説明

キナーゼ阻害活性を有するイソキノリン誘導体およびそれを含む医薬

本発明はRhoキナーゼ阻害作用を有し、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に有用な化合物の提供をその目的とする。本発明による化合物は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物である。


(Qはフェニル、ピリジル、ピロリル、チエニル、フリルを表し、これらの基は1または2個のハロゲン、アルキル、ニトロ、アミノにより置換されていてもよく、pは2または3である。)

【発明の詳細な説明】
発明の背景
発明の分野
本発明はRhoキナーゼ阻害作用を有するイソキノリン誘導体に関し、更に詳細には、Rhoキナーゼが関与する疾患の治療に有用なイソキノリン誘導体に関する。
【背景技術】
Rhoは種々の細胞膜受容体からのシグナルを受けて活性化され、活性化されたRhoはROCK/Rhoキナーゼ、更にはアクトミオシン系を介して、平滑筋収縮、細胞運動、細胞接着、細胞の形質変化(アクチンストレストファイバー形成)、細胞分裂制御(細胞質分裂の亢進や遺伝子転写活性化)、血小板凝集、白血球の凝集、細胞増殖、発ガンや癌浸潤の亢進等の多彩な細胞現象の分子スイッチとして機能していることが明らかにされている。
平滑筋収縮は高血圧症、狭心症、血管攣縮(例えば、心血管攣縮および脳血管攣縮)、喘息、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、頻尿、勃起障害等の病態に深く関与しており、細胞運動は癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答等に重要な役割を有し、細胞接着は癌の転移、炎症、自己免疫疾患、細胞の形態変化は脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染等に深く関与しており、細胞増殖は癌、動脈硬化等に深く関与している。このようにRhoは様々の疾患に深く関与している。
ところでRhoの活性化に伴い活性化されるセリン/スレオニンキナーゼとしては、ROCK(あるいはROCK I)(特開平9−135683号公報、T.Ishizaki et al.,EMBO J.,Vol.15,No.8,pp1885−1893(1996))やRhoキナーゼ(あるいはROCK II)(特開平10−113187号公報、T.Matsui et al.,EMBO J.,Vol.15,No.9,pp2208−2216(1996))が報告されており、これらはアイソザイムであることが明らかとなっている(O.Nakagawa et al.,FEBS Lett.,Vol.392,No.2,pp189−193(1996))。
ROCK/Rhoキナーゼ阻害作用を有する化合物としては、トランス−4−アミノ(アルキル)−1−ピリジルカルバモイルシクロヘキサン化合物(WO90/05723号公報)、ベンゾアミド化合物(WO95/28387号公報)、Y−27632(Uehata,M.,Ishizaki,T.et al.:Nature,389,pp990−994(1997))、脳血管攣縮抑制剤として市販されている塩酸ファスジル(HA−1077、旭化成)が挙げられる(Ono−Saito,N.,Niki,I.,Hidaka,H.:Pharmacol.Ther.,pp123−131(1999))。また、WO98/06433号公報はROCK/Rhoキナーゼ阻害剤を開示している。更に、WO01/56988号公報にはキナーゼ阻害活性を有する窒素含有化合物が開示されている。
発明の概要
本発明はRhoキナーゼ阻害作用を有し、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に有用な化合物を提供することをその目的とする。
本発明はまた、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に用いられる医薬組成物の提供をその目的とする。
本発明者らは、ある種のイソキノリン誘導体が極めて優れたRhoキナーゼ阻害作用を有することを見いだした(薬理試験例1および3)。本発明者らはまた、このイソキノリン誘導体がRhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に極めて有効であることを確認した(薬理試験例2、4、および5)。
すなわち本発明による化合物は、式(I)の化合物並びにその薬学上許容される塩および溶媒和物である。

(上記式中、Qはフェニル基、ピリジル基、ピロリル基、チエニル基、およびフリル基から選択される環状基を表し、この環状基上の1または2個の水素原子はハロゲン原子、C1−4アルキル基、ニトロ基、およびアミノ基からなる群から選択される置換基により置換されていてもよく、pは2または3である。)
本発明による医薬組成物は、本発明による化合物を有効成分として含んでなるものである。
発明の具体的説明
化合物
本明細書において「アルキル」とは、基が直鎖または分枝鎖のアルキルを意味する。C1−4アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチルが挙げられる。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を意味する。
Qは、好ましくは、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−メチルフェニル、4−イソプロピルフェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、4−クロロ−2−ニトロフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−アミノフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2−アミノ−4−クロロフェニル、1H−2−ピロリル、1H−3−ピロリル、2−チエニル、3−チエニル、2−フリル、および3−フリルから選択される環状基を表し、特に好ましくは3−ニトロフェニルおよび3−アミノフェニルである。
式(I)の化合物の好ましい例としては、Qが3−ニトロフェニルまたは3−アミノフェニルを表し、pが2である化合物が挙げられる。
式(I)の化合物のより好ましい例としては、下記の化合物が挙げられる。
(1)N5−[1−(2−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(2)N5−[1−(3−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(3)N5−[1−(4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(4)N5−[1−(4−フルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(5)N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(6)N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(7)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−メチルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(8)N5−[1−(4−イソプロピルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(9)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(10)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(11)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(12)N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(13)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(14)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(15)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(16)N5−[1−(2−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(17)N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(18)N5−[1−(4−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(19)N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(20)N5−[1−(2−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(21)N5−[1−(3−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(22)N5−[1−(4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(23)N−(1−ベンジル−3−ピペリジル)−5−イソキノリルアミン、
(24)N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(25)N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(26)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−メチルベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(27)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−イソプロピルベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(28)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(29)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(30)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(31)N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(32)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(33)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(34)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(35)N5−[1−(2−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(36)N5−[1−(3−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(37)N5−[1−(4−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(38)N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(39)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−2−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(40)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−3−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(41)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(42)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(43)N−[1−(2−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン、
(44)N−[1−(3−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン、
(45)(3S)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン、および
(46)(3R)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン。
式(I)の化合物のうち特に好ましい化合物としては、(3S)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミンおよび(3R)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン並びにそれらの混合物が挙げられる。
式(I)の化合物の薬学上許容されうる塩としては、酸付加塩が挙げられる。酸付加塩としては塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、硝酸などの無機酸との塩、またはマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、乳酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などの有機酸との塩、リジン等のアミノ酸との塩、が挙げられる。これら酸付加塩は、常法に従って、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリとの反応によって対応する遊離塩基に変換できる。さらに、4級アンモニウム塩や、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの金属塩とすることもできる。
式(I)の化合物の薬学上許容されうる溶媒和物としては水和物が挙げられる。
式(I)の化合物には光学異性体、そのラセミ体またはシス−トランス異性体が存在しうるが、本発明による化合物はこれらすべてを包含する。これら異性体は常法により単離するか、各異性体原料を用いることによって製造することができる。
化合物の製造
本発明による化合物は下記スキームに従って製造できる。

