説明

キャビネット連結部材

【課題】組み付け作業性を向上できるキャビネット連結部材を得る。
【解決手段】キャビネット連結部材10を構成する連結手段16のボルト18をボルト軸廻り方向へ回転させるとナット20も回転し、ナット20が受部材14のナット係止部52の回転阻止部52Bに当接して回転が阻止される、さらにボルト18を回転するとナット20がボルト軸方向に移動し、ナット係止部52の軸方向当接部52Aに当接するようになっている。一方、ボルト18の頭部18Bが、ワッシャー42を介して受部材12の本体部12Aのボルト係止部50当接するため、さらにボルト18を回転させることで、受部材12と受部材14とが引き寄せられ、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とが連結状態になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付孔を形成した2つのキャビネットを、これらの取付孔を連通させ合わせるように重ね合わせた状態で、取付孔への挿通とその後の回転操作によって、連結させるためのキャビネット連結部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、キャビネット連結部材としては、例えば、特許文献1がある。この従来技術では、止め具が軸部の両端部に鍔部と抜止体とを備えており、この止め具を、連通され合わされた2つの母体の貫通孔に通し、軸廻りに90度回転させることで、抜け止めと共に、2との母体を互いに引き寄せるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6−8323号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、止め具を2つの貫通孔の一方側から挿入し、貫通孔の他方側から突出した止め具の抜止体を把持して回転させる必要がある。このため、母体の両側から止め具を操作するので組み付け作業が困難な場合がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、組み付け作業性を向上できるキャビネット連結部材を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の本発明のキャビネット連結部材は、連結する2つのキャビネットに形成された貫通孔に取付けられる一対の受部材と、前記一対の受部材に挿入されるボルトと、前記ボルトの先端部に螺合され前記一対の受部材に挿入されるナットと、を備えた連結手段と、前記一対の受部材に形成され、前記ボルトの頭部が係止されるボルト係止部と、前記一対の受部材に形成され、前記ナットが係止されるナット係止部と、を有し、前記ナット係止部は、前記ボルト軸廻り方向への前記ナットの回転を阻止する回転阻止部と、前記ボルト軸方向への前記ナットの移動によって前記ナットと当接する軸方向当接部と、を備えている。
【0007】
請求項1に記載の本発明のキャビネット連結部材では、一対の受部材を連結する2つのキャビネットに形成された貫通孔に取付ける。そして、一対の受部材に連結手段を挿入し、ボルトの頭部が一方の受部材のボルト係止部に係止された後、ボルトをボルト軸廻り方向に回転させることで、ボルトに螺合されたナットが他方の受部材のナット係止部の回転阻止部に係止される。さらに、ボルトをボルト軸廻り方向に回転させると、ナットがボルト軸方向へ移動してナット係止部の軸方向当接部に当接することで一対の受部材を接近させる。この結果、連結手段の挿入側となる一方向側からボルトを回転することのみで、挿入側と反対側からの作業を必要としないでキャビネットを連結することができる。このため、組み付け作業性が向上する。さらに、一対の受部材を使用するため、部品点数が少なくなり、コストダウンが可能となる。
【0008】
請求項2記載の本発明は請求項1に記載のキャビネット連結部材において、前記ナット係止部は、前記一対の受部材の円周方向に沿って所定の間隔で複数形成されている。
【0009】
請求項2記載の本発明のキャビネット連結部材では、ナット係止部が一対の受部材の円周方向に沿って所定の間隔で複数形成されているため、ナットがナット係止部に容易に当接する。このため、組み付け作業性がさらに向上する。
【0010】
請求項3記載の本発明は請求項1または請求項2に記載のキャビネット連結部材において、前記ボルト係止部と前記ナット係止部とが連続して形成されている。
【0011】
請求項3記載の本発明のキャビネット連結部材では、ボルト係止部とナット係止部とが連続して形成されているため、一対の受部材の剛性が向上する。
【0012】
