説明

コイルボビン、アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置

【課題】小型化を維持すると共に鍔部の変形を抑制できるコイルボビン、それを備えたアクチュエータ及びそれを備えたカメラ用羽根駆動装置を提供する。
【解決手段】コイルボビン50は、コイル線49が巻回される筒状の胴部55と、胴部55の両端に形成された一対の鍔部と、一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共にコイル線49の端部が巻回される端子部51a、51bとを備え、鍔部は、厚みが相違する厚肉部52a、52b、薄肉部53a、53bを有し、厚肉部52a、52bから薄肉部53a、53bに至るまで、徐々に厚みが薄くなるように形成され、端子部51a、51bは、それぞれ厚肉部53a、53bに形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルボビン、それを備えたアクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコイルボビンは、コイル線が巻回される筒状の胴部と、胴部の両端に形成された一対の鍔部と、一対の鍔部のそれぞれに設けられると共にコイル線の端部が巻回される端子部とを備えている。このようなコイルボビンは、例えば特許文献1に開示されているカメラ用羽根駆動装置のように、羽根を駆動するためのアクチュエータに採用されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−11293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでこのようなカメラ用羽根駆動装置は、現在も更なる小型化が望まれており、アクチュエータに採用されるコイルボビンについても同様である。コイルボビンを小型化するためには、コイルボビンの鍔部を薄く形成することにより可能である。しかし、鍔部を薄く形成すると、胴部に巻かれたコイル線により、鍔部が外側に向けて反り返るように変形する恐れがある。また、この鍔部には端子部が形成されているため、鍔部がこのように変形すると、端子部の位置が本来の位置よりずれることになる。
一方、鍔部を厚く形成すると、変形する恐れは少なくなるがコイルボビンの小型化を図ることが困難となる。
【0005】
そこで、本発明は、小型化を維持すると共に耐久性が向上したコイルボビン、それを備えたアクチュエータ及びそれを備えたカメラ用羽根駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、コイル線が巻回される筒状の胴部と、前記胴部の両端に形成された一対の鍔部と、前記一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共に前記コイル線の端部が巻回される端子部とを備え、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有し、前記厚肉部から前記薄肉部に至るまで徐々に厚みが薄くなるように形成され、前記端子部は、前記厚肉部に形成されている、ことを特徴とするコイルボビンによって達成できる。
この構成により、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有しているので、胴部に巻かれたコイル線により鍔部が外側に向けて反り返るような変形がなく、厚肉部により鍔部の変形が抑制され耐久性が向上する。また、鍔部の厚みが徐々に変化するので、厚みが急激に変化することによる強度の低下を防止でき、さらに成形も容易である。また、端子部は厚肉部に形成されているため、鍔部が変形することにともなって端子部までもが変形することを抑制できる。また、薄肉部によりコイルボビンの小型化を維持することができる。
【0007】
上記構成において、前記薄肉部は、前記胴部の中空内部と連通すると共に、前記コイル線への通電により励磁されるステータを挿入するための挿入口を有している、構成を採用できる。
この構成により、厚肉部にステータ用の挿入口が設けられた場合と比較し、コイルボビンによって拘束されるステータの領域が小さくてすむ。即ち、コイルボビンに挿入されるステータの領域を小さくすることができるので、小型化されたステータを採用することができる。
【0008】
上記構成において、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、前記薄肉部よりも厚みが薄く形成されていると共に、前記胴部の中空内部と嵌合する前記ステータの脚部から屈曲されて伸長する前記ステータの胴部を逃がす切欠部を有している、構成を採用できる。
この構成により、脚部の短い小型化されたステータを採用することができる。
【0009】
また上記目的は、励磁用のコイルが巻回されたコイルボビンと、周方向に異なる極性に着磁され回動可能に支持されたロータと、前記コイルボビンに挿入嵌合されると共に前記コイルへの通電によって前記ロータへ磁力よる駆動力を与えるステータとを備え、前記コイルボビンは、コイル線が巻回される筒状の胴部と、前記胴部の両端に形成された一対の鍔部と、前記一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共に前記コイル線の端部が巻回される端子部とを備え、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有し、前記厚肉部から前記薄肉部に至るまで徐々に厚みが薄くなるように形成され、前記端子部は、前記厚肉部に形成されている、ことを特徴とするアクチュエータによって達成できる。
