説明

ガス遮断装置

【課題】ブロック別の器具推定により器具毎の最適な遮断判定値により監視することを目的とする。
【解決手段】流速をもとづき流量演算手段10で求めた流量を分類して流量記憶手段に11記憶し、保有する器具流量情報を予め格納する器具記憶手段13と、器具登録データと記憶した流量データパターン群と使用ガス器具を推定する器具推定手段14と、器具推定手段14で推定した登録器具と器具監視値設定手段16の器具毎の遮断設定値とから使用器具の異常の有無を判定する異常判定手段17とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各家庭が保有しているガス器具を登録し、器具毎保安を監視するガス遮断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3は従来のガス遮断装置を示し、ガスメータ101は各顧客宅内に設置された1台以上のガス器具102へのガス供給管103の途中に設けられている。
【0003】
ガスメータ101のガス供給路104には、ガス遮断弁105とガス流量計測手段106とが上流側より順に接続されている。
【0004】
また、ガス流量計測手段106からの信号、すなわち使用ガス流量を表示する表示部107と、地震などの振動を検出する感震器108と、ガス器具判別を行うための情報入力手段109、登録記憶手段110、および器具判定手段111と、前記感震器108の作動や器具判断、保安機能その他を統括制御処理する制御回路112、それらの動力源となる電池(図示せず)を内蔵している。
【0005】
情報入力手段109は、ガスメータ101への内蔵タイプ、外部から入力できるタイプ、数値及び記号などが入力できる入力キータイプ、或いは外部機器との接続されるタイプなどが考えられる。
【0006】
登録記憶手段110は、登録されたデータを記憶保持する半導体メモリ、または、記録の追加、書き換えを行う。器具判定手段111は、登録データと計測流量値より使用ガス器具を判定する。
【0007】
ガス流量計測手段106は、ガス供給路104のガス流を超音波が斜めに横切るごとくその上流側と下流側に一対の超音波送受信器を配置してガス流速検知手段を構成したものである。そして、超音波送受信器間で交互に超音波を送受信させて流体の流れに対して順方向と逆方向の超音波の伝搬時間差を一定間隔をおいて計り、この伝搬時間差信号にもとづき流速を計測し演算手段により流量を演算するようにしたものである。
【0008】
次に、器具登録を行う手順について説明する。
【0009】
ガスメータ101に登録する情報としては、各ガス器具102の使用時に発生する流量パターンを用いる。実際の登録データとしては、機器運転スタート時から0.2秒毎の流量値のデータを所定時間分記憶したものである。
【0010】
流量パターンの登録方法は、ガスメータ101の記憶手段に予め各ガス器具102の流量パターンとそれに対応するコードナンバーを保持記憶している。情報入力手段109の入力キーから設置する危惧のコードナンバーが登録必要数分だけ入力され、登録記憶手段110に記憶される。
【0011】
ガスメータ101では一定間隔毎にガス流量を計測し、新たに計測されたガス流量値が直前の値から所定値以上増加すると、新たな器具が使用されたと判断し、その流量変化と登録記憶手段に登録された器具のコードに対応する流量パターンと比較を行い、使用されている器具の判別を行う。
【0012】
また、ガスメータ101に履歴記憶手段を有し、ガス流量の測定値を時系列で保持記憶することにより、過去の推移と、新たに計測されたガス流量値を比較して、より新たな器具が使用されたかどうかの判断をすることもできる。
【0013】
流量パターンの登録方法としては、ガスメータ101と外部のデータベースとを接続し、新規に登録するガス器具の認証コードをキー入力で登録すると、データ登録手段によりその認証コードに対応した流量パターンがデータベースよりダウンロードされ、登録記憶手段110に保存される。
【0014】
そして、ガスメータ101では一定間隔毎にガス流量を計測し、新たに計測されたガス流量値が直前の値から所定値以上増加すると、新たな器具が使用されたと判断し、その流量変化と登録記憶手段110に登録された器具のコードに対応する流量パターンと比較を行い、使用されている器具の判別を行う。
【0015】
流量パターンは、ある時間間隔のデータの差や最大値などの特徴的な数値をテーブル化したものを使用し、実際に計測される流量値との比較に使用する。
【0016】
