説明

コーティング及び/又は処理の物質を繊維性ウェブへ移転させるための方法及び機器

本発明は処理機器により、紙/板状のウェブ(W)にコーティング及び/又は処理の物質を移転させる方法及び機器に関するものであり、少なくとも1つの処理要素(2、5)により設けられる荷重面を備え、繊維性ウェブがその面に接触している。その方法は、移転面として、処理機器の処理要素のうち少なくとも1つ(2、5)の荷重面を利用し、その移転面には、移転面と繊維性ウェブとが接触する前に、繊維性ウェブ(W)に移転される物質が供給される。前記移転面は、前記物質が前記ウェブと圧接する前に、前記移転される物質を前もって加熱するために加熱される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理機器によりコーティング及び/又は処理の物質を紙/板状のウェブへ移転させるための方法及び機器に関するものである。この機器は、ベルト、ロール又は類似するもののようなウェブ処理要素又はウェブ自体により構成される少なくとも1つの接触領域が設けられている。そして、その領域で、その物質は、第1の処理ステップにおいて、その処理要素に移転され、この処理要素から、その物質は第2の処理ステップにおいて、その処理領域内で接触することにより、繊維性ウェブの表面上に移転する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られ、一般に利用されているコーティング及び表面サイズの方法において、移転される物質は、紙又板のウェブの表面に直接的に塗布されている。例えば、コーティングが微細な霧として、ウェブ上に直接に的に散布される、スプレーコーティングにおいて、カーテンコーティング及びジェットコーティング中に、コーティングスリップが薄い“カーテン”又はフィルムとして直接的にウェブ上にしたたり落ちる。コーティング物質が第1に一つの表面に、例えば、塗布ロール又は移転ベルトの表面に、塗布されるコーティング方法も従来から知られている。このコーティング方法の例は、ブレードコーティング(塗布ロール)及びフィルムコーティング(塗布ロール)を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の方法における一般的な特徴は、これら方法が所謂ウエットコーティング処理であることである。移転される物質は、霧状に浮遊又は滑り、繊維性ウェブに塗布される。そして、コーティングされた繊維性ウェブは、その塗布の下流側で乾燥される。一方で、所謂ドライコーティング処理において、繊維性ウェブに塗布される物質は、乾燥した粉末状になっている。その塗布は、供給材料である粒子を電気で帯電させ、電界による移転面へ接着と同様の塗布処理におけるその材料の流れを操作することで、行われる。
【0004】
その塗布された材料層は付加的に接着され、高温、圧力下の付属ニップによって、影響される。しかしながら、コーティングされた繊維性ウェブを乾燥させる必要がない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一般的な目的は、物質を繊維性ウェブに移転させるための方法を改良し、向上させることである。一つの本質的な目的は、移転される物質を調和して施すことを簡略化及び容易化し、ロール又はベルトのような平らでスムーズな荷重面上に、その物質を第一に高精度に施すことにより、本発明に従って、最も簡便に達成する。その物質は、その荷重面から繊維性ウェブに後で移動する。
【0006】
第2の本質的な目的は、その物質がより柔らかく、より流動性を有し、及び塗布されるその繊維性ウェブ内へより浸透するように、移転される物質の温度を上昇させることにより、繊維性ウェブの表面に対する、塗布される物質の移転及び接着を向上させることである。したがって、本発明の一つの目的は、塗布と関連して、移転される物質を加熱するための簡単で、効果的かつ技術的な解決を提供することである。第3の本質的な目的は、接着処理を設計することで、繊維性ウェブに移転される物質の付着を向上させることである。
その接着処理では、移転される物質はその繊維性ウェブに圧着され、加熱され柔軟化される物質に対して、適切に流れ、その繊維性ウェブ内に浸透するような十分な時間が与えられるために、十分な継続時間を有している。
【0007】
上記目的を達成するために、処理機器により、紙/板状のウェブにコーティング及び/又は処理の物質を移転させるための方法であって、少なくとも1つの処理要素により設けられる荷重面を備え、処理される前記ウェブは、移転面として使用される荷重面を有する前記処理機器の前記処理要素のうち少なくとも1つと接触して通過し、前記移転面には、該移転面が前記ウェブに接触する前に、前記ウェブに移転される物質が供給され、前記移転面は、前記物質が前記ウェブと圧接する前に、前記移転される物質を前もって加熱するために加熱される。
【0008】
