説明

カバーアセンブリ

【課題】締付け特性および閉鎖特性を向上させ、かつ、オイル漏れなどの流体漏洩を軽減する、バルブカバーアセンブリなどの、改良されたカバーアセンブリを提供する。
【解決手段】 フランジ付きカバーアセンブリは、壁部を有するカバーと、壁部を囲み、壁部から外向きに延在する横方向フランジと、フランジを上面から下面に貫通して延在する複数の間隔の空いたフランジ穴とを含む。穴は、穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーを固定するように適合させた複数の対応する留め具を受けるように適合させている。この発明はさらに、横方向装着フランジの外面の少なくとも一部に沿って延在するように適合させたバネ保持具を含む。バネ保持具は、間隔の空いたフランジ穴の少なくとも2つと、間隔の空いたフランジ穴の間で横方向装着フランジの上面と接触するように適合させた少なくとも1つの成形バネ部とに対応する複数の間隔の空いた保持具穴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.技術分野
この発明は、フランジ付きカバーに関する。より具体的には、この発明は、横方向装着フランジに加えられる閉じる力を分散させるための保持バネを有する内燃機関用フランジバルブカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術
フランジ付きカバーは、広範囲にわたる用途で、特にフランジを用いてカバーでベースを封止するための締付け力を与える用途で使用されている。そのようなカバーは、従来は軽量軟鋼板材料で作られ、かつ、シールまたはガスケットとともに、内燃機関のシリンダヘッドのバルブリフタ、ロッカーアームおよびバルブのために、封止された筐体を設けるように働くバルブカバーを含む。エンジンのタイプに応じて、直列形エンジンの場合はエンジンヘッドにボルト締めされるバルブカバーは単一であってもよく、V−6、V−8、V−12エンジンの場合はバルブカバーはいくつかあってもよく、各々はバルブ群を囲んでいる。通常は、バルブカバーと、オイル漏れを防ぐためにバルブカバーがボルト締めされるヘッドとの間に、ガスケットまたはシールが配置されている。バルブカバーは、従来は軟鋼から形成されていたが、軽量化、もしくは複雑な形状を有するカバーの形成、または上記の組み合わせを容易にするために、熱可塑性または熱硬化性のエンジニアリング材料を含む、種々のエンジニアリングプラスチックから鋳造してもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実願昭62−027535号(実開昭63−134151号)のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バルブカバーの形成に用いられる材料およびその厚さ、特に封止フランジの厚さによって、カバー、フランジ、またはそのいずれもが、ある期間にわたって反り、ヘッドから多少離れる傾向があり、そのためにガスケットにかかる締付け圧力が不均一になり、オイル漏れが生じるおそれがある。この反りは、ヘッドにバルブカバーを固定するボルトの締付けまたはそのボルトに対するトルクの付与が不均一であることを含むいくつかの条件によって、またはエンジンの過熱によって、またはバルブカバーに用いるために選択された材料に関連するクリープもしくはその他の変形現象によって生じる可能性がある。この問題は、特にエンジンの動作温度で、かつ、シリンダヘッドに締め付けられるねじの切られたボルトなどの、バルブカバーの装着に用いられる留め具同士の間の領域、またはそれらの留め具に介在する領域において、クリープまたはその他の変形現象がより著しいものとなり得るプラスチックバルブカバーで悪化するおそれがある。
【0005】
したがって、締付け特性および閉鎖特性を向上させ、かつ、オイル漏れなどの流体漏洩を軽減する、バルブカバーアセンブリなどの、改良されたカバーアセンブリが所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
この発明は、締付け特性、カバー封止特性および閉鎖特性を向上させ、かつ、オイル漏れなどの流体漏洩を軽減する、バルブカバーアセンブリなどの、改良されたカバーアセンブリを提供する。
【0007】
このカバーアセンブリは、複数の留め具などの、封止力を加えるための手段によってガ
