説明

ガス調理器とそのプログラム

【課題】炊飯とお粥とを自動で判別していること。
【解決手段】加熱手段3と、加熱手段3の燃焼量を制御する加熱制御手段4と、温度検出手段5と、表示手段6と、報知手段8と、音声により報知する音声報知手段9と、合数判別手段12と、平衡温度検出手段14とを備え、調理時間が所定時間経過前に所定温度上昇、あるいは所定時間経過した時に平衡温度から所定温度上昇している場合には炊飯、上昇していない場合にはお粥と判別し、炊飯時には燃焼を停止し蒸らし時間を表示するとともに音声で報知、蒸らしが終わるまでに鍋が外された時には音声で蒸らし中であると注意を促し、お粥時には燃焼を停止するとともにお粥終了を音声で報知することにより、おいしい炊飯やお粥ができるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯を選択した場合に炊飯とお粥を自動判別するガス調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の調理器は沸騰検知以降に、所定時間内に設定温度以上上昇した場合には2度炊き及び保温をおこない、所定時間経過しても設定温度以上しない場合には、第2の所定時間加熱をおこなうようにしている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図9は、前記公報に記載された従来の調理器を示すものである。図9に示すように、調理容器の温度を検出する温度検出手段5と、動作状態等を表示する表示手段6と、沸騰を検出する沸騰検出手段13と、制御手段2から構成されている。なお、図中4は調理容器を加熱する加熱手段3の燃焼量を制御する加熱制御手段、7は加熱手段3の加熱、停止等の指示を制御手段2に入力する操作手段である。
【特許文献1】特公平7−100046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来例の構成では、炊飯とお粥を所定時間内に温度上昇があったかどうかにより判別しているため、指定した分量以上の炊飯をおこなった場合や、炊飯でも水量が多い場合には、所定時間内に温度が上昇しない場合があり、そのために誤ってお粥であると判別してしまい、そのために判別以降に必要な加熱パターンを誤って実行してしまい、おいしい炊飯やお粥ができない場合があるという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、炊飯であってもお粥であっても温度検出手段からの出力信号により、合数判別手段が炊飯の合数を判別し、合数に応じた最適な加熱パターンで加熱し、できあがりの判定時に炊飯であるかお粥であるかを判定し、加熱を停止する構成としたガス調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明のガス調理器は、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段の燃焼量を制御する加熱制御手段と、加熱制御手段を制御する制御手段と、鍋の温度を検出する温度検出手段と、制御手段からの出力により加熱手段に点火する点火手段と、制御手段に点火消火、メニュー設定等を入力する操作手段と、操作手段からの入力受付時等に報知する報知手段と、設定されたメニューや加熱状態等を表示する表示手段と、操作手順等を音声により報知する音声報知手段と、鍋の有無状態を検出する鍋有無検出手段と、温度検出手段からの出力により炊飯の合数を判別する合数判別手段と、温度検出手段からの出力により沸騰を検出する沸騰検出手段と、沸騰後の平衡温度を検出する平衡温度検出手段と、加熱開始からの時間を計測する調理時間計測手段とを備え、制御手段は、温度検出手段からの出力が平衡温度検出手段より検出した平衡温度から第1所定温度上昇した場合には、炊飯であると判断するとともに、第1所定温度上昇しない場合、調理時間計測手段により計測された調理時間が所定時間経過したときに、温度検出手段からの出力が平衡温度から第2所定温度以上上昇していると炊飯であると判断し、平衡温度から第2所定温度以上上昇していない場合はお粥であると判断するとともに、炊飯であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、蒸らし時間を表示手段に表示するとともに、音声報知手段により炊飯の蒸らし工程になった旨を報知し、蒸らし時間が経過した時に炊飯終了の報知をおこない、お粥であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、表示手段ならびに音声報知手段によりお粥ができあがった旨を報知し、炊飯の蒸らし工程に入って蒸らし時間が経過するまでに、鍋有無検出手段からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段により蒸らし中である旨を報知するするとともに、所定時間鍋が戻されない場合に炊飯を終了し、音声報知手段により残りの蒸らしを促す報知をおこなう構成としたものである。
【0007】