この構成により、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有しているので、胴部に巻かれたコイル線により鍔部が外側に向けて反り返るような変形がなく、厚肉部により鍔部の変形が抑制され耐久性が向上する。また、鍔部の厚みが徐々に変化するので、厚みが急激に変化することによる強度の低下を防止でき、さらに成形も容易である。また、端子部は厚肉部に形成されているため、鍔部が変形することにともなって端子部までもが変形することを抑制できる。また、薄肉部によりコイルボビンを小型化することができるので、アクチュエータ自体の大きさも小型化することができる。
【0010】
上記構成において、前記薄肉部は、前記胴部の中空内部と連通すると共に前記ステータを挿入するための挿入口を有している、構成を採用できる。
この構成により、厚肉部にステータ用の挿入口が設けられた場合と比較し、コイルボビンによって拘束されるステータの領域が小さくてすむ。即ち、コイルボビンに挿入されるステータの領域を小さくすることができるので、小型化されたステータを採用することができる。従って、アクチュエータを小型化することができる。
【0011】
上記構成において、前記ロータは、前記厚肉部及び薄肉部の肉厚差よりも接近して前記薄肉部と該ロータの外周面の一部とが対向するように配置されている、構成を採用できる。
この構成により、薄肉部とロータとが接近して対向するように配置されるので、アクチュエータ全体の大きさを更に小型化することができる。
【0012】
上記構成において、前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、前記薄肉部よりも厚みが薄く形成されていると共に、前記胴部の中空内部と嵌合する前記ステータの脚部から屈曲されて伸長する前記ステータの胴部を逃がす切欠部を有している、構成を採用できる。
この構成により、脚部の短い小型化されたステータを採用することができる。従って、アクチュエータを小型化することができる。
【0013】
また上記目的は、シャッタ開口を有する基板と、前記シャッタ開口を開閉自在に支持された羽根と、前記羽根の駆動源である上記に記載されたアクチュエータと、を備えたことを特徴とするカメラ用羽根駆動装置によっても達成できる。
この構成により、小型化されると共に耐久性が向上したカメラ用羽根駆動装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
小型化を維持すると共に耐久性が向上したコイルボビン、それを備えたアクチュエータ及びそれを備えたカメラ用羽根駆動装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施例に係るカメラ用羽根駆動装置の分解斜視図である。図2は、カメラ用羽根駆動装置の斜視図である。図3は、蓋体を基板から取り外した際のカメラ用羽根駆動装置の斜視図である。
カメラ用羽根駆動装置は、電磁アクチュエータ10、基板20、シャッタ羽根61〜64、羽根受板70、羽根押え板80、絞り羽根用電磁アクチュエータ90などから構成される。
【0016】
電磁アクチュエータ10は、シャッタ羽根61〜64を駆動させるための駆動源であり、後述する電磁アクチュエータ10のロータ30が所定の範囲を回動することにより、シャッタ羽根61〜64は所定の範囲を揺動する。
【0017】
基板20は、その中央部に開口21が形成されている。この開口21は、被写体光を図示しない撮像素子に結像させるために形成されている。
また、基板20には、カメラ用羽根駆動装置をカメラ本体に取り付けるための取付ボス22が光軸方向に突出して2箇所に形成されている。
【0018】
電磁アクチュエータ10は、図1乃至図3に示すように、基板20の一部に凹状に形成された収納部24に収納され、蓋体23により閉じられる。また、蓋体23には爪部23aが形成され、スナップフィット結合により第1基板20に組み付けられる。
【0019】
シャッタ羽根61〜64は、基板20と羽根受板70との間にその一部が重なった状態で配置される。
羽根受板70は、シャッタ羽根61〜64の摺動性を向上させるためのものであり、シャッタ羽根61〜64と羽根押え板80との間に配置される。羽根受板70の中央部には開口71が形成されている。羽根押え板80についても同様に、その中央部に開口81が形成されている。
【0020】
絞り羽根用電磁アクチュエータ90は、不図示の絞り羽根の駆動源である。絞り羽根が設けられていることにより、開口21、開口71、開口81の開口量を一定に維持できる。
【0021】
次に、電磁アクチュエータについて詳細に説明する。
図4は、蓋体を基板から取り外した際の電磁アクチュエータの拡大正面図である。電磁アクチュエータ10は、ロータ30、ステータ40、コイルボビン50などから構成される。
【0022】
ロータ30は、周方向に異なる極性に着磁され、収納部24内に形成された軸部に貫通されて回動可能に支持されている。また、ロータ30には、その回動をシャッタ羽根61〜64へ伝達する出力ピン31が組みつけられ、ロータ30と一体に出力ピン31も揺動する。出力ピン31は、収納部24内に形成された円弧孔25と係合して、所定の範囲の揺動が可能となる。
【0023】
ステータ40は、ステータ胴部43と、ステータ胴部43の両端から略直角方向に屈曲して伸長した一対の脚部41a、41bとを有しており、U字状に形成されている。脚部41a、41bのそれぞれの端部には、ロータ30の表面と対向するように磁極部42a、42bが形成されている。
【0024】
ステータ40には、コイル線49が巻回されたコイルボビン50が脚部41bに挿入され、コイル線49への通電により、ステータ40は励磁されて磁極部42a、42bは互いに異なる極性が発生する。磁極部42a、42bに発生した極性により、ロータ30に磁力が作用して回動する。
