説明

カポタスト位置決定装置、曲データ送信装置、カポタスト位置決定方法及びプログラム

【課題】曲データから適切なカポ位置を客観的に判断することが可能なカポ位置決定装置を提供する。
【解決手段】抽出手段は、複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを抽出する。決定手段は曲データ内における抽出した各コードの個数を計数する。そして決定手段は、抽出したコード及び各コードの個数に基づき、各カポ位置に対応するコード及び各コードの個数を決定する。付与手段は、コードに応じた弦の押さえ方を記憶したファイルを参照し、決定したコードが所定の条件を満たす場合に、コードにポイントを付与する。難易度決定手段は、付与手段により付与したコードのポイント及び決定手段により決定した各カポ位置に対応する各コードの個数に基づき、各カポ位置の難易度を決定する。最後に、推奨カポ位置決定手段は、難易度決定手段により決定した難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を決定するカポタスト位置決定装置、曲データ送信装置、カポタスト位置決定方法及びコンピュータをカポタスト位置決定装置として機能させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ギター演奏の際には、転調を行うべくカポタスト(以下、カポという)がフレットに取り付けられる。ギターの曲データは複数種類のコード(和音)で構成されており、コードによっては、一本の指で複数の弦を押さえるセーハが必要となる。初心者にとってはこのセーハが負担となることから、所定のフレットにカポを取り付けることが行われている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−75856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、どのフレットにカポを取り付ければ演奏が容易になるかは、長年の演奏経験に基づき各人が決定しており、初心者にとっては適切なカポ位置を容易に判断できないという問題があった。また特許文献1に記載の和音表示装置も調性を考慮して経験則に基づき決定しているに過ぎず、上述した問題を解決するものではない。
【0004】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲データ内に存在するコード及びカポ位置を変更した際のコードに基づき難易度を算出することにより、曲データから適切なカポ位置を客観的に判断することが可能なカポ位置決定装置、曲データ送信装置、カポ位置決定方法及びコンピュータをカポ位置決定装置として機能させるためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を決定するカポタスト位置決定装置において、複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを抽出する抽出手段と、該手段により抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を計数する計数手段と、前記抽出手段により抽出したコード及び前記計数手段により計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を決定する決定手段と、コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定手段により決定したコードが所定の条件を満たす場合に、コードにポイントを付与する付与手段と、該付与手段により付与したコードのポイント及び前記決定手段により決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、各カポタスト位置の難易度を決定する難易度決定手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、前記付与手段は、前記コードファイルに記憶されたコード別の一の指が押さえるべき弦の数を参照し、前記決定手段により決定したコードの一の指が押さえるべき弦の数が予め記憶した数以上の場合に、該コードにポイントを付与するよう構成してあることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、前記難易度決定手段は、前記付与手段により付与したコードのポイントに、前記決定手段により決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数を乗じて合算することにより、各カポタスト位置の難易度を決定するよう構成してあり、該難易度決定手段により決定した難易度が最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する推奨カポタスト位置決定手段を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、曲データ内のコードの総数を計数する総数計数手段と、前記難易度決定手段により決定した各カポタスト位置の難易度を前記総数計数手段により計数した総数で除すことにより補助難易度を決定する補助難易度決定手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する手段を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置の前記補助難易度が、所定値以下の場合に、推奨カポタスト位置として決定する手段を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るカポタスト位置決定装置は、前記補助難易度決定手段により決定した各カポタスト位置の補助難易度から、所定のカポタスト位置に係る補助難易度を抽出する補助抽出手段と、前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置と前記所定のカポタスト位置とが相違し、かつ、前記最小のカポタスト位置に係る補助難易度と前記所定のカポタスト位置に係る補助難易度との差が、所定値以上の場合に、前記最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る曲データ送信装置は、外部から前記曲データの送信要求、または、上述のカポタスト位置決定装置により決定された推奨カポタスト位置に基づく曲データの送信要求のいずれかを受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段により推奨カポタスト位置に基づく曲データの送信要求を受け付けた場合に、記憶部に記憶した推奨カポタスト位置に基づく曲データを外部へ送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るカポタスト位置決定方法は、複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を、制御部を有するカポタスト位置決定装置により決定するカポタスト位置決定方法において、複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを前記制御部により抽出する抽出ステップと、該ステップにより抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を前記制御部により計数する計数ステップと、前記抽出ステップにより抽出したコード及び前記計数ステップにより計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を前記制御部により決定する決定ステップと、コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定ステップにより決定したコードが所定の条件を満たす場合に、前記制御部によりコードにポイントを付与する付与ステップと、該付与ステップにより付与したコードのポイント及び前記決定ステップにより決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、前記制御部により各カポタスト位置の難易度を決定する決定ステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るプログラムは、複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を、制御部を有するコンピュータにより決定するプログラムにおいて、コンピュータに、複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを前記制御部により抽出する抽出ステップと、該ステップにより抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を前記制御部により計数する計数ステップと、前記抽出ステップにより抽出したコード及び前記計数ステップにより計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を前記制御部により決定する決定ステップと、コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定ステップにより決定したコードが所定の条件を満たす場合に、前記制御部によりコードにポイントを付与する付与ステップと、該付与ステップにより付与したコードのポイント及び前記決定ステップにより決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、前記制御部により各カポタスト位置の難易度を決定する決定ステップとを実行させることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、抽出手段は、複数種類のコードを含む曲データを記憶した記憶部から読み出した曲データ内に存在するコードを抽出する。決定手段は曲データ内における抽出した各コードの個数を計数する。そして決定手段は、抽出したコード及び各コードの個数に基づき、各カポ位置に対応するコード及び各コードの個数を決定する。付与手段は、コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、決定したコードが所定の条件を満たす場合に、コードにポイントを付与する。具体的には、コードファイルに記憶されたコード別の一の指が押さえるべき弦の数を参照し、決定したコードの一の指が押さえるべき弦の数が予め記憶した数以上の場合に、当該コードにポイントを付与する。
【0016】
難易度決定手段は、付与手段により付与したコードのポイント及び決定手段により決定した各カポ位置に対応する各コードの個数に基づき、各カポ位置の難易度を決定する。具体的には、付与したコードのポイントに、前記決定手段により決定した各カポ位置に対応する各コードの個数を乗じて合算することにより、各カポ位置の難易度を決定する。最後に、推奨カポ位置決定手段は、難易度決定手段により決定した難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する。
【0017】
