説明

ケモカイン受容体活性のアミノシクロペンチル縮合ヘテロ3環アミドモジュレーター

【課題】本発明は、式(I及びII)の化合物を対象とする(式中、A、D、E、X、l、m、n及びRからR18は本明細書に定義されている)。
【解決手段】これらの化合物は、ケモカイン受容体活性のモジュレーターとして有用である。特に、これらの化合物は、ケモカイン受容体CCR−2のモジュレーターとして有用である。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ケモカインは、強力な走化活性を有する小さな(70から120アミノ酸)炎症誘発性サイトカインファミリーである。ケモカインは、多種多様な細胞によって遊離されて、単球、マクロファージ、T細胞、好酸球、好塩基球、好中球などの様々な細胞を炎症部位に引き寄せる走化性サイトカインである(Schall、Cytokine、3、165〜183(1991)及びMurphy、Rev.Immun.、12、593、593〜633(1994)に概説されている)。これらの分子は、最初に、4個の保存的システインによって定義され、第1のシスチン対の配列に基づいて2種類のサブファミリーに分類された。IL−8、GROα、NAP−2及びIP−10を含めたCXC−ケモカインファミリーにおいては、これらの2個のシステインは単一のアミノ酸によって分離され、一方、RANTES、MCP−1、MCP−2、MCP−3、MIP−1α、MIP−1β及びエオタキシンを含めたCC−ケモカインファミリーにおいては、これらの2個の残基は隣接している。
【0002】
インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化タンパク質−2(NAP−2)及びメラノーマ成長刺激活性タンパク質(MGSA)などのα−ケモカインは、主に好中球に対して走化性であるのに対して、RANTES、MIP−1α、MIP−1β、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、MCP−2、MCP−3及びエオタキシンなどのβ−ケモカインは、マクロファージ、単球、T細胞、好酸球及び好塩基球に対して走化性である(Deng等、Nature、381、661〜666(1996))。
【0003】
ケモカインは、多種多様な細胞タイプによって分泌され、白血球などの細胞上に存在する特定のG−タンパク質共役受容体(GPCR)に結合する(Horuk、Trends Pharm.Sci.、15、159〜165(1994)に概説されている)。これらのケモカイン受容体は、GPCRサブファミリーを形成し、これは、現在、特徴の明らかな15個のメンバーといくつかのオーファンからなる。C5a、fMLP、PAF、LTB4などの乱交雑の化学誘引物質に対する受容体とは異なり、ケモカイン受容体は、白血球のサブセット上でより選択的に発現される。したがって、特定のケモカインの発生は、特定の白血球サブセットを動員する機序を提供するものである。
【0004】
その同族リガンドに結合すると、ケモカイン受容体は、関連する三量体Gタンパク質を通して細胞内シグナルを伝達し、細胞内カルシウム濃度を迅速に上昇させる。以下の特徴的パターンを有する、β−ケモカインに結合又は応答する少なくとも7種類のヒトケモカイン受容体、すなわち、CCR−1(又は「CKR−1」若しくは「CC−CKR−1」)[MIP−1α、MIP−1β、MCP−3、RANTES](Ben−Barruch等、J.Biol.Chem.、270、22123〜22128(1995);Beote等、Cell、72、415〜425(1993));CCR−2A及びCCR−2B(又は「CKR−2A」/「CKR−2A」若しくは「CC−CKR−2A」/「CC−CKR−2A」)[MCP−1、MCP−2、MCP−3、MCP−4];CCR−3(又は「CKR−3」若しくは「CC−CKR−3」)[エオタキシン、エオタキシン2、RANTES、MCP−2、MCP−3](Rollins等、Blood、90、908〜928(1997));CCR−4(又は「CKR−4」若しくは「CC−CKR−4」)[MIP−1α、RANTES、MCP−1](Rollins等、Blood、90、908〜928(1997));CCR−5(又は「CKR−5」若しくは「CC−CKR−5」)[MIP−1α、RANTES、MIP−1β](Sanson等、Biochemistry、35、3362〜3367(1996));及びダフィ式血液型抗原[RANTES、MCP−1](Chaudhun等、J.Biol.Chem.、269、7835〜7838(1994))がある。β−ケモカインとしては、他のケモカインの中でも、エオタキシン、MIP(「マクロファージ炎症性タンパク質」)、MCP(「単球化学走化性タンパク質」)、RANTES(「regulation−upon−activation, normal T expressed and secreted」)などがある。
【0005】
CCR−1、CCR−2、CCR−2A、CCR−2B、CCR−3、CCR−4、CCR−5、CXCR−3、CXCR−4などのケモカイン受容体は、喘息、鼻炎及びアレルギー疾患を含めた炎症性及び免疫調節性障害及び疾患、並びにリウマチ様関節炎、アテローム性動脈硬化症などの自己免疫病の重要なメディエータとされてきた。CCR−5遺伝子中の32−塩基対欠失について同型接合的であるヒトは、リウマチ様関節炎に罹患しにくいと考えられる(Gomez等、Arthritis & Rheumatism、42、989〜992(1999))。アレルギー性炎症における好酸球の役割についての総説は、Kita,H.等、J.Exp.Med.183、2421〜2426(1996)にある。アレルギー性炎症におけるケモカインの役割についての一般的総説は、Lustger,A.D.、New England J.Med.、338(7)、426〜445(1998)にある。
【0006】
ケモカインのサブセットは、単球及びマクロファージに対する強力な化学誘引物質である。これらのうち最も特性が明らかなのはMCP−1(単球化学走化性タンパク質−1)であり、その主な受容体はCCR2である。MCP−1は、げっ歯類及びヒトを含めた様々な種における炎症性刺激に応答して様々な細胞タイプにおいて産生され、単球及びリンパ球のサブセットにおいて化学走性を刺激する。特に、MCP−1産生は、炎症部位における単球及びマクロファージの浸潤と相関がある。マウスにおける相同組換えによるMCP−1又はCCR2の欠失によって、チオグリコール酸注射及びリステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)感染に応答した単球の動員が著しく減少する(Lu等、J.Exp.Med 187、601〜608(1998);Kurihara等 J.Exp.Med.186、1757〜1762(1997);Boring等 J.Clin.Invest.100、2552〜2561(1997);Kuziel等 Proc.Natl.Acad.Sci.94、12053〜12058(1997))。また、これらの動物では、住血吸虫抗原又はマイコバクテリア抗原の注射によって誘発される肉芽腫病変部への単球の浸潤が減少する(Boring等 J.Clin.Invest.100、2552〜2561(1997);Warmington等 Am J.Path.、154、1407〜1416(1999))。これらのデータによれば、MCP−1によって誘導されるCCR2活性化が、炎症部位への単球動員に主要な役割を果たし、この活性の拮抗作用によって、免疫応答が十分抑制され、免疫炎症性疾患及び自己免疫疾患における治療上の利点が得られる。
【0007】
したがって、CCR−2受容体などのケモカイン受容体を調節する薬剤は、このような障害及び疾患において有用なはずである。
【0008】
また、血管壁中の炎症性病変部への単球の動員は、アテローム生成的なプラーク形成の主原因である。MCP−1は、高コレステロール血症における血管壁への傷害後に内皮細胞及び内膜平滑筋細胞によって産生され分泌される。放出されたMCP−1に応答して傷害部位に動員された単球は血管壁に浸潤し、泡沫細胞へと分化する。いくつかのグループが、高脂肪食で飼育したAPO−E −/−、LDL−R −/−又はApo Bトランスジェニックマウスと戻し交配されたMCP−1 −/−又はCCR2 −/−マウスにおいて、大動脈病変サイズ、マクロファージ含量及び壊死が減少することを示した(Boring等 Nature 394:894〜897(1998);Gosling等 J.Clin.Invest.103、773〜778(1999))。したがって、CCR2拮抗物質は、動脈壁における単球動員及び分化を減少させることによって、アテローム硬化型病変形成及び病態の進行を阻害するかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ケモカイン受容体活性のモジュレーターであり、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、結膜炎及び喘息を含めたある種の炎症性及び免疫調節性障害及び疾患、アレルギー疾患、アトピー性疾患、並びにリウマチ様関節炎、アテローム性動脈硬化症などの自己免疫病の予防又は治療に有用な化合物を対象とする。本発明は、これらの化合物を含む薬剤組成物、並びにケモカイン受容体が関与するこのような疾患の予防又は治療におけるこれらの化合物及び組成物の使用も対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、式I及び式IIの化合物、それらの医薬的に許容される塩、及びそれらの個々のジアステレオマーを対象とする。
【0011】
【化7】

