コンテンツ流通管理装置、通信端末、プログラム及びコンテンツ流通システム
【課題】悪意あるコンテンツプロバイダのコンテンツへの不用意なアクセスの防止を支援する仕組みを提供すること。
【解決手段】ゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスに含まれるHTMLデータの中のハイパーリンクのリンク先のURLがデータベースに記憶されているときは、そのURLを指し示すパラメータをそのヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送する。
【解決手段】ゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスに含まれるHTMLデータの中のハイパーリンクのリンク先のURLがデータベースに記憶されているときは、そのURLを指し示すパラメータをそのヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末向けのコンテンツの流通を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機の多くがCHTML(Compact Hyper Text Markup Language)などのマークアップ言語で記述されたコンテンツを解釈可能なブラウザを実装するようになり、携帯電話機のユーザがパーソナルコンピュータを利用するのと同じようにインターネットから様々な情報を入手して閲覧できるような通信環境が整いつつある。このような環境の整備を背景として、「コンテンツプロバイダ」と呼ばれる、携帯電話機用の各種コンテンツをインターネット上のサーバ装置に蓄積して配信する事業者が現れるに至っている。そして、この種の事業者の中には、携帯電話機のユーザが意図しないような不当な課金や情報発信を余儀なくさせるようなコンテンツを提供する悪意者も少なくない。このような悪意あるコンテンツプロバイダのコンテンツへの不用意なアクセスの防止を支援する仕組みを開示した文献として、特許文献1がある。同文献に開示されたコンテンツ閲覧装置は、あるURL(Uniform Resource Locator)から取得して表示させているコンテンツ内の別のURLへハイパーリンクされたエレメントに選択アイコンが移動すると、そのハイパーリンクのリンク先のコンテンツの概要や属性などがポップアップ表示されるようになっている。この仕組みを既存の携帯電話機に実装すれば、ユーザは、ハイパーリンクのリンク先のコンテンツが悪意あるコンテンツプロバイダの提供にかかるものであるかを前もって了解することも可能である。特許文献2乃至4にも同種の技術の開示がある。
【特許文献1】特開2004−178512号公報
【特許文献2】特開2005−32041号公報
【特許文献3】特開2004−46478号公報
【特許文献4】特開2000−276471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、携帯電話の通信インフラストラクチャを提供するいわゆるキャリア(通信事業者)にとっても、上述した類の悪意のコンテンツプロバイダが横行することは放置できない問題である。
しかしながら、上記各文献1乃至4に開示された技術はいずれも、携帯電話機にハイパーリンクのリンク先の情報を先取りするアプリケーションをインストールさせておくか、若しくは、コンテンツプロバイダの運営するサーバ装置側に自らのコンテンツのサマリとなるデータを準備させておくことを不可避とし、携帯電話機の通信インフラを構築するサーバ装置群のシステム構成を改変するだけでは実現し得る仕組みではなかった。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、悪意あるコンテンツプロバイダのコンテンツへの不用意なアクセスの防止を支援する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の好適な態様であるコンテンツ流通管理装置は、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、コンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段とを備える。
ここで、「決定付ける」とは、記憶手段に記憶されたアドレスから提供されるコンテンツデータをそうでないコンテンツデータと視覚的に識別し得るような表示のさせ方を一意に特定することを意味する。
【0005】
この態様において、インターネット通信網のアドレスを含むリクエストを移動体通信網から受信する手段と、前記受信したリクエストをインターネット通信網へ転送する手段とを更に備えてもよい。
【0006】
本発明の別の好適な態様であるコンテンツ流通管理装置は、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、コンテンツデータを受信した通信端末から、そのコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージにそれぞれハイパーリンクされていたハイパーリンク先のアドレスを受信する受信手段と、前記受信したアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、前記受信したアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータを通信端末へ送信する送信手段とを備える。
【0007】
これらの態様において、前記コンテンツデータは、通信端末の表示デバイスに表示させるテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであってもよい。
【0008】
また、前記パラメータは、通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によって選択アイコンと重なった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータであってもよい。
【0009】
前記パラメータは、通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータであってもよい。
【0010】
前記特定のテキスト列又はイメージを示すエレメントは、所定の認定を受けたアドレスへハイパーリンクされたエレメントであってもよい。
【0011】
本発明の別の好適な態様である通信端末は、情報の表示手段と、操作子と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段とを備える。
【0012】
本発明の別の好適な態様である通信端末は、情報の表示手段と、操作子と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段とを備える。
【0013】
本発明の別の好適な態様であるプログラムは、情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを有するコンピュータ装置に、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを前記通信手段を介して受信する受信機能と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能とを実現させる。
【0014】
本発明の別の好適な態様であるプログラムは、情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを備えたコンピュータ装置に、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータと前記通信手段を介して受信する受信機能と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能とを実現させる。
【0015】
本発明の別の好適な態様であるコンテンツ流通システムは、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータに含まれるアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、前記受信したコンテンツデータの発信元のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段とを有するコンテンツ流通管理装置と、前記コンテンツ流通管理装置からパラメータ及びコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータを表示すると共に、その表示態様を前記受信したパラメータに従って制御するコンテンツ表示制御手段とを有する通信端末とを備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
本願発明の第1実施形態について説明する。
まず、本実施形態で用いる主要な用語を定義する。「キャリア」とは、移動体パケット通信網を運営する通信事業者を意味する。「ユーザ」とは、移動体端末を購入した上でキャリアとの間に移動体パケット通信網の利用契約を結んでいる者を意味する。「コンテンツプロバイダ」とは、インターネット通信網に設けた自らのサーバ装置からユーザに向けた各種コンテンツを提供している事業者を意味する。コンテンツプロバイダの中には、自らのコンテンツがユーザに不当な損害を与えるものでないことの認定をキャリアより受けた上でサービスを提供する認定コンテンツプロバイダと、そのような認定を受けることなくサービスを提供する非認定コンテンツプロバイダとが混在する。また、本実施形態では、ユーザより指定された検索条件にマッチする複数のコンテンツを検索し、それらのコンテンツにハイパーリンクされたテキストを取り纏めた検索結果を提供するコンテンツプロバイダを特に「検索プロバイダ」と呼ぶ。
【0017】
図1は、本実施形態に係るコンテンツ流通システムの全体構成図である。図に示すように、このシステムは、移動体端末10が接続される移動体パケット通信網20、検索サーバ装置30やコンテンツ提供サーバ装置60などが接続されるインターネット通信網40、及びそれらの両通信網の間に介在するゲートウェイサーバ装置50により構成される。
【0018】
移動体パケット通信網20は、TCP(transmission control protocol)/IP(internet protocol)を簡素化したプロトコルや、そのTCP/IP上で実現される、HTTP(hyper text transfer protocol)に相当するプロトコルなどに準拠した手順でデータを転送するノードの集合体であり、基地局やパケット加入者処理装置を有する。一方、インターネット通信網40は、TCP/IPや、そのTCP/IP上で実現されるHTTP、SMTP(simple mail transfer protocol)などに準拠した手順でデータを伝送するノードの集合体であり、サーバ装置やルータを有する。
【0019】
ゲートウェイサーバ装置50は、キャリアによる管理の下、移動体パケット通信網20とインターネット通信網40を相互接続する移動パケット関門中継交換局内にて稼働するコンピュータであり、一方の通信網のノードから他方の通信網のノードへ送出されたデータは、このゲートウェイサーバ装置50にてプロトコル変換された上で、他方の通信網のノードへと転送される。また、このゲートウェイサーバ装置50は、変換の済んだデータを転送する際に本実施形態に特徴的な処理を併せて行うようになっている。この処理の詳細については後述する。
【0020】
図2は、移動体端末10の物理的構成を示す図である。移動体端末10は、制御部11、送受信部12、指示入力部13、及び液晶表示部14を備える。
送受信部12は、制御部11による制御の下、移動体パケット通信網20の基地局と無線通信を行う。
指示入力部13は、PB(プッシュボタン)等の各種ボタン及びカーソルキーからなり、ユーザによって入力操作が行われると、その入力操作に対応した操作信号を制御部11に供給する。
液晶表示部14は、液晶パネル等の表示装置から構成されており、制御部11による制御の下に各種情報を表示する。
【0021】
制御部11は、CPU15、ROM16、RAM17、及びEEPROM18を有している。
CPU15は、RAM17をワークエリアとして利用しつつ、ROM16やEEPROM18に記憶された各種プログラムを実行する。
【0022】
ROM16には、プリインストールプログラムが記憶される。プリインストールプログラムは、移動体端末10の製造過程においてROM16に記憶されるプログラムであり、具体的には、マルチタスクオペレーティングシステム(以下、「マルチタスクOS」と記す)、Java(登録商標)(R)プラットフォームプログラム、ネイティブアプリケーションの各プログラムである。これらのプログラムについて概説すると、まず、マルチタスクOSは、TSS(Time-Sharing System)による複数タスクの擬似的な並列実行を実現するために必要な、仮想メモリ空間割り当てなどの各種機能をサポートしたオペレーティングシステムである。Javaプラットフォームプログラムは、後述するJava実行環境を実現すべくCDC(Connected Device Configuration)に従って記述されたプログラム群である。ネイティブアプリケーションは、通話やブラウジング、メール送受などといった移動体端末10の基本的なサービスを実現するプログラムであり、メール送受サービスの提供を受けるためのメーラアプリケーション、ブラウジングサービスの提供を受けるためのブラウザアプリケーションを含む。
