説明

クリーニングシート、クリーニング方法および画像形成装置

【課題】装置の簡易化とクリーニングシートの装着作業の簡易化の両立を図ることができるクリーニングシート、クリーニング方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】クリーニングシート8は、感光ドラム65と転写ローラ67との間で挟持された状態で感光ドラム65が回転することで、感光ドラム65をクリーニングするものであり、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能で、かつ、感光ドラム65を回転可能に支持するカートリッジの一部に係止される係止部(係止孔82C)と、感光ドラム65に対向配置されるクリーニング部81Aと、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光ドラムをクリーニングするクリーニングシートと、クリーニングシートを用いたクリーニング方法と、クリーニングシートが装着される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、用紙を搬送する搬送ローラをクリーニングするクリーニングシートとして、画像形成装置の装置本体に設けられたフックに係止される係止孔が形成されたクリーニングシートが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、装置本体に、用紙の搬送経路へ出没可能なフックと、係止孔を検知するセンサとが設けられている。
【0003】
そして、この技術では、クリーニングシートを各搬送ローラで搬送している途中で、センサで係止孔が検知されると、フックが搬送経路中に飛び出して係止孔に入り込み、クリーニングシートの動きが止められる。これにより、止まったクリーニングシートに対して搬送ローラが摺動することで、当該搬送ローラがクリーニングされる。なお、トナー像を担持する感光ドラムも用紙を搬送する機能を有するため、前述したクリーニングシートで感光ドラムをクリーニングすることも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−92834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した技術では、係止孔を検知するセンサや、出没可能なフックを設ける必要があるので、装置が複雑になるといった問題があった。これに対し、センサ等を設けない場合には、装置が簡易になるが、装置本体の開口から内部に手を入れ、クリーニングシートの係止孔を装置本体の一部に係止させる必要があるので、その装着作業が煩雑となるといった問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、装置の簡易化とクリーニングシートの装着作業の簡易化の両立を図ることができるクリーニングシート、クリーニング方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係るクリーニングシートは、感光ドラムと転写ローラとの間で挟持された状態で前記感光ドラムが回転することで、前記感光ドラムをクリーニングするクリーニングシートであって、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能で、かつ、前記感光ドラムを回転可能に支持するカートリッジの一部に係止される係止部と、前記感光ドラムに対向配置されるクリーニング部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、前述したようなクリーニングシートを用いた本発明に係るクリーニング方法は、画像形成装置の装置本体から、感光ドラムを回転可能に支持するカートリッジを取り外す工程と、取り外したカートリッジの感光ドラムと対向する位置に、クリーニングシートのクリーニング部を配置するとともに、カートリッジの一部にクリーニングシートの係止部を係止させる工程と、クリーニングシートを取り付けたカートリッジを装置本体に再装着する工程と、感光ドラムを回転させる工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、前述したようなクリーニングシートが取り付けられたカートリッジが着脱可能となる本発明に係る画像形成装置は、クリーニングシート付きのカートリッジが装着されているか否かを判断し、装着されていると判断した場合に、ガラ回し動作よりも長く感光ドラムを回転させるクリーニング動作を実行する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、「ガラ回し動作」とは、電源をONした際などにおいて、現像剤を撹拌する目的で、記録シートを搬送させずに、現像剤を撹拌するアジテータを所定時間回転させる動作であって、アジテータに連動して感光ドラムが所定時間空転する動作をいう。
【0011】
本発明によれば、画像形成装置の装置本体から取り外したカートリッジにクリーニングシートを装着すればよいので、従来のようなフックやセンサが不要となり、装置を簡易化することができる。また、画像形成装置の装置本体から取り外したカートリッジにクリーニングシートを装着すればよいので、装置本体の開口から内部に手を入れてクリーニングシートを装置本体に装着する方法に比べ、クリーニングシートの装着作業が容易になる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像形成装置の装置本体から取り外したカートリッジにクリーニングシートを装着すればよいので、装置の簡易化とクリーニングシートの装着作業の簡易化の両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す断面図である。
