説明

コンピュータ装置およびそのプログラム

【課題】スライド表示を操作するための操作パレットを、スライドの印刷物に形成させ、電子ペンで操作できるようにする。また、スライド画像にも電子ペンで、書き込みできるようにする。
【解決手段】コンピュータ装置2のプレゼンアプリで作成したスライドを印刷する際、スライドを縮小した画像と、操作パレットの画像とを、ドットパターンに重畳させてプリンタ3に印刷させる。電子ペン1で操作パレットの印刷領域をタップした場合には、所定の処理をコンピュータ装置2に行わせ、縮小スライド画像の印刷領域に電子ペン1で書き込みした場合は、コンピュータ装置2は、電子ペン1で生成される座標情報を補正して、ストローク描画処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンで読取り可能なコード化パターンを、アプリケーションで生成されたスライドの画像とともに印刷するためのコンピュータ装置およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような電子ペンやコンピュータなどで構成されるシステムを用いて、出願人は、コンピュータ装置のディスプレイに操作パレットを表示し、電子ペンで記入したストロークを再生する技術を提案している(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3872498号公報
【特許文献2】特開2010−191776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アプリケーションを操作する操作パレットを、コンピュータ装置のディスプレイに表示させる代わりに、たとえば、そのアプリケーションで作成したスライドの印刷物に形成させると、ユーザは、印刷物を手元に持つことによって、手元の印刷物の操作パレットを操作することができるようになり、便利となる。しかしながら、操作パレットを印刷するために、スライドを印刷できる領域が制限され、縮小せざるをえなくなるが、スライドの画像に対して印刷物上で電子ペンにより書き込みできるようにするためには、座標値を相対的に合わせる必要性が生じることを、本出願人は見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンピュータ装置は、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、スライド表示を操作するための操作パレット画像とを生成する画像生成手段と、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像と前記操作パレット画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、画像生成手段により、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、スライド表示を操作するための操作パレット画像とが生成され、割当て手段により、少なくとも画像生成手段によって生成された縮小スライド画像と操作パレット画像に、コード化パターンが割り当てられ、印刷指示情報生成手段により、画像生成手段により生成された画像と、割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報が生成され、送信手段により、印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報がプリンタへ送信される。そのため、印刷指示情報に基づくプリンタの印刷により、操作パレットと縮小されたスライドの画像が印刷された印刷物を得ることができる。印刷物には、操作パレットやスライドの画像がコード化パターンと重畳して印刷されているため、操作パレットやスライド画像上のコード化パターンを読み取ることにより、所定の処理を行うことができる。
【0008】
また、本発明におけるコンピュータ装置は、スライド表示を操作するための操作パレットの印刷を選択するための印刷条件設定手段と、前記印刷条件設定手段によって、操作パレットの印刷が選択された場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、操作パレット画像とを生成し、操作パレットの印刷が選択されなかった場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドの等倍の等倍スライド画像を生成する画像生成手段と、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像および前記操作パレット画像、または等倍スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、印刷条件設定手段により、操作パレットの印刷有無の選択が可能となり、画像生成手段は、印刷条件設定手段によって、操作パレットの印刷が選択された場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、当該プレゼンテーション用アプリケーションを操作するための操作パレット画像とを生成し、操作パレットの印刷が選択されなかった場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドの等倍の等倍スライド画像を生成し、割当て手段は、少なくとも画像生成手段によって生成された縮小スライド画像および操作パレット画像、または等倍スライド画像に、コード化パターンを割り当て、印刷指示情報生成手段は、画像生成手段により生成された画像と、割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成し、送信手段は、印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する。そのため、印刷指示情報に基づくプリンタの印刷により、操作パレットの印刷を選択しなかった場合には、等倍のスライドの画像とコード化パターンとが重畳して印刷された印刷物が得られる。また、操作パレットの印刷を選択した場合には、操作パレットと縮小されたスライドの画像とがコード化パターンに重畳された印刷物を得られる。そして、操作パレットやスライド画像上のコード化パターンを読み取ることにより、所定の処理を行うことができる。
【0010】
上記コンピュータ装置において、前記割当て手段は、前記印刷条件設定手段による前記操作パレットの印刷の有無によって、異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てるよう構成するとよい。これにより、コード化パターンを読み取って座標を求めることで、操作パレットの有無をより明確に認識することができる。
【0011】
また、上記コンピュータ装置において、前記割当て手段は、前記プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを複数のページにわたって印刷する際に、ページごとに異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てるよう構成するとよい。これにより、コード化パターンを読み取って座標を求めることで、ページを識別することができる。
