説明

クリーム状洗浄剤組成物

【課題】起泡性、泡質に優れ、さっぱり感がありながらも、洗い流し後の肌のしっとり感や滑らかさに優れたクリーム状洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)N−アシルアミノ酸塩10〜40質量%、(B)特定のポリアミド変性シリコーン0.01〜10質量%、(C)液状油0.1〜10質量%を配合することを特徴とするクリーム状洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクリーム状洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、起泡性、泡質、洗浄力が良好で、さっぱり感がありながらも、洗い流し後の肌のしっとり感や滑らかさに優れたクリーム状洗浄剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、洗浄剤においては、その目的や用途に応じ、起泡性や洗浄力などを考慮して各種の界面活性剤を選択したり、それらを組み合わせたりして要求される機能を満たすことが行われてきた。中でも皮膚用洗浄剤の主成分としては、高級脂肪酸のカリウム塩(以下、「石鹸タイプの洗浄剤」という場合がある)が起泡性、洗浄力、水系での溶解性、さっぱり感、さらに原料コストの点で優れ、処方の骨格を成す洗浄剤成分として使用されてきた。
しかしながら、石鹸タイプの洗浄剤は、起泡性、洗浄力、水系での溶解性、さっぱり感などに関しては優れた性質を有しているものの、硬水に弱く泡立ちが悪い、洗浄中の過度の脱脂から使用後に肌がつっぱる、アルカリ性であるため、肌への刺激が強く、肌のpHコントロールが正常に機能していない、皮剥け等の生じている荒れた肌への使用には適さないといった欠点を有する。また毛髪の洗浄に用いると、洗浄中、髪がきしむといった問題があった。
【0003】
このような、石鹸タイプの洗浄剤の問題点を解決する方法として、アシルアミノ酸塩系の洗浄料が検討され、弱酸性で、洗い流し後の肌のしっとり感に優れた洗浄料が使用されてきた(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平9−87661号公報
【特許文献2】特開平10−231498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、アシルアミノ酸塩系の洗浄料は、洗い流し後の肌のしっとり感には優れるが、油分が多いアイメイク製品や口紅、油性紫外線吸収剤を含む日焼け止め料等に対しては、充分な洗浄力が発揮されない等の欠点がある。このため、一般には、油分が多く含まれるクレンジング料で、一度、油汚れを落とした後、更に石鹸タイプの洗浄剤で顔を洗浄するといった二重洗浄が行われることが多い。又、ヘアワックス等を用いて油分が多量に残った毛髪においても、一度の洗浄では汚れ落ちが十分ではない為、二度の洗浄が行われてきた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる実情において、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、N−アシルアミノ酸塩系の洗浄料と、特定のポリアミド変性シリコーンと、液状油を特定量配合することにより洗浄中の起泡性、泡質などを損なうことなく、油汚れに対し十分な洗浄力を発揮し、クレンジングと洗浄(洗顔)を一度に行え、さっぱり感を感じられ、さらに洗い流し後の肌にしっとり感や滑らかさを付与する効果に優れたクリーム状洗浄剤組成物が得られることを見いだし、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、(A)N−アシルアミノ酸塩10〜40質量%、(B)特定のポリアミド変性シリコーン0.01〜5質量%、(C)液状油0.1〜10質量%を配合することを特徴とするクリーム状洗浄剤組成物を提供するものである。さらには、弱酸性のクリーム状洗浄剤組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のクリーム状洗浄剤組成物は、起泡性、泡質が良好で、油汚れの洗浄力が高く、さっぱり感がありながらも、洗い流し後の肌にしっとり感や滑らかさを与える効果に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明に用いられる成分(A)のN−アシルアミノ酸塩は、皮膚や毛髪に対してマイルドな洗浄剤として汎用されるアニオン性界面活性剤であり、本発明においてクリーム状の剤形とする上で重要な役割を持つ成分である。
【0008】
本発明に用いられる成分(A)のN−アシルアミノ酸塩のアシル基については特に制限されないが、炭素数8〜22の飽和のアシル基が良好に使用でき、単一のアシル基、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸等から誘導されるアシル基、又はそれらの混合物でも良い。成分(A)のN−アシルアミノ酸塩を構成するアミノ酸としてはグリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等が挙げられ、D−体、L−体、及びDL−体の別を問わず使用できる。さらに、N−アシルアミノ酸の対塩基はナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノールアミン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルチニン、オキシリジン等を挙げることができ、上記の構成成分を各々一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明の成分(A)として、具体的にはN−パーム核油脂肪酸アシルグリシンアンモニウム、N−ステアロイルアラニンナトリウム、N−ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム等が挙げられる。
