説明

アンカースリーブ

【課題】構成簡単かつ製造安価で、構造部分の引張ゾーンにおいても使用が可能なアンカースリーブ、固定装置および固定構造を提供する。
【解決手段】硬化可能物質により、構造部分5に設けた穿孔穴6に固定素子41を固定するためのアンカースリーブであって、該アンカースリーブ31のスリーブ状の基体32は、第1端部33と、第1端部33とは反対側に対向する第2端部と、およびこれら両側の端部間で軸線方向に順次に配置した複数個の拡開部を備えた、該アンカースリーブにおいて、これら拡開部37をそれぞれ円錐状に形成し、この円錐形状は、第1端部33に向かって直径が増大するよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前半に記載のタイプの硬化可能物質により、構造部分に形成した穿孔穴に固定素子を固定するためのアンカースリーブに関する。本発明は、さらに、硬化可能物質により穿孔穴に固定可能な上述のアンカースリーブを備える固定装置、および固定装置を備える固定構造に関する。固定構造は固定素子および上述のアンカースリーブを備え、その際、固定装置は硬化可能物質により構造部分の穿孔穴に固定される。
【背景技術】
【0002】
建設物における、壁、または天井といった構造部分、例えばコンクリート組積構造等の無機材料からなる構造部分に、固定素子を固定するため、構造部分に設けた穿孔穴に硬化可能物質によって固定素子の前方部分を固定することは、特許文献1(米国特許第5,628,161号)に記載されている。
【0003】
固定素子を確実に固定するために、硬化可能物質を穿孔穴に入れる前に他の装置を用いて穿孔穴を入念に清掃する必要がある。またこのタイプの固定装置は、構造部分の引張ゾーンにおいて硬化可能物質硬化後の事後拡開作用を示さないため不適である。
【0004】
上述の欠点を克服するため、特許文献2(欧州特許第0426951号)には、固定素子としてのアンカーロッドに関する記載がある。このアンカーロッドには、シャフトの軸線に沿って順次に配列した複数個の拡開部を設け、これら拡開部はそれぞれ、アンカーロッドへの設置方向前方端部に向かって直径が大きくなるよう円錐形状に形成する。アンカーロッドの円錐面および固化した硬化可能物質が形成する対向円錐面により、アンカーロッドに荷重が加わるとき、これに作用する垂直方向の力が半径方向に作用する拡開力に転換される。その結果、この固定構造は事後拡開作用を示すことが可能となり、構造部分の引張ゾーンにおいても設置が可能となる。
【0005】
上述の従来技術の欠点は、特別な素子としてのアンカーロッドを使用し、このアンカーロッドの生産コストが高く、他方では、例えば埋設深さ、または構造部分の厚さ、に関して規定された条件下でしか適用できない点にある。
【0006】
固定素子として使用可能なロッド材、例えばねじ棒または強化鉄等をより確実に硬化可能物質を用いて構造部分に穿孔した穴に固定することに関して、特許文献3(欧州特許第0738835号)に篩状のアンカースリーブについて記載されている。このアンカースリーブは第1端部およびこれとは反対側の第2端部を備えるスリーブ状の基体と、これら両側の端部間で軸線に沿って順次に配置した複数個の拡開部とを備える。
【0007】
この従来技術の欠点は、上述のように構成した固定構造が事後拡開作用を示さず、従って構造部分における引張ゾーンに用いることができない点にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,628,161号明細書
【特許文献2】欧州特許第0426951号明細書
【特許文献3】欧州特許第0738835号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、一方で上記の欠点を持たず、かつ容易に生産可能なアンカースリーブを得ることにある。他方で、固定素子およびアンカースリーブを備え、化学的に固定可能な固定装置、ならびに構造部分の引張ゾーンでも設置可能な上述の固定装置を有する固定構造を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
