説明

クロスフローファン用羽根車、電源装置、車両

【課題】クロスフローファンとしての性能を適切なレベルに維持しつつ、製造コストの削減に寄与することのできる技術を提供する。
【解決手段】蓄電部および該蓄電部と熱交換を行う液状の熱交換媒体を収容する収容容器の内部に配置され、所定の回転軸を中心として回転することにより前記熱交換媒体を撹拌するクロスフローファン用羽根車であって、回転方向において少なくとも3枚配列され、それぞれが平板状に形成された複数の羽根部と、前記複数の羽根部を前記回転軸回りに回転可能に支持する支持部材と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電部および液状の熱交換媒体を収容する収容容器の内部に配置され、熱交換媒体を撹拌するクロスフローファンに関し、特に、当該クロスフローファンに用いられる羽根車の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、空気中における送風装置として利用されるクロスフローファンが知られる(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)(図10〜図12を参照)。
【0003】
上記従来のクロスフローファンの構成は、空気中での使用においては送風性能に優れている。
【特許文献1】特開平6−173886号公報
【特許文献2】特開平10−196584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来のクロスフローファンでは、羽根車に用いられる羽根(ブレード)が湾曲した表面形状となっており、且つ各羽根がクロスフローファンの回転半径方向に対して傾斜するように配列されており(例えば、図12を参照)、羽根車を1つの型で成型できないという問題がある。
【0005】
さらに、従来のクロスフローファン用羽根車は、多数の部品に分割して成型してから溶着、カシメ等の処理を施して組み立てる必要があり、製造コストが高いという問題もある(図10および図11を参照)。
【0006】
また、上記従来のクロスフローファンは、空気を撹拌することを前提としており、蓄電部との熱交換を行う液状の熱交換媒体を撹拌する場合には、撹拌抵抗が非常に高くなる関係上、羽根車内を横断するクロスフロー(横断流れ)が生成されにくいという問題もある。
【0007】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、クロスフローファンとしての性能を適切なレベルに維持しつつ、製造コストの削減に寄与することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るクロスフローファン用羽根車は、蓄電部および該蓄電部と熱交換を行う液状の熱交換媒体を収容する収容容器の内部に配置され、所定の回転軸を中心として回転することにより前記熱交換媒体を撹拌するクロスフローファン用羽根車であって、回転方向において少なくとも3枚配列され、それぞれが平板状に形成された複数の羽根部と、前記複数の羽根部を前記回転軸回りに回転可能に支持する支持部材と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
このように、羽根車を構成する各羽根部を湾曲した形状ではなく板状とすることにより、当該クロスフローファン用羽根車の成型時における型抜き性を向上させることができ、ひいては作業効率の向上および製造コストの削減に寄与することができる。
【0010】
一般に、電池等の蓄電部との熱交換を行う液状の熱交換媒体は、空気や水に比べて粘性が高く、クロスフローファン用羽根車により撹拌する際の撹拌負荷も大きい。また、クロスフローファンでは、撹拌される熱交換媒体が一度羽根車の内側に取り込まれ、その後羽根車外へと排出されるが、羽根車を構成する羽根部の枚数が多すぎると、羽根部間の隙間が狭くなり、熱交換媒体が羽根車内に進入しにくくなり、クロスフローファンとしての撹拌効率(流量)が低下してしまう。そこで、本実施の形態によるクロスフローファン用羽根車では、クロスフローファンとしての撹拌効率を適切なレベルに維持しつつ(クロスフロー(横断流れ)を十分に生成させつつ)、構造体としての最低限の強度を保つべく、羽根部を少なくとも3枚有する構成としている。
【0011】
上述のような構成のクロスフローファン用羽根車において、前記羽根部が前記回転方向において配列される枚数は、7枚以下であることを特徴とすることができる。本発明の実施の形態のように、羽根車を構成する羽根部の枚数を例えば7枚以下とすることで、クロスフローファンとしての撹拌効率の大幅な低下を回避することができる。
【0012】
上述のような構成のクロスフローファン用羽根車において、前記複数の羽根部は、それぞれが前記熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が回転半径方向と平行になるように配列されていることを特徴とすることができる。複数の羽根部の傾斜角度をこのような構成とすることにより、当該クロスフローファン用羽根車の成型時における型抜き性を向上させることができ、ひいては作業効率の向上および製造コストの削減に寄与することができる。
【0013】
上述のような構成のクロスフローファン用羽根車において、前記複数の羽根部は、それぞれが前記熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が、前記クロスフローファン用羽根車の回転半径方向に対して該クロスフローファン用羽根車の回転方向側に0度よりも大きく30度よりも小さい角度で傾斜するように配列されていることを特徴とすることができる。
【0014】
上述のような構成のクロスフローファン用羽根車において、前記複数の羽根部からなる羽根部群は、前記回転軸方向において複数組配列され、且つ前記回転軸方向に延びるように形成されており、前記回転軸方向において隣接する羽根部群間は前記支持部材により連結されていることを特徴とすることができる。このような構成とすることで、液状の熱交換媒体の粘性を考慮して少ない枚数に設定されている羽根部によって熱交換媒体の撹拌を行う場合(すなわち、少ない構成部材により羽根車を構成する場合)においても、上記支持部材による補強を羽根部に施すことにより、(回転軸方向において羽根部を分割しない構成において羽根部の両端のみを支持する場合に比べて、)各羽根部の撓み量や捩れ量等を抑制することができ、羽根部の変形に起因する不具合の発生を回避することができる。
