説明

ウェーハレベル発光ダイオード(LED)チップのための検出方法及び検出装置並びにそれらのプローブカード

【課題】ウェーハレベルLEDチップのための検出用法及び検出装置並びにそれらの等眼0プローブカードについて開示している。
【解決手段】透明プローブカードが備えられ、その透明プローブカードは、LEDチップにおいて照明試験を実行するようにコンタクトを介してLEDチップの試験パッドに電気的に接続するためのウェーハを覆う。LEDチップが照明されるとき、イメージング処理が、検知要素において画像を生成するようにLEDチップの光信号に関して実行される。画像が捕捉され、画像浸透は、LEDチップの各々に対応する光フィールド情報及び位置情報に変換される。LEDチップのスペクトル及び発光強度は、LEDチップの光フィールド情報に従って得られる。LEDチップは、LEDチップのスペクトル及び発光強度に従って分類される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、チップ検出方法、検出装置、及びそれらのプローブカードに関し、特に、ウェーハレベル発光ダイオード(LED)チップのための検出方法及び検出装置並びにそれらのプローブカードに関する。
【背景技術】
【0002】
1つずつのウェーハ上のLEDチップの発光特性の試験のための従来の検出方法は点試験装置により実行されている。2インチウェーハ上に2000個のLEDチップが存在する場合、それらのLEDチップが点試験方法によって1つずつ試験されるとき、試験時間は単調であり、効率は悪い。
【0003】
従来の点試験装置の例としては、名称が“Point Testing Device”である台湾国特許出願公開第M382577号明細書及び名称が“Structure Using Cut Die Point Testing System”である台湾国特許出願公開第M260860号明細書に開示されている点試験構造を有するものがある。前記点試験装置は単独のLEDチップにおいて試験を実行する。しかしながら、単独のLEDチップの電気特性及び発光特性を試験するシステムは時間を要し、高い費用が掛かり、高速な且つ容易な試験システムの市場要請に適合していない。検出速度を更に速くし且つ高品質にするために、分類を迅速に実行するようにLEDチップのスペクトル、発光強度及び発光特性を分析するためのLEDチップについての自動検出方法及び検出装置をどのように備えるかが当該業界にとって重要な技術になってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾国特許出願公開第M382577号明細書
【特許文献2】台湾国特許出願公開第M260860号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ウェーハレベルLEDチップのための検出方法及び検出装置並びにウェーハレベルLEDチップの透明プローブカードを提供する。本発明の検出方法及び検出装置は、迅速な検出及び分類の有利点を与える。本発明は、一度に1つのLEDチップのみを検出し、効率を高くすることができない従来の点試験装置に存在する効率の課題を解決することができる。
【0006】
本発明の第1の特徴に従って、ウェーハレベルLEDチップのための検出方法が提供される。その方法はウェーハにおいて用いられ、ウェーハは、ベース基板と、ベース基板上に備えられた複数のLEDチップとを有し、LEDチップの各々は少なくとも試験パッドを有する。検出方法は次のステップを有する。複数のコンタクトを有する透明プローブカードが備えられ、それらのコンタクトは試験パッドに対応している、透明プローブカードは、LEDチップにおいて照明試験を実行するように透明プローブカードのコンタクトを介して試験パッドと電気的に接続するためのウェーハを覆う。LEDチップが照明されるとき、検知要素上に画像を生成するようにLEDチップの光信号に関して画像化処理が実行される。画像が捕捉され、画像は光フィールド情報に変換され、位置情報はLEDチップの各々に対応する。LEDチップの各々のスペクトル及び発光強度が、LEDチップの各々の光フィールド情報に従って得られる。LEDチップは、LEDチップの各々のスペクトル及び/又は発光強度に従って分類される。
【0007】
