説明

エレベーターの避難支援システム

【課題】建物内の正確な在館者数を救助者に知らせることにより、災害発生時に、エレベーターを利用した救助活動が効率的に且つ的確に行われるように支援する。
【解決手段】本避難支援システムは、建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、建物内に備えられたエレベーターのかご10と、かご10に設けられた表示装置11と、上記入退室管理システムの管理情報に基づいて、建物内の階床毎の在館者情報を、表示装置11に表示させる避難支援装置9とを備える。これにより、火災等の災害発生時、消防夫等は、表示装置11の表示を見て、階床毎の在館者数を正確に把握することができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入退室管理システムと連動して災害発生時の避難支援を行うエレベーターの避難支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エレベーターの従来技術として、火災発生時に火災発生階付近の在館者数に応じて適切な避難階を選定し、その選定した避難階に基づいて火災時管制運転を行うものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、特許文献1に記載のものでは、エレベーターのかごに設置した赤外線カメラ等によってエレベーターへの乗降人数を計測し、避難階の選定に必要な階床毎の在館者数を導き出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−193296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エレベーターが備えられた建物では、火災発生時に、消防夫がエレベーターを利用して在館者の救助活動を行うことがある。この時、消防夫が、どの階床に何人の人が残っているのかといった情報を正確に知ることができれば、救助活動を効率的に且つ的確に行うことが可能となる。しかし、従来では、そのような情報を知る術がなく、救助活動を行う消防夫が、建物内の在館者数を正確に把握することができないといった問題があった。
このような問題は、火災発生時のみならず、他の災害が発生した場合にも同様に生じ得る。
【0005】
なお、建物にエレベーターが備えられていても、建物内の全ての人が階床間を移動するためにエレベーターを利用するとは限らない。このため、特許文献1に記載のものでは、演算の結果から得られた在館者数と実際の在館者数との間に大きな差が生じてしまい、消防夫等の救助者が、災害発生時の救助活動においてその情報を活用することはできなかった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、建物内の正確な在館者数を救助者に知らせることができ、エレベーターを利用した救助活動が効率的に且つ的確に行われるように支援することができるエレベーターの避難支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るエレベーターの避難支援システムは、建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、建物内に備えられたエレベーターのかごと、かごに設けられた表示装置と、入退室管理システムの管理情報に基づいて、建物内の階床毎の在館者情報を、表示装置に表示させる避難支援装置と、を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係るエレベーターの避難支援システムは、建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、建物内に備えられた複数のエレベーターのかごと、複数のかごを一群として管理制御する群管理装置と、各かごに設けられた表示装置と、各かごに対応して設けられた避難支援装置と、を備え、群管理装置は、入退室管理システムの管理情報を取得して、各避難支援装置に配信し、避難支援装置は、群管理装置から受信した管理情報に基づいて、建物内の階床毎の在館者情報を、対応の表示装置に表示させるものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るエレベーターの避難支援システムであれば、建物内の正確な在館者数を救助者に知らせることができ、エレベーターを利用した救助活動が効率的に且つ的確に行われるように支援することができる
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの避難支援システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの避難支援システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す表示装置の表示例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2におけるエレベーターの避難支援システムを示す構成図である。
【図5】図4に示す表示装置の表示例を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態3における表示装置の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの避難支援システムを示す構成図である。本実施の形態における避難支援システムには、建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、建物内の複数台のエレベーターに対して群管理を行う群管理システムとが備えられている。
【0013】
入退室管理システムは、建物への出入りや建物内の各部屋への出入り、通路の通行等を管理する機能を有しており、例えば、ドア1、読取装置2、入退室管理装置3により、その要部が構成されている。
