説明

ウエハ剥がし方法およびウエハ剥がし装置

【課題】ウエハ保持部材に接着剤を介して貼り付けられたウエハを、ウエハ保持部材から剥離するために要する時間を短縮できるウエハ剥がし方法およびウエハ剥がし装置を提供する。
【解決手段】有機溶剤7を収容した溶剤槽8aを備え、有機溶剤7により溶解される接着剤3を介してウエハ保持基板6上に貼り付けられたウエハ2を有機溶剤7中に浸漬してウエハ保持基板6から剥がすウエハ剥がし装置1aにおいて、有機溶剤7中でウエハ2にウエハ保持基板6から剥がれる方向の力を加えるウエハ剥離治具11を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ウエハ保持部材上に接着剤を介して貼り付けられたウエハをウエハ保持部材から剥がすウエハ剥がし方法およびウエハ剥がし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種電子機器に用いられる半導体デバイスは、小型化、軽量化が進められており、半導体デバイスの製造において、ウエハの表面にデバイスを作製した後、ウエハの裏面を研削してウエハを薄肉化することが行われている。ウエハを研削する際は、ウエハの割れやデバイス作製面であるウエハの表面に傷が付くことを防ぐために、ウエハの表面にウエハ保持部材が接着剤を介して貼り付けられる。よって、研削後は、ウエハをウエハ保持部材から剥がす必要がある。
【0003】
従来のウエハ剥がし装置では、複数の貫通穴を有するウエハ保持部材であるウエハ取り付け治具上にウエハが貼り付けられ、このウエハ取り付け治具がホルダーにより保持されて溶剤槽内の有機溶剤に浸漬されていた。そして、有機溶剤が貫通穴から侵入して接着剤を溶解することにより、ウエハはウエハ取り付け治具から剥がれ、剥がれたウエハはホルダー底部に受け止められるようになっていた。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−82491号公報(第2〜3頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなウエハ剥がし装置にあっては、ウエハの剥離に要する時間は有機溶剤が接着剤を溶解する速さに依存するため、ウエハ保持部材の貫通穴の数を増やして有機溶剤と接着剤との接触面積を大きくすることによりウエハの剥離に要する時間を短縮することができる。しかし、ウエハ保持部材の強度やコストの観点から貫通穴の数を容易に増やすことができないため、ウエハの剥離に要する時間を短縮することが困難であるという問題点があった。
【0006】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、ウエハ保持部材からウエハを剥離するために要する時間を短縮できるウエハ剥がし方法およびウエハ剥がし装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るウエハ剥がし方法は、溶剤中でウエハにウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加える押圧工程を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係るウエハ剥がし装置は、溶剤中でウエハにウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加えるウエハ剥離治具を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るウエハ剥がし方法によれば、溶剤中でウエハにウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加える押圧工程を備えたことにより、ウエハとウエハ保持部材との間への溶剤の侵入が促進され、ウエハ保持部材からウエハを剥離するために要する時間を短縮できる。
【0010】
また、この発明に係るウエハ剥がし装置によれば、溶剤中でウエハにウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加えるウエハ剥離治具を備えたことにより、ウエハとウエハ保持部材との間への溶剤の侵入が促進され、ウエハ保持部材からウエハを剥離するために要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし装置を示す側断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるウエハがウエハ保持基板に貼り付けられた様子を示す図であり、(a)はウエハ保持基板6側から見た正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるウエハ剥離治具を示す図であり、(a)はウエハ剥離治具の上面図、(b)はウエハ剥離治具とウエハおよびウエハ保持基板との位置関係を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし方法の各工程を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2におけるウエハ剥がし装置を示す側断面図である。
