説明

エネルギー回収システム

【課題】エネルギー回収効率を向上させたエネルギー回収システムを提供する。
【解決手段】ディーゼルエンジン1には、一端がディーゼルエンジン1の吸気系に接続されると共に他端がディーゼルエンジンの排気系に接続されるEGR通路20が設けられている。エネルギー回収システム2は、EGR通路20に設けられた高温冷却器3と、分離器4と、タービン型の膨張機である第1膨張機5と、ラジエータ6と、ポンプ7と、EGR通路20に設けられた低温冷却器8と、ピストン型の膨張機である第2膨張機と、再生器10と、タンク11と、ポンプ12とから構成されている。第1膨張機5及び第2膨張機9はそれぞれ、発電機13に連結されている。尚、エネルギー回収システム2では、アンモニア及び水からなる作動流体と、EGRガスとが熱交換を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エネルギー回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アンモニア及び水からなる混合媒体を作動流体とするタービンシステムと、当該混合媒体を吸収液とする吸収式冷凍システムとを組み合わせたエネルギー回収システムが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−73717号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のエネルギー回収システムには、タービンが1つしか設けられないので、エネルギーの回収が十分ではないといった問題点があった。
【0005】
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、エネルギー回収効率を向上させたエネルギー回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエネルギー回収システムは、低沸点成分及び高沸点成分を含む作動流体を加熱して前記低沸点成分を主に蒸発させる第1蒸発器と、該第1蒸発器から流出した作動流体を気体成分及び液体成分に分離する分離器と、該分離器から流出した気体成分によって駆動される第1膨張機と、該第1膨張機を駆動した気体成分を冷却して液体成分に凝縮する凝縮器と、該凝縮器から流出した液体成分を加熱して気体成分に蒸発させる第2蒸発器と、該第2蒸発器から流出した気体成分によって駆動される第2膨張機と、前記分離器から流出した液体成分に前記第2膨張機を駆動した気体成分を吸収させて、前記第1蒸発器に供給する前記作動流体を生成する再生器とを備える。第1蒸発器から凝縮器まで及び第2蒸発器から再生器までにおいて、沸騰凝縮の相変化反応を利用できると共に、再生器において、分離混合の吸収反応を利用できる。また、膨張機を2つ設けられる。
前記分離器から流出した液体成分の少なくとも一部を貯留する高沸点成分用タンクと、前記第2膨張機を駆動した気体成分の少なくとも一部を貯溜する低沸点成分用タンクとをさらに備えてもよい。
前記再生器が前記第1蒸発器よりも高い位置に設けられると共に前記分離器が前記再生器よりも高い位置に設けられ、前記凝縮器が前記第2蒸発器よりも高い位置に設けられてもよい。
前記第2膨張機と前記再生器との間に、別の凝縮器と蒸発器と膨張機との組み合わせが少なくとも1組以上設けられてもよい。
前記第1膨張機を駆動した気体成分を冷却して液体成分に凝縮する前記凝縮器は、前記別の凝縮器の少なくとも1つを兼ねてもよい。
内燃機関のEGRガスが、前記第1蒸発器において前記作動流体と熱交換を行い、その後、前記第2蒸発器において、前記凝縮器から流出した液体成分と熱交換を行ってもよい。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、低沸点成分及び高沸点成分を含む作動流体を加熱して低沸点成分を主に蒸発させる第1蒸発器と、第1蒸発器から流出した気体成分及び液体成分を分離する分離器と、分離器から流出した気体成分によって駆動される第1膨張機と、第1膨張機を駆動した気体成分を冷却して液体成分に凝縮する凝縮器と、凝縮器から流出した液体成分を加熱して気体成分に蒸発させる第2蒸発器と、第2蒸発器から流出した気体成分によって駆動される第2膨張機と、分離器から流出した液体成分に第2膨張機を駆動した気体成分を吸収させて作動流体にすると共に作動流体を第1蒸発器に供給する再生器とを備え、第1蒸発器から凝縮器まで及び第2蒸発器から再生器までにおいて、沸騰凝縮の相変化反応を利用できると共に、再生器において、分離混合の吸収反応を利用でき、さらに、第1膨張機と第2膨張機とを設けているので、エネルギー回収効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
