説明

コンテンツ供給装置およびコンテンツ供給方法、コンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法、プログラム、並びにコンテンツダウンロードシステムおよびコンテンツダウンロード方法

【課題】コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応するシステムを実現する。
【解決手段】パターンbの運用形態では、ユーザのダウンロード操作に応じてダウンロード制御メタファイルが取得され、当該ファイルに従いコンテンツが即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーのライセンスが供給される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、真のライセンスが未取得なので、DRMクライアントからDRMサーバに対して真のライセンスが要求され、この要求に応じて真のライセンスが供給されて、課金が実行される。本発明は、コンテンツダウンロードサービスに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ供給装置およびコンテンツ供給方法、コンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法、プログラム、並びにコンテンツダウンロードシステムおよびコンテンツダウンロード方法に関し、特に、ダウンロードして蓄積しているコンテンツをユーザが任意のタイミングで利用できるコンテンツダウンロードサービスを実現する場合に用いて好適なコンテンツ供給装置およびコンテンツ供給方法、コンテンツ受信装置およびコンテンツ受信方法、プログラム、並びにコンテンツダウンロードシステムおよびコンテンツダウンロード方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インタネットに代表される高速データ通信ネットワークの普及に伴い、既に楽曲、映像、コンピュータプログラムなどの様々なコンテンツを商品とするコンテンツダウンロードサービスが存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、既存のコンテンツダウンロードサービスはいずれもパーソナルコンピュータ向けのサービスであって、例えばテレビジョン受像機のように誰もが容易に利用できるものとは言い難い。
【0004】
特に映像(対応する音声や字幕を含む)を商品としたコンテンツダウンロードサービスの場合、その本格的なサービスは実施されておらず、ほとんどが試験的なものであって、前払い固定料金で映像コンテンツを見放題とし、任意のタイミングでダウンロードを実行させる形態、プリペイド方式とし、映像コンテンツがダウンロードされる毎にプリペイド額の残高を減らす形態などのように基本的な運用形態だけが実現されているにすぎない。
【0005】
【特許文献1】特開2000−113066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、映像コンテンツを商品とするコンテンツダウンロードサービスを本格的に実施するに際しては、上述した基本的な運用形態のみならず、様々な運用形態が想定される。ここで運用形態とは、映像コンテンツの商品単位となるパッケージの構成、課金タイミング、ダウンロードタイミングの組み合わせを指すものとする。
【0007】
また、ユーザにとっての利便性を考慮した場合、ダウンロードしつつも視聴しなかった映像コンテンツについては、それに対しての課金をキャンセルできる方法を設けておくことが望ましい。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応できるシステムを実現するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面であるコンテンツ供給装置は、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置において、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給するとともに、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するライセンス供給手段とを含む。
【0010】
本発明の第1の側面であるコンテンツ供給装置は、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの前記ライセンスの要求に対応し、前記コンテンツ受信装置のユーザに対して課金または購入済みの権利数を削減する処理を実行する課金手段を さらに含むことができる。
【0011】
本発明の第1の側面であるコンテンツ供給装置は、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの前記ライセンスの要求に対応し、前記ライセンスに対応するコンテンツが前記コンテンツ受信装置によってダウンロードされたことを認識し、前記コンテンツ受信装置のユーザに対応付けてダウンロード済みのコンテンツを記憶する顧客管理手段をさらに含むことができる。
【0012】
前記ライセンス供給手段は、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、ダミーの前記ライセンスを供給するとともに、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて真の前記ライセンスを供給するようにすることができる。
【0013】
本発明の第1の側面であるコンテンツ供給方法は、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置のコンテンツ供給方法において、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給し、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するステップを含む。
【0014】
本発明の第1の側面であるプログラムは、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置の制御用のプログラムであって、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給し、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0015】
本発明の第1の側面においては、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データがコンテンツ受信装置に供給され、ダウンロード制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じ、ダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ受信装置に供給される。また、ダウンロード制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツが供給される。さらに、ダウンロード制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスが供給され、再生制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じてライセンスが供給される。
【0016】
本発明の第2の側面であるコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置において、ユーザの操作を入力する操作入力手段と、前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得する取得手段と、取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段とを含む。
【0017】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、ダミーの前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて真の前記ライセンスを取得するようにすることができる。
【0018】
前記取得手段は、前記ライセンスを取得することがユーザによって受諾された場合のみ、前記再生制御データに基づいて前記ライセンスを取得するようにすることができる。
【0019】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、真の前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの真の前記ライセンスを確認するようにすることができる。
【0020】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに前記ライセンスを取得するための情報が含まれているときのみ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するようにすることができる。
【0021】
本発明の第2の側面であるコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置のコンテンツ受信方法において、ユーザの操作を入力し、前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得し、取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生するステップを含む。
【0022】
本発明の第2の側面であるプログラムは、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置の制御用のプログラムであって、ユーザの操作を入力し、前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得し、取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0023】
本発明の第2の側面においては、ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データがコンテンツ供給装置から取得され、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツとコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ供給装置からダウンロードされる。そして、暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスがコンテンツ供給装置から取得され、さらに、ダウンロード済みの暗号化されたコンテンツを再生するとき、再生制御データに基づいて取得済みのライセンスが確認され、確認結果に対応してライセンスが再取得され、取得されたライセンスを用いて、暗号化されたコンテンツが復号、再生される。
【0024】
本発明の第3の側面であるコンテンツダウンロードシステムは、コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムにおいて、前記コンテンツ受信装置は、ユーザの操作を入力する操作入力手段と、前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得する取得手段と、取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段とを含み、前記コンテンツ供給装置が、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要な前記ダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な前記再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給するとともに、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するライセンス供給手段とを含む。
【0025】
本発明の第3の側面であるコンテンツダウンロード方法は、コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムのコンテンツダウンロード方法において、前記コンテンツ受信装置により、ユーザの操作を入力し、前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置に要求し、前記コンテンツ供給装置により、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツと前記再生制御データを供給し、前記コンテンツ受信装置により、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置に要求し、前記コンテンツ供給装置により、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置に供給し、前記コンテンツ受信装置により、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再要求し、前記コンテンツ供給装置により、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置に供給するステップを含む。
【0026】
本発明の第3の側面においては、コンテンツ受信装置により、ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データがコンテンツ供給装置から取得され、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツとコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ供給装置に要求され、この要求に応じ、コンテンツ供給装置により、暗号化されたコンテンツと再生制御データが供給される。そして、コンテンツ受信装置により、暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスがコンテンツ供給装置に要求され、この要求に応じ、コンテンツ供給装置によりライセンスがコンテンツ供給装置に供給される。また、コンテンツ受信装置により、ダウンロード済みの暗号化されたコンテンツを再生するとき、再生制御データに基づいて取得済みのライセンスが確認され、確認結果に対応してライセンスが再要求され、この要求に応じ、コンテンツ供給装置からライセンスがコンテンツ供給装置に供給される。
【0027】
本発明の第4の側面であるコンテンツ供給装置は、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置において、前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、前記コンテンツのダウンロードが完了したときに通知される、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を供給するライセンス供給手段と、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定する判定手段と、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザによる前記購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行うとともに、前記判定手段によって課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする課金手段とを含む。
【0028】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスおよび前記ダミーライセンスが供給されていない場合には課金キャンセル可と判定し、対応する前記真ライセンスまたは前記ダミーライセンスの少なくとも一方が供給されている場合には課金キャンセル不可と判定するようにすることができる。
【0029】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記コンテンツ受信装置の機種情報に基づいて前記課金キャンセルの可と判定した場合、さらに、対応する前記真ライセンスおよび前記ダミーライセンスが供給されていない場合には課金キャンセル可と判定し、対応する前記真ライセンスまたは前記ダミーライセンスの少なくとも一方が供給されている場合には課金キャンセル不可と判定するようにすることができる。
【0030】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入履歴情報取得操作に応じ、購入済みコンテンツにそれぞれ対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、各購入済みコンテンツの課金キャンセルの可否を判定するようにすることができる。
【0031】
前記ライセンス供給手段は、ダウンロードされた前記コンテンツが再生されるときに通知される、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記真ライセンス供給するようにすることができる。
【0032】
本発明の第4の側面であるコンテンツ供給装置は、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ダミーライセンスを供給した場合、前記コンテンツ受信装置において前記コンテンツのダウンロードが完了したと判断し、ダウンロード所要時間率、またはダウンロード成功率の少なくとも一方を算出する算出手段をさらに含むことができる。
