説明

ガスタービンエンジンの部品にハニカムシールを結合するための方法

【課題】 ガスタービンエンジンの組立方法を提供する。
【解決手段】 この方法は、ベーンセクタ(32)とハニカムシール(37)を用意することを含む。この方法はさらに、油圧工具(200)を使用して、ハニカムシールをベーンセクタに結合することを含む。前記ベーンセクタ(32)を用意するステップは、半径方向下部(38)と前記半径方向下部に結合された少なくとも一つのトラック保持部材(40)とを有するベーンセクタを用意することをさらに含んでもよく、前記少なくとも一つのトラック保持部材は、前記半径方向下部とは実質的に垂直である第1の部分(46)と、前記第1の部分とは実質的に垂直で前記半径方向下部と実質的に平行な第2の部分(48)とを有するようにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にガスタービンエンジンに関し、また特に、ガスタービンエンジンの部品にハニカムシールを結合するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハニカムシールは、ガスタービンエンジンの用途に広く使用されている。例えば、少なくともいくつかの既に知られたガスタービンエンジンは、周囲の静翼アセンブリの内部に形成されたキャビティ内部の複数のハニカムシールから半径方向の内部にある、少なくとも一列の動翼を含む。少なくともいくつかの既に知られたハニカム材料は、手動のクリンプ工程を介してガスタービンエンジンに、例えば固定されたベーンセクタ部品に取り付けられている。エンジンの慣らし運転に際して、第1の回転可能な環状の部材に配置されたシール歯は、第1の部材とは異なる回転速度を有する第2の部材に配置されたハニカムシールに、構または通路を切り込む。このシール歯によ切り込まれた通路は、シール歯とハニカム材料の間に動作の間隔を定義し、ハニカム材料と第1の部材の間を空気が流れることをハニカム材料が実質的に防止できるようにする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
少なくともいくつかの既に知られたハニカムシールの組立の際に、ハンマーと、ハニカムシールを打撃する非損傷性のナイロンブロックを使用して、このシールは固定されたベーンセクタ部品に手動でクリンプされる。これは特に、ハニカムシールが所定位置に固定される前に、ある長さのハニカムシールトラックに対して、ハンマーの繰り返しの打撃をしばしば必要とする。しかしながら、ハニカムシールトラックに対する繰り返しのハンマーの使用は、ハニカムまたはシールトラックを損傷して、ハンマーの打撃の締め付けの危険を増加し、および/またはハニカムシールの期待使用寿命を限定することがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様では、ガスタービンエンジンの組立方法が提供される。その方法は、ベーンセクタおよびハニカムシールを提供することを含む。その方法はまた、油圧工具を使用して、ベーンセクタにハニカムシールを結合することを含む。
【0005】
この他、ガスタービンエンジンの組立用工具が開示される。この工具は、油圧機構と、その油圧機構に結合された工具アセンブリを含む。この工具アセンブリは、ハニカムシールをベーンセクタにクリンプするように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、例示的なガスタービンエンジン10の概略図である。エンジン10は、低圧圧縮機12、高圧圧縮機14および燃焼器アセンブリ16を含む。エンジン10はまた、高圧タービン18、およびそれに連続した軸方向の流れ関係に配置された低圧タービン20を含む。低圧圧縮機12と低圧タービン20は、第1のシャフト24により結合され、高圧圧縮機14と高圧タービン18は、第2のシャフト26により結合されている。
【0007】
動作中には、エンジン10の上流側28から低圧圧縮機12を通って空気が流れる。圧縮された空気は、低圧圧縮機12から高圧圧縮機14に供給される。圧縮された空気は、次いで燃焼器アセンブリ16に供給され、燃料と混合されて点火される。燃焼ガスはタービン18、20を駆動するために、燃焼器16から流される。
【0008】
