説明

ゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラム

【課題】プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けることができるようにする。
【解決手段】ゲーム装置600において、位置記憶部601は、指示マークが表示されるべき位置が記憶する。検知部602は、コントローラの向きと、プレイヤーによるコントローラのボタンの操作状態とを検知する。表示部603は、画面内に指示マークを表示する。更新部604は、検知部602により検知されたコントローラの向きが画面内を指す向きであると判断した場合、検知されたコントローラの向きが指す位置に基づいて指示マークの位置を更新する。また、更新部604は、検知された向きが画面内を指す向きではないと判断した場合、検知された操作状態に応じて指示マークの位置を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プレイヤーが片手で把持できる、特許文献1等に開示されるコントローラが普及している。このコントローラには加速度センサや無線モジュールが内蔵されており、コントローラの姿勢や位置を検知することができる。また、特許文献2のように、プレイヤーが足で踏むマット型のコントローラを用い、ダンスなどのゲームを行うことができるゲーム装置が普及している。更には、ゲーム装置に複数のコントローラを接続し、例えば手で持つコントローラと足で踏むコントローラを併用しながら、プレイできるゲーム装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−054114号公報
【特許文献2】特開2001−231904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のプレイヤーが把持するコントローラでは、プレイヤーは、まるでテレビのリモコンを操作するようにコントローラを画面に向けつつコントローラの向きを変えることによりゲーム装置に指示を入力する仕方と、コントローラが有する操作対象(ボタンやスイッチ等)を操作することによりゲーム装置に指示を入力する仕方との2通りの入力の仕方がある。更にマット型のコントローラを接続する場合、マットが有する操作対象を操作することによりゲーム装置に指示を入力することもできる。すなわち、プレイヤーは手を振る、手で押すもしくは足で踏むという複数の入力系統を使い分けることになる。しかしながら、複数の入力系統をプレイヤーが使用できる環境においては、例えば手でボタンを押すときに手ぶれでコントローラの向きが変わってしまうなど、プレイヤーが意図しない入力がなされてしまうことがあった。また、複数の入力系統を使い分けるためにいちいちプレイヤーに入力系統の切り替え操作が要求されることは、プレイヤーにとって非常に面倒であった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するものであり、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0007】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、位置記憶部、検知部、表示部、更新部を備える。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶される。
検知部は、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する。
表示部は、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
更新部は、検知された向きが、
(a)画面内を指す向きであると判断した場合、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(b)画面内を指す向きではないと判断した場合、検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、記憶されるゲーム状態を更新する。
【0008】
本発明のゲーム装置は、把持モジュールと呼ばれる、プレイヤーによって把持されるコントローラを備える。把持モジュールには、プレイヤーの指などで押圧されるボタン(以下「操作対象」という。)や、把持モジュール自身の姿勢を検知するセンサが内蔵されている。プレイヤーは、操作対象を押圧することにより、例えば上下左右のいずれかの方向を指示することができる。また、プレイヤーは、把持モジュールの姿勢を変えることにより、ゲーム装置に方向を指示することができる。
【0009】
指示マークは、カーソル、ポインタなどとも呼ばれ、プレイヤーにより指示がなされる対象を示す、画面内に表示される印である。プレイヤーがボタンを押圧すると、押圧したボタンに対応付けられている方向に指示マークが移動する。また、プレイヤーが把持モジュールの向きを変えると、把持モジュールの方向に指示マークが移動する。例えば、指示マークが配置された位置に画像が表示されているときに、所定の決定動作がなされると、その画像に対応付けられている処理が実行される。
【0010】
ゲーム装置は、把持モジュールの向きに応じて、もしくは、把持モジュールのボタン操作に応じて、画面内における指示マークの位置を変える。すなわち、把持モジュールの向きに応じて、把持モジュールの向きを変化させることによる入力と、把持モジュールのボタンを押圧することによる入力と、のいずれか一方が、プレイヤーが意図した入力として扱われる。他方の入力は、プレイヤーが意図した入力としては扱われず、事実上無効化される。
【0011】
より詳細には、把持モジュールの向きが画面内を指す向きであると判断された場合、検知された把持モジュールの向きが指す位置に基づいて指示マークが移動する。
一方、把持モジュールの向きが画面内を指す向きではないと判断された場合、検知された把持モジュールの操作状態に対応付けられる処理が実行される。操作状態に対応付けられる処理は、例えば、指示マークが表示されるべき位置を変更する処理、画面に表示されるキャラクターを変更する処理、ゲームの音量を変更する処理などである。
【0012】
つまり、プレイヤーが把持モジュールを画面に向けている間は、プレイヤーが把持モジュールの向きを変えると、それに応じて指示マークが移動する。一方、プレイヤーが把持モジュールを画面ではない向き、例えば頭上や足元などに向けている間は、上下左右キーなどのボタンの押圧に応じた処理が行われる。従って、例えばプレイヤーがボタンを押圧して所定の処理を実行させることを指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュールの向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない指示をしたことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができる。プレイヤーはどちらの入力系統を用いるのかを切り替えるための指示を行う必要はない。本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0013】
検知された操作状態に対応付けられる処理は、検知された操作状態に応じて、記憶される位置を更新することであってもよい。
【0014】
つまり、プレイヤーが把持モジュールを画面に向けている間は、プレイヤーが把持モジュールの向きを変えると、それに応じて指示マークが移動する。一方、プレイヤーが把持モジュールを画面ではない向き、例えば頭上や足元などに向けている間は、上下左右キーなどのボタンの押圧に応じて指示マークが移動する。従って、例えばプレイヤーがボタンを押圧することで方向を指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュールの向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない方向を指示したことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができる。プレイヤーはどちらの入力系統を用いるのかを切り替えるための指示を行う必要はない。
【0015】
ゲーム装置は、モード記憶部と通知部を更に備えてもよい。
モード記憶部には、ゲーム装置の動作モードが、検知された向きが指す位置に基づいて記憶される位置を更新部が更新するモード(以下「第1モード」という。)と、検知された操作状態に応じて記憶される位置を更新部が更新するモード(以下「第2モード」という。)と、のいずれであるかが記憶される。
通知部は、記憶される動作モードが変化した場合に、動作モードが変化した旨をプレイヤーに通知する。
そして、更新部は、検知された向きが、
(a’)画面内を指す向きであると判断した場合、記憶される動作モードを第1モードに設定すると共に、検知された向きが指す位置を用いて、記憶される位置を更新し、
(b’)画面内を指す向きではないと判断した場合、記憶される動作モードを第2モードに設定すると共に、検知された操作状態に応じて、記憶される位置を更新してもよい。
【0016】
すなわち、ゲーム装置は、把持モジュールの向きが指す位置に基づいて指示マークを移動するモードに設定されているのか、もしくは、把持モジュールの操作状態に応じて指示マークを移動するモードに設定されているのかをプレイヤーに通知する。プレイヤーは、ゲーム装置からの通知によって、現在どちらのモードなのかを知ることができる。本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を更に容易に使い分けができるようになる。
【0017】
本発明のその他の観点に係るゲーム装置は、位置記憶部、検知部、表示部、更新部を備える。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置が記憶される。
検知部は、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する。
表示部は、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
更新部は、検知された向きが、
(x)画面内を指す向きであると判断した場合、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(y)画面内を指す向きではないと判断した場合、検知された第1の操作状態又は検知された第2の操作状態に基づいて、記憶される位置を更新する。
【0018】
本発明のゲーム装置は、上述の把持モジュールのほかに、床などに敷くマット型の形状のコントローラ(以下「マット」ともいう。)を備える。マットには、プレイヤーの足などで押圧されるボタン(以下「操作対象」という。)が配置されている。プレイヤーは、マットの操作対象を押圧することにより、例えば上下左右のいずれかの方向を指示することができる。つまり、本発明では、プレイヤーは、把持モジュールの向きを変えることによって、もしくは、把持モジュールのボタンを押圧することによって、もしくは、マットのボタンを押圧することによって、ゲーム装置に指示を入力することができる。
【0019】
