説明

ガスケットを用いた減圧システム及び方法

患者の組織部位を治療するための減圧治療システムは、組織部位のペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられるガスケットを具え、このガスケットは、適所に長時間そのままにされ、オーバードレープを付着可能となっている。システム及び方法は、更に組織部位に接触して設置されるようにサイズ設定され、かつ、構成されるマニフォールドと、マニフォールドの上に設置されるとともに、ガスケットに対して密封されて組織部位との間の密封空間を造り出すガスケットを密封するオーバードレープと、組織部位に減圧を送達するために、密封空間との間で流体流通可能に結合される減圧源とを具えてもよい。同様に、方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、医療治療システムに関し、特に、ガスケットを用いた減圧システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
臨床的研究と実践は、組織部位近傍に減圧を提供することが当該組織部位における新しい組織の成長を増加させ加速させることを示している。この現象に関する応用は数多くあるが、減圧を適用することは創傷治療において特に成功している。この治療(医療関係者の間では、しばしば、「負圧創傷治療」、「減圧治療」あるいは「真空治療」と呼ばれる)は、速い回復、肉芽組織の形成の増加を含め、多くの利点を提供する。典型的には、多孔性パッドあるいはその他のマニフォールドデバイスを介して組織に減圧を与える。この多孔性パッドは、減圧を組織に分散させ、組織から吸い出した体液を導くことができるセルあるいは孔を含む。
【0003】
組織部位上で減圧を用いるために、空気圧シールが、患者の表皮を密封している半透性ドレープを使用して、ドレッシングの上に提供される。このシールを提供するために、しばしば、接着剤又は密封テープが用いられている。より良好なシールの提供を促進するために、ヘルスケアプロバイダーは、ドレッシングと創傷の上にドレープを置く前に、創傷周囲に細片(strips)を形成するために密封材を使用する難しい仕事を進めるときもある。ドレッシングは減圧治療とともに利用され、通常定期的に変更される。これは、一般的にドレッシングが一定の頻度、多くの場合週に3回又はそれ以上、変更されることを意味する。そのような変更が生じるとき、密封テープは取り外される。これは、患者の創傷周囲の領域に炎症と痛みを引き起こすことがある。
【0004】
システムの全ての構成要素の除去を必要とすることなく、より痛みを少なく患者の創傷ドレッシング変更を可能とするシステム及び方法を有することは好ましいと考えられる。また、比較的容易に患者に適用されるシステムを提供することは好ましいと考えられる。さらに、創傷部位の上に形成される良好な空気圧シールを有するシステムを具えることは好ましいと考えられる。
【発明の概要】
【0005】
既存の減圧システム及び方法における問題は、本明細書に記載されている実施例のシステム及び方法によって対処される。一実施例によれば、患者の組織部位を治療をするための減圧治療システムは、組織部位のペリメータ(perimeter)の周囲に取外し可能に取り付けられるガスケットと、組織部位と接触して設置されるようにサイズ設定され、かつ、構成されるマニフォールドと、マニフォールドの上に設置されるとともに、ガスケットに対して密封されて、オーバードレープと組織部位との間の密封空間を造り出すガスケットを密封したオーバードレープと、組織部位に減圧を送達するために、密封空間との間で流体流通可能に結合された減圧源とを具える。ガスケットは長時間適所に設置されたまま維持されるものであってもよい。
【0006】
別の実施例によれば、減圧によって患者の組織部位を治療するための方法は、組織部位のペリメータの周囲に取外し可能にガスケットを取り付けるステップと、組織部位と接触させてマニフォールドを設置するステップと、マニフォールドの上にオーバードレープを配置するステップと、オーバードレープと組織部位との間の密封空間を造り出すために、ガスケットにオーバードレープを密封するステップと、組織部位を治療するために、密封空間に減圧を提供するステップとを具える。
【0007】
本発明のシステム及び方法の実施例は、いくつかの認められた利点を提供する。その2、3の例が以下に記載されている。本発明の技術的利点には、システムが比較的容易に適用されることが含まれるものであってもよい。別の利点は、システムが表皮の創傷周囲の領域上により容易に配置できることである。別の利点は、ドレッシング変更により患者が受ける痛みを比較的減少させ、又は取り除くことができるということである。別の利点は、空気圧漏れの可能性が減少することである。これらの利点は、ほんのいくつかの例である。
【0008】
実施例のその他の目的、特徴、利点は、図面及び以下の詳細な説明を参照することで明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ガスケットを用いた減圧システムの一実施例の一部破断概略斜視図である。
【図2】図2は、組織部位周辺で円周方向に配置されるガスケットの一実施例の概略平面図である。
【図3】図3は、患者の表皮の創傷部周囲に実例となるガスケットを適用するディスペンサの一実施例の概略斜視図である。
【図4】図4は、ガスケットを用いた減圧システムの一実施例の一部概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施例の以下の詳細な説明において、この説明の一部をなす添付図面を参照する。これらの実施例は、当業者が本発明を実行できるように十分に詳細に記載されており、その他の実施例を使用することができ、本発明の精神または範囲から外れることなく論理的、構造的、機械的、電気的及び化学的変更を行うことができると解される。当業者がここに記載されている実施例を実施可能とするのに不要な詳細を省くために、この説明では当業者に公知の情報が割愛されている。従って、以下の詳細な説明は限定を意味するものではなく、本実施例の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0011】