本発明にあっては、受け付け手段は、外部から曲データの送信要求、または、カポ位置決定装置により決定された推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求のいずれかを受け付ける。ここで、送信手段は、推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求を受け付けた場合、記憶部に記憶した推奨カポ位置に基づく曲データを外部へ送信する。
【発明の効果】
【0018】
本発明にあっては、付与手段により付与したコードのポイント及び決定手段により決定した各カポ位置に対応する各コードの個数に基づき、各カポ位置の難易度を決定する。そして、難易度決定手段により決定した難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する。このように、曲データに基づき、客観的な難易度を算出できることから、初心者にとって最適なカポ位置を調性の有無にかかわらず提供することが可能となる。
【0019】
本発明にあっては、推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求を受け付けた場合、記憶部に記憶した推奨カポ位置に基づく曲データを外部へ送信する。このように構成したので、外部からの推奨カポに基づくリクエストに応じた曲データを提供でき、経験の浅いユーザをより効果的に指導する事が可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
実施の形態1
図1はカポ位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。カポ位置決定装置1は例えば、パーソナルコンピュータ、ギターのコード及び歌詞データをインターネットまたは携帯電話網を通じて提供するサーバコンピュータ、カラオケ店舗用のカラオケ装置、携帯電話機、ゲーム機またはPDA(Personal Digital Assistance)等である。以下ではカポ位置決定装置1をパーソナルコンピュータ1であるものとして説明する。
【0021】
パーソナルコンピュータ1はコード(和音)データを含む曲データに基づいて、複数のカポタスト位置から推奨すべきカポ位置を算出する。以下に詳細を説明する。パーソナルコンピュータ1は、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、入力部13、表示部14、通信部16及び記憶部15等を含む。CPU11は、バス17を介してサーバコンピュータ3のハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、記憶部15に格納された制御プログラム15Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。制御プログラムは、C言語等のプログラミング言語で記述されている。
【0022】
通信部16はLAN(Local Area Network)カード等であり、インターネット及び携帯電話網を含む通信網Nを介して接続された他の機器との間で、HTTP(HyperText Transfer Protocol)等により必要な情報を送受信する。入力部13は例えばキーボード及びマウス等であり、表示部14は例えば液晶ディスプレイ等である。記憶部15は例えばハードディスクまたは大容量メモリ等で構成され、内部には上述した制御プログラム15Pに加えて、曲データファイル151、集計ファイル152、コードファイル153、推奨カポ位置ファイル154等が記憶されている。CPU11は曲データファイル151等のフィールドのキーを関連付けたスキーマにおいてSQL(Structured Query Language)等を用いて対話することにより、必要な情報の記憶、検索等の処理を実行する。
【0023】
図2は曲データファイル151のレコードレイアウトを示す説明図である。曲データは少なくともギターを演奏する際に必要となるコードの情報が含まれている。曲データファイル151は曲名フィールド、及び、コードデータフィールド等を含む。なお、本実施の形態においては曲データファイル151内に曲名及びコードに関する情報が記憶されている例を説明するが、その他のデータ、例えば歌詞データ、表示位置データ、歌手名データ等の情報をあわせて曲毎に記憶しておいても良いことはもちろんである。曲名フィールドには、曲名が記憶されている。図2の例では曲名「X」等が記憶されている。コードデータフィールドには曲名に対応づけてコードフィールド、及び、表示時間フィールドが時系列に記憶されている。
【0024】
コードフィールドには例えば、C、C#、D、D#及びE等、曲を演奏する際に必要となるコードが記憶されている。また表示時間フィールドにはコードを案内画面に表示する際のタイミングを示す表示時間が記憶されている。この表示時間は曲の演奏開始を始点とした経過時間を示している。図2の例では曲名「X」のコード「C#」は、演奏開始後の32秒20msから35秒10msまでの間、演奏対象のコードとして画面に表示されることを示す。またコード「C#」の表示終了後の35分20msから36秒10msにおいては、コード「C#」の次に演奏すべきコード「A」が記憶されている。曲データファイル151に記憶された曲データは、通信網Nから通信部16を介してダウンロードされる。CPU11はダウンロードした曲データを曲データファイル151に記憶する。その他、USB(Universal Serial Bus)メモリ、またはCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬型記録媒体(図示せず)を記録媒体読み取り装置(図示せず)装着し、可搬型記録媒体に記憶された曲データをCPU11が曲データファイル151に記憶するようにしても良い。
【0025】
図3は集計ファイル152のレコードレイアウトを示す説明図である。集計ファイル152はカポ位置フィールド、コードフィールド、個数フィールド、ポイントフィールド及び難易度フィールドを含む。集計ファイル152は曲毎の推奨カポ位置を算出する際に用いられる各種データ格納用のファイルである。以下では、推奨カポ位置の算出手順に沿って集計ファイル152の内容を説明する。カポ位置フィールドにはカポを装着する位置のデータが記憶されている。ここで推奨されるカポ位置は、例えばカポ位置「0」〜カポ位置「11」であり、カポ位置「0」はカポを装着しない事を示し、カポ位置「1」はカポを1フレットに装着することを示す。なお、カポ位置「12」はカポを装着しないカポ位置「0」に相当する。本例では推奨すべきカポ位置としてカポの装着無しを含め1フレットから11フレットまで存在するものとして説明するがこれに限るものではない。例えば、推奨すべきカポ位置としてカポの装着無しを含め1フレットから6フレットまで程度の範囲内において処理しても良いことはもちろんである。
【0026】
CPU11は制御プログラム15Pを起動し、以下に述べる処理により集計ファイル152のコードフィールドに値を記憶していく。CPU11は曲データファイル151のコードフィールドを参照し、曲内に含まれるコードを、重複を避けた上で全て抽出する。換言すればCPU11は曲データに含まれるコードの種類を全て抽出する。CPU11は抽出したコードを集計ファイル152のカポ位置「0」に対応させてコードフィールドに記憶する。図3の例ではカポ位置「0」に対応づけてコード「C#」、「F#」、「G#」・・・と記憶されている。
【0027】
続いてCPU11は記憶部15に記憶された転調規則、及び、カポ位置「0」に対応するコードに基づき、各カポ位置のコードを集計ファイル152のコードフィールドに記憶する。図4は転調規則を示す説明図である。カポ位置「0」、すなわちカポ無しの状態から1フレットにカポを装着しカポ位置「1」とした場合、コードは半音下がり図4においては左方向に1移動することになる。例えばカポ位置「0」においてコードが「C#」の場合、カポ位置「1」となることで、コードは「C」になる。さらにカポ位置を「1」から「2」へ移行させた場合、さらに半音下がり、コードが「C」から「B」へ変更される。
【0028】
CPU11は集計ファイル152に記憶したカポ位置「0」に対応するコードの全てを読み出し、記憶部15に記憶した規則に従い、各カポ位置の変更後のコードを算出し、算出した変更後のコードを各カポ位置に対応づけてコードフィールド内に記憶する。これにより、対象となる曲データ内に存在するコードの種類が、カポ位置毎に把握することが可能となる。
【0029】
個数フィールドにはカポ位置及びコードに対応づけて、各コードが曲データ内に存在する個数を記憶している。CPU11は、カポ位置「0」におけるコードフィールド内のコードを基に、曲データファイル151のコードフィールドを検索し、各コードが曲データ内に存在する個数を計数する。CPU11は計数後の各コードの個数を、カポ位置「0」及びコードに対応づけて個数フィールドに記憶する。図3の例では、曲名X、及び、カポ位置「0」に関し、コード「C#」は20個、コード「F#」は10個、コード「G#」は5個・・・と記憶されている。
【0030】
ここで、同一曲における各コードの個数は、カポ位置を変更した場合でも同数となることから、CPU11は各カポ位置の各コードの個数を以下の処理により集計ファイル152に記憶する。CPU11は、カポ位置「0」の個数フィールドに記憶した各コードの個数データの順序を保持したまま、RAM12に記憶する。そして、CPU11は各カポ位置(カポ位置「1」、カポ位置「2」・・)の集計ファイル152の個数フィールドに、RAM12から読み出した順序が保持された個数データを、逐次記憶する。図3に示すとおり、カポ位置「1」の場合も同様にコード「C」が20個、コード「F」が10個、コード「G」が5個・・・と規則性が保持された上で記憶されている。集計ファイル152のその他の構成については後述する。
【0031】
図5はコードファイル153のレコードレイアウトを示す説明図である。コードファイル153はコード別に各指が押さえるべきフレット及び弦番号を記憶している。コードファイル153はコードフィールド、並びに、フレット及び弦フィールドを含む。コードフィールドには各コードが記憶されている。フレット及び弦フィールドには、各指が押さえるべきフレット番号、及び、各指が押さえるべき弦番号が記憶されている。図5の例では一例としてコード「A」及び「Bm」を示している。図6は表示部14に表示されるダイアグラムを示す説明図である。図6(a)は、コード「A」のダイアグラムを示し、図6(b)はコード「Bm」のダイアグラムを示す。
【0032】
図6における横線は上側から弦1、弦2、弦3・・・の如く弦番号を示す。一番左側の太縦線はナットを示し、その他の細縦線はフレットを示す。また、白丸印で囲まれる「薬」、「中」、及び「人」等は、親指、人差し指、中指、薬指、及び小指の5指の頭文字「親」、「人」、「中」、「薬」及び「小」を符号化したものである。図5のフレット及び弦フィールドには、各指が対応するフレットが記憶されている。例えばコード「A」では、人差し指、中指、薬指のフレットは2と記憶されている。さらに各指が押さえるべき弦番号が記憶されている。弦フィールドに、1弦と記憶されている場合、該当する指が1弦を押さえることを示す。また例えば1弦〜6弦と記憶されている場合、該当する指が1弦から6弦の全てを押さえることを示す。また弦番号が記憶されていない指は、当該指は弦を押さえる必要が無いことを示す。例えばコード「A」の場合、人差し指は2フレット4弦、中指は2フレット3弦、薬指は2フレット2弦を押さえる。なお、コードファイル153のデータの持たせ方はあくまで一例であり設計に応じて適宜変更しても良い。