請求項4記載の本発明は請求項1〜3の何れか1項に記載のキャビネット連結部材において、前記一対の受部材の内周部に、前記ナット係止部の手前での前記ナットの回転を阻止するためのガイド部が形成されている。
【0013】
請求項4記載の本発明のキャビネット連結部材では、一対の受部材の内周部に形成されたガイド部によって、ナット係止部の手前でのナットの回転が阻止される。このため、ナットをナット係止部に容易に係止させることができ、組み付け作業性がさらに向上する。
【0014】
請求項5記載の本発明は請求項1〜4の何れか1項に記載のキャビネット連結部材において、前記キャビネットを連結した状態で前記連結手段が前記一対の受部材の内部に収納される。
【0015】
請求項5記載の本発明のキャビネット連結部材では、キャビネットを連結した状態で連結手段が一対の受部材の内部に収納され、連結手段が一対の受部材から突出しない。このため、連結手段に他の部材が当接し、キャビネットの連結が不用意に解除することがない。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の本発明のキャビネット連結部材は、上記構成としたので、組み付け作業性を向上できる。また、コストダウンが可能となる。
【0017】
請求項2に記載の本発明のキャビネット連結部材は、上記構成としたので、組み付け作業性をさらに向上できる。
【0018】
請求項3に記載の本発明のキャビネット連結部材は、上記構成としたので、一対の受部材の剛性を向上できる。
【0019】
請求項4に記載の本発明のキャビネット連結部材は、上記構成としたので、組み付け作業性がさらに向上する。
【0020】
請求項5に記載の本発明のキャビネット連結部材は、上記構成としたので、キャビネットの連結が不用意に解除するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の連結状態を示す側断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の連結状態を示す一部を断面とした斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の連結途中の状態を示す側断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の連結途中の状態を示す一部を断面とした斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の受部材を示す鍔部側から見た斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の受部材を示す本体部側から見た斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の受部材を示す側断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るキャビネット連結部材の連結前の状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明のキャビネット連結部材の一実施形態を図1〜8に従って説明する。
(キャビネット連結部材の構成)
次に、本実施形態のキャビネット連結部材10の構成について説明する。
図8に示すように、本実施形態のキャビネット連結部材10は、一対の受部材12、14及び連結手段16を備えており、連結手段16はボルト18とナット20を備えている。また、受部材12は互いに連結するキャビネット24、26の一方のキャビネット24に形成された貫通孔28に取付け可能となっており、受部材14は互いに連結するキャビネット24、26の他方のキャビネット26に形成された貫通孔30に取付け可能となっている。
【0023】
なお、一方のキャビネット24に形成された貫通孔28への受部材12の挿入方向(図8の矢印A方向)と、他方のキャビネット26に形成された貫通孔30への受部材14の挿入方向(図8の矢印B方向)とは、キャビネット24とキャビネット26との対向面24A、26Aのそれぞれ反対側からとなっている。
【0024】
(連結手段の構成)
図1に示すように、連結手段16のボルト18は、螺子部18Aの一端に螺子部18Aの直径より大きな頭部18Bを備えており、頭部18Bには十字の凹部36が形成されている。また、螺子部18Aの他端には螺子部18Aの直径より大きなストッパー38が固定されており、このストッパー38によって、螺子部18Aに螺合されているナット20が、螺子部18Aから抜け落ちないようになっている。
【0025】
なお、ボルト18の頭部18Bの形状は、凹部36が形成されていない4角や6角等の他の形状であってもよい。
【0026】