紙/板状のウェブにコーティング及び/又は処理の物質を移転させるための本発明の機器であって、処理要素に設けられる少なくとも1つの荷重面を有し、前記ウェブはニップ又は処理領域内で接触し、前記機器の前記処理要素のうち少なくとも1つは、移転面として機能するようにされた前記荷重面を有し、前記移転面には、前記移転面と前記ウェブとが接触する前に前記ウェブに移転される物質が供給され、前記移転面は、前記物質が前記ウェブと圧接する前に、前記移転される物質を前もって加熱するために加熱される。
【0009】
本発明の方法において、移転される物質は、第一に、移動する移転面に塗布され、この移転面は繊維性ウェブと接触する移転領域を通過し、その移転領域内で、塗布される物質が、その移転面からその繊維性ウェブの表面上に移転される。このように、その移転領域は接触領域により構成され、この接触領域は移転面及び繊維性ウェブに対して共通となっている。そして、これら移転面及び繊維性ウェブには、移転面から運ばれた移転の物質が供給され、その移転面から、繊維性ウェブはその表面に、運ばれ塗布された物質を移す。その移転面は、特に、ロール、ベルト、ワイヤ、又は、他の連続する表面を備えていてもよく、その表面は繊維性ウェブと接触している。加えて、移転領域は、繊維性ウェブと接触するその繊維性ウェブの両側面上のロール、ワイヤ又はベルトを同時に有していてもよく又は有していなくともよい。これは、圧力が0又は一対のロールが設けられている場合であり、一組は1つのロールと、1つベルト環又は2つの対向するベルト環を有している。
【0010】
このように、本発明の方法において、移転領域内の繊維性ウェブと接触する表面は、移転面として用いられ、その面には移転される物質が、おそくともその移転領域内で、繊維性ウェブと強制的に接触し、後者に移転させるようにして、塗布される。その移転面は加熱されており、そこへ塗布され繊維性ウェブへ移転される物質は、繊維性ウェブと接触して、さらされる前においても、暖められる。このように、移転される物質は、移転領域に発生する繊維性ウェブへの移転間に加熱される。予め暖めることにより、移転される物質は流れ、より容易に繊維性ウェブ内に浸透し、その繊維性ウェブにより強く接着する。
【0011】
繊維性ウェブへの最終的な接着及び移転した材料層の圧縮は、加熱及び圧縮圧力に応じて、移転ニップで発生する。
【0012】
本発明の解決は、接着ニップの前でも塗布されたドライコーティングが加熱されるようなドライコーティングに関して特に有益である。それによって、実際の接着ニップに残された唯一の機能は、基本的に塗布された物質の圧縮であり、その接着ニップは、寸法的により適度となり、特に、熱移転の観点からとなる。
【0013】
本発明の解決は、ドライコーティング物質以外の他の適用にも適している。移転される物質は、液体状態又は固体状態のいずれか一方の材料、又は、スラリー又は懸濁液(サスペンション)のような、これらの状態の物質の混合物からなるものであってもよい。さらに、移転される物質は、粉末又は液体又はガス状の細粉のような僅かな固体の粒子からなる材料であってもよい。特に、移転される物質は、繊維性ウェブをコーティングするためのコーティング材料、繊維性ウェブの特性を改善するために使用されるサイズ剤又は溶解性化学物質のような繊維性ウェブの処理物質、ウェブを湿らせるための使用される水、又は、上述した物質のうち少なくとも2つの混合であってもよい。
【0014】
なお、本発明は、添付図面を参照してより詳細に説明される。また、本発明は、種々の構成に関する例により、以下に説明を行う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の機械的な解決例を示しており、この解決例は外側の荷重面として機能するカウンター要素5と同様の継ぎ目の無い金属製ベルト環2を有している。繊維性ウェブWは、金属製ベルト環2とカウンター要素5との間を接触して、通り抜ける。ベルト2およびロール5は、これら間に延びる処理領域Nを設け、繊維性ウェブへ加えられる圧縮圧力の効果は、ベルト環内の可能な付加された支持ロール4の荷重と、同様にベルト2の張力によって調整可能である。
【0016】
図1の実施例において、移転される物質13は、塗布装置11によってベルト2上、又は塗布装置11’によってロール5の表面上、の何れか一方の少なくとも1つの荷重面上に施される。同時に、両表面に施すことも可能である。
【0017】
図1の実施例において、金属製ベルト2又はロール5のうちいずれか一方の荷重面の少なくとも1つは、加熱されている。金属製ベルトは別の加熱装置6、例えば、誘導ヒータ、赤外線放射器、ガスバーナ、により加熱することができる。この加熱は、抵抗加熱に基づくものであっても良い。この加熱は、加熱支持ロールによっても達成されることがある。ロール5は、例えば、感熱ロールのための従来の加熱処置によって、加熱されてもよい。必要に応じて、荷重面は、継ぎ目のない動作で次のサイクルのために、荷重面を準備するための調整又は他のクリーニングのシステム7、7’の周辺に備えられる。
【0018】