【0014】
ドア1は、建物内の通行を規制する各場所(以下、「通行規制場所」ともいう)に対応して設けられており、上記通行規制場所の自由な通行を制限するため、常時は電子錠によって施錠されている。なお、上記通行規制場所には、例えば、建物自体への出入口や、建物内の各部屋への出入口、非常階段への出入口、通路の一部等が含まれる。また、上記通行規制場所は、建物内の各階床に、必要に応じて多数設けられている。
【0015】
読取装置2は、非接触カードやキー、無線タグ等に記憶されているデータ(個人情報)の読み取りを行う機能を有している。この読取装置2は、各ドア1に対応して設けられており、個人情報の読み取りを行うと、その読み取った個人情報と自機を識別するための情報(以下、「読取装置ID」ともいう)とを、通信路4を介して入退室管理装置3に送信する。
【0016】
入退室管理装置3は、情報の各種処理機能を有しており、照合部5及びデータ格納部(第1記憶部)6を備えている。
照合部5は、読取装置2が読み取った個人情報が既登録情報に所定の条件で一致するか否かの照合を行う機能を有している。ドア1の解錠が許可されている者の情報は、既登録情報として入退室管理装置3に予め記憶されている。照合部5は、読取装置2から個人情報を受信すると、その受信した個人情報と既登録情報とを比較して、上記一致するか否かの判定を行う。そして、照合部5は、受信した個人情報と既登録情報とが所定の条件で一致する場合に本人認証を行い、対応のドア1を解錠させるための解錠信号を出力する。
【0017】
データ格納部6は、照合部5が本人認証を行った結果に基づいて、建物内の在館者の所在を記憶する機能を有している。下記表1は、データ格納部6に登録された在館者のデータの一例を示したものである。
【0018】
【表1】

【0019】
データ格納部6には、照合部5が本人認証を行った個人情報と、その個人情報を読み取った読取装置2の識別情報とが関連付けて記憶されている。なお、表1に示す例では、個人を識別するための個人ID、その個人の名前、生年月日、属性情報によって個人情報が構成されている。上記属性情報は、その者が迅速な避難が困難であることを表すためのものであり、例えば、下記表2に示すような設定値が予め定められている。
【0020】
【表2】

【0021】
なお、読取装置2は、非接触カード等から、個人情報として表1に示す全ての項目を読み取る必要はない。例えば、個人ID以外の情報(個人の名前、生年月日、属性情報)を入退室管理装置3に予め記憶させておき、個人IDのみを読取装置2によって読み取るように構成しても良い。かかる場合、読取装置2は、個人情報(個人ID)の読み取りを行うと、その読み取った個人IDと自機の読取装置IDとを入退室管理装置3に対して送信する。そして、入退室管理装置3は、照合部5による本人認証が行われると、読取装置2が読み取った個人IDとその個人IDに対応する他の情報とを読取装置IDに関連付けて、データ格納部6に登録する。
【0022】
一方、図1に示す群管理装置7、エレベーターの制御装置8、避難支援装置9、かご10は、上記群管理システムを構成する。
制御装置8は、建物に備えられた各エレベーターの運行を制御する機能を有しており、群管理装置7によって群管理されている。即ち、この建物内には複数のかご10が備えられており、群管理装置7は、呼びの割当指令を各制御装置8に対して出力することにより、上記複数のエレベーター(のかご10)を一群として管理制御する。
【0023】
避難支援装置9は、火災発生時に、消防夫の救助活動を支援するために備えられたものである。各かご10には、液晶ディスプレイ等からなる表示装置11が設けられており、避難支援装置9は、火災が発生すると、消防夫が救助活動を行うために必要な各種情報を表示装置11に表示させて、エレベーターを利用した救助活動が効率的且つ的確に行われるようにする。なお、避難支援装置9は、各かご10に設けられた表示装置11の表示制御を行うため、各かご10(各エレベーター)に対応して設けられている。
【0024】
具体的に、避難支援装置9は、要時に、建物内の階床毎の在館者情報を、対応の表示装置11に表示させる機能を有している。図1に示すように、群管理装置7は、通信路12を介して入退室管理システムに接続されており、入退室管理システムが管理している情報を通信路12を介して取得することができるように構成されている。このため、群管理装置7は、建物内において火災の発生が検知されると、上記通信路12を介して入退室管理システムの管理情報を取得し、その取得した管理情報を各避難支援装置9に対して配信する。そして、避難支援装置9は、群管理装置7から上記管理情報を受信すると、その受信した管理情報に基づいて表示データを作成し、建物内の階床毎の在館者情報を表示装置11に表示させる。
【0025】
システム制御部13、データ格納部(第2記憶部)14、表示制御部15は、上記機能を実現するために避難支援装置9に備えられたものである。具体的に、システム制御部13は、群管理装置7から入退室管理システムの管理情報を受信すると、その受信した管理情報をデータ格納部14に記憶させる。そして、表示制御部15は、データ格納部14に記憶されている内容に基づいて表示データの作成を行い、建物内の階床毎の在館者情報を表示装置11に表示させる。
【0026】
なお、入退室管理システムのデータ格納部6及び群管理システムのデータ格納部14は、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリ、随時書き込み保持動作の必要なメモリ等、如何なる記憶装置や記憶素子で構成されていても構わない。
【0027】
次に、図2及び図3も参照し、上記構成を有する避難支援システムの動作について具体的に説明する。図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの避難支援システムの動作を示すフローチャート、図3は図1に示す表示装置の表示例を示す図である。
【0028】
