説明

グリコPEG化エリスロポエチン製剤

本発明は、エリスロポエチンとPEG部分との接合体を提供する。接合体は、ペプチドと修飾基との間に挿入されかつそれらに共有結合される無傷グリコシル連結基を介して連結される。接合体は、グリコシル化ペプチドからグリコシルトランスフェラーゼの作用により形成される。グリコシルトランスフェラーゼは、修飾糖部分をペプチド上のグリコシル残基上にライゲートする。接合体を調製するための方法、様々な病状を接合体で治療するための方法、および接合体を含有する医薬製剤もまた提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリスロポエチンペプチドを含有するエリスロポエチン製剤であって、前記エリスロポエチンペプチドが前記ペプチドのアミノ酸残基に付着されるグリコシル連結基を含み、前記グリコシル連結基が、化学式
【化1】

(式中、
はH、CHOR、COOR、COOまたはORであり、
はH、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアルキルを示し、
およびRはH、置換または非置換アルキル、OR、NHC(O)Rから独立して選択されるメンバーであり、
およびRはH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルまたはシアル酸から独立して選択され、
は結合、置換または非置換アルキルおよび置換または非置換ヘテロアルキルから選択されるリンカーであり、
16およびR17は独立して選択される高分子アームであり、
およびXは、高分子部分R16およびR17をCに連結する独立して選択される結合断片であり、
は非反応基である)
を有する修飾シアリル残基を含み、かつ
前記エリスロポエチン製剤が、5℃以下の温度で3か月後にSEC−HPLCにより測定された前記エリスロポエチンペプチドの凝集の検出可能なレベルを全く示さないか、または
前記エリスロポエチン製剤が、5℃以下の温度で3か月後にRP−HPLCにより測定されたトリ−およびテトラ−PEGエリスロポエチンペプチドの実質的な低下を全く示さない、エリスロポエチン製剤。
【請求項2】
前記部分
【化2】

が、
【化3】

(式中、
QはHおよび置換または非置換C〜Cアルキルから選択され、
eおよびfは1〜2500から独立して選択される整数であり、かつ
qは0〜20の整数である)
から選択されるメンバーである化学式を有する請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
前記部分が、
【化4】

(式中、
QはHおよび置換または非置換C〜Cアルキルから選択され、
e、fおよびf’は1〜2500から独立して選択される整数であり、かつ
qおよびq’は1〜20から独立して選択される整数である)
から選択されるメンバーである化学式を有する請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
前記グリコシルリンカーが化学式
【化5】

を有するグリコシル基を含む請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
前記グリコシル基が化学式
【化6】

(式中、tは0または1である)
を有する請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
前記アミノ酸残基に付着される前記グリコシル連結基が化学式
【化7】

(式中、AAは前記ペプチドのアミノ酸残基である)
を有する請求項5に記載の製剤。
【請求項7】
前記アミノ酸残基がセリンまたはトレオニンから選択されるメンバーである請求項6に記載の製剤。
【請求項8】
前記ペプチドが配列番号1のアミノ酸配列を有する請求項7に記載の製剤。
【請求項9】
前記アミノ酸残基が配列番号1の位置126のセリンである請求項8に記載の製剤。
【請求項10】
前記ペプチドが、アミノ酸残基に付着される少なくとも1つの前記グリコシル連結基を含み、前記グリコシル連結基が
【化8】

(式中、
15は前記修飾シアリル残基であり、かつ
pは1〜10の整数である)
から選択される化学式を有するグリコシル基を含む請求項1に記載の製剤。
【請求項11】
前記ペプチドのアミノ酸残基に付着される前記少なくとも1つのグリコシル連結基が
【化9】

