼは、少なくとも3種の分光学的に異なる銅含有物を有するタンパク質として定義される。多銅オキシダーゼは、多くの異なった型のフェノール及びジアミンを酸化するラッカーゼ、非常に多くの種類の無機及び有機物質を酸化するアスコルビン酸オキシダーゼ、セルロプラスミン、又は銅を結合する能力を失い、そしてそれにより、細菌の細胞周辺における重金属の金属イオン封鎖により重金属耐性に介在するタンパク質の一部であり得る。
【0069】
配列番号29又は30セリン−カルボキシルプロテアーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるセリン−カルボキシルプロテアーゼ、より特定には配列番号29又は30に包含される成熟セリン−カルボキシルプロテアーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るセリン−カルボキシルプロテアーゼである。
【0070】
より特定には、成熟セリン−カルボキシルプロテアーゼは、配列番号29の位置190〜626又は配列番号30の位置25〜533からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、セリン−カルボキシルプロテアーゼは、タンパク質加水分解酵素折りたたみが、ユニーク触媒三元体Ser−Glu−Asp、及びオキシアニオンホールにおけるアスパラギン酸残基の存在に関して、スブチリシンのその折たたみに類似する、酵素種類EC3.4.21.100(シュードモナペプシン)に属するプロテアーゼとして定義される。ポリペプチド配列は、触媒部位のアミノ酸が配列に存在する場合、及びそれがMEROPSセリンプロテアーゼフェミリー53におけるペプチド配列に対するペプチド配列類似性を示す場合、セリン−カルボキシルペプチダーゼとして分類され得る。
【0071】
配列番号31セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるセリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、より特定には配列番号31に包含される成熟セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るセリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼである。
【0072】
より特定には、成熟セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼは、配列番号31の位置42〜411からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、セリンプロテアーゼは、タンパク質又はペプチドを加水分解し、そして触媒部位にセリン残基を含む酵素として定義される。HtrA−様プロテアーゼは、高温で細菌細胞の細胞外区画における損傷されたタンパク質を分解する酵素として定義される。
【0073】
配列番号32ジスルフィドイソメラーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるジスルフィドイソメラーゼ、より特定には配列番号32に包含される成熟ジスルフィドイソメラーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るジスルフィドイソメラーゼである。より特定には、成熟ジスルフィドイソメラーゼは、配列番号32の位置31〜212からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、ジスルフィドイソメラーゼは、活性構造を形成するために鎖内及び鎖間シスルフィド結合の転位を触媒する酵素として定義される。
【0074】
配列番号33γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるγ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、より特定には配列番号33に包含される成熟γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るγ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼである。
【0075】
より特定には、成熟γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼは、配列番号33の位置30〜266からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼは、L−Ala−γ−D−Glu−(L)メソ−ジアミノピメリン酸−(L)−D−Alaにおけるγ−D−グルタミル結合を(L)メソ−ジアミノピメリン酸に加水分解する酵素として定義される。(L)−イソ−ジアミノピメリン酸基のオメガ−アミノ及びオメガ−カルボキシル基は置換されていないことが必要である。
【0076】
配列番号34エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、より特定には配列番号34に包含される成熟エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼである。
【0077】
より特定には、成熟エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼは、配列番号34の位置27〜768からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼは、原核細胞壁のペプチドグルカンへテロポリマーにおけるN−アセチル−D−グルコサミンとN−アセチルムラミン酸との間の1,4−β−結合を加水分解する酵素として定義される。
【0078】
配列番号36ペプチジル−プロイル−イソメラーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られるペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、より特定には配列番号36に包含される成熟ペプチジル−プロリル−イソメラーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成るペプチジル−プロリル−イソメラーゼである。
【0079】
より特定には、成熟ペプチジル−プロリル−イソメラーゼは、配列番号36の位置30〜246からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、ペプチジル−プロイル−イソメラーゼは、オリゴペプチドにおけるプロリンイミジン酸ペプチド結合のシス−トランス異性化を触媒することによりタンパク質折りたたみを促進する酵素として定義される。
【0080】
配列番号37酸性ホスファターゼ又はフィルターゼ又はホスホリパーゼC
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られる酸性ホスファターゼ又はフィルターゼ又はホスホリパーゼC、より特定には配列番号37に包含される成熟酸性ホスファターゼ又はフィルターゼ又はホスホリパーゼCと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る酸性ホスファターゼ又はフィルターゼ又はホスホリパーゼCである。
【0081】
より特定には、成熟酸性ホスファターゼ又はフィルターゼ又はホスホリパーゼCは、配列番号37の位置28〜608からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。酸性ホスファターゼは、オルトホスホン酸モノエステルをアルコール及びホスフェートに加水分解する酵素として定義される。本明細書においては、フィターゼは、フィテートからホスフェート基を除去する酵素として定義される。ホスホリパーゼCは、ホスファチジルコリンを1,2−ジアシルグリセロール及びコリンに加水分解する酵素として定義される。
【0082】
配列番号38又は39多糖デアセチラーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られる多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ、より特定には配列番号38又は39に包含される成熟多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼである。
【0083】
より特定には、成熟多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼは、配列番号38の位置26〜251又は配列番号39の位置22〜324からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。本明細書においては、多糖デアセチラーゼは、加水分解により、特定のアセチル化された多糖からアセチル残基を除去する酵素として定義される。キシランデアセチラーゼは、アセチル化されたキシランからアセチル基を除去する酵素として定義される。
【0084】
配列番号40亜硫酸オキシダーゼ
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、アリシクロバシラスsp.特に受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.の株から得られる亜硫酸オキシダーゼ、より特定には配列番号40に包含される成熟亜硫酸オキシダーゼと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る亜硫酸オキシダーゼである。より特定には、成熟亜硫酸オキシダーゼは、配列番号40の位置30〜214からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。亜硫酸オキシダーゼは、亜硫酸塩を硫酸塩に酸化する酵素として定義される。
【0085】
配列番号41機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号41、より特定には配列番号41に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号41の位置22〜257からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0086】
配列番号42機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号42、より特定には配列番号42に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号42の位置25〜1130からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0087】
配列番号43機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号43、より特定には配列番号43に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号43の位置42〜248からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0088】
配列番号44機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号44、より特定には配列番号44に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号44の位置26〜172からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0089】
配列番号45機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号45、より特定には配列番号45に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号45の位置31〜242からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0090】
配列番号46機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号46、より特定には配列番号46に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号46の位置25〜280からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0091】
配列番号47機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号47、より特定には配列番号47に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号47の位置26〜478からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0092】
配列番号48機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号48、より特定には配列番号48に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号48の位置20〜340からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0093】
配列番号49機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号49、より特定には配列番号49に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号49の位置30〜341からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0094】
配列番号50機能的ポリペプチド
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号50、より特定には配列番号50に包含される成熟機能的ポリペプチドと、少なくとも90%、特に少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る機能的ポリペプチドである。より特定には、成熟機能的ポリペプチドは、配列番号50の位置29〜400からの配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0095】
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチドを含んで成るか又はそれらから成るポリヌクレオチド、特に単離されたポリヌクレオチドに関する。特定の態様においては、ヌクレオチド配列は、遺伝子コードの縮重によりそれらとは異なるヌクレオチド配列を包含する配列番号1〜25で示される。さらなる態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列を含んで成るか、又はそれらから成り、そして配列番号1〜25に包含される親ヌクレオチド配列に比較して、少なくとも1つの修飾/突然変異を含んで成る修飾されたヌクレオチド配列である。
【0096】
酵素をコードするヌクレオチド配列を単離し、そして/又はクローン化するために使用される技法は、当業界において知られており、そしてゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、又はそれらの組み合わせを包含する。そのようなゲノムDNAからの本発明のヌクレオチド配列のクローニングは、例えば良く知られているポリメラーゼ鎖反応(PCR)、又は共有する構造特徴を有するクローン化されたDNAフラグメントを検出するために発現ライブラリーの抗体スクリーニングを用いることによってもたらされ得る。例えば、Innisなど., 1990, PCR: A Guide to Methods and Application; Academic Press, New York を参照のこと。他の増幅方法、例えばリガーゼ鎖反応(LCR)、連結された活性化転写(LAT)及びヌクレオチド配列に基づく増幅(NASBA)が使用され得る。
【0097】
ヌクレオチド配列は、それが再生されるであろう異なった部位にその天然の位置からヌクレオチド配列を移動するために、遺伝子工学において使用される標準のクローニング方法により得られる。クローニング方法は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んで成る所望するフラグメントの切除及び単離、そのフラグメントのベクター分子中への挿入、及びその組換えベクターの宿主細胞への組込みを包含し、ここで前記ヌクレオチド配列の複数のコピー又はクローンが複製され得る。そのヌクレオチド配列は、半合成、合成起源のゲノム、cDNA、RNA、又はそのいずれかの組合せであり得る。
【0098】
特に、ポリヌクレオチドは、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列と少なくとも50%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成り、好ましくはそれらから成る。特に、ヌクレオチド配列は、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列と、少なくとも65%、より特定には少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有する。特に、ヌクレオチド配列は、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列を含んで成る。さらに特定の態様においては、ヌクレオチド配列は、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域から選択されたヌクレオチド配列から成る。
【0099】
ポリヌクレオチドは、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから選択された成熟酵素をコードし、そしてDSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから選択された成熟酵素をコードするヌクレオチド配列と、少なくとも50%、特に少なくとも65%、より特定には少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成り、好ましくはそれらから成る。
【0100】
配列番号1
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼをコードし、そして配列番号1の位置73〜2877のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0101】
配列番号2
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、グルタミン酸ペプチダーゼをコードし、そして配列番号2の位置97〜816のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0102】
配列番号3及び10