なお、初期に登録された流量パターンに対して、実使用状態での機器の流量変化のパターンに差がある場合や、経時変化により差が生じた場合、その差が所定値以上であると実際の流量値との差分のデータを補正し、データの更新・補正を行う機能を制御手段が有する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−200802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら上記従来の構成では、各家庭が保有しているガス機器の登録方法は、事業者が情報入力手段操作によるデータベースからのダウンロードであり、誤って他器具を操作する問題があり、また、登録データと器具流量照合後どのように保安確保するか開示されておらず、例えば、密閉された室内でストーブや風呂釜給湯器などの器具を使用している場合、複雑なガス量制御行っている時の機器の保安確保をどのように確保するかなどが開示されておらず安全性の面で課題を有している。
【0018】
本発明は、上記課題を解決するもので、各家庭の保有するガス器具を把握し、使用した器具を特定し、早期に保安監視の対応ができ、信頼性が高く安全性の高いガス遮断装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記従来の課題を解決するために、本発明のガス遮断装置は、流速検出手段で流速を検出し、流量演算手段で流量値に換算し、求めた流量を分類して記憶する流量記憶手段と、瞬時流量より平均流量を求める平均流量演算手段と、各家庭で保有するガス器具の流量情報を予め格納する器具記憶手段と、器具記憶手段の機器登録データと流量記憶手段で記憶した流量データパターン群とから使用器具を推定する機器推定手段と、器具推定手段で推定された使用器具を監視対象として登録する器具監視登録手段と、予め器具毎の監視判定値を格納する器具監視値設定手段と、器具監視登録手段からの登録機器と器具監視値設定手段の設定値とから使用器具の異常の有無を判定する異常判定手段と、異常判定成立時ガスの供給を遮断する遮断手段と、器具記憶手段に各家庭の保有器具情報を登録設定したり異常判定手段での判定結果を通報する通信手段とからなる。
【0020】
上記発明によれば、使用器具の瞬時流量を流量演算手段で求め、時系列に流量記憶手段に記憶し、予め器具記憶手段に通信手段などより器具の情報(各種流量データ)を格納させておき、器具推定手段で記憶した流量パターン群と照合し所定の相関係数内に入っている器具を求めることにより、どの器具を使用されたかを推定し、その求めた使用器具コードなどを器具監視登録手段に登録し、器具監視値設定手段より推定した器具の判定値を参照し異常判定手段で器具流量値や器具使用時間の長さなどを監視することにより、器具毎の使用監視を行え、例えば給湯器のようにひとつの器具であるのに一定温度制御のためにガス量が制御され結果複数の流量値で登録され、実態と異なる流量で長時間或いは逆に短時間監視されることがなく、利用者が誤って使用したとき器具停止が遅くなったり、或いは早くなったりする危険性が極めて低く、また、正しく監視し、器具情報などをガス事業者に警告通報するので、異常機器を早期に特定でき需要家に対し安全確保の対応とることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のガス遮断装置は、需要家が何らかの機器を使用開始すると求めた瞬時流量を時系列的に流量記憶手段に器具流量パターンとして記憶し、かつ分類して器具番号等を付して記憶し、予め器具記憶手段に各家庭の保有する器具の流量パターンなどのデータを通信手段などを介し記憶させておき、器具推定手段でどの器具を使用されたかを推定し、器具番号などで器具監視登録手段に登録し、異常判定手段で該当器具毎の監視判定値をもとに合計流量遮断や増加流量遮断或いは使用時間遮断等の監視を行い、異常判定時器具番号等の情報と一緒に監視センタに通報するので、器具の複雑なガス量制御により誤って流量登録されることなく、即ち誤った流量で長時間監視されたり、或いは逆に短時間監視されたりされることがないので、利用者にとっての危険性が極めて低く、また、器具コード信号で警告通報するのでガス事業者がどの器具が異常使用されているかが速やかに分かり、需要家に即通知するなどの至急対応とることができ、高い安全性を確保できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