(式中、
AAは前記ペプチドのアミノ酸残基であり、
tは0または1に相当する整数であり、
pは1〜10の整数であり、かつ
各R15’はH、OH、シアル酸、前記修飾シアリル残基およびSia−Siaから独立して選択されるメンバーであり、ここで、
Siaは前記修飾シアリル残基であり、
少なくとも1つのR15’は前記修飾シアリル残基およびSia−Siaから選択されるメンバーである)
およびこれらの組み合わせから選択される化学式を有する請求項10に記載の製剤。
【請求項12】
前記アミノ酸残基がアスパラギン残基である請求項11に記載の製剤。
【請求項13】
前記ペプチドが配列番号1のアミノ酸配列を有し、ここで前記アミノ酸残基がN24、N38、N83、およびこれらの組み合わせから選択されるメンバーのアスパラギン残基である請求項12に記載の製剤。
【請求項14】
前記グリコシル連結基がN24に付着される請求項13に記載の製剤。
【請求項15】
前記ペプチドがエリスロポエチン活性を示すエリスロポエチンペプチドである請求項1に記載の製剤。
【請求項16】
前記ペプチドが本質的にエリスロポエチン活性を示さない請求項1に記載の製剤。
【請求項17】
前記ペプチドが組織保護的である請求項16に記載の製剤。
【請求項18】
緩衝液をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項19】
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、グリシン酸塩、ヒスチジン、乳酸塩、マレイン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、およびトリスからなる群から選択される緩衝液をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項20】
前記緩衝液が酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、またはコハク酸塩である請求項1に記載の製剤。
【請求項21】
前記製剤のpHが約5〜約7である請求項1に記載の製剤。
【請求項22】
前記製剤のpHが約5.5〜約6.5である請求項1に記載の製剤。
【請求項23】
前記緩衝液が酢酸塩でありかつ前記製剤のpHが約5.5である請求項1に記載の製剤。
【請求項24】
前記緩衝液がクエン酸塩でありかつ前記製剤のpHが約6〜約6.5である請求項1に記載の製剤。
【請求項25】
前記緩衝液が約5mM〜約100mMである請求項1に記載の製剤。
【請求項26】
前記緩衝液が約5mM〜約20mMである請求項1に記載の製剤。
【請求項27】
前記製剤の張力を等張性に調整する等張化剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項28】
塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、スクロース、トレハロース、ソルビトール、マンニトール、ヒスチジン、アルギニン、およびグリシンからなる群から選択される等張化剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項29】
塩化ナトリウムをさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項30】
界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項31】
SDS、ポリソルベートおよびプルロニクスからなる群から選択される界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項32】
ポリソルベート20をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項33】
約0.001%〜1%の範囲内の界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項34】
約0.005%〜約0.01%の範囲内の界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項35】
安定剤、金属キレート試薬、抗酸化剤、または抗菌防腐剤をさらに含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項36】
前記安定剤が二糖類、アミノ酸、グリセロール、アルブミン、およびPEGからなる群から選択される請求項35に記載の製剤。
【請求項37】
前記金属キレート試薬がEDTAまたはペンテト酸である請求項35に記載の製剤。
【請求項38】
前記抗酸化剤がアスコルビン酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシルトルエン、システイン、メチオニン、チオグリセロール、およびチオグリコール酸からなる群から選択される請求項35に記載の製剤。
【請求項39】
約0.1mg/ml〜約1mg/mlの前記エリスロポエチンペプチド、約5mM〜約20mMの酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウム、約100mM〜200mMの塩化ナトリウム、および約0.005%〜約0.01%のポリソルベート20を含有する請求項1に記載の製剤。
【請求項40】
エリスロポエチンペプチドを含有するエリスロポエチン製剤であって、前記エリスロポエチンペプチドが前記ペプチドのアミノ酸残基に付着されるグリコシル連結基を含み、前記グリコシル連結基が化学式
【化10】

(式中、
はH、CHOR、COOR、COOまたはORであり、
はH、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアルキルを示し、
およびRはH、置換または非置換アルキル、OR、NHC(O)Rから独立して選択されるメンバーであり、
およびRはH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルまたはシアル酸から独立して選択され、
sは1〜20の整数であり、
fは1〜2500の整数であり、かつ
QはHおよび置換または非置換C〜Cアルキルから選択されるメンバーである)
を有する修飾シアリル残基を含み、かつ
前記エリスロポエチン製剤が、5℃以下の温度で3か月後にSEC−HPLCにより測定された前記エリスロポエチンペプチドの凝集の検出可能なレベルを全く示さないか、または
前記エリスロポエチン製剤が、5℃以下の温度で3か月後にRP−HPLCにより測定されたトリ−およびテトラ−PEGエリスロポエチンペプチドの実質的な低下を全く示さない、エリスロポエチン製剤。
【請求項41】
前記修飾シアリル残基が化学式
【化11】