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、多銅オキシダーゼをコードし、そして配列番号3の位置76〜945又は配列番号10の位置148〜1791のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0103】
配列番号4及び5
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、セリン−カルボキシルプロテアーゼをコードし、そして配列番号4の位置568〜1878又は配列番号5の位置73〜1599のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0104】
配列番号6
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼをコードし、そして配列番号6の位置124〜1233のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0105】
配列番号7
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、ジスルフィドイソメラーゼをコードし、そして配列番号7の位置91〜633のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0106】
配列番号8
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼをコードし、そして配列番号8の位置88〜798のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0107】
配列番号9
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼをコードし、そして配列番号9の位置79〜2304のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0108】
配列番号11
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼをコードし、そして配列番号11の位置88〜735のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0109】
配列番号12
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼCをコードし、そして配列番号12の位置82〜1824のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0110】
配列番号13及び14
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼをコードし、そして配列番号13の位置76〜750又は配列番号14の位置64〜972のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0111】
配列番号15
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、亜硫酸オキシダーゼをコードし、そして配列番号15の位置88〜642のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0112】
配列番号16
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号16の位置64〜771のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0113】
配列番号17
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号17の位置73〜3390のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0114】
配列番号18
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号18の位置124〜744のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0115】
配列番号19
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号19の位置76〜516のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0116】
配列番号20
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号20の位置91〜726のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0117】
配列番号21
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号21の位置73〜540のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0118】
配列番号22
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号22の位置76〜1431のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0119】
配列番号23
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号23の位置58〜1020のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0120】
配列番号24
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号24の位置88〜1023のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0121】
配列番号25
特定の態様においては、本発明のポリヌクレオチドは、成熟機能的ポリペプチドをコードし、そして配列番号25の位置85〜1197のヌクレオチド配列と、少なくとも70%、より特定には少なくとも80%、より特定には少なくとも90%、より特定には少なくとも95%、より特定には少なくとも96%、より特定には少なくとも97%、より特定には少なくとも98%、より特定には少なくとも99%、又は最も特定には100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか又はそれらから成る。
【0122】
本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の修飾は、配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドから選択されたアミノ酸配列に比較して、少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドの合成のために必要である。
【0123】
そのような修飾は、酵素の機能を保存するために行われ、すなわち酵素の機能に対して決定的である領域外で行われ得ることは、当業者に明らかであろう。従って、前記機能に対して必須であるアミノ酸残基は好ましくは、修飾、例えば置換を受けやすくない。前記機能に対して必須であるアミノ酸残基は、当業界において知られている方法、たとえば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発に従って同定され得る(たとえば、Cunningham and Wells, 1989, Science 244: 1081-1085を参照のこと)。基質−酵素相互作用の部位はまた、核磁気共鳴分析、クリスタログラフィー又は光親和性ラベリングのような技法により決定されるように、立体構造体の分析により決定され得る(たとえば、de Vos など., 1992, Science 255: 306-312; Smith など., 1992, Journal of Molecular Biology 224: 899-904; Wlodaver など., 1992, FEBS Letters 309: 59-64を参照のこと)。
【0124】
さらに、本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列は、ヌクレオチド配列によりコードされる酵素のもう1つのアミノ酸配列を生ぜしめないが、しかし酵素の生成のために意図された宿主生物のコドン使用法に対応するヌクレオチド置換の導入により修飾され得る。
【0125】
1つのヌクレオチドをもう1つのヌクレオチドにより交換するためへのヌクレオチド配列中への突然変異の導入は、当業界において知られているいずれかの方法を用いて、特定部位の突然変異誘発により達成され得る。興味ある挿入体を有する、超らせん二本鎖DNAベクター及び所望する突然変異を含む2種の合成プライマーを用いる方法が特に有用である。ベクターの反対鎖に対してそれぞれ相補的なオリゴヌクレオチドプライマーは、Pfu DNAポリメラーゼによる温度サイクリングの間、延長する。プライマーの組み込みに基づいて、付着されたニッケルを含む突然変異誘発されたプラスミドが生成される。温度サイクリングに続いて、生成物は、親DNA鋳型を消化し、そして突然変異−含有の合成されたDNAについて選択するために、メチル化され、そしてヘミメチル化されたDNAに対して特異的であるDpnIにより処理される。当業界において知られている他の方法もまた使用され得る。ヌクレオチド置換の一般的な記載については、Ford など., 1991, Protein Expression and Purification 2: 95-107を参照のこと。
【0126】
本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードし、そして下記から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件、好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含んで成り、好ましくはこれから成るポリヌクレオチドにも関する:
(i)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖;
(iii)配列番号26〜50に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する分泌されたポリペプチドをコードする上記(i)又は(ii)のフラグメント(J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New York)。
【0127】
理解されるように、ヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションに関する詳細及び特徴は、本明細書における標題“本発明のポリペプチド”のセクションに論じられるハイブリダイゼーションと同じか又は類似するであろう。
【0128】
本発明はまた、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列又は本発明のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列、特に本発明のポリペプチド又はポリヌクレオチド配列のいずれかの情報を、電子又はデジタル形、例えば二元体コード又は他のデジタルコードに含んで成る、電子、特にデジタル装置への使用のために適切な記憶媒体を包含する。記憶媒体は適切には、磁気又は光学ディスク及び電子装置又は計算装置であり得、そして情報は特に、デジタル形で記憶媒体上に記憶され得る。
【0129】
ヌクレオチド構造体:
本発明はまた、適切な宿主細胞におけるコード配列の発現を、制御配列と適合できる条件下で指図する、1又は複数の制御配列に作用可能に結合される本発明のヌクレオチド配列を含んで成る核酸構造体に関する。
【0130】
本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列は、酵素の発現を提供するために種々の手段で操作され得る。ベクター中へのヌクレオチド配列の挿入の前、そのヌクレオチド配列の操作は、発現ベクターに依存して、所望されるか又は必要とされ得る。組換えDNA方法を用いてヌクレオチド配列を修飾するための技法は、当業界において良く知られている。
【0131】
制御配列は、適切なプロモーター配列、すなわちヌクレオチド配列の発現のために宿主細胞により認識されるヌクレオチド配列であり得る。プロモーター配列は、ポリペプチドの発現を仲介する転写制御配列を含む。プロモーターは、宿主細胞において転写活性を示すいずれかのヌクレオチド配列、たとえば変異体の、切断された、及びハイブリッドのプロモーターであり得、そして宿主細胞に対して相同であるか又は異種である細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られる。
【0132】
特に細胞宿主細胞において本発明の核酸構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、E.コリlacオペロン、ストレプトミセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)Lバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、Bチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)マルトゲン性アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliguefaciens) α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・サブチリスxylA及びzylB遺伝子及び原生動物のβ−ラクタマーゼ遺伝子から得られるプロモーター(Villa−Kamaroffなど., 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75: 3727-3731)、及びtac プロモーター(De Boer など., 1983, Proceedings of the National Academy of Science USA 80: 21-25)である。さらなるプロモーターは、“Useful proteins from recombinant bacteria” in Scientific American, 1980, 242: 74-94; 及びSambrookなど., 1989, 前記に記載される。
【0133】
糸状菌宿主細胞における本発明の核酸構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・アワモリグルコアミラーゼ(glaA)、リゾムコル・ミエヘイリパーゼ、アスペルギラス・オリザエ アルカリプロテアーゼ、アスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアセトアミダーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ(WO96/00787号)をコードする遺伝子から得られるプロモーター、並びにアスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ及びアスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子からのプロモーターのハイブリッド、及びそれらの変異体の切断され、及びハイブリッドのプロモーターである。
【0134】
酵母宿主においては、有用なプロモーターは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセス・セレビシアエガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)、及びサッカロミセス・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼから得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは、Romunosなど., 1992, Yeast8:423−488により記載される。
【0135】
制御配列はまた、適切な転写ターミネーター配列、すなわち転写を終結するために宿主細胞により認識される配列でもあり得る。ターミネーター配列は、前記酵素をコードするヌクレオチド配列の3’側末端に作用可能に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのターミネーターが本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいターミネーターは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、アスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼ及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼについての遺伝子から得られる。
【0136】
酵母宿主細胞のための好ましいターミネーターは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ、サッカロミセス・セレビシアエチトクロムC(CYC1)、及びサッカロミセス・セレビシアエグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼについての遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネーターは、Romanosなど., 1992, 前記により記載される。
【0137】
制御配列はまた、適切なリーダー配列、すなわち宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の5’末端に作用可能に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのリーダー配列が、本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいリーダーは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランストリオースリン酸イソメラーゼについての遺伝子から得られる。
【0138】
酵母宿主細胞のための適切なリーダーは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセル・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼ、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)についての遺伝子から得られる。
【0139】
制御配列はまた、ポリアデニル化配列、すなわちヌクレオチド配列の3’末端に操作可能に連結され、そして転写される場合、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するためにシグナルとして宿主細胞により認識される配列でもあり得る。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのポリアデニル化配列が,本発明において使用される。