【0033】
コードBmについても同様に、中指は3フレット2弦、薬指は4フレット4弦、小指は4フレット3弦である。ここでコードBmの場合、人差し指にセーハが必要となる。人差し指は1弦から6弦と記憶されている。つまり人差し指は2フレットにおいて、1弦から6弦までの全てを図6(b)の「人」で示す如く同時に押さえる必要がある。
【0034】
図7はポイント集計後の集計ファイル152のレコードレイアウトを示す説明図である。CPU11は集計ファイル152及びコードファイルを参照し、セーハの必要のあるコードを抽出し、当該抽出したコードにポイントを付与する。具体的にはCPU11は、記憶部15に予め設定した閾値を超える値がコードファイル153のフレット及び弦フィールドに記憶されている場合に、ポイントを記憶する。この閾値は記憶部15に、例えば人差し指が押さえるべき弦の数が4以上と記憶されている。すなわち、コードファイル153の人差し指の押さえるべき弦の番号が4つ以上記憶されている場合に、ポイントが記憶される。
【0035】
CPU11は、集計ファイル152のコードフィールドのコードに基づき、コードファイルを検索し、対応するコードの人差し指の押さえるべき数が閾値以上であるか否かを判断する。CPU11は閾値以上であると判断した場合、当該コードのポイントフィールドにポイント「1」を記憶する。CPU11は以上の処理を集計ファイル152内の全てのコードに対して実行する。図7の例では、コードC#及びF#等にはセーハが存在しポイント「1」が記憶されている。一方、コード「C」及びコード「G」はセーハが存在せずポイント「0」と記憶される。なお、本例では人差し指の押さえるべき弦の数が4以上の場合にポイントを記憶するようにしたが、あくまで一例であり指及び弦の数はこれに限定するものではない。
【0036】
CPU11は集計ファイル152の個数フィールドに記憶した個数に、ポイントフィールドに記憶したポイントを乗ずることにより難易度を算出する。CPU11はコード別に算出した難易度を集計ファイル152の難易度フィールドに記憶する。例えばコード「C#」は当該曲において「20」回存在し、ポイント「1」が付与されていることからその積により難易度20と算出される。一方、コード「C」の如くポイント「0」と記憶されているコードは難易度「0」と算出される。
【0037】
CPU11は集計ファイル152のカポ位置別に、各コードの難易度を合算する。そしてその合算した難易度が低い順にソートする。CPU11はその合算値が最も少ないカポ位置を推奨すべきカポ位置とする。図8は推奨カポ位置ファイル154のレコードレイアウトを示す説明図である。推奨カポ位置ファイル154は曲名フィールド及び推奨カポ位置フィールドを含んで構成される。曲名に対応づけて、ユーザに推奨すべきカポ位置が記憶されている。例えば曲名「X」では、合算値の最小のカポ位置「1」が推奨カポ位置としてCPU11により記憶されている。これによりユーザは1フレットにカポを装着することにより容易な演奏が可能となる。なお、推奨カポ位置「0」はカポを装着する必要が無いことを示す。
【0038】
以上のハードウェア構成において推奨カポ位置決定処理の手順を、フローチャートを用いて説明する。図9及び図10はコードの抽出処理及び計数処理の手順を示すフローチャートである。CPU11は例えば新曲等の曲データを通信部16から受信する。CPU11は受信した曲データを曲データファイル151に記憶する(ステップS91)。CPU11は曲データファイル151から対象となる曲データを読み出す(ステップS92)。CPU11は以下のソフトウェア処理を実行すべく、制御プログラム15Pを起動する(ステップS93)。
【0039】
CPU11は読み出した曲データ内のコードを、重複を避けた上で抽出する(ステップS94)。CPU11は集計ファイル152のカポを装着しない事を示すカポ位置「0」に対応づけて、抽出したコードをコードフィールドに記憶する(ステップS95)。CPU11は、抽出した各コードが読み出した曲データに存在する個数を計数する(ステップS96)。CPU11はカポ位置「0」に対応づけて各コードの個数を集計ファイル152の個数フィールドに記憶する(ステップS97)。
【0040】
CPU11は記憶部15に予め記憶した転調規則を読み出す(ステップS98)。CPU11は読み出した転調規則及び集計ファイル152内のカポ位置「0」のコードに基づき、他のカポ位置(例えばカポ位置「1」等)のコードを算出する(ステップS99)。なお、カポ位置の変化量に対するコードの変化を記憶したテーブル(図示せず)を参照して、転調後のコードを求めても良い。CPU11は算出した他のカポ位置のコードを集計ファイルに記憶する(ステップS101)。
【0041】
CPU11は全ての他のカポ位置に対しコードが、集計ファイル152に記憶されたか否かを判断する(ステップS102)。CPU11は全ての他のカポ位置に対しコードが記憶されていないと判断した場合(ステップS102でNO)、ステップS99へ移行し、他のカポ位置(例えば、カポ位置「2」)について同様の処理を行う。CPU11は全ての他のカポ位置に対しコードを記憶したと判断した場合(ステップS102でYES)、集計ファイル152から、カポ位置「0」のコードに対する個数を、その記憶順序を保持した上で読み出す(ステップS103)。
【0042】
CPU11は、カポ位置「0」のコードに対する個数を、順序を保持した上でRAM12に記憶する(ステップS104)。CPU11は、他のカポ位置の個数フィールドにコードに対応づけて、コードに対する記憶順序が保持されたカポ位置「0」のコードに対する個数を記憶する(ステップS105)。すなわちカポを装着しない際のコードに対する個数データを、各カポ位置のコードに対する個数データと一致させて記憶する。CPU11は、全ての他のカポ位置の個数フィールドに、コードに対する記憶順序が保持されたカポ位置「0」のコードに対する個数が記憶されたか否かを判断する(ステップS106)。CPU11は全ての他のカポ位置に対しコードに対する個数が記憶されていないと判断した場合(ステップS106でNO)、ステップS105へ移行し、同様の記憶処理を行う。一方、CPU11は全ての他のカポ位置に対し、コードに対する個数が記憶されたと判断した場合(ステップS106でYES)、処理を終了する。
【0043】
図11及び図12は推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。CPU11はカポ位置に初期値0を設定する(ステップS121)。CPU11はカポ位置のコードを読み出す(ステップS122)。なお、初期値0の場合、カポ無しのカポ位置「0」のコードが読み出される。CPU11はコードファイル153を参照し、読み出したコードが人差し指で4弦以上の操作が必要であるか否かを判断する(ステップS123)。CPU11は当該操作が必要であると判断した場合(ステップS123でYES)、難易度が高いコードであると判断し、ポイント「1」を当該コードに対応させて集計ファイル152に記憶する(ステップS124)。
【0044】
一方、CPU11は当該操作が必要でないと判断した場合(ステップS123でNO)、難易度が高いコードではないと判断し、ポイント「0」を当該コードに対応させて集計ファイル152に記憶する(ステップS125)。CPU11はカポ位置内の全てのコードについてこれらポイント付与に関する処理が終了したか否かを判断する(ステップS126)。CPU11は全てのコードについて処理が終了していないと判断した場合(ステップS126でNO)、他のコードについてステップS123の処理が実行される。一方、CPU11は全てのコードについて処理が終了したと判断した場合(ステップS126でYES)、集計ファイル152内の全てのカポ位置についてステップS123等の処理が終了したか否かを判断する(ステップS127)。
【0045】
CPU11は、全てのカポ位置についての処理が終了していないと判断した場合(ステップS127でNO)、カポ位置をインクリメントする(ステップS128)。その後処理は再びステップS122へ戻される。例えばカポ位置が「0」であった場合、続いてカポ位置「1」のコードについてポイント付与処理が実行される。一方CPU11は全てのカポ位置に対しポイント付与処理が終了したと判断した場合(ステップS127でYES)、集計ファイル152内の個数にポイントを乗じて、各カポ位置のコードに対する難易度を算出する(ステップS129)。
【0046】
CPU11はカポ位置毎に難易度を合算する(ステップS131)。具体的には各カポ位置におけるコードの難易度を合算する。そしてCPU11はカポ位置毎に合算値を集計ファイル152に記憶する(ステップS132)。CPU11は合算値が最小値を有するカポ位置を抽出する(ステップS133)。ステップS133により抽出されるカポ位置が推奨カポ位置となる。CPU11は推奨カポ位置、及び、曲データファイル内に記憶された対象となる曲名を対応づけて推奨カポ位置ファイル154に記憶する(ステップS134)。
【0047】
実施の形態2
実施の形態2は推奨カポ位置に基づく曲データを外部へ送信する形態に関する。図13は曲データ送信システムの概要を示す説明図である。曲データ送信システムは、曲データ送信装置、通信網N、及び、携帯端末機2、2、・・・を含む。曲データ送信装置1は例えばサーバコンピュータ、または、実施の形態1で述べた推奨カポ位置決定装置等であり、カポを装着しない際の曲データまたは推奨カポ位置に基づく曲データを携帯端末機2へ送信する。以下では、曲データ送信装置1をサーバコンピュータ3と読み替えて説明する。
【0048】
携帯端末機2は例えば、携帯電話機、PDA、表示部を備える可搬型オーディオプレーヤまたは可搬型ゲーム機等であり、一般のカラオケ店舗に設置されるモニタより小型の表示画面を備える可搬型の携帯端末機である。本実施の形態においては、携帯端末機2を携帯電話機2であるものとして説明する。携帯電話機2は受信した曲データに基づき音楽の再生及び演奏に必要とされるコードを適宜のタイミングで表示する。
【0049】
図13に示す携帯電話機2は、ブロック図で示す如く、制御部としてのCPU21、RAM22、入力部23、表示部24、通信部26、マイク28、スピーカ29、時計部210、及び、記憶部25等を含んで構成される。CPU21は、バス27を介して携帯電話機2のハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、記憶部25に格納された制御プログラム25Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。
【0050】