(式中、
Aは、C又はNから選択され、
D及びEは、C、N、O、−SO−及び−SO−から独立に選択されて縮合炭素環(A、D及びEがすべてCである場合)又は複素環(A、D又はEの少なくとも1個がN、O又はSである場合)を形成する。破線は、単結合又は二重結合を表し、A−D−E間の破線は、2種類の配置が可能な1本の単結合と1本の二重結合、又は2本の単結合を表し、
Xは、O、N、S、SO又はCから選択され、
Yは、
−O−、−NR12−、−S−、−SO−、−SO−、及び−CR1212−、−NSO14−、−NCOR13−、−CR12COR11−、−CR12OCOR13−及び−CO−からなる群から選択され
(ここで、R11は、ヒドロキシ、水素、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ベンジル、フェニル及びC3−6シクロアルキルから独立に選択され、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよく、前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルから独立に選択され、
12は、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル及びC3−6シクロアルキルから選択され、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよく、前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルから独立に選択され、
13は、水素、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよく、前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルから独立に選択され、
14は、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよく、前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルから独立に選択される。)、
は、水素、−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−S−C1−6アルキル、−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)、ヒドロキシ、複素環、−CN、−NR1212、−NR12COR13、−NR12SO14、−COR11、−CONR1212及びフェニルから選択され、前記アルキル及び前記シクロアルキルは非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −SO14
(j) −NHCOCH
(k) −NHSOCH
(l) −複素環、
(m) =O、及び
(n) −CN
から独立に選択され、
前記フェニル及び複素環は非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されており、前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択され、
DがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(g) =O(Rは、Eと二重結合を形成する)
から選択され、
DがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O(N−オキシドを与える)
から選択され、
DがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
EがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(g) =O(Rは、Eと二重結合を形成する)
から選択され、
EがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O(N−オキシドを与える)
から選択され、
EがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
から選択され、
は、
(a) C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよく、ヒドロキシルで場合によっては置換されていてもよい。)、
(b) −O−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(c) −CO−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(d) −S−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(e) −ピリジル(非置換でも、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)、
(f) フルオロ、
(g) クロロ、
(h) ブロモ、
(i) −C4−6シクロアルキル、
(j) −O−C4−6シクロアルキル、
(k) 非置換でもよく、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニル、
(l) 非置換でもよく、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい−O−フェニル、
(m) −C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(n) −O−C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(o) −複素環、
(p) −CN、及び
(q) −COR11
から選択され、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいアルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
から選択され、
は、
水素、(C0−6アルキル)−フェニル、(C0−6アルキル)−複素環、(C0−6アルキル)−C3−7シクロアルキル、(C0−6アルキル)−COR11、(C0−6アルキル)−(アルケン)−COR11、(C0−6アルキル)−SOH、(C0−6アルキル)−W−C0−4アルキル、(C0 6アルキル)−CONR12−フェニル、(C0−6アルキル)−CONR20−V−COR11、及び存在しない(XがO、S又はSOである場合)、からなる群から選択され、Vは、C1−6アルキル又はフェニルから選択され、
Wは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−、CONR12−及び−NR12−からなる群から選択され、
前記R20は、水素、C1−4アルキルとすることができ、又は1から5個の炭素結合鎖(carbon thether)を介してVの炭素の1個に結合して環を形成し、前記C0−6アルキルは、非置換であるか、又は1から5個の置換基で置換され、
前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −C0−6アルキル、
(d) −O−C1−3アルキル、
(e) トリフルオロメチル、及び
(f) −C0−2アルキル−フェニル
から独立に選択され、
前記フェニル、複素環、シクロアルキル及びC0−4アルキルは、非置換であるか、又は1から5個の置換基で置換され、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −C0−3−COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212
(i) −CONR1212、及び
(j) −C0−3−複素環
から独立に選択され、
或いは、前記フェニル及び複素環は、別の複素環(それ自体は、非置換でもよく、ヒドロキシ、ハロ、−COR11及び−C1−3アルキルから独立に選択される1から2個の置換基で置換されていてもよい。)に縮合することができ、
ここで、アルケンは、非置換であるか、又は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) 複素環
から独立に選択される1から3個の置換基で置換されており、
は、
(a) 水素、
(b) XがO、S、SO又はNであるとき、或いはR及びR10が結合している各炭素が二重結合によって連結されているときには存在せず、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−6アルキル、
(e) C1−6アルキル−ヒドロキシ、
(f) −O−C1−3アルキル、
(g) −COR11
(h) −CONR1212、及び
(i) −CN
から選択され、
或いは、RとRは結合して、
(a) 1H−インデン、
(b) 2,3−ジヒドロ−1H−インデン、
(c) 2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン、
(d) 1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン、
(e) 2,3−ジヒドロ−ベンゾチオフラン、
(f) 1,3−ジヒドロ−イソベンゾチオフラン、
(g) 6H−シクロペンタ[d]イソキサゾル−3−オール
(h) シクロペンタン、及び
(i) シクロヘキサン
から選択される環を形成してもよく、
ここで、形成される前記環は、非置換でもよく、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −C0−3−COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212
(i) −CONR1212、及び
(j) −C0−3−複素環
から独立に選択される1から5個の置換基で置換されていてもよく、
或いは、RとR又はRとR10は結合して、フェニル又は複素環である環を形成してもよく、前記環は非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212、及び
(i) −CONR1212
から独立に選択され、
及びR10は、
(a) 水素、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1−6アルキル、
(d) C1−6アルキル−COR11
(e) C1−6アルキル−ヒドロキシ、
(f) −O−C1−3アルキル、
(g) R又はR10が二重結合によって環に結合しているときには、=O、
(h) ハロ
から独立に選択され、
15は、
(a) 水素、及び
(b) 非置換C1−6アルキル、又は1から3個の置換基で置換されたC1−6アルキル(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COH、−CO1−6アルキル及び−O−C1−3アルキルから独立に選択される。)
から選択され、
16は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(アルキルは、非置換でもよく、1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−COR11の群から選択される。)。)
(c) フルオロ、
(d) −O−C1−3アルキル(ここで、アルキルは、非置換でも、又は1から3個のフルオロで置換されていてもよい。)、及び
(e) C3−6シクロアルキル
(f) −O−C3−6シクロアルキル、
(g) ヒドロキシ、
(h) −COR11、及び
(i) −OCOR13
から選択され、
或いは、R15とR16は、C2−4アルキル又はC0−2アルキル−O−C1−3アルキル鎖を介して結合して5〜7員環を形成してもよく、
17は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(アルキルは、非置換でもよく、1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−COR11の群から選択される。)。)
(c) COR11
(d) ヒドロキシ、及び
(e) −O−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ及び−COR11の群から選択される。)。)
から選択され、
或いは、R16とR17は、C1−4アルキル鎖又はC0−3アルキル−O−C0−3アルキル鎖によって結合して3〜6員環を形成してもよく、
18は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(c) フルオロ、
(d) −O−C3−6シクロアルキル、及び
(e) −O−C1−3アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)
から選択され、
或いは、R16とR18は、C2−3アルキル鎖によって結合して5〜6員環を形成してもよく(ここで、前記アルキルは非置換であり、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR11、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシから独立に選択される。)。)、
或いは、R16とR18は、C1−2アルキル−O−C1−2アルキル鎖によって結合して6〜8員環を形成してもよく(ここで、前記アルキルは非置換であり、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR11、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシから独立に選択される。)。)、
或いは、R16とR18は、−O−C1−2アルキル−O−鎖によって結合して6〜7員環を形成してもよく(ここで、前記アルキルは非置換であり、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR111−3アルキル及びC1−3アルコキシから独立に選択される。)。)、
19は、
(a) 水素、
(b) フェニル、及び
(c) 非置換C1−6アルキル、又は以下の置換基、すなわち、−COR11、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ及び−O−C1−3アルキルの1から6個で置換されていてもよいC1−6アルキル
から選択され、
l、m及びnは、0、1及び2から各々選択される。)
本発明の化合物は、式Iaの化合物並びにそれらの医薬的に許容される塩及びそれらの立体異性体を含む。
【0012】
【化8】

(式中、D、A、R1、R2、R3、R5、R7、R8、R9、R10及びXは、本明細書に定義されている)
本発明の化合物は、式IIaの化合物も含む。
【0013】
【化9】

(式中、D、A、R1、R2、R3、R5、R15、R16、R18及びXは、本明細書に定義されている)
また、本発明の化合物は、式Ibの化合物を含む。
【0014】
【化10】

(式中、D、R1、R2、R3、R5、R7、R9、R10及びXは、本明細書に定義されている)
さらに、本発明の化合物は、式IIbの化合物を含む。
【0015】
【化11】

