説明

クランプ付結束ヘッド

【課題】結束状態の維持機能とクランプ機能とがコンパクトに集約されて構成された合理的なクランプ付結束ヘッドを真に提供する。
【解決手段】クランプ付結束ヘッドにおいて、パネル板2の取付孔3に挿入される支柱部7と、取付孔3の周囲部分2aに被さる支え部6と、支柱部7の側壁に形成される一対の係合片8,8と、支柱部7を上下に貫通するバンド挿通用の挿通孔5とを有し、挿通孔5内部に、結束バンドBの係合凹部4aに係合自在な係合凸部11aを有する係合爪11が片持ち支持されている。係合爪11の最先端側の係合凸部11aが、相隣る係合凹部4a,4aどうしの間に形成される山部4bの隣合うものどうしのピッチYpの約1.5倍以上となる長さ範囲に相当する距離Lだけ支柱部7の先端から基端部側に寄った位置に配置されるように、係合爪11が支柱部11に対して位置決めされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネスやチューブ群を囲繞して引き締められた状態の結束バンドを、その引き締めた状態に維持するための結束ヘッドであって、パネル板等の止着対象に形成された取付孔に挿入して係止するためのクランプを有するクランプ付結束ヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のクランプ付結束ヘッドは、図2に示すように、止着対象2に形成された取付孔3に挿入される支柱部7と、この支柱部7の上端外周部から側方に拡がり形成されて取付孔3の周囲部分2aに被さる支え部6と、支柱部7の外周部に形成されて、支え部6との協働によって止着対象2における取付孔3の周囲部分2aを挟持するためのクランプ部8と、支柱部7を支え部側となる基端側から支柱部7の先端側に架けて貫通形成される結束バンド挿通用の挿通孔5とを有して構成されている。このような構成の例としては、特許文献1において開示されたクランプ付結束ヘッドが知られている。
【0003】
特許文献1に示されたものは、支柱部に形成された挿通孔に、ループ上に湾曲させることで結束対象物を囲繞した結束バンドの両端部を通し、かつ、それら両端部を挿通孔内部において支柱部(拘束部)に拘束することにより、結束バンドの緊張状態が維持されるように構成されている。このように結束状態の維持機能とクランプ機能とがコンパクトに集約されて構成された合理的なクランプ付結束ヘッドにより、ワイヤーハーネス等の結束対象物を結束した状態で止着対象に係止固定することを、きわめてコンパクトな部品で実現可能としている。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1においては、結束バンドの端部を挿通孔において支柱部に係止する具体的な構成については殆ど記載されていない。特許文献1の明細書中には、扁平な帯板状のバンドを挿通させてからパンチでかしめて拘束するか、或いは、バンド表面に形成された凹凸と、支柱部の内壁面形成された逆止状の爪とによってバンドの引き戻し移動を不能とする、という程度の記載があるだけで、それらの図面は描かれていない。従って、特許文献1のものからは、「結束バンドを支柱部に通した状態結束して支柱部に結束バンドを係止する」に関する技術思想を開示するに止まり、どのように構成するのかは不明なものである。
【0005】
つまり、特許文献1のものにおいては、クランプ機能は開示されているが、結束状態の維持機能を実施するための構成に関しては未だ開示されていないと見ろ他なく、結局は、結束状態の維持機能とクランプ機能との双方がコンパクトに集約されて成るクランプ付結束ヘッドは未完成なものであった。
【特許文献1】実公昭59−10464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、支柱部の挿通孔の内部に結束バンドを係止させる構成を明確に具現化することにより、種々の利点を有するクランプ付結束ヘッド、即ち、結束状態の維持機能とクランプ機能とがコンパクトに集約されて構成された合理的なクランプ付結束ヘッドを真に提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、クランプ付結束ヘッドにおいて、止着対象2に形成された取付孔3に挿入される支柱部7と、この支柱部7の上端外周部から側方に拡がり形成されて前記取付孔3の周囲部分2aに被さる支え部6と、前記支柱部7の外周部に形成されて、前記支え部7との協働によって前記止着対象2における前記取付孔3の周囲部分2aを挟持するためのクランプ部8と、前記支柱部7を前記支え部側となる基端側から前記支柱部7の先端側に架けて貫通して形成される結束バンド挿通用の挿通孔5とを有し、
