説明

コンテンツ再生装置

【構成】メインCPU16は、ラジオモードにあるとき、LANコントローラ14を介して入力されるラジオ用パケット信号に含まれる放送データを、DSP20にデコードさせ、デコード後のPCMデータをD/A変換回路22に入力する。この結果、スピーカ28および30からインターネットラジオ放送の音声が出力される。そして、電話が掛かってくると、メインCPU16は、電話モードに切り換わる。すなわち、LANコントローラ14を介して入力される電話用パケット信号に含まれる受話データを、DSP20にデコードさせ、デコード後のPCMデータをPCMコーデック32に入力する。この結果、受話器36のスピーカ36aから受話音が出力される。ただし、受信中のラジオ番組が有料番組の場合には、メインCPU16は、電話モードに切り換わらない。
【効果】経済的に無駄なく有料番組を受信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテンツ再生装置に関し、特にたとえば電話機能を有する、コンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽などのコンテンツを再生する装置と電話機とを一体化するという技術は、従来から数多く発案されている。たとえば、特許文献1には、カセットテープレコーダおよび/またはラジオ受信機を一体的に備えた携帯電話装置が開示されている。このように携帯電話機にカセットテープレコーダおよび/またはラジオ受信機を一体的に組み込むことによって、電話の待ち受け時に当該携帯電話装置をカセットテープレコーダまたはラジオ受信機として使用することができる。
【特許文献1】特開平4−134952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年、インターネットの普及および通信回線のブロードバンド化に伴って、インターネット上でラジオ放送と同様の番組を配信するといういわゆるインターネットラジオ放送が実用化されている。また、電話通信分野においても、インターネットを利用して通話を行うというインターネット(IP:InternetProtocol)電話サービスが実用化されている。かかるインターネットラジオ放送を享受するための言わばインターネットラジオ受信機、およびインターネット電話サービスを享受するためのいわゆるIP電話機についても、上述の従来技術と同様に一体化されれば便利である。しかも、いずれにおいてもTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に基づいてデータ(放送内容を含むデータまたは通話内容を含むデータ)が送受信されるので、当該データを復号するための部分などを共用化することができ、これによって装置の低コスト化を実現できる。
【0004】
しかし、装置の一部が共用化されると、当該装置はインターネットラジオ受信機としての機能およびIP電話機としての機能を同時に実行できなくなる。したがって、たとえばインターネットラジオ放送の番組の受信中に外部から電話が掛かってきた場合には、一旦、インターネットラジオ受信機としての機能を不能化し、代わりにIP電話機としての機能を能動化させる必要がある。その一方で、インターネットラジオ放送の番組には、聴取するのに料金の支払いが必要な、いわゆる有料番組が存在する。よって、かかる有料番組の受信中に電話が掛かってくると、当該番組の受信が中断されてしまい、極めて不経済である、という問題が生じる。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、経済的に無駄なく有料コンテンツを再生できる、コンテンツ再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、電話機能を有するコンテンツ再生装置において、相手方からの着信に応答して着信信号を出力する出力手段、および有料コンテンツの再生期間に出力手段を不能化する不能化手段を備えることを特徴とする、コンテンツ再生装置である。
【0007】
この発明では、相手方から電話の着信があると、これに応答して、出力手段が着信信号を出力する。ただし、有料コンテンツの再生期間中は、出力手段は不能化手段によって不能化される。つまり、有料コンテンツの再生期間中は、相手方から電話の着信があっても、着信信号は出力されない。
【0008】
この発明のある実施例では、有料コンテンツの再生期間中に相手方から電話の着信があると、これに応答して、返送手段が当該相手方に対しビジー信号を返送する。
【0009】
この発明の他の実施例では、有料コンテンツの再生期間中に相手方から電話の着信があると、これに応答して、返送手段が当該相手方に対し記録案内メッセージを返送する。そして、この記録案内メッセージに対する相手方の発話内容は、記録手段によって記録される。
【0010】
この発明のさらに他の実施例では、有料コンテンツは、受信手段によって受信される。そして、受信手段によって受信された有料コンテンツは、再生手段によってリアルタイムで再生される。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、有料コンテンツの再生期間中は、相手方から電話の着信があっても、着信信号は出力されない。つまり、有料コンテンツが継続して再生されるので、経済的に無駄なく当該有料コンテンツを再生することができる。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1を参照して、この実施例の電話機能付きコンテンツ再生装置(以下、単にコンテンツ再生装置と言う。)10は、インターネットラジオ受信機としての機能およびIP電話機としての機能を兼ね備えた据え置き型のものであり、図示しない通信ケーブルを介して電話回線(厳密には図示しないADSL(AsymmetricDigital Subscriber Line)モデム)に接続される通信コネクタ12を備えている。この通信コネクタ12は、コンテンツ再生装置10内において、LAN(Local Area Network)コントローラ14を介してメインCPU(Central Processing Unit)16に接続されている。なお、CPU16は、ASIC(ApplicationSpecified IC)によって構成されている。
【0014】
このコンテンツ再生装置10がインターネットラジオ受信機として機能するとき、メインCPU16は、ラジオモードとなる。ラジオモードにおいて、メインCPU16は、LANコントローラ14を介して順次入力されるラジオ放送用のパケット信号から放送内容を含むストリーミングデータを取り出す。そして、取り出したストリーミングデータ、言わば放送データを、SDRAM(Synchronous Dynamic RAM)18の放送データ保存領域18aに順次保存する。この放送データ保存領域18aに保存された放送データのデータ量が第1閾値に達すると、メインCPU16は、当該保存された放送データを自身に内蔵されたDSP(Digital Signal Processor)20に転送する。なお、ここで言う第1閾値とは、たとえば16[kB]〜32[kB]程度であり、時間に換算すると1秒〜2秒程度のデータ量に相当する。
【0015】
DSP20に転送された放送データは、MP3(MPEG−1/Audio Layer3)やWMA(Windows Media Audio:Windows=登録商標)といった周知の音声情報圧縮方式に基づいて圧縮されたデータであり、DSP20は、この圧縮された放送データをデコードして、圧縮前のPCM(Pulse Code Modulation)データを再現する。再現されたPCMデータは、D/A変換回路22に入力され、ここでアナログ電気信号である音声信号に変換される。変換された音声信号は、音源切換回路24を介してアンプ回路26に入力され、ここで増幅処理を施された後、左右のスピーカ28および30にそれぞれ入力される。これによって、各スピーカ28および30からインターネットラジオ放送の音声(または音楽)がリアルタイムで出力される。
【0016】
一方、コンテンツ再生装置10がIP電話機として機能するとき、メインCPU16は、電話モードとなる。電話モードにおいて、メインCPU16は、LANコントローラ14を介して順次入力される電話用のパケット信号から受話内容を含むストリーミングデータを取り出す。そして、取り出したストリーミングデータ、言わば受話データを、SDRAM18の受話データ保存領域18bに順次保存する。この受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達すると、メインCPU16は、当該保存された受話データをDSP20に転送する。なお、ここで言う第2閾値もまた、上述した第1閾値と同程度の値(16[kB]〜32[kB]程度)であり、時間に換算すると1秒〜2秒程度のデータ量に相当する。
【0017】
DSP20に転送された受話データは、ADPCM(ITU−T勧告G.726)やCS−CELP(ITU−T勧告G.729)といった通信用の音声情報圧縮方式に基づいて圧縮されており、DSP20は、この圧縮された受話データをデコードして、周知のμ−law(ITU−T勧告G.711)圧伸則に従うPCMデータに変換する。変換されたPCMデータは、PCMコーデック32に入力され、ここでさらに当該μ−law圧伸則に従うデコード処理を施され、これによってアナログ電気信号である音声信号、つまり受話信号に変換される。変換後の受話信号は、アンプ回路34で増幅された後、受話器36のスピーカ36aに入力される。これによって、スピーカ36aから受話音がリアルタイムで出力される。
【0018】