図2は、ガスタービンエンジン10(図1に示される)に使用される、例示的な静翼アセンブリ30の概略端面図である。高圧圧縮機14はそれを通る環状の流路を定義し、少なくとも一つのローターディスク(図示せず)を含む。ローターディスクは、それから半径方向の外部へ延伸する、円周上に隔てられた複数の動翼(図示せず)を含む。静翼アセンブリ30は、ローターディスクに隣接してその下流に結合されている。上記の例示的な実施形態では、静翼30は6個の円周上に隔てられた静翼セクタ32を含み、そこでは各々の静翼セクタ32が、16個の円周上に隔てられた静翼34を含む。静翼セクタ32は、エンジン10内部で円周上に結合されている。従って上記の例示的な実施形態では、静翼アセンブリ30は、実質的に均一な円周上、つまり静翼アセンブリ30内部の一対の隣接する静翼34の間に定義されたピッチ間隔S1で配置された合計96個の静翼34を含む。上記の例示的な実施形態では、各々の静翼セクタ32は、約60度の半径方向の弧Aでアーチ状に延伸している。各々の静翼セクタ32はまた、静翼34から半径方向に内側である内弧36、および静翼34から半径方向に外側である外弧35を含む。
【0009】
図3は、ベーンセクタ32の一部の断面図である。特に図3は、その内部に挿入されたハニカムシール37を含む内弧36の一部を示している。内弧36は、半径方向の内側部分38と、少なくとも一つのトラック保持部材40を含む。内側部分38の半径方向の内部表面42は、静翼34のベーンセクタの隣に結合されている。トラック保持部材40は、一対の対向する第1の部分46と、各々が第1の部分46から外部に延伸し、第1の部分46と一体に形成された一対の対向する第2の部分48とを含む。上記の例示的な実施形態では、各々の第1の部分46は内側部分38と実質的に垂直で、各々の第2の部分48は内側部分38と実質的に平行である。従ってトラック保持部材40と内側部分38は、トラックキャビティ52を定義する。
【0010】
シール37は、シール部分54とシールトラック56で製造されたハニカムシールである。上記の例示的な実施形態では、シール部分54は、シールトラック56の幅60より狭い幅58を有する。シール37は、以下により詳細に記述されるように、ベーンセクタ32内部のシールの確保を容易にするために、少なくとも一つのトラック保持部材40がシールトラック56にクリンプされるように、内弧36に結合されている。シール部分の幅58は、対向する第2の部分48の間に定義されるキャビティ52の入口の幅62より狭い。さらに、シールトラックの幅60は、対向する第1の部分46の間に定義される幅64より狭い。加えて、シールトラック56の高さ66は、第2の部分48により定義される、トラックキャビティ52の対応する高さ68より低く、そのようにシーリングトラック56は、トラックキャビティ52の内部への挿入のための大きさにされている。
【0011】
図4はシール37を、ベーンセクタ32(図3に示される)、特に内弧36(図3に示される)に結合するために使用される、例示的な工具200の概略図である。図5(a)−(c)は各々が、工具200と共に使用される例示的な工具アセンブリ201の図である。図5(a)は工具アセンブリ201の正面斜視図であり、図5(b)は工具アセンブリ201の背面斜視図であり、図5(c)は工具アセンブリ201の正面図である。一実施形態では、工具200は、インディアナ州フォートウェインのPHD社から商業的に入手可能なシリーズPNCクランプである。工具200は、テーブルまたは壁のような固定物に工具200を堅く結合する基部202を含む。別の実施形態では、基部202は工具200を回転可能に固定物に結合する。工具200はまた、基部202から延伸する本体204を含む。一対の顎部206が、工具200の末端207で本体204に蝶番式に固定されている。顎部206の内部に収容したトラック保持部材40を工具アセンブリ201がクリンプできるように、工具アセンブリ201は顎部206に結合している。特に、工具アセンブリ201は第1の部分209と第2の部分210を含み、また顎部206は、第1の部分209に結合するように構成された上顎211と、第2の部分210に結合するように構成された下顎212とを含む。
【0012】
トラック保持部材の第2の部分48はアーチ型であり、第1の半径Rを伴って形成され、また半径方向の内部表面42はアーチ型であり、第2の半径Rを伴って形成されている。一実施形態では、第1の部分209のクランプ表面214は、トラック保持部材の第2の部分48の半径Rより約1000分の1程度小さい半径Rを伴って形成されている。さらに、第2の部分210のクランプ表面216は、半径方向の内部表面42の半径Rより約1000分の1程度大きい半径Rを伴って形成されている。
【0013】
上記の例示的な実施形態では、工具アセンブリ201の第1の結合部220は、工具アセンブリの第1の部分209と一体に形成され、上顎211への挿入のための大きさにされている。同様に、工具アセンブリ201の第2の結合部222は、工具アセンブリの第2の部分210と一体に形成され、下顎212への挿入のための大きさにされている。
【0014】