前記挿通孔5の側壁5A、5Bには、前記挿通孔5に挿通された結束バンドBの表面に形成された係合凹部4aに入り込んでの係合が自在な係合凸部11aが先端部に形成された係合爪11が、結束バンドBの前記先端側から前記基端側に向かう方向の移動を阻止すべく、前記基端側から前記先端側に向けて突出する状態に片持ち支持されるとともに、
前記係合爪11の最先端側の係合凸部11aが、相隣る前記係合凹部4a,4aどうしの間に形成される山部4bの隣合うものどうしのピッチYpの約1.5倍以上となる長さ範囲に相当する距離Lだけ前記支柱部7の先端から前記基端部側に寄った位置に配置されるように、前記係合爪11が前記支柱部11に対して位置決めされていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記距離Lが前記ピッチYpの約1.5倍以上で、かつ、前記ピッチYpの約3.0倍以下の長さ範囲に設定されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記挿通孔5の基端側には、前記挿通孔5に挿入される結束バンドBを前記係合爪11に対する正規の位置に導き案内するためのガイド部16が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記クランプ部8と前記支え部6とによって前記止着対象2が挟持される止着状態においては、前記係合爪11の付根部分11tと前記取付孔3との前記挿通孔5の貫通方向における位置が互いに同じ又はほぼ同じとなるように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記支え部6は、これと前記クランプ部8との間に前記取付孔3の周囲部分2aを弾性的に挟持すべく、前記挿通孔5の挿通方向に弾性変位可能に形成し、平面視における前記支え部6の中央領域6Aをその周りの周辺部位6Bよりも厚みの厚い厚肉部に設定するとともに、前記厚肉部6Aの端6aの位置が、前記支え部6の前記先端側における前記支柱部7との境目部分sよりも横外側方に寄せられていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記クランプ部8は、前記支柱部7の先端部両脇の夫々に片持ち支持された状態で前記支え部6に向けて延出され、かつ、先端部の外側に前記取付孔3の周囲部分2aに係合可能な係合段部9が形成される一対の係合片で構成され、
前記支柱部7が前記取付孔3に差し込まれることにより、前記一対の係合片8,8が前記取付孔周囲部分2aとの摺接によって内方に弾性揺動変形して前記係合段部9が前記止着対象2の取付孔周囲部分2aに係合されて、前記一対の係合片8,8と前記支え部6とで前記止着対象2が挟持される止着状態がもたらされるように構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記支柱部7の側壁7c,7dには、前記係合片8の内方への弾性変形を促進するための肉削ぎ部13が凹入形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記支柱部7の前後左右の側壁7a〜7dのうちの前後又は左右の一対の側壁7c,7dのそれぞれに前記係合片8が形成され、かつ、前記係合片8が形成されない側壁7a,7bの内側に前記係合爪11が支持されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッドにおいて、前記挿通孔5は、それぞれの係合凹部4aが外に向く背中合せ状態に重ねられた一対の結束バンドBが挿通自在であり、かつ、前記それぞれの係合凹部4aに各別に係合する一対の前記係合爪11が形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、詳しくは実施例において説明するが、支柱部内に設けられている係止爪の係合凸部と、結束バンドの係止部における係合凹部との最も先端側の係合箇所よりも先端側に、結束バンドのバンド山部ピッチの約1.5倍以上の長さに相当する支柱部が存在するように、係合爪を支柱部に対して位置決めするものであり、結束バンドの切断位置如何に拘らずに係合凸部と係合凹部とが係合した咬合状態においては、余剰バンド山部を1山以上確保することができる。つまり、結束バンドの十分な耐引っ張り強度を得るためには1山以上の余剰バンド山部が必要であり、これを切断位置が山部であっても凹部であっても満足させるには、係合爪の最先端側の係合凸部と支柱部の先端との距離を、相隣る係合凹部どうしの間に形成される山部の隣合うものどうしのピッチの約1.5倍以上とすれば良い。
【0017】