また、電話モードにおいては、受話器36のマイクロホン36bに入力された音声、つまり送話音が、当該マイクロホン36bによってアナログ電気信号である送話信号に変換される。変換された送話信号は、アンプ回路38によって増幅された後、PCMコーデック32に入力される。PCMコーデック32は、入力された送話信号に対して上述のμ−law圧伸則に従うエンコード処理を施してPCMデータ、言わば送話データを生成する。生成された送話データは、DMA(Direct Memory Access)方式でSDRAM18の送話データ保存領域18cに順次保存される。つまり、DSP20によって上述の受話データがデコードされている最中に、これと並行して送話データがSDRAM18の送話データ保存領域18cに順次保存される。そして、送話データ保存領域18cに保存された送話データのデータ量が第3閾値に達し、かつDSP20による受話データのデコード処理が行われていないとき、換言すれば受話データ保存領域18b内の受話データのデータ量が第2閾値に達していないとき、メインCPU16は、送話データ保存領域18cに保存された送話データをDSP20に転送する。
【0019】
なお、第3閾値は、第2閾値よりも大きく、たとえば64[KB]〜128[KB]とされている。ただし、送話データ保存領域18cに保存される送話データは受話データ保存領域18bに保存される受話データに比べて圧縮率の低いμ−law圧伸則に従うデータであるので、第3閾値は、時間に換算すると第2閾値と同様の1秒〜2秒程度のデータ量に相当する。
【0020】
DSP20は、転送された送話データに対して上述のADPCM方式或いはCS−CELP方式に基づくエンコード処理を施す。そして、メインCPU16は、エンコード処理後のデータをTCP/IPに従うパケット信号に成形し、成形したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。LANコントローラ14は、入力されたパケット信号をEthernet(登録商標)規格に従うアクセス方式で通信コネクタ12を介して電話回線に送出する。これによって、送話データを含むパケット信号が、通話の相手方に送信される。
【0021】
なお、ラジオモードのときにLANコントローラ14を介してメインCPU16に入力されるラジオ用パケット信号、および電話モードのときにLANコントローラ14を介してメインCPU16に入力される電話用パケット信号もまた、上述のTCP/IPに従うものである。このTCP/IPに従うパケット信号は、図2に示すように、第1層から第4層までの4つの階層を持つ。
【0022】
最下位層に当たる第1層は、“ネットワークインタフェース層”と呼ばれている。この“ネットワークインタフェース層”には、実際にネットワーク(ここではインターネット)に接続されている装置に関する情報、たとえばMAC(Media Access Control)アドレスや当該装置に採用されているインタフェース規格(ここではEthernet規格)などの情報が格納される。第2層は、“インターネットワーク層”と呼ばれており、この“インターネットワーク層”には、パケット信号を相手方まで届けるのに必要な情報、たとえばアドレッシングやルーティングなどに関する情報が格納される。第3層は、“トランスポート層”と呼ばれており、この“トランスポート層”には、パケット信号の整序や誤り訂正、さらには誤りがあった場合の再送制御など、送受信間での通信の信頼性を確保するための情報が格納される。そして、最上位層に当たる第4層は、“アプリケーション層”と呼ばれており、この“アプリケーション層”に、送受信の対象となるデータ、たとえばラジオモードのときには放送データが、電話モードのときには受話データ或いは送話データが格納される。また、この“アプリケーション層”には、後述する課金開始指令や呼出指令などの各種指令も格納される。
【0023】
ところで、メインCPU16は、ラジオモードにあるときに電話が掛かってくると、具体的には任意の相手方が電話を掛けてきたことを表す呼出指令を含む電話用パケット信号をLANコントローラ14を介して受信すると、ラジオモードから電話モードに遷移する。そして、呼出指令が着信したことを相手方に伝えるための着信指令を生成し、さらにこの着信指令を上述の“アプリケーション層”に組み込んだパケット信号を生成する。そして、生成したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、着信指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信され、相手方においてこちら側(電話の呼び出し先)に呼出指令が届いたことが認識される。
【0024】
メインCPU16はまた、疑似音発生回路42を制御して、スピーカ44から着信信号としての着信音を出力させる。この着信音は、受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態となるまで、つまりオペレータが電話に出るまで、出力され続ける。そして、フックスイッチ40がオフフック状態となると、メインCPU16は、相手方から掛かってきた電話に応答したことを表す応答指令を生成し、さらにこの応答指令を“アプリケーション層”に組み込んだパケット信号を生成する。そして、生成したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、応答指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信され、相手方との通話が可能となる。
【0025】
なお、オペレータが電話に出る前に相手方から電話を切られると、具体的には着信音が出力されている最中に相手方が電話を切ったことを表す終話指令を含む電話用パケット信号をLANコントローラ14を介して受信すると、メインCPU16は、同様の終話指令を生成する。そして、この終話指令を“アプリケーション層”に組み込んだパケット信号を生成し、生成したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、終話指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信され、相手方との通信行為が(実際の通話が行われる前に)終了する。さらに、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、スピーカ44からの着信音の出力を停止させる。そして、電話モードからラジオモードに遷移する。
【0026】
また、ラジオモードにあるときに受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態となったときも、メインCPU16は、ラジオモードから電話モードに遷移する。そして、疑似音発生回路42を制御して、受話器36のスピーカ36aから発信音を出力させる。この発信音は、後述する操作キー46によってダイヤル操作が成されるまでの間、出力され続ける。ただし、ダイヤル操作される前にフックスイッチ40がオンフック状態となると、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、スピーカ36aからの発信音の出力を停止させる。そして、電話モードからラジオモードに遷移する。
【0027】
ダイヤル操作が成されると、メインCPU16は、当該ダイヤル操作によって指定された相手方を呼び出すための呼出指令を生成する。そして、この呼出指令を“アプリケーション層”に組み込んだパケット信号を生成し、生成したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、呼出指令を含む電話用パケット信号が相手方に向けて送信される。
【0028】
この呼出指令を含む電話用パケット信号の送信に対して、相手方から上述したのと同様の着信指令を含む電話用パケット信号が送られてくると、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、受話器36のスピーカ36aから呼出音を出力させる。この呼出音は、相手方から上述と同様の応答指令を含む電話用パケット信号が送られてくるまで、つまり相手方が電話に出るまで、出力され続ける。そして、この応答指令を含む電話用パケット信号を受信すると、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、スピーカ36aからの呼出音の出力を停止させる。そして、相手方との通話を可能とする。
【0029】
なお、呼出指令を含む電話用パケット信号を送信したときに相手方が話中の場合には、当該相手方からビジー信号としての話中指令を含む電話用パケット信号が送られてくる。この場合、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、受話器36のスピーカ36aから話中音を出力させる。この話中音は、フックスイッチ40がオンフック状態となるまで、出力され続ける。これと同様に、メインCPU16は、電話モードにあるときに上述の呼出指令を含む電話用パケット信号を受信すると、当該電話用パケット信号の送信元に対して、話中指令を含む電話用パケット信号を送信する。これによって、当該送信元においてこちら側が話中であることが認識される。
【0030】
また、ダイヤル操作によって指定された電話番号が欠番の場合、インターネット上(ルート途中)にある任意のサーバから欠番指令を含む電話用パケット信号が送られてくる。この場合、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、指定された電話番号が欠番(間違い)であったことを表す音声メッセージを、受話器36のスピーカ36aから出力させる。この音声メッセージもまた、フックスイッチ40がオンフック状態となるまで、出力され続ける。
【0031】