【0015】
また、本発明の一態様に係る電源装置は、上述のような構成のクロスフローファン用羽根車と、前記蓄電部と、前記蓄電部を収容する収容容器と、前記収容容器内に前記蓄電部と共に収容される液状の熱交換媒体と、を備えてなることを特徴とすることができる。
【0016】
上述のような構成の電源装置において、前記液状の熱交換媒体は、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)であることを特徴とすることができる。
【0017】
また、本発明の一態様に係る車両は、上述のような構成の電源装置を備えたことを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上に詳述したように本発明によれば、クロスフローファンとしての性能を適切なレベルに維持しつつ、製造コストの削減に寄与することのできる技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車を備えたクロスフローファンが内蔵された電源装置Bの概略構成を示す縦断面図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の概略的な構成を示す外観斜視図である。
【0021】
本発明の実施の形態による電源装置Bにおいて、複数の円筒型電池(蓄電部)121からなる組電池は、ハイブリッド車両の駆動用または補助電源として使用され、収容容器11内に収容されている。収容容器11には組電池を冷却するための冷却液(液状の熱交換媒体)14が収容されており、この冷却液14の中に組電池が浸漬されている。具体的に、液状の熱交換媒体としての冷却液14は、例えば、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)を採用することができる。
【0022】
また、収容容器11内部には、クロスフローファン900が配置されている。クロスフローファン900は、羽根車Fと、この羽根車Fを所定の回転軸を中心軸として回転駆動するモータMとを備えている。クロスフローファン900は、羽根車FをモータMによって回転駆動することにより、冷却液14を撹拌し、組電池の冷却を行う。
【0023】
図1において、収容容器11内でクロスフローファン900により撹拌されて循環する冷却液14の流れを太線矢印により示す。なお、ここでは、液状の熱交換媒体によって組電池の冷却を行う構成を例に挙げたが、この他、必要に応じて、液状の熱交換媒体によって組電池を加熱し、当該組電池の性能維持を図ることもできることは言うまでもない。
【0024】
次に、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の構成について詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車を構成する羽根部(ブレード)の詳細を示す断面図である。なお、図3は、後述の区間L1における断面をY軸方向に見た図を示している。
【0025】
本実施の形態におけるクロスフローファン用羽根車Fは、3つに分割された区間L1、L2およびL3それぞれにおいて、羽根車の回転方向(図2および図3を参照)において3枚ずつ配列され、それぞれが平板状に形成された複数の羽根部111〜113(区間L1における羽根部群),121〜123(区間L2における羽根部群),131〜133(区間L3における羽根部群)と、これら複数の羽根部を回転軸回りに回転可能に支持する支持部材と、を備えている。
【0026】
具体的に、本実施の形態における各羽根部は、回転軸方向に延びる平板状に形成されており、各羽根部の端部が接続部201、202、203および204によって所定の位置関係で接続・固定されている。本実施の形態では、例えば接続部202および203が、支持部材における羽根部群間を連結する部分に相当している。
【0027】
図2に示すように、クロスフローファン用羽根車Fの一端側に位置する接続部204には、回転軸方向外側へ向けて突出する軸部204aが設けられている。また、クロスフローファン用羽根車Fの他端側に位置する接続部201の外側端面には、蓋体301が装着可能であり、当該蓋体301には回転軸方向内側に向けて突出する円筒状の軸受部301aが形成されている。
【0028】
本実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fは、これら軸部204aおよび軸受部301aによって、収容容器11に対して回転可能に支持されている。クロスフローファン用羽根車Fは、軸部204aおよび軸受部301aの内の少なくともいずれかに対してモータMの回転駆動力を伝達されることにより、回転駆動される。モータMからクロスフローファン用羽根車Fへの動力伝達は、例えば、ギヤトレインやベルトを介する動力伝達機構、あるいはモータMと例えば軸部204aを直接接続する動力伝達機構等により実現することができる。
【0029】
ここでは、固定部201、固定部202、固定部203、固定部204および蓋体301が協働することにより、結果として支持部材としての機能を実現している。なお、支持部材の構成は、複数の羽根部を回転軸回りに回転可能に支持することのできる構成であればよく、本実施の形態にて例示された構成に限定されるものではない。
【0030】
図4は、本発明の第1の実施の形態による電源装置Bにおいて使用される冷却液14(ここでは、ATFを使用)の粘性を、空気や水の粘性と比較するための表(20℃における粘度を表示)であり、図5は、クロスフローファン用羽根車において回転方向に配列される羽根部の枚数と、冷却液14の流量との関係を示すグラフ(直径30mmの羽根車を1200rpmで回転させた場合のデータ)である。なお、図5に示す冷却液14の流量は、クロスフローファン用羽根車により撹拌されて収容容器11内を循環する冷却液14の、循環効率に関する一つの指標に相当すると考えられる。