スケットシールに加えられる不均一な封止力および封止圧力を補償するための横方向装着フランジと保持バネとを含む。
【0008】
この発明には、封止力が局部的に加えられる個所(すなわち、ボルト位置)に最も近いフランジの領域に封止力を集中させずに、フランジの長手方向に封止力を分散させて封止力の局部的な付与を補償することで、フランジに封止力が加えられたときに、封止フランジが曲がる、および/またはクリープを起こす傾向を低減または排除するという利点がある。これによって、封止フランジの長手方向の封止力および封止圧力のプロファイルがより均一になる。
【0009】
この発明のこれらの特徴および利点ならびにその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面と関連して考えることで、より容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明のフランジ付きカバーおよびバネ保持具の分解斜視図である。
【図2】図1の一部分の拡大図である。
【図3A】図1のフランジ付きカバーおよびバネアセンブリの部分的な分解断面図である。
【図3B】図3Aの構成要素の組み立てられた断面図である。
【図4A】この発明のフランジ付きカバーおよびバネアセンブリの第2の実施例の部分的な分解断面図である。
【図4B】図4Aの構成要素の組み立てられた断面図である。
【図5A】この発明のフランジ付きカバーおよびバネアセンブリの第3の実施例の分解断面図である。
【図5B】図5Aの構成要素の部分的に組み立てられた断面図である。
【図6A】この発明のアセンブリの第4の実施例の分解断面図である。
【図6B】図6Aの構成要素の部分的に組み立てられた断面図である。
【図7A】この発明のアセンブリの第5の実施例の分解図である。
【図7B】図7Aの構成要素の組み立てられた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましい実施例の詳細な説明
図1、図2、図3Aおよび図3Bを参照して、この発明のフランジ付きカバーセンブリ2の一実施例を示す。フランジ付きカバーセンブリは、カバー4を含む。カバー4は、バルブカバーに囲まれている内燃機関のバルブ上の空間などの、あらかじめ定められた空間を覆うか、または囲むように設計された壁部6を有する。壁部6は、壁部の周囲に延在し、かつ、壁部から外側に向かって延在する横方向装着フランジ8を有する。横方向装着フランジ8は、横方向装着フランジ8を上面12から下面14に貫通して延在する複数の間隔の空いたフランジ穴10を含んでいてもよい。間隔の空いたフランジ穴10は、カバー4をベース18に装着するための手段21を受けるのに適している。装着手段21は、間隔の空いたフランジ穴の数に対応し、かつ、複数の穴10を通して挿入されて、カバー4をベース18に固定させるように適合させた複数の留め具16を含んでいてもよい。
【0012】
カバーアセンブリ2はさらに、横方向装着フランジ8の上面12の少なくとも一部22に沿って延在するバネ保持具20を含んでいてもよい。バネ保持具20はさらに、間隔の空いたフランジ穴10に対応する複数の間隔の空いた保持具穴24と、複数の間隔の空いたフランジ穴10の間で横方向装着フランジ8の上面12と接触し、かつその上面にバネ力を加えるのに適した、少なくとも1つの成形バネ部25とを含んでいてもよい。カバーアセンブリ2はさらに、カバーガスケット26を含んでいてもよい。カバーガスケット26はさらに、複数の間隔の空いたフランジ穴10および間隔の空いた保持具穴24に対応する複数のガスケット穴28を含んでいてもよい。バネ力を加えるための手段21を用いて、アセンブリを同時に押圧して封止結合部を形成しているとき、少なくとも1つの成形バネ部25は、横方向フランジ、この場合は横方向装着フランジ8の上面12にバネ力を加えるように適合させている。バネ力を加えるための手段21は、横方向装着フランジ8にバネ保持具20を締め付けるために利用でき、かつ、カバーガスケット26(使用している場合)およびベース18にバネ保持具20および横方向装着フランジ8を締め付けるのに使用することができる、種々のタイプの締付け機構を含む、任意の好適な手段を含んでいてもよい。この手段は、ねじの切られたボルト、ねじおよびカム表面留め具などの、種々のタイプのねじの切られた留め具およびねじの切られていない留め具のうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。