糸状菌宿主細胞のための好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギキラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、フサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ及びアスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼについての遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman, 1995, Molecular Cellular Biology 15: 5983-5990により記載されている。
【0140】
制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端に連結されるアミノ酸配列をコードし、そしてそのコードされたポリペプチドを細胞の分泌路中に方向づけるシグナルペプチドコード領域でもあり得る。ヌクレオチド配列のコード配列の5’側末端は、本来、分泌されたポロペプチドをコードするコード領域のセグメントと翻訳読み取り枠を整合して、天然において連結されるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。他方では、コード配列の5’側末端は、そのコード配列に対して外来性であるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。そのコード配列が天然において、シグナルペプチドコード領域を含まない外来性シグナルペプチドコード領域が必要とされる。他方では、外来性シグナルペプチドコード領域は、ポリペプチドの増強された分泌を得るために、天然のシグナルペプチドコード領域を単純に置換することができる。しかしながら、分泌路中に発現されたポリペプチドを方向づけるいずれかのシグナルペプチドコード領域が、本発明に使用され得る。
【0141】
細菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、バチルスNCIB11837マルトゲン性アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィラスα−アミラーゼ、バチルス・リケニホルミススブチリシン、バチルス・リケニホルミスβ−ラクタマーゼ、バチルス・アステロサーモフィラス中性プロテアーゼ(nprT, nprS, nprM)、及びバチルス・スブチリスprsAについての遺伝子から得られるシグナルペプチド領域である。追加のシグナルペプチドは、Sinomen and Palva, 1993, Microbiological Reviews 57: 109-137 により記載される。
【0142】
糸状菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガー中性アミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイアスペラギン酸プロテイナーゼ、ヒューミコラ・インソレンスセルラーゼ及びヒューミコラ・ラヌギノサリパーゼについての遺伝子から得られたシグナルペプチドコート領域である。
【0143】
酵母宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセル・セレビシアエインバーターゼについての遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード領域は、Romanos など., 1992, 前記により記載される。
【0144】
制御配列はまた、酵素のアミノ末端で位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域であり得る。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチドとして知られている。プロポリペプチドは一般的に不活性であり、そしてプロポリペプチドからプロペプチドの触媒又は自己触媒分解により成熟した活性ポリペプチドに転換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)、サッカロミセス・セレビシアエα−因子、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ遺伝子、及びミセリオプソラ・サーモフィリア ラッカーゼについての遺伝子から得られる(WO95/33836号)。
【0145】
シグナルペプチド及びプロペプチド領域の両者がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、そのプロペプチド領域は、ポリペプチドのアミノ末端の次に位置し、そしてシグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のアミノ末端の次に位置する。酵母においては、ADH2システム又はGAL1システムが使用され得る。糸状菌においては、TAKAα−アミラーゼプロモーター、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼプロモーター及びアスペルギラス・オリザエグルコアミラーゼプロモーターが、調節配列として使用さえ得る。
【0146】
調節配列の他の列は、遺伝子増幅を可能にするそれらの配列である。真核システムにおいては、それらはメトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、及び重金属と共に増幅されるメタロチオネイン遺伝子を包含する。それらの場合、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、調節配列により作用可能に連結される。
【0147】
組換え発現ベクター:
本発明はまた、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクターにも関する。上記の種々のヌクレオチド及び制御配列は、1又は複数の便利な制限部位でポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の挿入又は置換を可能にするためにそれらの部位を含むことができる組換え発現ベクターを生成するために一緒に連結され得る。他方では、本発明のヌクレオチド配列は、前記配列又は前記配列を含んで成る核酸構造体を、発現のための適切なベクター中に挿入することによって発現され得る。発現ベクターを創造する場合、そのコード配列はベクターに位置し、その結果、コード配列は発現のための適切な制御配列により作用可能に連結される。
【0148】
組換え発現ベクターは、組換えDNA方法に便利にゆだねられ得、そしてヌクレオチド配列の発現をもたらすことができるいずれかのベクター(例えば、プラスミド又はウィルス)であり得る。ベクターの選択は典型的には、ベクターが導入される予定である宿主細胞とベクターとの適合性に依存するであろう。ベクターは、線状又は閉環された環状プラスミドであり得る。
【0149】
ベクターは自律的に複製するベクター、すなわち染色体存在物として存在するベクター(その複製は染色体複製には無関係である)、たとえばプラスミド、染色体外要素、ミニクロモソーム又は人工染色体であり得る。
【0150】
ベクターは自己複製を確かめるためのいずれかの手段を含むことができる。他方では、ベクターは、糸状菌細胞中に導入される場合、ゲノム中に組み込まれ、そしてそれが組み込まれている染色体と一緒に複製されるベクターであり得る。さらに、宿主細胞のゲノム中に導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含む、単一のベクター又はプラスミド、又は複数のベクター又はプラスミドが使用され得る。
【0151】
本発明のベクターは好ましくは、形質転換された細胞の容易な選択を可能にする1又は複数の選択マーカーを含む。選択マーカーは、1つの遺伝子であり、その生成物は、殺生物剤又はウィルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求性に対する原栄養要求性、及び同様のものを提供する。
【0152】
細菌選択マーカーの例は、バチルス・サブチリス又はバチルス・リケニルホルミスからのdal遺伝子、又は抗生物質耐性、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性を付与するマーカーである。酵母宿主細胞のための適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1及びURA3である。糸状菌宿主細胞に使用するための選択マーカーは、次の群から選択されるが、但しそれらだけには限定されない;amdS (アセトアミダーゼ)、argB (オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar (ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hygB (ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD (硝酸レダクターゼ)、pyrG (オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC (硫酸アデニルトランスフェラーゼ) 及びtrpC (アントラニル酸シンターゼ)、並びにそれらの同等物。
【0153】
アスペルギラス・ニジュランス又はアスペルギラス・オリザエのamdS及びpyrG遺伝子及びストレプトミセス・ヒグロスコピカスのbar遺伝子が、アスペルギラス細胞への使用のために好ましい。
本発明のベクターは好ましくは、宿主細胞ゲノム中へのベクターの安定した組み込み、又は細胞のゲノムに無関係に細胞におけるベクターの自律的複製を可能にする要素を含む。
【0154】
宿主細胞のゲノム中への組み込みのためには、ベクターは、相同又は非相同組換えによるゲノム中へのベクターの組み込みのためのベクター中の変異体、又はいずれか他の要素をコードするヌクレオチド配列に依存する。他方では、ベクターは、宿主細胞のゲノム中への相同組換えによる組み込みを方向づけるための追加のヌクレオチド配列を含むことができる。その追加のヌクレオチド配列は、染色体における正確な位置での宿主細胞ゲノム中へのベクターの組み込みを可能にする。
【0155】
正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込み要素は好ましくは、相同組換えの可能性を高めるために対応する標的配列と高い相同性を示す十分な数の核酸、たとえば100〜1,500個の塩基対、好ましくは400〜1,500個の塩基対、及び最も好ましくは800〜1,500個の塩基対を含むべきである。組み込み要素は、宿主細胞のゲノムにおける標的配合と相同であるいずれかの配列であり得る。さらに、組み込み要素は、非コード又はコードヌクレオチド配列であり得る。他方では、ベクターは非相同組換えにより宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得る。
【0156】
自律複製のためには、ベクターはさらに、問題の宿主細胞においてのベクターの自律的な複製を可能にする複製の起点を含んで成る。複製の細菌起点の例は、E.コリにおける複製を可能にするプラスミドpBR322, pUC19, pACYC177及びpACYC184, 及びバチルスにおける複製を可能にするpUB110, pE194, pTA1060及びpAMβ1の複製の起点である。酵母宿主細胞への使用のための複製の起点の例は、複製の2ミクロン起点、すなわちARS1, ARS4, ARS1及びCEN3の組み合わせ、及びARS4及びCEN6の組み合わせである。
【0157】
複製の起点は、宿主細胞においてその機能を感温性にする突然変異を有する起点である(例えば、Ehrlich, 1978, Procedings of the National Academy of Sciences USA 75: 1433を参照のこと)。
【0158】
本発明のヌクレオチド配列の1以上のコピーが、遺伝子生成物の生成を高めるために宿主細胞中に挿入され得る。ヌクレオチド配列のコピー数の上昇は、宿主細胞ゲノム中に配列の少なくとも1つの追加のコピーを組み込むことによって、又はヌクレオチド配列と共に増幅可能な選択マーカー遺伝子を含むことによって得られ、ここで細胞は選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含み、そしてそれにより、ヌクレオチド配列の追加のコピーが、適切な選択剤の存在下で前記細胞を培養することによって選択され得る。
【0159】
本発明の組換え発現ベクターを構成するために上記要素を連結するために使用される方法は、当業者に良く知られている(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
【0160】
組換え宿主細胞:
本発明はまた、変異体の組換え生成において都合良く使用される、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞にも関する。本発明のヌクレオチド配列を含んでなるベクターは、そのベクターが染色体組み込み体として、又は前記のような自己複製染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞中に導入される。
宿主細胞は、単細胞微生物、例えば原核生物、又は単細胞微生物、真核生物であり得る。
【0161】
有用な単細胞は、細菌細胞、たとえば次のグラム陽性細菌バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウシ、バチルス・コアギランス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・スブチリス及びバチルス・スリンギエンシス、又はストレプトミセス細胞、たとえばストレプトミセス・リビダンス又はストレプトミセス・ムリナス、又は次のグラム陰性細菌:E.コリ及びプソイドモナスsp.(但し、それらだけには限定されない)である。好ましい態様においては、細菌宿主細胞は、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・ステアロサーモフィラス又はバチルス・サブチリス細胞である。もう1つの好ましい態様においては、バチルス細胞は、好アルカリ性バチルスである。
【0162】
細菌宿主細胞中へのベクターの導入はたとえば、コンピテント細胞(たとえば、Young and Spizizin, 1961, Journal of Bacteriology 81: 823-829, 又はDubnau and Davidoff-Abelson, 1971, Journal of Molecular Biology 56: 209-221 を参照のこと)を用いてプロトプラスト形質転換(たとえば、Changand Cohen, 1979, Molecular General Genetics 168: 111-115)、エレクトロポレーション(たとえば、Shigekawa and Dower, 1988, Biotechniques 6: 742-751を参照のこと)又は接合(たとえば、Koehler and Thorne, 1987, Journal of Bacteriology 169: 5771-5278を参照のこと)によりもたらされ得る。
宿主細胞は、真核生物、たとえば哺乳類、昆虫、植物、又は菌類細胞であり得る。
【0163】
好ましい態様においては、宿主細胞は菌類細胞である“菌類”とは、本明細書において使用される場合、門アスコミコタ(Ascomycota)、バシジオミコタ(Basidiomycota)、キトリジオミコタ(Chytridiomycota)及びヅイゴミコタ(Zygomycota)(Hawksworth など., Ainsworth and Bisby’s Dictionary of the Fungi, 8th edition, 1995, CAB International, University Press, Cambridge, UKにより定義される)、及びオーミコタ(Oomycota)(Hawksworth など., 1995, 前記、171ページに引用される)、並びに栄養胞子菌(Hawksworh など., 1995, 前記)を包含する。
【0164】
より好ましい態様においては、菌類宿主細胞は酵母細胞である“酵母”とは、本明細書において使用される場合、子嚢胞子酵母(Endomycetals)、担子胞子酵母、及び不完全菌類(Blastomycetes)に属する酵母を包含する。酵母の分類は未来において変化し得るので、本発明のためには、酵母は、Biology and Activities of Yeast (Skinner, F.A., Passmore, S.M., and Davenport, R.R., eds. Soc. App. Bacteriol. Symposium Series No. 9, 1980) に記載のようにして定義されるであろう。
【0165】
さらにより好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hunsenula)、クレベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)又はヤロウィア(Yarrowia)である。
【0166】
最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyses cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイビリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensisi)、又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、クルイベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、ヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞である。
【0167】
もう1つのより好ましい態様においては、菌類宿主細胞は糸状菌細胞である。“糸状菌”とは、ユーミコタ(Eumycota)及びオーミコタ(Oomycota)のすべての糸状形を包含する(Hawksworthなど., 1995, 前記により定義されるような)。糸状菌は一般的に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン及び他の複合多糖類から構成される菌子体壁により特徴づけられる。成長増殖は、菌子拡張によってであり、そして炭素代謝は絶対好気性である。対照的に、酵母、たとえばサッカロミセス・セレビシアエによる成長増殖は、単細胞葉状体の発芽によってであり、そして炭素代謝は発酵性である。
【0168】
さらにより好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネウロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicilium)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)の種の細胞であるが、但しそれらだけには限定されない。
