ゲート装置、管理装置
【課題】 システムにおける記憶装置の減少、高速化、並びに個人情報の保護を図り得るゲート管理システムを提供する。
【解決手段】 登録者毎に所持する簡易携帯電話機を内蔵した携帯端末と、前記登録者毎の認識情報である生体情報、所持する携帯端末の識別番号、セキュリティレベルを記憶する管理装置と、複数の屋内基地局及びPBXで構成される事業所用簡易携帯電話網と、前記各屋内基地局の管轄する無線ゾーンのエリア内に設けられ、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と、前記管理装置、PBX、各ゲート装置を接続するLANとを備え、登録者の認識情報を利用して、該登録者の通過を制御する。
【解決手段】 登録者毎に所持する簡易携帯電話機を内蔵した携帯端末と、前記登録者毎の認識情報である生体情報、所持する携帯端末の識別番号、セキュリティレベルを記憶する管理装置と、複数の屋内基地局及びPBXで構成される事業所用簡易携帯電話網と、前記各屋内基地局の管轄する無線ゾーンのエリア内に設けられ、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と、前記管理装置、PBX、各ゲート装置を接続するLANとを備え、登録者の認識情報を利用して、該登録者の通過を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機能を備えた携帯端末と生体認識機能を備えたゲート装置及び管理装置により個人の入退出を管理・制御するゲート装置、管理装置、並びにゲート管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を利用することにより入退室用のゲートの開閉を行うゲート管理システムにおいて、生体情報による本人の確認や本人の有するセキュリティレベル及びスケジュール等に基づいて行われる入退室用のゲートの開閉制御は、各ゲート毎に設けられた専用のコンピュータによって行われていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような従来の技術には次のような解決すべき課題があった。即ち、認識用の複数の個人データ(生体情報等)を、各ゲート毎に設けられた制御用の全てのコンピュータの記憶装置に保存しておかなければならないため、各々の装置(コンピュータを含むゲート制御装置)における記憶容量の増加と、各装置毎の個人データの同期をとらなければならない(例えば、データに変更が発生した場合などに、全ての装置に即座に且つ正確に反映しなければならない)必要があるという問題があった。
【0004】
また、各装置には、個人の身体に関わる情報が記憶されることから、プライバシーが侵される可能性があるという問題があった。そのため、個人のプライバシーに関する情報は、ICメモリカードに入れておくという方法もあるが、ゲートを開閉させるために、ゲート制御装置に、ICメモリカードを挿入し、ゲート制御装置にICメモリカードから個人データをロードしなければならないため、手間や時間がかかってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のゲート装置は、以上の点を解決するため、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、前記携帯端末の識別番号に対応付けられて予め登録されている登録者の登録生体情報を割り出し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とする。
【0006】
また、本発明のゲート装置は、前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に予め登録されていて、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信すると共に、前記携帯端末の識別番号と前記携帯端末を所持する登録者の登録生体情報とを対応付けて予め登録し、かつ生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、取得した生体情報と前記携帯端末の識別番号とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末に予め登録されている登録者の登録生体情報を取得し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のゲート装置は、前記登録生体情報がゲート装置外部の管理装置に一旦転送・登録され、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される当該登録者の登録生体情報を記憶する携帯端末と通信すると共に、生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその登録生体情報を取得し、取得した生体情報と登録生体情報とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の管理装置は、ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録する管理装置において、前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が、当該登録者より取得した生体情報と照合を行うための前記登録生体情報を、前記ゲート装置が当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号を前記登録生体情報供給手段に供給することにより、前記ゲート装置に供給することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の管理装置は、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者が所持する前記携帯端末から取得した登録生体情報とを受信し、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の管理装置は、ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録すると共に、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号とを受信し、前記登録生体情報供給手段に前記識別番号を供給することにより得られた登録生体情報と、前記生体情報とから、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
認識用の複数の個人データ(生体情報等)を、管理装置1個所のみに保存しておくようにしたので、各々の装置(コンピュータを含むゲート制御装置)における記憶容量の増加と、各装置毎の個人データの同期をとる必要が無くなるため、記憶容量の増大や、情報の管理等に要する時間を減少させることができる。
【0015】
また、各装置に記憶される、個人の身体に関わる情報を、1つの装置のみに記憶するか、ICメモリカードに記憶し、各個人がゲート制御装置に近づいた時には、ゲートの開閉に必要な情報が全て、当該ゲート制御装置に転送されていて、即座に個人認証が可能な構成としたので、認証処理の高速化と、個人のプライバシーに関する情報を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を示したブロック図である。
【図2】本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図3】個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【図4】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【図5】本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を示したブロック図である。
【図6】本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図7】個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【図8】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【図9】本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を示したブロック図である。
【図10】本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図11】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
〈具体例1〉
図1は、本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を示したブロック図である。
【0018】
図1に示す如くに、管理装置1は、個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号、当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機9と、登録機9にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ18と、メモリ18に記憶された認識情報を後述のゲート装置2乃至5の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)8により構成される。
【0019】
ゲート装置2乃至5は、それぞれ制御部10と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部10には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)12乃至15が設けられている。制御部10は、例えば、管理装置1からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0020】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部10に通知される。この通知を受けた制御部10は、ゲート通過情報として管理装置1に通知し、管理装置1の制御部8は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0021】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、PBX7、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、事業所用簡易携帯電話網を構成する。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置1の制御部8に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置2及び3が、無線ゾーンbにはゲート装置4が、無線ゾーンcにはゲート装置5がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0022】
図2は本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図2に示す如くに、携帯端末21は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)、並びにこれらを制御する制御部24にて構成されている。
【0023】
〈具体例1の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)12乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置1にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。