(上記スキーム中、prは保護基を表し、Qおよびpは式(I)で定義された内容と同義である。)
Qがフェニル基の化合物は、(R)−(−)−3−ピロリジノール(p=1)か3−ヒドロキシピペリジン(p=2)の2級アミンを適当な官能基で保護(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル基)した後、室温でDMSO中、三酸化硫黄・トリメチルアミン錯体で酸化し、さらに5−アミノイソキノリンと酢酸中、無水硫酸ナトリウム存在下縮合、さらに三酢酸水素化ナトリウムで還元することにより中間体を得、脱保護(例えば、トリフルオロ酢酸)した後に、アルキルクロライドQ−CH−Clと塩基(例えば、炭酸カリウム)存在下、反応させることにより製造できる。

(上記スキーム中、Prは保護基を表し、Qおよびpは式(I)で定義された内容と同義である。)
Qがピロリル基、チエニル基およびフリル基の化合物は、(R)−(−)−3−ピロリジノール(p=1)か3−ヒドロキシピペリジン(p=2)の2級アミンを適当な官能基で保護(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル基)した後、室温でDMSO中、三酸化硫黄・トリメチルアミン錯体で酸化し、さらに5−アミノイソキノリンと酢酸中、無水硫酸ナトリウム存在下縮合、さらに三酢酸水素化ナトリウムで還元することにより中間体を得、脱保護(例えば、トリフルオロ酢酸)した後に、カルボン酸Q−COOHとN−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩および1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用いて縮合させ、引き続きボラン・テチラヒドロフラン錯体で還元することにより製造できる。