表示部24は例えば液晶ディスプレイ等であり、コード及び歌詞等の各種情報を表示する。入力部23はプッシュボタン等により構成される。なお、タッチパネルのように表示部24と入力部23とを一体的に構成するようにしても良い。スピーカ29は音声データ、通話データ、またはマイク28から入力された音声に係る音声信号を増幅して出力する。マイク28は外部から入力された音声信号を電気信号へ変換する。変換後の電気信号は図示しないA/D変換器によりデジタルデータへ変換されてCPU21へ出力される。通信部26は高周波送受信部及びアンテナ等を備え、音声データ、文字データ等を含む各種データの送受信を行う。時計部210は日時情報をCPU21へ出力する。
【0051】
記憶部25には制御プログラム25P、ブラウザ251、及び再生アプリケーション252が記憶されている。ブラウザ251はHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)により通信部26を介して送受信されるHTML(HyperText Markup Language)ファイルを解析して表示部24に表示する。再生アプリケーション252は、受信した曲データを再生するソフトウェアであり、通信部26を介してダウンロードされる。再生アプリケーション252は、ギターの演奏の際に必要とされるコードの表示、音楽の再生、及び歌詞の表示等を行う。
【0052】
図14はサーバコンピュータ3のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバコンピュータ3は、制御部としてのCPU31、RAM32、表示部34、入力部33、通信部36及び記憶部35等を含む。CPU31は、バス37を介してサーバコンピュータ3のハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、記憶部35に格納された制御プログラム35Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。制御プログラムは、C言語等のプログラミング言語で記述されている。実施の形態1で述べたパーソナルコンピュータ1はLANにより通信部36を介してサーバコンピュータ3に接続されている。パーソナルコンピュータ1は推奨カポ位置ファイル154に記憶した曲名に対する推奨カポ位置の情報をサーバコンピュータ3へ送信する。
【0053】
通信部36はファイアウォールとしての機能を果たすゲートウェイ等であり、携帯電話機2及びパーソナルコンピュータ1との間で必要な情報を送受信する。記憶部35は例えばハードディスクで構成され、内部には上述した制御プログラム35P、曲データファイル351、認証ファイル352、HTMLファイル353及び推奨カポ位置ファイル354等が記憶されている。CPU31は各種ファイルのフィールドのキーを関連付けたスキーマにおいてSQL等を用いて対話することにより、必要な情報の記憶、検索等の処理を実行する。
【0054】
推奨カポ位置ファイル354はパーソナルコンピュータ1の推奨カポ位置ファイル154と同様に曲名に対する推奨カポ位置を記憶している。なお、上述したように、サーバコンピュータ3自身が、実施の形態1で述べた方法により、推奨カポ位置を算出するようにしても良い。また、本実施の形態においてはパーソナルコンピュータ1から通信部36を介して、曲名に対する推奨カポ位置の情報を受信する例を説明するが、図示しないUSBメモリ等の可搬型記録媒体により曲名に対する推奨カポ位置の情報を推奨カポ位置ファイル354に記憶するほか、オペレータが入力部33から直接曲名に対する推奨カポ位置の情報を入力するようにしても良い。
【0055】
認証ファイル352は曲データ送信システムを利用するユーザのID及びパスワードを記憶している。なお、IDは携帯電話機2固有に付与されるMAC(Media Access Control)アドレス、電話番号、メールアドレス等である。HTMLファイル353は曲データ送信システムにおいて携帯電話機2のブラウザ251に表示される各種案内画面に関する情報が記憶されている。
【0056】
図15は曲データファイル351のレコードレイアウトを示す説明図である。曲データファイルは曲名毎にコードデータ、歌詞データ及び音楽データ等を記憶している。図の例では曲名「X」、「Y」、「Z」・・の内、曲名「X」のコードデータ等を例として記載している。曲データファイル351はカポ位置フィールド、コードデータフィールド、歌詞データフィールド及び音楽データフィールド等を含む。カポ位置フィールドには、カポ位置「0」つまりカポを装着しない情報、及び、推奨カポ位置の情報が記憶されている。CPU11は推奨カポ位置ファイル354を参照し、曲名に対する推奨カポ位置を曲データファイル351のカポ位置フィールドに記憶する。本例では推奨カポ位置は「2」と記憶されている。
【0057】
コードデータフィールドは、さらにコードフィールド、表示時間フィールド、及び表示位置フィールドが記憶されている。コードフィールドにはC#等、曲を演奏する際に必要となるコードが時系列で記憶されている。また表示時間フィールドにはコードを、携帯電話機2の表示部24に表示する際のタイミングを示す表示時間が記憶されている。この表示時間は曲の演奏開始を始点とした経過時間を示している。表示位置フィールドにはコードの記号を携帯電話機2の表示部24に表示する際の座標値が記憶されている。これは表示部24の左上座標を原点座標(x,y)=(0,0)とした場合、矩形状のコードの記号画像の左上の画素の座標値を(x,y)=(x1,y1)等と定義している。
【0058】
歌詞データフィールドはカラオケと同じく、音楽データの演奏にあわせて表示される歌詞等のデータを記憶しており、歌詞フィールド、表示時間フィールド及び表示位置フィールドを含む。歌詞フィールドには曲名「X」の歌詞がテキストデータ等で記憶されている。表示時間フィールドには、音楽データの演奏開始を始点とする歌詞の表示タイミングを記憶している。また表示位置フィールドには歌詞を携帯電話機2の表示部24に表示する際の座標位置が記憶されている。これは表示部24の左上座標を原点座標(x,y)=(0,0)とした場合、一又は複数の文字で構成される矩形状の歌詞のブロックの左上の画素の座標値を(x,y)=(x2,y2)等と定義している。
【0059】
音楽データフィールドにはmmf、mld、MP3(MPEG 1 Audio Layer 3)、またはwav(WAVE)等のフォーマットによる音楽ファイルが記憶されている。CPU31はカポ位置「0」のコードを、推奨カポ位置及び記憶部35に予め記憶した転調規則を参照し、変更する処理を行う。図15の例では推奨カポ位置は「2」であることから、カポ位置「0」のコード「C#」、「F#」、及び「G#」は、それぞれコード「B」、「E」及び「F#」へ変更される。カポ位置「0」と推奨カポ位置との情報の相違はこの変更後のコードであり、他のコードデータの表示時間、歌詞データ等はカポ位置「0」と同様である。CPU31は曲データファイルを参照し、カポ位置「0」の要求を受け付けた場合、カポ位置「0」に基づく曲データを読み出し、推奨カポ位置の要求を受け付けた場合、推奨カポ位置に基づく曲データを読み出す。なお、本例では説明を容易にするためにコードデータ、歌詞データ及び音楽データ等を一体的に記憶する例を説明しているが、データの持ち方はこれに限るものではない。
【0060】
図16は曲選択のイメージを示す説明図である。携帯電話機2の表示部24には図16に示す曲選択画面が表示される。CPU31はHTMLファイル353から曲選択用の基本となるHTMLファイルを読み出し、また、選択予定の曲名に対する推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル354から読み出す。そしてCPU31は読み出した推奨カポ位置を基本となるHTMLファイルに追記した上で携帯電話機2へ送信する。携帯電話機2の表示部24には、推奨カポ位置の他、カポ無しで曲名「X」を演奏するための曲データを受信する際に操作するハイパーリンク241、及び、推奨カポ位置にて曲名「X」を演奏するための曲データを受信する際に操作するハイパーリンク242が表示される。
【0061】
携帯電話機2の入力部23を介して、ハイパーリンク241または242の操作入力を受け付けた場合、CPU21はカポ無しの曲データの送信要求、または、推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に行う。サーバコンピュータ3のCPU31は送信要求を受け付け、カポ無しの曲データの送信要求を受け付けた場合、曲データファイル351を参照し、曲名「X」、カポ位置「0」に対応する曲データを読み出し携帯電話機2へ送信する。一方、推奨カポ位置の曲データの送信要求を受け付けた場合、曲データファイル351を参照し、曲名「X」、カポ位置「2」に対応する曲データを読み出し携帯電話機2へ送信する。
【0062】
図17はコードの表示イメージを示す説明図である。携帯電話機2のCPU21は曲データの受信に伴い再生アプリケーション252を起動し、音楽の再生、コードの表示、歌詞の表示及び各種描画処理を行う。CPU21は音楽データの再生を行う。そして、CPU21は受信したコードデータ、歌詞データ及び時計部210から出力される日時情報を元に、演奏開始から適宜のタイミングでコード及び歌詞を表示部24に表示する。図の例では、現在のコード「C#」を示す記号及び次のコード「A」を示す記号、並びに、歌詞がコードと共に表示される。この表示タイミングはコードデータの表示時間、及び、歌詞データの表示時間を参照して行われる。またコードの記号及び歌詞はコードデータの表示位置及び歌詞データの表示位置を参照して行われる。
【0063】
ダイアグラムはコードに対応させて表示すべき指の種類及び位置(フレット及び弦)が再生アプリケーション252に記述されており、CPU21はこの記述に従って指の種類を示す画像データを所定の位置に描画する。図の例では現在のコードである「C#」のダイアグラムが表示されている。なお、本実施の形態においては、曲データとしてカポ位置に対するコードデータ(コード、表示時間、表示位置)を少なくとも含み、これに音楽データ及び歌詞データが付加されて送信される。
【0064】
図18乃至図20は曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。サーバコンピュータ3のCPU31は、新曲が配布される度に、コード、表示時間及び表示位置を含むコードデータ、歌詞、表示時間及び表示位置を含む歌詞データ、並びに、音楽データを含む曲データを、カポを使用しないことを示すカポ位置「0」及び曲名に対応づけて、図15の如く曲データファイル351に記憶する(ステップS181)。CPU31は実施の形態1で述べた方法により求めた曲名に対する推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル354に記憶する(ステップS182)。CPU31は曲名に対する推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル354から読み出す(ステップS183)。
【0065】
