説明

ギャップ測定器

【課題】持ち運び容易な軽量であって、簡単かつ高精度にドクタギャップを測定できるギャップ測定器を提案する。
【解決手段】円柱状の部材22とそれに近接する部材23との間隔を測定するために、下端に円柱状部材22に当接する固定測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面Aが形成された固定体2と、下端に円柱状部材22に近接する部材23に当接する可動測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面Bが形成された可動体3と、測定基準面A,Bが接離自在であるとともに、固定体2に対して可動体3を互いに平行を保ったままで移動可能に保持する摺動ピン4,5等からなる摺動機構と、固定体2に保持されて、固定体2側の測定基準面Aに対する可動体3側の測定基準面Bの離間量を測定するマイクロメータヘッド8を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギャップ測定器に関し、詳しくは、現像スリーブとこれに対向して位置するドクタ板とのドクタギャップ等を測定するギャップ測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、円柱状の部品とそれに対向して配置される突起状の組み立て部品、例えば、プリンタ用現像ユニットの現像ローラとこの現像ローラを回転可能に担持するハウジングの突起部とのギャップを測定するギャップ測定方法として、特許文献1に記載のギャップ測定装置が知られている。これは、組み立て部品を分解することなく、かつ、組み立て部品を傷つけることなく、しかも、測定値のばらつきを低減できるギャップ測定装置を提供することを目的としている。その構成は、2個の組み立て部品間のギャップGを測定するギャップ測定装置であって、ギャップGに挿入されて2個の組み立て部品に接触される接触子板と、該接触子板に設けられて2個の組み立て部品への接触子板の接触を検知する接触検知センサと、接触子板を担持してギャップを横断する方向に駆動されるスライドベースと、2個の組み立て部品の一方への接触子板の接触に基づきスライドベースを駆動しかつ組み立て部品の他方への接触子板の接触に基づきスライドベースへの駆動を停止する駆動ユニットとを備え、スライドベースの移動量に基づきギャップ量を測定するものである。
【0003】
また、他の測定装置として、図8に示される現像ユニット21における現像スリーブ22とドクタ板23との間に形成されるドクタギャップの測定方法について説明する。図8は、従来技術のギャップ測定法を説明するための現像ユニット21の断面図である。現像ユニット21において、ドクタ板23を現像ケース24に取付け、現像スリーブ22とドクタ板23とでドクタギャップGを形成した状態を示す。図9は、上記現像スリーブ22とドクタ板23とで形成されるドクタギャップGの部分を拡大した拡大図である。
【0004】
図10は、図9のドクタギャップGをスキマゲージにより測定する測定法を示す概略説明図である。この場合は、厚みt1のスキマゲージ28がギャップGを通過するか否かによりギャップGを測定するものである。
【0005】
図11は、図9のドクタギャップGをレーザ寸法測定機により測定する測定法を示す概略説明図である。この場合は、レーザ投光器29aより投光されたレーザ光Lが、ギャップGを通過しレーザ受光器29bに達したときの光束の幅によりギャップGを測定するものである。
【0006】
図12は、図9のドクタギャップGをCCDカメラにより測定する測定法を示す概略説明図である。この場合は、CCDカメラ30が撮像した画像からギャップGを測定するものである。
【0007】
【特許文献1】特開2001−324320号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のギャップ測定装置は装置自体が大がかりとなり、使い勝手もよくないという欠点があった。
【0009】
また、図10のスキマゲージにより測定する測定法は、ゲージ28として、各種の厚さのものを多数用意する必要があるとともに、測定に時間がかかり、量産で使用するには適さないという欠点がある。また、ゲージ28の精度においても0.01mmが限度で精密測定には適していない。さらに、測定には作業者の感覚が要求されるため、測定誤差が発生するという欠点がある。
【0010】
また、図11のレーザ寸法測定機による測定法は、レーザ光が透過することが前提であるため、近年の現像装置においてはレーザ光の透過ができない場合が多い。たとえば、図11における測定法で図8のドクタギャップGを測定しようとすると、レーザ投光器29aより投光されたレーザ光Lは、現像ケース底面24aや攪拌軸26、搬送スクリュ27等がレーザ光を遮り、レーザ受光器29bに達することができず、測定できないという問題がある。さらに、図11のレーザ寸法測定機による測定法は、レーザ光が透過できる場合でも、レーザ寸法測定機を使用する装置は高価であり、装置も大きくなるという欠点がある。
