説明

エレベータの監視装置

【課題】エレベータの緊急停止時において、通話要求釦を押さなくても乗りかご内と管制センタとの直接通話を可能とすること。
【解決手段】エレベータの緊急停止時において、乗りかご2内に閉じ込められた乗客3は、乗りかご2内のかご戸4又はかご壁面を叩いて助けを求めることが多く、乗りかご2内に設置された振動検出装置5が、乗客3による乗りかご2内を叩いたことによる振動を検出したことを起因として、遠隔通信装置7が遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するように発報動作をすることで、通話要求釦17を押すことなく、乗りかご2内に設置した直接通話装置16と管制センタ10との直接通話が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの監視装置に係わり、特に、乗りかご内に設けられた直接通話装置と遠隔の管制センタの間の直接通話に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベーターの監視装置においては、エレベータ異常検出装置がエレベータ制御装置からエレベータの運行制御情報や電源状態を読み出して、エレベータの異常を検出し、乗りかご内に乗客を残した状態でエレベータを緊急停止した場合、乗りかご内の通話要求釦の操作によって管制センタと直接通話を行っていた。すなわち、乗りかご内に閉じ込められた乗客が、遠隔地に設けられた管制センタと直接通話をするためには、乗りかご内に設置された通話要求釦を押すことで、遠隔通信装置が管制センタへ回線接続して、乗りかご内に設置された直接通話装置と遠隔地に設けられた管制センタとの直接通話を可能としていた(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−24662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の特許文献1を含めた従来のエレベータの監視装置では、乗りかご内に設置された通話要求釦に手が届かない乗客、例えば子供や車椅子に乗った乗客においては、通話要求釦を押すことが出来ないため、管制センタとの直接通話が出来ないという課題があった。さらに、通話要求釦の操作方法が分からない乗客、例えば年配者等においても、同様に通話要求釦を押すことが出来ないため、管制センタとの直接通話が出来ないという課題があった。
【0005】
また、エレベータの緊急停止を検出したことで、通話要求釦を押さずとも管制センタへ回線を自動で接続し、乗りかご内に設置された直接通話装置と管制センタとの直接通話が可能となるよう機能を有することも可能ではあるが、この機能を有した場合においては、緊急停止をした乗りかご内に乗客が閉じ込められていない場合でも管制センタへ回線接続するため、管制センタの管制員は不要な対応が発生し、作業効率の悪化を招いてしまうという課題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、何らかのエレベータの異常を検出してエレベータが緊急停止し、且つ乗りかご内に乗客を閉じ込めた場合において、通話要求釦が押されなくとも、遠隔通信装置が管制センタへ回線接続して、エレベータの乗りかご内に設置された直接通話装置と遠隔地に設けられた管制センタとの直接通話を可能とし、さらに、乗りかご内に乗客が閉じ込められていない場合においては、遠隔通信装置が管制センタとの回線接続を行わないようにすることで、管制センタの管制員の不要な対応の発生を抑えるエレベータの監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
エレベータの乗りかご内と遠隔地に設けられた管制センタとの直接通話を可能とする直接通話装置と、エレベータの運行制御情報及び/又は電源状態を読み取ってエレベータの異常を監視するエレベータ異常検出装置と、前記直接通話装置からの通話音声を遠隔地に設けられた管制センタへ通信回線を介して送信する遠隔通信装置と、を備えたエレベータの監視装置であって、
前記乗りかご内の振動を監視し、乗客によって与えられた振動を検出する振動検出装置を設け、前記エレベータ異常検出装置によってエレベータ異常状態を検出し、且つ前記振動検出装置によって前記振動を検出した場合に、前記遠隔通信装置が、前記直接通話装置と前記管制センタとを回線接続するように、前記管制センタに対して発報動作を行う構成とする。
【0008】
また、前記エレベータの監視装置において、前記振動検出装置は、前記乗りかご内のかご戸の振動を検出する構成とし、または、前記乗りかご内の壁面の振動を検出する構成とする。さらに、前記エレベータの監視装置において、前記エレベータ異常検出装置がエレベータ異常状態を検出していないエレベータ通常運行状態では、前記振動検出装置による前記乗りかご内の振動の監視を実施しないことにより、前記乗客によって振動が与えられた場合であっても、前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行わない構成とする。
【0009】
また、前記エレベータの監視装置において、地震の発生を監視する地震監視装置を設け、前記地震監視装置が地震の揺れを検出している場合に、前記振動検出装置による振動検出は地震の揺れであると判断して前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行わず、前記地震監視装置が地震の揺れを検出していない場合に、前記振動検出装置による振動検出は乗客によって与えられた振動であると判断して前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行う構成とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、乗りかご内に乗客を残した状態でエレベータが緊急停止した場合において、通話要求釦を押さなくても管制センタとの直接通話を可能とすることで、乗りかご内に閉じ込められた乗客の不安を和らげることができる。
