説明

カード検査システム及び方法

【課題】印字検査を実施する既存工程にバーコード読取検査の機能を付加することを検討した場合であっても、補刷り下カードを差込した箇所の序列を検査することができるカード検査システムを提供する。
【解決手段】カード検査システム1の差込検査装置13は、印字検査システム2の管理装置20から印字検査結果を、そしてバーコード読取検査装置10からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード3及び該カード3の前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にてバーコードの読み取りに失敗したカード3の検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、差込検査ファイルを参照し、バーコードリーダ14で読み取ったカード番号と差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードの序列等を検査するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カードの製造時に、カード毎に共通の絵柄に加え、カード毎に個別のカード番号等の文字列と、カード番号がエンコードされたバーコードをカードに印字するケースがあり、このようなケースでは、特許文献1の請求項2に記載のように、カード検査として、カード番号等の文字列の欠陥を検査する印字検査と、バーコードにエンコードされた番号を読み取ることでバーコードの欠陥を検査するバーコード読取検査の2つの検査を行うことが必要になる。
【0003】
また、カードの納入形態として、定められた順番に従うカードの序列が求められている場合、検査番号がカードの搬送順に対応付けて記載された照合ファイルを利用し、バーコードから読み取ったカード番号と照合ファイルに記載された検査番号を照合することで、カードの序列が検査される。
【0004】
印字検査とバーコード読取検査は個別の工程で行うこともできるが、検査効率を高めるために、印字検査を実施する既存工程にバーコード読取検査の機能を付加することを検討した場合、印刷検査で良品と判定されたカードの山に、印字不良と判定されたカードの代わりとなるカードを差込した際、差込した箇所の序列を検査することはできない問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−96872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、印字検査を実施する既存工程にバーコード読取検査の機能を付加することを検討した場合、印刷検査で良品と判定されたカードの山に、印字不良と判定されたカードの代わりとなるカードを差込した際、差込した箇所の序列を検査することができるカード検査システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する第1の発明は、搬送機構で搬送されるカードの券面に印字された文字列の欠陥を検査する印字検査を実行する印字検査システムと、前記搬送機構上に設けられたバーコードリーダを用いて、前記搬送機構で搬送されるカードの券面に印刷されたバーコードを読み取り、搬送順に検査番号が記された照合ファイルを参照し、前記バーコードから読み取ったカード番号と前記照合ファイルに記述された検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を実施するバーコード読取検査装置と、前記印字検査システムから印字検査結果を、そして前記バーコード読取検査装置からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード及び該カードの前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にてバーコードの読み取りに失敗したカードの検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、前記差込検査ファイルを参照し、前記バーコード読取検査装置とは異なるバーコードリーダで読み取ったカード番号と前記差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施する差込検査装置と、から少なくとも構成されたことを特徴とするカード検査システムである。
【0008】