相手方と通話が行われている状態で先に相手方から電話を切られると、当該相手方から上述したのと同様の終話指令を含む電話用パケット信号が送られてくる。メインCPU16は、この電話用パケット信号を受信すると、疑似音発生回路42を制御して、受話器36のスピーカ36aから話中音を出力させる。この話中音は、フックスイッチ40がオンフック状態となるまで、出力され続ける。そして、フックスイッチ40がオンフック状態となると、メインCPU16は、同様の終話指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、終話指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信され、相手方との一連の通信行為が終了する。そして、メインCPU16は、電話モードからラジオモードに遷移する。
【0032】
一方、相手方と通話が行われている状態で相手方から電話を切られる前にフックスイッチ40がオンフック状態となると、メインCPU16は、上述と同様の終話指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、終話指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信される。この電話用パケット信号の送信に対して、相手方から同様の終話指令を含む電話用パケット信号を受信すると、メインCPU16は、一連の通信行為を終了する。そして、電話モードからラジオモードに遷移する。
【0033】
さらに、この実施例のコンテンツ再生装置10は、メインCPU16の他に、サブCPU48を備えている。このサブCPU48は、いわゆるマン・マシン・インタフェースを担当しており、上述の操作キー46はこのサブCPU48に接続されている。
【0034】
すなわち、電話モードにおいて上述の如くダイヤル操作が成されると、サブCPU48は、そのダイヤル操作の内容をメインCPU16に伝える。メインCPU16は、サブCPU48から伝えられたダイヤル操作内容に基づいて上述の呼出指令を生成する。
【0035】
また、メインCPU16がラジオモードにあるときは、操作キー46の操作によって任意に受信チャネル(ステーション)を選択することができる。具体的には、操作キー46の操作によって任意のチャネルが選択されると、サブCPU48は、選択されたチャネルに関する情報をメインCPU16に伝える。メインCPU16は、サブCPU48から伝えられた情報に基づいて、選択されたチャネルにアクセスするためのチャネル選択指令を生成する。そして、このチャネル選択指令を“アプリケーション層”に組み込んだパケット信号を生成し、生成したパケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、チャネル選択指令を含むラジオ用パケット信号が、当該チャネル選択指令によって指定された放送局(サーバ)に送信され、その放送局から放送データを含むラジオ用パケット信号が送られてくる。
【0036】
サブCPU48にはまた、液晶ディスプレイ50も接続されている。サブCPU48は、メインCPU16がラジオモードにあるとき、選択されている受信チャネルの名称や受信中の放送データの圧縮方式など、現在の受信状況を表す情報を、この液晶ディスプレイ50に表示する。
【0037】
そして、任意の相手方から電話が掛かってきてメインCPU16が電話モードに切り換わると、サブCPU48は、図3に示すような着信メッセージを液晶ディスプレイ50に表示する。すなわち、電話が着信状態にあることを表す横書きの文字列70,着信日時を表す横書きの文字列72および相手方の電話番号を表す横書きの文字列74を、縦3段に表示する。なお、図には示さないが、相手方が番号非通知で電話を掛けてきた場合、或いは公衆電話から電話を掛けてきた場合には、その旨を表す文字列が文字列74に代えて表示される。そして、受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態になると、サブCPU48は、通話時間や通話中であることを表す言わば通話中メッセージを液晶ディスプレイ50に表示する。そして、通話が終わってメインCPU16が電話モードからラジオモードに遷移すると、上述したのと同じ要領で現在のインターネットラジオ放送の受信状況を表す情報を液晶ディスプレイ50に表示する。
【0038】
また、メインCPU16がラジオモードにあるときに受話器が上げられフックスイッチ40がオフフック状態になると、図には示さないが、サブCPU48は、操作キー46によるダイヤル操作待ちの状態にあることを表す言わばダイヤル待ちメッセージを、液晶ディスプレイ50に表示する。そして、ダイヤル操作が成されると、指定された相手方の電話番号や当該相手方を呼出中であることを表す呼出メッセージを、液晶ディスプレイ50に表示する。そして、相手方と電話が繋がって通話状態になると、上述の通話中メッセージを表示する。
【0039】
さらに、サブCPU48には、発光ダイオード(LED)52も接続されている。サブCPU48は、相手方から電話が掛かってきたとき、この発光ダイオード52を点滅させる。そして、受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態になると、サブCPU48は、発光ダイオード52を点灯させる。この発光ダイオード52の点灯状態は、受話器36が下げられフックスイッチ40がオンフック状態となるまで継続される。そして、フックスイッチ40がオフフック状態となり、相手方との通信行為が終了すると、発光ダイオード52は消灯する。なお、発光ダイオード52が点滅状態にあるときに相手方から電話を切られた場合も、発光ダイオード52は消灯する。
【0040】
この実施例のコンテンツ再生装置10は、留守番電話機能をも備えている。この留守番電話機能をON(有効化)するか否かは、操作キー46の操作によって設定される。この留守番電話機能がONされているときに、相手方から電話が掛かってくると、つまり上述した呼出指令を含む電話用パケット信号が送られてくると、メインCPU16は、これに応答して上述の応答指令を含む電話用パケット信号を当該相手方に送信する。続いて、記録案内メッセージとしての応答メッセージデータを“アプリケーション層”含んだ電話用パケット信号を相手方に送信する。この応答メッセージデータは、上述の通信用音声情報圧縮方式に基づいて圧縮されたデータであり、この応答メッセージデータには、こちら側が留守中であり電話に出られないこと、および相手方の伝言を受け付ける用意があることを相手方に音声で伝えるためのデータが含まれている。なお、応答メッセージデータは、N個に時分割されており、時分割されたN個のデータは、それぞれ別個(N個)の電話用パケット信号に格納された状態で送信される。
【0041】
かかる応答メッセージデータを含む電話用パケット信号の送信に対して、相手方から伝言としての受話データを含む電話用パケット信号が送られてくると、メインCPU16は、当該電話用パケット信号から受話データを取り出し、取り出した受話データをフラッシュメモリ54に記録する。そして、相手方において電話が切られ、上述の終話指令を含む電話用パケット信号が送られてくると、同様の終話指令を含む電話用パケット信号を当該相手方に送信し、一連の通信行為を終了する。なお、応答メッセージデータを含む電話用パケット信号が相手方に送信されている途中、つまり相手方において当該応答メッセージデータに従う応答メッセージが再生されている途中に、相手方から電話を切られた場合は、メインCPU16は、直ちに終話指令を含む電話用パケット信号を相手方に送信し、通信行為を終了する。
【0042】
このように留守番電話機能がONされているときに電話が掛かってきた場合も、液晶ディスプレイ50には、上述の図3に示す着信メッセージが表示される。そして、相手方から送られてきた受話データがフラッシュメモリ54に記録され、つまり伝言が録音された場合は、通信行為の終了後に、図4に示す伝言受付メッセージが、液晶ディスプレイ50に表示される。すなわち、電話の着信があったことおよび伝言が録音されていること表す横書きの文字列80,着信日時を表す横書きの文字列82および相手方の電話番号を表す横書きの文字列84が、縦3段に表示される。
【0043】
ただし、相手方の伝言が録音されていない場合は、通信行為の終了後に、図5に示す着信履歴メッセージが、液晶ディスプレイ50に表示される。すなわち、電話の着信があったこと表す横書きの文字列90,着信日時を表す横書きの文字列92および相手方の電話番号を表す横書きの文字列94が、縦3段に表示される。なお、図4の伝言受付メッセージおよび図5の着信履歴メッセージにおいて、相手方が番号非通知で電話を掛けてきた場合、または公衆電話から電話を掛けてきた場合は、図3の着信メッセージと同様、その旨を表す文字列が文字列84または94に代えて表示される。これらのメッセージで表示される情報、つまり電話を掛けてきた相手方、着信時刻および伝言の有無に関する情報もまた、フラッシュメモリ54に記録される。
【0044】
さらに、留守番電話機能がONされているときに電話が掛かってきた場合も、上述と同様に発光ダイオード52が点滅する。この発光ダイオード52の点滅状態は、相手方の通信行為が終了するまで継続される。そして、相手方との通信行為が終了すると、発光ダイオード52は消灯する。
【0045】
なお、留守番電話機能がONされていても、相手方から電話が掛かってきたときに受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態になると、当該相手方と通話可能となる。また、留守番電話機能がONされていても、上述と同様の手順(ダイヤル操作)で任意の相手方に電話を掛けることもできる。
【0046】