【0033】
本発明の第4の側面であるコンテンツ供給方法は、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置のコンテンツ供給方法において、前記コンテンツ受信装置のユーザによるコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給し、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、課金キャンセル可と判定した場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルするステップを含む。
【0034】
本発明の第4の側面であるプログラムは、ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置の制御用のプログラムであって、前記コンテンツ受信装置のユーザによるコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給し、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、課金キャンセル可と判定した場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルするステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0035】
本発明の第4の側面においては、コンテンツ受信装置のユーザによるコンテンツを購入する購入操作に対応してユーザに課金が行われる。そして、コンテンツ受信装置からの要求に応じ、コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データがコンテンツ受信装置に供給され、ダウンロード制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じ、コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ受信装置に供給される。また、ダウンロード制御データに基づくコンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツが供給される。さらに、コンテンツ受信装置から通知されるユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する真ライセンスとダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否が判定され、課金キャンセル可と判定された場合のみ、コンテンツ受信装置のユーザに対する課金がキャンセルされる。
【0036】
本発明の第5の側面であるコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置において、ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得する取得手段と、取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段と、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する通知手段とを含む。
【0037】
前記通知手段は、さらに、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、購入キャンセルの可否を判定するようにすることができる。
【0038】
前記通知手段は、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応するコンテンツのダウンロードが完了する前であって、且つ、前記コンテンツの再生が開始されていない場合のみ、購入キャンセル可と判定するようにすることができる。
【0039】
前記通知手段は、前記ユーザから入力される購入履歴表示を指示する操作に応じ、各購入済みコンテンツに対して購入キャンセルの可否を判定するようにすることができる。
【0040】
本発明の第5の側面であるコンテンツ受信方法は、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置のコンテンツ受信方法において、ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生し、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知するステップを含む。
【0041】
本発明の第5の側面であるプログラムは、ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置の制御用のプログラムであって、
ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生し、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0042】
本発明の第5の側面においては、ユーザから入力されるコンテンツを購入する購入操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データがコンテンツ供給装置から取得され、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツとコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ供給装置からダウンロードされる。そして、暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方がコンテンツ供給装置から取得され、取得された真ライセンスを用いて、暗号化されたコンテンツが復号、再生され、ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、キャンセル操作がコンテンツ供給装置に通知される。
【0043】
本発明の第6の側面であるコンテンツダウンロードシステムは、コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムにおいて、前記コンテンツ受信装置が、前記ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得する取得手段と、取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段と、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に対応し、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する通知手段とを含み、前記コンテンツ供給装置が、前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要な前記ダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な前記再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記真ライセンス、または前記ダミーライセンスの少なくとも一方を供給するライセンス供給手段と、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる前記キャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定する判定手段と、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザによる前記購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行うとともに、前記判定手段によって課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする課金手段とを含む。
【0044】
本発明の第6の側面であるコンテンツダウンロード方法は、コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムのコンテンツダウンロード方法において、前記コンテンツ供給装置により、前記コンテンツ受信装置のユーザがコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、前記コンテンツ受信装置により、前記ユーザの前記購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に対応し、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知し、前記コンテンツ供給装置により、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる前記キャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルするステップを含む。
【0045】
本発明の第6の側面においては、コンテンツ供給装置により、コンテンツ受信装置のユーザがコンテンツを購入する購入操作に対応してコンテンツ受信装置のユーザに課金が行われ、コンテンツ受信装置により、ユーザの購入操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データが記コンテンツ供給装置から取得され、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツとコンテンツを再生するために必要な再生制御データがコンテンツ供給装置からダウンロードされる。そして、暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方がコンテンツ供給装置から取得される。また、ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に対応し、キャンセル操作がコンテンツ供給装置に通知され、コンテンツ供給装置により、コンテンツ受信装置から通知されるユーザによるキャンセル操作に応じ、対応する真ライセンスとダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否が判定され、課金キャンセル可と判定された場合のみ、コンテンツ受信装置のユーザに対する課金がキャンセルされる。
【発明の効果】
【0046】
本発明の第1の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応し、コンテンツを受信装置に供給することができる。
【0047】
本発明の第2の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応してコンテンツをダウンロードし、利用することができる。
【0048】
本発明の第3の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応可能なシステムを提供することができる。
【0049】
本発明の第4の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応し、コンテンツを受信装置に供給することができる。また、ダウンロード前課金を前提として、所定の期間だけ受信装置のユーザに対する課金のキャンセルを許容することができる。
【0050】
本発明の第5の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応してコンテンツをダウンロードし、利用することができる。また、ダウンロード前課金を前提として、所定の期間だけ課金をキャンセルさせることができる。
【0051】
本発明の第6の側面によれば、コンテンツダウンロードサービスの様々な運用形態に対応可能なシステムを提供することができる。また、ダウンロード前課金を前提として、所定の期間だけ受信装置のユーザに対する課金のキャンセルを許容したシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
図1は、本発明の一実施の形態であるコンテンツダウンロードシステムの基本概念を示している。
【0054】
このコンテンツダウンロードシステム1は、コンテンツを視聴するユーザの自宅などに設置される受信装置10と、ネットワーク2を介して接続される受信装置10からの要求に応じ、コンテンツをダウンロードさせる供給装置20から構成される。
【0055】
なお、本実施の形態において、ダウンロードとは、受信装置10がネットワーク2を介して供給装置20からコンテンツなどの電子データを転送させて蓄積する処理を指すものとする。また、コンテンツとは、映像とそれに対応する音声を再生するためのAVデータ、それに対応する字幕データなどを含み暗号化されているものとする。
【0056】
ネットワーク2は、インタネットに代表されるデータ通信網である。なお、コンテンツダウンロードシステム1においては、コンテンツをダウンロードして利用するので、その通信速度は高速であることが望ましいが必須ではない。
【0057】
受信装置10は、例えばテレビジョン受像機に内蔵されたり、テレビジョン受像機に外付けされたりするものを想定する。供給装置20は、ネットワーク2上に設けられた複数のサーバ等によって構成される(詳細は図3を参照して後述する)。
【0058】
コンテンツダウンロードシステム1によれば、図2に示すように、受信装置10のユーザは、任意のコンテンツAを供給装置20からネットワーク2を介してダウンロードさせることができ、その後、受信装置10に蓄積されているコンテンツAを、許容されている利用期間内の任意のタイミングで再生させて視聴することができる。
【0059】
次に、コンテンツダウンロードシステム1を構成する受信装置10と供給装置20の詳細な構成例について、図3を参照して説明する。
【0060】
受信装置10は、供給装置20にアクセスしてHTML(Hypertext Markup Language)文書またはBML(Broadcast Markup Language)文書などを取得して対応するwebページを表示させるブラウザ11、ブラウザ11のヘルプアプリケーションとして供給装置20からコンテンツやそのメタデータを転送させてストレージ13に蓄積するダウンローダ12、ハードディスクドライブなどからなるストレージ13、ダウンロード済みのコンテンツのリストをユーザに提示するECG14、ダウンロード済みのコンテンツを再生するAVプレイヤ15、暗号化された状態のコンテンツを復号するために必要なコンテンツ鍵を含むライセンスを供給装置20から取得するDRM(Digital Rights Management)クライアント16、およびAVプレイヤ15によって再生されたコンテンツを受信装置10の外部に出力する外部出力部17から構成される。
【0061】
ブラウザ11は、供給装置20から取得するHTML文書、BML文書などに基づき、コンテンツダウンロードサービスの利用契約、パッケージ(コンテンツの商品単位)の購入、ダウンロードするコンテンツの選択、購入履歴の表示、課金キャンセルなどの操作をユーザがインタラクティブに実行できるWebページを表示させる。
【0062】
ダウンローダ12は、HTML文書、BML文書などに基づくブラウザ11の制御に応じて起動され、コンテンツに対応するメタデータ(コンテンツ、コンテンツに対応するライセンス、およびコンテンツを再生するときに必要となる情報である再生制御メタファイル41(図6)を転送させるための情報であるダウンロード制御メタファイル31(図5)、再生制御メタファイル41)と、暗号化された状態のコンテンツを供給装置から転送させてストレージ13に蓄積させる。さらに、ダウンローダ12は、ストレージ13に蓄積させたコンテンツのリストをユーザに提示するための情報であるメタDB(データベース)13Aをメタデータの再生制御メタファイル41に基づいて生成し、ストレージ13に蓄積させる。
【0063】
ストレージ13は、供給装置20から転送されたコンテンツとそのメタデータを蓄積する。また、ダウンローダ13によって生成されたメタDB13Aを蓄積する。
【0064】
ECG14は、レジデントアプリケーションであり、ストレージ13に保持されたメタDB13Aに基づき、ダウンロード済みコンテンツの一覧をユーザに提示するとともに、ユーザに再生するコンテンツを選択させるインタラクティブなGUI(Graphical User Interface)であるローカルコンテンツリストをユーザに提供する。
【0065】
AVプレイヤ15は、ECG14によって起動され、ストレージ13から再生すべきコンテンツを読み出し、DRMクライアント16から供給されるコンテンツ鍵を用いて暗号化されているコンテンツを復号して再生し、その結果得られるAVデータに対応する映像をディスプレイに表示させ、音声をスピーカ(いずれも不図示)から出力させる。また、AVプレイヤ15は、再生結果として得られるAVデータを、DRMクライアント16から供給されるRMPI(利用条件情報)にて許可されている場合だけ外部出力部17にする。
【0066】
なお、ECG14により、ダウンロード中であって所定のデータ量がバッファリング済みのコンテンツもローカルコンテンツリストに含めてユーザに提供するようにし、AVプレイヤ15により、ダウンロード中のコンテンツであって所定のデータ量がバッファリング済みのコンテンツも再生するようにしてもよい(いわゆる、プログレッシブダウンロード、あるいはストリーミング再生を行うようにしてもよい)。
【0067】
DRMクライアント16は、供給装置20のDRMサーバ26との間にセキュアな通信路を確立した後、コンテンツ鍵を含むライセンスをDRMサーバ26から取得し、取得したライセンスを自身で保持する。そして、AVプレイヤ15からの要求に応じ、ライセンスに記述されている利用条件を満たす場合にのみ、コンテンツ鍵をAVプレイヤ15に供給する。