図3を参照して、個人の認識情報の登録手順について説明を行う。尚、図3は個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【0024】
個人の認識情報の登録を行おうとする個人(登録者)は、本発明におけるゲート管理システムのシステム管理者の指示に従い、先ず、登録機9の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を、例えば映像情報として登録する。登録機9に登録された映像情報は、制御部8にて所定のデータフォーマットに変換され、メモリ18に記憶される(ステップS1)。
【0025】
システム管理者は、同時に、登録機9に設けられたキーボード等の入力手段より、生体情報以外の登録者の個人情報、即ち社員番号等の個人ID番号の登録(ステップS2)、登録者の所有する簡易携帯電話の識別番号の登録(ステップS3)、登録者へのセキュリティレベルの付与並びに登録(ステップS4)、登録者の入室等のためのゲート通過スケジュールの登録(ステップS5)を行う。尚、これら登録された情報は、メモリ18に記憶される。
【0026】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図4を参照して説明を行う。図4はゲート12が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート12を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0027】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末21を保持した登録者が、携帯端末21を保持したままゲート装置2(ゲート12)に向かっているとする。ゲート12は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末21を保持した登録者は、ゲート12に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0028】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末21に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、お互いを認識するための交信が行われる(ステップT1)。これにより、屋内基地局Aは携帯端末21の位置情報と簡易携帯電話の識別番号(携帯端末の識別番号ともいう、以降同様)を認識する。屋内基地局Aにより認識されたこれら情報は、PBX7、HUB2、LAN6、HUB1を介して管理装置1に伝達される(ステップT2)。
【0029】
管理装置1では、PBX7から伝達された携帯端末21(登録者)の位置情報並びに内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、登録者がどのゲートを通過しようとしているのかを判断し、当該ゲートを制御するゲート制御装置(この場合ゲート装置2及び3)に対して、当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール)を通知する(ステップT3)。
【0030】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置2に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部10に送られ、管理装置1より通知された生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT4)。
【0031】
一方、ステップT4にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置1より通知された当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT5)。
【0032】
一方、ステップT5にて、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT6)。
【0033】
一方、ステップT6にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2により、ゲート12の電気錠が開錠される(ステップT7)。尚、ゲート装置2はこのとき同時に、ゲート12に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置1に通知する。
【0034】
ところで、上記ステップT1〜T3までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート12に到達したときには、ゲート装置2には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置2による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(以降、当該登録者の認証ともいう)を、即座に行うことが可能となっている。
【0035】
また、登録者がゲート12を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、管理装置1に通知され、管理装置1によって、ゲート装置2,3にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が指示される。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0036】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする(以降の具体例においても同様)。
【0037】
〈具体例1の効果〉
以上述べたように、上記具体例1によれば、登録者各人が所持する携帯端末により検知される当該登録者の現在の位置情報並びに携帯端末の内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、通過しようとしているゲート装置にのみ、当該登録者の個人情報を管理装置からダウンロードする様にしたので、ゲート装置にデータ記憶用の記憶装置等が不要となり、ゲート装置の小型化並びに低価格化が可能となっている。
【0038】
また、当該登録者の認証に必要な認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)は、当該登録者が任意の無線ゾーンのエリア内に入った時から、当該無線ゾーン内に有るゲート装置に到達するまでの間に、当該登録者が向かっているゲート装置にダウンロードされるので、ゲート装置による当該登録者の認証を、即座に行うことが可能となっている。
【0039】
〈具体例2〉
次に具体例2について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を示したブロック図である。
【0040】
図5に示す如くに、管理装置16は、個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機20と、登録機20にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ19と、メモリ19に記憶された認識情報を後述のゲート装置2乃至5の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)17により構成される。
【0041】
ゲート装置2乃至5は、それぞれ制御部10と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部10には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)12乃至15が設けられている。制御部10は、例えば、管理装置16からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0042】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部10に通知される。この通知を受けた制御部10は、ゲート通過情報として管理装置16に通知し、管理装置16の制御部17は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0043】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、PBX7、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、事業所用簡易携帯電話網を構成する。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置16の制御部17に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置2及び3が、無線ゾーンbにはゲート装置4が、無線ゾーンcにはゲート装置5がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0044】
図6は本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図6に示す如くに、携帯端末25は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)23、携帯端末25を所持する個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号)を所定の方法にて予め記憶するメモリカード28、並びにこれらを制御する制御部27にて構成されている。
【0045】
〈具体例2の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)12乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置16にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。
図7を参照して、個人の認識情報の登録手順について説明を行う。尚、図7は個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【0046】
個人の認識情報の登録を行おうとする個人(登録者)は、本発明におけるゲート管理システムのシステム管理者の指示に従い、登録機20に設けられたキーボード等の入力手段より、登録者の個人情報、即ち、登録者の所有する簡易携帯電話の識別番号の登録(ステップA1)、登録者へのセキュリティレベルの付与並びに登録(ステップA2)、登録者の入室等のためのゲート通過スケジュールの登録(ステップA3)を行う。尚、これら登録された情報は、メモリ19に記憶される。
【0047】
また、具体例2においては、具体例1において管理装置1に登録された、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、登録者が所持する携帯端末25のメモリカード28に予め所定の方法にて登録(記憶)されているものとする。