そして、ゲーム装置は、把持モジュールの向きに応じて、もしくは、把持モジュールのボタン操作に応じて、もしくは、マットのボタン操作に応じて、画面内における指示マークの位置を変える。すなわち、把持モジュールの向きを変化させることによる入力と、把持モジュールのボタンを押圧することによる入力と、マットのボタンを押圧することによる入力と、のうちいずれか1つが、プレイヤーが意図した入力として扱われる。残りの入力はプレイヤーが意図した入力としては扱われず、事実上無効化される。
【0020】
把持モジュールの向きが画面内を指す向きであると判断された場合、検知された把持モジュールの向きが指す位置に基づいて指示マークが移動する。また、把持モジュールの向きが画面内を指す向きではないと判断された場合には、把持モジュールの操作状態に応じて、又は、マットの操作状態に応じて、指示マークが移動する。従って、例えばプレイヤーが手や足でボタンを押圧することで方向を指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュールの向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない方向を指示したことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができる。プレイヤーはどの入力系統を用いるのかを切り替えるための指示を行う必要はない。本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0021】
更新部は、
(y1)画面内を指す向きではなく、且つ、検知された向きが画面よりも上を指す向きであると判断した場合、検知された第1の操作状態に応じて、記憶される位置を更新し、
(y2)画面内を指す向きではなく、且つ、検知された向きが画面よりも下を指す向きであると判断した場合、検知された第2の操作状態に応じて、記憶される位置を更新してもよい。
【0022】
本発明では、把持モジュールの向きが画面内を指す向きであると判断された場合には、検知された把持モジュールの向きが指す位置に基づいて指示マークが移動する。また、把持モジュールの向きが画面より上を指す向きであると判断された場合には、把持モジュールの操作状態に応じて指示マークが移動する。また、把持モジュールの向きが画面より下を指す向きであると判断された場合には、マットの操作状態に応じて指示マークが移動する。従って、例えばプレイヤーが手や足でボタンを押圧することで方向を指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュールの向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない方向を指示したことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができる。
【0023】
ゲーム装置は、モード記憶部と通知部を更に備えてもよい。
モード記憶部には、ゲーム装置の動作モードが、検知された向きが指す位置に基づいて記憶される位置を更新部が更新するモード(以下「第1モード」という。)と、検知された第1の操作状態に応じて記憶される位置を更新部が更新するモード(以下「第2モード」という。)と、検知された第2の操作状態に応じて記憶される位置を更新部が更新するモード(以下「第3モード」という。)のいずれであるかが記憶される。
通知部は、記憶される動作モードが変化した場合に、動作モードが変化した旨をプレイヤーに通知する。
更新部は、検知された向きが、
(x’)画面内を指す向きであると判断した場合、記憶される動作モードを第1モードに設定すると共に、検知された向きが指す位置を用いて、記憶される位置を更新し、
(y1’)画面内を指す向きではなく、且つ、検知された向きが画面よりも上を指す向きであると判断した場合、記憶される動作モードを第2モードに設定すると共に、検知された第1の操作状態に応じて、記憶される位置を更新し、
(y2’)画面内を指す向きではなく、且つ、検知された向きが画面よりも下を指す向きであると判断した場合、記憶される動作モードを第3モードに設定すると共に、検知された第2の操作状態に応じて、記憶される位置を更新する。
【0024】
すなわち、ゲーム装置は、把持モジュールの向きが指す位置に基づいて指示マークを移動するモードに設定されているのか、把持モジュールの操作状態に応じて指示マークを移動するモードに設定されているのか、マットの操作状態に応じて指示マークを移動するモードに設定されているのかをプレイヤーに通知する。プレイヤーは、ゲーム装置からの通知によって、現在どのモードなのかを知ることができる。本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を更に容易に使い分けができるようになる。
【0025】
通知部は、記憶される動作モードが変化した場合に、コントローラを振動させることにより、動作モードが変化した旨をプレイヤーに通知してもよい。
【0026】
本発明によれば、プレイヤーは、入力が有効になる入力系統が切り替わったことを簡単に知ることができ、複数の入力系統の使い分けが更に容易になる。
【0027】
通知部は、記憶される動作モードに対応付けられる振動パターンでコントローラを振動させてもよい。
【0028】
本発明によれば、プレイヤーは、振動パターンの違いを判断することにより、入力が有効になる入力系統がどれであるのかを容易に知ることができるようになる。
【0029】
表示部は、記憶される動作モードが変化した場合に、指示マークの表示態様を変更してもよい。
【0030】
本発明によれば、プレイヤーは、指示マークの形状、大きさ、色彩、デザインが変化したことにより、入力が有効になる入力系統が切り替わったことを簡単に知ることができる。また、プレイヤーは、入力が有効になる入力系統がどれであるのかを容易に知ることができる。
【0031】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、位置記憶部、検知部、表示部、更新部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、検知ステップ、表示ステップ、更新ステップを備える。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶される。
検知ステップでは、検知部が、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する。
表示ステップでは、表示部が、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
更新ステップでは、検知された向きが、
(a)画面内を指す向きであると判断した場合、更新部が、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(b)画面内を指す向きではないと判断した場合、更新部が、検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、記憶されるゲーム状態を更新する。
【0032】
本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0033】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、位置記憶部、検知部、表示部、更新部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、検知ステップ、表示ステップ、更新ステップを備える。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置が記憶される。
検知ステップでは、検知部が、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する。
表示ステップでは、表示部が、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
検知ステップでは、検知された向きが、
(x)画面内を指す向きであると判断した場合、更新部が、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(y)画面内を指す向きではないと判断した場合、更新部が、検知された第1の操作状態又は検知された第2の操作状態に基づいて、記憶される位置を更新する。
【0034】
本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0035】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、位置記憶部、検知部、表示部、更新部として機能させる。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶される。
検知部は、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する。
表示部は、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
更新部は、検知された向きが、
(a)画面内を指す向きであると判断した場合、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(b)画面内を指す向きではないと判断した場合、検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、記憶されるゲーム状態を更新する。
【0036】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
【0037】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、位置記憶部、検知部、表示部、更新部として機能させる。
位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置が記憶される。
検知部は、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する。
表示部は、画面内において、記憶される位置に指示マークを表示する。
更新部は、検知された向きが、
(x)画面内を指す向きであると判断した場合、検知された向きが指す位置に基づいて、記憶される位置を更新し、
(y)画面内を指す向きではないと判断した場合、検知された第1の操作状態又は検知された第2の操作状態に基づいて、記憶される位置を更新する。
【0038】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
【0039】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】第1のコントローラの構成を説明するための図である。
【図3】第2のコントローラ(マット)の構成を説明するための図である。
【図4】ゲーム画面の構成例を示す図である。
【図5】楽曲を選択するためのゲーム画面の構成例を示す図である。