【図2】プロセスカートリッジを示す分解斜視図である。
【図3】クリーニングシートを示す斜視図(a)と、図3(a)のX−X断面図(b)である。
【図4】ドラムカートリッジにクリーニングシートを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】ドラムカートリッジの出口を示す背面図である。
【図6】ドラムカートリッジにクリーニングシートを取り付けた状態を示す断面図である。
【図7】プロセスカートリッジ内のトナーを検知する光センサと制御装置を示す説明図である。
【図8】制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】給紙トレイ内から用紙を取り出す工程を示す断面図である。
【図10】空の給紙トレイを閉じた状態を示す断面図である。
【図11】リアカバーを開けた状態を示す断面図である。
【図12】装置本体からプロセスカートリッジを取り外す工程を示す断面図である。
【図13】クリーニングシート付きのドラムカートリッジを装置本体に取り付ける工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの全体構成を説明した後、本発明に係るクリーニングシート、制御装置およびクリーニング方法について詳細に説明することとする。
【0015】
また、以下の説明においては、レーザプリンタの使用時におけるユーザを基準にした方向で説明することとする。すなわち、図1においては、右側を「前側(手前側)」と称し、左側を「後側(奥側)」と称し、紙面垂直方向のうち奥側を「右側」と称し、紙面垂直方向のうち手前側を「左側」と称する。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0016】
<レーザプリンタの全体構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、装置本体2内に用紙Pを給紙するためのフィーダ部3や、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4などを備えている。
【0017】
フィーダ部3は、装置本体2内の底部に着脱可能に装着される給紙トレイ31(供給トレイ)と、給紙トレイ31内に設けられた用紙押圧板32と、用紙Pの搬送を行う用紙搬送機構33を備えている。そして、フィーダ部3では、給紙トレイ31内の用紙Pが、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、用紙搬送機構33によって画像形成部4に搬送される。
【0018】
画像形成部4は、スキャナユニット5、プロセスカートリッジ6、定着器7などを備えている。
【0019】
スキャナユニット5は、装置本体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、感光ドラム65の表面上に高速走査にて照射する。
【0020】
プロセスカートリッジ6は、装置本体2の手前側に設けられたフロントカバー2Aを適宜開放することで、装置本体2に対して着脱可能に装着される構造となっている。そして、このプロセスカートリッジ6は、図2に示すように、現像剤収容器の一例としての現像カートリッジ6Aと、カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ6Bとで主に構成されている。なお、現像カートリッジ6Aおよびドラムカートリッジ6Bの構成のうち本発明に関係する部分については、後で詳述することとする。
【0021】
現像カートリッジ6Aは、ドラムカートリッジ6Bに装着された状態で、装置本体2に対して着脱自在となっている。現像カートリッジ6Aは、図1に示すように、現像ローラ61、層厚規制ブレード62、供給ローラ63およびトナー収容室64を主に備えている。
【0022】
この現像カートリッジ6Aでは、トナー収容室64内の現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ64Aで撹拌された後、供給ローラ63により現像ローラ61に供給され、このとき、供給ローラ63と現像ローラ61との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ61上に供給されたトナーは、現像ローラ61の回転に伴って、層厚規制ブレード62と現像ローラ61との間に進入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定厚さの薄層として現像ローラ61上に担持される。
【0023】
ドラムカートリッジ6Bは、感光ドラム65、スコロトロン型帯電器66および転写ローラ67を主に備えている。そして、このドラムカートリッジ6B内において、回転可能に支持される感光ドラム65の表面は、スコロトロン型帯電器66により一様に正帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0024】
次いで、現像ローラ61の回転により、現像ローラ61上に担持されているトナーが、感光ドラム65の表面上に形成される静電潜像に供給されて、感光ドラム65の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム65と転写ローラ67の間で用紙Pが搬送されることで、感光ドラム65の表面に担持されているトナー像が用紙P上に転写される。