【0068】
外部出力部17は、AVプレイヤ15から供給されるAVデータを出力先(リムーバブルメディア、再生装置、記録装置など)の指定フォーマットに変換して出力する。
【0069】
供給装置20は、受信装置10にインタラクティブなwebページを表示させるためのHTML文書、BML文書などを供給するWebサーバ21、コンテンツダウンロードサービスの顧客に関する情報を管理する顧客管理サーバ22、コンテンツダウンロードサービスの利用に際して決済を行う課金・決済サーバ23、コンテンツに対応するメタデータを受信装置10に転送するメタデータサーバ24、コンテンツを受信装置10に転送するコンテンツサーバ25、および受信装置10のDRMクライアント16にライセンスを供給するDRMサーバ26から構成される。
【0070】
Webサーバ21は、ブラウザ11からの要求に応じ、各種Webページを表示させるためのHTML文書、BML文書などをブラウザ11に供給する。顧客管理サーバ22は、顧客(受信装置10のユーザ)の顧客情報(例えば顧客ID、パスワード、決済用情報(銀行口座、クレジットカード番号等)、受信装置10の機器ID、DRMクライアント16のID(DRM ID))に、各顧客が購入したパッケージ(商品単位)を示す購入履歴情報やダウンロードしたコンテンツを示すダウンロード履歴情報などを対応付けて管理する。
【0071】
課金・決済サーバ23は、顧客管理サーバ22からの要請に応じ、顧客に対して課金・決済処理を行う。
【0072】
なお、本明細書において、購入の用語には、契約の意味合いも含むものとする。すなわち、例えば顧客が月極め固定料金で任意の数だけコンテンツをダウンロードして利用できる条件のパッケージを契約した場合でも購入の用語を用いる。
【0073】
また、課金の用語は、パッケージの購入に対応してクレジットカードなどの利用を確定する意味合いと、ユーザ側の口座などから実際に所定の金額を引き落とす意味合いを含むものとする。したがって、後述する課金キャンセルとは、パッケージの購入に対応してクレジットカードなどの利用を確定したものを取り消したり、ユーザ側の口座などから引き落とした金額を返金したりすることを意味するものとする。
【0074】
メタデータサーバ24は、パッケージ(コンテンツの商品単位)やコンテンツに関わる情報を管理し、他のサーバに必要な情報を提供するとともに、受信装置10のダウンローダ12からの要求に応じて、ダウンロード制御メタファイル31および再生制御メタファイル41からなるメタデータをダウンローダ12に転送する。コンテンツサーバ25は、受信装置10のダウンローダ12からの要求に応じて、コンテンツをダウンローダ12に転送する。
【0075】
DRMサーバ26は、受信装置10のDRMクライアント16との間にセキュアな通信路を確立した後、暗号化されたコンテンツを復号するためのコンテンツ鍵を含むライセンスをDRMクライアント16に供給する。
【0076】
なお、供給装置20を構成するWebサーバ21乃至DRMサーバ26は、ネットワーク2上に集中して配置されてもよいし、分散して配置されてもよい。また、Webサーバ21乃至DRMサーバ26のうち、いくつかを組み合わせて構成してもよい。
【0077】
次に、供給装置20から受信装置10に転送されるコンテンツについて、図4を参照して説明する。
【0078】
コンテンツを構成するAVデータは、供給装置20のコンテンツサーバ25において、所定の符号化方式(例えば、MPEG2方式)で圧縮符号化された後、字幕データなどとともにトランスポートストリーム(TS)化され、DRMサーバ26にて生成されたコンテンツ鍵によりTSパケット単位で暗号化された状態で受信装置10に転送されてストレージ13に蓄積される。
【0079】
一方、この暗号化された状態のコンテンツを復号するためのコンテンツ鍵は、コンテンツとは別途、供給装置20のDRMサーバ26から、RMPI(利用条件情報:コピー制御情報などを含む)とともにライセンスに含まれた状態で受信装置10のDRMクライアント16に供給される。
【0080】
ストレージ13に蓄積されたTSパケット単位で暗号化されているコンテンツは、AVプレイヤ15によりDRMクライアント16から供給されるコンテンツ鍵によってその暗号が復号され、その結果得られたMPEG2TSが復号(デコード)される。ただし、DRMクライアント16からコンテンツ鍵が供給されるのは、ライセンスに記述されている利用条件(利用期間、再生回数など)を満たしている場合に限られる。
【0081】
次に、受信装置10が供給装置20から取得するメタデータについて、図5および図6を参照して説明する。
【0082】
図5は、コンテンツとそれに対応するライセンスと再生制御メタファイル41をダウンロードするために必要なダウンロード制御メタファイル31の記述例を示している。なお、ダウンロード制御メタファイル31は、必ずしも1つのコンテンツに対応するものではなく、1つ以上のコンテンツからなるダウンロード単位に対応するものである。
【0083】
ダウンロード制御メタファイル31において、<dl_unit_name>には、コンテンツのダウンロード単位の名称が記述される。<dl_timing>には、ダウンロード単位に含まれるコンテンツのダウンロードタイミング(即時、予約、定期)が記述される。
【0084】
なお、ダウンロード単位パッケージに複数のコンテンツが含まれる場合、以降の<criid>から<av_media>までの項目は、複数の各コンテンツに対応する分だけ記述される。
【0085】
<criid>には、ダウンロード単位に含まれるコンテンツのIDが記述される。<size>には、コンテンツのデータサイズが記述される。<cpc_meta>には、コンテンツを再生するために必要な再生制御メタファイル41の転送元のURI(Uniform Resource Identifier)が記述される。<av_media>には、コンテンツの転送元のURIが記述される。
【0086】
<drm_server_uri>には、ダウンロード単位に対応するライセンスの取得先であるDRMサーバ26のURIが記述される。<license_id>には、ダウンロード単位に対応するライセンスのIDが記述される。なお、ここに記述されるライセンスIDは、真のライセンス(暗号化されているコンテンツを復号できるライセンス。以下、真ライセンスとも称する)のIDではなく、ダミーのライセンス(暗号化されているコンテンツを復号できないライセンス。以下、ダミーライセンスとも称する)のIDを記述する場合がある(詳細後述)。
【0087】
なお、ダウンロード制御メタファイル31に、さらに、コンテンツのダウンロード完了に対応してライセンスを取得するか否かを示す情報を追加記述するようにして、当該情報にコンテンツのダウンロード完了に対応してライセンスを取得することが示されている場合のみ、コンテンツのダウンロード完了に対応してライセンスを取得するようにしてもよい。
【0088】
ただし、当該情報に応じ、コンテンツのダウンロード完了に対応してライセンスを取得する処理を実行できる受信装置10をダウンロード完了通知対応機種と称し、このダウンロード完了通知対応機種である受信装置10を用いた場合にのみ、ユーザは課金キャンセル(図23以降を用いて後述)を行なうことができるようになされている。
【0089】
図6は、コンテンツを再生するために必要であって、各コンテンツにそれぞれ対応して存在する再生制御メタファイル41の記述例を示している。
【0090】
再生制御メタファイル41において、<content_title>には、コンテンツの名称が記述される。<drm_server_uri>には、コンテンツに対応するライセンスの取得先であるDRMサーバ26のURIが記述される。<license_id>には、コンテンツに対応するライセンスのIDが記述される。なお、ここに記述されるライセンスIDは、真ライセンスのIDである(詳細後述)。
【0091】
次に、受信装置10が供給装置20からコンテンツなどをダウンロードする処理の概要について、図7を参照して説明する。
【0092】
なお、ダウンロード処理の前提として、受信装置10のユーザは、当該コンテンツダウンロードサービスの運営者側にサービス利用のための登録を済ませており、これにより、供給装置20の顧客管理サーバ22には、受信装置10のユーザの情報が顧客情報として登録されており、さらに購入したパッケージを示す購入履歴情報やダウンロード済みコンテンツを示すダウンロード履歴情報が対応付けて管理されているものとする。
【0093】
ユーザからの所定の操作に対応し、受信装置10のブラウザ11は、供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ダウンロード可能なコンテンツのリストなどからなるダウンロードナビゲーションページをユーザに提示する。このダウンロードナビゲーションページに対して、ユーザがコンテンツをそのダウンロード単位で選択する操作を行うと、ダウンローダ12が起動される。
【0094】
起動されたダウンローダ12は、選択されたコンテンツのダウンロード単位に対応するダウンロード制御メタファイル31をメタデータサーバ24から取得する。なお、ここで取得するダウンロード制御メタファイル31の取得元であるメタデータサーバ24のURIは、ダウンロードナビゲーションページのHTML文書などに記述されている。
【0095】
ダウンロード制御メタファイル31を取得したダウンローダ12は、ダウンロード制御メタファイル31に記述されている内容に従い、メタデータサーバ24から再生制御メタファイル41を、コンテンツサーバ25からコンテンツを転送させて、ストレージ13に蓄積させる。さらに、ダウンローダ12は、転送させた再生制御メタファイル41に基づいてローカルコンテンツリスト生成のためのメタDB13Aを生成して、ストレージ13に蓄積させる。
【0096】
さらに、ダウンローダ12は、DRMクライアント16にライセンスの取得を依頼する。この依頼に応じ、DRMクライアント16は、ダウンローダ12により取得されたダウンロード制御メタファイル31に記述されている内容に従って、DRMサーバ26にライセンスを要求して取得する。
【0097】
以上で、ダウンロード処理の概要説明を終了する。
【0098】
次に、ダウンロード処理のより詳細な動作について、図8のタイミングチャートおよび図9のフローチャートを参照して説明する。なお、図8においては図示の都合によりメタデータサーバ24とコンテンツサーバ25を一体化しており、以降の図面においても適宜同様の場合がある。図9は、ダウンロード処理のうち、特に受信装置10のダウンローダ12の処理について着目したものである。
【0099】
ダウンロード処理の前提は、上述した概要説明と同様である。初めに、ステップS11において、受信装置10のブラウザ11が供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ユーザ認証を実行した後、Webページを表示するためのHTML文書などを取得する。さらに、ブラウザ11は、取得したHTML文書などに基づいてダウンロードナビゲーションページをユーザに提示する。このインタラクティブに操作可能なダウンロードナビゲーションページに対して、ユーザがコンテンツをダウンロード単位で選択する操作を行うと、ステップS12において、ブラウザ11は、ヘルプアプリケーションであるダウンローダ12を起動させる。
【0100】
起動されたダウンローダ12は、ステップS13において、ブラウザ11から通知されるメタデータサーバ24のURIに基づき、選択されたコンテンツのダウンロード単位に対応するダウンロード制御メタファイル31をメタデータサーバ24から取得し、ストレージ13に蓄積させる(図9のステップS31に相当する)。
【0101】
ステップS14において、ダウンローダ12は、取得したダウンロード制御メタファイル31を解析し、ダウンロードタイミングを確認したり、ダウンロードするコンテンツのデータサイズを把握した上でストレージ13の空き容量を確認したり、ストレージ13にディレクトリを生成したりする処理を含む初期処理を実行する(図9のステップS32乃至S35に相当する)。
【0102】
ステップS15において、ダウンローダ12は、ダウンロード制御メタファイル31に記述されているメタデータサーバ24のURIに基づきメタデータサーバ24にアクセスして、選択されたダウンロード単位に含まれる全てのコンテンツにそれぞれ対応する再生制御メタファイル41を取得し、ステップS16において、メタDB13Aを生成して再生制御メタファイル41とともにストレージ13に蓄積させる(図9のステップS36に相当する)。
【0103】
ステップS17において、ダウンローダ12は、ダウンロード制御メタファイル31に記述されているコンテンツサーバ25のURIとコンテンツIDに基づき、コンテンツサーバ25にアクセスして、選択されたダウンロード単位に含まれるコンテンツの転送を要求する。この要求に対応し、ステップS18において、コンテンツサーバ25は、要求されたコンテンツの転送を開始し、ダウンローダ12は、転送されたコンテンツをストレージ13に蓄積させる(図9のステップS37に相当する)。
【0104】
この転送の間、ステップS19として、ダウンローダ12は、通信障害などによって転送が中断された場合にも、通信障害復旧後に転送が中断した状態から転送を再開する処理を実行する。
【0105】
そして、選択されたダウンロード単位に含まれる全てのコンテンツのダウンロードが終了した後、ステップS20において、ダウンローダ12は、DRMクライアント16にライセンスの取得を要求する(図9のステップS38およびS39に相当する)。DRMクライアント16は、ダウンロード制御メタファイル31に記述されているDRMサーバ26のURIとライセンスIDに基づき、DRMサーバ26にアクセスし、DRM IDの通知などを含む認証処理を経た後にライセンスを取得し、取得したライセンスを自己で保持するとともにライセンスを取得したことをダウンローダ12に通知する。なお、ここで取得したライセンスは、ダウンロード制御メタファイル31に記述されているライセンスIDに対応するものであり、真ライセンスである場合もあるし、ダミーライセンスである場合もある。
【0106】
一方、DRMサーバ26は、ステップS21において、DRMクライアント16からライセンスが要求されたことを顧客管理サーバ22に通知する。顧客管理サーバ22は、DRMサーバ26からの当該通知を受け取ったことを根拠として、受信装置10側でコンテンツのダウンロードが完了したことを確認し、課金・決済サーバ23に対して顧客に対する課金・決済を実行させる(ただし、例えば、前払い固定料金などのダウンロード前に課金を行う運用形態の場合、課金・決済は既に完了しているので、ここで課金・決済は実行されない)。
【0107】
また、顧客管理サーバ22は、受信装置10のユーザに対応する顧客情報のダウンロード履歴情報に、ダウンロード済みとなったコンテンツを示す情報を追加する。ここで追加された情報は、顧客毎にカスタマイズされるダウンロードナビゲーションページに反映される。したがって、これ以降、顧客は自己が既にダウンロードしたコンテンツをダウンロードナビゲーションページにおいて確認することができる。なお、コンテンツのダウンロードが完了し、これが供給装置20側で認識された旨を受信装置10に伝達し、受信装置10のユーザに対して通知するようにしてもよい。
【0108】
以上で、ダウンロード処理の詳細な動作説明を終了する。以上説明したように、ダウンロード処理により受信装置10のストレージ13には、コンテンツとそれに対応する再生制御メタファイル41が蓄積され、DRMクライアント16には、ストレージに蓄積されたコンテンツに対応するライセンスが保持されることになる。
【0109】
次に、受信装置10にダウンロードされたコンテンツを再生する処理の概要について、図10を参照して説明する。
【0110】
ユーザからの所定の操作に対応し、ECG14は、ストレージ13に保持されているメタDB13Aに基づき、ローカルコンテンツリストを生成してユーザに提示する。提示されたローカルコンテンツリストに対し、ユーザがコンテンツを選択して再生を指示すると、ECG14によってAVプレイヤ15が起動され、起動されたAVプレイヤ15に対して再生が指示されたコンテンツを示す情報がECG14から通知される。
【0111】
この通知に対応し、AVプレイヤ15は、当該コンテンツに対応する再生制御メタファイル41をストレージ13から読み出して解析し、当該コンテンツに対応するライセンスのライセンスIDを抽出して、当該ライセンスIDに対応するライセンス(真ライセンス)が既にDRMクライアント16に保持されているか否かを確認する。
【0112】
ここで、当該ライセンスIDに対応するライセンスがDRMクライアント16に保持されていない場合、すなわち、DRMクライアント16に保持されているライセンスがダミーライセンスである場合、ユーザから課金などの承諾が得られた後、DRMクライアント16は、再生制御メタファイル41に記述されているDRMサーバ26のURIに基づいてDRMサーバ26にアクセスし、再生制御メタファイル41に記述されているライセンスIDのライセンス(真ライセンス)を取得し、その中に含まれるコンテンツ鍵をAVプレイヤ15に供給する。
【0113】
この後、AVプレイヤ15は、当該コンテンツをストレージ13から読み出し、DRMクライアント16から供給されたコンテンツ鍵を用いてコンテンツの暗号を復号し、その結果得られる符号化データをデコードしてAVデータを得、対応する映像を表示して音声を出力する。
【0114】
なお、真ライセンスには、利用期間と再生回数に制限を設けることができる。再生回数に制限を設けた場合、再生する度に再生可能な残り回数が減少することをユーザに通知するようにする。また、再生可能な残り回数が0になったときには、ユーザの承諾が得られた後、再度課金して新たに真ライセンスを供給するようにする。
【0115】
以上で、再生処理の概要説明を終了する。