その結果、結束バンドの切断位置如何に拘らずに余剰バンド山部が1山以上確保されるようになって、係合爪による結束バンドの係止保持機能に信頼性が加わり、十分な緊張力でもって結束対象を結束するためのクランプ付結束ヘッドを提供することができる。
【0018】
請求項2の発明によれば、係合爪の最先端側の係合凸部と支柱部の先端との距離を、結束バンドの山部ピッチの約1.5倍〜約3.0倍の範囲に設定することにより、支柱部の長大化が回避できてコンパクト化しながら、請求項1の発明による前記作用効果が得られるクランプ付結束ヘッドを提供することができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、挿通孔の実質縦幅は、一対のバンド部材の総厚みよりも若干大きい値となり、結束バンドを円滑に挿通孔に挿入することができるとともに、ガタつきなく挿通孔に挿通することや、結束バンドと係合爪との所期通りの良好な係合作動が、ガイド部を設ける程度の簡単な構造工夫によって得られる利点がある。
【0020】
請求項4の発明によれば、係合爪の付根部分、即ち、断面変化部で応力集中を受け易い箇所を、取付孔の周囲部分でガード又は補強することが可能になる利点を、止着対象をうまく用いる構造工夫によって部材の付加無く経済的に実現できるクランプ付結束ヘッドを提供できる。
【0021】
請求項5の発明によれば、詳しくは実施例において説明するが、支え部における周辺部位における止着対象の非存在側への曲げに関する応力集中や曲げ変位が起き難いようになり、止着対象の良好な弾性挟持状態、即ち、支え部とクランプ部とによる止着対象の弾性挟持状態をより安定的に得ることができる。
【0022】
請求項6の発明によれば、一対の係合片によってクランプ部が構成されており、これら係合片先端の係合段部と取付孔周辺部位との係合により、クランプ付結束ヘッドを止着対象の取付孔に安定して係止固定することができる。
【0023】
請求項7の発明によれば、係合片の先端内側部分が支柱部の側壁の外郭ラインよりも内側に入り込めるので、係合片の揺動移動の可動域を内側に増大させることができる。これにより、取付孔の大きさを抑制しながらも係合片の移動領域を十分取ることができ、係合片の係合作用による止着対象への便利な止着手段を、取付孔の肥大化を招くことなく実現できる使い勝手に優れたクランプ付結束ヘッドを提供することができる。
【0024】
請求項8の発明によれば、詳しくは実施例において説明するが、一対の係合片と一対の係合爪とを、支柱部の前後と左右とに振分けてあるので、支え部以下の部分のコンパクト化を図りながらも、必要な機能(取付孔への係止機能、結束バンドの係合機能)とが実現できている。
【0025】
請求項9の発明によれば、挿通孔には背中合わせ状態で一対の結束バンドを挿通するので、それら結束lバンド対の両側に各係止部に係合するための係合爪を振分けて無理なく、かつ、コンパクトに支柱部に配置することができ、止着対象への止着機能と、結束バンドの結束保持機能とを合理的に構成できるクランプ付結束ヘッドが実現できている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、本発明によるクランプ付結束ヘッドの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1はクランプ付結束ヘッドに結束バンドが係合された結束固定具としての斜視図、図2はワイヤーハーネスの長手方向に沿う方向における結束固定具の断面図、図3はワイヤーハーネスの長手方向と直交する方向における結束固定具の断面図、図4はクランプ付結束ヘッドとパネル板との係合状態を示す要部の拡大断面図、図5〜図9は、クランプ付結束ヘッド単品の横断面図、正面図と側面図、底面図、縦断面図、斜視図と部分平面図である。図10は余剰バンド切断時の不都合状況例を示す要部の断面図、図11は図10の不都合状況後の係合爪とバンド端部との係合状態を示す要部の断面図、図12は係合爪と支柱部との位置関係を示す要部の拡大断面図、図13及び図14はその他の例を示す要部の断面図である。
【0027】
〔実施例1〕
実施例1によるクランプ付結束ヘッドは、結束バンドBと協働してワイヤーハーネスWを結束及び止着対象2にクランプするための結束固定具1におけるクランプ付結束ヘッドAとして構成されている。即ち、クランプ付結束ヘッドAと、これに挿通して係止される結束バンドBとにより、ワイヤーハーネスWを止着対象の一例である自動車のパネル板2に結束して係止自在な結束固定具1が構成されている。
【0028】