【0048】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図8を参照して説明を行う。図8はゲート12が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート12を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0049】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末25を保持した登録者が、携帯端末25を保持したままゲート装置2(ゲート12)に向かっているとする。ゲート12は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末25を保持した登録者は、ゲート12に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0050】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末25に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、お互いを認識するための交信が行われる(ステップB1)。これにより、屋内基地局Aは携帯端末25の位置情報と簡易携帯電話の識別番号を認識する。屋内基地局Aにより認識されたこれら情報は、PBX7、HUB2、LAN6、HUB1を介して管理装置16に伝達される(ステップB2)。
【0051】
これに伴い、管理装置16は、携帯端末25に対し、屋内基地局Aを介してメモリカード28に登録(記憶)されている登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを要求する。携帯端末25の制御部27は、この要求に応じ、屋内基地局A、PBX7、LAN6を介して、メモリカード28に登録(記憶)されている認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを管理装置16に対して行う(ステップB3)。
【0052】
管理装置1では、PBX7から伝達された携帯端末21(登録者)の位置情報並びに内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、登録者がどのゲートを通過しようとしているのかを判断し、当該ゲートを制御するゲート制御装置(この場合ゲート装置2及び3)に対して、携帯端末25よりアップロードされた認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)とメモリ19に記憶された当該登録者の認識情報(登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール)を通知する(ステップB4)。
【0053】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置2に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部10に送られ、管理装置16より通知された生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB5)。
【0054】
一方、ステップB5にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置16より通知された当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB6)。
【0055】
一方、ステップB6にて、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB7)。
【0056】
一方、ステップB7にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2により、ゲート12の電気錠が開錠される(ステップB8)。尚、ゲート装置2はこのとき同時に、ゲート12に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置16に通知する。
【0057】
ところで、上記ステップB1〜B4までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート12に到達したときには、ゲート装置2には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置2による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(当該登録者の認証ともいう)を、即座に行うことが可能となっている。
【0058】
また、登録者がゲート12を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、管理装置16に通知され、管理装置16によって、ゲート装置2,3にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が指示される。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0059】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする。
【0060】
〈具体例2の効果〉
以上述べたように、上記具体例2によれば、登録者各人が所持する携帯端末により検知される当該登録者の現在の位置情報並びに携帯端末の内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、通過しようとしているゲート装置にのみ、当該登録者の個人情報を管理装置からダウンロードする様にしたので、ゲート装置にデータ記憶用の記憶装置等が不要となり、ゲート装置の小型化並びに低価格化が可能となっている。
【0061】
また、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、携帯端末25に対し、屋内基地局Aを介してメモリカード28に登録(記憶)されているため、管理装置内のメモリの容量を小さなものとすることができる。また、個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、個人で管理することができるため、より高いプライバシーの保護が可能となる。
【0062】
また、当該登録者の認証に必要な認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)は、当該登録者が任意の無線ゾーンのエリア内に入った時から、当該無線ゾーン内に有るゲート装置に到達するまでの間に、当該登録者が向かっているゲート装置にダウンロードされるので、ゲート装置による当該登録者の認証を、即座に行うことが可能となっている。
【0063】
〈具体例3〉
次に具体例3について、図面を参照して説明する。
図9は、本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を示したブロック図である。
【0064】
図9に示す如くに、管理装置31は、個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機20と、登録機20にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ33と、メモリ33に記憶された認識情報を後述のゲート装置35乃至37の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)32により構成される。
【0065】
ゲート装置35乃至37は、それぞれ制御部34と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部34には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)13乃至15が設けられている。制御部34は、例えば、管理装置31からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0066】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部32に通知される。この通知を受けた制御部32は、ゲート通過情報として管理装置31に通知し、管理装置31の制御部32は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0067】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、それぞれ、ゲート装置35乃至37の制御部に接続されている。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置31の制御部32に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置35が、無線ゾーンbにはゲート装置36が、無線ゾーンcにはゲート装置37がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0068】
図10は本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図10に示す如くに、携帯端末29は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)23、携帯端末29を所持する個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号)を所定の方法にて予め記憶するメモリカード28、並びにこれらを制御する制御部30にて構成されている。
【0069】
〈具体例3の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)13乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置31にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。個人の認識情報の登録手順については、具体例2で、図7を参照して説明したのと同様であるのでここでの説明は省略する。
【0070】
具体例3においては、具体例1において管理装置1に登録された、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、登録者が所持する携帯端末29のメモリカード28に予め所定の方法にて登録(記憶)されているものとする。
【0071】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図11を参照して説明を行う。図11はゲート13が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート13を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0072】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末29を保持した登録者が、携帯端末29を保持したままゲート装置35(ゲート13)に向かっているとする。ゲート13は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末29を保持した登録者は、ゲート13に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0073】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末29に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、ゲート装置35の制御部34に伝えられる(ステップC1)。これにより、ゲート装置35の制御部34は、屋内基地局Aを介し、携帯端末29にメモリカード28に登録(記憶)されている登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを要求する。携帯端末29の制御部30は、この要求に応じ、屋内基地局Aを介して、メモリカード28に登録(記憶)されている認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードをゲート装置35の制御部34に対して行う(ステップC2)。