【0116】
次に、再生処理のより詳細な動作について、図11のタイミングチャートおよび図12のフローチャートを参照して説明する。なお、図12は、再生処理のうち、特にAVプレイヤ15の処理について着目したものである。
【0117】
ユーザからの所定の操作に対応し、ステップS81において、ECG14は、ストレージ13からメタDB13Aを読み出し、ステップS82において、読み出したメタDB13Aに基づいてGUIであるローカルコンテンツリストを生成してユーザに提示する。
【0118】
このローカルコンテンツリストに対し、ユーザがコンテンツを選択して再生を指示すると、ステップS83において、ECG14は、AVプレイヤ15を起動し、起動したAVプレイヤ15に対して再生が指示されたコンテンツを示す情報を通知する。
【0119】
ステップS84において、AVプレイヤ15は、当該コンテンツに対応する再生制御メタファイル41をストレージ13から読み出し、ステップS85において、再生制御メタファイル41を解析して、当該コンテンツに対応するライセンスのライセンスIDを抽出する(図12のステップS91に相当)。
【0120】
さらに、AVプレイヤ15は、ステップS86において、当該ライセンスIDに対応するライセンス(真ライセンス)が既にDRMクライアント16に保持されているか否かを確認する(図12のステップS92に相当)。ここで、当該ライセンスIDに対応するライセンスがDRMクライアント16に保持されていない場合、すなわち、DRMクライアント16に保持されているライセンスがダミーライセンスである場合、DRMクライアント16は、再生制御メタファイル41に記述されているDRMサーバ26のURIに基づいてDRMサーバ26にアクセスし、再生制御メタファイル41に記述されているライセンスIDのライセンス(真ライセンス)を取得し、その中に含まれる利用条件を満たしていると判断した後にコンテンツ鍵をAVプレイヤ15に供給する(図12のステップS94に相当)。
【0121】
なお、上述したダウンロード処理のように、1回目のライセンス取得の際に課金・決済を行うのではなく、コンテンツの再生に際して真ライセンスを取得するときに課金・決済を行うようにする運用形態も考えられる。この場合、真ライセンスを取得するに先立ち、ユーザに対して、例えば「視聴しますか?OKボタンを押すと課金されます」などと課金・決済に対してユーザの了解を確認するようにする(図12のステップS93に相当)。
【0122】
コンテンツ鍵を取得したAVプレイヤ15は、ステップS87において、ストレージ13に当該コンテンツの読み出しを指示し、ステップS88において、この指示に応じてストレージ13から供給されるコンテンツを再生する(コンテンツの暗号を復号し、その結果得られる符号化データをデコードしてAVデータを得、対応する映像を表示して音声を出力する)(図12のステップS95に相当)。
【0123】
なお、コンテンツの再生に際してAVプレイヤ15はユーザの制御下となり各種の操作(早送り再生、早戻し再生など、頭だし再生などのトリックプレイ操作)が可能となる。
【0124】
そして、コンテンツの再生が終了した後、ステップS89において、AVプレイヤ15は、自身からコンテンツ鍵を消去するとともに、ユーザの制御下からECG14の制御下に戻る処理を含む終了処理を実行する。
【0125】
以上で、ダウンロード済みコンテンツの再生処理の説明を終了する。以上説明した再生処理によれば、コンテンツの再生に際して真ライセンスがDRMクライアント16に取得されているか否か確認され、取得されていない場合、改めて真ライセンスがDRMサーバ26から取得される。すなわち、コンテンツのダウンロード段階から通算して2回、ライセンスか取得されることになる。
【0126】
次に、本発明を適用したコンテンツダウンロードシステム1を利用して実現可能なダウンロードサービスの運用形態について説明する。運用形態とは、コンテンツの商品単位となるパッケージの構成、課金タイミング、ダウンロードタイミングの組み合わせを指す。
【0127】
パッケージの構成の種類としては、単品、パック、見放題、およびセレクトの4種類を想定する。
【0128】
単品は、1つのコンテンツだけで構成されるパッケージである。パックとは、例えばシリーズものの映画のコンテンツを一括して購入し視聴できるものであり、有限の複数のコンテンツで構成されるパッケージである。見放題とは、例えば、洋画という範囲に属する映画のコンテンツをいくつでも視聴できるものであり、予め定められた範囲に属する不特定複数のコンテンツで構成されるパッケージである。なお、見放題のパッケージを構成するコンテンツは適宜変わる可能性がある。セレクトとは、例えば、邦画という範囲に属する映画のコンテンツのうち、1ヶ月に10作品だけを選択して視聴できるようなものであり、予め定められた範囲に属する不特定複数のコンテンツのうち、所定の期間に所定の数だけ視聴できるパッケージである。なお、セレクトのパッケージを構成するコンテンツは適宜変わる可能性がある。
【0129】
課金タイミングの種類としては、ダウンロード前課金、ダウンロード後課金、および再生時課金の3種類を想定する。
【0130】
ダウンロード前課金とは、コンテンツをダウンロードする前に課金が確定されるものである。なお、ダウンロード前課金が採用された場合には、ユーザの利便性を考慮して、コンテンツのダウンロードが完了する前であって、且つ、コンテンツの再生が開始されていない(ストリーミング再生が行なわれていない)期間に限り、課金をキャンセルさせることができるようになされている(詳細後述)。
【0131】
ダウンロード後課金とは、コンテンツのダウンロードが終了した後に課金が確定されるものである。再生時課金とは、コンテンツをダウンロードし、さらに再生した時に課金が確定するものである。
【0132】
ダウンロードタイミングの種類としては、逐次ダウンロード、予約ダウンロード、および更新ダウンロードの3種類を想定する。
【0133】
逐次ダウンロードとは、コンテンツを選択してダウンロードを指示するユーザの操作に即応し、直ちにダウンロードを開始するものである。予約ダウンロードとは、コンテンツを選択してダウンロードを指示するユーザの操作をトリガとしてダウンロードの予約が行われ、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロード日時にダウンロードを開始するものである。更新ダウンロードとは、コンテンツを選択してダウンロードを指示するユーザの2回目以降の操作を必要とせず、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロード周期で、次のコンテンツ(未ダウンロードのコンテンツ)がダウンロード可能であるか否かを確認し、ダウンロード可能であればダウンロードを開始するものである。
【0134】
以上説明したように、パッケージの構成は4種類、課金タイミングは3種類、ダウンロードタイミングは3種類であり、運用形態となるこれらの組み合わせ数は36(=4×3×3)通りとなる。その36通りの運用形態のうち、以下のパターンa乃至jの10通りの運用形態について説明する。
【0135】
パターンa:単品・ダウンロード後課金・逐次
パターンb:単品・再生時課金・逐次
パターンc:単品・ダウンロード後課金・予約
パターンd:単品・再生時課金・更新
パターンe:パック・ダウンロード後課金・逐次
パターンf:パック・ダウンロード前課金・更新
パターンg:見放題・ダウンロード前課金・逐次
パターンh:見放題・ダウンロード前課金・更新
パターンi:セレクト・ダウンロード前課金・逐次
パターンj:セレクト・ダウンロード前課金・更新
【0136】
図13は、パターンaの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンaでは、ユーザの購入操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツが即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給され、課金が実行される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。これにより、ユーザが同じコンテンツに対して重複してダウンロードを指示してしまうことを抑止することができる。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0137】
図14は、パターンbの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンbでは、ユーザのダウンロード操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツが即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーライセンスが受信装置10に供給される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。
【0138】
このダウンロード済みコンテンツの再生時には、真ライセンスが未取得なので、DRMクライアント16からDRMサーバ26に対して真ライセンスが要求されるが、この要求に先立ち、「視聴しますか?OKボタンを押すと課金されます」等のメッセージによりユーザに課金の承諾が求められる。そしてユーザが承諾(購入操作)した後、真ライセンスが要求され、この要求に応じて、受信装置10に真ライセンスが供給されて、課金が実行される。なお、ユーザが課金に応じなかった場合には、ECG14によるローカルコンテンツリストの表示に戻るようにする。
【0139】
図15は、パターンcの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンcでは、ユーザの購入操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得される。そして、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、ダウンロード制御メタファイル31内に記述されたダウンロードタイミングでコンテンツがダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給され、課金が実行される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0140】
図16は、パターンdの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンdでは、ユーザの申し込み操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、ダウンロード制御メタファイル31に従いコンテンツ1が即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーライセンスが受信装置10に供給される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。
【0141】
そして、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロードタイミング(更新)に応じ、指定された更新タイミングにダウンロード制御メタファイル31自身が再取得され、再取得されたダウンロード制御メタファイル31が更新されているならば、コンテンツのダウンロード、ダミーライセンスの取得など一連の処理が繰り返されことになる。なお、顧客がサービスを解約した場合、ダウンロード制御メタファイル31内のダウンロードタイミング(更新)の記載を変更することによってダウンロードの継続を中止させることができる。
【0142】
ダウンロード済みコンテンツの再生時には、真ライセンスが未取得なので、DRMクライアント16からDRMサーバ26に対して真ライセンスが要求されるが、この要求に先立ち、「視聴しますか?OKボタンを押すと課金されます」等のメッセージによりユーザに課金の承諾が求められる。そしてユーザが承諾(購入操作)した後、真ライセンスが要求され、この要求に応じて、受信装置10に真ライセンスが供給されて、課金が実行される。なお、ユーザが課金に応じなかった場合には、ECG14によるローカルコンテンツリストの表示に戻るようにする。
【0143】
図17は、パターンeの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンeでは、ユーザの購入操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得され、また、パックを構成する全てのコンテンツが順に即時ダウンロードされ、全てのコンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に一括して供給され、課金が実行される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0144】
図18は、パターンfの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンfでは、パックを構成する全てのコンテンツが所定の間隔で周期的にダウンロードされる(例えば20話のTVドラマパックが毎週1話ずつ20週間かけてダウンロードされる)。この運用形態の場合、各コンテンツがダウンロードされるタイミングが離散的であるのでダウンロード後課金の運用は困難である。よってダウンロード前課金とする。
【0145】
具体的には、ユーザによるパックの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツ1が即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。そして、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロードタイミング(更新)に応じ、指定された更新タイミングにダウンロード制御メタファイル31自身が再取得され、再取得されたダウンロード制御メタファイル31に従い、コンテンツ2のダウンロードと、真ライセンスの取得など一連の処理が行われる。この一連の処理は、パックを構成するコンテンツの数だけ実行される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0146】
図19は、パターンgの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンgでは、ユーザの契約操作に応じて課金が実行される。そして、ユーザのダウンロード操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツが即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。この段階で、顧客管理サーバ22は、受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0147】
図20は、パターンhの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンhでは、コンテンツが自動的、且つ、継続的にダウンロードされる。具体的には、ユーザの契約操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツ1が即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。
【0148】
そして、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロードタイミング(更新)に応じ、指定された更新タイミングにダウンロード制御メタファイル31自身が再取得され、再取得されたダウンロード制御メタファイル31に従い、コンテンツ2のダウンロード、真ライセンスの取得など一連の処理が行われる。この一連の処理は、見放題のコンテンツ全てをダウンロードするまで、あるいはユーザが契約を解除するまで実行される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0149】
図21は、パターンiの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンiでは、ユーザの契約操作に応じて課金が実行される。そして、ユーザのダウンロード操作に応じてダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツが即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、コンテンツを再生(視聴)できる回数の残数(権利数)が確認され、権利数が1以上残っている場合、権利数が1だけ減少されて真ライセンスが受信装置10に供給される。
【0150】
この段階で、顧客管理サーバ22は、権利数と受信装置10にダウンロード済みとなったコンテンツを把握することができる。よってこれ以降、ダウンロードナビゲーションページには、ダウンロード済の情報が反映される。権利数が0となった場合、ダウンロードナビゲーションページにおいてダウンロード指示ができなくなるようにする。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認のみが実行される。
【0151】
図22は、パターンjの運用形態に対応した処理シーケンスを示している。パターンjでは、ユーザの契約操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツ1が即時ダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーライセンスが受信装置10に供給される。そして、ダウンロード制御メタファイル31に記述されたダウンロードタイミング(更新)に応じ、指定された更新タイミングにダウンロード制御メタファイル31自身が再取得され、再取得されたダウンロード制御メタファイル31が更新されているならば、コンテンツのダウンロード、ダミーライセンスの取得など一連の処理が繰り返されことになる。なお、顧客がサービスを解約した場合、ダウンロード制御メタファイル31内のダウンロードタイミング(更新)の記載を変更することによってダウンロードの継続を中止させることができる。