上記目的を達成するために本発明は、流速を計測する流速検出手段と、前記流速検出手段の検出値より瞬時流量を演算する流量演算手段と、求めた瞬時流量を分類して記憶する流量記憶手段と、前記流量演算手段より求めた瞬時流量より平均流量を求める平均流量演算手段と、各家庭で保有するガス器具の流量情報を予め格納する器具記憶手段と、前記器具記憶手段の機器データと前記流量記憶手段の記憶した流量データパターン群とから使用器具を推定する機器推定手段と、前記器具推定手段で推定された使用器具を監視対象として登録する器具監視登録手段と、予め器具毎の監視判定値を格納する器具監視値設定手段と、前記器具監視登録手段からの登録器具と前記器具監視値設定手段の設定値とから使用器具の異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段で異常と判定時ガスの供給を遮断する遮断手段と、前記器具記憶手段に各家庭の保有ガス器具情報を登録設定したり前記異常判定手段での判定結果を通報する通信手段とからなる。
【0023】
そして、使用器具の瞬時流量を流量演算手段で求め、逐次時系列に流量記憶手段に記憶し、予め器具記憶手段に通信手段などより器具の情報(各種流量データ)を格納させておき、器具推定手段で流量パターン群と照合し所定の相関係数内に入っているかを判定しどの器具を使用されたかを推定することにより、使用器具を器具監視登録手段に登録し、器具監視値設定手段の判定値をもとに異常判定手段で器具流量値や器具使用時間の長さなどを監視することにより、器具毎の使用監視を行え、例えば給湯器のようにひとつの器具であるのに一定温度制御のためにガス量が制御され結果複数の流量値で登録され、実態と異なる流量で長時間或いは逆に短時間監視されることがなく、利用者にとっての危険性が極めて低く、器具情報等を警告通報するので、ガス事業者は異常器具を早期に特定でき対応とることができ、利用者にとっての危険性が極めて低く、器具情報を警告通報することでガス事業者は異常機器を特定しやすく早期対応が可能である。
【0024】
(実施の形態1)
図1において、各家庭のガス供給管1はガス遮断装置2を経由して家庭内で使用する種々のガス器具まで配管されている。
【0025】
例えば、屋外にはガス給湯器3が設置され、このガス給湯器3で生成される湯が水配管を介して台所の給湯栓4、浴槽やシャワー装置が設置された風呂5、リビングなどに設置された床暖房6に供給され、種々の使用形態を形成している。
【0026】
また、屋内にあっては、台所に設置されたガステーブル7、リビングや寝室等に設置されたガスファンヒータ8に繋がれている。
【0027】
図2は、前記ガス遮断装置2の制御ブロックを示し、9は流速検出手段で、ガス流速を計測する。
【0028】
流速検出手段9としては種々の方式があり、例えば流路内に対向設置された一対の超音波センサからの超音波信号より使用ガス流速を検出するものや、流路内に配置した熱線式センサのインピーダンスより流速を求めるもの、さらには計測膜を用い、同膜の機械的動作を磁石とリードスイッチあるいは磁気抵抗素子等により電気的パルス信号として検出するものがある。
【0029】
例えば、超音波センサを用いた流速検出手段9の場合、図示していないが超音波を送信または受信する第1送受信器と受信または送信する第2送受信器が流れ方向に対抗して配置され、予め定めた周期毎に上流から下流へ、又下流から上流に向かって超音波信号を送信し、伝搬時間を計測する。
【0030】
そして、第1送受信器と第2送受信器との超音波の伝搬時間差にもとづき流速を計測して、これに流路の断面積、補正係数などを乗じて流量演算手段10で瞬時流量を演算する。
【0031】
そして、11は流量記憶手段で、所定流量以上の流量を検出すると機器流量と判定し、その瞬時流量を時系列的に記憶する。
【0032】
使用開始以降の流量パターン群として記憶するとともに、大流量域、中流量域、小流量域毎に分類しシリアルの機器番号を付して格納する。
【0033】
12は平均流量演算手段で、所定周期で求められる瞬時流量を所定個数集合して平均化して平均流量値として算出する。
【0034】
13は器具記憶手段で、各家庭で保有されている器具の流量パターンデータが格納されている。
【0035】
14は器具推定手段で、流量記憶手段11の流量データと、器具記憶手段13に格納されている器具流量データとから推定し、現在使用されている器具が何かを推定する。
【0036】
例えば所定流量以上の流量値の変化やピーク流量、ピーク流量以降の流量変化について、相関係数や共分散等を用いて流量の近い度合いが所定以内かでどの器具かを判定する。
【0037】