留守番電話機能で録音された伝言は、操作キー46によって伝言再生操作が成されたときに再生される。すなわち、伝言再生操作が成されると、メインCPU16は、フラッシュメモリ54に記録された受話データを順次読み出す。そして、読み出した受話データをSDRAM18の受話データ保存領域18bに順次保存する。この受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達すると、メインCPU16は、当該保存された受話データをDSP20に転送する。DSP20は、転送された受話データをデコードしてPCMデータに変換する。変換されたPCMデータは、PCMコーデック32によってさらにμ−law圧伸則に従うデコード処理を施され、音声信号に変換される。変換後の音声信号は、アンプ回路34を介して受話器36のスピーカ36aに入力されるとともに、別のアンプ回路56を介してスピーカ44に入力される。これによって、各スピーカ36aおよび44から伝言が出力される。なお、伝言が録音されていない場合、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して、その旨を表す音声メッセージをスピーカ36aおよび44から出力させる。
【0047】
操作キー46によって伝言消去操作が成されると、メインCPU16は、フラッシュメモリ54に記録されている受話データを全て消去する。そして、疑似音発生回路42を制御して、伝言を消去した旨を表す音声メッセージをスピーカ44から出力させる。ただし、フラッシュメモリ54に伝言としての受話データが記録されていない場合は、音声メッセージは出力されない。さらに、メインCPU16は、サブCPU48に対して液晶ディスプレイ50の表示をクリアするように命令する。よって、液晶ディスプレイ50に上述した図4の伝言受付メッセージまたは図5の着信履歴メッセージが表示されている場合には、これらの表示はクリアされる。
【0048】
さて、上述したようにインターネットラジオ放送においては有料番組が存在する。かかる有料番組の受信中にたとえば電話が掛かってきてメインCPU16がラジオモードから電話モードに切り換わるとすると、当該有料番組の受信が中断されしまう。ここで、たとえばその有料番組が音楽コンテンツを配信する番組であり、しかも受信した音楽コンテンツの曲数或いは当該有料番組の受信時間に応じて課金するといういわゆる従量制の課金体制を採用する場合には、それまでに費やされた料金が無駄となり、極めて不経済である。
【0049】
そこで、メインCPU16は、受信中の番組が有料番組である場合には、電話が掛かってきてもラジオモードから電話モードに切り換わらず、当該有料番組の受信が継続されるようにしている。なお、電話を掛けてきた相手方への対応は、上述の留守番電話機能がONされているか否かによって異なる。すなわち、留守番電話機能がONされていない場合には、相手方に対して、現在こちら側が有料コンテンツを受信しているために通話不可能な状態にあることを音声で伝えるための音声データを含む電話用パケット信号を送信する。これによって、相手方にその旨が伝えられる。
【0050】
一方、留守番電話機能がONされている場合には、上述と同じ手順で留守番電話機能が働く。すなわち、相手方に対して、応答指令を含む電話用パケット信号が送信された後、応答メッセージデータを含む電話用パケット信号が送信される。そして、相手方から伝言としての受話データを含む電話用パケット信号が送られてくると、この受話データはフラッシュメモリ54に記録される。このとき、液晶ディスプレイ50には上述と同様のメッセージが表示され、発光ダイオード52は上述と同様に点滅する。
【0051】
なお、有料番組の受信開始時には、上述の“アプリケーション層”に課金開始指令を含んだラジオ用パケット信号が最初に送られてくる。メインCPU16は、この課金開始指令を検出することで、有料番組の受信開始時点を認識する。また、有料番組の受信終了時には、“アプリケーション層”に課金終了指令を含んだラジオ用パケット信号が送られてくる。メインCPU16は、この課金終了指令を検出することで、有料番組の受信終了時点を認識する。
【0052】
さらに、この実施例のコンテンツ再生装置10は、CD(Compact Disc)プレーヤ58およびAM/FMチューナ60を備えている。そして、操作キー46の操作によって、これらCDプレーヤ58およびAM/FMチューナ60の一方を音源とする音声(または音楽)を、スピーカ28および30から出力させることができる。
【0053】
すなわち、操作キー46によってCDプレーヤ58およびAM/FMチューナ60の一方を音源とする旨の操作が成されると、サブCPU48は、音源とされた側から出力されるアナログ音声信号がアンプ回路26に入力されるように、音源切換回路24を制御する。これによって、CDプレーヤ58およびAM/FMチューナ60の一方を音源とする音声が、スピーカ28および30から出力される。なお、このようにCDプレーヤ58またはAM/FMチューナ60が音源とされている状態においても、電話が掛かってきたとき、或いは受話器36が上げられフックスイッチ40がオフフック状態になったときには、メインCPU16は電話モードに遷移する。
【0054】
さらに、操作キー46によって音量調整操作が成されると、サブCPU48は、その操作内容に応じてアンプ回路26の増幅率を制御する。これによって、スピーカ28および30の音量が調整される。
【0055】
この実施例のコンテンツ再生装置10は、上述のフラッシュメモリ54とは別のフラッシュメモリ62をも備えている。上述の如くフラッシュメモリ54が留守番電話機能における伝言としての受話データを記録するための言わばデータ記録用メモリとして使用されるのに対し、もう一方のフラッシュメモリ62は、プログラムメモリとして使用される。すなわち、このフラッシュメモリ62には、メインCPU16の動作を制御するための制御プログラム(ファームウェア)が記憶されている。また、上述の疑似音発生回路42によって着信音,発信音,呼出音,話中音および各種音声メッセージを出力させるための言わば疑似音データも、このフラッシュメモリ62に記憶されている。さらに、留守番電話機能における応答メッセージデータ、および有料コンテンツ受信中に通話不可能であることを相手方に伝えるための音声データもまた、フラッシュメモリ62に記憶されている。
【0056】
メインCPU16は、インターネットラジオ放送を受信するという設定が成されているとき、上述の制御プログラムに従って図6〜図17のフロー図で示される各処理を実行する。なお、この実施例のコンテンツ再生装置10の電源がONされた直後においては、後述する各フラグFa,Fb,Fc,Fd,Fe,Fg,Fh,Fk,FmおよびFnには、いずれも“0”が設定されている。これらのフラグFa,Fb,Fc,Fd,Fe,Fg,Fh,Fk,FmおよびFnは、メインCPU16に内蔵されている。また、メインCPU16には、後述するレジスタRも内蔵されている。
【0057】
図6を参照して、メインCPU16は、まずステップS1において、現在、ラジオモードであるか否かを判断する。ここで、ラジオモードであると判断すると、ステップS3に進み、フックスイッチ40がオンフック状態にあるか否かを判断する。
【0058】
フックスイッチ40がオンフック状態にあるとき、メインCPU16は、ステップS3からステップS5に進み、操作キー46によって伝言再生操作が成されたか否かを判断する。この判断は、上述したようにサブCPU48から与えられる情報に基づいて行われる。ステップS5において伝言再生操作が成されていない場合には、ステップS7に進み、操作キー46によって伝言消去操作が成されたか否かを判断する。伝言消去操作が成されていない場合には、さらにステップS9に進む。
【0059】
ステップS9において、メインCPU16は、操作キー46の操作によって受信チャネルの選択(変更)操作が成されたか否かを判断する。かかる選択操作が成されていない場合は、ステップS11においてLANコントローラ14を介して何らかのパケット信号を受信したか否かを判断する。ここで、何らかのパケット信号を受信したと判断すると、ステップS13に進み、受信したパケット信号がラジオ用パケット信号であるか否かを判断する。
【0060】
ステップS13においてラジオ用パケット信号を受信したと判断すると、メインCPU16は、ステップS15において当該ラジオ用パケット信号に上述した課金開始指令が含まれているか否かを判断する。ここで、課金開始指令が含まれていない場合には、さらに、ステップS17において課金終了指令が含まれているか否かを判断する。
【0061】
ステップS17においてラジオ用パケット信号に課金終了指令が含まれていないと判断すると、メインCPU16は、ステップS19に進み、当該ラジオ用パケット信号に放送データが含まれているか否かを判断する。ここで、放送データが含まれていない場合には、一旦、このフローを抜けて、再度、ステップS1から繰り返す。一方、放送データが含まれている場合は、ステップS21おいてラジオ用パケット信号から当該放送データを抽出するとともに、抽出した放送データをSDRAM18の放送データ保存領域18aに保存する。そして、ステップS23において、放送データ保存領域18aに保存された放送データのデータ量が第1閾値に達したか否かを判断する。
【0062】
放送データ保存領域18a内の放送データが第1閾値に達していない場合には、メインCPU16は、一旦、このフローを抜けて、再度、ステップS1から繰り返す。一方、放送データ保存領域18a内の放送データが第1閾値に達した場合は、ステップS23からステップS25に進み、当該放送データ保存領域18a内の放送データをDSP20に転送し、デコードさせる。そして、このデコードによって再現されたPCMデータを、ステップS27でD/A変換回路22に向けて出力する。この結果、スピーカ28および30からインターネットラジオ放送の音声が出力される。
【0063】
上述のステップS15においてラジオ用パケット信号に課金開始指令が含まれている場合には、メインCPU16は、ステップS29に進み、フラグFaに“1”を設定する。このフラグFaは、現在有料放送の受信中である否かを表す指標であり、当該フラグFaが“1”のときは、現在有料放送の受信中であることを表す。一方、フラグFaが“0”のときは、現在有料放送の受信中でないことを表す。このステップS29の処理後、メインCPU16は、このフローを抜けて、ステップS1から繰り返す。
【0064】