【0152】
ダウンロード済みコンテンツの再生時には、真ライセンスが未取得なので、DRMクライアント16からDRMサーバ26に対して真ライセンスが要求されるが、この要求に先立ち、「視聴しますか?OKボタンを押すと権利数が1だけ減少します」等のメッセージによりユーザに承諾が求められる。そしてユーザが承諾(確認操作)した後、真ライセンスが要求され、この要求に応じて、受信装置10に真ライセンスが供給されて、この要求に対応して、コンテンツを視聴できる数の残数(権利数)が確認され、権利数が1以上残っている場合、権利数が1だけ減少されて真ライセンスが受信装置10に供給される。なお、このとき、既に権利数が0である場合、真ライセンスは供給されず、権利数が0である旨をユーザに通知するようにする。また、ユーザが権利数の減少の承諾に応じなかった場合には、ECG14によるローカルコンテンツリストの表示に戻るようにする。
【0153】
以上説明したように、本発明を適用したコンテンツダウンロードシステム1によれば、受信装置10の基本的な動作を共通としたまま、上述したパターンa乃至jのような様々な運用形態に対応することができる。
【0154】
次に、上述したパターンa乃至jなどを適宜応用した運用形態として、受信装置10のユーザの利便性を考慮して課金キャンセルを可能としたレンタル運用形態と無期限視聴権利購入運用形態について説明する。
【0155】
なお、レンタル運用形態と無期限視聴権利購入運用形態では、課金タイミングとしてダウンロード前課金の採用を前提とする。
【0156】
レンタル運用形態は、いわゆるレンタルビデオ店などのサービスと同様、コンテンツに対して、例えば3泊4日、1週間などの視聴可能期間を設定するものである。なお、この視聴可能期間は、初回の視聴(再生)時を始点として設定される。
【0157】
図23は、レンタル運用形態として3泊4日の利用例を示している。例えば、同図Aに示すように、3月8日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了後、3月14日に初回の視聴を行なった場合、この段階で真ライセンスが取得されて視聴可能期間が3月14日から3月18日までに設定される。また例えば、同図Bに示すように、3月10日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了後、3月12日に初回の視聴を行なった場合、この段階で真ライセンスが取得されて視聴可能期間が3月12日から3月16日までに設定される。さらに例えば、同図Cに示すように、3月11日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了を待たず、3月12日に初回の視聴を行なった(すなわち、プログレッシブダウンロードを行なった)場合、この段階で真ライセンスが取得されて視聴可能期間が3月12日から3月16日までに設定される。
【0158】
無期限視聴権利購入運用形態は、ダウンロードされたコンテンツに対して、無期限の視聴可能期間を設定するものである。
【0159】
図24は、無期限視聴権利購入運用形態の利用例を示している。例えば、同図Aに示すように、3月12日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了時に真ランセンスが取得されるので、その後は無期限にコンテンツを視聴(再生)することができる。また例えば、同図Bに示すように、3月18日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了時に真ランセンスが取得されるので、その後は無期限にコンテンツを視聴(再生)することができる。なお、同図Bのように、ダウンロード完了後の長い期間、視聴(再生)が行なわれなかったとしても、供給装置20側はダウンロード完了時に真ランセンスを受信装置10側に供給しているので、視聴(再生)が行なわれなかったこの長い期間、供給装置20側が真ライセンスを保持し続けておく必要がない。さらに例えば、同図Cに示すように、3月22日に課金してダウンロードを実行し、ダウンロード完了を待たず、初回の視聴を行なった(すなわち、プログレッシブダウンロードを行なった)場合、この段階で真ライセンスが取得されるので、その後は無期限にコンテンツを視聴(再生)することができる。
【0160】
ところで、レンタル運用形態と無期限視聴権利購入運用形態において可能な課金キャンセルは、受信装置10のユーザにとって、単純な操作ミス、心変わり(視聴したくなくなった)、ネットワーク2の混雑などに起因するダウンロード時間の長期化(ダウンロードが完了するまで待ちきれない)などの場合において利便性の向上に繋がる。
【0161】
しかしながら、この課金キャンセルは、供給装置20の運営者側としては、コンテンツのダウンロードにより通信回線が利用されたにも拘わらずその対価を得られないという、収益の直接的な減少となる。そこで、コンテンツダウンロードシステム1では、課金キャンセルを実行できる期間(以下、課金キャンセル可能期間と称する)に制限を設け、課金キャンセルが頻繁に利用されることを抑止するようになされている。
【0162】
具体的には、コンテンツのダウンロードが完了せず、且つ、コンテンツの再生が開始されていないときまでを課金キャンセル可能期間とするようになされている。
【0163】
図25は、図23に示されたレンタル運用形態の利用例における課金キャンセル可能期間を示している。
【0164】
例えば、同図Aおよび同図Bに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了後に初回の視聴を行なった場合、ダウンロード完了(ダミーライセンスの取得によって認識される)までが課金キャンセル可能期間となる。また例えば、同図Cに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了を待たず、初回の視聴を開始した(すなわち、プログレッシブダウンロードを行なった)場合、この初回の視聴開始(真ライセンスの取得によって認識される)までが課金キャンセル可能期間となる。
【0165】
図26は、図24に示された無期限視聴権利購入運用形態(ダミーランセンスを利用しない場合)の利用例における課金キャンセル可能期間を示している。同図の例では、受信装置10がコンテンツのダウンロード完了時に真ライセンスを取得するように設定されているものとする。
【0166】
例えば、同図Aおよび同図Bに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了後に初回の視聴を行なった場合、ダウンロード完了まで(真ライセンスの取得まで)が課金キャンセル可能期間となる。ただし、真ライセンスの取得によってダウンロード完了とは認識されない。また例えば、同図Cに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了を待たず、初回の視聴を開始した(すなわち、プログレッシブダウンロードを行なった)場合、この初回の視聴開始(真ライセンスの取得によって認識される)までが課金キャンセル可能期間となる。
【0167】
図27は、図24に示された無期限視聴権利購入運用形態(ダミーランセンスを利用しない場合)の利用例における課金キャンセル可能期間を示している。同図の例では、受信装置10がコンテンツのダウンロード完了時にダミーランセンスと真ライセンスとを取得するように設定されているものとする。
【0168】
例えば、同図Aおよび同図Bに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了後に初回の視聴を行なった場合、ダウンロード完了(ダミーライセンスの取得によって認識される)までが課金キャンセル可能期間となる。また例えば、同図Cに示すように、課金後にダウンロードを実行し、ダウンロード完了を待たず、初回の視聴を開始した(すなわち、プログレッシブダウンロードを行なった)場合、この初回の視聴開始(真ライセンスの取得によって認識される)までが課金キャンセル可能期間となる。そして、ダウンロード完了時にダミーライセンスが取得され、これにより、ダウンロード完了が供給装置20側で認識される。
【0169】
次に、上述した課金キャンセルを実行するときの第1の動作例(以下、第1の課金キャンセル処理と称する)について、図28のフローチャートを参照して説明する。第1の課金キャンセル処理では、課金済みのコンテンツのうち、ユーザによって選択されたものが課金キャンセル可能期間中であるか否か供給装置20側で判断される。
【0170】
なお、第1の課金キャンセル処理の前提として、受信装置10のユーザは、当該コンテンツダウンロードサービスの運営者側にサービス利用のための登録を済ませており、これにより、供給装置20の顧客管理サーバ22には、受信装置10のユーザの情報が顧客情報として登録されており、さらに購入したパッケージを示す購入履歴情報やダウンロード済みコンテンツを示すダウンロード履歴情報が対応付けて管理されているものとする。また、ダウンロード前に課金が行われているものとする。
【0171】
受信装置10のブラウザ11が供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ユーザ認証を実行した後、ユーザの購入履歴を示すWebページ(以下、購入履歴ページと称する)を表示するためのHTML文書などを取得する。さらに、ブラウザ11は、取得したHTML文書などに基づいて、例えば、図29Aに示すような購入履歴ページ111をユーザに提示する。このインタラクティブに操作可能な購入履歴ページ111において、ユーザが課金キャンセルしたいコンテンツに対応するキャンセルボタン112を押下操作すると、この第1の課金キャンセル処理が開始される。
【0172】
ステップS201において、ブラウザ11は、課金キャンセル操作の発生と選択されたコンテンツ(既に課金済みのコンテンツ)をWebサーバ21に通知する。
【0173】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS211において、顧客管理サーバ22にアクセスし、課金キャンセル操作の発生を通知してきた受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であるか否か、すなわち、課金キャンセル対応機種であるか否かを判定する。ここで、ダウンロード完了通知対応機種である、すなわち、課金キャンセル対応機種であると判定された場合、処理はステップS212に進められる。反対に、ダウンロード完了通知対応機種ではない、すなわち、課金キャンセル対応機種ではないと判定された場合、処理はステップS213に進められる。
【0174】
ステップS212において、Webサーバ21は、顧客管理サーバ22にアクセスし、課金キャンセル操作の発生を通知してきた受信装置10がダミーライセンスか真ライセンスの少なくとも一方を取得済みであるか否か判定する。ここで、ダミーライセンスか真ライセンスの少なくとも一方が取得済みであると判定された場合、処理はステップS213に進められ、Webサーバ21は、課金キャンセル不可をブラウザ11に通知する。なお、ステップS212で、コンテンツのダウンロードが完了していると認識できるのは、ダミーランセンスが取得済みである場合だけである。
【0175】
反対に、ステップS212において、課金キャンセル操作の発生を通知してきた受信装置10がダミーライセンスおよび真ライセンスを取得していないと判定された場合、処理はステップS214に進められ、Webサーバ21は、課金キャンセル可をブラウザ11に通知する。
【0176】
Webサーバ21からの課金キャンセル可または課金キャンセル可の通知に応じ、ブラウザ11は、ステップS202において、Webサーバ21からの通知に基づき、課金キャンセルの可否を判定し、課金キャンセルが可能であると判定した場合、処理をステップS203に進める。ステップS203において、ブラウザ11は、例えば図29Bに示すような課金キャンセル確認表示113をユーザに提示し、ステップS204において、課金キャンセルの実行を確認する(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるYESボタン114の押下操作を確認する)。
【0177】
ここで、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できた(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるYESボタン114の押下操作が確認できた)場合、ステップS205において、ブラウザ11は、確認済みをWebサーバ21に通知する。
【0178】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS215において、顧客管理サーバ22にアクセスし、選択されたコンテンツに対応する課金をキャンセルさせる。そして、Webサーバ21は、課金キャンセル成功をブラウザ11に通知する。
【0179】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS206において、ブラウザ11は、例えば図29Cに示すような課金キャンセル成功表示116を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが成功したことを通知する。以上で、第1の課金キャンセル処理は終了される。
【0180】
なお、ステップS202において、Webサーバ21からの通知に基づき、課金キャンセルが不可能であると判定した場合、処理はステップS207に進められ、ブラウザ11は、例えば図29Dに示すような課金キャンセル不可能表示117を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが不可能であることを通知する。以上で、第1の課金キャンセル処理は終了される。
【0181】
また、ステップS204において、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できない(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるNOボタン114の押下操作が確認できた)場合、第1の課金キャンセル処理が終了される。
【0182】
以上で、第1の課金キャンセル処理の説明を終了する。
【0183】
次に、上述した課金キャンセルを実行するときの第2の動作例(以下、第2の課金キャンセル処理と称する)について、図30のフローチャートを参照して説明する。第2の課金キャンセル処理では、課金済みのコンテンツのうち、ユーザによって選択されたものが課金キャンセル可能期間中であるか否か受信装置10側で判断される。
【0184】
なお、第2の課金キャンセル処理の前提として、受信装置10のユーザは、当該コンテンツダウンロードサービスの運営者側にサービス利用のための登録を済ませており、これにより、供給装置20の顧客管理サーバ22には、受信装置10のユーザの情報が顧客情報として登録されており、さらに購入したパッケージを示す購入履歴情報やダウンロード済みコンテンツを示すダウンロード履歴情報が対応付けて管理されているものとする。また、ダウンロード前に課金が行われているものとする。
【0185】
受信装置10のブラウザ11が供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ユーザ認証を実行した後、ユーザの購入履歴を示すWebページ(以下、購入履歴ページと称する)を表示するためのHTML文書などを取得する。さらに、ブラウザ11は、取得したHTML文書などに基づいて、例えば、図29Aに示すような購入履歴ページ111をユーザに提示する。このインタラクティブに操作可能な購入履歴ページ111において、ユーザが課金キャンセルしたいコンテンツに対応するキャンセルボタン112を押下操作すると、この第2の課金キャンセル処理が開始される。
【0186】
ステップS231において、ブラウザ11は、課金キャンセル操作の発生と選択されたコンテンツ(既に課金済みのコンテンツ)をWebサーバ21に通知する。
【0187】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS251において、顧客管理サーバ22にアクセスし、課金キャンセル操作の発生を通知してきた受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であるか否か、すなわち、課金キャンセル対応機種であるか否かを判定する。ここで、ダウンロード完了通知対応機種である、すなわち、課金キャンセル対応機種であると判定された場合、処理はステップS252に進められる。ステップS252において、Webサーバ21は、受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であることをブラウザ11に通知する。
【0188】
反対に、ステップS251において、ダウンロード完了通知対応機種ではない、すなわち、課金キャンセル対応機種ではないと判定された場合、処理はステップS253に進められる。ステップS253において、Webサーバ21は、課金キャンセル不可をブラウザ11に通知する。