【図6】この発明の実施の形態2におけるウエハ剥離治具とウエハおよびウエハ保持基板との位置関係を示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2における支持収納治具を示す図であり、(a)は支持収納治具の上面図、(b)は支持収納治具とウエハおよびウエハ保持基板との位置関係を示す断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2におけるウエハ剥がし方法の各工程を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし装置を示す側断面図である。
【図10】この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし方法における給液工程を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし方法における排液工程と、排液工程後の給液工程とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
まず、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし装置1aの全体構成を説明する。図1は、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし装置1aを示す側断面図である。
【0013】
図1において、ウエハ2は接着剤3を介してウエハ保持基板6上に貼り付けられている。有機溶剤7が収容された溶剤槽8aの底部にはウエハ剥離治具11が設置され、ウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6およびウエハ剥離治具11は、有機溶剤7中に浸漬されている。また、溶剤槽8aはホットプレート(図示せず)上に載置され、接着剤3が溶解し易いように、有機溶剤7の温度が80℃程度になるように加熱されている。
【0014】
有機溶剤7としては、例えばイソプロピルアルコールやアセトンなど、接着剤3を溶解できるものが用いられる。
【0015】
溶剤槽8aは、内部に有機溶剤7を収容したときに、ウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6およびウエハ剥離治具11を有機溶剤7中に浸漬するために充分な大きさを持つ。材質としては、例えば石英やサファイア、ポリテトラフルオロエチレンなどのように有機溶剤7と熱に対して強いものがよく、透明である石英を用いるのがよい。
【0016】
次に、ウエハ2およびウエハ保持基板6について説明する。図2は、この発明の実施の形態1におけるウエハ2がウエハ保持基板6に貼り付けられた様子を示す図であり、(a)はウエハ保持基板6側から見た正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。図2において、ウエハ2の表面12に接着剤3を介してウエハ保持基板6が貼り付けられている。
【0017】
図2において、ウエハ2は、例えばGaAs、SiC、GaN、Si、InPなどのような半導体基板であり、表面12にデバイスが作製されている。表面12にデバイスを作製した後、ウエハの裏面13が研削されてウエハ2の薄肉化が行われるが、この研削の際にウエハ2が割れることや、デバイスが作製された表面12に傷がつくことを防ぐために、表面12にウエハ保持基板6が取り付けられる。また、表面12のうち、ウエハ2の外周から1〜5mm程度の幅の外周部16にはデバイスは形成されず、外周部16より内側のデバイス部17にデバイスが形成されている。
【0018】
ウエハ2とウエハ保持基板6との貼り付けに用いる接着剤3としては、デバイスに対して影響を与えず、かつ、有機溶剤7によって溶解するもの、例えばワックスやレジストなどが用いられる。また、ウエハ2とウエハ保持基板6とを貼り付ける際にウエハ2の表面12に傷がつくことを防ぐために、予め表面12にレジスト層をスピン塗布などにより形成しておいて、その後接着剤3でウエハ保持基板6と貼り付けてもよい。
【0019】
ウエハ保持基板6は、ウエハ2が貼り付けられる部位に貫通穴18を有している。この貫通穴18から有機溶剤7が入り込んで接着剤7を溶解することとなるため、ウエハ保持基板6の強度や作製コスト等を考慮してできるだけ多くの貫通穴18を形成することが望ましい。図2においては、ウエハ2の形状に合わせて円状に等間隔に13個の貫通穴18を配置しているが、貫通穴18の個数および配置は、これに限ることは無い。さらに、図2において、最外周に位置する8個の貫通穴18は、ウエハ2が貼り付けられたときにウエハ2のデバイスが作製されていない部分である外周部16に接するように形成されている。
【0020】