本発明の第2特徴に従って、ウェーハレベルLEDチップのための検出装置が提供される。その装置はウェーハにおいて用いられ、ウェーハは、ベース基板と、ベース基板上に備えられた複数のLEDチップとを有し、LEDチップの各々は少なくとも試験パッドを有する。検出装置は、透明プローブカード、イメージングモジュール、画像処理モジュール、分析モジュール及び分類モジュールを有する。透明プローブカードは複数の試験パッドにそれぞれ対応する複数のコンタクトを有する。透明プローブカードは、LEDチップにおいて照明試験を実行するように透明プローブカードのコンタクトを介して試験パッドを電気的に接続するためのウェーハを覆う。イメージングモジュールは、画像を生成するようにLEDチップを照明した後に光信号を収集するために用いられる。画像処理モジュールは、画像を捕捉し、LEDチップの各々に対応する光フィールド情報及び位置情報に画像を変換するために用いられる。分析モジュールは、画像処理モジュールに結合され、LEDチップの光フィールド情報及び位置情報の各々に従ってLEDチップの各々のスペクトル及び発光強度を得る。分類モジュールは、LEDチップの各々の位置情報を得るように分析モジュール及び画像処理モジュールを結合し、更に、LEDの各々のスペクトル及び/又は発光強度に従ってLEDチップを分類する。
【0008】
本発明の第3の特徴に従って、ウェーハにおいて用いられる透明プローブカードが提供される。ウェーハは、ベース基板と、ベース基板上に備えられた複数のLEDチップとを有し、LEDチップの各々は、複数の第1試験パッド及び複数の第2試験パッドを有する。透明プローブカードは、透明基板と、複数の第1透明導電線と、複数の第2透明導電線とを有する。第1透明導電線は透明基板上に備えられ、第1透明導電線の各々は複数の第1コンタクトを有し、それらの第1コンタクトの位置は第1試験パッドの位置に対応している。透明基板上に備えられた第2透明導電線は、第1透明導電線と交差し、電気的に絶縁されていて、第2透明導電線の各々は複数の第2コンタクトを有し、それらの第2コンタクトの位置は第2試験パッドの位置と対応している。
【0009】
本発明の上記の及び他の特徴は、非限定的な以下の詳細説明に関連して十分に理解することができる。以下の詳述においては、添付図を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に従ったウェーハレベルLEDチップのための検出方法のフローチャートである。
【図2】本発明の実施形態に従ったウェーハレベルLEDチップのための検出装置である。
【図3A】本発明の実施形態に従った透明プローブカードの平面図である。
【図3B】ベース基板上に備えられたLEDチップの平面図である。
【図3C】ウェーハ上に備えられた透明プローブカード及び領域Aの部分拡大の平面図である。
【図4】本発明の好適な実施形態に従った光フィルタリング処理のフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に従った画像処理モジュールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態において開示されているウェーハレベルLEDチップのための検出方法及び検出装置並びにそれらの透明プローブカードは主に、ベース基板上に備えられたLEDチップにおいて電気的な分析及び照明試験を実行する。本発明の実施形態の検出方法及び検出装置に従って、画像処理モジュールと組み合わされた透明プローブカードが、LEDチップのための電気的検出ユニット及び光検出ユニットとして用いられ、LEDチップは、スペクトル及び発光強度について得られた情報に従って分類される。
【0012】
図1を参照するに、本発明の実施形態に従ったウェーハレベルLEDチップのための検出方法のフローチャートが示されている。その検出方法はステップS110乃至S160を有する。ステップS110においては、透明プローブカードが備えられる。ステップS120においては、ウェーハが透明プローブカードで覆われ、LEDチップの各々の試験パッドは、LEDチップにおいて照明試験を実行するように透明プローブカードのコンタクトを介して電気的に接続される。ステップS130においては、イメージング処理が、検知要素において画像を生成するようにLEDチップの光信号に関して実行される。ステップS140においては、画像が捕捉され、画像信号は、LEDチップの各々に対応する光フィールド情報及び位置情報に変換される。ステップS150においては、LEDチップの各々のスペクトル及び発光強度が、LEDチップの各々の光フィールド情報に従って得られる。ステップS160においては、LEDチップは、LEDチップの各々のスペクトル及び/又は発光強度に従って分類される。
【0013】