【0189】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS232において、ブラウザ11は、課金キャンセルの可否を判定する。具体的には、Webサーバ21からダウンロード完了通知対応機種であることが通知された場合、ダウンローダ12に対して選択されたコンテンツのダウンロードが完了していないことを確認するとともに、AVプレイヤ15に対して選択されたコンテンツの再生が行なわれていないことを確認し、これらの両方が確認できたときには課金キャンセル可と判定して、処理をステップS233に進める。反対に、これらの少なくとも一方が確認できなかったときには課金キャンセル不可と判定して、処理をステップS237に進める。また、Webサーバ21から課金キャンセル不可が通知された場合にも、課金キャンセル不可と判定して、処理をステップS237に進める。
【0190】
ステップS233において、ブラウザ11は、例えば図29Bに示すような課金キャンセル確認表示113をユーザに提示し、ステップS234において、課金キャンセルの実行を確認する(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるYESボタン114の押下操作を確認する)。
【0191】
ここで、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できた(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるYESボタン114の押下操作が確認できた)場合、ステップS235において、ブラウザ11は、確認済みをWebサーバ21に通知する。
【0192】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS254において、顧客管理サーバ22にアクセスし、選択されたコンテンツに対応する課金をキャンセルさせる。そして、Webサーバ21は、課金キャンセル成功をブラウザ11に通知する。
【0193】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS236において、ブラウザ11は、例えば図29Cに示すような課金キャンセル成功表示116を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが成功したことを通知する。以上で、第2の課金キャンセル処理は終了される。
【0194】
なお、ステップS232において、課金キャンセルが不可能であると判定した場合、処理はステップS237に進められ、ブラウザ11は、例えば図29Dに示すような課金キャンセル不可能表示117を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが不可能であることを通知する。以上で、第2の課金キャンセル処理は終了される。
【0195】
また、ステップS234において、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できない(具体的には、課金キャンセル確認表示113におけるNOボタン114の押下操作が確認できた)場合、第2の課金キャンセル処理が終了される。
【0196】
以上で、第2の課金キャンセル処理の説明を終了する。
【0197】
次に、上述した課金キャンセルを実行するときの第3の動作例(以下、第3の課金キャンセル処理と称する)について、図31のフローチャートを参照して説明する。第3の課金キャンセル処理では、課金済みの各コンテンツに対する課金キャンセルの可否が供給装置20側で判断される。
【0198】
なお、第3の課金キャンセル処理の前提として、受信装置10のユーザは、当該コンテンツダウンロードサービスの運営者側にサービス利用のための登録を済ませており、これにより、供給装置20の顧客管理サーバ22には、受信装置10のユーザの情報が顧客情報として登録されており、さらに購入したパッケージを示す購入履歴情報やダウンロード済みコンテンツを示すダウンロード履歴情報が対応付けて管理されているものとする。また、ダウンロード前に課金が行われているものとする。
【0199】
受信装置10のブラウザ11が供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ユーザ認証を実行した後、ユーザの購入履歴を示すWebページ(以下、購入履歴ページと称する)を表示するための操作を行うと、この第3の課金キャンセル処理が開始される。
【0200】
ステップS271において、ブラウザ11は、購入履歴ページを表示させる操作の発生をWebサーバ21に通知する。
【0201】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS291において、課金済みの各コンテンツがそれぞれ課金キャンセル可能であるか否かを判定し、この判定結果を含む購入履歴ページを表示させるためのHTML文書をブラウザ11に供給する。
【0202】
この判定は、具体的には、顧客管理サーバ22にアクセスし、購入履歴ページを表示させる操作の発生を通知してきた受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であるか否か、すなわち、課金キャンセル対応機種であるか否かを判定する。ここで、ダウンロード完了通知対応機種ではない、すなわち、課金キャンセル対応機種ではないと判定された場合、課金済みの全てのコンテンツに対して課金キャンセル不可と判定する。
【0203】
反対に、ダウンロード完了通知対応機種である、すなわち、課金キャンセル対応機種であると判定された場合、Webサーバ21は、顧客管理サーバ22にアクセスし、課金済みの各コンテンツのそれぞれに対し、受信装置10がダミーライセンスか真ライセンスの少なくとも一方を取得済みであるか否か判定する。ここで、ダミーライセンスか真ライセンスの少なくとも一方が取得済みであると判定された場合には課金キャンセル不可と判定する。反対に、受信装置10がダミーライセンスおよび真ライセンスを取得していないと判定された場合には課金キャンセル可と判定する。
【0204】
Webサーバ21から、購入履歴ページを表示するためのHTML文書が供給されたブラウザ11は、ステップS272において、例えば、図32Aに示すような、各コンテンツの課金キャンセルの可否が示された購入履歴ページ121をユーザに提示する。
【0205】
ステップS273において、ブラウザ11は、表示中の購入履歴ページ121を閉じるように指示する操作が行われたか否かを判定し、当該操作が行われていない場合、処理をステップS274に進める。ステップS274において、ブラウザ11は、ユーザから課金キャンセルを指示する操作(具体的には、購入履歴ページ121におけるキャンセルボタン122の押下操作)があったか否かを判定し、ユーザから課金キャンセルを指示する操作があった場合、処理をステップS275に進める。
【0206】
ステップS275において、ブラウザ11は、例えば図32Bに示すような課金キャンセル確認表示123をユーザに提示し、ステップS276において、課金キャンセルの実行を確認する(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるYESボタン124の押下操作を確認する)。
【0207】
ここで、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できた(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるYESボタン124の押下操作が確認できた)場合、ステップS277において、ブラウザ11は、課金キャンセルを行うコンテンツをWebサーバ21に通知する。
【0208】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS292において、顧客管理サーバ22にアクセスし、指示されたコンテンツに対応する課金をキャンセルさせる。そして、Webサーバ21は、課金キャンセル成功をブラウザ11に通知する。
【0209】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS278において、ブラウザ11は、例えば図32Cに示すような課金キャンセル成功表示126を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが成功したことを通知する。この後、処理はステップS272に戻され、ステップS272以降が繰り返される。
【0210】
なお、ステップS274において、ユーザから課金キャンセルを指示する操作がなかった場合、処理はステップS272に戻され、それ以降が繰り返される。また、ステップS276において、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できなかった(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるNOボタン125の押下操作が確認できた)場合にも、処理はステップS272に戻されて、それ以降が繰り返される。
【0211】
そして、ステップS273において、表示中の購入履歴ページ121を閉じるように指示する操作が行われた場合、第3の課金キャンセル処理は終了される。
【0212】
以上で、第3の課金キャンセル処理の説明を終了する。
【0213】
次に、上述した課金キャンセルを実行するときの第4の動作例(以下、第4の課金キャンセル処理と称する)について、図33のフローチャートを参照して説明する。第4の課金キャンセル処理では、課金済みの各コンテンツに対する課金キャンセルの可否が受信装置10側で判断される。
【0214】
なお、第4の課金キャンセル処理の前提として、受信装置10のユーザは、当該コンテンツダウンロードサービスの運営者側にサービス利用のための登録を済ませており、これにより、供給装置20の顧客管理サーバ22には、受信装置10のユーザの情報が顧客情報として登録されており、さらに購入したパッケージを示す購入履歴情報やダウンロード済みコンテンツを示すダウンロード履歴情報が対応付けて管理されているものとする。また、ダウンロード前に課金が行われているものとする。
【0215】
受信装置10のブラウザ11が供給装置20のWebサーバ21にアクセスし、ユーザ認証を実行した後、ユーザの購入履歴を示すWebページ(以下、購入履歴ページと称する)を表示するための操作を行うと、この第4の課金キャンセル処理が開始される。
【0216】
ステップS301において、ブラウザ11は、購入履歴ページを表示させる操作の発生をWebサーバ21に通知する。
【0217】
この通知に応じ、ステップS321において、Webサーバ21は、購入履歴ページを表示するためのHTML文書をブラウザに供給する。また、Webサーバ21は、顧客管理サーバ22にアクセスし、購入履歴ページを表示させる操作の発生を通知してきた受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であるか否か、すなわち、課金キャンセル対応機種であるか否かを判定する。ここで、ダウンロード完了通知対応機種である、すなわち、課金キャンセル対応機種であると判定された場合、Webサーバ21は、受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であることをブラウザ11に通知する。反対に、ダウンロード完了通知対応機種ではない、すなわち、課金キャンセル対応機種ではないと判定された場合、Webサーバ21は、課金キャンセル不可をブラウザ11に通知する。
【0218】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS302において、ブラウザ11は、課金済みの各コンテンツがそれぞれ課金キャンセル可能であるか否かを判定する。具体的には、Webサーバ21から課金キャンセル不可が通知された場合、課金済みの全てのコンテンツに対して課金キャンセル不可と判定する。反対に、Webサーバ21から受信装置10がダウンロード完了通知対応機種であると通知された場合、課金済みのコンテンツ毎、ダウンローダ12に対してダウンロードが完了していないことを確認するとともに、AVプレイヤ15に対して再生が行なわれていないことを確認し、これらの両方が確認できたときには課金キャンセル可と判定する。反対に、これらの少なくとも一方が確認できなかったときには課金キャンセル不可と判定する。
【0219】
ステップS303において、ブラウザ11は、Webサーバ21から供給された購入履歴ページを表示するためのHTML文書に、ステップS302で判定した各コンテンツの課金キャンセル可否を反映させて、例えば、図32Aに示されたような、各コンテンツの課金キャンセルの可否が示された購入履歴ページ121をユーザに提示する。
【0220】
ステップS304において、ブラウザ11は、表示中の購入履歴ページ121を閉じるように指示する操作が行われたか否かを判定し、当該操作が行われていない場合、処理をステップS305に進める。ステップS305において、ブラウザ11は、ユーザから課金キャンセルを指示する操作(具体的には、購入履歴ページ121におけるキャンセルボタン122の押下操作)があったか否かを判定し、ユーザから課金キャンセルを指示する操作があった場合、処理をステップS306に進める。
【0221】
ステップS306において、ブラウザ11は、例えば図32Bに示されたような課金キャンセル確認表示123をユーザに提示し、ステップS307において、課金キャンセルの実行を確認する(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるYESボタン124の押下操作を確認する)。
【0222】
ここで、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できた(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるYESボタン124の押下操作が確認できた)場合、ステップS308において、ブラウザ11は、課金キャンセルを行うコンテンツをWebサーバ21に通知する。
【0223】
この通知に応じ、Webサーバ21は、ステップS322において、顧客管理サーバ22にアクセスし、指示されたコンテンツに対応する課金をキャンセルさせる。そして、Webサーバ21は、課金キャンセル成功をブラウザ11に通知する。
【0224】
Webサーバ21からの通知に応じ、ステップS309において、ブラウザ11は、例えば図32Cに示されたような課金キャンセル成功表示126を表示することにより、ユーザに課金キャンセルが成功したことを通知する。この後、処理はステップS303に戻され、ステップS303以降が繰り返される。
【0225】
なお、ステップS305において、ユーザから課金キャンセルを指示する操作がなかった場合、処理はステップS304に戻され、それ以降が繰り返される。また、ステップS307において、ユーザから課金キャンセルの実行が確認できなかった(具体的には、課金キャンセル確認表示123におけるNOボタン125の押下操作が確認できた)場合にも、処理はステップS304に戻されて、それ以降が繰り返される。
【0226】
そして、ステップS304において、表示中の購入履歴ページ121を閉じるように指示する操作が行われた場合、第4の課金キャンセル処理は終了される。
【0227】
以上で、第4の課金キャンセル処理の説明を終了する。
【0228】
次に、上述したレンタル運用形態と無期限視聴権利購入運用形態における課金キャンセル可能期間を、より具体的な処理シーケンスを用いて説明する。
【0229】
図34は、レンタル運用形態において、コンテンツのダウンロードが完了した後に再生が行なわれる場合(図25Aおよび図25Bに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にダミーライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーライセンスが受信装置10に供給される。このダミーライセンスの要求は、供給装置20側に対するコンテンツのダウンロード完了通知としても機能する。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認が実行され、いまの場合にはダミーライセンスのみ取得済みであるので、真ライセンスを取得した後に再生が行なわれる。同図の場合、ダミーライセンスの要求に基づいて判断される、コンテンツのダウンロード完了通知までが課金キャンセル可能期間となる。
【0230】
図35は、レンタル運用形態において、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が行なわれる(プログレッシブダウンロードが行なわれる)場合(図25Cに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされる。そして、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が指示されると、真ライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。そして、この真ライセンスを用いて再生が行なわれる。なお、コンテンツのダウンロードが完了したときにはダミーライセンスが要求され、このダミーライセンスの要求が供給装置20側に対するコンテンツのダウンロード完了通知として機能する。同図の場合、真ライセンスの要求に基づいて判断される、コンテンツの再生開始までが課金キャンセル可能期間となる。
【0231】
図36は、レンタル運用形態において、コンテンツのダウンロードが完了する前に課金キャンセルが行われる場合(図25Aおよび図25Bに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされる。そして、コンテンツのダウンロード完了前であって、かつ、再生開始前に、受信装置10のユーザから課金キャンセルが指示されると、先に実行された課金がキャンセルされる。
【0232】