エレベーターの通常運転時、各かご10の表示装置11には、ニュースや天気予報、かご10の現在位置等の一般案内が表示されている。
【0029】
また、入退室管理システムでは、何れかの読取装置2によって個人情報の読み取りが行われると(S101)、その読取装置2から、読み取った個人情報と自機の識別情報とが入退室管理装置3に対して送信される。入退室管理装置3では、読取装置2から上記各情報を受信すると、照合部5によって個人情報と既登録情報との照合を行う。そして、照合部5による本人認証が行われると(S102のYes)、入退室管理装置3は、対応するドア1を解錠させるため、解錠信号を出力する(S103)。また、入退室管理装置3では、照合部5が本人認証を行うと、認証が行われた個人情報と読取装置2の識別情報とから表1に示すような在館者のデータを作成し、その作成したデータをデータ格納部6に登録する(S104)。
【0030】
なお、S101乃至S104の各処理は、読取装置2が個人情報の読み取りを行う度に行われる。
【0031】
一方、建物内において火災が発生し、煙感知器や火炎感知器から検知信号が出力されると(S105のYes)、群管理装置7は各制御装置8に所定の指令を出力し、火災時に対応した管制運転を行わせる。上記火災時管制運転では、例えば、かご10を所定の避難階まで走行させた後に戸開動作を行い、乗客を避難階で降車させる(S106)。また、乗客を避難させた後、各エレベーターを消防夫の消火・救助活動を支援するための運転(以下、「消防夫運転」ともいう)に移行させる(S107)。
【0032】
群管理装置7は、S107において消防夫運転への移行を行うと、入退室管理システムからその管理情報を取得するため、入退室管理装置3に対して所定の情報取得指令を出力する。入退室管理装置3は、上記情報取得指令を受信すると、システムの管理情報として、データ格納部6に登録されている在館者のデータを群管理装置7に対して送信する(S108)。
【0033】
群管理装置7は、入退室管理装置3から在館者のデータを取得すると、その取得したデータを各避難支援装置9に配信する。そして、各避難支援装置9は、群管理装置7から受信した在館者のデータに基づいて表示データの作成を行い、消防夫が消火・救助活動を行うために必要な各種情報を、対応の表示装置11に表示させる(S109)。
【0034】
図3は、S109における表示装置11の表示例を示したものである。入退室管理装置3のデータ格納部6に表1に示すような在館者のデータが登録されている場合、避難支援装置9は、読取装置IDから各在館者がいる階床を特定し、階床毎の在館者数を表示装置11に表示させる。また、避難支援装置9は、生年月日と属性情報とから各在館者が迅速な避難が困難な者(避難困難者)に該当するか否かを特定し、階床毎の避難困難者数を表示装置11に表示させる。具体的に、図3に示すものでは、避難支援装置9は、各在館者が、身障者、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者、高齢者の何れかに該当するかを特定しており、避難困難者数を上記項目別に表示装置11に表示させている。
【0035】
この発明の実施の形態1によれば、建物内の正確な在館者数を消防夫に知らせることができ、エレベーターを利用した消火・救助活動が効率的且つ的確に行われるように支援することが可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、表示装置11を各かご10に設置した場合について説明したが、かご10が停止する各乗場に、上記表示装置11を設置しても構わない。
また、本実施の形態においては、消防夫の消火・救助活動を支援する場合について具体的な説明を行ったが、本避難支援システムは、他の災害が発生した際にも、救助者の救助活動を支援するために活用できることは言うまでもない。
【0037】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2におけるエレベーターの避難支援システムを示す構成図、図5は図4に示す表示装置の表示例を示す図である。
【0038】
図4において、16は火災等、所定の災害の発生を検知するための防災装置である。防災装置16は、建物内の各階床に設置されており、通信路17を介して群管理装置7に接続されている。この防災装置16は、火災等の災害の発生を検知すると、災害を検知した旨の情報と共に、自機の識別情報を群管理装置7に対して送信する。これにより、群管理システム側では、防災装置16からの情報に基づいて、災害の発生とその発生階との双方を特定することが可能となる。
その他は、実施の形態1と同様の構成を有している。
【0039】
上記構成を有する避難支援システムでは、防災装置16からの情報に基づいて、例えば火災の発生を検出すると、火災時管制運転を実施した後、各エレベーターを消防夫運転に移行させる。また、群管理装置7は、データ格納部6に登録されている在館者のデータを入退室管理装置3から取得すると、その取得した情報と、火災を検知した防災装置16の識別情報とを各避難支援装置9に対して配信する。
【0040】
各避難支援装置9は、群管理装置7から受信した各種情報に基づいて表示データの作成を行い、消防夫が消火・救助活動を行うために必要な各種情報を、対応の表示装置11に表示させる。具体的に、避難支援装置9は、群管理装置7から受信した防災装置16の識別情報に基づいて火災の発生階を特定することにより、階床毎の在館者数及び避難困難者数(項目別)とともに、特定した火災の発生階を表示装置11に表示させる。
その他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0041】
この発明の実施の形態2によれば、消防夫は、表示装置11の表示から火災等の災害の発生階も特定することができるようになり、消火・救助活動を遂行する一助として、本救助支援システムを更に効果的に利用することが可能となる。
【0042】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3における表示装置の表示例を示す図である。