これによって、炊飯とお粥を判別する際に水量の多い炊飯であっても、炊飯であると判定し蒸らし時間を設けることができ、また蒸らし中に鍋を外された場合にも、報知することにより注意を促すことで失敗のない炊飯をおこなうことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明のガス調理器は、通常の炊飯であっても水量の多い炊飯であっても、お粥と判別が出来るようになり、失敗のない炊飯、お粥ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の燃焼量を制御する加熱制御手段と、前記加熱制御手段を制御する制御手段と、鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記制御手段からの出力により前記加熱手段に点火する点火手段と、前記制御手段に点火消火、メニュー設定等を入力する操作手段と、前記操作手段からの入力受付時等に報知する報知手段と、設定されたメニューや加熱状態等を表示する表示手段と、操作手順等を音声により報知する音声報知手段と、鍋の有無状態を検出する鍋有無検出手段と、前記温度検出手段からの出力により炊飯の合数を判別する合数判別手段と、前記温度検出手段からの出力により沸騰を検出する沸騰検出手段と、沸騰後の平衡温度を検出する平衡温度検出手段と、加熱開始からの時間を計測する調理時間計測手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検出手段からの出力が前記平衡温度検出手段より検出した平衡温度から第1所定温度上昇した場合には、炊飯であると判断するとともに、第1所定温度上昇しない場合、前記調理時間計測手段により計測された調理時間が所定時間経過したときに、前記温度検出手段からの出力が平衡温度から第2所定温度以上上昇していると炊飯であると判断し、平衡温度から第2所定温度以上上昇していない場合はお粥であると判断するものである。
【0010】
これにより、通常の炊飯であっても水量の多い炊飯であっても、お粥と判別が出来るようになり、失敗のない炊飯、お粥ができる。
【0011】
第2の発明は、特に、第1の発明の制御手段を、炊飯であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、蒸らし時間を表示手段に表示するとともに、音声報知手段により炊飯の蒸らし工程になった旨を報知し、蒸らし時間が経過した時に炊飯終了の報知をおこなう構成にしたものである。
【0012】
これにより、加熱が停止しても、終了ではなく蒸らしの工程に入ったことを使用者に知らせることができ、炊飯に必要な蒸らしを自動的に行うことができる。
【0013】
第3の発明は、特に、第1の発明の制御手段を、お粥であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、表示手段ならびに音声報知手段によりお粥ができあがった旨を報知する構成にしたものである。
【0014】
これにより、お粥のできあがりを表示および音声により使用者に知らせることができ、失敗のないお粥ができる。
【0015】
第4の発明は、特に、第1の発明の制御手段を、炊飯の蒸らし工程に入って蒸らし時間が経過するまでに、鍋有無検出手段からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段により蒸らし中である旨を報知する構成にしたものである。
【0016】
これにより、炊飯に必要な蒸らし工程中に、使用者が不用意に鍋を外してしまって、おいしい炊飯が出来なくなることを防ぐことができる。
【0017】
第5の発明は、特に第1の発明の制御手段を、炊飯の蒸らし工程に入って蒸らし時間が経過するまでに、鍋有無検出手段からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段により蒸らし中である旨を報知し、所定時間鍋が戻されない場合には、炊飯を終了するとともに音声報知手段により残りの蒸らしを促す報知をおこなう構成にしたものである。
【0018】
これにより、炊飯に必要な蒸らし工程中に、使用者が不用意に鍋を外してしまって、そのまま鍋が戻されない場合においしい炊飯が出来なくなることを防ぐことができる。
【0019】
第6の発明は、第1から第5のいずれか1つの発明に記載の調理器の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるプログラムである。そして、プログラムであるので汎用コンピュータやサーバーを用いて本発明のプログラムの少なくとも一部を容易に実現できる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
【0020】