【0011】
また、エレベータの緊急停止時に、管制センタが乗客の閉じ込めをエレベータからの発報動作信号とその後の直接通話で把握できるので、最寄の拠点に技術員派遣を依頼し、乗客の救助とエレベータの復旧処置を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係るエレベータの監視装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るエレベータの監視装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施形態に係るエレベータの監視装置の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態に係るエレベータの監視装置について、その構成と制御手順を図1〜図3を参照しながら以下説明する。
【0014】
図面において、1はエレベータ、2は乗りかご、3は乗客、4はかご戸、5は振動検出装置、6はかご上制御装置、7は遠隔通信装置、8は通信回線、9は遠隔通信装置、10は管制センタ、11はエレベータ制御装置、12はエレベータ異常検出装置、13は巻上機、14はロープ、15はつり合いおもり、16は直接通話装置、17は通話要求釦、18は振動検出信号、をそれぞれ表す。
【0015】
図1において、エレベータ1は、エレベータ制御装置11と、エレベータ制御装置11によって回転が制御される巻上機13と、巻上機13によって駆動される乗りかご2と、乗りかご2とともにロープ14を介してつるべ状に連結されるつり合いおもり15と、エレベータ制御装置11からエレベータの運行制御情報や電源状態を読み出して異常を監視するエレベータ異常検出装置12と、地震監視装置20と、荷重センサ21と、を備えている。また、乗りかご2にはかご戸4が備えられている。
【0016】
乗りかご2内には振動検出装置5が設置されており、振動検出装置5から出力される振動検出信号18は、かご上制御装置6へ送られる。図1においては、一例として、振動検出装置5は、乗りかご2内のかご戸4の振動を検出するものとして設置されている。
【0017】
さらに、乗りかご2内には、例えばインターホンのような直接通話装置16と、通話要求釦17が備えられている。直接通話装置16はかご上制御装置6を介して、遠隔通信装置7と接続されている。また、遠隔通信装置7は例えば電話回線のような通信回線8とつながっている。遠隔地に設けられた管制センタ10においても遠隔通信装置9を介して通信回線8とつながっている。ここで、本発明におけるエレベータの監視装置は、主として、直接通話装置16と、エレベータ制御装置11と、エレベータ異常検出装置12と、遠隔通信装置7と、振動検出装置5と、から構成されるものである。
【0018】
エレベータ異常検出装置12がエレベータ制御装置11からの運行制御情報と電源状態を読み出してエレベータ1の何らかの異常を検出したとき、エレベータ制御装置11は、巻上機13の制御を止め、乗りかご2を緊急停止させる。緊急停止時においては、乗りかご2内に乗客3が閉じ込められた状態となる。乗りかご2内に閉じ込められた乗客3は、一般的に乗りかご2内を叩いて助けを求めることが多く、振動検出装置5は、乗客3が助けを求めて、乗りかご2からの出入り口であるかご戸4を叩いたことによる振動を検出し、振動検出信号18をかご上制御装置6へ送信する。かご上制御装置6は振動検出信号18を受信したことを、遠隔通信装置7へ送信する。
【0019】
このようにして、遠隔通信装置7は、乗りかご2内において振動が発生したことを起因として、エレベータ制御装置11の制御に基づいて、遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するよう発報動作をする。管制センタ10側の遠隔通信装置9は遠隔通信装置7からの発報信号を受信することで、遠隔通信装置7と通信回線8で接続される。通信回線8で接続されることによって、直接通話装置16はかご上制御装置6、遠隔通信装置7、通信回線8、遠隔通信装置9を介して、管制センタ10の直接通話が可能となる。すなわち、管制センタ10は、発報信号を受けて個別のエレベータと通話可能とする機能を有している。
【0020】
以上のように、閉じ込められた乗客が、通話要求釦17を押すことなく、乗りかご2内のかご戸を叩くことで、かご戸4の振動を検出した場合に、遠隔通信装置7が遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するように発報動作をすることで、直接通話装置16と管制センタ10との直接通話が可能となる。管制センタ10との直接通話が可能となることで、乗りかご2内へ閉じ込められた乗客3の不安を和らげるとともに、管制センタ10側は乗客3の閉じ込めを把握することで、最寄の拠点に技術員の派遣を依頼し、乗客3の救助とエレベータ1の復旧処置を実施することが可能となる。
【0021】
本実施形態においては、乗りかご2内に閉じ込められた乗客3がかご戸4を叩いたことによる振動検出信号18を起因として管制センタ10と回線接続されるため、乗りかご2内に乗客3が閉じ込められていない場合においては回線接続されることがなく、管制センタ10の管制員(図示しない)の不要な対応は発生することがない。