【0031】
一般に、電池等の蓄電部との熱交換を行う液状の熱交換媒体は、空気や水に比べて粘性が高く、クロスフローファン用羽根車により撹拌する際の撹拌負荷も大きい。また、クロスフローファンでは、撹拌される熱交換媒体が一度羽根車の内側に取り込まれ、その後羽根車外へと排出されるが、羽根車を構成する羽根部の枚数が多すぎると、羽根部間の隙間が狭くなり(流入抵抗が上昇し)、熱交換媒体が羽根車内に進入しにくくなり、クロスフローファンとしての撹拌効率(流量)が低下してしまう。そこで、本実施の形態によるクロスフローファン用羽根車では、クロスフローファンとしての撹拌効率を適切なレベルに維持しつつ、構造体として十分な強度を保つべく、羽根部を少なくとも3枚有する構成としている。
【0032】
また、図5に示すように、羽根部の枚数を7枚以上に増やすと、流量の低下が起こることがわかる。よって、本実施の形態では、各区間L1〜L3を構成する羽根部の枚数を、少なくとも3枚であり、且つ7枚以下とすることで、クロスフローファンとしての撹拌効率の大幅な低下を回避することとしている。
【0033】
また、隣接する羽根部間を接続部によって接続する構成とすることにより、液状の熱交換媒体の粘性を考慮して少ない枚数に設定されている羽根部によって熱交換媒体の撹拌を行う場合(すなわち、少ない構成部材により羽根車を構成する場合)においても、上記接続部による補強を羽根部に施すことにより、(回転軸方向において羽根部を分割しない構成において羽根部の両端のみを支持する場合に比べて、)各羽根部の撓み量や捩れ量等を抑制することができ、羽根部の変形に起因する不具合の発生を回避することができる。
【0034】
続いて、本実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の製造方法について説明する。
【0035】
図6は、本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車と、当該クロスフローファン用羽根車の製造に用いられる型との関係を示す概略図である。
【0036】
本実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fでは、羽根車を構成する複数の羽根部が平板上に構成されている。このように、羽根車を構成する各羽根部を湾曲した形状ではなく板状とすることにより、当該クロスフローファン用羽根車の成型時における型抜き性を向上させることができ、ひいては作業効率の向上および製造コストの削減に寄与することができる。
【0037】
具体的に、本実施の形態では、区間L1の羽根部は型D11、D12、D13およびD4により成型され、区間L2の羽根部は型D21、D22、D23およびD4により成型され、区間L3の羽根部は型D31、D32、D33およびD4により成型される。
【0038】
また、本実施の形態によるクロスフローファン900における複数の羽根部は、それぞれが熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が回転半径方向と略平行になるように配列されている(図3を参照)。
【0039】
複数の羽根部の傾斜角度をこのような構成とすることにより、当該クロスフローファン用羽根車の成型時における型抜き性を向上させることができ、ひいては作業効率の向上および製造コストの削減に寄与することができる。
【0040】
図7は、羽根部の羽根面の角度と、流量との関係を示すグラフ(直径30mmの羽根車を1200rpmで回転させた場合のデータ)である。
【0041】
冷却液14の粘度は空気や水に比べて非常に高いため、クロスフローファン用羽根車Fの回転時に各羽根部の羽根面が受ける圧力が大きい。よって、同図に示すように、各羽根部の羽根面を、回転半径方向と略平行にしても、冷却液14の十分な撹拌を実現することができ、流量も十分なレベルに維持することができる。なお、図7における羽根面角度とは、羽根車の外接円の接線に対する傾斜角度を意味している。
【0042】
図8は、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の製造コストと、従来のクロスフローファン用羽根車の製造コストとの関係を示すグラフである。
【0043】
同図に示すように、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fは、一つの型で成型することができるため、金型費を従来の一般的なクロスフローファン用羽根車を製造する場合に比べて約30%低減させることができる。
【0044】
また、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fは、溶着、嵌合、カシメ等の工程を要しないため、工程費を従来の一般的なクロスフローファン用羽根車を製造する場合に比べて約30%低減させることができる。
【0045】
また、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fは、溶着、嵌合、カシメ等の工程を要しないため、選択可能な材料(樹脂など)の選択肢を大幅に増やすことができる。
【0046】
また、本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車Fは、羽根部の枚数が3枚と非常に少ないため、羽根部の部分の体積が減り、材料費を約10%低減させることができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0048】
本発明の第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態の変形例であり、本実施の形態と第1の実施の形態とは、羽根部の構成が異なっている。以下、第1の実施の形態にてすでに説明した部分と同様な機能を有する部分には同一符号を付し、説明は割愛する。
【0049】
図9は、本発明の第2の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車F’の構成について説明するための断面図である。