(上記スキーム中、Prは保護基を表し、Lは脱離基を表し、Qおよびpは式(I)で定義された内容と同義である。)
さらにこれらの化合物は、適当な保護基で1級アミンが保護された3−アミノピロリジン(p=1)か3−アミノピペリジン(p=2)の2級アミン(例えば、(3R)−(+)−3−(tert−ブトキシアミノ)ピロリジン)をアルキルクロライドQ−CH−Clと塩基(例えば、炭酸カリウム)存在下反応させ、脱保護(例えば、トリフルオロ酢酸)した後に、脱離基Xを有するイソキノリン(例えば、Xがトリフレートの場合は、5−ヒドロキシイソキノリンを無水トリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることにより得ることができる)とトルエン中、炭酸セシウム存在下、80℃で触媒量の酢酸パラジウムとBINAPを加えることにより製造できる。
また、本発明による化合物はWO01/56988号公報に記載の方法に従って製造することもできる。
化合物の用途/医薬組成物
本発明による化合物はRhoキナーゼ阻害活性を有する(薬理試験例1および3参照)。従って、式(I)の化合物はRhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に用いることができる。Rhoキナーゼにより媒介される疾患としては、高血圧症、喘息(例えば、気管支喘息)、狭心症、脳血管攣縮、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、頻尿、癌、癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答、炎症、自己免疫疾患、脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染、慢性腎不全、慢性腎炎、糖尿病性腎症、IgA腎症、血栓形成に関連する疾患、リウマチ、勃起障害および線維症が挙げられる。
本発明によれば、治療上の有効量の本発明による化合物を薬学上許容される担体とともにヒトを含む哺乳類に投与することを含んでなる、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療方法が提供される。
本発明によればまた、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療用薬剤の製造のための、本発明による化合物の使用が提供される。
<高血圧症、喘息等>
Rhoは種々の細胞膜受容体からのシグナルを受けて活性化され、活性化されたRhoはROCK/Rhoキナーゼ、更にはアクトミオシン系を介して、平滑筋収縮において機能していることが明らかにされている(K.Kimura et al.,Science,Vol.273,No.5272,pp245−248(1996);Kureishi et al.,J.Biol.Chem.,Vol.272,No.19,pp12257−60(1997))。平滑筋収縮は高血圧症、狭心症、脳血管攣縮、喘息、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、勃起障害、頻尿等の病態に深く関与している(例えば、高血圧:AP.Samlyo et al.,Rev.Physiol.Biochem.Pharmacol.,Vol.134,pp209−34(1999)、狭心症:Shimokawa et al.,Cardiovasc.Res.,Vol.43,No.4,pp1029−39(1999);Satoh,H.,& Kawahara,K:Jpn.J.Pharmacol.,79(suppl):211P,1999、脳血管攣縮:佐藤元彦、貝淵弘三、:第57回日本脳外科学会総会抄録集:153,1998;N.Ono et al.,Pharmacol.Ther.,Vol.82,No.2−3,pp123−31(1991);Shimokawa et al.,Cardiovasc.Res.,Vol.43,No.4,pp1029−39(1999)、勃起障害:Andersson,K.E.& Stief,C.G.& World J.Vrol.15,14−20(1997))。
高血圧症に関しては、ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤は、自然発症性高血圧ラット(SHR)、二腎性高血圧ラット、および食塩Deoxycorticosterone acetateラット(DOCAラット)において降圧作用を有する(Uehata,M.,Ishizaki,T.et al.:Nature,389:990−994,1997)。
また、喘息に関しては、ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤は、摘出気管支や気管支喘息モデル動物において、気管支拡張作用および抗喘息作用を有する(WO93/05021、WO95/28387)。また、Rhoキナーゼ阻害剤は、気管支喘息モデルにおいて、アセチルコリン吸入による気管支抵抗上昇を用量依存的に抑制し、in vitroにおいてヒト末梢血好酸球におけるPAFによるchemotaxisを濃度依存的に抑制する(飯塚邦彦:アレルギー,47:943,1998,飯塚邦彦、吉井明弘:日本呼吸器学雑誌,37:196,1999)。また、Rhoキナーゼは白血球の遊走にも関与している。
緑内症に関しては、ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤は、カルバコールによって誘発されるウサギやウシのトラベキュラーメッシュワークおよびウサギやヒトの毛様体筋収縮に関与し(M.Honjo et al.,Investigative Ophthalmology and Visual Science.2001;42:137−144、T.Hukigami et al.,Biochem Biophys Res Commun.2001 Oct 26;288(2):296−300)、ウサギの眼圧を低下させることが知られている(WO00/09162、M.Waki et al.,Current Eye Research 2001,Vol.22,No.6,pp.470−474)。
勃起障害に関しては、ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤は、in vitroにおいてラット陰茎海綿体の弛緩作用を有し、in vitroにおいてラット陰茎海綿体圧の上昇作用を有する(Kanchan Chitaley et al.,Nature Medicine,Vol.7,No.1,119−122(2001))。
実際、本発明による化合物は白血球遊走阻害作用および血圧低下作用を有する(薬理試験例2および5参照)。
従って、本発明による化合物は高血圧症、喘息(例えば、気管支喘息)、狭心症、脳血管攣縮、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、勃起障害および頻尿等の治療に用いることができる。
<癌、癌転移等>
Rhoは種々の細胞膜受容体からのシグナルを受けて活性化され、活性化されたRhoはROCK/Rhoキナーゼ、更にはアクトミオシン系を介して、細胞運動、細胞接着、細胞の形質変化(アクチンストレストファイバー形成)、細胞分裂制御(細胞質分裂の亢進や遺伝子転写活性化)、細胞増殖、発ガンや癌浸潤の亢進等の細胞現象の分子スイッチとして機能している(P.Keely et al.,Trends Cell Biol.Vol.8,No.3,pp101−6(1998);K.Itoh et al.,Nat.Med.,Vol5,No.2,pp221−5(1999))。
細胞運動は癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答等に重要な役割を有し、細胞接着は癌の転移、炎症、自己免疫疾患、細胞の形態変化は脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染等に深く関与しており、細胞増殖は癌、動脈硬化等に深く関与している(実験医学Vol.17,No.7(1999))。
特に、細胞の悪性化と癌の転移・浸潤に関しては、Rhoは細胞の形態制御に加えて増殖、特に細胞周期のG1期からS期進行に関与している(Yamamoto,M.,Marui,N.,Oncogene,8:1449−1455,1993)。また、Dblなどの癌遺伝子がRhoファミリーのGDP−GTP交換因子であることが発見された(Hart,M.J.,Eva,A.,Nature,354:311−314,1991)。また、Rasの情報伝達の下流でRacやRhoが活性化されることが明らかとなった(Ridley,A.J.& Hall,A.:Cell,70:401−410,1992)。また、RacやRhoがRasの下流にあってRasによる細胞の悪性化に関与している可能性が報告されている(Qui,R.G.,Chen,J.,et al,:Nature,374:457−459,1995.,Qui,R.G.,Chen,J.,et al,:Proc.Natl.Acad.sci.USA,92:11781−11785,1995.,Khosravi−Far,R.,Solski,P.A.,:Mol.Cell.Biol.,15:6443−6453,1995)。また、ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤(Y−27632)によりRhoからROCKへの経路が悪性化に関与していることが証明された(Sahai,E.,Ishizaki,T.,:Curr.Biol.,9:136−145,1999)。
また癌浸潤における細胞運動においては、白血球同様、運動装置であるアクトミオシン系とそれを制御する細胞内シグナル伝達系により調整されており、Rhoファミリータンパク質は細胞骨格タンパク質を調節し、細胞の形態変化、接着、運動、分裂、転写調節等の多彩な細胞機能を制御していることが種々の細胞系で報告されている(K.Itoh et al.,Nat.Med.,Vol.5,No.2,pp221−5(1999);P.Keely et al.,Trends Cell Biol.Vol.8,No.3,pp101−6(1998))。
更に、Rhoの下流のROCKがアクトミオシン系の活性化を介して浸潤運動を制御していることも報告されている(Yoshioka,K.,Matsumura,F.,:J.Biol.Chem.,273:5146−5154,1998)。ROCK/Rhoキナーゼ阻害剤(Y−27632)によりRhoからROCKへの経路を制御することでこれらの浸潤運動が抑制されることが示されている(Itoh,K.,Yoshioka,K.,:Nature Med.,5:221−225,1999)。
従って、本発明による化合物は癌、癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答、炎症、自己免疫疾患、脳機能障害、骨粗鬆症、および細菌の感染の治療に用いることができる。
<腎疾患>
Rho GDIノックアウトマウスにおいて腎臓障害が認められた(Oncogene,1999;18(39):5373−80)。
また前記のように、Rhoは種々の細胞膜受容体からのシグナルを受けて活性化され、活性化されたRhoはROCK/Rhoキナーゼ、更にはアクトミオシン系を介して、細胞接着や白血球の遊走に関与している。細胞接着や白血球の遊走は炎症、特に腎炎、に関与している(藤本修,貝淵弘三,日本内科学会雑誌,1999;88(1);148−54)。
更に、RhoはHGF、酸化LDL、血小板、あるいはNa−H交換を介して腎炎に関与している(Mol.Cell.Biol.1995;15(2):1110−22;J.Biol.Chem.1999;274(43):30361−4;J.Biol.Chem.,1999;274(40):28293−300;EMBO J.,1998;17(16):4712−22)。
実際、本発明による化合物は蛋白尿改善作用を有する(薬理試験例4参照)。
従って、本発明による化合物は、慢性腎不全、慢性腎炎、糖尿病性腎症、およびIgA腎症の治療に用いることができる。
<炎症、血栓の形成と関連する疾患等>
Rhoは種々の細胞膜受容体からのシグナルを受けて活性化され、活性化されたRhoはRhoキナーゼ、更にはアクトミオシン系を介して、血小板凝集、白血球の凝集や白血球の遊走等の細胞現象の分子スイッチとして機能していることが明らかにされている(K.Naka et al.,Blood,Vol.90,No.10,pp3736−42(1997))。血小板凝集、白血球の凝集、白血球の遊走は血栓、炎症、線維化等に深く関与している。
実際、本発明による化合物は白血球遊走阻害活性を有する(薬理試験例2参照)。
従って、本発明による化合物は、炎症、喘息、血栓形成に関連する疾患(例えば、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症、血栓閉塞症、汎発性血管凝固症候群)、リウマチ、および線維症の治療に用いることができる。
本発明による化合物を有効成分とする医薬組成物は、経口および非経口(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与経路で、ヒトおよびヒト以外の動物に投与することができる。従って、本発明による化合物を有効成分とする医薬組成物は、投与経路に応じた適当な剤型に処方できる。
具体的には、経口剤としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、丸剤、トローチ剤などが挙げられ、非経口剤としては、注射剤(液剤、懸濁剤等)、吸入剤、坐剤、経皮吸収剤(例えば、テープ剤)、軟膏剤、点眼剤、眼軟膏等などが挙げられる。
これらの各種製剤は、通常用いられている賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、溶解補助剤等を用いて常法により製造することができる。
賦形剤としては、例えば乳糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ソルビット、結晶セルロースが、崩壊剤としては例えばデンプン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン末、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、デキストリンが、結合剤としては例えばジメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンが、滑沢剤としては、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、硬化植物油がそれぞれ挙げられる。
固体製剤とする場合は、添加剤、たとえば、ショ糖、乳糖、セルロース糖、D−マンニトール、マルチトール、デキストラン、デンプン類、寒天、アルギネート類、キチン類、キトサン類、ペクチン類、トランガム類、アラビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン類、カゼイン、アルブミン、リン酸カルシウム、ソルビトール、グリシン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリン、ポリエチレングリコール、炭酸水素ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が用いられる。さらに錠剤は必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、たとえば糖衣錠。腸溶性コーティング錠、フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠とすることができる。
半固体製剤とする場合は、動物性油脂(オリーブ油、トウモロコシ油、ヒマシ油等)、鉱物性油脂(ワセリン、白色ワセリン,固形パラフィン等)、ロウ類(ホホバ油、カルナバロウ,ミツロウ等)、部分合成もしくは全合成グリセリン脂肪酸エステル(ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等)等を用いることができる。これら市販品の例としては、ウイテプゾール(ダイナミッドノーベル社製)、ファーマゾール(日本油脂社製)等が挙げられる。
液体製剤とする場合は、添加剤、たとえば塩化ナトリウム、グルコース、ソルビトール、グリセリン、オリーブ油、プロピレングリコール、エチルアルコール等を用いることができる。注射剤とする場合は、無菌の水溶液、たとえば生理食塩水、等張液、油性液、たとえばゴマ油、大豆油が用いられる。また、必要により適当な懸濁化剤、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、非イオン性界面活性剤、溶解補助剤、たとえば安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併用してもよい。