ウエハ保持基板6の材質としては、有機溶剤7と熱に対して強いものが望ましく、ウエハ2と貼り付けられるので熱膨張率が小さいものが望ましい。このため、例えば石英やサファイアなどが用いられる。また、ウエハ保持基板6は、ウエハ2の研削の際にウエハ2に割れや傷が生じないように保護するために取り付けるものであるため、寸法は、ウエハ2の寸法と同じ、またはウエハ2より大きくする必要がある。そして、ウエハ2がウエハ保持基板6の外側にはみ出さないようにウエハ保持基板6に取り付けられる。
【0021】
尚、ここでは、ウエハ保持基板6の方がウエハ2より大きい場合を例に説明する。例えば直径4インチのウエハ2を用いる場合は、ウエハ保持基板6の直径は5インチ程度であることが望ましい。また、図2においては、ウエハ2のオリエンテーションフラットに合わせて、ウエハ保持基板6も円形で直線部分を有する形状としたが、これに限ることは無く、直線部分を有さない通常の円形でもよいし、さらには多角形でもよい。
【0022】
次に、ウエハ剥離治具11について説明する。図3は、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥離治具11を示す図であり、(a)はウエハ剥離治具11の上面図、(b)はウエハ剥離治具11とウエハ2およびウエハ保持基板6との位置関係を示す断面図である。
【0023】
図3において、ウエハ剥離治具11は、突起棒21を有し、この突起棒21が上方を向くように設置される。突起棒21は、ウエハ保持基板6の貫通穴18の径よりも細く形成されており、貫通穴18を通してウエハ2を押すことができるようになっている。また、突起棒21は最外周に位置する貫通穴18に対応するように配置されているため、貫通穴18に突起棒21を挿入すると、突起棒21がウエハ2のデバイスが作製されていない部分である外周部16を押すようになっている。
【0024】
尚、図3においては、最外周の8個の貫通穴18に対応して、8本の突起棒21を配置したが、突起棒21の本数は、これに限ることは無い。また、突起棒21の配置は、貫通穴18に対応して配置していれば円状で等間隔である必要は無いが、突起棒21によってウエハ2を均等に押すことができるように、円状に等間隔に配置することが望ましい。
【0025】
また、ウエハ剥離治具11の材質としては、有機溶剤7と熱に強いものがよく、例えば石英やサファイア、ポリテトラフルオロエチレンなどが用いられる。図3においては、ウエハ剥離治具11は円形で、ウエハ保持基板6と同じ大きさの例を示したが、突起棒21を所望の位置に配置できれば、この形状および寸法に限ることは無い。
【0026】
次に、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし装置1aを用いたウエハ剥がし方法について説明する。図4は、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし方法の各工程を示す図である。
【0027】
まず、浸漬工程について説明する。はじめは、図4(a)に示すように、有機溶剤7を収容した溶剤槽8aの底部に、突起棒21が上方を向くようにウエハ剥離治具11が設置されており、溶剤槽8aはホットプレート(図示せず)によって有機溶剤7の温度が80℃程度になるように加熱されている。そこに、図4(b)に示すように、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が上側になるようにロボットアーム(図示せず)によってウエハ保持基板6を支持し、ロボットアームを制御して、接着剤3を介してウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6を有機溶剤7中に浸漬する。そして、図4(c)に示すように、溶剤槽8aの底部に設置されたウエハ剥離治具11の突起棒21が、ウエハ保持基板6の最外周に位置する貫通穴18に入るように引き続きロボットアームによってウエハ保持基板6の位置決めを行い、ウエハ保持基板6を放す。
【0028】
次に、溶解工程について説明する。図4(b)に示すように有機溶剤7中にウエハ保持基板6が浸漬され、接着剤3に有機溶剤7が接触した時点から接着剤3の溶解が始まる。有機溶剤7はウエハ2の外周部16付近およびウエハ保持基板6の貫通穴18から侵入して接着剤3を溶解し、この溶解工程は接着剤3が完全に溶解するまで続く。
【0029】
次に、押圧工程について説明する。図4(c)に示すようにウエハ剥離治具11の突起棒21がウエハ保持基板6の貫通穴18に入るようにウエハ保持基板6が設置されると、図4(d)に示すように、突起棒21は、貫通穴18を通してウエハ2の外周部16を押し、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が上側になるように有機溶剤7中でウエハ2を水平に支持する。このとき、ウエハ保持基板6は重力によって下向きの力を受けている。つまり、突起棒21はウエハ2を支持することにより、ウエハ2に対して上向きに、即ち、ウエハ2がウエハ保持基板6から剥がれる方向に力を加えることとなる。突起棒21がウエハ2の外周部16を支持すると、ウエハ保持基板6に働く重力の作用によってウエハ2の外周部16とウエハ保持基板6との間に隙間が生じ、有機溶剤7が侵入し易くなって接着剤3の溶解がさらに進む。