【0025】
定着器7は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向して配置され加熱ローラ71を加圧する加圧ローラ72とを備えている。そして、このように構成される定着器7では、用紙P上に転写されたトナーを、用紙Pが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着させている。なお、定着器7で熱定着された用紙Pは、定着器7の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21(排出トレイ)上に送り出される。
【0026】
具体的に、装置本体2の後部に回動可能に設けられるリアカバー2Bには、定着器7(カートリッジ側)から搬送されてくる用紙Pを排紙トレイ21に向けて案内するガイド部2Cが設けられている。これにより、定着器7から後方へ向けて搬送されてくる用紙Pが前方に反転されて排紙トレイ21上に送り出されるようになっている。
【0027】
<現像カートリッジおよびドラムカートリッジの構成>
次に、現像カートリッジ6Aおよびドラムカートリッジ6Bの構成のうち本発明に関係する部分について説明する。
【0028】
図2に示すように、現像カートリッジ6Aの左右両側壁A1(右側壁のみ図示)には、左右方向外側に突出する一対の位置決めボスA2(1つのみ図示)と、前述したトナー収容室64内に臨む一対の光透過窓A3(1つのみ図示)とが設けられている。
【0029】
ドラムカートリッジ6Bは、上方に開口した箱状に形成されており、その後部には前述した感光ドラム65と転写ローラ67(図1参照)が上下に並んで配設されている。ここで、転写ローラ67は、感光ドラム65に対して接触・離間可能に構成されている。
【0030】
具体的には、ドラムカートリッジ6B(プロセスカートリッジ6)が装置本体2に装着されている際には、転写ローラ67が装置本体2の押圧機構(図示略)で感光ドラム65に向けて押圧されることで、感光ドラム65と転写ローラ67とが所定のニップ圧で接触する。また、ドラムカートリッジ6B(プロセスカートリッジ6)が装置本体2から外された際には、前述した装置本体2の押圧機構による押圧が解除され、転写ローラ67が感光ドラム65から離間する。
【0031】
ドラムカートリッジ6Bの左右両側壁B1には、現像カートリッジ6Aの位置決めボスA2が入り込む一対の位置決め溝B2と、現像カートリッジ6Aの光透過窓A3を左右方向外側に露出させるための円状の貫通孔B3および略半円状の切欠部B4とが形成されている。
【0032】
また、ドラムカートリッジ6Bの前側には、現像カートリッジ6Aの前面をバネの付勢力により後方に押圧することで、現像カートリッジ6Aの現像ローラ61(図1参照)をドラムカートリッジ6B内の感光ドラム65に押し付ける一対の押圧部材B5が設けられている。さらに、ドラムカートリッジ6Bの右側の側壁B1の内側には、ドラムカートリッジ6B内に装着された現像カートリッジ6Aを上方に押圧して取り外すための取出レバーB6が設けられている。
【0033】
<クリーニングシートの構成>
次に、図3を参照して、クリーニングシート8の構成について詳細に説明する。
図3(a),(b)に示すように、クリーニングシート8は、第1シート部材81と、第2シート部材82と、第3シート部材83とを備えている。
【0034】
第1シート部材81は、レーザプリンタ1で印字可能な複数種類の用紙Pのうち最大幅の用紙Pと略同じ幅(もしくは、それ以上の幅)となる矩形のPET製シートであり、その前端部が第2シート部材82に固着されている。また、第1シート部材81の後端部(先端部)の上面には、酸化アルミニウム砥粒からなるクリーニング部81Aが形成されている。
【0035】
第2シート部材82は、第1シート部材81よりも剛性が高いABS樹脂製のシートであり、第1シート部材81(クリーニング部81A)よりも厚めに形成されることでその剛性がより高くなっている。第2シート部材82は、第1シート部材81の左右幅と略同じ幅で形成される本体部82Aと、本体部82Aよりも左右方向外側に突出するとともに、前方に突出する突出部の一例としての2つの取付部82Bとを備えている。
【0036】
各取付部82Bには、図4に示すように、ドラムカートリッジ6Bの押圧部材B5(一部)に嵌め込まれることで係止される係止部の一例としての2つの係止孔82Cが形成されている。また、右側の取付部82Bには、左右方向外側の端縁からさらに左右方向外側に突出する突出片82Dが形成されている。この突出片82Dは、押圧部材B5から係止孔82Cが外れてしまった場合に、ドラムカートリッジ6Bの取出レバーB6に引っ掛かることで、クリーニングシート8が感光ドラム65に引き込まれて定着器7に搬送されてしまうのを抑制している。
【0037】
また、各取付部82Bは、図5にドットで示すドラムカートリッジ6Bの出口B7の幅よりも幅方向外側に突出している。ここで、出口B7とは、感光ドラム65と転写ローラ67とで挟持されて搬送される用紙Pが通るためのドラムカートリッジ6Bに形成された開口部を意味する。
【0038】
このように各取付部82Bが出口B7の幅よりも幅方向外側に突出することで、図4に示す押圧部材B5から係止孔82Cが外れた後、さらに突出片82Dが取出レバーB6から外れた場合であっても、各取付部82Bが出口B7の左右の縁に引っ掛かる。そのため、クリーニングシート8が感光ドラム65に引き込まれて定着器7に搬送されてしまうのを抑制することができる。