15は器具監視登録手段で、器具推定手段14で推定した器具コードを登録するとともに、平均流量演算手段12で求めた平均流量を登録する。
【0038】
求めた平均流量値が所定流量以上の場合器具を表す代表流量として、保安監視対象として登録される。
【0039】
16は器具監視値設定手段で、器具毎に連続使用制限時間、或いは使用最大流量の監視判定値などが記憶されている。
【0040】
器具推定手段14で器具が推定され、器具監視登録手段15に使用器具が登録されると器具コード情報が通知され監視すべき器具遮断判定値が選択される。
【0041】
17は異常判定手段で、使用器具の監視を行う。例えば、ストーブ等へガスを供給するホースが何らかの原因で外れた時、異常な大流量が発生するが、そのような状態を監視するための合計流量遮断値や、器具の通常使用する最大使用時間よりはるかに長く使用された場合に対応して使用時間の制限時間を規定した使用時間遮断制限時間を設定されており、この設定値と器具監視登録手段15の登録流量値を異常判定手段17で比較判定することで、登録流量値が使用最大流量値を超えていないか、あるいは器具使用時間が登録流量値に対応した器具連続使用制限時間を超えていないか等判定する。
【0042】
この異常判定手段17で異常と判定したとき、遮断手段18に遮断信号を送ってガスの供給を停止する。
【0043】
また、遮断状態や遮断内容を液晶表示素子等に表示すると共にガスの安全監視を行っているセンター(図示せず)に通信手段19を通じて通報する。この時電話回線やインタネット等の伝送媒体20を介して行う。この時属する大流量域、中流量域、小流量域の流量域コードと各々の流量域に属する器具番号を通信手段19を通じてセンタに通信する。
【0044】
通信手段19は、センタ或いは設定器などを介して器具記憶手段13や器具監視値設定手段16に各家庭の保有している器具の流量パターンデータを予め登録することが可能である。
【0045】
次に、本発明のガス遮断装置の動作を説明する。
【0046】
需要家宅で保有しているガス器具、例えばガスファンヒータ8や、給湯器3などが使用されると、その時の流速を流速検出手段9で検出する。
【0047】
例えば、超音波センサを用いた場合は、超音波信号の伝搬時間が検出値として計測され、この信号が流量演算手段10に送られて瞬時流量値として算出され、流量記憶手段11では所定流量以上の流量値を検出すると器具流量と判定し、時系列の流量値が流量パターンとして記憶される。
【0048】
同時に検出した流量パターンの瞬時流量値より、大流量域、中流量域、小流量域かの流量域コードと流量域毎に分類し器具番号を付して記憶する。
【0049】
平均流量演算手段12は所定個数毎の流量より平均流量を演算し、求めた平均流量はN回(n=1〜)前の平均流量と比較し所定流量以上の流量変化があった場合、何らかの器具使用と判定して器具監視登録手段15に使用流量が登録される。
【0050】
器具記憶手段13は、各家庭で保有されている器具の流量パターンデータが格納されている。器具推定手段14で流量記憶手段11の流量データと器具記憶手段13に格納されている器具流量データとから推定し、現在使用されている器具が何かを推定する。
【0051】
すなわち、求めた流量信号、例えば所定流量以上の流量値の変化やピーク流量、ピーク流量以降の流量変化について、例えば相関係数や共分散等を用いて流量の近い度合いが所定以内かでどの器具かを判定する。
【0052】
そして、異常判定手段17は、まず器具推定手段14で推定した器具コード情報や器具監視登録手段15に登録された使用流量や器具コード情報により器具監視値設定手段16に記憶している器具の遮断監視値が選択され、すなわち、合計流量や増加流量遮断判定を行う判定値が選択され、異常監視判定を行う。
【0053】
例えばガスファンヒータ8が使用された場合器具監視値設定手段16に登録された各種器具の遮断判定値は、器具推定手段14で器具推定された時のガスファンヒータ8の器具コード信号により器具監視値設定手段16の器具毎の使用時間の制限時間値を参照して、使用器具の使用時間を計時し監視する。
【0054】
例えば、ガステーブル7やガスファンヒータ8などがリビングや台所で使用され、流量信号を検出すると、器具推定手段14は流量記憶手段11の記憶している流量パターン群と、器具記憶手段13の流量データ群、流量パターン群や登録されていた流量とを比較し、各流量パターンのブロックに分けて相関関係を調べる。
【0055】