また、ステータ40は、収納部24内に形成されたガイドピン24a〜24fにより位置決めされる。
【0025】
次に、図4及び図5を参照してコイルボビン50について詳細に説明する。
図5は、コイルボビン50の説明図である。図5(a)は、コイルボビン50の正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は斜視図である。尚、図5においては、コイル線49は巻回されていない。
【0026】
コイルボビン50は、コイル線49が巻回される円筒状の胴部55と、胴部55の両端に形成された一対の鍔部と、一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共にコイル線49の端部が巻回される端子部51a、51bとを有している。コイルボビン50は、樹脂により一体的に成形される。
【0027】
胴部55の中空部分には、図4に示したように、ステータ40の脚部41bが挿入される。
また、鍔部は、厚みが相違する厚肉部52a、52b、薄肉部53a、53bを有する。厚肉部52a、52bには、それぞれ端子部51a、51bが形成されている。また、一対の鍔部は、胴部55の伸長方向に直交すると共に互いに対向し合う内側面55a、55bを有している。
端子部51a、51bは、厚肉部52a、52bの端面から垂直方向に突出して形成されている。
尚、コイルボビン50は、その形状が左右対称に形成されている
【0028】
厚肉部52a、52bにより、鍔部の強度が上がる。この構成により、厚肉部52a、52bにより鍔部の変形が抑制され、耐久性が向上する。特に、胴部55にコイル線49を巻回した際に生じる、鍔部の反り返りを防止できる。また薄肉部53a、53bによりコイルボビンの小型化を図ることができる。
【0029】
また、端子部51a、51bは、それぞれ厚肉部52a、52bに形成されていると共に、厚肉部52a、52bによって支持されているため、鍔部が変形することにともなって端子部51a、51bまでもが変形することを抑制できる。従って、端子部51a、51bが変形することに伴う不具合を解消できる。
【0030】
また、鍔部は、厚肉部52aから薄肉部53aに至るまで、徐々に厚みが薄くなるように形成されている。鍔部の厚みが徐々に変化するので、厚みが急激に変化することによる鍔部の強度の低下を防止できる。また、厚みが徐々に変化するため、成形も容易である。厚肉部52b、薄肉部53bについても同様である。
尚、詳細には、厚肉部52a、52bは、一定の幅を有し、薄肉部53a、53bは、厚肉部52a、52bから離れるに従って厚みが薄くなるテーパ状に形成されている。
【0031】
また、薄肉部53a、53bは、胴部55の中空内部と連通すると共に、ステータ40の脚部41bを挿入するための挿入口54a、54bを有している。
この構成により、厚肉部52a、52bにステータ40用の挿入口が設けられた場合と比較し、コイルボビン50によって拘束されるステータ40の領域が小さくてすむ。即ち、コイルボビン50に挿入されるステータ40の領域を小さくすることができるので、脚部41bの短い、小型化されたステータを採用することができる。従って、電磁アクチュエータ10自体の大きさも小型化される。
【0032】
また、鍔部には、薄肉部53a、53bよりも厚みが薄く形成された切欠面56a、56bを有している。切欠面56a、56bは、内側面55a、55bと平行に形成されており、切欠面56a、56bが形成された箇所での鍔部の厚みは一定となるように形成されている。また、切欠面56a、56bはそれぞれ胴部55の開口縁から、薄肉部53a、53bの厚みが徐々に薄くなる方向に形成されている。
【0033】
この切欠面56a、56bのうち、切欠面56bは、図4に示したように、ステータ40のステータ胴部43の内側面と当接する。切欠面56bでの鍔部の厚みは、薄肉部53a、53bよりも薄く形成されているため、ステータ40のステータ胴部43を逃がすように作用する。すなわち、切欠面56a、56bによりステータ40のステータ胴部43をコイル線49側に位置決めできる。従って、脚部の短い小型化されたステータを採用することができる。従って、電磁アクチュエータ10を小型化することができる。
【0034】
次に、コイルボビン50とロータ30との位置関係について説明する。図6は、コイルボビン50とロータ30との位置関係について示した説明図である。尚、図6には、ロータ30及びロータ30側に配置された鍔部以外の構成については省略してある。
【0035】
図6に示した最短距離Aは、薄肉部53aの側面から、内側面55aに対して垂直方向にロータ30の外周面に至るまでの距離のうち、最短の距離である。また、図6に示した肉厚差は、厚肉部52aと薄肉部53aとの厚みの差を示しており、最短距離Aの始点における薄肉部53aの厚みと、厚肉部52aの最大の厚み(本実施例では、厚肉部52aの厚みは一定)との差を示している。
【0036】
図6に示すように、ロータ30と鍔部との位置関係は、最短距離Aが肉厚差よりも短くなるように設定されている。従って、ロータ30は、薄肉部53aの側面に接近した位置に配置されている。
この構成により、薄肉部53aにより厚みが薄くなった分だけ、ロータ30を53aに接近させて配置することができる。従って、コイルボビン50とロータ30との距離を縮めることができ、電磁アクチュエータ10の小型化を図ることができる。
【0037】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0038】