【図6】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図7】把持モジュールの向きが画面内を指している様子を表す図である。
【図8】把持モジュールの向きが画面内を指していない様子を表す図である。
【図9】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】把持モジュールの向きが画面よりも上を指す向きであるときの様子を表す図である。
【図11】把持モジュールの向きが画面よりも下を指す向きであるときの様子を表す図である。
【図12】実施形態2において、ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】実施形態3において、ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図14】決定動作がなされる前の様子を表す図である。
【図15】決定動作がなされた後の様子を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0043】
(実施形態1)
図1は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【0044】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM 102、RAM(Random Access Memory)103、インターフェース104、第1のコントローラ105、外部メモリ106、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ107、画像処理部108、音声処理部109、NIC(Network Interface Card)110、第2のコントローラ111を備える。
【0045】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態に係るゲーム装置が実現される。
【0046】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0047】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0048】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0049】
インターフェース104を介して接続された第1のコントローラ105と第2のコントローラ111は、プレイヤーがゲーム実行の際などに行う操作入力を受け付ける。第1のコントローラ105と第2のコントローラ111の詳細については後述する。以下の説明において、第1のコントローラ105を単に「コントローラ」と、第2のコントローラ111を「マット」と、それぞれ呼ぶことがある。
【0050】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、第1のコントローラ105と第2のコントローラ111を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0051】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを行うためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データなどが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0052】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0053】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0054】
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ見たレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0055】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0056】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカーから出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0057】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0058】
さらに、情報処理装置100には、インターフェース104を介してマイクを接続することができる。この場合、マイクからのアナログ信号に対しては、適当なサンプリング周波数でA/D変換を行い、PCM形式のディジタル信号として、音声処理部109でのミキシング等の処理ができるようにする。
【0059】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェイス(図示せず)により構成される。
【0060】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0061】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0062】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、第1のコントローラ105や第2のコントローラ111ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用することができる。
【0063】
本実施形態では、第1のコントローラ105として、現実の空間における第1のコントローラ105の現在位置や姿勢などの種々のパラメータが測定できるようなコントローラを採用する。
【0064】
図2は、現実の空間における位置や姿勢などの種々のパラメータが測定できるような第1のコントローラ105と、情報処理装置100との外観を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0065】
第1のコントローラ105は、把持モジュール201と発光モジュール251との組合せからなる。把持モジュール201は、無線通信によって情報処理装置100と通信可能に接続されている。発光モジュール251は、有線で情報処理装置100と通信可能に接続されている。情報処理装置100の処理結果の音声および画像は、テレビジョン装置291によって出力表示される。
【0066】
把持モジュール201は、テレビジョン装置291のリモートコントローラと類似した外観をしており、その先端には、CCDカメラ202が配置されている。
【0067】
一方、発光モジュール251は、テレビジョン装置291の上部に固定されている。発光モジュール251の両端には、発光ダイオード252が配置されており、情報処理装置100からの電源供給によって発光する。
【0068】
把持モジュール201のCCDカメラ202は、この発光モジュール251の様子を撮影する。
【0069】
撮影された画像の情報は、情報処理装置100に送信され、情報処理装置100のCPU 101は、当該撮影された画像内において発光ダイオード252が撮影された位置に基づいて、発光モジュール251に対する把持モジュール201の位置を取得する。
【0070】
このほか、把持モジュール201内には、加速度センサ、角加速度センサ、傾きセンサ等が内蔵されており、把持モジュール201そのものの姿勢を測定することが可能となっている。この測定結果も、情報処理装置100に送信される。
【0071】
把持モジュール201の上面には、十字形キー203が配置されており、プレイヤーは、十字形キー203を押し込み操作することによって、各種の方向指示入力を行うことができる。また、Aボタン204ほか、各種ボタン206も上面に配置されており、当該ボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0072】
一方、Bボタン205は、把持モジュール201の下面に配置されており、把持モジュール201の下面に窪みが構成されていることとあいまって、拳銃やマジックハンドにおける引き金を模したものとなっている。典型的には、仮想空間内における拳銃による発砲やマジックハンドによる把持の指示入力は、Bボタン205を用いて行われる。
【0073】
また、把持モジュール201の上面のインジケータ207は、把持モジュール201の動作状況や情報処理装置100との無線通信状況などをプレイヤーに提示する。
【0074】
把持モジュール201の上面に用意された電源ボタン208は、把持モジュール201そのものの動作のオン・オフを行うもので、把持モジュール201は内蔵された電池(図示せず)によって動作する。
【0075】
十字形キー203、Aボタン204、Bボタン205、各種ボタン206、電源ボタン208は「操作対象」とも呼ばれる。
【0076】
このほか、把持モジュール201の上面には、スピーカー209が配置され、音声処理部109から入力される音声信号による音声を出力する。把持モジュール201内部には、バイブレータ(図示せず)が用意されており、情報処理装置100からの指示に基づいて、振動の有無や強弱を制御することができるようになっている。
【0077】
以下では、把持モジュール201と発光モジュール251との組合せからなる第1のコントローラ105を用いて、把持モジュール201の現実世界における位置や姿勢を測定することを前提に説明する。ただし、上記のような形態によらず、たとえば超音波や赤外線通信、GPS(Global Positioning System)等を利用して第1のコントローラ105の現実世界における位置や姿勢を測定するとした場合であっても、本発明の範囲に含まれる。
【0078】
第2のコントローラ(マット)111は、床などの上に置かれ、表面の所定領域をプレイヤーが足や手などで押圧できるマット型の形状をしている。第2のコントローラ111の表面の所定領域には、プレイヤーからの押圧による指示入力を受け付けるボタン、あるいは、プレイヤーにより加わる圧力を検知するセンサが配置されている。
【0079】
図3は、床面に設置された第2のコントローラ111を真上から眺めた図である。第2のコントローラ111の所定領域には、“左”を指示する入力をプレイヤーから受け付けるボタン301、“下”を指示する入力をプレイヤーから受け付けるボタン302、“上”を指示する入力をプレイヤーから受け付けるボタン303、“右”を指示する入力をプレイヤーから受け付けるボタン304、がそれぞれ配置されている。プレイヤーは、ボタン301乃至304を任意のタイミングで押圧することができる。ボタン301乃至304は「操作対象」とも呼ばれる。
【0080】
ボタン301乃至304がプレイヤーによって押圧されている状態を「押圧状態」と呼び、押圧されていない状態を「非押圧状態」と呼ぶ。CPU 101は、ボタン301乃至304のそれぞれについて、押圧状態か非押圧状態かを判別する。
【0081】
本実施形態の第2のコントローラ111は4つのボタン301乃至304を備えているが、ボタンの数は4個に限定されず、3個以下あるいは5個以上でもよい。
【0082】