ボルト18の螺子部18Aの外周部には円筒形のカラー40が螺子部18Aに対してボルト18の軸方向(ボルト軸方向、図1の矢印C、D方向)及びボルト18の軸廻り方向(ボルト軸廻り方向、図1の矢印E方向)へ移動可能に設けられている。また、ボルト18の頭部18Bとカラー40との間には薄板環状のワッシャー42が設けられており、ワッシャー42の内径は、カラー40の外径及び頭部18Bの外径より小さく、ワッシャー42の外径は頭部18Bの外径より大きくなっている。このため、ワッシャー42もボルト18の螺子部18Aに対してボルト軸方向及びボルト軸廻り方向へ移動可能に設けられている。
【0027】
図2に示すように、連結手段16のナット20は長尺状の薄板で構成されており、中央部に形成した螺子孔が、ボルト18の螺子部18Aに螺合している。また、ナット20はボルト18に固定したストッパー38とカラー40との間に取付けられている。
【0028】
従って、ナット20の回転を阻止した状態で、ボルト18を締め込む方向に回転させると、ナット20がボルト18の螺子部18Aの頭部18Bに接近する方向(図1の矢印D方向)へ移動するようになっている。
【0029】
(受部材の構成)
次に、本実施形態の受部材12について説明する。なお、本実施形態の受部材14は受部材12と形状及び材質(例えば、樹脂材料)が同じ同一部材で構成されているので、受部材14についての説明は省略する。
【0030】
図5及び図6に示すように、受部材12の本体部12Aは円筒形状となっており、本体部12Aの一端には環状の鍔部12Bが形成されている。また、本体部12Aの外周部12Cには、周方向に沿って所定の間隔で複数の凸部44が形成されており、これらの凸部44は、本体部12Aの軸方向に沿って形成されている。
【0031】
従って、受部材12を一方のキャビネット24に形成された貫通孔28へ挿入すると、図1に示すように、本体部12Aの鍔部12Bが貫通孔28の周縁部に当接すると共に、本体部12Aの外周部12Cの凸部44が貫通孔28の内周部に当接するようになっている。なお、受部材12の本体部12Aの長さは、貫通孔28の長さ以下となっている。
【0032】
一方、図5及び図6に示すように、本体部12Aの内周部12Dにはボルト係止部50が突出形成されており、ボルト係止部50は、本体部12Aの周方向に沿って180度の間隔で2箇所形成されている。
【0033】
図1に示すように、本体部12Aのボルト係止部50には、ボルト18の頭部18Bが、ワッシャー42を介して当接するようになっており、ボルト係止部50にボルト18の頭部18Bが直接当接する構成に比べてボルト18が回転し易くなっている。なお、ボルト18の頭部18Bが、本体部12Aのボルト係止部50に直接当接する構成としてもよい。
【0034】
図5に示すように、本体部12Aの内周部12Dにおけるボルト係止部50より奥側(鍔部12Bと反対側)の部位にはナット係止部52が突出形成されている。このナット係止部52は本体部12Aの周方向に沿って180度の間隔で2箇所形成されている。また、ナット係止部52は、ナット20のボルト軸方向(図1の矢印D方向)の移動によってナット20と当接する軸方向当接部52Aと、ナット20のボルト軸廻り方向(図1の矢印E方向)の回転によってナット20と当接する回転阻止部52Bと、を備えており、軸方向当接部52Aと回転阻止部52Bとは連続している。また、ナット係止部52の回転阻止部52Bはボルト係止部50と連続しており、一対のナット係止部52(ボルト係止部50)の間は、ナット20が通過可能な長手形状の孔部55となっている。
【0035】
従って、本体部12Aの内周部12Dにナット係止部52とボルト係止部50とを連続して形成したことで、受部材12の剛性が向上している。
【0036】
図7に示すように、本体部12Aの内周部12Dにはガイド部56が形成されている。ガイド部56は、一対のナット係止部52とボルト係止部50との裏面側(鍔部12Bと反対側)に本体部12Aの軸方向に沿って突出形成されている。また、図6に示すように、ガイド部56は本体部12Aの周方向に沿った円弧状とされている。
【0037】
従って、受部材12と受部材14とに連結手段16を通す際に、連結手段16のナット20が、ガイド部56に沿って移動する。このため、ナット20が受部材12のナット係止部52と受部材14のナット係止部52との間に侵入し、受部材12と受部材14とに連結手段16を通す作業が困難になるのを抑制できるようになっている。
【0038】