【0011】
また、図12のCCDカメラによる測定法は、図9に示されるように、現像スリーブ22の軸心Oとドクタ板23a上面とに落差Hがあるため、分解能を高めるために高倍率で画像処理したい場合、被写界深度の関係でピントが合わないという欠点がある。また、ピントを合わせるため倍率を下げると、分解能も低下して測定精度が低下するという欠点がある。さらに、CCDカメラは高価で複数箇所同時に測定する必要があるため、装置が大きくなり設置スペースが必要となるという欠点がある。
そこで、本発明は、持ち運び容易な軽量であって、簡単かつ高精度にドクタギャップ等のギャップを測定することのできるギャップ測定器を提案することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、円柱状の部材とその部材に近接する部材との間隔を測定するギャップ測定器であって、下端に前記円柱状部材に当接する固定測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面が形成された固定体と、下端に前記円柱状部材に近接する部材に当接する可動測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面が形成された可動体と、前記両測定基準面が接離自在であるとともに、前記固定体に対して前記可動体を互いに平行を保ったままで移動可能に保持する摺動機構と、前記固定体に保持されて、前記固定体側の測定基準面に対する前記可動体側の測定基準面の離間量を測定する測定具を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載のギャップ測定器において、前記固定体の固定測定子部分に前記円柱状部材に当接する凹曲面を形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載のギャップ測定器において、前記凹曲面は、その曲率半径を前記円柱状部材の半径と一致させるとともに、その凹曲面のギャップの測定方向線分への投影長を前記円柱状部材の半径と略同一にしたことを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のギャップ測定器において、前記固定測定子を前記円柱状部材の軸方向の中間を切除して幅W1の間隔を形成するとともに、前記可動測定子の前記円柱状部材軸方向の幅W2を前記間隔よりも狭くして、前記固定測定子の間隔に前記可動測定子を挿抜可能にしたことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項4に記載のギャップ測定器において、前記間隔W1と前記幅W2の関係は、0.3mm≦W1−W2≦1mmであることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のギャップ測定器において、前記固定測定子の高さH1と前記可動測定子の高さH2との関係は、0.3mm≦H2−H1≦1mmであることを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載のギャップ測定器において、前記測定具としてマイクロメータヘッドを用いたことを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項7に記載のギャップ測定器において、前記マイクロメータヘッドはラチェット機構付きであることを特徴とする。
【0020】
請求項9の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載のギャップ測定器において、前記測定具としてダイヤルゲージを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように本発明のギャップ測定器によれば、軽量であって持ち運びが容易になるとともに、簡単かつ高精度にドクタギャップ等のギャップを測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明のギャップ測定器の第1の実施形態を示し、測定具としてのマイクロメータヘッドを取付けた測定状態を示す縦断面図である。また、図2は図1のギャップ測定器を構成する固定体の正面図および縦断面図であり、同じく図3は図1のギャップ測定器を構成する可動体の正面図および側面図である。
【0023】
図1において、ギャップ測定器1は、固定体2と、固定体2の左側に相対して配置された可動体3と、固定体2と可動体3を接離自在に保持する上下2本の摺動ピン4,5と、摺動ピン4,5の右端に嵌着された止め輪6,7と、固定体2に取り付けられたマイクロメータヘッド8とから構成されている。摺動ピン4,5は、左端に大径のフランジが形成され、右端には止め輪6,7を嵌着するための溝が刻設されている。なお、図1において、ギャップ測定器1は、現像スリーブ22とドクタ板23とで形成されるドクタギャップGを測定している状態である。