【0023】
EEPROM18は、Javaアプリケーション格納領域を有する。この領域には、Javaアプリケーションが記憶される。Javaアプリケーションは、Java実行環境下における処理の手順そのものを記述した実体プログラムとその実体プログラムの実行に伴って利用される画像ファイルや音声ファイルとを取り纏めたJar(Java Archive)ファイル、及びそのJarファイルのインストールや起動、各種の属性を記したADF(Application Descriptor File )を有している。このJavaアプリケーションは、コンテンツプロバイダ若しくはキャリアにより作成されてインターネット通信網40のサーバ装置などに格納され、移動体端末10からのリクエストに応じてそれらのサーバ装置から適宜ダウンロードされるようになっている。
【0024】
図3は、ROM16及びEEPROM18の各種プログラムの実行により移動体端末10の制御部11に実現され得る各部の論理的構成を示す図である。図に示すように、各種プログラムを実行する移動体端末10には、ブラウザ61、メーラ62、及びJava実行環境64がOS63上に実現され、また、EEPROM18には第1ストレージ65と第2ストレージ66とが確保される。ブラウザ61及びメーラ62は、ROM16のネイティブアプリケーションにより実現されるものであり、HTML(Hyper Text Markup Language)形式で記述されたデータの受信やその解釈、電子メールの送受信などの役割を司る。
【0025】
Java実行環境64は、ROM16のJavaプラットフォームプログラムにより実現される。Java実行環境64は、クラスライブラリ67、JVM(Java Virtual Machine)68、及びJAM(Java Application Manager)69から成る。クラスライブラリ67は、「クラス」と呼ばれる、汎用性の高い特定の機能を持ったプログラムモジュール群を1つのファイルに取り纏めたものである。JVM68は、マルチタスクOS63を搭載させた携帯器機向けのコンフィギュレーションであるCDC用に最適化されており、Javaアプリケーションとして提供されるバイトコードを解釈し及び実行する役割を司る。JAM69は、Javaアプリケーションのダウンロードとインストールとを主導する役割を司る。
【0026】
第1ストレージ65は、JAM69による主導の下にダウンロードされるJavaアプリケーション(JarファイルとADF)を格納する領域である。第2ストレージ66は、Javaアプリケーションの実行の際に生成されたデータをその終了後に格納しておくための領域であり、インストールされたJavaアプリケーション毎に個別の格納領域が割り当てられるようになっている。そして、あるJavaアプリケーションに割り当てた格納領域のデータは、そのJavaアプリケーションが実行されている間のみ書き換え可能となっており、別のJavaアプリケーションが書き換えを行い得ないようになっている。
【0027】
図4は、検索サーバ装置30のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置30は、検索プロバイダによって運営されており、図に示すように、制御部31、通信インターフェース32、及びハードディスク33を備えている。
制御部31は、CPU34、RAM35、ROM36などを内蔵する。
通信インターフェース32は、TCP/IP、HTTPなどのプロトコルに従ったデータの遣り取りを司る。
【0028】
ハードディスク33は、検索プログラム33a、検索データベース33b、検索条件入力画面データ33c、検索結果画面雛形データ33dなどを記憶する。
検索プログラム33aは、インターネット通信網40上に配信されている各種コンテンツデータを所定の周期で無作為に巡回するロボット検索エンジンとしての機能を制御部31に提供する。具体的に説明すると、予め設定された各検索条件にマッチするコンテンツデータを見つけると、コンテンツデータの格納元を示すURLやキーワード情報などをそのコンテンツデータから収集する。このキーワード情報は、コンテンツデータが示すコンテンツのキーワードを示す情報である。
【0029】
検索データベース33bは、各々が、検索プログラム33aを実行した制御部31により収集されるコンテンツデータのURLに対応する複数のレコードの集合体である。この検索データベース33bは、制御部31が新しいコンテンツデータのURLを収集する度に、レコードが1つ追加され、追加されたレコードのフィールドにその新たなURLが記憶されることになっている。検索データベース33bを構成するレコードの各々は、「アドレス」と「キーワード」の2つのフィールドを有する。「アドレス」のフィールドには、収集されたコンテンツデータのURLが記憶される。「キーワード」のフィールドには、各コンテンツデータに含まれるキーワードのキーワード情報が記憶される。
【0030】
検索条件入力画面データ33c及び検索結果画面雛形データ33dは、共に移動体端末10の液晶表示部14に表示させるテキスト又はイメージのエレメントとそのレイアウトを記述した表示制御データである。具体的に説明すると、検索条件入力画面データ33cは、検索条件の入力を受け付ける入力窓や検索開始を指示するボタンを、検索結果画面雛形データ33dは、検索結果として得られた各コンテンツのサマリのテキストを埋め込む雛形となるフレームや所定のメッセージを、それぞれHTMLによって記述したものである。
【0031】
図5は、コンテンツ提供サーバ装置60のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置60は、コンテンツプロバイダによってそれぞれ運営されており、図に示すように、制御部61、通信インターフェース62、及びハードディスク63を備えている。制御部61は、上述した検索サーバ装置30と同様に、CPU64、RAM65、ROM66を内蔵する。また、通信インターフェース62の構成も上述した検索サーバ装置30と同様である。
ハードディスク63は、コンテンツデータ63aを記憶する。コンテンツデータ63aは、コンテンツ提供サーバ装置60の運営主体であるコンテンツプロバイダらの制作にかかるJavaアプリケーション(JarファイルとADF)、又は、移動体端末10の液晶表示部14に表示させるテキスト又はイメージのエレメントとそのレイアウトをHTMLで記述したHTMLデータである。
【0032】
図6は、ゲートウェイサーバ装置50のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置50は、キャリアによる管理の下に稼働しており、図に示すように、制御部51、通信インターフェース52、及びハードディスク53を備えている。
上述した検索サーバ装置30と同様に、制御部51は、CPU54、RAM55、ROM56を内蔵する。また、通信インターフェース52の構成も上述した検索サーバ装置30と同様である。
【0033】
ハードディスク53は、ピクトグラム表示アプリケーション53a、及び認定CPデータベース53bを記憶する。
ピクトグラム表示アプリケーション53aは、移動体端末10にダウンロードさせるべくキャリアらに作成された固有のJavaアプリケーション(JarファイルとADF)である。
このピクトグラム表示アプリケーション53aは、移動体端末10の制御部11に、以下の2つの機能を提供する。
aパラメータ抽出機能
これは、移動体端末10のブラウザ61が受信したHTTPレスポンスのヘッダ部から、特定のアドレスを指し示すパラメータを抽出する機能である。
bピクトグラム表示機能
これは、パラメータが指し示す特定のアドレスにハイパーリンクされたテキスト又はイメージをブラウザ61が表示させている表示位置と選択アイコンの移動先の位置とが重なった時に、安全なリンク先であることを示すピクトグラムをその選択アイコンの近傍に出現させる機能である。
【0034】
認定CPデータベース53bは、各々が、認定コンテンツプロバイダから提供されるコンテンツデータと対応する複数のレコードの集合体である。このデータベースを構成する1つのレコードは、「アドレス」と「パラメータ」の2つのフィールドを有する。「アドレス」のフィールドには、認定コンテンツプロバイダから提供されるHTMLデータの格納元を示すURLが記憶される。「パラメータ」のフィールドには、URLをピクトグラム表示アプリケーション53aが解釈し得るデータ形式のバイナリデータとして表したパラメータが記憶される。
このデータベース53bには、HTMLデータをコンテンツデータとして提供するコンテンツプロバイダがキャリアによる認定審査を経て認定されるたびに、レコードが1つ追加され、追加されたレコードにURLとパラメータの対が記憶されることになっている。この認定手続の流れについて、以下に概説しておく。
【0035】
コンテンツプロバイダは、作成したHTMLデータを、そのHTMLデータを格納する予定である自らのコンテンツ提供サーバ装置60のURL及びその他の必要事項を記述した認定申請書類と共にキャリアへ提出する。HTMLデータ及び認定申請書類の提出を受けたキャリアは、提出されたHTMLデータの内容が認定要件を満たすか否かを審査する。具体的には、HTMLデータの内容そのものが良俗に反するものでないか、及びそのHTMLデータにてアンカータグを用いて記述された各ハイパーリンクのリンク先に、移動体端末10の個人情報などのリソースを不正に導出するJavaアプリケーションが格納されていないかなどを検証する。HTMLデータが認定に足るものであるとの検証結果を得たキャリアは、ゲートウェイサーバ装置50の認定CPデータベース53bに新たなレコードを追加し、認定申請書類に記されていたHTMLデータのURLを新たなレコードの「アドレス」に記憶すると共に、そのURLをピクトグラム表示アプリケーション53aが解釈し得るバイナリデータに書き換えて得たパラメータを、「パラメータ」のフィールドに記憶する。その後、コンテンツを認定した旨をコンテンツプロバイダに通知する。通知を受けたコンテンツプロバイダは、認定申請書類にURLとして記述しておいた自らのコンテンツ提供サーバ装置の記憶領域にHTMLデータを格納し、その配信サービスを開始する。
【0036】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図7は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図に示す動作は、ゲートウェイサーバ装置50に格納されているピクトグラム表示アプリケーション53aのダウンロードを済ませた移動体端末10の指示入力部13が操作され、そのピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが起動されたことをトリガーとして開始される。
上述したように、移動体端末10はマルチタスクOS63を搭載しているので、TSSによる複数タスクの擬似的な並列実行が可能である。図8は、ピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが共に起動された際にRAM17に確保されるメモリ空間を示す概念図である。図に示すように、RAM17には、マルチタスクOS63を展開するメモリ空間17a、ピクトグラム表示アプリケーション53aとその実行を支援するJavaプラットフォームアプリケーションを展開するメモリ空間17b、及びブラウザアプリケーションを展開するメモリ空間17cが個別に確保される。
【0037】
図7において、移動体端末10の制御部11は、移動体パケット通信網20のパケット加入者処理装置に対してパケット登録を行う(S100)。パケット登録は、自端末10が移動体パケット通信網20との間でパケット交換を執り行うための登録手続である。このパケット登録を経て、移動体端末10は、インターネット通信網40との各種データの送受信が可能となる。
【0038】
パケット登録が済むと、移動体端末10の制御部11は、指示入力部13からのURLの入力を待つ。ユーザにより指示入力部13が操作されて、検索条件入力画面データ33cの格納元を示すURLが入力されると、移動体端末10は、そのURLを宛先とするHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出する(S110)。そして、ゲートウェイサーバ装置50を介してHTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30が検索条件入力画面データ33cを含むHTTPレスポンスを送信すると(S120)、移動体端末10は、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPレスポンスを受信し、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索条件入力画面データ33cを解釈して、液晶表示部14に検索条件入力画面を表示させる(S130)。
【0039】
この検索条件入力画面には、コンテンツを検索するための検索条件の入力を受け付ける入力窓や、検索開始を指示するボタンなどが設けられている。ユーザにより指示入力部13が操作されて、閲覧を希望するコンテンツを検索する条件である検索条件が入力窓に入力され、更に検索開始を指示するボタンが選択されると、制御部11は、入力された検索条件を示す検索条件データを含むHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出する(S140)。送出されたHTTPリクエストは、移動体パケット通信網20を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0040】