【0012】
さらに、上記コンピュータ装置は、電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段とをさらに備えるとよい。これにより、電子ペンによってコード化パターンが読み取られて得られた座標情報が、縮小して印刷されたスライド画像上の座標情報であっても、等倍のスライドに合うように座標情報が補正されるので、印刷物に対する記入が元のスライドに相応するようにストロークが描画され表示される。
【0013】
または、本発明に係るコンピュータ装置は、アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像を生成する画像生成手段と、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段と、電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
この構成により、画像生成手段により、アプリケーションで生成されたスライドを縮小した画像が生成され、割当て手段により、少なくとも画像生成手段によって生成された縮小スライド画像に、コード化パターンが割り当てられ、印刷指示情報生成手段により、画像生成手段により生成された画像と、割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報が生成され、送信手段により、印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報がプリンタへ送信される。さらに、プリンタで印刷された印刷物上のコード化パターンを電子ペンで読み取られ、生成された座標情報が送信されると、受信手段によって、電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報が受信され、描画表示手段によって、受信手段により受信された座標情報により、縮小された画像への記入と判断した場合に、座標情報が補正され、記入されたストロークが描画され表示される。そのため、縮小された画像上のコード化パターンが電子ペンによって読み取られて得られた座標情報であっても、座標情報が補正されるので、画像に対する記入が相応してストロークが描画され表示される。
【0015】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、前記コンピュータ装置を、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、スライド表示を操作するための操作パレット画像とを生成する画像生成手段、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像と前記操作パレット画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
または、本発明に係るプログラムは、コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、前記コンピュータ装置を、スライド表示を操作するための操作パレットの印刷を選択するための印刷条件設定手段、前記印刷条件設定手段によって、操作パレットの印刷が選択された場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、操作パレット画像とを生成し、操作パレットの印刷が選択されなかった場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドの等倍の等倍スライド画像を生成する画像生成手段、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像および前記操作パレット画像、または等倍スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
上記プログラムにおいて、前記割当て手段は、前記印刷条件設定手段による前記操作パレットの印刷の有無によって、異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てるよう構成するとよい。
【0018】
また、上記プログラムにおいて、前記割当て手段は、前記プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを複数のページにわたって印刷する際に、ページごとに異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てるよう構成するとよい。
【0019】
さらに、上記プログラムは、電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段とをさらに備えるコンピュータ装置として機能させるよう構成するとよい。
【0020】
本発明に係るプログラムは、コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、前記コンピュータ装置を、アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像を生成する画像生成手段、少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段、電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段、前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段として機能させることを特徴とする。
【0021】
これらのプログラムをコンピュータ装置にインストールして実行することにより、上記コンピュータ装置を構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、コンピュータ装置において、アプリケーションで生成されたスライドの画像をコード化パターンに重畳させて印刷させるときに、操作パレットを一緒に印刷することができる。また、スライド画像を縮小させて印刷しても、電子ペンからの座標情報を補正することで、画像に相応してストロークを描画して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施形態における表示システムのシステム構成図である。
【図2】本実施形態により印刷される資料を説明するための図である。
【図3】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図4】(a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す図である。