点眼剤とする場合は水生液剤または水溶液が用いられ、特に、無菌の注射用水溶液を用いることができる。この点眼用液剤には緩衝剤(刺激軽減のためホウ酸塩緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤等が好ましい)、等張化剤、溶解補助剤、保存剤、粘調剤、キレート剤、pH調整剤(pHは通常約2〜8.5に調整することが好ましい)、芳香剤のような各種添加剤を適宜添加してもよい。
医薬組成物中の本発明による化合物の含有量は、その剤型に応じて異なるが、通常全組成物中0.1〜100重量%、好ましくは、1〜50重量%程度である。
投与量は患者の年齢、体重、性別、疾患の相違、症状の程度などを考慮して、個々の場合に応じて適宜決定されるが、例えば1〜500mg程度であり、これを1日1回または数回に分けて投与することができる。
【実施例】
以下、本発明を以下の例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
中間体1:tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート
(R)−ピロリジノール(東京化成、12.4g、100mmol)を3規定水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、そこへ0℃でジ・tert−ブチル ジカーボネート(東京化成、25.0g、120mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を滴下した。pH試験紙でpH=11であることを確認した。室温で2時間攪拌した後に、濃縮してテトラヒドロフランを大方除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
上記の粗生成物とトリエチルアミン(20ml)を無水ジメチルスルホキシド(100ml)に溶解し、そこへ室温で、細かく砕いた三酸化硫黄/トリメチルアミン錯体(アルドリッチ、28.0g、200mmol)を少しずつ加えた。室温で18時間攪拌した後に、水200mlを加え、反応を停止させた。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、粗生成物を充填し、クロロホルムのみで展開して、中間体(11.25g)を得た。
中間体(3.70g,20mmol)と5−アミノイソキノリン(アルドリッチ、2.48g,17mmol)を酢酸100mlに溶解し、硫酸ナトリウム(14.2g、100mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ三酢酸水素化ナトリウム(アルドリッチ、4.44g、20mmol)を少しずつ加え、室温で18時間攪拌した。減圧下濃縮して、大方の酢酸を除去した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、反応混合物のpH=8に調整した。セライトろ過し、ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
ヘキサンで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、塩化メチレンに溶解した粗生成物を充填し、最初はヘキサンのみ、つづいてヘキサン/クロロホルム(1:1)、最後にクロロホルムのみで展開して、Rf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(3.70g、12mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.46(s,9H),1.75−1.94(m,1H),2.02−2.10(m,1H),3.35−3.55(m,31H),3.75−3.86(m,1H),4.17−4.24(m,1H),4.705−4.90(m,1H),6.91(d,J=7.6Hz,1H),7.44(d,J=8.3Hz,1H),7.58(t,J=7.9Hz,1H),7.80−7.90(m,1H),8.42(d,J=6.4Hz,1H),9.20(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):314(M+1)
中間体2:tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート
(R)−ピロリジノール(東京化成、12.4g、100mmol)を3規定水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、そこへ0℃でジ・tert−ブチル ジカーボネート(東京化成、25.0g、120mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を滴下した。pH試験紙でpH=11であることを確認した。室温で2時間攪拌した後に、濃縮してテトラヒドロフランを大方除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
上記の粗生成物とトリエチルアミン(20ml)を無水ジメチルスルホキシド(100ml)に溶解し、そこへ室温で、細かく砕いた三酸化硫黄/トリメチルアミン錯体(アルドリッチ、28.0g、200mmol)を少しずつ加えた。室温で18時間攪拌した後に、水200mlを加え、反応を停止させた。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、粗生成物を充填し、クロロホルムのみで展開して、中間体(15.6g)を得た。
中間体(3.70g,20mmol)と5−アミノイソキノリン(アルドリッチ、2.48g,17mmol)を酢酸100mlに溶解し、硫酸ナトリウム(14.2g、100mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ三酢酸水素化ナトリウム(アルドリッチ、4.44g、20mmol)を少しずつ加え、室温で18時間攪拌した。減圧下濃縮して、大方の酢酸を除去した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、反応混合物のpH=8に調整した。セライトろ過し、ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
ヘキサンで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、塩化メチレンに溶解した粗生成物を充填し、最初はヘキサンのみ、つづいてヘキサン/クロロホルム(1:1)、最後にクロロホルムのみで展開して、Rf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(3.720g、12mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.44(s,9H),1.48−1.68(m,1H),1.73−1.83(m,2H),1.90−2.10(m,1H),3.10−3.32(m,2H),3.52−3.65(m,2H),3.92−3.98(m,1H),6.86(d,J=7.6Hz,1H),7.30(d,J=8.3Hz,1H),7.45(t,J=7.9Hz,1H),7.54(d,J=5.8Hz,1H),8.42(d,J=5.8Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):328(M+1)
実施例1:N5−[1−(2−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−クロロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(28mg、0.083mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.98−2.10(m,1H),2.40−2.52(m,1H),2.70−2.90(m,1H),3.00−3.86(m,3H),4.00−4.15(m,2H),4.25−4.35(m,1H),6.59(d,J=7.6Hz,1H),7.20−7.28(m,3H),7.32−7.38(m,2H),7.63−7.83(m,2H),8.44(d,J=5.8Hz,1H),9.07(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):339(M+1)
実施例2:N5−[1−(3−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−クロロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(14mg、0.042mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):2.00−2.10(m,1H),2.45−2.55(m,1H),2.70−2.80(m,1H),3.00−3.45(m,3H),3.80−3.90(m,2H),4.25−4.36(m,1H),6.64(d,J=7.6Hz,1H),7.28−7.34(m,3H),7.37−7.43(m,3H),7.75−7.85(m,1H),8.48(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):339(M+1)
実施例3:N5−[1−(4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(11mg、0.03mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):2.00−2.10(m,1H),2.45−2.55(m,1H),2.60−2.90(m,1H),3.00−3.40(m,3H),3.85−4.00(m,2H),4.28−4.50(m,1H),6.62(d,J=7.3Hz,1H),7.28−7.44(m,5H),7.80−8.00(m,1H),8.48(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):339(M+1)
実施例4:N5−[1−(4−フルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−フルオロベンジルクロリド(39mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(17mg、0.053mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.80−2.10(m,1H),2.40−2.53(m,1H),2.57−2.75(m,1H),2.90−3.25(m,3H),3.75−3.88(m,2H),4.21−4.31(m,1H),6.64(d,J=7.6Hz,1H),7.03(t,J=8.5Hz,2H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.35−7.43(m,3H),7.65−7.78(m,1H),8.47(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):322(M+1)
実施例5:N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えてアセトニトリルに溶解させた。そこへ室温で2,6−ジフルオロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(34mg、0.10mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.78−1.90(m,1H),2.35−2.45(m,1H),2.52−2.65(m,1H),2.88−3.00(m,3H),3.90(s,2H),4.11−4.20(m,1H),4.75−4.85(m,1H),6.66(d,J=7.6Hz,1H),6.85−6.95(m,3H),7.29(d,J=8.3Hz,1H),7.41(t,J=7.9Hz,1H),7.58(d,J=6.1Hz,1H),8.44(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):340(M+1)
実施例6:N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2,6−ジクロロベンジルクロリド(49mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(22mg、0.059mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.83−1.95(m,1H),2.33−2.43(m,1H),2.65−2.75(m,1H),2.95−3.15(m,3H),4.09(s,2H),4.13−4.24(m,1H),4.90−5.05(m,1H),6.67(d,J=7.6Hz,1H),7.17(dd,J=7.8Hz,8.3Hz,1H),7.28(t,J=8.3Hz,1H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.41(t,J=7.9Hz,1H),7.61(d,J=5.9Hz,1H),8.45(d,J=6.1Hz,1H),9.11(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):373(M+1)
実施例7:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−メチルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−メチルベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(16mg、0.050mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):318(M+1)
実施例8:N5−[1−(4−イソプロピルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−イソプロピルベンジルクロリド(42mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(14mg、0.041mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.22(d,J=6.9Hz,6H),1.85−1.99(m,1H),2.40−2.50(m,1H),2.60−2.75(m,1H),2.83−3.05(m,3H),3.81(s,2H),4.20−4.30(m,1H),6.64(d,J=7.8Hz,1H),7.20(d,J=8.1Hz,1H),7.28−7.33(m,3H),7.40(t,J=7.8Hz,1H),7.28−7.33(m,3H),7.41(t,J=7.8Hz,1H),7.70−7.80(m,1H),8.47(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):346(M+1)
施例9:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(27mg、0.076mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):349(M+1).
実施例10:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(27mg、0.076mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.78−1.90(m,1H),2.40−2.57(m,2H),2.72−2.79(m,1H),2.85−2.96(m,2H),3.77(s,2H),4.14−4.24(m,1H),4.55−4.67(m,1H),6.69(d,J=7.6Hz,1H),7.31(d,J=8.3Hz,1H),7.41(t,J=7.8Hz,1H),7.49(d,J=7.8Hz,1H),7.58(d,J=6.1Hz,1H),7.69(d,J=6.7Hz,1H),8.11(d,J=7.3Hz,1H),8.23(s,1H),8.47(d,J=6.1Hz,1H),9.14(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):349(M+1)
実施例11:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(20mg、0.057mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.86−1.94(m,1H),2.43−2.54(m,1H),2.84−3.06(m,3H),3.85(s,2H),4.20−4.28(m,1H),4.76−4.90(m,1H),6.66(d,J=7.6Hz,1H),7.31(d,J=8.3Hz,1H),7.41(t,J=7.9Hz,1H),7.41(t,J=7.9Hz,1H),7.57(d,J=8.5Hz,2H),7.63(d,J=5.8Hz,1H),8.18(d,J=8.8Hz,2H),8.46(d,J=5.8Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):349(M+1)