第1の部分のクランプ表面214はアーチ型で、半径Rを伴って形成されている。半径Rは、トラック保持部材の第2の部分の半径Rより約1000分の1程度小さい。さらに、第2の部分のクランプ表面216は、半径方向の内部表面の半径Rより約1000分の1程度大きい半径Rを伴って形成されている。クランプ表面214、216は、トラック保持部材の第2の部分48と、半径方向の内部表面42の間の変化する半径への適応を容易にする。さらにクランプ表面216は、内弧36の歪みの防止を容易にするために、角度θで配置されて閉じている。特に第2の部分の前面226は、クランプ表面216が前面226から後面228に向かって角度θで傾斜するように、第2の後面228より高い。
【0015】
工具アセンブリの第2の部分210はまた、工具アセンブリの第2の部分210の前面226から外部へ延伸する一対のフランジ229を含む。フランジ229は、工具アセンブリ201に挿入される際に、ベーンセクタ32の支持を容易にする。
【0016】
図6は、ベーンセクタ32の一部と係合する工具200の概略図である。使用に際して、工具アセンブリの第1の部分209はトラック保持部材の第2の部分48と係合し、工具アセンブリの第2の部分210は半径方向の内側部分38と係合する。第1の部分209は工具アセンブリの第2の部分210に向かって下方に移動するので、トラック保持部材の第2の部分48は、トラック保持部材の第1の部分46により定義される角度βにクリンプされる。一実施形態では、角度βは約30−60度の間である。第2の部分48がシールトラック56に対してクリンプされるので、ハニカムシール37はベーンセクタ32の内部に確保される。
【0017】
ツール200の動作に先立って、シールトラック56がトラックキャビティ52内に保持され、トラック保持部材の第2の部分48と半径方向の内側部分38の間に位置するように、ハニカムシール37はベーンセクタ32の内部に挿入される。工具アセンブリの第1の部分209がトラック保持部材の第2の部分48と係合し、工具アセンブリの第2の部分210が半径方向の内側部分42と係合するように、ベーンセクタ32の一部が工具200内に挿入される。次にベーンセクタ32は、半径方向の内側部分38の位置決めにより、フランジ229上に支持される。
【0018】
上記の例示的な実施形態では、工具200はフットペダル217を使用して起動される。上記の例示的な実施形態では、フットペダル217は、空気弁(図示せず)を作動させる5方向2位置のペダルである。フットペダル217は、工具200のパワーオフとパワーオンのサイクルを操作者が切り換えられるようにする。フットペダル217はまた、操作者が両方の手を空けたままベーンセクタ32を操作して、顎部206を開けたり閉じたりできるようにする。
【0019】
フットペダル217を使用して、工具200のパワー閉止サイクルを動作させるために、操作者はフットペダル217の第1の位置を選択する。フットペダル217を押圧することにより、使用者はベーンセクタ32にシール37をクリンプし始めることができる。上記の例示的な実施形態では、本体204内部に収納された空圧または油圧差動モーター(図示せず)が、機械的リンク機構(図示せず)に取り付けられたピストン(図示せず)を駆動する。別の実施形態では、この工具は、電動モーターを含むがこれに限定されることはない、他の手段により駆動されてもよい。ピストンおよび機械的リンク機構の双方は、同様に本体204内部に収納されている。機械的リンク機構の駆動は、ベーンセクタ32上に工具アセンブリ201を閉止することを容易にするために、顎部206を閉止する。
【0020】
特に、工具アセンブリの第1の部分209は、トラック保持部材の第2の部分48と係合し、工具アセンブリの第2の部分210は、半径方向の内側部分38と係合する。工具アセンブリの第1の部分209は、工具アセンブリの第2の部分210に向かって下降し、その間に工具アセンブリ201は、ハニカムシール37のシールトラック56にトラック保持部材の第2の部分48を接触させる。従って、ハニカムシール37をベーンセクタ32内部に確保することを容易にするために、シールトラック56は、トラック保持部材40と半径方向の内側部分38の間に固定される。
【0021】
工具アセンブリの第1の部分のクランプ表面214の半径と、工具アセンブリの第2の部分のクランプ表面216の半径は、第1の部分209と第2の部分210が、トラック保持部材の第2の部分48と半径方向の内側部分38の双方との接触に際して、実質的に一致した線を維持できるようにする。特に、工具アセンブリ201は、ベーンセクタ32を共に保持する脆いろう付け接合部にひびを入らせる曲げモーメントがベーンセクタ32上に発生することを容易に防止するために、トラック保持部材の第2の部分48と、半径方向内側表面42の間の半径の変化を考慮するように設計されている。ツールアセンブリ201はまた、望ましくないベーンセクタ32の損傷の防止を容易にする。さらに、工具アセンブリの第1の部分209の角度が付けられた終端は、内弧36の歪みを防止する。