CPU31は記憶部35に記憶した転調規則及び読み出した推奨カポ位置に基づき、ステップS181で記憶したカポ位置「0」のコードを変更する(ステップS184)。CPU31は変更後のコードを、ステップS183で読み出した推奨カポ位置の情報と対応づけて曲データファイル351に記憶する(ステップS185)。CPU31は、曲データファイルのコードデータの表示時間及び表示位置、歌詞データ並びに曲データを、推奨カポ位置及び変更後のコードに対応づけて記憶する。これにより、カポ位置「0」及び推奨カポ位置に基づく曲データが完成する。なお、推奨カポ位置ファイル354に記憶された推奨カポ位置が「0」の場合、すなわちカポを装着しない場合が最も演奏が簡単であると判断される場合、ステップS184及びS185の処理はスキップされる。以下では、推奨カポ位置が「0」以外の例を説明する。
【0066】
ユーザが携帯電話機2を用いて曲データ送信システムを利用すべく、サーバコンピュータ3へアクセスした場合、以下の処理が行われる。携帯電話機2のCPU21は入力部23から入力されたID及びパスワードをサーバコンピュータ3へ送信し(ステップS186)、ログインを行う。サーバコンピュータ3はID及びパスワードを受信し、記憶部35の認証ファイル352に予め記憶されたID及びパスワードに一致するか否かを判断する(ステップS187)。CPU31はID及びパスワードが一致しないと判断した場合(ステップS187でNO)、不正なアクセスであるとして処理を終了する。
【0067】
一方、CPU31はID及びパスワードが一致すると判断した場合(ステップS187でYES)、HTMLファイル353から曲名選択画面を読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS188)。携帯電話機2のCPU21は、表示部24に曲名選択画面を表示する(ステップS189)。CPU21はユーザが入力部21から入力した曲名を受け付け、受け付けた曲名をサーバコンピュータ3へ送信する(ステップS191)。
【0068】
サーバコンピュータ3のCPU31は送信された曲名を受信する(ステップS192)。CPU31は、推奨カポ位置ファイル354から、曲名に対応する推奨カポ位置を読み出す(ステップS193)。CPU31はHTMLファイルに記憶した基本HTMLファイルを読み出す(ステップS194)。CPU31は基本HTMLファイルに、ステップS193で読み出した推奨カポ位置を記述し、さらに、カポ無しの曲データの送信要求(ハイパーリンク241)、または、推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求(ハイパーリンク242)を行うための画面を生成する(ステップS195)。
【0069】
CPU31はこの生成した送信要求画面を携帯電話機2へ送信する(ステップS196)。携帯電話機2のCPU21は送信要求画面を受信し、また表示部24に図16の如く送信要求画面を表示する(ステップS197)。CPU21は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を入力部23から受け付けたか否かを判断する(ステップS198)。具体的には、図16に示すハイパーリンク242が操作されたか否かを判断する。CPU21は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS198でYES)、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に対し送信する(ステップS199)。サーバコンピュータ3のCPU31は通信部36を介して、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付ける。
【0070】
一方、CPU21は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS198でNO)、ハイパーリンク241がクリックされたと判断し、カポ無しの曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に対し送信する(ステップS201)。サーバコンピュータ3のCPU31は通信部36を介して、カポ無しの曲データの送信要求を受け付ける。
【0071】
CPU31は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS202)。CPU31は推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS202でYES)、推奨カポ位置に基づく曲データを曲データファイル351から読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS203)。一方、CPU31は推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS202でNO)、カポ位置「0」の曲データを曲データファイル351から読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS204)。
【0072】
携帯電話機2のCPU21は、サーバコンピュータ3から送信された曲データを受信する(ステップS205)。CPU21は再生アプリケーション252を起動する(ステップS206)。CPU21は音楽データを再生し(ステップS207)、マイク28から音楽を出力する。CPU21は音楽データの再生をトリガに時計部210から出力される日時情報を用いて、音楽データと、コードデータ及び歌詞データとの表示タイミングの同期を行う。CPU21は、音楽データの再生と同期して、コード及び歌詞の表示時間及び表示位置を参照し、コード及び歌詞を表示部24へ表示する(ステップS208)。この場合、ステップS203に基づく曲データが送信された場合、推奨カポ位置に基づく演奏が可能となり、一方、ステップS204に基づく曲データが送信された場合、カポ無しの演奏が可能となる。
【0073】
本実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0074】
実施の形態3
実施の形態3は実施の形態1で述べたセーハのための一の指とは異なる他の指を用いる際の推奨カポ位置算出処理に関する。セーハに加えて特定の指を用いるコードが苦手な演奏者が存在する。なお、本実施の形態においては他の指を小指であるものとして説明するが、小指に限るものではない。
【0075】
図21は実施の形態3に係るカポ位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。実施の形態1の構成に加えて記憶部15に補助推奨カポ位置ファイル155が記憶されている。推奨カポ位置ファイル154は人差し指によるセーハがより少ないカポ位置を曲別に記憶しているが、補助推奨カポ位置ファイル155は、人差し指によるセーハがより少なく、かつ、小指で弦を押さえる機会がより少ないカポ位置を曲別に記憶している。
【0076】
図22は実施の形態3に係る集計ファイル152のレコードレイアウトを示す説明図である。実施の形態1の構成に加えて補助ポイントフィールドが設けられている。補助ポイントフィールドには、各カポ位置のコードに対応づけて付与される補助ポイントが記憶されている。CPU11はコードファイル153のコードに対応する弦フィールド及び指フィールドを参照し、演奏の際に小指が押さえるべき弦が存在するか否かを判断する。具体的にはCPU11は、コードファイル153の小指に対応する弦フィールドに、1弦〜6弦のいずれかの弦番号が設定されているか否かを判断する。図5の例では、コードBmにおいて演奏の際、弦を小指で押さえる必要がある。
【0077】
CPU11は、小指が押さえるべき弦が存在すると判断した場合、実施の形態1で付与したポイント「1」よりも低い補助ポイント「0.5」を、コードに対応づけて集計ファイル152の補助ポイントフィールドに記憶する。なお、本実施の形態においては補助ポイントを0.5としたがこの数値に限るものではない。図22の例では、コード「C#」には、補助ポイント「0.5」が付与され、コード「C」には補助ポイントが付与されない。
【0078】
CPU11はポイント及び補助ポイントを加算し、加算値と個数フィールドの個数を乗ずることにより難易度を算出する。CPU11は算出した難易度をコードに対応づけて集計ファイル152に記憶する。CPU11は各コードの難易度を合算する。同様にその他のカポ位置の難易度の合算値を算出する。最後にCPU11は、合算値を小さい順にソートし最小の合算値を有するカポ位置を補助推奨カポ位置とする。
【0079】
図23は補助推奨カポ位置ファイル155のレコードレイアウトを示す説明図である。補助推奨カポ位置ファイル155は曲名フィールド及び推奨カポ位置フィールドを含んで構成される。曲名に対応づけて、ユーザに補助的に推奨すべきカポ位置が記憶されている。例えば曲名「X」では、合算値の最小のカポ位置「2」が推奨カポ位置としてCPU11により記憶されている。これにより、ユーザは2フレットにカポを装着することにより人差し指によるセーハが少なく、また苦手な小指の使用機会が少ない演奏が可能となる。
【0080】
以上のハードウェア構成において補助推奨カポ位置決定処理の手順を、フローチャートを用いて説明する。図24及び図25は補助推奨カポ位置を決定する際の手順を示すフローチャートである。CPU11は実施の形態1において集計ファイル152における個数及びポイントを算出した後以下の処理を行う。CPU11はカポ位置に初期値である「0」を代入する(ステップS241)。CPU11はコードファイルを参照し対象となるコードの小指が押さえるべき弦が記憶されているか否かを判断する(ステップS242)。CPU11は小指が押さえるべき弦が記憶されていると判断した場合(ステップS242でYES)、補助ポイント「0.5」を付与すべく集計ファイル152の補助ポイントフィールドに0.5を記憶する(ステップS244)。
【0081】
一方、CPU11は小指が押さえるべき弦が記憶されていないと判断した場合(ステップS242でNO)、集計ファイル152の補助ポイントフィールドに0を記憶する(ステップS243)。ステップS244及びS243の処理の後、CPU11は実施の形態1で求めたポイントに補助ポイントを加算する(ステップS245)。CPU11は対象となるコードの個数にステップS245で算出した加算値を乗算する(ステップS246)。CPU11は対象となるコードの難易度として乗算値を難易度フィールドに記憶する(ステップS247)。
【0082】
CPU11は同一カポ位置内の全てのコードについて難易度を算出したか否かを判断する(ステップS248)。CPU11は全てのコードについて難易度を算出していないと判断した場合(ステップS248でNO)、他のコードについても難易度を算出すべく、コードを変更し(ステップS249)、処理を再びS242へ戻す。CPU11は全てのコードについて難易度の算出が終了したと判断した場合(ステップS248でYES)、ステップS247で算出した各コードの難易度に基づき、全てのコードの難易度を合算する(ステップS251)。
【0083】