アンカースリーブ、固定装置および固定構造に関する本発明の課題は、独立請求項に記載の特徴により解決される。好適な実施形態に関しては従属請求項に詳述する。
本発明においては、アンカースリーブの拡開部をそれぞれ円錐状に形成し、この円錐形状は、第1端部に向かって直径が増大するように構成する。
【発明の効果】
【0011】
形状が安定した本発明によるアンカースリーブは、一方で固化した硬化可能物質の円錐面を構成し、他方でアンカースリーブ内部の硬化可能物質によって形成された内側円錐部、およびアンカースリーブ外部の硬化可能物質によって形成された外側円錐部との間に分離面ないしは滑動面を形成する。アンカースリーブ内部において固化した硬化可能物質は、固定素子の外部面と結合する。固定素子に求められる必要条件は特になく、結果的に例えばねじ棒のようなロッド材を固定素子として用いることもできる。固定素子およびアンカースリーブは、所望ないしは該当箇所における状態に応じて、長さを相応に調整することができる。固定した固定素子に作用する垂直応力は、円錐形状によりほぼ半径方向に作用する拡開力に転換される。
【0012】
このようなアンカースリーブにより、固定装置のみならず固定構造も安価に製造することができるようになり、幅広い適用が可能になるだけでなく、引張ゾーンにおいても設置が可能になる。また、このようなアンカースリーブの場合、事前に設けた穿孔穴の入念な清掃を省くことが可能となるが、これは荷重が加わったときの力の転換により穴内において拡開力が発生するためである。その結果、穿孔穴内に固定装置を確実に固定する上で、穿孔穴の内壁における硬化可能物質の固着は必ずしも必要ではなくなる。
【0013】
アンカースリーブは、好適には例えば、合成樹脂から射出成形/鋳造、ブロー成形、または薄板による深絞りにより形成することができるため、容易に製造できる。代案として、アンカースリーブは、例えばパンチング/曲げあるいはプレス等により金属材料から形成することができる。アンカースリーブは、好適には単一部分で構成した素子として使用されるが、複数の部分から構成したものとすることができる。複数の部分から構成したアンカースリーブの場合、各部分は好適には、連結素子、例えばスナップ連結素子により、互いにアンカースリーブに連結することができる。
【0014】
横断面が円筒形状を示すアンカースリーブの他に、楕円形ないしは多角形の形状とすることができる。これによって、穴の内壁とアンカースリーブとの間(外部面における硬化可能物質の流れ)、および固定素子とアンカースリーブとの間に(内部面における硬化物質の流れ)おける流動のための自由空間またはチャネルを設けることが可能となる。アンカースリーブの横断面が円形形状である場合、硬化可能物質もしくはモルタルの流動自由空間またはチャネルは、各拡開部間で半径方向にずれて配置される。
【0015】
各拡開部は、好適にはアンカースリーブのスリーブ状の基体に沿って螺旋状輪郭にして延在させる。これにより、アンカースリーブと穿孔穴の内壁との間の空間における硬化可能物質の穿孔穴の開口に向かう好適な流れが確実になる。螺旋状輪郭に延在する各拡開部の勾配は、好適にはアンカースリーブの基体における外径に対して0.2倍〜1.0倍し、特に好適には0.4倍〜0.6倍にする。
【0016】
好適には、各拡開部はアンカースリーブ内部においても螺旋状輪郭にして延在させる。これにより、アンカースリーブ内部にある、アンカースリーブと固定素子との間の空間で穿孔穴の開口に向かう硬化可能物質の好ましい流れが確実になる。
【0017】
アンカースリーブの各拡開部における円錐角度は、長手方向軸線に対して好適には少なくとも10°であり、40°以上にはならないようにする。特に好適には、円錐角度を20°〜30°の範囲内とし、これによって本発明のアンカースリーブを有する固定構造において好適な事後拡開作用が保証される。円錐角度がより大きな場合、半径方向に作用する拡開力が小さくなり、特に構造部分の端縁、および厚さが僅かな構造部分において好適に作用する。
【0018】
