説明

ウラシル骨格を有する新規カルボン酸誘導体及びアレルギー性疾患の治療剤

【課題】抗ヒスタミン作用、抗炎症作用等を示し、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹又は慢性気管支炎等のアレルギー性疾患の治療薬又は予防薬として有用な薬物を提供する。
【解決手段】式(1):


[式中、R及びRはアルキル基等を表す。Rは式:−O−R3A(式中R3Aは水素原子等を表す。)の基等を表す。環Aは脂肪族複素環基を表す。Lはアルキレン基等を表す。YとZを結ぶ破線が単結合を表す場合、Yはメチレンを表し、Zは窒素原子等を表す。当該破線が二重結合を表す場合、Yは式:C(R)(式中Rは水素原子等を表す。)の基を表し、Zは炭素原子を表す。Ar及びArは二価基と共に三環性の環を形成してもよい。Bは単結合等を表す。]で表されるカルボン酸誘導体、又はその塩。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

[式中、R及びRは、各々同一又は異なって、水素原子、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、又は置換もしくは無置換の単環性芳香族複素環基を表す。
は、式:−O−R3A(式中、R3Aは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素原子数2〜10のアルケニル基、又は置換もしくは無置換のアラルキル基を表す。)、又は−NR3B3C(式中、R3B及び3Cは、各々同一又は異なって、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。)で表される基である。
環Aは、1〜3個の窒素原子、0〜1個の酸素原子、及び0〜1個の硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する4〜8員の単環性脂肪族複素環基を表し、当該単環性脂肪族複素環基は、炭素原子数1〜10のアルキル基、オキソ基、又は水酸基で、1又は複数、同一又は異なって置換されていてもよい。
Lは、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基、又は置換もしくは無置換の炭素原子数2〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルケニレン基を表し、当該アルキレン基並びにアルケニレン基の−CH−基は、式:−O−、又は−N(R)−(式中、Rは、水素原子、又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表される基によって、1又は複数、同一又は異なって、置き換えられることができる。
YとZを結ぶ破線は、単結合、又は二重結合を表し、
(I)当該破線が単結合である場合、
Yは、置換もしくは無置換のメチレンを表し、
は、窒素原子、又は置換もしくは無置換のメチンを表す。
(II)当該破線が二重結合である場合、
Yは、式:C(R)(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、又は置換もしくは無置換の炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。)で表される基であり、
は、炭素原子を表す。
Arは、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表す。Arは、置換もしくは無置換のアリーレン、又は置換もしくは無置換の芳香族複素環の二価基を表す。また、当該Ar及びArは、Ar及びArの双方に結合する二価基と共に、三環性の環を形成してもよい。
は、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数2〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルケニレン基、又は置換もしくは無置換の炭素原子数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルキレン基を表し、当該アルキレン基のメチレンは、酸素原子、又は炭素原子数3〜6のシクロアルキリデンと置き換えられることができる。]
で表されるカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式(1)で表される化合物が、式(2):
【化2】

[式中、R、R、R、環A、L、YとZを結ぶ破線、Y、Z、Ar、Ar及びBは、請求項1と同義である。]
で表される、請求項1に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
式(2)で表される化合物が、式(3):
【化3】

[式中、Zは、窒素原子、又はメチンを表す。
A1、RA2、RA3、RA4、RA5、RA6、RA7、及びRA8は、各々同一又は異なって、水素原子、又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。
aは、0〜2の整数を表し、aが2を表す場合、2つのRA1及び2つのRA2は、各々独立して、同一又は異なる基を表してもよい。]
で表される、請求項2に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Ar及びArが、Ar及びArの双方に結合する二価基と共に、三環性の環を形成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
式(1)で表される化合物が、式(4):
【化4】

[式中、R及びRは、各々同一又は異なって、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基を表す。m及びnは、各々同一又は異なって、0〜3の整数を表す。Bは、式:CHCH、CH=CH、CHO、OCH、CHC(=O)、C(=O)CH、CHS、SCH、C(=O)O、OC(=O)、CHNR、NRCH、C(=O)NR、NRC(=O)、O、S、CH、又はNR(式中、Rは、水素原子、又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表される基である。
は、窒素原子、又は式:CR(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基を表す。)で表される基である。]
で表される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
式(4)で表される化合物が、式(5):
【化5】

[式中、R、R、R、R、環A、L、YとZを結ぶ破線、Y、Z、B、B及びmは、請求項5と同義である。]
で表される、請求項5に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
YとZを結ぶ破線が単結合を表し、Zが窒素原子又は無置換のメチンを表す、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
YとZを結ぶ破線が二重結合を表す、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
((11Z)−11−{3−[4−(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル]プロピリデン}−6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]オキセピン−2−イル)酢酸、((5Z)−5−{3−[4−(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル]プロピリデン}−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アヌレン−3−イル)酢酸、5−{3−[4−(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−4−イル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]プロピル}−5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]オキサゼピン−7−カルボン酸、又は5−{3−[4−(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−4−イル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]プロピル}−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−3−カルボン酸である請求項1に記載のカルボン酸誘導体、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗アレルギー剤。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗炎症剤。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のカルボン酸誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息又は慢性気管支炎の治療剤又は予防剤。

【公開番号】特開2007−176851(P2007−176851A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−376611(P2005−376611)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】