【0074】
これに伴い、ゲート装置35の制御部34は、管理装置31に対し、LAN6を介してメモリ33に登録(記憶)されている、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)に対する個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)のダウンロードを要求する。管理装置31は、この要求に応じ、管理装置31はLAN6を介してメモリ33に登録(記憶)されている、認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)のダウンロードを、ゲート装置35の制御部34に対して行う(ステップC3)。
【0075】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置35に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部34に送られ、携帯端末29よりアップロードされた生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC4)。
【0076】
一方、ステップC4にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置31よりダウンロードされた当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC5)。
【0077】
一方、ステップC6にて、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC6)。
【0078】
一方、ステップC6にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置35により、ゲート13の電気錠が開錠される(ステップC7)。尚、ゲート装置35はこのとき同時に、ゲート13に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置31に通知する。
【0079】
ところで、上記ステップC1〜C3までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート13に到達したときには、ゲート装置35には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置35による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(当該登録者の認証)を、即座に行うことが可能となっている。
【0080】
また、登録者がゲート13を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、ゲート装置35によって、ゲート装置35にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が行われる。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0081】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする。
【0082】
〈具体例3の効果〉
以上述べたように、上記具体例3によれば、具体例1及び2に記載の効果に加え、PBXを無くし、事業所用簡易携帯電話網の構築を不要としたので、システム全体の小型化並びに低価格化が可能となる。
【0083】
〈具体例4〉
具体例4の構成は、具体例3にて図9及び図10を参照して説明したものと同様であるので、説明は省略する。具体例4では、具体例3にて説明したゲート管理システムを、簡易携帯電話を用いた構内メールシステムとして利用するものである。具体例4では、携帯端末29はメールの送受信機能を有し、各屋内基地局により構成される構内メールシステムのメール送受信端末として機能する。
【0084】
〈具体例4の動作〉
次に動作について説明する。
具体例3の場合と同様に携帯端末29を所持する登録者が任意の無線ゾーンに入ると、管理装置31の制御部32は、当該登録者がどの無線ゾーンに入ったかを検出(管理)する。このように、本具体例による構内メールシステムは、登録者毎の位置情報を管理し、当該登録者の居る無線ゾーン以外の他の無線ゾーンにおいて、他人が当該登録者宛のメールを読むことを禁止する。
【0085】
図面を参照して、さらに詳しく説明する。
いま、任意の登録者が、無線ゾーンa内にあるゲート装置35(ドア13)より入室し、無線ゾーンaに属しているとする。そして、無線ゾーンaに属している当該登録者の携帯端末29より、メールの受信要求が有ったとすると、具体例3にて説明した如くに、携帯端末29はゲート管理システムにより個人の認証が行われているため、メールの受信が許可される。尚、この時、当該登録者宛のメールは、ゲート管理システムにより無線ゾーンaを生成する屋内基地局Aにのみ配信される。
【0086】
このとき、同じ無線ゾーンaや他の無線ゾーンbやcより、当該登録者以外の他の携帯端末により前記当該登録者宛のメールの受信要求が有った場合、ゲート管理システムは、当該登録者以外の登録者を前記当該登録者であると認識(認証)していないため、前記当該登録者宛のメールの受信要求は拒否される。
【0087】
〈具体例4の効果〉
以上述べたように、上記具体例4によれば、携帯端末の持ち主である登録者のいる位置が分かるので、当該登録者のいる位置を管轄する屋内基地局へのみ当該登録者宛のメールを配信することができると共に、メールの受信要求のあった携帯端末が個人認証の行われた当該登録者の所有する携帯端末であると判断された場合のみ、該携帯端末にてメールを見ることができるため、他の携帯端末や不正な手段により当該登録者宛のメールが閲覧されることを防止することができ、セキュリティの高いメールシステムを構築することができる。
【0088】
以上、本発明では、事業所内における簡易携帯電話網を利用したゲート管理システムについて説明したが、本社、支社といった異なる事業所間におけるゲート管理システムとしても、適用可能であることは勿論である。
【0089】
また、上記発明では、個人の認証判定は各ゲート装置各々によって行われるものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えば、管理装置が行うようにしても良い。この場合、ゲート装置の構成として、ゲート装置側からゲート装置が有する個人認証のために必要な情報を管理装置に送信し、管理装置にて行われた「個人認証判定の結果」を管理装置から受信し、その受信結果に基づいてゲートの開閉を行う構成と、管理装置から前記個人認証判定の結果に基づいた「ゲートの開閉を指示する信号」を受信し、その受信信号に従ってゲートの開閉を行う構成とが考えられるが、これらに限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0090】
1,16,31 管理装置
2,3,4,5,35,36,37 ゲート装置
6 LAN
7 PBX
8,17,32 制御部(サーバ)
9 登録機(光学部)
20 登録機
18,19,33 メモリ
10 制御部
11 照合機(光学部)
12,13,14,15 ドア(電気錠、入退出センサ)
21,25,29 携帯端末
22 簡易携帯電話
23 LCD
24,27,30 制御部
A,B,C 屋内基地局
a,b,c 無線ゾーン
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機能を備えた携帯端末と生体認識機能を備えたゲート装置及び管理装置により個人の入退出を管理・制御するゲート装置、管理装置、並びにゲート管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を利用することにより入退室用のゲートの開閉を行うゲート管理システムにおいて、生体情報による本人の確認や本人の有するセキュリティレベル及びスケジュール等に基づいて行われる入退室用のゲートの開閉制御は、各ゲート毎に設けられた専用のコンピュータによって行われていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような従来の技術には次のような解決すべき課題があった。即ち、認識用の複数の個人データ(生体情報等)を、各ゲート毎に設けられた制御用の全てのコンピュータの記憶装置に保存しておかなければならないため、各々の装置(コンピュータを含むゲート制御装置)における記憶容量の増加と、各装置毎の個人データの同期をとらなければならない(例えば、データに変更が発生した場合などに、全ての装置に即座に且つ正確に反映しなければならない)必要があるという問題があった。
【0004】
また、各装置には、個人の身体に関わる情報が記憶されることから、プライバシーが侵される可能性があるという問題があった。そのため、個人のプライバシーに関する情報は、ICメモリカードに入れておくという方法もあるが、ゲートを開閉させるために、ゲート制御装置に、ICメモリカードを挿入し、ゲート制御装置にICメモリカードから個人データをロードしなければならないため、手間や時間がかかってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のゲート装置は、以上の点を解決するため、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、前記携帯端末の識別番号に対応付けられて予め登録されている登録者の登録生体情報を割り出し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とする。
【0006】
また、本発明のゲート装置は、前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に予め登録されていて、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信すると共に、前記携帯端末の識別番号と前記携帯端末を所持する登録者の登録生体情報とを対応付けて予め登録し、かつ生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、取得した生体情報と前記携帯端末の識別番号とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末に予め登録されている登録者の登録生体情報を取得し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のゲート装置は、前記登録生体情報がゲート装置外部の管理装置に一旦転送・登録され、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のゲート装置は、生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、登録者によって所持される当該登録者の登録生体情報を記憶する携帯端末と通信すると共に、生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその登録生体情報を取得し、取得した生体情報と登録生体情報とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の管理装置は、ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録する管理装置において、前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が、当該登録者より取得した生体情報と照合を行うための前記登録生体情報を、前記ゲート装置が当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号を前記登録生体情報供給手段に供給することにより、前記ゲート装置に供給することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の管理装置は、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者が所持する前記携帯端末から取得した登録生体情報とを受信し、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の管理装置は、ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録すると共に、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号とを受信し、前記登録生体情報供給手段に前記識別番号を供給することにより得られた登録生体情報と、前記生体情報とから、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