スリーブ状の基体は、好適には少なくとも1個の硬化可能物質用の流通開口を設け、この流通開口を経て設置作業時に硬化可能物質がアンカースリーブに対して流出または流入することができる。少なくとも1個の流通開口を設けることによって、アンカースリーブを設置する際の空気封入を回避することができる。少なくとも1個の流通開口は、アンカースリーブを設置した状態で、穿孔穴の底部領域にくるよう、好適には流通開口はスリーブ状の基体における第1端部の領域に設ける。硬化可能物質のアンカースリーブ内部からその外部領域あるいはその逆方向への流れを可能にするために、さらに好適には、アンカースリーブの基体にいくつかのより小さな開口を設けるようにするが、このことによって、本発明のアンカースリーブを備える固定構造による好適な事後拡開作用のための内部および外部円錐部の滑動が阻害されることがなくなる。少なくとも11のほぼ半径方向に指向する流通開口とともに、軸線方向に開口する流通開口を、2個の拡開部間に設けることもできる。スリーブ状の基体に複数個の流通開口を設ける場合は、好適にはそれぞれ半径方向に互いに離して配置する。
【0019】
スリーブ状の基体は、好適には第1端部を少なくとも部分的に閉鎖し、この構成によれば、この第1端部がアンカースリーブに挿入した固定素子用のストッパまたは力伝達部を形成する。アンカースリーブのこの形状は、例えば設けた穿孔穴に硬化可能物質を充填した後に、アンカースリーブを固定素子と同時に穿孔穴内に押し込むまたは固定素子によって挿入する際に特に好適である。
【0020】
スリーブ状の基体は、好適には規定量の硬化可能物質を充填し、この場合、建設現場において使用者は1個のユニットのみを扱うだけで済む。
【0021】
硬化可能物質により穿孔穴に固定可能な本発明の固定装置は、固定素子とアンカースリーブとを備える。アンカースリーブはスリーブ状の基体を備え、基体は、第1端部、第1端部とは反対側に対向する第2端部、および両側の端部間で軸線に沿って順次に配置した複数個の拡開部とを備えるが、これら拡開部は、それぞれ円錐状に形成し、第1端部に向かって直径が増大するものとする。
【0022】
この固定装置は製造が容易であり、例えば壁、天井等の構造部分に穿孔穴に簡単に取り付けることができる。
【0023】
固定装置のアンカースリーブは、上述したアンカースリーブの特徴を部分的ないしは全体的に備えものとすることができる。
【0024】
好適には、アンカースリーブを固定素子に固定する。これによって、少なくともアンカースリーブは固定装置を設置するまではずれることなく固定素子に固定されるためである。アンカースリーブの最小内径は、好適には固定素子の外径よりも小さくし、この構成によれば、アンカースリーブを容易に固定素子に取り付けることができる。さらに好適には、固定素子の外側に例えば螺旋状の溝をつける。この構成によれば、一方で固化した硬化可能物質との好適な結合が確保され、他方で少なくともアンカースリーブ内部への部分的な取付けに際して、容易にアンカースリーブを固定素子に固定することが可能になる。
【0025】
本発明の固定構造は、固定素子とアンカースリーブを備える固定装置を備え、該固定装置は硬化可能物質を用いて構造部分に設けた穿孔穴に固定する。アンカースリーブは、スリーブ状の基体を有し、この基体は、第1端部、この第1端部とは反対側に対向する第2端部、およびこれら端部間で軸線に沿って順次配置した複数個の拡開部を備え。各拡開部は円錐状に形成し、第1端部に向かうにつれて直径が増大する。
【0026】
この固定構造は、容易に形成することができ、構造部分の引張ゾーンにおいても適用可能である。固定素子に荷重が加わった際の、固定構造の好適な事後拡開作用により、固定装置またはアンカースリーブ設置前に、別途、入念な穿孔穴の清掃を行う必要がなくなる。それでも固定した固定装置は高い荷重支持特性を有する。
【0027】
一般的に必要とされる清掃工程(例えば、穿孔穴の吹き飛ばし清掃、ブラッシングおよび再吹き飛ばし清掃)が省略可能になることにより、使用上の安全性が高まり、固定装置の設置が大幅に早まる。固定装置を設置するための他の清掃装置は不要であり、従って吹き飛ばされた穿孔屑または清掃に伴う塵埃が、周囲の空気および使用者に舞い散ることがなくなる。
【0028】
アンカースリーブまたは固定装置は、それぞれ上述した個々の特徴および全体的な特徴を備えことができる。
【0029】