この実施の形態1に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の構成模式図を図1に示す。内燃機関であるディーゼルエンジン1には、一端がディーゼルエンジン1の吸気系に接続されると共に他端がディーゼルエンジンの排気系に接続されるEGR通路20が設けられている。エネルギー回収システム2は、EGR通路20を流通するEGRガスを冷却すると共に、EGRガスの熱エネルギーを電気エネルギーとして回収するものである。
【0009】
エネルギー回収システム2は、EGR通路20に設けられた第1蒸発器である高温冷却器3と、分離器4と、タービン型の膨張機である第1膨張機5と、凝縮器であるラジエータ6と、ポンプ7と、EGR通路20に設けられた第2蒸発器である低温冷却器8と、ピストン型の膨張機である第2膨張機と、再生器10と、タンク11と、ポンプ12とから構成されている。第1膨張機5及び第2膨張機9はそれぞれ、発電機13に連結されている。尚、エネルギー回収システム2では、低沸点成分であるアンモニア及び高沸点成分である水からなる作動流体と、EGRガスとが熱交換を行う。尚、低沸点成分及び高沸点成分とは、それぞれの成分の沸点の絶対値に基づいて低沸点及び高沸点とするものではなく、一方の成分に比べて沸点が低い成分を低沸点成分とし、他方の成分に比べて沸点が高い成分を高沸点成分としたものである。
【0010】
次に、実施の形態1に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の動作について説明する。
ディーゼルエンジン1の図示しない燃焼室内に吸引された空気は、図示しないピストンによって圧縮された後、図示しないインジェクションノズルから燃料である軽油が供給されて燃焼し、排気ガスとなって排気系に排出される。排気系に排出された排気ガスの一部は、EGRガスとしてEGR通路20を流通し、残りは大気中へ排出される。
【0011】
高温冷却器3において、EGRガスは、ポンプ12によって供給された作動流体と熱交換することによって冷却される。一方、作動流体は加熱されて、大部分のアンモニア及びごく一部の水が蒸発して気体となると共にごく一部のアンモニア及び大部分の水が液体の状態のままで分離器4に流入する。分離器4では、主にアンモニアからなる気体成分と主に水からなる液体成分とが分離されて、気体成分は第1膨張機5に流入し、液体成分は再生器10に流入する。第1膨張機5に流入した気体成分は、第1膨張機5を駆動させた後、ラジエータ6において冷却されて主にアンモニアからなる液体成分となり、ポンプ7によって低温冷却器8に供給される。高温冷却器3において冷却されたEGRガスは、さらに低温冷却器8において、主にアンモニアからなる液体成分と熱交換することによってさらに冷却され、吸気に混合された後、ディーゼルエンジン1の燃焼室内に吸引される。一方、主にアンモニアからなる液体成分は加熱されて主にアンモニアからなる気体成分となり、第2膨張機9に流入する。第2膨張機9に流入した気体成分は、第2膨張機9を駆動させた後、再生器10に流入し、液体の水に吸収されて、アンモニア及び水からなる作動流体となる。この作動流体は、タンク11に貯溜されて、ポンプ12によって適切な流量で再び高温冷却器3に供給される。作動流体はこのようにしてエネルギー回収システム2内を循環する。ここで、「主にアンモニアからなる」という記載には、少量の水が含まれることを意味し、「主に水からなる」という記載には、少量のアンモニアが含まれることを意味している。
【0012】
尚、高温冷却器3では、ディーゼルエンジン1の燃焼室から排出された高温のEGRガスと作動流体とが熱交換を行うことから、分離器4及び第1膨張機5間の圧力差がある程度確保されるため、第1膨張機5は、ある程度圧力差が存在しないと駆動されないタービン型の膨張機でもよい。しかし、低温冷却器8では、高温冷却器3において冷却されたEGRガスと液体のアンモニアとが熱交換を行うことから、分離器4及び第1膨張機5間の圧力差に比べて、低温冷却器8及び第2膨張機9間の圧力差は小さくなる。このため、第2膨張機9は、圧力差が小さい場合でもその圧力差に応じて駆動可能なピストン型の膨張機が好ましい。第1膨張機5及び第2膨張機9が駆動されると、それらの動力によって発電機13が駆動されて、発電が行われる。
【0013】