更に、第2の発明は、印字検査システムにおいて搬送機構で搬送されるカードの券面に印字された文字列の欠陥を検査する印字検査を実行し、バーコード読取検査装置が、前記搬送機構で搬送されるカードの券面に印刷されたバーコードを読み取り、搬送順に検査番号が記された照合ファイルを参照し、前記バーコードから読み取ったカード番号と前記照合ファイルに記述された検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を実施する工程と、差込検査装置が、前記印字検査システムから印字検査結果を、そして前記バーコード読取検査装置からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード及び該カードの前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にてバーコードの読み取りに失敗したカードの検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、前記差込検査ファイルを参照し、前記バーコード読取検査装置とは異なるバーコードリーダで読み取ったカード番号と前記差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施する工程を含むことを特徴とするカード検査方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印字検査を実施する既存工程にバーコード読取検査の機能を付加することを検討した場合でも、差込検査装置が、前記印字検査システムから印字検査結果を、そして前記バーコード読取検査装置からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード及び該カードの前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にて不良品のカードの検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、前記差込検査ファイルを参照し、前記バーコード読取検査装置とは異なるバーコードリーダで読み取ったカード番号と前記差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施することで、印刷検査で良品と判定されたカードの山に、印字不良と判定されたカードの代わりとなるカードを差込した際、差込した箇所の序列を検査することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係るカード検査システムを説明する図。
【図2】検査対象となるカードを説明する図。
【図3】照合ファイルを説明する図。
【図4】差込検査ファイルを説明する図。
【図5】カード検査システムで実行される処理を説明するフロー図。
【図6】差込検査を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここから,本発明の実施形態について,本発明の技術分野に係わる当業者が,発明の内容を理解し,発明を実施できる程度に説明する。なお、これから説明する実施形態は本発明の一実施形態にしか過ぎず、本発明は,これから説明する実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
【0012】
図1は、本実施形態に係るカード検査システム1を説明する図で、図2は、検査対象となるカード3を説明する図である。
【0013】
図2で図示したように、本実施形態に係るカード3には、カード3毎に共通の絵柄32に加え、カード3毎に個別の文字列30(ここでは、カード番号、氏名、有効期限)と、カード番号が少なくともエンコードされたバーコード31(ここでは、2次元バーコード)が印字されている。
【0014】
図1に図示したように、本実施形態に係るカード検査システム1には、カードに印字された文字列30を検査するシステムとして、ベルトコンベア23で搬送されるカード3に印字された文字列30の欠陥を検査する印字検査ライン2が含まれ、この印字検査ライン2には、カード3に印字された文字列30の欠陥を検査する印字検査装置21と、印字検査を管理する管理装置20と、印字検査装置21が不良品とした判定したカード3を排出する排出機構(図示はしていない)を備えているベルトコンベア23が含まれている。
【0015】
また、図1で図示したカード検査システム1には、カードに印刷されたバーコード31を検査する装置として、印字検査ライン2のベルトコンベア23上に設置されたバーコードリーダ12を用い、ベルトコンベア23で搬送されるカード3に印刷されたバーコード31を読み取り、カード3の搬送順に検査番号が記された照合ファイルを参照し、バーコード31から読み取ったカード番号と照合ファイルに記述された検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を実施するバーコード読取検査装置10が設けられている。
【0016】
図1で図示したカード検査システム1において、印字検査にて不良品のカード3がある場合、印字検査にて不良品と判定されたカード3の代わりとなるカード3が補刷りされ、補刷りしたカード3を良品となったカード3の山に序列が合うように差込む作業が実施されるが、印字検査ライン2のベルトコンベア23にバーコードリーダ12を設置していると、補刷りしたカード3を差込みした箇所の序列を保証できない問題がある。
【0017】
補刷りしたカード3を序列が合うように差込みした後にカード2の序列を検査する一つの手法として、差込みした後の全てのカード2について序列検査を行うことも考えられるが、本実施形態のカード検査システム1では、補刷りしたカード3が差込まれた箇所の序列を検査する差込検査装置13をカード検査システム1に含ませ、補刷りしたカード3が差込まれた箇所の序列を検査する差込検査できるようにしている。