特にこれらの中でもマイルドな洗浄効果をより得るためにはN−アシル酸性アミノ酸塩が好ましく、具体的にはN−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミンが挙げられる。
更に詳しく例示すると本発明における成分(A)のN−アシルアミノ酸塩としてはアミソフトLS−11、アミソフトLT−12、アミソフトCK−11等のアミソフトシリーズ、アミライトGCK−12(味の素社製)、アミノサーファクトCMT―L(旭化成工業社製)等の市販品を使用することができる。
【0009】
本発明で使用される成分(A)のN−アシルアミノ酸塩は、全組成中10〜40質量%(以下、単に「%」と記す)であり、より好ましくは20〜35%である。この範囲であれば、起泡性、泡質、洗浄性に優れ、洗い流し後の肌にしっとり感や滑らかさを与える効果にも優れたクリーム状洗浄剤組成物が得られる。
【0010】
本発明に用いられる成分(B)のポリアミド変性シリコーンは、下記一般式で示される。
【0011】
【化2】

(但し、式中、Xは炭素数1〜30の二価の炭化水素基、Yは炭素数1〜40の二価の炭化水素基を示し、mは1≦m≦700の整数、nは1≦n≦500の整数を示す。)
【0012】
一般式(1)において、Xは炭素数1〜30の直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基であって、より好ましくは炭素数3〜10の直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基である。Yは炭素数1〜40の直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基であって、より好ましくは炭素数2〜6の直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基である。mは1〜700の整数であり、より好ましくは15〜500の整数であり、さらに好ましくは15〜45の整数である。nは1〜500の整数であり、より好ましくは、1〜100の整数であり、さらに好ましくは4〜25の整数である。
このような、成分(B)のポリアミド変性シリコーンは、具体的には特表2001−512164号公報に記載されているものが例示され、市販品としては、Dow Corning 2−8178 Gellant(ダウコーニング社製)等が挙げられる。
【0013】
本発明に用いられる成分(B)は、成分(C)も含め油分のゲル化剤であり、油分をゲル化し固形状態に維持するものである。成分(B)により、油分を適度な硬さとすることができ、安定に油分を洗浄剤に配合(分散)することができ、油分が組成物中に染み出すことなく、泡立ちも良好で、洗い流し後の肌のつっぱり感をもなく、メイク等の油汚れに対し優れた洗浄性を発揮することができる。
【0014】
成分(B)の配合量は、全組成分中0.01〜10%であり、より好ましくは、0.1〜5%である。この範囲であれば、配合した成分(C)を含む油分を安定に保持することができ、硬くなりすぎず、泡立ちも良好で、使用感、洗浄性に優れる。
【0015】
本発明に用いられる成分(C)の液状油は、肌上の油汚れと相溶して洗浄力を上げるほか、洗い流し後の肌のしっとり感を向上させ、肌を滑らかに整えることを目的として配合される。
本発明に用いられる成分(C)は、通常化粧料に用いられる液状油であれば特に制限はないが、例えば、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、炭化水素類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、ホホバ油、2−エチルヘキシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソトリデシルイソノナエート、イソノニルイソノナネート、ネオペンチルグリコールジオクタノエート、プロピレングリコールジカプレート、プロピレングリコールジカプリート、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンのシリコーン類が挙げられる。特にこれらの中でも、エステル油が、成分(B)によりゲル化しやすく固形状に維持することができるため、製品の安定性も優れ、より好ましい。また、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーンは、アイメイク製品や口紅等、油分の多い化粧品の汚れ落ちをさらに向上させることができ好ましい。尚、これら成分(C)は1種又は2種以上を用いることができる。
【0016】
成分(C)の配合量は、全組成分中0.1〜10%であり、より好ましくは、1〜5%である。この範囲であれば、泡立ちを阻害せず、洗浄力も良好で好ましいものが得られる。
【0017】
また、成分(B)と(C)との配合質量比は、使用感の点で、1:99〜10:90が好ましく、この範囲であれば、適度な硬さのものが得られ、高温時にも安定で泡立ちも良好なゲルの調製が可能である。
【0018】
本発明のクリーム状洗浄剤組成物においてクリーム状とは、15℃において、粘度が2500mPa・s(ブルックフィールド型粘度計)以上のものから、稠度が50(JIS−K2524準拠、稠度計、30gアルミコーン使用)までの値を示すものをいう。