【0022】
トラック保持部材40がシールトラック56に対してクリンプされた後に、開放サイクルで工具200を動作させるために、操作者はフットペダル217の第2の位置を使用する。開放サイクルは、パワー閉止サイクルとは反対の方向にモーターを駆動して、機械的リンク機構に顎部206を開放させる。顎部206が開放されると、操作者はベーンセクタ32の第1の部分を取り除き、シールをそこにクリンプさせるために、第1の部分に隣接するベーンセクタ32の第2の部分を選択する。ベーンセクタ32の第2の部分は、第1の部分と同様の方法で工具アセンブリ201内に挿入される。フットペダルを使用して、クリンプ工程が繰り返される。トラック保持部材40の全長がシールトラック56の全長と接触して閉じられるまで、操作者はこれらのステップを繰り返す。トラック保持部材40の反対側をシールトラック56上に閉止するために、ベーンセクタ32の反対側に対してこの工程が繰り返される。トラック保持部材40の両側が、内弧36の全長に沿ってシールトラック56上に閉止されると、シール37はベーンセクタ32に適切に確保される。
【0023】
以上に記述された方法と装置は、ガスタービンエンジンのベーンセクタ上に、操作者がハニカムシールを効率的にクリンプできるようにする。本発明により、丸頭ハンマーと非損傷性のブロックの必要性が除去されるので、周知のハニカムシールの取り付け手段と比較してクリンプの効率は増大する。それにより、錯誤の可能性と操作者が発揮しなければならない身体的努力の量は共に、容易に軽減される。さらに、以上に記述されたツールは、脆いろう付け接合部への異常な応力を課すことなく、ベーンセクタ内にハニカムシールをより均一にクリンプすることを可能にする。潜在的な錯誤を削減し、かつベーンセクタをクリンプするために必要とされる時間を減少させることにより、本発明は、より信頼性が高くコストが安価な、周知のハニカムのクリンプ方法の代替案を提供する。
【0024】
以上に使用されたように、単数形で或いは数詞を伴わずに言及され、または「一つの」が先行する要素または工程は、明らかに言及されている場合を除き、そのような要素または工程が複数を除外していると理解するべきではない。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、引用された図面に同様に関係する付随的な実施形態の存在を除外していると解釈されることを意図していない。
【0025】
以上に記述された方法と装置は、ガスタービンエンジンのベーンセクタにハニカムシールをクリンプする状況で記述されているが、以上に記述されたクリンプ方法と装置は、ハニカムシールまたはガスタービンエンジンに限定されない。同様に、図示されたクリンプ工具の部品は、以上に記述された特定の実施形態に限定されず、むしろクリンプ工具の部品は、以上に記述された他の部品とは独立して、別個に利用されることができる。
【0026】
本発明は種々の特定の実施形態に関連して記述されているが、特許請求の範囲とその精神の範囲内で本発明が修正されて実施可能であることが、当業者には認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】例示的なガスタービンエンジンの概略図である。
【図2】図1に示されるガスタービンエンジンに使用される例示的な静翼アセンブリの概略端面図である。
【図3】図2に示されるベーンセクタの一部の断面図である。
【図4】図3に示されるベーンセクタの一部にシールを結合させるために使用される例示的な工具の概略図である。
【図5a】図4に示される工具と共に使用される工具アセンブリを示す正面斜視図である。
【図5b】図4に示される工具と共に使用される工具アセンブリを示す背面斜視図である。
【図5c】図4に示される工具と共に使用される工具アセンブリを示す正面図である。
【図6】図3に示されるベーンセクタの一部に係合された、図4に示される工具の概略図である。
【符号の説明】
【0028】
10 エンジン
12 低圧圧縮機
14 高圧圧縮機
16 燃焼器アセンブリ
18 高圧タービン
20 低圧タービン
24 第1のシャフト
26 第2のシャフト
28 上流側
30 静翼アセンブリ
32 ベーンセクタ
34 静翼
35 外弧
36 内弧
37 シール
38 半径方向内側部分
40 トラック保持部材
42 半径方向内部表面
46 トラック部材の第1の部分
48 トラック部材の第2の部分
52 トラックキャビティ
54 シール部分
56 シールトラック
58 シール部分の幅
60 シールトラックの幅
62 幅
64 幅
66 シールトラック高さ
68 高さ
200 工具
201 工具アセンブリ
202 基部
204 本体