カバー4が内燃機関用バルブカバーである場合、バネ力を加えるための手段は、ねじの切られたボルトなどの複数のねじの切られた留め具16を含んでいてもよく、それらの留め具は、図3Aに示すように、複数の間隔の空いたバネ保持具穴24と複数の間隔の空いたフランジ穴10を通して挿入され、かつ、エンジンのシリンダヘッドなどのベース18の複数のねじ穴30に締め付けられる。図3Bに見られるように、ねじの切られたボルト16はねじ穴30に締め付けられるので、ばね保持具20が横方向装着フランジ8の上面12に対して押圧され、それによって間隔の空いた保持具穴24の間の、またはそれらに介在する領域において、フランジにバネ力が加えられる。加
えられるバネ力の大きさは、バネ材料の選択(特に、弾性率)、バネ部の厚さ、バネの湾曲の度合、およびバネ力に影響するその他の既知の要素など、湾曲したバネ部によって加えられるバネ力に影響し得る要因を含む、バネ保持具の適切な設計によって変化させてもよい。封止結合部が、封止結合部の動作温度および圧力の範囲全体にわたって漏れをきたすことのないように、ベースの封止面に対するフランジおよびガスケットの封止係合が確実になるようなバネ力を選択してもよい。封止結合部の周辺、特に留め具同士の間の領域において、ガスケットに加えられる封止圧力がより均一になるようなバネ力を選択してもよい。さらに、これらの領域で本来であれば発生するか、または発生する可能性のある横方向装着フランジの反りを軽減または排除するのに十分な力が加えられるようにバネ力を選択してもよい。
【0013】
カバー4は、種々の金属およびプラスチックを含む、任意の好適なカバー材料から形成してもよい。カバー4が金属の場合、高度な可鍛性または成形性を有していることが好ましい。カバー4は、エンジニアリング(engineering)熱可塑性材料またはエンジニアリ
ング熱硬化性材料などの、エンジニアリングプラスチック材料を含んでいてもよい。その例として、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエステル、ポリエチレン(PEE)、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリ塩化ビニールがある。これらは、周知の充填(filled)エンジニアリングプラスチックおよび非充填(unfilled)エンジニアリングプラスチックをいずれも含んでいてもよい。カバー4は、金属カバーの場合は鋳造、引抜きおよび打抜き、プラスチック材料の場合は射出成形など、従来の成形法を用いて形成してもよい。カバー4は、内燃機関のシリンダヘッドにおけるバルブリフタと、ロッカーアームと、バルブとを覆い、かつ、それらの封止筐体を提供するためのバルブカバーを含んでいてもよい。バルブカバー4は、好ましくは、高度な温度寸法安定性、耐化学性、および自動車のボンネット内部の用途に関連するその他の周知の特長を有するエンジニアリングプラスチック材料から形成される。バルブカバー4の場合、そのカバーは、図1に示すように、長さ(L)が幅(W)より大きくてもよく、かつ、筐体の奥行きも規定する壁部6を有していてもよい。壁部6は、その周囲から横方向および外側に延在し、かつ、ガスケット26との封止係合、またはシリンダヘッドなどのベース18をカバー4で封止するためのシールとの封止係合に適した横方向装着フランジ8を含んでいてもよい。壁部6および横方向装着フランジ8を含むカバー4ならびにガスケット26は、従来の設計および構造であってもよい。
【0014】
バネ保持具20は、バネ部材の形成に用いることのできる、弾性率などの好適な物理特性を有する任意の材料から形成してもよい。好適な材料の例には、種々の形態のバネ鋼板およびバネ鋼棒が含まれる。バネ要素は、バネ鋼板から打抜いて形成してもよいし、バネ鋼棒を曲げるか、またはその他のやり方で形成してもよい。図示の実施例では、バネ部材20は2つのバネ要素32を含み、一方はカバー4の後部に沿って延在し、他方はカバー4の前部に沿って延在する。各々の要素は、その長手方向に形成される複数の湾曲バネ部25を含む。バネ保持具20は、図示のように2つの要素32として形成してもよいし、横方向装着フランジ8の全周にわたって延在する単一の要素として形成してもよいし、または3つ以上の要素として形成してもよい。これらの要素は、図1に示すように分離してもよいし、または2つの要素を単一の留め具で接続するなどして結合させてもよい。