【図5】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図6】コンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図7】PPGファイルに設定される座標定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。
【図8】PPGファイルに設定される座標定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。
【図9】印刷条件設定ウィンドウを示す図である。
【図10】スライドに対するドットパターンの割り当ての仕方を説明するための図である。
【図11】印刷処理フローを示すフローチャートである。
【図12】ストローク表示処理フローを示すフローチャートである。
【図13】資料に電子ペンで記入することでストロークが描画される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
[表示システムの構成]
図1は、本実施形態に係る表示システムの構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係る表示システムは、ユーザが使用する電子ペン1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、コンピュータ装置2からの印刷指示に従って資料6を印刷するプリンタ3と、コンピュータ装置2のディスプレイに表示する画像と同様の画像をスクリーン5に映し出すプロジェクタ4とを有する。
【0026】
コンピュータ装置2は、プレゼンテーション用のアプリケーション(「プレゼンアプリ」ともいう)のプログラムがインストールされており、プレゼンアプリを実行する。コンピュータ装置2は、プレゼンアプリの内容を示す画像をディスプレイに表示させると共に、当該画像と同様の画像を、プロジェクタ4を介してスクリーン5に映し出す。また、コンピュータ装置2が、プレゼンアプリの内容を印刷するための印刷指示をプリンタ3に出力することで、当該プレゼンアプリの内容が印刷された資料6が作成される。
【0027】
図2は、プレゼンアプリにより生成されたスライドのあるページが印刷された資料6を示す例である。図2(A)に示す資料6Aは、あるスライドを等倍で印刷したものである。図2(B)に示す資料6Bは、その下部に操作パレット61を印刷し、資料6Aと同ページのスライドを所定割合縮小して印刷したものである。どちらの資料6においても、アノト方式のドットパターン(コード化パターン)が全面に重畳して印刷されている。ここで、ドットパターンは、電子ペン1で読み取ることができるように、赤外線を吸収するカーボンを含有するインクで印刷され、スライドの画像(背景画像)は、電子ペン1で誤認されないように、赤外線を吸収するカーボンを含有しないインクで印刷されている。なお、図2(B)の場合には、ドットパターンが印刷される領域を、操作パレット61と、縮小された背景画像印刷部分62とに制限してもよい。
【0028】
図2(B)に示す操作パレット61は、複数(4つ)の区画に区分されている。各区画には、ドットパターンが割り当てられて印刷されている。複数のページのスライドから構成されるプレゼンアプリのスライド表示を操作するために、電子ペン1でタップする区画1〜4毎に、コンピュータ装置2が行う処理が対応付けられて記憶手段25により記憶される。例えば、操作パレット61の区画の左から順に(I) 最初のページのスライドを表示する、(II)1つ前のページのスライドを表示する、(III) 次のページのスライドを表示する、(IV) 最後のページのスライドを表示するといった処理が、区画1〜4を識別するための区画識別情報に対応付けられて、記憶手段25により記憶される。なお、操作パレット61は、プレゼンアプリとは別の専用ビュアーアプリであって、スライドと電子ペン1によるストローク入力とを表示するアプリケーションを操作するようにしてもよい。また、操作パレット61の電子ペン1によるタップにより行われる処理は、上記(I)-(IV)に限らなくともよい。
【0029】
そして、電子ペン1によって手書きストロークが資料6に記入された場合に、コンピュータ装置2は、当該手書きストロークをディスプレイに表示されたプレゼンアプリの画面上の対応する位置に重畳して表示させ、当該手書きストロークを記憶手段25に一時記憶させると共に、プロジェクタ4を介してスクリーン5に映し出す。ここで、資料6が、図2(A)の資料6Aのタイプである場合に比較し、図2(B)の資料6Bである場合は、背景画像印刷部分62は、所定割合縮小して印刷されているため、コンピュータ装置2は、電子ペン1から送信される座標データに、縮小割合を考慮して処理を施し、適正な座標データに補正したうえで、手書きストロークをプレゼンアプリの画面上に表示させる。
【0030】
[ドットパターン]
続いて、資料6に形成されるアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図3は、資料6に印刷されるドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、資料6上の位置座標が決定されるよう構成されている。
【0031】
図4(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図4(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、資料6上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが資料6上のどの位置にあるのか)を保持している。図4(b)は、図4(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0032】
[電子ペン]
次に電子ペン1について説明する。図5に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、ペン部104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111及びバッテリー112を備える。ペン部104の先端は、ペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103を資料6上に当接させて、文字等のストローク(手書きストローク)を記入したり、タップ(ペン先部103による資料6への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103が資料6に最初に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
【0033】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1により資料6に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103からペン部104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0034】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが電子ペン1で資料6に文字などを書くと、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を資料6から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。