【0039】
また、図4に示すように、左側の取付部82Bは、右側の取付部82Bよりも幅広に形成されている。これにより、誤ってクリーニングシート8の左右を反転して取り付けようとした場合であっても、左側の幅広の取付部82Bが、右側の押圧部材B5に近接して配置されるリブB8に当接することで右側の押圧部材B5には取り付けられず、誤装着が防止されている。
【0040】
図3(b)に示すように、第3シート部材83は、テフロン(登録商標)製のシートであり、その表面(下面;転写ローラ67と摺接する摺接面)が第1シート部材81の表面(下面)よりも滑らかに形成されている。そして、第3シート部材83は、第1シート部材81のクリーニング部81Aとは反対側の面に固着されている。
【0041】
以上のように構成されるクリーニングシート8をドラムカートリッジ6Bに装着するには、まず、図6に示すように、第1シート部材81の先端部(クリーニング部81Aおよび第3シート部材83)を感光ドラム65と転写ローラ67との間に差し込む。
【0042】
なお、この図6では、感光ドラム65と転写ローラ67とが接触しているが、装置本体2からドラムカートリッジ6Bを取り外した状態においては、感光ドラム65と転写ローラ67とが離間している。そのため、これらの間に第1シート部材81の先端部を容易に挿入することが可能となっている。
【0043】
第1シート部材81の先端部を感光ドラム65と転写ローラ67との間に挿入した後は、図4に示すように、各係止孔82Cを押圧部材B5に嵌め込む。以上により、クリーニングシート8が、ドラムカートリッジ6Bの現像カートリッジ6Aを取り外した箇所に装着される。
【0044】
そして、このようにクリーニングシート8がドラムカートリッジ6Bに装着された状態においては、図3(b)に示すように、クリーニング部81Aが感光ドラム65に対向配置され、第3シート部材83が転写ローラ67に対向配置される。また、図6に示すように、クリーニングシート8は、後述する光センサ100の光を遮らない位置(貫通孔B3の中心より下側)に配置されている。
【0045】
<制御装置>
次に、図1および図7を参照して、制御装置200について説明する。
図1および図7に示すように、制御装置200は、各種センサからの信号に基づいて制御を実行している。以下の説明では、公知である各種センサについて簡単に説明した後、制御装置200について詳細に説明する。
【0046】
図7に示すように、装置本体2には、現像カートリッジ6A内に光を通すことで、現像カートリッジ6A内のトナーの量を検知する現像剤検知手段の一例としての光センサ100が設けられている。光センサ100は、発光部101と受光部102とで構成され、受光部102で受光した光の光量に対応した信号が制御装置200に出力されている。
【0047】
図1に示すように、装置本体2には、リアカバー2Bが開放されているか否かを検出するリアカバー検知手段の一例としてのリアカバーセンサ110と、給紙トレイ31内に用紙Pが存在するか否かを検出するシート検知手段の一例としての用紙検知センサ120と、給紙トレイ31が装着されているか否かを検知するトレイ検知センサ130とが設けられている。
【0048】
リアカバーセンサ110は、リアカバー2Bが閉じられる際にリアカバー2Bの一部で前方に押されて揺動する揺動アーム111と、揺動アーム111の揺動を検知する図示せぬ光センサとで構成される。
【0049】
用紙検知センサ120は、用紙Pで支えられている位置と、用紙Pが無くなったときに用紙押圧板32に形成される孔32Aに入り込む位置(図10参照)とに揺動可能となる揺動アーム121と、揺動アーム121の揺動を検知する図示せぬ光センサとで構成される。
【0050】
トレイ検知センサ130は、給紙トレイ31が装置本体2に装着されているときに給紙トレイ31の一部31Aで押し上げられて揺動し、給紙トレイ31が装置本体2から外されたときに下方に揺動する揺動アーム131と、揺動アーム131の揺動を検知する図示せぬ光センサとで構成される。
【0051】
そして、制御装置200は、前述した各センサからの信号に基づいて、公知のガラ回し動作を実行したり、本発明に係るクリーニング動作を実行するように構成されている。ここで、「ガラ回し動作」とは、電源をONした際などにおいて、トナーを撹拌する目的で、用紙Pを搬送させずに、アジテータ64A(図1参照)を所定時間回転させる動作であって、アジテータ64Aに連動して感光ドラム65や転写ローラ67が所定時間空転する動作をいう。
【0052】
具体的に、制御装置200は、図8のフローチャートに示すような制御を実行する。
図8に示すように、制御装置200は、電源がONされると(開始)、まず、熱源で加熱ローラ71を加熱していくことで、定着器7のウォームアップを開始する(S1)。ステップS1の後、制御装置200は、加熱ローラ71の温度Tが所定温度T1以上になったか否かを判断する(S2)。
【0053】
制御装置200は、加熱ローラ71の温度Tが所定温度T1に到達するまでステップS2の処理を繰り返し(No)、加熱ローラ71の温度Tが所定温度T1に到達した場合には(Yes)、図示せぬモータ(駆動源)の回転を開始させる(S3)。ここで、モータは、アジテータ64A、感光ドラム65および転写ローラ67等に駆動力を複数のギヤを介して伝達するためのモータである。
【0054】
ステップS3の後、制御装置200は、光センサ100(図7参照)からの信号に基づいて現像カートリッジ6A内のトナーの残量を算出したり、図示せぬ公知のセンサからの信号に基づいて現像カートリッジ6Aの有無を判定する(S4)。制御装置200は、ステップS4の処理を所定時間が経過するまで繰り返し実行し(S5;No)、所定時間が経過した後は(S5;Yes)、今度はクリーニングモードに入る条件をチェックする(S6)。