【0050】
本発明の第2の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車F’における複数の羽根部111’〜113’、121’〜123’、131’〜133’は、それぞれが熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が、クロスフローファン用羽根車の回転半径方向に対して該クロスフローファン用羽根車の回転方向側に0度よりも大きく30度よりも小さい角度で傾斜するように(図9における角度αを参照)配列されている。なお、図9では、代表として、第1の実施の形態における区間L1に相当する区間に配列されている羽根部111’〜113’の断面を示している。
【0051】
このように、複数の羽根部を回転半径方向に対して傾斜させて配列することにより、冷却液14の撹拌効率を向上させることができ、電源装置における蓄電部の冷却能力の向上に寄与することができる。
【0052】
また、本発明によれば、上述の各実施の形態によるクロスフローファン用羽根車を内蔵したクロスフローファンによる蓄電部の冷却を行う電源装置を備える車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車を備えたクロスフローファンが内蔵された電源装置Bの概略構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の概略的な構成を示す外観斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車を構成する羽根部(ブレード)の詳細を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による電源装置Bにおいて使用される冷却液14の粘性を、空気や水の粘性と比較するための表である。
【図5】クロスフローファン用羽根車において回転方向に配列される羽根部の枚数と、冷却液14の流量との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第1の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車と、当該クロスフローファン用羽根車の製造に用いられる型の関係を示す概略図である。
【図7】羽根部の羽根面の角度と、流量との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車の製造コストと、従来のクロスフローファン用羽根車の製造コストとの関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態によるクロスフローファン用羽根車F’の構成について説明するための断面図
【図10】従来のクロスフローファンの構成について説明するための図である。
【図11】従来のクロスフローファンの構成について説明するための図である。
【図12】従来のクロスフローファンの構成について説明するための図である。
【符号の説明】
【0054】
B 電源装置、900 クロスフローファン、M モータ、F,F’ クロスフローファン用羽根車、11 収容容器、14 冷却液、111〜113,121〜123,131〜133 羽根部、201〜204 接続部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電部および該蓄電部と熱交換を行う液状の熱交換媒体を収容する収容容器の内部に配置され、所定の回転軸を中心として回転することにより前記熱交換媒体を撹拌するクロスフローファン用羽根車であって、
回転方向において少なくとも3枚配列され、それぞれが平板状に形成された複数の羽根部と、
前記複数の羽根部を前記回転軸回りに回転可能に支持する支持部材と、
を備えてなるクロスフローファン用羽根車。
【請求項2】
前記羽根部が前記回転方向において配列される枚数は、7枚以下である請求項1に記載のクロスフローファン用羽根車。
【請求項3】
前記複数の羽根部は、それぞれが前記熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が回転半径方向と平行になるように配列されている請求項1または2に記載のクロスフローファン用羽根車。
【請求項4】
前記複数の羽根部は、それぞれが前記熱交換媒体を撹拌するための羽根面を有し、それぞれの羽根面が、前記クロスフローファン用羽根車の回転半径方向に対して該クロスフローファン用羽根車の回転方向側に0度よりも大きく30度よりも小さい角度で傾斜するように配列されている請求項1または2に記載のクロスフローファン用羽根車。
【請求項5】
前記複数の羽根部からなる羽根部群は、前記回転軸方向において複数組配列され、且つ前記回転軸方向に延びるように形成されており、
前記回転軸方向において隣接する羽根部群間は前記支持部材により連結されている請求項1乃至請求項4の内のいずれか1項に記載のクロスフローファン用羽根車。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の内のいずれか1項に記載のクロスフローファン用羽根車と、
前記蓄電部と、
前記蓄電部を収容する収容容器と、
前記収容容器内に前記蓄電部と共に収容される液状の熱交換媒体と、
を備えてなる電源装置。
【請求項7】
前記液状の熱交換媒体は、オートマチックトランスミッションフルードである請求項6に記載の電源装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電源装置を備えた車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−43550(P2010−43550A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206176(P2008−206176)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000204033)太平洋工業株式会社 (143)
【Fターム(参考)】