【0022】
以上の説明においては、振動検出装置5はかご戸4の振動を検出していたが、乗りかご2内の壁面の振動を検出するようにかご壁面の振動検出装置5を設置してもよい。乗りかご2内において、かご戸4から離れた位置に乗車している乗客3が、乗りかご2内の壁面を叩いた場合において、壁面の振動を検出することが可能となり、上述したように、遠隔通信装置7は振動検出を起因として回線を接続するように動作し、直接通話装置16と管制センタ10との直接通話が可能となる。
【0023】
また、振動検出の別の構成例として、振動検出装置5を、かご戸4の振動と乗りかご2内の壁面の振動の両方を検出できるように設置することで、乗りかご2内に閉じ込められた乗客3が、乗りかご2内の如何なる場所を叩いた場合においても、より確実に振動を検出することが可能となる。なおこのとき、通話要求釦17が押された場合における遠隔通信装置7は、乗りかご内の振動検出の有無に関わらず、遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するよう発報動作を行うことが可能であり、一般的なエレベータの監視制御における直接通話開始の条件と同様である。
【0024】
次に、本発明の実施形態に係るエレベータの監視装置の制御手順について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。まず、通話要求釦17の押圧があったか否かを判断し、否の場合に、図1に示すエレベータ異常検出装置12がエレベータの状態監視を実施する(処理S3)。エレベータ異常検出装置12がエレベータ1の異常を検出しない時には、フローチャートの処理S2に戻る(乗りかご内の振動監視は実施しない)。
【0025】
次に、エレベータ1が異常状態である場合においてのみ、乗りかご2内の振動の監視を行う(処理S4とS5)。エレベータ1が異常状態であり、且つ乗りかご2内の振動を検出した場合に(処理S6)、遠隔通信装置7は遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するよう発報動作をする(処理S7)。以降、遠隔通信装置7と管制センタ10が行う動作は、前述したとおりであり、直接通話が可能となる。
【0026】
なお、処理S2において、通話要求釦17が押された場合における遠隔通信装置7は、エレベータ1の状態、および乗りかご内の振動検出の有無に関わらず、遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するように発報動作を行う。以上説明したようなエレベータ異常状態の判断、振動検出の判断、通話要求釦による発報動作の実施などを含めた一連の制御はエレベータ制御手段11が、かご上制御手段6及び遠隔通信装置7と連携して実行するものである。
【0027】
以上のように、本発明の実施形態においては、エレベータ異常検出装置12と、乗りかご2内の振動検出装置5と、遠隔通信装置7と、エレベータ制御装置11と、を備えたエレベータにおいて、エレベータの異常状態においてのみ、かご戸4及び/又はかご壁面の振動検出を基にして遠隔通信装置7による発報動作によって、かご内の直接通話装置16が遠隔の管制センタ10と直接通話を可能とするものである。
【0028】
このように、通常運行状態においては(エレベータで異常が無いときには)、乗りかご2内の乗客3の不測の挙動や悪戯等による振動によっては、管制センタ10へ発報動作をすることはなく回線接続されることはない。これに対して、エレベータ1の異常状態においては、乗りかご2内に閉じ込められた乗客3が乗りかご2内の戸4及び/又は壁面を叩いた場合に、振動検出信号18を検出することができ、通話要求釦17を押すことなく、振動検出信号18を起因として遠隔地に設けられた管制センタ10と回線接続され、直接通話が可能となる。
【0029】
換言すると、本実施形態においては、備え付けの通話要求釦を操作するまでもなく、乗りかご内の振動を検出した場合には管制センタとの回線接続を行って直接通話を可能とするものであり、その際に、エレベータが異常でないときに、例えばイタズラによる振動があっても振動監視(処理S5)は行わず、したがって、発報動作による直接通話はしないものであり、また、エレベータが異常であっても乗客が居ないのであれば振動検出は無いことになるので発報動作による直接通話はしないものである。
【0030】
次に、本発明の他の実施形態に係るエレベータの監視装置の構成と制御手順について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の他の実施形態に係るエレベータの監視装置の制御手順を示すフローチャートである。
【0031】
本発明の他の実施形態においては、地震の発生を監視する地震監視装置20が設けられ、地震発生中か否かの判断を行う構成であり、エレベータの異常状態と振動検出とが判定された場合においても地震監視装置による地震発生中でないと判断した場合に限って発報動作を実施する制御フローである。
【0032】
図3に示すフローチャートにおいて、地震監視装置20によって地震の発生を監視している(処理S9)。エレベータ1の異常状態且つ乗りかご2内の振動を検出した際(処理S3,S4,S5)に、地震監視装置20によって地震が発生中であるか否かを判定する(処理S10)。このとき、地震発生中であった場合においては、乗りかご2内の振動は地震の揺れによるものであると判断し、遠隔通信装置7による発報動作を行わず、管制センタ10との回線接続は行わない。