HTTPリクエストを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPリクエストにプロトコル変換を施した上でインターネット通信網40へ転送する(S150)。転送されたHTTPリクエストは、インターネット通信網40を経由してその宛先の検索サーバ装置30へ送信される。
【0041】
HTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30の制御部31は、そのHTTPリクエストに含まれる検索条件データを抽出する。そして、ハードディスク33が記憶する検索データベース33bの各レコードから、検索条件データが示す検索条件を満たすキーワード情報が記憶されたレコードを特定する。更に、特定したレコードの「アドレス」のフィールドに記憶されたURLを抽出する。そして、それらのURLにハイパーリンクされた、コンテンツのサマリのテキストを検索結果画面雛形データ33dに埋め込んで検索結果画面データを取得し、その検索結果画面データを含むHTTPレスポンスをHTTPリクエストの発信元の移動体端末10を宛先としてインターネット通信網40へ送出する(S160)。送出されたHTTPレスポンスは、ゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0042】
HTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPレスポンスにプロトコル変換を施した後、HTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データからハイパーリンクのリンク先のURLの各々が認定CPデータベース53bの「アドレス」のフィールドに記憶されているか否か判断する(S170)。つまり、このステップでは、HTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データに埋め込まれたURLが指し示すハイパーリンク先のHTMLデータが認定コンテンツプロバイダの提供にかかるものであるか否かが判断されることになる。
【0043】
ステップ170にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断した場合(S170:YES)、制御部51はそのURLを指し示すパラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させた上で、移動体パケット通信網20へ転送する(S180)。
【0044】
一方、ステップ170にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていないと判断した場合(S170:NO)、制御部51は、パラメータをヘッダ部に内包させることなく、プロトコル変換を施したHTTPレスポンスをそのまま移動体パケット通信網20へ転送する(S190)。転送されたHTTPレスポンスは、その宛先の移動体端末10へ送信される。
【0045】
HTTPレスポンスを受信した移動体端末10の制御部11は、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データを解釈して得た検索結果画面を液晶表示部14に表示させると共に、その検索結果画面データに内包されるパラメータに応じてその表示態様を制御する。具体的には、以下の手順に従って処理を行う。
制御部は、検索結果画面データのヘッダ部にエレメント指定パラメータが含まれているか否かを判断し、エレメント指定パラメータが含まれいれば、そのエレメント指定パラメータをヘッダから抽出し、抽出したパラメータが指し示すエレメントを特定する。
更に、検索結果画面データとして記述された各エレメントが示すテキストをそのレイアウトに従って配置した画面を液晶表示部14に表示させる。そして、エレメント指定パラメータを抽出していたときは、液晶表示部14に画面を表示させた後、そのエレメント指定パラメータが指し示すエレメントに従って表示させたサマリのテキストと選択アイコンが重なったかどうかを監視し、それらのテキストと選択アイコンが重なったことを契機としてピクトグラムを表示させる。
このピクトグラムの内容については後述する。
【0046】
ユーザが、ハイパーリンクされたいずれかのテキストと重なる位置まで選択アイコンを移動させてそれを選択すると、制御部11は、今度はその選択されたテキストのハイパーリンク先のURLを宛先としてHTTPリクエストを送出する(S200)。そして、ゲートウェイサーバ装置50を介してHTTPリクエストを受信したコンテンツサーバ装置60の制御部61は、自らのハードディスク63にコンテンツデータ63aとして格納してあるHTMLデータ含むHTTPレスポンスを移動体端末10に宛てて送信する(S210)。
【0047】
図9及び図10は、ステップ190にてHTTPレスポンスの送信を受けた移動体端末10の表示制御部14に表示される検索結果画面の一例を示す図である。上述したように、ピクトグラム表示アプリケーション53aは、パラメータ抽出機能とピクトグラム表示機能とを制御部11に付与する。HTTPレスポンスが受信されると、そのHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データを解釈して得たテキストが液晶表示部14の表示領域一面に表示される。これは、ブラウザアプリケーションの作用による。
図9では、液晶表示部14の表示領域に表示されているテキストのうち、「A社銀行サイト」と重なる位置まで選択アイコン91が移動されているが、その近傍には安全なサイトであることを示す錠前を模ったピクトグラム92が表示されていない。
【0048】
一方、図10では、「B社銀行サイト」と重なる位置まで選択アイコン91が移動されており、その近傍にはピクトグラム92が表示されている。これは、ピクトグラム表示アプリケーション53aのパラメータ抽出機能の作用を受けた制御部11が、前もって「B社銀行サイト」のURLを指し示すパラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部から抽出しており、ピクトグラム表示機能の作用を受けた制御部11が、そのパラメータが指し示すURLにハイパーリンクされた「B社銀行サイト」と選択アイコン91の移動先の位置が重なったことを契機としてピクトグラム92を出現させたためである。
そして、このピクトグラム92が近傍に出現しているテキストをユーザが選択すると、移動体端末10の制御部11は、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのテキストのハイパーリンク先のコンテンツ提供サーバ装置60へHTTPリクエストを送信してHTTPレスポンスを受信し、受信したHTTPレスポンスに含まれるHTMLデータを解釈することによって、認定コンテンツプロバイダの提供にかかるサイトであるB社銀行サイトの画面を表示させる。
よって、ユーザは、このピクトグラム92の出現の有無を確認することにより、ハイパーリンク先のサイトが悪意あるコンテンツプロバイダの提供にかかるものではないことを視覚的に了知し得ることになる。
【0049】
以上説明した本実施形態によると、キャリアの管理の下に稼働するゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスをプロトコル変換した際、そのHTTPレスポンスのHTMLデータに含まれるハイパーリンク先のURLがデータベースに記憶されているかを判断し、記憶されたURLであるときは、そのURLを指し示すパラメータをヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送するようになっている。
よって、ハイパーリンク先のURLを含むHTTPレスポンスの宛先となり得る各移動体端末10にピクトグラム表示アプリケーション53aをゲートウェイサーバ装置50からダウンロードさせておけば、特定のURLへハイパーリンクされたテキストと選択アイコン91の移動先が重なったことを契機としてピクトグラム92を出現させることができる。また、キャリアは、認定コンテンツプロバイダの制作するHTMLデータ自体に特定のプログラムを組み込ませるなどといったルールを検索プロバイダ側に課すことなく、悪意あるコンテンツへ不用意にアクセスしないようにユーザを誘導していくことができる。
【0050】
(第2実施形態)
本願発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態における、「キャリア」、「ユーザ」、「コンテンツプロバイダ」、及び「検索プロバイダ」の意義は第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、移動体端末10宛てのHTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50が、そのHTTPレスポンスのヘッダ部にパラメータを内包させて転送するようになっていた。これに対し、本実施形態に係るゲートウェイサーバ装置50は、移動体端末10宛てのHTTPレスポンスをプロトコル変換してそのまま転送した後、そのHTTPレスポンスを受信した移動体端末10からの問い合わせを改めて受信してからパラメータを送信する。
【0051】
本実施形態の移動体端末10、検索サーバ装置30、コンテンツ提供サーバ装置60、及びゲートウェイサーバ装置50のハードウェア構成は第1実施形態と同様なので再度の説明を割愛する。
【0052】
図11は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図に示す動作は、ゲートウェイサーバ装置50に格納されているピクトグラム表示アプリケーション53aのダウンロードを済ませた移動体端末10の指示入力部13が操作され、ピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが起動されたことをトリガーとして開始される。
【0053】
図11において、移動体端末10の制御部11は、移動体パケット通信網20のパケット加入者処理装置に対してパケット登録を行う(S300)。
パケット登録が済むと、移動体端末10の制御部11は、指示入力部13からのURLの入力を待つ。ユーザにより指示入力部13が操作されて、検索条件入力画面データ33cの格納元を示すURLが入力されると、移動体端末10は、そのURLを宛先とするHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出し(S310)、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30は、検索条件入力画面データ33cを含むHTTPレスポンスを送信する(S320)。移動体端末10は、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPレスポンスを受信し、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索条件入力画面データ33cを解釈して液晶表示部14に検索条件入力画面を表示させる(S330)。
【0054】
検索条件入力画面には、コンテンツを検索するための検索条件の入力を受け付ける入力窓や、検索開始を指示するボタンなどが設けられている。ユーザにより指示入力部13が操作されて、閲覧を希望するコンテンツを検索するための条件である検索条件がユーザにより入力窓に入力され、更に検索開始を指示するボタンが選択されると、制御部11は、入力された検索条件を示す検索条件データを含むHTTPリクエストを、検索条件入力画面データの格納元のURLを宛先として移動体パケット通信網20へ送出する(S340)。送出されたHTTPリクエストは、移動体パケット通信網20を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0055】
HTTPリクエストを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPリクエストにプロトコル変換を施した上でインターネット通信網40へ転送する(S350)。転送されたHTTPリクエストは、インターネット通信網40を経由してその宛先の検索サーバ装置30へ送信される。
HTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30の制御部31は、そのHTTPリクエストに含まれる検索条件データを抽出する。そして、ハードディスク33が記憶する検索データベース33bの各レコードから、検索条件データが示す検索条件を満たすキーワード情報が記憶されたレコードを特定する。更に、特定したレコードの「アドレス」のフィールドに記憶されたURLを抽出する。そして、それらのURLの各々にハイパーリンクされたテキストを検索結果画面雛形データ33dに埋め込んで得た検索結果画面データを含むHTTPレスポンスを、HTTPリクエストの発信元の移動体端末10を宛先としてインターネット通信網40へ送出する(S360)。送出されたHTTPレスポンスは、インターネット通信網40を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0056】
HTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPレスポンスにプロトコル変換を施した後、移動体パケット通信網20へ転送する(S370)。転送されたHTTPレスポンスは、移動体パケット通信網20を経由してその宛先の移動体端末10へ送信される。