【0169】
最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アスペルギラス・アワモリ、アスペルギラス・ホエチダス、アスペルギラス・ジャポニカ、アスペルギラス・ニジュランス、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・オリザエ細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、フサリウム・バクトリジオイデス、フサリウム・クロックウェレンズ 、フサリウム・セレアリス、フサリウム・クルモラム、フサリウム・グラミネアラム、フサリウム・グラミナム、フサリウム・ヘテロスポラム、フサリウム・ネグンジ、フサリウム・オキシスポラム、フサリウム・レチキュラタム、フサリウム・ロゼウム、フサリウム・サムブシウム、フサリウム・サルコクロウム、フサリウム・ソラニ、フサリウム・スポロトリキオイデス、フサリウム・スルフレウム、フサリウム・トルロサム、フサリウム・トリコセシオイデス又はフサリウム・ベネナタム細胞である。
【0170】
さらに最も好ましい態様においては、糸状菌親細胞は、フサリウム・ベネナタム(Nirenberg sp. nov.)細胞である。さらに最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、ヒューミコラ・インソレンス、ヒューミコラ・ラヌギノサ、ムコル・ミエヘイ、ミセリオプソラ・サーモフィリア、ネウロスポラ・クラサ、ペニシリウム・プルプロゲナム、チエラビア・テレストリス、トリコダーマ・ハルジアナム、トリコダーマ・コニンギ、トリコダーマ・ロンジブラキアタム、トリコダーマ・レセイ又はトリコダーマ・ビリデ細胞である。
【0171】
菌類細胞は、プロトプラスト形質転換、プロトプラストの形質転換、及びそれ自体知られている態様での細胞壁の再生を包含する工程により形質転換され得る。アスペルギラス宿主細胞の形質転換のための適切な方法は、ヨーロッパ特許第238023号及びYeltonなど., 1984, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 81; 1474-1874に記載される。フラリウム種を形質転換するための適切な方法は、Malardierなど., 1989, Gene78: 147-156, 及びWO96/00787号により記載される。酵母は、Becker and Guarente. In Abelson, J.N. and Simon, M.I., editors, Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology, Methods in Enzymology, Volume 194, pp 182-187, Academic Press, Inc., New York; Ito など, 1983, Journal of Bacteriology 153: 163; 及びHinnen など, 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75; 1920により記載される方法を用いて形質転換され得る。
【0172】
ドナー株:
本発明はまた、受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp.、及びこの微生物を含んで成る組成物を提供する。
【0173】
酵素ポリペプチドの調製方法:
本発明はまた、(a)本発明の酵素を発現でき、そして分泌できる、本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列を含んで成る株を培養し、そして(b)前記酵素を回収することを含んで成る本発明の酵素の生成方法にも関する。特定の態様においては、前記株は、野生型株、例えばアリシクロバシラスsp. DSM15716であり、そしてもう1つの態様においては、株は上記のような組換え宿主細胞である。
【0174】
本発明のそれらの生成方法においては、細胞は、当業界において知られている方法を用いて、酵素の生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及び条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は団体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販されているか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製され得る。酵素が栄養培地に分泌される場合、酵素は培地から直接的に回収され得る。
【0175】
得られる酵素は、当業界において知られている方法により回収され得る。例えば、酵素は、従来の方法、例えば遠心分離、濾過、抽出、噴霧−乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から回収され得る。
【0176】
本発明のポリペプチドは、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE又は抽出(但し、それらだけには限定されない)により精製され得る(例えば、Protein Purification, J.C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publlishers, New York, 1989を参照のこと)。
【0177】
本発明の方法はまた、アリシクロバシラスsp. DSM15716のゲノムからの遺伝子(例えば、遺伝子ライブラリーからの)と、シグナルのないレポーター、例えばβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子とを、トランスポゾン標識を通して融合し、シグナルのないレポーター、例えばβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子により、トランスポゾン標識を通して融合されたアリシクロバシラスsp. DSM15716の遺伝子を含んで成る宿主細胞クローンを、レポーターの存在を表す培地、例えばアンピシリン含有培地において増殖し、前記レポーターを分泌するクローンを検出し、そしてそのクローンに包含されるアリシクロバシラスsp. DSM15716の遺伝子及びポリペプチドを単離することによる、アリシクロバシラスsp. DSM15716のサンプルの基づくWO01/77315A1のTAST方法を包含する。
【0178】
シグナルのないレポーター、例えばβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子によりトランスポゾン標識を通して融合されたアリシクロバシラスsp. DSM15716の遺伝子を含んで成る宿主細胞を、レポーターの存在を表す培地、例えばアンピシリン含有培地において増殖する場合、レポーター(例えば、β−ラクタマーゼ)を発現し、そして分泌するそれらのクローンのみが検出されるであろう(例えば、生存するであろう)。
【0179】
しかしながら、レポーターは、レポーター遺伝子が融合される遺伝子が、宿主株において認識され得る、損なわれていないプロモーター及びリボソーム結合部位(すなわち、実際の生命においてポリペプチドを生成するために細胞により発現される遺伝子)を有する場合、及びレポーターが翻訳され、その結果、合成されたポリペプチドが細胞質膜を通して輸送され、そして正しく折りたたまれる場合、分泌されるであろう。従って、融合された遺伝子を、選択された宿主細胞中に挿入する場合、レポーターの存在が検出される(例えば、アンピシリン耐性)それらのクローンは、分泌される機能的ポリペプチドをコードするアリシクロバシラスsp. DSM15716からの遺伝子を含むであろう。
【0180】
トランスジェニック植物:
本発明はまた、酵素を、発現し、そして生成するために、本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列により形質転換されている、トランスジェニック植物、植物部分又は植物細胞にも関する。1つの態様においては、植物は、回収可能な量での酵素の生成のための宿主として使用され得る。酵素は植物又は植物部分から回収され得る。他方では、組換え酵素を含む植物又は植物部分が、食品又は飼料の品質を改良するために、例えば、栄養価値、味のよさ及び流動性質を改良するために、又は抗栄養因子を破壊するために使用され得る。特に、酵素を発現する植物又は植物部分は、燃料−アルコール又は生物−エタノールの生成のための改良された出発材料として使用され得る。
【0181】
トランスジェニック植物は、双子葉植物又は単子葉植物であり得る。単子葉植物の例は、草、たとえば湿地帯を好む草(イチゴツナギ属の草、イネ科)、飼草、たとえばウシノケグサ・トボシガラ、ドクムギ、温帯性草、たとえばヌカボ、及び穀草類、たとえば小麦、カラスムギ、ライ麦、大麦、イネ、モロコシ及びトウモロコシである。
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、たとえばハウチワマメ、ジャガイモ、テンサイ、エンドウ、豆及び大豆、並びにアブラナ科(ブラシカセアエ科(Brassicaceae))、たとえばカリフラワー、ナタネ及び密接に関連するモデル生物アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis Thaliana)である。
【0182】
植物部の例は、茎、カルス、葉、根、果物、種子、及び塊根である。現在、また特定の植物組織、たとえばクロロプラスト、アポプラスト(apoplast)、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシソーム、及び細胞質が植物部分であると思われる。さらに、いずれの植物細胞でも、その組織起源が何であろうと、植物部分であると見なされる。
また、そのような植物、植物部分及び植物細胞の子孫も、本発明の範囲内に包含される。
【0183】
本発明の酵素を発現するトランスジェニック植物又は植物細胞は、当業界において知られている方法に従って構成され得る。手短には、植物又は植物細胞は、本発明の酵素をコードする1又は複数の発現構造体を植物宿主ゲノム中に組み込み、そしてその得られる修飾された植物又は植物細胞をトランスジェニック植物又は植物細胞に生長せしめることによって構成される。
【0184】
便利には、核酸構造体は、本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列を、選択の植物又は植物部分において前記ヌクレオチド配列の発現のために必要とされる適切な調節配列と共に作用可能に関連して含んでなるDNA構造体である。さらに、発現構造体は、その発現構造体が組み込まれている宿主細胞を同定するために有用である選択マーカー、及び問題の植物中への前記構造体の導入のために必要なDNA配列を含むことができる(後者は、使用されるDNA導入方法に依存する)。
【0185】
調節配列、たとえばプロモーター及びターミネーター配列、及び任意には、シグナル又は遷移配列の選択は、酵素がいつ、どこで及びいかにして、発現されるかの所望に基づいて決定される。たとえば、本発明の酵素をコードする遺伝子の発現は、構造的又は誘発的であり、又は進行的、段階的又は組織特異的であり、そして遺伝子生成物は特定の組織又は植物部分、たとえば種子又は葉に標的化され得る。調節配列は、たとえばTague など., Plant Phys., 86: 506, 1988により記載されている。
【0186】
構成的発現のためには、35S−CaMVプロモーターが使用され得る(Franck など., 1980, Cell 21:285-294)。器官−特異的プロモーターは、貯蔵組織たとえば種子、ジャガイモ塊茎、及び果物(Edwards & Coruzzi, 1990, Annu. Rev. Genet. 24: 275-303)、又は代謝組織、たとえば分裂組織(Ito など., 1994, Plant Mol. 24: 863-878)からのプロモーター、又は種子特異的プロモーター、たとえばイネからのグルテリン、プロラミン、グロブリン又はアルブミンプロモーター(Wu など., Plant and Cell Physiology Vol.34, No.39, No.8, pp.885-889 (1998))、Conrad U. など, Journal of Plant Physiology Vol. 152, No.6, pp.708-711 (1998)により記載されるビシア・ファバ(Vicia faba)からのレグミンB4及び未知の種子タンパク質遺伝子からのビシア・ファバプロモーター、種子油本体のタンパク質からのプロモーター(Chen など., Plant and Cell Physiology Vol.39, No.9, pp.935-941 (1998))、ブラシカ・ナパス(Brassica napus)からの貯蔵タンパク質napAプロモーター、又はたとえばWO91/14772号に記載のような当業界において知られているいずれか他の種子特異的プロモーターであり得る。
【0187】
さらに、プロモーターは、葉特異的プロモーター、たとえば株又はトマトからのrbcsプロモーター(Kyozuka など., Plant Physiology Vol.102, No.3, pp.991-1000 (1993))、コレラウィルスあでのメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモーター(Mitra, A. and Higgins, DW, Plant Molecular Biology Vol.26, No.1, pp.85-93 (1994))、又はイネからのaldP遺伝子プロモーター(Kagayaなど., Molecular and General Genetics Vol.248, No.6, pp.668-674 (1995))、又は創傷誘発性プロモーター、たとえばジャガイモpin2プロモーター(Xuなど., 1993, Plant Molecular Biology 22, 573-588)であり得る。
【0188】
プロモーターエンハンサー要素は、植物において、より高い酵素の発現を達成するために使用され得る。たとえば、プロモーターエンハンサー要素は、プロモーターと本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列との間に配置されるイントロンであり得る。たとえば、Xuなど、前記は、発現を増強するためにイネアクチン1遺伝子アクチン1遺伝子の第1イントロンの使用を開示する。
選択マーカー遺伝子、及び発現構造体のいずれかの他の部分は、当業界において入手できるものから選択され得る。
【0189】
核酸構造体は、当業界において知られている従来の技法、たとえばアグロバクテリウム−介在性形質転換、ウィルス−介在性形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、バイオリスティク形質転換、及びエレクトロポレーションに従って、植物ゲノム中に組込まれる(Gasser など., Science, 244, 1293; Potrykus, Bio/tech. 8,535,1990; Shimamoto など., Natune, 338, 274, 1989)。
【0190】
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス介在性遺伝子トランスファーは、トランスジェニック双子葉植物を生成するための好ましい方法(Hooykas & Schilperoort, 1992, Plant Mol. Biol. 19: 15-38を参照のこと)であるが、しかしながら、それはまた、他の形質転換方法が一般的に、それらの植物のためには好ましいけれども、単子葉植物を形質転換するためにも使用され得る。現在、トランスジェニック単子葉植物を生成するための好ましい方法は、胚カルス又は成長する胚の粒子衝撃法(形質転換性DNAにより被覆された微小金又はタングステン粒子)である(Christou, 1992, Plant J. 2: 275-281; Shimamoto, 1994, Curr. Opin. Biotechnol. 5: 158-162; Vasil など., 1992, Bio/Technology 10: 667-674)。単子葉植物の形質転換のための他の方法は、Omirulleh B, など., Plant Molecular Biology Vol. 21, No.3, pp.415-428 (1993) により記載されるように、プロトプラスト形質転換に基づかれている。
【0191】
形質転換に続いて、発現構造体を組み込んでいる形質転換体が、当業界において良く知られている方法に従って、選択され、そして完全な植物に再生される。
本発明はまた、(a)酵素の生成のために適切な条件下で、本発明の酵素をコードするヌクレオチド配列を含んで成るトランスジェニック植物又は植物細胞を培養し;そして(b)前記酵素を回収することを含んで成る本発明の酵素を生成するための方法にも関する。
【0192】
ポリペプチドを含んで成る組成物及びそれらの調製方法:
本発明は、本発明のポリペプチド及び好ましくは賦形剤を含んで成る組成物、及び本発明のポリペプチドと賦形剤とを混合することを含んで成る、そのような組成物の調製方法を提供する。特に、組成物は、少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種、より好ましくは少なくとも5種、より好ましくは少なくとも10種、より好ましくは少なくとも15種、より好ましくは少なくとも20種の異なったポリペプチドを含んで成る。ほとんどの組成物は、アリシクロバシラスsp. DSM15716又はその変異体(1又は複数の遺伝子が欠失されているか、又は付加されている)のサンプルを発酵する場合、分泌されるすべてのポリペプチドを含んで成る。
【0193】
特定の態様においては、本発明のポリペプチドは、組成物、例えば一成分組成物中の主要(ポリペプチド)成分である。本明細書における賦形剤は、組成物の配合に使用されるいずれかの助剤又は化合物として理解されるべきであり、そして溶媒、キャリヤー、安定剤、及び同様のものを包含する。
【0194】
組成物はさらに、1又は複数の追加の酵素、例えばアミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インバーターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ又はキシラナーゼを含んで成る。
【0195】
組成物は、当業界において知られている方法に従って調製され、そして溶液又は固体組成物の形で存在することができる。例えば、酵素組成物は、ポリペプチド及び/又は医薬生成物を、被覆されているか又は被覆されていない顆粒又は微小顆粒に配合する、当業界において知られている方法を用いて配合され得る。従って、本発明のポリペプチドは、顆粒、好ましくは無粉塵性顆粒、液体、特に安定化された液体、スラリー又は保護されたポリペプチドの形で提供され得る。特定の用途のためには、固体マトリックス上へのポリペプチドの固定が好ましい。
【0196】
組成物に含まれるポリペプチドは、酸化防止剤又は還元剤を添加し、ポリペプチドの酸化を限定することにより組成物におけるポリペプチドを安定化する、当業界において知られている方法に従って安定化され得るか、又はそれは、固体又は液体組成物におけるポリペプチドの安定性に対して有益であることが知られているポリマー、例えばPVP, PVA, PEG又は他の適切なポリマーを添加することにより安定化され得る。