塗布装置11、11’は、図1の実施例に示すように、ドライコーティング工程で使用される装置に類似しており、それによって、塗布装置から流出する物質は、この流出の周辺に配置された電極部(図示しない)により帯電される。そして、それによって、金属製ベルト2及び/又はロール5は、さらにアース電極(図示しない)を備えている。したがって、塗布装置から流出し、移転される物質の粒子は、移転面2、5までの間それらに作用させるために、移転面2、5に関して十分な電位差で帯電される。加熱された移転面と接触する間、そのような粒子は繊維性ウェブWに接触する前に、暖められる。
【0019】
粒子13aは、ベルトとロール5との間の十分に長い処理領域内で、繊維性ウェブと接触するのが好ましい。そして、その処理領域において、繊維性ウェブは、加熱及び圧縮効果を受け易い。その効果によって、移転される物質は、繊維性ウェブの表面に永久的に接着する。
【0020】
特に有利なケースでは、移転される物質は、顔料又はドライバリアコーティング、第1に顔料と接着剤又はポリマーとの混合で使用される乾燥した粉末材料から構成されている。微粒子のドライコーティング剤の代わりに、溶液、微粒子スプレー、スラリー、のり、又は、他の湿った材料の形態における材料を適用することも可能である。コーティング顔料と接着剤との混合に加えて、その材料は、例えば、サイズ剤、溶解タイプの薬品、水又はそれに類似するものである。
【0021】
図1に関して、上記説明したような電界を与える方法に加えて、移転面へ物質の移転は、他の知られた原理、例えば、ブラッシング、スプレイイング、トリックリング、又は、間接的な接触による接着、そして、特に、スプレーコーティング、ブレードコーティング、ジェットコーティング、ロール塗布等のような、これらの原理を適用する方法によっても達成される。
【0022】
次に移転される物質が移転面に施される前、その移転面はアクチュエータ7、7’を使用して、移転ニップ部の下流側で調整又は清掃されるのが好ましい。非粘着性の化学材料は、1サイクルの行程中に移転面に対して塗布される。
【0023】
図2は、一実施例を示しており、図1に示された原理に類似している。しかしながら、荷重面はローラ5の代わりに第2のベルト環2’を備えている。他の主要な原理は図1の原理と同様である。
【0024】
図3は本発明の一実施例を示しており、2つのロール5、5’が、繊維性ウェブWを通すためのニップ部又は処理領域をこれらの間に構成する。処理領域の作動は、ニップ圧力及びロールの温度を調節することで、制御することができる。この実施例において、供給物質は、塗布装置11、11’によって、荷重面として働くロール5、5’の外表面に施される。この適用は、同時に、その表面5、5’のいずれか一方、又は、両方に対して行うことが可能である。荷重面のうち少なくとも1つは、移転領域内の繊維性ウェブWに接触する前に、加えられた物質が暖められることにより、加熱される。ロールの加熱は、従来の配置によっても達成される。次の物質がロール上に施される前、これらロールは装置7、7’によって、清掃される。
【0025】
図4は、一実施例を示しており、塗布される物質13が、例えば、乾燥した粉末状の微粒子状の顔料と接着剤とのドライコーティング混合物を有している。図4の典型的な実施例において、塗布装置12の開口部には、塗布装置の出口部の粒子13を帯電させるための電極21が設けられている。ロール15はアース電極に接続されており、同時に移転面を構成している。この移転面が塗布装置12から流出する帯電した粒子13aの第一の目的地となる。ロール15は、移転面として機能しており、繊維性ウェブWの表面上の粒子を運ぶために、繊維性ウェブWに接触して、表面上にある粒子を通過させる。その接触は、カウンターロール16又は僅かに上流側の位置(領域I)に設けられたロールニップNで発生するのが好ましい。ロール15は加熱され、それにより、供給された粒子13は、たとえ接触I又はIIの前でも暖められ、ロールニップN内のウェブに加えられる圧縮及び加熱により最終的な接着が発生する。
【0026】
図5は本発明の特に簡単な実施例を示しており、この実施例は外表面と接触する加熱されたロール5及び繊維性ウェブWを備えている。塗布装置11は、移転させる物質を荷重面及び移転面として機能するロールの表面に施すために用いられている。その表面では、移転される物質は高温となり、また、その表面から、その物質は移転領域(図示しない)の繊維性ウェブに移る。移転領域の接触圧力は、繊維性ウェブの張力Fにより生成され、その結果、不十分な接触及び熱移転が発生する。したがって、覆う長さを最大にすることを目的とし、その方法は、遅い運転速度及び厚いグレード(板)に最も適合させることである。しかしながら、第1に加熱されたロール表面に適用されているので、たとえ移転領域前でもその物質は暖められ、そして、特に高いグレードの熱移転の接触を必要としない。低いガラスの遷移温度Tg、例えば、20−100℃を有する物質を使用することは、この実施例において、例えば、ドライコーティングの場合に、それにもかかわらず有益である。