HTTPレスポンスを受信した移動体端末10の制御部11は、そのHTTPレスポンスの検索結果画面データに埋め込まれているハイパーリンク先のURLを抽出する。そして、それらのURLを内包させた問合せメッセージを、ゲートウェイサーバ装置50を宛先として移動体パケット通信網20へ送出する(S380)。送出された問合せメッセージは、その宛先であるゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0057】
問合せメッセージを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、受信したメッセージに内包されるURLの各々が認定CPデータベース53bの「アドレス」のフィールドに記憶されているか否か判断する(S390)。
ステップ390にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断した場合(S390:YES)、制御部51は、そのURLを指し示すパラメータを内包させた応答メッセージを移動体パケット通信網20へ送出する(S400)。
一方、ステップS390にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていないと判断した場合(S390:NO)、制御部51は、パラメータを内包させない応答メッセージを移動体パケット通信網20へ転送する(S410)。
【0058】
送出された応答メッセージは、その宛先の移動体端末10へ送信される。応答メッセージを受信した移動体端末10の制御部11は、メッセージにパラメータが内包されているときは、そのパラメータを用いたピクトグラムの表示制御を行う。つまり、図9及び図10に示したように、検索結果画面データに埋め込まれているテキストを液晶表示部14の表示領域に表示し、それらのうちパラメータが指し示すURLへハイパーリンクされたテキストと重なる位置まで選択アイコン91が移動されると、安全なサイトであることを示すピクトグラム92を近傍に出現させるのである。
そして、液晶表示部14に表示されたコンテンツに含まれるいずれかのテキストをユーザが選択すると、制御部11は、その選択されたテキストのハイパーリンク先のURLを宛先としてHTTPリクエストを送出し(S420)、そのHTTPリクエストを受信したコンテンツサーバ装置60の制御部61は、自らのハードディスク63にコンテンツデータ63aとして記憶しているHTMLデータを含むHTTPレスポンスを移動体端末10に宛てて送信する(S430)。
以上説明したように、HTMLデータの遣り取りとパラメータの遣り取りを2回のセッションに分けて行ったとしても、第1実施形態と同様に、悪意あるコンテンツへ不用意にアクセスしないようにユーザを誘導していくことができる。
【0059】
(他の実施形態)
本願発明は、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態では、ピクトグラム表示アプリケーション53aがゲートウェイサーバ装置50のハードディスク53に格納されており、移動体端末10からの要求を受けてゲートウェイサーバ装置50からダウンロードされるようになっていた。これに対し、キャリアの運営の下に稼働するサーバ装置をインターネット通信網40に備え付けてピクトグラム表示アプリケーション53aを格納させておき、そのサーバ装置から移動体端末10へダウンロードさせるようにしてもよい。
【0060】
また、ピクトグラム表示アプリケーション53aをJava実行環境上で稼働するJavaアプリケーションとせずに、ネイティブアプリケーションとして移動体端末10のROM16に予め記憶させておくような構成をとってもよい。
【0061】
上記実施形態において、検索条件入力画面データ33cや検索結果画面雛形データ33dを含むコンテンツデータは、HTMLで記述されていたが、コンテンツを移動体端末10の液晶表示部14に表示させるものであれば、XML(Extensible Markup Language)など他のマークアップ言語でこれを記述してもよい。
【0062】
上記第1実施形態において、ゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データについて、その検索結果画面データが有する各々のテキストのハイパーリンク先のURLが認定CPデータベース53bに記憶されているかを判断したが、複数のURLにハイパーリンクされたテキストが埋め込まれているHTMLデータであれば、検索結果画面データでなくてもよい。
【0063】
上記実施形態において、ゲートウェイサーバ装置50は、パラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させていたが、これをHTTPレスポンスの実体データの一部として転送してもよい。要するに、移動体端末10側で、HTTPレスポンスからパラメータを抽出し得さえすれば、その包含の形態は問わない。
【0064】
上記第1実施形態において、認定CPデータベース53bの各レコードは、「アドレス」と「パラメータ」の2つのフィールドを有していたが、キャリアによる認定を受けたHTMLデータのURLだけを認定CPデータベース53bに記憶させておくようにしてもよい。この変形例では、ステップ170にて、あるURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断したゲートウェイサーバ装置50の制御部51が、そのURLをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送する。そして、移動体端末10にダウンロードされるピクトグラム表示アプリケーション53aにより、HTTPレスポンスのヘッダ部から特定のアドレスを抽出するアドレス抽出機能と、それらの抽出したアドレスにハイパーリンクされたテキストを表示させている表示位置と選択アイコンの移動先の位置とが重なった時に安全なリンク先であることを示すピクトグラムを出現させるピクトグラム表示機能とを付与する。
このように、ゲートウェイサーバ装置50と移動体端末10の間でパラメータに替えてアドレスそのものをやり取りしても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】
上記実施形態では、移動体端末10、つまり、移動体パケット通信網20を介したインターネット通信網40へのアクセスを可能とする携帯電話機にピクトグラム表示アプリケーション57を実装させていたが、同種のアプリケーションをインターネット通信網40への直接のアクセスが可能なパーソナルコンピュータに実装させたとしても同様の作用を得ることが可能である。
【0066】
上記実施形態において、検索サーバ装置30は、移動体端末10から受信したHTTPリクエストに含まれる検索条件データを基にコンテンツを検索し、検索結果として得られたコンテンツのサマリのテキストとそれらのURLと検索結果画面雛形データ33dに埋め込むことによって検索結果画面データを取得し、その検索結果画面データをHTTPレスポンスに含めて移動体端末10へ返信していた。これに対し、検索サーバ装置30は、コンテンツのサマリのテキストではなく、その概要を示すイメージをURLと共に検索結果画面雛形データ33dに埋め込むことによって検索結果画面データを取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】コンテンツ流通システムの全体構成図である。
【図2】移動体端末10の物理的構成図である。
【図3】移動体端末10の論理的構成図である。
【図4】検索サーバ装置30のハードウェア概略構成図である。
【図5】コンテンツ提供サーバ装置60のハードウェア概略構成図である。
【図6】ゲートウェイサーバ装置50のハードウェア概略構成図である。
【図7】第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】メモリ空間を示す概念図である。
【図9】検索結果画面データが表示される様子を示す図である。
【図10】ピクトグラム92が表示される様子を示す図である。
【図11】第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
10…移動体端末、11,31,51,61…制御部、12…送受信部、13…指示入力部、14…液晶表示部、20…移動体パケット通信網、30…検索サーバ装置、32,52,62…通信インターフェース、33,53,63…ハードディスク、40…インターネット通信網、50…ゲートウェイサーバ装置、60…コンテンツ提供サーバ装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末向けのコンテンツの流通を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機の多くがCHTML(Compact Hyper Text Markup Language)などのマークアップ言語で記述されたコンテンツを解釈可能なブラウザを実装するようになり、携帯電話機のユーザがパーソナルコンピュータを利用するのと同じようにインターネットから様々な情報を入手して閲覧できるような通信環境が整いつつある。このような環境の整備を背景として、「コンテンツプロバイダ」と呼ばれる、携帯電話機用の各種コンテンツをインターネット上のサーバ装置に蓄積して配信する事業者が現れるに至っている。そして、この種の事業者の中には、携帯電話機のユーザが意図しないような不当な課金や情報発信を余儀なくさせるようなコンテンツを提供する悪意者も少なくない。このような悪意あるコンテンツプロバイダのコンテンツへの不用意なアクセスの防止を支援する仕組みを開示した文献として、特許文献1がある。同文献に開示されたコンテンツ閲覧装置は、あるURL(Uniform Resource Locator)から取得して表示させているコンテンツ内の別のURLへハイパーリンクされたエレメントに選択アイコンが移動すると、そのハイパーリンクのリンク先のコンテンツの概要や属性などがポップアップ表示されるようになっている。この仕組みを既存の携帯電話機に実装すれば、ユーザは、ハイパーリンクのリンク先のコンテンツが悪意あるコンテンツプロバイダの提供にかかるものであるかを前もって了解することも可能である。特許文献2乃至4にも同種の技術の開示がある。
【特許文献1】特開2004−178512号公報
【特許文献2】特開2005−32041号公報
【特許文献3】特開2004−46478号公報
【特許文献4】特開2000−276471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、携帯電話の通信インフラストラクチャを提供するいわゆるキャリア(通信事業者)にとっても、上述した類の悪意のコンテンツプロバイダが横行することは放置できない問題である。
しかしながら、上記各文献1乃至4に開示された技術はいずれも、携帯電話機にハイパーリンクのリンク先の情報を先取りするアプリケーションをインストールさせておくか、若しくは、コンテンツプロバイダの運営するサーバ装置側に自らのコンテンツのサマリとなるデータを準備させておくことを不可避とし、携帯電話機の通信インフラを構築するサーバ装置群のシステム構成を改変するだけでは実現し得る仕組みではなかった。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、悪意あるコンテンツプロバイダのコンテンツへの不用意なアクセスの防止を支援する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の好適な態様であるコンテンツ流通管理装置は、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、コンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段とを備える。
ここで、「決定付ける」とは、記憶手段に記憶されたアドレスから提供されるコンテンツデータをそうでないコンテンツデータと視覚的に識別し得るような表示のさせ方を一意に特定することを意味する。
【0005】
この態様において、インターネット通信網のアドレスを含むリクエストを移動体通信網から受信する手段と、前記受信したリクエストをインターネット通信網へ転送する手段とを更に備えてもよい。
【0006】
本発明の別の好適な態様であるコンテンツ流通管理装置は、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、コンテンツデータを受信した通信端末から、そのコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージにそれぞれハイパーリンクされていたハイパーリンク先のアドレスを受信する受信手段と、前記受信したアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、前記受信したアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータを通信端末へ送信する送信手段とを備える。
【0007】
これらの態様において、前記コンテンツデータは、通信端末の表示デバイスに表示させるテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであってもよい。
【0008】