次に、本実施形態の情報処理装置100が実行するゲームの概略について説明する。
【0083】
図4は、モニターに表示されるゲーム画面の構成例である。ゲーム画面には、画面内の所定位置に固定して描画される静止マーク401乃至404、描画位置が時間の経過と共に移動する踏み位置指示マーク410(本図中では410A,410B,410C,410Dの4種類)、プレイヤーの成績を表すゲージ430、その他の背景画像などが表示される。
【0084】
踏み位置指示マーク410は、再生される音楽に合わせてスクロール表示される。踏み位置指示マーク410には、上下左右のいずれかの矢印が描かれている。
【0085】
静止マーク401乃至404は、それぞれ、ボタン301乃至304をプレイヤーが押圧すべきタイミング(以下「課題時刻」ともいう。)を示すマークである。静止マーク401乃至404には、上下左右のいずれかの矢印の画像が描かれている。
【0086】
踏み位置指示マーク410は、静止マーク401乃至404が描画されている位置に向かって音楽の再生速度に合わせて移動していく。静止マーク401乃至404と同じ位置に踏み位置指示マーク410が移動してきたときに、静止マーク401乃至404に描かれる矢印の向きに対応するボタン301乃至304のいずれかをプレイヤーが押圧すると、プレイヤーの得点が加算されたりゲージ430が示す値(ダンスメーター)がアップしたりする。
【0087】
踏み位置指示マーク410が静止マーク401乃至404のいずれかと重なる位置に移動してきたときに、移動してきた踏み位置指示マーク410に示される矢印に対応するボタン(ボタン301乃至304のいずれか)をプレイヤーが足で押圧すると、再生されている音楽に合った模範的なダンスのステップを踏むことができるようになっている。
【0088】
課題時刻とその課題時刻に押圧すべきボタンを指定する情報との組み合わせを「課題」と呼ぶ。1つの課題は[数1]のように表される。
【0089】
P(i) = (T(i),B(x)) ・・・[数1]
【0090】
ただし、本実施形態のゲームにはN個(Nは1以上の整数)の課題が存在することとし、P(i)は先頭からi番目(iは1以上N以下の整数)の課題を表し、T(i)は課題P(i)に対応する課題時刻を表し、B(x)は課題内容を表す。
【0091】
課題内容B(x)には、ボタン301を示す値B(L)、ボタン302を示す値B(D)、ボタン303を示す値B(U)、ボタン304を示す値B(R)のいずれかが指定される。
【0092】
例えば、ある課題が、[数2]のように表されるとする。
P(i) = (T(i),B(L)) ・・・[数2]
このとき、ゲームのi番目の課題は「課題時刻T(i)に第2のコントローラ111の左ボタン301を押圧すること」である。プレイヤーは、通常、ゲーム内の時間がT(i)になったとき、左ボタン301を足で踏めばよい。
【0093】
1つの課題時刻に、複数の課題内容を対応付けることも可能である。ただし、1つの課題時刻には、最大でも2つまでの課題内容を対応付けることが望ましい。例えば課題時刻T(i)に2つの課題内容B(x1),B(x2)を対応付ける場合、課題は[数4]のように表される。
【0094】
P(i) = (T(i),B(x1),B(x2)) ・・・[数4]
【0095】
あるいは、[数5]と[数6]に示すように、2つの異なる課題として表してもよい。
【0096】
P(i) = (T(i),B(x1)) ・・・[数5]
P(i+1) = (T(i),B(x2)) ・・・[数6]
【0097】
例えば、ある課題が、[数7]のように表されるとする。
P(i) = (T(i),B(L),B(R)) ・・・[数7]
このとき、ゲームのi番目の課題は「課題時刻T(i)に、第2のコントローラ111の左ボタン301を押圧し、且つ、第2のコントローラ111の右ボタン304を押圧すること」である。プレイヤーは、ゲーム内の時間がT(i)になったとき、左ボタン301と右ボタン304の両方を足で踏めばよい。
【0098】
CPU 101は、ボタン301乃至304のうち課題内容によって示されるボタンが課題時刻にどの程度近いタイミングで押圧されたかに基づいて、それぞれの課題についてのプレイヤーの成績を判定する。例えば、課題内容によって示されるボタンが課題時刻と同じタイミングで押圧されると“GREAT”、課題内容によって示されるボタンが課題時刻の前後の所定余裕幅以内のタイミングで押圧されると“GOOD”、その他のタイミングで押圧されるかもしくは押圧されなかったときは“BAD”、などのように判定する。
【0099】
あるいは、CPU 101は、ボタン301乃至304のうち課題内容によって示されるボタンが課題時刻に押圧されたか否かに基づいて、それぞれの課題についてのプレイヤーの成績を判定してもよい。
【0100】
図5は、楽曲を選択するためのゲーム画面の構成例を表す図である。この曲選択画面には、プレイヤーが選択できる曲に対応付けられている画像領域501〜505と、表示される曲のリストを更新する動作に対応付けられている画像領域506,507と、指示マーク510と、が表示される。
【0101】
指示マーク510は、画面内においてプレイヤーによって指定される位置を示すマークであり、“カーソル”あるいは“ポインタ”とも呼ばれる。プレイヤーは、第1のコントローラ105の十字形キー203を押圧することにより、あるいは、第1のコントローラ105の向きを変えることにより、あるいは、第2のコントローラ111のボタン301乃至304を押圧することにより、画面内における指示マークの位置を変える指示を行うことができる。
【0102】
指示マーク510が示す位置(図5の場合、“手”の形をした指示マーク510の“人差し指”の先が示す位置)が画像領域501〜507のいずれかに含まれているときに、所定の決定動作(例えば、プレイヤーがBボタン205を押圧すること)がなされると、CPU 101は、指示マーク510が示す位置に配置されている画像領域に対応付けられる所定の処理を行う。
【0103】
以下の説明において、指示マーク510が示す位置が画像領域501〜507のいずれかに含まれているときに、所定の決定動作が行われることを、「画像領域が選択される」もしくは「ボタンが押される」という。
【0104】
例えば、プレイヤーによって画像領域501が選択されると、CPU 101は、画像領域503に対応付けられている「楽曲○○○」を選択する。CPU 101は、画像領域503に対応付けられている「楽曲○○○」の音楽データをDVD−ROMから読み出して再生する。
【0105】
例えば、CPU 101は、全楽曲のうちリストのX番目からX+5番目までの5曲に対応する画像領域をモニターに表示する。画像領域506が選択されると、CPU 101は、全楽曲のうちリストのX−1番目からX+4番目の楽曲に対応する5つの画像領域を表示する。つまり、画像領域506が選択されると、CPU 101は、画面に表示する楽曲のリストを1つ前へスクロールする。
【0106】
例えば、CPU 101は、画像領域507が選択されると、全楽曲のうちリストのX+1番目からX+6番目の楽曲に対応する5つの画像領域を表示する。プレイヤーによって画像領域507が選択されると、CPU 101は、画面に表示する楽曲のリストを1つ後ろへスクロールする。
【0107】
画面に表示される画像領域(ボタン)の数は本発明によって限定されない。画面に表示される画像領域のうち楽曲に対応付けられる画像領域の数(図5の場合、5つ)は本発明によって限定されない。また、画像領域501〜507の位置、形状、大きさ、色彩等も本発明によって限定されない。
【0108】
次に、上記構成を有する情報処理装置100により実現される、本実施形態のゲーム装置600の機能的な構成について説明する。
【0109】
図6は、本実施形態のゲーム装置600の機能的な構成を示す図である。ゲーム装置600は、位置記憶部601、検知部602、表示部603、更新部604を備える。
【0110】
位置記憶部601は、画面内において指示マーク510が表示されるべき位置を含むゲーム状態を記憶する。CPU 101とRAM 103が協働して、位置記憶部601として機能する。
【0111】
指示マーク510の位置は、画面内に予め定義される座標系を用いた座標値で表される。例えば、CPU 101は、画面の左上隅を原点とするX−Y座標系による座標値(X,Y)を示すデータを、RAM 103に記憶する。CPU 101は、プレイヤーの指示に応じて、指示マーク510が表示されるべき位置を更新する。
【0112】
ゲーム状態には、指示マーク510が表示されるべき位置のほか、プレイヤーの名前等の属性、プレイヤーによって選択されたキャラクター、プレイヤーによって選択されたゲームの難易度、プレイヤーが上述のゲーム課題をどの程度達成したかを表す成績、ゲージ430が示す値、ゲームの音量、などが含まれる。
【0113】
検知部602は、プレイヤーが把持する把持モジュール201の向きと、把持モジュール201が有する操作対象のプレイヤーによる操作状態と、を検知する。また、検知部602は、第2のコントローラ111(マット)が有する操作対象のプレイヤーによる操作状態を検知する。
【0114】
把持モジュール201が有する操作対象とは、把持モジュール201の十字キー203、Aボタン204、Bボタン205、各種ボタン206、電源ボタン208である。第2のコントローラ111が有する操作対象とは、ボタン301乃至304である。CPU 101と第1のコントローラ105と第2のコントローラ111が協働して検知部602として機能する。
【0115】
操作状態とは、操作対象のうちどの操作対象がプレイヤーによって押圧されているか(押圧されていないか)を示す情報である。CPU 101は、垂直同期割り込み(VSYNC)などの所定の定期的なタイミングで、第1のコントローラ105の操作状態(以下「第1の操作状態」ともいう。)と、第2のコントローラ111の操作状態(以下「第2の操作状態」ともいう。)とを取得し、取得結果をRAM 103に記憶する。RAM 103には最新の操作状態が記憶される。
【0116】
CPU 101は、最新の操作状態だけでなく、現在時刻より所定時間だけ前から、現在時刻まで、の操作状態の履歴をRAM 103に記憶してもよい。
【0117】
表示部603は、画面内において、位置記憶部601に記憶される位置に指示マーク510を表示する。CPU 101と画像処理部108が協働して、表示部603として機能する。
【0118】
より詳細には、CPU 101は、RAM 103に記憶されている指示マーク510が表示されるべき位置を取得し、画像処理部108を制御して、取得した位置に指示マーク510を配置した画像をフレームメモリに描画し、この描画した画像をモニターに表示する。CPU 101と画像処理部108による画像の描画は、VSYNCなどのタイミングで繰り返し行われる。この結果、モニターにはゲームのアニメーション画像が表示される。
【0119】
指示マーク510を表す画像データはDVD−ROM等に予め格納されている。指示マーク510の形状、大きさ、色彩は自由である。
【0120】
更新部604は、検知部602によって検知された向きと検知部602によって検知された操作状態とに基づいて、位置記憶部601に記憶される指示マーク510が表示されるべき位置を示す情報を更新する。CPU 101とRAM 103とコントローラ105が協働して、更新部604として機能する。