また、上述のステップS17においてラジオ用パケット信号に課金終了指令が含まれている場合、メインCPU16は、ステップS31に進み、フラグFaに“0”を設定する。そして、ステップS33において、フラグFbに“1”が設定されているか否かを判断する。このフラグFbは、有料放送の受信中に外部から電話の着信があったか否かを表す指標であり、当該フラグFbが“1”のときは、当該着信があったことを表す。一方、フラグFbが“0”のときは、有料放送の受信中に電話の着信がなかったことになる。このフラグFbが“1”でないとき、つまり有料放送受信中に電話の着信がなかったときは、メインCPU16は、このフローを抜けて、ステップS1から繰り返す。一方、フラグFbが“1”のときは、ステップS35に進む。
【0065】
ステップS35において、メインCPU16は、フラグFcに“1”が設定されているか否かを判断する。このフラグFcは、有料放送の受信中に着信した電話において上述の留守番電話機能による伝言の録音が成されているか否かを表す指標であり、当該フラグFcが“1”のときは、当該伝言が録音されていることを表す。一方、フラグFcが“0”のときは、伝言が録音されていないことになる。このフラグFcが“1”でないとき、つまり伝言が録音されていないときは、メインCPU16は、このフローを抜けて、ステップS1に戻る。一方、フラグFcが“1”のときは、ステップS37において上述した図4の伝言受付メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、このフローを抜ける。
【0066】
さらに、上述のステップS9で受信チャネルの選択操作が成された場合には、メインCPU16は、ステップS39の受信チャネル選択処理を実行する。すなわち、操作キー46によって選択されたチャネルに対応するチャネル選択指令を生成し、さらにこのチャネル選択指令を含むラジオ用パケット信号を生成する。そして、生成したラジオ用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。この結果、選択されたチャネルに対応する放送局に当該ラジオ用パケット信号が送信され、その放送局から放送データを含むラジオ用パケット信号が送られてくる。このステップS39の処理後、メインCPU16は、ステップS41において上述のフラグFaに“0”を設定した後、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。
【0067】
上述のステップS13において、受信されたパケット信号がラジオ用パケット信号でないと判断した場合、メインCPU16は、図7のステップS43に進む。そして、このステップS43において当該受信されたパケット信号が電話用パケット信号であるか否かを判断する。ここで、電話用パケット信号でない場合は、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。一方、受信されたパケット信号が電話用パケット信号である場合には、ステップS43からステップS45に進む。
【0068】
ステップS45において、メインCPU16は、受信された電話用パケット信号に呼出指令が含まれるか否かを判断する。ここで、呼出指令が含まれる場合は、ステップS47に進み、上述したフラグFdに現在“1”が設定されているか否かを判断する。このフラグFdは、現在有料放送の受信中であり、かつ相手方から電話が着信している状態にあるか否か、を表す指標であり、当該フラグFdが“1”のときは、現在有料放送の受信中であり、かつ相手方から電話が着信している状態にあることを表す。一方、フラグFdが“0”のときは、そのような状態にはないことになる。このフラグFdが“1”のとき、メインCPU16は、ステップS49の話中処理を実行する。
【0069】
すなわち、上述した話中指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。これによって、相手方に対してこちら側が話中であることが伝えられる。このステップS49の処理後、メインCPU16は、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。
一方、ステップS47においてフラグFdに“1”が設定されていない場合には、メインCPU16は、ステップS51に進み、当該フラグFdに“1”を設定する。そして、ステップS53において発光ダイオード52を点滅させるようサブCPU48に伝えた後、さらにステップS55で上述した図3の着信メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝える。そして、ステップS57において、上述のフラグFaに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0070】
ここで、フラグFaに“1”が設定されている場合、つまり現在有料放送の受信中である場合、メインCPU16は、ステップS59に進み、上述のフラグFbに“1”を設定する。そして、ステップS61において、着信情報、つまり電話を掛けてきた相手方、着信時刻および伝言の有無に関する情報を、フラッシュメモリ54に記録する。さらに、ステップS63において、留守番電話機能がONされているか否かを判断する。
【0071】
このステップS63において留守番電話機能がONされていない場合、メインCPU16は、ステップS64の通話不可処理を実行する。すなわち、上述の如く、相手方に対して、現在こちら側が有料コンテンツを受信しているために通話不可能な状態にあることを音声で伝えるための音声データを含む電話用パケット信号を送信する。そして、この通話不可処理の実行後、このフローを抜けて図6のステップS1から繰り返す。
【0072】
上述したステップS49の話中処理を実行する。一方、留守番電話機能がONされている場合には、ステップS63からステップS65に進み、フラグFeに“1”を設定する。このフラグFeは、留守番電話機能がONされているか否かを表す指標であり、当該フラグFeが“1”のときは、留守番電話機能がONされていることを表す。一方、フラグFeが“0”のときは、留守番電話機能がOFFされていることになる。
ステップS65の処理後、メインCPU16は、ステップS67の留守番処理を実行する。すなわち、応答指令を含む電話用パケット信号を介して相手方に送信した後、さらに上述した応答メッセージデータを含んだ電話用パケット信号を相手方に送信する。これによって、相手方において応答メッセージが再生される。
【0073】
そして、メインCPU16は、ステップS69においてフラグFgに“1”を設定した後、このフローを抜けてステップS1に戻る。なお、フラグFgは、現在電話の着信中であるか否かを表す指標であり、当該フラグFgが“1”のとき着信中であることを表す。一方、フラグFgが“0”の場合には、着信中でないことを表す。
【0074】
上述のステップS57においてフラグFaに“1”が設定されていない場合、つまり現在有料放送受信中でない場合には、メインCPU16は、ステップS71に進む。そして、現在のインターネットラジオ受信機としての設定状態、具体的には現在の受信チャネルおよび音量(アンプ回路26の増幅率)を、上述したレジスタRに記憶する。そして、ステップS73においてラジオモードから電話モードに切り換わった後、ステップS75において疑似音発生回路42を制御して上述した着信音を出力させ、その後、ステップS67に進む。
【0075】
さらに、上述のステップS45において電話用パケット信号に呼出指令が含まれていないと判断すると、メインCPU16は、図8のステップS77に進む。そして、当該電話用パケット信号に伝言としての受話データが含まれているか否かを判断する。ここで、受話データが含まれている場合は、ステップS79に進み、フラグFhに“1”が設定されているか否かを判断する。このフラグFhは、相手方からの伝言を受け付けることができる状態にあるか否か、換言すれば上述した応答メッセージデータを含む電話用パケット信号を相手方に全て送信し終えたか否かを表す指標である。このフラグFhが“1”のときは、相手方からの伝言を受け付けることのできる状態にあることを表す。一方、フラグFhが“0”のときは、未だ相手方からの伝言を受け付けられる状態ではないことになる。
【0076】
ステップS79においてフラグFhに“1”が設定されている場合、つまり相手方からの伝言を受け付けることができる状態にある場合、メインCPU16は、ステップS81に進み、当該相手方から送られてきた電話用パケット信号から受話データを抽出するとともに、抽出した受話データをフラッシュメモリ54に保存する。そして、ステップS83において、上述したフラグFcに“1”を設定した後、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。一方、フラグFhに“1”が設定されていない場合は、メインCPU16は、ステップS81およびステップS83をスキップして、そのままこのフローを抜ける。
【0077】
また、上述のステップS77において電話用パケット信号に受話データが含まれていないと判断した場合は、メインCPU16は、ステップS85に進み、当該電話用パケット信号に終話指令が含まれているか否かを判断する。ここで、終話指令が含まれていない場合は、そのままこのフローを抜ける。一方、終話指令が含まれている場合には、ステップS87の終話処理を実行する。
【0078】
すなわち、終話指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。この結果、当該終話指令を含む電話用パケット信号が相手方に送信され、当該相手方との通信行為が終了する。
【0079】
ステップS87の処理後、メインCPU16は、ステップS89に進み、フラグFd,Fe,FhおよびFkのそれぞれに“0”を設定する。ここで、フラグFkは、相手方と通話状態にあるか否かを表す指標であり、当該フラグFkが“1”のときは、相手方と通話状態にあることを表す。一方、フラグFkが“0”のときは、相手方と通話状態にないことを表す。