本発明を、以下に好適な実施形態につきより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】アンカースリーブの第1の実施例である。
【図2】アンカースリーブを備える固定機構の第2の実施例である。
【図3】図2に基づく固定機構に対応する詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
基本的に図面における同一部分には、同一参照符号を付して示す。図1に示すアンカースリーブ11は、硬化可能物質を用いて構造部分に設けた穿孔穴内に固定素子を固定するため、スリーブ状の基体12を備える。このスリーブ状の基体12は、底面部分14を有する第1端部13であって、底面部分14がスリーブ状の基体12における第1端部13の領域を少なくとも部分的に閉鎖する、該第1端部13と、および第1端部13とは反対側に対向する第2端部15をであって、固定素子用の挿入開口16を設けた、該第2端部15とを有する。
【0032】
さらにスリーブ状の基体12には、端部13,15間で軸線に沿って順次に配置した複数個の拡開部17を設ける。これら拡開部はそれぞれ円錐状に構成し、第1端部13に向かって直径が増大する。各拡開部の円錐角度Cは、アンカースリーブ11の長手方向軸線に対して少なくとも10°の角度とする。この実施形態においては、各拡開部17は円錐角度Cを同一の角度25°にする。
【0033】
第1端部13の領域において、基体12には、硬化可能物質21用の流通開口19を設ける。さらに、硬化可能物質21用に他の流通開口20を各拡開部17間に設け、これら流通開口20は、図示の実施形態においては、基体12の周方向に見て交互に設ける。
【0034】
スリーブ状の基体12には、規定量の硬化可能物質を充填し、使用者に1個のユニットとして提供することができる。アンカースリーブ11は工場等において充填する代わりに、例えば使用者自身が現場でアンカースリーブ11を穿孔穴に挿入する前、または挿入後に硬化可能物質を充填することもできる。
【0035】
固定構造を形成するには、アンカースリーブ11の第1端部13を前方にして穿孔穴に挿入する。
【0036】
図2および3には他の固定構造26を示し、この場合、固定素子41およびアンカースリーブ31を備える、これら固定素子41およびアンカースリーブ31は、硬化可能物質51により構造部分5に設けた穿孔穴6に固定する固定装置30を構成する。
【0037】
円錐状の各拡開部37は、スリーブ状の基体32の第1端部33に向かって直径が増大し、スリーブ状の基体32に沿って螺旋状輪郭で延在する。第1端部33の領域で基体32には、硬化可能物質51用の流通開口39を設ける。
【0038】
固定素子41にアンカースリーブ31を固定するために、アンカースリーブのスリーブ状の基体32は最小内径Dを有し、この最小内径Dは、少なくとも部分的に固定素子41の外径Aよりも若干小さくする。
【0039】
まず、必要な深さの穿孔穴6を構造部分5に設ける。つぎに、穿孔穴6に必要量の硬化可能物質51を充填した後、アンカースリーブ31の第1端部33を前方にして、固定装置30を穿孔穴6内に挿入する。その際、一方で硬化可能物質51がアンカースリーブ31内のスリーブ状の基体32と固定素子41との間の空間に浸入し、他方でアンカースリーブ31と穿孔穴6の内壁との間に存在する隙間空間で硬化可能物質51が穿孔穴の開口7の方向に押しやられる。円錐状の各拡開部37が螺旋状輪郭で延在することにより、アンカースリーブ31の内部ならびに外部において穿孔穴の開口7に向かう硬化可能物質51の最適な流動が確実となる。硬化可能物質51の硬化後、固定装置30の荷重支持特性は最大となる。
【0040】
代替的な方法では、アンカースリーブ11または31を、まず固定素子41から分離した状態で穿孔穴6に挿入し、その後固定素子41を対応するアンカースリーブ11または31に挿入する。その際、穿孔穴6を、アンカースリーブ11または31の挿入前に硬化可能物質51で充填することができる。代案として、硬化可能物質は対応するアンカースリーブ11または31を穿孔穴に挿入した後に、穿孔穴6内のアンカースリーブ11または31に充填することもできる。さらに他の方法では、固定素子41を対応するアンカースリーブ11または31に挿入後に硬化可能物質51を充填または注入する。