【0197】
さらなる態様においては、本発明の組成物は、本発明のポリペプチドの他に、界面活性剤、及びに任意には、ビルダー、例えばゼオライト、漂白剤、例えば過炭酸塩、漂白増強剤、例えばTAED又はNOBS、石鹸水の泡抑制剤、芳香剤、等から成る群から選択された化合物を含んで成る洗剤組成物である。
さらなる態様においては、本発明の組成物は、ポリペプチドの他に、穀物又は穀粒を含んで成る飼料組成物である。
【0198】
さらなる態様においては、本発明の組成物は、本発明のポリペプチドを含んで成る、食品組成物、例えばパン粉組成物、醸造製品、果物ジュース、油又はラード製品である。
さらなる態様においては、本発明の組成物は、多糖、又は多糖の混合物を含んで成り、そして本発明のポリペプチドを含んで成る。
さらなる態様においては、本発明の組成物は、本発明のポリペプチドの他に、パルプを含んで成るパルプ組成物である。
さらなる態様においては、本発明の組成物は、本発明のポリペプチドの他に、オキシドレダクターゼエンハンサーを含んで成る殺生物組成物である。
【0199】
ポリペプチド又はそれらを含んで成る組成物の使用:
さらなる観点においては、本発明は、本発明のポリペプチド又はポリヌクレオチド、又は前記ポリペプチド又はポリヌクレオチドを含んで成る組成物の種々の用途、特に(技術的)工程、例えば商業的研究目的のために産業又は家庭において行われる工程への使用を提供する。従って、本発明は、本発明のポリペプチド又は本発明のポリヌクレオチドを、(技術的)産業的研究又は家庭工程に使用することを含んで成る方法を包含する。
【0200】
1つの態様においては、本発明のポリペプチド又は組成物は、セルロース繊維の洗浄のために使用される。
もう1つの態様においては、本発明のポリペプチド又は組成物は、食品又は飼料添加物を調製するために使用される。
さらにもう1つの態様においては、本発明のポリペプチド又は組成物は、リグノール材料及びパルプの処理のために使用される。
【0201】
洗剤の開示:
本発明のポリペプチドは、洗剤組成物に添加され、そして従ってその組成物の成分に成ることができる。
本発明の洗剤組成物は、手動又は機械洗濯用洗剤組成物、例えば染色された布の前処理のために適切な洗濯用添加剤組成物及びすすぎ用布ソフトナー組成物として配合され得、又は一般的な家庭用硬質表面洗浄操作における使用のための洗剤組成物として配合され得、又は手動又は機械皿洗い操作のために配合され得る。
【0202】
特定の観点においては、本発明は、本発明のポリペプチドを含んで成る洗剤添加剤を提供する。前記洗剤添加剤及び洗剤組成物は、1又は複数の他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カーボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ及び/又はポロキシダーゼを含んで成ることができる。
一般的に、選択された酵素の性質は、選択された洗剤と適合できるべきであり(すなわち、他の酵素及び非酵素の成分、等とのpH−最適適合性)、そして酵素は効果的な量で存在すべきである。
【0203】
プロテアーゼ:適切なプロテアーゼは、動物、植物又は微生物起源のものを包含する。微生物起源が好ましい。化学的に修飾された、又はタンパク質構築された変異体が含まれる。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又は金属プロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン−様プロテアーゼであり得る。アルカリプロテアーゼの例は、スブチリシン、特にバチルスに由来するそれらのもの、例えばスブチリシンNovo、スブチリシンCarlsberg、スブチリシン309、スブチリシン147及びスブチリシン168(WO89/06279号に記載される)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源のもの)、及びWO89/06270号及びWO94/25583号に記載されるフサリウムプロテアーゼである。
【0204】
有用なプロテアーゼの例は、WO92/19729号、WO98/20115号、WO98/20116号及びWO98/34946号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:27, 36, 57, 76, 87, 97, 101, 104, 120, 123, 167, 170, 194, 206, 218, 222, 224, 235及び274。
好ましい市販のプロテアーゼ酵素は、AlcalaseTM, SavinaseTM, PrimaseTM, DuralaseTM, EsperaseTM及びKannaseTM (Novo Nordisk A/S), MaxataseTM, MaxacalTM, MaxapemTM, ProperaseTM, PurafectTM, Purafect OxPTM, FN2TM及びFN3TM (Genencor International Inc.) を包含する。
【0205】
リパーゼ:適切なリパーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なリパーゼの例は、ヒューミコラ(別名、サーモミセス)、例えばヨーロッパ特許第258068号及び第305216号に記載のようなヒューミコラ・ラウギノサ(T.ラウギノサ)、又はWO96/13580号に記載のようなヒューミコラ・インソレンス、P.アルカリゲネス又はP.プソイドアルカリゲネス(ヨーロッパ特許第218272号)、P.セパシア(ヨーロッパ特許第331376号)、P.スツゼリ(P.stutzeri)(イギリス特許第1,372,034号)、P.フルオレセンス、プソイドモナスsp. SD705株(WO95/06720号及びWO96/27002号)、P.ウイスコンシネンシス(WO96/12012号)からのリパーゼ、バチルスリーパーゼ、例えばB.スブチリス(Dartoisなど. (1993), Biochemica et Biophysica Acta, 1131, 253-360)、B. ステアロサーモフィラス(日本特許64/744992)又はB.プミラス(WO91/16422号)からのリーパーゼを包含する。
【0206】
他の例は、リパーゼ変異体、例えばWO92/05249号、WO94/01541号、ヨーロッパ特許第407225号、ヨーロッパ特許第206105号、WO95/35381号、WO96/00292号、WO95/30744号、WO94/25578号、WO95/14783号、WO95/22615号、WO97/04079号及びWO97/07202号に記載されるものを包含する。
好ましい市販のリパーゼ酵素は、LipolaseTM 及びLipolase UltraTM (Novo Nordisk A/S) を包含する。
【0207】
アミラーゼ:適切なアミラーゼ(α−及び/又はβ)は、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。アミラーゼは、バチルス、例えばイギリス特許第1,296,839号により詳細に記載される、B.リケニルホルミスの特許株から得られるα−アミラーゼを包含する。
【0208】
有用なアミラーゼの例は、WO94/02597号、WO94/18314号、WO96/23873号及びWO97/43424号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:15, 23, 105, 106, 124, 128, 133, 154, 156, 181, 188, 190, 197, 202, 208, 209, 243, 264, 304, 305, 391, 408及び444。
市販のアミラーゼは、DuramylTM, TermamaylTM, FungamylTM 及びBAMTM (Novo Nordisk A/S), RapidaseTM 及びPurastarTM (Genencor International Inc.)である。
【0209】
セルラーゼ:適切なセルラーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。適切なセルラーゼは、バチルス、ヒューミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム属からのセルラーゼ、例えばアメリカ特許第4,435,307号、アメリカ特許第5,648,263号、アメリカ特許第5,691,178号、アメリカ特許第5,776,757号及びWO89/09259号に開示されるヒューミコラ・インソレンス、マイセリオプソラ・サーモフィラ/オキシスポラムから生成される菌類セルラーゼを包含する。
【0210】
特に適切なセルラーゼは、色彩保護有益性を有するアルカリ又は中性セルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、ヨーロッパ特許第0495257号、ヨーロッパ特許第0531372号、WO96/11262号、WO96/29397号、WO98/08940号に記載されるセルラーゼである。例の例は、WO94/07998号、ヨーロッパ特許第0531315号、アメリカ特許第5,457,046号、アメリカ特許第5,685,593号、アメリカ特許第5,763,254号、WO95/24471号、WO98/12307号及びPCT/DK98/0299号に記載されるそれらのものである。
【0211】
市販のセルラーゼは、CelluzymeTM 及びCarezymeTM (Novo Nordisk A/S), ClazinaseTM 及びPuradex HATM (Genencor International Inc.) 及びKAC−500 (B)TM (Kao Corporation) を包含する。
【0212】
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:適切なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なペルオキシダーゼの例は、コプリナス、例えばコプリナス・シネレウス、及びWO93/24618 号、WO95/10602号及びWO98/15257号に記載されるそれらのようなそれらの変異体からのペルオキシダーゼを包含する。
【0213】
市販のペルオキシダーゼは、GuardzymeTM (Novo Nordisk A/S) を包含する。
洗剤酵素は、1又は複数の酵素を含む別々の添加剤を添加することにより、又はそれらの酵素のすべてを含んで成る組合された添加剤を添加することにより洗剤組成物に包含され得る。本発明の洗剤添加剤、すなわち別々の添加剤又は組合された添加剤が、例えば粒質物、液体、スラリー、等として配合され得る。好ましくは洗剤添加剤配合物は、粒質物、特に非−ダスチング粒質物、液体、特に安定された液体又はスラリーである。
【0214】
非−ダスチング粒質物は、アメリカ特許第4,106,991号及び第4,661,452号に開示のようにして生成され得、そして任意には、当業界において知られている方法により被覆され得る。蝋被覆材料の例は、1000〜20,000の平均モル重量を有するポリ(酸化エチレン)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50の酸化エチレン単位を有する、エトキシル化されたノニルフェノール;12〜20個の炭素原子を有するアルコールを有し、そして15〜80の酸化エチレン単位を有する、エトキシ化された脂肪アルコール;脂肪アルコール、脂肪酸;及び脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリドである。流動層技法による適用のために適切なフィルム形成被覆材料の例は、イギリス特許第1483591号に与えられている。例えば、液体酵素調製物は、確立された方法に従って、ポリオール、例えばプロピレングリコール、糖又は糖アルコール、硫酸又は硼酸を添加することによって、安定化される。保護された酵素は、ヨーロッパ特許第238,216号に開示される方法に従って調製され得る。
【0215】
本発明の洗剤組成物は、いずれかの便利な形、例えば棒状、錠剤、粉末、顆粒、ペースト又は液体の形で存在することができる。液体洗剤は、水性であり、典型的には、70%までの水及び0〜30%の有機溶媒を含み、又は非水性であり得る。
洗剤組成物は、非イオン性、例えば半−極性及び/又はアニオン性及び/又はカチオン性及び/又は両性イオンであり得る1又は複数の界面活性剤を含んで成る。界面活性剤は典型的には、0.1〜60重量%のレベルで存在する。
【0216】
そこに含まれる場合、洗剤は通常、約1%〜約40%のアニオン性界面活性剤、例えば線状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキルスルフェート(脂肪酸スルフェート)、アルコールエトキシスルフェート、第二アルカンスルホネート、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル−又はアルケニル琥珀酸又は石鹸を含むであろう。
【0217】
そこに含まれる場合、界面活性剤は通常、約0.2%〜約40%の非イオン性界面活性剤、例えばアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化された脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(“グルコサミド”)を含むであろう。
【0218】
洗剤は、0〜65%の洗剤ビルダー又は錯生成剤、例えばゼオライト、ジホスフェート、三リン酸、ホスホネート、カーボネート、シトレート、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン六酢酸、アルキル−又はアルキニル琥珀酸、可溶性シリケート又は層化されたシリケート(例えばHoechstからのSKS−6)を含むことができる。
洗剤は、1又は複数のポリマーを含んで成る。例としては、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート(例えばポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーを含んで成る。
【0219】
洗剤は、H2O2源を含んで成る漂白システム、例えば過酸形成漂白活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートと共に組合され得る過硼酸塩又は過炭酸塩を含むことができる。他方では、漂白システムは、例えばアミド、イミド又はスルホン型のペルオキシ酸を含むことができる。
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定剤、例えばポリオール、例えばプロピレングリコール又はグリセロール、糖又は糖アルコール、乳酸、硼酸又は硼酸誘導体、例えば芳香族硼酸エステル又はフェニル硼素酸誘導体、例えば4−ホルミルフェニル硼素酸を用いて安定化され得、そして前記組成物は、例えばWO92/19709号及びWO92/19708号に記載のようにして配合され得る。
【0220】
洗剤はまた、他の従来の洗剤組成物、例えば布コンディショナー、例えばクレー、泡増強剤、石鹸泡抑制剤、抗腐蝕剤、土壌懸濁剤、抗−土壌再沈着剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、曇りインヒビター、又は香料を含むことができる。
洗剤組成物においては、いずれかの酵素、特に本発明の酵素は、洗浄液体1L当たり0.01−100mgの酵素タンパク質、好ましくは洗浄液体1L当たり0.05−5mgの酵素タンパク質、特に洗浄液体1L当たり0.1−1mgの酵素タンパク質に対応する量で添加され得ることが、現在企画される。
本発明の酵素はさらに、WO97/07202号(引例として本明細書組み込まれる)に開示される洗剤配合物に導入され得る。
【0221】
寄託された微生物:
次の微生物を、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, MascheroderWeg 1b, D-38124 Braunschweig, Germanyに、特許手続きのための微生物の寄託の国際認識に基づいてブダペスト条約に従って、出願人により寄託された:
2003年6月30日:アリシクロバシラスsp. CS81熱−好酸性物:DSM受託番号15716。
【実施例】
【0222】
例1アリシクロバシラスsp. DSM 15716により分泌される機能的ポリペプチドの同定ゲノムライブラリー構成
アリシクロバシラスsp. DSM15716からの染色体DNAを、標準の分子生物学技法(Ausuble など. 1995"Current protocols in molecular biology"Publ : John Wiley and sons)を用いることにより調製した。調製されたDNAを、Sau3Aにより部分的に切断し、そしてアガロースゲル上で分離した。3〜8kbのフラグメントを溶解し、そして沈殿し、そして適切な緩衝液に再懸濁した。
【0223】
ゲノムライブラリーを、Stratagene ZAP Express predigested Vector kit and Stratagene ZAP ExpressTM predigested Gigapack(商標) cloning キット(Bam HI predigested) (Stratagene Inc., USA)を用いて、それらの売主の説明書/推薦に従って製造した。得られるラムダAZPライブラリーは38000pfuを含み、それらの10000個は質量排除のために集められた。得られる70000個のE. コリコロニーをプールし、そしてプラスミドを、Qiagen Spin Mini prep kit (Qiagen, Germany)用いることにより調製した。プラスミドDNAを含む溶離物約1mlを、1体積部の酢酸ナトリウム(pH5)及び2体積部の96%エタノールと共に20000rpmで4℃で遠心分離機により沈殿し、70%v/vエタノールにより洗浄し、室温で乾燥し、そして200μlのTE緩衝液に再懸濁した。アリシクロバシラスsp. ゲノムライブラリーのプラスミドプールDNAのDNA濃縮は、5.2μg/μlであった。
【0224】
トランスポゾン構成及び調製
WO01/77315A1に記載されるようなTransposon Assisted Signal Trapping (TAST)の方法の背後にある基本的原理は、シグナルのないβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子と、選択されたゲノム内のすべての遺伝子をトランスポゾン標識を通して融合することである。従って、トランスポゾン標識を通して、シグナルのないβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子により融合されたゲノムの遺伝子を含んで成る宿主細胞クローンを、アンピシリン含有培地において増殖する場合、β−ラクタマーゼを発現し、そして分泌するそれらのクローンのみが生存するであろう。
【0225】