また、前記パラメータは、通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によって選択アイコンと重なった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータであってもよい。
【0009】
前記パラメータは、通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータであってもよい。
【0010】
前記特定のテキスト列又はイメージを示すエレメントは、所定の認定を受けたアドレスへハイパーリンクされたエレメントであってもよい。
【0011】
本発明の別の好適な態様である通信端末は、情報の表示手段と、操作子と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段とを備える。
【0012】
本発明の別の好適な態様である通信端末は、情報の表示手段と、操作子と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段とを備える。
【0013】
本発明の別の好適な態様であるプログラムは、情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを有するコンピュータ装置に、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを前記通信手段を介して受信する受信機能と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能とを実現させる。
【0014】
本発明の別の好適な態様であるプログラムは、情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを備えたコンピュータ装置に、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータと前記通信手段を介して受信する受信機能と、前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能とを実現させる。
【0015】
本発明の別の好適な態様であるコンテンツ流通システムは、一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータに含まれるアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、前記受信したコンテンツデータの発信元のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段とを有するコンテンツ流通管理装置と、前記コンテンツ流通管理装置からパラメータ及びコンテンツデータを受信する受信手段と、前記受信したコンテンツデータを表示すると共に、その表示態様を前記受信したパラメータに従って制御するコンテンツ表示制御手段とを有する通信端末とを備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
本願発明の第1実施形態について説明する。
まず、本実施形態で用いる主要な用語を定義する。「キャリア」とは、移動体パケット通信網を運営する通信事業者を意味する。「ユーザ」とは、移動体端末を購入した上でキャリアとの間に移動体パケット通信網の利用契約を結んでいる者を意味する。「コンテンツプロバイダ」とは、インターネット通信網に設けた自らのサーバ装置からユーザに向けた各種コンテンツを提供している事業者を意味する。コンテンツプロバイダの中には、自らのコンテンツがユーザに不当な損害を与えるものでないことの認定をキャリアより受けた上でサービスを提供する認定コンテンツプロバイダと、そのような認定を受けることなくサービスを提供する非認定コンテンツプロバイダとが混在する。また、本実施形態では、ユーザより指定された検索条件にマッチする複数のコンテンツを検索し、それらのコンテンツにハイパーリンクされたテキストを取り纏めた検索結果を提供するコンテンツプロバイダを特に「検索プロバイダ」と呼ぶ。
【0017】
図1は、本実施形態に係るコンテンツ流通システムの全体構成図である。図に示すように、このシステムは、移動体端末10が接続される移動体パケット通信網20、検索サーバ装置30やコンテンツ提供サーバ装置60などが接続されるインターネット通信網40、及びそれらの両通信網の間に介在するゲートウェイサーバ装置50により構成される。
【0018】
移動体パケット通信網20は、TCP(transmission control protocol)/IP(internet protocol)を簡素化したプロトコルや、そのTCP/IP上で実現される、HTTP(hyper text transfer protocol)に相当するプロトコルなどに準拠した手順でデータを転送するノードの集合体であり、基地局やパケット加入者処理装置を有する。一方、インターネット通信網40は、TCP/IPや、そのTCP/IP上で実現されるHTTP、SMTP(simple mail transfer protocol)などに準拠した手順でデータを伝送するノードの集合体であり、サーバ装置やルータを有する。
【0019】
ゲートウェイサーバ装置50は、キャリアによる管理の下、移動体パケット通信網20とインターネット通信網40を相互接続する移動パケット関門中継交換局内にて稼働するコンピュータであり、一方の通信網のノードから他方の通信網のノードへ送出されたデータは、このゲートウェイサーバ装置50にてプロトコル変換された上で、他方の通信網のノードへと転送される。また、このゲートウェイサーバ装置50は、変換の済んだデータを転送する際に本実施形態に特徴的な処理を併せて行うようになっている。この処理の詳細については後述する。
【0020】
図2は、移動体端末10の物理的構成を示す図である。移動体端末10は、制御部11、送受信部12、指示入力部13、及び液晶表示部14を備える。
送受信部12は、制御部11による制御の下、移動体パケット通信網20の基地局と無線通信を行う。
指示入力部13は、PB(プッシュボタン)等の各種ボタン及びカーソルキーからなり、ユーザによって入力操作が行われると、その入力操作に対応した操作信号を制御部11に供給する。
液晶表示部14は、液晶パネル等の表示装置から構成されており、制御部11による制御の下に各種情報を表示する。
【0021】
制御部11は、CPU15、ROM16、RAM17、及びEEPROM18を有している。
CPU15は、RAM17をワークエリアとして利用しつつ、ROM16やEEPROM18に記憶された各種プログラムを実行する。
【0022】
ROM16には、プリインストールプログラムが記憶される。プリインストールプログラムは、移動体端末10の製造過程においてROM16に記憶されるプログラムであり、具体的には、マルチタスクオペレーティングシステム(以下、「マルチタスクOS」と記す)、Java(登録商標)(R)プラットフォームプログラム、ネイティブアプリケーションの各プログラムである。これらのプログラムについて概説すると、まず、マルチタスクOSは、TSS(Time-Sharing System)による複数タスクの擬似的な並列実行を実現するために必要な、仮想メモリ空間割り当てなどの各種機能をサポートしたオペレーティングシステムである。Javaプラットフォームプログラムは、後述するJava実行環境を実現すべくCDC(Connected Device Configuration)に従って記述されたプログラム群である。ネイティブアプリケーションは、通話やブラウジング、メール送受などといった移動体端末10の基本的なサービスを実現するプログラムであり、メール送受サービスの提供を受けるためのメーラアプリケーション、ブラウジングサービスの提供を受けるためのブラウザアプリケーションを含む。
【0023】
EEPROM18は、Javaアプリケーション格納領域を有する。この領域には、Javaアプリケーションが記憶される。Javaアプリケーションは、Java実行環境下における処理の手順そのものを記述した実体プログラムとその実体プログラムの実行に伴って利用される画像ファイルや音声ファイルとを取り纏めたJar(Java Archive)ファイル、及びそのJarファイルのインストールや起動、各種の属性を記したADF(Application Descriptor File )を有している。このJavaアプリケーションは、コンテンツプロバイダ若しくはキャリアにより作成されてインターネット通信網40のサーバ装置などに格納され、移動体端末10からのリクエストに応じてそれらのサーバ装置から適宜ダウンロードされるようになっている。
【0024】
図3は、ROM16及びEEPROM18の各種プログラムの実行により移動体端末10の制御部11に実現され得る各部の論理的構成を示す図である。図に示すように、各種プログラムを実行する移動体端末10には、ブラウザ61、メーラ62、及びJava実行環境64がOS63上に実現され、また、EEPROM18には第1ストレージ65と第2ストレージ66とが確保される。ブラウザ61及びメーラ62は、ROM16のネイティブアプリケーションにより実現されるものであり、HTML(Hyper Text Markup Language)形式で記述されたデータの受信やその解釈、電子メールの送受信などの役割を司る。
【0025】
Java実行環境64は、ROM16のJavaプラットフォームプログラムにより実現される。Java実行環境64は、クラスライブラリ67、JVM(Java Virtual Machine)68、及びJAM(Java Application Manager)69から成る。クラスライブラリ67は、「クラス」と呼ばれる、汎用性の高い特定の機能を持ったプログラムモジュール群を1つのファイルに取り纏めたものである。JVM68は、マルチタスクOS63を搭載させた携帯器機向けのコンフィギュレーションであるCDC用に最適化されており、Javaアプリケーションとして提供されるバイトコードを解釈し及び実行する役割を司る。JAM69は、Javaアプリケーションのダウンロードとインストールとを主導する役割を司る。
【0026】
第1ストレージ65は、JAM69による主導の下にダウンロードされるJavaアプリケーション(JarファイルとADF)を格納する領域である。第2ストレージ66は、Javaアプリケーションの実行の際に生成されたデータをその終了後に格納しておくための領域であり、インストールされたJavaアプリケーション毎に個別の格納領域が割り当てられるようになっている。そして、あるJavaアプリケーションに割り当てた格納領域のデータは、そのJavaアプリケーションが実行されている間のみ書き換え可能となっており、別のJavaアプリケーションが書き換えを行い得ないようになっている。
【0027】
図4は、検索サーバ装置30のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置30は、検索プロバイダによって運営されており、図に示すように、制御部31、通信インターフェース32、及びハードディスク33を備えている。
制御部31は、CPU34、RAM35、ROM36などを内蔵する。
通信インターフェース32は、TCP/IP、HTTPなどのプロトコルに従ったデータの遣り取りを司る。
【0028】
ハードディスク33は、検索プログラム33a、検索データベース33b、検索条件入力画面データ33c、検索結果画面雛形データ33dなどを記憶する。
検索プログラム33aは、インターネット通信網40上に配信されている各種コンテンツデータを所定の周期で無作為に巡回するロボット検索エンジンとしての機能を制御部31に提供する。具体的に説明すると、予め設定された各検索条件にマッチするコンテンツデータを見つけると、コンテンツデータの格納元を示すURLやキーワード情報などをそのコンテンツデータから収集する。このキーワード情報は、コンテンツデータが示すコンテンツのキーワードを示す情報である。
【0029】
検索データベース33bは、各々が、検索プログラム33aを実行した制御部31により収集されるコンテンツデータのURLに対応する複数のレコードの集合体である。この検索データベース33bは、制御部31が新しいコンテンツデータのURLを収集する度に、レコードが1つ追加され、追加されたレコードのフィールドにその新たなURLが記憶されることになっている。検索データベース33bを構成するレコードの各々は、「アドレス」と「キーワード」の2つのフィールドを有する。「アドレス」のフィールドには、収集されたコンテンツデータのURLが記憶される。「キーワード」のフィールドには、各コンテンツデータに含まれるキーワードのキーワード情報が記憶される。
【0030】
検索条件入力画面データ33c及び検索結果画面雛形データ33dは、共に移動体端末10の液晶表示部14に表示させるテキスト又はイメージのエレメントとそのレイアウトを記述した表示制御データである。具体的に説明すると、検索条件入力画面データ33cは、検索条件の入力を受け付ける入力窓や検索開始を指示するボタンを、検索結果画面雛形データ33dは、検索結果として得られた各コンテンツのサマリのテキストを埋め込む雛形となるフレームや所定のメッセージを、それぞれHTMLによって記述したものである。
【0031】
図5は、コンテンツ提供サーバ装置60のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置60は、コンテンツプロバイダによってそれぞれ運営されており、図に示すように、制御部61、通信インターフェース62、及びハードディスク63を備えている。制御部61は、上述した検索サーバ装置30と同様に、CPU64、RAM65、ROM66を内蔵する。また、通信インターフェース62の構成も上述した検索サーバ装置30と同様である。