を有する請求項40に記載の製剤。
【請求項42】
QがHおよびCHから選択される請求項40に記載の製剤。
【請求項43】
前記グリコシル連結基が化学式
【化12】

を有する請求項42に記載の製剤。
【請求項44】
sが1でありかつfが約200〜約300の整数である請求項43に記載の製剤。
【請求項45】
前記アミノ酸残基がセリンまたはトレオニンから選択されるメンバーである請求項40に記載の製剤。
【請求項46】
前記ペプチドが配列番号1のアミノ酸配列を有する請求項45に記載の製剤。
【請求項47】
前記アミノ酸残基が配列番号1の位置126のセリンである請求項46に記載の製剤。
【請求項48】
前記アミノ酸残基がアスパラギン残基である請求項40に記載の製剤。
【請求項49】
前記ペプチドが配列番号1のアミノ酸配列を有し、かつ前記アミノ酸残基がAsn24、Asn38、Asn83、およびこれらの組み合わせから選択されるメンバーのアスパラギン残基である請求項48に記載の製剤。
【請求項50】
前記グリコシル連結基がAsn24に付着される請求項49に記載の製剤。
【請求項51】
Asn24、Asn38およびAsn83の各々がそれに付着される前記グリコシル連結基を有する請求項49に記載の製剤。
【請求項52】
緩衝液をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項53】
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、グリシン酸塩、ヒスチジン、乳酸塩、マレイン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、およびトリスからなる群から選択される緩衝液をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項54】
前記緩衝液が酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、またはコハク酸塩である請求項40に記載の製剤。
【請求項55】
前記製剤のpHが約5〜約7である請求項40に記載の製剤。
【請求項56】
前記製剤のpHが約5.5〜約6.5である請求項40に記載の製剤。
【請求項57】
前記緩衝液が酢酸塩でありかつ前記製剤のpHが約5.5である請求項40に記載の製剤。
【請求項58】
前記緩衝液がクエン酸塩でありかつ前記製剤のpHが約6〜約6.5である請求項40に記載の製剤。
【請求項59】
前記緩衝液が約5mM〜約100mMである請求項40に記載の製剤。
【請求項60】
前記緩衝液が約5mM〜約20mMである請求項40に記載の製剤。
【請求項61】
前記製剤の張力を等張性に調整する等張化剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項62】
塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、スクロース、トレハロース、ソルビトール、マンニトール、ヒスチジン、アルギニン、およびグリシンからなる群から選択される等張化剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項63】
塩化ナトリウムをさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項64】
界面活性剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項65】
SDS、ポリソルベートおよびプルロニクスからなる群から選択される界面活性剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項66】
ポリソルベート20をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項67】
約0.001%〜1%の範囲内の界面活性剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項68】
約0.005%〜約0.01%の範囲内の界面活性剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項69】
安定剤、金属キレート試薬、抗酸化剤、または抗菌防腐剤をさらに含有する請求項40に記載の製剤。
【請求項70】
前記安定剤が二糖類、アミノ酸、グリセロール、アルブミン、およびPEGからなる群から選択される請求項69に記載の製剤。
【請求項71】
前記金属キレート試薬がEDTAまたはペンテト酸である請求項69に記載の製剤。
【請求項72】
前記抗酸化剤がアスコルビン酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシルトルエン、システイン、メチオニン、チオグリセロール、およびチオグリコール酸からなる群から選択される請求項69に記載の製剤。
【請求項73】
約0.1mg/ml〜約1mg/mlの前記エリスロポエチンペプチド、約5mM〜約20mMの酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウム、約100mM〜200mMの塩化ナトリウム、および約0.005%〜約0.01%のポリソルベート20を含有する請求項40に記載の製剤。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図9I】
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【図9J】
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【図9K】
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【図9L】
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【図9M】
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【図9N】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−542288(P2008−542288A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513711(P2008−513711)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/020257
【国際公開番号】WO2006/127910
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(500062254)ネオス テクノロジーズ インコーポレイテッド (19)
【Fターム(参考)】