更に、画像を捕捉するステップS140の前に、その検出方法は、光フィルタリング処理を実行するステップ(図示せず)を有することが可能である。好適には、その光フィルタリング処理のステップは、イメージング処理のステップS130の後に実行されるが、本発明は、それに限定されるものではない。フィルタリング処理のステップは、イメージング処理のステップS130の前に実行されることも可能である。
【0014】
図2を参照するに、本発明の実施形態に従ったウェーハレベルLEDチップの検出装置が示されている。その検出装置は、透明プローブカード310(図3Aを参照する)と、イメージングモジュール320と、画像処理モジュール330と、分析モジュール340と、分類モジュール350とを有する。透明プローブカード310はウェーハ300を覆い、透明プローブカード310の電気的試験コンタクトP1及びP2(図3Cに示されている)は、LEDチップ302において照明試験を実行するようにベース基板304に備えられたLEDチップ302の各々に電力を供給する。
【0015】
更に、イメージングモジュール320は、光信号を収集し、画像処理モジュール330においてイメージングするために1つのレンズ322又は複数のレンズ322を有するイメージングモジュール320により実現されることが可能であり、故に、光信号Lはスポットダイアグラム等の認識可能画像になり、光信号Lは、LEDチップ302が照明されるときに、生成される。スポットダイアグラムにおいて表示される光スポットの位置(即ち、位置情報)は、ベース基板304に備えられているLEDチップ302の各々の実際の位置を表す。異なる位置における光スポットは、異なる位置に備えられたLEDチップ302のスペクトル及び発光強度の情報(即ち、光フィールド情報)を有する。
【0016】
画像処理モジュール330は、高光感度を有するアレイ型CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の高分解能レベルを有する検知要素332を有する。画像処理モジュール330が、画像を捕捉し、LEDチップ302の各々に光フィールド情報及び対応する位置情報に画像を変換し、分析モジュール340に光フィールド情報及び対応する位置情報を更に出力するために用いられる。
【0017】
分析モジュール340は、LEDチップの光フィールド情報及び対応する位置情報を分析するために用いられる。分析モジュール340は、ニューラル画像分析技術によりLEDチップの各々のスペクトル及び発光強度を戻って辿るようにLEDチップ302の各々の光フィールド情報を分析する。
【0018】
分類モジュール350は、LEDチップ302の各々の位置情報を得て、LEDチップ302の各々のスペクトル及び発光強度に従って分類を実行するように、分析モジュール340及び画像処理モジュール330に結合される。実施形態においては、分類モジュール350は、分類の基礎として用いられる異なるカテゴリのLEDチップ302の位置、配置、人目を引く色又はマークを表示するための表示ユニット(図示せず)を有する。
【0019】
更に、検出装置は、光信号Lのイメージング経路に備えられている、光信号Lをフィルタリングするために用いられるフィルタモジュール360を更に有する。実施形態においては、フィルタモジュール360はイメージングモジュール320と画像処理モジュール330との間に備えられるが、本発明はそれに限定されるものではなく、フィルタモジュール360は、ウェーハ300とイメージングモジュール320との間に備えられることも可能である。
【0020】
図3A、3B及び3Cを参照する。図3Aは、本発明の実施形態に従った透明プローブカードの平面図である。図3Bは、ベース基板上に備えられた複数のLEDチップの平面図である。図3Cは、ウェーハ上に備えられた透明プローブカードの平面図及び領域Aの部分拡大図である。透明プローブカード310は、透明基板312、複数の第1透明導電線314及び複数の第2透明導電線316を有する。ガラス等から成る透明基板312がウェーハを覆っている。ITO(Indium Tin Oxide)等から成る第1透明導電線314及び第2透明導電線316は透明基板312上に形成され、第1透明導電線314は、第2透明導電線316により横断され、第2透明導電線316とは電気的に絶縁されている。図3Cの部分拡大図に示しているように、第1透明導電線314の各々は複数の第1コンタクトP1(導電性バンプ等)を有し、それらの第1コンタクトの位置はLEDチップ302の第1試験パッドT1の位置にそれぞれ対応している。更に、複数の第2透明導電線316は第1透明導電線314のそれぞれと交差していて、第2透明導電線316の各々は複数の第2コンタクトP2(導電性バンプ等)を有し、それらの第2コンタクトの位置はLEDチップ302の第2試験パッドT2の位置にそれぞれ対応している。