【0080】
そして、メインCPU16は、ステップS91において上述した図5の着信履歴メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、さらにステップS93において発光ダイオード52を消灯させるようサブCPU48に伝える。その後、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。
【0081】
図6に戻って、ステップS11においてパケット信号を受信していないと判断すると、メインCPU16は、図9のステップS95に進む。そして、このステップS95において、フラグFeに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFeに“1”が設定されている場合、つまり留守番電話機能がONされている場合、メインCPU16は、ステップS97に進み、さらにフラグFgに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0082】
ここで、フラグFgに“1”が設定されている場合、つまり電話の着信中である場合には、メインCPU16は、ステップS99に進み、当該フラグFgに“0”を設定する。そして、ステップS101の応答処理を実行する。すなわち、上述した応答指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14を介して相手方に送信する。
【0083】
ステップS101の処理後、メインCPU16は、ステップS103においてフラグFkに“1”を設定した後、さらにステップS105において変数nに“1”を設定し、その後、このフローを抜ける。なお、変数nは、上述した応答メッセージデータを含むN個の電話用パケット信号の番号を表す指標である。
【0084】
上述のステップS97においてフラグFgに“1”が設定されていない場合、メインCPU16は、ステップS107に進み、フラグFkに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFkに“1”が設定されている場合、つまり現在通話中である場合、メインCPU16は、ステップS109に進む。一方、フラグFkに“1”が設定されていない場合には、このフローを抜ける。
【0085】
ステップS109において、メインCPU16は、応答メッセージを含むN個の電話用パケット信号のうち変数nに対応する“n”番目の電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。そして、ステップS111において、当該変数nの値を“1”だけインクリメントした後、ステップS113に進み、当該インクリメント後の変数nの値がその最大値Nを超えたか否かを判断する。ここで、変数nの値が最大値Nを超えた場合には、このフローを抜けてステップS1から繰り返す。一方、変数nの値が最大値N以下である場合いは、ステップS115においてフラグFhに“1”を設定した後、このフローを抜ける。
【0086】
再度、ステップS1に戻って、ステップS7において操作キー46によって伝言消去操作が成されたと判断すると、メインCPU16は、図10のステップS117に進む。そして、このステップS117において、フラグFaに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFaに“1”が設定されている場合、つまり現在有料放送を受信中の場合は、このフローを抜けて、ステップS1から繰り返す。
【0087】
一方、フラグFaに“1”が設定されていない場合には、メインCPU16は、ステップS117からステップS119に進み、フラグFcに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFcに“1”が設定されている場合、つまり留守番電話機能による伝言が録音されている場合は、ステップS121の伝言消去処理を実行する。すなわち、フラッシュメモリ54に記録されている受話データを全て消去する。そして、ステップS121の処理後、ステップS123においてフラグFcに“0”を設定し、さらにステップS125において疑似音発生回路42を制御して伝言を全て消去した旨の音声メッセージを出力させる。
【0088】
そして、ステップS127においてフラグFbに“0”を設定し、さらにステップS129において液晶ディスプレイ50の表示をクリアするようサブCPU48に伝えた後、このフローを抜けて、ステップS1に戻る。なお、上述のステップS119においてフラグFbに“1”が設定されていない場合には、ステップS121〜ステップS125をスキップして、ステップS127に進む。
【0089】
図6のステップS5において操作キー46によって伝言再生操作が成されたと判断すると、メインCPU16は、図11のステップS131に進む。そして、このステップS131において、フラグFaに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFaに“1”が設定されている場合は、このフローを抜けて、ステップS1から繰り返す。
【0090】
一方、フラグFaに“1”が設定されていない場合には、メインCPU16は、ステップS131からステップS133に進み、フラグFcに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFcに“1”が設定されている場合は、ステップS135の伝言再生処理を実行する。すなわち、フラッシュメモリ54に記録されている受話データを順次読み出し、読み出した受話データをSDRAM18の受話データ保存領域18bに順次保存する。そして、この受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達すると、当該保存された受話データをDSP20に転送し、デコードさせる。この結果、伝言が再生される。このステップS135の処理後、メインCPU16は、このフローを抜ける。
【0091】
ステップS133においてフラグFcに“1”が設定されていない場合には、メインCPU16は、ステップS137に進み、疑似音発生回路42を制御して、伝言が録音されていない旨の音声メッセージを出力させる。そして、このステップS137の処理後、図6のステップS1に戻る。
【0092】
図6のステップS3においてオフフックスイッチ40がオフフック状態であると判断した場合、メインCPU16は、図12のステップS139に進む。そして、このステップS139においてフラグFaに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFaに“1”が設定されている場合、ステップS141に進み、このコンテンツ再生装置10がインターネットラジオ受信機として機能するときのデフォルト値を上述したレジスタRに記憶する。なお、このデフォルト値は、プログラムメモリとしてのフラッシュメモリ62内に予め用意されている。
【0093】
ステップS141の処理後、メインCPU16は、ステップS143においてフラグFaに“0”を設定する。そして、ステップS145に進み、ラジオモードから電話モードに切り換わる。一方、上述のステップS139においてフラグFaに“1”が設定されていない場合には、ステップS147に進み、現在のインターネットラジオ受信機としての設定状態をレジスタRに記憶する。そして、このステップS141の処理後、ステップS145に進む。
【0094】
ステップS145において電話モードに切り換わった後、メインCPU16は、ステップS149において発光ダイオード52を点滅させる。そして、ステップS151においてフラグFkに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFkに“1”が設定されている場合、つまり現在相手方と通話中である場合は、ステップS153に進み、フラグFd,FeおよびFhのそれぞれに“1”を設定する。そして、ステップS155において上述した通話中メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、このフローを抜ける。
【0095】
一方、ステップS151においてフラグFkに“1”が設定されていない場合、メインCPU16は、疑似音発生回路42を制御して発信音の出力を開始させる。そして、ステップS159において、フラグFmに“1”を設定した後、ステップS161において、上述したダイヤル待ちメッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、このフローを抜ける。なお、フラグFmは、疑似音発生回路42によって発信音が出力されている状態にあるか否かを表す指標であり、当該フラグFmが“1”のときは、発信音が出力されていることを表す。このフラグFmが“0”のときは、発信音が出力されていないことになる。
【0096】
再び図6に戻って、ステップS1において現在ラジオモードにないとき、つまり電話モードにあるとき、メインCPU16は、図13のステップS163に進む。そして、このステップS163において、フックスイッチ40がオンフック状態にあるか否かを判断する。
【0097】
フックスイッチ40がオンフック状態にあるとき、メインCPU16は、ステップS165で上述したフラグFgが“1”であるか否かを判断する。そして、フラグFgが“1”であるとき、つまり電話の着信中であるとき、ステップS167において何らかのパケット信号を受信したか否かを判断する。ここで、パケット信号を受信していない場合には、一旦、このフローを抜けて、再度ステップS1から繰り返す。一方、何らかのパケット信号を受信すると、ステップS169に進み、受信したパケット信号が電話用パケット信号であるか否かを判断する。
【0098】