本発明は、第1の発明から第5の発明の要部を実施の形態とすることにより本発明の目的を達成できるので、各請求項に対応する実施の形態の詳細を、以下に図面を参照しながら説明し、本発明を実施するための最良の形態の説明とする。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態の説明において、同一構成並びに同一作用効果を奏するところには、同一符号を付して重複した説明を行わないものとする。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における調理器の正面図で、図2は同調理器の制御ブロック図で、図3は同調理器の炊飯・お粥時の温度変化のタイミングチャートで、図4は同調理器の制御のフローチャートである。
【0022】
図1において、ガス調理器1の加熱手段3は、ガスバーナで、天板16上に臨み、ゴトク17に載せた鍋を加熱する。マイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる制御手段2は、加熱制御手段4を制御する。加熱制御手段4は、加熱手段3の加熱、停止である点火、消火と燃焼量である火力等を制御する。温度検出手段5は、ゴトク17に載せた鍋の温度を検出する。表示手段6は、加熱手段3の加熱状態やメニュー設定状態等を表示する。操作手段7は、制御手段2に加熱手段3の加熱、停止、燃焼量等を入力する。制御手段2は、図4に示すステップ(以下、Sと表示する)1からS10の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号が所定値以上になると加熱制御手段4に信号を出力し、加熱手段3の加熱を停止させるものである。また図2において、8は操作手段7からの入力受付時等に報知する報知手段で、9は操作状態や異常発生時等に音声により報知する音声報知手段である。図中11は鍋の有無を検出する鍋有無検出手段である。
【0023】
図4において、制御手段2は、温度検出手段5からの出力される現在温が合数判別温度以上かどうかを判定し(S1)、合数判別温度以上の場合は合数判別手段12からの出力により1合であるかどうか判定し(S2)、1合でない場合はS4に進む。S3では1合に最適な第1加熱パターンで加熱をおこなう(S3)。S4では合数判別手段12からの出力により2合であるかどうか判定し、2合でない場合はS6へ進む。S5では2合に最適な第2加熱パターンで加熱をおこない、S7へ進む。S6では3合に最適な第3加熱パターンで加熱をおこない、S7へ進む。S7では温度検出手段5からの出力により沸騰したかどうかを判定し、沸騰を検出すると、温度検出手段5からの出力により温度が平衡したかどうかを判定し(S8)、平衡するとその時の温度を平衡温度として決定する(S9)。S10ではS9で決定した平衡温度に第1所定温度を加算したものを第1比較温度として記憶し、S11で平衡温度に第2所定温度を加算したものを第2比較温度として記憶する。ここで、第1所定温度と第2所定温度とは、第1所定温度≧第2所定温度となる値である。S12では温度検出手段5により出力される現在温が第1比較温度以上かどうか判定し、第1比較温度以上の場合はS16に進む。S13では調理時間計測手段15からの出力により調理時間が所定時間経過したかどうかを判定し、所定時間経過していないはS12に進み、所定時間経過すると現在温が第2比較温度以上かどうかを判定し(S14)、第2比較温度以上の場合はS16に進み、第2比較温度以上でない場合は調理内容がお粥であると決定する(S15)。S16では調理内容が炊飯であると決定する。
【0024】
以上のように、本実施の形態においては、炊飯の時もお粥の時も、温度検出手段5からの出力信号により、合数判別手段12により合数を判別し、合数に応じた最適な加熱パターンで加熱し、お粥の場合は水量が多いため炊飯の3合と同じ加熱パターンで加熱されることになるが、できあがり前の温度上昇度合いで判定することにより通常の炊飯であっても水量の多い炊飯であっても、お粥と判別ができ、失敗のない炊飯、お粥ができる。
【0025】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図2に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図5に示すS17からS23の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号により炊飯であると判定したときに、炊飯であることを報知し、蒸らし工程をおこなう構成にしたものである。
【0026】
上記実施の形態において、制御手段2は、炊飯であると決定したときに燃焼を停止し(S17)、表示手段6に蒸らし時間を表示し(S18)、音声報知手段9で炊飯の蒸らし工程に入ったことを報知する(S19)。S20では蒸らし時間が終了したかどうか判定し、蒸らし時間が終了すると炊飯を終了する(S21)。S22では音声報知手段9で炊飯が終了したことを報知し、表示手段6に炊飯が終了した表示をおこなう(S23)。
【0027】
以上のように、本実施の形態においては、炊飯であると判別すると加熱制御手段4により加熱が停止しても、終了ではなく、表示手段6ならびに音声報知手段9により蒸らしの工程に入ったことを使用者に知らせることができ、炊飯に必要な蒸らしを自動的に行うことができる。