ブロック別の例として流量の立ち上がり、ピーク流量や安定状態の流量値、流量変化したときの変化流量勾配などより判定し、どのガス器具が使用されたかを推定する。
【0056】
例えば、ガステーブル7やガスファンヒータ8などの複数の器具が共に使用中と推定した場合、ガステーブルは120分、ガスファンヒータは720分と各々設定され使用時間監視する。
【0057】
異常判定手段17で使用監視の結果異常成立時、即座に遮断信号を遮断手段18に出力する。同時に通信手段19を介してガス事業者のセンタにどのガス器具よる流量異常遮断発生か、どの器具が長時間使用か、或いは使用時間遮断の場合は使用時間遮断の発呼通信を行う。
【0058】
通常の発呼通信は器具のコード信号や異常内容を示すコード信号と流量区分等である。また、器具監視登録手段15に登録される前に平均流量演算手段12で求めた流量値が、ホース抜け等の原因による異常流量を超えていないかも並行して監視する。
【0059】
なお、本実施の形態に使用した数値限定は一例であり、また、使用形態も本実施の形態に限定されるものではない。
【0060】
以上のように、器具推定手段14でどのガス器具を使用しているかをブロック別に比較照合し推定するので精度良く器具判別でき、更に異常判定手段17で使用されているガス器具毎に器具流量の大きさ、及び使用時間を並行して監視し、異常な使用のされ方を検出した場合、直ちに遮断することができ、分類し記憶している器具番号を通信手段によりセンタに通報ことによりガス事業者にどの器具が異常使用しているかを通知でき、ガス器具需要者の安全を確保し、最悪ガス器具使用によりガス漏れが発生した場合ブロック別に器具推定するので通常の流量パターンと異なる器具使用を検出でき漏洩と判断できるので一酸化炭素中毒などによる人体生命への危険を防止できるとともに、かつガス事業者のセンタに器具番号等情報を通報することにより器具を特定しやすく、早期に安全対策をガス事業者、或いはガス需要家に取らせることができ、極めて安全で、かつ信頼性が高い。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上のように、本発明に係るガス遮断装置は、流量検知するとガス器具を識別特定し、推定した器具毎に最適な遮断判定値を設定し監視することにより器具の保安を適切に確保できるものであり、器具監視装置全般に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】ガス器具の設置形態を示す説明図
【図2】本発明の実施の形態1におけるガス遮断装置の制御ブロック図
【図3】従来のガス遮断装置の制御ブロック図
【符号の説明】
【0063】
9 流速検出手段
10 流量演算手段
11 流量記憶手段
12 平均流量演算手段
13 器具記憶手段
14 器具推定手段
15 器具監視登録手段
16 器具監視値設定手段
17 異常判定手段
18 遮断手段
19 通信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流速を計測する流速検出手段と、前記流速検出手段の検出値にもとづいて瞬時流量を演算する流量演算手段と、求めた瞬時流量を分類して記憶する流量記憶手段と、前記流量演算手段より求めた瞬時流量より平均流量を求める平均流量演算手段と、各家庭で保有する器具の流量情報を予め格納する器具記憶手段と、前記器具記憶手段の器具データと前記流量記憶手段の記憶した流量データパターン群とから使用ガス器具を推定する器具推定手段と、前記器具推定手段で推定された使用器具を監視対象として登録する器具監視登録手段と、予め器具毎の監視判定値を格納する器具監視値設定手段と、前記器具監視登録手段からの登録器具と前記器具監視値設定手段の設定値とから使用器具の異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段で異常と判定した時、ガスの供給を遮断する遮断手段と、前記器具記憶手段に各家庭の保有ガス器具情報を登録設定したり前記異常判定手段での判定結果を通報する通信手段とを備えたガス遮断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−39899(P2010−39899A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204086(P2008−204086)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【出願人】(000168643)高圧ガス保安協会 (92)
【Fターム(参考)】