図37は、無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスが利用されない場合)において、コンテンツのダウンロードが完了した後に再生が行なわれる場合(図26Aおよび図26Bに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後に真ライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認が実行され、取得済みの真ライセンスを用いて再生が行なわれる。同図の場合、真ライセンスの要求までが課金キャンセル可能期間となる。ただし、この真ライセンスの要求は、プログレッシブダウンロードの際にコンテンツのダウンロードが完了する前にも行なわれることがあるので、供給装置20側に対するコンテンツのダウンロード完了通知としては機能しない。
【0233】
図38は、無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスが利用されない場合)において、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が行なわれる(プログレッシブダウンロードが行なわれる)場合(図26Cに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされる。そして、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が指示されると、真ライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。そして、この真ライセンスを用いて再生が行なわれる。同図の場合、真ライセンスの要求までが課金キャンセル可能期間となる。
【0234】
図39は、無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスが利用される場合)において、コンテンツのダウンロードが完了した後に再生が行なわれる場合(図27Aおよび図27Bに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされ、コンテンツのダウンロードが完了した後にダミーライセンスと真ライセンスが要求される。この要求に対応して、ダミーライセンスと真ライセンスが受信装置10に供給される。このダミーライセンスの要求は、供給装置20側に対するコンテンツのダウンロード完了通知としても機能する。ダウンロード済みコンテンツの再生時には、DRMクライアント16内でライセンスの確認が実行され、取得済みの真ライセンスを用いて再生が行なわれる。同図の場合、ダミーライセンスの要求に基づいて判断される、コンテンツのダウンロード完了通知までが課金キャンセル可能期間となる。
【0235】
図40は、無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスが利用される場合)において、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が行なわれる(プログレッシブダウンロードが行なわれる)場合(図27Cに相当)の処理シーケンスを示している。すなわち、ユーザの購入操作に応じて課金が実行され、ダウンロード制御メタファイル31が取得され、ダウンロード制御メタファイル31に従い、再生制御メタファイル41が取得されるとともに、コンテンツがダウンロードされる。そして、コンテンツのダウンロードが完了する前に再生が指示されると、真ライセンスが要求される。この要求に対応して、真ライセンスが受信装置10に供給される。そして、この真ライセンスを用いて再生が行なわれる。なお、コンテンツのダウンロードが完了したときにはダミーライセンスが要求され、このダミーライセンスの要求が供給装置20側に対するコンテンツのダウンロード完了通知として機能する。同図の場合、真ライセンスの要求に基づいて判断される、コンテンツの再生開始までが課金キャンセル可能期間となる。
【0236】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ダウンロード前課金を前提とした運用形態において課金キャンセル可能期間を設けたことにより、例えば、ネットワーク2の混雑や供給装置20の処理負荷の増大に起因してダウンロードに要する時間が長期化したような場合、ユーザは課金を受けることなくダウンロードを中止することができる。したがって、受信装置10のユーザの利便性を向上させコンテンツダウンロードサービスに対するユーザの満足度を向上させることができる。
【0237】
また、コンテンツダウンロードサービスの事業者側にとっても、例えば、ユーザからの「対価を支払ったにも拘わらずコンテンツのダウンロードが完了せず、よってコンテンツ利用ができない」などのクレームの発生を抑止することができる。よって、ユーザのクレームに対応するためのコールセンタの拡充などの事業者のコスト負担を抑止できる。
【0238】
ところで、本実施の形態では、上述したように、ダミーライセンスを利用することにより、受信装置10からのダミーライセンスの要求を、供給装置20側において受信装置10からのコンテンツのダウンロード完了通知とみなすことができるようになされている。
【0239】
このダウンロード完了通知を利用すれば、供給装置20の顧客管理サーバ22において、コンテンツのダウンロード成功率をモニタリングすることができる。また、コンテンツのダウンロードに要した時間を計時することができるので、ダウンロード所要時間率(コンテンツのダウンロードに要した時間/コンテンツの再生時間)を算出してモニタリングすることができる。こさらに、ダウンロード所要時間率はネットワーク2および供給装置20の輻輳状況を示す指数として利用することができる。
【0240】
なお、本発明は、映像のコンテンツに限らず、楽曲、コンピュータプログラムなどあらゆる種類のコンテンツを商品としたダウンロードサービスに適用することが可能である。
【0241】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0242】
図41は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0243】
このコンピュータ200において、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
【0244】
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部208、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部209、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動するドライブ210が接続されている。
【0245】
以上のように構成されるコンピュータ200では、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205およびバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0246】
なお、コンピュータ200が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0247】
また、プログラムは、1台のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0248】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0249】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0250】
【図1】本発明を適用したコンテンツダウンロードシステムの概念図である。
【図2】コンテンツのダウンロードタイミングと再生タイミングを示す図である。
【図3】コンテンツダウンロードシステムの構成例を示すブロック図である。
【図4】コンテンツの暗号化と復号の過程を説明する図である。
【図5】ダウンロード制御メタファイルの記述例を示す図である。
【図6】再生制御メタファイルの記述例を示す図である。
【図7】ダウンロード処理の概要を説明する図である。
【図8】ダウンロード処理を説明するタイミングチャートである。
【図9】ダウンローダによるダウンロード処理を説明するフローチャートである。
【図10】ローカルコンテンツの再生処理の概要を説明する図である。
【図11】ローカルコンテンツの再生処理を説明するタイミングチャートである。
【図12】ローカルコンテンツの再生処理を説明するフローチャートである。
【図13】パターンaの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図14】パターンbの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図15】パターンcの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図16】パターンdの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図17】パターンeの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図18】パターンfの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図19】パターンgの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図20】パターンhの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図21】パターンiの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図22】パターンjの運用形態に対応する処理シーケンスを示す図である。
【図23】レンタル運用形態を説明する図である。
【図24】無期限視聴権利購入運用形態を説明する図である。
【図25】レンタル運用形態における課金キャンセル可能期間を説明する図である。
【図26】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用しない場合)における課金キャンセル可能期間を説明する図である。
【図27】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用する場合)における課金キャンセル可能期間を説明する図である。
【図28】第1の課金キャンセル処理を説明するフローチャートである。
【図29】第1の課金キャンセル処理におけるユーザインタフェースの表示例を示す図である。
【図30】第2の課金キャンセル処理を説明するフローチャートである。
【図31】第3の課金キャンセル処理を説明するフローチャートである。
【図32】第3の課金キャンセル処理におけるユーザインタフェースの表示例を示す図である。
【図33】第3の課金キャンセル処理を説明するフローチャートである。
【図34】レンタル運用形態において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図35】レンタル運用形態において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図36】レンタル運用形態において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図37】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用しない場合)において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図38】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用しない場合)において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図39】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用する場合)において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図40】無期限視聴権利購入運用形態(ダミーライセンスを利用する場合)において課金キャンセル可能期間を設ける処理シーケンスを示す図である。
【図41】汎用コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0251】
1 コンテンツダウンロードシステム, 2 ネットワーク, 10 受信装置, 20 供給装置, 11 ブラウザ, 12 ダウンローダ, 13 ストレージ, 14 ECG, 15 AVプレイヤ, 16 DRMクライアント, 17 外部出力部, 21 Webサーバ, 22 顧客管理サーバ, 23 課金・決済サーバ, 24 メタデータサーバ, 25 コンテンツサーバ, 26 DRMサーバ, 31 ダウンロード制御メタファイル, 41 再生制御メタファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置において、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給するとともに、
前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するライセンス供給手段と
を含むコンテンツ供給装置。
【請求項2】
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの前記ライセンスの要求に対応し、前記コンテンツ受信装置のユーザに対して課金または購入済みの権利数を削減する処理を実行する課金手段を
さらに含む請求項1に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項3】
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの前記ライセンスの要求に対応し、前記ライセンスに対応するコンテンツが前記コンテンツ受信装置によってダウンロードされたことを認識し、前記コンテンツ受信装置のユーザに対応付けてダウンロード済みのコンテンツを記憶する顧客管理手段を
さらに含む請求項1に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項4】
前記ライセンス供給手段は、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、ダミーの前記ライセンスを供給するとともに、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて真の前記ライセンスを供給する
請求項2に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項5】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置のコンテンツ供給方法において、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給し、
前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給する
ステップを含むコンテンツ供給方法。
【請求項6】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置の制御用のプログラムであって、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、暗号化されたコンテンツを供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給し、
前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項7】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置において、
ユーザの操作を入力する操作入力手段と、
前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、
前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得する取得手段と、
取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段と
を含むコンテンツ受信装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、ダミーの前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて真の前記ライセンスを取得する
請求項7に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項9】
前記取得手段は、前記ライセンスを取得することがユーザによって受諾された場合のみ、前記再生制御データに基づいて前記ライセンスを取得する
請求項7に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項10】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、真の前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの真の前記ライセンスを確認する
請求項7に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項11】