【0028】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図1に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図6に示すS24からS26の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号によりお粥であると判定したときに、お粥であることを報知し、調理を終了する構成にしたものである。
【0029】
上記実施の形態において、制御手段2は、お粥であると決定したときに燃焼を停止する(S24)。S25では音声報知手段9でお粥が終了したことを報知し、表示手段6にお粥が終了した表示をおこなう(S26)。
【0030】
以上のように、本実施の形態においては、お粥であると判別すると加熱制御手段4により加熱が停止し、表示手段6ならびに音声報知手段9によりお粥のできあがりを使用者に知らせることができ、失敗のないお粥ができる。
【0031】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図2に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図7に示すS27からS31の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号により炊飯であると判別し、蒸らし工程に入っている時に、鍋有無検出手段11からの信号により鍋が無いと判断した時には音声報知手段9により蒸らし中であることを報知する構成にしたものである。
【0032】
上記実施の形態において、制御手段2は、鍋有無検出手段11からの信号により鍋がないかどうか判定し(S27)、鍋がある場合にはS31に進む。S28では鍋がない場合には報知済みフラグが0かどうか判定し、報知済みフラグが0でない場合はS27に進む。報知済みフラグが0の場合は報知済みフラグを1にし(S29)、音声報知手段9により蒸らし中であることを報知し(S30)、S27へ進む。S31では報知済みフラグを0にし、S27へ進む。
【0033】
以上のように、本実施の形態においては、炊飯に必要な蒸らし工程中に、使用者が不用意に鍋を外してしまった場合でも、鍋有無検出手段11からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段9により蒸らし中である旨を報知することにより、鍋を戻してもらうことで失敗のない炊飯ができる。
【0034】
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図2に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図8に示すS32からS44の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号により炊飯であると判別し、蒸らし工程に入っている時に、鍋有無検出手段11からの信号により鍋が無いと判断した時には音声報知手段9により蒸らし中であることを報知するとともに、鍋なしの状態で所定時間経過すると、炊飯を終了し、音声報知手段9により蒸らし途中であることを報知する構成にしたものである。
【0035】
上記実施の形態において、制御手段2は、蒸らし時間が終了したかどうか判定し(S32)、蒸らし時間が終了していない場合はS36へ進む。蒸らし時間が終了した場合は、炊飯を終了し(S33)、音声報知手段9で炊飯が終了したことを報知し(S34)、表示手段6に炊飯が終了した表示をおこなう(S35)。S32で蒸らし時間が終了していない場合は、鍋有無検出手段11からの信号により鍋がないかどうか判定し(S36)、鍋がある場合にはS44に進む。S37では鍋がない場合には報知済みフラグが0かどうか判定し、報知済みフラグが0でない場合はS40に進む。報知済みフラグが0の場合は報知済みフラグを1にし(S38)、音声報知手段9により蒸らし中であることを報知する(S39)。S40では鍋有無検出手段11からの信号により鍋なしの状態が所定時間経過したかどうか判定し、所定時間経過していない場合はS32へ進む。鍋なしの状態が所定時間経過した場合は、炊飯を終了し(S41)、音声報知手段9で蒸らし途中であることを報知し(S42)、表示手段6に炊飯が終了した表示をおこなう(S43)。S36で鍋ありの場合は報知済みフラグを0にし(S44)、S32へ進む。
【0036】
以上のように、本実施の形態においては、炊飯に必要な蒸らし工程中に、使用者が不用意に鍋を外してしまった場合でも、鍋有無検出手段11からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段9により蒸らし中である旨を報知するとともに、さらに所定時間鍋が戻されない場合には音声報知手段9により、蒸らし途中であることを報知することで再度注意を促すことができ、おいしい炊飯が出来なくなることを防ぐことができる。
【0037】