(式中、D、R1、R2、R3、R5、R16及びXは、本明細書に定義されている)
本発明においては、Xは、C、O又はNであることが好ましい。
【0016】
本発明においては、Xは、C又はOであることがより好ましい。
【0017】
本発明においては、Yは−CH−又は−O−であることが好ましい。
【0018】
本発明においては、AはNであることがより好ましい。
【0019】
本発明においては、EはNであることが好ましい。
【0020】
本発明においては、Dは、C、N及びSOから選択されるであることが好ましい。
【0021】
本発明においては、Rは、
−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル及び
−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)から選択されることが好ましい。ここで、前記アルキル及び前記シクロアルキルは非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −CN、
(j) −NR1212、及び
(k) −CONR1212
から独立に選択される。
【0022】
本発明においては、Rは、
(1) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C1−6アルキル(前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
から独立に選択される。)、
(2) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−(前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、及び
(c) −COR11
から独立に選択される。)、並びに
(3) 非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換された−(C3−5シクロアルキル)−(C0−6アルキル)(前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
から独立に選択される。)
から選択されることがより好ましい。
【0023】
本発明においては、Rは、
(a) C1−6アルキル、
(b) ヒドロキシで置換されたC1−6アルキル
(c) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル
から選択されることがさらにより好ましい。
【0024】
本発明においては、Rは、
(a) −CH(CH
(b) −CH(OH)CH、及び
(c) −CHCF
から選択されることが最も好ましい。
【0025】
本発明においては、DがCであるときには、Rは水素又は酸素(DとEを連結する結合又はDとAを連結する結合が二重結合であるときにはヒドロキシ;或いはDとEを連結する結合又はDとAを連結する結合が単結合であるときにはオキソ(Rは二重結合によってDに結合する))であることが好ましい。
【0026】
本発明においては、DがNであるときには、D−E及びA−D結合の結合次数に応じて、Rは水素であり、又は存在しないことが好ましい。
【0027】
本発明においては、Rは水素又はメチルであることが好ましい。
【0028】
本発明においては、Rは水素であることが好ましい。
【0029】
本発明においては、Rは、
(a) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、
(b) 1から6個のフルオロで置換された−O−C1−6アルキル、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
から選択されることが好ましい。
【0030】
本発明においては、Rは、
(a) トリフルオロメチル、
(b) トリフルオロメトキシ、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
から選択されることがより好ましい。
【0031】
本発明においては、Rはトリフルオロメチルであることが最も好ましい。
【0032】
本発明においては、Rは水素であることが好ましい。
【0033】
本発明においては、XがC又はNであるときには、Rはフェニル、複素環、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、−COR11及び−CONH−V−COR11であることが好ましい。ここで、Vは、C1−6アルキル又はフェニルから選択され、前記フェニル、複素環、C3−7シクロアルキル及びC1−6アルキルは、非置換であるか、又は1から5個の置換基で置換されており、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −COR11
(g) −CN、
(h) −複素環、及び
(i) −CONR1212
から独立に選択される。
【0034】
本発明においては、Rはフェニル、複素環、C1−4アルキル、−COR11及び−CONH−V−COR11であることがより好ましい。ここで、Vは、C1−6アルキル又はフェニルから選択され、前記フェニル、複素環及びC1−4アルキルは、非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されており、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1−3アルキル、
(d) −O−C1−3アルキル、
(e) −COR11、及び
(f) −複素環
から独立に選択される。
【0035】
本発明においては、XがCであるときには、Rは水素であることが好ましい。
【0036】
本発明においては、R及びR10は、
(a) 水素、
(b) ヒドロキシ、
(c) −CH
(d) −O−CH、及び
(e) =O(Rは二重結合によって環に結合する)
から選択されることが好ましい。
【0037】
本発明においては、R15は水素又はメチルであることが好ましい。
【0038】
本発明においては、R16は、
(a) 水素、
(b) 非置換であるか、又は1から6個のフルオロで置換されたC1−3アルキル、
(c) −O−C1−3アルキル、及び
(d) フルオロ、及び
(e) ヒドロキシ
から選択されることが好ましい。
【0039】
本発明においては、R16は、
(a) 水素、
(d) トリフルオロメチル、
(c) メチル、
(d) メトキシ、
(e) エトキシ、
(f) エチル、
(g) フルオロ、及び
(h) ヒドロキシ
から選択されることがより好ましい。
【0040】
本発明においては、R17は水素であることが好ましい。
【0041】
本発明においては、R18は、
(a) 水素、
(b) メチル、及び
(c) メトキシ
から選択されることが好ましい。
【0042】
本発明においては、R18は水素であることが好ましい。
【0043】
本発明においては、R16とR18は、−CHCH−鎖又は−CHCHCH−鎖によって連結されてシクロペンチル環又はシクロヘキシル環を形成することも好ましい。
【0044】
本発明においては、m=1又は2であることが好ましい。
【0045】
本発明においては、l=1であることが好ましい。
【0046】
本発明においては、n=1又は2であることが好ましい。
【0047】
本発明の化合物を調製するいくつかの方法を、以下のスキーム及び実施例に示す。出発材料は、公知の手順によって調製され、又は示したように調製される。
【0048】
【化12】

【0049】
本発明の調製において中間体として使用されるカルボン酸1−12の調製をスキーム1に示す。市販(−)−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ−5−エン−3−オン1−1を水素化し、続いてこのアミンを保護基P(すなわち、BOC、Cbz)で保護し、その後、アルコール(式中、R19=Bn、Meなど)の存在下で水素化リチウム触媒によって開環し、エステル1−4を得る。酸に不安定な保護基Pをより塩基に安定なイミン保護基P(すなわち、ジフェニルメチルイミン)で置換し、続いてハロゲン化アルキル、アルデヒド又はケトンによってアルキル化してイミン1−7を得る。これを、加水分解後に単一のジアステレオマー1−9に精製する。テトラヒドロピラノン中間体を用いて1−9を還元アミノ化し、続いてこのアミンを酸に安定で塩基に不安定な保護基(P)(すなわち、トリフルオロアセテート)で保護してエステル1−11を得る。これを、加水分解又は水素化分解して、中間体の酸1−12を得る。
【0050】
【化13】

スキーム1Aに、中間体1−5への代わりの経路を示す。市販の酸1A−1をエステル化し、続いてオレフィン1A−2を接触水素化して1−5を高収率で得る。
【0051】
【化14】

カルボン酸1−12は、不飽和中間体1B−2を不斉直接アルキル化して中間体1B−3を得ることによって調製することもできる。(Bnなどの)水素化分解可能な(hydrogenolizable)エステルを使用する場合には、これを一段階で中間体1−12に転化することができる。スキーム1に詳細に示すように、中間体1B−2は、中間体1A−2から、テトラヒドロピラノンを用いて還元的アミノ化し、続いてこのアミンをP3で保護することによって直接調製される。
【0052】
【化15】

前記発明において中間体として使用されるアミン成分2−5は、スキーム2に従って調製することができる。臭化物2−1は、市販されており、又は文献の手順に従って一段階で調製される。メチルアミン2−5への転化は、2−2にホルミル化し、続いてアンモニアを用いて直接還元的アミノ化することによって、又は精製がはるかに容易である構造2−3のベンジルアミンを間接的に経由することによって、実施することができる。逆に、2−5は、パラジウム(0)化学反応によって一段階で調製されるニトリル2−4を還元して調製することができる。
【0053】
【化16】

アミン成分2−5は、EDCを用いて直接的に、又は酸塩化物3−1を経由して間接的に、酸1−12にカップリングさせて、式3−2の中間体を形成することができる。
【0054】
【化17】

本発明の範囲内にあるケモカインモジュレーター4−4の調製をスキーム4に示す。3−2の環化は、トルエン中でパラホルムアルデヒドを用いて直接的に実施することができ、4−1が得られる。これを脱保護して4−4が得られる。4−3への環化を実施することができる前に、酸に安定な保護基P(すなわち、Cbz、BOC、Alloc)で原子Zを保護して4−2を得ることが必要な場合がある。
【0055】
【化18】

構造5−1のZ−アルキル化生成物は、ハロゲン化アルキルを用いたアルキル化によって中間体3−2から直接調製される。パラホルムアルデヒドを用いて環化し、続いてP保護基を除去して式5−3の最終化合物を得る。
【0056】
【化19】

Yが炭素である場合には、構造6−5の化合物は、ニトロ化合物6−3(ZはNである)を直接還元することによって、又は還元中間体のジアゾ化及び置換(Z=O)と、それに続く酸に安定な保護基Pの除去によって、合成することができる。6−3は、公知の方法によって6−1から容易に調製することができる6−2のニトロ化によって容易に合成することができる。
【0057】
【化20】

或いは、式4−4の生成物は、スキーム3に記載する方法によって6−5を1−12と直接カップリングさせることによって調製される中間体7−1から直接調製することができる。
【0058】
本発明の化合物を合成するのに有用なある中間体の生成手順を以下に示す。
【0059】
【化21】

【0060】
手順1−A:
段階A:
【0061】
【化22】

(1R,4S)−4−アミノ−シクロペン−2−エンカルボン酸(130g、1.0mol)、水(250mL)、炭酸水素ナトリウム(170g、2.0mol)及びTHF(750mL)の混合物を30分間撹拌し、次いで、固体のジ−tert−ブチルジカルボナート(230g、1.05mol)を添加した。この混合物を週末撹拌し、ろ過して不溶性材料を除去し、蒸発させてTHFを除去し、0℃に冷却した。その残渣に、pH=3まで2N HCl水溶液(約500mL)を添加した。得られた沈殿物をろ過によって収集し、水で洗浄し、終夜減圧乾燥させた。所望の酸を白色固体(230g、100%)として得た。
H NMR(400MHz、CDOD):δ 5.95(m、1H)、5.79(m、1H)、4.80(br s、1H)、3.45(m、1H)、2.50(m、1H)、1.79(m、1H)、1.44(s、9H)。
【0062】
段階B:
【0063】
【化23】

段階Aで調製された酸(230g、1.0mol)及び10%Pd/C(5.0g)のメタノール500mL溶液をParr振とう機上で水素50psi(300kPa)下、1時間水素化した。ろ過して触媒を除去し、ろ液を蒸発させた。その残渣をジクロロメタンに溶解し、無水硫酸ナトリウムによって脱水した。ろ過後、ろ液を蒸発させ、減圧乾燥させた。淡黄色固体の標記化合物を得た(230g、収率99%)。C11H19NO4のLC−MS[M] 計算値230、実測値230。
【0064】
段階C:
【0065】
【化24】

機械撹拌された酸(段階B、手順1−A、中間体1)(230g、1.0mol)のDMF 500mL溶液に、固体炭酸カリウム(210g、1.5mol)を添加した。得られた混合物を20分間撹拌し、純粋な臭化ベンジル(120mL、1.0mol)を一括添加した。発熱反応が認められた。室温で3時間撹拌した後に、混合物全体を氷−水混合物(1000mL)に空けた。粗製生成物をエーテル(2x800mL)で抽出した。混合エーテル層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発させて黄色固体を得た。この固体を4N HClのジオキサン(400mL)溶液と混合し、終夜撹拌し、濃縮した。得られた固体をろ過によって収集し、エーテルで洗浄し、減圧乾燥させた。標記生成物を塩酸塩(140g、55%)として得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ 5.15(s、2H)、3.65(m、1H)、3.02(q、J=8Hz、1H)、2.50(m、1H)、2.15(m、1H)、2.05(m、2H)、1.90(m、1H)、1.75(m、1H)。
【0066】
段階D:
【0067】
【化25】