【0055】
具体的に、ステップS6では、制御装置200は、以下の5つの条件が満たされているか否かをチェックする。
(1)給紙トレイ31内に用紙Pが存在しないこと(第1の条件)
(2)現像カートリッジ6A内が空であること(第2の条件)
(3)リアカバー2Bが開放された状態であること(第3の条件)
(4)装置本体2に装着されたプロセスカートリッジ6の感光ドラム65の総回転数が所定値以上になっていること(第4の条件)
(5)給紙トレイ31が装置本体2に装着されていること(第5の条件)
【0056】
ここで、第1の条件(1)が満たされているか否かは、前述した用紙検知センサ120からの信号に基づいて制御装置200で判断される。第2の条件(2)が満たされているか否かは、前述した光センサ100からの信号に基づいて制御装置200で判断される。第3の条件(3)が満たされているか否かは、前述したリアカバーセンサ110からの信号に基づいて制御装置200で判断される。
【0057】
第4の条件(4)が満たされているか否かは、図示せぬ記憶装置に感光ドラム65の回転数の履歴を随時記録していき、制御装置200で過去の履歴(回転数)を足し合わせて総回転数を算出することで判断される。なお、この履歴は、ドラムカートリッジ6Bの種類ごとに記憶しておけばよい。
【0058】
すなわち、感光ドラム65が寿命となってドラムカートリッジ6Bを新しいものに換えた場合には、その新しいドラムカートリッジ6Bを最初に装着してから感光ドラム65の履歴の記録が新たに開始されるように構成すればよい。なお、ドラムカートリッジ6Bの種類の検知方法としては、例えば、ドラムカートリッジ6Bに設けたICチップを、装置本体2に設けた読取装置で読み取る方法などを採用できる。
【0059】
また、第5の条件(5)が満たされているか否かは、前述したトレイ検知センサ130からの信号に基づいて制御装置200で判断される。
【0060】
そして、制御装置200は、前述した5つの条件がすべて成立しているか否か(満たされているか否か)を判断することで、クリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装置本体2に装着されているか否かを判断する(S7)。ステップS7において、5つの条件のうち1つでも成立していない場合、すなわちクリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装置本体2に装着されていない場合には(No)、制御装置200は、モータの回転を停止して(S9)、本制御を終了させる。つまり、制御装置200は、クリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装置本体2に装着されていない場合には、ステップS3〜S6、S7;No,S9の間だけモータを回転させることで、通常のガラ回し動作を実行する。
【0061】
これに対し、ステップS7において、すべての条件が成立している場合、すなわちクリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装置本体2に装着されている場合には(Yes)、制御装置200は、モータの回転を開始してから現在までの時間(モータ回転経過時間)が90秒以上であるか否かを判断する(S8)。制御装置200は、ステップS8においてモータ回転経過時間が90秒未満である場合には(No)、ステップS6に戻り、モータ回転経過時間が90秒以上である場合には(Yes)、モータの回転を停止して(S9)、本制御を終了させる。
【0062】
すなわち、制御装置200は、クリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装置本体2に装着されている場合には、通常のガラ回し動作よりも長い時間感光ドラム65を回転させるクリーニング動作を実行する。
【0063】
なお、モータ回転経過時間が90秒になるまでの間は、ステップS6,S7の処理が繰り返し行われるので、このクリーニング動作中に予期せぬ動作(例えば給紙トレイ31が開放される動作)が行った場合には、ステップS7で条件が不成立となって(No)、モータを緊急停止させることが可能となっている(S9)。
【0064】
<クリーニング方法>
次に、クリーニングシート8を用いた感光ドラム65のクリーニング方法について説明する。
まず、ユーザは、図9に示すように、レーザプリンタ1の電源をOFFにした後、給紙トレイ31を引き出して、その中から用紙Pをすべて取り出す。その後、ユーザは、図10に示すように、空の給紙トレイ31を装置本体2に再装着する。この際、トレイ検知センサ130の揺動アーム131が、給紙トレイ31の一部31Aで押し上げられて揺動するため、この状態のまま電源がONになると、このトレイ検知センサ130で給紙トレイ31が装置本体2に装着されていることが検知される。すなわち、前述した第5の条件(5)が満たされる。
【0065】
また、この際、用紙検知センサ120の揺動アーム121が、用紙押圧板32の孔32Aに入り込むように揺動するため、この状態のまま電源がONになると、この用紙検知センサ120で給紙トレイ31内に用紙Pが無いことが検知される。すなわち、前述した第1の条件(1)が満たされる。
【0066】
