説明

アロイル−ピペリジン誘導体

本発明は、式
【化1】


〔式中、YおよびRは、それぞれ、上で定義したとおりであり、そして環Aは非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基によりモノ−もしくはポリ−置換されている。〕
で示される新規N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−4−(キノロイルアミノ)−ピペリジン;およびその塩、その使用、その製法方法および本発明の化合物を含んでなる医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、式
【化1】

〔式中、Yは=N−または=N(O)−であり、Yが=N−である場合にはRはOHであり、そしてYが=N(O)−である場合にはRはHであり、そして環Aは非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基によりモノ−もしくはポリ−置換されている。ただし、RがOHであり、そしてYが=N−である場合には、環Aは非置換ではないものとする。〕
で示される新規N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−4−(キノロイルアミノ)−ピペリジン;その使用;その製法方法および本発明の化合物を含んでなる医薬組成物に関する。
【0002】
本発明の化合物は少なくとも2つの光学活性炭素原子を有するので、それらは、したがって、立体異性体、立体異性体混合物の形態および(実質的に)純粋なジアステレオ異性体の形態で存在し得る。本発明は、また、対応する立体異性体にも関する。
【0003】
環Aが置換されている式Iの化合物が好適である。
【0004】
特記しない限り、前記および後記の一般用語は以下の意味を有する。
【0005】
「低級」なる用語は、そのように定義された基および化合物が、それぞれ、1〜7まで(7を含む)、好ましくは1〜4まで(4を含む)の炭素原子を有することを示す。
【0006】
低級アルキルは、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルまたは対応するペンチル、ヘキシルもしくはヘプチルラジカルである。C−Cアルキルが好適である。
【0007】
低級アルコキシは、たとえば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシまたは対応するペンチルオキシ、ヘキシルオキシもしくはヘプチルオキシラジカルである。C−Cアルコキシが好適である。
【0008】
ハロゲンは、とりわけ35まで(35を含む)の原子番号を有するハロゲン、すなわちフッ素、塩素もしくは臭素であり、そしてヨウ素も含む。塩素が好適である。
【0009】
サブスタンスPは、タキキニンファミリーの天然由来ウンデカペプチドである。それは動物において産生され、そしてニューロペプチドとして薬理学的に作用する。サブスタンスPは、さまざまな障害、たとえば疼痛状態の場合において、片頭痛において、および中枢神経系の一定の障害、たとえば不安状態、嘔吐、統合失調症およびうつ病において、ならびに一定の運動障害、たとえばパーキンソン病において、また、炎症疾患、たとえばリウマチ様関節炎、虹彩炎および結膜炎において、呼吸器官の疾患、たとえば喘息および慢性気管支炎において、胃腸系の疾患、たとえば潰瘍性大腸炎およびクローン病において、ならびに高血圧において重要な役割を果たす。
【0010】
サブスタンス−P−アンタゴニストの分野の開発を進めるため、たとえば、優れたインビボ活性および増加したバイオアベイラビリティーならびに改善された化学的安定性を示す広いスペクトルの作用を有する適当なサブスタンス−P−アンタゴニストを示すために、多大なる努力がされている。
【0011】
多数の薬理学的試験は、本発明の化合物はとりわけ好適な程度でサブスタンスPに拮抗し、したがってサブスタンスPにより誘導される徴候を阻害する。
【0012】
サブスタンス−P−拮抗作用は、以下に示すように、当業者既知の試験方法を用いて証明され得る。かかる作用は、インビトロおよびインビボの両方で観察される。たとえば、ヒト星状細胞腫におけるホスホイノシトールのサブスタンス−P−誘導性形成は、式IおよびIAの化合物によりインビトロで拮抗される。約1nmolからのIC50値が見られる。かかる阻害の検出に適した試験モデルは、たとえば、J. Neurochem. 59, 406-414 (1992)において記載されたような、Lee, C.M. et al.の試験方法である。
【0013】
さらに、H. Bittiger, Ciba Foundation Symposium 91, 196-199 (1982) にしたがうラジオレセプターアッセイにおけるウシ網膜へのH−サブスタンスPの結合は、約1nmolからのIC50値で阻害される。たとえば、約10nMという以下のインビトロ値が実施例1および2の標的化合物について得られた。
【0014】
アレチネズミ(gerbils)の行動の変化がサブスタンスP メチルエステルの脳室内投与により起こる。この効果は、式IおよびIAの化合物およびそれらの塩の経口投与後にインビボで阻害され得る。エー・バッソウトら(A. Vassout et al)は、"Substance P and Related Peptides: Cellular and Molecular Physiology" Congress in Worchester, Mass., in 1990にて示した。この方法で、約0.1mg/kg(経口)からのED50値が得られ、このことは、中枢神経系の障害の処置におけるそれらの有用性を示している。
【0015】
インビボで、Lundberg et al., Proc. Nat. Acad. Sci. (USA) 80, 1120-1124の実験手順を用いて、式IおよびIAの化合物およびそれらの塩は、約1.0mg/kg(静脈内)からの用量でモルモットにおける迷走神経刺激により誘発された気管支攣縮を阻害し、このことは、喘息の処置に対するそれらの適切性を示している。
【0016】
したがって、本発明にしたがって製造された式IおよびIAのサブスタンス−P−アンタゴニストならびに医薬上許容されるそれらの塩は、以下に列挙した病理学的徴候の治療適所値に極めて適当である。
【0017】
本発明は、また、式IまたはIAの化合物の治療上有効量の投与による、サブスタンスPにより誘導される障害を処置する方法に関する。
【0018】
本発明は、また、サブスタンスPにより誘導される障害の処置用医薬の製造における、式IまたはIAの化合物の使用に関する。
【0019】
本発明は、また、たとえば、さらに強力なサブスタンス−P−アンタゴニストの同定および、可能ならばプロファイリングのための生化学的ツールとして、式IまたはIAの化合物の使用に関する。
【0020】
本発明は、とりわけ式IA
【化2】