【0021】
更に、第1透明導電線314と第2透明導電線316との間の接合は絶縁体(図示せず)等により分離され、故に、第1透明導電線314及び第2透明導電線316はその接合において電気的に絶縁されている。更に、第1透明導電線314及び第2透明導電線316は絶縁層(図示せず)により完全に分離されることも可能である。第1透明導電線314はその絶縁層上に備えられ、第2透明導電線316は、絶縁層を貫通している複数の導電性ビアを介して第2コンタクトP2に電気的に接続された絶縁層の下に備えられ、第2コンタクトP2は絶縁層上に備えられ、導電性ビアに対応している。
【0022】
図2及び図3Cを参照する。透明プローブカード310はウェーハ300を覆い、ウェーハ300の大きさと同じかそれより僅かに大きい大きさを有する。LEDチップ302の各々に備えられた第1試験パッドT1(例えば、P型電極)及び第2試験パッドT2(例えば、N型電極)は、第1透明導電線314及び第2透明導電線316のそれぞれに備えられた第1コンタクトP1及び第2コンタクトP2を介して電気的に接続されている。第1試験パッドT1は第1電圧(例えば、正電圧)を受けるために用いられ、第2試験パッドT2は第2電圧(例えば、負電圧、接地電圧又は第1電圧より低い他の電圧)を受けるために用いられる。透明プローブカード310が、LEDチップ302の各々の第1試験パッドT1及び第2試験パッドT2に通電するとき、LEDチップ302の各々の発光層は、照明試験がベース基板304上に備えられたLEDチップ302において実行されるように、電力供給されて照明する。ベース基板及び透明プローブカード310の導電線は両方共に透明な材料から成るため、透明プローブカード310は、ウェーハ300を覆っているにも拘わらず、LEDチップ302から発せられた光信号Lをブロックせず、LEDチップ302から発せられた光信号Lにより生成された画像を捕捉する続く処理はどちらにも影響されない。
【0023】
本発明の上記実施形態においては、透明プローブカード310上に備えられた第1透明導電線314及び第2透明導電線316の一部又は全部が選択的に通電されることが可能であり、ベース基板304上に備えられたLEDチップ302の一部又は全部が、回路制御を介して電気特性試験及び照明試験を実行するように連続的に又は領域的に電力供給されることが可能である。例えば、LEDチップ302はトップダウン的に連続的に照明されることが可能である一方、同じ列におけるLEDチップ302の画像は、同じ列におけるLEDチップ302の各々の光フィールド情報及び位置情報を得るように捕捉されることが可能である。
【0024】
更に、電気特性試験を実行するように透明プローブカード310上に備えられたコンタクトP1及びP2により供給される電圧−電流は、LEDチップ302の各々の発光強度及び電圧−電流光電特性曲線を得るように外部の自動試験装置(ATE)により制御されることが可能である。透明プローブカード310の試験コンタクトP1及びP2を介して自動試験装置に送信される電気試験の値(作用電圧及び逆耐圧等)は、自動試験装置に記憶され、LEDチップ302を分類するための基礎として用いられることが可能である。 図2及び4を参照する。図4は、本発明の実施形態に従った光フィルタリング処理のフローチャートである。ステップS210においては、回転ディスク362が備えられ、第1フィルタF1、第2フィルタF2及び第3フィルタF3が、回転ディスク362の周辺領域にそれぞれ、備えられ、回転ディスク362の中心に関して回転し、それに応じてそれらの位置を変える。次に、ステップS220及びS222においては、回転ディスク362は、検知要素332に第1副画像を生成するようにLEDチップ302の光信号Lの光路に第1フィルタF1が配置されるようにするために回転される。赤色光フィルタ等の第1フィルタF1は、赤色光波長以外の全ての波長範囲の光をフィルタリング除去することが可能であり、故に、第1副画像のみが光信号Lの赤色光成分に対応する。次いで、ステップS230及びS232においては、回転ディスク362は再び、検知要素332において第2副画像を生成するようにLEDチップ302の光信号Lの光路に第2フィルタF2が配置されるようにするために回転される。緑色光フィルタ等の第2フィルタF2は、緑色光波長以外の全ての波長範囲の光をフィルタリング除去することが可能であり、故に、第2副画像のみが光信号Lの緑色光成分に対応する。ステップS240及びS242においては、回転ディスク362は再び、検知要素332において第3副画像を生成するようにLEDチップ302の光信号Lの光路に第3フィルタF3が配置されるようにするために回転される。青色光フィルタ等の第3フィルタF3は、青色光波長以外の全ての波長範囲の光をフィルタリング除去することが可能であり、故に、第3副画像のみが光信号Lの青色光成分に対応する。