実施例12:N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロ2−ニトロベンジルクロリド(52mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(37mg、0.106mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.80−1.92(m,1H),2.30−2.55(m,2H),2.70−2.90(m,3H),3.99(s,2H),4.35−4.43(m,1H),4.68−4.78(m,1H),6.65(d,J=7.6Hz,1H),7.30(d,J=8.3Hz,1H),7.41(t,J=7.9Hz,1H),7.50(dd,J=2.2Hz,8.3Hz,1H),7.55−7.69(m,1H),7.68(d,J=6.1Hz,1H),7.80(d,J=2.5Hz,1H),8.49(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):383(M+1)
実施例13:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(10mg、0.033mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):305(M+1)
実施例14:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えてアセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開してRf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(11mg、0.033mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):305(M+1)
実施例15:N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(11mg、0.033mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.90−2.00(m,1H),2.40−2.67(m,2H),2.88−3.25(m,3H),3.77(s,2H),4.20−4.30(m,1H),4.82−4.98(m,1H),6.66(d,J=7.3Hz,1H),7.28−7.35(m,4H),7.42(t,J=7.9Hz,1H),7.65(s,1H),8.48(d,J=5.9Hz,1H),8.54−8.60(m,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):305(M+1)
実施例16:N5−[1−(2−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えてアセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(20mg、0.063mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
実施例17:N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(17mg、0.053mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.80−1.94(m,1H),2.38−2.48(m,1H),2.52−2.62(m,1H),2.75−2.86(m,1H),2.87−3.02(m,1H),3.64(s,2H),4.14−4.24(m,1H),4.75−4.90(m,1H),6.58(d,J=7.6Hz,1H),6.66(d,J=7.6Hz,1H),6.70−6.75(m,2H),7.09(t,J=8.1Hz,1H),7.29(d,J=8.1Hz,1H),7.41(t,J=7.8Hz,1H),7.59−7.66(m,1H),8.46(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
実施例18:N5−[1−(4−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(12mg、0.037mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
実施例19:N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(62mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロ−2−ニトロベンジルクロリド(50mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(24mg、0.068mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):354(M+1)
実施例20:N5−[1−(2−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−クロロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(19mg、0.054mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):353(M+1)
実施例21:N5−[1−(3−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−クロロベンジルクロリド(40mg0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(23mg、0.066mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):353(M+1)
実施例22:N5−[1−(4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(24mg、0.066mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.48−2.00(m,5H),2.38−3.05(m,3H),3.40−4.20(m,3H),6.63−6.78(m,1H),7.23−7.52(m,7H),8.48(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):353(M+1)
実施例23:N−(1−ベンジル−3−ピペリジル)−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリルル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−フルオロベンジルクロリド(39mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(18mg、0.057mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.40−2.05(m,5H),2.25−2.98(m,3H),3.37−4.10(m,3H),6.65−6.80(m,1H),7.24−7.58(m,9H),8.47(d,J=5.9Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):318(M+1)
実施例24:N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2,6−ジフルオロベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(25mg、0.071mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.48−2.20(m,5H),2.45−3.22(m,3H),3.75−4.25(m,3H),6.70−6.80(m,1H),6.90−7.02(m,2H),7.24−7.30(m,3H),7.43(t,J=7.9Hz,1H),7.59−7.66(m,1H),8.46(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):354(M+1)
実施例25:N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピロリジンカルボキシレート(中間体1)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2,6−ジクロロベンジルクロリド(49mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(28mg、0.073mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.45−1.60(m,1H),1.60−1.80(m,1H),1.95−2.05(m,1H),2.30−2.50(m,1H),2.60−3.00(m,1H),3.75−3.94(m,3H),6.71(d,J=8.1Hz,2H),7.45(t,J=8.0Hz,1H),7.59−7.81(m,1H),8.42(d,J=6.1Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):387(M+1)
実施例26:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−メチルベンジル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−メチルベンジルクロリド(40mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(20mg、0.060mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.48−2.00(m,5H),2.32(s,3H),2.25−2.80(m,3H),3.35−4.00(m,3H),6.65−6.80(m,1H),7.10−7.18(m,3H),7.22−7.30(m,2H),7.41(t,J=8.0Hz,1H),7.50−7.60(m,1H),8.47(d,J=5.8Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):332(M+1)
実施例27:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−イソプロピルベンジル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−イソプロピルベンジルクロリド(42mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(15mg、0.042mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.23(d,J=7.0Hz,6H),1.50−2・00(m,5H),2.20−3.00(m,3H),2.88(dt,J=7.0Hz,13.4Hz,1H),3.35−4.00(m,3H),6.61−6.73(m,1H),7.15−7.35(m,5H),7.39(t,J=7.6Hz,1H),7.50−7.60(m,1H),8.47(d,J=5.9Hz,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):361(M+1)
実施例28:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(20mg、0.055mmol))を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.45−1.60(m,1H),1.65−1.75(m,1H),1.85−2.00(m,1H),2.05−2.30(m,1H),2.50−2.80(m,3H),3.63−3.86(m,2H),3.93−4.02(m,1H),5.00−5.25(m,1H),6.72(d,J=7.8Hz,1H),7.24−7.28(m,2H),7.40−7.47(m,2H),7.47−7.55(m,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.95−8.05(m,1H),8.50(d,J=6.1Hz,1H),9.14(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):363(M+1)
実施例29:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(29mg、0.080mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):363(M+1)
実施例30:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(26mg、0.075mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):363(M+1)
実施例31:N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロ2−ニトロベンジルクロリド(52mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(34mg、0.086mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.44−1.75(m,3H),1.80−1.95(m,1H),2.13−2.25(m,1H),2.50−2.80(m,3H),3.62−3.70(m,1H),3.75−3.84(m,1H),3.85−3.95(m,1H),4.90−5.10(m,1H),6.66−6.75(m,1H),7.23−7.30(m,1H),7.36−7.50(m,3H),7.80(s,1H),7.82−7.92(m,1H),8.50(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):398(M+1)
実施例32:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(23mg、0.072mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
実施例33:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(14mg、0.044mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
実施例34:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロメチルピリジン(41mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め標題化合物(16mg、0.050mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.56−1.90(m,4H),2.40−2.70(m,3H),2.70−2.85(m,1H),3.50−3.75(m,2H),3.80−3.90(m,1H),4.80−5.10(m,1H),6.70−6.80(m,1H),7.22−7.50(m,5H),7.50−7.60(m,1H),8.47(d,J=6.1Hz,1H),8.55(s,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
施例35:N5−[1−(2−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で2−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(18mg、0.054mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):333(M+1)
実施例36:N5−[1−(3−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(22mg、0.066mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):333(M+1)