図1〜図3は、結束固定具1を用いてワイヤーハーネスWを結束してパネル板2に係止させた状態を示しており、結束固定具1は、パネル板の取付孔3に係止固定されるクランプ付結束ヘッドAと、ワイヤーハーネスWを囲繞した状態でクランプ付結束ヘッドAに係止固定される結束バンドBとの二部品から構成されている。つまり、多数本の電線rの群で成るワイヤーハーネスWを結束バンドBで囲繞して引き締めた状態でクランプ付結束ヘッドAに係止固定するとともに、そのワイヤーハーネスWを伴った結束固定具1は、クランプ付結束ヘッドAによってパネル板2に係止固定される構造である。
【0029】
結束バンドBは、図1〜図3に示すように、ナイロン、ポリプロピレン等の可撓性を有する合成樹脂材製のバンド部材4の表裏の何れか一方の面に、凹入形成された凹部4aと、相隣る凹部4aどうしの間に形成される山部4bとが交互に、かつ、連続形成されて成る係止部4Kが形成された構造のものである。この結束バンドは、図示はしないが、例えば、回転リールに巻き付けたバンドリールから巻き解して供給されてくるものを適宜の長さに切断して用いる。
【0030】
クランプ付結束ヘッドAは、図5〜図7に示すように、結束バンドBを挿通するための挿通孔5を備えた状態でパネル板(止着対象の一例)2に形成された長円形状の取付孔3の周囲部分2aに被さる支え部6と、この支え部6から突設されて取付孔3に挿入される支柱部7と、この支柱部7の下端部両脇の夫々に片持ち支持された状態で支え部6に向けて延出され、かつ、上端部の外側に取付孔3の周囲部分2aに係合可能な係合段部9が形成される一対の係合片8,8とを有して、ナイロン、ポリプロピレン等の可撓性を有する合成樹脂材から構成されている。そして、支柱部7が取付孔3に差し込まれることにより、一対の係合片8,8が取付孔3の内周面3nとの摺接によって内方に弾性揺動変形して(図4参照)係合段部9がパネル板2の取付孔周囲部分2aに係合されて、一対の係合片8,8と支え部6とでパネル板2が弾性的に挟持される止着状態がもたらされるように構成されている。
【0031】
支え部6は、取付孔3の形状に合わせて平面視で長円形を呈するスカート状のものに形成されており、支柱部7の上端部に連続される厚肉の中央領域6Aと、その周囲に形成されるスカート部(周辺部位の一例)6Bとから成る。そして、図4、図8に示すように、左右一対の係合片(クランプ部の一例)8,8との間に取付孔3の周囲部分2aを付勢挟持すべく、上下方向(挿通孔3の挿通方向)に弾性変位可能に形成されるとともに、平面視における支え部6の中央領域6Aは、その周りの周辺部位よりも厚みの厚い厚肉部に設定されており、その厚肉部6Aの端6aの位置は、支え部6の下方側(先端側)における支柱部7との境目部分sよりも横外側方に寄せられている。この構成による利点は次のようである。
【0032】
スカート部6Bは、一対の係合片8,8と共にパネル板2を弾性挟持するために、外周部をやや下方に寄らせてお碗を伏せたような形状として、弾性力と強度とを兼ね備えるフープテンション効果が発揮されるようにしてある。このような形状工夫にも拘らずに、取付孔3への差し込み装着時における支柱部7の過剰な差し込み力等により、周辺部位であるスカート部6Bが、図4に仮想線で示すように上方に捲り上がること、いわゆる「そっくり返る」ことの不都合がより生じ難くなるように、境目部部分sの位置を厚肉部6Aの端6aよりも内側に寄せてある。これにより、スカート部6Bの上方への曲げに関する応力集中が起き難いように、かつ、上方に曲がり難いようになり、パネル板2の良好な弾性挟持状態がより安定して得られるようになっている。
【0033】
支柱部7は、バンド部材4の両端部4t,4tが背中合わせ状態で挿通される挿通孔5が上下に貫通する略筒状の部分であり、挿通孔5の前後左右の内側壁5A〜5Dのうちの前内側壁5Aと後内側壁5Cとのそれぞれには、各バンド端部4t,4tの表面に形成された係合凹部4aに入り込んでの係合が自在な係合凸部11aが先端部に形成された係合爪11が、支柱部7の基端側から先端側に向けて斜め突出する状態で片持ち支持されている。つまり、係合爪11は、上部の厚肉支柱部分7Aと下部の薄肉支柱部分7Bとの境目において厚肉支柱部分7Aに連続するような状態で一体形成されており、内側に二箇所の係合凸部11a、及びそれらの間の係合谷部11bが形成されている。
【0034】
このような係合爪11の形状及び片持ち支持構造により、結束バンドBが支柱部7の上側(基端側)から下側(先端側)に向う方向に下方移動しようとする場合には、係合爪11は、その支柱部7に対する付根部11tを仮想中心としての揺動移動によって弾性後退変位し、結束バンドBの下方移動を許容する。ところが、結束バンドBが下側から上側に向う方向に移動しようとする場合には、係合爪11が前記付根部11tを仮想中心とした上方への揺動移動によってより凹部4aに食い込もうとすること(いわゆる、セルフロック現象)になり、結束バンドBの上方移動(結束バンドの先端側から基端側に向かう方向の移動)、つまりは挿通孔5の支え部6側からの抜け出しが阻止されるのである。