図1を参照すると、組織部位104における創傷102を治療するための減圧治療システム100の一実施例は、創傷ベッドの中心に設置されている。システム100は、マニフォールド部材108あるいは単にマニフォールド、オーバードレープ110及び減圧サブシステム112を具えるようにしてもよい。システム100はガスケット128を具える。
【0012】
一実施例では、マニフォールド部材108は、特に、網目状、開細胞型ポリウレタン又はポリエーテル発泡体のような多孔性及び透過性発泡状材料からなり、減圧下で、良好な創傷流体の透過を可能にする。そのような発泡材の一つは、テキサス州サンアントニオ所在のKinetic Concepts,Inc.(KCI)から入手可能なVAC(登録商標)Granuform(登録商標)ドレッシングである。マニフォールド材が減圧を分配するよう機能するならば、任意の材料又は材料の組合せをマニフォールド材のために用いることができる。本明細書において、「マニフォールド」の語は通常、組織部位に減圧をかけ、組織部位に流体を送達し、又は組織部位から流体を除去するのを補助するために与えられる物質又は構造をいう。マニフォールドは通常、マニフォールド周囲の組織の領域に供給される流体及び当該領域から除去される流体の供給を改善すべく相互接続された複数の流路又は通路を具える。マニフォールドの例は、限定しないが、流路を形成するために配置される構造要素を有する機構、開細胞発泡体のような細胞性発泡体、多孔性組織集合体、及び流路を含むか、あるいは含むように保持する流体、ゲル及び発泡体を含む。マニフォールド材は材料の組合せ又は積層体であってもよい。例えば、親水性発泡体の第1マニフォールド層を疎水性発泡体の第2マニフォールド層に隣接配置して、マニフォールド部材108を形成するようにしてもよい。
【0013】
約400ミクロンから600ミクロンの範囲にあるGranuform(登録商標)材の網目状気孔はマニフォールド機能を果たすのに有効であるが、その他の材料を利用するようにしてもよい。Granuform(登録商標)材より高い、又は低い密度(より小さい気孔サイズ)の材料はある状況では好ましい。また、マニフォールド部材108は、後にその最初の厚みの約1/3の厚さのフェルト状にされた網目状発泡体であってもよい。多くの利用可能な材料の間で、Granuform(登録商標)又はFoamex工業用発泡体(www.foamex.com)を用いることができる。いくつかの例では、マイクロボンディング工程において、発泡体にイオン銀を加えること、又は抗菌剤のようなマニフォールド部材にその他の物質を加えることが好ましい。マニフォールド部材108は生体吸収性材料又は異方性材料であってもよい。
【0014】
オーバードレープ118はマニフォールド部材108を覆うとともに、マニフォールド部材108の周辺端114を通過して延びて、ドレープ拡張部116を形成する。ドレープ拡張部116は第1面118及び患者に向く第2面120を有する。ドレープ拡張部116は、接着剤126のような密封機構124によってガスケット128に対し、密封されるようにしてもよい。密封機構124は粘着密封テープ又はドレープテープ又は細片(strip)、両面ドレープテープ、接着剤126、ペースト、親水コロイド、ヒドロゲル又はその他の密封手段のような様々な形態を取ることができる。テープが使用される場合、それは、オーバードレープ110と同じ材料から形成されて、感圧性接着剤が予め塗布されたものであってもよい。感圧性接着剤126は、ドレープ拡張部116の患者に向く第2面120に塗布されてもよい。接着剤126は、オーバードレープ110とガスケット128との間で実質的な空気圧シールを提供する。オーバードレープ110が患者に固定される前に、接着剤126を覆っている取外し可能な細片(strips)は除去することができる。
【0015】
オーバードレープ110は約20ミクロンより小さい気孔サイズのエラストマー材料であってもよいが、その他の材料とサイズが用いられてもよい。“Elastomeric”はエラストマーの性質を有し、一般的にゴムのような性質を有するポリマー材料のことをいう。より具体的には、大抵のエラストマーは、100%より大きい伸張率と、かなりの量の弾力性を有する。ある材料の弾力性とは、その材料の弾性変形から回復する能力をいう。エラストマーの例は、限定しないが、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルホン酸ポリエチレン、多硫化ゴム、ポリウレタン、EVAフィルム、共重合ポリエステル、及びシリコーンを含むようにしてもよい。さらに、オーバードレープ材は、シリコーン、3M Tegaderm(登録商標)ドレープ材、Avery社から入手可能なアクリルドレープ材又は切開ドレープ材を具えるものであってもよい。
【0016】
ガスケット128は、第1面132と患者に向く第2面134を有するガスケット材130を具える。第2付着機構136は、患者の表皮106又は更に一般的には皮膚にガスケット128を取外し可能に取り付けるために、ガスケット材130の第2面134に結合されてもよい。ガスケット材130は、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン又は親水コロイドのようなポリマー薄膜であってもよく、あるいは任意の適当なガスケット材を具えてもよい。適所にガスケット128を保有する第2付着機構136はAvery(登録商標)ブランドのウェットスティック(Wet−stick)接着剤、コロイド、アクリル、ポリイソブチレン(PIB)等のような相対的に耐水性を有する材料であってもよい。第2付着機構136は、ガスケット128を長時間、例えば1〜2週又はそれ以上適所に保ち、その後に除去することを可能にする。オーバードレープ110は、臨床医が創傷を観察してオーバードレープ110を再付着する必要性を見いだした場合に、ガスケット128に再付着させるようにしてもよい。これにより、ガスケット128を、表皮106の創傷周囲の領域で激しく撹乱することなく、適所に長時間留めることができる。