ハードディスク63は、コンテンツデータ63aを記憶する。コンテンツデータ63aは、コンテンツ提供サーバ装置60の運営主体であるコンテンツプロバイダらの制作にかかるJavaアプリケーション(JarファイルとADF)、又は、移動体端末10の液晶表示部14に表示させるテキスト又はイメージのエレメントとそのレイアウトをHTMLで記述したHTMLデータである。
【0032】
図6は、ゲートウェイサーバ装置50のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置50は、キャリアによる管理の下に稼働しており、図に示すように、制御部51、通信インターフェース52、及びハードディスク53を備えている。
上述した検索サーバ装置30と同様に、制御部51は、CPU54、RAM55、ROM56を内蔵する。また、通信インターフェース52の構成も上述した検索サーバ装置30と同様である。
【0033】
ハードディスク53は、ピクトグラム表示アプリケーション53a、及び認定CPデータベース53bを記憶する。
ピクトグラム表示アプリケーション53aは、移動体端末10にダウンロードさせるべくキャリアらに作成された固有のJavaアプリケーション(JarファイルとADF)である。
このピクトグラム表示アプリケーション53aは、移動体端末10の制御部11に、以下の2つの機能を提供する。
aパラメータ抽出機能
これは、移動体端末10のブラウザ61が受信したHTTPレスポンスのヘッダ部から、特定のアドレスを指し示すパラメータを抽出する機能である。
bピクトグラム表示機能
これは、パラメータが指し示す特定のアドレスにハイパーリンクされたテキスト又はイメージをブラウザ61が表示させている表示位置と選択アイコンの移動先の位置とが重なった時に、安全なリンク先であることを示すピクトグラムをその選択アイコンの近傍に出現させる機能である。
【0034】
認定CPデータベース53bは、各々が、認定コンテンツプロバイダから提供されるコンテンツデータと対応する複数のレコードの集合体である。このデータベースを構成する1つのレコードは、「アドレス」と「パラメータ」の2つのフィールドを有する。「アドレス」のフィールドには、認定コンテンツプロバイダから提供されるHTMLデータの格納元を示すURLが記憶される。「パラメータ」のフィールドには、URLをピクトグラム表示アプリケーション53aが解釈し得るデータ形式のバイナリデータとして表したパラメータが記憶される。
このデータベース53bには、HTMLデータをコンテンツデータとして提供するコンテンツプロバイダがキャリアによる認定審査を経て認定されるたびに、レコードが1つ追加され、追加されたレコードにURLとパラメータの対が記憶されることになっている。この認定手続の流れについて、以下に概説しておく。
【0035】
コンテンツプロバイダは、作成したHTMLデータを、そのHTMLデータを格納する予定である自らのコンテンツ提供サーバ装置60のURL及びその他の必要事項を記述した認定申請書類と共にキャリアへ提出する。HTMLデータ及び認定申請書類の提出を受けたキャリアは、提出されたHTMLデータの内容が認定要件を満たすか否かを審査する。具体的には、HTMLデータの内容そのものが良俗に反するものでないか、及びそのHTMLデータにてアンカータグを用いて記述された各ハイパーリンクのリンク先に、移動体端末10の個人情報などのリソースを不正に導出するJavaアプリケーションが格納されていないかなどを検証する。HTMLデータが認定に足るものであるとの検証結果を得たキャリアは、ゲートウェイサーバ装置50の認定CPデータベース53bに新たなレコードを追加し、認定申請書類に記されていたHTMLデータのURLを新たなレコードの「アドレス」に記憶すると共に、そのURLをピクトグラム表示アプリケーション53aが解釈し得るバイナリデータに書き換えて得たパラメータを、「パラメータ」のフィールドに記憶する。その後、コンテンツを認定した旨をコンテンツプロバイダに通知する。通知を受けたコンテンツプロバイダは、認定申請書類にURLとして記述しておいた自らのコンテンツ提供サーバ装置の記憶領域にHTMLデータを格納し、その配信サービスを開始する。
【0036】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図7は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図に示す動作は、ゲートウェイサーバ装置50に格納されているピクトグラム表示アプリケーション53aのダウンロードを済ませた移動体端末10の指示入力部13が操作され、そのピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが起動されたことをトリガーとして開始される。
上述したように、移動体端末10はマルチタスクOS63を搭載しているので、TSSによる複数タスクの擬似的な並列実行が可能である。図8は、ピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが共に起動された際にRAM17に確保されるメモリ空間を示す概念図である。図に示すように、RAM17には、マルチタスクOS63を展開するメモリ空間17a、ピクトグラム表示アプリケーション53aとその実行を支援するJavaプラットフォームアプリケーションを展開するメモリ空間17b、及びブラウザアプリケーションを展開するメモリ空間17cが個別に確保される。
【0037】
図7において、移動体端末10の制御部11は、移動体パケット通信網20のパケット加入者処理装置に対してパケット登録を行う(S100)。パケット登録は、自端末10が移動体パケット通信網20との間でパケット交換を執り行うための登録手続である。このパケット登録を経て、移動体端末10は、インターネット通信網40との各種データの送受信が可能となる。
【0038】
パケット登録が済むと、移動体端末10の制御部11は、指示入力部13からのURLの入力を待つ。ユーザにより指示入力部13が操作されて、検索条件入力画面データ33cの格納元を示すURLが入力されると、移動体端末10は、そのURLを宛先とするHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出する(S110)。そして、ゲートウェイサーバ装置50を介してHTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30が検索条件入力画面データ33cを含むHTTPレスポンスを送信すると(S120)、移動体端末10は、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPレスポンスを受信し、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索条件入力画面データ33cを解釈して、液晶表示部14に検索条件入力画面を表示させる(S130)。
【0039】
この検索条件入力画面には、コンテンツを検索するための検索条件の入力を受け付ける入力窓や、検索開始を指示するボタンなどが設けられている。ユーザにより指示入力部13が操作されて、閲覧を希望するコンテンツを検索する条件である検索条件が入力窓に入力され、更に検索開始を指示するボタンが選択されると、制御部11は、入力された検索条件を示す検索条件データを含むHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出する(S140)。送出されたHTTPリクエストは、移動体パケット通信網20を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0040】
HTTPリクエストを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPリクエストにプロトコル変換を施した上でインターネット通信網40へ転送する(S150)。転送されたHTTPリクエストは、インターネット通信網40を経由してその宛先の検索サーバ装置30へ送信される。
【0041】
HTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30の制御部31は、そのHTTPリクエストに含まれる検索条件データを抽出する。そして、ハードディスク33が記憶する検索データベース33bの各レコードから、検索条件データが示す検索条件を満たすキーワード情報が記憶されたレコードを特定する。更に、特定したレコードの「アドレス」のフィールドに記憶されたURLを抽出する。そして、それらのURLにハイパーリンクされた、コンテンツのサマリのテキストを検索結果画面雛形データ33dに埋め込んで検索結果画面データを取得し、その検索結果画面データを含むHTTPレスポンスをHTTPリクエストの発信元の移動体端末10を宛先としてインターネット通信網40へ送出する(S160)。送出されたHTTPレスポンスは、ゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0042】
HTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPレスポンスにプロトコル変換を施した後、HTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データからハイパーリンクのリンク先のURLの各々が認定CPデータベース53bの「アドレス」のフィールドに記憶されているか否か判断する(S170)。つまり、このステップでは、HTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データに埋め込まれたURLが指し示すハイパーリンク先のHTMLデータが認定コンテンツプロバイダの提供にかかるものであるか否かが判断されることになる。
【0043】
ステップ170にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断した場合(S170:YES)、制御部51はそのURLを指し示すパラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させた上で、移動体パケット通信網20へ転送する(S180)。
【0044】
一方、ステップ170にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていないと判断した場合(S170:NO)、制御部51は、パラメータをヘッダ部に内包させることなく、プロトコル変換を施したHTTPレスポンスをそのまま移動体パケット通信網20へ転送する(S190)。転送されたHTTPレスポンスは、その宛先の移動体端末10へ送信される。
【0045】
HTTPレスポンスを受信した移動体端末10の制御部11は、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データを解釈して得た検索結果画面を液晶表示部14に表示させると共に、その検索結果画面データに内包されるパラメータに応じてその表示態様を制御する。具体的には、以下の手順に従って処理を行う。
制御部は、検索結果画面データのヘッダ部にエレメント指定パラメータが含まれているか否かを判断し、エレメント指定パラメータが含まれいれば、そのエレメント指定パラメータをヘッダから抽出し、抽出したパラメータが指し示すエレメントを特定する。
更に、検索結果画面データとして記述された各エレメントが示すテキストをそのレイアウトに従って配置した画面を液晶表示部14に表示させる。そして、エレメント指定パラメータを抽出していたときは、液晶表示部14に画面を表示させた後、そのエレメント指定パラメータが指し示すエレメントに従って表示させたサマリのテキストと選択アイコンが重なったかどうかを監視し、それらのテキストと選択アイコンが重なったことを契機としてピクトグラムを表示させる。
このピクトグラムの内容については後述する。
【0046】
ユーザが、ハイパーリンクされたいずれかのテキストと重なる位置まで選択アイコンを移動させてそれを選択すると、制御部11は、今度はその選択されたテキストのハイパーリンク先のURLを宛先としてHTTPリクエストを送出する(S200)。そして、ゲートウェイサーバ装置50を介してHTTPリクエストを受信したコンテンツサーバ装置60の制御部61は、自らのハードディスク63にコンテンツデータ63aとして格納してあるHTMLデータ含むHTTPレスポンスを移動体端末10に宛てて送信する(S210)。
【0047】
図9及び図10は、ステップ190にてHTTPレスポンスの送信を受けた移動体端末10の表示制御部14に表示される検索結果画面の一例を示す図である。上述したように、ピクトグラム表示アプリケーション53aは、パラメータ抽出機能とピクトグラム表示機能とを制御部11に付与する。HTTPレスポンスが受信されると、そのHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データを解釈して得たテキストが液晶表示部14の表示領域一面に表示される。これは、ブラウザアプリケーションの作用による。
図9では、液晶表示部14の表示領域に表示されているテキストのうち、「A社銀行サイト」と重なる位置まで選択アイコン91が移動されているが、その近傍には安全なサイトであることを示す錠前を模ったピクトグラム92が表示されていない。
【0048】