実施例37:N5−[1−(4−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−ニトロベンジルクロリド(43mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(17mg、0.054mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):333(M+1)
実施例38:N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、炭酸カリウム(和光化学、69mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温で4−クロロ−2−ニトロベンジルクロリド(50mg、0.25mmol)のアセトニトリル溶液1mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水2mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。現れた塩を、さらにクロロホルム/メタノール(10:1)溶液に溶解し、短いシリカゲルカラムでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体を1規定塩酸3mlに80℃で溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、113mg、0.50mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニウム溶液(1ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(18mg、0.049mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):368(M+1)
実施例39:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−2−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でピロール−2−カルボン酸(28mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(12mg、0.026mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.60−1.73(m,1H),1.82−2.00(m,2H),2.02−2.12(m,1H),3.64−3.88(m,5H),3.93−4.02(m,1H),4.14−4.24(m,1H),4.90−5.00(m,1H),6.23(s,1H),6.58(s,1H),6.86(d,J=7.6Hz,1H),6.92(s,1H),7.32(d,J=8.3Hz,1H),7.47(t,J=7.9Hz,1H),7.59(s,1H),8.43(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H),9.45−9.55(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):307(M+1)
実施例40:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−3−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でピロール−3−カルボン酸(28mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(15mg、0.049mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.55−1.70(m,1H),1.75−1.88(m,1H),1.90−2.10(m,2H),3.62−3.90(m,6H),4.08−4.16(m,1H),6.40(s,1H),6.70−6.85(m,2H),7.18−7.24(m,1H),7.28(d,J=8.1Hz,1H),7.38−7.46(m,1H),7.56−7.64(m,1H),8.42(d,J=6.1Hz,1H),8.66−8.82(m,1H),9.12(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):307(M+1)
実施例41:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でチオフェン−2−カルボン酸(32mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(7mg、0.022mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):324(M+1)
実施例42:N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でチオフェン−3−カルボン酸(32mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(18mg、0.056mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):324(M+1)
実施例43:N−[1−(2−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でフラン−2−カルボン酸(32mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(12mg、0.039mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):308(M+1)
実施例44:N−[1−(3−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン
tert−ブチル3−(5−イソキノリルアミノ)−1−ピペリジンカルボキシレート(中間体2)(66mg、0.20mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg、0.50mmol)を加えて、アセトニトリル1mlに溶解させた。そこへ室温でフラン−3−カルボン酸(32mg、0.25mmol)を加え、さらに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(51mg、0.30mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg、0.30mmol)およびジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め中間体を得た。
中間体をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃でボラン−テトラヒドロフラン錯体(関東化学、1mol/l、テトラヒドロフラン溶液)を1ml滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌したのち、0℃に冷却し、1規定塩酸水溶液を2ml滴下した。さらに60℃で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さを、クロロホルム/メタノールで展開するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)、最後にクロロホルム/メタノール(10:1)で展開して、Rf=0.5のUV吸収を持つフラクションを集め、標題化合物(18mg、0.059mmol)を得た。
質量分析値(ESI−MS,m/z):308(M+1)
実施例45:(3S)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン
5−ヒドロイソキノリン(アルドリッチ、4.35g、30mmol)とピリジン(3.16g)を無水クロロホルム(50ml)に溶解し、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸(10g、35mmol)を滴下した。反応混合物を3時時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えた。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにクロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、クロロホルムのみで展開して、Rf=0.7のUV吸収を持つフラクションを集め中間体A(7.55g、27mmol)を得た。
(3S)−(−)−3−(tert−ブトキシアミノ)ピロリジン(東京化成、1.86g、10mmol)に、炭酸カリウム(和光化学、2.07g、15mmol)を加えて、アセトニトリル10mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(東京化成、1.88g、11mmol)のアセトニトリル溶液3mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水10mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)で展開して、Rf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め中間体B(3.0g、9.3mmol)を得た。
中間体A(1.0g、3.1mmol)をクロロホルム2.5mmolに溶解し、トリフルオロ酢酸2.5mlを加え、室温で3時間攪拌した。減圧下濃縮して、大方のトリフルオロ酢酸を除去した後、3規定水酸化ナトリウム溶液を加え、反応混合物のPH=10に調整した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、さらにアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムを通し、水を除去して、粗生成物を得た。
中間体A(858mg、3.1mmol)、上記粗製生物、酢酸パラジウム(和光化学、113mg、0.50mmol)、ラセミ−BINAP(アルドリッチ、311mg、0.50mmol)、炭酸セシウム(和光化学、1.63g、5mmol)を無水トルエン(5ml)に懸濁させ、アルゴン雰囲気下、80℃で18時間攪拌した。酢酸エチル5mlを加え、セライトろ過した。ろ液を濃縮し、粗製生物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)で展開してRf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め、中間体C(624mg、1.67mmol)を得た。
中間体C(624mg、1.67mmol)を1規定塩酸3mlに溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、1.13g、5mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニア溶液(5ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(488mg、1.53mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.80−1.94(m,1H),2.38−2.48(m,1H),2.52−2.62(m,1H),2.75−2.86(m,1H),2.87−3.02(m,1H),3.64(s,3H),4.14−4.24(m,1H),4.75−4.90(m,1H),6.58(d,J=7.6Hz,1H),6.66(d,J=7.6Hz,1H),6.70−6.75(m,2H),7.09(t,J=8.1Hz,1H),7.29(d,J=8.1Hz,1H),7.41(t,J=7.8Hz,1H),7.59−7.66(m,1H),8.46(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
施光度 [α]25=+111(C=0.25)
実施例46:(3R)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン
5−ヒドロイソキノリン(アルドリッチ、4.35g、30mmol)とピリジン(3.16g)を無水クロロホルム(50ml)に溶解し、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸(10g、35mmol)を滴下した。反応混合物を3時時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えた。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにクロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、クロロホルムのみで展開して、Rf=0.7のUV吸収を持つフラクションを集め中間体A(7.55g、27mmol)を得た。
(3R)−(+)−3−(tert−ブトキシアミノ)ピロリジン(東京化成、1.86g、10mmol)に、炭酸カリウム(和光化学、2.07g、15mmol)を加えて、アセトニトリル10mlに溶解させた。そこへ室温で3−ニトロベンジルクロリド(東京化成、1.88g、11mmol)のアセトニトリル溶液3mlを室温で滴下し、さらに18時間攪拌した。水10mlを加えた後、濃縮し、大方のアセトニトリルを除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)で展開して、Rf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め中間体B(2.7g、8.5mmol)を得た。
中間体A(1.0g、3.1mmol)をクロロホルム2.5mmolに溶解し、トリフルオロ酢酸2.5mlを加え、室温で3時間攪拌した。減圧下濃縮して、大方のトリフルオロ酢酸を除去した後、3規定水酸化ナトリウム溶液を加え、反応混合物のPH=10に調整した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、さらにアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムを通し、水を除去して、粗生成物を得た。
中間体A(858mg、3.1mmol)、上記粗製生物、酢酸パラジウム(和光化学、113mg、0.50mmol)、ラセミ−BINAP(アルドリッチ、311mg、0.50mmol)、炭酸セシウム(和光化学、1.63g、5mmol)を無水トルエン(5ml)に懸濁させ、アルゴン雰囲気下、80℃で18時間攪拌した。酢酸エチル5mlを加え、セライトろ過した。ろ液を濃縮し、粗製生物を得た。
クロロホルムで展開したシリカゲルカラムクロマトグラフィーに、クロロホルムに溶解した粗生成物を充填し、最初はクロロホルムのみ、つづいてクロロホルム/メタノール(20:1)で展開してRf=0.6のUV吸収を持つフラクションを集め、中間体C(629mg、1.68mmol)を得た。
中間体C(624mg、1.67mmol)を1規定塩酸3mlに溶解し、そこへ二塩化スズ・水和物(関東化学、1.13g、5mmol)を少しずつ加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そこへ30%アンモニア溶液(5ml)を滴下した。酢酸エチルを加え、セライトろ過した。ろ液を有機層と水層に分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製製物を得た。さらにクロロホルム/メタノール(10:1)で展開するアルミナ(alumina oxide 90 neutral)カラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(462mg、1.45mmol)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz):1.80−1.94(m,1H),2.38−2.48(m,1H),2.52−2.62(m,1H),2.75−2.86(m,1H),2.87−3.02(m,1H),3.64(s,3H),4.14−4.24(m,1H),4.75−4.90(m,1H),6.58(d,J=7.6Hz,1H),6.66(d,J=7.6Hz,1H),6.70−6.75(m,2H),7.09(t,J=8.1Hz,1H),7.29(d,J=8.1Hz,1H),7.41(t,J=7.8Hz,1H),7.59−7.66(m,1H),8.46(d,J=6.1Hz,1H),9.13(s,1H).
質量分析値(ESI−MS,m/z):319(M+1)
施光度 [α]25=−103(C=0.25)
実施例1〜46において得られた化合物を塩酸−メタノール溶液で処理した後、濃縮し、エーテルにて洗浄することにより、対応する塩酸塩を得た。
実施例1〜46の化合物および中間体1および2の化学構造式は下記の通りである。