【0017】
減圧サブシステム112は、減圧源140を具え、この減圧源140は、多くの異なる形態をとることができる。減圧源140は、システム100の1部として減圧を提供する。本明細書において「減圧」の語は、通常治療を受けている組織部位104における周囲圧より低い圧力をいう。ほとんどの場合、この減圧は患者が位置している大気圧より低くなる。代替的に、減圧は組織部位104における静水圧より低いことがある。多くの場合、減圧源140が、大気圧未満の継続的な減圧を生み出すとともに、動的圧力を送達、すなわち、減圧を周期的に変化できるようにすること、あるいは連続または断続モードで操作できるようにすることが望ましい。減圧の実施可能範囲は、必要に応じて大きく変動してもよいが、一般的に大気圧より200mm Hg低い圧力を含んでもよいと考えられる。減圧を増やすことに言及する場合、一般的に負のゲージ圧の絶対値を増やすことを意味し、同様に、減圧を減少させることについて言及する場合、一般的に負のゲージ圧の絶対値は減少することを意味する。
【0018】
図1の実施例において、減圧源140は、貯留域142又はキャニスタ領域を有するものとして示されている。疎水性フィルタ又は疎油性フィルタのような挿入薄膜フィルタは、送達導管又は管144と減圧源140との間に介在するように設けることができる。導管144の中間部146は、装置148のような一又はそれ以上の装置を具えてもよい。例えば、装置148は、滲出液とその他の除去された流体を保持するための別の流体貯留部又は収集部材であってもよい。送達導管144の中間部146の上に具えられる装置148のその他の例は、圧力フィードバック装置、容量検出システム、血液検出システム、感染検出システム、流量モニタリングシステム、温度モニタリングシステム等を具えられてもよい。これらの装置のいくつかは、減圧源140と一体に形成されてもよい。例えば、減圧源140上の減圧ポート141は、例えば、匂いフィルタのような一又はそれ以上のフィルタを含むフィルタ部材を具えてもよい。
【0019】
減圧源140によって高められた減圧は、送達導管144を通って、エルボーポート152である減圧インターフェース150に送達される。一実施例において、ポート152は、テキサス州サンアントニオ所在のKinetic Concepts,Inc.によって利用可能なTRAC(登録商標)技術ポートである。インターフェース150は、減圧をオーバードレープ110を通して送達して、密封空間154内で減圧を実現することを可能にする。この実施例において、エルボーポート152は、オーバードレープ110を貫通してマニフォールド部材108内に延出する。
【0020】
ここで、図2を参照すると、ガスケット200の実施例が、創傷202の周辺に円周方向に配置された状態で示されている。創傷端206には、小余裕部(small margin)204が示されている。創傷202のような不規則に形成された創傷が適応されなければならないことが、図2から認められる。不規則な形状に対応する一つの方法は、ガスケットテープ、すなわちテープのように患者に貼付することができる付着手段をともなったガスケット材料を用いてガスケット200を付着することである。このことについて、図3は、ガスケットテープディスペンサ300の一実施例であることを示している。
【0021】
ガスケットテープディスペンサ300は、ガスケット材304と付着機構306を有するガスケット302又はガスケットテープを供給する。ディスペンサ300は、多くの形態を取ってもよいが、この実施例において、一巻きのガスケットテープ302を保持する第1格納部308を具える。ヘルスケアプロバイダーは、このようにディスペンサ300を表皮311上の、又は表皮311を通って創傷310近傍の組織部位のペリメータの周囲にガスケット302を供給するために用いることができる。ディスペンサ300は、そのようにするために、矢印314によって示される方向に動かされる。ある場合においては、貼付けの準備が整うまでは、付着手段306上の取外し可能な支持材を具えることは好ましい。このような状況では、第2格納部312(破線で示されている)は、除去された支持材を収集するために具えていてもよい。第2格納部312は、それに除去された支持材を引きつけるバネ荷重スピンドルを具えていてもよい。ガスケット302が供給される多数の他の方法がある。
【0022】
再度、図2を参照すると、手術において、創傷202を治療するヘルスケアプロバイダーは、創傷部周囲の領域を適切に洗浄し、準備をした後、図3におけるディスペンサ300のようなディスペンサを使用して、創傷202の周囲にガスケット200を貼り付けるかあるいは創傷202の近傍にガスケット200を設置するようにしてもよい。ガスケット200は、創傷202の周囲にオーバードレープの付着を容易にし、ガスケット200の除去を必要とすることなくオーバードレープを除去することを可能にする長持ちするようなペリメータを供給する。「長持ちする」に関しては、ガスケット200が、付着された状態で留まること、及び1〜2週間又はそれ以上長い間利用可能であることを意味する。
【0023】
再度、図1を参照し、手術における一実施例の検討を続けると、一旦ガスケット128が、ガスケット200について述べたのと類似した方法で貼り付けられ、マニフォールド108が適所に配置されたら、オーバードレープ110を、創傷102及び付着機構124上に設置することができる。付着機構124は、オーバードレープ110をガスケット128に固定し、特に、ドレープ拡張部116をガスケット128に取外し可能に付着させるために用いられる。この場合、付着機構124は、接着材層126であり、適用前に取外し可能な支持材の除去を必要とする。オーバードレープ110が一旦密封されると、空気圧による密封空間154が提供される。減圧インターフェース150は、オーバードレープ110を通して与えられ、それにより減圧サブシステム112からの減圧をマニフォールド108に届かせることが可能になる。減圧サブシステム112は、起動されてもよく、減圧が密封空間154におけるマニフォールド108に供給されてもよい。