【0025】
図5を参照するに、本発明の実施形態に従った画像処理モジュールが示されている。ハイエンドコンピューティング画像プロセッサ等の画像処理モジュール330は、第1処理ユニット333、第2処理ユニット334、第3処理ユニット335及び合成ユニット336を有する。合成ユニット336は、第1処理ユニット333、第2処理ユニット334及び第3処理ユニット335に電気的に接続される。第1処理ユニット333は第1副画像を処理し、LEDチップ302の各々に対応する第1色光情報に第1副画像の信号を変換するために用いられる。第1色光情報は、例えば赤色光のスペクトル及び発光強度についての情報を有する。第2処理ユニット334は第2副画像を処理し、LEDチップ302の各々に対応する第2色光情報に第2副画像の信号を変換するために用いられる。第2色光情報は、例えば緑色光のスペクトル及び発光強度についての情報を有する。第3処理ユニット335は第3副画像を処理し、LEDチップ302の各々に対応する第3色光情報に第3副画像の信号を変換するために用いられる。第3色光情報は、例えば青色光のスペクトル及び発光強度についての情報を有する。合成ユニット336は、LEDチップ302の各々の可視光の発光強度及び可視光のスペクトルの全てに対応する光フィールド情報を再生するように、第1色光情報、第2色光情報及び第3色光情報を合成するために用いられる。
【0026】
本発明の上記実施形態に開示されている複数のウェーハレベルLEDチップのための検出方法及び検出装置並びにそれらのウェーハレベルLEDチップの透明プローブカードに従って、ベース基板上に備えられたLEDチップは透明プローブカードにより照明され、照明試験がLEDチップの一部又は全てにおいて実行される。LEDチップが照明されるとき、イメージング処理が、一回又は複数回、イメージングモジュール及び画像処理モジュールにより実行され、故に、LEDチップの光フィールド情報及び位置情報の全てが一度に得られる。従来の点試験装置は一度に1つのLEDチップのみを検出する。その後、LEDチップの各々のスペクトル及び発光強度は、分類を実行するための分析モジュールにより得られる。従って、本明細書で開示しているウェーハレベルLEDチップのための検出方法及び検出装置並びにそれらの透明プローブカードは、高速な応答速度、優れた再現性、高光感度及び容易な検出システムについての市場の要求に適合するばかりでなく、高速検出及び分類の有利点を有する。
【0027】
本明細書については実施例として及び典型的な実施形態に関して上で記載され、本発明はそれらに限定されるものでないことが理解できる。他方、種々の修正並びに同じような構成及び手順を網羅するように意図され、同時提出の特許請求の範囲としては、従って、そのような修正並びに同じような構成及び手順全てを包含する最も広い解釈が与えられる。
【符号の説明】
【0028】
300 ウェーハ
302 LEDチップ
304 ベース基板
310 透明プローブカード
314 第1透明導電線
316 第2透明導電線
320 イメージングモジュール
322 レンズ
330 画像処理モジュール
332 検知要素
340 分析モジュール
350 分類モジュール
360 フィルタモジュール
362 回転ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハレベルLEDチップのための検出方法であって、ウェーハは、ベース基板と、前記ベース基板上に備えられた複数のLEDチップとを有し、前記LEDチップの各々は少なくとも試験パッドを有する、検出方法であり:
前記試験パッドに対応する複数のコンタクトを有する透明プローブカードを備えているステップ;
前記LEDチップが検知要素上に画像を生成するように照明されるとき、前記LEDチップの光信号におけるイメージング処理を実行するステップ;及び
画像を捕捉し、前記LEDチップの各々に対応する光フィールド情報及び位置情報に前記画像を変換するステップ;
前記LEDチップの各々の前記光フィールド情報に従って、前記LEDチップの各々のスペクトル及び発光強度を得るステップ;並びに
前記LEDチップの各々の前記スペクトル及び/又は前記発光強度に従って前記LEDチップを分類するステップ;
を有する検出方法。
【請求項2】