〔式中、YおよびRは上で定義したとおりであり、そしてZは水素、ハロゲンまたはニトロである。ただし、RがOHであり、そしてYが=N−である場合にはZはHでないものとする。〕
で示される化合物に関する。
【0021】
本発明は、とりわけ、YおよびRが上で定義したとおりであり、そしてZがハロゲン、たとえば塩素である式IAの化合物に関する。
【0022】
本発明は、特に、実施例において記載した式Iの化合物に関する。
【0023】
本発明は、また、本発明の化合物の製造方法に関する。これらの方法は、式II
【化3】

で示される化合物を酸化し、
そして、所望により当該方法により得られる異性体の混合物を分離し、そして所望の異性体を単離することを含んでなる。
【0024】
式IIの化合物を、たとえば、室温にて3−クロロ過安息香酸を用いて酸化し、式Iの化合物を得てもよい。
【0025】
あるいは、RがOHであり、そしてYが=N−である式Iの化合物は、たとえば後記の実施例2において記載したように、対応する[(2R,4S)−4−アミノ−2−(4−ベンジル−ピペリジン−1−イル]−(3,5−ビストリフルオロメチル−フェニル)−メタノンを2−ヒドロキシキノリン−4−カルボン酸と結合させることにより製造され得る。
【0026】
本発明はとりわけ実施例により証明され、そしてまた、実施例において記載した新規化合物およびそれらの製造方法に関する。
【0027】
式IおよびIAの化合物は、また、水和物の形態で得られるか、または結晶化に用いた溶媒を含み得る。
【0028】
得られるジアステレオ異性体の混合物およびラセミ体の混合物は、既知の方法で、構成物間の物理化学的相違に基づいて、たとえばクロマトグラフィーおよび/または分別晶出により、純粋なジアステレオ異性体またはラセミ体へと分離され得る。
【0029】
得られるラセミ体は、また、既知の方法により、たとえば光学活性溶媒からの再結晶により、微生物を用いて、または光学活性補助化合物を用いて得られるジアステレオ異性体混合物またはラセミ体の反応により、たとえば式IおよびIAの化合物中に存在する酸性、塩基性または機能的に修飾可能な基と光学活性酸、塩基または光学活性アルコールにしたがって、ジアステレオ異性体塩または機能性誘導体、たとえばエステルの混合物に分離し、そして所望のエナンチオマーを適当な慣用的方法で遊離させたジアステレオ異性体へと分離することにより、光学的対掌体へと分離され得る。適当な塩基、酸およびアルコールの例は、光学活性アルカロイド塩基、たとえばストリキニーネ、シンコニンもしくはブルシン、またはD−もしくはL−(1−フェニル)エチルアミン、3−ピペコリン、エフェドリン、アンフェタミンおよび同様の合成的に入手可能な塩基、光学活性カルボン酸またはスルホン酸、たとえばキナ酸またはD−もしくはL−酒石酸、D−もしくはL−ジ−o−トルイル酒石酸、D−もしくはL−リンゴ酸、D−もしくはL−マンデル酸、またはD−もしくはL−カンファースルホン酸、または光学活性アルコール、たとえばボルネオールまたはD−もしくはL−(1−フェニル)エタノールである。
【0030】
式IおよびIAの新規化合物は、たとえば、所望により、経腸、たとえば経口、または非経腸投与に適した無機または有機固体または液体の医薬上許容される担体とともに、活性成分の治療上有効量を含んでなる医薬組成物の形態で使用され得る。たとえば、希釈剤、たとえばラクトース、デキストロース、サッカロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/または滑沢剤、たとえばシリカ、タルク、ステアリン酸もしくはその塩、たとえばステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウム、および/またはポリエチレングリコールとともに活性成分を含んでなる錠剤またはゼラチンカプセルが使用される。錠剤は、また、結合剤、たとえばケイ酸アルミニウムマグネシウム、スターチ、たとえばコーン、コムギ、ライスまたはクズウコンスターチ(arrowroot starch)、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドン、および、所望により崩壊剤、たとえばスターチ、寒天、アルギン酸もしくはその塩、たとえばアルギン酸ナトリウム、および/または発泡性混合物、または吸収剤、着色剤、香味料および甘味料を含み得る。
【0031】