認識用の複数の個人データ(生体情報等)を、管理装置1個所のみに保存しておくようにしたので、各々の装置(コンピュータを含むゲート制御装置)における記憶容量の増加と、各装置毎の個人データの同期をとる必要が無くなるため、記憶容量の増大や、情報の管理等に要する時間を減少させることができる。
【0015】
また、各装置に記憶される、個人の身体に関わる情報を、1つの装置のみに記憶するか、ICメモリカードに記憶し、各個人がゲート制御装置に近づいた時には、ゲートの開閉に必要な情報が全て、当該ゲート制御装置に転送されていて、即座に個人認証が可能な構成としたので、認証処理の高速化と、個人のプライバシーに関する情報を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を示したブロック図である。
【図2】本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図3】個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【図4】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【図5】本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を示したブロック図である。
【図6】本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図7】個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【図8】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【図9】本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を示したブロック図である。
【図10】本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。
【図11】ゲートが開錠するまでの流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
〈具体例1〉
図1は、本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を示したブロック図である。
【0018】
図1に示す如くに、管理装置1は、個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号、当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機9と、登録機9にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ18と、メモリ18に記憶された認識情報を後述のゲート装置2乃至5の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)8により構成される。
【0019】
ゲート装置2乃至5は、それぞれ制御部10と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部10には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)12乃至15が設けられている。制御部10は、例えば、管理装置1からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0020】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部10に通知される。この通知を受けた制御部10は、ゲート通過情報として管理装置1に通知し、管理装置1の制御部8は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0021】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、PBX7、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、事業所用簡易携帯電話網を構成する。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置1の制御部8に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置2及び3が、無線ゾーンbにはゲート装置4が、無線ゾーンcにはゲート装置5がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0022】
図2は本発明のゲート管理システムの第1の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図2に示す如くに、携帯端末21は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)、並びにこれらを制御する制御部24にて構成されている。
【0023】
〈具体例1の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)12乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置1にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。
図3を参照して、個人の認識情報の登録手順について説明を行う。尚、図3は個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【0024】
個人の認識情報の登録を行おうとする個人(登録者)は、本発明におけるゲート管理システムのシステム管理者の指示に従い、先ず、登録機9の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を、例えば映像情報として登録する。登録機9に登録された映像情報は、制御部8にて所定のデータフォーマットに変換され、メモリ18に記憶される(ステップS1)。
【0025】
システム管理者は、同時に、登録機9に設けられたキーボード等の入力手段より、生体情報以外の登録者の個人情報、即ち社員番号等の個人ID番号の登録(ステップS2)、登録者の所有する簡易携帯電話の識別番号の登録(ステップS3)、登録者へのセキュリティレベルの付与並びに登録(ステップS4)、登録者の入室等のためのゲート通過スケジュールの登録(ステップS5)を行う。尚、これら登録された情報は、メモリ18に記憶される。
【0026】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図4を参照して説明を行う。図4はゲート12が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート12を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0027】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末21を保持した登録者が、携帯端末21を保持したままゲート装置2(ゲート12)に向かっているとする。ゲート12は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末21を保持した登録者は、ゲート12に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0028】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末21に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、お互いを認識するための交信が行われる(ステップT1)。これにより、屋内基地局Aは携帯端末21の位置情報と簡易携帯電話の識別番号(携帯端末の識別番号ともいう、以降同様)を認識する。屋内基地局Aにより認識されたこれら情報は、PBX7、HUB2、LAN6、HUB1を介して管理装置1に伝達される(ステップT2)。
【0029】
管理装置1では、PBX7から伝達された携帯端末21(登録者)の位置情報並びに内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、登録者がどのゲートを通過しようとしているのかを判断し、当該ゲートを制御するゲート制御装置(この場合ゲート装置2及び3)に対して、当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール)を通知する(ステップT3)。
【0030】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置2に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部10に送られ、管理装置1より通知された生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT4)。
【0031】
一方、ステップT4にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置1より通知された当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT5)。
【0032】
一方、ステップT5にて、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップT6)。
【0033】
一方、ステップT6にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2により、ゲート12の電気錠が開錠される(ステップT7)。尚、ゲート装置2はこのとき同時に、ゲート12に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置1に通知する。
【0034】
ところで、上記ステップT1〜T3までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート12に到達したときには、ゲート装置2には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置2による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(以降、当該登録者の認証ともいう)を、即座に行うことが可能となっている。