【0018】
本実施形態に係る差込検査装置13は、印字検査装置21から得られた印字検査結果を参照し、印字検査にて不良品のカード3と該カード3の前後のカード3の検査番号を記した差込検査用ファイルを生成し、カード3の券面に印刷されたバーコード31をバーコードリーダ14で読み取ると、差込検査ファイルを参照し、バーコード31を読み取った回数に対応する検査番号を取得し、該検査番号とバーコード31から読み取ったカード番号を照合する。
【0019】
また、バーコード読取検査装置10はベルトコンベア23と連動していないため、バーコード読取検査にてバーコード31の読み取りに失敗したカード3も印字検査で良品であれば、印字検査で良品と判定されたカード3の山に含まれてしまい、このカード3については、バーコード31の読取りが保証できていないため、本実施形態に係る差込検査装置13は、バーコード読取検査装置10から得られたバーコード読取検査結果を参照し、バーコード31の読み取りに失敗したカード3の検査番号を差込検査用ファイルに含ませることで、印字検査で良品と判定されたカード3の山に含まれ、バーコード読取検査にてバーコード31の読み取りに失敗したカード3についても、差込検査時にバーコードの読取りを確認できるようにしている。
【0020】
まず、印字検査ライン2に含まれる印字検査装置21について説明する。印字検査装置21は、CPUやメモリなどが実装されたコンピュータで実現される装置である。印字検査装置21は、ベルトコンベア23で搬送されるカード3の券面をカメラ22で撮影し、カメラ22で撮影された文字列30の画像を解析することで、文字列30に欠け、つぶれなどの欠陥がないか検査し、印字検査の結果を記した印字検査結果ファイルを管理装置20へ送信する処理を行う。
【0021】
カード2に印字された文字列30の欠陥を検査する手法は様々であるが、本実施形態において、印字検査装置21は、文字列30を印字したときに利用したマスターデータ(例えば、ビットマップ画像)と照合ファイルを用いて印字検査を行う。
【0022】
図3は、照合ファイルを説明する図である。カード3の配送順が装置側で把握できるように、本実施形態の照合ファイルには、配送順を示す番号に対応付けて検査番号が記憶され、マスターデータのファイル名には検査番号が用いられている。
【0023】
印字検査装置21は、カメラ22の視野範囲をカード3が通過するタイミングで撮影を行い、撮影を行う毎に、撮影回数に対応する番号順に対応付けられた検査番号を管理装置20へ送信して、管理装置20からマスターデータを取得し、取得したマスターデータとカメラ22で撮影した撮影画像に含まれる文字列の画像を比較することで、カード3に印字された文字列30に欠け、つぶれなどの欠陥がないか印字検査し、照合ファイルに記された検査番号に係る処理が終了すると、印字検査の結果を記した印字検査結果ファイルを管理装置20へ送信する。
【0024】
次に、印字検査ライン2に含まれる管理装置20について説明する。管理装置20は、CPUやメモリなどが実装されたコンピュータで実現される装置である。印字検査が開始される前、管理装置20には、検査対象となる全てのカードの検査番号が記された照合ファイルが生産管理システムなどから送信され、印字検査を開始する前に、照合ファイルを印字検査装置21とバーコード読取検査装置10へ送信する。
【0025】
印字検査ライン2で印字検査が実行されている間、管理装置20は、印字検査装置21から検査番号が送信されると、検査番号に対応するマスターデータを印字検査装置21へ送信する。また、印字検査ライン2で印字検査が終了し、印字検査装置21から印字検査結果ファイルが送信されると、管理装置20は印字検査結果ファイルを管理装置20内に保存した後、該印字検査結果ファイルを参照して印字検査にて不良品となったカードが有るか確認し、印字検査にて不良品となったカード3がある場合、印字検査にて不良品となったカード3に対応するカード番号が搬送順に記された照合ファイルを新たに生成し、新たに生成した照合ファイルを印字検査装置21及びバーコード読取検査装置10へ送信し、該照合ファイルに基づいて印字検査が印字検査装置21で実行される。
【0026】
また、管理装置20は、差込検査装置13から初回の印字検査結果ファイルの送信要求を受けると、生産管理システムなどから送信された照合ファイルに対応する印字検査結果ファイルを差込検査装置13へ送信する。
【0027】
次に、図1で図示したバーコード読取検査装置10について説明する。バーコード読取検査装置10は、CPUやメモリなどが実装されたコンピュータで実現される装置である。バーコード検査を行う前に、バーコード読取検査で利用する照合ファイルが印字検査装置21から送信され、バーコード読取検査装置10は照合ファイルを用いてバーコード読取検査を行う。
【0028】
バーコード読取検査装置10には、ベルトコンベア23上のカード3を検出する光電センサ11とバーコードリーダ12が接続され、光電センサ11がカード3を検出すると、バーコードリーダ12を作動させて、ベルトコンベア23上のカード3に印刷されたバーコード31を読み取る動作を行い、バーコード31を読み取った回数に対応する検査番号とバーコードリーダ12が読み取ったカード番号を照合し、照合ファイルに記された検査番号に係る処理が終了すると、バーコード読取検査結果を記したバーコード読取検査結果ファイルをバーコード読取検査装置10内に保存する。