アミノベンジルエステルHCl塩(段階C、手順1−A、中間体1)(130g、0.50mol)をジクロロメタン500mLに懸濁させた。ベンゾフェノンイミン(91g、0.50mol)を添加した。得られた混合物を終夜撹拌し、ろ過して無機塩を除去した。ろ液を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。その残渣をトルエン200mLに溶解し、蒸発させた。この手順をもう1回繰り返した。褐色オイルの標記化合物(178g)を得た。これをさらに精製せずに次の段階に使用した。H NMR(400MHz、CDCl):δ 1.80(m、1H)、1.95(m、2H)、2.15(m、2H)、2.50(m、1H)、2.89(m、1H)、3.61(m、1H)、5.20(s、2H)、7.18(d、2H)、7.38(m、8H)、7.47(m、3H)、7.64(d、2H)。
【0068】
段階E:
【0069】
【化26】

出発シッフ塩基ベンジルエステル(段階D、手順1−A、中間体1)(76.6g、200mmol)の300mL THF溶液を窒素下で−78℃に冷却した。撹拌しながら、LDA(2.0M、110mL、220mmol)のヘプタン溶液を20分にわたって添加した。この混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで、ヨウ化イソプロピル68mL(440mmol)の50mL THF溶液を添加し、この混合物を30分間撹拌した。冷却浴を外して反応温度を0℃に上昇させた。2時間撹拌した後に、混合物全体を蒸発させてTHFを除去した。その残渣をエーテル(1000mL)に溶解し、水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。粗製生成物をTHF 500mLに溶解し、1N HCl水溶液400mLと混合し、1時間撹拌し、50℃で蒸発させてTHFを除去した。この水溶液をへキサン(3x)で抽出し、炭酸ナトリウム飽和水溶液でアルカリ性(pH>9)にし、ジ−tert−ブチルジカルボナート(53g)の500mLジクロロメタン溶液と混合し、30分間撹拌した。有機相を分離し、水相をジクロロメタン(3x)で抽出した。混合有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%EtOAc/へキサン)によって精製して、シス異性体とトランス異性体の混合物(約1:1、24g)として標記化合物の混合物を得た。MPLC(8%EtOAc/へキサン)でさらに精製して、単一の所望のシス異性体(速く溶出、7.3g)及び望ましくないトランス異性体(遅く溶出)を得た。C21H31NO4のESI−MS計算値:361;実測値:362(M+H)。H NMR(500MHz、CDCl):δ 7.36(m、5H)、5.14(s、2H)、4.77(m、1H)、4.01(d、J=5.0Hz、1H)、2.17(m、1H)、1.99〜1.53(m、5H)、1.42(m、9H)、0.85(d、J=7.0Hz、6H)。
【0070】
段階F:
【0071】
【化27】

段階Eから得られたBOC−アミン(7.3g、21mmol)を塩化水素(4Nジオキサン溶液)で処理した。反応物を室温で1.5時間撹拌し、濃縮してジオキサンを除去した。得られた固体をDCM(150mL)に溶解し、テトラヒドロピラノン(2.4g、24mmol)及びトリエチルアミン(2.8mL、20mmol)で処理した。得られた溶液を室温で5分間撹拌し、4Åモレキュラーシーブ粉末(約5g)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(17g、80mmol)を添加した。この混合物を室温で2時間撹拌した。この反応物をセライトを通してろ過し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、次いで塩水で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。無色オイル6.7gを得た(97%)。C21H31NO3のESI−MS計算値:345;実測値:346(M+H)。
【0072】
段階G:
【0073】
【化28】

段階Fから得られたアミン(6.6g、19mmol)をDCM(100mL)及びトリエチルアミン(2.9mL、21mmol)の溶液に添加した。この溶液に無水トリフルオロ酢酸(3.0mL、21mmol)を室温で滴下し、得られた溶液を室温で2.5時間撹拌した。反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩酸(1N水溶液)、続いて塩水で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。その粗製黄色オイルをMPLC(シリカゲル、0から30%EA/へキサン)で精製して無色オイル4.9g(58%)を得た。H NMR(CDCl、500MHz):δ 7.37(m、5H)、5.18(m、2H)、4.20〜3.88(m、4H)、3.64(m、1H)、3.42(t、J=12.0Hz、1H)、3.26(t、J=11.5Hz、1H)、3.18(t、J=11.5Hz、1H)、2.81〜2.65(m、2H)、2.26(m、1H)、1.89〜1.80(m、3H)、1.64〜1.40(m、3H)、0.874(m、6H)。
【0074】
段階H:
【0075】
【化29】

段階Gの生成物(3.5g、7.9mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、活性炭担持20%水酸化パラジウム(350mg)で処理した。この混合物を水素雰囲気(1atm)下に置き、室温で1.2時間撹拌した。反応物をセライトを通してろ過し、減圧濃縮して白色固体2.63g(95%)を得た。
【0076】
手順1−B:
段階A:
【0077】
【化30】

磁気撹拌された酸(段階A、手順1−A、中間体1)(159g、700mmol)のDMF 500mL溶液に、固体炭酸カリウム(138g、1.00mol)を添加した。得られた混合物を20分間撹拌し、純粋な臭化ベンジル(84mL、0.7mol)を一括添加した。発熱反応が認められた。室温で終夜撹拌した後に、混合物全体を氷−水混合物(1000mL)に空けた。粗製生成物を酢酸エチル(2x800mL)で抽出した。混合有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発させて褐色オイルを得た。この材料を4N HClのジオキサン溶液(350mL)と混合し、気体の発生が見られるまで撹拌した。エーテル500mLを添加し、沈殿物をろ過によって収集し、エーテル及びへキサンで洗浄した。所望の生成物を塩酸塩(164g、93%)として得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ 7.38(m、5H)、6.25(m、1H)、5.94(m、1H)、5.20(s、2H)、4.32(br s、1H)、3.80(br s、1H)、2.67(m、1H)、2.14(m、1H)。
【0078】
段階B:
【0079】
【化31】

アミノエステルHCl塩(段階A、手順1−B、中間体1)(38g、150mmol)、テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(15g、150mmol)、DIEA(20.6g、160mmol)及び4Åモレキュラーシーブ粉末(約20g)の混合物の200mLジクロロメタン溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(42.4g、200mmol)を分割添加した。添加終了後、その混合物を室温で終夜撹拌し、炭酸ナトリウム飽和水溶液でクエンチし、セライトを通してろ過した。粗製生成物をジクロロメタン(3x)中に抽出し、硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%[NHOH/MeOH 1/9水溶液]/DCM)によって精製した。所望の画分を混合し、蒸発させた。得られた残渣をTHFと混合し、蒸発させ、トルエンに再溶解し、蒸発させ、減圧乾燥させて淡褐色オイル(38g、84%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ 7.38(m、5H)、5.98(m、1H)、5.85(m、1H)、3.98(m、3H)、3.54(m、1H)、3.40(m、2H)、2.82(m、1H)、2.44(m、1H)、1.90(m、1H)、1.79(m、2H)、1.70(m、1H)、1.44(m、2H)。
【0080】
段階C:
【0081】
【化32】

窒素下の固体カリウムビス−トリメチルシリルアミド(30g、150mmol)を含む丸底フラスコに、無水THF 500mLを添加し、得られた溶液を−78℃に冷却した。アミノエステル(段階B、手順B、中間体1)(38g、130mmol)の100mL THF溶液を20分かけて添加した。ドライアイス−アセトン浴をドライアイス−水浴(約−15℃)に替えた。混合物を−15℃で1時間撹拌し、−78℃に再冷却した。ヨウ化イソプロピル(65mL、380mmol)の純粋な溶液を添加した。フラスコを−15℃の浴に再度入れた。数分後、多量の白色沈殿が形成された。反応混合物をさらに1時間撹拌し、氷と水の混合物に注ぎ、エチルエーテル(3x)で抽出した。エーテル層を水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。得られた残渣をジクロロメタンに溶解し、硫酸ナトリウムで再度脱水し、蒸発させた。その残渣を減圧乾燥し、ジクロロメタン(200mL)と混合し、窒素下で0℃に冷却した。この溶液に、ピリジン(33mL、400mmol)及び無水トリフルオロ酢酸(27mL、190mmol)を滴下した。1時間後に反応を水でクエンチした。有機相を分離し、2N HCl水溶液、水、次いで塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた後に、その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%EtOAc/へキサン)によって精製して淡褐色オイル(41g、74%)を得た。H−NMRによって、シス/トランス異性体の5:1混合物であることが判明した。%)。H NMR(400MHz、CDCl):δ CH=CH:シス:6.06(m、1H)、5.68(m、1H)。トランス:5.92(m、0.2 H)、5.79(m、0.2H)。C23H28F3NO4のLC−MS[M]計算値440、実測値440。
【0082】
段階D:
【0083】
【化33】

不飽和ベンジルエステル(段階C、手順1−B、中間体1)(41g)及び10%Pd/C(2.0g)の酢酸エチル(100mL)溶液を、Parr振とう機上で水素50psi(300kPa)下、終夜水素化した。セライトパッドを通してろ過して触媒を除去した。ろ液を蒸発させ、ジクロロメタンに溶解し、蒸発させ、終夜減圧乾燥させた。所望の酸をゴム状白色固体(32.5g、100%)として得た。C16H24F3NO4[M]のLC−MS計算値352、実測値352。
【0084】
【化34】