しかしながら、β−ラクタマーゼは、β−ラクタマーゼ遺伝子が融合される遺伝子が、宿主株において認識され得る、損なわれていないプロモーター及びリボソーム結合部位(すなわち、真の生命においてポリペプチドを生成するために細胞により発現される遺伝子)を有する場合、及びβ−ラクタマーゼが翻訳され、その結果、合成されたポリペプチドが原形質膜を通して輸送され、そして正しく折りたたまれる場合、分泌されるであろう。従って、選択された宿主細胞中に融合された遺伝子を挿入する場合、アンピシリン耐性であるそれらのクローンは、分泌された機能的ポリペプチドをコードする遺伝子を含む。
【0226】
通常、TAST方法を用いる場合、全遺伝子を発現する必要はない。トランスポゾンにより遺伝子を標識する場合、タンパク質融合体としての遺伝子のN−末端部分の発現は、その遺伝子が損なわれていない転写、翻訳及び分泌配列を含むことを示す。従って、タンパク質融合体としての遺伝子のN−末端部分の発現は通常、全遺伝子の発現及び分泌を仮定するために十分であるものとして見なされる。
従って、TAST方法により得られる遺伝子は実際、分泌された機能的ポリペプチドをコードすることが結論づけられ得る。
【0227】
β−ラクタマーゼレポーター遺伝子を含むSigA4トランスポゾンの構成:
WO01/77315A1の説明に従って、シグナルのないβ−ラクタマーゼを含むトランスポゾンの構成を、標準の分子生物学的技法を用いて行った。シグナルのないβ−ラクタマーゼはまず、プルーフリーディングポリメラーゼ(Pfu Turbo, Stratagene, USA)を用いて、PUC19からPCR増幅された。得られるPCRフラグメントは、クローニングを助けるために、制限部位NotI及びEcoRIを含んだ。エントランスポゾン及び抗生物質耐性マーカーCAT(トランスポゾンにおけるクロラムフェニコール耐性をコードする)を含むプラスミドpEntranceposon (Camr)を、Finnzymes, OY (EspooFinland)から得た。そのプラスミドを、制限酵素NotI及びEcoRIにより消化し、ゲル精製し、そしてシグナルのないβ−ラクタマーゼ含有フラグメントにより連結した。その連結物を用いて、エレクトロ−コンピテントDH10B細胞を形質転換し、そして組換えのプラスミド及びシグナルのないβ−ラクタマーゼを含むE. コリクローンを、制限分析により同定し、そしてSigA2と命名した。
【0228】
トランスポゾン調製のために、β−ラクタマーゼをコードするbla遺伝子を欠いているSigA2のより小さな誘導体を構成した:外側に方向づけるSigA2のbla遺伝子の開始及び停止に結合する次の2種のオリゴヌクレオチドプライマーSigA2NotU-P 5’− TCG CGA TCC GTT TTC GCA TTT ATC GTG AAA CGC T−3’(配列番号51)及びSigA2NotD-P 5’− CCG CAA ACG CTG GTG AAA GTA AAA GAT GCT GAA−3’(配列番号52)。このPCR反応において生成される約3.6kbの増殖物を再連結し、そして適切なE. コリ株を形質転換した。3.6kbのプラスミドを、LBクロラムフェニルコール上で増殖するが、しかしLBアンピシリン上で増殖できない形質転換体から単離した。このプラスミドは、両BglI部を保持し、そして活性Bla遺伝子を欠いており、そしてpSig4と命名した。
【0229】
【表3】

【0230】
0.3μg/μlの濃度を有するpSigA4プラスミドDNA調製物60μlを、BglIIにより消化し、そしてアガロースゲル上で分離した。2kbのSigA2トランスポゾンDNAバンドを、"GFXPCR, DNA and Gel Band Purification Kit" (Amersham Pharmacia Biotech Inc, USA)を用いることにより、売主の説明書に従って溶離し、そして精製し、そして200μlのEB緩衝液に溶出した。
【0231】
C. トランスポゾン標識化:
pSigA4から調製されたトランスポゾンは、分泌シグナルが除去されているβ−ラクタマーゼをコードする5’−切断されたbla−遺伝子を担持する。β−ラクタマーゼは、タンパク質が細胞周辺に分泌される場合においてのみ、E. コリ上にアンピシリン耐性を伝達し、ところがβ−ラクタマーゼの細胞質発現はアンピシリン耐性を付与しない。シグナル配列がない場合、β−ラクタマーゼは細胞周辺に輸送されず、そして従ってクローンはアンピシリン含有培地上で増殖しないであろう。
【0232】
シグナルのないβ−ラクタマーゼ遺伝子は、トランスポゾン境界とβ−ラクタマーゼコード領域との間に連続読取枠が存在するような態様でトランスポゾン内に含まれた。この場合、修飾されたトランスポゾンは、それが分泌されるタンパク質をコードする遺伝子中に転位する場合、標的遺伝子との整合した融合を引起す。これは、E. コリの細胞周辺に分泌され、そしてアンピシリンに対する耐性を伝達する融合遺伝子生成物をもたらした。トランスポゾンが、分泌されないタンパク質をコードする遺伝子中に整合して組込む場合、それぞれの宿主はアンピシリン耐性にならないであろう。
【0233】
アリシクロバシラスsp. ライブラリーのインビトロトランスポゾン標的化のために、約2.6μgのDNAを含むSigA2トランスポゾン4又は8μlを、1μlのDNA濃度のアリシクロバシラスsp. ゲノムライブラリーのプラスミドプールDNA、2μlのFinnzymes MuA Transposase(0.22μg/μl)及び5μlの5×緩衝液(Finnzymes OY, Espoo, Finlandからの)と共に、50μlの合体体積で混合し、そして30℃で3.5時間インキュベートし、そして次に、75℃で10分間、熱不活性化した。DNAを、5μlの3Mの酢酸カリウム(pH5)及び110μlの96%エタノールの添加により沈殿し、そして20000rpmで30分間、遠心分離した。ペレットを洗浄し、そして乾燥し、そして10μlのTE緩衝液に再懸濁した。
【0234】
D. 形質転換及び選択:
エレクトロ−コンピテントE. コリDH10B細胞を、5μlのトランスポゾン標識されたプラスミドプールによるBiorad Gene Pulse装置(50μF、25mAmp, 1.8kV)におけるエレクトロポレーションにより形質転換し、1mlのSOC培地と共に混合し、37℃で1時間プレインキュベートし、そして25μl/mlのアンピシリン、50μl/mlのカナマイシン、10μl/mlのクロラムフェニコールを含むLB上にプレートし、そして2〜3日間インキュベートした。耐性形質転換体からの1056のコロニーを選択し、そしてプラスミドを、Qiaprep 96 Turbo Biorobotoキットを、その売主の説明書に従って適用することにより調製した。
【0235】
E. プラスミド調製及び耐性決定:
1056のトランスポゾン標識されたプラスミドを、第1の反応においては、トランスポゾン標識された遺伝子を上流に読み取るA2upプライマーAGCGTTTGCGGCCGCGATCC(配列番号53)により、及び第2の反応においては、トランスポゾン標識された遺伝子を下流に読み取るBプライマーTTATTCGGTCGAAAAGGATCC(配列番号54)により配列決定した。
【0236】
F. 配列アセンブリー及び注釈:
その得られる配列を、プログラムPhredPhrap(Brent Ewing, LaDeana Hillier, Michael C. Wendl, and Phil Green, Base-calling of automated sequencer traces using phred 1. Accuracy assessment (1998) Genome Research 8: 175-185; Brent Ewing and Phil Green, Base-calling of automated sequencer traces using phred 11. Error probabilities (1998) Genome Research 8: 186-194)を用いることにより、コンチグ(contig)にアセンブリーした。
【0237】
続いてその得られるコンチグを、プログラムBLASTX 2.0a19MP-WashU [14-Jul-1998] [Build linux-x86 18: 51: 44 30- Jul-1998] (Gish, Warren (1994-1997). Unpublished; Gish, Warren and David J. States (1993). Identification of protein coding regions by database similarity search. Nat. Genet. 3: 266-72)を用いることにより、標準の公開されたDNA及びタンパク質配列データベースから入手できる配列に比較した。
得られる配列は、それらが前に説明されたように、アンピシリン耐性コロニーとして得られたので、損なわれない且つ機能的なポリペプチドをコードする機能的遺伝子であった。
【0238】
例2相同性による機能の決定
ポリペプチド配列番号26〜50の機能を、既知機能の遺伝子又はポリペプチドとの配列比較により注釈した。本発明のポリペプチドを、コンチグの公開され、そして内部データベースからの密接に関連する配列の列挙に比較した。配列番号26〜50が由来するコンチグを続いて、プログラムBLASTX 2 Oa19MP-WashU [14-Jul-1998]を用いることにより、標準の公開されたDNA及びタンパク質配列データベースから入手できる配列に比較した。配列番号26〜40の配列一列整列の他のデータベースから既知機能を有するそれらの密接に関連する配列に対する注意した分析は、アミノ酸同一性の程度に基づいて、それらのポリペプチドの機能の予測を可能にした。
【0239】
通常、良好な予測を困難にする、全体のアミノ酸同一性が40%以下である場合でさえ、ポリペプチド配列の触媒部位又は重要な領域におけるアミノ酸残基を注意して分析し、そして解釈することにより、配列番号26〜40の機能を予測することができた。既知配列の触媒部位のアミノ酸がまた本発明のポリペプチドに存在する場合、十分な全体的アミノ酸同一性と組み合わされると、アリシクロバシラスsp. DSM15716からのポリペプチドは既知配列と同じ機能を有することが結論づけられた。
【0240】
例3配列番号26〜50のポリペプチドの調製
配列番号26〜50のポリペプチドを調製するために、それらのポリペプチドをコードする配列番号1〜25に包含される遺伝子を、適切な宿主株、例えばE. コリ、バチルス・サブチリス、バチルス・リケニホルミス又はバチルス・クラウジ、又はアリシクロバシラスsp. の誘導体における遺伝子発現のために適切なプロモーター、リボソーム結合部位及びターミネーターのDNAに、読取枠をコードするDNAを融合することによって発現する。プロモーターは、誘発性プロモーター又は構成的プロモーターのいずれかであり得る。配列番号26〜50のいずれのシグナル配列が、他の細菌の適切なシグナルペプチドと交換され得る。
【0241】
発現構造体は、プラスミド又は線状DNAの一部であり得る。それは、組換えにより宿主株の染色体中に組込まれ得るか、又はそれは宿主細胞におけるプラスミド上に存在することができる。次に、興味ある遺伝子を担持する、形質転換された細胞を、所望する体積で適切な培地において増殖する。誘発性プロモーターが使用される場合、遺伝子は発現を、インデューサーを付加することにより開始する。他方では、インデューサーは必要とされず、そして細胞を、興味ある遺伝子からの適切な量のタンパク質が生成されるまで、増殖する。次に、培養物を収穫し、そしてタンパク質を標準の方法により回収する。
【0242】
例4セリン−カルボキシルプロテアーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、セリン−カルボキシプロテアーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、その活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、不溶性色原体基質AZCL−コラーゲン(MegazymeTM)又はAzocoll (Sigma-Aldrich)及び酸性pH3〜5のpHでの適切な緩衝液を含むアガロースゲル上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば1日間インキュベートする。活性は、スポットの周囲の青色の円光として見える。AZCL−コラーゲン又はAzocollに代わるものとして、ラベルされていないコラーゲンを、寒天プレート上に添加し、この上で、酵素活性が透明な領域として検出され得る。
【0243】
ペプスタチンの添加により、セリンカルボキシルプロテアーゼのプロテアーゼ活性は阻害され得ない。代わるものとして、セリン−カルボキシルプロテアーゼを含むサンプルの活性決定は、Tsuruoka N, Nakayama T, Ashida M, Hemmi H, Nakao M, Minakata H, Oyama H, Oda K, Nishino T ;"Colla- genolytic serine-carboxyl proteinase from Alicyclobacillus sendaiensis strain NTAP-1 : purifica- tion, characterization, gene cloning, and heterologous expression."Appl Environ Microbiol. Vol. 69 (1) ; pp 162-169; 2003 Janに記載のようにして測定され得る。
【0244】
例5多−銅オキシダーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、多−銅オキシダーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、Schneider など., Enzyme and Microbial Technology 25, (1999) p. 502-508に記載のようにして、その活性についてアッセイすることができる。
例えば、15μlであり得る適切な体積のそのようなサンプルを、適切な緩衝液、例えば0.1Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)中、適切な濃度、例えば1mMでABTS(2, 2’−アジノビス−3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸)を含むアガロース上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば16時間インキュベートする。活性は、サンプルの周囲での緑色の領域として見える。アッセイは上清液及び抽出物に対して行う。
【0245】
例6セリンプロテアーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、セリンプロテアーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、その活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、不溶性色原体基質AZCL−カゼイン(MegazymeTM)又はAZCL−コラーゲン (MegazymeTM)及び適切なpHでの適切な緩衝液を含むアガロースゲル上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば1日間インキュベートする。活性は、スポットの周囲の青色の円光として見える。AZCL−カゼイン又はAZCL−コラーゲン (MegazymeTM)に代わるものとして、ラベルされていないカゼイン又はラベルされていないコラーゲンを、使用することができる。アガロースプレート上にスポットされたラベルされていないコラーゲン又はラベルされていないカゼイン上で、透明な領域がセリンプロテアーゼの存在下で形成する。
【0246】
例7グルタミン酸ペプチダーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、グルタミン酸ペプチダーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、その活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、不溶性色原体基質AZCL−コラーゲン(MegazymeTM)及び酸性pH3〜5のpHでの適切な緩衝液を含むアガロースゲル上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば1日間インキュベートする。活性は、スポットの周囲の青色の円光として見える。
【0247】
AZCL−カゼインに代わるものとして、ラベルされていないコラーゲンを、使用することができる。アガロースプレート上にスポットされたラベルされていないコラーゲン上で、透明な領域がグルタミン酸ペプチダーゼの存在下で形成する。配列番号27のグルタミン酸ペプチダーゼの特異的試験に基づいて、活性を、pH3.4でのLB−PG寒天プレート上にスポットされた0.1%AZCL−コラーゲン(MegazymeTM)上での20μlの培養物流体のスポット試験として決定した。プレートを55℃(一晩)でインキュベートし、そしてグルタミン酸ペプチダーゼの存在が、スポットの周囲での青色の円光として見えた。
【0248】
配列番号27に包含されるグルタミン酸ペプチダーゼは、MEROPEによりペプチダーゼファミリーG1(PepG)(EC3.4.23.19)として現在分類されているファミリーA4に属するペプチダーゼに対する有意な配列類似性を示した(配列番号27を記載する前記セクション、及びFujinaga M, Cherney MM, Oyama H, Oda K, James MN.; The molecular structure and catalytic mechanism of a novel carboxyl peptidase from Scytalidium lignicolum ; Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A.; 101 (10); pp. 3364-9; Epub 01-Mar-2004; 09-Mar-2004を参照のこと)。このファミリーは、それらの活性部位に保存されるQ及びEを有するペプチダーゼ配列を含む。両残基は、配列番号27に包含されるグルタミン酸ペプチダーゼに保存された。従って、配列番号27に包含されるグルタミン酸ペプチダーゼは、菌類ペプチダーゼのみを前において考慮するG1ファミリーの第1の細菌ポリペプチドである。
【0249】
配列番号27を、ファミリーG1ペプチダーゼの参照配列に比較した;アスペルギラス・ニガーアスペルギロペプシンII(配列番号55;Swissprot P24665; Takahashi, K.; Inoue, H.; Sakai, K. ; Kohama, T.; Kitahara, S.; Takishima, K.; Tanji, M.; Athauda, S. B. P.; Takahashi, T.; Akanuma, H.; Mamiya, G.; Yamasaki, M); The primary structure of Aspergillus niger acid proteinase A. ; J. Biol. Chem.; Vol 266; p. 19480; 1991)。このポリペプチドは、成熟の間、分泌の後、除去される、シグナルペプチド(aa1〜aa18)及び2種のプロペプチド(aa19−58及びaa99−109)を含んだ。成熟の間、システイン残基間のジスルフィド橋により架橋される、H鎖及びL鎖が形成される。