なお、給紙トレイ31の引き出しの際に、揺動アーム121が給紙トレイ31の各部位と干渉しないようにする構造は公知のものを採用できる。例えば、用紙押圧板32を給紙トレイ31の引き出しに応じて給紙トレイ31の底面に寄せるとともに、給紙トレイ31の後壁に揺動アーム121を逃げるスリットを形成することにより、揺動アーム121と給紙トレイ31の各部位との干渉が防止される。
【0067】
次に、ユーザは、図11に示すように、リアカバー2Bを開ける。この際、リアカバーセンサ110の揺動アーム111が後方に揺動するため、この状態のまま電源がONになると、このリアカバーセンサ110でリアカバー2Bの開放が検知される。すなわち、前述した第3の条件(3)が満たされる。
【0068】
その後、ユーザは、図12に示すように、フロントカバー2Aを開けて、装置本体2内からプロセスカートリッジ6を取り外し、図2に示すように、ドラムカートリッジ6Bから現像カートリッジ6Aを取り外す。そして、ユーザは、このドラムカートリッジ6Bにクリーニングシート8を前述したように取り付け(図4参照)、このクリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bを、図13に示すように、装置本体2に再装着して、フロントカバー2Aを閉じる。
【0069】
この際、感光ドラム65から離間している転写ローラ67が、装置本体2の押圧機構(図示略)によって感光ドラム65側に移動することで、転写ローラ67と感光ドラム65とでクリーニングシート8のクリーニング部81Aが挟持される。その後、ユーザは、電源をONにする。
【0070】
これにより、前述したリアカバーセンサ110、用紙検知センサ120およびトレイ検知センサ130によって検知された信号が制御装置200に出力され、制御装置200は、図8のステップS7の処理の際に、条件(1),(3),(5)が満たされたと判断する。
【0071】
また、図7に示す光センサ100では、発光部101から出射された光がクリーニングシート8で遮蔽されることなく、そのまま受光部102で受光される(図6参照)。そのため、この光センサ100からの信号を受けた制御装置200は、図8のステップS4の処理の際に、現像カートリッジ6A内が空であると判定し、図8のステップS7の処理の際に、第2の条件(2)が満たされたと判断する。
【0072】
すなわち、上述した手順を踏んでクリーニング方法を実行することで、第4の条件(4)以外の条件がすべて満たされる。そのため、クリーニングを実行する際に、「感光ドラム65の総回転数が所定値以上になっている」といった第4の条件が満たされていれば、制御装置200は、通常のガラ回し動作よりも長く感光ドラム65を回転させる。
【0073】
これにより、感光ドラム65がクリーニングシート8のクリーニング部81Aと所定時間(90秒)摺動して、良好にクリーニングされる。
【0074】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
レーザプリンタ1の装置本体2から取り外したドラムカートリッジ6Bにクリーニングシート8を装着すればよいので、装置の簡易化とクリーニングシート8の装着作業の簡易化の両立を図ることができる。
【0075】
装置本体2からドラムカートリッジ6Bを外したときに転写ローラ67が感光ドラム65から離間するので、感光ドラム65と転写ローラ67との間にクリーニングシート8のクリーニング部81Aを挿入し易くなり、その装着作業をより容易にすることができる。
【0076】
係止孔82Cが形成される第2シート部材82が、クリーニング部81Aが形成される第1シート部材81よりも剛性が高くなっているので、係止孔82C周りが破れることで、クリーニングシート8が感光ドラム65に引き込まれて定着器7に搬送されてしまうのを抑制することができる。
【0077】
クリーニングシート8の転写ローラ67側の面のうち、転写ローラ67と摺接する摺接面(第3シート部材83の下面)が周りの他の面(第1シート部材81の下面)よりも滑らかに形成されているので、転写ローラ67用のギヤ(転写ローラ67と一体回転するギヤ)の歯飛びを抑制することができる。ここで、「転写ローラ67用のギヤの歯飛び」とは、感光ドラム65用のギヤ(感光ドラム65と一体回転するギヤ)と転写ローラ67用のギヤとが噛み合うとともに、装置本体2のモータからの駆動力が感光ドラム65用のギヤに伝達された後、転写ローラ67用のギヤに伝達される構造で発生し得る。
【0078】
つまり、転写ローラ67の回転に対してクリーニングシート8が抵抗になっていると、感光ドラム65用のギヤが回転しようとしても転写ローラ67が回転し難い状態となっていることにより、転写ローラ67を付勢するバネの付勢力に抗して転写ローラ67用のギヤが感光ドラム65用のギヤから離れ、歯飛びが発生する。これに対し、本実施形態のように転写ローラ67と摺接する摺接面を滑らかに形成することで、歯飛びが良好に抑制される。
【0079】
クリーニングシート8の各取付部82Bがドラムカートリッジ6Bの出口B7の幅よりも幅方向外側に突出することで、クリーニングシート8が感光ドラム65に引き込まれることが抑制されるので、クリーニングシート8を定着器7に流さずに済み、定着器7の損傷(加熱ローラ71がクリーニング部81Aで研磨されること)を抑えることができる。
【0080】
給紙トレイ31内に用紙Pが存在しないという第1の条件(1)が満たされていない場合には、クリーニング動作が実行されないので、クリーニング動作時に誤って搬送される用紙Pによってクリーニング動作が阻害されることがなく、クリーニング動作を良好に実行することができる。
【0081】