【0035】
次に、クランプ部である係合片8は、図2、図4、図6に示すように、支柱部7の下端部の左右から斜め上方に突出する片持ち支持状態で一対形成されており、下端部の付根部8aを中心して左右に揺動変形可能であるとともに、上端部の外側には第1〜第3段部9A〜9Cで成る係合段部9が形成されている。各段部9A〜9Cは、いずれも縦壁9tと横壁9yとを有する隅角状の部分で成り、各縦壁9tは、取付孔3の形状に合わせた円弧状の平面視形状を呈する曲面に形成されている。また、縦壁9tと横壁9yとの二辺挟角θはそれぞれ95度に設定されている。
【0036】
より詳しく説明すると、各段部9A〜9C(係合段部9)は、パネル板2における取付孔3の内周面3nに沿う縦壁9tと、パネル板2における取付孔3の周囲部分2aの外表面(下面)に沿う横壁9yとを有して成るとともに、取付孔3に差し込んでの止着状態(図2や図4に示す状態)においては横壁9yと外表面2Aとによる隙間挟角αが若干の値で存在するように係合段部9が形成されている。ここで挟角αは4〜10度に、好ましくは5〜6度となるように設定される。実施例1においては、縦壁9tと横壁9yとがなす二辺挟角θは約95度に設定されている。つまり、取付孔3の内周面3nとパネル板2の下側外表面2Aとで為される角度が直角(90度又はほぼ90度)であり、縦壁9tと横壁9yとで為される二辺挟角(角度)が直角(90度又はほぼ90度)に隙間挟角αが加算された値(95〜96度)に設定されているのである。
【0037】
第1〜第3段部9A〜9Cは、パネル板2の厚さによって使い分けられるものであり、厚さの薄い薄肉のパネル板2の場合には、図14(a)に示すように、取付孔3が第1段部9Aに係合し、厚さの厚い厚肉のパネル板2の場合には、図14(b)に示すように、取付孔3が第3段部9Cに係合するようになる。そして、パネル板2の厚さが標準厚(中厚)の場合には、図2や図4に示すように、取付孔3が第2段部9Bに係合する。いずれの厚みであっても取付孔3の大きさは同じであり、第1〜第3段部9A〜9Cの選択は、係合片8の揺動変位の大小によって調整されるようになるが、いずれの板厚であっても隙間挟角αは5度となるように係合片8及び係合段部9が形成されている。
【0038】
次に、係合爪11の支柱部7に対する位置関係について説明する。図3,図5,図12に示すように、係合爪の最先端側(最下端側)の係合凸部11aが、バンド部材4の係止部4Kにおける山部4bの隣合うものどうしのピッチの約1.5倍以上となる長さ範囲に相当する距離だけ、支柱部7の下端(先端)から上端部側(基端部側)に寄った位置に配置されるように、係合爪11が支柱部7に対して位置決めされている。具体的には、係止部4Kの相隣る山部4bどうしのピッチである山部ピッチをYpとし、最先端側の係合凸部11aの係合中心位置12(バンド部材4の凹部4aの上下中心に相当する位置)と支柱部7の下端との上下間距離をLとすると、
L≧1.5Yp……(1)
が成立するように設計するのである。
【0039】
より好ましくは、係合爪の最先端側(最下端側)の係合凸部11aが、バンド部材4の係止部4Kにおける山部4bの隣合うものどうしのピッチの約1.5倍以上で、かつ、約3.0倍以下となる長さ範囲に相当する距離だけ、支柱部7の下端(先端)から上端部側(基端部側)に寄った位置に配置するように設定すると良い。即ち、
L=YP×(1.5〜3.0)……(2)
が成立するように設計するのである。尚、図12等においては、おおよそ「L=2.7Yp」に設定されている。上記式(1)や(2)は次のような理由によるものである。
【0040】
係合爪11がバンド部材4の凹部4aに係合した咬合状態において、結束バンドBに強い引っ張り力が作用した場合に係止部4Kが十分な耐力を有するには、実験データから、最先端側の係合凸部11aが係入される凹部4aの先端側に少なくとも1山以上の山部4bが存在していることを最低必要条件とすることが知見されている。つまり、結束バンドBの引っ張り耐力の点からは残りの山部4bが多い(一山以上)ことを良しとするが、多くなると支柱部7の下端位置が下がり過ぎる不都合、つまりは支柱部7の長さがいたずらに長くなってしまうデメリットが生じる。故に、最先端側の係合凸部11aから下側に存在する余剰山部4bが1〜2山となるように設定すれば、十分な引っ張り耐力とコンパクト化との両立が図れて好都合である。
【0041】