式IおよびIAの新規化合物は、また、非経腸的に投与可能な組成物の形態で、または輸液の形態で使用され得る。かかる溶液は、好ましくは、たとえば、単独または担体、たとえばマンニトールとともに活性成分を含む凍結乾燥組成物の場合において、使用前に調製され得る等張水性溶液または懸濁液である。医薬組成物は、滅菌され、そして/または賦形剤、たとえば保存剤、安定剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節用塩および/または緩衝化剤を含有してもよい。所望によりさらに薬理学的に活性な物質を含んでいてもよい医薬組成物は、自体公知の方法、それぞれ、慣用的混合、造粒、糖衣化、溶解または凍結乾燥法により製造され、そして約0.1〜100%、とりわけ約1〜50%、凍結乾燥物の場合において約100%までの活性成分を含む。
【0032】
本発明は、また、好ましくは医薬組成物の形態での式IおよびIAの化合物の使用に関する。用量は、種々の要因、たとえば投与様式、種、年齢および/または個々の病状に依存し得る。投与されるべき1日用量は、経口投与の場合で約0.25〜約10mg/kgであり、そして体重約70kgの温血動物の場合で、それらは好ましくは約20mg〜約500mgである。
【0033】
以下の実施例により本発明を説明する:温度は摂氏で表し、圧力はmbarで表す。
【0034】
実施例1:1−オキシ−キノリン−4−カルボン酸 [(2R,4S)−1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミド
【化4】

60mlのCHCl中の6.0g(9.68mMol)のキノリン−4−カルボン酸 [(2R,4S)−1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミド(合成についてはEP 707 006 Aに記載されている)の溶液に、撹拌しながら、2.07g(10.2mMol)の3−クロロ過安息香酸(85%)を室温にて添加した。混合物が均質になった後に、それを室温にて18時間放置した。混合物を5%水性NaHSOおよび10%水性NaHCOで連続的に洗浄した。有機相をKCOで乾燥し、そして真空中で濃縮した。粗生成物をMeOH/HOから再結晶した。収量4.9g白色結晶。融点223−225℃
MS(ES+): [M+1]=636および[M+23]=658.
【0035】
実施例2:2−ヒドロキシ−キノリン−4−カルボン酸 [(2R,4S)−1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミド
【化5】

50mlのCHCl中の2.52g(13.32mMol)の2−ヒドロキシキノリン−4−カルボン酸、2.7g(15.98mMol)のHOBt(80%)、3.7ml(26.64mMol)のトリエチルアミンおよび3.8g(18.64mMol)のDCCの撹拌混合物に、12.3g(13.32mMol)の[(2R,4S)−4−アミノ−2−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−1−イル]−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン(合成についてはEP 707006Aに記載されている)を室温にて添加した。18時間後、反応混合物を500mlのTHFで希釈し、そしてフリットガラス漏斗を通して吸引濾過した。濾液をさらに酢酸エチルで希釈し、そしてブラインで3回洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、そして真空中で濃縮した。生成物を、溶出液として連続的にEtOAc/CHCl(2:1)、EtOAcおよびEtOAc/THF(3:1)を用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製した。生成物をヘキサンに懸濁させ、そして60℃にて一夜撹拌した。混合物を濾過し、そして乾燥すると、6.2gの白色結晶を得た。融点222−224℃.
[M+1]=636および[M+23]=658
【0036】
実施例3:それぞれ50mgの(2R,4S)−N−[1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−ピペリジン−4−イル]キノリン−N−オキシド−4−カルボキサミドを含む錠剤は以下のように製造され得る:
【表1】