【0121】
より詳細には、CPU 101は、図7に示すように、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が画面740内を指す向きである場合、検知された把持モジュール201の向きが指す位置750を、指示マーク510が表示されるべき位置(RAM 103に記憶される位置)とする。
【0122】
「ベクトル710が画面740内を指す向きである」とは、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が、把持モジュール201のCCDカメラ202の位置720から画面740の4隅へと結ぶ4つのベクトル731〜734によって囲まれる領域内にあること、である。例えば、プレイヤーが把持モジュール201のCCDカメラ202を画面に向けている場合、把持モジュール201の向きを表すベクトル710は画面740内を指す向きである。
【0123】
また、CPU 101は、図8に示すように、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が画面740内を指す向きではない場合、検知された操作状態に応じて、指示マーク510が表示されるべき位置(RAM 103に記憶される位置)を更新する。
【0124】
「ベクトル710が画面740内を指す向きではない」とは、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が、把持モジュール201のCCDカメラ202の位置720から画面740の4隅へと結ぶ4つのベクトル731〜734によって囲まれる領域に入っていないこと、である。例えば、プレイヤーが把持モジュール201のCCDカメラ202を頭上や足元などに向けている場合、把持モジュール201の向きを表すベクトル710は画面740内を指す向きではない。
【0125】
つまり、プレイヤーが握っている把持モジュール201の向きが、
(a)画面740内を指す向きである場合、指示マーク510の位置は把持モジュール201の向きに応じて変化し、
(b)画面740内を指す向きでない場合、指示マーク510の位置は十字キー203等の操作状態に応じて変化する。
【0126】
例えば、スクリーンに向かってポインターの光を当てるかのような体勢で、プレイヤーが把持モジュール201を持ってゲームをしているときには、CPU 101は、把持モジュール201の向きを、プレイヤーによって指示される向きとみなす。あるいは例えば、携帯電話の数字ボタンをタッチするかのような体勢で、プレイヤーが把持モジュール201を持っているときには、CPU 101は、十字形キー203等によって指示される向きを、プレイヤーによって指示される向きとみなす。
【0127】
そして、CPU 101は、プレイヤーによって指示される向きに指示マーク510の位置を変化させて画面740に表示する。
【0128】
例えば図5に示す曲選択画面において、プレイヤーが把持モジュール201を画面740内に向けているときには、CPU 101は、把持モジュール201によって示される位置750に指示マーク510を移動する。プレイヤーが把持モジュール201を画面740内に向けており、且つ、指示マーク510が画像領域503内にある場合に、把持モジュール201が画面の下方向(Y軸の正の向き)に振られると、CPU 101は、画像領域503より下の位置(例えば画像領域504,505の近く)に指示マーク510を移動する。
【0129】
一方、プレイヤーが把持モジュール201を画面740内に向けていないときには、CPU 101は、十字形キー203が示す上下左右方向によって示される向きに指示マーク510を移動する。例えば、プレイヤーが把持モジュール201を画面740内に向けておらず、且つ、十字形キー203が押圧される前の指示マーク510が画像領域503内の位置にある場合に、十字形キー203の“上”ボタンが1回押圧されると、CPU 101は、画像領域503より上(Y軸の負の向き)にある画像領域502に、指示マーク510を移動する。更にもう1回、十字形キー203の“上”ボタンが押圧されると、CPU 101は、画像領域502より上にある画像領域501に、指示マーク510を移動する。更にもう1回、十字形キー203の“上”ボタンが押圧されると、CPU 101は、画面740に表示される楽曲のリストをスクロールして表示する。
【0130】
次に、ゲーム装置600の上記各部が実行するゲーム処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。ここでは、図5に示すような曲選択メニューの画面において、プレイヤーが把持モジュール201を振ったり十字形キー203を押圧したりして所望の楽曲を選択する場面を想定している。本実施形態では、曲選択画面において、プレイヤーは、第1のコントローラ105と第2のコントローラ111とのうち、第1のコントローラ105のみを用いて所望の楽曲を選択することができる。この曲選択画面におけるプレイヤーが使用可能な入力系統には、把持モジュール201の向きを変えることによる入力と、把持モジュール201の操作対象を押圧することによる入力と、の2つがある。
【0131】
まず、CPU 101は、現実空間における把持モジュール201の向きと、操作対象(十字形キー203)のプレイヤーによる操作状態と、を取得する(ステップS901)。CPU 101は、VSYNC割り込みなどの定期的なタイミングで、把持モジュール201の向きと操作対象の操作状態とを繰り返し取得する。
【0132】
CPU101は、ステップS901で取得した把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きであるか否かを判別する(ステップS902)。
【0133】
画面740内を指す向きであると判別した場合(ステップS902;YES)、CPU 101は、取得した把持モジュール201の向きに応じて、指示マーク510の位置を更新する(ステップS903)。
【0134】
例えば、画面740内において、把持モジュール201の向きが指す位置750が、現在配置されている指示マーク510の位置よりも上である場合には、CPU 101は、指示マーク510をY軸の負の方向に(画面740内において上へ)移動する。下方向、左右方向についても同様である。
【0135】
一方、画面740内を指す向きでないと判別した場合(ステップS902;NO)、CPU 101は、取得した操作状態に応じて指示マーク510の位置を更新する(ステップS904)。
【0136】
例えば、押圧されたボタンが示す方向が上の向きである場合には、CPU 101は、指示マーク510をY軸の負の方向に(画面740内において上へ)移動する。下方向、左右方向についても同様である。
【0137】
なお、CPU 101は、把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きでない場合に、取得した操作状態に応じて指示マーク510の位置を更新する代わりに、取得した操作状態に予め対応付けられる処理を実行することにより、ゲーム状態を更新してもよい。
【0138】
例えば、把持モジュール201の十字形キー203には、指示マーク510の位置を移動する処理のほか、音量を変更する処理も対応付けられていてもよい。
把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きであると判別される場合、CPU 101は、把持モジュール201の向きに応じて指示マーク510の位置を変更してもよい。一方、把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きではないと判別される場合、CPU 101は、操作状態に応じてゲームの音量を変更してもよい。
【0139】
操作状態に対応付けられる処理は、音量を変更する処理に限られず任意である。例えば、ゲームの難易度を変更する処理、1つ前の画面に戻ったり次の画面に進んだりする処理などでもよい。
【0140】
図9の説明に戻り、CPU 101は、ステップS903又はS904で更新された位置に指示マーク510を表示する(ステップS905)。
【0141】
CPU 101は、画像領域(ボタン)501〜507のいずれかが選択されたか否かを判別する(ステップS906)。
【0142】
いずれの画像領域も選択されていないと判別した場合(ステップS906;NO)、CPU 101は、ステップS901乃至S905の処理を繰り返す。いずれかの画像領域が選択されたと判別した場合(ステップS906;YES)、CPU 101は、選択された画像領域に予め対応付けられる処理を実行する(ステップS907)。
【0143】
例えば、図5において画像領域502が選択されると、CPU 101は、画像領域502に対応付けられている「楽曲×××」がプレイヤーによって選択されたと判断し、「楽曲×××」の音楽データを読み出して再生を開始する。例えば、画像領域506,507が選択されると、CPU 101は、画面に表示される楽曲のリストをスクロールして表示する。
【0144】
本実施形態では、プレイヤーは、把持モジュール201を振ったり操作対象を押圧したりすることによってゲーム装置600に所望の方向を指示できる。つまり、プレイヤーによる入力系統が2つある。CPU 101は、把持モジュール201の姿勢に応じて、把持モジュール201の向きと操作対象の操作状態が示す向きとのうちいずれか一方を、プレイヤーによって指示された向きとして扱う。すなわち、CPU 101は、把持モジュール201が画面740内を向いていれば、把持モジュール201の向きに応じて指示マーク510を移動し、そうでなければ、押圧された操作対象が示す向き(例えば十字形キー203が示す上下左右のいずれかの向き)に応じて指示マーク510を移動する。
【0145】
プレイヤーが把持モジュール201を振ることによって所望の方向を指示でき、また、プレイヤーが操作対象を押圧することによっても所望の方向を指示できるユーザインターフェースは、プレイヤーが好みに応じて指示の仕方を使い分けることができ、便利である。しかし、把持モジュール201の向きが変化し、且つ、操作対象の押圧/非押圧が変化する状況では、把持モジュール201の向きと操作対象の操作状態とのうちどちらの変化(どちらの操作)がプレイヤーが真に意図して行ったものなのかの判断が難しいことがある。
そこで、本実施形態では、ゲーム装置600は、把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きか否かによって、どちらの変化に基づいて指示マーク510を移動するのかを判断する。したがって、例えばプレイヤーが十字形キー203を押圧することで方向を指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュール201の向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない方向を指示したことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができるようになる。本発明によれば、プレイヤーは、複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0146】