【0250】
(Inoue, H.; Kimura, T.; Makabe, O. ; Takahashi, K.; The gene and deduced protein sequences of the zymogene of Aspergillus niger acid proteinase A ; J. Biol. Chem.; vol. 266; p. 19484; 1991)。第2プロペプチドに類似するアミノ酸(aa99−109)及び配列番号55の架橋システイン残基に対応するアミノ酸が配列番号27に欠失している(一列整列を参照のこと)。菌類G1ペプチダーゼのみが、システイン残基を欠いていることがこれまでに記載されている(Maita, T.; Nagata, S.; Matsuda, G.; Maruta, S.; Oda, K.; Murao, S.; Tsuru, D.; Complete amino acid sequence of Scytalidium lignicolum acid protease B ; J. Biochem.; vol. 95; p. 465; 1984)。
【0251】
配列番号27と配列番号55の一列整列:
【表4】

【0252】
*=Swissprot P24665において活性部位を形成するアミノ酸
:=Swissprot P24665においてジスルフィド結合を形成するシステイン残基
#=Swissprot P24665チモーゲンから除去されたプロペプチド。
【0253】
例8酸性β−グルカナーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、酸性β−グルカナーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、その活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、不溶性色原体基質AZCL−β−グルカン(MegazymeTM)及び酸性pH3〜5のpHでの適切な緩衝液を含むアガロースゲル上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば1日間インキュベートする。活性は、スポットの周囲の青色の円光として見える。
【0254】
例9酸性ホスファターゼ活性の決定
適切な温度、例えば55℃で適切なpHでの適切な緩衝液中、酸性ホスファターゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、酵素活性を測定するためにパラ−ニトロフェノールホスフェート(pNPP)と共にインキュベートした。酵素反応の生成物は、p−ニトロフェノール及び無機ホスフェート又はPIである。NaOHを添加し、適切な反応時間の後、ホスファターゼアッセイを停止し、そしてp−ニトロフェノレートを形成する。p−ニトロフェノレートの吸光度を、405nmで光学的に測定する。代わるものとして、適切な温度、例えば55℃で適切なpHでの適切な緩衝液中、酸性ホスファターゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、酵素活性を測定するために、EnzChek Acid Phosphatase Assay Kit (E-12020) (Molecular Probes Europe BV; PoortGebouw, Rijnsburger- weg 10; 2333 AA Leiden, The Netherlands)と共に使用する。
【0255】
例10多糖デアセチラーゼ活性の決定
適切な温度、例えば55℃での適切な緩衝液中、多糖デアセチラーゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、活性を測定するために使用した。細菌ムレイン、N, N’−ジアセチルキトビオース(Sigma)又はガラクトース五アセテート(Sigma)及び/又はセルロースアセテート(Sigma)を、この酵素型のための基質として使用することができる。酵素により基質から放されるアセテートを、酵素の物理的必要条件のために適合された酢酸アッセイキット(Biopharm)により測定することができる(Kosugi A, Murashima K, and Doi RH; Xylanase and Acetyl Xylan Esterase Activities of XynA, a Key Subunit of the Clostridium cellulovorans Cellulosome for Xylan Degradation ; Appl. Environm. I Microbiol. ; vol. 68; pp. 6399-6402; 2002)。
【0256】
例11エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ活性の決定
適切な温度、例えば55℃での適切な緩衝液(pH3〜5)中、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、MH Rashid, M Mori and J Sekiguchi; Glucosaminidase of Bacillus subtilis : cloning, regulation, pri- mary structure and biochemical characterization ; Microbiology; vol. 141; pp. 2391-2404; 1995に従って、活性を測定するために使用した。
【0257】
例12ペプチジルプロイル−イソメラーゼ活性の決定
適切な温度、例えば55℃での適切な緩衝液中、ペプチジルプロイル−イソメラーゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、活性を測定するために使用した。活性を、Fischer, G., Bang, H. and Mech, C.; Determination of enzymatic catalysis for the cis-trans-isomerization of peptide binding in proline-containing peptides. ; Biomed. Biochim. Acta; vol. 43; pp. 1101- 1111 ; 1984に従って決定することができる。このアッセイは、配列番号36に包含される特定のペプチジル−イソメラーゼを適合するために適切に修飾され得る。
【0258】
例13酸性セルラーゼ活性の決定
適切な緩衝液中、酸性セルラーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、その活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、不溶性色原体基質AZCL−HE−セルロース(MegazymeTM)及び酸性pH、例えば3〜5のpHでの適切な緩衝液を含むアガロースゲル上にスポットする。プレートを、適切な温度、例えば55℃で適切な時間、例えば1日間インキュベートする。活性は、スポットの周囲の青色の円光として見える。
【0259】
例14キシランデアセチラーゼ活性の決定
適切な温度、例えば55℃での適切な緩衝液中、多糖デアセチラーゼを合成し、そして分泌する宿主株の適切な体積の培養物流体又は細胞溶解物を、活性を測定するために使用した。キシランデアセチラーゼ活性を、Johnson など. 1988 (Johnson, K. G. , J. D. Fontana, and C. R. Mackenzie. 1988. Measurement of acetylxylan esterase in Streptomyces. Methods Enzymol. 160: 551-560)の方法により、カバノキキシランから調製される、アセチル化されたキシランから開放されるアセテートとして測定される。
【0260】
アセチルキシランから開放されるアセテートを、酵素の物理的必要条件のために適合された酢酸アッセイキット(Biopharm)により測定することができる(Kosugi A, Murashima K, and Doi RH; Xylanase and Acetyl Xylan Esterase Activities of XynA, a Key Subunit of the Clostridium cellulovorans Cellulosome for Xylan Degradation ; Appl. Environm. I Microbiol. ; vol. 68; pp. 6399-6402; 2002)。
【0261】
例15フィターゼ活性の測定
適切な緩衝液中、フィターゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、そのフィターゼ活性についてアッセイすることができる。適切な体積のそのようなサンプルを、pH3.0〜3.5でのHCl、pH4.0〜5.5での酢酸ナトリウム、pH6.0〜6.5でのモルホリンエタンスルホン酸(MES)及びpH7.0〜9.0でのトリス−HClであり得る適切な緩衝液中、0.1Mの酢酸ナトリウム及び0.01%Tween−20(pH5.5)により希釈し、さらに、基質溶液(0.1Mの酢酸ナトリウム及び0.01%Tween−20(pH5.5)中、5mMのフィチン酸ナトリウム(Sigma))中に、26倍で希釈し、そして37℃でプレインキュベートし、反応を開始する。37℃で30分後、反応を、等体積の10%トリクロロ酢酸の添加により停止する。
【0262】
遊離無機ホスフェートを、100mlに、7.3gのFeSO4、1.0gの(NH4)6Mo7O24・4H2O及び3.2mlのH2SO4を含む、等体積のモリブデート試薬の添加により測定する。吸光度を750nmで測定した(Vmax microtiter plate reader; Molecular Devices) (Lassen SF; Breinholt J; Ostergaard PR; Brugger R; Bischoff A; Wyss M; Fuglsang CC; Expression, gene cloning, and characterization of five novel phytases from four basidiomycete fungi : Peniophora Iycii, Agrocybe pediades, a Ceriporia sp. , and Trametes pubescens ; Appl. Environ. Micr.; 67; pp. 4701-4707; 2001)。
【0263】
例16ホスホリパーゼ活性の測定
適切な緩衝液中、ホスホリパーゼを合成し、そして分泌する宿主株の培養物流体又は細胞溶解物を、そのホスホリパーゼ活性についてアッセイすることができる。レシチンを、適切な体積のそのようなサンプルに添加する。レシチンを、一定のpH及び温度で加水分解し、そしてホスホリパーゼ活性を、遊離される脂肪酸の中和の間、滴定液(0.1NのNaOH)消化の速度として決定する。基質は大豆レシチン(L−α−ホスホチジル−コリン)であり、そして条件はpH8.00, 40.0℃、2分の反応時間である。単離(LEU)は、標準に対して定義される。
【0264】
例17バチルス・サブチリスにおけるグルタミン酸ペプチダーゼ遺伝子(配列番号2)の発現
プロテアーゼSAVINNASETM (また、Novozymes A/Sからの、B. リケニホルミスからのスブチリシン309としても知られている)からのシグナルペプチドを、グルタミン酸ペプチダーゼをコードする遺伝子(配列番号2)に、PCRにより、読取枠を整合して融合した。得られるコード配列をコードするDNAを、バチルス・サブチリス宿主細胞ゲノム上に、相同組換えにより組込んだ。
【0265】
その遺伝子構造体を、バチルス・リケニホルミスα・アミラーゼ遺伝子(amyL)、バシラス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、及び安定化配列を包含するバチルス・スリンギエンシスcryIII Aからのプロモーターから成るトリプルプロモーターシステム(WO99/43835号に記載されるような)の制御下で発現した。クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を、マーカーとして使用した。(Diderichsen など., A useful cloning vector for Bacillus subtilis. Plasmid, 30, p. 312,1993に記載される)。
【0266】
クロラムフェニコール耐性形質転換体を、DNA配列決定により分析し、構造体の正しいDNA配列を確めた。1つのそのようなクローンを選択した。
グルタミン酸ペプチダーゼ(配列番号2)発現クローンの発酵を、6mg/lのクロラムフェニコールにより補充された100mlのPS−1培地をそれぞれ含む500mlのそらせ板付フラスコにおいて、回転振盪テーブル上で行った。クローンを37℃で6日間、発酵し、そしてサンプルを、3,4,5及び6日目に採取し、そしてタンパク質加水分解活性について分析した。活性を、pH3.4での0.1%AZCL−コラーゲン(MegazymeTM)LB-PG寒天プレート上で20μlの培養物流体のスポット試験として決定した(例7を参照のこと)。プレートを、55℃(一晩)でインキュベートし、そして活性はスポットの周囲の青色の円光として見えた。
【0267】
例18アリシクロバシラスsp. からのファミリーA4プロテアーゼの精製及び特徴化
精製
培養ブイヨンを遠心分離し(20000×g、20分)、そして上清液を沈殿物から注意してデカントした。組合された上清液を、バシラス宿主細胞の残りを除くために、Seitz EKSプレートを通して濾過した。EKS濾液を、クエン酸によりpH4.0に調節し、そして水浴上で撹拌しながら70℃に加熱した。液溶が70℃に達した場合(25℃から70℃まで約15分かかる)、その溶液をすぐに氷上に置いた。この熱処理はいくらかの沈殿をもたらし、これは、もう1つのSeitz EKSフィルタープレート濾過により除去される。硫酸アンモニウムを、1.6Mの最終濃度まで、第2のEKS濾液に添加し、そしてプレートを、20mMのCH3COOH/NaOH, 1.6Mの(NH4)2SO4(pH4.5)において平衡化されたButyl Toyopearl Sカラムに適用した。Butylカラムを平衡化緩衝液により集中的に洗浄した後、酵素を、同じ緩衝液中、線状(NH4)2SO4グラジエント(1.6〜0M)により溶離した。
【0268】
カラムからの画分を、プロテアーゼ活性について分析し(pH4.0のアッセイ緩衝液及び36℃のアッセイ温度を用いて)、そして活性を有する画分をプールした。プールされた画分を、G25セファデックスカラム上の20mMのCH3COOH/NaOH (pH5.5)に移し、そして同じ緩衝液により平衡化されたSOURCE 30Qカラムに適用した。そのSOURCG 30Qカラムを平衡化緩衝液により集中的に洗浄した後、プロテアーゼを、同じ緩衝液中、線上NaClグラジエント(0〜0.5M)により溶離した。
【0269】
カラムからの画分を、プロテアーゼ活性について分析し(pH4.0、37℃)、そして活性を有する画分をプールした。わずかに着色されたプールを、1%(w/v)活性化された木炭により5分間、処理し、そして木炭を0.45μmの濾過により除去した。濾液の純度を、SDS−PAGEにより分析し、ここでわずか1つのバンドがクーマシー染色されたゲル上で見られた。
【0270】
アッセイ
Pratazyme OL(架橋され、そして染色されたコラーゲン)アッセイを用いた。Protazyme OL錠剤(Megazymeからの)を、軽く撹拌しながら2.0mlの0.01%TritonX−100に懸濁した。500μlのこの懸濁液及び500μlのアッセイ緩衝液を、エパンドーフ管において混合し、そして氷上に置いた。20μlのプロテアーゼサンプル(0.01%TritonX−100に希釈された)を添加した。アッセイを、アッセイ温度に設定されたエパンドーフサーモミキサーにエパンドーフ管を移すことにより開始した。
【0271】
管を、その最高の振盪速度(1400rpm)でエペンドーフサーモミキサー上で15分間インキュベートした。インキュベーションを、管を氷浴に移すことにより停止した。次に、管を氷冷却された遠心分離機において数分間、遠心分離し、200μlの上清液を、マイクロタイタープレートに移し、そしてOD650を650nmで読み取った。緩衝液ブラインドがアッセイに包含された(酵素の代わりに)。OD650(酵素)−OD650(緩衝液ブラインド)は、プロテアーゼ活性の尺度であった。
【0272】
プロテアーゼアッセイ:
基質:Protazyme OL 錠剤 (Megazyme T-PROL)。
温度:調節された。
アッセイ緩衝液:100mMの琥珀酸, 100mM のHEPES, 100mM のCHES, 100mMの CABS, 1 mM のCaCl2, 150mMの KCI, HCI 又は NaOH によりpH-値 2.0, 3.0, 4.0, 5.0, 6.0, 7.0, 8.0, 9.0, 10.0, 11.0 及び 12.0に調節された 0.01% Triton X-100。
【0273】
特徴化:pH−活性、pH−安定性及び温度−活性
上記プロテアーゼアッセイを、pH活性プロフィール、pH−安定性プロフィール及びpH3.0での温度−活性プロフィールを得るために使用した。pH安定性プロフィールに関しては、プロテアーゼをアッセイ緩衝液により5倍に希釈し、そして37℃で2時間インキュベートした。インキュベーションの後、プロテアーゼサンプルを、残留活性についてのアッセイの前、pH3のアッセイ緩衝液による希釈によりpH3.0に移行した。
【0274】
【表5】

【0275】
【表6】

【0276】
【表7】

【0277】
他の特徴
SDS−PAGEにより決定されるようなA4プロテアーゼの相対分子量は、Mr=26kDaであった。
【0278】
例19バシラス・サブチリスにおける酸性セルラーゼ遺伝子(配列番号1)の発現
TermanylTM (Novozymes)からのシグナルペプチドを、酸性セルラーゼをコードスル遺伝子(配列番号1)にPCRにより読取枠を整合して融合した。得られるコード配列をコードするDNAを、バシラス・サブチリス宿主細胞ゲノム上に相同組換えにより組込んだ。その遺伝子構造体を、バシラス・リケニホルミスα−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バシラス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子(amyQ)及び安定化配列を含むバシラス・スワンギエンシスcryIII Aプロモーターからのプロモーターから成る三元プロモーターシステム(WO99/43835号に記載のような)の制御下で発現した。クロラムフェニコールアセチル−トランスフェラーゼをコードする遺伝子をマーカーとして使用した(Diderichsen など., A useful cloning vector for Bacillus subtilis. Plasmid, 30, p. 312,1993に記載される)。
【0279】
クロラムフェニコール耐性形質転換体を、DNA配列決定により分析し、構造体の正しいDNA配列を確めた。1つのそのようなクローンを選択した。
【0280】