【0030】
そして、接着剤3の溶解が進むと、図4(e)に示すように、ウエハ2は突起棒21上に支持されたままで、ウエハ保持基板6はウエハ2から剥がれて下に落ちる。接着剤3の溶解が完全に完了した後、ウエハ保持基板6から剥がれて突起棒21上に支持されているウエハ2は、ロボットアームによって有機溶剤7の外に搬出される。以上でウエハ剥がしの工程が完了する。
【0031】
ここで、ウエハ2が剥がれて接着剤3が完全に溶解したことは、溶剤槽8aが透明であれば目視で確認できる。また、有機溶剤7への浸漬から接着剤3の溶解完了までに要する時間を予め実験を行って計っておけば、この実験結果をもとに所定時間経過後にウエハ2を取り出せばよい。このようにすれば、溶剤槽8aが透明である必要もない。
【0032】
そして、突起棒21の長さをウエハ保持基板6の厚さよりも充分長くしておけば、剥がれたウエハ保持基板6を回収することなく、続けて別のウエハ2を剥がす工程に進むことができる。例えば厚さ1mmのウエハ保持基板6に対しては、突起棒21の長さを15mm程度にしておくことが望ましい。複数のウエハ2を剥がし終えた後、ウエハ剥離治具11を溶剤槽8aの外に取り出すことにより、複数のウエハ保持基板6を一度に回収することができる。
【0033】
この発明の実施の形態1では、以上のような構成としたことにより、ウエハ2とウエハ保持基板6との間への有機溶剤7の侵入が促進され、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間を短縮できるという効果がある。
【0034】
また、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が上側になるように、有機溶剤7中でウエハ2をウエハ剥離治具11によって支持したことにより、他の外力を加えなくとも、ウエハ保持基板6に働く重力を利用して、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間を短縮できる。ウエハ保持基板6に働く重力を利用するため、ウエハ保持基板6の厚さや大きさ等を変えて重量を調整することにより、ウエハ2が受けるウエハ保持基板6から剥がれる方向の力の大きさを調整することができる。よって、ウエハ剥離治具11の重量を重くすることにより、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。さらには、ウエハ保持基板6から剥がれたウエハ2が、ウエハ剥離治具11によって支持されているため、剥離後のウエハ2の取り扱いが容易となり、ロボットアーム等によって取り出すことが容易となる。
【0035】
加えて、ウエハ剥離治具11が、ウエハ保持基板6の貫通穴18を通してウエハ2を押すための突起棒21を備えたことにより、ウエハ2を支持するための装置構成が簡易となる。さらに、剥がれた後のウエハ保持基板6は貫通穴18に突起棒21が入ってウエハ剥離治具11に回収されるため、複数のウエハ2を連続して剥がした場合、ウエハ剥離治具11を溶剤槽8aから取り出すだけで、複数のウエハ保持基板6を一度に溶剤槽8a外へ取り出すことができる。
【0036】
また、ウエハ2の外周部16を突起棒21で支持することにより、デバイス部17に作製されたデバイスに損傷を与えること無くウエハ2を剥がすことができる。さらに、外周部16を支持することによって、ウエハ2の内側を支持する場合と比べて、ウエハ2とウエハ保持基板6との間への有機溶剤7の侵入をより促進できるため、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。
【0037】
尚、この発明の実施の形態1では、溶剤槽8aの底部に突起棒21が上方を向くようにウエハ剥離治具11を設置し、この突起棒21によって、ウエハ保持基板6の貫通穴18を通してウエハ2の下側からウエハ2を支持した。しかし、ウエハ剥離治具11の形態およびウエハ2を支持する方法はこれに限ることは無く、ウエハ2の上側から、即ちウエハ2の裏面13側からウエハ2を例えば吸引などによって支持してもよいし、ウエハ2の側面からウエハ2を挟むようにして支持してもよい。さらには、ウエハ2の外周部16の接着剤3が溶解した後に、接着剤3の溶解によって生じた隙間に例えば板状の部材を挿入してウエハ2を支持してもよい。ただし、ウエハ2を支持する際は、ウエハ2に損傷を与えないようにする必要がある。
【0038】
また、この発明の実施の形態1では、ウエハ2をウエハ剥離治具11によって支持することにより、ウエハ保持基板6に働く重力を利用した。しかし、ウエハ保持基板6に、ウエハ2から剥がれる方向の重力以外の外力を加えてもよい。こうすることで、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。ただし、加える外力の大きさはウエハ2に損傷を与えない程度にする必要がある。
【0039】