【0015】
ベース18は、従来の構造であってもよい。カバーガスケット26も、従来の構造であってもよい。留め具16などの装着手段21も同様に、従来の構造であってもよい。
【0016】
図4Aおよび図4Bは、この発明の第2の実施例を示す。図4Aは、カバーアセンブリ
の要素を、組み立てられていない状態で示している。図4Bは、カバーアセンブリの要素を、組み立てられた状態で示している。この実施例は、第1の実施例と類似しているが、構造の異なるバネ要素20を含んでいる。この実施例では、バネ要素20は、移動止め具、駆動止め具、またはリミッタ34を含む。移動止め具34の高さは、留め具16が過度に締め付けられて、バネ要素20、装着フランジ8またはカバーガスケット26を損傷させるのを防ぐように選択することができる。フランジ穴10およびカバーガスケット穴28も同様に、移動止め具34を受けるように適合させてもよい。
【0017】
図5Aおよび図5Bは、この発明の第3の実施例を示す。図5Aは、カバーアセンブリの要素を、組み立てられていない状態で示している。図5Bは、カバーアセンブリの要素を、部分的に組み立てられた状態で示している。この実施例では、カバー4は、複数のバネ保持部36を含む。バネ保持部36はバネ穴ボス38の形態を取っており、バネ穴ボスは、バネ要素32を受け、かつ保持するように適合させた、複数の対応する横方向スロット40を有する。バネ穴ボス38および横方向スロット40は、図5Bに示すように、横方向装着フランジ8に対して押圧されたバネ部25でバネ要素32を保持するように設計されている。したがって、この実施例では、バネ部26を押圧するのにボルトを用いない。この実施例には、カバーにバネ要素をあらかじめ組付けることができるという利点がある。
【0018】
図6Aおよび図6Bは、この発明の第4の実施例を示す。図6Aは、カバーアセンブリの要素を、組み立てられていない状態で示している。図6Bは、カバーアセンブリの要素を、部分的に組み立てられた状態で示している。この実施例では、バネ要素20のバネ部25は、あらかじめ押圧されて、カバー6の横方向フランジ8の中に成形されている。このあらかじめ押圧されたバネは、横方向装着フランジ8の中央平面にバネ力を及ぼし、かつ、フランジ穴同士の間の位置ではより大きくなり、フランジ穴ではより小さくなる内部応力を生み出す。フランジにおけるバネ力の分散は、フランジの上面12にバネ力が加えられたときに生じるものと同一ではないが、このバネ力の分散は、フランジの反りに抵抗するか、またはそれを防止するように作用し、さらに、シールの周囲に沿って封止圧力がより均一になるように作用する。
【0019】
図7Aおよび図7Bは、この発明の別の実施例を示す。図7Aは、カバーアセンブリの要素を、組み立てられていない状態で示している。図7Bは、カバーアセンブリの要素を、組み立てられた状態で示している。この実施例は、図3Aおよび図3Bに示す実施例と類似しているが、バネ要素20と装着フランジ8との間に組み入れられるエラストマー層48を含む。エラストマー層48は、バネ要素20に結合させてもよいが、代替的に、個別の要素または層として組み入れてもよい。エラストマー層48は、天然ゴムまたは合成ゴムを含んでいてもよいが、意図した用途および用途環境と適合する任意のエラストマーを使用してもよい。エラストマー層48は、バネ要素20と装着フランジ8との間に振動減衰性をもたらす。エラストマー層48はさらに、本明細書に記載した他の実施例のいずれかに同様に組み入れて、バネ要素20およびフランジ付きカバー8に対して振動減衰性を同様にもたらすようにしてもよい。
【0020】
(1) 本発明の第一の実施例は、カバーアセンブリであって、壁部と、壁部を囲み、壁部から外側に延在する横方向装着フランジと、フランジを上面から下面に貫通して延在する複数の間隔の空いたフランジ穴とを有するカバーを含み、穴は、穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーを固定するように適合させた複数の対応する留め具を受けるように適合させており、さらに横方向装着フランジの外面の少なくとも一部に沿って延在するように適合させたバネ保持具を含み、前記バネ保持具は、間隔の空いたフランジ穴の少なくとも2つと、間隔の空いたフランジ穴の間で横方向装着フランジの上面と接触するように適合させた少なくとも1つの成形バネ部とに対応する複数の間隔の空いた保持具穴を有しており、さらに複数の間隔の空いたフランジ穴および間隔の空いた保持具穴に対応する複数の穴を有するカバーガスケットを含み、成形バネ部は、留め具が、複数の間隔の空いた保持具穴および複数の間隔の空いたフランジ穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーおよびガスケットを固定するのに用いられているとき、横方向装着フランジの上面にバネ力を加えるように適合させている、カバーアセンブリである。