前記取得手段は、前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに前記ライセンスを取得するための情報が含まれているときのみ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得する
請求項7に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項12】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置のコンテンツ受信方法において、
ユーザの操作を入力し、
前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、
前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、
ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得し、
取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する
ステップを含むコンテンツ受信方法。
【請求項13】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置の制御用のプログラムであって、
ユーザの操作を入力し、
前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、
前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得し、
ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得し、
取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムにおいて、
前記コンテンツ受信装置は、
ユーザの操作を入力する操作入力手段と、
前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、
前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置から取得するとともに、ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再取得する取得手段と、
取得された前記ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段とを含み、
前記コンテンツ供給装置は、
前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要な前記ダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な前記再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む前記ライセンスを供給するとともに、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じて前記ライセンスを供給するライセンス供給手段とを含む
コンテンツダウンロードシステム。
【請求項15】
コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムのコンテンツダウンロード方法において、
前記コンテンツ受信装置により、
ユーザの操作を入力し、
前記ユーザの操作に対応し、コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置に要求し、
前記コンテンツ供給装置により、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツと前記再生制御データを供給し、
前記コンテンツ受信装置により、
前記暗号化されたコンテンツがダウンロードされたとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含むライセンスを前記コンテンツ供給装置に要求し、
前記コンテンツ供給装置により、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置に供給し、
前記コンテンツ受信装置により、
ダウンロード済みの前記暗号化されたコンテンツを再生するとき、前記再生制御データに基づいて取得済みの前記ライセンスを確認し、確認結果に対応して前記ライセンスを再要求し、
前記コンテンツ供給装置により、
前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ライセンスを前記コンテンツ供給装置に供給する
ステップを含むコンテンツダウンロード方法。
【請求項16】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置において、
前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、
前記コンテンツのダウンロードが完了したときに通知される、前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を供給するライセンス供給手段と、
前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定する判定手段と、
前記コンテンツ受信装置の前記ユーザによる前記購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行うとともに、前記判定手段によって課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする課金手段と
を含むコンテンツ供給装置。
【請求項17】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスおよび前記ダミーライセンスが供給されていない場合には課金キャンセル可と判定し、対応する前記真ライセンスまたは前記ダミーライセンスの少なくとも一方が供給されている場合には課金キャンセル不可と判定する
請求項16に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項18】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記コンテンツ受信装置の機種情報に基づいて前記課金キャンセルの可と判定した場合、さらに、対応する前記真ライセンスおよび前記ダミーライセンスが供給されていない場合には課金キャンセル可と判定し、対応する前記真ライセンスまたは前記ダミーライセンスの少なくとも一方が供給されている場合には課金キャンセル不可と判定する
請求項17に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項19】
前記判定手段は、前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入履歴情報取得操作に応じ、購入済みコンテンツにそれぞれ対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、各購入済みコンテンツの課金キャンセルの可否を判定する
請求項16乃至18に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項20】
前記ライセンス供給手段は、ダウンロードされた前記コンテンツが再生されるときに通知される、前記再生制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記真ライセンス供給する
請求項16に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項21】
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記ダミーライセンスを供給した場合、前記コンテンツ受信装置において前記コンテンツのダウンロードが完了したと判断し、ダウンロード所要時間率、またはダウンロード成功率の少なくとも一方を算出する算出手段を
さらに含む請求項16に記載のコンテンツ供給装置。
【請求項22】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置のコンテンツ供給方法において、
前記コンテンツ受信装置のユーザによるコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、
前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給し、
前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、
課金キャンセル可と判定した場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする
ステップを含むコンテンツ供給方法。
【請求項23】
ネットワーク介して接続されたコンテンツ受信装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置の制御用のプログラムであって、
前記コンテンツ受信装置のユーザによるコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、
前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給し、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給し、
前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、
課金キャンセル可と判定した場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項24】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置において、
ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、
前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得する取得手段と、
取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段と、
前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する通知手段と
を含むコンテンツ受信装置。
【請求項25】
前記通知手段は、さらに、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、購入キャンセルの可否を判定する
請求項24に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項26】
前記通知手段は、前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、対応するコンテンツのダウンロードが完了する前であって、且つ、前記コンテンツの再生が開始されていない場合のみ、購入キャンセル可と判定する
請求項25に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項27】
前記通知手段は、前記ユーザから入力される購入履歴表示を指示する操作に応じ、各購入済みコンテンツに対して購入キャンセルの可否を判定する
請求項25または26に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項28】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置のコンテンツ受信方法において、
ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、
前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、
取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生し、
前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する
ステップを含むコンテンツ受信方法。
【請求項29】
ネットワークを介して接続したコンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置の制御用のプログラムであって、
ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、
前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、
取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生し、
前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に応じ、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項30】
コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムにおいて、
前記コンテンツ受信装置は、
前記ユーザから入力される前記コンテンツを購入する購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードするダウンロード手段と、
前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得する取得手段と、
取得された前記真ライセンスを用いて、前記暗号化されたコンテンツを復号、再生する再生手段と、
前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に対応し、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知する通知手段とを含み、
前記コンテンツ供給装置は、
前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記コンテンツ受信装置がコンテンツをダウンロードするために必要な前記ダウンロード制御データと、前記コンテンツ受信装置がダウンロード済みのコンテンツを再生するために必要な前記再生制御データを前記コンテンツ受信装置に供給する制御データ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記暗号化されたコンテンツを供給するコンテンツ供給手段と、
前記ダウンロード制御データに基づく前記コンテンツ受信装置からの要求に応じ、前記真ライセンス、または前記ダミーライセンスの少なくとも一方を供給するライセンス供給手段と、
前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる前記キャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定する判定手段と、
前記コンテンツ受信装置の前記ユーザによる前記購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行うとともに、前記判定手段によって課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする課金手段とを含む
コンテンツダウンロードシステム。
【請求項31】
コンテンツを供給するコンテンツ供給装置と、ネットワークを介して前記コンテンツ供給装置からコンテンツを受信するコンテンツ受信装置とからなるコンテンツダウンロードシステムのコンテンツダウンロード方法において、
前記コンテンツ供給装置により、
前記コンテンツ受信装置のユーザがコンテンツを購入する購入操作に対応して前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに課金を行い、
前記コンテンツ受信装置により、
前記ユーザの前記購入操作に対応し、前記コンテンツをダウンロードするために必要なダウンロード制御データを前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ダウンロード制御データに基づいて、暗号化されたコンテンツと前記コンテンツを再生するために必要な再生制御データを前記コンテンツ供給装置からダウンロードし、
前記暗号化されたコンテンツのダウンロードが完了したとき、前記ダウンロード制御データに基づいて、前記暗号化されたコンテンツを復号するための鍵を含む真ライセンス、または前記真ライセンスとは異なるダミーライセンスの少なくとも一方を前記コンテンツ供給装置から取得し、
前記ユーザから入力される購入済みコンテンツの購入を取り消すキャンセル操作に対応し、前記キャンセル操作を前記コンテンツ供給装置に通知し、
前記コンテンツ供給装置により、
前記コンテンツ受信装置から通知される前記ユーザによる前記キャンセル操作に応じ、対応する前記真ライセンスと前記ダミーライセンスの供給状況に応じて、課金キャンセルの可否を判定し、
課金キャンセル可と判定された場合のみ、前記コンテンツ受信装置の前記ユーザに対する課金をキャンセルする
ステップを含むコンテンツダウンロード方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2008−310809(P2008−310809A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125831(P2008−125831)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】