このように、エネルギー回収システム2は、アンモニア及び水の2成分からなる作動流体を加熱して主にアンモニアを蒸発させる高温冷却器3と、高温冷却器3から流出した主にアンモニアからなる気体成分及び主に水からなる液体成分を分離する分離器4と、分離器4から流出した気体成分によって駆動される第1膨張機5と、第1膨張機5を駆動した気体成分を冷却して主にアンモニアからなる液体成分に凝縮するラジエータ6と、ラジエータ6から流出した液体成分を加熱して主にアンモニアからなる気体成分に蒸発させる低温冷却器8と、低温冷却器8から流出した気体成分によって駆動される第2膨張機9と、分離器4から流出した液体成分に第2膨張機9を駆動した気体成分を吸収させて作動流体にすると共に作動流体を高温冷却器3に供給する再生器10とを備え、高温冷却器3からラジエータ6まで及び低温冷却器8から再生器10までにおいて、沸騰凝縮の相変化反応を利用できると共に、再生器10において、分離混合の吸収反応を利用でき、さらに、第1膨張機5と第2膨張機9とを2つ設けているので、エネルギー回収効率を向上させることができる。
【0014】
実施の形態1では、エネルギー回収システム2に、作動流体を貯留するタンク11が設けられていたが、これは必須の構成要件ではない。図2に示されるように、エネルギー回収システム22では、作動流体を最適な量に調整することにより、タンク11を設ける必要をなくすことができる。また、エネルギー回収システム22では、分離器4を再生器10よりも高い位置に設けることによって、高低差により主に水からなる液体成分が分離器4から再生器10へ流れるようになると共に、再生器10を高温冷却器3よりも高い位置に設けることによって、高低差により作動流体が再生器10から高温冷却器3に流れるようになるので、ポンプ12(図1参照)を設ける必要をなくすことができる。さらに、ラジエータ6を低温冷却器8よりも高い位置に設けることによって、高低差により主にアンモニアからなる液体成分がラジエータ6から低温冷却器8に流れるようになるので、ポンプ7(図1参照)を設ける必要をなくすことができる。
【0015】
また、エネルギー回収システム22には、低温冷却器8と第2膨張機9との間に、第2分離器14が設けられてもよい。分離器4において、アンモニアと水とを分離するが、完全に分離することは困難で、第1膨張機5には、少量の水が混入した気体のアンモニアが流入する。すると、低温冷却器8において、少量の水が混入したアンモニアとEGRガスとが熱交換すると、アンモニアは蒸発して気体となって第2膨張機9に流入するが、水は液体のままなので、低温冷却器8と第2膨張機9との間に滞留してしまう。そこで、低温冷却器8と第2膨張機9との間に第2分離器14を設けることにより、気体のアンモニアから液体の水を分離して再生器10に戻すことにより、低温冷却器8と第2膨張機9との間に水が滞留してしまうのを防止することができる。
【0016】
実施の形態1では、作動流体は、低沸点成分と高沸点成分との2成分系であったが、2成分系に限定するものではない。3種類以上の成分を含む作動流体であってもよい。また、ポンプ7及び12や第1膨張機5及び第2膨張機9の潤滑のために、潤滑油成分を含む作動流体であってもよい。
【0017】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係るエネルギー回収システムについて説明する。尚、以下の実施の形態において、図1の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係るエネルギー回収システムは、実施の形態1に対して、膨張機を3つ設けたものである。
【0018】
図3に示されるように、エネルギー回収システム32は、第2膨張機9と再生器10との間に、凝縮器33と、ポンプ34と、蒸発器35と、ピストン型膨張機である第3膨張機36とを有している。その他の構成は、実施の形態1と同じである。尚、図3には図示していないが、第3膨張機36は、第1膨張機5及び第2膨張機9と共に、発電機13(図1参照)に連結されている。このように、第3の膨張機36を設けることにより、エネルギー回収システム32は、3つの膨張機を有することになるので、エネルギー回収効率をさらに向上することができる。
【0019】
実施の形態2では、凝縮器であるラジエータ6とは別の凝縮器33を設けているが、第1膨張機5からラジエータ6へ至る作動流体の流路とは別の流路を第2膨張機9からラジエータ6に設けて、さらにラジエータ6から蒸発器35へ至る作動流体の流路を設ける構成を採用してもよい。すなわち、ラジエータ6が凝縮器33を兼ねるような構成でもよい。また、蒸発器35を、EGR通路20に設けて、EGRガスと主にアンモニアからなる液体成分とを熱交換するようにしてもよい。