【0019】
また、石鹸タイプの洗浄剤が、アルカリ性であるため、肌への刺激が強く、肌のpHコントロールが正常に機能していない、皮剥け等の生じている荒れた肌へ使用には適さず、また酸性領域にすると洗浄剤としての機能を失うため、酸性にすることはできないのに対し、本発明品は、酸性にしても洗浄機能を失わないため、肌のpHと同領域である4〜6.8程度の弱酸性領域に調整することにより、洗浄中の肌の刺激をより緩和することができる。
【0020】
本発明のクリーム状洗浄剤組成物には、上記必須成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的・質的範囲で、化粧品に一般的に配合されている成分、成分(C)以外の油剤、成分(A)以外の界面活性剤、水溶性高分子、粘土鉱物、粉体、保湿成分、美容成分、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、着色剤、薬効成分、香料などの配合が可能で、洗顔料、ボディーソープ、シャンプー、ハンドソープとして利用することができる。
【0021】
本発明のクリーム状洗浄剤組成物の製法は、特に限定はなく、常法により製造できる、例えば、上記成分(A)と精製水を混合したものに、成分(B)、(C)を加熱溶解し、更に冷却して固化させて、それをそのまま、もしくはカッター等で細かく切断し、2mm角より小さい粉末状ないし顆粒状としたものを混合することにより製造することが出来る。成分(B)、(C)を顆粒状等にして配合すると、毛穴に詰まった汚れを掻き出す効果もあり、洗浄剤組成物としてより有効である。
【実施例】
【0022】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0023】
実施例1:本発明品1〜5および比較品1〜11 クリーム状洗浄料
表1、2に示す組成の洗浄料を下記製法にて調製し、下記の評価項目について、以下に示す評価方法及び判断基準により評価した。これらの結果を表1、表2に併記する。
(評価項目)
(イ)起泡性、
(ロ)泡質の良さ
(ハ)油汚れ(口紅)の洗浄効果
(ニ)洗い流しのさっぱり感
(ホ)洗い流し後のしっとり感
【0024】
【表1】

【0025】
【表2】

【0026】
(表1の製法)
A.成分(1)〜(3)、(5)〜(9)を70℃に加熱混合しその後40℃まで冷却する。
B.成分(10)〜(15)を120℃に加熱溶解し混合後、冷却し固化する。
C.Aの中に固化したBと成分(4)を加え粗混合する。
D.Cをチューブに詰めクリーム状洗浄料を得る。
(表2の製法)
A.成分(1)〜(3)、(5)〜(9)を70℃に加熱混合しその後40℃まで冷却する。
B.成分(10)〜(16)を120℃に加熱溶解し混合後、冷却し固化する。
C.Aの中に固化したBと成分(4)を加え粗混合する。
D.Cをチューブに詰め洗浄料を得る。
【0027】
本発明品1〜5および比較品1〜11の各試料につき、 (イ)起泡性、(ロ)泡質の良さ、(ハ)油汚れ(口紅)の洗浄効果、(ニ)洗い流しのさっぱり感、(ホ)洗い流し後のしっとり感について評価した。
【0028】
(イ)起泡性
本発明品1〜5および比較品1〜11について、各々の試料の0.5%希釈水溶液を調製し、ロスマイルス試験法にて試験を行い、下記起泡性評価基準に従って4段階評価した。
<起泡性評価基準>
泡量180mL以上 : ◎ (非常に良好)
泡量130mL以上180mL未満 : ○ (良好)
泡量100mL以上130mL未満 : △ (普通)
泡量100mL未満 : × (不良)
【0029】
<官能検査>
(ロ)泡質の良さ、
(ハ)油汚れ(口紅)の洗浄効果、
(ニ)洗い流しのさっぱり感、
(ホ)洗い流し後のしっとり感
本発明品1〜5および比較品1〜11の各試料につき、10名の専門パネル員により官能検査を行った。官能検査は、専門パネル員にサンプル毎に、油汚れ(口紅)を唇に塗布させた後、それを本発明品及び比較品で洗浄することで行い、サンプル毎に、下記絶対評価基準に基づき7段階で評価を行い、その評点の平均値を更に下記判定基準に基づき判定した。
<絶対評価基準>
(評点): (評価)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
<判定基準>
(評点の平均値) :(判定)
5.0以上 : ◎ (非常に良好)
3.5以上、5.0未満 : ○ (良好)
1.0以上、3.5未満 : △ (やや不良)
1.0未満 : × (不良)
【0030】
表1、表2の結果から明らかなように、本発明品1〜5の洗浄料は、起泡性、泡質の良さ、油汚れ(口紅)の洗浄効果、洗い流しのさっぱり感、洗い流し後の肌のしっとり感の全ての項目において優れたクリーム状洗浄料であった。
一方、洗浄成分として、成分(A)に替えて2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(25%)のみを配合した比較品1は、油汚れの洗浄効果、洗い流しのさっぱり感において満足いくものではなく、問題があった。
成分(B)のポリアミド変性シリコーン非配合の比較品2では、油分である成分(C)がゲル化されないまま洗浄料中に配合されることになり、起泡性、泡質、油汚れの洗浄効果、洗い流しのさっぱり感に欠けるものとなった。また、成分(B)の代わりに他のオイルゲル化剤を配合した比較品3〜6では、油のゲル化力が弱く、油分が洗浄料中に染み出し、泡立ちや泡質が悪く、口紅の油汚れの落ちも優れず、洗い流しのさっぱり感も得られないものであった。