従って、設計的には残り山部4bが1〜2山となるように、即ち前記上下間距離L=Yp×(1〜2)となるように係合爪11を含む支柱部7を設定すれば良いように思えるが、そうすると不都合が生じる場合のあることが分かってきた。挿通孔5に挿通された結束バンドBは、図外の引締め装置によって引き締められている状態において専用の切断刃20によって支柱部7の下端ラインで切断されるのであるが、その切断箇所は、ワイヤーハーネスWの太さや結束バンドの設定引き締め力等の要因により、凹部4a部位になったり山部4b箇所になったりして定まらないのが実情である。尚、バンド部材4においては、隣合う山部4bどうしのピッチと隣合う谷部4aどうしのピッチとは互いに同じ(=Yp)である(図12参照)。
【0042】
そこで、例として余剰山部4bを1山残すべく、図10や図11に示すように、L=Ypに設計されている状況において、切断刃20によるバンド部材4の切断箇所が山部4aとなる場合には、係合爪11の係合凸部11aはバンド部材4の山部4bに載り掛かる位置関係になっている(この位置関係では、図10に示すように、係合爪11は薄肉支柱部分7B側に少し揺動移動している)。そのため、バンド部材4が山部4aにおいて切断されると同時に各バンド端部4tが結束の緊張力によって上方に引っ張られ、図11に示すように、係合爪11の係合凸部11aは切断時(図10の状態)における下隣りの凹部4aに係合することになる。つまり、結束バンドBがほぼ山部4bの半山分(Yp/2)上方にずれ動くことになる。
【0043】
従って、前記上下間距離Lを丁度山部4bの1山分のピッチYp相当長さに設定すると、前述した切断時のずれ動きにより、山部4b部位にてバンド端部4tが切断され、その後に係合爪11と結束バンドBとが係合した状態では、余剰山部4bが半山分しか残らず、十分な引っ張り耐力が得られないという事態(図11参照)が起こり得るのである。この不都合な事態を避けるには、係合爪11の係合凸部11aがバンド部材4の山部4bに位置する状況から逆算して、山部4bの1.5山(1.5ピッチ)に相当する距離(1.5Yp)以上を上下間距離Lとして設定(L≧1.5Yp)すれば良いことが分かる。但し、山部4bの形状如何(台形歯、三角歯等)によっては、例えば1.4Ypでも機能する可能性が考えられるので「約1.5Yp」という表現を用いている。そして、支柱部7の長大化を避けること、及び上下間距離Lの寸法設定の簡便化を図ることから、実際には1.5Yp≦L≦3.0Ypとして設計するのが良いことになる。
【0044】
尚、図12に示すように、山部4bの隣合うものどうしのピッチをYpとすれば、最先端側の係合凸部11aの係合中心12と、その上の係合凸部11aの係合中心12との距離は山部ピッチに等しいYpであり、係止部Kの係合凹部4aどうしの凹部ピッチもYpになる。係合爪11における係合凸部11aの形状としては、係合凹部4aの下側傾斜辺21に当接するストップ面22があれば良く、必ずしも係合凹部4aに丁度嵌合する形状が必要となるわけではない。
【0045】
さて、図4、図6、図8に示すように、支柱部7における左及び右外側壁7c,7dの上部には、係合片8の内方への弾性変形を促進するための肉削ぎ部13が凹入形成されている。即ち、支柱部7を挿通孔3に差し込むに伴い、左右の係合片8,8が内周面3nに摺接して内方に弾性変形するが、挿通孔3を通過すべく係合片8が最も内方に変形した状態(図4に仮想線で示す状態)においては、その先端内側部分14が肉削ぎ部13に入り込むようになっている。
【0046】
つまり、一時的に先端内側部分14が支柱部7の左右側壁7c,7dの外郭ラインよりも内側に入り込めるようにして、係合片8の揺動移動の可動域を内側に増大させてある。この作用は、図14に仮想線で示すように、パネル板2の肉厚が薄い場合[図14(a)参照]でも、パネル板2の肉厚が厚い場合[図14(b)参照]でも同様に発揮される。但し、肉削ぎ部13の形成による支柱部7の付根部分の強度低下を補償するために、図6、図7に示すように、支柱部7の左及び右側壁7c,7dの上部における肉削ぎ部13の前側又は後側の部分に、三角形状に横側方へ張り出させた補強壁15を一体形成してあり、支柱部7自体の補強と支え部6との一体化強度の強化とが図られている。
【0047】
このような構成にすることにより、第1〜第3段部9A〜9Cという三つの段部を備えた大きな係合段部9を先端に有して汎用性に富む便利な係合片8としながらも、肉削ぎ部13の存在によってその内方への可動揺動域を増やし、できるだけ取付孔3を大型化しなくても済むようにしてある。換言すれば、長円形等の規定の形状及び大きさの取付孔3を踏襲しながらも、係合段部9の係合段数を増やせて、パネル板2の種々の厚みに対応して止着できる使い勝手に優れたクランプ付結束ヘッドAが実現できている。
【0048】