【0020】
実施の形態2では、3つの膨張機を設けているが、3つに限定するものではない。第2膨張機9と再生器10との間に、凝縮器と、ポンプと、蒸発器と、膨張機との組み合わせを2組以上設けることにより、4つ以上の膨張機を設けることもできる。
【0021】
実施の形態2では、複数の膨張機を設けているが、その際、各膨張機の前にそれぞれ分離器を設けることで、各膨張機に入る作動流体を各分離機によって気液分離を行うこともできる。
【0022】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係るエネルギー回収システムについて説明する。
この発明の実施の形態3に係るエネルギー回収システムは、実施の形態1に対して、分離された高沸点成分と低沸点成分とを別々に貯留するタンクを設けたものである。
【0023】
図4に示されるように、エネルギー回収システム42は、分離器4から流出した主に水からなる液体成分の少なくとも一部を貯留する高沸点成分用タンク43と、第2膨張機9から流出した主にアンモニアからなる気体成分の少なくとも一部を貯留する低沸点成分用タンク44とを備えている。低沸点成分用タンク44には、図示しない冷却装置が設けられており、流入した気体成分は凝縮して、主にアンモニアからなる液体成分として貯溜される。このような冷却装置として、例えば、低沸点成分用タンク44の外周面にフィンを設けて空冷を行うもの等が挙げられる。その他の構成は実施の形態1と同じである。
【0024】
ディーゼルエンジン1は、その排気系に、排気ガスを処理する触媒45を有している。図5に示されるように、触媒45は、触媒45を覆うようにジャケット46を有している。ジャケット46は、できる限り短い長さに構成された流入管49が設けられ、流入管49には、一端が高沸点成分用タンク43に接続された配管47の他端が接続されると共に一端が低沸点成分用タンク44に接続された配管48の他端が接続されている。これにより、高沸点成分用タンク43から配管47を流通してきた主に水からなる液体成分と、低沸点成分用タンク44から配管48を流通してきた主にアンモニアからなる液体成分とが、ジャケット46に流入する直前の流入管49において混合されて、ジャケット46に流入するようになる。また、ジャケット46には、流出管50が設けられ、流出管50はタンク11に接続されている。
【0025】
次に、実施の形態3に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の動作を、図4及び5に基づいて説明する。
エネルギー回収システム42の動作については、主に水からなる液体成分が分離器4から流出するまでと、主にアンモニアからなる気体成分が第2膨張機9を駆動させて流出するまでとが、実施の形態1と同じである。しかし、エネルギー回収システム42では、分離器4から流出した液体成分の少なくとも一部が高沸点成分用タンク43に流入して貯溜されると共に、第2膨張機9を駆動させて流出した気体成分の少なくとも一部が低沸点成分用タンク44に流入して主にアンモニアからなる液体成分として貯溜される。高沸点成分用タンク43に貯溜された液体成分及び低沸点成分用タンク44に貯溜された液体成分は、必要に応じて、例えばディーゼルエンジン1の起動時に、それぞれ配管47及び48を介してジャケット46に供給される。ディーゼルエンジン1の起動時は、触媒45の温度が低いため、触媒活性が低い。ところが、配管47を流通してきた主に水からなる液体成分と配管48を流通してきた主にアンモニアからなる液体成分とが流入管49において混合されると熱が発生し、高温の作動流体となってジャケット46に流入する。高温の作動流体がジャケット46を流通すると触媒45が加熱されて触媒活性が上昇するので、ディーゼルエンジン1の起動直後でも、触媒45による排気ガスの処理能力が適切に確保される。ジャケット46を流通した作動流体は、流出管50から流出し、タンク11に流入して貯留される。
【0026】
このように、分離器4から流出した主に水からなる液体成分の少なくとも一部を貯留する高沸点成分用タンク43と、第2膨張機9を駆動した主にアンモニアからなる気体成分の少なくとも一部を貯溜する低沸点成分用タンク44とをさらに備え、水とアンモニアとを混合させて高温の作動流体にして、この作動流体によって、ディーゼルエンジン1の排気系に設けられた触媒45を暖めることができるので、ディーゼルエンジン1の起動直後であっても触媒45の触媒活性を上昇させて、排気ガスの処理能力を適切に確保することができる。
【0027】