【0035】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、資料6上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が資料6に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106には、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線フィルタが設けられており、CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、ドットのインク素材は、赤外線を反射するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットによって反射される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が比較的多く、ドット以外の部分は赤外線の反射量が比較的少ない。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、ドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図4(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。
【0036】
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の資料6上におけるX,Y座標(単に「位置座標」、「座標情報」とも呼ぶ)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データを演算する。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX,Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、資料6における6×6のドットパターンは、資料6内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が資料6のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0037】
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。通信ユニット111によるコンピュータ装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されてコンピュータ装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、コンピュータ装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX,Y座標(座標点)からなり、コンピュータ装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。このように、ユーザの一つのストロークの記入により、電子ペン1によって生成される座標属性情報の集合を「ストローク情報」と呼ぶ。また、ペン先部103は、インクを有さず、筆圧をペン部104を介して圧力センサ107に伝達する。
【0038】
[コンピュータ装置]
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図6は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段21、受信手段22、処理手段24、記憶手段25、表示手段26、画像出力手段27及び送信手段28を備える。そして、コンピュータ装置2は、電子ペン1から受信した記入情報に基づいて所定の処理を行う。
【0039】
受信手段22は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、処理手段24に伝送する。画像出力手段27は、処理手段24の指示による画像信号をプロジェクタ4に送信する。送信手段28は、処理手段24の指示による資料6の印刷指示情報をプリンタ3に送信する。なお、プリンタ3及び/又はプロジェクタ4へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。表示手段26は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段24によって指示された内容を表示する。
【0040】
記憶手段25は、ハードディスクやROM、RAMといったメモリによって構成される。記憶手段25は、処理手段24の処理命令により、電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶する。また、記憶手段25は、予め、プレゼンアプリのプログラムと、プレゼンアプリで利用するデザインテンプレートなどの各種情報と、プレゼンアプリにより作成された各スライドをドットパターンとともに印刷するためのプリンタドライバ・プログラムを記憶している。また、記憶手段25は、資料6に印刷される操作パレット61のデザインデータや、操作パレット61の各区画とコンピュータ装置2が行う処理とを対応付けた情報や、操作パレット61を挿入する場合および挿入しない場合それぞれでどのドットパターンアドレスからドットパターンが割り当てられるかなどの、本実施形態に係る表示システムで利用する各種情報を記憶している。さらに、記憶手段25は、プレゼンアプリにより作成された各スライド(ページ)のデータ、その各スライドを資料6と連動して画面表示させるための背景画像とする背景画像ファイルを記憶する。
【0041】
また、記憶手段25は、図7に示すように、プレゼンアプリで使用されるスライドのページ番号、各ページに対応する背景画像とする背景画像ファイル、印刷の際にユーザにより指定された解像度、印刷の際にユーザにより指定された背景画像のサイズ(A4、A3など紙のサイズにより異なる)、および、操作パレットの有無ごとの、背景画像の縮小率、割り当てられたドットパターンの座標範囲、ドットパターンアドレス等を対応付けて記憶する。また、図8に示すように、操作パレット61を「有」として印刷する場合に、操作パレット61の各区画とそれに割り当てられるドットパターンの座標範囲との対応関係を記憶する。そして、記憶手段25は、図7及び図8に示す対応関係データ(座標定義情報)および背景画像ファイルの実データを含むデータをPPGファイルとして記憶する。
【0042】