図2に示すように、キャビネット連結部材10の連結手段16の全長は、受部材12の軸方向の長さと受部材14の軸方向の長さとの和より小さく設定されている。このため、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とを連結した状態において、連結手段16が受部材12と受部材14との内部に収納されるようになっている。
【0039】
従って、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とを連結した状態において、連結手段16に他の部材が当接し、キャビネット24とキャビネット26の連結が不用意に解除することがないようになっている。
【0040】
(キャビネットの連結手順)
次に、本実施形態のキャビネット連結部材10によるキャビネット24とキャビネット26との連結手順について説明する。
【0041】
先ず、図8に示すように、受部材12を互いに連結するキャビネット24、26の一方のキャビネット24に形成された貫通孔28に取付け、受部材14を互いに連結するキャビネット24、26の他方のキャビネット26に形成された貫通孔30に取付ける。
【0042】
この際、受部材12と受部材14の貫通孔28、30への挿入方向は、キャビネット24、26の対向面24A、26Aの反対側(図8の矢印A方向または矢印B方向)からとなる。また、受部材12の本体部12Aの鍔部12Bを貫通孔28の周縁部に当接させると共に受部材14の本体部14Aの鍔部14Bを貫通孔30の周縁部に当接させる。また、受部材12の孔部55の長手方向と、受部材14の孔部55との長手方向を、例えば、水平方向にそろえておく。
【0043】
なお、キャビネット24とキャビネット26とを連結位置に配置する前に、受部材14を貫通孔30へ取付けておくと、キャビネット24とキャビネット26とを連結位置に配置した後に、キャビネット26側から受部材14を貫通孔30へ取付ける作業が必要なくなる。
【0044】
次に、キャビネット24とキャビネット26とを連結位置に配置し、受部材12の孔部55と受部材14の孔部55との長手方向が一致していることを確認する。
【0045】
次に、図3及び図4に示すように、連結手段16を先端側(ストッパー38側)から受部材12の孔部55と受部材14の孔部55とに挿入し、連結手段16のナット20を受部材14のナット係止部52より先へ送り込み、ボルト18の頭部18Bをワッシャー42を介して本体部12Aのボルト係止部50当接させる。
【0046】
次に、ボルト18をプラスドライバー等の工具によって、締結方向へ回転させる。これにより、ボルト18とともにナット20がボルト軸廻り方向へ回転する。回転したナット20は、ナット係止部52の回転阻止部52Bに当接して回転が阻止される。このため、ボルト18を締結方向へさらに回転させると、図1及び図2に示すように、ナット20がボルト軸方向(図1の矢印D方向)に移動し、ナット係止部52の軸方向当接部52Aに当接する。
【0047】
従って、ボルト18を締結方向へさらに回転させることで、受部材12と受部材14とが互いに引き寄せられ、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とが連結状態になる。
【0048】
なお、キャビネット24とキャビネット26との連結状態を解除する場合は、逆の手順となる。
【0049】
(作用・効果)
以上のように本実施形態のキャビネット連結部材10では、連結手段16の挿入側となるキャビネット24側の一方向側からボルト18を締結方向へ回転することのみで、キャビネット24とキャビネット26を連結状態にすることができる。このため、連結手段16の挿入側と反対側となるキャビネット26側から連結手段16を操作することなしに、キャビネット24とキャビネット26とを連結状態にすることができる。この結果、組み付け作業性が向上する。
【0050】
また、本実施形態では、受部材12と受部材14との双方にボルト係止部50とナット係止部52とが形成されているので、連結手段16の挿入が、受部材12側と受部材14側との一方に限定されないため、組み付け作業性がさらに向上する。
【0051】
また、本実施形態では、受部材12と受部材14とが同一部材であるので、部品点数が少なくなり、コストダウンが可能となる。
【0052】
また、本実施形態では、ナット係止部52が受部材12及び受部材14の円周方向に沿って180度の間隔で2箇所形成されているため、ナット係止部52が一箇所の場合の構成に比べて、ナット20がナット係止部52に容易に当接する。この結果、組み付け作業性がさらに向上する。
【0053】
また、本実施形態では、受部材12及び受部材14の本体部12Aの内周部12Dにナット係止部52とボルト係止部50とが連続して突出形成されているため、ナット係止部52とボルト係止部50とが連続して突出形成されていない構成に比べて、受部材12及び受部材14の剛性が向上する。