実施の形態3では、水とアンモニアとを混合させた高温の作動流体を、触媒45の昇温に用いたが、この形態に限定するものではない。この作動流体を、ディーゼルエンジン1の冷却水として用いることもできる。また、これにより、ディーゼルエンジン1の暖機を行うこともできる。
【0028】
実施の形態1〜3では、水及びアンモニアからなる作動流体を使用したが、これに限定するものではない。吸収式冷凍サイクルで使用される作動流体であればどのような作動流体であってもよく、その他の作動流体として、例えば水及び臭化リチウムからなるもの等が挙げられる。
【0029】
実施の形態1〜3では、エネルギー回収システムをディーゼルエンジン1に適用しているが、ディーゼルエンジンに限定するものではない。ガソリンエンジンやボイラー等のその他の内燃機関に適用することができ、さらに内燃機関に限定せず、熱を発生させる設備であればどのような設備に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の構成模式図である。
【図2】実施の形態1に係るエネルギー回収システムの変形例の構成模式図である。
【図3】実施の形態2に係るエネルギー回収システムの構成模式図である。
【図4】実施の形態3に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の構成模式図である。
【図5】実施の形態3に係るエネルギー回収システムを備えた内燃機関の触媒の断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)、2,22,32,42 エネルギー回収システム、3 高温冷却器(第1蒸発器)、4 分離器、5 第1膨張機、6 ラジエータ(凝縮器)、8 低温冷却器(第2蒸発器)、9 第2膨張機、10 再生器、33 凝縮器(別の凝縮器)、35 蒸発器(別の蒸発器)、36 第3膨張機(別の膨張機)、43 高沸点成分用タンク、44 低沸点成分用タンク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低沸点成分及び高沸点成分を含む作動流体を加熱して前記低沸点成分を主に蒸発させる第1蒸発器と、
該第1蒸発器から流出した作動流体を気体成分及び液体成分に分離する分離器と、
該分離器から流出した気体成分によって駆動される第1膨張機と、
該第1膨張機を駆動した気体成分を冷却して液体成分に凝縮する凝縮器と、
該凝縮器から流出した液体成分を加熱して気体成分に蒸発させる第2蒸発器と、
該第2蒸発器から流出した気体成分によって駆動される第2膨張機と、
前記分離器から流出した液体成分に前記第2膨張機を駆動した気体成分を吸収させて、前記第1蒸発器に供給する前記作動流体を生成する再生器と
を備えるエネルギー回収システム。
【請求項2】
前記分離器から流出した液体成分の少なくとも一部を貯留する高沸点成分用タンクと、
前記第2膨張機を駆動した気体成分の少なくとも一部を貯溜する低沸点成分用タンクと
をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー回収システム。
【請求項3】
前記再生器が前記第1蒸発器よりも高い位置に設けられると共に前記分離器が前記再生器よりも高い位置に設けられ、
前記凝縮器が前記第2蒸発器よりも高い位置に設けられる、請求項1または2に記載のエネルギー回収システム。
【請求項4】
前記第2膨張機と前記再生器との間に、別の凝縮器と蒸発器と膨張機との組み合わせが少なくとも1組以上設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエネルギー回収システム。
【請求項5】
前記第1膨張機を駆動した気体成分を冷却して液体成分に凝縮する前記凝縮器は、前記別の凝縮器の少なくとも1つを兼ねる、請求項4に記載のエネルギー回収システム。
【請求項6】
内燃機関のEGRガスが、前記第1蒸発器において前記作動流体と熱交換を行い、その後、前記第2蒸発器において、前記凝縮器から流出した液体成分と熱交換を行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエネルギー回収システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−144676(P2009−144676A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−325822(P2007−325822)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】