【符号の説明】
【0041】
5 構造部分
6 穿孔穴
7 穿孔穴の開口
11 アンカースリーブ
12 基体
13 第1端部
14 底面部分
15 第2端部
16 挿入開口
17 拡開部
18 長手方向軸線
19 流通開口
20 流通開口
21 硬化可能物質
26 固定構造
30 固定装置
31 アンカースリーブ
32 スリーブ状の基体
33 第1端部
37 拡開部
39 流通開口
41 固定素子
51 硬化可能物質
A 固定素子の外径
C 円錐角度
D スリーブ状の基体の最小内径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬化可能物質(21,51)により、構造部分(5)に設けた穿孔穴(6)に固定素子(41)を固定するためのアンカースリーブであって、該アンカースリーブ(11,31)のスリーブ状の基体(12,32)は、第1端部(13,33)と、この第1端部(13,33)とは反対側に対向する第2端部(15)と、およびこれら両側の端部(13,15,33)間で軸線方向に順次に配置した複数個の拡開部を備えた、該アンカースリーブにおいて、
これら拡開部(17,37)をそれぞれ円錐状に形成し、この円錐形状は、第1端部(13、37)に向かって直径が増大するよう構成した
ことを特徴とするアンカースリーブ。
【請求項2】
請求項1に記載のアンカースリーブにおいて、各拡開部(37)は、スリーブ状の基体(32)に沿って螺旋状輪郭にして延在させたことを特徴とする、アンカースリーブ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のアンカースリーブにおいて、少なくとも1個の拡開部(17)の円錐角度(C)は、アンカースリーブ(11)の長手方向軸線(18)に対して少なくとも10°としたことを特徴とする、アンカースリーブ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンカースリーブにおいて、スリーブ状の基体(12、32)の第1端部の領域に、硬化可能物質(21,51)用の少なくとも1個の流通開口(19,20,39)を設けたことを特徴とする、アンカースリーブ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンカースリーブにおいて、スリーブ状の基体の第1端部(13)を、少なくとも部分的に閉鎖したことを特徴とする、アンカースリーブ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のアンカースリーブにおいて、スリーブ状の基体(12)を、規定量の硬化可能物質(21)で充填したことを特徴とする、アンカースリーブ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定素子(41)およびアンカースリーブ(11,31)を備え、前記構造部分(5)の穿孔穴(6)に硬化可能物質(21,51)により固定可能な、固定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の固定装置において、前記アンカースリーブ(31)を前記固定素子(41)に固定したことを特徴とする、固定装置。
【請求項9】
請求項1〜6に記載の固定素子(41)およびアンカースリーブ(11、31)を有する固定装置(30)を備える固定構造(26)であり、固定装置(30)を、構造部分(5)穿孔穴(6)に、硬化可能物質(21,51)により固定可能にした固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−38639(P2011−38639A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181411(P2010−181411)
【出願日】平成22年8月13日(2010.8.13)
【出願人】(591010170)ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト (339)
【Fターム(参考)】