一方、図10では、「B社銀行サイト」と重なる位置まで選択アイコン91が移動されており、その近傍にはピクトグラム92が表示されている。これは、ピクトグラム表示アプリケーション53aのパラメータ抽出機能の作用を受けた制御部11が、前もって「B社銀行サイト」のURLを指し示すパラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部から抽出しており、ピクトグラム表示機能の作用を受けた制御部11が、そのパラメータが指し示すURLにハイパーリンクされた「B社銀行サイト」と選択アイコン91の移動先の位置が重なったことを契機としてピクトグラム92を出現させたためである。
そして、このピクトグラム92が近傍に出現しているテキストをユーザが選択すると、移動体端末10の制御部11は、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのテキストのハイパーリンク先のコンテンツ提供サーバ装置60へHTTPリクエストを送信してHTTPレスポンスを受信し、受信したHTTPレスポンスに含まれるHTMLデータを解釈することによって、認定コンテンツプロバイダの提供にかかるサイトであるB社銀行サイトの画面を表示させる。
よって、ユーザは、このピクトグラム92の出現の有無を確認することにより、ハイパーリンク先のサイトが悪意あるコンテンツプロバイダの提供にかかるものではないことを視覚的に了知し得ることになる。
【0049】
以上説明した本実施形態によると、キャリアの管理の下に稼働するゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスをプロトコル変換した際、そのHTTPレスポンスのHTMLデータに含まれるハイパーリンク先のURLがデータベースに記憶されているかを判断し、記憶されたURLであるときは、そのURLを指し示すパラメータをヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送するようになっている。
よって、ハイパーリンク先のURLを含むHTTPレスポンスの宛先となり得る各移動体端末10にピクトグラム表示アプリケーション53aをゲートウェイサーバ装置50からダウンロードさせておけば、特定のURLへハイパーリンクされたテキストと選択アイコン91の移動先が重なったことを契機としてピクトグラム92を出現させることができる。また、キャリアは、認定コンテンツプロバイダの制作するHTMLデータ自体に特定のプログラムを組み込ませるなどといったルールを検索プロバイダ側に課すことなく、悪意あるコンテンツへ不用意にアクセスしないようにユーザを誘導していくことができる。
【0050】
(第2実施形態)
本願発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態における、「キャリア」、「ユーザ」、「コンテンツプロバイダ」、及び「検索プロバイダ」の意義は第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、移動体端末10宛てのHTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50が、そのHTTPレスポンスのヘッダ部にパラメータを内包させて転送するようになっていた。これに対し、本実施形態に係るゲートウェイサーバ装置50は、移動体端末10宛てのHTTPレスポンスをプロトコル変換してそのまま転送した後、そのHTTPレスポンスを受信した移動体端末10からの問い合わせを改めて受信してからパラメータを送信する。
【0051】
本実施形態の移動体端末10、検索サーバ装置30、コンテンツ提供サーバ装置60、及びゲートウェイサーバ装置50のハードウェア構成は第1実施形態と同様なので再度の説明を割愛する。
【0052】
図11は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図に示す動作は、ゲートウェイサーバ装置50に格納されているピクトグラム表示アプリケーション53aのダウンロードを済ませた移動体端末10の指示入力部13が操作され、ピクトグラム表示アプリケーション53aとブラウザアプリケーションとが起動されたことをトリガーとして開始される。
【0053】
図11において、移動体端末10の制御部11は、移動体パケット通信網20のパケット加入者処理装置に対してパケット登録を行う(S300)。
パケット登録が済むと、移動体端末10の制御部11は、指示入力部13からのURLの入力を待つ。ユーザにより指示入力部13が操作されて、検索条件入力画面データ33cの格納元を示すURLが入力されると、移動体端末10は、そのURLを宛先とするHTTPリクエストを移動体パケット通信網20へ送出し(S310)、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30は、検索条件入力画面データ33cを含むHTTPレスポンスを送信する(S320)。移動体端末10は、ゲートウェイサーバ装置50を介してそのHTTPレスポンスを受信し、ブラウザアプリケーションのタスクを実行することにより、そのHTTPレスポンスに含まれる検索条件入力画面データ33cを解釈して液晶表示部14に検索条件入力画面を表示させる(S330)。
【0054】
検索条件入力画面には、コンテンツを検索するための検索条件の入力を受け付ける入力窓や、検索開始を指示するボタンなどが設けられている。ユーザにより指示入力部13が操作されて、閲覧を希望するコンテンツを検索するための条件である検索条件がユーザにより入力窓に入力され、更に検索開始を指示するボタンが選択されると、制御部11は、入力された検索条件を示す検索条件データを含むHTTPリクエストを、検索条件入力画面データの格納元のURLを宛先として移動体パケット通信網20へ送出する(S340)。送出されたHTTPリクエストは、移動体パケット通信網20を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0055】
HTTPリクエストを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPリクエストにプロトコル変換を施した上でインターネット通信網40へ転送する(S350)。転送されたHTTPリクエストは、インターネット通信網40を経由してその宛先の検索サーバ装置30へ送信される。
HTTPリクエストを受信した検索サーバ装置30の制御部31は、そのHTTPリクエストに含まれる検索条件データを抽出する。そして、ハードディスク33が記憶する検索データベース33bの各レコードから、検索条件データが示す検索条件を満たすキーワード情報が記憶されたレコードを特定する。更に、特定したレコードの「アドレス」のフィールドに記憶されたURLを抽出する。そして、それらのURLの各々にハイパーリンクされたテキストを検索結果画面雛形データ33dに埋め込んで得た検索結果画面データを含むHTTPレスポンスを、HTTPリクエストの発信元の移動体端末10を宛先としてインターネット通信網40へ送出する(S360)。送出されたHTTPレスポンスは、インターネット通信網40を経由してゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0056】
HTTPレスポンスを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、そのHTTPレスポンスにプロトコル変換を施した後、移動体パケット通信網20へ転送する(S370)。転送されたHTTPレスポンスは、移動体パケット通信網20を経由してその宛先の移動体端末10へ送信される。
HTTPレスポンスを受信した移動体端末10の制御部11は、そのHTTPレスポンスの検索結果画面データに埋め込まれているハイパーリンク先のURLを抽出する。そして、それらのURLを内包させた問合せメッセージを、ゲートウェイサーバ装置50を宛先として移動体パケット通信網20へ送出する(S380)。送出された問合せメッセージは、その宛先であるゲートウェイサーバ装置50に送信される。
【0057】
問合せメッセージを受信したゲートウェイサーバ装置50の制御部51は、受信したメッセージに内包されるURLの各々が認定CPデータベース53bの「アドレス」のフィールドに記憶されているか否か判断する(S390)。
ステップ390にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断した場合(S390:YES)、制御部51は、そのURLを指し示すパラメータを内包させた応答メッセージを移動体パケット通信網20へ送出する(S400)。
一方、ステップS390にてURLが認定CPデータベース53bに記憶されていないと判断した場合(S390:NO)、制御部51は、パラメータを内包させない応答メッセージを移動体パケット通信網20へ転送する(S410)。
【0058】
送出された応答メッセージは、その宛先の移動体端末10へ送信される。応答メッセージを受信した移動体端末10の制御部11は、メッセージにパラメータが内包されているときは、そのパラメータを用いたピクトグラムの表示制御を行う。つまり、図9及び図10に示したように、検索結果画面データに埋め込まれているテキストを液晶表示部14の表示領域に表示し、それらのうちパラメータが指し示すURLへハイパーリンクされたテキストと重なる位置まで選択アイコン91が移動されると、安全なサイトであることを示すピクトグラム92を近傍に出現させるのである。
そして、液晶表示部14に表示されたコンテンツに含まれるいずれかのテキストをユーザが選択すると、制御部11は、その選択されたテキストのハイパーリンク先のURLを宛先としてHTTPリクエストを送出し(S420)、そのHTTPリクエストを受信したコンテンツサーバ装置60の制御部61は、自らのハードディスク63にコンテンツデータ63aとして記憶しているHTMLデータを含むHTTPレスポンスを移動体端末10に宛てて送信する(S430)。
以上説明したように、HTMLデータの遣り取りとパラメータの遣り取りを2回のセッションに分けて行ったとしても、第1実施形態と同様に、悪意あるコンテンツへ不用意にアクセスしないようにユーザを誘導していくことができる。
【0059】
(他の実施形態)
本願発明は、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態では、ピクトグラム表示アプリケーション53aがゲートウェイサーバ装置50のハードディスク53に格納されており、移動体端末10からの要求を受けてゲートウェイサーバ装置50からダウンロードされるようになっていた。これに対し、キャリアの運営の下に稼働するサーバ装置をインターネット通信網40に備え付けてピクトグラム表示アプリケーション53aを格納させておき、そのサーバ装置から移動体端末10へダウンロードさせるようにしてもよい。
【0060】
また、ピクトグラム表示アプリケーション53aをJava実行環境上で稼働するJavaアプリケーションとせずに、ネイティブアプリケーションとして移動体端末10のROM16に予め記憶させておくような構成をとってもよい。
【0061】
上記実施形態において、検索条件入力画面データ33cや検索結果画面雛形データ33dを含むコンテンツデータは、HTMLで記述されていたが、コンテンツを移動体端末10の液晶表示部14に表示させるものであれば、XML(Extensible Markup Language)など他のマークアップ言語でこれを記述してもよい。
【0062】
上記第1実施形態において、ゲートウェイサーバ装置50は、インターネット通信網40から自装置50を経由して移動体パケット通信網20へ転送するHTTPレスポンスに含まれる検索結果画面データについて、その検索結果画面データが有する各々のテキストのハイパーリンク先のURLが認定CPデータベース53bに記憶されているかを判断したが、複数のURLにハイパーリンクされたテキストが埋め込まれているHTMLデータであれば、検索結果画面データでなくてもよい。
【0063】
上記実施形態において、ゲートウェイサーバ装置50は、パラメータをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させていたが、これをHTTPレスポンスの実体データの一部として転送してもよい。要するに、移動体端末10側で、HTTPレスポンスからパラメータを抽出し得さえすれば、その包含の形態は問わない。
【0064】
上記第1実施形態において、認定CPデータベース53bの各レコードは、「アドレス」と「パラメータ」の2つのフィールドを有していたが、キャリアによる認定を受けたHTMLデータのURLだけを認定CPデータベース53bに記憶させておくようにしてもよい。この変形例では、ステップ170にて、あるURLが認定CPデータベース53bに記憶されていると判断したゲートウェイサーバ装置50の制御部51が、そのURLをHTTPレスポンスのヘッダ部に内包させた上で移動体パケット通信網20へ転送する。そして、移動体端末10にダウンロードされるピクトグラム表示アプリケーション53aにより、HTTPレスポンスのヘッダ部から特定のアドレスを抽出するアドレス抽出機能と、それらの抽出したアドレスにハイパーリンクされたテキストを表示させている表示位置と選択アイコンの移動先の位置とが重なった時に安全なリンク先であることを示すピクトグラムを出現させるピクトグラム表示機能とを付与する。
このように、ゲートウェイサーバ装置50と移動体端末10の間でパラメータに替えてアドレスそのものをやり取りしても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】