ステップS169で電話用パケット信号を受信したと判断すると、メインCPU16は、さらにステップS171で当該電話用パケット信号に終話指令が含まれているか否かを判断する。そして、終話指令が含まれている場合には、ステップS173において図8におけるステップS87と同様の終話処理を実行する。
【0099】
ステップS173の終話処理の実行後、メインCPU16は、ステップS175において上述した着信音の出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御する。そして、ステップS177でフラグFgに“0”を設定した後、ステップS179において発光ダイオード52を消灯させるようサブCPU48に伝える。さらに、ステップS181においてフラグFbに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0100】
ここで、フラグFbに“1”が設定されている場合、つまり有料放送の受信中に電話の着信が有った場合、メインCPU16は、ステップS183に進み、さらにフラグFcに“1”が設定されているか否かを判断する。このフラグFcに“1”が設定されている場合、つまり留守番電話機能によって伝言が録音されている場合には、ステップS185において図4の伝言受付メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝える。そして、ステップS187において、電話モードからラジオモードに切り換わる。さらに、ステップS189において上述したレジスタRの記憶内容に基づいてインターネットラジオ放送の受信チャネルを設定するとともに音量を設定した後、このフローを抜けて図6のステップS1に戻る。
【0101】
一方、上述のステップS181においてフラグFbに“1”が設定されていない場合、メインCPU16は、ステップS191に進み、液晶ディスプレイ50の表示をクリアするようサブCPU48に伝える。そして、このステップS183の処理後、ステップS187に進む。また、ステップS183においてフラグFcに“1”が設定されていない場合は、ステップS193に進む。そして、このステップS193において図5の着信履歴メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、ステップS187に進む。
【0102】
さらに、ステップS171において、受信された電話用パケット信号に終話指令が含まれていないときは、メインCPU16は、ステップS195に進み、当該電話用パケット信号に呼出指令が含まれているか否かを判断する。ここで、呼出指令が含まれている場合には、ステップS197において図7におけるステップS49と同様の話中処理を実行した後、このフローを抜けて、図6のステップS1から繰り返す。一方、ステップS195において呼出指令が含まれていない場合には、そのままこのフローを抜ける
上述のステップS165においてフラグFgに“1”が設定されていない場合、メインCPU16は、図14のステップS199に進む。そして、このステップS199において、フラグFmに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFmに“1”が設定されている場合、つまり疑似音発生回路42によって発信音が出力されている場合は、ステップS201に進み、当該発信音の出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御する。そして、ステップSステップS203においてフラグFmに“0”を設定した後、図13のステップS179に進む。
【0103】
一方、ステップS199においてフラグFmが“0”の場合、メインCPU16は、ステップS205に進む。そして、このステップS205においてフラグFnに“1”が設定されているか否かを判断する。なお、フラグFnは、現在、相手方を呼出中であるか否かを表す指標であり、当該フラグFnが“1”のとき相手方を呼出中であることを表す。一方、フラグFnが“0”のときは、相手方を呼び出している状態にはないことを表す。
【0104】
ステップS205においてフラグFnが“1”の場合、つまり相手方を呼出中の場合、メインCPU16は、ステップS207に進み、上述した図8におけるステップS87と同様の終話処理を実行する。また、この場合は、受話器36のスピーカ36aから上述した呼出音が出力されている状態にあるので、ステップS209において、当該呼出音の出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御する。そして、ステップS211でフラグFnに“0”を設定した後、図13のステップS179に進む。
【0105】
さらに、ステップS205においてフラグFnが“0”の場合、メインCPU16は、ステップS213に進み、フラグFkに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFkが“1”の場合、つまり相手方と通話中の場合は、ステップS215に進み、上述のステップS207と同様の終話処理を実行する。そして、ステップS217においてフラグFkに“0”を設定した後、図13のステップS179に進む。
【0106】
一方、ステップS213においてフラグFkが“0”の場合、メインCPU16は、ステップS219において、ステップS207と同様の終話処理を実行する。そして、この場合、上述した話中音または音声メッセージが受話器36のスピーカ36aから出力されている状態にあるので、ステップS221において当該話中音または音声メッセージの出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御した後、図13のステップS179に進む。
【0107】
また、図13のステップS163においてオフフックスイッチ40がオフフック状態にあるとき、メインCPU16は、図15のステップS223に進む。そして、このステップS223において、フラグFgに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0108】
ここでフラグFgに“1”が設定されているとき、つまり電話の着信中であるとき、メインCPU16は、ステップS225において当該着信音の出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御する。そして、ステップS227においてフラグFgに“0”を設定した後、ステップS229において図9におけるステップS101と同様の応答処理を実行する。さらに、ステップS231においてフラグFkに“1”を設定し、ステップS235において発光ダイオード52を点灯させる。そして、ステップS237において液晶ディスプレイ50に上述の通話中メッセージを表示させるようサブCPU48に伝えた後、このフローを抜ける。
【0109】
一方、ステップS223においてフラグFgが“0”の場合、メインCPU16は、ステップS239に進み、フラグFmに“1”が設定されているか否かを判断する。ここで、フラグFmに“1”が設定されている場合、つまり受話器36のスピーカ36aから発信音が出力されている場合は、ステップS241に進む。そして、このステップS241において操作キー46によるダイヤル操作が成されたか否かを判断する。
【0110】
ステップS241でダイヤル操作が成されると、メインCPU16は、ステップS243において発信音の出力を停止させるよう疑似音発生回路42を制御する。そして、ステップS245でフラグFmに“0”を設定した後、ステップS247の呼出処理を実行する。すなわち、上述した呼出指令を含む電話用パケット信号を生成し、生成した電話用パケット信号をLANコントローラ14に入力する。そして、ステップS249においてフラグFnに“0”を設定した後、このフローを抜ける。なお、ステップS241においてダイヤル操作が成されない場合には、ステップS243〜ステップS251をスキップして、このフローを抜ける。
【0111】
さらに、ステップS239においてフラグFmが“0”の場合、メインCPU16は、図16のステップS253に進む。そして、このステップS253において、フラグFnに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0112】
ここで、フラグFnに“1”が設定されている場合、つまり相手方を呼出中の場合は、ステップS255に進み、何らかのパケット信号を受信したか否かを判断する。ここで、パケット信号を受信していない場合には、一旦、このフローを抜ける。一方、何らかのパケット信号を受信すると、ステップS257に進み、受信したパケット信号が電話用パケット信号であるか否かを判断する。
【0113】
電話用パケット信号を受信したと判断すると、メインCPU16は、さらにステップS261において当該電話用パケット信号に上述した呼出指令が含まれているか否かを判断する。そして、呼出指令が含まれている場合には、ステップS263において図7におけるステップS49と同様の話中処理を行った後、このフローを抜ける。
【0114】
ステップS261において呼出指令が含まれていない場合は、ステップS265において話中指令が含まれているか否かを判断する。ここで、話中指令が含まれている場合には、ステップS267で受話器36のスピーカ36aから話中音53を出力させるように疑似音発生回路42を制御した後、ステップS269でフラグFnに“0”を設定する。そして、このフローを抜ける。
【0115】
一方、受信した電話用パケット信号に話中指令が含まれていない場合、メインCPU16は、ステップS265からステップS271に進む。そして、このステップS271において当該電話用パケット信号に上述した欠番指令が含まれているか否かを判断する。ここで、欠番指令が含まれている場合、メインCPU16は、ステップS273において、受話器36のスピーカ36aから欠番の旨の音声メッセージを出力させるよう疑似音発生回路42を制御した後、ステップS269に進む。欠番指令が含まれていない場合は、ステップS275に進む。