透明プローブカードを備える前記ステップは、前記透明プローブカードで前記ウェーハを覆うステップと、前記LEDチップにおいて照明試験を実行するように前記透明プローブカードの前記コンタクトを介して前記試験パッドを電気的に接続するステップとを有する、請求項1に記載の検出方法。
【請求項3】
ウェーハレベルLEDチップのための検出装置であって、当該検出装置は、ベース基板と、前記ベース基板上に備えられ、複数の試験パッドを有する複数のLEDチップとを有するウェーハにおいて用いられる、検出装置であり:
前記試験パッドにそれぞれ対応する複数のコンタクトを有し、前記ウェーハを覆っている透明プローブカードであって、前記透明プローブカードは、前記LEDチップにおいて照明試験を実行するように前記透明プローブカードの前記コンタクトを介して前記試験パッドを電気的に接続する、透明プローブカード;
画像を生成するように前記LEDチップを照明した後に、光信号を収集するために用いられるイメージングモジュール;
前記画像を捕捉し、前記LEDチップの各々に対応する光フィールド情報及び位置情報に前記画像を変換するために用いられる画像処理モジュール;
前記画像処理モジュールに結合された分析モジュールであって、前記分析モジュールは、前記LEDチップの各々の前記光フィールド情報及び前記位置情報に従って、前記LEDチップの各々のスペクトル及び発光強度を得る、分析モジュール;並びに
前記LEDチップの各々の前記位置情報を得るように前記分析モジュール及び前記画像処理モジュールを結合し、前記LEDチップの各々の前記スペクトル及び前記発光強度に従って前記LEDチップを分類するための分類モジュール;
を有する検出装置。
【請求項4】
前記LEDチップの前記光信号をフィルタリングするために用いられるフィルタモジュールであって、前記画像処理モジュールは検知要素を有し、前記フィルタモジュールは: 回転ディスク;
前記回転ディスク上に備えられた第1フィルタであって、前記第1フィルタは、前記検知要素において第1副画像を生成するように前記回転ディスクと共に前記LEDチップの光信号の光路に対して回転される、第1フィルタ;
前記回転ディスク上に備えられた第2フィルタであって、前記第2フィルタは、前記検知要素において第2副画像を生成するように前記回転ディスクと共に前記LEDチップの光信号の光路に対して回転される、第2フィルタ;
前記回転ディスク上に備えられた第3フィルタであって、前記第3フィルタは、前記検知要素において第3副画像を生成するように前記回転ディスクと共に前記LEDチップの光信号の光路に対して回転される、第3フィルタ;
を有する、請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の検出装置に従ってウェーハにおいて用いられる透明プローブカードであって、前記ウェーハは、ベース基板と、前記ベース基板上に備えられた複数のLEDチップとを有し、前記LEDチップの各々は、複数の第1試験パッドと、複数の第2試験パッドとを有する、透明プローブカードであって:
透明基板;
前記透明基板上に備えられた複数の第1透明導電線であって、前記第1透明導電線の各々は複数のコンタクトを有し、前記複数のコンタクトの位置は前記第1試験パッドの位置に対応している、複数の第1透明導電線;及び
前記透明基板上に備えられ、前記第1透明導電線により電気的に絶縁された複数の第2透明導電線であって、前記第2透明導電線の各々は複数の第2コンタクトを有し、前記第2コンタクトの位置は前記第2試験パッドの位置に対応している、複数の第2透明導電線;
透明プローブカード。
【請求項6】
前記透明基板の材料はガラスを有し、前記第1透明導電線及び前記第2透明導電線の材料はITO(Indium Tin Oxide)を有する、請求項5に記載の透明プローブカード。
【請求項7】
前記第1透明導電線及び前記第2透明導電線は、実質的に互いに垂直であり、第1電圧及び前記第1電圧と異なる第2電圧を受けるためにそれぞれ用いられる、請求項5に記載の透明プローブカード。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−84883(P2012−84883A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222652(P2011−222652)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(593132010)インダストリアル・テクノロジー・リサーチ・インスティテュート (32)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【Fターム(参考)】