(実施形態2)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記実施形態では、曲選択メニューの画面において、プレイヤーによる入力系統は2つであるが、本実施形態では、把持モジュール201の向きと、把持モジュール201の操作対象と、第2のコントローラ111(マット)の操作対象と、の3つの入力系統がある。すなわち、プレイヤーは、マットを踏むことにより、楽曲を選択することもできる。
【0147】
更新部604は、検知部602によって検知された向きと、検知部602によって検知された第1の操作状態(第1のコントローラ105の操作状態)と、検知部602によって検知された第2の操作状態(第2のコントローラ111の操作状態)と、に基づいて、位置記憶部601に記憶される指示マーク510が表示されるべき位置を示す情報を更新する。CPU 101とRAM 103と第1のコントローラ105と第2のコントローラ111が協働して更新部604として機能する。
【0148】
より詳細には、CPU 101は、図7に示すように、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が画面740内を指す向きである場合、検知された把持モジュール201の向きが指す位置750を、指示マーク510が表示されるべき位置とする。すなわち、スクリーンにポインターの光を当てるかのような体勢で、プレイヤーが把持モジュール201を持っているときには、CPU 101は、把持モジュール201の向きを、プレイヤーによって指示される向きとみなす。
【0149】
また、CPU 101は、把持モジュール201の向きを表すベクトル710が画面740内を指す向きではない場合、第1の操作状態(第1のコントローラ105の操作状態)又は第2の操作状態(第2のコントローラ111の操作状態)に基づいて、指示マーク510が表示されるべき位置を更新する。
【0150】
より詳細には、CPU 101は、図10に示すように、ベクトル710が画面740内を指す向きでなく、且つ、画面740の上辺1001よりも上の向き(現実空間内に定義される3次元のP−Q−R座標系における、R軸の正の向き)である場合、把持モジュール201の操作状態に応じて、指示マーク510が表示されるべき位置を更新する。すなわち、プレイヤーが把持モジュール201を上に向けて持っているときには、CPU 101は、十字形キー203等によって指示される向きを、プレイヤーによって指示される向きとみなす。
【0151】
例えば、十字形キー203で方向を指示するときには、一般的には、プレイヤーは、十字キー203を見て確認しながら押圧することが多い。このとき、プレイヤーがまっすぐに立っている姿勢であれば、把持モジュール201の向きは画面740より上に向いている可能性が高い。よって、CPU 101は、把持モジュール201の向きが画面740より上を向いているならば、プレイヤーが望んでいる入力系統が把持モジュール201の操作対象であると推測するのである。
【0152】
また、CPU 101は、図11に示すように、ベクトル710が画面740内を指す向きではなく、且つ、画面740の下辺1002よりも下の向き(現実空間内に定義される3次元のP−Q−R座標系における、R軸の負の向き)である場合、第2のコントローラ111の操作状態に応じて、指示マーク510が表示されるべき位置を更新する。すなわち、プレイヤーが把持モジュール201を下に向けて持っているときには、CPU 101は、マットのボタン301乃至304の押圧によって指示される向きを、プレイヤーによって指示される向きとみなす。
【0153】
例えば、マットのボタン301乃至304を踏み分けることで方向を指示するときには、一般的には、プレイヤーは、把持モジュール201を持った手を下に降ろしてマットを確認しながら押圧することが多い。このとき、プレイヤーがまっすぐに立っている姿勢であれば、把持モジュール201の向きは画面740より下に向いている可能性が高い。よって、CPU 101は、把持モジュール201の向きが画面740より下を向いているならば、プレイヤーが望んでいる入力系統が第2のコントローラ111の操作対象であると推測するのである。
【0154】
つまり、プレイヤーが握っている把持モジュール201の向きが、
(x)画面740内を指す向きである場合、指示マーク510の位置は把持モジュール201の向きに応じて変化し、
(y1)画面740より上を指す向きである場合、指示マーク510の位置は十字形キー203等の操作状態に応じて変化し、
(y2)画面740より下を指す向きである場合、指示マーク510の位置はマットのボタン301乃至304の操作状態に応じて変化する。
【0155】
次に、本実施形態のゲーム装置600の各部が実行するゲーム処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0156】
まず、CPU 101は、現実空間における把持モジュール201の向きと、操作対象(十字形キー203、及び、ボタン301乃至304)のプレイヤーによる操作状態と、を取得する(ステップS1201)。CPU 101は、VSYNC割り込みなどの定期的なタイミングで、把持モジュール201の向きと操作対象の操作状態とを繰り返し取得する。
【0157】
CPU101は、ステップS1101で取得した把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きであるか否かを判別する(ステップS1202)。
【0158】
画面740内を指す向きであると判別した場合(ステップS1202;YES)、CPU 101は、取得した把持モジュール201の向きに応じて、指示マーク510の位置を更新する(ステップS1203)。
【0159】
画面740内を指す向きでないと判別した場合(ステップS1202;NO)、CPU 101は、把持モジュール201の向きが画面740より下を指す向きであるか否かを判別する(ステップS1204)。
【0160】
画面740より下を指す向きであると判別した場合(ステップS1204;YES)、CPU 101は、ステップS1201で取得した第2の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する(ステップS1205)。
【0161】
例えば、プレイヤーによって踏まれたマットのボタンが示す方向が上の向きである場合(つまりボタン303が押圧された場合)には、CPU 101は、指示マーク510をY軸の負の方向に移動する。下方向、左右方向についても同様である。
【0162】
一方、画面740より下を指す向きではないと判別した場合(ステップS1204;NO)、CPU 101は、ステップS1201で取得した第1の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する(ステップS1206)。
【0163】
例えば、プレイヤーによって押圧された十字形キー203が示す方向が上の向きである場合には、CPU 101は、指示マーク510をY軸の負の方向に移動する。下方向、左右方向についても同様である。
【0164】
そして、CPU 101は、ステップS1203又はS1205又はS1206で更新された位置に、指示マーク510を表示する(ステップS1207)。
【0165】
CPU 101は、画像領域(ボタン)501〜507のいずれかが選択されたか否かを判別する(ステップS1208)。
【0166】
いずれの画像領域も選択されていないと判別した場合(ステップS1208;NO)、CPU 101は、ステップS1201乃至S1207の処理を繰り返す。いずれかの画像領域が選択されたと判別した場合(ステップS1208;YES)、CPU 101は、選択された画像領域に対応付けられる処理を実行する(ステップS1209)。
【0167】
本実施形態では、プレイヤーは、把持モジュール201を振ったり把持モジュール201の操作対象を押圧したりマットを踏んだりすることによってゲーム装置600に所望の方向を指示できる。つまり、プレイヤーによる入力系統が3つある。CPU 101は、把持モジュール201の姿勢に応じて、把持モジュール201の向きと第1の操作状態と第2の操作状態のうちいずれか1つを、プレイヤーによって指示された方向とする。すなわち、CPU 101は、把持モジュール201が画面740を向いていれば、把持モジュール201の向きに応じて指示マーク510を移動し、画面740の上を向いていれば、押圧された十字形キー203が示す向きに応じて指示マーク510を移動し、画面740の下を向いていれば、押圧されたマットのボタンが示す向きに応じて指示マーク510を移動する。
【0168】
プレイヤーが把持モジュール201を振ることによって所望の方向を指示でき、また、プレイヤーが把持モジュール201の操作対象を押圧することによって所望の方向を指示でき、更に、プレイヤーがマットの操作対象を押圧することによって所望の方向を指示できるユーザインターフェースは、プレイヤーが好みに応じて指示の仕方を使い分けることができ、便利である。しかし、把持モジュール201の向きが変化し、且つ、操作対象の押圧/非押圧が変化する状況では、把持モジュール201の向きと第1の操作状態と第2の操作状態のうちどの変化(どの操作)がプレイヤーが真に意図して行ったものなのか判断が難しいことがある。そこで、本実施形態では、ゲーム装置600は、把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きか、又は画面740の下を指す向きか、又は画面740の上を指す向きかによって、どの変化に基づいて指示マーク510を移動するのかを判断する。したがって、例えばプレイヤーが十字形キー203あるいはボタン301乃至304を押圧することで方向を指示したのにもかかわらず、手ぶれなどで把持モジュール201の向きが変わってしまったがためにプレイヤーの意図しない方向を指示したことになってしまう、といったような不具合を防ぐことができるようになる。本発明によれば、プレイヤーは、複数の入力系統を容易に使い分けることができる。
【0169】
(実施形態3)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態は、上記の実施形態1,2のどちらとも組み合わせて実施することが可能であるが、ここでは実施形態2と組み合わせた形態を中心に説明する。上記の実施形態2では、ゲーム装置600は、把持モジュール201の向きに応じて、(1)把持モジュール201の向きの変化と、(2)把持モジュール201の十字形キー203等への押圧操作と、(3)マットのボタン301乃至304への押圧操作と、のうちのいずれを「プレイヤーによる指示」として扱うのかを判断している。本実施形態では、ゲーム装置600は、現在上記(1)〜(3)のうちのいずれをプレイヤーによる指示として扱っているのかを、プレイヤーに通知する。
【0170】
以下の説明では、ゲーム装置600の動作モードを次の3つに分類して呼び分ける。
(1)「振りモード」。把持モジュール201の向きを変えることにより、プレイヤーが方向を指示するモードである。以下「第1のモード」ともいう。