なお、上記各実施の形態においては制御手段に格納してあるプログラムでマイクロコンピュータを機能させて制御フローを実行しているが、プログラムに代えハードを以って実行することも可能である。また、上記各実施の形態ではガス調理器を例に本実施の形態を説明したが、ガスを熱源とするもの以外にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように、本発明にかかるガス調理器は、通常の炊飯であっても水量の多い炊飯であっても、お粥と判別が出来るようになり、炊飯に必要な蒸らし工程を設けることができるとともに、お粥の場合にも適切な報知をおこなうことが可能となるので、ガス及び電気炊飯器にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態1〜5におけるガス調理器の正面図
【図2】本発明の実施の形態1〜5におけるガス調理器のブロック図
【図3】本発明の実施の形態1〜5における炊飯・お粥時の温度変化のタイミングチャート
【図4】本発明の実施の形態1におけるガス調理器の動作のフローチャート
【図5】本発明の実施の形態2におけるガス調理器の動作のフローチャート
【図6】本発明の実施の形態3におけるガス調理器の動作のフローチャート
【図7】本発明の実施の形態4におけるガス調理器の動作のフローチャート
【図8】本発明の実施の形態5におけるガス調理器の動作のフローチャート
【図9】従来の調理器のブロック図
【符号の説明】
【0040】
1 ガス調理器
2 制御手段
3 加熱手段
4 加熱制御手段
5 温度検出手段
6 表示手段
7 操作手段
8 報知手段
9 音声報知手段
10 点火手段
11 鍋有無検出手段
12 合数判別手段
13 沸騰検知手段
14 平衡温度検出手段
15 調理時間計測手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の燃焼量を制御する加熱制御手段と、前記加熱制御手段を制御する制御手段と、鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記制御手段からの出力により前記加熱手段に点火する点火手段と、前記制御手段に点火消火、メニュー設定等を入力する操作手段と、前記操作手段からの入力受付時等に報知する報知手段と、設定されたメニューや加熱状態等を表示する表示手段と、操作手順等を音声により報知する音声報知手段と、鍋の有無状態を検出する鍋有無検出手段と、前記温度検出手段からの出力により炊飯の合数を判別する合数判別手段と、前記温度検出手段からの出力により沸騰を検出する沸騰検出手段と、沸騰後の平衡温度を検出する平衡温度検出手段と、加熱開始からの時間を計測する調理時間計測手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検出手段からの出力が前記平衡温度検出手段より検出した平衡温度から第1所定温度上昇した場合には、炊飯であると判断するとともに、第1所定温度上昇しない場合、前記調理時間計測手段により計測された調理時間が所定時間経過したときに、前記温度検出手段からの出力が平衡温度から第2所定温度以上上昇していると炊飯であると判断し、平衡温度から第2所定温度以上上昇していない場合はお粥であると判断することを特徴とする、ガス調理器。
【請求項2】
制御手段は、炊飯であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、蒸らし時間を表示手段に表示するとともに、音声報知手段により炊飯の蒸らし工程になった旨を報知し、蒸らし時間が経過した時に炊飯終了の報知をおこなうことを特徴とする、請求項1に記載のガス調理器。
【請求項3】
制御手段は、お粥であると判断した場合には、加熱制御手段に出力し加熱を停止し、表示手段ならびに音声報知手段によりお粥ができあがった旨を報知することを特徴とする、請求項1に記載のガス調理器。
【請求項4】
制御手段は、炊飯の蒸らし工程に入って蒸らし時間が経過するまでに、鍋有無検出手段からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段により蒸らし中である旨を報知することを特徴とする請求項1に記載のガス調理器。
【請求項5】
制御手段は、炊飯の蒸らし工程に入って蒸らし時間が経過するまでに、鍋有無検出手段からの出力により鍋がないと判断すると、音声報知手段により蒸らし中である旨を報知し、所定時間鍋が戻されない場合には、炊飯を終了するとともに音声報知手段により残りの蒸らしを促す報知をおこなうことを特徴とする請求項1に記載のガス調理器。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガス調理器の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−292237(P2006−292237A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111999(P2005−111999)
【出願日】平成17年4月8日(2005.4.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】