【0024】
固定体2は、図2に示されるように、幅寸法がWであって、下端に現像スリーブ22に当接する凹曲面からなる当接面が形成されるとともに、その下端部の幅方向中間が切除されて、厚みtの固定測定子2a,2bが左右に形成されている。凹曲面からなる当接面は、現像スリーブ22の直径がDであるため、曲率半径をD/2とすることが好ましい。さらに、固定体2の現像スリーブ22への当接面は、現像スリーブ22の円周の略4分の1すなわち90度の円周角であることが好ましい。図2(b)では、その当接面の水平線(ギャップGの測定方向線分)への投影長がD/2であることを寸法表示している。
【0025】
なお、固定測定子2a,2bの厚みtは、現像スリーブ22とドクタ板23で形成されるギャップGより薄い寸法である。また、固定測定子2a,2bの間隔はW1であり、高さはH1である。固定体2には、摺動ピン4,5を出没自在に嵌合するための透孔2c,2dが厚さ方向に穿設され、その中間にマイクロメータヘッド8を取り付けるための段部2eが形成され、その中央部に取り付け用の透孔2fが穿設されている。段部2eが形成された側の面が、可動体3に接離自在に当接される測定基準面Aとなる。摺動ピン4,5、透孔2c,2dにより摺動機構が構成される。
【0026】
同様に、可動体3は、図3に示されるように、幅寸法がWであって、下端にドクタ板23に当接する当接面が形成され、その下端部の両側が切除されて狭くなり、さらに片面が切除されて厚みtの可動測定子3aが形成されている。この厚みtは、現像スリーブ22とドクタ板23で形成されるギャップGより薄い寸法である。また、可動測定子3aの幅はW2であり、高さはH2である。可動体3には、摺動ピン4,5を圧入または接着により嵌合・固着するための透孔3b,3cが厚さ方向に穿設されている。可動測定子3aが形成されている側の面が、固定体2に接離自在に当接される測定基準面Bとなる。
【0027】
ここで、固定測定子2a,2bの間隔W1と、可動測定子3aの幅W2との関係は、0.3mm≦W1−W2≦1mmである。同様に、固定測定子2a,2bの高さH1と、可動測定子3aの高さH2との関係は、0.3mm≦H2−H1≦1mmである。また、摺動ピン4,5のフランジ部から止め輪取り付け溝までの首下長さは、固定体2と可動体3を合算した厚さよりも大きくすることで、固定体2に対する可動体3の接離動作を可能にすることができる。
【0028】
このように構成されたギャップ測定器1は、図1に示されるように、固定体2の測定基準面Aに、可動体3の測定基準面Bを密着させた状態で、可動測定子3aと固定測定子2a,2bが一列状態となる。この状態で、それら測定子部分を、現像スリーブ22とドクタ板23で形成されるギャップGに挿入し、固定体2側を保持したまま、マイクロメータヘッド8のスピンドルを押し出すことにより、固定測定子2a,2bと可動測定子3aがギャップGの両端に当接する。この状態でのマイクロメータヘッド8の読み取り値から、ギャップGを測定することができる。
【0029】
図4は、本発明のギャップ測定器の第2の実施形態を示し、測定具としてのダイヤルゲージを取付けた測定状態を示す縦断面図である。この実施形態は、ギャップ測定器9に取り付ける測定機器としてダイヤルゲージ13を用い、可動体11は第1の実施形態の可動体3と同一構造であり、固定体10の可動体11に対向して動作する部分の構造は第1の実施形態の固定体2と同一構造であるので、同一部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。固定体10の上方へ延設した部分の右側面に、断面L型の取り付け具12をビス止めし、取り付け具12の下部に、ダイヤルゲージ13のスリーブ部13aを保持させたものである。
【0030】
この第2の実施形態のギャップ測定器9により、ギャップGを測定するには、固定体10の測定基準面Aに、可動体11の測定基準面Bを密着させた状態で、可動測定子と固定測定子部分を、現像スリーブ22とドクタ板23で形成されるギャップGに挿入する。次に、固定体10側を保持したまま、ダイヤルゲージ13のプローブ13bの測定圧により可動体11が前進して、固定測定子と可動測定子がギャップGの両端に当接することで、ギャップGを、ダイヤルゲージ13の読み取り値から測定することができる。
【0031】
図5は、本発明のギャップ測定器の第3の実施形態を示し、測定具としてラチェット付きのマイクロメータヘッドを取付けた測定状態を示す縦断面図である。この実施形態は、ギャップ測定器14に取り付ける測定機器としてラチェット付きのマイクロメータヘッド18を用い、可動体16は第1の実施形態の可動体3と同一構造であり、固定体15の可動体16に対向して動作する部分の構造は第1の実施形態の固定体2と同一構造であるので、同一部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。固定体15の上方へ延設した部分の右側面に、断面L型の取り付け具17をビス止めし、取り付け具17の下部に、マイクロメータヘッド18の先端部を保持させたものである。