酸性セルラーゼ(配列番号1)発現クローンの発酵を、6mg/lのクロラムフェニコールにより補充された100mlのPS−1培地をそれぞれ含む500mlのそらせ板付フラスコにおいて、回転振盪テーブル上で行った。クローンを37℃で3日間、発酵し、そしてサンプルを、1,2及び3日目に採取し、そしてセルラーゼ活性について分析した。活性を、pH3.4での0.1%AZCL−HE−セルラーゼ(MegazymeTM)LB-PG寒天プレート上で20μlの培養物流体のスポット試験として決定した。プレートを、55℃(一晩)でインキュベートし、そして活性はスポットの周囲の青色の円光として見えた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受託番号DSM15716として寄託された細菌アリシクロバシラスsp. (Alicyclobacillus sp.)から得られる対応する分泌されたポリペプチドに対して少なくとも90%同一であり、そして前記ポリペプチドの同じ機能を示す単離された成熟機能的ポリペプチド。
【請求項2】
細菌性グルタミン酸ペプチダーゼ(EC3.4.23.19)。
【請求項3】
(a)配列番号26〜50の群に包含される成熟ポリペプチドの配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
(b)(i)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;
(c)配列番号26〜50に包含される成熟ポリペプチドのフラグメント、から成る群から選択され、ここで前記ポリペプチドは配列番号26〜50に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する請求項1記載のポリペプチド。
【請求項4】
前記ポリペプチドが、酸性エンドグルカナーゼ、酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、HtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ、フィターゼ、ホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ、キシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された機能を有する酵素である請求項1記載のポリペプチド。
【請求項5】
(a)配列番号26〜40に包含される成熟酵素から選択されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する酵素;
(b)(i)成熟酵素をコードする配列番号1〜15の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜15の領域の群から選択されたヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列をコードする酵素;
(c)配列番号26〜40に包含される成熟酵素のフラグメント、から成る群から選択され、ここで前記酵素は配列番号26〜40に包含されるその対応する成熟ポリペプチドの機能を有する請求項4記載の酵素。
【請求項6】
前記緊縮条件が非常に高い請求項1記載のポリペプチド。
【請求項7】
前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが、成熟ポリペプチドをコードする配列番号1〜25の領域の群から選択されたヌクレオチド配列、又は遺伝子コードの縮重によりそれらとは異なる配列から成るる請求項1記載のポリペプチド。
【請求項8】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができる酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項9】
配列番号26に包含される成熟酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項8記載の酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ。
【請求項10】
配列番号26の位置25〜959からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項9記載の酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ。
【請求項11】
プロテアーゼ構造体にジスルフィド橋を有さないことにより特徴づけられる請求項2記載のグルタミン酸ペプチダーゼ。
【請求項12】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができる請求項2記載のグルタミン酸ペプチダーゼ。
【請求項13】
配列番号27に包含される成熟アスパルチルプロテアーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項12記載のグルタミン酸ペプチダーゼ。
【請求項14】
配列番号27の位置33〜272の配列を含んで成るか、又はそれから成る請求項13記載のグルタミン酸ペプチダーゼ酵素。
【請求項15】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができる多銅オキシダーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項16】
配列番号28又は35に包含される成熟多銅オキシダーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項15記載の多銅オキシダーゼ。
【請求項17】
配列番号28の位置26〜315、又は配列番号35の位置50〜597からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項16記載の多銅オキシダーゼ。
【請求項18】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるセリン−カルボキシルプロテアーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項19】
配列番号29又は30に包含される成熟セリン−カルボキシルプロテアーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項18記載のセリン−カルボキシルプロテアーゼ。
【請求項20】
配列番号29の位置190〜626、又は配列番号30の位置25〜533からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項19記載のセリン−カルボキシルプロテアーゼ。
【請求項21】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるセリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項22】
配列番号31に包含される成熟セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項21記載のセリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ。
【請求項23】
配列番号31の位置42〜411からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項22記載のセリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ。
【請求項24】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるジスルフィドイソメラーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項25】
配列番号32に包含される成熟ジスルフィドイソメラーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項24記載のジスルフィドイソメラーゼ。
【請求項26】
配列番号32の位置42〜411からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項25記載のジスルフィドイソメラーゼ。
【請求項27】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるγ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項28】
配列番号33に包含される成熟γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項27記載のγ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ。
【請求項29】
配列番号33の位置30〜266からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項28記載のγ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ。
【請求項30】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項31】
配列番号34に包含される成熟エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項30記載のエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ。
【請求項32】
配列番号34の位置27〜768からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項31記載のエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ。
【請求項33】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができるペプチジル−プロリル−イソメラーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項34】
配列番号36に包含される成熟ペプチジル−プロリル−イソメラーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項33記載のペプチジル−プロリル−イソメラーゼ。
【請求項35】
配列番号36の位置30〜246からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項34記載のペプチジル−プロリル−イソメラーゼ。
【請求項36】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができる酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼCであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項37】
配列番号37に包含される成熟酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼCを含んで成るか、又はそれから成る請求項36記載の酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC。
【請求項38】
配列番号37の位置28〜608からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項37記載の酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC。
【請求項39】
DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から得ることができる多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼであることにより特徴づけられる請求項4記載の酵素。
【請求項40】
配列番号38又は39に包含される多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼを含んで成るか、又はそれから成る請求項39記載の多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ。
【請求項41】
配列番号38の位置26〜251又は配列番号39の位置22〜324からの配列を含んで成るか、又はそれらから成る請求項40記載の多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ。
【請求項42】
(a)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る酵素;
(b)(i)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素をコードする前記株に包含されるヌクレオチド配列に対する相補的鎖;
(ii)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素をコードする前記株に包含されるヌクレオチド配列に含まれるcDNA配列に対する相補的鎖、から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;
(c)DSM受託番号15716として寄託されたアリシクロバシラスsp.の株から分泌される、酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから成る群から選択された成熟酵素のフラグメント、から成る群から選択された、
酸性エンドグルカナーゼ又は酸性セルラーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、多銅オキシダーゼ、セリン−カルボキシルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ又はHtrA−様セリンプロテアーゼ、ジスルフィドイソメラーゼ、γ−D−グルタミル−L−ジアミノ酸エンドペプチダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、ペプチジル−プロリル−イソメラーゼ、酸性ホスファターゼ又はフィターゼ又はホスホリパーゼC、多糖デアセチラーゼ又はキシランデアセチラーゼ及び亜硫酸オキシダーゼから選択された機能を有する単離された酵素。
【請求項43】
受託番号DSM15716として寄託された細菌株。
【請求項44】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチドを含んで成る組成物。
【請求項45】
少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個、より好ましくは少なくとも5個、より好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくとも15個、より好ましくは少なくとも20個の異なった請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチドを含んで成る請求項44記載の組成物。
【請求項46】
アリシクロバシラスsp. DSM15716、又は1又は複数の遺伝子が欠失されているか又は付加されているその変異体のサンプルを発酵する場合に分泌されるすべてのポリペプチドを含んで成る請求項44記載の組成物。
【請求項47】
1又は複数の追加の酵素をさらに含んで成る請求項44記載の組成物。
【請求項48】
前記ポリペプチドの他に、界面活性剤を含んで成る洗剤組成物であることにより特徴づけられる請求項44記載の組成物。
【請求項49】
前記ポリペプチドの他に、穀物又は穀粒を含んで成る飼料組成物であることにより特徴づけられる請求項44記載の組成物。
【請求項50】
食品組成物であることにより特徴づけられる請求項44記載の組成物。
【請求項51】
多糖又は多糖類の混合物をさらに含んで成る請求項44記載の組成物。
【請求項52】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチド及び賦形剤を混合することを含んで成る、請求項44記載の組成物の調製方法。
【請求項53】
請求項1〜42のいずれかの1項記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
【請求項54】
請求項53記載のポリヌクレオチドを含んで成る組成物。
【請求項55】
宿主細胞においてポリペプチドの生成を方向づける1又は複数の制御配列に作用可能に連結される請求項53記載のヌクレオチド配列を含んで成る核酸構造体。
【請求項56】
請求項55記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
【請求項57】
請求項55記載の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞。
【請求項58】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチドの生成方法であって、
(a)その野生型で、前記ポリペプチドを生成できる株を培養し;そして
(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
【請求項59】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチドの生成方法であって、
(a)請求項45記載の組換え宿主細胞を、前記ポリペプチドの生成の助けになる条件下で培養し;そして
(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
【請求項60】
(i)アリシクロバシラスsp. DSM15716のゲノムからの遺伝子と、シグナルのないレポーターをコードする遺伝子とを、トランスポゾン標識を通して融合し、(ii)アリシクロバシラスsp. DSM15716の融合された遺伝子を含んで成る宿主細胞クローンを、前記レポーターの存在を表す培地において増殖し、(iii)前記レポーターを分泌するクローンを検出し、そして(iv)そのクローンに包含されるアリシクロバシラスsp. DSM15716の遺伝子及びポリペプチドを単離することを含んで成る請求項59記載の方法。
【請求項61】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチドのアミノ酸配列、又は請求項53記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列の情報を含んで成る電子装置への使用のために適切な記憶媒体。
【請求項62】
請求項1〜42のいずれか1項記載のポリペプチド、又は請求項53記載のポリヌクレオチドを産業用又は家庭用技術的方法に使用することを含んで成る方法。

【公表番号】特表2007−525209(P2007−525209A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545926(P2006−545926)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【国際出願番号】PCT/DK2005/000004
【国際公開番号】WO2005/066339
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(500586299)ノボザイムス アクティーゼルスカブ (164)
【Fターム(参考)】