【0085】
段階A:
【0086】
【化35】

4−ブロモ−6−トリフルオロメチルベンズイミダゾール(7.3g、28mmol)をTHF(100mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60%w/w鉱物油溶液、1.2g、30mmol)で室温で分割処理した。1時間後、反応物を−78℃に冷却し、tert−ブチルリチウム(1.7M THF溶液34mL、58mmol)で処理した。−78℃で30分後、反応をDMF(7.0mL、96mmol)でクエンチし、室温に加温した。室温で12時間後、反応物を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に分配した。有機層を塩水で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して粗製オイル6.10gを得た。
【0087】
段階B:
【0088】
【化36】

段階Aの粗製オイルをアミノジフェニルメタン(4.9mL、28mmol)のDCM(200mL)及びアセトニトリル(40mL)溶液に添加した。室温で10分後、この反応物を4Åモレキュラーシーブ(約2g)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(24g、110mmol)で処理した。室温で72時間後、反応物をセライトを通してろ過し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び塩水で洗浄した。水層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。この粗製材料をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、2.7%MeOH/0.3%NHCl/97%DCM)によって精製して、白色固体4.0g(2段階で38%)を得た。C22H18E3N3のESI−MS計算値:381;実測値382(M+H)。
【0089】
段階C:
【0090】
【化37】

段階Bの生成物(2.3g、6.0mmol)をメタノール(50mL)及び塩酸(濃縮水溶液、0.5mL、6mmol)の溶液に溶解し、活性炭担持水酸化パラジウム(20%、230mg)で処理した。反応物を水素雰囲気(1atm)下、室温で4時間撹拌し、その後セライトを通してろ過し、減圧濃縮して粗製生成物2.8gを得た。この粗製生成物500mgを逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を添加してその塩酸塩に転化し、続いて減圧濃縮して白色固体250mg(80%)を得た。C9H8F3N3のESI−MS計算値:215;実測値216(M+H)。
【0091】
【化38】

【0092】
段階A:
【0093】
【化39】

0℃の3−ブロモ−4,5−ジアミノベンゾトリフルオリド(4.0g、16mmol)のTHF(15mL)溶液に、カルボニルジイミダゾール(2.6g、16mmol)のTHF(20mL)溶液を滴下した。得られた溶液を室温に加温した。室温で15時間後に、反応物を別のカルボニルジイミダゾール(2.6g、16mmol)で処理し、室温で撹拌した。TLCで測定して反応が終了したら(約72時間)、その溶液を減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、50%EA/へキサン)によって精製して生成物3.5gを得た。
C8H4BrF3N2のESI−MS計算値:280/282;実測値281/283(M+H)。
【0094】
段階B:
【0095】
【化40】

水素化ナトリウム(60%w/w鉱物油溶液、600mg、14.9mmol)のTHF(50mL)懸濁液に段階Aの生成物(2.0g、7.1mmol)を添加した。水素の発生が停止した後に、反応物を−78℃に冷却し、tert−ブチルリチウム(1.7M THF溶液、8.8mL、15mmol)を滴下した。−78℃で30分後、反応物をDMF(1.8mL、25mmol)でクエンチし、室温に加温した。室温で18時間後に、反応物を濃縮してTHFを除去し、その粗製材料をEAと炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に分配した。有機層を塩水で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮して粗製オイル1.9gを得た。
【0096】
段階C:
【0097】
【化41】

段階Bの粗製オイルをアミノジフェニルメタン(1.7mL、9.9mmol)のDCM溶液(100mL)に添加した。室温で10分後、この反応物を4Åモレキュラーシーブ粉末(約1g)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.0g、40mmol)で処理した。室温で72時間後、反応物をセライトを通してろ過し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び塩水で洗浄した。水層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。この粗製材料をMPLC(シリカゲル、1〜10%(10%NHOH/MeOH)/DCM)によって精製して、白色固体700mg(2段階で25%)を得た。C22H18F3N3OのESI−MS計算値:397;実測値398。
【0098】
段階D:
【0099】
【化42】

段階Cの生成物(700mg、1.7mmol)をメタノール(20mL)及び塩酸(濃縮水溶液、0.1mL、2mmol)の溶液に溶解し、活性炭担持水酸化パラジウム(20%、150mg)で処理した。反応物を水素雰囲気(1atm)下、室温で4時間撹拌し、その後セライトを通してろ過し、減圧濃縮して粗製生成物700mgを得た(生成物58%)。C9H8F3N3OのESI−MS計算値:231;実測値232(M+H)。
【0100】
【化43】

【0101】
段階A:
【0102】
【化44】

3−ブロモ−4,5−ジアミノベンゾトリフルオリド(2.0g、7.8mmol)のジグライム(30mL)溶液にスルファミド(750mg、7.8mmol)を添加した。得られた溶液を3時間加熱還流した後に室温に冷却した。室温で15時間後に、反応物を濃縮乾固し、EAと2N塩酸水溶液に分配した。有機層を2N HClで2回、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、続いて塩水で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。生成物をMPLC(シリカゲル、1〜5%(10%MeOH/NHOH)/DCM)によって精製して固体1.8g(73%)を得た。C7H4BrF3N2O2SのESI−MS計算値:315/317;実測値316/318(M+H)。
【0103】
段階B:
【0104】
【化45】

水素化ナトリウム(60%w/w鉱物油溶液、2670mg、6.6mmol)のTHF(50mL)懸濁液に段階Aの生成物(1.0g、3.1mmol)を添加した。水素の発生が停止した後に、反応物を−78℃に冷却し、tert−ブチルリチウム(1.7M THF溶液、3.9mL、6.6mmol)を滴下した。−78℃で30分後、反応をDMF(800μL、11mmol)でクエンチし、室温に加温した。室温で3時間後、反応物を濃縮してTHFを除去し、その粗製材料をEAと炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に分配した。この時点で、所望の生成物が沈降し、ろ過して白色固体480mg(60%)を得た。
【0105】
段階C:
【0106】
【化46】

段階Bの生成物をアミノジフェニルメタン(370μL、2.1mmol)のメチルアルコール溶液(100mL)に添加した。この溶液を氷酢酸を添加して弱酸性(pH紙をHOで飽和させたときにpH4付近)にした。シアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、得られた溶液を室温で72時間撹拌し、濃縮して溶媒を除去した。この粗製生成物をDCMと炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に分配した。水層を塩水で洗浄し、NaSOを用いで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。この粗製生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製して生成物380mg(49%)を得た。C21H18F3N3O2SのESI−MS計算値:433;実測値434。
【0107】
段階D:
【0108】
【化47】

段階Cの生成物(380mg、0.9mmol)をメタノール(10mL)及び塩酸(濃縮水溶液、70μL、1mmol)の溶液に溶解し、活性炭担持水酸化パラジウム(20%、38mg)で処理した。反応物を水素雰囲気(1atm)下、室温で4時間撹拌し、その後セライトを通してろ過し、減圧濃縮した。この粗製生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)で処理してそのHCl塩に転化して、白色固体200mg(85%)を得た。C8H8F3N3O2SのESI−MS計算値:267;実測値268(M+H)。
【0109】
【化48】

中間体1(200mg、0.56mmol)をDCM(25mL)に溶解し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(130μL、1.5mmol)及びDMF(1滴)で処理した。この溶液を室温で2時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた酸塩化物をDCM(20mL)に再溶解し、トリエチルアミン(10mL)に溶解した中間体2(215mg、0.86mmol)の冷(0℃)溶液に滴下した。この溶液を室温で終夜撹拌し、減圧濃縮し、MPLC(シリカゲル、1〜10%(10%NHOH/MeOH)/DCM)によって精製して白色固体170mg(55%)を得た。C25H30F6N4O3のESI−MS計算値:548;実測値549(M+H)。
【0110】
【化49】

中間体1(206mg、0.587mmol)をDCM(25mL)に溶解し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(152μL、1.73mmol)及びDMF(1滴)で処理した。この溶液を室温で2時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた酸塩化物をDCM(20mL)に再溶解し、トリエチルアミン(10mL)に溶解した中間体3(270mg、1.00mmol)の冷(0℃)溶液に滴下した。この溶液を室温で終夜撹拌し、DCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び塩水で洗浄した。有機層をNaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して生成物315mg(95%)を得た。C25H30F6N4O4のESI−MS計算値:564;実測値565(M+H)。
【0111】
【化50】

中間体1(60mg、0.17mmol)をDCM(10mL)に溶解し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(50μL、0.55mmol)及びDMF(1滴)で処理した。この溶液を室温で1時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた酸塩化物をDCM(5mL)に再溶解し、トリエチルアミン(10mL)に溶解した中間体4(73mg、0.27mmol)の冷(0℃)溶液に滴下した。この溶液を室温で終夜撹拌し、減圧濃縮し、生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製して生成物45mg(44%)を得た。C24H30F6N4O5SのESI−MS計算値:600;実測値601(M+H)。
【0112】
【化51】

【0113】
段階A:
【0114】
【化52】

4−トリフルオロメチルフェニルアセトニトリル(10g、49mmol)のエタノール(100ml)と水酸化アンモニウム(29.3%水溶液20ml)の混合物溶液をラネーニッケル(約1g)を用いて16時間水素化した。セライトを通してろ過して触媒を除去し、ろ液を蒸発乾固させた。純粋な残渣を無水トリフルオロ酢酸(25mL、180mmol)に滴下し、0℃で冷却した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷(250ml)上に注ぎ、得られた混合物を30分間撹拌し、その後ろ過によって沈殿物を除去し、風乾して白色固体の生成物(13.4g、90%)を得た。
【0115】
段階B:
【0116】
【化53】