ここで、背景画像とは、ユーザが印刷指示を確定した時点の各スライドについて、資料6と連動して表示させる各画面を指し、各背景画像ファイルは、処理手段24によりスライドごとに生成される。そのファイル名は、「File1.png」、「File2.png」…といったように、プレゼンアプリで作成されているファイル名にページ番号を付し、専用の拡張子がさらに付された名称である。
【0043】
図9は、プレゼンアプリで作成したファイルのスライドを印刷する際に、各種印刷条件をユーザにより設定するための印刷条件設定ウィンドウ7である。この印刷条件設定ウィンドウ7は、ユーザがプレゼンアプリで印刷メニューを選択すると、処理手段24の印刷条件設定手段241の指示により、表示手段26のディスプレイに表示される。そして、印刷条件設定手段241は、ユーザがOKボタン81をクリックしたときの印刷条件設定ウィンドウ7による設定内容を確定して印刷条件を設定する。
【0044】
ドット印刷チェック欄71は、スライドにドットパターンを重畳させて印刷する場合に選択されるチェックボックスである。
プリンタ指定プルダウンメニュー72は、コンピュータ装置2に接続されたプリンタ3のうち、資料6を印刷するプリンタ3を特定するためのプルダウンメニューである。プルダウンメニューは、マウスによりクリックされると選択肢のメニューが展開する。なお、ドット印刷チェック欄71が選択状態の場合、プリンタ指定プルダウンメニュー72には、ドットパターンを印刷可能なプリンタのみを選択肢としてメニューが展開される。
全ページ指定印刷欄73は、全てのスライド(ページ)を印刷する場合に選択されるラジオボタンである。
ページ指定印刷欄74は、ページを指定して印刷する場合に選択されるラジオボタンである。この場合、ページ入力欄76に、印刷するページ番号をキー入力する。全ページ指定印刷欄73とページ指定印刷欄74とは、どちらかがラジオボタンにより択一的に選択される。
部数指定欄77は、資料6を印刷する部数を指定する欄であり、プルダウンメニューにより指定することもできる。
【0045】
操作パレット挿入指定欄78は、印刷する資料6に操作パレット61を挿入するか否かを指定するためのプルダウンメニューである。プルダウンメニューで「あり」を選択したときは、資料6に操作パレット61を挿入する。この場合、図2(B)に示す資料6Bのタイプのものが印刷される。一方、プルダウンメニューで「なし」を選択したときは、資料6に操作パレット61を挿入しない。そのため、図2(A)に示す資料6Aのタイプのものが印刷される。なお、操作パレット挿入指定欄78で何も指定されない場合は、操作パレット61は挿入されない。
背景画像作成指示欄79は、印刷直前のスライドから背景画像ファイルを作成する場合に選択されるチェックボックスである。資料6を追加で印刷する場合など、既に背景画像ファイルが作成されている場合は、選択しなくてもよい。
解像度設定欄80は、スライドの背景画像を印刷する解像度を設定するための欄であり、プルダウンメニューでも設定することができる。
OKボタン81は、印刷条件設定ウィンドウ7に入力された印刷条件の設定内容を確定させて、処理手段24に印刷指示情報を生成させるためのボタンである。
キャンセルボタン82は、印刷条件設定ウィンドウ7に入力された設定内容をキャンセルするためのボタンである。
【0046】
図7のPPGファイルに含まれる対応関係データにおける解像度は、図9の印刷条件設定ウィンドウ7における解像度設定欄80で設定された解像度が設定される。
図7における背景画像のサイズは、印刷する際に、図示しない他の印刷条件設定ウィンドウで、設定する用紙サイズによって規定される。なお、用紙サイズは、プレゼンアプリにおいて、スライドを作成する際に設定するよう構成してもよい。
また、図7における操作パレットの有無は、図9の印刷条件設定ウィンドウ7における操作パレット挿入指定欄78で設定される、操作パレット61を挿入しない(「無」)の場合と、操作パレット61を挿入する(「有」)の場合のそれぞれに対応しており、各場合に応じて、印刷される背景画像の縮小率、割り当てられたドットパターンの座標範囲、ドットパターンアドレスが設定される。これにより、操作パレット61を挿入しない場合も挿入する場合も、予め同じ背景画像ファイルが生成され、ユーザはどちらの設定で生成した背景画像ファイルであるかを意識せずに、操作パレットを挿入しない場合に作成した印刷用紙と、操作パレット61を挿入する場合に作成した印刷用紙とを同時に利用することができる。
背景画像の縮小率に関し、スライドに作成された画像に対して、操作パレット61を挿入しない(「無」)の場合には、縮小せずに等倍(100%)となるが、操作パレット61を挿入する(「有」)の場合には、所定割合(例えば、75%)に縮小されるよう設定される。なお、その縮小割合は、用紙上に挿入する操作パレット61のサイズに応じて、用紙サイズ内に背景画像(絵柄)が納まるよう自動で算出できるようにしてもよい。
資料6に印刷されるドットパターンは、同じページ(スライド)であっても、操作パレット61を挿入する場合と挿入しない場合とで、異なるドットパターンアドレスにおいて設定され、結果としても、異なる座標範囲に設定される。ここで、ドットパターンアドレスとは、ドットパターンが用いられる役割・機能によって区画された座標範囲の、各区画を特定するための番地(アドレス)情報である。ドットパターンは、図7に示すように、重畳して印刷されるページ番号ごと、操作パレット61を挿入するか挿入しないかの別で割当てが規定されている。
【0047】
図10は、ドットパターンの割当てを説明するための概念図である。図10に示すように、ページ1の背景画像ファイルFile1.pngにドットパターンを割り当てるにあたって、操作パレット61を挿入しない場合の印刷用には、ドットパターンアドレス15,00,01に属する座標範囲のドットパターンを割り当て(図10(A))、操作パレット61を挿入する場合の印刷用には、異なるドットパターンアドレス10,00,01に属する座標範囲のドットパターンを割り当てる(図10(B))。このように、同じページであっても、操作パレット61を挿入する場合と挿入しない場合とで、異なるドットパターンアドレスであって異なる座標範囲のドットパターンを割り当てることになる。なお、操作パレット61の有無に係わらず、ページごとに異なるドットパターンアドレスであって異なる座標範囲のドットパターンが割り当てられる。
【0048】
さらに、操作パレット61を挿入する場合に割り当てられるドットパターンの座標範囲のうち、操作パレット61の各区画に重畳される座標範囲が特定される。図8は、割り当てられるドットパターンの座標範囲のうち、操作パレット61の各区画に対応した座標範囲を示す対応付けデータ(座標定義情報)である。この対応関係も記憶手段25に記憶される。
【0049】
このように、各ページに対応して、操作パレット61の挿入の有無に応じて、資料6に印刷されるドットパターンが特定され、PPGファイルに含まれる対応関係データとして記憶される。なお、同じページについて、印刷用紙サイズを変えて印刷する場合、同じドットパターンアドレスの座標範囲においてドットパターンが異なるように割り当てられる。
【0050】