【0054】
また、本実施形態では、連結手段16を先端側(ストッパー38側)から受部材12の孔部55と受部材14の孔部55とに挿入し、連結手段16のナット20を受部材14のナット係止部52より先へ送り込む際に、受部材12と受部材14との内周部に形成されたガイド部56によって、受部材14のナット係止部52の手前、即ち、受部材12のナット係止部52と、受部材14のナット係止部52との間の部位でのナット20の回転が阻止される。このため、ナット20を受部材14のナット係止部52より先へ容易に送り込むことができ、受部材14のナット係止部52に係止させることができる。この結果、組み付け作業性がさらに向上する。
【0055】
また、本実施形態のキャビネット連結部材10では、連結手段16の全長が、受部材12の軸方向の長さと受部材14の軸方向の長さとの和より小さく設定されている。このため、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とを連結した状態において、連結手段16が受部材12と受部材14との内部に収納されるようになっている。この結果、一方のキャビネット24と他方のキャビネット26とを連結した状態において、連結手段16に他の部材が当接し、キャビネット24とキャビネット26の連結が不用意に解除することを防止できる。
【0056】
(その他の実施形態)
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、連結手段16にカラー40とワッシャー42を設けたが、カラー40とワッシャー42との少なくとも一方を除いた構成としてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、ボルト係止部50とナット係止部52を2箇所形成したが、ボルト係止部50とナット係止部52は1箇所であってもよいし、3箇所以上でもよい。
【符号の説明】
【0058】
10 キャビネット連結部材
12 受部材
12A 受部材の本体部
12B 受部材の鍔部
14 受部材
14A 受部材の本体部
14B 受部材の鍔部
16 連結手段
18 連結手段のボルト
18A ボルトの螺子部
18B ボルトの頭部
20 連結手段のナット
24 キャビネット
26 キャビネット
28 貫通孔
30 貫通孔
38 ストッパー
40 カラー
42 ワッシャー
50 ボルト係止部
52 ナット係止部
52A ナット係止部の軸方向当接部
52B ナット係止部の回転阻止部
55 孔部
56 ガイド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結する2つのキャビネットに形成された貫通孔に取付けられる一対の受部材と、
前記一対の受部材に挿入されるボルトと、前記ボルトの先端部に螺合され前記一対の受部材に挿入されるナットと、を備えた連結手段と、
前記一対の受部材に形成され、前記ボルトの頭部が係止されるボルト係止部と、
前記一対の受部材に形成され、前記ナットが係止されるナット係止部と、
を有し、
前記ナット係止部は、前記ボルト軸廻り方向への前記ナットの回転を阻止する回転阻止部と、前記ボルト軸方向への前記ナットの移動によって前記ナットと当接する軸方向当接部と、を備えているキャビネット連結部材。
【請求項2】
前記ナット係止部は、前記一対の受部材の円周方向に沿って所定の間隔で複数形成されている請求項2に記載のキャビネット連結部材。
【請求項3】
前記ボルト係止部と前記ナット係止部とが連続して形成されている請求項1または請求項2に記載のキャビネット連結部材。
【請求項4】
前記一対の受部材の内周部に、前記ナット係止部の手前での前記ナットの回転を阻止するためのガイド部が形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のキャビネット連結部材。
【請求項5】
前記キャビネットを連結した状態で前記連結手段が前記一対の受部材の内部に収納される請求項1〜6の何れか1項に記載のキャビネット連結部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−149732(P2012−149732A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9977(P2011−9977)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(504026007)日本スチールケース株式会社 (2)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】