次に、係合片8と係合爪11との位置関係について説明する。図7〜図9に示すように、支柱部7の前後左右の側壁(外側壁)7a〜7dのうちの前後側壁7a,7bの内側、即ち内前側壁5A及び内後側壁5Bに係合爪11が形成され、かつ、左右の側壁7c,7dに係合片8が支持されている。つまり、一対の係合片8,8と一対の係合爪11,11とを、支柱部7の前後と左右とに振分けてあるので、支え部6以下の部分のコンパクト化を図りながらも、必要な機能(取付孔3への係止機能、結束バンドBの係合機能)とが実現できている。そして、長円形状の取付孔3の長手方向側に一対の係合片8,8を設けてあるので、短い側である前後側壁7a,7bに設ける場合に比べて、クランプ付結束ヘッドAをガタつき少なく安定的にパネル板2に係合支持できる利点もある。
【0049】
挿通孔5の基端側(支え部6側)には、図8、図9に示すように、挿通孔5に挿入される結束バンドBを係合爪11に対する正規の位置に導き案内するためのガイド部16が形成されている。背中合わせ状態のバンド部材4,4を通す挿通孔5の横幅Dは、バンド部材4の幅寸法より若干大きい値とされ、かつ、縦幅Eは係合爪11の揺動移動領域を確保するためにバンド部材4の厚さの2倍よりも明確に大きな値になっている。そこで、縦幅方向におけるバンド部材4,4の位置を、各々の係止部4Kが係合爪11に丁度係合する適切な位置に導くために、係止部4K両脇の平坦部4H,4Hに近接する細長い形状のガイド部16を挿通孔5の四隅それぞれに形成してある。
【0050】
計四箇所のガイド部16により、挿通孔5の実質縦幅Fは、一対のバンド部材4,4の総厚みよりも若干大きい値となり、結束バンドBを挿通孔5にガタつきなく挿通すること、及び、各バンド部材4,4の係止部4Kと対応する係合爪11とが所期通り良好に係合する位置関係を維持すること、との双方を実現させている。また、挿通孔5の上端部には、バンド部材4の挿通を容易化するための縦横及び斜めの傾斜した導入用ガイド面17,18,19が形成されており、円滑にバンド部材4を挿入できるようになっている。尚、これら導入用ガイド面17,18,19も、支柱部7を挿通孔5に入れ易くするための「ガイド部」であると定義することが可能である。
【0051】
〔実施例2〕
図13に示すものは、係止片(クランプ部)8,8と支え部6とによってパネル板2が挟持される止着状態においては、係合爪11の付根部分11tと取付孔3との挿通孔5の貫通方向における位置(高さレベル)が互いに同じ又はほぼ同じとなるように構成されたクランプ付結束ヘッドAである。この場合でも、係合爪11下端と支柱部7下端との上下間距離Lと係止部4Kの山部ピッチYpとには、1.5Yp≦L≦3.0Ypが成り立っている。支柱部7の前後側壁7A,7Bと取付孔3とには、図13では故意に隙間があるように描いてあるが、実際にには殆ど隙間なく嵌合しているので、厚肉支柱部分7Aと薄肉支柱部分7Bとの断面変化部で応力集中を受け易い箇所でもある付根部分11tを、取付孔3の周囲部分2aでガード又は補強することが可能となる利点がある。
【0052】
クランプ部は、係合片8の他、支柱部7の外周に形成された雄ネジとナットとから成るもの等、種々の変更が可能である。また、止着対象としては、車両、農機、建機等のボディ等を形成するプレート類、産業機械のフレーム等、こちらも種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】使用状態における結束固定具を示す斜視図
【図2】図1の結束固定具の断面正面図
【図3】図1の結束固定具の断面側面図
【図4】係合片と取付孔との係合状態を示す拡大正面図
【図5】クランプ付結束ヘッドの断面側面図
【図6】クランプ付結束ヘッドを示し、(a)は正面図、(b)は側面図
【図7】クランプ付結束ヘッドの底面図
【図8】クランプ付結束ヘッドの断面正面図
【図9】クランプ付結束ヘッドを示し、(a)は斜視図、(b)は要部の平面図
【図10】係合爪が山部に乗った状態でのバンド切断状況を示す作用図
【図11】図10の切断状況後に係合爪が凹部に係合した状態を示す要部の断面図
【図12】係合爪とバンド部材との係合状態を示す要部の拡大断面図
【図13】係合爪の付根部分が取付孔の内側に位置する構造を示す断面図
【図14】係合片と取付孔との係合状態を示す要部の拡大図であり、(a)はパネル板の肉厚が薄い場合、(b)はパネル板の肉厚が厚い場合
【符号の説明】
【0054】
2 止着対象
2a 周囲部分
3 取付孔
4 バンド部材
4a 係合凹部
4b 山部
5 挿通孔
5A,5B 挿通孔の側壁
6 支え部
6A 中央領域(厚肉部)
6B 周辺部位
6a 厚肉部の端
7 支柱部
7a〜7d 側壁
8 クランプ部
9 係合段部
11 係合爪
11a 係合凸部
11t 付根部分
16 ガイド部
s 支え部と支柱部との境目部分
A クランプ付結束ヘッド