【0033】
その後、地震の揺れが収まり、乗りかご2内の振動を再度検出(処理S6)し、地震発生中でない(処理S10)と判断した場合において、乗りかご2内に乗客3が閉じ込められていると判断(前記再度検出のときの振動は地震に因るものではなくて乗客操作に因るものと判断)し、遠隔通信装置7は管制センタ10へ回線接続するように発報動作をする(処理S7)。遠隔通信装置7が行う動作は前述の図1と図2による説明と同様であるので説明を省略する。
【0034】
なおこのとき、通話要求釦17が押された場合(処理S2)における遠隔通信装置7は、地震の発生、エレベータ1の状態、および振動検出の有無に関わらず、遠隔地に設けられた管制センタ10へ回線接続するように発報動作を行う。したがって、地震発生中のときは、図3の制御フローから明らかなように発報動作を行わないので、直接通話をするには、かご戸4や壁面を叩くかわりに通話要求釦17を操作すればよい。
【0035】
このように、地震監視装置と、エレベータ異常検出装置と、乗りかご内の振動検出装置と、エレベータ制御装置と、遠隔通信装置と、を備えたエレベータにおいて、地震監視装置の検知による地震発生中は、振動の検出を結果的に行わないことと同じになり(図2では振動検出は発報動作に繋がっていた)、地震の揺れによる乗りかご2内の振動検出によって管制センタ10へ回線接続の誤発報をすることがない。
【0036】
地震の揺れが収まり、且つエレベータ1の異常状態においては、乗りかご2内に閉じ込められた乗客3が乗りかご2内を叩いた場合において振動検出信号18を検出することができ、通話要求釦17を押すことなく、振動検出信号18を起因として遠隔地に設けられた管制センタ10と回線接続され、直接通話が可能となる。
【符号の説明】
【0037】
1 エレベータ
2 乗りかご
3 乗客
4 かご戸
5 振動検出装置
6 かご上制御装置
7 遠隔通信装置
8 通信回線
9 遠隔通信装置
10 管制センタ
11 エレベータ制御装置
12 エレベータ異常検出装置
13 巻上機
14 ロープ
15 つり合いおもり
16 直接通話装置
17 通話要求釦
18 振動検出信号
20 地震監視装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかご内と遠隔地に設けられた管制センタとの直接通話を可能とする直接通話装置と、エレベータの運行制御情報及び/又は電源状態を読み取ってエレベータの異常を監視するエレベータ異常検出装置と、前記直接通話装置からの通話音声を遠隔地に設けられた管制センタへ通信回線を介して送信する遠隔通信装置と、を備えたエレベータの監視装置であって、
前記乗りかご内の振動を監視し、乗客によって与えられた振動を検出する振動検出装置を設け、
前記エレベータ異常検出装置によってエレベータ異常状態を検出し、且つ前記振動検出装置によって前記振動を検出した場合に、前記遠隔通信装置が、前記直接通話装置と前記管制センタとを回線接続するように、前記管制センタに対して発報動作を行う
ことを特徴とするエレベータの監視装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記振動検出装置は、前記乗りかご内のかご戸の振動を検出することを特徴とするエレベータの監視装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記振動検出装置は、前記乗りかご内の壁面の振動を検出することを特徴とするエレベータの監視装置。
【請求項4】
請求項1、2または3において、
前記エレベータ異常検出装置がエレベータ異常状態を検出していないエレベータ通常運行状態では、前記振動検出装置による前記乗りかご内の振動の監視を実施しないことにより、前記乗客によって振動が与えられた場合であっても、前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行わない
ことを特徴とするエレベータの監視装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1つの請求項において、
地震の発生を監視する地震監視装置を設け、
前記地震監視装置が地震の揺れを検出している場合に、前記振動検出装置による振動検出は地震の揺れであると判断して前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行わず、
前記地震監視装置が地震の揺れを検出していない場合に、前記振動検出装置による振動検出は乗客によって与えられた振動であると判断して前記遠隔通信装置による前記管制センタへの前記発報動作を行う
ことを特徴とするエレベータ監視装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つの請求項において、
前記乗りかご内に通話要求釦を設け、
前記通話要求釦を操作したときには、当該操作が優先して、前記遠隔通信装置が、前記直接通話装置と前記管制センタとを回線接続するように、前記管制センタに対して発報動作を行う
ことを特徴とするエレベータ監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−126511(P2012−126511A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279473(P2010−279473)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】