(2)「手押しモード」。把持モジュール201の十字形キー203を押圧することにより、プレイヤーが方向を指示するモードである。以下「第2のモード」ともいう。
(3)「足踏みモード」。第2のコントローラ111(マット)のボタン301乃至304を押圧することにより、プレイヤーが方向を指示するモードである。以下「第3のモード」ともいう。
【0171】
図13は、本実施形態のゲーム装置600の機能的な構成を示す図である。ゲーム装置600は、モード記憶部1301と通知部1302を更に備える。
【0172】
モード記憶部1301は、ゲーム装置600の動作状態を示す情報を記憶する。CPU101とRAM 103が協働して、モード記憶部1301として機能する。
【0173】
通知部1302は、モード記憶部1301に記憶される動作モードが変化した場合に、動作モードが変化した旨をプレイヤーに通知する。本実施形態の通知部1302は、動作モードが変化すると、把持モジュール201に内蔵されるバイブレータを振動させる。CPU 101と第1のコントローラ105が協働して、通知部1302として機能する。
【0174】
CPU 101は、バイブレータによる振動を、動作モードに予め対応付けられる振動パターンに変える。
すなわち、動作モードが第2又は第3のモードから第1のモードへ変化した場合には、所定時間(例えば0.1秒間)振動させる。把持モジュール201が継続して所定時間振動することを「1回振動する」と表現する。
また、動作モードが第1又は第3のモードから第2のモードへ変化した場合には、所定時間(例えば0.1秒間)振動させた後、所定時間静止させ、更に所定時間振動させる。つまり、CPU 101は、把持モジュール201を2回振動させる。
また、動作モードが第1又は第2のモードから第3のモードへ変化した場合には、CPU 101は、把持モジュール201を3回振動させる。
【0175】
また、振動パターンを任意に変更した実施形態を採用することができる。
例えば、CPU 101は、動作モードを第1のモードに切り替えた場合には第1の所定時間(例えば0.1秒間)振動させ、動作モードを第2のモードに切り替えた場合には第2の所定時間(例えば0.2秒間)振動させ、動作モードを第3のモードに切り替えた場合には第3の所定時間(例えば0.5秒間)振動させてもよい。第1の所定時間、第2の所定時間、第3の所定時間はいずれも任意である。
【0176】
CPU 101は、他の手法により、動作モードが変化した旨をプレイヤーに通知してもよい。CPU 101は、動作モードを切り替えた場合に、切り替え後の動作モードに予め対応付けられる音声データを外部メモリ106等から読み出して再生することにより、プレイヤーに通知してもよい。
【0177】
更新部604は、検知された把持モジュール201の向きに基づいて、検知された向きが指す位置を用いて、あるいは、検知された第1の操作状態が示す位置に応じて、あるいは、検知された第2の操作状態に応じて、指示マーク510が表示されるべき位置を更新する。更に、更新部604は、検知された把持モジュール201の向きに基づいて、RAM 103に記憶される現在設定している動作モードを示す情報を更新する。更新間隔は、把持モジュール201の向きを検知する間隔と同じであり、典型的にはVSYNC割り込み関数で更新が行われる。
【0178】
すなわち、上述のステップS1203において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第1のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した把持モジュール201の向きに応じて指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、第1のモードに対応付けられる振動パターンで把持モジュール201を振動させる。
【0179】
また、上述のステップS1205において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第3のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した第2の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、第3のモードに対応付けられる振動パターンで把持モジュール201を振動させる。
【0180】
また、上述のステップS1206において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第2のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した第1の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、第2のモードに対応付けられる振動パターンで把持モジュール201を振動させる。
【0181】
本実施形態によれば、プレイヤーは、複数の入力系統を容易に使い分けることができ、且つ、現在優先的に受け付けられる入力系統がどれであるかを容易に知ることができる。
【0182】
(実施形態4)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態では、設定される動作モードによって、指示マーク510の形状などが変わる。
【0183】
表示部603は、モード記憶部1301に記憶される動作モードが変化した場合に、指示マークの表示態様(デザイン)を変更する。表示態様とは、例えば、形状、大きさ、色彩、あるいは、これらの組み合わせである。
【0184】
すなわち、上述のステップS1203において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第1のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した把持モジュール201の向きに応じて指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、指示マーク510を、第1のモードに対応付けられる形状・大きさ・色彩に変更する。
【0185】
また、上述のステップS1205において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第3のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した第2の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、指示マーク510を、第3のモードに対応付けられる形状・大きさ・色彩に変更する。
【0186】
また、上述のステップS1206において、CPU 101は、RAM 103に記憶される動作モードを第2のモードに変更すると共に、ステップS1201で取得した第1の操作状態に応じて、指示マーク510の位置を更新する。そして、CPU 101は、指示マーク510を、第2のモードに対応付けられる形状・大きさ・色彩に変更する。
【0187】
指示マーク510のデザインは、現在の動作モードがどのモードであるのか、現在優先的に受け付けられる入力系統がどれであるかを直感的に把握できるものであることが望ましい。CPU 101は、例えば、振りモードでは把持モジュール201の形をした指示マーク510を表示し、手押しモードでは十字形キー203の形をした指示マーク510を表示し、足踏みモードではマットの形をした指示マーク510を表示するとよい。
【0188】
(実施形態5)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記実施形態では、把持モジュール201の向きが示す画面上の位置が変化すると、直ちに指示マーク510の位置も変化している。一方、本実施形態では、把持モジュール201の向きが示す画面上の位置が変化した後、所定の決定動作が行われると、指示マーク510の位置が変更される。
【0189】
所定の決定動作とは、例えば、プレイヤーによる把持モジュール201のAボタン204の押圧動作である。あるいは、把持モジュール201又は第2のコントローラ111(マット)の他の任意のボタンに対するプレイヤーによる押圧操作でもよい。
【0190】
図14に示すように、把持モジュール201の向きが画面740内を指す向きである場合、CPU 101は、所定の決定動作がなされる前までは、指示マーク510の位置を変更せず、把持モジュール201の向きが示す位置(ベクトル710の向きの直線と画面740との交点の位置)1410に、仮指示マーク1420を表示する。
【0191】
そして、所定の決定動作が検知されると、図15に示すように、CPU 101は、把持モジュール201の向きが示す位置に指示マーク510を表示する。図15に示す仮指示マーク1420は十字形をしているが、仮指示マーク1420の形状、大きさ、色彩等は自由である。
【0192】
本実施形態によれば、把持モジュール201の向きが変わっても、決定動作がなされない限り、プレイヤーによる指示対象を示す指示マーク510の位置は変わらない。つまり、手ぶれなどで指示マーク510がプレイヤーの意図しない場所に移動してしまうことはない。また、把持モジュール201の向きが示す位置には仮指示マーク1420が表示されるので、プレイヤーは把持モジュール201の向きを容易に把握することができる。
【0193】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0194】
上記のゲーム装置600の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0195】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0196】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤーが複数の入力系統を容易に使い分けるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0197】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 第1のコントローラ(コントローラ)
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
111 第2のコントローラ(マット)
201 把持モジュール
202 CCDカメラ
203 十字形キー(操作対象)
204 Aボタン(操作対象)
205 Bボタン(操作対象)
206 各種ボタン(操作対象)
207 インジケータ
208 電源ボタン(操作対象)
209 スピーカー
251 発光モジュール
252 発光ダイオード
291 テレビジョン装置
301〜304 ボタン(操作対象)
401〜404 静止マーク
410A〜410D 踏み位置指示マーク
430 ゲージ
501〜507 画像領域(ボタン)
510 指示マーク
600 ゲーム装置
601 位置記憶部
602 検知部
603 表示部
604 更新部
710 ベクトル(把持モジュールの向き)
720 位置(CCDカメラの位置)