【0027】
図6は一実施例を示しており、塗布装置12によって、移転される物質が、電界により繊維性ウェブWに移転される。塗布装置12は、その塗布装置の出口部の粒子13を帯電させるための電極21を備える開口部を有している。ロール15はアース電極10に接続されており、同時に移転面を構成している。この移転面は、塗布装置12から流出する帯電した粒子13aの第1の目的地となる。ロール15は、移転面として機能しており、繊維性ウェブWの表面上の粒子を運ぶために、繊維性ウェブWに接触して、表面上にある粒子を通過させる。その荷重面、この場合、感熱ロール15、は加熱され、したがって、適用されるその物質は、移転領域の繊維性ウェブWと接触する前に、暖められる。この実施例においても、その接触における圧力の存在は、ウェブの張力のみにより発生する。接触圧力は非常に低く、結果として、適度な熱移転が発生するので、その処理が、非常に低い温度で行うことが可能である、例えば、ドライコーティングで、移転物質を利用することはこの実施例において、有益である。20−100℃程度の低いガラス遷移温度Tgを有するドライコーティング物質を利用することは、特に有益である。
【0028】
本発明は、図1−6の例により、上述の如く、説明されている。ベルト環に関して、金属製ベルトの解決例が述べられており、鋼鉄のベルトが実際には特に有用である。しかしながら、他の金属製ベルト、たとえ非金属製ベルト及びワイヤの使用も可能である。例えば、適切な場合、ドライヤワイヤ又は他の繊維強化ポリマーワイヤを利用することも考えられる。
【0029】
本発明は、特に、オンライン及びオフラインの両方の解決例として、生産ラインと関係して適用される紙及び板の繊維性ウェブを、コーティング、表面サイズ、湿らせるのに適している。本発明はコーティングされた繊維性板のような他のウェブ状の生産物の生産にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】金属製ベルトの処理機器に関連して、具現化された本発明の一解決例を概略的に示している。
【図2】金属製ベルトの処理機器に関連して、具現化された本発明の第2の解決例を概略的に示している。
【図3】1つのロールニップに関連して、本発明の第3の解決例を概略的に示している。
【図4】1つのロールに関連して、本発明の第4の解決例を概略的に示している。
【図5】本発明の第5の解決例を概略的に示している。
【図6】本発明の第6の解決例を概略的に示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理機器により、紙/板状のウェブ(W)にコーティング及び/又は処理の物質を移転させるための方法であって、
少なくとも1つの処理要素(2、5、15)により設けられる荷重面を備え、
処理される前記ウェブ(W)は、移転面として使用される前記荷重面を有する前記処理機器の前記処理要素のうち少なくとも1つ(2、5、15)と接触して通過し、
前記移転面には、該移転面が前記ウェブ(W)に接触する前に、前記ウェブ(W)に移転される物質(13)が供給され、
前記移転面は、前記物質が前記ウェブと圧接する前に、前記移転される物質を前もって加熱するために加熱されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
前記移転面は、ニップ部又は処理領域(N)内において、前記繊維性ウェブと接触することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の方法であって、
前記移転面へ塗布を行う前記処理において、移転される前記物質は、スラリー、懸濁液、溶液、又は、スプレーの状態の密度で、湿ったのり状となっていることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法であって、
前記繊維性ウェブに移転される前記物質は、水又は水溶性の化学物質であることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3又は4記載の方法であって、
前記塗布方法は、ブレードコーティング、フィルムコーティング、スプレーコーティング、カーテンコーティング及びキャストコーティングの群から選択されてなることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1又は2記載の方法であって、
前記移転面へ塗布を行う前記処理において、移転される前記物質は、乾燥した粉末体又は粉末状であることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法であって、
前記繊維性ウェブに移転される前記物質は、ドライコーティング材料であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載の方法であって、