この発明の実施の形態1では、ウエハ剥離治具11を溶剤槽8aの底部に設置したが、側壁部に固定して設置してもよい。さらに、ウエハ2を水平に支持するようにウエハ剥離治具11を設置したが、必ずしもウエハ2を水平に支持する必要はなく、斜めに傾いて支持してもよい。
【0040】
尚、この発明の実施の形態1では、平板状のウエハ保持基板6に接着剤3を介して貼り付けられたウエハ2を剥がす場合について説明したが、ウエハ2を保持する部材としては板状のものに限ることはなく、他の形状であっても同様の効果が得られる。
【0041】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2におけるウエハ剥がし装置1bを示す側断面図である。図5において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または相当の構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が下側になるように有機溶剤7中でウエハ保持基板6を支持し、かつ、剥離後のウエハ2を支持する支持収納治具22を溶剤槽8aの底部に設置し、ウエハ剥離治具11をウエハ2の上側からウエハ2を押せるように設置した構成が相違している。
【0042】
次に、ウエハ剥離治具11とウエハ2およびウエハ保持基板6との位置関係について説明する。図6は、この発明の実施の形態2におけるウエハ剥離治具11とウエハ2およびウエハ保持基板6との位置関係を示す断面図である。図6において、図3(b)と同じ符号を付けたものは、同一または相当の構成を示しており、その説明を省略する。
【0043】
図6において、ウエハ剥離治具11は突起棒21が下方を向くようにウエハ2の上側に設置され、突起棒21によってウエハ保持基板6の貫通穴18を通してウエハ2の外周部16を押すことができるようになっている。つまり、図3(b)とは、天地が逆転している点のみが相違している。
【0044】
次に、支持収納治具22について説明する。図7は、この発明の実施の形態2における支持収納治具22を示す図であり、(a)は支持収納治具22の上面図、(b)は支持収納治具22とウエハ2およびウエハ保持基板6との位置関係を示す断面図である。
【0045】
図7において、支持収納治具22は、支持棒23および収納棒26を有し、これら支持棒23および収納棒26が共に上方を向くように設置される。支持棒23は、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が下側になるように有機溶剤7中でウエハ保持基板6を支持するものであり、ウエハ保持基板6のウエハ2が貼り付けられた部位よりも外側の部位を支持するように配置されている。また、収納棒26は、ウエハ保持基板6が支持棒23によって支持された状態でウエハ2がウエハ保持基板6から剥がれて下方に落ちたときに、剥がれたウエハ2を支持できるように、支持棒23の内側に配置され、支持棒23の長さよりも短くしている。
【0046】
尚、図7においては、8本の収納棒26を円状に等間隔に配置し、収納棒26の外側に4本の支持棒23を同じく円状に等間隔に配置したが、支持棒23および収納棒26の本数は、これに限ることは無い。また、支持棒23および収納棒26の配置についても円状で等間隔である必要は無いが、支持棒23および収納棒26によってウエハ保持基板6およびウエハ2を均等に押すことができるように、円状に等間隔に配置することが望ましい。
【0047】
また、支持収納治具22の材質としては、有機溶剤7と熱に強いものがよく、例えば石英やサファイア、ポリテトラフルオロエチレンなどが用いられる。図7においては、支持収納治具22は円形で、ウエハ保持基板6と同じ大きさの例を示したが、支持棒23および収納棒26を所望の位置に配置できれば、この形状および寸法に限ることは無い。
【0048】
次に、この発明の実施の形態2におけるウエハ剥がし装置1bを用いたウエハ剥がし方法について説明する。図8は、この発明の実施の形態2におけるウエハ剥がし方法の各工程を示す図である。
【0049】
まず、浸漬工程について説明する。はじめは、図8(a)に示すように、有機溶剤7を収容した溶剤槽8aの底部に、支持棒23および収納棒26が上方を向くように支持収納治具22が設置されており、溶剤槽8aはホットプレート(図示せず)によって有機溶剤7の温度が80℃程度になるように加熱されている。そこに、図8(b)に示すように、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が下側になるようにロボットアーム(図示せず)によってウエハ保持基板6を支持し、ロボットアームを制御して、接着剤3を介してウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6を有機溶剤7中に浸漬する。そして、図8(c)に示すように、溶剤槽8aの底部に設置された支持収納治具22の支持棒23がウエハ保持基板6を支持するように、かつ、剥離後のウエハ2を収納棒26が支持できるように引き続きロボットアームによってウエハ保持基板6の位置決めを行い、ウエハ保持基板6を放す。