段階Aの生成物(13g、44mmol)とパラホルムアルデヒド(2g、50mmol)の混合物に、濃硫酸(90ml)と氷酢酸(60ml)の混合物を一括添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷と水(1リットル)の混合物に注ぎ、酢酸エチル(3x150mL)で抽出した。混合酢酸エチル層を水(3x500mL)、飽和NaHCO(200ml)及び飽和NaCl(100mL)で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧蒸発した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10%EtOのへキサン溶液で溶出)によって精製して、所望の生成物(8.29g、60%)を得た。
【0117】
段階C:
【0118】
【化54】

段階Bの生成物(10.0g、50mmol)を含むフラスコに70%硝酸30mLを添加した。この混合物を0度で冷却し、濃硫酸30mLを30分にわたり添加した。得られた溶液を室温で終夜撹拌し、氷−水混合物に注ぎ、0℃で固体LiOH HOを用いてpH>10のアルカリ性にした。激しく撹拌しながら、ジ−tert−ブチルジカルボナート(21.8g、100mmol)の500mL DCM溶液を添加した。この混合物を30分間撹拌し、有機層を分離し、水層をDCM(2X200mL)で抽出した。この混合抽出物を水(500mL)で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、蒸発させた。その粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%EtOAc/へキサン)によって精製して、白色固体17.0gを得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.05(s、1H)、7.62(s、1H)、4.72(s、2H)、3.67(t、J=6.0Hz、2H)、3.13(t、J=6.0Hz、2H)、1.49(s、9H)。
【0119】
段階D:
【0120】
【化55】

段階Cの生成物(17.0g)を4N HClのジオキサン溶液100mLに溶解し、1時間撹拌し、蒸発させ、減圧乾燥させた。白色固体の中間体8が定量収率で得られた。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.75(s、1H)、8.00(s、1H)、2.58(s、2H)、3.57(t、J=6.0Hz、2H)、3.42(t、J=6.0Hz、2H)。
【0121】
【化56】

【0122】
段階A:
【0123】
【化57】

中間体1(1.37g、3.89mmol)のDCM(3mL)溶液に2.0M塩化オキサリルのDCM(2.3mL、4.6mmol)及びDMF(約100μL)の溶液を添加した。反応混合物を16時間撹拌し、濃縮した。その残渣を高真空下に2時間置き、DCM(10mL)に溶解した。形成された酸塩化物を中間体8(HCl塩、1.0g、3.5mmol)及びDIEA(1.54mL、8.84mmol)のDCM溶液に0℃で添加した。その反応混合物を室温で16時間攪拌し、濃縮した。その残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、30%EtOAc/へキサン)によって精製して、所望の生成物1.65g(81%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl) δ 8.16(m、1H)、7.64〜7.71(m、1H)、4.80〜5.20(m、2H)、3.84〜4.20(m、6H)、3.56〜3.73(m、2H)、3.45(m、2H)、3.18〜3.36(m、4H)、2.71(m、2H)、2.40(m、1H)、2.00〜2.14(m、2H)、1.86〜1.97(m、4H)、1.52〜1.72(m、6H)、0.86〜1.04(m、8H)。C26H31F6N3O5のESI−MS計算値:579.22;実測値:580(M+H)。
【0124】
段階B:
【0125】
【化58】

段階Aにおいて調製された生成物(1.61g、2.78mmol)のエタノール(110mL)溶液に、10%Pd/C(280mg)を添加した。反応混合物をParr振とう機内に置き、H 50psi(300kPa)下で2時間振とうした。この溶液をセライトを通してろ過し、減圧濃縮して中間体9(1.58g、100%)を得た。C26H33F6N3O3のESI−MS計算値:549.24;実測値:550(M+H)。
【実施例1】
【0126】
【化59】

【0127】
段階A:
【0128】
【化60】

中間体5(120mg、0.22mg)をパラホルムアルデヒド(500mg)とp−トルエンスルホン酸(2mg、0.01mmol)の不均一混合物のトルエン(10mL)溶液に添加し、dean−starkトラップの存在下で加熱還流させた。18時間還流させた後、反応物を減圧で濃縮乾固させた。この粗製生成物を分取用薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、1000m、4.5%メチルアルコール、0.5%NH0H、95%DCM)によって精製して、所望の生成物11mg(中間スポット)及び回収出発材料90mg(段階A生成物、下部スポット)を得た。中間スポット:C26H30F6N4O3のESI−MS計算値:560;実測値561(M+H)。下部スポット:C25H30F6N4O3のESI−MS計算値:548;実測値549(M+H)。
【0129】
段階B:
【0130】
【化61】

段階Aの所望の生成物(中間スポット)(11mg、0.020mmol)をエタノール(5mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(20mg、0.5mmol)で処理した。室温で18時間後に、反応物を濃縮乾固し、得られた粗製生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)処理によってそのHCl塩に転化して、白色固体8mg(85%)を得た。C24H31F3N4O2のESI−MS計算値:464;実測値465(M+H)。
【実施例2】
【0131】
【化62】

【0132】
段階A:
【0133】
【化63】

中間体6(320mg、0.55mmol)をベンジルスクシンイミジルカーボネート(190mg、0.76mmol)及びKCO−1.5HO(110mg、0.55mmol)のアセトニトリル(50mL)溶液と混合し、加熱還流させた。2時間後、反応物を室温に冷却し、減圧濃縮した。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、20〜100%EA/へキサン)によって精製して、位置異性体混合物の無色オイル130mg(34%)を得た。C33H36F6N4O6のESI−MS計算値:698;実測値699(M+H)。
【0134】
段階B:
【0135】
【化64】

段階Aの生成物(130mg、0.19mg)をパラホルムアルデヒド(500mg)とp−トルエンスルホン酸(2mg、0.01mmol)の不均一混合物のトルエン(50mL)溶液に添加し、dean−starkトラップの存在下で加熱還流させた。18時間還流させた後、反応物を減圧濃縮し、DCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び塩水で洗浄した。水層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をエタノール(10mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(100mg)で処理し、室温で撹拌した。18時間後、反応物を減圧濃縮し、生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を添加することによってそのHCl塩に転化して、白色固体15mg(17%)を得た。C24H31F3N4O3のESI−MS計算値:480;実測値481(M+H)。
【実施例3】
【0136】
【化65】

【0137】
段階A:
【0138】
【化66】

中間体7(45mg、0.075mmol)をベンジルスクシンイミジルカーボネート(22mg、0.090mmol)及びKCO−1.5HO(13mg、0.094mmol)のアセトニトリル(10mL)溶液と混合し、加熱還流させた。1時間後、反応物を室温に冷却し、DCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び塩水で洗浄した。有機層をMgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、位置異性体混合物の生成物40mg(73%)を得た。C32H36F6N4O7SのESI−MS計算値:734;実測値735(M+H)。
【0139】
段階B:
【0140】
【化67】

段階Aの生成物(40mg、0.054mg)をパラホルムアルデヒド(100mg)とp−トルエンスルホン酸(1mg)の不均一混合物のトルエン(10mL)溶液に添加し、dean−starkトラップの存在下で加熱還流させた。2時間還流させた後、反応物を減圧濃縮し、得られた残渣をエタノール(10mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(40mg)で処理し、室温で撹拌した。18時間後、反応物を減圧濃縮し、生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を添加することによってそのHCl塩に転化して、白色固体の所望の生成物6mg(22%)を得た。C23H31F3N4O4SのESI−MS計算値:516.20;実測値517(M+H)。
【実施例4】
【0141】
【化68】

【0142】
段階A:
【0143】
【化69】

中間体6(76mg、0.13mmol)をヨウ化メチル(10μL、0.16mmol)と炭酸カリウム(22mg、0.16mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液と混合し、加熱還流させた。5時間後、反応物を室温に冷却し、減圧濃縮し、得られた残渣を塩水とDCMに分配した。有機層をMgSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮して、モノアルキル化位置異性体といくつかのジアルキル化生成物の混合物として無色オイル80mgを得た。これを次の段階に直接使用した。C33H36F6N4O6のESI−MS計算値:698;実測値699(M+H)。
【0144】
段階B:
【0145】
【化70】

段階Aの生成物(80mg、約0.13mmol)をパラホルムアルデヒド(100mg)とp−トルエンスルホン酸(2mg、0.01mmol)の不均一混合物のトルエン(25mL)溶液に添加し、dean−starkトラップの存在下で加熱還流させた。2.5時間還流させた後、反応物を室温に冷却し、減圧濃縮した。得られた残渣をエタノール(10mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(100mg)で処理し、室温で撹拌した。36時間後、反応物を減圧濃縮し、生成物を逆相HPLC(C18、20〜100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を添加することによってそのHCl塩に転化して、白色固体の所望の生成物1.0mg(2%)を得た。C25H33F3N4O3のESI−MS計算値:494;実測値495(M+H)。
【実施例5】
【0146】
【化71】