処理手段24は、主に、印刷条件設定手段241、画像生成手段242、ドットパターン割当て手段243、印刷指示情報生成手段244、描画表示手段245により構成される。処理手段24は、ユーザの入力手段21による入力に応じて、例えば、プレゼンアプリを起動してスライドを作成する等の、各種の処理を実行する。
【0051】
印刷条件設定手段241は、印刷条件設定ウィンドウ7等を表示手段26に表示させ、同ウィドウに入力された設定内容を印刷条件として設定する。
画像生成手段242は、ユーザによって印刷条件が確定された時点の全てのスライドから背景画像を生成する。また、画像生成手段242は、操作パレットのデザインデータに基づいて、印刷される用紙サイズに応じた大きさとなるように、操作パレット61の画像を生成する。
ドットパターン割当て手段243は、操作パレット61を挿入する場合および挿入しない場合それぞれでの背景画像と、操作パレット61の画像に、それぞれ所定のドットパターンアドレスに属するドットパターンを割り当てる。ドットパターンの割当ては、ドットパターン・データベースから割り当てるようにしてもよく、所定のアルゴリズムによって生成したうえで割り当てるようにしてもよい。そして、ドットパターン割当て手段243は、割り当てたドットパターンの関連付け情報(座標定義情報)をPPGファイルとして背景画像ファイルの実データと共に、記憶手段25に記憶させる。
印刷指示情報生成手段244は、設定された印刷条件から、操作パレット61を挿入するか挿入しないかによって、画像生成手段242に対して背景画像を縮小させて印刷するか否かを判断し、印刷対象とされたページと、そのページに対応する背景画像の縮小率(操作パレット61の有無)ごとに割り当てられたドットパターンの座標範囲を特定する。そして、印刷指示情報生成手段244は、赤外線を吸収するカーボンを含有するインクでドットパターンを印刷し、赤外線を吸収しないインクで背景画像を印刷するための印刷指示情報を生成し、当該印刷指示情報を送信手段28からプリンタ3へ送信させる。
【0052】
描画表示手段245は、電子ペン1から記入情報を受信すると、記入情報に含まれる座標情報に基づいて、記入されたページや記入領域を判断する。そして、描画表示手段245は、資料6に操作パレット61が挿入されていないと判断した場合、記入情報に含まれる座標情報に応じて、手書きストロークを描画および表示させる処理(ストローク描画処理)を実行する。このとき、描画表示手段245は、記入されたページや記入領域に応じて、対応する背景画像がディスプレイに表示されていない場合には、その背景画像を表示手段26に表示させる。その一方、描画表示手段245は、操作パレット61が挿入されていると判断した場合であって、縮小して印刷された背景画像印刷部分62であると判断した場合には、背景画像への記入が相応するように記入情報に含まれる座標情報を補正して、手書きストロークを描画および表示させる処理(ストローク描画処理)を実行する。さらに、描画表示手段245は、ストローク描画処理を実行した後は、描画した手書きストロークをその背景画像(スライド)に関連付けして、記憶手段25に記憶させる。なお、手書きストロークを背景画像に関連付けして記憶させる代わりに、手書きストロークを背景画像に重畳した画像を記憶手段25に記憶させることとしてもよい。また、描画表示手段245は、操作パレット61が挿入されていると判断した場合であって、操作パレット61であると判断した場合には、座標情報に基づいて特定された操作パレット61の区画に対応付けられている処理を行う。
【0053】
〔印刷処理フロー〕
次に、図11に示す印刷処理フローを参照しつつ処理について具体的に説明する。
【0054】
ユーザは、プレゼンアプリを起動して、プレゼン用のスライドを作成する。コンピュータ装置2の処理手段24は、ユーザの入力手段21による入力に応じて、スライドを作成する(ステップS101)。スライドは、複数枚のページに渡って作成されることもある。
【0055】
作成したスライド(ページ)を印刷する場合、ユーザは、プレゼンアプリの印刷ボタン(図示せず)をクリックしたり印刷メニューを選択したりして印刷指示を入力する。すると、印刷条件設定手段241は、図9に示す印刷条件設定ウィンドウ7を表示手段26に表示させる。ユーザは、印刷条件設定ウィンドウ7に対して、ドット印刷チェック欄71へのチェック、プリンタ指定プルダウンメニュー72によるプリンタの指定を行う。さらに、ユーザは、全ページ指定印刷欄73、または、ページ指定印刷欄74およびページ入力欄76への入力により印刷するページ範囲を設定する。また、ユーザは、印刷部数を変更する場合には、部数指定欄77への部数設定も行う。続いて、ユーザは、操作パレット挿入指定欄78において、操作パレット61を挿入するか否かを指定し、背景画像作成指示欄79へのチェック、解像度設定欄80への解像度の設定を行い、OKボタン81のクリックにより、印刷指示を確定する。これにより、印刷条件設定手段241は、設定内容を印刷条件として設定する(ステップS102)。印刷条件設定手段241は、その他、印刷する用紙サイズ等、他の印刷条件設定ウィンドウで入力された印刷に必要な条件を印刷条件として設定する。
【0056】
画像生成手段242は、全てのスライド(ページ)からページごとに背景画像ファイルを生成する(ステップS103)。また、画像生成手段242は、印刷条件として設定された用紙サイズに応じて操作パレット61の画像を生成する。
【0057】
次に、ドットパターン割当て手段243は、操作パレット61を挿入する場合および挿入しない場合それぞれでの背景画像と、操作パレット61の画像に対して、所定のドットパターンアドレスに属する座標範囲のドットパターンを割り当てる(ステップS104)。この場合、ドットパターン割当て手段243は、上述のようにしてページごとに異なる座標範囲のドットパターンを割り当て、しかも、操作パレット61を挿入するか否かによって異なる座標範囲のドットパターンを割り当てる。そして、ドットパターン割当て手段243は、図7に示すように、各ページについての印刷条件および割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す対応付け情報を作成し、画像生成手段242により生成された背景画像ファイルの実データと共に、PPGファイルとして記憶手段25に記憶させる。このときさらに、ドットパターン割当て手段243は、図8に示すように、操作パレット61を挿入する場合の操作パレット61における各区画の座標範囲を特定し、対応付け情報を作成し、各ページの対応付け情報及び背景画像ファイルの実データと共にPPGファイルとして記憶手段25に記憶させる。
【0058】