731〜734 線分(把持モジュールから画面の4隅へとを結ぶベクトル)
740 画面
750 位置(指示マークが表示されるべき位置)
1001 上辺(画面の上辺)
1002 下辺(画面の下辺)
1301 モード記憶部
1302 通知部
1410 位置(把持モジュールの向きが示す位置)
1420 仮指示マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶される位置記憶部と、
プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する検知部と、
画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示部と、
前記検知された向きが、
(a)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(b)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、前記記憶されるゲーム状態を更新する、
更新部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記検知された操作状態に対応付けられる処理は、前記検知された操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新することである、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の動作モードが、前記検知された向きが指す位置に基づいて前記記憶される位置を前記更新部が更新するモード(以下「第1モード」という。)と、前記検知された操作状態に応じて前記記憶される位置を前記更新部が更新するモード(以下「第2モード」という。)と、のいずれであるかが記憶されるモード記憶部と、
前記記憶される動作モードが変化した場合に、前記動作モードが変化した旨を前記プレイヤーに通知する通知部と、
を更に備え、
前記更新部は、
(a’)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記記憶される動作モードを前記第1モードに設定すると共に、前記検知された向きが指す位置を用いて、前記記憶される位置を更新し、
(b’)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記記憶される動作モードを前記第2モードに設定すると共に、前記検知された操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
指示マークが表示されるべき位置が記憶される位置記憶部と、
プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する検知部と、
画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示部と、
前記検知された向きが、
(x)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(y)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記検知された第1の操作状態又は前記検知された第2の操作状態に基づいて、前記記憶される位置を更新する、
更新部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置であって、
前記更新部は、
(y1)前記画面内を指す向きではなく、且つ、前記検知された向きが前記画面よりも上を指す向きであると判断した場合、前記検知された第1の操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新し、
(y2)前記画面内を指す向きではなく、且つ、前記検知された向きが前記画面よりも下を指す向きであると判断した場合、前記検知された第2の操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の動作モードが、前記検知された向きが指す位置に基づいて前記記憶される位置を前記更新部が更新するモード(以下「第1モード」という。)と、前記検知された第1の操作状態に応じて前記記憶される位置を前記更新部が更新するモード(以下「第2モード」という。)と、前記検知された第2の操作状態に応じて前記記憶される位置を前記更新部が更新するモード(以下「第3モード」という。)のいずれであるかが記憶されるモード記憶部と、
前記記憶される動作モードが変化した場合に、前記動作モードが変化した旨を前記プレイヤーに通知する通知部と、
を更に備え、
前記更新部は、前記検知された向きが、
(x’)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記記憶される動作モードを前記第1モードに設定すると共に、前記検知された向きが指す位置を用いて、前記記憶される位置を更新し、
(y1’)前記画面内を指す向きではなく、且つ、前記検知された向きが前記画面よりも上を指す向きであると判断した場合、前記記憶される動作モードを前記第2モードに設定すると共に、前記検知された第1の操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新し、
(y2’)前記画面内を指す向きではなく、且つ、前記検知された向きが前記画面よりも下を指す向きであると判断した場合、前記記憶される動作モードを前記第3モードに設定すると共に、前記検知された第2の操作状態に応じて、前記記憶される位置を更新する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項3又は6に記載のゲーム装置であって、
前記通知部は、前記記憶される動作モードが変化した場合に、前記コントローラを振動させることにより、前記動作モードが変化した旨を前記プレイヤーに通知する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーム装置であって、
前記通知部は、前記記憶される動作モードに対応付けられる振動パターンで前記コントローラを振動させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項3、6乃至8のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、前記記憶される動作モードが変化した場合に、前記指示マークの表示態様を変更する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
位置記憶部、検知部、表示部、更新部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶され、
前記検知部が、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する検知ステップと、
前記表示部が、画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示ステップと、
前記検知された向きが、
(a)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記更新部が、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(b)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記更新部が、前記検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、前記記憶されるゲーム状態を更新する、
更新ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項11】
位置記憶部、検知部、表示部、更新部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記位置記憶部には、指示マークが表示されるべき位置が記憶され、
前記検知部が、プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する検知ステップと、
前記表示部が、画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示ステップと、
前記検知された向きが、
(x)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記更新部が、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(y)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記更新部が、前記検知された第1の操作状態又は前記検知された第2の操作状態に基づいて、前記記憶される位置を更新する、
更新ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
指示マークが表示されるべき位置を含むゲーム状態が記憶される位置記憶部、
プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態と、を検知する検知部、
画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示部、
前記検知された向きが、
(a)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(b)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記検知された操作状態に対応付けられる処理を実行することにより、前記記憶されるゲーム状態を更新する、
更新部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
指示マークが表示されるべき位置が記憶される位置記憶部、
プレイヤーが把持するコントローラの向きと、当該コントローラが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第1の操作状態」という。)と、当該プレイヤーが載るマットが有する操作対象の当該プレイヤーによる操作状態(以下「第2の操作状態」という。)と、を検知する検知部、
画面内において、前記記憶される位置に前記指示マークを表示する表示部、
前記検知された向きが、
(x)前記画面内を指す向きであると判断した場合、前記検知された向きが指す位置に基づいて、前記記憶される位置を更新し、
(y)前記画面内を指す向きではないと判断した場合、前記検知された第1の操作状態又は前記検知された第2の操作状態に基づいて、前記記憶される位置を更新する、
更新部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−98030(P2011−98030A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253884(P2009−253884)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】