【0035】
また、登録者がゲート12を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、管理装置1に通知され、管理装置1によって、ゲート装置2,3にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が指示される。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0036】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする(以降の具体例においても同様)。
【0037】
〈具体例1の効果〉
以上述べたように、上記具体例1によれば、登録者各人が所持する携帯端末により検知される当該登録者の現在の位置情報並びに携帯端末の内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、通過しようとしているゲート装置にのみ、当該登録者の個人情報を管理装置からダウンロードする様にしたので、ゲート装置にデータ記憶用の記憶装置等が不要となり、ゲート装置の小型化並びに低価格化が可能となっている。
【0038】
また、当該登録者の認証に必要な認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)は、当該登録者が任意の無線ゾーンのエリア内に入った時から、当該無線ゾーン内に有るゲート装置に到達するまでの間に、当該登録者が向かっているゲート装置にダウンロードされるので、ゲート装置による当該登録者の認証を、即座に行うことが可能となっている。
【0039】
〈具体例2〉
次に具体例2について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を示したブロック図である。
【0040】
図5に示す如くに、管理装置16は、個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機20と、登録機20にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ19と、メモリ19に記憶された認識情報を後述のゲート装置2乃至5の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)17により構成される。
【0041】
ゲート装置2乃至5は、それぞれ制御部10と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部10には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)12乃至15が設けられている。制御部10は、例えば、管理装置16からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0042】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部10に通知される。この通知を受けた制御部10は、ゲート通過情報として管理装置16に通知し、管理装置16の制御部17は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0043】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、PBX7、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、事業所用簡易携帯電話網を構成する。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置16の制御部17に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置2及び3が、無線ゾーンbにはゲート装置4が、無線ゾーンcにはゲート装置5がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0044】
図6は本発明のゲート管理システムの第2の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図6に示す如くに、携帯端末25は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)23、携帯端末25を所持する個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号)を所定の方法にて予め記憶するメモリカード28、並びにこれらを制御する制御部27にて構成されている。
【0045】
〈具体例2の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)12乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置16にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。
図7を参照して、個人の認識情報の登録手順について説明を行う。尚、図7は個人の認識情報の登録手順を示したフローチャートである。
【0046】
個人の認識情報の登録を行おうとする個人(登録者)は、本発明におけるゲート管理システムのシステム管理者の指示に従い、登録機20に設けられたキーボード等の入力手段より、登録者の個人情報、即ち、登録者の所有する簡易携帯電話の識別番号の登録(ステップA1)、登録者へのセキュリティレベルの付与並びに登録(ステップA2)、登録者の入室等のためのゲート通過スケジュールの登録(ステップA3)を行う。尚、これら登録された情報は、メモリ19に記憶される。
【0047】
また、具体例2においては、具体例1において管理装置1に登録された、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、登録者が所持する携帯端末25のメモリカード28に予め所定の方法にて登録(記憶)されているものとする。
【0048】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図8を参照して説明を行う。図8はゲート12が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート12を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0049】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末25を保持した登録者が、携帯端末25を保持したままゲート装置2(ゲート12)に向かっているとする。ゲート12は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末25を保持した登録者は、ゲート12に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0050】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末25に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、お互いを認識するための交信が行われる(ステップB1)。これにより、屋内基地局Aは携帯端末25の位置情報と簡易携帯電話の識別番号を認識する。屋内基地局Aにより認識されたこれら情報は、PBX7、HUB2、LAN6、HUB1を介して管理装置16に伝達される(ステップB2)。
【0051】
これに伴い、管理装置16は、携帯端末25に対し、屋内基地局Aを介してメモリカード28に登録(記憶)されている登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを要求する。携帯端末25の制御部27は、この要求に応じ、屋内基地局A、PBX7、LAN6を介して、メモリカード28に登録(記憶)されている認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを管理装置16に対して行う(ステップB3)。
【0052】
管理装置1では、PBX7から伝達された携帯端末21(登録者)の位置情報並びに内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、登録者がどのゲートを通過しようとしているのかを判断し、当該ゲートを制御するゲート制御装置(この場合ゲート装置2及び3)に対して、携帯端末25よりアップロードされた認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)とメモリ19に記憶された当該登録者の認識情報(登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール)を通知する(ステップB4)。
【0053】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置2に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部10に送られ、管理装置16より通知された生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB5)。
【0054】
一方、ステップB5にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置16より通知された当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB6)。
【0055】
一方、ステップB6にて、ゲート装置2に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップB7)。
【0056】
一方、ステップB7にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置2により、ゲート12の電気錠が開錠される(ステップB8)。尚、ゲート装置2はこのとき同時に、ゲート12に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置16に通知する。
【0057】
ところで、上記ステップB1〜B4までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート12に到達したときには、ゲート装置2には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置2による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(当該登録者の認証ともいう)を、即座に行うことが可能となっている。
【0058】
また、登録者がゲート12を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、管理装置16に通知され、管理装置16によって、ゲート装置2,3にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が指示される。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0059】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする。
【0060】
〈具体例2の効果〉
以上述べたように、上記具体例2によれば、登録者各人が所持する携帯端末により検知される当該登録者の現在の位置情報並びに携帯端末の内蔵する簡易携帯電話の識別番号に基づいて、通過しようとしているゲート装置にのみ、当該登録者の個人情報を管理装置からダウンロードする様にしたので、ゲート装置にデータ記憶用の記憶装置等が不要となり、ゲート装置の小型化並びに低価格化が可能となっている。