続いて、印刷指示情報生成手段244は、設定された印刷条件から、操作パレット61を挿入するか否かを認識する(ステップS105)。印刷指示情報生成手段244は、操作パレット61を挿入すると認識した場合(ステップS105:Yes)には、画像生成手段242に対して、印刷対象とされた各ページについての背景画像のデータを所定割合に縮小した画像を生成させ、さらに操作パレット61を所定位置に挿入して印刷するための印刷画像(印刷絵柄)と、対応する座標範囲のドットパターンに関する印刷画像情報を生成させる(ステップS106、S107)。一方、ステップS105の処理において、印刷指示情報生成手段244は、操作パレット61を挿入しないと認識した場合(ステップS105:No)には、印刷対象とされた各ページについての背景画像データを縮小させずに(100%)印刷するための印刷画像(印刷絵柄)と対応する座標範囲のドットパターンに関する印刷画像の情報を生成させる(ステップS107)。そして、印刷指示情報生成手段244は、赤外線を吸収するカーボンを含有するインクでドットパターンを印刷し、赤外線を吸収しないインクで印刷画像(印刷絵柄)を印刷するための印刷指示情報を生成し、当該印刷指示情報を送信手段28からプリンタ3へ送信させる(ステップS108)。プリンタ3は、印刷指示情報を受信し、各資料6を印刷する。
【0059】
[ストローク表示処理フロー]
次に、印刷された資料6を用いた表示システムによるストローク表示処理フローについて、図12及び図13を参照して説明する。なお、電子ペン1によるストローク入力表示は、プレゼンアプリ上であっても、スライドを作成したプレゼンアプリとは別の専用ビュアーアプリであってもよい。
【0060】
まず、ユーザは、使用する資料6の任意のページに対応する背景画像(スライド)をディスプレイに表示させておく。そして、ユーザが、資料6に対し電子ペン1で文字等を記入したり、タップしたりすると、電子ペン1は、生成した記入情報をコンピュータ装置2へ送信する(ステップS201)。具体的には、電子ペン1は、ペンダウン時には、ペンダウン情報PD及びペンIDを関連付けた記入情報を生成して、生成した記入情報をコンピュータ装置2へ送信し、ストロークの記入中は、ストロークに沿ってドットパターンを撮像して演算した座標情報を含む座標属性情報とペンIDとを関連付けた記入情報を連続的に生成してコンピュータ装置2へ逐次送信し、ペンアップ時には、ペンアップ情報PU及びペンIDを関連付けた記入情報を生成してコンピュータ装置2へ送信する。
【0061】
コンピュータ装置2では、受信手段22が、電子ペン1から送信された記入情報を順次受信すると、処理手段24の描画表示手段245は、その記入情報を記憶手段25に記憶させる(ステップS301)。次に、描画表示手段245は、電子ペン1が記入したプレゼンアプリのページ番号を認識する(ステップS302)。具体的には、描画表示手段245は、図7及び図8に示す記憶手段25に記憶された座標定義情報を参照して、ステップS301で取得された記入情報に含まれる座標情報に基づいて、電子ペン1が記入したプレゼンアプリのページ番号を認識する。このとき、描画表示手段245は、操作パレット61の有無や背景画像の縮小率や操作パレット61の何れかの区画に記入されたか等も同時に認識する。次に、描画表示手段245は、資料6に操作パレット61が挿入されているか否か判断する(ステップS303)。描画表示手段245は、資料6に操作パレット61が挿入されていないと判断した場合(ステップS303:No)、記入情報に含まれる座標情報に応じて、認識したページ番号に対応する背景画像の該当する位置に手書きストロークを描画・表示させる処理(ストローク描画処理)を実行する(ステップS304)。このとき、プロジェクタ4によって、スクリーン5に表示手段26のディスプレイと同じ画像が投影される。
【0062】
一方、描画表示手段245は、資料6に操作パレット61が挿入されている判断した場合(ステップS303:Yes)、ステップS302で認識した情報から、記入された領域が、背景画像印刷部分62であるのか、操作パレット61であるのか、それ以外の無関係な領域であるのか判断する(ステップS305)。
【0063】
描画表示手段245は、記入された領域が背景画像印刷部分62であると判断した場合(ステップS305:背景画像印刷部分)には、背景画像への記入が縮小されていない場合と相応するように、記入情報に含まれる座標情報を補正して(ステップS306)、認識したページ番号に対応する背景画像の該当する位置に手書きストロークを描画・表示させる処理(ストローク描画処理)を実行する(ステップS304)。具体的には、描画表示手段245は、背景画像の基準点からの相対的な座標値を縮小率の逆数倍して、背景画像への記入を相応させる。このとき、プロジェクタ4によって、スクリーン5に表示手段26のディスプレイと同じ画像が投影される。
【0064】
描画表示手段245は、記入された領域が操作パレット61の何れかの区画であると判断した場合(ステップS305:操作パレット)には、操作パレット61の区画により特定される処理を行う(ステップS307)。他方、描画表示手段245は、記入された領域がそれ以外の無関係な領域であると判断した場合(ステップS305:無関係領域)、何も処理を行わずに終了する。
【0065】
描画表示手段245は、ステップS304において、手書きストロークを描画・表示させる処理(ストローク描画処理)を実行した後は、そのページに当該手書きストロークを関連付けして記憶手段25に上書き保存する。
【0066】
図13は、同じページについて、操作パレットが印刷されていない資料6Aと、操作パレット61が印刷された資料6Bの両方について、それぞれ電子ペン1A,1Bで記入した例を示す図である。図13に示すように、電子ペン1Aによる資料6Aに対する記入(「あ」という文字)は、ドットパターンにおける座標範囲とページのサイズが対応しているため、表示手段26のディスプレイ上に、背景画像への記入が相応するように手書ストロークが描画されるとともに、電子ペン1Bによる資料6Bに対する記入(「い」という文字)も、記入情報に含まれる座標情報が補正されるために(ステップS306参照)、背景画像への記入が相応するように手書ストロークが描画される。
【0067】
[本実施形態による作用効果]
以上説明したように本実施形態によれば、ユーザは、コンピュータ装置2のプレゼンアプリで作成したスライドを印刷する際に、操作パレット61を挿入するか否かを選択することができ、操作パレット61を挿入したために、スライドの背景画像が縮小されて印刷されたとしても、電子ペン1で生成される座標情報が補正されるために、操作パレット61を挿入しない場合と同様に、背景画像への記入が相応するように手書ストロークが描画される。また、印刷した資料6に操作パレット61を挿入し場合には、電子ペン1で操作パレット61をタップすることで、その区画に応じた処理をコンピュータ装置2に行わせることができる。
【0068】
[変形例]
なお、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、コード化パターンとして、アノト方式のドットパターンを用いたが、これに限られない。また、プレゼンアプリは、プレゼンテーション専用に製作されたアプリケーションでなくとも、プレゼンテーションに用いうるものであれば、特に限定されない。
【符号の説明】
【0069】
1…電子ペン
2…コンピュータ装置
21…入力手段
22…受信手段
24…処理手段
241…印刷条件設定手段
242…画像生成手段
243…ドットパターン割当て手段
244…印刷指示情報生成手段