【0032】
この第3の実施形態のギャップ測定器14により、ギャップGを測定するには、固定体15の測定基準面Aに、可動体16の測定基準面Bを密着させた状態で、可動測定子と固定測定子部分を、現像スリーブ22とドクタ板23で形成されるギャップGに挿入する。次に、固定体15側を保持したまま、ラチェット付きのマイクロメータヘッド18のノブ18aを測定者が摘んで回転することにより、内蔵されたラチェット機構が作動して、スピンドルが定圧で押し出されて、固定測定子と可動測定子がギャップGの両端に当接することで、ギャップGを、マイクロメータヘッド18の読み取り値から測定することができる。この場合は、ラチェット付きのマイクロメータヘッド18であるため、毎回、スピンドルが定圧で押し出されるため、測定者が代わっても、同一精度で測定することが可能になる。
【0033】
次に、上述した各実施形態のギャップ測定器1,9,14を校正する際に使用するマスタ治具について説明する。図6はそのマスタ治具の構造を示す縦断面図であり、図7はギャップ測定器の校正中の状態を示す縦断面図である。これらの図において、マスタ治具は、マスタベース31の上に、円柱形状のマスタ基準バー32が設置され、マスタ基準バー32の中心を通る水平線の左側延長上に、マスタ基準板33が、水平方向摺動自在に載置されている。それにより、マスタ基準板33の右端とマスタ基準バー32との間に、ギャップGが、その間隔を調整自在に再現可能となる。マスタ基準板33の左端には、ギャップGを調整するためのマイクロメータヘッド34がマスタベース31の上に保持されている。
【0034】
この状態で、マイクロメータヘッド34のスピンドルを前進させて、マスタ基準板33の右端をマスタ基準バー32に当接させた状態のギャップGが0であるときの、マイクロメータヘッド34の値を読み取り記録する。それにより、この値を基準として、校正用の任意のギャップGを再現することが可能となる。次に、先の読み取り値を基準とした校正用として、固定測定子2a,2bおよび可動測定子3aの厚みtよりも大きい適当な値のギャップGを、マスタ基準板33の右端とマスタ基準バー32との間に再現する。
【0035】
次に、図7に示すように、マスタ基準板33の右端とマスタ基準バー32との間に形成されているギャップGに、例えば、ギャップ測定器1の固定測定子2a,2bおよび可動測定子3aを挿入してから、マイクロメータヘッド8のスピンドルを前進させて、再現されたギャップGを読み取り、その読み取り値と、マイクロメータヘッド34によって算出されたギャップGとを比較して校正をすることができる。
【0036】
また、他の方法として、固定体2の測定基準面Aに、可動体3の測定基準面Bを密着させた状態で、可動測定子3aと固定測定子2a,2bが一列状態となったときのそれらの厚みtをマイクロメータヘッド34の読み取り値から算出して記録しておくと、実際のギャップGの測定の際は、マイクロメータヘッド8の読み取り値に、その記録しておいた厚みtを加算することで、ギャップGを算出することができる。
【0037】
また、上述したマスタ治具の他の使用方法として、例えば、ギャップ測定器1で実際のギャップGを測定した後、そのときのマイクロメータヘッド8の読み取り値に基づいて、ギャップ測定器1の固定測定子2a,2bおよび可動測定子3aの位置を再現する。次に、ギャップ測定器1の固定測定子2a,2bおよび可動測定子3aを、図6のギャップG部分にセットし、マスタ基準板33の左側からマイクロメータヘッド34を右方向へ前進させて、マスタ基準板33の右端をギャップ測定器1の可動測定子3aに当接させ、そのときの、マイクロメータヘッド34の読み取り値から、測定対象のギャップGの値を算出することも可能である。なお、他のギャップ測定器9,14の場合についても、上述した手順と全く同一の手順で校正が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、現像スリーブとこれに対向して位置するドクタ板とのドクタギャップを測定する以外にも、円柱状曲面と他の突起部を有する部品との間隔を測定する場合に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明のギャップ測定器の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のギャップ測定器を構成する固定体の正面図および縦断面図である。
【図3】図1のギャップ測定器を構成する可動体の正面図および側面図である。