成分(C)の配合されていない比較品7では、油分がないため、油汚れを浮き出させることができず洗浄効果に欠け、また、洗い流し後のしっとり感に欠けた。
さらに、洗浄成分である成分(A)の配合量が多い(50%)比較品8は、化粧料自体が硬く、水溶けが悪いため、起泡性に欠け、洗浄効果、洗い流し後のしっとり感に欠けた。逆に、洗浄成分である成分(A)の配合量がと少ない(5%)比較品9は、クリーム状を保てないばかりか、起泡性、泡質、洗浄効果、洗い流しのさっぱり感に優れなかった。
油のゲル化剤である成分(B)の量が多い比較品10では、オイルゲルが硬くなりすぎ、洗浄効果も悪く、洗い流し後のしっとり感を与えることができず、成分(C)の配合量が多い比較品11は、油をゲル化して配合することができず、泡立ち、泡質等が悪かった。
【0031】
実施例2;洗顔料
(成分) (%)
(1)N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 20.0
(2)N−ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシエチル 10.0
−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム
(3)ミリスチン酸ナトリウム 5.0
(4)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0
(5)ポリエチレングリコール 20.0
(6)香料 1.0
(7)精製水 残量
(8)リン酸1水素2ナトリウム 適量
(9)リン酸2水素1ナトリウム 適量
(10)ポリアミド変性シリコーン*1 0.3
(11)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
【0032】
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)及び(7)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
B:Aを50℃まで冷却し、成分(6)を加え、さらに40℃まで冷却する。
C:成分(10)、(11)を均一に加熱溶解後、冷却固化し、2mm角の立方体にカッティングし、顆粒にする。
D:BにCを添加し、混合する。
E:Dを容器に充填して洗顔料を得る。
【0033】
実施例2で得られた洗顔料は、起泡性、泡質に優れ、油汚れの洗浄効果、洗い流し後のさっぱり感を有しつつも、洗い流し後の肌のしっとり感、滑らかさに優れた稠度が139(JIS−K2524準拠、稠度計、30gアルミコーン使用、15℃)のクリーム状の洗顔料であった
【0034】
実施例3;ボディーソープ
(成分) (%)
(1)N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン 25.0
(2)N−ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル 15.0
−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム
(3)モノオレイン酸ポリグリセリル 5.0
(4)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.0
(6)プロピレングリコール 2.0
(7)香料 適量
(8)精製水 残量
(9)クエン酸 適量
(10)クエン酸ナトリウム 適量
(11)ポリアミド変性シリコーン*1 1.0
(12)イソノナン酸イソトリデシル 2.5
(13)デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
【0035】
(製法)
A:成分(1)〜(6)及び(8)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
B:Aを50℃まで冷却し、成分(7)を加え、さらに40℃まで冷却する。
C:成分(11)〜(13)を均一に加熱溶解し、冷却する。
D:BにCを添加し、粗混合する。
E:Cを容器に充填してボディーソープを得る。
【0036】
実施例3のボディーソープは、稠度が120(JIS−K2524準拠、稠度計、30gアルミコーン使用 15℃)のクリーム状で、起泡性、泡質に優れ、油汚れの洗浄性、さっぱり感、洗い流し後の肌のしっとり感、滑らかさに優れるボディーソープであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(C)、
(A)N−アシルアミノ酸塩10〜40質量%
(B)下記一般式で示される繰り返し単位を有するポリアミド変性シリコーン0.01〜10質量%
【化1】

(但し、式中、Xは炭素数1〜30の二価の炭化水素基、Yは炭素数1〜40の二価の炭化水素基を示し、mは1≦m≦700の整数、nは1≦n≦500の整数を示す。)
(C)液状油0.1〜10質量%
を必須成分として配合することを特徴とするクリーム状洗浄剤組成物。
【請求項2】
成分(A)がN−アシル酸性アミノ酸塩であることを特徴とする請求項1記載のクリーム状洗浄剤組成物。
【請求項3】
弱酸性であることを特徴とする請求項1又は2記載のクリーム状洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2006−257128(P2006−257128A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−72748(P2005−72748)
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】