CPU11はカポ位置に対応づけて合算値を記憶部15に記憶する(ステップS252)。CPU11は全てのカポ位置について合算値を算出する処理を終了したか否かを判断する(ステップS253)。CPU11は終了していないと判断した場合(ステップS253でNO)、カポ位置をインクリメントし(ステップS254)、処理をステップS242に戻す。一方、CPU11は全てのカポ位置に対し、合算値を算出する処理を終了したと判断した場合(ステップS253でYES)、ステップS252で記憶したカポ位置に対する合算値を参照し、合算値の最小値を抽出する(ステップS255)。CPU11は抽出した最小値のカポ位置を、曲名に対応づけて補助推奨カポ位置として補助推奨カポ位置ファイル155に記憶する(ステップS256)。これにより、実施の形態1で求めた推奨カポ位置に加えて、特定の指の操作をも考慮した補助推奨カポ位置をも求めることが可能となる
【0084】
図26は実施の形態3に係るサーバコンピュータ3のハードウェア構成を示すブロック図である。実施の形態1に加えて記憶部35に補助推奨カポ位置ファイル355が記憶される。CPU31は本実施の形態にて求めた補助推奨カポ位置を実施の形態1の推奨カポ位置と同じく、補助推奨カポ位置ファイル355に記憶する。CPU31は、推奨カポ位置に加えて、補助推奨カポ位置をもユーザに提供する。
【0085】
図27は曲データの送信要求画面例を示す説明図である。携帯電話機2の表示部24にはさらにハイパーリンク243が表示される。このハイパーリンク243は補助推奨カポ位置による曲データの送信要求を行う際に、入力部23を操作する。図27の例では、小指の操作が苦手な初心者のために、補助推奨カポ位置「1」の情報を提供し、また、補助推奨カポ位置に基づく曲データをも提供する。
【0086】
図28乃至図32は曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。サーバコンピュータ3のCPU31は、新曲が配布される度に、コード、表示時間及び表示位置を含むコードデータ、歌詞、表示時間及び表示位置を含む歌詞データ、並びに、音楽データを含む曲データを、カポを使用しないことを示すカポ位置「0」及び曲名に対応づけて、図15の如く曲データファイル351に記憶する(ステップS281)。CPU31は実施の形態1で述べた方法により求めた曲名に対する推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル354に記憶する(ステップS282)。CPU31は曲名に対する推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル354から読み出す(ステップS283)。
【0087】
CPU31は記憶部35に記憶した転調規則及び読み出した推奨カポ位置に基づき、ステップS281で記憶したカポ位置「0」のコードを変更する(ステップS284)。CPU31は変更後のコードを、ステップS283で読み出した推奨カポ位置の情報と対応づけて曲データファイル351に記憶する(ステップS285)。CPU31は、曲データファイル351のコードデータの表示時間及び表示位置、歌詞データ並びに曲データを、推奨カポ位置及び変更後のコードに対応づけて記憶する。これにより、カポ位置「0」及び推奨カポ位置に基づく曲データが完成する。続いて、CPU31は本実施の形態で述べた方法により求めた曲名に対する補助推奨カポ位置を補助推奨カポ位置ファイル355に記憶する(ステップS286)。CPU31は曲名に対する補助推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル355から読み出す(ステップS287)。
【0088】
CPU31は記憶部35に記憶した転調規則及び読み出した補助推奨カポ位置に基づき、ステップS281で記憶したカポ位置「0」のコードを変更する(ステップS288)。CPU31は変更後のコードを、ステップS287で読み出した補助推奨カポ位置の情報と対応づけて曲データファイル351に記憶する(ステップS289)。CPU31は、曲データファイル351のコードデータの表示時間及び表示位置、歌詞データ並びに曲データを、補助推奨カポ位置及び変更後のコードに対応づけて記憶する。これにより、補助推奨カポ位置に基づく曲データが完成する
【0089】
携帯電話機2のCPU21は入力部23から入力されたID及びパスワードをサーバコンピュータ3へ送信し(ステップS291)、ログインを行う。サーバコンピュータ3はID及びパスワードを受信し、記憶部35の認証ファイル352に予め記憶されたID及びパスワードに一致するか否かを判断する(ステップS292)。CPU31はID及びパスワードが一致しないと判断した場合(ステップS292でNO)、不正なアクセスであるとして処理を終了する。
【0090】
一方、CPU31はID及びパスワードが一致すると判断した場合(ステップS292でYES)、HTMLファイル353から曲名選択画面を読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS293)。携帯電話機2のCPU21は、表示部24に曲名選択画面を表示する(ステップS294)。CPU21はユーザが入力部21から入力した曲名を受け付け、受け付けた曲名をサーバコンピュータ3へ送信する(ステップS295)。
【0091】
サーバコンピュータ3のCPU31は送信された曲名を受信する(ステップS296)。CPU31は、推奨カポ位置ファイル354から、曲名に対応する推奨カポ位置を読み出す(ステップS297)。同様に、CPU31は、補助推奨カポ位置ファイル355から、曲名に対応する補助推奨カポ位置を読み出す(ステップS298)。CPU31はHTMLファイルに記憶した基本HTMLファイルを読み出す(ステップS299)。CPU31は基本HTMLファイルに、ステップS293で読み出した推奨カポ位置及びステップS287で読み出した補助推奨カポ位置を記述し、さらに、カポ無しの曲データの送信要求(ハイパーリンク241)、推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求(ハイパーリンク242)、または補助推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求(ハイパーリンク243)を行うための画面を生成する(ステップS301)。
【0092】
CPU31はこの生成した送信要求画面を携帯電話機2へ送信する(ステップS302)。携帯電話機2のCPU21は送信要求画面を受信し、また表示部24に図27の如く送信要求画面を表示する(ステップS303)。CPU21は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を入力部23から受け付けたか否かを判断する(ステップS304)。具体的には、図27に示すハイパーリンク242が操作されたか否かを判断する。CPU21は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS304でYES)、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に対し送信する(ステップS305)。サーバコンピュータ3のCPU31は通信部36を介して、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付ける。
【0093】
一方、CPU21は推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS304でNO)、補助推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求を入力部23から受け付けたか否かを判断する(ステップS306)。具体的には、図27に示すハイパーリンク243が操作されたか否かを判断する。CPU21は、補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS306でYES)、補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に対し送信する(ステップS307)。サーバコンピュータ3のCPU31は通信部36を介して、補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付ける。
【0094】
一方、CPU21は、補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS306でNO)、ハイパーリンク241がクリックされたと判断し、カポ無しの曲データの送信要求をサーバコンピュータ3に対し送信する(ステップS308)。サーバコンピュータ3のCPU31は通信部36を介して、カポ無しの曲データの送信要求を受け付ける。
【0095】
CPU31は、推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS309)。CPU31は推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS309でYES)、推奨カポ位置に基づく曲データを曲データファイル351から読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS311)。CPU31は推奨カポ位置に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS309でNO)、補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS312)。CPU31は補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けたと判断した場合(ステップS312でYES)、補助推奨カポ位置に基づく曲データを曲データファイル351から読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS313)。
【0096】
一方、CPU31は補助推奨カポ位置の情報に基づく曲データの送信要求を受け付けていないと判断した場合(ステップS312でNO)、カポ位置「0」の曲データを曲データファイル351から読み出し、携帯電話機2へ送信する(ステップS314)。携帯電話機2のCPU21は、サーバコンピュータ3から送信された曲データを受信する(ステップS315)。CPU21は再生アプリケーション252を起動する(ステップS316)。CPU21は音楽データを再生し(ステップS317)、マイク28から音楽を出力する。CPU21は音楽データの再生をトリガに時計部210から出力される日時情報を用いて、音楽データと、コードデータ及び歌詞データとの表示タイミングの同期を行う。CPU21は、音楽データの再生と同期して、コード及び歌詞の表示時間及び表示位置を参照し、コード及び歌詞を表示部24へ表示する(ステップS318)。この場合、ステップS311に基づく曲データが送信された場合、推奨カポ位置に基づく演奏が可能となる。また、ステップS313に基づく曲データが送信された場合、補助推奨カポ位置に基づく演奏が可能となり、一方、ステップS314に基づく曲データが送信された場合、カポ無しの演奏が可能となる。
【0097】
本実施の形態3は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1及び2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0098】
実施の形態4