B 結束バンド
L 最先端側の係合凸部と支柱部先端との距離
Yp 山部ピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
止着対象に形成された取付孔に挿入される支柱部と、この支柱部の上端外周部から側方に拡がり形成されて前記取付孔の周囲部分に被さる支え部と、前記支柱部の外周部に形成されて、前記支え部との協働によって前記止着対象における前記取付孔の周囲部分を挟持するためのクランプ部と、前記支柱部を前記支え部側となる基端側から前記支柱部の先端側に架けて貫通して形成される結束バンド挿通用の挿通孔とを有し、
前記挿通孔の側壁には、前記挿通孔に挿通された結束バンドの表面に形成された係合凹部に入り込んでの係合が自在な係合凸部が先端部に形成された係合爪が、結束バンドの前記先端側から前記基端側に向かう方向の移動を阻止すべく、前記基端側から前記先端側に向けて突出する状態に片持ち支持されるとともに、
前記係合爪の最先端側の係合凸部が、相隣る前記係合凹部どうしの間に形成される山部の隣合うものどうしのピッチの約1.5倍以上となる長さ範囲に相当する距離だけ、前記支柱部の先端から前記基端部側に寄った位置に配置されるように、前記係合爪が前記支柱部に対して位置決めされているクランプ付結束ヘッド。
【請求項2】
前記距離が前記ピッチの約1.5倍以上で、かつ、前記ピッチの約3.0倍以下の長さ範囲に設定されている請求項1に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項3】
前記挿通孔の基端側には、前記挿通孔に挿入される結束バンドを前記係合爪に対する正規の位置に導き案内するためのガイド部が形成されている請求項1又は2に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項4】
前記クランプ部と前記支え部とによって前記止着対象が挟持される止着状態においては、前記係合爪の付根部分と前記取付孔との前記挿通孔の貫通方向における位置が互いに同じ又はほぼ同じとなるように構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項5】
前記支え部は、これと前記クランプ部との間に前記取付孔の周囲部分を弾性的に挟持すべく、前記挿通孔の挿通方向に弾性変位可能に形成し、平面視における前記支え部の中央領域をその周りの周辺部位よりも厚みの厚い厚肉部に設定するとともに、前記厚肉部の端の位置が、前記支え部の前記先端側における前記支柱部との境目部分よりも横外側方に寄せられている請求項1〜4の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項6】
前記クランプ部は、前記支柱部の先端部両脇の夫々に片持ち支持された状態で前記支え部に向けて延出され、かつ、先端部の外側に前記取付孔の周囲部分に係合可能な係合段部が形成される一対の係合片で構成され、
前記支柱部が前記取付孔に差し込まれることにより、前記一対の係合片が前記取付孔周囲部分との摺接によって内方に弾性揺動変形して前記係合段部が前記止着対象の取付孔周囲部分に係合されて、前記一対の係合片と前記支え部とで前記止着対象が挟持される止着状態がもたらされるように構成されている請求項1〜5の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項7】
前記支柱部の側壁部には、前記係合片の内方への弾性変形を促進するための肉削ぎ部が凹入形成されている請求項6に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項8】
前記支柱部の前後左右の側壁のうちの前後又は左右の一対の側壁のそれぞれに前記係合片が形成され、かつ、前記係合片が形成されない側壁の内側に前記係合爪が支持されている請求項6又は7に記載のクランプ付結束ヘッド。
【請求項9】
前記挿通孔は、それぞれの係合凹部が外に向く背中合せ状態に重ねられた一対の結束バンドが挿通自在であり、かつ、前記それぞれの係合凹部に各別に係合する一対の前記係合爪が形成されている請求項1〜8の何れか一項に記載のクランプ付結束ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−220207(P2006−220207A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−33758(P2005−33758)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000108524)ヘラマンタイトン株式会社 (57)
【Fターム(参考)】