「現像カートリッジ6A内が空であること」、すなわち「光センサ100の受光部102で受光する光量が所定値以上(例えば最大値)となったこと」、といった第2の条件(2)をクリーニング動作開始の条件に加えたので、クリーニングシート8が光を遮るような傾いた姿勢で誤って取り付けられた場合には、第2の条件が満たされない。そのため、このようにクリーニングシート8が傾いた姿勢で取り付けられた場合には、クリーニング動作が実行されないので、傾いたクリーニングシート8の係止孔82Cが押圧部材B5から外れて、クリーニングシート8が定着器7に流れていくのを防止することができる。
【0082】
また、クリーニングシート8を取り付けたドラムカートリッジ6Bに誤って現像カートリッジ6Aも取り付けてしまうことにより、クリーニングシート8に皺が寄ってしまった場合にも、皺によって光が遮蔽されて、第2の条件が満たされない。そのため、この場合にも、クリーニング動作が実行されず、感光ドラム65は長い時間回転しないので、クリーニングシート8の皺によって感光ドラム65が傷付くことを抑えることができる。
【0083】
5つの条件(1)〜(5)でクリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bが装着されているか否かを判断したので、誤ってクリーニング動作を実行する可能性をより小さくすることができる。
【0084】
リアカバー2Bに用紙Pをガイドするガイド部2Cを設けたので、クリーニングシート8のクリーニング部81Aが破けてリアカバー2B側に搬送された場合でも、クリーニング動作時にはリアカバー2Bが開放されていることで、破けたクリーニング部81Aは、ガイド部2Cで方向転換されずに、そのまま装置本体2外に出て行く(リアカバー2B上に載る)。そのため、クリーニングシート8のクリーニング部81Aが破けた場合であっても、破けたクリーニング部81Aをユーザが簡単に取り出すことができる。
【0085】
「感光ドラム65の総回転数が所定値以上になっていること」という第4の条件(4)をクリーニング動作開始の条件に加えたので、感光ドラム65がまだ新しい場合には、感光ドラム65を無駄にクリーニングすることを防止できる。
【0086】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、カートリッジとして感光ドラム65および転写ローラ67を有するドラムカートリッジ6Bを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば転写ローラがないカートリッジであってもよい。
【0087】
前記実施形態では、係止部の一例として係止孔82Cを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば切り欠きなどであってもよい。また、クリーニング部は、酸化アルミニウム砥粒に限らず、例えば炭化珪素、工業ダイヤモンド、エメリー、ガーネットなど様々な研磨材で形成してもよい。
【0088】
前記実施形態では、第1シート部材81のクリーニング部81Aとは反対側の面に第3シート部材83を固着することで、クリーニングシートのうち転写ローラと摺接する摺接面を周りの他の面よりも滑らかに形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、転写ローラと摺接する摺接面をフッ素コートなどの加工により、摺接面の周りの他の面よりも滑らかに形成してもよい。
【0089】
前記実施形態では、用紙Pの取り出し、給紙トレイ31の再装着、リアカバー2Bの開放、プロセスカートリッジ6の取り外し、クリーニングシート8付きのドラムカートリッジ6Bの再装着をこの順で行うようにしたが、本発明はこれに限定されず、これらの順番は自由に変更可能である。すなわち、電源をONする際に、各部品が図13に示す状態になっていればよい。
【0090】
前記実施形態では、条件を5つにしたが、本発明はこれに限定されず、少なくとも第1の条件(1)が設定されていればよい。
また、前記実施形態では、クリーニング動作を実行する時間(モータ回転経過時間)を90秒としたが、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0091】
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Pを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 レーザプリンタ
2 装置本体
2B リアカバー
2C ガイド部
6 プロセスカートリッジ
6A 現像カートリッジ
6B ドラムカートリッジ
8 クリーニングシート
31 給紙トレイ
64 トナー収容室
65 感光ドラム
67 転写ローラ
81 第1シート部材
81A クリーニング部
82 第2シート部材
82B 取付部
82C 係止孔
82D 突出片
83 第3シート部材
100 光センサ
110 リアカバーセンサ
120 用紙検知センサ
130 トレイ検知センサ
200 制御装置
B5 押圧部材
B7 出口
P 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光ドラムと転写ローラとの間で挟持された状態で前記感光ドラムが回転することで、前記感光ドラムをクリーニングするクリーニングシートであって、
画像形成装置の装置本体に対して着脱可能で、かつ、前記感光ドラムを回転可能に支持するカートリッジの一部に係止される係止部と、
前記感光ドラムに対向配置されるクリーニング部と、を備えたことを特徴とするクリーニングシート。
【請求項2】