本実施の形態における避難支援装置9は、図6に示されているように、建物内の階床毎の在館者情報を、各階床のレイアウトに関連付けて表示装置11に表示させる機能を有している。
【0043】
上記表示機能を備えるため、避難支援装置9には、建物の各階床のレイアウト情報と各読取装置2の設置位置の情報とが予めデータ格納部14に記憶されている。そして、避難支援装置9では、データ格納部6に登録されている在館者のデータを群管理装置7から受信すると、表示制御部15が、その受信した情報とデータ格納部14に記憶されている上記各情報とに基づいて表示データの作成を行い、消防夫が消火・救助活動を行うために必要な各種情報を、対応の表示装置11に表示させる。
【0044】
具体的に、避難支援装置9は、データ格納部14に記憶されているレイアウト情報に基づいて、所定の階床(例えば、かご10が次に停止する階床)のレイアウトを表示装置11に表示させる。また、避難支援装置9は、読取装置IDと各読取装置2の設置位置情報とから在館者の具体的な所在を特定するとともに、生年月日と属性情報とから各在館者が避難困難者に該当するか否か等を特定し、その特定した各内容が視覚的に把握できるように、所定のマーク等を階床のレイアウトに重ねて表示する。即ち、消防夫は、表示装置11の表示を見ることにより、在館者がその階床のどの部屋にいるのか、避難困難者(身障者、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者、高齢者)がどの部屋にいるのかといった詳細を容易に把握することができる。
その他は、実施の形態1又は2と同様の構成及び動作を有している。
【0045】
この発明の実施の形態3によれば、消防夫は、表示装置11の表示から階床内における在館者の具体的な所在、特に避難困難者の所在を正確に特定することができるようになり、消火・救助活動を遂行する一助として、本救助支援システムを更に効果的に利用することが可能となる。
【符号の説明】
【0046】
1 ドア
2 読取装置
3 入退室管理装置
4、12、17 通信路
5 照合部
6、14 データ格納部
7 群管理装置
8 制御装置
9 避難支援装置
10 かご
11 表示装置
13 システム制御部
15 表示制御部
16 防災装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、
前記建物内に備えられたエレベーターのかごと、
前記かごに設けられた表示装置と、
前記入退室管理システムの管理情報に基づいて、前記建物内の階床毎の在館者情報を、前記表示装置に表示させる避難支援装置と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの避難支援システム。
【請求項2】
建物内の所定場所の通行を管理する入退室管理システムと、
前記建物内に備えられた複数のエレベーターのかごと、
前記複数のかごを一群として管理制御する群管理装置と、
前記各かごに設けられた表示装置と、
前記各かごに対応して設けられた避難支援装置と、
を備え、
前記群管理装置は、前記入退室管理システムの管理情報を取得して、前記各避難支援装置に配信し、
前記避難支援装置は、前記群管理装置から受信した前記管理情報に基づいて、前記建物内の階床毎の在館者情報を、対応の前記表示装置に表示させる
ことを特徴とするエレベーターの避難支援システム。
【請求項3】
前記入退室管理システムは、
施錠されたドアに対応して設けられた、個人情報の読み取りを行うための読取装置と、
前記読取装置が読み取った個人情報が既登録情報に所定の条件で一致する場合に、本人認証を行って前記ドアを解錠させる照合部と、
前記照合部の認証結果に基づいて、前記建物内の在館者の所在を記憶する第1記憶部と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの避難支援システム。
【請求項4】
前記第1記憶部は、その者が迅速な避難が困難であることを表す所定の属性情報を含む個人情報とその個人情報を読み取った前記読取装置の識別情報とを関連付けて記憶し、
前記避難支援装置は、前記建物内の階床毎の在館者数と共に、階床毎の避難困難者数を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの避難支援システム。
【請求項5】
前記第1記憶部は、個人情報とその個人情報を読み取った前記読取装置の識別情報とを関連付けて記憶し、
前記避難支援装置は、
前記建物の階床毎のレイアウト情報及び前記読取装置の位置情報を記憶する第2記憶部と、
前記第1記憶部及び前記第2記憶部に記憶された各情報に基づいて、前記建物内の階床毎の在館者情報を、各階床のレイアウトに関連付けて前記表示装置に表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のエレベーターの避難支援システム。
【請求項6】
前記建物内で発生した所定の災害を検知する防災装置と、
を更に備え、
前記避難支援装置は、前記防災装置によって災害の発生が検知されると、前記建物内の階床毎の在館者情報と共に、災害の発生階を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの避難支援システム。
【請求項7】
前記表示装置は、前記かごが停止するエレベーターの乗場に設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの避難支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−178483(P2011−178483A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42103(P2010−42103)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】