【0024】
ここで図4を参照すると、オーバードレープ402をガスケット406の第1面404に取外し可能に密封するための別の実施例が示されている。ガスケット406は、患者の表皮412へ長持ちする方法でガスケット406を保持し、密封する密封機構408を、患者に向く第2面410上に有している。この実施例においては、オーバードレープ402は、ガスケット406の第1面404に塗られる接着剤のビーズ414を使って固定され、オーバードレープ402の患者に向く第2面416に接触する。ビーズ414は、コーキングガンに類似した塗布器を使って塗布されてもよい。さらに別の実施例においては、乾燥させて、患者の表皮の創傷周囲に付着することができる材料が、塗布され、又は噴霧されて、乾かされるものであってもよい。
【0025】
上記より、有意な利点を持つ発明が提供されていることは明らかである。本発明は、いくつかの形式で示されているが、それらは限定するものではなく、発明の精神から外れることなく様々な変更及び変形を行いうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の組織部位を治療するための減圧治療システムにおいて、当該システムが:
前記組織部位のペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられるガスケットと;
前記組織部位と接触して設置されるようにサイズ設定され、かつ、構成されるマニフォールドと;
前記マニフォールドの上方に配置されるオーバードレープであって、前記ガスケットに対して密封されて、前記組織部位との間に密封空間を造り出すオーバードレープと;
前記組織部位に減圧を送達するために、前記密封空間との間で流体流通可能に結合される減圧源と;
を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項2】
請求項1に記載の減圧治療システムにおいて、前記組織部位が創傷床であることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項3】
請求項1に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットは;
第1面と患者に向く第2面とを有するガスケット材と、前記ガスケット材の前記患者に向く第2面に結合される第1付着機構とを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項4】
請求項3に記載の減圧治療システムが更に、前記ガスケットに前記オーバードレープを結合させる第2付着機構を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項5】
請求項3に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1付着機構が、接着材層を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項6】
請求項3に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケット材が、ポリマー薄膜を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項7】
請求項6に記載の減圧治療システムにおいて、前記ポリマー薄膜が、ポリウレタンを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項8】
請求項6に記載の減圧治療システムにおいて、前記ポリマー薄膜が、ポリエステルを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項9】
請求項3に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケット材が、親水コロイドを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項10】
請求項1に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、1週間、前記組織部位の前記ペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項11】
請求項1に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、2週間、前記組織部位の前記ペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項12】
患者の組織部位を治療するための減圧治療システムにおいて、当該システムが:
前記組織部位近傍に取外し可能に取り付けられるためのガスケットと;
前記組織部位と接触して設置されるようにサイズ設定され、かつ、構成されるマニフォールドと;
前記マニフォールドの上方に配置されているオーバードレープであって、前記ガスケットに対して密封されて、前記組織部位との間に密封空間を造り出すオーバードレープと;
密封空間に減圧を送達するように機能する減圧源と;
前記マニフォールドに前記減圧源を流体流通可能に結合させる送達導管と;
を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項13】
請求項12に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、第1面と患者に向く第2面とを有するガスケット材と、前記ガスケット材の前記患者に向く第2面に結合される第1付着機構とを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項14】
請求項13に記載の減圧治療システムが更に、前記ガスケットに前記オーバードレープを結合させる第2付着機構を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項15】