【0037】
活性成分は、ラクトースおよび292gのポテトスターチと混合し、そして混合物をゼラチンのエタノール性溶液で湿らせ、そしてふるいがけして造粒する。乾燥後、残りのポテトスターチ、ステアリン酸マグネシウム、タルクおよび二酸化ケイ素を混合し、そして混合物を圧縮し、それぞれ145.0mgの重量を有し、そして50.0mgの活性成分を含む錠剤を形成させる;錠剤に、所望により、用量の微調節のための割線を提供してもよい。
【0038】
実施例4:それぞれ100mgの(2R,4S)−N−[1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−ピペリジン−4−イル]−3−ヒドロキシ−キノリン−4−カルボキサミドを含むフィルムコート錠は以下のように製造され得る:
【表2】

【0039】
活性成分、ラクトースおよび40gのコーンスターチを混合し、そして15gのコーンスターチおよび水から(加熱しながら)調製したペーストで湿らせ、そして造粒する。顆粒を乾燥させ、残りのコーンスターチ、タルカムおよびステアリン酸カルシウムを添加し、そして前記顆粒と混合する。混合物を圧縮し、錠剤(重量:280mg)を形成させ、次いでこれを、塩化メチレン中のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびシェッラックの溶液でフィルムコートする;フィルムコート錠の最終重量:283mg。
【0040】
実施例5:100mgの活性成分、たとえば(2R,4S)−N−[1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−ピペリジン−4−イル]−キノリン−N−オキシド−4−カルボキサミドまたはその塩、たとえば塩酸塩を含む硬ゼラチンカプセルは、たとえば、以下のように製造され得る:
【表3】

【0041】
ラウリル硫酸ナトリウムを、0.2mmのメッシュサイズのふるいを通して、凍結乾燥した活性成分に添加する。これら2つの成分を緊密混合する。次いで、最初に、ラクトースを、0.6mmのメッシュサイズのふるいを通して添加し、次いで微晶性セルロースを、0.9mmのメッシュサイズのふるいを通して添加する。次いで、混合物を10分間再び緊密混合する。最後に、ステアリン酸マグネシウムを、0.8mmのメッシュサイズのふるいを通して添加する。さらに3分間混合した後、0号の硬ゼラチンカプセルに、それぞれ390mgの得られた製剤を充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

〔式中、Yは=N−または=N(O)−であり、Yが=N−である場合にはRはOHであり、そしてYが=N(O)−である場合にはRはHであり、そして環Aは非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基によりモノ−もしくはポリ−置換されている。ただし、RがOHであり、そしてYが=N−である場合には、環Aは非置換ではないものとする。〕
で示される化合物。
【請求項2】
式IA
【化2】

〔式中、Yは=N−または=N(O)−であり、Yが=N−である場合にはRはOHであり、そしてYが=N(O)−である場合にはRはHであり、そしてZは水素、ハロゲンまたはニトロである。ただし、RがOHであり、そしてYが=N−である場合にはZはHでないものとする。〕
で示される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Yが=N−または=N(O)−であり、Yが=N−である場合にはRはOHであり、そしてYが=N(O)−である場合にはRはHであり、そしてZはハロゲンである、式IAで示される請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
(2R,4S)−N−[1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−ピペリジン−4−イル]−キノリン−N−オキシド−4−カルボキサミドまたはその塩、および
(2R,4S)−N−[1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−2−ベンジル−ピペリジン−4−イル]−3−ヒドロキシ−キノリン−4−カルボキサミド
から選択される化合物。
【請求項5】
ヒトまたは動物の処置方法において使用するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を含んでなる医薬組成物。
【請求項7】
サブスタンスPにより誘導される障害の処置用医薬組成物の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であって、式II
【化3】

で示される化合物を酸化し、
そして、所望により当該方法により得られる異性体の混合物を分離し、そして所望の異性体を単離することを含んでなる方法。

【公表番号】特表2006−502171(P2006−502171A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−535464(P2004−535464)
【出願日】平成15年9月9日(2003.9.9)
【国際出願番号】PCT/EP2003/010007
【国際公開番号】WO2004/024714
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】