移転される前記物質は、粉末状又は他の微粒子状であり、電界を用いて前記移転面上に運ばれ、前記移転面は一つの電極として機能し、移転される前記物質を運ぶ流路又はその周辺に、少なくとも一つの第2の電極(11)が設けられ、前記流れる材料の粒子は、帯電した粒子(13a)が前記移転面に向かうように、前記移転面によって構成された前記電極と関連して、十分にポテンシャルエネルギーが充電されて帯電していることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記処理機器は、金属製ベルト環(2)を備え、該ベルト環と共に、前記繊維性ウェブのための処理領域を設けるために、前記金属製ベルト環は、少なくとも1つの支持要素(3)、及び前記ベルト環の外側にある少なくとも1つのカウンター要素(5)の周りを移動するようにされていることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1乃至8のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記処理機器は、2つの対向するロールによって構成されるニップ部を有することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1乃至8のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記処理機器は、一方のロールと前記繊維性ウェブとの間の接触で構成される接触領域を有することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記物質は、前記繊維性ウェブの両面に、同時に移転されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1乃至11のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記物質は、前記繊維性ウェブの一方の面にだけ移転されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちいずれか1項記載の方法であって、
前記処理機器は、移転される前記物質を前記繊維性ウェブに接着するのに用いられるだけでなく、ニップ部又は処理領域内の前記繊維性ウェブのカレンダー処理に用いられることを特徴とする方法。
【請求項15】
紙/板状のウェブ(W)にコーティング及び/又は処理の物質を移転させるための機器であって、
処理要素(2、5、15)により設けられる少なくとも1つの荷重面を有し、前記ウェブ(W)はニップ部又は処理領域(N)内で接触し、前記機器の前記処理要素のうち少なくとも1つ(2、5、2’、5’、15)は、移転面として機能するようにされた前記荷重面を有し、前記移転面には、前記移転面と前記ウェブ(W)とが接触する前に前記ウェブ(W)に移転される物質(13)が供給され、
前記移転面は、前記物質が前記ウェブと圧接する前に、前記移転される物質を前もって加熱するために加熱されることを特徴とする機器。
【請求項16】
請求項15記載の機器であって、
金属製ベルト環(2)を備え、該ベルト環と共に、前記繊維性ウェブのための処理領域を設けるために、前記金属製ベルト環は、少なくとも1つの支持要素(3)、及び前記ベルト環の外側にある少なくとも1つのカウンター要素(2’、5)の周りを移動するようにされていることを特徴とする機器。
【請求項17】
請求項15記載の機器であって、
2つの対向するロール(5、5’、15、16)によって構成されるニップ部を有することを特徴とする機器。
【請求項18】
請求項15記載の機器であって、
前記繊維性ウェブ(W)と接触させるためのロールを備えることを特徴とする機器。
【請求項19】
請求項15乃至18のうちいずれか1項記載の機器であって、
前記移転面(15)は、電極として機能するようになされ、前記機器は移転される物質の経路に配置される少なくとも1つの第2の電極(21)を更に備え、該第2の電極によって、流れる材料粒子(13)は、電界により前記移転面に移転される帯電した粒子(13a)を有するために、前記移転面により構成された前記電極に関連して、十分にポテンシャルエネルギーが充電されていることを特徴とする機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−527795(P2007−527795A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502358(P2007−502358)
【出願日】平成17年2月11日(2005.2.11)
【国際出願番号】PCT/FI2005/050025
【国際公開番号】WO2005/085525
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(507009216)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】