【0029】
また、バーコード読取検査装置10は、差込検査装置13から初回のバーコード読取検査結果ファイルの送信要求を受けると、管理装置20から初回に送信された照合ファイルに対応するバーコード読取検査結果ファイルを差込検査装置13へ送信する。
【0030】
次に、補刷りしたカード3が差し込まれた箇所の序列を検査する差込検査を実施する差込検査装置13について説明する。差込検査装置13は、差込検査を行う前に、初回の印字検査結果ファイルを印字検査装置21から取得し、更に、初回のバーコード読取検査ファイルをバーコード読取検査装置10から取得して、初回の印字検査結果ファイルにて不良品となっているカード3及び該カード3の前後のカード3の検査番号、及び、初回のバーコード読取検査ファイルにて不良品となっているカード3の検査番号を搬送順に記述した差込検査ファイルを生成し、生成した差込検査ファイルを用いて差込検査を行う。
【0031】
図4は、差込検査ファイルを説明する図である。図4において、検査番号が「A00003」及び「A00010」のカード3は印字不良と判定されたカード3で、該カード3については、該カード及び該カードの前後のカードの検査番号が差込検査ファイルに記されている。また、検査番号が「A0005」のカード3は、バーコード31の読み取りに失敗したカード3で、該カード3については、該カード3の検査番号が差込検査ファイルに記されている。
【0032】
差込検査装置13にはハンディタイプのバーコードリーダ14が接続され、このバーコードリーダ14によってカード3のバーコード31が読み取られ、バーコード31がバーコードリーダ14で読み取られると、バーコード31を読み取った回数に対応する検査番号を差込検査ファイルから取得して、該検査番号とバーコード31から読み取った番号を照合し、全ての差込検査が終了すると、全ての差込検査結果を記した差込検査結果ファイルを管理装置20へ送信する。
【0033】
次に、図1で図示したカード検査システム1で実行される処理を説明する。図5は、図1で図示したカード検査システム1で実行される処理を説明するフロー図である。カード検査を開始する前に、管理装置20は、カード検査に利用する照合ファイルとマスターデータを図外の生産管理システムから受信し、管理装置20はこれらを管理装置20内に保存する(S1)。そして、管理装置20は、照合ファイルを送信する操作がなされると、管理装置20は、照合ファイルを印字検査装置21及びバーコード読取検査装置1012へ送信する(S2)。
【0034】
印字検査装置21は、印字検査を開始する操作がなされると、ベルトコンベア23を動作させた後、マスターデータとカメラ22が撮影した撮影画像を照合する印字検査を開始し(S3)、管理装置20から受信した照合ファイルに係る処理が終了すると、印字検査結果を記した印字検査結果ファイルを管理装置20へ送信する(S4)。
【0035】
また、バーコード読取検査装置12は、管理装置20から照合ファイルを受信し、バーコードリーダ12が読み取ったカード番号と照合ファイルに記載されている検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を開始し(S5)、管理装置20から受信した照合ファイルに係る処理が終了すると、バーコード読取検査結果を記したバーコード読取検査結果ファイルをバーコード読取検査装置10内に保存する(S6)。
【0036】
管理装置20は、印字検査結果ファイルを印字検査装置21から受信すると、受信した印字検査結果ファイルを管理装置20内に保存した後、該印字検査結果ファイル参照し、印字検査にて不良品と判定されたカード3の有無を確認する(S7)。
【0037】
印字検査にて不良品と判定されたカード3が無い場合はS9に進み、印字検査にて不良品と判定されたカード3が有る場合、管理装置20は、印字検査にて不良品となったカード3の検査番号を搬送順に並べた照合ファイルを新たに作成し、新たに作成した照合ファイルを印字検査装置21及びバーコード読取検査装置10に送信し(S8)、図5のAに戻る。
【0038】
すなわち、S3、S4,S5,S6,S7、S8の手順は、印字検査にて不良品と判定されたカード2が無くなるまで繰り返し実行され、S7において、印字検査にて不良品と判定されたカード3が無い場合、管理装置20は印字検査が終了したことを差込検査装置13へ通知する(S9)。
【0039】
差込検査装置13は、印字検査が終了したことが通知されると、初回の印字検査結果ファイルを印字検査装置21から取得し、更に、初回のバーコード読取検査ファイルをバーコード読取検査装置10から取得して差込検査ファイルを生成する(S10)。
【0040】
印字不良と判定されたカード3の代わりとなるカード3が補刷りされ、補刷りされたカード3序列が合うように検査後のカード3の山に差し込まれた後、差し込まれたカード3の前のカード3、差し込まれたカード3、そして、差し込まれたカード3の後のカード3及びバーコード31の読み取りに失敗したカード3のバーコード31がバーコードリーダ14で読み取られ、バーコード31が読み取られる毎に、バーコード31から読み取られたカード番号と差込検査ファイルの検査番号が照合されることで、差込検査装置13にて差込検査が実施される(S11)。