【0050】
次に、溶解工程について説明する。図8(b)に示すように有機溶剤7中にウエハ保持基板6が浸漬され、接着剤3に有機溶剤7が接触した時点から接着剤3の溶解が始まる。有機溶剤7はウエハ2の外周部16付近およびウエハ保持基板6の貫通穴18から侵入して接着剤3を溶解し、この溶解工程は接着剤3が完全に溶解するまで続く。
【0051】
次に、押圧工程について説明する。ロボットアームから離れたウエハ保持基板6は、図8(c)に示すようにウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が下側になるように有機溶剤7中で支持収納治具22の支持棒23によってウエハ保持基板6が支持される。
【0052】
そして、図8(d)に示すように、ロボットアームによってウエハ剥離治具11を突起棒21が下方を向くように支持し、突起棒21が貫通穴18の位置と合うように位置決めした後、ウエハ剥離治具11を放す。
【0053】
すると、図8(e)に示すように、ウエハ剥離治具11は、重力によって下向きの力を受けるので、突起棒21が貫通穴18を通してウエハ2の外周部16を押すこととなる。つまり、突起棒21はウエハ2に対して下向きに、即ち、ウエハ2がウエハ保持基板6から剥がれる方向に力を加えている。ウエハ剥離治具11に働く重力の作用により突起棒21がウエハ2の外周部16を押すと、ウエハ2の外周部16とウエハ保持基板6との間に隙間が生じ、有機溶剤7が侵入し易くなって接着剤3の溶解がさらに進む。
【0054】
尚、ウエハ剥離治具11の厚さや大きさ等を変えて重量を調整することにより、またはウエハ剥離治具11に重りを取り付けることによって、突起棒21からウエハ2に働く力の大きさを調整することができる。
【0055】
次に、収納工程について説明する。接着剤3の溶解が進むと、図8(f)に示すように、ウエハ2はウエハ保持基板6から剥がれて下に落ち、収納棒26によって支持される。
【0056】
接着剤3の溶解が完全に完了した後、ウエハ保持基板6から剥がれて収納棒26上に支持されているウエハ2は、ロボットアームによって有機溶剤7の外に搬出され、ウエハ剥離治具11およびウエハ保持基板6もロボットアームによって搬出される。以上でウエハ剥がしの工程が完了する。
【0057】
この発明の実施の形態2では、以上のような構成としたことにより、ウエハ2とウエハ保持基板6との間への有機溶剤7の侵入が促進され、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間を短縮できるという効果がある。
【0058】
また、ウエハ保持基板6よりもウエハ2の方が下側になるように有機溶剤7中でウエハ2を支持収納治具22の支持棒23によって支持し、ウエハの上側からウエハ剥離治具11でウエハ2を押すようにしたことにより、他の外力を加えなくとも、ウエハ剥離治具11に働く重力を利用することができ、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間を短縮できる。さらに、ウエハ剥離治具11の重量を調整することによって、ウエハ2が受けるウエハ保持基板6から剥がれる方向の力の大きさを容易に調整することができる。よって、ウエハ剥離治具11の重量を重くすることにより、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。
【0059】
ウエハ2が剥がれた後のウエハ保持基板6は支持収納治具22の支持棒23上に支持されており、ウエハ剥離治具11は貫通穴18に突起棒21が入ってウエハ保持基板6上に載っているため、ロボットアーム等によって容易にウエハ保持基板6とウエハ剥離治具11とを同時に取り出すことができる。
【0060】
加えて、ウエハ保持基板6から剥がれたウエハ2を支持する支持収納治具22の収納棒26を備えたことにより、剥離後のウエハ2の取り扱いが容易となり、ロボットアーム等によって取り出すことが容易となる。
【0061】
また、ウエハ2の外周部16を突起棒21で押すことにより、デバイス部17に作製されたデバイスに損傷を与えること無くウエハ2を剥がすことができる。さらに、外周部16を押すことによって、ウエハ2の内側を押す場合と比べて、ウエハ2とウエハ保持基板6との間への有機溶剤7の侵入をより促進できるため、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。
【0062】
尚、この発明の実施の形態2では、ウエハ保持基板6を支持する支持棒23および剥離後のウエハ2を支持する収納棒26を有する支持収納治具22を設置した。しかし、ウエハ保持基板6を支持する支持治具と、剥離後のウエハ2を支持するウエハ収納治具とを別々に設けてもよい。
【0063】