【0061】
また、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、携帯端末25に対し、屋内基地局Aを介してメモリカード28に登録(記憶)されているため、管理装置内のメモリの容量を小さなものとすることができる。また、個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、個人で管理することができるため、より高いプライバシーの保護が可能となる。
【0062】
また、当該登録者の認証に必要な認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)は、当該登録者が任意の無線ゾーンのエリア内に入った時から、当該無線ゾーン内に有るゲート装置に到達するまでの間に、当該登録者が向かっているゲート装置にダウンロードされるので、ゲート装置による当該登録者の認証を、即座に行うことが可能となっている。
【0063】
〈具体例3〉
次に具体例3について、図面を参照して説明する。
図9は、本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を示したブロック図である。
【0064】
図9に示す如くに、管理装置31は、個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)を、所定の方法にてそれぞれ取り込む登録機20と、登録機20にて取り込んだ認識情報を記憶するメモリ33と、メモリ33に記憶された認識情報を後述のゲート装置35乃至37の内の所定のゲート装置に配布(送信)したり、個人の入退出(ゲートの通過)の情報管理を行う制御部(サーバ)32により構成される。
【0065】
ゲート装置35乃至37は、それぞれ制御部34と照合機11により構成され、各ゲート装置内に設けられた制御部34には、それぞれ、電気錠及び入退出センサの設置されたゲート(ドア)13乃至15が設けられている。制御部34は、例えば、管理装置31からダウンロードされる認識情報(この場合、生体情報)と、照合機11により読み取られた、ゲート通過希望者の生体情報とを比較し、通過が許可された者であることが認証され、且つ前記認識情報(この場合、セキュリティレベル)が、当該ゲートの有するセキュリティレベル以上であった場合に、ゲート(ドア)に設けられた電気錠を開錠する。これにより、ゲート通過希望者はゲートの通過が可能となる。
【0066】
ゲート通過希望者がゲートを通過する際、ゲートに設けられた入退出センサによりゲートの通過が制御部32に通知される。この通知を受けた制御部32は、ゲート通過情報として管理装置31に通知し、管理装置31の制御部32は、この情報に基づいて、入退出の情報管理を行う。
【0067】
LAN6、HUB1、HUB2、及びHUB3は、事業所内LANシステムを構成し、屋内基地局A、屋内基地局B、及び屋内基地局Cは、それぞれ、ゲート装置35乃至37の制御部に接続されている。各々の屋内基地局は、無線ゾーンa、無線ゾーンb、及び無線ゾーンcをエリアとして持ち、後述の携帯端末の位置情報(携帯端末がどの無線ゾーンに居るか)を、管理装置31の制御部32に対し、LAN6を介して伝える。尚、無線ゾーンaにはゲート装置35が、無線ゾーンbにはゲート装置36が、無線ゾーンcにはゲート装置37がそれぞれ含まれる構成となっている。
【0068】
図10は本発明のゲート管理システムの第3の実施の形態を構成する簡易携帯電話内蔵の携帯端末を示したブロック図である。図10に示す如くに、携帯端末29は少なくとも、簡易携帯電話22、LCD(液晶表示画面)23、携帯端末29を所持する個人の認識情報(当該個人固有の生体情報、当該個人のID番号)を所定の方法にて予め記憶するメモリカード28、並びにこれらを制御する制御部30にて構成されている。
【0069】
〈具体例3の動作〉
次に動作について説明する。
ゲート(ドア)13乃至15を通過し、例えば、その先に設けられた部屋に入室(退出も同様)しようとする者(各個人)は、先ず、それぞれ自分の携帯端末を所有し、管理装置31にて、個人の認識情報の登録を行う必要がある。個人の認識情報の登録手順については、具体例2で、図7を参照して説明したのと同様であるのでここでの説明は省略する。
【0070】
具体例3においては、具体例1において管理装置1に登録された、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)は、登録者が所持する携帯端末29のメモリカード28に予め所定の方法にて登録(記憶)されているものとする。
【0071】
次に、前記登録者によりゲート(ドア)が開錠されるまでの流れについて図11を参照して説明を行う。図11はゲート13が開錠するまでの流れを示したフローチャートである。尚、説明を単純化するため、登録者が無線ゾーンa内のゲート13を開錠して入室する場合を例に説明を行う。
【0072】
簡易携帯電話内蔵の携帯端末29を保持した登録者が、携帯端末29を保持したままゲート装置35(ゲート13)に向かっているとする。ゲート13は無線ゾーンa内にあるので、携帯端末29を保持した登録者は、ゲート13に到達する前に無線ゾーンaのエリア内に侵入することになる。
【0073】
登録者が無線ゾーンaのエリア内に侵入すると、登録者が保持する携帯端末29に内蔵される簡易携帯電話22の発する電波が屋内基地局Aに検知され、ゲート装置35の制御部34に伝えられる(ステップC1)。これにより、ゲート装置35の制御部34は、屋内基地局Aを介し、携帯端末29にメモリカード28に登録(記憶)されている登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードを要求する。携帯端末29の制御部30は、この要求に応じ、屋内基地局Aを介して、メモリカード28に登録(記憶)されている認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)のアップロードをゲート装置35の制御部34に対して行う(ステップC2)。
【0074】
これに伴い、ゲート装置35の制御部34は、管理装置31に対し、LAN6を介してメモリ33に登録(記憶)されている、登録者個人のプライバシーに関わる情報である認識情報(当該個人固有の生体情報及び当該個人のID番号)に対する個人の認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)のダウンロードを要求する。管理装置31は、この要求に応じ、管理装置31はLAN6を介してメモリ33に登録(記憶)されている、認識情報(当該個人が所持する携帯端末の識別番号、当該個人のセキュリティレベル、当該個人のスケジュール等)のダウンロードを、ゲート装置35の制御部34に対して行う(ステップC3)。
【0075】
ゲート12に到着した当該登録者は、ゲート装置35に設けられた照合機11の光学部より生体情報(アイリス、指紋、網膜等)を入力する。入力された生体情報は、制御部34に送られ、携帯端末29よりアップロードされた生体情報との照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC4)。
【0076】
一方、ステップC4にて照合の結果が一致した場合には、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルと、管理装置31よりダウンロードされた当該登録者の有するセキュリティレベルの比較が行われ、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が低かった場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC5)。
【0077】
一方、ステップC6にて、ゲート装置35に予め設定されたセキュリティレベルより、当該登録者の有するセキュリティレベルの方が高かった場合には、現在の時刻が、当該登録者のゲート通過スケジュールとの照合が行われ、不一致の場合にはゲートは開錠されることなく処理は終了する(ステップC6)。
【0078】
一方、ステップC6にて、照合の結果が一致した場合には、ゲート装置35により、ゲート13の電気錠が開錠される(ステップC7)。尚、ゲート装置35はこのとき同時に、ゲート13に設けられた入退出センサからの情報により、当該ゲートの通過情報を管理装置31に通知する。
【0079】
ところで、上記ステップC1〜C3までの処理は非常に高速に行われるため、登録者が無線ゾーンaに侵入してからゲート13に到達したときには、ゲート装置35には、既に当該登録者の認識情報(生体情報、個人ID番号、登録者のセキュリティレベル、登録者のゲート通過スケジュール等)がダウンロードされているので、ゲート装置35による当該登録者の生体情報の照合、セキュリティレベルの比較、スケジュールの照合(当該登録者の認証)を、即座に行うことが可能となっている。
【0080】
また、登録者がゲート13を通り、用事を済ませて戻ってきて、無線ゾーンaのエリア外に出ると、ゲート装置35によって、ゲート装置35にダウンロードされた当該登録者の認識情報の破棄が行われる。当該登録者の認識情報の破棄は当該登録者がゲートを通過した際に行うようにしても良い。
【0081】
尚、以上の説明では、ゲートを、一方から他方へ通過する場合(例えば、ある部屋に入室する場合等)について述べたが、逆の場合(退室等)は、同様に当該登録者の認証を行った後、退出可能とするようにしても良いし、退室は自由に(例えば、内側の鍵ノブを回すことで開錠される)、即ち、当該登録者の認証無しに退出可能としても良い。この場合、開錠されたゲートが閉まると自動的(即座)に施錠されるようにする。
【0082】
〈具体例3の効果〉
以上述べたように、上記具体例3によれば、具体例1及び2に記載の効果に加え、PBXを無くし、事業所用簡易携帯電話網の構築を不要としたので、システム全体の小型化並びに低価格化が可能となる。
【0083】
〈具体例4〉
具体例4の構成は、具体例3にて図9及び図10を参照して説明したものと同様であるので、説明は省略する。具体例4では、具体例3にて説明したゲート管理システムを、簡易携帯電話を用いた構内メールシステムとして利用するものである。具体例4では、携帯端末29はメールの送受信機能を有し、各屋内基地局により構成される構内メールシステムのメール送受信端末として機能する。
【0084】
〈具体例4の動作〉
次に動作について説明する。
具体例3の場合と同様に携帯端末29を所持する登録者が任意の無線ゾーンに入ると、管理装置31の制御部32は、当該登録者がどの無線ゾーンに入ったかを検出(管理)する。このように、本具体例による構内メールシステムは、登録者毎の位置情報を管理し、当該登録者の居る無線ゾーン以外の他の無線ゾーンにおいて、他人が当該登録者宛のメールを読むことを禁止する。
【0085】
図面を参照して、さらに詳しく説明する。
いま、任意の登録者が、無線ゾーンa内にあるゲート装置35(ドア13)より入室し、無線ゾーンaに属しているとする。そして、無線ゾーンaに属している当該登録者の携帯端末29より、メールの受信要求が有ったとすると、具体例3にて説明した如くに、携帯端末29はゲート管理システムにより個人の認証が行われているため、メールの受信が許可される。尚、この時、当該登録者宛のメールは、ゲート管理システムにより無線ゾーンaを生成する屋内基地局Aにのみ配信される。
【0086】
このとき、同じ無線ゾーンaや他の無線ゾーンbやcより、当該登録者以外の他の携帯端末により前記当該登録者宛のメールの受信要求が有った場合、ゲート管理システムは、当該登録者以外の登録者を前記当該登録者であると認識(認証)していないため、前記当該登録者宛のメールの受信要求は拒否される。
【0087】
〈具体例4の効果〉