薬理試験例1:Rhoキナーゼ阻害作用
遺伝子組換えRhoキナーゼは、特開平10−113187号の開示に従って、ウシRhoキナーゼ触媒領域とグルタチオンS−トランスフェラーゼとの融合蛋白質をコードするcDNAを組み込んだバキュロウイルスを昆虫細胞に感染させ、昆虫細胞に生産させることにより調製した。そのRhoキナーゼとともにγ位のリンが放射性同位元素でラベルされたATP(γ32P−ATP)を基質(ribosomal S6 kinase substrate,S6 231−239)に添加することにより基質をリン酸化した。基質は放射性同位元素でラベルされる。
その後、基質を濾紙に吸着させ、リン酸溶液によりATPを洗い流した後に液体シンチレーションカウンタによりリン酸化された基質の量を測定した。
披験化合物の酵素阻害活性は、酵素反応をさせる前に披験サンプルを添加しておき基質のリン酸化量の抑制率を求め、50%抑制するときの濃度をIC50値とした。
結果は下記表に示されるとおりであった。


薬理試験例2:白血球遊走阻害作用
マウス由来CCR2を高発現させたヒト由来組織球性リンパ腫(U937/CCR2)を、被験化合物を添加した0.1%BSAを含むRPMI1640培地に懸濁し(5×10/ml)、20分間インキュベートさせた。24穴プレートにMCP−1リガンド(1μM)、および被験化合物を添加した薬液(0.1%BSAを含むRPMI1640培地 DMSO1%)を500μl加え、ケモタキセルをのせ上層に上記の細胞浮遊液200μlを添加し、1時間、37℃、5%炭酸ガス下で遊走させた。粒子計数分析装置(シスメックス CDA−500)にて下室に遊走した細胞数をカウントし、以下の式により遊走阻害率を算出した。
遊走阻害率(%)=(1−被験化合物を添加した場合の遊走数/被験化合物未添加の場合の遊走数)×100
結果は下記表に示されるとおりであった。