また、この発明の実施の形態2では、溶剤槽8aの底部に支持棒23が上方を向くように支持収納治具22を設置し、この支持棒23によって、ウエハ保持基板6の下側からウエハ保持基板6を支持した。しかし、支持収納治具22の形態およびウエハ保持基板6を支持する方法はこれに限ることは無く、ウエハ保持基板6の上側からウエハ保持基板6を例えば吸引などによって支持してもよいし、ウエハ保持基板6の側面からウエハ保持基板6を挟むようにして支持してもよい。もちろん、ウエハ保持基板6を支持できれば、支持棒23のような棒状の形態に限ることも無い。尚、収納棒26についても同様で、ウエハ2を支持できれば、棒状の形態に限ることは無い。
【0064】
この発明の実施の形態2では、ウエハ剥離治具11に働く重力を利用して、ウエハ2にウエハ保持基板6から剥がれる方向の力を加えた。しかし、ウエハ2にウエハ保持基板6から剥がれる方向の重力以外の外力を加えてもよい。こうすることで、ウエハ保持基板6からウエハ2を剥離するために要する時間をさらに短縮できる。
【0065】
また、この発明の実施の形態2では、支持収納治具22を溶剤槽8aの底部に設置したが、側壁部に固定して設置してもよい。さらに、ウエハ保持基板6およびウエハ2を水平に支持するように支持収納治具22を設置したが、必ずしも水平に支持する必要はなく、斜めに傾いて支持してもよい。
【0066】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし装置1cを示す側断面図である。図9において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または相当の構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、溶剤槽8bが給排液機構27を備えた構成が相違している。
【0067】
次に、溶剤槽8bの給排液機構27について説明する。図9において、溶剤槽8bは、有機溶剤7を溶剤槽8b内に供給するための給液口28および溶剤槽8b内の有機溶剤7を排液するための排液口31を備えており、給液口28および排液口31にはそれぞれを開閉する給液バルブ32および排液バルブ33が設けられている。排液された有機溶剤7はタンク36に溜められ、タンク36からポンプ37によって循環配管38を通って再度給液口28から供給できるようになっている。
【0068】
次に、この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし装置1cを用いたウエハ剥がし方法について説明する。図10は、この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし方法における給液工程を示す図であり、図11は、この発明の実施の形態3におけるウエハ剥がし方法における排液工程と、排液工程後の給液工程とを示す図である。図10および図11において、図4と同じ符号を付けたものは、同一または相当の構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし方法とは、浸漬工程の前に給液工程を、押圧工程の後に排液工程を、排液工程の後に再度給液工程を備えた点が相違している。
【0069】
まず、給液工程について説明する。はじめは、図10(a)に示すように、溶剤槽8bの底部に、突起棒21が上方を向くようにウエハ剥離治具11が設置されている。この時点では、溶剤槽8bには有機溶剤7は収容されておらず、給液バルブ32および排液バルブ33は閉じられている。また、溶剤槽8bを加熱するホットプレート(図示せず)の電源は切られている。ここで、給液バルブ32を開き、ポンプ37を駆動して、タンク36に貯蔵されている有機溶剤7を循環配管38を通して給液口28から溶剤槽8b内へ供給する。そして、図10(b)に示すように、充分な量の有機溶剤7が供給されると、ポンプ37を停止し、給液バルブ32を閉じる。
【0070】
その後、溶剤槽8bをホットプレートによって有機溶剤7の温度が80℃程度になるように加熱し、この発明の実施の形態1におけるウエハ剥がし方法と同様に、図4(b)〜図4(e)に示すように、浸漬工程、溶解工程および押圧工程を行う。
【0071】
次に、排液工程について説明する。図11(a)に示すようにウエハ2がウエハ保持基板6から剥がれて、接着剤3が完全に溶解した後、排液バルブ33を開いて、溶剤槽8b内に収容されている有機溶剤7を排液口31から排液する。排液された有機溶剤7は、フィルター(図示せず)を通って異物等が取り除かれ、タンク36に貯蔵される。図11(b)に示すように、ウエハ2が有機溶剤7に浸からない程度にまで排液が進むと、排液バルブ33を閉じる。
【0072】
そして、突起棒21上に支持されているウエハ2をロボットアームによって外部に搬出する。ウエハ2の搬出が完了した後、図10(c)に示すように給液工程を再度行い、引き続き別のウエハ2を剥がす工程に進み、以降の工程を繰り返す。
【0073】
この発明の実施の形態3では、以上のような構成としたことにより、ウエハ2を溶剤槽8bの外部に搬出する際にウエハ2が有機溶剤7中に浸漬されていない状態で作業ができるので、剥離後のウエハの取り扱いが容易になるという効果がある。
【0074】