【0041】
差込検査装置13は、差込検査ファイルに記載されている検査番号を用いた差込検査が全て終了すると、差込検査結果を記した差込検査結果ファイルを管理装置20へ送信し(S12)、管理装置20は、差込検査結果ファイルを登録する(S13)。
【0042】
そして、管理装置20は、バーコード読取検査結果ファイル及び差込検査結果ファイルを参照し、全てのカード3について検査番号とバーコードから読み取ったカード番号との照合に成功していると、カード3の序列が正しいと判断して、カード検査の結果を出力し(S14)、この手順を終了する。
【0043】
図6は、差込検査を説明する図である。図6(a)は、初回の印字検査結果ファイルを示し、図6(b)は、初回のバーコード読取検査結果ファイルを示している。図6(a)では、検査番号が「A00003」と「A00010」のカード3について印字検査が不良品になっている。また、図6(b)では、検査番号が「A00005」のカード3についてバーコード31の読み取りに失敗している。
【0044】
図6(c)は、図6(a)及び図6(b)から生成された差込検査ファイルを示し、図6(c)では、印字検査が不良品となったカード3及び該カード3の前後の検査番号と、バーコード読取不良となったカード3の検査番号が搬送順に記されている。
【0045】
図6(c)の差込検査ファイルに従い差込検査装置13が差込検査を行い、差込検査においてすべてが良品になれば、補刷りしたカード2は全て印字検査装置21を通しているので、バーコード31の読取が完了した時点で印字検査完了及び序列が正しいものと判断できる。
【符号の説明】
【0046】
1 カード検査システム
2 印字検査システム
20 管理装置
21 印字検査装置
22 カメラ
23 ベルトコンベア
10 バーコード読取検査装置
11 光電センサ
12 バーコードリーダ
13 差込検査装置
14 ハンディタイプのバーコードリーダ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送機構で搬送されるカードの券面に印字された文字列の欠陥を検査する印字検査を実行する印字検査システムと、前記搬送機構上に設けられたバーコードリーダを用いて、前記搬送機構で搬送されるカードの券面に印刷されたバーコードを読み取り、搬送順に検査番号が記された照合ファイルを参照し、前記バーコードから読み取ったカード番号と前記照合ファイルに記述された検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を実施するバーコード読取検査装置と、前記印字検査システムから印字検査結果を、そして前記バーコード読取検査装置からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード及び該カードの前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にてバーコードの読み取りに失敗したカードの検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、前記差込検査ファイルを参照し、前記バーコード読取検査装置とは異なるバーコードリーダで読み取ったカード番号と前記差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施する差込検査装置と、から少なくとも構成されたことを特徴とするカード検査システム。
【請求項2】
印字検査システムにおいて搬送機構で搬送されるカードの券面に印字された文字列の欠陥を検査する印字検査を実行し、バーコード読取検査装置が、前記搬送機構で搬送されるカードの券面に印刷されたバーコードを読み取り、搬送順に検査番号が記された照合ファイルを参照し、前記バーコードから読み取ったカード番号と前記照合ファイルに記述された検査番号を搬送順に照合するバーコード読取検査を実施する工程と、差込検査装置が、前記印字検査システムから印字検査結果を、そして前記バーコード読取検査装置からバーコード読取検査結果をそれぞれ取得し、印字検査にて不良品のカード及び該カードの前後のカードの検査番号、並びに、バーコード読取検査にてバーコードの読み取りに失敗したカードの検査番号を搬送順に記した差込検査ファイルを生成し、前記差込検査ファイルを参照し、前記バーコード読取検査装置とは異なるバーコードリーダで読み取ったカード番号と前記差込検査ファイルに記述された検査番号を読み取り順に照合することで差込検査を実施する工程を含むことを特徴とするカード検査方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−152991(P2012−152991A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13668(P2011−13668)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】