前記係止部は、前記クリーニング部よりも剛性が高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングシート。
【請求項3】
前記クリーニングシートの前記転写ローラ側の面のうち、前記転写ローラと摺接する摺接面が周りの他の面よりも滑らかに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクリーニングシート。
【請求項4】
前記カートリッジの出口幅よりも幅方向外側に突出する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のクリーニングシート。
【請求項5】
前記カートリッジには、
前記装置本体から前記カートリッジが外されたときに前記感光ドラムから離間するとともに、前記装置本体に前記カートリッジが装着されたときに前記装置本体の一部によって前記感光ドラムに向けて押圧される転写ローラが移動可能に支持され、
前記クリーニング部が、前記感光ドラムと前記転写ローラとの間に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のクリーニングシート。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のクリーニングシートを用いて感光ドラムをクリーニングするクリーニング方法であって、
画像形成装置の装置本体から、感光ドラムを回転可能に支持するカートリッジを取り外す工程と、
取り外したカートリッジの感光ドラムと対向する位置に、クリーニングシートのクリーニング部を配置するとともに、カートリッジの一部にクリーニングシートの係止部を係止させる工程と、
クリーニングシートを取り付けたカートリッジを、装置本体に再装着する工程と、
感光ドラムを回転させる工程とを備えたことを特徴とするクリーニング方法。
【請求項7】
請求項5に記載のクリーニングシートを用いて感光ドラムをクリーニングするクリーニング方法であって、
画像形成装置の装置本体から、感光ドラムと転写ローラを回転可能に支持するカートリッジを取り外す工程と、
カートリッジを取り外すことにより互いに離間した感光ドラムと転写ローラの間に、クリーニングシートのクリーニング部を挿入するとともに、カートリッジの一部にクリーニングシートの係止部を係止させる工程と、
クリーニングシートを取り付けたカートリッジを、装置本体に再装着することで、転写ローラを感光ドラム側に移動させ、転写ローラと感光ドラムとでクリーニング部を挟持させる工程と、
感光ドラムを回転させる工程とを備えたことを特徴とするクリーニング方法。
【請求項8】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のクリーニングシートが取り付けられたカートリッジが着脱可能な画像形成装置であって、
クリーニングシート付きのカートリッジが装着されているか否かを判断し、装着されていると判断した場合に、ガラ回し動作よりも長く感光ドラムを回転させるクリーニング動作を実行する制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
装置本体の供給トレイ内に記録シートが存在するか否かを検出するシート検知手段を備え、
前記制御装置は、
少なくとも前記供給トレイ内に記録シートが存在しないという第1の条件が満たされている場合に、クリーニングシート付きのカートリッジが装着されていると判断することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記カートリッジは、現像剤を収容する現像剤収容器が着脱可能なカートリッジであり、
装置本体には、前記現像剤収容器内に光を通すことで、現像剤収容器内の現像剤の量を検知する現像剤検知手段が設けられ、
前記クリーニングシートは、前記カートリッジの現像剤収容器を取り外した箇所に装着されるとともに、前記現像剤検知手段の光を遮らない位置に配置され、
前記制御装置は、
前記第1の条件に加え、
前記現像剤収容器内が空であるという第2の条件が満たされた場合に、クリーニングシート付きのカートリッジが装着されていると判断することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
装置本体のリアカバーが開放されているか否かを検出するリアカバー検知手段を備え、
前記制御装置は、
前記条件に加え、
前記リアカバーが開放された状態であるという第3の条件が満たされている場合に、クリーニングシート付きのカートリッジが装着されていると判断することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記リアカバーには、前記カートリッジ側から搬送されてくる記録シートを排出トレイに向けて案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記制御装置は、
前記条件に加え、
装置本体に装着されたカートリッジの感光ドラムの総回転数が所定値以上になっているという第4の条件が満たされた場合に、クリーニングシート付きのカートリッジが装着されていると判断することを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−185995(P2010−185995A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29315(P2009−29315)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】