上記実施形態では、移動体端末10、つまり、移動体パケット通信網20を介したインターネット通信網40へのアクセスを可能とする携帯電話機にピクトグラム表示アプリケーション57を実装させていたが、同種のアプリケーションをインターネット通信網40への直接のアクセスが可能なパーソナルコンピュータに実装させたとしても同様の作用を得ることが可能である。
【0066】
上記実施形態において、検索サーバ装置30は、移動体端末10から受信したHTTPリクエストに含まれる検索条件データを基にコンテンツを検索し、検索結果として得られたコンテンツのサマリのテキストとそれらのURLと検索結果画面雛形データ33dに埋め込むことによって検索結果画面データを取得し、その検索結果画面データをHTTPレスポンスに含めて移動体端末10へ返信していた。これに対し、検索サーバ装置30は、コンテンツのサマリのテキストではなく、その概要を示すイメージをURLと共に検索結果画面雛形データ33dに埋め込むことによって検索結果画面データを取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】コンテンツ流通システムの全体構成図である。
【図2】移動体端末10の物理的構成図である。
【図3】移動体端末10の論理的構成図である。
【図4】検索サーバ装置30のハードウェア概略構成図である。
【図5】コンテンツ提供サーバ装置60のハードウェア概略構成図である。
【図6】ゲートウェイサーバ装置50のハードウェア概略構成図である。
【図7】第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】メモリ空間を示す概念図である。
【図9】検索結果画面データが表示される様子を示す図である。
【図10】ピクトグラム92が表示される様子を示す図である。
【図11】第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
10…移動体端末、11,31,51,61…制御部、12…送受信部、13…指示入力部、14…液晶表示部、20…移動体パケット通信網、30…検索サーバ装置、32,52,62…通信インターフェース、33,53,63…ハードディスク、40…インターネット通信網、50…ゲートウェイサーバ装置、60…コンテンツ提供サーバ装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
コンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段と
を備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ流通管理装置において、
インターネット通信網のアドレスを含むリクエストを移動体通信網から受信する手段と、
前記受信したリクエストをインターネット通信網へ転送する手段と
を更に備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項3】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
コンテンツデータを受信した通信端末から、そのコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージにそれぞれハイパーリンクされていたハイパーリンク先のアドレスを受信する受信手段と、
前記受信したアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
前記受信したアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータを通信端末へ送信する送信手段と
を備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記コンテンツデータは、
通信端末の表示デバイスに表示させるテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記パラメータは、
通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によって選択アイコンと重なった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項6】
請求項4に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記パラメータは、
通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記特定のテキスト又はイメージを示すエレメントは、
所定の認定を受けたアドレスへハイパーリンクされたエレメントである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項8】
情報の表示手段と、
操作子と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段と
を備えた通信端末。
【請求項9】
情報の表示手段と、
操作子と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段と
を備えた通信端末。
【請求項10】
情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを有するコンピュータ装置に、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを前記通信手段を介して受信する受信機能と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能と
を実現させるプログラム。
【請求項11】
情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを備えたコンピュータ装置に、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータと前記通信手段を介して受信する受信機能と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能と
を実現させるプログラム。
【請求項12】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータに含まれるアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
前記受信したコンテンツデータの発信元のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段と
を有するコンテンツ流通管理装置と、
前記コンテンツ流通管理装置からパラメータ及びコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータを表示すると共に、その表示態様を前記受信したパラメータに従って制御するコンテンツ表示制御手段と
を有する通信端末と
を備えたコンテンツ流通システム。
【請求項1】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
コンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージのハイパーリンク先のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段と
を備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ流通管理装置において、
インターネット通信網のアドレスを含むリクエストを移動体通信網から受信する手段と、
前記受信したリクエストをインターネット通信網へ転送する手段と
を更に備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項3】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
コンテンツデータを受信した通信端末から、そのコンテンツデータに含まれるテキスト又はイメージにそれぞれハイパーリンクされていたハイパーリンク先のアドレスを受信する受信手段と、
前記受信したアドレスの各々が前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
前記受信したアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータを通信端末へ送信する送信手段と
を備えたコンテンツ流通管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記コンテンツデータは、
通信端末の表示デバイスに表示させるテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記パラメータは、
通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によって選択アイコンと重なった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項6】
請求項4に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記パラメータは、
通信端末の表示デバイスに表示された後、その操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる特定のテキスト又はイメージを示すエレメントを指し示すパラメータである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のコンテンツ流通管理装置において、
前記特定のテキスト又はイメージを示すエレメントは、
所定の認定を受けたアドレスへハイパーリンクされたエレメントである
コンテンツ流通管理装置。
【請求項8】
情報の表示手段と、
操作子と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段と
を備えた通信端末。
【請求項9】
情報の表示手段と、
操作子と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御手段と
を備えた通信端末。
【請求項10】
情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを有するコンピュータ装置に、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージのエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータとを前記通信手段を介して受信する受信機能と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージと選択アイコンとが前記操作子の操作によって重なった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能と
を実現させるプログラム。
【請求項11】
情報の表示手段と、操作子と、情報の通信手段とを備えたコンピュータ装置に、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージをそれぞれ示すエレメントとそれらのレイアウトとを所定のマークアップ言語により記した表示制御データであるコンテンツデータと、特定のエレメントを指し示すパラメータと前記通信手段を介して受信する受信機能と、
前記受信したコンテンツデータのエレメントが示すテキスト又はイメージをそのレイアウトに従って前記表示手段に表示させる第1の表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたテキスト又はイメージのうち、前記受信したパラメータが指し示すエレメントが示すテキスト又はイメージが前記操作子の操作によってハイライト表示になった時に所定のピクトグラムを出現させる第2の表示制御機能と
を実現させるプログラム。
【請求項12】
一又は複数のアドレスを記憶した記憶手段と、
各々がハイパーリンクされたテキスト又はイメージを含むコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータに含まれるアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであるか否か判断する判断手段と、
前記受信したコンテンツデータの発信元のアドレスが前記記憶手段に記憶されたアドレスであると前記判断手段が判断した場合、そのコンテンツデータの宛先の通信端末におけるコンテンツの表示態様を決定付けるパラメータ及び当該コンテンツデータを通信端末へ送信する送信手段と
を有するコンテンツ流通管理装置と、
前記コンテンツ流通管理装置からパラメータ及びコンテンツデータを受信する受信手段と、
前記受信したコンテンツデータを表示すると共に、その表示態様を前記受信したパラメータに従って制御するコンテンツ表示制御手段と
を有する通信端末と
を備えたコンテンツ流通システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−197748(P2008−197748A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−29737(P2007−29737)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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