以上述べたように、上記具体例4によれば、携帯端末の持ち主である登録者のいる位置が分かるので、当該登録者のいる位置を管轄する屋内基地局へのみ当該登録者宛のメールを配信することができると共に、メールの受信要求のあった携帯端末が個人認証の行われた当該登録者の所有する携帯端末であると判断された場合のみ、該携帯端末にてメールを見ることができるため、他の携帯端末や不正な手段により当該登録者宛のメールが閲覧されることを防止することができ、セキュリティの高いメールシステムを構築することができる。
【0088】
以上、本発明では、事業所内における簡易携帯電話網を利用したゲート管理システムについて説明したが、本社、支社といった異なる事業所間におけるゲート管理システムとしても、適用可能であることは勿論である。
【0089】
また、上記発明では、個人の認証判定は各ゲート装置各々によって行われるものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えば、管理装置が行うようにしても良い。この場合、ゲート装置の構成として、ゲート装置側からゲート装置が有する個人認証のために必要な情報を管理装置に送信し、管理装置にて行われた「個人認証判定の結果」を管理装置から受信し、その受信結果に基づいてゲートの開閉を行う構成と、管理装置から前記個人認証判定の結果に基づいた「ゲートの開閉を指示する信号」を受信し、その受信信号に従ってゲートの開閉を行う構成とが考えられるが、これらに限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0090】
1,16,31 管理装置
2,3,4,5,35,36,37 ゲート装置
6 LAN
7 PBX
8,17,32 制御部(サーバ)
9 登録機(光学部)
20 登録機
18,19,33 メモリ
10 制御部
11 照合機(光学部)
12,13,14,15 ドア(電気錠、入退出センサ)
21,25,29 携帯端末
22 簡易携帯電話
23 LCD
24,27,30 制御部
A,B,C 屋内基地局
a,b,c 無線ゾーン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、前記携帯端末の識別番号に対応付けられて予め登録されている登録者の登録生体情報を割り出し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とするゲート装置。
【請求項2】
前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に予め登録されていて、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のゲート装置。
【請求項3】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信すると共に、前記携帯端末の識別番号と前記携帯端末を所持する登録者の登録生体情報とを対応付けて予め登録し、かつ生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、取得した生体情報と前記携帯端末の識別番号とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とするゲート装置。
【請求項4】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末に予め登録されている登録者の登録生体情報を取得し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とするゲート装置。
【請求項5】
前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に一旦転送・登録され、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする請求項4に記載のゲート装置。
【請求項6】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される当該登録者の登録生体情報を記憶する携帯端末と通信すると共に、生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその登録生体情報を取得し、取得した生体情報と登録生体情報とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とするゲート装置。
【請求項7】
ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録する管理装置において、
前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が、当該登録者より取得した生体情報と照合を行うための前記登録生体情報を、前記ゲート装置が当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号を前記登録生体情報供給手段に供給することにより、前記ゲート装置に供給することを特徴とする管理装置。
【請求項8】
生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者が所持する前記携帯端末から取得した登録生体情報とを受信し、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする管理装置。
【請求項9】
ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録すると共に、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、
前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号とを受信し、前記登録生体情報供給手段に前記識別番号を供給することにより得られた登録生体情報と、前記生体情報とから、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする管理装置。
【請求項1】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、前記携帯端末の識別番号に対応付けられて予め登録されている登録者の登録生体情報を割り出し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とするゲート装置。
【請求項2】
前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に予め登録されていて、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のゲート装置。
【請求項3】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信すると共に、前記携帯端末の識別番号と前記携帯端末を所持する登録者の登録生体情報とを対応付けて予め登録し、かつ生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその識別番号を取得し、取得した生体情報と前記携帯端末の識別番号とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とするゲート装置。
【請求項4】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される携帯端末と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体情報取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末に予め登録されている登録者の登録生体情報を取得し、前記生体情報取得部によって取得した当該登録者の生体情報と前記登録生体情報とを照合することを特徴とするゲート装置。
【請求項5】
前記登録生体情報はゲート装置外部の管理装置に一旦転送・登録され、ゲート装置はそこから前記登録生体情報を取得することを特徴とする請求項4に記載のゲート装置。
【請求項6】
生体情報を用いた個人認証の結果に基づいて、ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置において、
前記ゲートを通過しようとする登録者から生体情報を取得する生体情報取得部と、
登録者によって所持される当該登録者の登録生体情報を記憶する携帯端末と通信すると共に、生体情報を用いて個人認証を行う管理装置と通信する通信部とを備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記生体データ取得部によって当該登録者の生体情報を取得すると共に、登録者が所持する前記携帯端末からその登録生体情報を取得し、取得した生体情報と登録生体情報とを前記管理装置に送信して前記管理装置に当該登録者の個人認証を行わせ、その結果に基づいてゲートの開閉を行うことを特徴とするゲート装置。
【請求項7】
ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録する管理装置において、
前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が、当該登録者より取得した生体情報と照合を行うための前記登録生体情報を、前記ゲート装置が当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号を前記登録生体情報供給手段に供給することにより、前記ゲート装置に供給することを特徴とする管理装置。
【請求項8】
生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者が所持する前記携帯端末から取得した登録生体情報とを受信し、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする管理装置。
【請求項9】
ゲートを通過しようとする登録者が所持する携帯端末の識別番号に対応付けられた登録生体情報を予め登録すると共に、生体情報を用いた個人認証行う管理装置において、
前記登録者が所持する前記携帯端末における識別番号が供給されると、それに対応した登録生体情報を供給する登録生体情報供給手段と、
前記ゲートに設けられた錠の開閉を制御するゲート装置と通信する通信部を備え、
前記ゲートを通過しようとする登録者がいる場合に、前記ゲート装置が取得した当該登録者の生体情報と、当該登録者の所持する前記携帯端末における識別番号とを受信し、前記登録生体情報供給手段に前記識別番号を供給することにより得られた登録生体情報と、前記生体情報とから、当該登録者の個人認証を行い、その結果に基づいて前記ゲート装置を制御することを特徴とする管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−47270(P2011−47270A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213316(P2010−213316)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【分割の表示】特願2001−147164(P2001−147164)の分割
【原出願日】平成13年5月17日(2001.5.17)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【分割の表示】特願2001−147164(P2001−147164)の分割
【原出願日】平成13年5月17日(2001.5.17)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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