図33は実施の形態4に係るパーソナルコンピュータ1の構成を示すブロック図である。実施の形態4に係るパーソナルコンピュータ1を動作させるためのコンピュータプログラムは、本実施の形態4のように、CD−ROM、MO、またはDVD−ROM等の可搬型記録媒体1Aで提供することも可能である。さらに、コンピュータプログラムを、通信網Nを介して図示しないサーバコンピュータからダウンロードすることも可能である。以下に、その内容を説明する。
【0099】
図33に示すパーソナルコンピュータ1の図示しないリーダ/ライタに、コードを抽出させ、個数を計数させる等の処理を行うコンピュータプログラムが記録された可搬型記録媒体1A(CD−ROM、MO又はDVD−ROM等)を、挿入して記憶部15の制御プログラム15P内にこのプログラムをインストールする。または、かかるプログラムを、通信部16を介して外部の図示しないサーバコンピュータからダウンロードし、記憶部15にインストールするようにしても良い。かかるプログラムはRAM12にロードして実行される。これにより、上述のようなパーソナルコンピュータ1として機能する。
【0100】
本実施の形態4は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至3と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0101】
実施の形態5
実施の形態5はコード総数を考慮して推奨カポ位置を決定する方法に関する。図34は実施の形態5に係る集計ファイル152のレコードレイアウトを示す説明図である。実施の形態1の構成に加え補助難易度フィールドが用意されている。補助難易度フィールドにはカポ位置毎に推奨カポ位置を判断する際に必要とされる補助難易度が記憶されている。補助難易度の算出手順を以下に説明する。
【0102】
まずCPU11は曲データ内に存在するコードの総数を計数する。当該処理は集計ファイル152内の任意のカポ位置の個数フィールドに記憶された各コードの個数を合計することによっても算出することができる。CPU11は各カポ位置の難易度の合計値を計数した総数で除し、100を乗ずることで補助難易度を得る。CPU11はこの補助難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する。図34の例ではカポ位置「1」の難易度の合計値がコード総数(例えば400)で除され、100がさらに乗じられ、補助難易度25.00が得られている。
【0103】
これにより、コードの多少に関わらず、一コードあたりの補助難易度に基づく推奨カポ位置を客観的に得ることが可能となる。図35は補助難易度に基づく推奨カポ位置決定の手順を示すフローチャートである。CPU11はカポ位置に初期値0を設定する(ステップS351)。CPU11は、コードが時系列に記憶された曲データファイル151を参照し、対象となる曲データ内に存在するコード総数を計数する(ステップS352)。なお当該処理はコードの重複をも含め記憶されている全てのコード総数を計数する。
【0104】
CPU11は集計ファイル152を参照し難易度の合計値を算出する(ステップS353)。CPU11は合計値を総数で除し、これに100を乗じて補助難易度を算出する(ステップS354)。CPU11は算出した補助難易度をカポ位置に対応づけて集計ファイル152の補助難易度フィールドに記憶する(ステップS355)。CPU11は全てのカポ位置に対して上述した処理を終了したか否かを判断する(ステップS356)。CPU11は全てのカポ位置に対し処理を終了していないと判断した場合(ステップS356でNO)、カポ位置をインクリメントし(ステップS357)、処理を再びステップS353に戻し、各カポ位置の補助難易度を算出する。
【0105】
CPU11は全てのカポ位置について処理を終了したと判断した場合(ステップS356でYES)、補助難易度が最小のカポ位置を抽出し、当該カポ位置を推奨カポ位置として決定する(ステップS358)。CPU11は決定した推奨カポ位置を推奨カポ位置ファイル154に曲データに対応づけて記憶する(ステップS359)。
【0106】
本実施の形態5は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至4と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0107】
実施の形態6
実施の形態6は補助難易度の大きさにより推奨カポ位置を補正する形態に関する。CPU11は最小の補助難易度を有する場合であっても、その補助難易度があまりに高い場合は、敢えて当該補助難易度に対応するカポ位置を推奨する意義は少ない。この場合は、カポを装着しない事を示すカポ位置「0」を推奨カポ位置として決定する。図36は実施の形態6に係る推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0108】
CPU11は実施の形態5で算出した補助難易度が最小のカポ位置を、集計ファイル152を参照して読み出す(ステップS361)。CPU11は記憶部15に予め記憶した所定値を読み出す(ステップS362)。この所定値は入力部13から適宜変更が可能であり、例えば35が記憶される。CPU11はステップS361で読み出した最小の補助難易度が所定値以下であるか否かを判断する(ステップS363)。
【0109】
CPU11は所定値以下であると判断した場合(ステップS363でYES)、実施の形態5で述べたとおり、当該補助難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する(ステップS364)。一方、CPU11は所定値以下でないと判断した場合(ステップS363でNO)、敢えてカポタストを装着してまで演奏する意義は少ないことから、カポ無しを示すカポ位置「0」のカポ位置を推奨カポ位置として決定する(ステップS365)。CPU11はステップS364またはS365で決定した推奨カポ位置を曲データに対応づけて推奨カポ位置ファイル154に記憶する(ステップS366)。これにより補助難易度が最小であっても演奏に高度な技術が必要とされる場合は、カポを装着しない事を提案することで、より初心者に適切なアドバイスを提供することが可能となる。
【0110】
本実施の形態6は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至5と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0111】
実施の形態7
実施の形態7は基準となる所定のカポタスト位置に係る補助難易度と最小の補助難易度との差が所定値以上の場合に最小の補助難易度を有するカポ位置を推奨カポ位置として決定する形態に関する。つまり、補助難易度が最小であっても、基準となる所定のカポタスト位置に係る補助難易度と比較した場合に、大差ない場合は、敢えてカポを推奨する意義は少ない。以下では基準となる所定のカポタスト位置が、カポを装着しないカポ位置「0」であるものとして説明する。図37は実施の形態7に係る推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0112】
CPU11は実施の形態5の処理により得られた補助難易度が最小のカポ位置を読み出す(ステップS371)。CPU11はステップS371で読み出したカポ位置が、所定のカポ位置であるカポ無しを示すカポ位置「0」と相違するか否かを判断する(ステップS372)。CPU11は相違しないと判断した場合(ステップS372でNO)、実施の形態5と同じくカポ位置「0」を推奨カポ位置として決定し、当該推奨カポ位置「0」を推奨カポ位置ファイル154に曲データに対応づけて記憶する。この場合は、カポを装着しない場合が最良となり、一連の処理を終了する。
【0113】
一方、CPU11は相違すると判断した場合(ステップS372でYES)、予め記憶した所定値(例えば10)を記憶部15から読み出す(ステップS373)。CPU11は、集計ファイル152を参照し、ステップS371で読み出した最小の補助難易度と、カポ位置「0」の補助難易度との差を算出する(ステップS374)。CPU11は算出した差がステップS373で読み出した所定値以上であるか否かを判断する(ステップS375)。
【0114】
CPU11は差が所定値以上であると判断した場合(ステップS375でYES)、カポを推奨カポ位置に装着して演奏する意義が十分にあると判断し、補助難易度が最小のカポ位置を推奨カポ位置として決定する(ステップS376)。一方、CPU11は差が所定値以下でないと判断した場合(ステップS375でNO)、カポを敢えて装着する意義は低いと判断し、カポ無しを示すカポ位置「0」のカポ位置を推奨カポ位置として決定する(ステップS377)。CPU11はステップS376またはS377で決定した推奨カポ位置を曲データに対応づけて推奨カポ位置ファイル154に記憶する(ステップS378)。これにより、カポを装着しない場合と比較して、より効果的に演奏負担を軽減することが可能なカポ位置をユーザに提供することが可能となる。また、カポを装着しない方が良いこともユーザに客観的に示すことが可能となり、より初心者に適切なアドバイスを提供することが可能となる。
【0115】
本実施の形態7は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至6と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0116】
以上の実施の形態1乃至7を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
前記コードファイルに記憶されたコード別の前記一の指とは異なる他の指が押さえるべき弦を参照し、前記決定手段により決定したコードの前記他の指が押さえるべき弦が存在する場合に、該コードに前記ポイントよりも低い補助ポイントを付与する補助ポイント付与手段を備え、
前記難易度決定手段は、
前記付与手段により付与したコードのポイントに前記補助ポイント付与手段により付与したコードの補助ポイントを加算した値に、前記決定手段により決定した各カポタスポ位置に対応する各コードの個数を乗じて合算することにより、各カポタスポ位置の難易度を決定するよう構成してある
ことを特徴とするカポタスト位置決定装置。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】カポ位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】曲データファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図3】集計ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図4】転調規則を示す説明図である。
【図5】コードファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図6】表示部に表示されるダイアグラムを示す説明図である。