【図4】本発明のギャップ測定器の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図5】本発明のギャップ測定器の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】本発明のギャップ測定器の校正に用いるマスタ治具の構造を示す縦断面図である。
【図7】図6のマスタ治具のギャップ測定器の使用中の状態を示す縦断面図である。
【図8】本発明のギャップ測定器が測定対象とする現像ユニットに形成されるドクタギャップの説明図である。
【図9】図8のドクタギャップGの部分を拡大した拡大図である。
【図10】図9のドクタギャップGをスキマゲージにより測定する測定法を示す概略説明図である。
【図11】図9のドクタギャップGをレーザ寸法測定機により測定する測定法を示す概略説明図である。
【図12】図9のドクタギャップGをCCDカメラにより測定する測定法を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ギャップ測定器
2 固定体
2a,2b 固定測定子
2c,2d 透孔
2e 段部
2f 透孔
3 可動体
3a 可動測定子
3b,3c 透孔
4,5 摺動ピン
6,7 止め輪
8 マイクロメータヘッド
9 ギャップ測定器
10 固定体
11 可動体
12 取り付け具
13 ダイヤルゲージ
13a スリーブ部
13b プローブ
14 ギャップ測定器
15 固定体
16 可動体
17 取り付け具
18 ラチェット付きのマイクロメータヘッド
18a ノブ
22 現像スリーブ
23 ドクタ板
31 マスタベース
32 マスタ基準バー
33 マスタ基準板
34 マイクロメータヘッド
A 測定基準面
B 測定基準面
G ドクタギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の部材とその部材に近接する部材との間隔を測定するギャップ測定器であって、
下端に前記円柱状部材に当接する固定測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面が形成された固定体と、
下端に前記円柱状部材に近接する部材に当接する可動測定子が形成されるとともに、ギャップの測定方向と略垂直な測定基準面が形成された可動体と、
前記両測定基準面が接離自在であるとともに、前記固定体に対して前記可動体を互いに平行を保ったままで移動可能に保持する摺動機構と、
前記固定体に保持されて、前記固定体側の測定基準面に対する前記可動体側の測定基準面の離間量を測定する測定具と、
を備えたことを特徴とするギャップ測定器。
【請求項2】
請求項1に記載のギャップ測定器において、
前記固定体の固定測定子部分に前記円柱状部材に当接する凹曲面を形成したことを特徴とするギャップ測定器。
【請求項3】
請求項2に記載のギャップ測定器において、
前記凹曲面は、その曲率半径を前記円柱状部材の半径と一致させるとともに、その凹曲面のギャップの測定方向線分への投影長を前記円柱状部材の半径と略同一にしたことを特徴とするギャップ測定器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のギャップ測定器において、
前記固定測定子を前記円柱状部材の軸方向の中間を切除して幅W1の間隔を形成するとともに、前記可動測定子の前記円柱状部材軸方向の幅W2を前記間隔よりも狭くして、前記固定測定子の間隔に前記可動測定子を挿抜可能にしたことを特徴とするギャップ測定器。
【請求項5】
請求項4に記載のギャップ測定器において、
前記間隔W1と前記幅W2の関係は、0.3mm≦W1−W2≦1mmであることを特徴とするギャップ測定器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のギャップ測定器において、
前記固定測定子の高さH1と前記可動測定子の高さH2との関係は、0.3mm≦H2−H1≦1mmであることを特徴とするギャップ測定器。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のギャップ測定器において、
前記測定具としてマイクロメータヘッドを用いたことを特徴とするギャップ測定器。
【請求項8】
請求項7に記載のギャップ測定器において、
前記マイクロメータヘッドはラチェット機構付きであることを特徴とするギャップ測定器。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれかに記載のギャップ測定器において、
前記測定具としてダイヤルゲージを用いたことを特徴とするギャップ測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−63476(P2009−63476A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−232444(P2007−232444)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】