【0116】
ステップS275において、メインCPU16は、受信した電話用パケット信号に着信指令が含まれているか否かを判断する。ここで、着信指令が含まれている場合は、ステップS277において受話器36のスピーカ36aから上述した呼出音を出力させるように疑似音発生回路42を制御した後、このフローを抜ける。一方、着信指令が含まれていない場合には、ステップS279に進み、受信した電話用パケット信号に応答指令が含まれているか否かを判断する。ここで、応答指令が含まれている場合には、ステップS281において呼出音の出力を停止させるように疑似音発生回路42を制御し、さらにステップS283においてフラグFkに“1”を設定する。そして、ステップS285において上述した通話中メッセージを液晶ディスプレイ50に表示させるようサブCPU48に伝えた後、ステップS269に進む。受信した電話用パケット信号に応答指令が含まれていないとステップS279で判断した場合には、そのままこのフローを抜ける。
【0117】
さらに、上述のステップS253においてフラグFnが“1”でない場合、メインCPU16は、図17のステップS287に進む。そして、このステップS287において、フラグFkに“1”が設定されているか否かを判断する。
【0118】
ここで、フラグFkに“1”が設定されている場合、つまり相手方と通話中の場合、メインCPU16は、ステップS289において何らかのパケット信号を受信したか否かを判断する。そして、パケット信号を受信した場合は、ステップS291に進み、受信したパケット信号が電話用パケット信号であるか否かを判断する。
【0119】
電話用パケット信号を受信したと判断すると、メインCPU16は、さらにステップS293において当該電話用パケット信号に呼出指令が含まれているか否かを判断する。ここで、呼出指令が含まれている場合には、ステップS295において図7におけるステップS49と同様の話中処理を行った後、このフローを抜ける。
【0120】
ステップS293において呼出指令が含まれていない場合は、ステップS297において電話用パケット信号に上述した受話データが含まれるか否かを判断する。そして、受話データが含まれる場合には、ステップS299において電話用パケット信号から当該受話データを抽出するとともに、抽出した受話データをSDRAM18の受話データ保存領域18bに保存する。そして、ステップS301において、当該受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達したか否かを判断する。
【0121】
ここで受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達したと判断すると、メインCPU16は、ステップS303に進み、当該受話データ保存領域18b内の受話データをDSP20に転送し、デコードさせる。そして、このデコードによって再現されたPCMデータを、ステップS305でPCMコーデック32に向けて出力する。この結果、受話器36のスピーカ36aから受話音が出力される。
【0122】
なお、ステップS287においてフラグFcに“0”が設定されていると判断した場合は、直接このフローを抜けて、ステップS1から繰り返す。また、受信したパケット信号が電話用パケット信号でないとステップS291で判断した場合、或いは受話データ保存領域18bに保存された受話データのデータ量が第2閾値に達していないとステップS301で判断した場合も、直接このフローを抜ける。
【0123】
さらに、ステップS297において受話データが含まれていないと判断した場合、メインCPU16は、ステップS307に進む。そして、受信した電話用パケット信号に終話指令が含まれているか否かを判断する。ここで、終話指令が含まれている場合は、ステップS309においてフラグFkに“0”を設定し、さらにステップS311で受話器36のスピーカ36aから話中音を出力させるよう疑似音発生回路42を制御した後、このフローを抜ける。一方、終話指令が含まれていない場合には、ステップS309およびステップS311をスキップして、直接このフローを抜ける。
【0124】
そして、上述のステップS289で何らかのパケット信号を受信していない場合は、ステップS313に進む。そして、このステップS313において、SDRAM18の送話データ記憶領域18cに送話データが第3閾値以上保存されたか否かを判断する。ここで、送話データの保存量が第3閾値以上であるときは、ステップS315において当該送話データをDSP20に転送し、エンコードさせる。そして、ステップS317において、エンコード後の送話データに基づいてパケット信号を成形し、成形したパケット信号を、ステップS319においてLANコントローラ14に向けて出力する。これによって、送話データを含むパケット信号が相手方に送信される。なお、ステップS313において送話データ記憶領域18c内の送話データの保存量が第3閾値に満たない場合には、直接このフローを抜けて、再度、ステップS1から繰り返す。
【0125】
以上の説明から明らかなように、この実施例のコンテンツ再生装置10は、インターネットラジオ受信機として機能し、かつ有料放送を受信しているとき、外部から電話が掛かってきてもIP電話機としての機能に切り換わらず、着信音も出力されない。したがって、有料放送の受信が継続されるので、経済的に無駄なく当該有料放送を受信することができる。
【0126】
また、有料放送受信中に電話が掛かってきたときは、その旨のメッセージが液晶ディスプレイに表示されるとともに、発光ダイオード52が点滅するので、オペレータは、電話が掛かってきたことを容易に認識することができる。さらに、留守番電話機能がONされていれば、相手方の伝言を録音することもできる。
【0127】
なお、この実施例では、インターネットラジオ受信機にIP電話機としての機能を付加する場合について説明したが、インターネットラジオ受信機以外の装置にIP電話機能を付加してもよい。たとえば、インターネットを通じてテレビジョン番組などの映像情報を受信する装置にIP電話機能を付加してもよい。
【0128】
また、インターネットへの接続は、有線でもよいし無線でもよい。さらに、インターネット以外のネットワークによってコンテンツの配信および通話を可能とする装置にも、この発明を適用できる。
【0129】
そして、メインCPU16の他にサブCPU48を設けたが、サブCPU48を設けずに、当該サブCPU48による処理(マン・マシン・インタフェース処理)をもメインCPU16によって実行するようにしてもよい。また、メインCPU16およびDSP20をASICによって一体に構成したが、これらを別固体として設けてもよい。
【0130】
さらに、受話器36は、コンテンツ再生装置10本体と無線で接続されるものであってもよいし、当該受話器36の他にいわゆる子機を設けてもよい。また、操作キー46とは別に、ダイヤル操作のための専用のキーを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例において送受信されるパケットの構造を示す図解図である。
【図3】液晶ディスプレイの一表示状態を示す図解図である。
【図4】図3とは別の表示状態を示す図解図である。
【図5】図3および図4とは別の表示状態を示す図解図である。
【図6】図1におけるメインCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図7】図6に続くフロー図である。
【図8】図7に続くフロー図である。
【図9】図7とは別のルートで図6に続くフロー図である。
【図10】図9とはさらに別のルートで図6に続くフロー図である。
【図11】図10とはさらに別のルートで図6に続くフロー図である。
【図12】図11とはさらに別のルートで図6に続くフロー図である。
【図13】図12とはさらに別のルートで図6に続くフロー図である。
【図14】図13に続くフロー図である。
【図15】図14とは別のルートで図13に続くフロー図である。
【図16】図15に続くフロー図である。
【図17】図16に続くフロー図である。
【符号の説明】
【0132】
10…コンテンツ再生装置
14…LANコントローラ
16…メインCPU
20…DSP
22…D/A変換回路
32…PCMコーデック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話機能を有するコンテンツ再生装置において、
相手方からの着信に応答して着信信号を出力する出力手段、
有料コンテンツの再生期間に前記出力手段を不能化する不能化手段、
前記有料コンテンツの再生期間における前記相手方からの着信に応答して記録案内メッセージを前記相手方に返送する返送手段、および
前記記録案内メッセージに対する前記相手方の発話内容を記録する記録手段を備える、コンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記有料コンテンツを受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信された有料コンテンツをリアルタイムで再生する再生手段をさらに備える、請求項1に記載のコンテンツ再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−10997(P2009−10997A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233002(P2008−233002)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【分割の表示】特願2002−334502(P2002−334502)の分割
【原出願日】平成14年11月19日(2002.11.19)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】