【図7】ポイント集計後の集計ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図8】推奨カポ位置ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図9】コードの抽出処理及び計数処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】コードの抽出処理及び計数処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】曲データ送信システムの概要を示す説明図である。
【図14】サーバコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図15】曲データファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図16】曲選択のイメージを示す説明図である。
【図17】コードの表示イメージを示す説明図である。
【図18】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態3に係るカポ位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図22】実施の形態3に係る集計ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図23】補助推奨カポ位置ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図24】補助推奨カポ位置を決定する際の手順を示すフローチャートである。
【図25】補助推奨カポ位置を決定する際の手順を示すフローチャートである。
【図26】実施の形態3に係るサーバコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図27】曲データの送信要求画面例を示す説明図である。
【図28】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図30】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図31】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図32】曲データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図33】実施の形態4に係るパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図34】実施の形態5に係る集計ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図35】補助難易度に基づく推奨カポ位置決定の手順を示すフローチャートである。
【図36】実施の形態6に係る推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図37】実施の形態7に係る推奨カポ位置決定処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1 パーソナルコンピュータ
1A 可搬型記録媒体
2 携帯電話機
3 サーバコンピュータ
11 CPU(制御部)
15 記憶部
15P 制御プログラム
16 通信部
18 時計部
21 CPU(制御部)
23 入力部
24 表示部
25 記憶部
25P 制御プログラム
251 ブラウザ
252 再生アプリケーション
26 通信部
28 マイク
29 スピーカ
210 時計部
31 CPU
35 記憶部
36 通信部
151 曲データファイル
152 集計ファイル
153 コードファイル
154 推奨カポ位置ファイル
155 補助推奨カポ位置ファイル
241 ハイパーリンク
242 ハイパーリンク
243 ハイパーリンク
351 曲データファイル
354 推奨カポ位置ファイル
355 補助推奨カポ位置ファイル
N 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を決定するカポタスト位置決定装置において、
複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを抽出する抽出手段と、
該手段により抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を計数する計数手段と、
前記抽出手段により抽出したコード及び前記計数手段により計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を決定する決定手段と、
コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定手段により決定したコードが所定の条件を満たす場合に、コードにポイントを付与する付与手段と、
該付与手段により付与したコードのポイント及び前記決定手段により決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、各カポタスト位置の難易度を決定する難易度決定手段と
を備えることを特徴とするカポタスト位置決定装置。
【請求項2】
前記付与手段は、
前記コードファイルに記憶されたコード別の一の指が押さえるべき弦の数を参照し、前記決定手段により決定したコードの一の指が押さえるべき弦の数が予め記憶した数以上の場合に、該コードにポイントを付与するよう構成してある
ことを特徴とする請求項1に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項3】
前記難易度決定手段は、
前記付与手段により付与したコードのポイントに、前記決定手段により決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数を乗じて合算することにより、各カポタスト位置の難易度を決定するよう構成してあり、
該難易度決定手段により決定した難易度が最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する推奨カポタスト位置決定手段
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項4】
曲データ内のコードの総数を計数する総数計数手段と、
前記難易度決定手段により決定した各カポタスト位置の難易度を前記総数計数手段により計数した総数で除すことにより補助難易度を決定する補助難易度決定手段と
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項5】
前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する手段
を備えることを特徴とする請求項4に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項6】
前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置の前記補助難易度が、所定値以下の場合に、推奨カポタスト位置として決定する手段
を備えることを特徴とする請求項4に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項7】
前記補助難易度決定手段により決定した各カポタスト位置の補助難易度から、所定のカポタスト位置に係る補助難易度を抽出する補助抽出手段と、
前記補助難易度決定手段により決定した補助難易度が最小のカポタスト位置と前記所定のカポタスト位置とが相違し、かつ、前記最小のカポタスト位置に係る補助難易度と前記所定のカポタスト位置に係る補助難易度との差が、所定値以上の場合に、前記最小のカポタスト位置を推奨カポタスト位置として決定する手段と
を備えることを特徴とする請求項4に記載のカポタスト位置決定装置。
【請求項8】
外部から前記曲データの送信要求、または、請求項1乃至7のいずれか一つに記載のカポタスト位置決定装置により決定された推奨カポタスト位置に基づく曲データの送信要求のいずれかを受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段により推奨カポタスト位置に基づく曲データの送信要求を受け付けた場合に、記憶部に記憶した推奨カポタスト位置に基づく曲データを外部へ送信する送信手段と
を備えることを特徴とする曲データ送信装置。
【請求項9】
複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を、制御部を有するカポタスト位置決定装置により決定するカポタスト位置決定方法において、
複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを前記制御部により抽出する抽出ステップと、
該ステップにより抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を前記制御部により計数する計数ステップと、
前記抽出ステップにより抽出したコード及び前記計数ステップにより計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を前記制御部により決定する決定ステップと、
コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定ステップにより決定したコードが所定の条件を満たす場合に、前記制御部によりコードにポイントを付与する付与ステップと、
該付与ステップにより付与したコードのポイント及び前記決定ステップにより決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、前記制御部により各カポタスト位置の難易度を決定する決定ステップと
を備えることを特徴とするカポタスト位置決定方法。
【請求項10】
複数のカポタスト位置から推奨するカポタスト位置を、制御部を有するコンピュータにより決定するプログラムにおいて、
コンピュータに、
複数種類のコードを含む曲データ内に存在するコードを前記制御部により抽出する抽出ステップと、
該ステップにより抽出した各コードの前記曲データ内に存在する個数を前記制御部により計数する計数ステップと、
前記抽出ステップにより抽出したコード及び前記計数ステップにより計数した各コードの個数に基づき、各カポタスト位置に対応するコード及び各コードの個数を前記制御部により決定する決定ステップと、
コードに応じた弦の押さえ方を記憶したコードファイルを参照し、前記決定ステップにより決定したコードが所定の条件を満たす場合に、前記制御部によりコードにポイントを付与する付与ステップと、
該付与ステップにより付与したコードのポイント及び前記決定ステップにより決定した各カポタスト位置に対応する各コードの個数に基づき、前記制御部により各カポタスト位置の難易度を決定する決定ステップと
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2009−300782(P2009−300782A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155878(P2008−155878)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】