請求項13に記載の減圧治療システムにおいて、前記第1付着機構が、接着材層を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項16】
請求項13に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケット材が、ポリマー薄膜を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項17】
請求項16に記載の減圧治療システムにおいて、前記ポリマー薄膜が、ポリウレタンを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項18】
請求項16に記載の減圧治療システムにおいて、前記ポリマー薄膜が、ポリエステルを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項19】
請求項13に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケット材が、親水コロイドを具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項20】
請求項12に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、1週間、前記組織部位近傍に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することが可能であることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項21】
請求項12に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、2週間、前記組織部位近傍に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することを特徴とする減圧治療システム。
【請求項22】
請求項12に記載の減圧治療システムにおいて、前記ガスケットが、第1面と患者に向く第2面とを有するガスケット材と、前記ガスケット材の患者に向く前記第2面に結合される第1付着機構とを具え;
前記第1付着機構が、接着剤層を具え;
前記システムが、更に、前記ガスケットに前記オーバードレープを結合させる第2付着機構とを具え;
前記ガスケット材が、ポリマー薄膜を具えることを特徴とする減圧治療システム。
【請求項23】
減圧により患者の組織部位を治療するための方法において、当該方法が:
前記組織部位のペリメータの周囲に取外し可能にガスケットを取り付けるステップと;
前記組織部位と接触させてマニフォールドを設置するステップと;
前記マニフォールドと前記組織部位の上にオーバードレープを配置するステップと;
前記オーバードレープを前記ガスケットに密封し、前記オーバードレープと前記組織部位との間に密封空間を造り出すステップと;
前記組織部位を治療するために、前記密封空間に減圧を提供するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の組織部位を治療するための方法において、前記組織部位が創傷床であることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項23に記載の組織部位を治療するための方法において、前記ガスケットに前記前記オーバードレープを密封するステップが、前記オーバードレープを前記ガスケットに取外し可能に取り付けるために接着剤を使用するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項23に記載の組織部位を治療するための方法において、前記ガスケットが:
第1面と患者に向く第2面とを有するガスケット材と、前記ガスケット材の前記患者に向く第2面に結合される第1付着機構とを具えることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項23に記載の組織部位を治療する方法において、前記ガスケットはポリマー薄膜を具えることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の組織部位を治療する方法において、前記ポリマー薄膜は、ポリウレタンを具えることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項23に記載の組織部位を治療する方法において、前記ポリマー薄膜は、ポリエステルを具えることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項23に記載の組織部位を治療する方法において、前記ポリマー薄膜は、親水コロイドを具えることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項23に記載の組織部位を治療する方法において、前記ガスケットが、1週間、前記組織部位の前記ペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項23に記載の組織部位を治療する方法において、前記ガスケットが、2週間、前記組織部位の前記ペリメータの周囲に取外し可能に取り付けられた状態で留まるように機能することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−536495(P2010−536495A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522000(P2010−522000)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/073749
【国際公開番号】WO2009/026385
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(508268713)ケーシーアイ ライセンシング インコーポレイテッド (125)
【Fターム(参考)】