245…描画表示手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…画像出力手段
28…送信手段
3…プリンタ
4…プロジェクタ
5…スクリーン
6…資料
7…印刷条件設定ウィンドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、スライド表示を操作するための操作パレット画像とを生成する画像生成手段と、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像と前記操作パレット画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段と
を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
スライド表示を操作するための操作パレットの印刷を選択するための印刷条件設定手段と、
前記印刷条件設定手段によって、操作パレットの印刷が選択された場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、操作パレット画像とを生成し、操作パレットの印刷が選択されなかった場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドの等倍の等倍スライド画像を生成する画像生成手段と、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像および前記操作パレット画像、または等倍スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段と
を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項3】
前記割当て手段は、前記印刷条件設定手段による前記操作パレットの印刷の有無によって、異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てることを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記割当て手段は、前記プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを複数のページにわたって印刷する際に、ページごとに異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像を生成する画像生成手段と、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段と、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段と、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段と、
電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段と
を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項7】
コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、
前記コンピュータ装置を、
プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、スライド表示を操作するための操作パレット画像とを生成する画像生成手段、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像と前記操作パレット画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、
前記コンピュータ装置を、
スライド表示を操作するための操作パレットの印刷を選択するための印刷条件設定手段、
前記印刷条件設定手段によって、操作パレットの印刷が選択された場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像と、操作パレット画像とを生成し、操作パレットの印刷が選択されなかった場合には、プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドの等倍の等倍スライド画像を生成する画像生成手段、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像および前記操作パレット画像、または等倍スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
前記割当て手段は、前記印刷条件設定手段による前記操作パレットの印刷の有無によって、異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てることを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項10】
前記割当て手段は、前記プレゼンテーション用アプリケーションで生成されたスライドを複数のページにわたって印刷する際に、ページごとに異なる座標範囲のコード化パターンを割り当てることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段と
をさらに備えるコンピュータ装置として機能させることを特徴とする請求項7〜10のうちいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
コンピュータ装置により実行されるプログラムであって、
前記コンピュータ装置を、
アプリケーションで生成されたスライドを縮小した縮小スライド画像を生成する画像生成手段、
少なくとも前記画像生成手段によって生成された前記縮小スライド画像に、コード化パターンを割り当てる割当て手段、
前記画像生成手段により生成された画像と、前記割当て手段に割当てられたコード化パターンとが重畳するように印刷するための印刷指示情報を生成する印刷指示情報生成手段、
前記印刷指示情報生成手段により生成された印刷指示情報をプリンタへ送信する送信手段、
電子ペンからコード化パターンを読み取って生成された座標情報を受信する受信手段、
前記受信手段により受信された座標情報により、前記縮小スライド画像への記入と判断した場合に、座標情報を補正して、記入されたストロークを描画して表示する描画表示手段
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−118586(P2012−118586A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264956(P2010−264956)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【特許番号】特許第4748280号(P4748280)
【特許公報発行日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】