【0021】
(2) カバーはプラスチックカバーであってもよい。
(3) バネ保持具はバネ鋼を含んでいてもよい。
【0022】
(4) バネ保持具は、鋼板および鋼棒からなる群から選択されていてもよい。
(5) カバーは内燃機関用バルブカバーである、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【0023】
(6) バルブカバーは、エンジニアリング熱可塑性材料およびエンジニアリング熱硬化性材料からなる群から選択される材料から形成される、請求項5に記載のバルブカバー。
【0024】
(7) バネ保持具はバネ鋼を含んでいてもよい。
(8) バネ保持具は、鋼板および鋼棒からなる群から選択されてもよい。
【0025】
(9) カバーは、横方向装着フランジの上面に対して押圧されているバネ保持具のバネ部を保持するように適合させたバネ保持ボスに形成された複数の横方向スロットを有していてもよい。
【0026】
(10) 前記バネ保持具はさらに複数の駆動止め具を有しており、駆動止め具は、留め具の移動を制限し、かつ、前記横方向装着フランジの上面に加えられるバネ力を制限するように適合させていてもよい。
【0027】
(11) 前記バネ保持具と前記横方向装着フランジの上面との間に位置するエラストマー層をさらに含む、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【0028】
(12) 前記エラストマー層は前記バネ保持具に結合されていてもよい。
(13) 本発明の第2の実施例は、カバーアセンブリであって、壁部と、壁部を囲み、かつ、壁部から外側に延在する、上面と下面とを有する横方向装着フランジと、フランジに形成された複数の対応する横方向スロットを有する、横方向装着フランジの上面に隣接する複数の間隔の空いたボスと、ボスおよびフランジを貫通して延在する複数の対応する間隔の空いたフランジ穴とを含み、間隔の空いたフランジ穴は、穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーを固定するように適合させた複数の対応する留め具を受けるように適合させており、さらに横方向装着フランジの外面の少なくとも一部に沿って延在するように適合させたバネ保持具を含み、前記バネ保持具は、間隔の空いたフランジ穴の少なくとも2つと、間隔の空いたフランジ穴の間で横方向装着フランジの上面と接触するように適合させた少なくとも1つの成形バネ部とに対応する複数の間隔の空いた保持具穴を有しており、成形バネ部は、前記バネ保持具がボスの横方向スロットに挿入されたとき、横方向装着フランジの上面にバネ力を加えるように適合させている。
【0029】
(14) カバーはプラスチックカバーであってもよい。
(15) バネ保持具はバネ鋼を含んでいてもよい。
【0030】
(16) バネ保持具は、鋼板および鋼棒からなる群から選択されてもよい。
(17) カバーは内燃機関用バルブカバーであってもよい。
【0031】
(18) バルブカバーは、エンジニアリング熱可塑性材料およびエンジニアリング熱硬化性材料からなる群から選択される材料から形成されていてもよい。
【0032】
(19) バネ保持具はバネ鋼を含んでいてもよい。
(20) バネ保持具は、鋼板および鋼棒からなる群から選択されてもよい。
【0033】
(21) 前記バネ保持具と前記横方向装着フランジの上面との間に位置するエラストマー層をさらに含んでいてもよい。
【0034】
(22) 前記エラストマー層は前記バネ保持具に結合されていてもよい。