206 顎部
207 末端
209 工具アセンブリの第1の部分
210 工具アセンブリの第2の部分
211 上顎
212 下顎
214 第1の部分のクランプ表面
216 第2の部分のクランプ表面
217 フットペダル
220 第1の結合部
222 第2の結合部
226 前面
228 第2の部分の後面
229 フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベーンセクタ(32)を用意し、
ハニカムシール(37)を用意し、
油圧工具(200)を使用して、前記ベーンセクタに前記ハニカムシールを結合させることを含む、ガスタービンエンジン(10)の組立方法。
【請求項2】
シール部分(54)とシールトラック(56)を有するハニカムシールを用意することをさらに含み、前記シール部分は第1の幅(58)を有し、前記シールトラックは、前記シール部分の第1の幅とは異なる第2の幅(60)を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
シール部分と前記シール部分と一体に形成されたシールトラックを含むハニカムシールを用意することをさらに含み、前記シール部分は第1の幅を有し、前記シールトラックは、前記シール部分の第1の幅より広い第2の幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ベーンセクタ(32)を用意するステップが、半径方向下部(38)と前記半径方向下部に結合された少なくとも一つのトラック保持部材(40)とを有するベーンセクタを用意することをさらに含み、前記少なくとも一つのトラック保持部材が、前記半径方向下部とは実質的に垂直である第1の部分(46)と、前記第1の部分とは実質的に垂直で前記半径方向下部と実質的に平行な第2の部分(48)とを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
シール部分と前記シール部分と一体に形成されたシールトラックを有するハニカムシールを用意することをさらに含み、前記シール部分は第1の幅を有し、前記シールトラックは、前記シール部分の第1の幅より広い第2の幅を有し、
前記少なくとも一つのトラック保持部材と前記半径方向下部とにより定義されるキャビティ(52)内部に前記シールトラックを挿入することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記トラック保持部材の第1の部分に対して、鋭角(β)で前記トラック保持部材の第2の部分の位置決めすることを容易にするために、油圧工具を使用して前記少なくとも一つのトラック保持部材をクリンプすることをさらに含み、それにより前記トラック保持部材の第2の部分が前記シールトラックと接触する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記油圧工具が、第1の部分(209)と第2の部分(210)を有する工具アセンブリ(201)を含み、前記方法が:
前記工具アセンブリの第1の部分を、前記トラック保持部材の第2の部分に結合し;
前記工具アセンブリの第2の部分を、前記ベーンセクタの半径方向下部に結合し;かつ
前記トラック保持部材を前記油圧工具でクリンプすることをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記油圧工具の動作を制御するために、フットペダル(217)を使用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ベーンセクタの下部は第1の半径(R)を有して形成され、前記トラック保持部材の第2の部分は第2の半径(R)を有して形成され、前記工具アセンブリの第1の部分は前記トラック保持部材の第2の部分の半径より小さい半径(R)を有して形成され、前記工具アセンブリの第2の部分は前記ベーンセクタの半径方向下部の半径より大きい半径(R)を有して形成されており、前記工具アセンブリの第1の部分を、前記トラック保持部材の第2の部分に結合し、前記ベーンセクタ内部のシールの確保を容易にするために、前記工具アセンブリの第2の部分を、前記ベーンセクタの半径方向下部に結合して、前記油圧工具による前記少なくとも一つのトラック保持部材の前記シートトラックへのクリンプを容易にすることをさらに含む、請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−182876(P2007−182876A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−342781(P2006−342781)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】