また、排液工程の後に、給液工程を行うことにより、続けて別のウエハ2を剥がす工程に進むことができる。
【0075】
尚、この発明の実施の形態3では、給液工程の後に浸漬工程を行った。しかし、給液工程の前に、ウエハ剥離治具11の突起棒21がウエハ保持基板6の貫通穴18に入るようにロボットアームによってウエハ保持基板6の位置決めを行い、ウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6を突起棒21上に置くところまで行っておいて、その後に給液工程を行ってもよい。こうすることで、ウエハ2が貼り付けられたウエハ保持基板6を溶剤槽8b内に搬入する際に、有機溶剤7中に浸漬されていない状態で作業ができるので、作業が容易となる。
【0076】
また、この発明の実施の形態3では、排液工程で排液された有機溶剤7をタンク36に貯蔵し、後の給液工程で再利用する構成としたが、給液工程を行うたびに新しい有機溶剤7を供給するようにしてもよい。
【0077】
以上、この発明の実施の形態1〜3について説明した。これらの、この発明の実施の形態1〜3で説明した構成は互いに組合せることができる。
【符号の説明】
【0078】
1a〜1c ウエハ剥がし装置
2 ウエハ
3 接着剤
6 ウエハ保持基板
7 有機溶剤
8a、8b 溶剤槽
11 ウエハ剥離治具
18 貫通穴
21 突起棒
22 支持収納治具
23 支持棒
26 収納棒
27 給排液機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着剤を介してウエハ保持部材上に貼り付けられたウエハを溶剤中に浸漬する浸漬工程と、
前記接着剤を溶剤により溶解する溶解工程と、
を備えたウエハ剥がし方法において、
前記溶剤中で前記ウエハに前記ウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加える押圧工程を備えたことを特徴とするウエハ剥がし方法。
【請求項2】
押圧工程では、ウエハ保持部材よりもウエハの方が上側になるように溶剤中で前記ウエハをウエハ剥離治具により支持することを特徴とする請求項1記載のウエハ剥がし方法。
【請求項3】
押圧工程では、ウエハ保持部材よりもウエハの方が下側になるように溶剤中でウエハ保持部材を支持し、前記ウエハの上側からウエハ剥離治具に働く重力を利用して前記ウエハを押すことを特徴とする請求項1記載のウエハ剥がし方法。
【請求項4】
ウエハ保持部材はウエハが貼り付けられる部位に貫通穴を有し、
ウエハ剥離治具は、前記貫通穴を通して前記ウエハを押すことを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のウエハ剥がし方法。
【請求項5】
ウエハ保持部材から剥がれたウエハを支持するウエハ収納工程を備えたことを特徴とする請求項3記載のウエハ剥がし方法。
【請求項6】
ウエハ保持部材からウエハが剥がれた後に、溶剤槽内に収容した溶剤を排液する排液工程を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のウエハ剥がし方法。
【請求項7】
溶剤を収容した溶剤槽を備え、前記溶剤により溶解される接着剤を介してウエハ保持部材上に貼り付けられたウエハを前記溶剤中に浸漬して前記ウエハ保持部材から剥がすウエハ剥がし装置において、
前記溶剤中で前記ウエハに前記ウエハ保持部材から剥がれる方向の力を加えるウエハ剥離治具を備えたことを特徴とするウエハ剥がし装置。
【請求項8】
ウエハ剥離治具は、ウエハ保持部材よりもウエハの方が上側になるように溶剤中で前記ウエハを支持することを特徴とする請求項7記載のウエハ剥がし装置。
【請求項9】
ウエハ保持部材よりもウエハの方が下側になるように溶剤中でウエハ保持部材を支持する支持治具を備え、
ウエハ剥離治具は、前記ウエハの上側から前記ウエハ剥離治具に働く重力を利用して前記ウエハを押すことを特徴とする請求項7記載のウエハ剥がし装置。
【請求項10】
ウエハ保持部材はウエハが貼り付けられる部位に貫通穴を有し、
ウエハ剥離治具は、前記貫通穴を通して前記ウエハを押す突起棒を備えたことを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載のウエハ剥がし装置。
【請求項11】
ウエハ保持部材から剥がれたウエハを支持するウエハ収納治具を備えたことを特徴とする請求項9記載のウエハ剥がし装置。
【請求項12】
溶剤槽は、前記溶剤槽内に収容した溶剤の排液を行う機構を備えたことを特徴とする請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載のウエハ剥がし装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−228337(P2011−228337A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93971(P2010−93971)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】