薬理試験例3:ex vivo実験
SDラット(N=4)に水または被験化合物の塩酸塩(30mg/kg)を生理食塩水に溶かして経口投与し、3時間後に採血をおこなった。血清を生理食塩水にて8倍希釈した。薬理試験例1の方法に従ってRhoキナーゼ,基質、ラベル化されたATPに、血清を加え、リン酸化された基質の量を求めた。Rhoキナーゼ阻害率は以下の式で算出した。
阻害率(%)=(1−被験化合物を投与した場合の基質の量/水を投与した場合の基質の量)×100
結果は下記表に示されるとおりであった。

薬理試験例4:WKYラットを用いた抗GBM腎炎モデルに対する蛋白尿改善作
ラット由来GBM画分を家兎に免疫して得られた抗GBM抗体を、8週齢WKY雄性ラットに尾静脈内に投与し腎炎を惹起させた。抗体投与24時間後から3日間、実施例45および46の塩酸塩を精製水に溶かして、30mg/kgの用量で1日2回経口投与した。抗体投与後3日後の24時間尿を採取、尿中蛋白量を測定した。6匹のラットの尿中蛋白量の平均値と標準誤差を下記表に示す。

抗体投与4日後に、全採血により屠殺後、腎臓を摘出し、4%パラホルムアルデヒドで固定して染色用標本を作製した。次いで、マウス抗ラットマクロファージモノクローナル抗体(ED−1)を用いて得られた標本の免疫染色をおこなった。糸球体1個あたりのED−1陽性細胞数をカウントした。各群6匹分について、ED−1陽性細胞数の平均値と標準誤差を下記表に示す。

同様に、抗GBM抗体を7週齢WKY雄性ラット7週齢に尾静脈内投与し腎炎を惹起させ,抗体投与24時間後から4週間、実施例45および46の塩酸塩を精製水に溶かして、30mg/kgの用量で1日2回経口投与した。抗体投与後4週間後の24時間尿を採取、尿中蛋白量を測定した。6匹のラットの尿中蛋白量の平均値と標準誤差を下記表に示す。

薬理試験例5:血圧低下作用
高血圧自然発症ラット(SHR,日本チャールズリバー(株))の雄性15週齢を使用し、実施例45および46の塩酸塩(30mg/kg)を精製水に溶かし、経口投与をおこなった。化合物投与直前および投与3〜4時間後の収縮期血圧を測定した。以下の式により血圧低下率を算出した。
血圧低下率(%)={(化合物投与前血圧−化合物投与後血圧)/化合物投与前血圧}×100
結果は下記表に示されるとおりであった。血圧低下率はSHR4匹の低下率と標準誤差を示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物。

(上記式中、Qはフェニル基、ピリジル基、ピロリル基、チエニル基、およびフリル基から選択される環状基を表し、この環状基上の1または2個の水素原子はハロゲン原子、C1−4アルキル基、ニトロ基、およびアミノ基からなる群から選択される置換基により置換されていてもよく、pは2または3である。)
【請求項2】
Qが、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−メチルフェニル、4−イソプロピルフェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、4−クロロ−2−ニトロフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−アミノフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2−アミノ−4−クロロフェニル、1H−2−ピロリル、1H−3−ピロリル、2−チエニル、3−チエニル、2−フリル、および3−フリルから選択される環状基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
pが2である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
pが3である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
Qが3−ニトロフェニルまたは3−アミノフェニルを表し、pが2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
下記からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物:
(1)N5−[1−(2−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(2)N5−[1−(3−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(3)N5−[1−(4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(4)N5−[1−(4−フルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(5)N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(6)N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(7)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−メチルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(8)N5−[1−(4−イソプロピルベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(9)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(10)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(11)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(12)N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(13)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(14)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(15)N−(5−イソキノリル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]アミン、
(16)N5−[1−(2−アミノベシジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(17)N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(18)N5−[1−(4−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(19)N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリルアミン、
(20)N5−[1−(2−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(21)N5−[1−(3−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(22)N5−[1−(4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(23)N−(1−ベンジル−3−ピペリジル)−5−イソキノリルアミン、
(24)N5−[1−(2,6−ジフルオロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(25)N5−[1−(2,6−ジクロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(26)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−メチルベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(27)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−イソプロピルベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(28)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(29)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(30)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]アミン、
(31)N5−[1−(4−クロロ−2−ニトロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(32)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(33)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(34)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(4−ピリジルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(35)N5−[1−(2−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(36)N5−[1−(3−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(37)N5−[1−(4−アミノベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(38)N5−[1−(2−アミノ−4−クロロベンジル)−3−ピペリジル]−5−イソキノリルアミン、
(39)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−2−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(40)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(1H−3−ピロリルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(41)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(2−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(42)N−(5−イソキノリニル)−N−[1−(3−チエニルメチル)−3−ピペリジル]アミン、
(43)N−[1−(2−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン、
(44)N−[1−(3−フリルメチル)−3−ピペリジル]−N−(5−イソキノリル)アミン、
(45)(3S)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン、および
(46)(3R)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン。
【請求項7】
(3S)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミンおよび(3R)−N5−[1−(3−アミノベンジル)テトラヒドロ−1H−3−ピロリル]−5−イソキノリンアミン並びにそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を含んでなる、医薬組成物。
【請求項9】
Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療に用いられる、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
Rhoキナーゼにより媒介される疾患が、高血圧症、喘息(例えば、気管支喘息)、狭心症、脳血管攣縮、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、頻尿、癌、癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答、炎症、自己免疫疾患、脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染、慢性腎不全、慢性腎炎、糖尿病性腎症、IgA腎症、血栓形成に関連する疾患、リウマチ、勃起障害および線維症からなる群から選択される、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療用薬剤の製造のための、請求項1〜7のいずれか一項に記截の化合物または薬学上許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
【請求項12】
Rhoキナーゼにより媒介される疾患が、高血圧症、喘息(例えば、気管支喘息)、狭心症、脳血管攣縮、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、頻尿、癌、癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答、炎症、自己免疫疾患、脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染、慢性腎不全、慢性腎炎、糖尿病性腎症、IgA腎症、血栓形成に関連する疾患、リウマチ、勃起障害および線維症からなる群から選択される、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
治療上の有効量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物または薬学上許容される塩もしくは溶媒和物を、薬学上許容される担体とともに哺乳類に投与することを含んでなる、Rhoキナーゼにより媒介される疾患の治療方法。
【請求項14】
Rhoキナーゼにより媒介される疾患が、高血圧症、喘息(例えば、気管支喘息)、狭心症、脳血管攣縮、末梢循環障害、切迫早産、緑内障、視野狭窄、頻尿、癌、癌の浸潤・転移、動脈硬化、網膜症、免疫応答、炎症、自己免疫疾患、脳機能障害、骨粗鬆症、細菌の感染、慢性腎不全、慢性腎炎、糖尿病性腎症、IgA腎症、血栓形成に関連する疾患、リウマチ、勃起障害および線維症からなる群から選択される、請求項13に記載の治療法。

【国際公開番号】WO2004/024717
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【発行日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−535967(P2004−535967)
【国際出願番号】PCT/JP2003/011733
【国際出願日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願人】(000253503)麒麟麦酒株式会社 (247)
【Fターム(参考)】