(23) 本発明の第3の実施例は、カバーアセンブリであって、壁部と、壁部を囲み、壁部から外側に延在する横方向装着フランジと、フランジを上面から下面に貫通して延在する複数の間隔の空いたフランジ穴とを有するカバーを含み、穴は、穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーを固定するように適合させた複数の対応する留め具を受けるように適合させており、さらに横方向装着フランジの外面の少なくとも一部の中に位置し、かつ、フランジに内部応力を生み出すように適合させた、押圧されたバネを含み、内部応力プロファイルは、フランジ穴に隣接する位置よりも、間隔の空いたフランジ穴の間の中間の位置の方が大きくなり、さらに複数の間隔の空いたフランジ穴および間隔の空いた保持具穴に対応する複数の穴を有するカバーガスケットを含み、成形バネ部は、留め具が、複数の間隔の空いた保持具穴および複数の間隔の空いたフランジ穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーおよびガスケットを固定するのに用いられているとき、横方向装着フランジの上面にバネ力を加えるように適合させている。
【0035】
(24) カバーは内燃機関用バルブカバーであってもよい。
(25) バルブカバーは、エンジニアリング熱可塑性材料およびエンジニアリング熱硬化性材料からなる群から選択される材料から形成されていてもよい。
【0036】
(26) バネ保持具はバネ鋼を含んでいてもよい。
(27) バネ保持具は、鋼板および鋼棒からなる群から選択されていてもよい。
【0037】
上記の教示に照らして、この発明の数多くの変形および変種が可能であることは明らかである。したがって、前掲の特許請求の範囲内で、この発明が特に記載した以外でも実施可能であると理解されたい。この発明は、特許請求の範囲によって規定される。
【符号の説明】
【0038】
2 カバーセンブリ、4 カバー、6 壁部、8 横方向装着フランジ、10 フランジ穴、12 上面、14 下面、16 ボルト、 18 ベース、20 バネ保持具、21 装着手段、24 保持具穴、25 成形バネ部、26 カバーガスケット、28 ガスケット穴、30 ねじ穴、32 バネ要素。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーアセンブリであって、
壁部と、壁部を囲み、壁部から外側に延在する横方向装着フランジと、横方向装着フランジを横方向装着フランジの上面から横方向装着フランジの下面へ貫通するように延在する複数の間隔の空いたフランジ穴とを有するカバーを含み、複数の間隔の空いたフランジ穴は、複数の間隔の空いたフランジ穴を通して挿入され、かつ、ベースにカバーを固定するように適合させた、対応する複数の留め具を受けるように適合させており、さらに
あらかじめ押圧されており、かつ、横方向装着フランジの中に成形されて、横方向装着フランジ内で内部応力を生み出す、押圧されたバネを含み、内部応力のプロファイルは、フランジ穴に隣接する位置よりも、フランジ穴同士の間の中間の位置の方が大きくなり、押圧されたバネは複数の間隔の空いたフランジ穴に対応する複数の間隔の空いたバネ穴を有し、さらに
複数の間隔の空いたフランジ穴および複数の間隔の空いたバネ穴に対応する複数の穴を有するカバーガスケットを含み、押圧されたバネは、複数の留め具が、複数の間隔の空いたバネ穴および複数の間隔の空いたフランジ穴を通して挿入され、かつ、ベースに留められているとき、カバーガスケットにバネ力を加える、カバーアセンブリ。
【請求項2】
カバーは内燃機関用バルブカバーである、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項3】
バルブカバーは、エンジニアリング熱可塑性材料およびエンジニアリング熱硬化性材料からなる群から選択される材料から形成される、請求項2に記載のカバーアセンブリ。
【請求項4】
押圧されたバネは、バネ鋼を含む、請求項3に記載のカバーアセンブリ。
【請求項5】
押圧されたバネは、鋼板および鋼棒からなる群から選択される、請求項4に記載のカバーアセンブリ。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2011−247271(P2011−247271A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177513(P2011−177513)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【分割の表示】特願2007−537036(P2007−537036)の分割
【原出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】