【0147】
段階A:
【0148】
【化72】

中間体9(100mg、0.182mmol)の酢酸(1.5mL)及び水(5滴)の冷(0℃)溶液に亜硝酸ナトリウム(18.8mg、0.272mmol)を添加した。反応混合物を0.5時間撹拌し、次いで20%酢酸ナトリウム溶液に0℃で徐々に添加した。この混合物を0℃で0.5時間撹拌し、室温で1時間撹拌し、次いでEtOAcで抽出した(2回)。混合有機層を水及び塩水で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮した。その残渣を分取TLC(シリカゲル、1000ミクロン)(8%[NHOH/MeOH 1/9水溶液]/DCMを用いて展開)によって精製して、所望の生成物の中間体84.2mg(82.5%)を得た。C26H30F6N4O3のLC−MS計算値:560.22;実測値:561(M+H)。
【0149】
段階B:
【0150】
【化73】

実施例1に記載の手順に従ってトリフルオロアセテート保護基を前段階の生成物から除去した。C24H31F3N4O2のESI−MS計算値:464.24;実測値465(M+H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、並びにそれらの医薬的に許容される塩、及びそれらの個々のジアステレオマー。
【化1】

(式中、
Aは、C又はNからなる群から選択され、
D及びEは、C、N、O、−SO−及び−SO−からなる群から各々独立に選択され、それによってA、D及びEがすべてCである場合には縮合炭素環が形成され、A、D又はEの少なくとも1個がN、O又はSである場合には縮合複素環が形成され、
Xは、O、N、S、SO又はCからなる群から選択され、
は、
(a) 水素、
(b) −C1−6アルキル、
(c) −C0−6アルキル−O−C1−6アルキル、
(d) −C0−6アルキル−S−C1−6アルキル、
(e) −(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)、
(f) ヒドロキシ、
(g) 複素環、
(h) −CN、−NR1212
(i) −NR12COR13
(j) −NR12SO14
(k) −COR11
(l) −CONR1212、及び
(m) フェニル、
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル及びシクロアルキルは非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており(前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −SO14
(j) −NHCOCH
(k) −NHSOCH
(l) −複素環、
(m) =O、及び
(n) −CN
からなる群から独立に選択される。)、
前記フェニル及び複素環は非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
DがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(g) =O
からなる群から選択され、
DがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O
からなる群から選択され、
DがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
EがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(g) =O
からなる群から選択され、
EがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O
からなる群から選択され、
EがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
からなる群から選択され、
は、
(a) C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよく、ヒドロキシルで場合によっては置換されていてもよい。)、
(b) −O−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(c) −CO−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(d) −S−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(e) −ピリジル(非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)、
(f) フルオロ、
(g) クロロ、
(h) ブロモ、
(i) −C4−6シクロアルキル、
(j) −O−C4−6シクロアルキル、
(k) 非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニル、
(l) 非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい−O−フェニル、
(m) −C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(n) −O−C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(o) −複素環、
(p) −CN、及び
(q) −COR11
からなる群から選択され、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
からなる群から選択され、
は、
(a) 水素、
(b) (C0−6アルキル)−フェニル、
(c) (C0−6アルキル)−複素環、
(d) (C0−6アルキル)−C3−7シクロアルキル、
(e) (C0−6アルキル)−COR11
(f) (C0−6アルキル)−(アルケン)−COR11
(g) (C0−6アルキル)−SOH、
(h) (C0−6アルキル)−W−C0−4アルキル、
(i) (C0−6アルキル)−CONR12−フェニル、
(j) (C0−6アルキル)−CONR20−V−COR11、及び
(k) XがO、S又はSOである場合には存在しない
からなる群から選択され
(ここで、Vは、C1−6アルキル又はフェニルから選択され、
Wは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−、CONR12−及び−NR12−からなる群から選択され、
前記R20は、水素、C1−4アルキルとすることができ、又は1から5個の炭素結合鎖(carbon thether)を介してVの炭素の1個に結合して環を形成し、
前記C0−6アルキルは、非置換であるかは1から5個の置換基で置換され(ここで、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −C0−6アルキル、
(d) −O−C1−3アルキル、
(e) トリフルオロメチル、及び
(f) −C0−2アルキル−フェニル
からなる群から独立に選択される。)、
前記フェニル、複素環、シクロアルキル及びC0−4アルキルは、非置換であるか、又は1から5個の置換基で置換され(ここで、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −C0−3−COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212
(i) −CONR1212、及び
(j) −C0−3−複素環
からなる群から独立に選択される。)、
或いは、前記フェニル及び複素環は、別の複素環(それ自体は、非置換でもよく、又は、ヒドロキシ、ハロ、−COR11及び−C1−3アルキルからなる群から独立に選択される1から2個の置換基で置換されていてもよい。)に縮合することができ、
アルケンは、非置換であるか、又は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) 複素環
からなる群から独立に選択される1から3個の置換基で置換されている)、
は、
(a) 水素、
(b) XがO、S、SO又はNであるとき、或いはR及びR10が結合している各炭素が二重結合によって連結されているときには存在せず、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−6アルキル、
(e) C1−6アルキル−ヒドロキシ、
(f) −O−C1−3アルキル、
(g) −COR11
(h) −CONR1212、及び
(i) −CN
からなる群から選択され、
或いは、RとRは結合して、
(a) 1H−インデン、
(b) 2,3−ジヒドロ−1H−インデン、
(c) 2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン、
(d) 1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン、
(e) 2,3−ジヒドロ−ベンゾチオフラン、
(f) 1,3−ジヒドロ−イソベンゾチオフラン、
(g) 6H−シクロペンタ[d]イソキサゾル−3−オール
(h) シクロペンタン、及び
(i) シクロヘキサン
からなる群から選択される環を形成してもよく
(ここで、形成される前記環は、非置換でもよく、又は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −C0−3−COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212
(i) −CONR1212、及び
(j) −C0−3−複素環
からなる群から独立に選択される1から5個の置換基で置換されていてもよい。)、
或いは、RとR又はRとR10は結合して、フェニル又は複素環である環を形成してもよく、前記環は非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており(ここで、前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −COR11
(g) −CN、
(h) −NR1212、及び
(i) −CONR1212
からなる群から独立に選択される。)、
及びR10は、
(a) 水素、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1−6アルキル、
(d) C1−6アルキル−COR11
(e) C1−6アルキル−ヒドロキシ、
(f) −O−C1−3アルキル、
(g) R又はR10が二重結合によって環に結合しているときには、=O、
(h) ハロ
からなる群から独立に選択され、
11は、
(a) ヒドロキシ、
(b) 水素、
(c) C1−6アルキル、
(d) −O−C1−6アルキル、
(e) ベンジル、
(f) フェニル、及び
(g) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。))、
12は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル、
(c) ベンジル、
(d) フェニル、及び
(e) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。))、
13は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル、
(c) −O−C1−6アルキル、
(d) ベンジル、
(e) フェニル、
(f) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。))、
14は、
(a) ヒドロキシ、
(b) C1−6アルキル、
(c) −O−C1−6アルキル、
(d) ベンジル、
(e) フェニル、
(f) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。))、
m及びnは0、1及び2から選択される。)
【請求項2】
式IIの化合物、並びにそれらの医薬的に許容される塩、及びそれらの個々のジアステレオマー。
【化2】