上記実施例において、コイルボビンの鍔部は、双方ともに厚肉部及び薄肉部が形成されているが、何れか一方のみに厚肉部、薄肉部、切欠面を形成してもよい。
【0039】
薄肉部53a、53bは、徐々に厚みが薄くなるテーパ状に形成されているが、このような構成に限定されず、例えば、階段状の形状を有し、その途中の厚みが一定となるようなものであってもよい。
【0040】
また、厚肉部52a、52bは、その厚さが一定であるが、薄肉部53a、53bから離れるほどに厚みが徐々に増すように形成されていてもよい。
【0041】
また、厚肉部と薄肉部とにより、鍔部の厚みが全体的に徐々に変化するテーパ状に形成されていてもよい。
【0042】
上記実施例において、コイルボビン50は、ステータ40の脚部41bに挿入されているが、ステータの胴部に挿入してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施例に係るカメラ用羽根駆動装置の分解斜視図である。
【図2】カメラ用羽根駆動装置の斜視図である。
【図3】蓋体を基板から取り外した際のカメラ用羽根駆動装置の斜視図である。
【図4】蓋体を基板から取り外した際の電磁アクチュエータの拡大正面図である。
【図5】コイルボビンの説明図である。
【図6】コイルボビンとロータとの位置関係について示した説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10 電磁アクチュエータ
20 基板
30 ロータ
31 出力ピン
40 ステータ
41a、41b 脚部
42a、42b 磁極部
43 ステータ胴部
49 コイル線
50 コイルボビン
51a、51b 端子部
52a、52b 厚肉部
53a、53b 薄肉部
54a、54b 挿入口
55 胴部
55a、55b 内側面
56a、56b 切欠面
61〜64 シャッタ羽根

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル線が巻回される筒状の胴部と、前記胴部の両端に形成された一対の鍔部と、前記一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共に前記コイル線の端部が巻回される端子部とを備え、
前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有し、前記厚肉部から前記薄肉部に至るまで徐々に厚みが薄くなるように形成され、
前記端子部は、前記厚肉部に形成されている、ことを特徴とするコイルボビン。
【請求項2】
前記薄肉部は、前記胴部の中空内部と連通すると共に、前記コイル線への通電により励磁されるステータを挿入するための挿入口を有している、ことを特徴とする請求項1に記載のコイルボビン。
【請求項3】
前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、前記薄肉部よりも厚みが薄く形成されていると共に、前記胴部の中空内部と嵌合する前記ステータの脚部から屈曲されて伸長する前記ステータの胴部を逃がす切欠部を有している、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のコイルボビン。
【請求項4】
励磁用のコイルが巻回されたコイルボビンと、周方向に異なる極性に着磁され回動可能に支持されたロータと、前記コイルボビンに挿入嵌合されると共に前記コイルへの通電によって前記ロータへ磁力よる駆動力を与えるステータとを備え、
前記コイルボビンは、コイル線が巻回される筒状の胴部と、前記胴部の両端に形成された一対の鍔部と、前記一対の鍔部のそれぞれに形成されていると共に前記コイル線の端部が巻回される端子部とを備え、
前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、厚みが相違する厚肉部及び薄肉部を有し、前記厚肉部から前記薄肉部に至るまで徐々に厚みが薄くなるように形成され、
前記端子部は、前記厚肉部に形成されている、ことを特徴とするアクチュエータ。
【請求項5】
前記薄肉部は、前記胴部の中空内部と連通すると共に前記ステータを挿入するための挿入口を有している、ことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記ロータは、前記厚肉部及び薄肉部の肉厚差よりも前記薄肉部に接近して、前記薄肉部と該ロータの外周面の一部とが対向するように配置されている、ことを特徴とする請求項4叉は5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記一対の鍔部のうち少なくとも一方は、前記薄肉部よりも厚みが薄く形成されていると共に、前記胴部の中空内部と嵌合する前記ステータの脚部から屈曲されて伸長する前記ステータの胴部を逃がす切欠部を有している、ことを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のアクチュエータ。
【請求項8】
シャッタ開口を有する基板と、
前記シャッタ開口を開閉自在に支持された羽根と、
前記羽根の駆動源である請求項4乃至7の何れかに記載されたアクチュエータと、を備えたことを特徴とするカメラ用羽根駆動装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−167522(P2008−167522A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−351574(P2006−351574)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(396004981)セイコープレシジョン株式会社 (481)
【Fターム(参考)】