(式中、
Aは、C又はNからなる群から選択され、
D及びEは、C、N、O、−SO−及び−SO−からなる群から各々独立に選択され、それによってA、D及びEがすべてCである場合には縮合炭素環が形成され、A、D又はEの少なくとも1個がN、O又はSである場合には縮合複素環が形成され、
Yは、−O−、−NR12−、−S−、−SO−、−SO−、及び−CR1212−、−NSO14−、−NCOR13−、−CR12COR11−、−CR12OCOR13−及び−CO−からなる群から選択され、
は、
(n) 水素、
(o) −C1−6アルキル、
(p) −C0−6アルキル−O−C1−6アルキル、
(q) −C0−6アルキル−S−C1−6アルキル、
(r) −(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)、
(s) ヒドロキシ、
(t) 複素環、
(u) −CN、−NR1212
(v) −NR12COR13
(w) −NR12SO14
(x) −COR11
(y) −CONR1212、及び
(z) フェニル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル及びシクロアルキルは非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており(前記置換基は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −SO14
(j) −NHCOCH
(k) −NHSOCH
(l) −複素環、
(m) =O、及び
(o) −CN
からなる群から独立に選択される。)、
前記フェニル及び複素環は非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
DがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(j) =O
からなる群から選択され、
DがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O
からなる群から選択され、
DがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
EがCである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル、及び
(g) =O
からなる群から選択され、
EがNである場合には、Rは、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) フェニル、及び
(e) O
からなる群から選択され、
EがO、SO又はSOである場合には、Rは存在せず、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
からなる群から選択され、
は、
(a) C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよく、ヒドロキシルで場合によっては置換されていてもよい。)、
(b) −O−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(c) −CO−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(d) −S−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(e) −ピリジル(非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)、
(f) フルオロ、
(g) クロロ、
(h) ブロモ、
(i) −C4−6シクロアルキル、
(j) −O−C4−6シクロアルキル、
(k) 非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニル、
(l) 非置換でもよく、又は、ハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキル及びCOR11からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい−O−フェニル、
(m) −C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(n) −O−C3−6シクロアルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(o) −複素環、
(p) −CN、及び
(q) −COR11
からなる群から選択され、
は、
(a) 水素、
(b) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよいC1−3アルキル、
(c) 1から3個のフルオロで場合によっては置換されていてもよい−O−C1−3アルキル、
(d) ヒドロキシ、
(e) クロロ、
(f) フルオロ、
(g) ブロモ、及び
(h) フェニル
からなる群から選択され、
11は、
(a) ヒドロキシ、
(h) 水素、
(i) C1−6アルキル、
(j) −O−C1−6アルキル、
(k) ベンジル、
(l) フェニル、及び
(m) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
12は、
(a) 水素、
(f) C1−6アルキル、
(g) ベンジル、
(h) フェニル、及び
(i) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
13は、
(g) 水素、
(h) C1−6アルキル、
(i) −O−C1−6アルキル、
(j) ベンジル、
(k) フェニル、
(l) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
14は、
(g) ヒドロキシ、
(h) C1−6アルキル、
(i) −O−C1−6アルキル、
(j) ベンジル、
(k) フェニル、
(l) C3−6シクロアルキル
からなる群から選択され
(ここで、前記アルキル、フェニル、ベンジル及びシクロアルキル基は、非置換でもよく、又は1から3個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。)。)、
15は、
(a) 水素、及び
(b) 非置換C1−6アルキル、又は1から3個の置換基で置換されたC1−6アルキル(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COH、−CO1−6アルキル及び−O−C1−3アルキルからなる群から独立に選択される。)
からなる群から選択され、
16は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−COR11の群から選択される。)。)
(c) フルオロ、
(d) −O−C1−3アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から3個のフルオロで置換されていてもよい。)、及び
(e) C3−6シクロアルキル
(f) −O−C3−6シクロアルキル、
(g) ヒドロキシ、
(h) −COR11、及び
(i) −OCOR13
からなる群から選択され、
或いは、R15とR16は、C2−4アルキル又はC0−2アルキル−O−C1−3アルキル鎖を介して結合して5〜7員環を形成してもよく
17は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−COR11の群から選択される。)。)
(c) COR11
(d) ヒドロキシ、及び
(e) −O−C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個の置換基で置換されていてもよい(前記置換基は、フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ及び−COR11の群から選択される。)。)
からなる群から選択され、
或いは、R16とR17は、C1−4アルキル鎖又はC0−3アルキル−O−C0−3アルキル鎖によって結合して3〜6員環を形成してもよく
18は、
(a) 水素、
(b) C1−6アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)、
(c) フルオロ、
(d) −O−C3−6シクロアルキル、及び
(e) −O−C1−3アルキル(ここで、アルキルは、非置換でもよく、又は1から6個のフルオロで置換されていてもよい。)
からなる群から選択され、
或いは、R16とR18は、C2−3アルキル鎖によって結合して5〜6員環を形成し(ここで、前記アルキルは非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR11、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される。)。)、
或いは、R16とR18は、C1−2アルキル−O−C1−2アルキル鎖によって結合して6〜8員環を形成し(ここで、前記アルキルは非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR11、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される。)。)、
或いは、R16とR18は、−O−C1−2アルキル−O−鎖によって結合して6〜7員環を形成し(ここで、前記アルキルは非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換されている(前記置換基は、ハロ、ヒドロキシ、−COR111−3アルキル及びC1−3アルコキシからなる群から独立に選択される。)。)、
lは、0、1及び2から選択される。)
【請求項3】
式Iaの請求項1に記載の化合物。
【化3】

(式中、D、A、R1、R2、R3、R5、R7、R8、R9、R10及びXは、請求項1に定義したとおりである)
【請求項4】
式IIaの請求項2に記載の化合物。
【化4】

(式中、D、A、R1、R2、R3、R5、R15、R16、R18及びXは、請求項2に定義したとおりである)
【請求項5】
式Ibの請求項1に記載の化合物。
【化5】

(式中、D、R1、R2、R3、R5、R7、R9、R10及びXは、請求項1に定義したとおりである)
【請求項6】
式IIbの請求項2に記載の化合物。
【化6】

(式中、D、R1、R2、R3、R5、R16及びXは、請求項2に定義したとおりである)
【請求項7】
Xが、C、O及びNからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Xが、C及びOからなる群から選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Yが、−CH−及び−O−からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
AがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
AがNである、請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
EがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
EがNである、請求項2に記載の化合物。
【請求項14】
Dが、C、N及びSOからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Dが、C、N及びSOからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項16】
が、−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル及び−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)からなる群から選択され、
前記アルキル及び前記シクロアルキルが非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており、前記置換基の各々が、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −CN、
(j) −NR1212、及び
(k) −CONR1212
からなる群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
が、
(1) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C1−6アルキル(前記置換基の各々が、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
からなる群から独立に選択される。)、
(2) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−(前記置換基の各々は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、及び
(c) −COR11
からなる群から独立に選択される。)、並びに
(3) 非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換された−(C3−5シクロアルキル)−C0−6アルキル)(前記置換基の各々は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
からなる群から独立に選択される。)
からなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
が、−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル及び−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)からなる群から選択され、
前記アルキル及び前記シクロアルキルが非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換されており、前記置換基の各々が、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、
(f) C1−3アルキル、
(g) −O−C1−3アルキル、
(h) −COR11
(i) −CN、
(j) −NR1212、及び
(k) −CONR1212
からなる群から独立に選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項19】
が、
(1) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C1−6アルキル(前記置換基の各々が、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
からなる群から独立に選択される。)、
(2) 非置換であるか、又は1から6個の置換基で置換された−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−(前記置換基の各々は、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、及び
(c) −COR11
からなる群から独立に選択される。)、並びに
(3) 非置換であるか、又は1から7個の置換基で置換された−(C3−5シクロアルキル)−(C0−6アルキル)(前記置換基の各々は、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) −O−C1−3アルキル、
(d) トリフルオロメチル、及び
(e) −COR11
からなる群から独立に選択される。)
からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
が、
(a) C1−6アルキル、
(b) ヒドロキシで置換されたC1−6アルキル、及び
(c) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
が、
(a) −CH(CH
(b) −CH(OH)CH、及び
(c) −CHCF
からなる群から選択される、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
が、
(a) C1−6アルキル、
(b) ヒドロキシで置換されたC1−6アルキル、及び
(c) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル
からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項23】
が、
(a) −CH(CH
(b) −CH(OH)CH、及び
(c) −CHCF
からなる群から選択される、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
DがCであるときに、Rが水素、ヒドロキシ又はオキソである、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
DがCであるときに、Rが水素、ヒドロキシ又はオキソである、請求項2に記載の化合物。
【請求項26】
DがNであるときに、Rが水素であり、又は存在しない、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
DがNであるときに、Rが水素であり、又は存在しない、請求項2に記載の化合物。
【請求項28】
が水素又はメチルである。
【請求項29】
が水素又はメチルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項30】
が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項32】
が、
(a) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、
(b) 1から6個のフルオロで置換された−O−C1−6アルキル、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
が、
(a) 1から6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、
(b) 1から6個のフルオロで置換された−O−C1−6アルキル、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項34】
が、
(a) トリフルオロメチル、
(b) トリフルオロメトキシ、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
からなる群から選択される、請求項32に記載の化合物。
【請求項35】
が、
(a) トリフルオロメチル、
(b) トリフルオロメトキシ、
(c) クロロ、
(d) ブロモ、及び
(e) フェニル
からなる群から選択される、請求項33に記載の化合物。
【請求項36】
がトリフルオロメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
がトリフルオロメチルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項38】
が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項39】
が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項40】
XがC又はNであるときに、
が、フェニル、複素環、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、−COR11及び−CONH−V−COR11からなる群から選択され、
Vが、C1−6アルキル又はフェニルであり、
前記フェニル、複素環、C3−7シクロアルキル及びC1−6アルキルが非置換であるか、又は1から5個の置換基で置換され、前記置換基が、
(a) ハロ、
(b) トリフルオロメチル、
(c) ヒドロキシ、
(d) C1−3アルキル、
(e) −O−C1−3アルキル、
(f) −COR11
(g) −CN、
(h) −複素環、及び
(i) −CONR1212
からなる群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
が、フェニル、複素環、C1−4アルキル、−COR11及び−CONH−V−COR11からなる群から選択され、
Vが、C1−6アルキル又はフェニルであり、
前記フェニル、複素環及びC1−4アルキルは非置換であるか、又は1から3個の置換基で置換され、前記置換基が、
(a) ハロ、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1−3アルキル、
(d) −O−C1−3アルキル、
(e) −COR11、及び
(f) −複素環
からなる群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項42】
XがCであるときに、Rが水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項43】
及びR10が、
(a) 水素、
(b) ヒドロキシ、
(c) −CH
(d) −O−CH、及び
(e) =O
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項44】
15が水素又はメチルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項45】
16が、
(a) 水素、
(b) 非置換であるか、又は1から6個のフルオロで置換されたC1−3アルキル、
(c) −O−C1−3アルキル、及び
(d) フルオロ、及び
(e) ヒドロキシ
からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項46】
16が、
(a) 水素、
(d) トリフルオロメチル、
(c) メチル、
(d) メトキシ、7uh
(e) エトキシ、
(f) エチル、
(g) フルオロ、及び
(h) ヒドロキシ
からなる群から選択される、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
17が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項48】
18が、
(a) 水素、
(b) メチル、及び
(c) メトキシ
からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項49】
18が水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項50】
16とR18が、−CHCH−鎖又は−CHCHCH−鎖によって連結されてシクロペンチル環又はシクロヘキシル環を形成している、請求項2に記載の化合物。
【請求項51】
m及びnの各々が、独立に1又は2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
l=1である、請求項2に記載の化合物。

【公表番号】特表2006−518757(P2006−518757A)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503800(P2006−503800)
【出願日】平成16年2月23日(2004.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/005297
【国際公開番号】WO2004/076411
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】